JP5878956B2 - 冷風扇 - Google Patents

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Description

本発明は、冷風扇に関する。
従来、水の気化熱を利用して冷却した空気を、送風ファンによって送り出して室内に供給する冷風扇があった(特許文献1参照)。
特開2010−38523号公報
しかし、従来の冷風扇は、気化フィルタに空気を当てて、水を気化させることで気化フィルタの周囲の空気から熱を吸収させ、冷却の効果を得ようとしているが、気化フィルタに於ける水の気化効率が悪く、十分な冷却効果が得られないという欠点があった。従って、特に夏の高温多湿の室内に於て、従来の冷風扇を使用しても、気化フィルタの水がほとんど気化せず、室温を下げることができないという問題点があった。
そこで、本発明は、水の気化効率に優れ、確実に冷却効果を得ることができる冷風扇を提供することを目的とする。
本発明に係る冷風扇は、ケーシングの後面の近傍に気化フィルタを配設した冷風扇に於て、上記気化フィルタは、松のパルプ及び固化剤から成り、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体とを、左右方向に交互に積層し、上記第1波形帯体と上記第2波形帯体によって、後方下傾状の小孔の小孔群と、前方下傾状の小孔の小孔群とが、左右方向に交互に形成され、使用状態に於て、上記気化フィルタの上方から水を供給して、前方下傾状の上記小孔と後方下傾状の上記小孔とを交互に流れるように上記水を案内して側面視ジグザグ状に流下させて、上記小孔の内面全体に水を付着させ、かつ、上記気化フィルタの後方から前方へ空気を吸込み、上記小孔に空気を通過させて、上記小孔内で空気の乱流を発生させつつ上記小孔の内面に付着した上記水に空気を接触させ、気化熱による冷却を行うように構成されたものである。
また、2枚の気化フィルタと、除塵フィルタとを、ケーシングの後面の近傍に順次重ね合わせて配設し、上記気化フィルタは、松のパルプ及び固化剤から成り、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体とを、左右方向に交互に積層し、上記第1波形帯体と上記第2波形帯体によって、後方下傾状の小孔の小孔群と、前方下傾状の小孔の小孔群とが、左右方向に交互に形成され、使用状態に於て、上記気化フィルタの上方から水を供給して、前方下傾状の上記小孔と後方下傾状の上記小孔とを交互に流れるように上記水を案内して側面視ジグザグ状に流下させて、上記小孔の内面全体に水を付着させ、かつ、上記気化フィルタの後方から前方へ空気を吸込み、上記小孔に空気を通過させて、上記小孔内で空気の乱流を発生させつつ上記小孔の内面に付着した上記水に空気を接触させ、気化熱による冷却を行うように構成されたものである。
また、上記気化フィルタには、銀イオン、及び/又は、活性石を含有する塗料が塗布されているものである。
本発明の冷風扇によれば、気化フィルタに於ける水の気化効率が向上し、空気の温度を確実に低下させることができる。即ち、気化フィルタの表面及び多数の小孔に空気を接触させ、広い面積で水を効率良く気化させることにより、確実に冷却効果を得ることができる。結果として、供給する空気の温度を3℃〜5℃低くすることができ、クーラーの使用を控え、使用電力量を低減できる。
本発明の実施の一形態の使用状態を示した簡略側面断面図である。 気化フィルタを示した要部斜視図である。 除塵フィルタを示した平面図である。 第1波形帯体及び第2波形帯体を示す分解斜視図である 他の気化フィルタを示した要部斜視図である。 図2の要部拡大図であって作用説明のための斜視図である。 図5の要部拡大図であって作用説明のための斜視図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づき本発明を詳説する。
図1に示すように、本発明の冷風扇は、ケーシング10の内部に送風ファン4を備え、ケーシング10の前面10Aに吹出口8が設けられ、かつ、ケーシング10の後面10Bに吸込口9が設けられている。
ケーシング10の後面10Bの吸込口9近傍内部には、2枚の気化フィルタ2,2と、除塵フィルタ3とが、順次重ね合わせて配設されている。また、気化フィルタ2,2の下方位置には、貯水用のタンク5が設けられている。さらに、ケーシング10には、タンク5から水を汲み上げるポンプ6と、気化フィルタ2,2の上方から水を滴下して供給する給水桶部15と、ポンプ6の吐出水を給水桶部15へ送る配管7とが、設けられている。
図2と図4に示すように、気化フィルタ2は、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体11と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体12とを、左右方向に交互に積層している。
第1波形帯体11及び第2波形帯体12は、松から取り出した木材繊維である松のパルプ、及び、松のパルプを接着一体化する固化剤から成る。原料とする松は、アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ等のどの種類でも良く、中国のマツでも良い。松のパルプは、水を含んでもふやけないので、使用状態下で気化フィルタ2が水に濡れた場合であっても、第1波形帯体11・第2波形帯体12の剛性が低下することはなく、気化フィルタ2は、その形状を保つことができる。しかも、バクテリアやカビが発生しにくい利点もある。
第1波形帯体11と第2波形帯体12は、波形の凹凸が複数箇所の接着点20で互いに接触するように重ねられ、接着されている。
図2に於て、気化フィルタ2には、第1波形帯体11と第2波形帯体12によって多数の小孔13が形成されている。
気化フィルタ2は、正面水平方向から見て、小孔13を前後方向に透して見ることはできない。ところが、気化フィルタ2を正面斜め上から見下ろすと、小孔13の面積の半分が連通しているように見え、また、気化フィルタ2を斜め下から見上げると、小孔13の面積のもう半分が連通しているように見える。これは、小孔13が、各々に、前方下傾波形状の凹面と後方下傾波形状の凹面によって形成されたことによるものであり、さらに述べると、小孔13は、前方下傾状凹面と後方下傾波形状凹面が対面して、小孔13が内部で枝分かれしたり合流したりして複雑に形成されている。この構成により、気化フィルタ2に前後水平方向から送風した際、空気が小孔13を真っ直ぐ通過することができず、第1波形帯体11と第2波形帯体12の波形凹凸面に衝突しつつ乱流となって通過する。即ち、使用状態下で気化フィルタ2に水が供給され、表面に水が付着した第1波形帯体11及び第2波形帯体12の波形凹凸面に水平方向から空気が衝突すると、水が効率よく蒸発(気化)し、気化フィルタ2にて水の気化熱による冷却が効率よく行われる。
また、気化フィルタ2には、銀イオン、及び/又は、活性石を含有する塗料が噴霧又は塗布されている。
気化フィルタ2は、第1波形帯体11と第2波形帯体12を交互に積層して接着して成形した後、銀イオン及び活性石を含有する塗料が噴霧又は塗布されて表面及び小孔13内がコーティングされている。なお、塗料には、EMパウダー及びイオン鉱石を混入するも好ましい。
銀イオンは、脱臭・抗菌作用を有し、気化フィルタ2の表面にカビやその他の菌・細菌が付着するのを防止している。活性石は、例えば、石英斑岩、花崗岩、麦飯岩、トルマリン(電気石)、安山岩、流紋岩、泥岩、砂岩等の天然岩石(鉱物)から成り、粉砕して粉末状とし、塗料に混入されている。活性石は、イオン交換により空気中の水をマイナスイオン化して空気清浄成分を発生する。気化フィルタ2は、空気に触れる面積が大きく、塗料に混入された銀イオン及び活性石が、その脱臭・抗菌作用、及び、イオン交換作用を十分に発揮する。
なお、EMパウダーとは、セラミックパウダーから成る。また、イオン鉱石とは、具体的には、ホルンヘルスやホルンヘルスヤヨイや変成岩と呼ばれるものであって、成分として二酸化珪素、酸化アルミニウム、チタニア、酸化鉄、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム等を含有し、粉末状にして塗料に混入される。
図3に示すように、除塵フィルタ3は、上下方向の折曲線18にて複数箇所で折曲げられたプリーツ型フィルタから成り、通過する空気から微小な塵埃やウィルス飛沫、花粉及びPM2.5を除去し、空気を清浄化している。除塵フィルタ3は、平面状に展開すると、左右方向の長さ寸法Lが3倍になり、通気面積が大きい為、通風抵抗が小さく、スムーズに風が通り抜ける。従って、除塵フィルタ3は、気化フィルタ2の後方位置で空気を清浄化しながらも、空気のスムーズな流れを妨げず、気化フィルタ2の気化熱冷却を阻害しない。即ち、除塵フィルタ3によって、気化フィルタ2の気化効率が低下することなく、また、送風ファン4を駆動するモーターMに過大な負荷がかかることもない。
図1に示すように、送風ファン4は、モーターMに駆動され、鉛直軸心廻りに回転する水車型のファンから成り、中心軸部4Aと複数の羽根片部4B,4Bとを有している。なお、送風ファン4は、水平軸心廻りに回転するプロペラ型のファンを用いても良い。
タンク5は、ケーシング10の下部後方から差込自在とし、タンク5内に収容された水がポンプ6及び配管7によって汲み上げられ、気化フィルタ2,2の上方から供給される。
送風ファン4及びタンク5は、銀イオン及び活性石を混入した樹脂から成り、銀イオンの脱臭・抗菌作用により、送風ファン4及びタンク5にカビが発生するのを抑制し、かつ、活性石のイオン交換作用により、気化フィルタ2に供給される水、及び、送風ファン4により送られる風に空気清浄成分(マイナスイオン)を発生させている。なお、送風ファン4及びタンク5には、EMパウダー及びイオン鉱石を混入するも好ましい。
図1に於ては、ケーシング10の上面10Cには、給水桶部15が設けられている。なお、給水桶部15は、ケーシング10と別部材で形成しても良く、また、ケーシング10の内部に、吊り部品として設けても良い。給水桶部15は、気化フィルタ2,2の上方位置に配設され、気化フィルタ2,2に水を供給(滴下)することが可能である。給水桶部15から供給された水は、気化フィルタ2,2を流下した後、タンク5に収容され、ポンプ6及び配管7によって汲み上げられ、繰返し気化フィルタ2,2の上方から供給される。
ケーシング10の外面には、塗装後に、酸化チタン等の光触媒が噴霧又は塗布されている。ケーシング10の外面が光触媒によってコーティングされることで、ケーシング10の外面が汚れにくくなり、美しい外観が長期にわたって保持される。
さらに、ケーシング10の吹出口8に、送風ファン4によって矢印Cの方向に送られる風をマイナスイオン化するためのマイナスイオン発生用電極25を配設している。マイナスイオン発生用電極25は、導電金属製帯板材の中間部を断面L字状に折曲げて立片部26を立設し、この立片部26が、三角形状の山部と谷部が左右方向に交互に形成される鋸刃状に形成されている。マイナスイオン発生用電極25は、その両端部を平板状の接続部とし、接続部が図示省略の電源装置に電気的に接続されている。電源装置は、送風ファン4を駆動するモーターMのON・OFFに対応して、マイナスイオン発生用電極25への電流の供給をON・OFFに切換えるように電気回路を構成している。電源装置は、モーターMに連動してON状態となり、直流の負の電圧(例えば、マイナス4000V〜マイナス7000V)をマイナスイオン発生用電極25に印加する。マイナスイオン発生用電極25に電圧を印加することで、電極25近傍を通過する空気(風C)をマイナスイオン化する。なお、マイナスイオン発生用電極25は、側面視半円ドーム型の保護カバー27に収納されており、マイナスイオン発生用電極25に人の手が直接触れるのを防止している。
また、ケーシング10の吹出口8に、風Cをマイナスイオン化する活性石体30を配設している。
活性石体30は、二酸化硅素及びアルミナを主成分とし、二酸化チタン等様々な種類の金属酸化物を微量成分として含む天然岩石(鉱物)の粉末を球状に成形したものである。具体的には、天然岩石を粉砕して得られた粉末を水溶性セルロース粉末と混合し、次いで水を添加、混合し、得られた泥状物を直径2mm〜10mm、より好ましくは2mm〜5mmの球状(球体)に成形し、乾燥させた後、焼結した、いわゆるセラミックボールが望ましい。あるいは、上記天然岩石の粉末を、合成樹脂又はその発泡体から成る直径2mm〜10mmの球体の表面に膜状に固着して球状に成形して、セラミックボールとしても良い。天然岩石(鉱物)としては、例えば、石英斑岩、花崗岩、麦飯岩、トルマリン(電気石)、安山岩、流紋岩、泥岩、砂岩等があり、イオン交換により空気をマイナスイオン化する能力を有する。また、遠赤外線放射性や抗菌・消臭(脱臭)性及び微弱磁場形成能力を有するも良い。
ケーシング10の吹出口8には、風Cの流れを整えるための整流板19が複数設けられ、この整流板19に複数個の活性石体30を保持する樹脂製取付部材35が取着されている。取付部材35は、複数個の活性石体30を横一列に並べて保持する保持部31と、整流板19を挟持するためのクリップ部32とを有している。ケーシング10の吹出口8には、取付部材35が7箇所に配設されている。使用状態で、風Cが活性石体30の近傍を通過することで、空気をマイナスイオン化する。
使用状態に於て、室内の温度を下げると共に、気化フィルタ2,2に上方から水を供給しつつ送風ファン4によって風Cを送ることで、ケーシング10の吹出口8から大量のマイナスイオンが吐出される。マイナスイオンは、室内の隅々まで行き渡り、室内の冷却と同時に、空気の清浄化が行われる。マイナスイオンによって、トイレの臭い、タバコの臭い、ペットの臭い、体臭、カビ臭といった悪臭が脱臭される。また、有害物質であるタバコのニコチン・タールの除去や、細菌類の除去、ウィルスの不活性化を行って、健康に良い室内環境を創る。また、室内のカーテンや洗濯物の除菌(抗菌)や脱臭(消臭)も行える。また、マイナスイオンによって、川や滝などの近くの爽やかな空気に、室内空気を似せて、リラックス効果を得ることができる。
上述した本発明の冷風扇の使用方法(作用)について説明する。
図1に示すように、使用状態に於て、気化フィルタ2,2の上方から水を供給して流下させ、送風ファン4によって、矢印Cの方向に風を送る。除塵フィルタ3は、気化フィルタ2,2の後方で、微小な塵埃やウィルス飛沫等を除去し、吸込口9から吸入する空気を清浄化する。気化フィルタ2は、上方から供給された水が、表面(前面・後面)及び内部の小孔13を伝って流れ、これと同時に、空気を小孔13に通過させて、気化フィルタ2の表面(前面・後面)及び小孔13内で水を気化させて、水の気化熱による冷却を行う。気化フィルタ2は、松のパルプで形成されているため、水に濡れてもふやけることがなく、気化フィルタ2の剛性と形状は保持される。さらに、カビやバクテリアも発生しにくい。また、気化フィルタ2は、前面・後面及び小孔13の広い面積に水を付着させ、かつ、小孔13内に空気の乱流を発生させて水を効率良く気化させるので、従来の気化フィルタに比べて、気化効率が向上し、大きな冷却効果が期待できる。
図6は、図2の要部拡大図であって、しかも、水の流れを矢印F,Bにて示す。水の流れFは、後方下傾状の小孔13Fに生じる(前方から)後方への流れを示し、また、水の流れBは、前方下傾状の小孔13Bに生じる(後方から)前方への流れを示す。後方下傾状の小孔13Fの小孔群と、前方下傾状の小孔13Bの小孔群とは、交互に形成されるので、後方への流れFは、第1波形帯体11・第2波形帯体12の後端縁部を、図6に示すように、円滑に廻り込み、水全体の流れは、矢印FからBへと流れ、気化フィルタ2の前面と後面に交互に到達しながら、ジグザグ状に(側面から見て)流下していく。(なお、気化フィルタ2の前面の水の流れは、図6の後面の流れと同様に現れるので図示省略した。)
図6で説明したように、水の流れは、前方下傾状の小孔13Bと後方下傾状の小孔13Fとを、交互に流下してゆき、水の流下距離は極めて長くなり、かつ、複雑に乱れつつ流れ落ち、小孔13F,13Bの内面全体に略均等に付着し、空気との接触面積及び接触時間が極めて長くなる。しかも、各小孔13は、その横断面積が、前後中間位置で絞られて減少し、小孔13内で空気の乱流も発生するので、一層、水と空気の接触が密に激しくなり、水の気化効率も改善でき、冷却効果も著しく向上できる。
次に、図5に示す他の実施例では、気化フィルタ2は、三角山形状の波形の凹凸が前方下傾状に形成された上下細長帯状の第1波形帯体11と、三角山形状の波形の凹凸が後方下傾状に形成された上下細長帯状の第2波形帯体12とを、左右方向に交互に積層しても良い。この場合、気化フィルタ2には、第1波形帯体11と第2波形帯体12によって多数の矩形状小孔13が形成される。
図7は、図5の要部拡大図であって、しかも、水の流れを矢印F,Bにて示す。既述の図6と同一の符号は、同様の作用と構成であるので、重複説明を省略するが、後方下傾状の小孔13Fの小孔群と、前方下傾状の小孔13Bの小孔群とは、交互に形成されて、後方への流れFは、第1波形帯体11・第2波形帯体12の後端縁部を円滑に廻り込み、(水が鉛直下方へ直ちに落下することなく)矢印FからBへと流れてゆき、側面視ジグザグ状に流下していく。(なお、気化フィルタ2の前面の水の流れは、図7と同様に現れるので図示省略する。)
そして、水の流れは、前方下傾状の小孔13Bと後方下傾状の小孔13Fとを、交互に流下して、側面視ジグザグ状を描き、気化フィルタ2の上端から下端までの流下距離は極めて長くなり、かつ、複雑に乱れつつ流れ落ち、小孔13F,13Bの内面全体に略均等に付着し(乾燥した部位が生じないで)、空気との接触面積及び接触時間が極めて長くなる。さらに、小孔13の横断面積が大小変化して、空気の乱流が生じ、一層、水と空気の接触が激しく行われ、気化効率が改善し、冷却効果も改善できる。
以上のように、本発明に係る冷風扇は、ケーシング10の後面10Bの近傍に気化フィルタ2を配設した冷風扇に於て、気化フィルタ2は、松のパルプ及び固化剤から成り、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体11と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体12とを、左右方向に交互に積層し、第1波形帯体11と第2波形帯体12によって多数の小孔13が形成され、使用状態に於て、気化フィルタ2の上方から水を供給して流下させつつ小孔13に空気を通過させ、気化熱による冷却を行うように構成されたので、気化フィルタ2に於ける水の気化効率が向上し、空気の温度を確実に低下させることができる。即ち、気化フィルタ2の前面・後面及び多数の小孔13に空気を接触させ、広い面積で水を効率良く気化させることにより、確実に冷却効果を得ることができる。結果として、供給する空気の温度を3℃〜5℃低くすることができ、クーラーの使用を控え、使用電力量を低減できる。
また、2枚の気化フィルタ2,2と、除塵フィルタ3とを、ケーシング10の後面10Bの近傍に順次重ね合わせて配設し、気化フィルタ2,2は、松のパルプ及び固化剤から成り、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体11と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体12とを、左右方向に交互に積層し、第1波形帯体11と第2波形帯体12によって多数の小孔13が形成され、使用状態に於て、気化フィルタ2,2の上方から水を供給して流下させつつ小孔13に空気を通過させ、気化熱による冷却を行うように構成されたので、気化フィルタ2に於ける水の気化効率が向上し、空気の温度を確実に低下させることができる。即ち、気化フィルタ2の前面・後面及び多数の小孔13に空気を接触させ、広い面積で水を効率良く気化させることにより、確実に冷却効果を得ることができる。2枚の気化フィルタ2,2によって、通過する空気を確実に冷却でき、結果として、供給する空気の温度を3℃〜5℃低くすることができ、クーラーの使用を控え、使用電力量を低減できる。さらに、除塵フィルタ3によって、微小な塵埃やウィルス飛沫、花粉及びPM2.5を除去し、空気を清浄化できる。
また、気化フィルタ2には、銀イオン、及び/又は、活性石を含有する塗料が噴霧又は塗布されているので、気化フィルタ2にカビが発生するのを抑制し、かつ、気化フィルタ2を通過する空気中にマイナスイオンを発生させることができる。
2 気化フィルタ
3 除塵フィルタ
10 ケーシング
10B 後面
11 第1波形帯体
12 第2波形帯体
13 小孔
13F 小孔

Claims (3)

  1. ケーシング(10)の後面(10B)の近傍に気化フィルタ(2)を配設した冷風扇に於て、
    上記気化フィルタ(2)は、松のパルプ及び固化剤から成り、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体(11)と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体(12)とを、左右方向に交互に積層し、上記第1波形帯体(11)と上記第2波形帯体(12)によって、後方下傾状の小孔(13F)の小孔群と、前方下傾状の小孔(13B)の小孔群とが、左右方向に交互に形成され、
    使用状態に於て、上記気化フィルタ(2)の上方から水を供給して、前方下傾状の上記小孔(13B)と後方下傾状の上記小孔(13F)とを交互に流れるように上記水を案内して側面視ジグザグ状に流下させて、上記小孔(13B)(13F)の内面全体に水を付着させ、かつ、上記気化フィルタ(2)の後方から前方へ空気を吸込み、上記小孔(13B)(13F)に空気を通過させて、上記小孔(13B)(13F)内で空気の乱流を発生させつつ上記小孔(13B)(13F)の内面に付着した上記水に空気を接触させ、気化熱による冷却を行うように構成されたことを特徴とする冷風扇。
  2. 2枚の気化フィルタ(2)(2)と、除塵フィルタ(3)とを、ケーシング(10)の後面(10B)の近傍に順次重ね合わせて配設し、
    上記気化フィルタ(2)(2)は、松のパルプ及び固化剤から成り、波形の凹凸が前方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第1波形帯体(11)と、波形の凹凸が後方下傾状に形成されると共に全体が上下細長帯状の第2波形帯体(12)とを、左右方向に交互に積層し、上記第1波形帯体(11)と上記第2波形帯体(12)によって、後方下傾状の小孔(13F)の小孔群と、前方下傾状の小孔(13B)の小孔群とが、左右方向に交互に形成され、
    使用状態に於て、上記気化フィルタ(2)(2)の上方から水を供給して、前方下傾状の上記小孔(13B)と後方下傾状の上記小孔(13F)とを交互に流れるように上記水を案内して側面視ジグザグ状に流下させて、上記小孔(13B)(13F)の内面全体に水を付着させ、かつ、上記気化フィルタ(2)の後方から前方へ空気を吸込み、上記小孔(13B)(13F)に空気を通過させて、上記小孔(13B)(13F)内で空気の乱流を発生させつつ上記小孔(13B)(13F)の内面に付着した上記水に空気を接触させ、気化熱による冷却を行うように構成されたことを特徴とする冷風扇。
  3. 上記気化フィルタ(2)には、銀イオン、及び/又は、活性石を含有する塗料が塗布されている請求項1又は2記載の冷風扇。
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