JP5876853B2 - マイクロポンプ、チューブユニット - Google Patents

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Description

本発明は、チューブユニット、制御ユニット、及びこれらを着脱可能に結合して構成されるマイクロポンプに関する。
従来、チューブとチューブを押圧するロータとを備えるポンプモジュールと、ステップモータと出力ギヤ機構を有するモータモジュールとが積み重ねて組立てられ、ロータの回転軸には連結要素としてのギヤが設けられ、出力ギヤ機構には動力取り出し機構としてのピニオンが設けられ、ポンプモジュールとモータモジュールとを積み重ねて結合すると、ピニオンとギヤとが連結(噛合)して、ステップモータの駆動力がロータに伝達される小型蠕動ポンプ装置というものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3177742号公報(第3頁、図1,3)
このような特許文献1による小型蠕動ポンプ装置は、ポンプモジュールとモータモジュールとが連結されて構成されている。そして、この小型蠕動ポンプ装置は、人体に直接装着し薬液を注入することを主たる用途としており、高信頼性、耐久性、及び吐出精度が要求される。
チューブを押圧するポンプ装置においては、特に、チューブの劣化により長期間使用することが困難であり、チューブは容易に交換できるか、使い捨て使用とすることが望ましい。しかしながら、柔らかく細いチューブを単体でポンプ本体に装着することは、使用者にとっては困難であり、吐出性能に影響を与えることが考えられる。
また、一般にチューブの径はばらつきが大きく、このばらつきがチューブ押圧量のばらつきとなり、吐出精度が得られないこと、また、駆動源としての小型モータの過負荷にもつながり、所望の駆動性能が得られないことや、最悪の場合駆動できないというようなことも考えられる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るマイクロポンプは、一部が円弧形状に配設され弾性を有するチューブと、前記チューブの円弧形状の中心方向から放射状に配設される複数のフィンガーと、前記チューブと前記複数のフィンガーとを保持する案内枠と、を有するチューブユニットと、前記複数のフィンガーを液体の流動方向に順次押圧するカムと、前記カムに回転力を伝達する駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構を駆動するモータの制御を行う制御回路部と、を有する制御ユニットと、を備え、前記チューブユニットと前記制御ユニットとが積み重ねて装着され、且つ、着脱可能であることを特徴とする。
本適用例によれば、チューブとフィンガーとを案内枠によってユニット化していることから、チューブの交換をチューブユニットとして交換することができ、ユーザーによるチューブ交換を容易に行うことができる。しかも、チューブの径のばらつきに対してフィンガーの長さをチューブユニット毎に調整することにより、チューブ押圧量を調整することができることから、吐出精度の保証がしやすいという効果がある。
また、チューブ押圧量が安定することから、モータの最大負荷トルクも概ね一定の範囲とすることができ、モータの過負荷を排除し、所望の駆動性能が得られる共に、過負荷により駆動できないというようなことを防止することができ、信頼性の高いマイクロポンプを実現することができる。
さらに、使用する液体が薬液等の場合には、また、チューブユニットと薬液を収容するリザーバ(実施形態にて後述する)とを一体にすれば、リザーバ内の薬液が無くなると、チューブユニットとリザーバとを同時に交換できることから、直接薬液に接触するチューブを含むチューブユニットを対象薬液毎に用意することにより薬液の種類を間違えて使用することを防止することができる。
[適用例2]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記制御ユニットが、前記モータを備えていることが好ましい。
このような構成によれば、チューブユニットは、チューブと複数のフィンガーと案内枠とからなるユニットであり、制御ユニットは、カムと駆動力伝達機構とモータと制御回路部とからなるユニットである。従って、チューブユニットは、制御ユニットに比べ構成要素が少なく低コストであり、制御ユニットを繰り返し使用とし、チューブユニットを使い捨て使用とすれば、ランニングコストを低減することができる。
[適用例3]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記チューブユニットが、前記モータを備えていることが好ましい。
このような構成によれば、チューブユニットは、チューブと複数のフィンガーとモータと案内枠とからなるユニットであり、制御ユニットは、カムと駆動力伝達機構と制御回路部とからなるユニットである。従って、モータはチューブを交換したい時にチューブユニットとして交換することができることから、モータの駆動性能を常に安定して維持でき、駆動耐久時間が比較的短い小型で安価なモータも安心して使用することができる。
また、モータを単独で交換しなくてもよいので、ユーザー自身がチューブユニットとしてモータ交換を容易にできるという効果がある。
[適用例4]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記カムが、前記カムの回転平面に対して略垂直で、且つ、前記複数のフィンガーを前記チューブを押圧または開放する凹凸を有する外周面と、前記チューブユニットに対向する面から前記外周面に連続する斜面または曲面と、を有し、前記チューブユニットを前記制御ユニットに装着する際に、前記複数のフィンガーのカム当接部が、前記斜面または前記曲面に沿って前記外周面に当接する位置まで移動されることが好ましい。
フィンガーはチューブユニット単体のときには、進退方向の位置が定まらず、カム当接部がカムと交差する場合がある。そこで、カムにフィンガー案内面を設けることにより、チューブユニットを制御ユニットに装着する際、フィンガーのカム当接部がフィンガー案内面に沿って摺動して、カムとチューブの間に移動するため、特別な操作をすることなくカムによってフィンガーをチューブ押圧可能な位置に収容することができる。また、チューブユニットを制御ユニットに装着する際に、カムまたフィンガーが破壊されることを防止することができる。
[適用例5]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記チューブユニットを前記制御ユニットに装着する際、前記カムの回転中心と、少なくとも前記複数のフィンガーが前記チューブを押圧する範囲のチューブ案内壁の円弧の中心と、を略一致させるための位置決め部材が備えられていることが望ましい。
マイクロポンプは、カムが回転することにより複数のフィンガーをチューブ押圧方向に移動させることから、複数のフィンガーのそれぞれはカムの回転中心から放射状に配設される。従って、位置決め部材を設けることにより、チューブ案内壁の円弧の中心とカムの回転中心が一致し、複数のフィンガーそれぞれの作動量を一定にすることができ、フィンガー毎の作動量(つまり、チューブの押圧量)のばらつきを抑えることができる。
[適用例6]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記複数のフィンガーの前記カム当接部が、滑らかな曲面で形成されるか、または摩擦係数の小さい材料で形成されていることが望ましい。
前述したように、フィンガーは、チューブユニットを制御ユニットに装着する際、カム当接部がフィンガー案内面に沿って摺動してカムとチューブの間に移動する。また、マイクロポンプを駆動する際には、カムの外周面がカムのカム当接部を摺動しながら押圧する。従って、カム当接部の摩擦係数を小さくしておくことにより、摺動により発生する摩擦負荷を減じ、モータの負荷を小さくして駆動の安定性、耐久性を向上させることができる。
[適用例7]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記案内枠に設けられ前記複数のフィンガーの押圧力を受けるチューブ案内壁と、前記チューブと、の間に弾性部材が備えられていることが望ましい。
このような構成によれば、フィンガーでチューブを押圧するときに、弾性部材によって過大な押圧力を吸収することで、チューブを直接チューブ案内壁に押圧する構造に対して、チューブの耐久性を向上させることができる。
なお、弾性部材の摩擦係数を小さい材料にすれば一層効果がある。
[適用例8]上記適用例に係るマイクロポンプは、前記制御ユニットには、前記カムを軸支するカム保持部材をさらに備え、前記カムまたは前記カム保持部材に前記カムの厚さ方向の傾きを抑制する傾き抑制突起部が設けられていることが望ましい。
このような構成によれば、カムまたはカム保持部材にカムの厚さ方向の傾きを抑制する傾き抑制突起部を設けることにより、チューブユニットを制御ユニットに装着する際に、カム当接部がフィンガー案内面に乗り上げてカムが傾き、適正な位置へのフィンガーの移動を阻害することを抑制することができる。
また、マイクロポンプを駆動する際においても、カムが厚さ方向にふらついて回転することによるフィンガーのチューブ押圧状態がばらつくことを抑制することができる。
[適用例9]本適用例に係るチューブユニットは、上記適用例に記載の制御ユニットと着脱可能であって、弾性を有するチューブと、前記チューブを液体の流動方向に順次押し圧する複数のフィンガーと、これらを保持する案内枠と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、チューブユニットと制御ユニットとが着脱可能な構成であり、薬液等を流動する場合には、薬液に直接接触することや耐久性が低いチューブを含むチューブユニットを都度更新使用とすれば信頼性を高めることができる。また、構成要素が少なく低コスト化が可能であるため、ランニングコストを低減することができる。
[適用例10]上記適用例に係るチューブユニットは、前記チューブと、前記複数のフィンガーと、前記複数のフィンガーを液体の流動方向に順次押圧するカムに回転力を伝達する駆動力伝達機構を駆動するモータと、これらを保持する案内枠と、を有することが好ましい。
本適用例によれば、モータをチューブユニットに備え、モータをチューブを交換したい時にチューブユニットとして容易に交換することができることから、モータの駆動性能を常に安定して維持でき、駆動耐久時間が比較的短い小型で安価なモータも安心して使用することができる。
[適用例11]上記適用例に係るチューブユニットは、前記複数のフィンガーが、軸部と、前記軸部の一方の端部に設けられるカム当接部と、他方の端部に設けられ鍔状突起部により構成されるチューブ押圧部と、を有し、前記チューブ押圧部を収容し、且つ前記複数のフィンガーの進退方向の位置を規制するフィンガー位置規制壁を有する溝が、前記案内枠に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、フィンガーに設けられる鍔状突起部と案内枠に設けられる溝によってフィンガーの位置を規制することにより、チューブユニット単体のときに、案内枠からフィンガーが脱落することを防止することができる。
また、チューブユニットを制御ユニットに装着する際においても、フィンガーの進退方向の位置を規制しているため、フィンガー案内面にフィンガーのカム当接部が当接して、確実に所定の位置にフィンガーを移動させることができる。このことによって、カムまたはフィンガーが破壊されることを防止できる。
[適用例12]上記適用例に係るチューブユニットは、前記複数のフィンガーが、軸部と、前記軸部の一方の端部に設けられるカム当接部と、他方の端部に設けられるチューブ押圧部と、を有し、前記軸部の途中に鍔状突起部が設けられ、前記鍔状突起部を収容し、且つ前記複数のフィンガーの進退方向の位置を規制する溝が、前記案内枠に設けられていることが望ましい。
このような構成によれば、フィンガーに設けられる鍔状突起部と案内枠に設けられる溝によってフィンガーの位置を規制することにより、チューブユニット単体のときに、案内枠からフィンガーが脱落することを防止することができる。
また、チューブユニットを制御ユニットに装着する際においても、フィンガーの進退方向の位置を規制しているため、フィンガー案内面にフィンガーのカム当接部が当接して、確実に所定の位置にフィンガーを移動させることができる。このことによって、カムまたはフィンガーが破壊されることを防止できる。
[適用例13]上記適用例に係るチューブユニットは、前記複数のフィンガーが、前記チューブを押圧しない位置、または前記チューブが劣化しない程度の押圧状態で前記案内枠に保持されていることが好ましい。
このような構成によれば、長期間にわたってチューブを押圧状態に維持した場合のチューブの劣化を防止することができる。
[適用例14]本適用例に係る制御ユニットは、上記適用例に記載のチューブユニットと着脱可能な制御ユニットであって、複数のフィンガーを液体の流動方向に順次押圧するカムと、前記カムに回転力を伝達する駆動力伝達機構と、前記駆動力伝達機構を駆動するモータの駆動制御を行う制御回路部と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、駆動力伝達機構や制御回路部よりも耐久性で劣るモータが制御ユニットにないため、制御ユニットをより一層長期間にわたって使用し続けることを可能にする。
[適用例15]上記適用例に係る制御ユニットは、前記カムと、前記駆動力伝達機構と、前記制御回路部と、前記モータと、を有することが好ましい。
このような構成によれば、制御ユニットがモータを有しているため、モータと駆動力伝達機構との係合を分離することがなく、モータと駆動力伝達機構からなる駆動系を安定した係合状態を有する構成とすることができる。
実施形態1に係るマイクロポンプの1形態の概略構成を示す斜視図。 実施形態1に係るマイクロポンプの構造を示す部分断面図。 実施形態1における複数のフィンガーとカムとの係合構造を示す部分断面図。 実施形態1に係るチューブユニットの概略構造を示す平面図。 実施形態1の他の実施例に係るマイクロポンプを示す部分断面図。 実施形態2に係るマイクロポンプを示す部分断面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は実施形態1に係るマイクロポンプを示し、図5は実施形態1の他の実施例、図6は実施形態2に係るマイクロポンプを示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るマイクロポンプの1形態の概略構成を示す斜視図である。図1において、マイクロポンプ10は、チューブユニット11と制御ユニット12と、チューブユニット11と制御ユニット12とを結合する結合部材13と、から構成されている。チューブユニット11は、弾性を有するチューブ50と、チューブ50を押圧する複数のフィンガー(図示せず)と、チューブ50と複数のフィンガーを保持する案内枠14とから構成される。また、制御ユニット12は、駆動源としてのモータと、カム軸に駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、モータの駆動制御をする制御回路部と(いずれも図示せず)と、から構成されている。
チューブユニット11に装着されるチューブ50は、液体を収容するリザーバ(図示せず)から液体を流入する流入口部52と、吐出する流出口部53と、がチューブユニット11から突設されている。なお、リザーバをチューブユニット11の内部に設け、チューブユニット11の内部で流入口部52と接続する構造としてもよい。チューブユニット11と制御ユニット12とは、積み重ねられて結合部材13によって密接固定される。従って、マイクロポンプ10は、チューブ50の流入口部52及び流出口部53以外の内部は防水性構造となっている。
図2は、本実施形態に係るマイクロポンプの構造を示す部分断面図である。図2において、マイクロポンプ10は、制御ユニット12の上面にチューブユニット11を積み重ねて装着し、結合部材13によって結合され一体化されている。従って、チューブユニット11と制御ユニット12とは、結合部材13によって着脱可能な構成であって、図2は装着された状態を示している。
まず、制御ユニット12の構成と作用について説明する。制御ユニット12は、駆動源としてのモータ70を備え、モータ70の駆動(回転)をモータ伝え車71、第1伝達車72、第2伝達車73、カム駆動車74まで伝達する。本実施形態において、モータ伝え車71、第1伝達車72、第2伝達車73、カム駆動車74で構成される輪列が駆動力伝達機構である。
第1伝達車72は伝達歯車72aとピニオン72bとから構成され、第2伝達車73は伝達歯車73aとピニオン73bとから構成され、カム駆動車74は伝達歯車74aと駆動軸74bとから構成されている。また、駆動軸74bの一方の先端部には支持軸部74d、他方の先端部にはカム駆動軸部74cが設けられ、支持軸部74dは第2機枠18に挿入されており、カム駆動軸部74cはチューブユニット11側のカム軸76に穿設されるカム駆動車嵌着穴76aに挿入されている。カム駆動軸部74c及びカム駆動車嵌着穴76aとは、本実施形態では、断面形状が正方形であり、挿入するときには遊嵌の関係にあり、嵌着された状態でカム駆動車74の回転力をカム軸76に伝達可能な寸法設定としている。なお、上記駆動力伝達機構の各要素は、第1機枠17と第2機枠18によって軸支されている。
続いて、カム軸76とカム駆動車74との結合構造について説明する。
カム駆動軸部74cとカム駆動車嵌着穴76aとが嵌着結合されることにより、モータ70からの駆動力が駆動力伝達機構を介してカム駆動車74からカム軸76に伝達され、カム20が複数のフィンガーを介してチューブ50を押圧する。
モータ70には小型ステップモータを採用している。このモータ70は、図示は省略するが、内部に4極ロータを有し、ロータに対向して二対のステータ及びコイルを有している。モータ70は、植立されたモータ案内軸70b(実際には、離間した位置に2本存在する)をモータ保持枠78に挿着した状態で、第1機枠17に植立されたモータ固定軸213に挿着して第1機枠17に取り付けられている。モータ固定軸213は複数設けられている。モータ70は、接続端子80に接続される。また、接続端子80を介して図示しない制御回路部(図示せず)に接続される。
制御回路部は制御ユニット12の内部に配設され、モータ70の駆動制御を行う制御回路、メモリ、電源制御回路を含み回路基板上に装着されてブロック化されている。
また、第1機枠17の上面(チューブユニット11に対向する最上面)には、カム20が配設されている。カム20は、カム軸76に軸止されており、カム軸76を回転中心として回転する。なお、カム20を含むカム軸76は、軸上方をカム保持枠65、軸下方を第1機枠17によって軸支されている。カム保持枠65は、固定螺子221によって第1機枠17に固定されている。
また、制御ユニット12は裏蓋19によって封止されている。裏蓋19は容器状の形状を有し、縁端部の固定部191が第1機枠17の外周部に圧入されている。従って、制御ユニット12は、モータ70と駆動力伝達機構と制御回路部とカム20とが、第1機枠17と、第2機枠18に保持された状態で一体にユニット化されて構成されている。モータ70の駆動力(回転力)は、伝達機構を介してカム20まで伝達され、カム20がカム軸76を回転中心として回転する。
カム20には、複数のフィンガー(各フィンガーの形状は共通のため、以降フィンガー44を例示して説明する)が、チューブ50を押圧または開放する範囲の凹凸を有する外周面を有する。さらに、チューブユニット11に対向する上面20aから外周面に連続するフィンガー案内面28が設けられている。このフィンガー案内面28は、チューブユニット11を上方から制御ユニット12に装着する際に、複数のフィンガーそれぞれのカム当接部(カム当接部44bを例示)が外周面(フィンガー押圧面21c及び円弧部26を例示)に当接する位置まで案内する。なお、外周面は、カム20回転平面に対して垂直に形成されている。
フィンガー案内面28は、直線状の斜面で形成しても、上方が凸となる曲面で形成してもよく、フィンガー案内面28と外周面との接続部は滑らかに仕上げておくことがより好ましい。
また、カム保持枠65には、カム20が厚さ方向の傾くことを抑制するための傾き抑制突起部65aが形成されている。傾き抑制突起部65aは、本実施形態では断面形状が半球上のリングで形成されているが、点状の突起でもよく、カム20の上面20aの範囲で外周に近い位置に設けられる。なお、傾き抑制突起部65aが点状の突起の場合は、少なくとも、カム軸76に対して複数のフィンガーと対向する位置に設けられる。また、傾き抑制突起部は、カム20の上面に設ける構造としてもよい。
なお、カム20の平面形状は、図4を参照して詳しく説明する。
次に、チューブユニット11の構造について図2を参照して説明する。チューブユニット11は、略中央部にカム20とカム保持枠65とを収容する空間を有し、カム20の外周面によって押動される複数のフィンガー(図2ではフィンガー44を例示している)と、複数のフィンガーによって押圧されるチューブ50とが、第1案内枠15と第2案内枠16によって構成される案内枠14によって保持されている。
チューブ50は、案内枠14に設けられるチューブ案内溝121内に第1案内枠15と第2案内枠16とによって挟着されている。チューブ案内溝121には、フィンガー44によってチューブ50がフィンガー44の押圧力を受けるチューブ案内壁122と、チューブ50との間に弾性部材60が設けられている。弾性部材60は、チューブ50が閉塞された状態のときに、断面方向はチューブ50が接触する範囲、平面方向は少なくとも複数のフィンガーがチューブ50を押圧する範囲のチューブ案内壁122とチューブ50との間に設けられる(図4も参照する)。弾性部材60は、各フィンガーでチューブ50を押圧するときに発生する過大な押圧力を吸収し、チューブ50を直接チューブ案内壁122に押圧する構造に対して、チューブの耐久性を向上させることを目的として設けられる。従って、弾性部材の表面の摩擦係数を小さい材料にすればなお好適である。
チューブ50とフィンガー44は、それぞれ第1案内枠15と第2案内枠16に形成されたチューブ案内溝121、フィンガー案内溝126の内部に装着された状態で、第1案内枠15と第2案内枠16とを溶着または固定螺子によって固定しユニット化される。
フィンガー44には、軸部44aと、軸部44aの一方の端部に形成される半球形状のカム当接部44bと、他方の端部に形成される鍔状突起部からなるチューブ押圧部44cとから構成されている。フィンガー44は、第1案内枠15と第2案内枠16に設けられるフィンガー案内溝126内を摺動して軸方向に進退可能である。この際、チューブ押圧部44cが、フィンガー案内溝126内をフィンガー位置規制壁15bとチューブ50の間で軸方向に進退し、フィンガー位置規制壁15bによってカム20方向への移動が規制される。従って、チューブ押圧部44cはフィンガー44のストッパ機能を有する。
チューブ押圧部44cは、カム20の回転によるチューブ50の押圧から開放されると、チューブ50の弾性力によりカム20に近づく方向に移動される。この際、カム当接部44bは、カム20の円弧部26に近接する位置まで移動する(カム当接部44b'として図示)。このように、鍔形状のチューブ押圧部44cを設けることで、チューブユニット11が単体のときに、フィンガー44が案内枠14から脱落することを防止している。
次に、チューブユニット11と制御ユニット12との結合構造、結合方法について図2、図3を参照して説明する。まず、図2に示すように、図示上方からチューブユニット11を制御ユニット12に装着する。この際、チューブユニット11は、制御ユニット12に設けられている位置決め部材としての案内軸97に第2案内枠16に設けられている案内孔16aに合わせてセットされる。
案内軸97は、先端が半球形状を有する軸部材であって、第1機枠17に軸止されている。そして、案内部97aと案内孔16aとで位置規制される。この際、カム20の回転中心と、チューブ案内壁122の円弧の中心と、が一致する。
次に、複数のフィンガーとカム20との係合について説明する。
図3は、本実施形態における複数のフィンガーとカム20との係合構造を示す部分断面図である。なお、図3は、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する直前を示しており、図4に示す状態のフィンガー44を例示している。チューブユニット11が単体のときには、フィンガー44自身はチューブ50の弾性力によりカム20に近づく方向に移動しており、図示するように、カム当接部44bがカム20のフィンガー案内面28に乗り上げている。
ここで、チューブユニット11を制御ユニット12側に押し下げると、カム当接部44bがフィンガー案内面28に倣って摺動し、フィンガー案内面28の斜面効果により、フィンガー44はチューブ50側に移動する。そして、フィンガー44がカム20の外周面であるフィンガー押圧面21cに達した(2点鎖線で図示する位置)ときに、チューブユニット11は制御ユニット12に対して所定の位置に装着される。
なお、この際、チューブユニット11と制御ユニット12とは、図2に示すように、案内部97aと案内孔16aとでカム20の回転中心と、チューブ案内壁122の円弧の中心と、が一致するように装着される。
ここで、フィンガー44がフィンガー案内面28に乗り上げているときには、フィンガー44により、カム20に対して厚さ方向に傾けられるような押力が働く。しかし、カム保持枠65に設けられる傾き抑制突起部65aにより、傾きを最小限に抑制することができ、フィンガー案内面28の斜面効果を有効に働かせる。
上述したような作用では、カム当接部44bとフィンガー案内面28の間は摩擦は最小限に留めることが求められる。従って、フィンガー44のカム当接部44bは滑らかに仕上げられており、本実施形態では半球形状としている。摩擦を小さくするためには、少なくともカム当接部をカム20に対して摩擦係数の小さい材料でコーティングするか、フィンガー自身を摩擦係数が小さい材料で形成する構成とする構成を選択することができる。
なお、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する前の単体のときには、フィンガーは、チューブ50を押圧しないか、寸法ばらつきによってチューブを押圧する場合がある。この際、チューブ50を押圧し続けることによるチューブの劣化をさせない程度の押圧量となるように、フィンガーの総長さや、チューブ押圧部の軸方向位置が設定される。
次に、チューブユニット11と制御ユニット12の結合構造について説明する。
図2に示すように、案内枠14(第1案内枠15)の外周には、制御ユニット12側に突設された鍔部141が設けられ、鍔部141の外周部には雄螺子142が形成されている。また、裏蓋19の外周部には外側に突設された鍔部192が設けられている。
チューブユニット11と制御ユニット12とを積み重ねながら、結合部材13を裏蓋19側から挿入し、チューブユニット11と制御ユニット12とを結合部材13によって螺合結合する。
結合部材13には、内側方向に突設された鍔部131と筒部内側に形成された雌螺子132が設けられており、結合部材13とチューブユニット11とを螺合結合する際、第1案内枠の鍔部141の周縁端部と裏蓋19の鍔部192とが密接され、マイクロポンプ10内部の防水性が確保される。こうして、マイクロポンプ10が構成される。
なお、密接される鍔部141の周縁端部と鍔部192との接合部にシール部材を設けるか、シール剤を塗布することにより密着性を高めれば、さらに防水性を高めることができる。また、結合部材13の外周部には断面方向に螺子の締め付けをしやすくするためローレット133または凹凸が形成されている。
続いて、本実施形態のチューブユニット11の平面構造及びマイクロポンプの駆動について図面を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係るチューブユニットの概略構造を示す平面図である。なお、図4は、マイクロポンプ10を定常駆動している状態を示している。また、案内枠14を透視して表している。図2も参照する。図4において、本実施形態のチューブユニット11は、チューブ50と、チューブ50とカム20との間にカム軸76の回転中心P(カム20の回転中心と一致)から放射状に介設された7本のフィンガー40〜46とから構成されている。フィンガー40〜46は、それぞれが等間隔に放射状に配設されている。
カム20はカム軸76に軸止されており、外周方向に凹凸を有する外周面にフィンガー押圧面21a〜21dが形成されている。フィンガー押圧面21a〜21dは、回転中心Pから等距離の同心円上に形成される。フィンガー押圧面21aとフィンガー押圧面21b、フィンガー押圧面21bとフィンガー押圧面21c、フィンガー押圧面21cとフィンガー押圧面21d、及びフィンガー押圧面21dとフィンガー押圧面21a、の周方向ピッチと外形形状は等しく形成されている。また、各フィンガー押圧面間のピッチは等しい。
上述したフィンガー押圧面21a〜21dは、それぞれ、フィンガー押圧斜面22と回転中心Pとを中心とする同心円上の円弧部23とが連続して形成されている。この円弧部23は、フィンガー40〜46を押圧しない位置に設けられる。
また、フィンガー押圧面21a,21b,21c,21dの一方の端部と円弧部23とは、回転中心Pから延長した直線部24で結ばれている。
また、カム20と離間した位置に液体を流動するチューブ50が配設されている。チューブ50は弾性を有し、本実施形態ではシリコン系ゴムによって形成されている。チューブ50は、第1案内枠15及び第2案内枠16(図2、参照)に形成されたチューブ案内溝121内に装着され、一方の端部は、液体を外部に吐出する流出口部53であり、マイクロポンプ10の外部に突出している。他方の端部は液体を流入する流入口部52であり、図示しない液体を収容するリザーバに接続されている。
チューブ50は、フィンガー40〜46によって押圧される範囲が、回転中心Pに対して同心円となるように形成されたチューブ案内溝121内に装着されている。フィンガー40〜46は、それぞれ同じ形状で形成されているので、フィンガー44を例示して説明する。フィンガー44は、円柱状の軸部44aと、軸部44aの一方の端部に設けられるチューブ押圧部44cと、他方の端部が半球状に丸められたカム当接部44bと、によって構成されている。
フィンガー40〜46は、フィンガー案内溝126に沿って進退可能であり、カム20によって回転中心Pから外側方向に押圧され、チューブ50を押圧して液体流動部51を閉塞する。フィンガー40〜46の断面方向の中心位置は、チューブ50の中心とほぼ一致している。
続いて、本実施形態による液体の輸送に係る作用について図4を参照して説明する。カム20は、モータ70から駆動伝達機構を介して回転される(図示、矢印R方向)。カム20のフィンガー押圧面21dでフィンガー44を押圧し、フィンガー45はフィンガー押圧面21dとフィンガー押圧斜面22との接合部に当接しており、チューブ50を閉塞している。また、フィンガー46はフィンガー押圧斜面22上でチューブ50を押圧しているが、フィンガー46はフィンガー44の押圧量より小さく、チューブ50を完全には閉塞していない。
フィンガー41〜43は、カム20の円弧部26の範囲にあり、押圧しない初期位置にある。また、フィンガー40はカム20のフィンガー押圧斜面22に当接しているが、この位置では、まだチューブ50を閉塞していない。
この位置から、さらにカム20を矢印R方向に回転すると、カム20のフィンガー押圧面21dによって、フィンガー45,46の順で押圧してチューブ50を閉塞していく。フィンガー44はフィンガー押圧面21dから解除されチューブ50は開放される。チューブ50のフィンガーから閉塞が開放される位置またはまだ閉塞されていない位置には、液体流動部51に液体が流入している。
カム20をさらに回転すると、フィンガー押圧斜面22が、フィンガー40,41,42,43の順に順次押圧していき、フィンガー押圧面21cに達したときにチューブ50を閉塞する。
このような動作を繰り返すことにより、液体を流入口部52側から流出口部53側に向けて流動し、流出口部53から吐出する。
この際、カム20のフィンガー押圧面には、複数のフィンガーのうちの2本が当接し、次のフィンガーを押圧する位置に移動するときには、フィンガーのうちの1本を押圧する。このように、フィンガーを2本押圧する状態と、一本を押圧する状態と、を繰り返すことにより、少なくとも1本のフィンガーがチューブ50を常時閉塞している状態を形成する。このような運動によるマイクロポンプの構造は蠕動駆動方式と呼ばれる。
従って、上記記載の実施形態1によれば、チューブ50とフィンガー40〜46とを案内枠14によってユニット化していることから、チューブ50の交換をチューブユニット11として交換することができ、ユーザーによるチューブ交換を容易に行うことができる。しかも、チューブ50の径のばらつきに対してフィンガーの長さをチューブユニット毎に調整することにより、チューブ押圧量を調整することができることから、吐出精度の保証がしやすいという効果がある。
また、上述したようにチューブ押圧量が安定することから、モータ70の最大負荷トルクを概ね一定とすることができ、モータ70の過負荷を排除し、所望の駆動性能が得られると共に、過負荷により駆動できないというようなことを防止することができ、信頼性の高いマイクロポンプを実現することができる。
また、制御ユニット12がモータ70を含んでいるため、モータ70と駆動力伝達機構との係合を分離することがなく、モータ70と駆動力伝達機構からなる駆動系を安定した係合状態を有する構成とすることができる。
さらに、使用する液体が薬液等の場合には、チューブユニット11と薬液が収納されたリザーバとを一体とし、直接薬液に接触するチューブ50を含むチューブユニット11を対象薬液毎に用意すれば薬液の種類を間違えて使用することや異種の薬液の混合を防止することができる。
また、制御ユニット12がモータ70を備えていることから、チューブユニット11は、チューブ50とフィンガー40〜46と案内枠14とからなるユニットであり、制御ユニット12は、カム20と駆動力伝達機構とモータ70と制御回路部とからなるユニットである。従って、チューブユニット11は、制御ユニット12に比べ構成要素が少なく低コストであり、制御ユニット12を繰り返し使用とし、チューブユニット11を使い捨て使用とすれば、ランニングコストを低減することができる。
また、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する際に、カム20は、複数のフィンガーそれぞれのカム当接部がカム20の外周面に当接する位置まで案内するためのフィンガー案内面28とを有している。このことから、各フィンガーのカム当接部がフィンガー案内面28に沿って摺動して、カム20とチューブ50の間に移動する。従って、特別な操作をすることなくカム20によってチューブ50を押圧可能な位置に収容することができる。
また、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する際に、カム20またフィンガー40〜46が破壊されることを防止することができる。
マイクロポンプ10は、カム20が回転することにより複数のフィンガーをチューブ押圧方向に移動させることから、複数のフィンガーそれぞれはカム20の回転中心Pから放射状に配設される。従って、位置決め部材としての案内軸97を設けることにより、チューブ案内壁122の円弧の中心とカム20の回転中心Pが一致し、複数のフィンガーそれぞれの作動量を一定にすることができ、フィンガー毎の作動量(つまり、チューブの押圧量)のばらつきを抑えることができる。
また、前述したように、フィンガー40〜46は、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する際、カム当接部がフィンガー案内面28に沿って摺動してカム20とチューブ50の間に移動する。また、マイクロポンプ10を駆動する際には、カム20の外周面がカムのカム当接部を摺動しながら押圧する。従って、カム当接部を半球形状にして滑らかな仕上げとすることや、摩擦係数が小さい材料でフィンガーを形成することにより、摺動により発生する摩擦負荷を減じ、モータ70の負荷を小さくして駆動の安定性、耐久性を向上させることができる。
また、チューブ案内壁122とチューブ50との間に弾性部材60を備えていることから、フィンガー40〜46でチューブ50を押圧するときに、弾性部材60によって過大な押圧力を吸収することで、チューブ50を直接チューブ案内壁122に押圧する構造に対して、チューブ50の耐久性を向上させることができる。
なお、弾性部材60の摩擦係数を小さい材料にすれば一層効果がある。
また、カム20にカム20の厚さ方向の傾きを抑制する傾き抑制突起部65aを設けることにより、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する際に、カム当接部がフィンガー案内面28に乗り上げた場合、カムが傾き、適正なフィンガー位置への移動を阻害することを抑制することができる。
さらに、マイクロポンプを駆動する際においても、カム20が厚さ方向にふらついて回転することによるフィンガーのチューブ押圧状態がばらつくことを抑制することができる。
またフィンガー40〜46に設けられる鍔状のチューブ押圧部と案内枠14に設けられるチューブ案内溝121によってフィンガー40〜46の進退方向の位置を規制することにより、チューブユニット単体のときに、案内枠14からフィンガー40〜46が脱落することを防止することができる。
さらに、チューブユニット11を制御ユニット12に装着する際においても、フィンガー40〜46の進退方向の位置を規制している。従って、フィンガー案内面28にフィンガー40〜46のカム当接部を摺動し、確実に所定の位置にフィンガー40〜46を移動させることができる。このことによって、カム20またはフィンガー40〜46が破壊されることを防止できる。
また、フィンガー40〜46をチューブ50を押圧しない位置、またはチューブ50が劣化しない程度の押圧状態で案内枠14に保持していることから、長期間にわたってチューブ50を押圧状態に維持した場合に考えられるチューブ50の劣化を防止することができる。
(実施形態1の他の実施例)
なお、フィンガー40〜46の進退方向の位置を規制する構造としては、フィンガーの軸部途中にストッパとしての鍔状突起部を設ける構造を採用できる。
図5は、実施形態1の他の実施例に係るマイクロポンプを示す部分断面図である。なお、フィンガー44を例示して説明する。図5において、フィンガー44は、軸部44aの軸方向途中に鍔状突起部としてのストッパ44eが形成されている。軸部44aの一方の端部はカム当接部44bであって、前述した実施形態1(図2,4、参照)と同形状であり、他方の端部はチューブ押圧部44dである。
また、案内枠14(第1案内枠15及び第2案内枠16)には、ストッパ溝30が形成され、フィンガー44のストッパ44eが収容されている。フィンガー44は、第1案内枠15と第2案内枠16との間で保持されつつ、ストッパ44eとストッパ溝30とで進退位置が規制されている。
そして、カム20側では、ストッパ44eとストッパ溝30のストッパ壁30bとが当接する位置において、カム当接部44bがカム20のフィンガー案内面28上に乗り上げる位置に規制される。また、チューブ50側では、チューブ押圧部44dがチューブ50を閉塞する位置までカム20によって押動されるに足りる位置になるようにストッパ壁30aの位置が設定される。
このような構成としても、実施形態1と同様に、チューブユニット11が単体のときに、案内枠14からフィンガー40〜46が脱落することを防止することができ、フィンガー案内面28にフィンガー40〜46のカム当接部を摺動し、確実に所定の位置にフィンガー40〜46を移動させることができる。
(実施形態2)
続いて、実施形態2に係るマイクロポンプについて図面を参照して説明する。実施形態2は、カムを駆動するモータをチューブユニットに設けていることを特徴としている。従って、相違個所を中心に図示し説明する。なお、実施形態1と同じ機能要素及び部位には同じ符号を附している。
図6は、実施形態2に係るマイクロポンプを示す部分断面図である。なお、図6は、チューブユニット11と制御ユニット12とが結合され駆動可能な状態を示している。図6において、チューブユニット11には、モータ70が装着されている。従って、チューブユニット11は、チューブ50と複数のフィンガーとモータ70とが、案内枠14に保持されてユニット化されている。一方、制御ユニット12は、カム20と駆動力伝達機構と制御回路部とから構成される。
モータ70は、モータ案内軸70b(複数設けられる)を第2案内枠16圧入し、モータ伝え車71とモータ駆動軸70aとの平面方向の正確な相対的位置を正確に規制して固定されている。モータ駆動軸70aは断面形状が正方形となるよう形成され、モータ伝え車71に穿設される断面形状が正方形のモータ軸嵌着穴71cに挿入され、嵌着されている。
モータ伝え車71は、歯車部71aと支持軸71bとから構成されており、先端部71dが弾性部材としてのモータ伝え車ばね210によりモータ駆動軸70aの軸方向に付勢されている。この状態でモータ伝え車71の歯車部71aと第1伝達車72の伝達歯車72aとが噛合結合されている。従って、モータ70の駆動力が第1伝達車72を介してチューブユニット11に伝達される。
モータ70は、モータ基板230に接続端子80によって接続されている。モータ基板230は、チューブユニット11に配設されていることから、制御ユニット12側に配設される制御回路部とは、コンタクトピン等(図示せず)を用いて接続される。
チューブユニット11を制御ユニット12に装着する際、モータ駆動軸70aとモータ軸嵌着穴71cとの互いの回転方向の位相がずれているときは、モータ駆動軸70aの4隅の端部とモータ軸嵌着穴71cの周縁端部とが当接され、モータ伝え車71は第2機枠18側に押し下げられる。そして、モータ伝え車71は、先端部71dにてモータ伝え車ばね210を撓める。なお、モータ伝え車71の歯車部71aは、第1伝達車72の伝達歯車72aとの噛合が外れない。従って、このような状態で、チューブユニット11と制御ユニット12とを結合させてもモータ駆動軸70aとモータ伝え車71が破壊されることがない。
そして、上記状態からモータ70を駆動すると、モータ駆動軸70aとモータ軸嵌着穴71cとの回転方向の位相が一致し、モータ伝え車71がモータ伝え車ばね210によってモータ70の方向に移動され、モータ駆動軸70aとモータ軸嵌着穴71cとが嵌着結合される。なお、この際、モータ伝え車71の歯車部71aは、第1伝達車72の伝達歯車72aと噛合した状態で移動し、図6に示すような駆動力が伝達可能な状態となる。
マイクロポンプ10を生体または生体内に装着する場合、モータも超小型のものが用いられ、モータ70の構成要素の寸法が非常に小さく、チューブユニット11(カム20)を駆動する際の過負荷により耐久性が確保できないことが予測される。この際、チューブユニット11の交換(つまり、チューブ50の交換)のタイミングで、モータ70を含んで交換することができる。従って、モータ70の駆動性能を常に安定して維持でき、モータを小型化しても安心して使用することができる。
また、チューブユニット11の交換の際、モータ70を含んでユニット状態で交換できるため、チューブユニット11(実施形態1では制御ユニット12)からモータ70を取り外す必要がなく作業性が向上するという効果もある。
さらに、駆動力伝達機構や制御回路部よりも耐久性で劣るモータ70が制御ユニット12にないため、制御ユニット12をより一層長期間にわたって使用し続けることを可能にする。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、前述した実施形態1及び実施形態2によるマイクロポンプ10は、小型化が可能で、微量流量を安定して連続的に流動することができる。従って、生体内に装着し、新薬の開発などの医療用に好適であるが、様々な機械装置において、装置内、または装置外に搭載し、水や食塩水、薬液、油類、芳香液、インク、気体等の流体の輸送に利用することができる。また、マイクロポンプ単独で、前記流体の流動、供給に利用することができる。
10…マイクロポンプ、11…チューブユニット、12…制御ユニット、14…案内枠、15…第1案内枠、16…第2案内枠、40〜46…フィンガー、50…チューブ、70…モータ。

Claims (3)

  1. チューブユニットと、前記チューブユニットと着脱可能な制御ユニットと、を備えたマイクロポンプであって、
    前記チューブユニットは、 一部が円弧形状に配設されるチューブと、前記円弧形状の中心から放射状に配設される複数のフィンガーと、前記チューブと前記フィンガーとを保持する案内枠と、前記案内枠に設けられ前記フィンガーの押圧力を受ける案内壁と、前記チューブと前記案内壁との間に設けられた弾性部材と、を備え、
    前記制御ユニットは、前記フィンガーを液体の流動方向に順次押圧するカムと、前記カムの駆動を制御する制御回路が装着される回路基板と、を備えることを特徴とするマイクロポンプ。
  2. 請求項1に記載のマイクロポンプであって、
    前記弾性部材は、前記チューブと、少なくとも複数の前記フィンガーが前記チューブを押圧する範囲の案内壁と、の間に設けられることを特徴とするマイクロポンプ。
  3. 請求項1に記載の制御ユニットと着脱可能なチューブユニットであって、
    一部が円弧形状に配設されるチューブと、前記円弧形状の中心から放射状に配設される複数のフィンガーと、前記案内枠に設けられ前記フィンガーの押圧力を受ける案内壁と、前記チューブと前記案内枠との間に設けられた弾性部材と、を備えることを特徴とするチューブユニット
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