JP2009228425A - マイクロポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】液体の逆流を抑制できるマイクロポンプを提供する。
【解決手段】マイクロポンプ10は、チューブ50が延在される円弧の中心と同じ回転中心を有して回転するカム20と、チューブ50とカム20の間にカム20の回転中心から放射状に配設され、カム20の回転により押動されると共に、チューブ50を液体の流入口部52側から吐出口部53側に向かって順次閉塞する複数のフィンガー40〜46と、チューブ50及びフィンガー40〜46を保持するチューブ案内枠15と、が備えられ、フィンガー40〜46のうち、少なくとも吐出口部53に最も近い位置に配設されるフィンガー46のチューブ押圧部46dの直径が、他のフィンガー40〜45のチューブ押圧部の直径よりも小さくすることで、液体流動方向のチューブ押圧量を他のフィンガーのチューブ押圧量よりも小さくして液体の逆流を抑制することができる。
【選択図】図5
【解決手段】マイクロポンプ10は、チューブ50が延在される円弧の中心と同じ回転中心を有して回転するカム20と、チューブ50とカム20の間にカム20の回転中心から放射状に配設され、カム20の回転により押動されると共に、チューブ50を液体の流入口部52側から吐出口部53側に向かって順次閉塞する複数のフィンガー40〜46と、チューブ50及びフィンガー40〜46を保持するチューブ案内枠15と、が備えられ、フィンガー40〜46のうち、少なくとも吐出口部53に最も近い位置に配設されるフィンガー46のチューブ押圧部46dの直径が、他のフィンガー40〜45のチューブ押圧部の直径よりも小さくすることで、液体流動方向のチューブ押圧量を他のフィンガーのチューブ押圧量よりも小さくして液体の逆流を抑制することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、複数のフィンガーのうち、吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧量が、他のフィンガーのチューブ押圧量よりも小さいマイクロポンプに関する。
従来、弾性を有するチューブを流体の流入口側から吐出口部側に複数のフィンガーにて順次押圧して閉塞、開放により液体を輸送する蠕動駆動方式のマイクロポンプが知られている。このようなマイクロポンプでは、駆動時に流体を連続的に流動するために、複数のフィンガーのチューブ押圧部それぞれの互いの距離を小さくしておく必要があり、そのために、チューブ押圧部の押圧面積を大きくしている(例えば、特許文献1参照)。
このような特許文献1によれば、複数のフィンガーのチューブ押圧部の形状(押圧面積)を全て同じにしている。このような構成では、吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーが、チューブを閉塞してからチューブを開放する状態に移行する際、流体が逆流することがある。このように逆流が存在すると、微量の薬液を体内に注入する場合や、微量の流体分析を行う場合には、この逆流を抑制し流体を安定して流動することが困難である。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るマイクロポンプは、弾性を有するチューブと、前記チューブが延在される円弧の中心と同じ回転中心を有して回転するカムと、前記チューブと前記カムの間に前記回転中心から放射状に配設され、前記カムの回転により押動されると共に、前記チューブを流体の流入口部から吐出口部に向かって順次閉塞する複数のフィンガーと、前記チューブ及び前記複数のフィンガーを保持するチューブ案内枠と、が備えられ、前記複数のフィンガーのうち、少なくとも前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーの液体流動方向のチューブ押圧量が、他のフィンガーのチューブ押圧量よりも小さいことを特徴とする。
このような構成によれば、複数のフィンガーのうち、吐出口部側のフィンガーの液体流動方向のチューブ押圧量を他のフィンガーの押圧量よりも小さくすることで、フィンガーが、チューブを閉塞してからチューブが開放される状態に移行する際、チューブの流体流動部が閉塞状態から初期状態に復帰するときの容積拡張に伴う流体の逆流がチューブ押圧量に応じて極めて小さく抑制することができる。従って、微量の薬液を体内に注入する場合や、微量の流体分析を行う場合において、この逆流を抑制することで流体を安定して流動することができる。
[適用例2]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧部の直径が、他のフィンガーのチューブ押圧部の直径よりも小さいことが好ましい。
このような構成によれば、吐出口部側のフィンガーのチューブ押圧部の直径を他のフィンガーのチューブ押圧部の直径よりも小さくすることで、吐出口部側のフィンガーのチューブ押圧量を小さくし、チューブの流体流動部が閉塞状態から初期状態に復帰するときの容積拡張に伴う流体の逆流を極めて小さく抑制することができる。
[適用例3]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧部の先端が滑らかな曲面で形成されていることが好ましい。
吐出口部側のフィンガーのチューブ押圧部の直径を小さくすることで、チューブ押圧面積が小さくなり、チューブ押圧によるチューブの耐久性が劣化することが考えられる。しかし、チューブ押圧部の先端を滑らかな曲面にて形成することによって、チューブの耐久性を向上させることができる。
[適用例4]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記複数のフィンガーが、軸部と、前記軸部の両端部それぞれに設けられるカム当接部と、チューブ押圧部と、を有し、前記軸部または前記チューブ押圧部のどちらか一方に鍔状突起部が設けられ、前記鍔状突起部を収容し、且つ、前記複数のフィンガーの進退位置を規制する溝が、前記チューブ案内枠に設けられていることが望ましい。
このような構成によれば、フィンガーに設けられる鍔状突起部とチューブ案内枠に設けられる溝によってフィンガーの進退位置を規制することにより、チューブ案内枠からフィンガーが脱落することを防止することができる。また、フィンガーの進退位置を規制することで、カムとチューブとの相対位置を所定範囲で管理できるので組立性が向上する。
[適用例5]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記複数のフィンガーが押動されるときに前記複数のフィンガーの押動方向の前記チューブの位置を規制するチューブ案内壁が前記チューブ案内枠に設けられ、前記チューブ案内壁には、前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧部に対向する範囲の凹部が形成され、前記凹部の前記流入口部側の縁部と前記チューブ押圧部の前記流入口部側の一部とで前記チューブを閉塞するよう配設されていることが好ましい。
このような構成によれば、チューブ案内壁に凹部を設けない構造に比べ、吐出口部側のフィンガーのチューブ押圧部によるチューブ押圧面積を小さくすることができるので、上述した吐出口部側のフィンガーのチューブ押圧部の直径を小さくした場合と同様な効果が得られる。
また、チューブ案内壁に凹部を設けることで、複数のフィンガーの全てを同じ形状にしても上記効果が得られることから、構成を簡単にすることができる。
また、チューブ案内壁に凹部を設けることで、複数のフィンガーの全てを同じ形状にしても上記効果が得られることから、構成を簡単にすることができる。
[適用例6]上記適用例に係るマイクロポンプにおいて、前記チューブの少なくとも前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーにより閉塞される範囲の内径を他の範囲の内径よりも小さくしていることが望ましい。
このように、吐出口部側のフィンガーにより閉塞される範囲の内径を他の範囲の内径よりも小さくしても、チューブ押圧量を小さくできるので、チューブの流体流動部が閉塞状態から初期状態に復帰するときの容積拡張に伴う流体の逆流を極めて小さく抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図7は実施形態1に係るマイクロポンプを示し、図8,9は実施形態2、図10〜図12は従来技術によるマイクロポンプを示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。また、流体を液体と記載している。
(実施形態1)
図1〜図7は実施形態1に係るマイクロポンプを示し、図8,9は実施形態2、図10〜図12は従来技術によるマイクロポンプを示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。また、流体を液体と記載している。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るマイクロポンプの1形態の概略構成を示す斜視図である。図1において、マイクロポンプ10は、チューブユニット11と制御ユニット12と、チューブユニット11と制御ユニット12とを結合する結合部材13と、から構成されている。チューブユニット11は、弾性を有するチューブ50と、チューブ50を押圧する複数のフィンガー(図示せず)と、チューブ50と複数のフィンガーを保持する案内枠14とから構成される。また、制御ユニット12は、駆動源としてのモータと、カム軸に駆動力を伝達する駆動力伝達機構と、モータの駆動制御をする制御回路部と(いずれも図示せず)と、から構成されている。
チューブユニット11に装着されるチューブ50は、液体を収容するリザーバ(図示せず)から液体を流入する流入口部52と、吐出する吐出口部53とを有し、それぞれがチューブユニット11から突設されている。なお、リザーバをチューブユニット11の内部に設け、チューブユニット11の内部で流入口部52と接続する構造としてもよい。チューブユニット11と制御ユニット12とは、積み重ねられて結合部材13によって密接固定される。従って、マイクロポンプ10は、チューブ50の流入口部52及び吐出口部53以外の内部は防水性構造となっている。
図2は、本実施形態に係るマイクロポンプの構造を示す部分断面図である。図2において、マイクロポンプ10は、制御ユニット12の上面にチューブユニット11を積層装着し、結合部材13によって結合され一体化されている。従って、チューブユニット11と制御ユニット12とは、結合部材13によって着脱可能な構成であって、図2は装着された状態を示している。
まず、制御ユニット12の構成と作用について説明する。制御ユニット12は、駆動源としてのモータ70を備え、モータ70の駆動(回転)をモータ伝え車71、第1伝達車72、第2伝達車73、カム駆動車74まで伝達する。本実施形態において、モータ伝え車71、第1伝達車72、第2伝達車73、カム駆動車74で構成される輪列が駆動力伝達機構である。
第1伝達車72は伝達歯車72aとピニオン72bとから構成され、第2伝達車73は伝達歯車73aとピニオン73bとから構成され、カム駆動車74は伝達歯車74aと駆動軸74bとから構成されている。また、駆動軸74bの一方の先端部には支持軸部74d、他方の先端部にはカム駆動軸部74cが設けられ、支持軸部74dは第2機枠18に挿入されており、カム駆動軸部74cはチューブユニット11側のカム軸76に穿設されるカム駆動車嵌着穴76aに挿入されている。カム駆動軸部74c及びカム駆動車嵌着穴76aとは、本実施形態では、断面形状が正方形であり、挿入するときには遊嵌の関係にあり、嵌着された状態でカム駆動車74の回転力をカム軸76に伝達可能な寸法設定としている。なお、上記駆動力伝達機構の各要素は、第1機枠17と第2機枠18によって軸支されている。
カム駆動軸部74cとカム駆動車嵌着穴76aとが嵌着結合されることにより、モータ70からの駆動力が駆動力伝達機構を介してカム駆動車74からカム軸76に伝達され、カム20が複数のフィンガーを介してチューブ50を押圧する。
モータ70には小型ステップモータを採用している。このモータ70は、図示は省略するが、内部に4極ロータを有し、ロータに対向して二対のステータ及びコイルを有している。モータ70は、植立されたモータ案内軸70b(実際には、離間した位置に2本存在する)をモータ保持枠78に挿着した状態で、第1機枠17に植立されたモータ固定軸213に挿着して第1機枠17に取り付けられている。モータ固定軸213は複数設けられている。モータ70は、接続端子80に接続される。また、接続端子80を介して図示しない制御回路部(図示せず)に接続される。
制御回路部は制御ユニット12の内部に配設され、モータ70の駆動制御を行う制御回路、メモリ、電源制御回路を含み回路基板上に装着されてブロック化されている。
また、第1機枠17の上面(チューブユニット11に対向する最上面)には、カム20が配設されている。カム20は、カム軸76に軸止されており、カム軸76を回転中心として回転する。なお、カム20を含むカム軸76は、軸上方をカム保持枠65、軸下方を第1機枠17によって軸支されている。カム保持枠65は、固定螺子221によって第1機枠17に固定されている。
また、制御ユニット12は裏蓋19によって封止されている。裏蓋19は容器状の形状を有し、縁端部の固定部191が第1機枠17の外周部に圧入されている。従って、制御ユニット12は、モータ70と駆動力伝達機構と制御回路部とカム20とが、第1機枠17と、第2機枠18に保持された状態で一体にユニット化されて構成され、モータ70の駆動力(回転力)が、伝達機構を介してカム20まで伝達され、カム20がカム軸76を回転中心として回転する。
カム20は、複数のフィンガー40〜46(図4を参照、図2ではフィンガー44を例示している)がチューブ50を閉塞または開放する範囲の凹凸を有する外周面を有する。さらに、チューブユニット11を上方から制御ユニット12に装着する際に、複数のフィンガーそれぞれのカム当接部(カム当接部44bを図示)が凹凸を有する外周面(フィンガー押圧面21c及び円弧部26を例示)に当接する位置まで案内するためのチューブユニット11に対向する上面20aから外周面に連続するフィンガー案内面28が設けられている。外周面は、カム20回転平面に対して垂直に形成される。
フィンガー案内面28は、直線上の斜面で形成しても、上方が凸となる曲面で形成してもよく、フィンガー案内面28と外周面との接続部は滑らかに仕上げておくことがより好ましい。
また、カム保持枠65には、カム20が厚さ方向に傾くことを抑制するための傾き抑制突起部65aが形成されている。傾き抑制突起部65aは、本実施形態では断面形状が半球上のリングで形成されているが、点状の突起でもよく、カム20の上面20aの範囲で外周に近い位置に設けられる。なお、傾き抑制突起部65aが点状の突起の場合は、少なくとも、カム軸76に対して複数のフィンガーと対向する位置に設けられる。また、傾き抑制突起部65aは、カム20の上面に設ける構造としてもよい。
なお、カム20の平面形状は、後述する図4を参照して説明する。
なお、カム20の平面形状は、後述する図4を参照して説明する。
次に、チューブユニット11の構造について図2を参照して説明する。チューブユニット11は、ほぼ中央部にカム20とカム保持枠65とを収容する空間を有し、カム20の外周面によって押動される複数のフィンガー(図2ではフィンガー44を例示している)と、複数のフィンガーによって押圧されるチューブ50とが、チューブ案内枠15と第2案内枠16によって構成される案内枠14によって保持されている。
チューブ50は、チューブ案内枠15に設けられるチューブ案内溝121内にチューブ案内枠15によって主たる部位が保持されると共に、第2案内枠16によって挟着されている。チューブ案内溝121には、フィンガーの押動方向のチューブ50の位置を規制するチューブ案内壁122が設けられている。
チューブ50と複数のフィンガーとが、それぞれチューブ案内枠15と第2案内枠16に形成されたチューブ案内溝121、フィンガー案内溝126の内部に装着された状態で、チューブ案内枠15と第2案内枠16とを溶着または固定螺子によって固定しチューブユニット11として一体化される。
なお、複数のフィンガーのうち、フィンガー40〜45(図4、参照)は、同じ形状をしているので、ここではフィンガー44を例示して説明する。フィンガー44は、軸部44aと、軸部44aの両端部それぞれに半球形状のカム当接部44bと鍔状突起部からなるチューブ押圧部44cとが形成されている。フィンガー44は、チューブ案内枠15と第2案内枠16に設けられるフィンガー案内溝126内を摺動して軸方向に進退可能である。この際、チューブ押圧部44cが、フィンガー案内溝126内をフィンガー位置規制壁15bとチューブ50の間で軸方向に進退し、フィンガー位置規制壁15bによってカム20方向の位置が規制される。従って、チューブ押圧部44cはフィンガー44のストッパ機能を有する。
チューブ押圧部44cは、カム20の回転によるチューブ50の押圧から開放されると、チューブ50の弾性力によりカム20に近づく方向に移動される。この際、カム当接部44bは、カム20の円弧部26に近接する位置まで移動する(カム当接部44b'として図示)。このように、鍔形状のチューブ押圧部44cを設けることで、チューブユニット11が単体のときに、フィンガー44が案内枠14(チューブ案内枠15)から脱落することを防止している。
次に、チューブユニット11と制御ユニット12との結合構造、結合方法について図2を参照して説明する。まず、図2に示すように、上方からチューブユニット11を制御ユニット12に装着する。この際、チューブユニット11は、制御ユニット12に設けられている位置決め部材としての案内軸97に第2案内枠16に設けられている案内孔16aに合わせてセットされる。
案内軸97は、先端が半球形状を有する軸部材であって、第1機枠17に軸止されている。そして、案内部97aと案内孔16aとで位置規制される。この際、カム20の回転中心と、チューブ案内壁122の円弧の中心と、が一致する。
次に、複数のフィンガーとカム20との係合について説明する。
次に、複数のフィンガーとカム20との係合について説明する。
チューブユニット11が単体のときには、フィンガー44自身はチューブ50の弾性力によりカム20に近づく方向に移動しており、カム当接部44bがカム20のフィンガー案内面28に乗り上げる位置にある。
ここで、チューブユニット11を制御ユニット12側にさらに押し下げると、カム当接部44bがフィンガー案内面28に倣って摺動し、フィンガー案内面28の斜面効果により、フィンガー44はチューブ50側に移動する。そして、フィンガー44がカム20の外周面であるフィンガー押圧面21cに達した(2点鎖線で図示する位置)ときに、チューブユニット11は制御ユニット12に対して所定の位置に装着される。
なお、この際、チューブユニット11と制御ユニット12とは、図2に示すように、案内部97aと案内孔16aとでカム20の回転中心と、チューブ案内壁122の円弧の中心と、が一致するように装着される。
ここで、フィンガー44がフィンガー案内面28に乗り上げているときには、フィンガー44により、カム20に対して厚さ方向に傾けられるような押力が働く。しかし、カム保持枠65に設けられる傾き抑制突起部65aにより、傾きを最小限に抑制することができ、フィンガー案内面28の斜面効果を有効に働かせる。
上述したような作用では、カム当接部44bとフィンガー案内面28の間は摩擦は最小限に留めることが求められる。従って、フィンガー44のカム当接部44bは滑らかに仕上げられており、本実施形態では半球形状としている。摩擦を小さくするためには、少なくともカム当接部をカム20に対して摩擦係数の小さい材料でコーティングするか、フィンガー自身を摩擦係数が小さい材料で形成する構成を選択することができる。
また、チューブユニット11を制御ユニットに装着する前の単体のときには、フィンガーは、チューブ50を押圧しないか、寸法ばらつきによってチューブを押圧する場合がある。この際、チューブ50を押圧し続けることによるチューブの劣化をさせない程度の押圧量となるように、フィンガーの総長さや、チューブ押圧部の軸方向位置が設定される。
なお、本実施形態では、図4に示すように複数のフィンガー40〜46のうち、吐出口部53に最も近い位置に配設されるフィンガー46が、他のフィンガー41〜45の形状と異なっている。そこで、フィンガー46について説明する。
図3は、本実施形態に係るフィンガー46について示す部分断面図である。図3において、フィンガー46は、棒状の軸部46aと、軸部46aの一方の端部に設けられるカム当接部46bと、他方の端部に設けられるチューブ押圧部46dとから構成されている。
図3は、本実施形態に係るフィンガー46について示す部分断面図である。図3において、フィンガー46は、棒状の軸部46aと、軸部46aの一方の端部に設けられるカム当接部46bと、他方の端部に設けられるチューブ押圧部46dとから構成されている。
カム当接部46bの形状は、前述したフィンガー41〜45(フィンガー44を例示して説明した)と同じであり、チューブ押圧部46dの先端は円弧状に滑らかに丸められ、フィンガー46の長さはフィンガー41〜45の長さと同じとし、軸部46aの途中には鍔状突起部46eが設けられている。
また、チューブ案内枠15には、ストッパ溝30が形成され、フィンガー46の鍔状突起部46eが収容されている。フィンガー46は、チューブ案内枠15と第2案内枠16との間で保持されつつ、鍔状突起部46eとストッパ溝30とで進退位置が規制されている。
そして、カム20側では、鍔状突起部46eとストッパ溝30のストッパ壁30bとが当接する位置において、カム当接部46bがカム20のフィンガー案内面28上に乗り上げる位置に規制される。また、チューブ50側では、チューブ押圧部46dがチューブ50を閉塞する位置までカム20によって押動するに足りる位置になるようにストッパ壁30aの位置が設定される。
このような構成としても、フィンガー41〜45と同様に、チューブユニット11が単体のときに、案内枠14(チューブ案内枠15)からフィンガー46が脱落することを防止することができ、フィンガー案内面28にフィンガー40〜46のカム当接部を摺動し、確実に所定の位置にフィンガー46を移動させることができる。
フィンガー40〜46は、フィンガー案内溝126に沿って進退可能であり、カム20によって外側方向に押動され、チューブ50を押圧して液体流動部51を閉塞する。フィンガー40〜46の断面方向の中心位置は、チューブ50の中心とほぼ一致している。
続いて、本実施形態による液体の輸送に係る作用について説明する。
図4は本実施形態に係るマイクロポンプの平面説明図である。図4において、カム20は、モータ70から駆動伝達機構を介して回転される(図示、矢印R方向)。カム20のフィンガー押圧面21dでフィンガー44を押圧し、フィンガー45はフィンガー押圧面21dとフィンガー押圧斜面22aとの接合部に当接しており、フィンガー44,45とがチューブ50を閉塞している。また、フィンガー46はフィンガー押圧斜面22a上でチューブ50を押圧しているが、フィンガー46による液体流動方向のチューブ押圧量ははフィンガー44のチューブ押圧量より小さく、チューブ50を完全には閉塞していない。
図4は本実施形態に係るマイクロポンプの平面説明図である。図4において、カム20は、モータ70から駆動伝達機構を介して回転される(図示、矢印R方向)。カム20のフィンガー押圧面21dでフィンガー44を押圧し、フィンガー45はフィンガー押圧面21dとフィンガー押圧斜面22aとの接合部に当接しており、フィンガー44,45とがチューブ50を閉塞している。また、フィンガー46はフィンガー押圧斜面22a上でチューブ50を押圧しているが、フィンガー46による液体流動方向のチューブ押圧量ははフィンガー44のチューブ押圧量より小さく、チューブ50を完全には閉塞していない。
フィンガー41〜43は、カム20の円弧部26の範囲にあり、押圧しない初期位置にある。また、フィンガー40はカム20のフィンガー押圧斜面22dに当接しているが、この位置では、まだチューブ50を閉塞していない。
この位置から、さらにカム20を矢印R方向に回転すると、カム20のフィンガー押圧面21dによって、フィンガー45,46の順で押動してチューブ50を閉塞していく。フィンガー44はフィンガー押圧面21dから解除され、チューブ50は開放される。チューブ50のフィンガーから閉塞が開放される位置または、まだ閉塞されていない位置には液体流動部51に液体が流入している。
カム20をさらに矢印R方向に回転した状態を図5、図6を参照して説明する。
図5,6は実施形態1に係るマイクロポンプの作用を示す平面説明図である。図5に示すように、カム20を図4の状態からさらに回転すると、フィンガー押圧斜面22dが、フィンガー40,41,42,43の順に順次押動していき、フィンガー押圧面21cがフィンガー40に達したときにチューブ50を閉塞する。この時点では、フィンガー46はフィンガー押圧面21dにより押動され、チューブ50を閉塞した状態となる。このようにフィンガー40〜46の蠕動運動によるマイクロポンプの構造は蠕動駆動方式と呼ばれる。
図5,6は実施形態1に係るマイクロポンプの作用を示す平面説明図である。図5に示すように、カム20を図4の状態からさらに回転すると、フィンガー押圧斜面22dが、フィンガー40,41,42,43の順に順次押動していき、フィンガー押圧面21cがフィンガー40に達したときにチューブ50を閉塞する。この時点では、フィンガー46はフィンガー押圧面21dにより押動され、チューブ50を閉塞した状態となる。このようにフィンガー40〜46の蠕動運動によるマイクロポンプの構造は蠕動駆動方式と呼ばれる。
チューブ50がフィンガー46によって閉塞されている状態で、流入口部52に近いフィンガー40もフィンガー押圧面21cに乗り上げてチューブ50を閉塞するため、フィンガー40とフィンガー46の間の液体流動部51aでは、液体が封止されている。
カム20を図5に示す状態からさらに矢印R方向に回転した状態を図6に示す。図6に示すように、カム20をさらに回転すると、フィンガー46は、フィンガー押圧面21dとの係合が解除され、チューブ50の弾性力によってカム20の方向に戻され、チューブ50の閉塞が解除される。閉塞が解除されたチューブ50は初期状態に復帰する。この際、フィンガー46によって変形させられたフィンガー46に対する流動方向前後の変形部分範囲(図5に示す変形範囲V1)と開放されたチューブ50(液体流動部51の直径)の容積の差分だけ液体が逆流する。
次に、本実施形態によるマイクロポンプの液体吐出量の変化について説明する。
図7は、駆動時間と累積吐出量との関係を模式的に表す説明図である。図4も参照する。図7において、フィンガー46がフィンガー押圧面21dとの係合が外れ、液体の逆流終了から、カム20の回転により、フィンガー46がフィンガー押圧面21cに乗り上げる位置に達するまでの時間をt1、フィンガー46がフィンガー押圧面21dに押動されている時間をt2、フィンガー押圧面21dとの係合が外れて液体が逆流する時間をt3(つまり、チューブ50が元の形状に復帰する時間)、再びフィンガー46によるチューブ閉塞を解除してから閉塞するまでの時間t4として表している(従って、時間t4=時間t1)。
図7は、駆動時間と累積吐出量との関係を模式的に表す説明図である。図4も参照する。図7において、フィンガー46がフィンガー押圧面21dとの係合が外れ、液体の逆流終了から、カム20の回転により、フィンガー46がフィンガー押圧面21cに乗り上げる位置に達するまでの時間をt1、フィンガー46がフィンガー押圧面21dに押動されている時間をt2、フィンガー押圧面21dとの係合が外れて液体が逆流する時間をt3(つまり、チューブ50が元の形状に復帰する時間)、再びフィンガー46によるチューブ閉塞を解除してから閉塞するまでの時間t4として表している(従って、時間t4=時間t1)。
図7に示すように、時間t1の間に液体は連続して吐出されほぼ直線的に吐出量が増加し、フィンガー押圧面21dに達した段階でチューブ50を閉塞しているので吐出量は増加しない。そして、閉塞を解除したところで液体の逆流により吐出量が時間t3の間に減少し、再び、フィンガー46がフィンガー押圧面21cに達する時間t4において液体を吐出する。
このような動作を繰り返すことにより、液体を流入口部52側から吐出口部53側に向けて流動し、吐出口部53から液体を吐出する。
(従来技術)
このような動作を繰り返すことにより、液体を流入口部52側から吐出口部53側に向けて流動し、吐出口部53から液体を吐出する。
(従来技術)
続いて、本実施形態と前述した特許文献1による構成との違いについて説明する。
まず、従来技術について図面を参照して説明する。
図10、図11は従来技術によるマイクロポンプの作用を示す部分平面図であり、それぞれ前述した図5、図6に対応した状態を表している。なお、特許文献1では、第1カムと第2カムとで機能的に一つのカムを構成しているが、本実施形態と同様にカム20を採用した構成を図示して説明する。図10,11において、フィンガー40〜46の全てが図2において例示するフィンガー44と同じ形状をし、カム20及びチューブ50に対するレイアウトは図4と同じである。
まず、従来技術について図面を参照して説明する。
図10、図11は従来技術によるマイクロポンプの作用を示す部分平面図であり、それぞれ前述した図5、図6に対応した状態を表している。なお、特許文献1では、第1カムと第2カムとで機能的に一つのカムを構成しているが、本実施形態と同様にカム20を採用した構成を図示して説明する。図10,11において、フィンガー40〜46の全てが図2において例示するフィンガー44と同じ形状をし、カム20及びチューブ50に対するレイアウトは図4と同じである。
図10は、フィンガー46がカム20のフィンガー押圧面21dで押動されてチューブ50を閉塞した状態を表している。この際、チューブ50は閉塞されることに伴い、チューブ50のフィンガー46を中心に液体の流動方向の前後のチューブ50がつぶされる。このチューブ50がつぶされて変形している範囲をV2で表す。本実施形態(図5、参照)において吐出口部53側のフィンガー46でチューブ50を閉塞したときの変形範囲V1に比べ変形範囲V2が大きくなっている。
また、フィンガー46以外のフィンガーのうち、流入口部52に近いフィンガー40もフィンガー押圧面21cに乗り上げていることからチューブ50を閉塞している。従って、フィンガー40とフィンガー46の間の液体流動部51aでは、液体が封止されている。
カム20を図10に示す状態からさらに矢印R方向に回転した状態を図11に示す。図11に示すように、カム20をさらに回転すると、フィンガー46は、フィンガー押圧面21dとの係合が解除され、チューブ50の弾性力によってカム20の方向に戻され、チューブ50の閉塞が解除される。閉塞が解除されたチューブ50は初期状態に復帰する。この際、吐出口部53側のフィンガー46に対する流動方向前後の変形部分範囲(図10に示す変形範囲V2)と開放されたチューブ50(液体流動部51の直径)の容積の差分だけ液体が逆流する。
図5に示す変形範囲V1のチューブ50の形状(液体流動部51の直径)が元に復帰する分だけ液体が逆流する。
図5に示す変形範囲V1のチューブ50の形状(液体流動部51の直径)が元に復帰する分だけ液体が逆流する。
次に、従来技術によるマイクロポンプの液体吐出量の変化について説明する。
図12は、駆動時間と累積吐出量との関係を模式的に表す説明図である。図10,11も参照する。図12において、フィンガー46がフィンガー押圧面21dとの係合が外れ、液体の逆流終了から、カム20の回転により、フィンガー46がフィンガー押圧面21cに乗り上げる位置に達するまでの時間t1、フィンガー46がフィンガー押圧面21dに押動されている時間をt2、フィンガー押圧面21dとの係合が外れて液体が逆流する時間をt3(つまり、チューブ50が元の形状に復帰する時間)、再びフィンガー46によるチューブ閉塞を解除してから閉塞するまでの時間をt4と表している(従って、時間t4=時間t1)。
図12は、駆動時間と累積吐出量との関係を模式的に表す説明図である。図10,11も参照する。図12において、フィンガー46がフィンガー押圧面21dとの係合が外れ、液体の逆流終了から、カム20の回転により、フィンガー46がフィンガー押圧面21cに乗り上げる位置に達するまでの時間t1、フィンガー46がフィンガー押圧面21dに押動されている時間をt2、フィンガー押圧面21dとの係合が外れて液体が逆流する時間をt3(つまり、チューブ50が元の形状に復帰する時間)、再びフィンガー46によるチューブ閉塞を解除してから閉塞するまでの時間をt4と表している(従って、時間t4=時間t1)。
図12に示すように、時間t1の間に液体は連続して吐出されほぼ直線的に吐出量が増加し、フィンガー押圧面21dに達した段階でチューブ50を閉塞しているので吐出量は増加しない。そして、閉塞を解除したところで液体の逆流により吐出量が時間t3の間に減少し、再び、フィンガー46がフィンガー押圧面21cに達する時間t4において液体を吐出する。
本実施形態(図7、参照)と従来技術(図12、参照)を比較すると、フィンガー46がチューブ50の閉塞を解除し液体が逆流する時間t3において、逆流量は本実施形態の方が極めて少なくなっている。
従って、本実施形態の構成によれば、複数のフィンガーのうち、吐出口部53側のフィンガー46のチューブ押圧部46dの直径を他のフィンガー40〜45のチューブ押圧部の直径よりも小さくすることで、フィンガー46による液体流動方向のチューブ押圧量を小さくし、チューブ50の液体流動部51が閉塞状態から初期状態に復帰するときの容積拡張に伴う液体の逆流を極めて小さく抑制することができる。このことにより、微量の薬液を体内に注入する場合や、微量の液体分析を行う場合には、液体を安定して流動することができる。
また、吐出口部53側のフィンガー46のチューブ押圧部46dの直径を小さくすることで、チューブ押圧面積が小さくなり、チューブ押圧によるチューブ50の耐久性が劣化することが考えられるが、チューブ押圧部46dの先端を滑らかな曲面にて形成することによって、チューブ50の耐久性を向上させることができる。
さらに、フィンガー40〜45に設けられる鍔状突起部(チューブ押圧部44cを例示)とチューブ案内枠15に設けられるチューブ案内溝121によってフィンガー40〜45の進退位置を規制し、フィンガー46に設けられる鍔状突起部46eとストッパ溝30によってフィンガー46の進退を規制している。従って、チューブ案内枠15からフィンガー40〜46が脱落することを防止することができる。また、フィンガー40〜46の進退位置を規制することで、カム20及びチューブ50との相対位置を所定範囲で管理できるのでチューブユニット11と制御ユニット12の組立性が向上する。
(実施形態2)
(実施形態2)
続いて、実施形態2に係るマイクロポンプについて図面を参照して説明する。実施形態2は、前述した実施形態1に対して吐出口部側のフィンガーのチューブ押圧量を小さくするための構造が異なる。従って、相違個所を中心に説明する。
図8,9は、実施形態2に係るマイクロポンプの作用について示す平面説明図であり、それぞれ前述した図5、図6に対応した状態を表している。図8,9において、フィンガー40〜46の全てが図2において例示されるフィンガー44と同じ形状をし、カム20及びチューブ50に対するレイアウトは図4と同様である。
図8,9は、実施形態2に係るマイクロポンプの作用について示す平面説明図であり、それぞれ前述した図5、図6に対応した状態を表している。図8,9において、フィンガー40〜46の全てが図2において例示されるフィンガー44と同じ形状をし、カム20及びチューブ50に対するレイアウトは図4と同様である。
また、チューブ案内壁122には、フィンガー46のチューブ押圧部46dに対向する範囲の凹部123が形成されている。凹部123は、フィンガー46に対して吐出口部53側に広く、流入口部52側は、凹部123の流入口側の縁部とフィンガー46のチューブ押圧部46dの流入口側の一部とがチューブ50を閉塞するような位置関係に形成されている。このときのチューブ押圧部46dの軸方向の延長線と凹部123の流入口側の縁部との交差幅をDで表す。つまり、交差幅Dが液体流動方向のチューブ押圧量を表し、且つ、チューブ閉塞範囲を表している。
図8は、吐出口部53側のフィンガー46がカム20のフィンガー押圧面21dで押動されてチューブ50を閉塞した状態を表している。この際、チューブ50は閉塞されることに伴い、チューブ50のフィンガー46を中心に液体の流動方向の前後のチューブ50がつぶされる。このチューブ50がつぶされて変形している範囲をV3で表す。本実施形態においてフィンガー46でチューブ50を閉塞したときの変形範囲V3は、従来技術の変形範囲V2に比べて小さく、実施形態1の変形範囲V1とほぼ同じである。
従って、駆動時間と累積吐出量との関係は、実施形態1(図7、参照)と同様に表すことができる。このような構成においてもチューブ押圧部46dによるチューブ押圧面積を小さくすることができるので、前述した実施形態1によるチューブ押圧部46dの直径を小さくした場合と同様な効果が得られる。
また、チューブ案内壁122に凹部123を設けることで、フィンガー40〜46の全てを同じ形状にしても上記効果が得られることから、構成を簡単にすることができる。
(実施形態3)
また、チューブ案内壁122に凹部123を設けることで、フィンガー40〜46の全てを同じ形状にしても上記効果が得られることから、構成を簡単にすることができる。
(実施形態3)
前述した実施形態1、実施形態2において説明したように、吐出口部53側のフィンガー46のチューブ押圧部46dによる液体流動方向のチューブ押圧量を他のフィンガー40〜45に対して小さくすることで、液体の逆流を抑制することができるが、チューブ押圧量を小さくする構成としては、他の構成を適用することが可能である。例えば、図5を参照して説明すると、チューブ50の少なくともフィンガー46により閉塞される範囲の内径(液体流動部51の直径)を他の範囲の内径よりも小さくする構造とすることができる。
この際、チューブ50の内径を減縮する範囲は、吐出口部53側のフィンガー46により押圧され、チューブ50が閉塞及び変形される部分に限定しても、押圧する位置から吐出口部53に至る範囲としてもよい。
なお、フィンガー46の長さは、チューブ50の内径を小さくした分だけ、他のフィンガー40〜45の長さよりも短くしておく。具体的には、吐出口部53側のフィンガー46で押圧される部分のチューブ内径をd1、フィンガー40〜45で押圧される部分のチューブ内径をd2としたとき、フィンガー46の長さは(d2−d1)だけ短くする。こうすることで、フィンガー40〜45と同様な適切な押圧ストロークとすることができる。
このような構成においては、従来技術の構成と組み合わせても効果があるが、前述した実施形態1または実施形態2の構成を組み合わせた構成とすることによりチューブ50が閉塞状態から初期状態に復帰するときの容積拡張に伴う流体の逆流をさらに抑制することができる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、前述した実施形態1〜実施形態3によるマイクロポンプ10は、小型化が可能で、微量流量を安定して連続的に流動することができるため、生体内または生体外に装着し、新薬の開発等の医療用、微量な液体の分析装置への液体供給に好適である。さらに、様々な機械装置において、装置内、または装置外に搭載し、水や食塩水、薬液、油類、芳香液、インク、気体等の流体の輸送に利用することができる。また、マイクロポンプ単独で、流体の流動、供給に利用することができる。
また、前述した実施形態1〜実施形態3によるマイクロポンプ10は、小型化が可能で、微量流量を安定して連続的に流動することができるため、生体内または生体外に装着し、新薬の開発等の医療用、微量な液体の分析装置への液体供給に好適である。さらに、様々な機械装置において、装置内、または装置外に搭載し、水や食塩水、薬液、油類、芳香液、インク、気体等の流体の輸送に利用することができる。また、マイクロポンプ単独で、流体の流動、供給に利用することができる。
10…マイクロポンプ、15…チューブ案内枠、20…カム、40〜46…フィンガー、46d…チューブ押圧部、50…チューブ、52…流入口部、53…吐出口部。
Claims (6)
- 弾性を有するチューブと、
前記チューブが延在される円弧の中心と同じ回転中心を有して回転するカムと、
前記チューブと前記カムの間に前記回転中心から放射状に配設され、前記カムの回転により押動されると共に、前記チューブを流体の流入口部から吐出口部に向かって順次閉塞する複数のフィンガーと、
前記チューブ及び前記複数のフィンガーを保持するチューブ案内枠と、が備えられ、
前記複数のフィンガーのうち、少なくとも前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーの液体流動方向のチューブ押圧量が、他のフィンガーのチューブ押圧量よりも小さいことを特徴とするマイクロポンプ。 - 請求項1に記載のマイクロポンプにおいて、
前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧部の直径が、他のフィンガーのチューブ押圧部の直径よりも小さいことを特徴とするマイクロポンプ。 - 請求項2に記載のマイクロポンプにおいて、
前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧部の先端が滑らかな曲面で形成されていることを特徴とするマイクロポンプ。 - 請求項1に記載のマイクロポンプにおいて、
前記複数のフィンガーが、軸部と、前記軸部の両端部それぞれに設けられるカム当接部と、チューブ押圧部と、を有し、前記軸部または前記チューブ押圧部のどちらか一方に鍔状突起部が設けられ、
前記鍔状突起部を収容し、且つ、前記複数のフィンガーの進退位置を規制する溝が、前記チューブ案内枠に設けられていることを特徴とするマイクロポンプ。 - 請求項1に記載のマイクロポンプにおいて、
前記複数のフィンガーが押動されるときに前記複数のフィンガーの押動方向の前記チューブの位置を規制するチューブ案内壁が前記チューブ案内枠に設けられ、
前記チューブ案内壁には、前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーのチューブ押圧部に対向する範囲の凹部が形成され、
前記凹部の流入口部側の縁部と前記チューブ押圧部の流入口部側の一部とで前記チューブを閉塞するよう配設されていることを特徴とするマイクロポンプ。 - 請求項1に記載のマイクロポンプにおいて、
前記チューブの少なくとも前記吐出口部に最も近い位置に配設されるフィンガーにより閉塞される範囲の内径を他の範囲の内径よりも小さくしていることを特徴とするマイクロポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014111945A (ja) * | 2014-03-25 | 2014-06-19 | Seiko Epson Corp | マイクロポンプ |
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-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008070822A patent/JP2009228425A/ja not_active Withdrawn
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