JP5879240B2 - ポリスチレン系樹脂フィルム、積層発泡シート、及び、発泡樹脂容器 - Google Patents
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Description
特に、積層発泡シートは、即席麺用の発泡樹脂容器としてカップ形状や丼形状に成形されて広く用いられている。
このような即席麺においては、乾燥した麺や具材を中袋等を用いずに発泡樹脂容器に直接収容させるようなことが行われており、この種の用途に用いられる発泡樹脂容器には、水蒸気バリア性が求められている。
したがって、ポリスチレン系樹脂と環状ポリオレフィン樹脂とを含むポリスチレン系樹脂フィルムや、このようなポリスチレン系樹脂フィルムがポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面に積層されている積層発泡シートを用いて容器等の成形品を形成させることによって当該成形品を水蒸気バリア性に優れたものとすることができる。
図1は、本発明に係る積層発泡シートの概略断面図である。
この図にも示されているように、本実施形態の積層発泡シート1は、ポリスチレン系樹脂発泡シート2の一方の面に、2枚のポリスチレン系樹脂フィルム3,4が積層された3層構成を有している。
この2枚のポリスチレン系樹脂フィルム3,4の内、ポリスチレン系樹脂発泡シート2に直接積層されている内側のポリスチレン系樹脂フィルム3は、積層発泡シート1に水蒸気バリア性を付与するためのもので、外表面側のポリスチレン系樹脂フィルム4やポリスチレン系樹脂発泡シート2に比べて防湿性に優れたものとなっている。
(以下、この図の説明等においては、内側のポリスチレン系樹脂フィルム3を「防湿フィルム3」ともいい、特段のことわりがない場合においては「ポリスチレン系樹脂フィルム」との用語は、専ら外表面側のポリスチレン系樹脂フィルム4を意図して用いる。)
ここで用いるポリスチレン系樹脂発泡シート2は、その発泡倍率や平均厚さは特に限定されないが、発泡倍率は、通常、1.1倍〜20倍程度とされ、好ましくは2倍〜15倍程度とされる。
また、平均厚さについては、通常、0.6mm〜3.0mm程度とされ、好ましくは1.5mm〜2.5mm程度である。
この共重合体としては、例えば、スチレン系モノマーとアクリル系モノマーとの共重合体が挙げられ、具体的には、スチレン−無水マレイン酸、スチレン−(メタ)アクリル酸、スチレン−アクリロニトリル等の共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン等の3元共重合樹脂等が挙げられる。
より詳しくは、前記スチレン系モノマーとしては、例えば、α−メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレンなどが挙げられる。
また、このようなスチレン系モノマーと共重合体を形成するモノマーとしては、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、セチルメタクリレートなどのアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、あるいはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレート、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ブタジエン、無水マレイン酸などが挙げられる。
該防湿フィルム3に含有させるポリスチレン系樹脂としては、特に限定されるものではなく、前記ポリスチレン系樹脂発泡シート2の原料樹脂と同様の樹脂を採用することができる。
なお、突刺強度などの機械的特性に優れた性能を発揮させうる点においては防湿フィルム3に含有させる前記ポリスチレン系樹脂としては、ブタジエンなどの共役ジエンとスチレン系モノマーとのブロック共重合体やゴム成分がグラフトされたグラフト共重合体、或いは、これらの水素添加物といったハイインパクトポリスチレン樹脂(HIPS)が好ましい。
この防湿フィルム3に含有させる環状ポリオレフィン系樹脂は、各種の市販品の中から適宜選択して用いることができ、そのような市販品としては、例えば、TOPAS(商品名、ポリプラスチックス社製)、APEL(商品名、三井化学社製)、ZEONEX(商品名、日本ゼオン社製)、ZEONOR(商品名、日本ゼオン社製)、ARTON(商品名、JSR社製)などが挙げられる。
これらの環状ポリオレフィン系樹脂のなかでも、透湿性が低く、またポリスチレン系樹脂とガラス転移温度(Tg)が近く、ポリスチレン系樹脂と混合した場合に混合樹脂の成形性が良好であるなどの点から、ノルボルネンとエチレンとをメタロセン触媒にて共重合した環状オレフィンコポリマー(COC)が好ましい。
中でも、優れた強度を発揮させる上においては高密度ポリエチレン樹脂か直鎖低密度ポリエチレン樹脂かのいずれかを防湿フィルム3に含有させることが好ましい。
即ち、押出機のスクリューを回転させるモーターに負荷変動を生じたり、押出機内の樹脂圧を脈動させたりするとダイからの吐出量が微妙に変化し、厚みの均一な樹脂フィルムを得ることが難しくなる。
そして、防湿フィルムの厚みが局所的に薄くなってしまうと、この部分においては目的とする防湿性能が発揮されなくなるおそれを有する。
このような問題の抑制を図り、厚みの均一性に優れた防湿フィルムをより確実に得る上においては、JIS K 7210の条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg)によって求められる前記ポリエチレン樹脂のメルトマスフローレイト(MFR)が0.5g/10min以下であることが好ましく、前記ポリエチレン樹脂のMFRは、0.1g/10min以上0.5g/10min以下であることがより好ましい。
(A):(B):(C)=20〜90:5〜40:5〜40
(なお、上記(A)〜(C)の合計は100である)
ただし、環状ポリオレフィン系樹脂やポリエチレン樹脂は、通常、ポリスチレン系樹脂に対する相溶性が低いことからこれらを過度に含有させると、防湿フィルム3に外観上の問題が生じたり、当該防湿フィルム3をポリスチレン系樹脂発泡シート2に接着させ難くなるおそれを有する。
このような観点から前記質量比率は、下記の関係を満たすように調整されることが好ましい。
〔(B+C)/(A)〕≦0.5
なお、防湿フィルム3の厚さは、厚いほど積層発泡シートに対して高い水蒸気バリア性を付与することができる反面、過度に厚くすると積層発泡シート1を熱成形し難いものにさせるおそれを有する。
このような観点から、防湿フィルム3の厚さは、10μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、15μm〜180μmの範囲がより好ましく、20μm〜150μmの範囲がさらに好ましい。
また、ポリスチレン系樹脂フィルム4の厚さは、通常、20μm〜250μmとすることができる。
なお、前記防湿フィルム3とポリスチレン系樹脂発泡シート2とは、同時に製造することができる。
押出発泡法は、得られるポリスチレン系樹脂発泡シートが所望の密度となるように押出機に原料樹脂、発泡剤およびその他の添加剤を入れ、溶融混練した後、押出機のダイから押し出すことにより行われる。
なお、あらかじめ原料樹脂、発泡剤および添加剤を均一に混合したものを、押出機に供給してもよい。
また、添加剤は、あらかじめ原料樹脂と同種の樹脂に高濃度に添加した所謂マスターバッチ品であってもよい。
中でも、高圧下での押出安定性や熱劣化が少ないという点で優れている単軸押出機が好ましい。
本発明の方法において使用される発泡剤としては、公知のもの、例えば、分解型発泡剤、気体または揮発性の発泡剤が挙げられる。
なお、気体とは常温(20℃)、常圧(1気圧)で気体であることを意味する。
揮発性の発泡剤としては、例えば、エーテル、石油エーテル、アセトン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、イソヘプタン、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。
また、水も発泡剤として使用することができる。
これらの発泡剤は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい
ポリスチレン系樹脂発泡シート1の気泡サイズを約40μm以下とする場合は、発泡剤として窒素、炭酸ガスあるいは水を使用するのが好ましい。
特に、窒素および炭酸ガスは、安価であるという点においても好ましい。
発泡剤の添加量は、基材樹脂100質量部に対して、0.25質量部〜5.0質量部程度である。
気泡調節剤としては、例えばタルク、シリカ等の無機粉末、多価カルボン酸等の酸性塩多価カルボン酸と炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムとの反応混合物等が挙げられる。
気泡調節剤の添加量は、原料樹脂100質量部に対して、0.01質量部〜6.0質量部程度である。
なお、気泡調節剤が多くなると、気泡膜が熱に弱くなり、押出積層時に気泡膜が破れ、その結果気泡が大きくなることがある。
このような粗大気泡の形成を防ぐためには、発泡剤として窒素または炭酸ガスを用いることが好ましい。
この発泡体は、直接シート状に、または一旦円筒状に押し出した後、任意のラインで切断することによりシート状にすることができる。
ポリスチレン系樹脂発泡シート2を製造するときの押出機バレル温度としては、使用する押出機および原料樹脂の種類等により異なるが、140℃〜260℃程度とするのが好ましい。
具体的には、
(A)ポリスチレン系樹脂発泡シートと防湿フィルムを合流・積層させてから、ダイから押出す共押出法、
(B)インラインまたはアワトラインで、押出機より押し出されたフィルムが冷えきらないうちに、別途作製したポリスチレン系樹脂発泡シートに積層する方法、
(C)インラインまたはアウトラインで、押出機より押出された樹脂をバインダーとして、防湿フィルム(無地または印刷したものであってもよい)を発泡シートに積層する方法、
(D)防湿フィルム(無地または印刷したものであってもよい)を加熱ロールで加熱しながら、ポリスチレン系樹脂発泡シートに圧着して積層する方法、
などが挙げられる。
さらに、ポリスチレン系樹脂発泡シート2の一方の面又は両面に、防湿フィルム3又はポリスチレン系樹脂フィルム4を積層させる方法は、直接的又は間接的な積層のどちらでもよい。
なかでも、即席麺用容器などにおいては、乾燥麺との接触や、フォークや箸などの食器との接触によって破れを生じやすい内面側に前記防湿フィルム3が来るように積層発泡シート1に熱成形がなされることが本発明の効果をより顕著なものとし得る点において好ましい。
このような熱成形に際しては、例えば、積層発泡シート1を温度が230℃〜300℃に設定された加熱炉を通過させて軟化させた後、所望の成形型を用い成形時間3秒〜20秒の時間をかけて、真空成形、圧空成形、真空・圧空成形、プレス成形などを行う方法が挙げられる。
このような容器を即席麺用容器として採用することで、乾麺や乾燥具材などの風味に影響を与えるような水蒸気の進入を防止することができ、麺や具材を中袋に入れて湿気から保護しなければならなくなることを防止し得る。
また、本発明においては、ポリスチレン系樹脂フィルムを容器の形成に利用するような場合に、その利用方法が収容物の吸湿防止に限定されるものではない。
例えば、ポリスチレン系樹脂フィルム単独でハムなどを収容するための透明パック容器を形成させて、収容物たるハムの水気が失われることを防止するような場合も本発明が意図する範囲のものである。
ポリスチレン系樹脂フィルムを作製するために、以下のような樹脂を用いた。
1.「E641N」
東洋スチレン社製、ハイインパクトポリスチレン樹脂(HIPS)、商品名「E641N」、ゴム成分6.4質量%含有、メルトマスフローレイト(以下「MFR」、JIS K 7210の条件H(温度200℃、公称荷重5.00kg))=3.1g/10min
2.「H450」
東洋スチレン社製、ハイインパクトポリスチレン樹脂(HIPS)、商品名「H450」、ゴム成分5.1質量%含有、メルトマスフローレイト(以下「MFR」、JIS K 7210の条件H(温度200℃、公称荷重5.00kg))=5.5g/10min
3.「8007F」
ポリプラスチックス社製、ノルボルネンとエチレンとの共重合体である環状オレフィンコポリマー(COC)、商品名「8007F−04」、MFR(230℃、2.16kg)=11g/10min、密度=1.02g/cm3
4.「HB530」
日本ポリエチレン社製、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、商品名「HB530」、MFR(JIS K 7210の条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg))=0.3g/10min、密度=0.964g/cm3
5.「LH118」
ブラスケム(Braskem)社製、直鎖低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、商品名「LH118」、MFR(JIS K 7210の条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg))=1.0g/10min、密度=0.916g/cm3
6.「UF230」
日本ポリエチレン社製、直鎖低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、商品名「UF230」、MFR(JIS K 7210の条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg))=1.0g/10min、密度=0.921g/cm3
7.「UH411」
日本ポリエチレン社製、直鎖低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、商品名「UH411」、MFR(JIS K 7210の条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg))=0.3g/10min、密度=0.924g/cm3
8.「HRM26」
東洋スチレン社製、スチレン単独重合体(GPPS)、商品名「HRM26」、MFR(JIS K 7210の条件H(温度200℃、公称荷重5.00kg))=1.6g/10min
(ポリスチレン系樹脂フィルム、及び、積層発泡シートの作製)
下記表に示すような質量割合で原料樹脂を含むポリスチレン系樹脂フィルムを下記表に示す厚さとなるように形成させた。
このポリスチレン系樹脂フィルムを加熱ロールで加熱しながら、厚さ2mmのポリスチレン系樹脂発泡シートに圧着して積層発泡シートを作製させた。
ポリスチレン系樹脂フィルムについては、水蒸気バリア性を以下の透湿度測定によって評価した。
<透湿度の測定方法>
透湿度は、JIS Z 0208記載の方法(条件B)に準拠し測定した。
即ち透湿カップ(JIS規格品φ60mm)に無水塩化カルシウム15gを入れ、φ70mmの試験片を用い、蓋をして、さらに蓋と透湿カップの接着断面に、漏れ防止の為に溶かしたパラフィンを塗り付け完全密封状態とした。
その後40±0.5℃、相対湿度90±2%の環境下に96時間放置し、その増加質量より透湿度を算出した。
透湿度は、測定された24時間ごとの数値を算術平均し、1m2あたりに1日(24h)で透湿する質量に換算した。
得られたポリスチレン系樹脂フィルムと積層発泡シートについては、ASTM−D1164に基づくピンホール試験に準拠し、下記のような評価を行った。
ポリスチレン系樹脂フィルムと積層発泡シートとのそれぞれから、25mm×100mmの短冊状のテストピースを切り出し、圧縮試験機(A&D社製、型名「テンシロンRTC−1210A)を用いて、直径1mmの丸棒状で先端が曲率半径0.5mmとなっている針を前記テストピースに試験速度50mm/分の条件で突刺し、前記針がテストピースを貫通するまでに観測された最大荷重を突刺強度として評価した。
なお、積層発泡シートに関しては、ポリスチレン系樹脂発泡シート側から針を突刺すようにして行う測定(測定(A))及び、ポリスチレン系樹脂フィルム(防湿フィルム)の側から針を突刺して行う測定(測定(B))を実施した。
結果を、下記表に示す。
なお、評価は、各ポリスチレン系樹脂フィルム、及び、各積層発泡シートに対して5回ずつ実施し、表には5回の結果の算術平均値を示している。
最高温度240℃に設定した120mmφの押出機に下記表に示すような質量割合で配合した原料樹脂を供給し、該押出機のスクリュー回転数を一定にして前記原料樹脂を溶融混練させるとともに該押出機の先端に装着したTダイからフィルム状に押出させた。
そして、フィルム状の溶融樹脂が冷え切らない内に発泡シートの片側に厚みが120μmとなるように積層し、ロール間を通過させてこれらを接着一体化させ、積層発泡シートを形成させた。
このようにして発泡シート上に積層されたポリスチレン系樹脂フィルム(防湿フィルム)をその押出方向(MD)に沿って観察し、該防湿フィルムの幅(押出方向と直交する方向における寸法)が前記押出方向に沿ってどのように変化しているかを観察した結果と、この防湿フィルムを形成させるのに際してスクリューを回転させるためのモーター負荷がどのように時間変化したかを調べた結果とを総合的に判断し、押出変動についての○×判定を行った。
なお、溶融樹脂の押出変動が生じていたと判断された場合を「×」、押出変動が生じていたとは判断できない場合を「○」として判定した。
その結果を下記表に併せて示す。
より具体的にはNo.1、No.18、No.22の配合内容で一旦原料樹脂を溶融混練して混合樹脂ペレットを作製し、該ペレットをキャピラリーレオメーターのシリンダー(垂直起立状態に配設された内径が15mmのシリンダー)に充填した上で220℃の温度で約5分間に亘って加熱溶融し、その後、シリンダー内にその上部からピストンを挿入し、該ピストンを使って、シリンダー内の溶融樹脂を上方から加圧してシリンダーの下端に設けたキャピラリー(ダイ径:2.095mm、ダイ長さ:8mm、流入角度:90°(コニカル))から押出速度0.0773mm/sの一定速度で紐状に押出させた。
この押出された紐状体をキャピラリーの下方に配設した張力検出プーリーに通過させた後に巻取りロールを用いて巻取り、巻取りはじめの初速を3.943878mm/sとし、その後に加速度を12.0mm/s2とし、徐々に巻取り速度を大きくし、その間に張力検出プーリーによって観察される張力を溶融張力として読み取った。
図2に、前記紐状体の巻取りの速度(mm/s)と張力検出プーリーが検知した溶融張力(cN)との関係グラフを示す。
なお、この図に示されているように、MFRが0.5g/10minを超えるポリエチレン樹脂を配合したNo.18に比べ、MFRが0.5g/10min以下のポリエチレン樹脂を配合したNo.22では、溶融張力が安定していることがわかる。
即ち、この表からは、本発明によれば、これらの積層発泡シートなどを用いて水蒸気バリア性と強度に優れた発泡樹脂容器が提供されうることがわかる。
さらには、表1〜3や、図2からは、防湿フィルムに環状ポリオレフィン樹脂とポリエチレン樹脂との両方を含有させる場合には、ポリエチレン樹脂としてMFRが0.5g/10min以下のものを用いることで溶融樹脂の吐出が安定し、厚み変動を抑制させ得ることがわかる。
Claims (9)
- ポリスチレン系樹脂と環状ポリオレフィン樹脂とを含むポリスチレン系樹脂フィルムであって、
ポリエチレン樹脂をさらに含有し、前記ポリエチレン樹脂のJIS K 7210条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg)によって求められるメルトマスフローレイトが0.1g/10min以上0.5g/10min以下であることを特徴とするポリスチレン系樹脂フィルム。 - 前記ポリスチレン系樹脂がハイインパクトポリスチレン樹脂である請求項1記載のポリスチレン系樹脂フィルム。
- 前記ポリエチレン樹脂が、高密度ポリエチレン樹脂、又は、直鎖低密度ポリエチレン樹脂のいずれかである請求項1又は2記載のポリスチレン系樹脂フィルム。
- ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面にポリスチレン系樹脂フィルムが積層されている積層発泡シートであって、
前記ポリスチレン系樹脂フィルムには、ポリスチレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、及び、ポリエチレン樹脂が含有され、前記ポリエチレン樹脂のJIS K 7210条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg)によって求められるメルトマスフローレイトが0.1g/10min以上0.5g/10min以下であることを特徴とする積層発泡シート。 - 前記ポリスチレン系樹脂がハイインパクトポリスチレン樹脂である請求項4記載の積層発泡シート。
- 前記ポリエチレン樹脂が、高密度ポリエチレン樹脂、又は、直鎖低密度ポリエチレン樹脂のいずれかである請求項4又は5記載の積層発泡シート。
- ポリスチレン系樹脂発泡シートの少なくとも片面にポリスチレン系樹脂フィルムが積層されている積層発泡シート製の熱成形品である発泡樹脂容器であって、
前記ポリスチレン系樹脂フィルムには、ポリスチレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、及び、ポリエチレン樹脂が含有され、前記ポリエチレン樹脂のJIS K 7210条件D(温度190℃、公称荷重2.16kg)によって求められるメルトマスフローレイトが0.1g/10min以上0.5g/10min以下であることを特徴とする発泡樹脂容器。 - 前記ポリスチレン系樹脂がハイインパクトポリスチレン樹脂である請求項7記載の発泡樹脂容器。
- 前記ポリエチレン樹脂が、高密度ポリエチレン樹脂、又は、直鎖低密度ポリエチレン樹脂のいずれかである請求項7又は8記載の発泡樹脂容器。
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