JPH03122401A - 給水系統のクリーンアップ方法 - Google Patents
給水系統のクリーンアップ方法Info
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- JPH03122401A JPH03122401A JP25523289A JP25523289A JPH03122401A JP H03122401 A JPH03122401 A JP H03122401A JP 25523289 A JP25523289 A JP 25523289A JP 25523289 A JP25523289 A JP 25523289A JP H03122401 A JPH03122401 A JP H03122401A
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Landscapes
- Cleaning In General (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、発電プラントの給水系統のクリーンアップ装
置及び方法に関する。
置及び方法に関する。
原子炉、ボイラ等の蒸気発生器で発生した蒸気をタービ
ンに与えて仕事をし、その後復水を復水系統、給水系統
(以下特に必要のない限り単に給水系統と略称する)を
介して再度蒸気発生器に送る発電プラントにおいては、
その起動時等に給水系統のクリーンアップ操作を行ない
給水中に含まれる鉄分を除去したうえで蒸気発生器への
通水を行なう、このクリーンアップ操作は、給水中の鉄
分が蒸気発生器やタービンに流入してスケールとして付
着し、チューブの過熱やタービン効率の低下を防止する
うえで重要である。
ンに与えて仕事をし、その後復水を復水系統、給水系統
(以下特に必要のない限り単に給水系統と略称する)を
介して再度蒸気発生器に送る発電プラントにおいては、
その起動時等に給水系統のクリーンアップ操作を行ない
給水中に含まれる鉄分を除去したうえで蒸気発生器への
通水を行なう、このクリーンアップ操作は、給水中の鉄
分が蒸気発生器やタービンに流入してスケールとして付
着し、チューブの過熱やタービン効率の低下を防止する
うえで重要である。
また、プラント停止時には給水系統の配管や機器内に溶
存酸素濃度の低い給水を満水にしたうえで次の起動まで
保管し、あるいは窒素封入状態にして保管することで、
配管や機器の内部が空気と接触して錆が発生することを
防止している。
存酸素濃度の低い給水を満水にしたうえで次の起動まで
保管し、あるいは窒素封入状態にして保管することで、
配管や機器の内部が空気と接触して錆が発生することを
防止している。
このように、発電プラントではその長期停止期間中に給
水系統に錆が発生したり鉄分が溶出したりすることを防
止するための措置を施し、かつ起動に先立ち給水系統の
クリーンアップ操作を行なっているが、このクリーンア
ップ操作により目標とする鉄分濃度以下に到達するまに
は数日以上を要している。
水系統に錆が発生したり鉄分が溶出したりすることを防
止するための措置を施し、かつ起動に先立ち給水系統の
クリーンアップ操作を行なっているが、このクリーンア
ップ操作により目標とする鉄分濃度以下に到達するまに
は数日以上を要している。
係るクリーンアップ操作に関して、特開昭56−879
00号公報「復水・給水系統のクリーンアップ方法」に
おいては、その過程において配管や機器の内部に不動態
膜(酸化鉄保護皮膜)を形成するのが良好であるとして
いる。すなわち、この従来技術では給水に含まれる溶存
酸素濃度を、復水器に空気を導入することにより調整す
る方法であった。または、空気供給ポンプにより復水系
統に空気を注入することで復水中の溶存酸素を3段階に
分けて調整していた。さらにこの復水・給水を3段階に
分けて循環させる事により復水・給水系統の配管及び熱
交換器類の表面に安定した酸化鉄保護皮膜を形成する方
法である。
00号公報「復水・給水系統のクリーンアップ方法」に
おいては、その過程において配管や機器の内部に不動態
膜(酸化鉄保護皮膜)を形成するのが良好であるとして
いる。すなわち、この従来技術では給水に含まれる溶存
酸素濃度を、復水器に空気を導入することにより調整す
る方法であった。または、空気供給ポンプにより復水系
統に空気を注入することで復水中の溶存酸素を3段階に
分けて調整していた。さらにこの復水・給水を3段階に
分けて循環させる事により復水・給水系統の配管及び熱
交換器類の表面に安定した酸化鉄保護皮膜を形成する方
法である。
より具体的には、溶存酸素濃度10ppb以下の水を循
環させる第1の工程と、循環水中の鉄イオン濃度が上昇
し始めた後に溶存酸素濃度1〜8ppmの高酸素濃度水
を循環させる第2の工程と、循環水中の鉄イオン濃度及
び腐食性構成部材の腐食速度がそれぞれの設定基準値以
下になった後に溶存酸素濃度50〜200ppbの脱気
水を循環させる第3の工程からなる。
環させる第1の工程と、循環水中の鉄イオン濃度が上昇
し始めた後に溶存酸素濃度1〜8ppmの高酸素濃度水
を循環させる第2の工程と、循環水中の鉄イオン濃度及
び腐食性構成部材の腐食速度がそれぞれの設定基準値以
下になった後に溶存酸素濃度50〜200ppbの脱気
水を循環させる第3の工程からなる。
上記従来技術は、復水の溶存酸素濃度を10PPb以下
の脱気水にした後で、さらに1〜8 ppmの高濃度酸
素水で循環させ鉄イオンの腐食が減少した後に、又再び
50〜200ppbの脱気水にして循環させる方法であ
り溶存酸素濃度の復水中の調整方法の複雑化及び3段階
循環によるクリーンアップ循環時間の長期化の問題があ
った。
の脱気水にした後で、さらに1〜8 ppmの高濃度酸
素水で循環させ鉄イオンの腐食が減少した後に、又再び
50〜200ppbの脱気水にして循環させる方法であ
り溶存酸素濃度の復水中の調整方法の複雑化及び3段階
循環によるクリーンアップ循環時間の長期化の問題があ
った。
本発明は、溶存酸素濃度の調整を不要とし、クリーンア
ップ循環時間の大巾なる短縮化をもたらすクリーンアッ
プ装置及び方法を提供することを目的とする。
ップ循環時間の大巾なる短縮化をもたらすクリーンアッ
プ装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明では炭素鋼管を温水で
加温した後に温水をブローして大気中の酸素と炭素鋼管
を接触させて炭素鋼管の表面に安定な酸化鉄皮膜を形成
した後でクリーンアップを行なうようにしたものである
。
加温した後に温水をブローして大気中の酸素と炭素鋼管
を接触させて炭素鋼管の表面に安定な酸化鉄皮膜を形成
した後でクリーンアップを行なうようにしたものである
。
水溶液に接した鉄Feは分極反応を生じ陽極。
アノード極では母材中の鉄Feが溶出して腐食が進行す
る。一方陰極カソード極では、水溶液中の酸素と陽極か
らの電子2e−によって水酸化イオンOH−が生じる。
る。一方陰極カソード極では、水溶液中の酸素と陽極か
らの電子2e−によって水酸化イオンOH−が生じる。
この、両者の反応により鉄は腐食して水酸化第1鉄Fe
(OH)zとなり、さらにFe(OH)zは水中の溶存
酸素と反応してオキシ水酸化鉄F e OOHに変化す
る。最終的にこのオキシ水酸化鉄は不働態化した赤錆、
三二酸化鉄Fe20aと変化し母材の表面に析出し保護
皮膜となって以後の母材からの鉄の溶出、腐食反応を防
止する。本発明では温水によって生じた鋼管表面の水酸
化第1鉄F e (OH)zと温水ブロー後の大気中の
酸素の導入により水酸化第1鉄Fe(OH)zをオキシ
水酸化鉄Fe0OHに変化させ、さらに安定な不働態化
した三二酸化鉄α−Fez○3又はγ−Fey、Onに
反応を進行させることにより鉄母材の表面に保護皮膜を
作る。
(OH)zとなり、さらにFe(OH)zは水中の溶存
酸素と反応してオキシ水酸化鉄F e OOHに変化す
る。最終的にこのオキシ水酸化鉄は不働態化した赤錆、
三二酸化鉄Fe20aと変化し母材の表面に析出し保護
皮膜となって以後の母材からの鉄の溶出、腐食反応を防
止する。本発明では温水によって生じた鋼管表面の水酸
化第1鉄F e (OH)zと温水ブロー後の大気中の
酸素の導入により水酸化第1鉄Fe(OH)zをオキシ
水酸化鉄Fe0OHに変化させ、さらに安定な不働態化
した三二酸化鉄α−Fez○3又はγ−Fey、Onに
反応を進行させることにより鉄母材の表面に保護皮膜を
作る。
以下本発明の一実施例について図面を用いて説明するが
、その前に通常の発電プラントの構成について第1図を
用いて説明する。
、その前に通常の発電プラントの構成について第1図を
用いて説明する。
同図において、節炭器36.火炉37.気水分離@38
.過熱器39より成る蒸気発生器(この例は火力ボイラ
の例を示している)にて発生した蒸気は、主蒸気止弁6
3.高圧タービン60で仕事をしたあと蒸気発生器内の
再熱器40にて再熱され、再熱蒸気は再熱蒸気止弁64
を介して中圧タービン61.低圧タービン62に順次導
かれて図示せぬ発電機を叩動する。蒸気はその後復水器
3にて冷却されて復水となり復水ポンプ4.復水脱塩装
置5.復水ブースターポンプ6、グランドコンデンサ7
、低圧給水加熱Pi?i l Ot 11 t i 5
+16、脱気器19.ボイラ給水ポンプ用ブースター
ポンプ20.給水ポンプ21.高圧給水加熱器25.2
6.27を介して蒸気発生器へ通水する。
.過熱器39より成る蒸気発生器(この例は火力ボイラ
の例を示している)にて発生した蒸気は、主蒸気止弁6
3.高圧タービン60で仕事をしたあと蒸気発生器内の
再熱器40にて再熱され、再熱蒸気は再熱蒸気止弁64
を介して中圧タービン61.低圧タービン62に順次導
かれて図示せぬ発電機を叩動する。蒸気はその後復水器
3にて冷却されて復水となり復水ポンプ4.復水脱塩装
置5.復水ブースターポンプ6、グランドコンデンサ7
、低圧給水加熱Pi?i l Ot 11 t i 5
+16、脱気器19.ボイラ給水ポンプ用ブースター
ポンプ20.給水ポンプ21.高圧給水加熱器25.2
6.27を介して蒸気発生器へ通水する。
発電プラントは、通常運転時は上記の系統により給水さ
れ、蒸気が導かれて発電を行なっているが、停止時には
蒸気系統上の主蒸気止弁63.再熱蒸気止弁64が閉止
される。また停止時には復水系統や給水系統上の主要な
弁(低圧給水加熱器入口弁9,14、低圧給水加熱器出
口弁12゜17、低圧給水加熱器バイパス弁13,18
、ボイラ給水ポンプ出口弁23.ボイラ給水ポンプバイ
パス弁22.高圧給水加熱器入口弁24.回出ロ弁28
.同バイパス弁29等)を適宜閉止し、適宜の単位ごと
に満水保管し、あるいは窒素封入保管をしている。
れ、蒸気が導かれて発電を行なっているが、停止時には
蒸気系統上の主蒸気止弁63.再熱蒸気止弁64が閉止
される。また停止時には復水系統や給水系統上の主要な
弁(低圧給水加熱器入口弁9,14、低圧給水加熱器出
口弁12゜17、低圧給水加熱器バイパス弁13,18
、ボイラ給水ポンプ出口弁23.ボイラ給水ポンプバイ
パス弁22.高圧給水加熱器入口弁24.回出ロ弁28
.同バイパス弁29等)を適宜閉止し、適宜の単位ごと
に満水保管し、あるいは窒素封入保管をしている。
そしてこの起動時には、低圧クリーンアップ止弁32を
開放して、まず3−4−5−6−7−9−10−11−
12−14−15−16−17−19−32−3なる循
環路(低圧クリーンアップ系統)を形成し、この中に蓄
積された鉄分や錆を復水脱塩装置5にて捕捉する。また
必要に応じて低圧クリーンアップブロー弁31を開放し
鉄分や錆を含んだ復水を系外ヘブローする。このブロー
により減少した復水は補給水タンク1から補給水ポンプ
2を介して復水器3に補給される。このようにして所定
の鉄分濃度以下になると低圧クリーンアップは完了し、
高圧クリーンアップに移る。
開放して、まず3−4−5−6−7−9−10−11−
12−14−15−16−17−19−32−3なる循
環路(低圧クリーンアップ系統)を形成し、この中に蓄
積された鉄分や錆を復水脱塩装置5にて捕捉する。また
必要に応じて低圧クリーンアップブロー弁31を開放し
鉄分や錆を含んだ復水を系外ヘブローする。このブロー
により減少した復水は補給水タンク1から補給水ポンプ
2を介して復水器3に補給される。このようにして所定
の鉄分濃度以下になると低圧クリーンアップは完了し、
高圧クリーンアップに移る。
高圧クリーンアップでは低圧クリーンアップ止弁32、
低圧クリーンアップブロー弁31を閉止し、代りに高圧
クリーンアップ止弁30.高圧クリーンアップ循環弁3
3を開放して、脱気器19から更に給水ブースタポンプ
20を用いて20−21−22−24−25−26−2
7−30−33−3の循環路(高圧クリーンアップ系統
)を形成し、この中に蓄積された鉄分や錆を復水脱塩装
置で捕捉し、あるいは高圧クリーンアップブロー弁34
を開放して系外放出する。
低圧クリーンアップブロー弁31を閉止し、代りに高圧
クリーンアップ止弁30.高圧クリーンアップ循環弁3
3を開放して、脱気器19から更に給水ブースタポンプ
20を用いて20−21−22−24−25−26−2
7−30−33−3の循環路(高圧クリーンアップ系統
)を形成し、この中に蓄積された鉄分や錆を復水脱塩装
置で捕捉し、あるいは高圧クリーンアップブロー弁34
を開放して系外放出する。
さらにその完了後、高圧給水加熱器24を閉止、高圧給
水加熱器バイパス弁29.循環弁44を開放して、給水
ブースタポンプ20から更に29−36−37−38−
41−44−3の循環路に循環させ、あるいはブロー弁
45を関して系外へ放出する。
水加熱器バイパス弁29.循環弁44を開放して、給水
ブースタポンプ20から更に29−36−37−38−
41−44−3の循環路に循環させ、あるいはブロー弁
45を関して系外へ放出する。
復水・給水系統は概ね以上のクリーンアップ操作により
浄化されたのちにボイラに通水され通常運転へと移行す
る訳であるが、このクリーンアップの開始から完了まで
には通常数日乃至10数日を要す、このことから、本発
明では配管や機器内面に酸化鉄保護皮膜を形成させるこ
とでクリーンアップ時間の短縮化を図ろうとするもので
あり、このクリーンアップ操作の中でもつとも鉄分や錆
の発生し易い高圧給水加熱器を対象として実施例を示し
たのが第1図である。
浄化されたのちにボイラに通水され通常運転へと移行す
る訳であるが、このクリーンアップの開始から完了まで
には通常数日乃至10数日を要す、このことから、本発
明では配管や機器内面に酸化鉄保護皮膜を形成させるこ
とでクリーンアップ時間の短縮化を図ろうとするもので
あり、このクリーンアップ操作の中でもつとも鉄分や錆
の発生し易い高圧給水加熱器を対象として実施例を示し
たのが第1図である。
この第1図の高圧クリーンアップ操作中に、高圧給水加
熱器25,26,27は、脱気器19から温給水を供給
され、この給水は止弁30.循環弁33を経由して循環
している。尚、温水は脱気器19での脱気作用のために
補助蒸気止弁35を介して導入した補助蒸気によって復
水があたためられたものである。次に高圧給水加熱器2
5゜26.27はその前後弁24.28.30が閉止さ
れ、その内部の温給水を高圧給水加熱器氷室ドレンブロ
ー弁51を開放して排出するとともに高圧給水加熱器氷
室ベント弁50を介して加熱器内に大気が導入される。
熱器25,26,27は、脱気器19から温給水を供給
され、この給水は止弁30.循環弁33を経由して循環
している。尚、温水は脱気器19での脱気作用のために
補助蒸気止弁35を介して導入した補助蒸気によって復
水があたためられたものである。次に高圧給水加熱器2
5゜26.27はその前後弁24.28.30が閉止さ
れ、その内部の温給水を高圧給水加熱器氷室ドレンブロ
ー弁51を開放して排出するとともに高圧給水加熱器氷
室ベント弁50を介して加熱器内に大気が導入される。
この大気導入により高圧給水加熱器内部には酸化鉄保護
皮膜が形成される。
皮膜が形成される。
その後、弁50,51が閉じられ、弁24.30が開放
されて再度加熱器に給水を導入し、給水を循環させる。
されて再度加熱器に給水を導入し、給水を循環させる。
本発明のクリーンアップ操作は上記の如きものであるが
、この操作により酸化鉄保護皮膜が形成され、クリーン
アップが早く完了することについて説明する。
、この操作により酸化鉄保護皮膜が形成され、クリーン
アップが早く完了することについて説明する。
第4図は、高圧給水加熱器に導入される給水の温度(横
軸)と、炭素鋼(高圧給水加熱器のチューブ)の腐食量
(mg/a#)とスケール付着量(mg/aJ)の関係
をつぎの条件下(試料は実機と同じ四三酸化鉄FeaO
aのスケール、その給水中の濃度は100pp+s、p
Hは9.3であり給水にはアンモニア水N Ha OH
が混入されている。
軸)と、炭素鋼(高圧給水加熱器のチューブ)の腐食量
(mg/a#)とスケール付着量(mg/aJ)の関係
をつぎの条件下(試料は実機と同じ四三酸化鉄FeaO
aのスケール、その給水中の濃度は100pp+s、p
Hは9.3であり給水にはアンモニア水N Ha OH
が混入されている。
溶存酸素濃度は10PPb以下、運転期間は100時間
、鋼管の材質は5TB35である。)で測定したもので
ありパラメータとして温度と流側をとっている。この図
によれば、水温が150℃前後で炭素鋼の腐食量は最大
値を示し水温度が100℃前後では腐食量は微少である
傾向を示す。さらに水温が150”Cを越え200℃程
度になると鉄の腐食量は減少し、代わって酸化鉄スケー
ル(黒さび)四三酸化鉄Fea○番付着量が増加する。
、鋼管の材質は5TB35である。)で測定したもので
ありパラメータとして温度と流側をとっている。この図
によれば、水温が150℃前後で炭素鋼の腐食量は最大
値を示し水温度が100℃前後では腐食量は微少である
傾向を示す。さらに水温が150”Cを越え200℃程
度になると鉄の腐食量は減少し、代わって酸化鉄スケー
ル(黒さび)四三酸化鉄Fea○番付着量が増加する。
水温が300℃になると、スケール付着量が格段に増加
する。また、スケール付着量は流速が早いほど多くなる
。このため、例えば脱気器19で復水を加熱して、15
0℃前後まで昇温させた温水を用いて給水ブースタポン
プ20により、ボイラ給水ポンプ21をバイパスするバ
イパス弁22を通過して高圧給水加熱器25,26.2
7の氷室側に通水し高圧クリーンアップ止弁30を介し
て高圧クリーンアップ循環弁33を通して復水器3に回
収するクリーンアップを実施しても腐食量が多く、高圧
給水加熱器25,26.27の炭素鋼管表面からの鉄の
溶出によりクリーンアップがいつまでたっても完了しな
いことになる。これに対し、本発明では例えば約120
”Cに昇温した脱気器19の貯水を前記の高圧クリーン
アップ系統で数時間循環させて高圧給水加熱器25,2
6.27の加温を行なう。その後、高圧給水加熱器25
,26゜27のバイパス弁29側に給水を切り替えて高
圧給水加熱器25,26,27からの度量鉄分をボイラ
節炭器36に持ち込まない様にする。尚、給水はボイラ
火炉37.気水分離器38.ドレンタンク41を通過し
て、ボイラクリーンアップブロー弁45にて、ボイラか
らの溶出鉄分は系外へ排出される。この高圧給水加熱器
加温時高圧給水加熱器25,26.27の炭素鋼管表面
においては第6図に示す如く鉄量材のあらゆる表面で分
極反応が進行して水酸化鉄Fe(OH)2が生じている
。
する。また、スケール付着量は流速が早いほど多くなる
。このため、例えば脱気器19で復水を加熱して、15
0℃前後まで昇温させた温水を用いて給水ブースタポン
プ20により、ボイラ給水ポンプ21をバイパスするバ
イパス弁22を通過して高圧給水加熱器25,26.2
7の氷室側に通水し高圧クリーンアップ止弁30を介し
て高圧クリーンアップ循環弁33を通して復水器3に回
収するクリーンアップを実施しても腐食量が多く、高圧
給水加熱器25,26.27の炭素鋼管表面からの鉄の
溶出によりクリーンアップがいつまでたっても完了しな
いことになる。これに対し、本発明では例えば約120
”Cに昇温した脱気器19の貯水を前記の高圧クリーン
アップ系統で数時間循環させて高圧給水加熱器25,2
6.27の加温を行なう。その後、高圧給水加熱器25
,26゜27のバイパス弁29側に給水を切り替えて高
圧給水加熱器25,26,27からの度量鉄分をボイラ
節炭器36に持ち込まない様にする。尚、給水はボイラ
火炉37.気水分離器38.ドレンタンク41を通過し
て、ボイラクリーンアップブロー弁45にて、ボイラか
らの溶出鉄分は系外へ排出される。この高圧給水加熱器
加温時高圧給水加熱器25,26.27の炭素鋼管表面
においては第6図に示す如く鉄量材のあらゆる表面で分
極反応が進行して水酸化鉄Fe(OH)2が生じている
。
すなわち、第6図中の陽極(アノード極)では、鉄Fe
がイオン化して、Fe−Fe2++2e−の反応が進行
し鉄が溶出する。次に、第6図中の陰極(カソード極)
では、アノード極からの電子2e−と水中の溶存酸素0
2と水H20によす2e”−+HzO+−02→20H
″″の反応が進行して水酸化イオンOH−が生じる。こ
の水酸化イオンOH−と鉄イオンFe”十とが化合して
Fe2++2eH−→Fe(OH)zの化学反応が進行
し水酸化鉄が鉄量材の表面に生じる。高圧給水加熱器2
5゜26.27の氷室に温水をある一定時間バンキング
後、当該給水加熱器の水室側ベント弁50を開け、さら
に氷室ブロー弁51を開けて大気と温水を置換しある時
間乾燥放置する。この操作により炭素鋼管の表面上の水
酸化鉄F e (OH)zと大気中の酸素02により う反応が進行して鋼管の表面にオキシ水酸化鉄Fe0O
Hが形成され次に 2 2 しオキシ水酸化鉄が水分と三二酸化鉄に分解して鋼管の
表面に安定な酸化鉄皮膜、三二酸化鉄Fezesが形成
される。この状態を第5図の(b)の水質条件で示す。
がイオン化して、Fe−Fe2++2e−の反応が進行
し鉄が溶出する。次に、第6図中の陰極(カソード極)
では、アノード極からの電子2e−と水中の溶存酸素0
2と水H20によす2e”−+HzO+−02→20H
″″の反応が進行して水酸化イオンOH−が生じる。こ
の水酸化イオンOH−と鉄イオンFe”十とが化合して
Fe2++2eH−→Fe(OH)zの化学反応が進行
し水酸化鉄が鉄量材の表面に生じる。高圧給水加熱器2
5゜26.27の氷室に温水をある一定時間バンキング
後、当該給水加熱器の水室側ベント弁50を開け、さら
に氷室ブロー弁51を開けて大気と温水を置換しある時
間乾燥放置する。この操作により炭素鋼管の表面上の水
酸化鉄F e (OH)zと大気中の酸素02により う反応が進行して鋼管の表面にオキシ水酸化鉄Fe0O
Hが形成され次に 2 2 しオキシ水酸化鉄が水分と三二酸化鉄に分解して鋼管の
表面に安定な酸化鉄皮膜、三二酸化鉄Fezesが形成
される。この状態を第5図の(b)の水質条件で示す。
すなわち5例えば100〜120℃の水温であってブロ
ー水のpHが9.3〜9.6の給水で加温したのち、大
気にさらして乾燥放置させたときには、同図すのように
炭素鋼管の母材の表面上に薄く安定な(鉄の溶出を防ぎ
、剥離しない)三二酸化鉄Fez○3保護皮膜が炭素鋼
管の乾燥放置操作により形成され、また給水の流動がな
い為、すなわち給水を高圧給水加熱器25.26゜27
へ通水しない為、スケール付着も生じず安定なFe2e
s皮膜が母材表面上に形成されている様子を示す。尚、
第5図の(a)の条件下(給水温度は200〜b 中の溶存酸素濃度は10ppb以下、かつ流速は3.5
m/5ec)では黒さび皮膜、四三酸化鉄Fe5O4が
形成され、その上にスケールが付着する。
ー水のpHが9.3〜9.6の給水で加温したのち、大
気にさらして乾燥放置させたときには、同図すのように
炭素鋼管の母材の表面上に薄く安定な(鉄の溶出を防ぎ
、剥離しない)三二酸化鉄Fez○3保護皮膜が炭素鋼
管の乾燥放置操作により形成され、また給水の流動がな
い為、すなわち給水を高圧給水加熱器25.26゜27
へ通水しない為、スケール付着も生じず安定なFe2e
s皮膜が母材表面上に形成されている様子を示す。尚、
第5図の(a)の条件下(給水温度は200〜b 中の溶存酸素濃度は10ppb以下、かつ流速は3.5
m/5ec)では黒さび皮膜、四三酸化鉄Fe5O4が
形成され、その上にスケールが付着する。
ここで、母材上に形成される皮膜が赤さび(Fezes
)となるか黒さび(Fe304)となるかは、酸化する
時の温度で定まり、150℃以下では赤さび、200℃
以上では黒さびどなる。そしてこの黒さびの付着量は第
4図からも明らかなように給水の温度と給水の流速によ
っても変化し、第5図aの高流速高温状態ではスケール
が付着しやすくなっている。この赤さびと黒さびとは母
材からの鉄の溶出を防止するという点では共通の性質を
有するが、赤さびが剥離しないのに対し、黒さびでは剥
離しやすく剥離して黒さび自身が循環して新たなスケー
ルとして他の場所に付着するという問題を有する。
)となるか黒さび(Fe304)となるかは、酸化する
時の温度で定まり、150℃以下では赤さび、200℃
以上では黒さびどなる。そしてこの黒さびの付着量は第
4図からも明らかなように給水の温度と給水の流速によ
っても変化し、第5図aの高流速高温状態ではスケール
が付着しやすくなっている。この赤さびと黒さびとは母
材からの鉄の溶出を防止するという点では共通の性質を
有するが、赤さびが剥離しないのに対し、黒さびでは剥
離しやすく剥離して黒さび自身が循環して新たなスケー
ルとして他の場所に付着するという問題を有する。
このようなことから、第5図aとbのクリーンアップ方
式について比較してみると、aの場合にはクリーンアッ
プ前に給水系統に存在した鉄分をブロー又は復水脱塩装
置により除去しつつ、その一方でクリーンアップ運転に
よりチューブ上に新たな黒さびを形成しており、これが
スケールとして循環することになるため、給水中の鉄分
濃度がすぐには減少しない。この点本発明では、剥離し
ない赤さびを形成するため鉄分の新たな溶出はなく従っ
てクリーンアップ前に給水系統に存在した鉄分が系外に
除去されれば、給水中の鉄分濃度は速やかに減少する。
式について比較してみると、aの場合にはクリーンアッ
プ前に給水系統に存在した鉄分をブロー又は復水脱塩装
置により除去しつつ、その一方でクリーンアップ運転に
よりチューブ上に新たな黒さびを形成しており、これが
スケールとして循環することになるため、給水中の鉄分
濃度がすぐには減少しない。この点本発明では、剥離し
ない赤さびを形成するため鉄分の新たな溶出はなく従っ
てクリーンアップ前に給水系統に存在した鉄分が系外に
除去されれば、給水中の鉄分濃度は速やかに減少する。
第3図は以上説明した本発明方法を高圧給水加熱器を対
象として実運転したときの実施実績を示しており、同図
(a)は高圧給水加熱器出口給水温度と脱気器貯水温度
、(b)は脱気器への補助蒸気量、(c)は循環流量、
(d)は高圧給水加熱器出口全鉄(イオン化鉄+懸濁鉄
)濃度を表わす。この実運転においては、給水加熱器加
温のために5時間はどかけて補助蒸気量を増加させ、過
渡的に循環流量を減少させて高圧給水加熱器出口給水温
度を約120℃に上昇させた。尚、この状態では給水加
熱器出口給水温度と脱気器貯水温度はほぼ同じであり、
給水温度が120℃に加温された結果、第4図で説明し
たように腐食量が増大し鉄分濃度が上がる。次に、給水
が120℃に達した状態で給水加熱器バイパス弁を開き
給水加熱器出入口弁を閉じて10時間はどバンキングを
行ない給水加熱器内を均一に120℃に保持した。
象として実運転したときの実施実績を示しており、同図
(a)は高圧給水加熱器出口給水温度と脱気器貯水温度
、(b)は脱気器への補助蒸気量、(c)は循環流量、
(d)は高圧給水加熱器出口全鉄(イオン化鉄+懸濁鉄
)濃度を表わす。この実運転においては、給水加熱器加
温のために5時間はどかけて補助蒸気量を増加させ、過
渡的に循環流量を減少させて高圧給水加熱器出口給水温
度を約120℃に上昇させた。尚、この状態では給水加
熱器出口給水温度と脱気器貯水温度はほぼ同じであり、
給水温度が120℃に加温された結果、第4図で説明し
たように腐食量が増大し鉄分濃度が上がる。次に、給水
が120℃に達した状態で給水加熱器バイパス弁を開き
給水加熱器出入口弁を閉じて10時間はどバンキングを
行ない給水加熱器内を均一に120℃に保持した。
このとき脱気器への補助蒸気量を減少させて脱気器貯水
温度は約50℃としておく。次に高圧給水加熱器内の給
水をドレン弁51から排出して弁50により給水加熱器
内に大気導入し、3時間はど乾燥放置した、最後に高圧
給水加熱器に再度給水(約50℃)を導入し、いわゆる
高圧クリーンアップ運転(系外ブロー及び給水の循環)
を行なったところ、クリーンアップ開始から約2時間で
鉄分濃度は目標値である50ppb以下の20ppbに
急速に減少した。この一連の処理に要した時間は約26
時間であるが、従来高圧クリーンアップ運転のために3
日以上かかつていることと比較すると約1/3の時間で
目標鉄分濃度を達成できた。
温度は約50℃としておく。次に高圧給水加熱器内の給
水をドレン弁51から排出して弁50により給水加熱器
内に大気導入し、3時間はど乾燥放置した、最後に高圧
給水加熱器に再度給水(約50℃)を導入し、いわゆる
高圧クリーンアップ運転(系外ブロー及び給水の循環)
を行なったところ、クリーンアップ開始から約2時間で
鉄分濃度は目標値である50ppb以下の20ppbに
急速に減少した。この一連の処理に要した時間は約26
時間であるが、従来高圧クリーンアップ運転のために3
日以上かかつていることと比較すると約1/3の時間で
目標鉄分濃度を達成できた。
通常、給水系統の給水と接触する全機器表面積の80%
は給水加熱器であるといわれており、この部分に大気導
入し乾燥放置することは鉄分濃度を減少させる上で大き
な意味がある。
は給水加熱器であるといわれており、この部分に大気導
入し乾燥放置することは鉄分濃度を減少させる上で大き
な意味がある。
以上の本発明の原理について更に言及すると、鉄の腐食
反応は一種の電極反応であり、水素イオンH十又は水酸
イオン○H−濃度が関係する。そこで、鉄の電位と水素
イオン濃度の対数すなわちpH+ pH=−Qog[H
+]と電位の関係を示したFe−水系のプルベイ線図を
第7図に示して説明すると、火力発電プラントで行なわ
れている給水へのアンモニア注入により、pHを9.3
〜9.6にすると、第7図中の電位がOで中性pH=7
の点りより第7図中の点Gに移動することになりFeの
腐食域から不働態域に接近して来る。また、酸化済Oz
又はH2O2を添加する事により第7図中のG点よりF
点に移動させることになる。中性水中では、D点より0
点に移動させていることになり、両者ともにFeの腐食
域から不働態域への移動を意味する。第7図中のD点→
A点、又はG点→E点への移動は中性又はアルカリ性水
中での鉄の外部電源による不活性域まで電位を低下させ
る防食対策の一例を示す。本発明では前者の原理を利用
してFeの表面に安定な槃化鉄皮膜Fe20aを形成し
て鉄の防食を行ない効果的なりリーンアップを行なうも
のである。
反応は一種の電極反応であり、水素イオンH十又は水酸
イオン○H−濃度が関係する。そこで、鉄の電位と水素
イオン濃度の対数すなわちpH+ pH=−Qog[H
+]と電位の関係を示したFe−水系のプルベイ線図を
第7図に示して説明すると、火力発電プラントで行なわ
れている給水へのアンモニア注入により、pHを9.3
〜9.6にすると、第7図中の電位がOで中性pH=7
の点りより第7図中の点Gに移動することになりFeの
腐食域から不働態域に接近して来る。また、酸化済Oz
又はH2O2を添加する事により第7図中のG点よりF
点に移動させることになる。中性水中では、D点より0
点に移動させていることになり、両者ともにFeの腐食
域から不働態域への移動を意味する。第7図中のD点→
A点、又はG点→E点への移動は中性又はアルカリ性水
中での鉄の外部電源による不活性域まで電位を低下させ
る防食対策の一例を示す。本発明では前者の原理を利用
してFeの表面に安定な槃化鉄皮膜Fe20aを形成し
て鉄の防食を行ない効果的なりリーンアップを行なうも
のである。
第2図は、低圧クリーンアップ系統に本発明を適用した
例であり、その他の構成は第1図と全く同じであるので
この部分の構成・動作についてのみ説明する。
例であり、その他の構成は第1図と全く同じであるので
この部分の構成・動作についてのみ説明する。
この第2図においては、まず弁9,12,14゜17.
31.32を閉じ、弁13,18,52゜55.56を
開いて3−4−5−6−7−13−循環路を形成すると
ともに、脱気器19に補助蒸気を導入し温給水で給水加
熱器10,11,15゜16を加温する。このあと給水
加熱器は弁52゜9.12,14,17が閉じられてバ
ンキングされ、この間復水の循環は例えば3−4−5−
6−7−13−18−19−32−3のルートで行なわ
れる。次に十分なるバンキングのあと弁59゜54が開
放され給水加熱器内の復水の排水及び大気導入が行なわ
れ、その後乾燥放置される。そして最後に、3−4−5
−6−7−10−11−12−14−15−16−17
−19−32−3のルートで、通常のクリーンアップ処
理が行なわれる。この低圧系統のクリーンアップの場合
にも前記したと同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
31.32を閉じ、弁13,18,52゜55.56を
開いて3−4−5−6−7−13−循環路を形成すると
ともに、脱気器19に補助蒸気を導入し温給水で給水加
熱器10,11,15゜16を加温する。このあと給水
加熱器は弁52゜9.12,14,17が閉じられてバ
ンキングされ、この間復水の循環は例えば3−4−5−
6−7−13−18−19−32−3のルートで行なわ
れる。次に十分なるバンキングのあと弁59゜54が開
放され給水加熱器内の復水の排水及び大気導入が行なわ
れ、その後乾燥放置される。そして最後に、3−4−5
−6−7−10−11−12−14−15−16−17
−19−32−3のルートで、通常のクリーンアップ処
理が行なわれる。この低圧系統のクリーンアップの場合
にも前記したと同様の効果が得られることは言うまでも
ない。
以上、高圧給水加熱器と低圧給水加熱器のチューブに赤
さびを積極的に形成して早期クリーンアップ完了を図る
ための手法について説明したが、その他の給水系統内の
配管等についても同様の手法により赤さびを形成するこ
とが可能であることは言うまでもない。また本発明では
温給水として100−120℃のものを与える例につい
て説明したが、これは赤さびを形成できる温度であれば
よく、このためには150℃以下の温度の給水が与えら
れればよい。但し、150°C以下であっても高温であ
るほど赤さび形成の進行速度は早く9期完了が期待でき
るが、その分多くの補助蒸気を必要とすることからこれ
らの事情を考慮して適宜の温度を選択すべきである。ま
た以上の実施例では温水供給後、給水加熱器の前後を閉
めきってバンキングを行なう例について述べているが、
この処理はチューブ内に均一に加温できればよいのであ
って省略することもできる。この場合に給水が循環する
ことでスケール付着が懸念されるが第4図に示すように
給水温度が低ければ殆ど問題になることはない。
さびを積極的に形成して早期クリーンアップ完了を図る
ための手法について説明したが、その他の給水系統内の
配管等についても同様の手法により赤さびを形成するこ
とが可能であることは言うまでもない。また本発明では
温給水として100−120℃のものを与える例につい
て説明したが、これは赤さびを形成できる温度であれば
よく、このためには150℃以下の温度の給水が与えら
れればよい。但し、150°C以下であっても高温であ
るほど赤さび形成の進行速度は早く9期完了が期待でき
るが、その分多くの補助蒸気を必要とすることからこれ
らの事情を考慮して適宜の温度を選択すべきである。ま
た以上の実施例では温水供給後、給水加熱器の前後を閉
めきってバンキングを行なう例について述べているが、
この処理はチューブ内に均一に加温できればよいのであ
って省略することもできる。この場合に給水が循環する
ことでスケール付着が懸念されるが第4図に示すように
給水温度が低ければ殆ど問題になることはない。
以上述べたように、本発明は従来のプラント保管思想あ
るいはクリーンアップ思想上では鉄分や錆の発生上タブ
−とされていた空気との接触(従来のものは給水中の溶
存酸素濃度をわずかに変更する程度のものであった)を
大気開放、乾燥放置という手法で積極的に行なうことに
より、赤さびを形成させ早期クリーンアンプの完了を図
ることができたものである。
るいはクリーンアップ思想上では鉄分や錆の発生上タブ
−とされていた空気との接触(従来のものは給水中の溶
存酸素濃度をわずかに変更する程度のものであった)を
大気開放、乾燥放置という手法で積極的に行なうことに
より、赤さびを形成させ早期クリーンアンプの完了を図
ることができたものである。
第1図は、本発明のクリーンアップ法を高圧給水加熱器
に適用したときの系統図、第2図は低圧給水加熱器に適
用したときの系統図、第3図は本発明によりクリーンア
ップが早期完了することを示す実機実績、第4図は鉄の
腐食量とスケール付着量と温度との関係を示す実測デー
タ、第5図は、四三酸化鉄(黒錆)と三二酸化鉄(赤錆
)の形成状況を図示した図、第6図は鉄の分極反応を説
明するための図、第7図は、鉄の電位とpHと腐食域と
不働態域の関係を示すFe−水系のプルベイ線図である
。 3・・・復水ポンプ、6・・・復水ブースタポンプ、9
・・・低圧1,2給水加熱器人口弁、10・・・低圧第
1給水加熱器、11・・・低圧第2給水加熱器、]−2
・・・低圧第2給水加熱器出口弁、13・・・低圧12
,2給水加熱器バイパス弁、14・・・低圧第3給水加
熱器人口弁、15・・・低圧第3給水加熱器、16・・
・低圧第4給水加熱器、17・・・低圧第4給水加熱器
出口弁、18・・・低圧3,4給水加熱器バイパス弁、
19・・・脱気器、20・・・ボイラ給水ポンプ用ブー
スタポンプ、22・・・ボイラ給水ポンプバイパス弁、
24・・・高圧給水加熱器人口弁、25・・・高圧第1
給水加熱器、26・・・高圧第2給水加熱器、27・・
・高圧第3給水加熱器、28・・・高圧給水加熱器出口
弁、29・・高圧給水加熱器バイパス弁、30・・・高
圧クリーンアップ止弁、31・・・低圧クリーンアップ
ブロー弁、32・・・低圧クリーンアップ循環弁、33
・・・高圧クリーンアップ循環弁、34・・・高圧クリ
ーンアップブロー弁、35・・・補助蒸気供給弁、50
・・・高圧給水加熱器水室ベント弁、51・・・高圧給
水加熱器氷室ドレンブロー弁、52a、b・・・低圧第
3゜4又は1,2給水加熱器温水注入弁、54a、b低
圧第3,4又は1,2給水加熱器氷室ベント弁、55.
56・・・低圧第3,4又は1,2給水加熱器復水回収
弁、59a、b・・・低圧第3,4又は1.2給水加熱
器水室ドレン弁。 第 3 図 @度 (°C) 〔乾燥放置時〕
に適用したときの系統図、第2図は低圧給水加熱器に適
用したときの系統図、第3図は本発明によりクリーンア
ップが早期完了することを示す実機実績、第4図は鉄の
腐食量とスケール付着量と温度との関係を示す実測デー
タ、第5図は、四三酸化鉄(黒錆)と三二酸化鉄(赤錆
)の形成状況を図示した図、第6図は鉄の分極反応を説
明するための図、第7図は、鉄の電位とpHと腐食域と
不働態域の関係を示すFe−水系のプルベイ線図である
。 3・・・復水ポンプ、6・・・復水ブースタポンプ、9
・・・低圧1,2給水加熱器人口弁、10・・・低圧第
1給水加熱器、11・・・低圧第2給水加熱器、]−2
・・・低圧第2給水加熱器出口弁、13・・・低圧12
,2給水加熱器バイパス弁、14・・・低圧第3給水加
熱器人口弁、15・・・低圧第3給水加熱器、16・・
・低圧第4給水加熱器、17・・・低圧第4給水加熱器
出口弁、18・・・低圧3,4給水加熱器バイパス弁、
19・・・脱気器、20・・・ボイラ給水ポンプ用ブー
スタポンプ、22・・・ボイラ給水ポンプバイパス弁、
24・・・高圧給水加熱器人口弁、25・・・高圧第1
給水加熱器、26・・・高圧第2給水加熱器、27・・
・高圧第3給水加熱器、28・・・高圧給水加熱器出口
弁、29・・高圧給水加熱器バイパス弁、30・・・高
圧クリーンアップ止弁、31・・・低圧クリーンアップ
ブロー弁、32・・・低圧クリーンアップ循環弁、33
・・・高圧クリーンアップ循環弁、34・・・高圧クリ
ーンアップブロー弁、35・・・補助蒸気供給弁、50
・・・高圧給水加熱器水室ベント弁、51・・・高圧給
水加熱器氷室ドレンブロー弁、52a、b・・・低圧第
3゜4又は1,2給水加熱器温水注入弁、54a、b低
圧第3,4又は1,2給水加熱器氷室ベント弁、55.
56・・・低圧第3,4又は1,2給水加熱器復水回収
弁、59a、b・・・低圧第3,4又は1.2給水加熱
器水室ドレン弁。 第 3 図 @度 (°C) 〔乾燥放置時〕
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、蒸気発生器に給水するための給水系統に設けられた
機器又は配管であつて、その前後に止め弁を有する機器
又は配管、該機器又は配管に温水を供給するための温水
供給手段、前記機器又は配管の前後の止め弁を閉止後に
開放され、機器又は配管内の温水を排出して大気を導入
し、機器又は配管内を乾燥放置させるための大気導入手
段とから構成され、機器又は配管内部に赤さびを形成さ
せる給水系統のクリーンアップ装置。 2、蒸気発生器に給水するための給水系統に設けられた
機器又は配管であつて、その内部が加温された後に、大
気に接触されて機器又は配管内に赤さびが形成された給
水系統の機器又は配管。 3、復水器、該復水器からの復水を供給される低圧給水
加熱器、該低圧給水加熱器のバイパス系統、前記低圧給
水加熱器からの復水を供給される脱気器とから構成され
る給水系統において、脱気器と前記低圧給水加熱器の一
方端との間に設けられた第1の配管、前記低圧給水加熱
器の他方端と前記復水器との間に設けられた第2の配管
、前記低圧給水加熱器内の復水を排水し、大気を導入す
るための第3の配管を備えたことを特徴とする給水系統
のクリーンアップ装置。 4、蒸気発生器に給水するための給水系統に給水を循環
させて給水に含まれる鉄分を除去する給水系統のクリー
ンアップ方法において、給水系統から給水を排出し、大
気導入して乾燥放置する過程を含む給水系統のクリーン
アップ方法。 5、蒸気発生器に給水するための給水系統に設けられた
機器又は配管内を、加温した後に、大気に接触させ機器
又は配管内に赤さびを形成させる給水系統のクリーンア
ップ方法。6、脱気器にて給水を加熱し給水加熱器に導
く給水系統において、その起動時に脱気器に補助蒸気を
導入して給水を加熱し加熱復水を給水加熱器に導く過程
、給水加熱器の前後弁を閉止して給水加熱器内を暖める
過程、給水加熱器の前後弁を閉止したまま、給水加熱器
内の給水を排出して大気を導入し乾燥放置する過程、給
水加熱器内に給水を導入し、脱気器からの給水を循環さ
せる過程とからなる給水系統のクリーンアップ方法。 7、復水器からの復水を給水加熱器を経由して脱気器に
導く給水系統において、起動時に復水器からの復水を給
水加熱器をバイパスして脱気器に導くとともに、脱気器
からの復水を給水加熱器に導くように給水系統を構成す
る過程、脱気器に補助蒸気を導入して復水を加熱し加熱
復水を給水加熱器に導く過程、給水加熱器の前後弁を閉
止して給水加熱器内を暖める過程、給水加熱器の前後弁
を閉止したまま、給水加熱器内の復水を排出して大気を
導入して乾燥放置する過程、給水加熱器内の復水を導入
し復水を循環させる過程とからなる復水系統のクリーン
アップ方法。 8、蒸気発生器に給水するための給水系統に設けられた
機器又は配管内を、150℃以下の温度まで加温した後
に、大気に接触させ機器又は配管内に赤さびを形成させ
る給水系統のクリーンアップ方法。 9、蒸気発生器に給水するための給水系統に設けられた
機器又は配管内に、150℃以下であつてそのpHが9
.3乃至9.6の給水を導入し、その後に大気に接触さ
せる給水系統のクリーンアップ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1255232A JP2550183B2 (ja) | 1989-10-02 | 1989-10-02 | 給水系統のクリーンアップ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1255232A JP2550183B2 (ja) | 1989-10-02 | 1989-10-02 | 給水系統のクリーンアップ方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03122401A true JPH03122401A (ja) | 1991-05-24 |
JP2550183B2 JP2550183B2 (ja) | 1996-11-06 |
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ID=17275868
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JP1255232A Expired - Fee Related JP2550183B2 (ja) | 1989-10-02 | 1989-10-02 | 給水系統のクリーンアップ方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2550183B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 1989-10-02 JP JP1255232A patent/JP2550183B2/ja not_active Expired - Fee Related
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