JP5286964B2 - 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計 - Google Patents

電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計 Download PDF

Info

Publication number
JP5286964B2
JP5286964B2 JP2008160463A JP2008160463A JP5286964B2 JP 5286964 B2 JP5286964 B2 JP 5286964B2 JP 2008160463 A JP2008160463 A JP 2008160463A JP 2008160463 A JP2008160463 A JP 2008160463A JP 5286964 B2 JP5286964 B2 JP 5286964B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
common electrode
color
electrophoretic
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008160463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009134245A (ja
JP2009134245A5 (ja
Inventor
勝豊 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2008160463A priority Critical patent/JP5286964B2/ja
Priority to US12/260,869 priority patent/US8624832B2/en
Priority to EP08018963A priority patent/EP2056285A1/en
Priority to CN2008101749958A priority patent/CN101425251B/zh
Publication of JP2009134245A publication Critical patent/JP2009134245A/ja
Publication of JP2009134245A5 publication Critical patent/JP2009134245A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5286964B2 publication Critical patent/JP5286964B2/ja
Priority to US14/091,135 priority patent/US9336730B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電気泳動表示装置の駆動方法電気泳動表示装置および電子時計に関する。
溶液中に電気泳動粒子を分散させてなる分散液に電界を印加した際に、クーロン力によって電気泳動粒子が泳動する現象(電気泳動現象)が知られており、当該現象を利用した電気泳動表示装置が開発されている。しかしながら、従来の電気泳動表示装置は画質について未だ改良の余地が多い。
例えば、液晶ディスプレイや他のディスプレイの代表的な駆動方法として、画素電極の電位を可変にするとともに、共通電極の電位も可変にする方法(通常、コモン振りと呼ばれる)が知られている。電気泳動表示装置においてもこのコモン振りの駆動方法が提案されている(特許文献1参照)。
この駆動方法によれば、画素電極と共通電極の電位を高電位と低電位の2値で制御できる。このため、駆動電位の低電圧化が図れ、回路構成も簡単になり、安価に製造できる。さらに、駆動回路としてTFT(Thin Film Transistor)を用いた場合では、上記の駆動電位の低電圧化によってTFTの信頼性も確保できる。
特開昭52−70791号公報
しかしながら、このコモン振りによる駆動方法には以下に示す課題がある。
例えば、パルス幅が200ミリ秒のパルス信号を共通電極に加えてコモン振りを行うとフリッカが発生し、ユーザがストレスを感じる。すなわち、コモン振りによる駆動を行った場合、特に、駆動の初期は色変化が急激であるため、フリッカも発生しやすくなる。
この対策として、短いパルス、例えばパルス幅が20ミリ秒のパルス信号を入力してコモン振りを行うとフリッカは防止できるが、電圧を印加しているパルス幅が短いため、十分に飽和するまで粒子を移動させることができず、やや低い反射率しか得られないという課題が発生した。
さらに、パルス幅が短いパルス信号を用いた場合は、一度の書き込みで十分な反射率が得られない。このため、例えば、白色および黒色の電気泳動粒子を用いた電気泳動表示装置において、白表示から白表示に書き換えた画素と、黒表示から白表示に書き換えた画素で反射率が異なり、結果として像にムラや残像が発生するという課題も発生していた。
そこで、本発明の目的は、フリッカの発生を抑制でき、かつ、一度の書き込みで十分な反射率(コントラスト)を得ることができる電気泳動表示装置の駆動方法電気泳動表示装置および電子時計を提供することである。
本発明の電気泳動表示装置の駆動方法は、電気泳動粒子を含有する分散液を共通電極と複数の画素電極との間に介在させてなる電気泳動素子と、前記共通電極と前記複数の画素電極との間に電圧を印加して前記電気泳動表示素子を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御手段と、を備える電気泳動表示装置の駆動方法であって、前記共通電極には電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す共通電極駆動パルスを印加し、各画素電極には表示の更新内容に応じて前記二つの異なる電位のいずれかを印加して画像を変化させる画像書き換え工程を有し、前記画像書き換え工程は、前記共通電極駆動パルスとして前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第1パルスを前記共通電極に加える第1パルス印加工程と、前記第1パルス印加工程の後に実行され、かつ、前記共通電極駆動パルスとして前記第1パルスに比べてパルス幅が長く、前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第2パルスを前記共通電極に加える第2パルス印加工程とを備えることを特徴とする。
ここで、前記第1パルスおよび第2パルスの各パルス幅の具体例は、駆動対象となる電気泳動表示装置の特性に応じて設定される。
具体的には、第1パルスのパルス幅は、画像書き換え工程の前半において、駆動対象となる電気泳動表示装置に対して第1パルスを印加した際に、フリッカが発生しない範囲で、できるだけ長いパルス幅にすればよい。すなわち、画像書き換え工程の前半に、比較的パルス幅の長いパルスを印加すると、コモン振りによる駆動の初期は色変化が急激であるため、フリッカが発生する場合がある。一方で、パルス幅の短いパルスを印加するとフリッカは防止できるが、画像の書き換えに時間がかかる。従って、画像書き換え工程の前半に印加する第1パルスは、フリッカが発生しない範囲で、できるだけ長いパルス幅であることが好ましい。
一方、第2パルスのパルス幅は、画像書き換え工程の後半において、駆動対象となる電気泳動表示装置に対して第2パルスを印加した際に、表示画像のコントラストを高くでき、かつ、保持性の劣化を防止できる範囲に設定すればよい。すなわち、画像書き換え工程の後半においては、前記第1パルス幅よりも長いパルスを印加しても、飽和状態になり色変化が鈍化するため、フリッカは発生しにくい。そして、第2パルス幅を長くすれば、コントラストが高くなるため、第2パルスのパルス幅の下限は、コントラスト比が予め設定された所定値以上となるように設定すればよい。また、第2パルス幅が長すぎると、書き換えた画像の保持性が低下することが本発明者らの実験で確認できたため、第2パルスのパルス幅の上限は、画像保持性が低下しない値に設定すればよい。
上述したように、第1パルスおよび第2パルスのパルス幅は、駆動対象となる電気泳動表示装置の特性に応じて設定すればよい。例えば、第1パルスのパルス幅は25ミリ秒未満、第2パルスのパルス幅は25ミリ秒以上に設定すればよい。一例を上げれば、第1パルスのパルス幅を20ミリ秒、第2パルスのパルス幅を100〜200ミリ秒に設定すればよい。
また、パルス幅とは、二つの異なる電位、例えばV1=Hレベルと、V2=Lレベルとの二つの異なる電位を交互に加えるパルス信号において、V1=Hレベルの信号部分のパルス長さを意味する。なお、通常は、V1=Hレベルのパルス幅と、V2=Lレベルのパルス幅とは同一であるため、前記パルス幅をV2=Lレベルの信号部分のパルス長さとしてもよい。
本発明によれば、画像を書き換える画像書き換え工程において、最初に第1パルス印加工程を行い、その後、第2パルス印加工程を実行することで、共通電極に印加するパルス信号のパルス幅を変化させることができる。
ここで、第1パルスは第2パルスに比べてパルス幅が短いため、電気泳動粒子の移動量は少なくなるが、ユーザが認識するようなフリッカの発生を防止できる。
一方、第2パルスは第1パルスよりもパルス幅が長いため、ユーザが認識するようなフリッカが発生するおそれがあるが、電気泳動粒子の移動量は大きくでき、十分に飽和するまで、例えば黒表示や白表示として十分な反射率が得られるまで電気泳動粒子を移動できる。
従って、本発明では、例えば第2パルスを印加するとフリッカが目立ってしまう区間、例えば、黒表示から白表示に変化させる場合に、黒表示からの変化開始時点からある程度白表示に近づく時点までの区間(画像書き換え工程の前半)は第1パルスを印加し、第2パルスを印加してもフリッカが目立たない区間、例えば、黒表示から白表示に変化させる場合に、ある程度白表示に近づいた後の区間(画像書き換え工程の後半)は第2パルスを印加することができる。
このため、フリッカの発生を抑制でき、かつ、一度の書き込みで十分な反射率(コントラスト)を得ることができる。
本発明において、前記画像書き換え工程は、変化させた画像の反射率が、目標とする限界到達反射率の少なくとも80%以上に設定された閾値に達するまで前記第1パルス印加工程を実行し、前記閾値に達した後は、前記第2パルス印加工程を実行することが好ましい。
ここで、前記目標とする限界到達反射率とは、消費電流や表示レスポンスなどを考えて電気泳動表示装置の設計時などに目標として設定する反射率を意味する。
例えば、黒表示の限界到達反射率としては、4%に設定することもできるし、6%等の他の反射率に設定することもできる。黒表示の場合、反射率が小さいほど、白表示とのコントラストが高くなり、表示品質を向上できるが、黒粒子の移動量も大きくなるので、消費電力の増大や表示レスポンスの低下などが生じる。従って、黒表示の限界到達反射率は、表示品質と、消費電力や表示レスポンス等とのバランスを考慮して設定すればよい。
同様に、白表示の限界到達反射率としては、47%に設定することもできるし、45%等の他の反射率に設定することもできる。白表示の場合は、反射率が大きいほど黒表示とのコントラストが高くなり、表示品質を向上できるが、白粒子の移動量も大きくなるので、消費電力の増大や表示レスポンスの低下などが生じる。従って、白表示の限界到達反射率も、表示品質と、消費電力や表示レスポンス等とのバランスを考慮して設定すればよい。
そして、例えば、白表示の目標とする限界到達反射率を47%に設定し、黒表示から白表示に画像を更新する場合で、閾値を限界到達反射率の90%に設定していたとすると、反射率が47%×0.9=42.3%の閾値になるまでは第1パルス印加工程を実行し、閾値である42.3%に達すると第2パルス印加工程を実行する。
一方、黒表示の目標とする限界到達反射率を4%に設定し、白表示から黒表示に画像を更新する場合で、閾値を限界到達反射率の90%に設定していたとすると、反射率が閾値である13.6%に達するまでは第1パルス印加工程を実行し、閾値である13.6%に達すると第2パルス印加工程を実行する。なお、黒表示の閾値は、反射率0%を−100%に置き換えて求めればよい。すなわち、反射率4%=4−100=−96%とし、−96%×0.9=−86.4%を求め、閾値=100−86.4=13.6%として求めればよい。
このような本発明によれば、目標とする限界到達反射率の所定割合である閾値に反射率が達するまでは第1パルスを印加して駆動しているので、フリッカの発生を防止できる。すなわち、異なる色への書き換えを行う駆動の前半は色変化が急激であるため、フリッカが発生しやすいが、本発明では、前記閾値に反射率が達するまでの駆動前半は、パルス幅の短い第1パルスを印加しているので、フリッカの発生を防止できる。
一方、反射率が閾値を超えた場合には、第2パルスを印加して駆動しているので、反射率を十分に高めることができ、表示品質を向上できる。すなわち、異なる色への書き換えを行う駆動の後半は各粒子の移動も飽和状態になり、色変化も鈍化するため、フリッカは発生し難い。本発明では、前記閾値に反射率が達した後の駆動後半は、パルス幅の長い第2パルスを印加しているので、フリッカの発生を防止しつつ、表示品質を向上できる。
なお、前記閾値は、通常、80〜90%の範囲で設定すればよい。閾値が80%未満であると、反射率の変化割合が大きい領域になるため、第2パルスに切り替えた際にフリッカが目立つおそれがある。一方、閾値が90%以上であると、第1パルスで駆動する期間が長くなり、目標とする限界到達率に達するまでの時間が長くなる。従って、電気泳動表示装置の特性にもよるが、通常は、80〜90%程度で閾値を設定すればよい。
但し、電気泳動表示装置によっては、閾値を限界到達反射率の80%未満や90%以上に設定しても、必要な特性を確保できる場合もある。このような場合には、前記閾値を限界到達反射率の80%未満や90%以上に設定してもよい。すなわち、閾値は、本発明を適用する電気泳動表示装置の特性に応じて設定すればよい。
本発明において、前記第2パルスのパルス幅は、前記第1パルスのパルス幅の2倍から30倍の範囲であることが好ましい。
第2パルスのパルス幅が第1パルスのパルス幅の2倍未満であると、各パルスのパルス幅の差が小さいため、パルスを切り替えた際の特性にあまり違いが無く、効果的な駆動制御を行うことができない。
一方、第2パルスのパルス幅が第1パルスのパルス幅の30倍よりも大きい場合には、パルスを切り替えた際の特性の差が大きすぎ、やはり効果的な駆動制御を行うことができない。さらに、第2パルスのパルス幅が大きすぎると、駆動を終了した後、表示の保持性の劣化が生じることがある。
これに対し、本発明のように、第2パルスのパルス幅は、第1パルスのパルス幅の2倍から30倍の範囲に設定すれば、各パルスを切り替えた際の特性変化のバランスがよく、効果的な駆動制御を行うことができ、表示保持性の劣化も防止できる。
但し、電気泳動表示装置によっては、第2パルスのパルス幅を第1パルスのパルス幅の2〜30倍の範囲から多少変えても、必要な特性を確保できる場合もある。このような場合には、第2パルスのパルス幅を、第1パルスのパルス幅の2〜30倍の範囲を超えた範囲で設定してもよい。
本発明において、前記電気泳動素子は、第1色表示を行うための第1色の電気泳動粒子と、第2色表示を行うための第2色の電気泳動粒子とを備え、前記第1色の電気泳動粒子と第2色の電気泳動粒子とは粒子の大きさが異なる。前記共通電極駆動パルスは、画像を第1色表示に変化させる第1色書き込み用の電圧と、画像を第2色表示に変化させる第2色書き込み用の電圧を繰り返すものである。前記画像書き換え工程における前記共通電極駆動パルスの最後のパルスは、前記第1色の電気泳動粒子が第2色の電気泳動粒子よりも大きい場合には第1色書き込み用の電圧であり、前記第2色の電気泳動粒子が第1色の電気泳動粒子よりも大きい場合には第2色書き込み用の電圧であることが好ましい。
電気泳動表示装置では、マイクロカプセル内で第2色粒子(例えば黒粒子)および第1色粒子(例えば白粒子)を分散液中に配置している。このため、各粒子の大きさが異なる場合には、大きな粒子のほうが移動時の抵抗が大きくなり、移動しにくい。さらに、画像書き換え工程における最後のパルスを、大きな粒子を駆動するためのパルスとしたほうが、大きな粒子をよりカプセル壁側に移動でき、コントラストを向上できる。
例えば、第1色粒子が第2色粒子よりも大きい場合、第1色書き込み用の電圧を印加した後、最後に第2色書き込み用の電圧を印加すると、最終時点で反射率が落ち込む場合がある。
これに対し、本発明のように、最後に第1色書き込み用の電圧を印加すれば、最終時点で反射率が落ち込むことを防止できる。
この際、前記第1色の電気泳動粒子が第2色の電気泳動粒子よりも大きい場合には、前記画像書き換え工程における前記共通電極駆動パルスの最初のパルスは、第1色書き込み用の電圧であり、前記第2色の電気泳動粒子が第1色の電気泳動粒子よりも大きい場合には、前記画像書き換え工程における前記共通電極駆動パルスの最初のパルスは、第2色書き込み用の電圧であることが好ましい。
本発明では、共通電極駆動パルスは、大きな粒子の書き込み用の電圧の印加から始まり、その後は各粒子の書き込み用の電圧を交互に印加し続け、最後に、大きな粒子の書き込み用の電圧を印加することになる。例えば、第1色粒子が第2色粒子よりも大きい場合は、第1色書き込み用の電圧の印加から始まり、その後、第2色書き込み用の電圧、第1色書き込み用の電圧を交互に印加し続け、最後に第1色書き込み用の電圧を印加することになる。
すなわち、本発明によれば、大きな粒子の書き込み用の電圧を印加する回数を、小さな粒子の書き込み用の電圧を印加する回数よりも多くすることができる。
電気泳動表示装置では、粒子サイズが大きい粒子は、サイズが小さい粒子に比べて移動速度が遅い。このため、大きい粒子の書き込み用の電圧印加回数を多くすることで、移動速度が遅い大きな粒子を十分に移動することができ、表示品質を向上できる。
本発明の電気泳動表示装置は、電気泳動粒子を含有する分散液を共通電極と複数の画素電極との間に介在させてなる電気泳動素子と、前記共通電極と前記複数の画素電極との間に電圧を印加して前記電気泳動表示素子を駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する制御手段と、を備える電気泳動表示装置であって、前記制御手段は、電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す共通電極駆動パルスを共通電極に印加し、表示の更新内容に応じて各画素電極に前記二つの異なる電位のいずれかを印加して画像を変化させる画像書き換え手段を有し、前記画像書き換え手段は、前記共通電極駆動パルスとして前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第1パルスを前記共通電極に加える第1パルス印加部と、前記第1パルス印加部で第1パルスを前記共通電極に加えた後に作動され、かつ、前記共通電極駆動パルスとして前記第1パルスに比べてパルス幅が長く、前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第2パルスを前記共通電極に加える第2パルス印加部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の電子時計は、前記電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像を書き換える画像書き換え手段において、第1パルス印加部および第2パルス印加部を備えているので、共通電極に印加するパルス信号のパルス幅を変化させることができる。
ここで、第1パルスは第2パルスに比べてパルス幅が短いため、電気泳動粒子の移動量は少なくなるが、ユーザが認識するようなフリッカの発生を防止できる。
一方、第2パルスは第1パルスよりもパルス幅が長いため、ユーザが認識するようなフリッカが発生するおそれがあるが、電気泳動粒子の移動量は大きくでき、十分に飽和するまで、例えば黒表示や白表示として十分な反射率が得られるまで電気泳動粒子を移動できる。
従って、本発明では、例えば第2パルスを印加するとフリッカが目立ってしまう区間、例えば、黒表示から白表示に変化させる場合に、黒表示からの変化開始時点からある程度白表示に近づく時点までは第1パルスを印加し、第2パルスを印加してもフリッカが目立たない区間、例えば、黒表示から白表示に変化させる場合に、ある程度白表示に近づいた後は第2パルスを印加することができる。
このため、フリッカの発生を抑制でき、かつ、一度の書き込みで十分な反射率(コントラスト)を得ることができる。
本発明の電気泳動表示装置の駆動方法電気泳動表示装置および電子時計によれば、フリッカの発生を抑制でき、かつ、一度の書き込みで十分な反射率(コントラスト)を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、第2実施形態以降の説明に関し、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して、説明を省略もしくは簡略化する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態を図1〜図11を参照して説明する。
[1.全体構成]
図1は、本実施形態の電気泳動表示装置を用いた電子時計1の正面図である。この電子時計1は、矩形環状のケース2と、電気泳動表示装置3とを備える。また、ケース2には、リューズ5、ボタン6,7が設けられている。
[2.電気泳動表示装置の構成]
電気泳動表示装置3は、図2に示すように、表示パネル30と、この表示パネル30を駆動するとともに計時部を備える駆動制御手段40とを有して構成される。
[3.駆動制御手段の構成]
駆動制御手段40は、電源41と、時計1全体を制御するコントローラ42と、駆動回路43と、検出回路44と、計時部45とを備える。
駆動回路43は、ドライバICから構成されて表示パネル30の表示制御を実行する。検出回路44は、リューズ5やボタン6,7の操作を検出する。計時部45は、水晶発振回路を備えて時刻を計時する。
なお、前記コントローラ42によって本発明の制御手段が構成され、駆動回路43によって駆動手段が構成されている。
コントローラ42は、駆動回路43を制御するものであり、データ転送手段421と、画像書き換え手段422とを備えている。画像書き換え手段422は、第1パルス印加部423および第2パルス印加部424を備えている。
データ転送手段421は、画像信号処理回路やタイミングジェネレータを備えて構成される。このデータ転送手段421は、表示パネル30に表示させる画像や文字を示す表示データや、表示を維持するためのリフレッシュデータなどを生成し、駆動回路43に出力する。
また、画像書き換え手段422は、データ転送手段421からの表示データやリフレッシュデータの出力に連動し、第1パルス印加部423や第2パルス印加部424によって共通電極(図2では図示略)にパルス信号(共通電極駆動パルス)を出力する。
駆動回路43は、コントローラ42から出力される信号に基づいて表示パネル30を制御する。本実施形態では、後述するように表示パネル30は、アクティブマトリクス駆動であり、各画素を駆動するための低温ポリシリコンTFT等の回路を備えている。
このため、駆動回路43は、TFT回路の走査線に所定の走査線信号を出力する走査線駆動回路431と、TFT回路のデータ線に所定のデータ線信号を出力するデータ線駆動回路432とを備えている。
[4.表示パネルの構成]
表示パネル30は、図3に示すように、表面側から表面ガラス31、共通電極32、電気泳動層33、画素電極34、TFT回路層35、裏面ガラス36が積層されて構成されている。なお、表面ガラス31および裏面ガラス36は、透明なガラスに限らず、透明な樹脂で構成してもよい。
TFT回路層35には、前記走査線駆動回路431、走査線駆動回路431で駆動されるTFT回路が構成されている。TFT回路層35は、図2に模式的に示すように、互いに直交配置された複数の走査線351と、複数のデータ線352とを備える。そして、これらの走査線351およびデータ線352の交差部分には、図示略のスイッチング用のトランジスタやメモリーセルなどが設けられている。そして、各トランジスタは、画素毎に設けられた画素電極34に接続され、画素電極34に対する電圧供給を制御している。
一方、共通電極32は、ITO(Indium Tin Oxide)などによる透明な電極材で構成されている。この共通電極32は、表示パネル30の略全体にわたって設けられている。すなわち、画素電極34は、表示パネル30の画素毎に設けられているが、共通電極32は各画素に対して共通なものとされている。
電気泳動層33は、共通電極32に接着された複数のマイクロカプセル330を備えている。マイクロカプセル330は、図4にも示すように、多数の帯電粒子が分散した電気泳動粒子分散液が封入されている。電気泳動粒子分散液には、黒色の電気泳動粒子(以下、黒粒子という)331と、白色の電気泳動粒子(以下、白粒子という)332とが分散され、二色の粉体流体方式の電気泳動層が構成されている。これら黒粒子331および白粒子332は、互いに異なる極性に帯電しており、本実施形態では、黒粒子331がマイナス(負)に帯電し、白粒子332がプラス(正)に帯電している。
なお、本実施形態では、マイクロカプセル330の直径は約30μm(0.03mm)であり、黒粒子331の直径は10〜30nm、白粒子332の直径は100〜300nmである。
また、図3に示すように、画素電極34の幅寸法L1は約0.09mm、画素電極34間のギャップの幅寸法L2は約0.01mmである。
そして、本実施形態では、第1色は白色とされ、白粒子332によって第1色粒子が構成されている。また、第2色は黒色とされ、黒粒子331によって第2色粒子が構成されている。
なお、表示パネル30の側面は、表面ガラス31および裏面ガラス36に跨って設けられるシール剤などでシールされている。この表面ガラス31、裏面ガラス36およびシール剤によって、電気泳動層33等は密封されている。
[5.電気泳動による表示]
各マイクロカプセル330の黒粒子331および白粒子332は、共通電極32および画素電極34間に電位差を生じさせることで電気泳動が行われ、表面ガラス31側から見た場合に各マイクロカプセル330の表示色が変化する。
すなわち、画素電極34がローレベル電位(L電位、図3では「−」と表示)であり、共通電極32がハイレベル電位(H電位)の場合、その電位差によって共通電極32から画素電極34に向かう電界が発生する。このため、正に帯電した白粒子332が画素電極34側に移動するとともに、負に帯電した黒粒子331が共通電極32側に移動する。従って、共通電極32の電位に比べて画素電極34の電位が低い部分は、表面ガラス31側から視認した場合、黒色表示となる。
この黒色表示の場合とは逆に、画素電極34をハイレベル電位(H電位、図3では「+」と表示)とし、共通電極32をローレベル電位(L電位)に切り替えた場合、電界の向きが逆転し、表示パネル30における表示は白色となる。
また、黒粒子331、白粒子332の移動量を電圧の印加時間に応じて調整することにより、黒と白との間の色階調の中間色表示も可能となっている。
なお、電界印加が停止されると、黒粒子331,白粒子332の移動も止まり、そのままの表示色が保持される。
[6.表示パネルの駆動工程]
次に、表示パネル30の駆動工程を説明する。
まず、表示パネル30の駆動特性について説明する。上記のように、コモン振りによる駆動制御を行う場合、共通電極32に対しては、H電位およびL電位が交互に印加される矩形パルス信号を入力する。図5には、このパルス信号として、パルス幅が20ミリ秒とされた第1パルスを加えた場合と、パルス幅が100ミリ秒とされて前記第1パルスよりも長い第2パルスを加えた場合の反射率の変化を示す。
なお、反射率は表示パネル30の表示を反射率計によって測定した計測値であり、本実施形態の表示パネル30は、黒表示の場合、図5に示す反射率は4%程度となり、白表示の場合、反射率は45〜47%程度となる。
図5では、最初、反射率が約4%の黒表示であり、グラフの横軸の2秒経過時点で駆動信号を入力して白表示に変化させた例である。
図5の点線51は、共通電極32に第2パルスを印加した例である。第2パルスは、パルス幅が100ミリ秒と長いため、反射率の変化は急激であるが、第2パルスがLからHに変化した際には反射率が落ち込み、この反射率の落ち込み変化が比較的大きいためにフリッカ現象と認識してしまう。
但し、最終的な反射率は47%程度まで達し、白表示の品質としては実線52の場合に比べて優れている。
一方、図5の実線52は、共通電極32に第1パルスを印加した例である。第1パルスは、パルス幅が20ミリ秒と短いため、反射率の変化も点線51に比べてなだらかであるが、第1パルスがLからHに変化した際の反射率の落ち込みも小さくフリッカ現象として認識されない。
但し、最終的な反射率は45%程度に留まり、白表示の品質としては点線51の場合に比べて劣っている。
なお、共通電極32に印加されるパルスがLレベルからHレベルに変化した場合、白表示の画素電極34にはHレベル信号が印加され、共通電極32および画素電極34に同じ電位の電圧が印加されるため、理論的には各電極32,34間に電位差は生じず、各粒子331,332も移動せず、反射率が落ち込むこともないはずである。
しかしながら、実際には、例えば、Lレベル信号が印加された黒表示の画素電極34が隣接して配置されている場合にその影響を受けてしまったり、TFT回路層35等でリーク電流が発生することによって電圧降下が生じることなど、様々な要因によって反射率が落ち込んでしまう。
本発明は、このような共通電極32に加えるパルス信号のパルス幅による特性を把握し、フリッカ現象が認識されないようにでき、かつ、表示品質を向上できる駆動制御を行うものである。
すなわち、表示を書き換える工程において、パルス幅の短い第1パルスを印加した後、パルス幅の長い第2パルスを印加して表示品質を向上している。
ここで、このような制御を行うことで、フリッカ現象を防止でき、表示品質を向上できる理由について、図6を参照して説明する。
図6は、マイクロカプセル330および黒粒子331、白粒子332を模式的に示した図である。このため、図6では、各粒子331,332は同じ大きさで表現している。
前述したように、各粒子331,332は帯電している。このため、各粒子331,332およびカプセル壁330A、あるいは各粒子331,332間にはエネルギー(引力)が働いている。
ここで、異なる色の粒子同士、つまり黒粒子331および白粒子332間は、異なる符号(プラスおよびマイナス)に帯電しているため、強いエネルギーで接触しあっている。
また、同じ色の粒子同士間、つまり黒粒子331同士間や、白粒子332同士間は、同じ符号に帯電しているが、各粒子331,332で帯電の差があるため、弱いエネルギーで接触しあっている。
図6では、各粒子331,332間や、粒子331,332およびカプセル壁330A間に働くエネルギーを矢印で模式的に表している。なお、矢印の太さおよび長さは、エネルギーの強さを表し、矢印が太くかつ長いほど強いエネルギーが働いていることを示している。
そして、画像を書き換える場合には、上記の各粒子331,332間などに働くエネルギー(引力)に打ち勝って各粒子331,332を移動させる必要がある。つまり、各粒子331,332を、他の粒子331,332やカプセル壁330Aから引き剥がし、さらに、反対側のカプセル壁330Aに向かって移動させて、そのカプセル壁330Aに十分に押し付ける必要がある。このため、画像書き換えのために印加するパルス(第1パルスおよび第2パルス)は、ある程度のエネルギーを加えることができるように、パルス幅を所定幅以上とする必要がある。
一方、パルス幅が長すぎると、フリッカ現象が発生する。すなわち、パルス幅が長いと各粒子331,332に働くエネルギーも大きいため、各粒子331,332の移動量も大きくなる。また、印加パルスの電圧が切り替わった際に、理論上、同電位となるべき電極32,34間にも実際には電位差が生じるため、パルス幅が長いと各粒子331,332が逆方向に戻る移動量も大きくなる。例えば、図6の黒粒子331がマイクロカプセル330の表面側に集まっている状態で、この黒粒子331をマイクロカプセル330の反対側(裏面側)に移動させるパルス幅の長いパルスを入力すると、大きなエネルギーが加えられるため黒粒子331の移動量も大きくなり、分散液中を大きく移動する。このため、黒粒子331は例えば表面側から視認できなくなる位置まで移動する。そして、共通電極32に印加されるパルスの電位がLおよびH間で変化すると、理論的には各電極32,34間に電位差は生じず、各粒子331,332は移動しないはずであるが、実際には、前述したような様々な要因、例えば、電圧の異なる隣り合う画素電極に生じる電界や、横方向のリーク電流による電圧降下などによって電位変化が生じ、黒粒子331も逆方向に移動して、例えば表面側からある程度視認できる位置に戻ってしまう。これにより、図5に示すように、反射率が短時間に大きく変化するため、フリッカ現象が発生する。
これに対し、パルス幅が短ければ各粒子331,332の移動量も小さくなり、戻り量もより小さくなる。このため、図5に示すように、反射率の変化割合も小さいため、フリッカ現象の発生を防止できる。
そして、各粒子331,332がマイクロカプセル330内である程度移動して視認できなくなった後は、パルス幅の大きなパルス(第2パルス)を印加しても反射率の変化が小さいため、フリッカ現象も発生しない。例えば、黒粒子331をマイクロカプセル330の表面側から裏面側に移動している際に、黒粒子331が視認できなくなった状態から更にパルス幅の大きなパルスを印加して黒粒子331を移動させたとする。次に、共通電極32の電位が切り替わると、黒粒子331は僅かに逆方向に戻るが、その戻り量は前記移動方向の移動量よりも小さいため、黒粒子331が視認できない状態は変わらない。このため、図5に示すように、反射率の変化も小さくなり、フリッカ現象は発生しない。
また、書き換え工程の後半に、第2パルスを印加すると、各粒子331,332に大きなエネルギーを加えることができる。このため、各粒子331,332をマイクロカプセル330の反対側の壁まで移動させて、その壁に十分に押し付けることができ、コントラストを高めることができる。
但し、本発明者の実験により、第2パルスのパルス幅があまりにも長すぎると、駆動を終了した後も、顔料となる各粒子331,332が留まらず、結果として退色が発生して画像の保持性が低下することが判明した。
従って、画像書き換え工程の前半(初期から中期)は、パルス幅の短いパルス(第1パルス)を印加することが、フリッカ現象を防止できる点で好ましく、前記工程の後半(中期から後期)は、パルス幅の長いパルス(第2パルス)を印加することがコントラストを高めることができる点で好ましいのである。
以上の点から、第1パルスは、パルス幅が短いと粒子331,332の移動量も小さくなるため、フリッカ現象が発生しない範囲でできるだけ長いパルス幅に設定することが好ましい。
一方、第2パルスは、パルス幅が短いと粒子331,332をカプセル壁330Aに押し付ける力が弱まりコントラストが低下し、パルス幅が長すぎると粒子331,332が留まらずに画像の保持性が低下するため、所定のコントラストを確保でき、かつ、保持性の低下も防止できる範囲のパルス幅に設定すればよい。
次に、電気泳動表示装置3の駆動方法について、図7,8のフローチャートを参照して説明する。
コントローラ42は、図7のフローチャートに示すように、表示パネル30の表示を書き換える場合、まず、データ転送手段421によって、駆動回路43を制御して各画素にデータを転送するデータ転送工程を実行する(S1)。
次に、コントローラ42は、画像書き換え手段422によって、転送されたデータに基づき表示パネル30に表示される画像を書き換える画像書き換え工程を実行する(S2)。
画像書き換え工程S2では、図8に示すように、コントローラ42は、第1パルス印加部423によって共通電極32に対して第1パルスを印加する(S21)。本実施形態では、図9に示すように、共通電極(COM)32に印加される第1パルスは、パルス幅(信号レベルがHレベルの部分およびLレベルの部分)が20ミリ秒の矩形波信号である。つまり、第1パルスは、周期が40ミリ秒のパルス信号である。
そして、第1パルス印加部423は、第1パルスを所定回数だけ出力する。この回数は、予め表示パネル30の目標とする限界到達反射率に対し、所定割合(例えば80〜90%程度)まで達する回数を実験して求め、その実験結果に基づいて設定しておけばよい。本実施形態では、第1パルス印加部423は、黒表示の画素を白表示に変化させる場合、1周期が40ミリ秒の第1パルスを100周期分、つまり40ミリ秒×100=4秒間出力するように設定されている。
また、画像書き換え工程S2では、コントローラ42は、画素電極34に対しては、黒表示する画素に対してはLレベルの信号を出力し、白表示する画素に対してはHレベルの信号を出力する。
図9のタイミングチャートでは、画素Aに対しては白表示するため、画素電極34にはHレベルの信号が出力される。また、画素Bに対しては黒表示するため、画素電極34にはLレベルの信号が出力される。
図10には、共通電極32および画素電極34に各レベルの信号を印加した際の黒粒子331および白粒子332の移動状態を模式的に示している。
すなわち、図10(A)に示すように、共通電極32にHレベルの信号が印加されている時は、同じHレベルの信号が印加されている画素Aは、共通電極32および画素電極34間に電位差が生じないため、各粒子331,332は移動しない。
一方、共通電極32にHレベルの信号が印加されている時、Lレベルの信号が印加されている画素Bは、共通電極32および画素電極34間に電位差が生じる。このため、マイナスに印加された黒粒子331はHレベルの信号が印加された共通電極32側に移動し、プラスに印加された白粒子332はLレベルの信号が印加された画素電極34側に移動する。
また、図10(B)に示すように、共通電極32にLレベルの信号が印加されている時は、同じLレベルの信号が印加されている画素Bは、共通電極32および画素電極34間に電位差が生じないため、各粒子331,332は移動しない。
一方、共通電極32にLレベルの信号が印加されている時、Hレベルの信号が印加されている画素Aは、共通電極32および画素電極34間に電位差が生じる。このため、プラスに印加された白粒子332はLレベルの信号が印加された共通電極32側に移動し、マイナスに印加された黒粒子331はHレベルの信号が印加された画素電極34側に移動する。
従って、本実施形態では、共通電極32がHレベルの際に、画素電極34にLレベル信号が入力されて黒表示が選択された画素に対する黒表示の書き込みが行われる。また、共通電極32がLレベルの際に、画素電極34にHレベル信号が入力されて白表示が選択された画素に対する白表示の書き込みが行われる。
なお、本実施形態では、第1パルスは、Lレベルから始まっているため白表示の書き込みが行われ、その後、黒表示書き込み、白表示書き込みが交互に行われ、最後は黒表示書き込みで終了している。また、第2パルスも、Lレベルから始まっているため白表示の書き込みが行われ、その後、黒表示書き込み、白表示書き込みが行われ、最後は黒表示書き込みで終了している。
また、白表示の書き込み制御および黒表示の書き込み制御は、厳密には20ミリ秒ずつずれて行われるが、その切り替え時間が短いため、ユーザからは各表示の変化が同時に行われているように視認される。
そして、図11に示すように、第1パルス印加工程S21では、共通電極32に加わる第1パルスのパルス幅が20ミリ秒と短いため、第1パルスの信号レベルの切換時の反射率の落ち込みも小さくなる。この反射率の落ち込みは、図11に示すように黒表示から白表示に切り替える場合、第1パルスがLレベルからHレベルに変化する際に発生するが、第1パルスのパルス幅を20ミリ秒などと短くすることで、表示パネル30を見ているユーザがフリッカとして認識できない程度に小さくできる。これにより、フリッカによってユーザにストレスを与えることも防止される。
コントローラ42は、第1パルス印加工程S21が終了すると、共通電極32に対し、第2パルス印加部424により第2パルスを印加する(S22)。本実施形態では、図9に示すように、第2パルスは、パルス幅(信号レベルがHレベルの部分およびLレベルの部分)が100ミリ秒の矩形波信号である。つまり、第2パルスは、周期が200ミリ秒のパルス信号である。
そして、第2パルス印加部424は、第2パルスを所定回数だけ出力する。この回数も、予め表示パネル30の目標とする限界到達反射率に達する回数を実験して求め、その実験結果に基づいて設定しておけばよい。本実施形態では、コントローラ42は、黒表示の画素を白表示に変化させる場合、1周期が200ミリ秒の第2パルスを2周期分、つまり200ミリ秒×2=0.4秒間出力するように設定されている。
この第2パルスの印加工程S22の終了時点では、図10(C)に示すように、各画素A,B部分は、それぞれ黒粒子331および白粒子332が共通電極32側および画素電極34側に移動し、共通電極32側つまり表面ガラス31側から見て白表示(画素A)、黒表示(画素B)とされる。
第2パルス印加工程S22では、第1パルスよりもパルス幅が大きな第2パルスを用いているため、図11に示すように、反射率の落ち込みは多少大きいが、既に目標とする限界到達反射率近くに達しており、反射率の落ち込みは、フリッカとして認識することはできない程度に抑制されている。また、第2パルスはパルス幅が第1パルスに比べて約5倍と大きいため、1つのパルスによる電圧印加時間も長くなり、その分、各粒子331,332の移動も増えて反射率の変化も大きくできる。このため、第2パルス印加工程S22の終了時点における最終の到達反射率は、第1パルスのみを用いた場合に比べて高くでき、表示品質も向上する。
また、コントローラ42は、第2パルスの印加工程S22が終了すると、共通電極32および画素電極34への信号の入力を中止し、各電極32,34をハイインピーダンス状態に制御する(S23)。この駆動停止状態(S23)では、共通電極32および画素電極34間に電位差が発生せず、表示パネル30の表示は、画像書き換え工程S2(第1パルス印加工程S21、第2パルス印加工程S22)によって書き込まれた画像が維持される。
そして、コントローラ42は、表示パネル30に表示された画像を更新する毎に図7,8のフローチャートにしたがって表示の更新制御を行う。例えば、図1のように年、月、日、時、分の時刻データが表示されている場合、分部分は1分毎に表示が更新されるため、コントローラ42は、分を表示する画素部分に対しては1分毎に表示の更新制御を行う。コントローラ42は、他のデータ表示部分もそれぞれの更新間隔に応じて表示の更新制御を行う。
以上の本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)画像書き換え工程S2において、最初に第1パルス印加工程S21を行っているので、反射率の落ち込みを小さくでき、フリッカの発生を防止できる。また、画像書き換え工程S2の最後に第2パルス印加工程S22を行っているので、第1パルスのみを共通電極32に印加した場合に比べてより高い反射率まで到達することができ、電気泳動表示素子のコントラスト性能をより引き出す制御を行え、表示品質を向上できる。
従って、電気泳動表示素子を用いた表示パネル30において、スムーズな高品位表示書換を実現でき、かつ、ユーザにストレスを感じさせずに表示特性を向上できる。
(2)また、画像書き換え工程S2における総駆動時間は、図5に示すような1種類のパルスで駆動する場合と殆ど変わらないため、消費電力も増加も防止できる。従って、画像表示を維持している際に電力消費が無いために省電力化を実現できる電気泳動表示装置の特性を阻害することもない。
(3)さらに、第1パルス印加工程S21および第2パルス印加工程S22を設けることで、各粒子331,332を各電極32,34側に完全に移動させる飽和駆動を行うことができる。このため、以前の画像が浮き出てくる残像現象も低減できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る時計について説明する。
第2実施形態の時計は、図12に示すように、コントローラ42による駆動パルス、特に第2パルス印加工程S22における第2パルスの入力数が第1実施形態と相違する。その他の構成は前記第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
すなわち、コントローラ42は、表示の更新制御を行う場合、前記第1実施形態の図7,8のフローチャートに基づいて制御する。
ここで、第1パルス印加工程S21では、図12に示すように、コントローラ42(第1パルス印加部423)は第1実施形態と同じ制御を行う。すなわち、共通電極32に第1パルスを印加し、白表示を行う画素AにはHレベル信号を加え、黒表示を行う画素BにはLレベル信号を加える。
コントローラ42は、第1パルス印加工程S21を4秒間継続した後、第2パルス印加部424により第2パルス印加工程S22を行う。第2パルス印加工程S22では、コントローラ42は、パルス幅が100ミリ秒のLレベルの第2パルスを1つ共通電極32に印加する。
その後、コントローラ42は、各電極32,34への信号の供給を停止し、ハイインピーダンス状態とする駆動停止工程S23を実行する。
このような第2実施形態においては、図13のグラフに示すように、反射率が変化する。
このような第2実施形態においても、前記第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
(4)さらに、第2パルス印加工程S22における第2パルスとして、Lレベルの信号のみを加えて、白表示の書き込みで終了しているので、第2パルスにおいてLレベルからHレベルの変更が無く、図13に示すように、第2パルス印加工程S22における反射率の落ち込みを防止できる。
一方、第1実施形態では、第2パルスを2周期(100ミリ秒のLレベル信号を2回)ぶん入力しているため、最終的な反射率をより高めることができる。
(5)また、第1パルス印加工程S21ではLレベルつまり白表示の書き込みから始め、第2パルス印加工程S22ではLレベルつまり白表示の書き込みで終了しているので、黒表示の書き込みに比べて白表示の書き込みを1回分多くすることができる。
このため、白表示の反射率を向上でき、表示品質を向上できる。すなわち、前述したように、本実施形態では、黒粒子331は白粒子332に比べて小さいため、黒表示の応答速度は白表示に比べて速く、短いパルスでも十分に移動できる。このため、白表示の書き込み数に比べて黒表示の書き込み数が少なくても、黒表示に十分な反射率(例えば4%)を得ることができる。
従って、本実施形態のように、黒表示に比べて応答速度の遅い白表示の書き込み数を多くし、さらに、パルス幅の長い第2パルスとして白表示の書き込み用の信号を印加するように制御すれば、黒表示および白表示のいずれもが、それぞれ目標とする限界到達反射率(例えば黒表示では4%、白表示では48%)に達し、表示パネル30の電気泳動表示素子を確実に飽和駆動させることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態も、図14に示すように、コントローラ42による駆動パルス、特に第2パルス印加工程S22における第2パルスの入力数が第1,2実施形態と相違する。その他の構成は前記第1,2実施形態と同様であるため、説明を簡略または省略する。
すなわち、コントローラ42は、表示の更新制御を行う場合、前記第1実施形態の図7,8のフローチャートに基づいて制御する。
ここで、第1パルス印加工程S21では、図14に示すように、コントローラ42は第1実施形態と同様の制御を行う。すなわち、共通電極32に第1パルスを印加し、白表示を行う画素AにはHレベル信号を加え、黒表示を行う画素BにはLレベル信号を加える。
但し、第3実施形態では、第1パルスの入力がHレベルつまり黒表示の書き込みから始めている点が相違する。
コントローラ42は、第1パルス印加工程S21を4秒間継続した後、第2パルス印加工程S22を行う。第2パルス印加工程S22では、コントローラ42は、パルス幅が100ミリ秒のHレベルおよびLレベルの第2パルスを1周期分だけ共通電極32に印加する。すなわち、第2パルスは、パルス幅が100ミリ秒のHレベル信号の後、パルス幅が100ミリ秒のLレベル信号を入力して終了する。
その後、コントローラ42は、各電極32,34への信号の供給を停止し、ハイインピーダンス状態とする駆動停止工程S23を実行する。
このような第3実施形態においては、図15に示すように、反射率が変化する。
このような第3実施形態においても、前記第1,2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(6)さらに、第2パルス印加工程S22における第2パルスとして、Hレベル信号を入力した後にLレベルの信号を加えて、白表示の書き込みで終了しているので、図1に示すように、第2パルス印加工程S22の最後に反射率を向上させて制御を終了でき、その分、反射率の落ち込みを抑制できる。すなわち、第1パルス印加工程S21から第2パルス印加工程S22に切り替わる際に、共通電極32に印加されるパルス信号がLレベル信号からHレベル信号に変化するが、第1パルスではパルス幅が短いため、第2パルス印加工程S22でHレベル信号に切り替わった際に反射率の落ち込みも小さくなる。そして、第2パルス印加工程S22では、第1実施形態のように、パルス幅が長いLレベル信号からHレベル信号に切り替わることがないため、第1実施形態のような第2パルス印加工程S22の最後での反射率の落ち込みを防止できる。従って、白表示の反射率を向上でき、表示品質を向上できる。
〔本発明の変形例〕
以上、本発明の実施態様について具体的に示したが、前記各実施形態に限らず、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の改良、変形が可能である。
前記各実施形態では、画像表示の更新の際に必ず第1パルス印加工程S21、第2パルス印加工程S22を有する画像書き換え工程S2を実行している。これに対し、表示内容によっては、本発明の画像書き換え工程S2によるフリッカ対策済み駆動制御と、パルス幅が長いパルスのみを用いたフリッカ対策無し駆動制御とを選択できるようにしてもよい。
例えば、通常は本発明のフリッカ対策済み駆動制御を行い、表示変化していることを積極的にアピールする場合のみ、画像表示効果の一つとしてフリッカを利用するためにフリッカ対策無し駆動制御を行ってもよい。表示変化をアピールする場合とは、例えば、アラーム時刻になった時や、警告画面を表示する場合、さらには表示表現中の雪や枯れ葉が舞い落ちる状態を効果的に表現する場合のように、フリッカを生じさせることが逆に画像を効果的に表示できる場合には、フリッカ対策無し駆動制御を行ってもよい。
また、前記第1パルスのパルス幅と、第2パルスのパルス幅は前記実施形態の例に限定されない。これらのパルス幅は、制御対象の電気泳動表示素子の特性などに応じて設定すればよい。
具体的には、第1パルスは、画像書き換え工程の初期に第1パルスを印加しても、評価者がフリッカの発生を認識できない程度に短いパルス幅に設定すればよい。そして、各粒子331,332の移動量を大きくするためには、フリッカの発生を認識できない範囲で、できるだけ長いパルス幅に設定することが好ましい。
また、第2パルスは、画像書き換え工程の後半に第2パルスを印加した際に、画像のコントラストを向上でき、かつ、画像保持性も確保できる範囲でパルス幅を設定すればよい。
一例を挙げれば、第1パルスのパルス幅は25ミリ秒未満であることが好ましく、第2パルスのパルス幅は25ミリ秒以上であることが好ましい。
特に、第1パルスのパルス幅に対し、第2パルスのパルス幅を2〜30倍程度に設定することが好ましい。
なお、第1パルスはパルス幅があまり短すぎると各粒子331,332の移動させることができなくなるため、所定の幅が必要となる。すなわち、第1パルスのパルス幅の下限値も適宜設定する必要があり、例えば15ミリ秒以上などに設定される。
また、第2パルスのパルス幅はあまり長すぎると、黒表示および白表示の書き込みが交互に行われていることがユーザに判別されてしまい、かつ、画像の書き換えに時間がかかるとともに、画像保持性も低下する。このため、第2パルスのパルス幅の上限値も適宜設定する必要があり、例えば200〜300ミリ秒以下などに設定される。
従って、第2パルスのパルス幅は、第1パルスのパルス幅に対して2〜30倍の範囲のものに限らず、上記の条件を満たすものであれば、2〜30倍の範囲を超えたものでもよい。
また、パルス幅の異なる各種パルスの印加を切り替える閾値は、目標とする限界到達反射率の80〜90%の範囲に限定されるものではなく、80%未満でもよいし、90%より大きいものでもよい。具体的な閾値は、本発明を適用する電気泳動表示装置3に応じて設定すればよい。
さらに、前記実施形態では、第1パルスと第2パルスの2種類のパルスを印加していたが、パルス幅が異なる3種類以上のパルスを、パルス幅が短いパルスから順番に切り替えて印加しても良い。
例えば、最初にパルス幅が20ミリ秒の第1パルスを印加し、反射率が目標とする限界到達反射率の70%に達したら、パルス幅が60ミリ秒の第2パルスを印加し、反射率が目標とする限界到達率の85%に達したら、パルス幅が100ミリ秒の第3パルスを印加するようにしてもよい。
さらに、パルス幅が20,21,22,…97,98,99,100ミリ秒と、1周期毎に1ミリ秒ずつ長くなる第1〜nパルスを順次印加するようにしてもよい。
このように印加するパルス幅をより多段階に変化させることができれば、よりフリッカが目立たず、かつ、目標とする限界到達反射率までスムーズに反射率を変化させることができ、スムーズな高品位表示書換を実現できる利点がある。
前記各実施形態では、TFT回路を用いたアクティブマトリックス駆動回路を用いたドットマトリックス方式の表示パネル30に本発明を適用していたが、数字などの表示パターンに応じた形状の電極を有するセグメント方式の表示パネルに本発明を適用してもよい。なお、セグメント方式の表示パネルの場合、データ転送手段421やデータ転送工程S1は設ける必要がない。
前記実施形態では、黒粒子331および白粒子332による白黒二粒子系の電気泳動が行われていたが、これに限らず、青白等の一粒子系の電気泳動を行っても良く、また、白黒以外の組み合わせでも構わない。
また、本発明者の実験により、本発明の電気泳動表示装置3やその駆動方法は、電気泳動表示装置3を使用している環境の温度が変化した場合でも効果が得られることが確認できた。従って、本発明は、様々な温度環境で利用される各種の電気泳動表示装置においても利用可能である。
本発明の電気泳動表示装置は、電気泳動表示素子を用いた表示パネルを有する各種電子機器に広く適用でき、このような機器としては、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)や、携帯電話機、ディジタルカメラ、ビデオカメラ、プリンタ、パーソナルコンピュータなどを例示できる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態における時計を示す正面図。 前記実施形態の時計の回路構成を示すブロック図。 前記実施形態の表示パネルの断面図。 前記実施形態のマイクロカプセルを示す模式図。 本発明の比較例となる駆動方法による反射率の変化を示すグラフ。 前記実施形態の粒子やカプセル壁間に働くエネルギーを示す説明図。 前記実施形態の表示処理工程を示すフローチャート。 前記実施形態の画像書き換え工程を示すフローチャート。 前記実施形態の駆動信号を示すタイミングチャート。 前記実施形態の表示書き換え状態を説明する説明図。 前記実施形態による反射率の変化を示すグラフ。 本発明の第2実施形態の駆動信号を示すタイミングチャート。 第2実施形態による反射率の変化を示すグラフ。 本発明の第3実施形態の駆動信号を示すタイミングチャート。 第3実施形態による反射率の変化を示すグラフ。
符号の説明
1…電子時計、3…電気泳動表示装置、30…表示パネル、32…共通電極、33…電気泳動層、34…画素電極、35…TFT回路層、40…駆動制御手段、42…コントローラ、43…駆動回路、44…検出回路、45…計時部、421…データ転送手段、422…画像書き換え手段、423…第1パルス印加部、424…第2パルス印加部。

Claims (7)

  1. 電気泳動粒子を含有する分散液を共通電極と複数の画素電極との間に介在させてなる電気泳動素子と、
    前記共通電極と前記複数の画素電極との間に電圧を印加して前記電気泳動表示素子を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備える電気泳動表示装置の駆動方法であって、
    前記共通電極には電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す共通電極駆動パルスを印加し、各画素電極には表示の更新内容に応じて前記二つの異なる電位のいずれかを印加して画像を変化させる画像書き換え工程を有し、
    前記画像書き換え工程は、
    前記共通電極駆動パルスとして前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第1パルスを前記共通電極に加える第1パルス印加工程と、
    前記第1パルス印加工程の後に実行され、かつ、前記共通電極駆動パルスとして前記第1パルスに比べてパルス幅が長く、前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第2パルスを前記共通電極に加える第2パルス印加工程とを備える
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  2. 請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
    前記画像書き換え工程は、変化させた画像の反射率が、目標とする限界到達反射率の少なくとも80%以上に設定された閾値に達するまで前記第1パルス印加工程を実行し、
    前記閾値に達した後は、前記第2パルス印加工程を実行する
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
    前記第2パルスのパルス幅は、前記第1パルスのパルス幅の2倍から30倍の範囲である
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
    前記電気泳動素子は、第1色表示を行うための第1色の電気泳動粒子と、第2色表示を行うための第2色の電気泳動粒子とを備え、前記第1色の電気泳動粒子と第2色の電気泳動粒子とは粒子の大きさが異なり、
    前記共通電極駆動パルスは、画像を第1色表示に変化させる第1色書き込み用の電圧と、画像を第2色表示に変化させる第2色書き込み用の電圧を繰り返すものであり、
    前記画像書き換え工程における前記共通電極駆動パルスの最後のパルスは、
    前記第1色の電気泳動粒子が第2色の電気泳動粒子よりも大きい場合には第1色書き込み用の電圧であり、
    前記第2色の電気泳動粒子が第1色の電気泳動粒子よりも大きい場合には第2色書き込み用の電圧である
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  5. 請求項4に記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
    前記第1色の電気泳動粒子が第2色の電気泳動粒子よりも大きい場合には、前記画像書き換え工程における前記共通電極駆動パルスの最初のパルスは、第1色書き込み用の電圧であり、
    前記第2色の電気泳動粒子が第1色の電気泳動粒子よりも大きい場合には、前記画像書き換え工程における前記共通電極駆動パルスの最初のパルスは、第2色書き込み用の電圧である
    ことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  6. 電気泳動粒子を含有する分散液を共通電極と複数の画素電極との間に介在させてなる電気泳動素子と、
    前記共通電極と前記複数の画素電極との間に電圧を印加して前記電気泳動表示素子を駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備える電気泳動表示装置であって、
    前記制御手段は、
    電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す共通電極駆動パルスを共通電極に印加し、表示の更新内容に応じて各画素電極に前記二つの異なる電位のいずれかを印加して画像を変化させる画像書き換え手段を有し、
    前記画像書き換え手段は、
    前記共通電極駆動パルスとして前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第1パルスを前記共通電極に加える第1パルス印加部と、
    前記第1パルス印加部で第1パルスを前記共通電極に加えた後に作動され、かつ、前記共通電極駆動パルスとして前記第1パルスに比べてパルス幅が長く、前記電圧V1とV2の二つの異なる電位を繰り返す第2パルスを前記共通電極に加える第2パルス印加部とを備える
    ことを特徴とする電気泳動表示装置。
  7. 請求項6に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子時計。
JP2008160463A 2007-11-02 2008-06-19 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計 Active JP5286964B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008160463A JP5286964B2 (ja) 2007-11-02 2008-06-19 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計
US12/260,869 US8624832B2 (en) 2007-11-02 2008-10-29 Drive method for an electrophoretic display device and an electrophoretic display device
EP08018963A EP2056285A1 (en) 2007-11-02 2008-10-30 Drive method for an electrophoretic display device and an electrophoretic display device
CN2008101749958A CN101425251B (zh) 2007-11-02 2008-10-31 电泳显示装置的驱动方法和电泳显示装置
US14/091,135 US9336730B2 (en) 2007-11-02 2013-11-26 Drive method for an electrophoretic display device and an electrophoretic display device

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007286313 2007-11-02
JP2007286313 2007-11-02
JP2008160463A JP5286964B2 (ja) 2007-11-02 2008-06-19 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009134245A JP2009134245A (ja) 2009-06-18
JP2009134245A5 JP2009134245A5 (ja) 2011-06-30
JP5286964B2 true JP5286964B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=40615833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008160463A Active JP5286964B2 (ja) 2007-11-02 2008-06-19 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5286964B2 (ja)
CN (1) CN101425251B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011075640A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Toppan Forms Co Ltd 表示装置の駆動方法
JP5601469B2 (ja) * 2010-12-01 2014-10-08 セイコーエプソン株式会社 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器
JP5601470B2 (ja) * 2010-12-01 2014-10-08 セイコーエプソン株式会社 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器
JP2012118348A (ja) 2010-12-01 2012-06-21 Seiko Epson Corp 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器
TWI502573B (zh) * 2013-03-13 2015-10-01 Sipix Technology Inc 降低被動式矩陣耦合效應的電泳顯示器及其方法
US20140362066A1 (en) * 2013-06-07 2014-12-11 Delta Electronics, Inc. Method of driving an information display panel
CN109599067B (zh) * 2018-12-24 2020-06-30 江西兴泰科技有限公司 一种低温环境下电子纸的调试方法
CN110189711B (zh) * 2019-05-14 2021-05-11 江西兴泰科技有限公司 一种缩短黑红白三色刷新时间的波形调试方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5922947B2 (ja) * 1975-10-20 1984-05-30 松下電器産業株式会社 電気泳動表示パネルの駆動方式
JP2007519026A (ja) * 2003-07-17 2007-07-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 電気泳動表示装置又は双安定表示装置、およびこれらの駆動方法
JP4645052B2 (ja) * 2004-03-26 2011-03-09 凸版印刷株式会社 電気泳動表示装置とその製造方法、及びその駆動方法
KR20070046085A (ko) * 2004-07-27 2007-05-02 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 개선된 스크롤링 기능을 가지는 전기영동형 디스플레이디바이스
JP4556244B2 (ja) * 2006-01-20 2010-10-06 セイコーエプソン株式会社 電気泳動表示パネルの駆動装置及び駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN101425251A (zh) 2009-05-06
JP2009134245A (ja) 2009-06-18
CN101425251B (zh) 2011-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9336730B2 (en) Drive method for an electrophoretic display device and an electrophoretic display device
JP5286964B2 (ja) 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置および電子時計
KR101797412B1 (ko) 전기 광학 디스플레이들을 구동하기 위한 방법들
US9202420B2 (en) Driving method of electrophoretic display device, electrophoretic display device and electronic apparatus
US9123301B2 (en) Electro-optical device
US9183793B2 (en) Method for driving electrophoretic display apparatus, electrophoretic display apparatus, electronic apparatus, and electronic timepiece
TWI711306B (zh) 電光顯示器及其驅動方式
JP2012118348A (ja) 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器
EP2053588B1 (en) Display device and display method
US20120139967A1 (en) Driving Method of Electrophoretic Display Device, Electrophoretic Display Device and Electronic Apparatus
JP5516017B2 (ja) 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、および電子機器
JP2008242383A (ja) 電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の駆動方法及び電子機器
JP2009237273A (ja) 電気泳動表示装置及びその駆動方法、並びに電子機器
JP5207686B2 (ja) 表示装置
JP5512409B2 (ja) 電気泳動表示装置及びその駆動方法
JP2014191152A (ja) 電気泳動表示装置の駆動方法
JP5286680B2 (ja) 電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の駆動方法及び電子機器
JP5535811B2 (ja) 表示装置
EP4059006A1 (en) Methods for driving electro-optic displays
JP2014145792A (ja) 画像表示媒体の駆動装置、画像表示装置、及び駆動プログラム
JP5517426B2 (ja) 表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5286964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250