JP5880376B2 - 複合タングステン酸化物微粒子分散液 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の屋根材や壁材、自動車などの窓材等に広く適用されるアクリル樹脂成形体の製造に用いられる、複合タングステン酸化物微粒子分散液および当該複合タングステン酸化物微粒子分散液を用いた成形体に関する。
各種建築物の屋根材、壁材、自動車、電車、航空機などに設けられた窓、ドア等のいわゆる開口部分から入射する太陽光線には、可視光線の他に紫外線や赤外線が含まれている。この太陽光線に含まれている赤外線のうち、波長800〜2500nmの近赤外線は熱線と呼ばれ、前記開口部分から室内に進入することにより温度を上昇させる原因になる。これを解消するために、近年、各種建築物や車両の窓材、アーケード、天井ドーム、カーポート等の製造、建設分野では、可視光線を十分に取り入れながら熱線を遮蔽し、明るさを維持しつつ室内の温度上昇を抑制する熱線遮蔽機能を有する成形体の需要が急増している。一方、当該熱線遮蔽機能を有する成形体の需要に呼応して、熱線遮蔽機能を有する成形体に関する提案が多数なされている。
例えば、透明樹脂フィルムに金属、金属酸化物を蒸着してなる熱線反射フィルムを、ガラス、アクリル板、ポリカーボネート板等の透明成形体に接着した熱線遮蔽板が提案されている(例えば、特許文献1、2、および3参照)。
この他、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性透明樹脂に、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物に代表される有機近赤外線吸収剤を練り込んだ熱線遮蔽板およびフィルムが提案されている(例えば、特許文献4、5参照)。
さらに、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明樹脂に、熱線反射機能を有する酸化チタン、または、酸化チタンで被覆されたマイカ等の、無機粒子を練り込んだ熱線遮蔽板も提案されている(例えば、特許文献6、7参照)。
このような技術的背景の下、本出願人は、熱線遮蔽成分として6ホウ化物微粒子を各種バインダーに含有させた熱線遮蔽用塗布液、当該塗布液を各種成形体に塗布後、硬化して得られる熱線遮蔽膜、および熱可塑性樹脂中に6ホウ化物微粒子を溶融混錬し分散することで得られるマスターバッチを開示している(例えば、特許文献8、9、および10参照)。
さらに、本出願人らは、熱線遮蔽成分として一般式MxWyOz(但し、M元素は、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.0≦z/y≦3.0)で表記される複合タングステン酸化物の微粒子を各種バインダーに含有させた熱線遮蔽用塗布液、この塗布液を各種成形体に塗布後、硬化して得られる熱線遮蔽膜、および、熱可塑性樹脂中に複合タングステン酸化物の微粒子を溶融混錬し分散することで得られるマスターバッチを開示している(例えば、特許文献11、12参照)。
一方、本出願人は特許文献13において、表面修飾による複合タングステン酸化物微粒子の表面性状を最適化する技術を開示した。
特開昭61−277437号公報 特開平10−146919号公報 特開2001−179887号公報 特開平6−256541号公報 特開平6−264050号公報 特開平2−173060号公報 特開平5−78544号公報 特許第4096277号公報 特許第4096278号公報 特許第4349779号公報 国際公開第WO2005/87680A1パンプレット 特許第4632094号公報 特開2010−168430号公報
ところが本発明者らの検討によると、特許文献1、2、および3に記載されているような熱線反射フィルムを透明成形体に接着した熱線遮蔽板においては、当該熱線反射フィルムは、それ自体が非常に高価である。さらに、当該熱線反射フィルムを透明成形体に接着した熱線遮蔽板の製造には、接着工程等の煩雑な工程を要する。この為、当該熱線遮蔽板は、さらに高コストとなってしまう。その上、当該熱線遮蔽板は、透明成形体と熱線反射フィルムとの接着性が良くないので、経時変化により透明成形体とフィルムとの剥離が生じるといった欠点を有していた。
一方、透明成形体表面に、金属または金属酸化物を直接蒸着してなる熱線遮蔽板も数多く提案されている。しかし、当該熱線遮蔽板の製造に際しては、高真空で精度の高い雰囲気制御を要する装置が必要となるため、量産性が悪く汎用性に乏しいという問題を有していた。
また、特許文献4、5に記載されているような熱可塑性透明樹脂に有機近赤外線吸収剤を練り込んだ熱線遮蔽板およびフィルムにおいては、当該熱線遮蔽板およびフィルムへ十分な熱線遮蔽能力を付与するためには、多量の近赤外線吸収剤を配合しなければならない。ところが当該熱線遮蔽板およびフィルムへ多量の近赤外線吸収剤を配合すると、今度は、可視光線透過機能が低下してしまうという課題を有していた。また、近赤外線吸収剤として有機化合物を使用しているため、直射日光に常時曝される建築物や車両の窓材等への適用では耐侯性に難があり、必ずしも好適であるとはいえなかった。
また、特許文献6、7に記載されているような透明樹脂に無機粒子を練り込んだ熱線遮蔽板においても、熱線遮蔽機能を確保するためには、熱線反射機能を有する粒子を多量に添加する必要があった。この結果、熱線反射機能を有する粒子の添加量の増大に伴って、可視光線透過能が低下してしまうという課題を有していた。だからといって熱線反射機能を有する粒子の添加量を少なくすると、可視光線透過機能は高まるものの、今度は熱線遮蔽機能が低下してしまう。結局の所、熱線遮蔽機能と可視光線透過機能とを同時に満足させることが困難であるという問題があった。また、熱線反射機能を有する粒子を多量に添加すると、成形体を構成する透明樹脂の物性、さらに、耐衝撃強度、靭性が低下するという強度面からの問題も有していた。
以上説明した技術に対し、本出願人が、特許文献8、9、および10において開示した、ポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂中に複合タングステン酸化物の微粒子が均一分散したマスターバッチは上述の問題を解決するものであった。本発明に係るマスターバッチは、複合タングステン酸化物の微粒子に対し吸着効果のある官能基を有するアクリル高分子化合物分散剤中に、複合タングステン酸化物の微粒子を均一に分散させた分散粉と、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂とを溶融混練したものである。当該マスターバッチにおいては、複合タングステン酸化物が微粒子凝集体を形成することなく、均一な分散性を保持した状態であった。この結果、当該マスターバッチを用いて製造した成形体は、優れた熱線遮蔽能を有しヘイズ値も低く、良好な光学的特性、機械的特性を発揮した。
さらに、本出願人は、特許文献11、12において、熱線遮蔽成分として一般式MxWyOz(但し、M元素は、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.0≦z/y≦3.0)で表記される複合タングステン酸化物の微粒子を各種バインダーに含有させた熱線遮蔽用塗布液、この塗布液を各種成形体に塗布後、硬化して得られる熱線遮蔽膜、および、熱可塑性樹脂中に複合タングステン酸化物の微粒子を溶融混錬し分散することで得られるマスターバッチを開示した。
ところが本発明者らは、鋳型内で単量体を重合することにより成形させる、所謂「注型重合」において、鋳型に注入され成形されたアクリル樹脂の成形体中へ上述の複合タングステン酸化物の微粒子を分散させた場合、上述したポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂に分散させたマスターバッチの場合とは異なる新たな課題を見出した。
具体的には、注型重合で製造されて得られる成形体が、優れた熱線遮蔽機能を有してはいるものの、ヘイズ(曇り度)が高くなり意匠性が低下してしまうという課題を見出したものである。勿論、意匠性の観点から、注型重合で製造されて得られる成形体においても、ヘイズが低いことが求められる。
本発明者らは、当該意匠性の低下という課題を解決すべく研究を行った。
アクリル樹脂を注型重合で成形する場合、原料となるアクリル単量体中に上述の複合タングステン酸化物の微粒子を均一に分散させることが、ヘイズが低く意匠性に優れた成形体を製造するためには重要である。即ち、本発明者らは、複合タングステン酸化物微粒子を、アクリル単量体中で分散性の良いものとすること、ならびに、アクリル単量体と容易に混合する形態での複合タングステン酸化物微粒子の提供が求められることに想到した。
本発明者らは、当該要求を満たす複合タングステン酸化物微粒子を提供するとして、複合タングステン酸化物微粒子の表面性状を最適化することに想到した。具体的には、複合タングステン酸化物微粒子ヘの物理的あるいは化学的な表面処理や、高分子分散剤などによる表面修飾が有効である。尤も、その効果はアクリル単量体中のみならず、アクリル単量体の重合過程においても保持されていることが求められる。
本出願人は、上述の研究結果を基に、特許文献13を開示した。
特許文献13は、複合タングステン酸化物微粒子分散体の製造方法、および当該分散体を用いた成形体の製造方法、並びに成形体を開示している。そして、特許文献13の開示により、複合タングステン酸化物の微粒子の分散性が改善された成形体を得ることが出来、意匠性の改善を図ることが出来た。
しかし、特許文献13に開示されている複合タングステン酸化物微粒子分散体は、固体である。この為、特許文献13に係る複合タングステン酸化物微粒子分散体を用いたアクリル樹脂を注型重合するには、当該複合タングステン酸化物微粒子分散体をアクリル単量体に溶解せさる必要がある。従って、複合タングステン酸化物微粒子分散体から複合タングステン微粒子分散液を製造し、当該複合タングステン微粒子分散液の複合タングステン酸化物微粒子の濃度を調製する操作が必要になる、という課題を見出した。
つまり、熱線遮蔽能を有し、ヘイズ値も低いアクリル樹脂の成形体を注入重合により得るには、複合タングステン酸化物がアクリル単量体に分散した複合タングステン微粒子分散液を製造する作業が必要になる。従って、上述の複合タングステン酸化物微粒子分散体の場合であっても、これをアクリル単量体に溶解残なく溶解する操作が必要となる。
本発明者らは、当該溶解操作を行う為に、複合タングステン酸化物分散液に想到した。そして、当該複合タングステン酸化物微粒子分散液を調製したが、含有する複合タングステン酸化物微粒子の凝集や、含有するアクリル単量体の自然重合により、保存安定性に欠けるという課題も見出した。
本発明は、上記課題を解決することを目的としてなされたものである。
即ち、本発明が解決しようとする課題は、優れた熱線遮蔽能を有しながら、ヘイズが低く意匠性に優れた成形体を、注入重合により製造でき、保存安定性にも優れた複合タングステン酸化物微粒子分散液を提供することである。
本発明者等は当該課題を解決する為、研究を行った。
そして、注入重合されたアクリル樹脂成形体においてヘイズが高くなるのは、複合タングステン酸化物の微粒子に対し吸着効果のある官能基を有するアクリル高分子化合物分散剤と、複合タングステン酸化物の微粒子とを均一に分散させた分散粉を、メチルメタクリレート単量体に溶解させて溶解物とした後に、当該溶解物を鋳型へ注入して重合した為であることに想到した。つまり、当該注入重合の過程において、複合タングステン酸化物の微粒子の凝集体が形成され、分散性が不十分となった為であると推論したものである。
当該推論に基づき、本発明者はさらに研究を行った。
そして、メチルメタクリレートを主溶媒とし、複合タングステン酸化物の微粒子と、ポリアルキルイミン型高分子化合物とに加えて、メチルメタクリレートを主成分とする単量体との相溶性を有するアクリル高分子化合物を含有した複合タングステン酸化物微粒子分散液であれば、注型重合の過程においても前記複合タングステン酸化物の微粒子の凝集体が生成せず、分散性が保持されることを見出した。
さらに当該複合タングステン酸化物微粒子分散液におけるメチルメタクリレート含有量を所定範囲とし、添加量を所定範囲とした重合禁止剤を混合することで、複合タングステン酸化物微粒子分散液の長期保存安定性が、優れたものになることをも知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決する第1の発明は、
一般式CsxWyOz(但し、Csはセシウム、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表される複合タングステン酸化物の微粒子と、メチルメタクリレートを主成分とする単量体と、重合禁止剤と、ポリアルキルイミン型高分子化合物と、アクリル高分子化合物とを含み、
前記メチルメタクリレートを主成分とする単量体の含有量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して1.5重量部〜5000重量部であり、
前記重合禁止剤の含有量が、前記メチルメタクリレートを主成分とする単量体に対して5ppm〜100ppmであり、
ラジカル重合開始剤を含まないことを特徴とする複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
第2の発明は、
前記複合タングステン酸化物の微粒子の分散粒子径が、500nm以下であることを特徴とする第1の発明に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
第3の発明は、
前記重合禁止剤が、ヒドロキノン、メトキノン、6−tert−ブチル−2,4−キシレノールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする第1または第2の発明に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
第4の発明は、
前記ポリアルキルイミン型高分子化合物が、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、4−ヒドロキシドデカン酸から選択される少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸と、6ヒドロキシへキサン酸とを、繰り返し単位としたポリカルボニルアルキレンオキシ鎖を側鎖に有し、構造中にアミノ基を有するグラフト共重合体であることを特徴とする第1〜第3の発明のいずれかに記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
第5の発明は、
前記ポリアルキルイミン型高分子化合物の添加量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して0.01重量部〜5重量部であることを特徴とする第4の発明に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
第6の発明は、
前記アクリル高分子化合物が、(メタ)アクリル酸と、炭素数1〜13の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、スチレンとの共重合体であることを特徴とする第1〜第5の発明のいずれかに記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
第7の発明は、
前記アクリル高分子化合物の添加量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して、0.46重量部〜50重量部であることを特徴とする第6の発明に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液である。
本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液とメチルメタクリレート単量体とを混合し、注型重合して成形体を形成することにより、容易な操作で、ヘイズ値が低く意匠性に優れた成形体を得ることが出来た。そして、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液は、長期保存安定性に優れていた。
以下、本発明について(1)複合タングステン酸化物の微粒子、(2)ポリアルキルイミン型高分子化合物、(3)アクリル高分子化合物、(4)メチルメタクリレートを主成分とする単量体、(5)重合禁止剤、の順に説明し、次に(6)複合タングステン酸化物微粒子分散液の製造、について説明し、さらに(7)アクリル樹脂の成形体、について説明する。
(1)複合タングステン酸化物の微粒子(本明細書において便宜の為、「(A)」という符号を付記する場合がある。)
本発明に用いる複合タングステン酸化物の微粒子(A)は、熱線遮蔽効果を発現する成分であり、一般式MxWyOz(但し、M元素は、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1.1、2.2≦z/y≦3.0)で示される複合タングステン酸化物の微粒子である。
前記一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物の微粒子(A)は、六方晶、正方晶、立方晶の結晶構造を有する場合に耐久性に優れることから、当該六方晶、正方晶、立方晶から選ばれる1つ以上の結晶構造を含むことが好ましい。例えば、六方晶の結晶構造を持つ複合タングステン酸化物の微粒子(A)の場合であれば、好ましいM元素として、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snの各元素から選択される1種類以上の元素を含む複合タングステン酸化物の微粒子が挙げられるが、Csがさらに好ましい。
このとき、添加されるM元素の添加量xは、x/yにおいて0.001以上1.1以下が好ましく、更に好ましくは0.33付近が好ましい。これは六方晶の結晶構造から理論的に算出されるx/yの値が0.33であり、この前後の添加量で好ましい光学特性が得られるからである。一方、酸素の存在量Zは、z/yで2.2以上3.0以下が好ましい。典型的な例としてはCs0.33WO、Rb0.33WO、K0.33WO、Ba0.33WOなどを挙げることが出来るが、x,y,zが上記の範囲に収まるものであれば、有用な近赤外線吸収特性を得ることが出来る。
粒子による光の散乱を、低減することを重視するのであれば、複合タングステン酸化物微粒子の分散粒子径は200nm以下、好ましくは100nm以下がよい。その理由は、分散粒子の分散粒子径が小さければ、幾何学散乱もしくはミー散乱による、波長400nm〜780nmの可視光線領域における光の散乱が低減されるからである。当該光の散乱が低減される結果、熱線遮蔽膜が曇りガラスのようになって鮮明な透明性が得られなくなるのを回避出来る。即ち、分散粒子の分散粒子径が200nm以下になると、上記幾何学散乱もしくはミー散乱が低減し、レイリー散乱領域になるからである。当該レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、分散粒子径の減少に伴い散乱が低減し、透明性が向上するからである。さらに、分散粒子径が100nm以下になると、散乱光は非常に少なくなり好ましい。光の散乱を回避する観点からは、分散粒子径が小さい方が好ましく、分散粒子径が1nm以上であれば工業的な製造は容易である。
また、上記複合タングステン酸化物の微粒子(A)の表面を、Si、Ti、Zr、Alのいずれか1種類以上の元素を含有する酸化物で被覆すれば、耐候性をより向上させることができ、好ましい。
(2)ポリアルキルイミン型高分子化合物(本明細書において便宜の為、「(B)」という符号を付記する場合がある。)
上述した複合タングステン酸化物の微粒子(A)は、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)によって表面が被覆されていることが必要である。
ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)は、複合タングステン酸化物の微粒子(A)1重量部に対して、0.01〜5重量部添加されていることが好ましい。より好ましくは、0.1〜4重量部である。
ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)の添加量が、複合タングステン酸化物の微粒子(A)1重量部に対して、0.01重量部以上あれば、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)によって複合タングステン酸化物の微粒子(A)の表面が被覆され、複合タングステン酸化物の微粒子(A)を均一に分散することができ好ましい。また、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)の添加量が、複合タングステン酸化物の微粒子(A)1重量部に対して、5重量部以下であれば、製造される成形体におけるヘイズ値の上昇を回避出来る。
次に、本発明に用いるポリアルキルイミン型高分子化合物(B)の製造方法例について説明する。
具体的には、まず、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、及び4−ヒドロキシドデカン酸から選択される少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸と、6ヒドロキシへキサン酸とを繰り返し単位としたポリカルボニルアルキレンオキサイドを合成する。
次に、当該ポリカルボニルアルキレンオキサイドへ、ポリエチレンイミンを加え、ポリエチレンイミンのアミノ基と、ポリカルボニルアルキレンオキサイドのカルボキシル基との、脱水反応を利用することで、酸アミド結合を有するポリアルキルイミン型高分子化合物(B)の1例である、ポリカルボニルアルキレンオキシ鎖を側鎖に有し、構造中にアミノ基を有するグラフト共重合体を得ることが出来る。
以上説明した、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)として、商品名:Solsperse24000GR(日本ルーズリゾーブ社製)、Solsperse24000SC(日本ルーズリゾーブ社製)、商品名:Solsperse32000(日本ルーズリゾーブ社製)等を例示することが出来る。
(3)アクリル高分子化合物(本明細書において便宜の為、「(C)」という符号を付記する場合がある。)
本発明に用いるアクリル高分子化合物(C)は、上述したポリアルキルイミン型高分子化合物(B)に相溶性を有し、後述するメチルメタクリレートを主成分とする単量体との相溶性を有する凝集防止剤である。
本発明者等は、上記凝集防止剤を含む樹脂組成物を用いた製造した成形体は、屋外で使用中に受ける雨水などに対する耐候性も良好であることを知見した。これは、上記アクリル高分子化合物(C)が、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)に相溶性を有していることで、上記分散体中において、複合タングステン酸化物の微粒子(A)が凝集体を形成し難くなって分散性が向上した結果であると考えられる。
さらに、上記アクリル高分子化合物(C)が、後述するメチルメタクリレートを主成分とする単量体と相溶性を有していることで、上記樹脂組成物を用いた成形体のヘイズ(曇り度)が抑制され、製造される成形体の意匠性が高まることを知見した。
アクリル高分子化合物(C)の添加量は、複合タングステン酸化物の微粒子(A)1重量部に対して0.40〜55重量部、より好ましくは0.46〜50重量部、さらに好ましくは、2〜20重量部である。アクリル高分子化合物(C)の添加量が0.40重量部以上である場合は、上記分散液中で複合タングステン酸化物の微粒子の凝集体が形成され難く、分散性が十分となるため好ましい。また、アクリル高分子化合物(C)の添加量が55重量部以下の場合は、得られる複合タングステン酸化物微粒子分散体を用いて得られた成形体の機械的強度の低下や、屋外で使用する際の耐候性の悪化が見られず、好ましい。さらに、アクリル高分子化合物(C)の添加量が0.46〜50重量部の範囲にあると、成形体の光学特性が向上(ヘイズ値が、特に低減する。)し、好ましい。
上記アクリル高分子化合物(C)である凝集防止剤として、具体的には、(メタ)アクリル酸と、炭素数が1〜13の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの重合体や、(メタ)アクリル酸と、炭素数が1〜13の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとスチレンとの共重合体を挙げることが出来る。このようなアクリル高分子化合物として、商品名:ダイヤナールBR−87、BR−106、BR−116(三菱レイヨン製)等、商品名:ジョンクリル611(BASF社製)を例示することが出来る。
(4)メチルメタクリレートを主成分とする単量体(本明細書において便宜の為、「(D)」という符号を付記する場合がある。)
本発明において、メチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)とは、メチルメタクリレート単独、または、メチルメタクリレート50〜100重量部に対し、メチルメタクリレートと共重合可能な不飽和単量体を50〜0重量部含む混合物のことを示す。
メチルメタクリレートと共重合可能な不飽和単量体としては、例えば、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プルピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、モノグリセロールアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、モノグリセロールメタクリレートなどのヒドロキシル基含有単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの窒素含有単量体、アリルグリジシルエーテル、グリジシルアクリレート、グリジシルメタクリレートなどのエポキシ基含有単量体、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアリルエーテルなどのアルキレンオキサイド基含有単量体、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン、エチレンなどの単官能単量体がある。これらの単量体は、2種以上併用することも出来る。
さらに、必要に応じて多官能性単量体も用いることが出来る。
例えば、(ポリ)エチレングリコールジアクリレート、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートのごとき、アルキルジオールジアクリレートやアルキルジオールジメタクリレート類、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレートのごとき、多価アルコールのメタクリレートやメタクリレート類、
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートのごとき芳香族多官能単量体、
アリルグリジシルエーテル、グリジシルアクリレート、グリジシルメタクリレートなどの、エポキシ基含有単量体、などがある。これらの単量体は、2種以上併用することも出来る。
本発明では上記メチルメタクリレートを主成分とする単量体の含有量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して1.0重量部〜5000重量部、好ましくは1.5重量部〜5000重量部である。当該メチルメタクリレートを主成分とする単量体の含有量が5000重量部以下であれば、上記複合タングステン酸化物の含有量が確保され、熱線遮蔽能が十分に得られる。尚、後述するアクリル樹脂の成形体となった段階では、複合タングステン酸化物微粒子1重量部に対し、アクリル樹脂が多くとも5000重量部加えられて希釈されることがある。
また、当該メチルメタクリレートを主成分とする単量体の含有量が1.0重量部を超えて、好ましくは1.5重量部以上あれば、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液の長期保管においても、上記複合タングステン酸化物の凝集を抑制し、製造される成形体におけるヘイズ値の上昇を回避出来る。さらに複合タングステン酸化物微粒子分散液の粘度が高くなることも回避出来、取り扱いが容易になる観点からも好ましい。
(5)重合禁止剤(本明細書において便宜の為、「(E)」という符号を付記する場合がある。)
本発明に用いる重合禁止剤(E)としては、ヒドロキノン、メトキノン、6−tert−ブチル−2,4−キシレノールなどを挙げることが出来る。これら重合禁止剤を2種類以上併用することも出来る。
本発明では重合禁止剤(E)の含有量を、メチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)の重量に対して、5ppm〜100ppmの添加量とすることが好ましい。
重合禁止剤(E)の含有量がメチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)に対して5ppmよりも多ければ、メチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)の自然重合を抑制し、複合タングステン酸化物微粒子分散液における粘度の急激な増加を回避出来る。この結果、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液の長期保管が可能となった。
重合禁止剤(E)の含有量がメチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)に対して100ppmよりも少なければ、複合タングステン酸化物微粒子分散液におけるヘイズの上昇を回避出来る。複合タングステン酸化物微粒子分散液におけるヘイズの上昇を回避出来れば、製造される成形体におけるヘイズ値の上昇を回避出来る。
従って、複合タングステン酸化物微粒子分散液を低いヘイズの状態で保存する必要性を示している。
さらに、重合禁止剤(E)の含有量がメチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)に対して100ppmよりも少ないことで、複合タングステン酸化物微粒子分散液を用いて成形体を作製した際に、太陽光線に含まれる紫外線により成形体が劣化し易くなる事態を回避出来る。具体的には紫外線により成形体が黄変し、意匠性を損なう事態を回避出来好ましい。
(6)複合タングステン酸化物微粒子分散液の製造
メチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)中へ、複合タングステン酸化物(A)ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)およびアクリル高分子化合物(C)を添加、混合しても、本発明に係る複合タングステン酸化物分散液を得ることは出来ない。
本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液を得るには、まず、表面がポリアルキルイミン型高分子化合物(B)で被覆された複合タングステン酸化物の微粒子(A)と、アクリル高分子化合物(C)とが添加された複合タングステン酸化物分散体を得る。そして当該複合タングステン酸化物分散体を、メチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)へ、溶解残が発生しないように溶解すればよい。
具体的には、まず、複合タングステン酸化物の微粒子(A)を炭化水素溶剤に混合、分散してスラリー化する。当該スラリーに、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)を添加し、媒体攪拌ミルで解砕する。これによりエポリアルキルイミン型高分子化合物(B)で被覆された複合タングステン酸化物の微粒子(A)を含む、分散液が得られる。尚、上記解砕処理に適用される方法として、超音波ホモジナイザーやボールミル(ビーズミル)といった媒体攪拌ミルを用いる湿式粉砕法が好ましい。
上述したポリアルキルイミン型高分子化合物(B)で被覆された複合タングステン酸化物の微粒子の分散液へ、炭化水素溶剤に可溶でメチルメタクリレートを主成分とする単量体との相溶性を有するアクリル高分子化合物(C)を添加混合し、混合液とする。
そして、得られた当該混合液から前記炭化水素溶剤を揮散させる。このとき、得られた混合液から炭化水素溶剤)を揮散する工程と並行して、または、当該炭化水素溶剤を揮散する工程の後に、らいかい機等の汎用的に用いられる粉砕・解砕機を用いて残留物を解砕することにより、粉状の複合タングステン酸化物微粒子分散体を得ることが出来る。
なお、上述した炭化水素溶剤として、トルエン、キシレン等を例示することが出来る。
次に、得られた粉状の複合タングステン酸化物微粒子分散体を、重合禁止剤(E)を含有するメチルメタクリレートを主成分とする単量体(D)に溶解させて、本発明に係る複合タングステン酸化物分散液を得る。尚、このとき、当該複合タングステン微粒子分散体の溶解残が生じないように留意する。
(7)アクリル樹脂の成形体
本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液を、メチルメタクリレートを主成分とする単量体で希釈し、ラジカル重合開始剤を加えて鋳型内で注入重合させることで、本発明に係るアクリル樹脂成形体を得ることが出来る。
当該アクリル樹脂の成形体では、複合タングステン酸化物の微粒子(A)1重量部に対し、アクリル樹脂が、例えば5000重量部となるように、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液を、メチルメタクリレートを主成分とする単量体で希釈する。
当該注入重合による成形方法は、公知の方法でよい。尤も、板状の成形体を製造するのであれば、セルキャスト、連続セルキャストなどのキャスト重合法が便宜である。具体的には、セル鋳型として2枚のガラス板とガスケットとで作製されたガラスセル、またはステンレス板のような金属製の2枚のエンドレスエンドレスベルトとガスケットとで作製された連続スチールセルなどを用いる方法である。
具体的には、上記のメチルメタクリレートを主体とする単量体(D)、あるいはその部分重合体に、ラジカル重合開始剤を添加混合したのち、所望の大きさのセルに注入して重合する。
さらに、必要に応じて当該添加混合物へ、成形体の耐久性や強度の向上を目的としてメチルメタクリレートを主体とする多官能性単量体、ヒンダードフェノール系、リン系等の安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、トリアゾール系、トリアジン系、シアノアクリレート等の紫外線吸収剤、リン酸エステル系、フェノール系等の酸化防止剤、ヒンダートアミン系光安定剤、カップリング剤、界面活性剤、帯電防止剤、離型剤、難燃化剤等を添加混合しても良い。
以上のように、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液は、複合タングステン酸化物の微粒子(A)の凝集や、メチルメタクリレート単量体の自然重合を生じずに長期間保管可能な分散液である。さらに、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液は、注型重合時に複合タングステン酸化物の微粒子(A)が凝集することなく分散性が保持されているものである。
このため、本発明に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液を使用することで、優れた熱線遮蔽能を有する、本発明に係る成型体を得ることが出来る。
本発明に係る成型体は、複合タングステン酸化物の微粒子(A)の分散性が良好であり、さらに、アクリル高分子化合物(C)を使用していることから、屋外で使用中に受ける雨水などに対する耐候性も良好である。したがって、建築物の屋根材、壁材、自動車、電車、航空機などの開口部に使用される窓材、アーケード、天井ドーム、カーポート等に広く利用されるアクリル樹脂成形体に優れた熱線遮蔽能に加えて意匠性を付与することが出来るため、幅広い分野で利用することが出来る。
以下、本発明について実施例を参照しながら詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら制限されることはない。
本実施例において得られた成形体の光学特性評価に関し、ヘイズH(単位:%)は、ヘイズメーター(村上色彩研究所製)を使用し、JIS K 7136に準拠して測定した。また、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)は、光路長1mmの石英セルを使用し、分光光度計U−4000(日立製作所製)を使用して測定した。
(実施例1)
複合タングステン酸化物の微粒子(A)として粒径1〜3μmの複合タングステン酸化物Cs0.33WO170gと、炭化水素溶剤としてトルエン1762gとを、攪拌して混合物とした。当該混合物へ、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)としてS24000GR(日本ルーブリゾール社製)68gを添加し、スラリーを調製した。このスラリーをビーズとともに媒体攪拌ミルに投入し、スラリーを循環させて粉砕分散処理を行い、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)で被覆された複合タングステン酸化物の微粒子分散液を得た(以下、α液と略記する)。当該ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)で被覆された複合タングステン酸化物の微粒子の分散粒子径は90nmであった。
メチルメタクリレート単量体との相溶性を有するアクリル高分子化合物(C)としてジョンクリル611(BASF社製)を、炭化水素溶剤であるトルエンに溶解させ、40質量%溶液を調製した(以下、β液と略記する。)。
上記α液10gと、β液5.53gとを混合した。そして、得られた混合液からトルエンを揮散させて、アクリル高分子化合物(C)中に、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)で被覆された複合タングステン酸化物の微粒子(A)が均一に分散している分散体を得た(以下、γ液と略記する)。
上記γ液からの炭化水素溶剤の揮散は、当該炭化水素溶剤の沸点以下の温度で加熱しながら5kPa以下の雰囲気下で減圧蒸留し、当該炭化水素溶剤を揮散させた。
当該分散体には複合タングステン酸化物の微粒子(A)1重量部に対して、ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)が0.4重量部、アクリル高分子化合物(C)が2.6重量部含有されている。そして、当該複合タングステン酸化物微粒子分散体をらいかい機で解砕し粉状物にした。
重合禁止剤(E)としてヒドロキノンを50ppm含有するメチルメタクリレート単量体へ、上記合タングステン酸化物微粒子分散体を溶解させ溶解物を得た。当該メチルメタクリレート単量体(D)の添加量は、当該溶解物中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が1質量%になるように調整し、複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。
当該複合タングステン酸化物微粒子分散液を1日間25℃の暗室で保管した後に、複合タングステン酸化物含有量が0.2質量%、となるようにメチルメタクリレート単量体で希釈し、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)、ヘイズH(単位:%)、粘度(cP)を評価した。さらに、当該複合タングステン酸化物微粒子分散液を1ヶ月間25℃の暗室で保管した後に、メチルメタクリレート単量体で同様に希釈し、ヘイズH(単位:%)、粘度(cP)を評価した。当該評価結果を、表1に示す。
さらに、予め準備しておいたメチルメタクリレート単量体(関東化学社製)へ、ラジカル重合開始剤である2、2−アゾビスイソブチロニトリルを0.1質量%含有させた、メチルメタクリレートを主成分とする単量体へ、上記の25℃の暗室で1ヶ月保管した複合タングステン酸化物微粒子分散液を溶解させた。当該メチルメタクリレート単量体の添加量は、当該溶解物中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が0.06質量%になるように調整した。
当該溶解物を真空脱気した後、2枚のガラス板とポリ塩化ビニルのガスケットとで作製したキャスト用セルに注入した。そして、当該キャスト用セルを65℃の湯浴中で6時間保持して溶解物を重合させ、さらに、120℃の空気浴中で2時間重合させ、60×50×2mmのシート状成形体を得た。
尚、上述した、溶解物中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量を0.06質量%としたのは、当該得られたシート状成形体の可視光透過率を75%となるように設定する為である。得られたシート状成形体における複合タングステン酸化物含有量は、0.06質量%であった。
得られた成形体の光学特性として、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)、ヘイズH(単位:%)を評価した。当該評価結果を、表2に示す。
(実施例2)
複合タングステン酸化物微粒子分散液中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が5質量%になるようにメチルメタクリレート単量体(D)の添加量を調整した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例3)
複合タングステン酸化物微粒子分散液中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が10質量%になるようにメチルメタクリレート単量体(D)の添加量を調整した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例4)
複合タングステン酸化物微粒子分散液中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が12.5質量%になるようにメチルメタクリレート単量体(D)の添加量を調整した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例5)
複合タングステン酸化物微粒子分散液中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が15質量%になるようにメチルメタクリレート単量体(D)の添加量を調整した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例6)
複合タングステン酸化物微粒子分散液中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が17.5質量%になるようにメチルメタクリレート単量体(D)の添加量を調整した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例7)
重合禁止剤(E)としてメトキノンを5ppm含有するメチルメタクリレート単量体(D)を使用した以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例8)
重合禁止剤(E)として6−tert−ブチル−2,4−キシレノール(トパノールA)を5ppm含有するメチルメタクリレート単量体(D)を使用した以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例9)
アクリル高分子化合物(C)としてダイヤナールBR−87を使用した以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例10)
ポリアルキルイミン型高分子化合物(B)としてS32000を使用し、アクリル高分子化合物(C)としてダイヤナールBR−87を使用した以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例11)
実施例1のα液作製時のポリアルキルイミン型高分子化合物(B)の添加量を680gに変更してα’液を得て、α’液10gと、β液137.5gを混合した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(実施例12)
実施例1のα液作製時のポリアルキルイミン型高分子化合物(B)の添加量を59.5gに変更してα’’液を得て、α’’液1gと、β液0.85gを混合した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(比較例1)
アクリル高分子化合物(C)を使用しない以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(比較例2)
複合タングステン酸化物微粒子分散液中の複合タングステン酸化物の微粒子(A)の含有量が20質量%になるようにメチルメタクリレート単量体(D)の添加量を調整した以外は実施例1と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(比較例3)
重合禁止剤(E)としてヒドロキノンを200ppm含有するメチルメタクリレート単量体(D)を使用した以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
(比較例4)
重合禁止剤(E)としてヒドロキノンを3ppm含有するメチルメタクリレート単量体(D)を使用した以外は実施例2と同様にして複合タングステン酸化物微粒子分散液を得た。ヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を実施例1と同様に評価した。当該評価結果を、表1に示す。
さらに、25℃の暗室で1ヶ月保管した複合タングステン酸化物微粒子分散液を使用して、実施例1と同様にしてシート状成形体を作製し、得られた成形体のヘイズH(単位:%)、可視光透過率T(単位:%)、日射透過率ST(単位:%)を評価した。当該評価結果を、表2に示す。
(まとめ)
本発明の範囲内である実施例1〜12に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液では、メチルメタクリレートを主成分とする単量体と混合して希釈した場合、72.4〜74.4%の可視光透過率を示す一方、32.5〜34.2%の日射透過率を示し、優れた日射遮蔽機能を示した。そして、このときのヘイズは0.9〜1.1%に留まり、1ヶ月の保管の後にもヘイズおよび粘度の変化が少ない、長期安定性に優れた分散液が得られている。
これに対し、アクリル高分子化合物(C)であるジョンクリル611を欠く比較例1は、可視光透過率、日射透過率、において、実施例1から12とほぼ同等の光学特性を示しているが、ヘイズが3.5%に達した。また、メチルメタクリレート単量体(D)の含有量が少ない比較例2、および重合禁止剤(E)の含有量が多い比較例3では、可視光透過率、日射透過率、において、実施例1から12とほぼ同等の光学特性を示し、初期のヘイズについても実施例1から12とほぼ同等の光学特性を示しているが、1ヵ月後のヘイズがそれぞれ2.8%、3.1%、と増加している。さらに比較例2では初期および1ヶ月後の粘度が著しく高いため、取り扱い上の点からも好ましくない。さらに重合禁止剤(E)の含有量が少ない比較例4では粘度が1ヶ月で4.52cPから8850cPへと著しく増加している。この結果、比較例1から4に係る複合タングステン酸化物微粒子分散液は、意匠性ならびに長期安定性に問題があることが判明した。
Figure 0005880376
Figure 0005880376

Claims (7)

  1. 一般式CsxWyOz(但し、Csはセシウム、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表される複合タングステン酸化物の微粒子と、メチルメタクリレートを主成分とする単量体と、重合禁止剤と、ポリアルキルイミン型高分子化合物と、アクリル高分子化合物とを含み、
    前記メチルメタクリレートを主成分とする単量体の含有量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して1.5重量部〜5000重量部であり、
    前記重合禁止剤の含有量が、前記メチルメタクリレートを主成分とする単量体に対して5ppm〜100ppmであり、
    ラジカル重合開始剤を含まないことを特徴とする複合タングステン酸化物微粒子分散液。
  2. 前記複合タングステン酸化物の微粒子の分散粒子径が、500nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液。
  3. 前記重合禁止剤が、ヒドロキノン、メトキノン、6−tert−ブチル−2,4−キシレノールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液。
  4. 前記ポリアルキルイミン型高分子化合物が、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、4−ヒドロキシドデカン酸から選択される少なくとも1種のヒドロキシカルボン酸と、6ヒドロキシへキサン酸とを、繰り返し単位としたポリカルボニルアルキレンオキシ鎖を側鎖に有し、構造中にアミノ基を有するグラフト共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液。
  5. 前記ポリアルキルイミン型高分子化合物の添加量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して0.01重量部〜5重量部であることを特徴とする請求項4に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液。
  6. 前記アクリル高分子化合物が、(メタ)アクリル酸と、炭素数1〜13の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、スチレンとの共重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液。
  7. 前記アクリル高分子化合物の添加量が、前記複合タングステン酸化物1重量部に対して、0.46重量部〜50重量部であることを特徴とする請求項6に記載の複合タングステン酸化物微粒子分散液。
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