JP5878223B1 - 低圧クリーンアップ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】復水器内における低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が第1低圧タービンよりも第2低圧タービンに近い位置に配置されていても、水の鉄濃度を低減させることができる低圧クリーンアップ方法を提供すること。【解決手段】低圧クリーンアップ方法は、補給水導入路から復水器に補給水が導入されると共に、復水器、復水器から水を排出する排出流路、脱気器、低圧クリーンアップ流路の順に水が循環する第1ステップと、第1ステップの後、補給水導入路から復水器に補給水が導入されると共に、排出流路を介して脱気器を通過させた復水器内の水を系外に排出するブローが行われる第2ステップと、第2ステップの後、復水器、排出流路、脱気器、低圧クリーンアップ流路の順に水が循環する第3ステップと、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、発電所で用いられる低圧クリーンアップ方法に関する。
発電所では、タービンを回転させるために使用する水の水質を保つために、稼働を定期的に停止してクリーンアップが行われている。特許文献1には、低圧クリーンアップ弁を有する低圧クリーンアップ管と、高圧クリーンアップ弁を有する高圧クリーンアップ管と、を備えた汽力発電プラントが記載されている。低圧クリーンアップは、復水器に補給水を加えながら系内にある汚れた水を系外に排出(ブロー)する工程と、復水器の水を復水器と脱気器との間を循環させる工程と、を組み合わせて行われている。
特開平7−12308号公報
ところで、発電所には、高圧タービンのほかに2つの低圧タービンが設けられることがある。復水器には、第1低圧タービンおよび第2低圧タービンで使用された水蒸気を復水器に導入する配管も接続される。また、復水器には、復水器に貯められた水を排出する排出流路と、脱気器を経たあとの水を復水器に戻す低圧クリーンアップ流路と、復水器に補給水を導入する補給水導入路とが接続される。このように配管が多い復水器周りにはスペース上の制約が生じるため、復水器内における低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が第1低圧タービンよりも第2低圧タービンに近い位置に配置されることがある。このような場合、従来の低圧クリーンアップが行われたとしても、水の鉄濃度が所定の基準値を下回らないことがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、復水器内における低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が第1低圧タービンよりも第2低圧タービンに近い位置に配置されていても、水の鉄濃度を低減させることができる低圧クリーンアップ方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る低圧クリーンアップ方法は、低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が前記第1低圧タービンよりも前記第2低圧タービンに近い位置に配置される復水器を備えた発電所に用いられる低圧クリーンアップ方法であって、前記補給水導入路から前記復水器に補給水が導入されると共に、前記復水器、前記復水器から水を排出する排出流路、脱気器、前記低圧クリーンアップ流路の順に水が循環する第1ステップと、前記第1ステップの後、前記補給水導入路から前記復水器に補給水が導入されると共に、前記排出流路を介して前記脱気器を通過させた前記復水器内の水を系外に排出するブローが行われる第2ステップと、前記第2ステップの後、前記復水器、前記排出流路、前記脱気器、前記低圧クリーンアップ流路の順に水が循環する第3ステップと、を含むことを特徴とする。
第1ステップにより、復水器に流入した補給水は、排出流路で排出された後、低圧クリーンアップ流路によって再び復水器に戻される。これにより、復水器の水の鉄濃度が低下し、且つ復水器の水が全体に亘って撹拌される。このため、復水器の水の鉄濃度が均一に低下する。復水器の水が撹拌される第1ステップの後で第2ステップが行われるので、第2ステップにおいても復水器の水が撹拌されている状態が持続している。このため、ブローによる鉄濃度の低減効果が、復水器の水の全体に亘って生じやすくなる。その後に第3ステップが行われるので、第3ステップにおいては、脱塩装置の許容範囲を超えた鉄濃度を有する水の脱塩装置への流入が抑制される。このため、第3ステップにより復水器の水の鉄濃度が基準値以下になりやすくなる。よって、本発明に係る低圧クリーンアップ方法は、復水器内における低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が第1低圧タービンよりも第2低圧タービンに近い位置に配置されていても、水の鉄濃度を低減させることができる。
本発明によれば、復水器内における低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が第1低圧タービンよりも第2低圧タービンに近い位置に配置されていても、水の鉄濃度を低減させることができる低圧クリーンアップ方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法が用いられる発電所を説明するための模式図である。 図2は、発電所の稼働時における水の流れを説明するための模式図である。 図3は、本実施形態に係る復水器を示した斜視図である。 図4は、本実施形態に係る復水器の内部を示す模式図である。 図5は、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法を示すフローチャートである。 図6は、復水器と脱気器との間を水が循環している時の水の流れを説明するための模式図である。 図7は、復水器と脱気器との間を水が循環している時の復水器内部の様子を示す模式図である。 図8は、ブロー時の水の流れを説明するための模式図である。 図9は、ブロー時の復水器内部の様子を示す模式図である。 図10は、再循環時の水の流れを示す模式図である。 図11は、再循環時の復水器内部の様子を示す模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法が用いられる発電所を説明するための模式図である。図2は、発電所の稼働時における水の流れを説明するための模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法が用いられる発電所は、例えば、復水器1と、復水ポンプ21と、脱塩装置22と、復水昇圧ポンプ23と、低圧ヒータ24と、脱気器25と、給水ポンプ31と、高圧ヒータ32と、ボイラ33と、高圧タービン34と、第1低圧タービン35と、第2低圧タービン36と、補給水タンク10と、を備える。また、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法が用いられる発電所は、制御装置9と、制御装置9によって開閉されるバルブ41〜47と、を備える。
発電所が稼働している期間においては、高圧タービン34、第1低圧タービン35および第2低圧タービン36が水蒸気の圧力で回転することによって発電が行われる。図2に示すように、高圧タービン34、第1低圧タービン35および第2低圧タービン36で使用された水蒸気は、復水器1に導かれる。その後、復水器1の水は、脱気器25およびボイラ33を経て、再び高圧タービン34、第1低圧タービン35および第2低圧タービン36に水蒸気として送られる。
復水器1は、第1低圧タービン35および第2低圧タービン36で使用された蒸気を冷却することで液体に戻す装置である。蒸気を冷却する冷却水として、例えば海水が用いられる。復水器1には、水が貯留される。復水器1には、第1蒸気導入路11と、第2蒸気導入路12と、排出流路13と、低圧クリーンアップ流路14と、補給水導入路15とが接続されている。第1蒸気導入路11は、第1低圧タービン35と復水器1とを接続し、第1低圧タービン35で使用された蒸気を復水器1に導入する流路である。第2蒸気導入路12は、第2低圧タービン36と復水器1とを接続し、第2低圧タービン36で使用された蒸気を復水器1に導入する流路である。排出流路13は、復水ポンプ21に接続されており、復水器1から水を排出する流路である。低圧クリーンアップ流路14は、脱気器25に接続されており、脱気器25を通過した水を復水器1に戻す流路である。補給水導入路15は、補給水タンク10に接続されており、補給水を復水器1に導入する流路である。補給水タンク10には、清浄な水である補給水が貯留されている。
図3は、本実施形態に係る復水器を示した斜視図である。図4は、本実施形態に係る復水器の内部を示す模式図である。図3に示すように、復水器1は、例えば略直方体形状である。上述したように、復水器1には、第1蒸気導入路11と、第2蒸気導入路12と、排出流路13と、低圧クリーンアップ流路14と、補給水導入路15とが接続されている。図3および図4に示すように、第1蒸気導入路11、第2蒸気導入路12、排出流路13、低圧クリーンアップ流路14および補給水導入路15は、互いに異なる位置で復水器1に接続されている。
第1蒸気導入路11および第2蒸気導入路12は、例えば復水器1の上面1aに接続されている。復水器1内に配置される第1蒸気導入路11の開口部111および第2蒸気導入路12の開口部121は、復水器1の上面1a近傍に位置している。排出流路13は、例えば復水器1の底面1bに接続されている。復水器1内に配置される排出流路13の開口部131は、例えば底面1bの中央部に位置している。低圧クリーンアップ流路14は、例えば復水器1の側面1cに接続されている。復水器1内に配置される低圧クリーンアップ流路14の開口部141は、側面1c近傍に配置されている。また、開口部141は、第2低圧タービン36よりも第1低圧タービン35に近い位置に配置されている。補給水導入路15は、例えば復水器1の側面1cに対向する側面1dに接続されている。復水器1内に配置される補給水導入路15の開口部151は、側面1d近傍に配置されている。また、開口部151は、第1低圧タービン35よりも第2低圧タービン36に近い位置に配置されている。また、図4に示すように、例えば、開口部111、121、141、151は、復水器1内の液面よりも上方に位置している。
復水ポンプ21は、復水器1に貯められた水を脱塩装置22に送るポンプである。脱塩装置22は、復水器1に貯められた水の中に存在する不純物をイオン交換樹脂等で取り除く装置である。脱塩装置22は、例えば水の中に存在する鉄イオンを取り除き、水の鉄濃度を低減させることができる。復水昇圧ポンプ23は、脱塩装置22に接続されており、脱塩装置22を通過した水を昇圧するポンプである。復水昇圧ポンプ23は、脱塩装置22を通過した水を低圧ヒータ24に送り、低圧ヒータ24を通過した水を脱気器25に送る。低圧ヒータ24は、復水昇圧ポンプ23によって昇圧された水を加熱する装置である。低圧ヒータ24によって加熱された水が脱気器25に流入する。脱気器25は、水の中に存在する酸素等の気体を取り除く装置である。例えば、脱気器25は、低圧ヒータ24によって加熱された水が導入されるタンクを備えており、このタンク内部を真空ポンプで減圧することにより水中に存在する気体を取り除く。
給水ポンプ31は、脱気器25に接続されており、脱気器25を通過した水を昇圧するポンプである。給水ポンプ31は、脱気器25を通過した水を高圧ヒータ32に送り、高圧ヒータ32を通過した水をボイラ33に送る。高圧ヒータ32は、給水ポンプ31によって昇圧された水を加熱する装置である。高圧ヒータ32によって加熱された水がボイラ33に流入する。ボイラ33は、高圧ヒータ32から送られてきた水を水蒸気に変化させる装置である。ボイラ33は、例えば石油、石炭または液化天然ガス等を燃焼させて発生させた熱によって、水を水蒸気にする。また、高圧ヒータ32とボイラ33とを接続する配管には、高圧クリーンアップ流路16の一端が接続されている。高圧クリーンアップ流路16の他端は復水器1に接続されている。
高圧タービン34は、ボイラ33に接続されており、ボイラ33で生成された水蒸気の圧力により回転する。高圧タービン34には発電機が接続されており、高圧タービン34の回転により発電が行われる。第1低圧タービン35および第2低圧タービン36は、高圧タービン34に接続されており、高圧タービン34を通過した水蒸気が導入される。第1低圧タービン35および第2低圧タービン36は、例えば水平方向に並んで配置されている。高圧タービン34を通過した水蒸気は、高圧タービン34を通過する前よりも低圧になるものの所定の圧力を有するため、第1低圧タービン35および第2低圧タービン36を回転させることができる。第1低圧タービン35および第2低圧タービン36には発電機が接続されており、第1低圧タービン35および第2低圧タービン36の回転により発電が行われる。
第1低圧タービン35を通過した水蒸気は、第1蒸気導入路11を通過して復水器1に流入する。第2低圧タービン36を通過した水蒸気は、第2蒸気導入路12を通過して復水器1に流入する。第1蒸気導入路11および第2蒸気導入路12から復水器1に流入した水蒸気は冷却され、復水器1に貯留される。その後、復水器1に貯留された水が復水ポンプ21によって脱塩装置22に送られる。
バルブ41は、脱気器25と給水ポンプ31との間に設けられている。バルブ41が開けられると脱気器25から給水ポンプ31へ水が流れ、バルブ41が閉められると脱気器25から給水ポンプ31への水の流れが止められる。
バルブ42は、高圧ヒータ32とボイラ33とを接続する配管のうち高圧クリーンアップ流路16よりもボイラ33側の位置に設けられている。バルブ42が開けられると高圧ヒータ32からボイラ33に水が流れ、バルブ42が閉められると高圧ヒータ32からボイラ33への水の流れが止められる。
バルブ43は、低圧クリーンアップ流路14に設けられている。バルブ43が開けられると脱気器25から復水器1に水が流れ、バルブ43が閉められると脱気器25から復水器1への水の流れが止められる。
バルブ44は、バルブ43よりも脱気器25側で低圧クリーンアップ流路14から分岐する配管に設けられている。バルブ44が開けられると脱気器25を通過した水が系外に排出され、バルブ44が閉められると脱気器25を通過した水の系外への排出が止められる。
バルブ45は、高圧クリーンアップ流路16に設けられている。バルブ45が開けられると高圧ヒータ32から復水器1に水が流れ、バルブ45が閉められると高圧ヒータ32から復水器1への水の流れが止められる。
バルブ46は、バルブ45よりも高圧ヒータ32側で高圧クリーンアップ流路16から分岐する配管に設けられている。バルブ46が開けられると高圧ヒータ32を通過した水が系外に排出され、バルブ46が閉められると高圧ヒータ32を通過した水の系外への排出が止められる。
バルブ47は、補給水導入路15に設けられている。バルブ47が開けられると補給水タンク10から復水器1に補給水が流れ、バルブ47が閉められると補給水タンク10から復水器1への補給水の流れが止められる。
発電所が稼働している期間においては、制御装置9によって、バルブ41、42が開けられており、バルブ43、44、45、46、47が閉じられている。制御装置9は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、入力インターフェースと、出力インターフェースと、を備えるコンピュータである。制御装置9のバルブ41〜47に対する指令は、CPUと、ROMと、RAMと、入力インターフェースと、出力インターフェースと、を組み合わせて実現される。
以上述べたように、発電所が稼働している期間において、水が復水器1とボイラ33との間を循環している。このため、水の中には徐々に不純物が蓄積されていく。水に蓄積される不純物は、例えば鉄である。発電所で使用される水に対しては鉄濃度の基準値が設けられており、水の鉄濃度はこの基準値を下回っている必要がある。発電所の稼働時においては、例えばアンモニア等の添加物を水に添加することで鉄濃度が基準値以下に保たれている。例えば本実施形態に係る発電所においては、脱気器25の入口で計測した鉄濃度が、基準値200mg/l以下であることが必要である。
発電所の定期検査時等においては、発電所の稼働が長期間停止することになる。発電所の停止期間においては、系統内にある水に鉄が溶出するため、水の鉄濃度が上昇する。このため、発電所の稼働が再開されるときに水の鉄濃度が基準値を上回っている可能性がある。そこで、発電所を再稼働させる前に水の鉄濃度を低下させる作業が行われる。このような作業は、クリーンアップと呼ばれている。低圧クリーンアップ流路14を用いたクリーンアップは低圧クリーンアップと呼ばれ、高圧クリーンアップ流路16を用いたクリーンアップは高圧クリーンアップと呼ばれている。従来技術の低圧クリーンアップ方法では、例えば、復水器1に補給水を導入しながら水を系外に排出するブローと呼ばれる工程が最初に所定時間行われた後、水を循環させる工程が所定時間行われる。例えば低圧クリーンアップのブローは、80分間継続して行われる。例えば低圧クリーンアップの循環工程は、60分間継続して行われる。
しかしながら、上述したような復水器1を備える発電所で従来技術の低圧クリーンアップを行う場合、復水器1に補給水が導入されながらブローが行われると、開口部131よりも開口部151側の領域A2(図4参照)にある水が重点的に系外へ排出される。一方、開口部131よりも開口部141側の領域A1(図4参照)の水は、領域A2と比較して系外へ排出されにくい。このため、ブローによる鉄濃度の低減効果が、領域A2に偏って生じる可能性があった。したがって、ブローの後に水を循環させる工程を経ても、鉄濃度が基準値以下になりにくかった。これに対して、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法は、従来の低圧クリーンアップ方法とは異なる工程を含む。
図5は、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法を示すフローチャートである。図5に示すように、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法は、第1ステップS1と、第2ステップS2と、第3ステップS3と、を含む。
図6は、復水器と脱気器との間を水が循環している時の水の流れを説明するための模式図である。図6に示すように、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法では、まず、補給水導入路15から復水器1に補給水が導入されると共に、復水器1、排出流路13、脱気器25、低圧クリーンアップ流路14の順に水が循環させられる(第1ステップS1)。第1ステップS1の際、制御装置9によってバルブ43、47が開けられ、バルブ41、42、44、45、46が閉じられる。例えば、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法においては、第1ステップS1は30分間継続して行われる。
図7は、復水器と脱気器との間を水が循環している時の復水器内部の様子を示す模式図である。図7に示すように、開口部151から復水器1に流入した補給水は、排出流路13で排出された後、低圧クリーンアップ流路14によって再び復水器1に戻される。これにより、復水器1の水の鉄濃度が低下し、且つ復水器1の水が全体に亘って撹拌される。このため、復水器1の水の鉄濃度が均一に低下する。
図8は、ブロー時の水の流れを説明するための模式図である。第1ステップS1の後、図8に示すように、補給水導入路15から復水器1に補給水が導入されると共に、排出流路13を介して脱気器25を通過させた復水器1内の水を系外に排出するブローが行われる(第2ステップS2)。第2ステップS2の際、制御装置9によってバルブ44、47が開けられ、バルブ41、42、43、45、46が閉じられる。例えば、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法においては、第2ステップS2は50分間継続して行われる。
図9は、ブロー時の復水器内部の様子を示す模式図である。図9に示すように、開口部151から復水器1に流入した補給水は、領域A2を通過し排出流路13で排出される。復水器1の水が撹拌される第1ステップS1の後で第2ステップS2が行われるので、第2ステップS2においても復水器1の水が撹拌されている状態が持続している。このため、ブローによる鉄濃度の低減効果が、復水器1の水の全体に亘って生じやすくなる。
図10は、再循環時の水の流れを示す模式図である。第2ステップS2の後、図10に示すように、復水器1、排出流路13、脱気器25、低圧クリーンアップ流路14の順に水が循環させられる(第3ステップS3)。第3ステップS3の際、制御装置9によってバルブ43、47が開けられ、バルブ41、42、44、45、46が閉じられる。例えば、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法においては、第3ステップS3は60分間継続して行われる。
図11は、再循環時の復水器内部の様子を示す模式図である。図11に示すように、復水器1の水は、排出流路13で排出された後、脱塩装置22を通過し、低圧クリーンアップ流路14によって復水器1に戻される。上述したように第2ステップS2によって復水器1の水の鉄濃度が全体に亘って低下した後に、第3ステップS3が行われる。これにより、第3ステップS3においては、脱塩装置22の許容範囲を超えた鉄濃度を有する水の脱塩装置22への流入が抑制される。このため、第3ステップS3により復水器1の水の鉄濃度が基準値以下になりやすくなる。例えば本実施形態に係る発電所においては、脱気器25の入口で計測した鉄濃度が、約100mg/lとなる。
なお、第3ステップS3の間、補給水導入路15から復水器1に補給水が加えられていてもよい。これにより、復水器1の水が全体に亘って撹拌されるので、復水器1の水の鉄濃度が均一に低下する。
以上述べたように、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法は、低圧クリーンアップ流路14の開口部141が第2低圧タービン36よりも第1低圧タービン35に近い位置に配置され、且つ補給水導入路15の開口部151が第1低圧タービン35よりも第2低圧タービン36に近い位置に配置される復水器1を備えた発電所に用いられる。本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法は、第1ステップS1と、第2ステップS2と、第3ステップS3と、を含む。第1ステップS1は、補給水導入路15から復水器1に補給水が導入されると共に、復水器1、復水器1から水を排出する排出流路13、脱気器25、低圧クリーンアップ流路14の順に水が循環する工程である。第2ステップS2は、第1ステップS1の後、補給水導入路15から復水器1に補給水が導入されると共に、排出流路13を介して脱気器25を通過させた復水器1内の水を系外に排出するブローが行われる工程である。第3ステップS3は、第2ステップS2の後、復水器1、排出流路13、脱気器25、低圧クリーンアップ流路14の順に水が循環する工程である。
第1ステップS1により、復水器1に流入した補給水は、排出流路13で排出された後、低圧クリーンアップ流路14によって再び復水器1に戻される。これにより、復水器1の水の鉄濃度が低下し、且つ復水器1の水が全体に亘って撹拌される。このため、復水器1の水の鉄濃度が均一に低下する。復水器1の水が撹拌される第1ステップS1の後で第2ステップS2が行われるので、第2ステップS2においても復水器1の水が撹拌されている状態が持続している。このため、ブローによる鉄濃度の低減効果が、復水器1の水の全体に亘って生じやすくなる。その後に第3ステップS3が行われるので、第3ステップS3においては、脱塩装置22の許容範囲を超えた鉄濃度を有する水の脱塩装置22への流入が抑制される。このため、第3ステップS3により復水器1の水の鉄濃度が基準値以下になりやすくなる。よって、本実施形態に係る低圧クリーンアップ方法は、復水器1内における低圧クリーンアップ流路14の開口部141が第2低圧タービン36よりも第1低圧タービン35に近い位置に配置され、補給水導入路15の開口部151が第1低圧タービン35よりも第2低圧タービン36に近い位置に配置されていても、水の鉄濃度を低減させることができる。
1 復水器
10 補給水タンク
11 第1蒸気導入路
111 開口部
12 第2蒸気導入路
121 開口部
13 排出流路
131 開口部
14 低圧クリーンアップ流路
141 開口部
15 補給水導入路
151 開口部
16 高圧クリーンアップ流路
21 復水ポンプ
22 脱塩装置
23 復水昇圧ポンプ
24 低圧ヒータ
25 脱気器
31 給水ポンプ
32 高圧ヒータ
33 ボイラ
34 高圧タービン
35 第1低圧タービン
36 第2低圧タービン
41、42、43、44、45、46、47 バルブ
9 制御装置

Claims (1)

  1. 低圧クリーンアップ流路の開口部が第2低圧タービンよりも第1低圧タービンに近い位置に配置され、且つ補給水導入路の開口部が前記第1低圧タービンよりも前記第2低圧タービンに近い位置に配置される復水器を備えた発電所に用いられる低圧クリーンアップ方法であって、
    前記補給水導入路から前記復水器に補給水が導入されると共に、前記復水器、前記復水器から水を排出する排出流路、脱気器、前記低圧クリーンアップ流路の順に水が循環する第1ステップと、
    前記第1ステップの後、前記補給水導入路から前記復水器に補給水が導入されると共に、前記排出流路を介して前記脱気器を通過させた前記復水器内の水を系外に排出するブローが行われる第2ステップと、
    前記第2ステップの後、前記復水器、前記排出流路、前記脱気器、前記低圧クリーンアップ流路の順に水が循環する第3ステップと、
    を含むことを特徴とする低圧クリーンアップ方法。
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