以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像処理装置、画像形成システム、及び画像処理プログラムの実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態に係る画像形成システム100の概略構成例を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成システム100は、ホスト装置10、プリンタ制御装置(DFE:Digital Front End)(以下、DFEと称する)30、インタフェースコントローラ(MIC:Mechanism I/F Contoroller)(以下、MICと称する場合がある)40、及び印刷装置60を備える。これらの、ホスト装置10、DFE30、MIC40、及び印刷装置60は、互いにデータ授受可能に有線または無線の通信回線を介して接続されている。
ホスト装置10は、例えば、PC(Personal Computer)等で構成される。なお、ホスト装置10は、インターネット等の通信回線に接続され、通信回線を介してDFE30にデータ授受可能に接続された構成であってもよい。
図2は、ホスト装置10の概略構成例を示すブロック図である。図2に示すように、ホスト装置10は、I/F部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、制御部15とを含んで構成される。I/F部11は、DFE30との間で通信を行うためのインターフェース装置である。記憶部12は各種のデータを記憶するハードディスクドライブ装置(HDD)やメモリ等の記憶媒体である。入力部13は、ユーザが各種の操作入力を行うための入力デバイスであり、例えばキーボードやマウスなどで構成され得る。表示部14は、各種画面を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶パネルなどで構成され得る。
制御部15は、ホスト装置10全体を制御し、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータである。図2に示すように、制御部15は、原稿データ生成部125と、印刷データ生成部123と、を主に備える。
原稿データ生成部125は、原稿データを生成し、印刷データ生成部123へ出力する。印刷データ生成部123は、原稿データに基づいて印刷データ(詳細後述)を生成する。
原稿データとは、第1有色版画像データ、第1光沢制御版画像データ、及び第1クリア版画像データを含む画像データである。なお、本実施の形態では、原稿データは、第1有色版画像データ、第1光沢制御版画像データ、及び第1クリア版画像データを含む画像データである場合を説明するが、原稿データは、第1有色版画像データ及び第1光沢制御版画像データを少なくとも含む画像データであればよい。
第1有色版画像データ、第1クリア版画像データ、及び第1光沢制御版画像データは、例えば、PDF形式で頁単位で生成される。本実施の形態では、原稿データ(第1有色版画像データ、第1クリア版画像データ、及び第1光沢制御版画像データ)は、PDF形式(Portable Document Format)である場合を説明するが、これに限られるものではない。各第1クリア版画像データ、第1光沢制御版画像データ、及び第1有色版画像データにおいて、後述する各描画領域は、ベクター形式で表現されている。
詳細には、第1有色版画像データは、有色現像剤を用いて印刷する有色画像をベクター形式で描画領域毎に示す画像データである。
具体的には、第1有色版画像データとは、ベクター形式で示される描画領域毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値を規定した画像データである。図3は、第1有色版画像データの一例を示す説明図である。図3において、「A」、「B」、「C」等の描画領域ごとにユーザが指定した色に対応する濃度値が付与される。各描画領域の濃度値は、例えば、0〜100%の濃度値で示される(「0」〜「255」等で表してもよい)。
有色現像剤としては、CMYK等の各色材を含む液体やトナー等が挙げられる。本実施の形態では、例えば、有色現像剤として、CMYKの各々の色材を含む有色トナーを用いる場合を説明とする。
第1光沢制御版画像データは、表面効果の種類及び該表面効果を与える光沢領域を、ベクター形式で描画領域毎に示す画像データである。表面効果とは、記録媒体に付与する視覚的または触覚的な効果である。この光沢領域は、透明現像剤を記録媒体に付与することによって実現する。
透明現像剤とは、色材を含まない無色透明な現像剤である。なお、透明及び無色とは、可視光線の透過率が70%以上であることを示す。本実施の形態では、透明現像剤として、透明なトナー(以下、クリアトナーと称する)を用いる場合を説明する。なお、クリアトナーとは、色材を含まない透明なトナーである。なお、透明及び無色とは、透過率が70%以上であることを示す。
表面効果の種類としては、図4に例示されるように、大別して4種類あり、光沢の度合(光沢度)の高い順に、鏡面光沢(PG:Premium Gloss)、ベタ光沢(G:Gloss)、網点マット(M:Matt)、及びつや消し(PM:Premium Matt)の4種類である場合を説明するが、更に細かな種類を設定してもよい。
第1光沢制御版画像データでは、第1有色版画像データと同様に、各光沢領域(描画領域)の濃度値は、例えば、0〜100%の濃度値(「0」〜「255」等で表してもよい)で示される。この濃度値に、表面効果の種類が対応づけられる。図4中において、鏡面光沢はその光沢度Gsが80以上、ベタ光沢は一次色あるいは二次色のなすベタ光沢度、網点マットは一次色、かつ網点30%の光沢度、つや消しは光沢度10以下を表している。また、光沢度の偏差をΔGsで表し、10以下とした。このような表面効果の各種類に対して、光沢を与える度合いが高い表面効果に高い濃度値が対応付けられ、光沢を抑える表面効果に低い濃度値が対応付けられる。
なお、有色画像のどの領域に表面効果を与えるのかやその領域にどの種類の表面効果を与えるのかについては、ユーザにより指定される(詳細後述)。
図5は、第1光沢制御版の画像データの一例を示す説明図である。図5の第1光沢制御版画像データの例では、描画領域「ABC」に表面効果「PG(鏡面光沢)」が付与され、描画領域「(長方形の図形)」に表面効果「G(ベタ光沢)」が付与され、描画領域「(円形の図形)」に表面効果「M(網点マット)」が付与された例を示している。なお、各表面効果に設定された濃度値は、後述の濃度値選択テーブルで、表面効果の種類に対応して定められた濃度値である。
第1クリア版画像データは、クリアトナー(透明現像剤)を用いて印刷する透明画像をベクター形式で描画領域毎に示す画像データである。なお、透明画像とは、表面効果の与えられる光沢領域以外の領域における、クリアトナーを用いて形成される描画領域を示す。この透明画像としては、たとえば、ウォーターマーク等があげられる。
図6は、第1クリア版画像データの一例を示す説明図である。図6の例では、透明画像としてのウォーターマーク「Sale」が指定されている。
図2に戻り、説明を続ける。
原稿データ生成部125は入力制御部124と、画像処理部120と、表示制御部121と、版データ生成部122と、を主に備えている。
入力制御部124は、入力部13(図2参照)からの各種入力を受け付けて入力を制御する。例えばユーザは、入力部13を操作することにより、記憶部12に記憶された各種画像(例えば写真、文字、図形、これらを合成した画像等)のうち表面効果を与えるべき画像、すなわち第1有色版画像データ(以下、「対象画像」と呼ぶ場合もある。)を指定する画像指定情報を入力することができる。なお、これに限らず、画像指定情報の入力方法は任意である。
表示制御部121は、表示部14に対する各種情報の表示を制御する。本実施の形態では、表示制御部121は、入力制御部124で画像指定情報を受け付けた場合、その画像指定情報で指定された画像を記憶部12から読み出し、その読み出した画像を画面上に表示するように表示部14を制御する。
ユーザは、表示部14に表示された対象画像を確認しながら、入力部13を操作することにより、表面効果を与える光沢領域および当該表面効果の種類を指定する指定情報を入力することができる。なお、指定情報の入力方法は、これに限られるものではなく、任意である。
より具体的には、表示制御部121は、例えば、図7に例示される画面を表示部14に表示させる。この図7は、Adobe System(R)社が販売しているIllustratorにプラグインを組み込んだ場合に表示される画面の例である。図7に示される画面では、処理対象である対象画像データ(第1有色版画像データ)によって表される画像が表示され、ユーザが入力部13を介してマーカー追加ボタンを押下して、表面効果を与えたい光沢領域を指定する操作入力を行うことで、表面効果を与える光沢領域が指定される。ユーザは表面効果を与える全ての光沢領域に対してこのような操作入力を行うことになる。そして、表示制御部121は、例えば、指定された光沢領域(描画領域)毎に、図8に例示される画面を表示部14に表示させる。図8に示される画面では、表面効果を与えるものとして指定された各光沢領域(描画領域)において当該光沢領域の描画領域を示す画像が表され、当該画像(描画領域)に対して与えたい表面効果の種類を指定する操作入力を入力部13を介して行うことで、当該領域に対して与える表面効果の種類が指定される。
図2に戻り、画像処理部120は、対象画像に対して、ユーザからの入力部13を介した指示に基づいて、各種画像処理を行う。
版データ生成部122は、入力制御部124で指定情報(表面効果を与える光沢領域および当該表面効果の種類)を受け付けた場合、当該指定情報に基づいて、第1光沢制御版画像データを生成する。また、版データ生成部122は、入力制御部124で、透明画像の指定を受け付けた場合、当該ユーザからの指定に従って、第1クリア版データを生成する。
ここで、記憶部12は、表面効果の種類と、当該表面効果の種類に対応する濃度値とを記憶する濃度値選択テーブルが格納される。図9は、濃度値選択テーブルの一例を示す図である。図9の例では、「PG」(鏡面光沢)に対応する濃度値は「94%〜98%」である。また、「G」(ベタ光沢)に対応する濃度値は「84%〜90%」である。また、「M」(網点マット)に対応する濃度値は「10%〜16%」であり、「PM」(つや消し)に対応する濃度値は「2%〜6%」である。なお、表面効果の種類は、更に細分化して設定可能としてもよい。すなわち、例えば、図9に示すように、「PG」(鏡面光沢)をタイプA〜タイプCの3タイプに更に分類し、各タイプA〜タイプCの各々に対応する濃度値を「98%」、「96%」、「94%」としてもよい。同様に、「G」(ベタ光沢)に対応する濃度値をタイプ1〜タイプ4に更に分類し、各タイプ1〜タイプ4の各々に対応する濃度値を、「90%」、「88%」、「86%」、「84%」としてもよい。同様に、「M」(網点マット)をタイプ1〜タイプ4に更に分類し、各タイプ1〜タイプ4の各々に対応する濃度値を「10%」、「12%」、「14%」、「16%」としてもよい。同様に、「PM」(つや消し)をタイプA〜タイプCの3タイプに分類し、各タイプA〜タイプCの各々に対応する濃度値を「2%」、「4%」、「6%」の各々としてもよい。
図2に戻り、版データ生成部122は、図9に示す濃度値選択テーブルを参照しながら、ユーザにより所定の表面効果が指定された描画領域の濃度値を、当該表面効果の種類に応じた値に設定することで、第1光沢制御版画像データを生成する。版データ生成部122で生成された第1光沢制御版画像データは、点の座標と、それを結ぶ線や面の方程式のパラメータ、および、塗り潰しや特殊効果などを示す描画領域の集合として表現されるベクター形式のデータである。
版データ生成部122は、上記第1光沢制御版画像データと、第1有色版画像データと、第1クリア版画像データとを統合した原稿データを生成して、印刷データ生成部123へ出力する。
印刷データ生成部123は、受け付けた原稿データに基づいて印刷データを生成する。印刷データは、原稿データと、プリンタに対して指定するジョブコマンドと、を含んで構成される。このジョブコマンドには、例えば、プリンタの設定、集約の設定、両面の設定などが挙げられる。なお、印刷データは、PostScriptのようなページ記述言語(PDL)に変換されてもよいし、DFE30が対応していれば、PDF形式のままでもよい。
図1に戻り、次に、DFE30について説明する。
DFE30は、印刷データに基づいて、CMYKの各トナーおよび無色(透明色)のクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データを生成する。そして、その生成した画像データを、MIC40を介してプリンタ機50および後処理機75の各々へ送信する。
図10は、DFE30の概略構成例を示すブロック図である。図10に示すように、DFE30は、I/F部31と、I/F部32と、画像処理部35とを含んで構成される。I/F部31は、ホスト装置10との間で通信を行うためのインターフェース装置である。I/F部32は、MIC40との間で通信を行うためのインターフェース装置である。
画像処理部35は、DFE30全体を制御する手段であり、CPU、ROMおよびRAMなどを含んで構成されるコンピュータである。図10に示すように、画像処理部35が有する機能には、レンダリングエンジン101、各種情報の表示や各種指示の受け付けを行うUI(User Interface)部111、CMM(Color Management Module)102、TRC(Tone Reproduction Curve)103、si2部104、ハーフトーンエンジン105、クリアプロセッシング108、si3部109などが含まれる。これらの機能は、画像処理部35のCPUがROM等に格納された各種プログラムをRAM上に展開して実行することにより実現される。また、これらの機能のうちの少なくとも一部を個別の回路(ハードウェア)で実現することも可能である。表面効果選択テーブルは例えば補助記憶部に記憶されるものである。
レンダリングエンジン101には、ホスト装置10から印刷データが入力される。レンダリングエンジン101は、入力された印刷データに含まれる原稿データを言語解釈して、ベクター形式をラスター形式に変換するラスタライズ処理を行う。
このラスタライズ処理によって、原稿データに含まれる、有色画像をベクター形式で描画領域毎に示す第1有色版画像データは、有色画像の濃度値を画素毎に規定した、所謂ラスター形式の第2有色版画像データに変換される。また、表面効果の種類及び該表面効果を与える光沢領域をベクター形式で描画領域毎に示す第1光沢制御版画像データは、表面効果の種類に応じた濃度値を画素毎に規定した、所謂ラスター形式の第2光沢制御版画像データに変換される。ウォーターマーク等のクリアトナー領域をベクター形式で描画領域毎に示す第1クリア版画像データは、クリア版の濃度値を画素毎に規定した、所謂ラスター形式の第2クリア版画像データに変換される。
そして、レンダリングエンジン101は、ラスタライズ処理によって得られた第2有色版画像データ、第2光沢制御版画像データ、及び第2クリア版画像データを、CMM102へ供給する。CMM102は、RGB色空間等で表されたこれらの画像データを、プリンタ機50で処理可能な、例えばCMYK色空間で表される画像データに変換してTRC103へ出力する。
具体的には、CMM102は、RGB形式等で表現された色空間をCMYK形式の色空間等に変換して、CMYKの有色版の画像データ(第2有色版画像データ)、光沢制御版の画像データ(第2光沢制御版画像データ)、及びクリア版の画像データ(第2クリア版画像データ)を、クリアプロセッシング108へ出力する。
TRC103には、CMM102を介してCMYKの第2有色版画像データが入力される。TRC103は、入力された第2有色版画像データに対してキャリブレーションにより生成された1D_LUTのガンマカーブでガンマ補正を行う。画像処理としては、ガンマ補正の他にトナーの総量規制等があるが、この実施の形態の例では省略している。si2部104は、TRC103でガンマ補正されたCMYKの例えば8ビットの第2有色版画像データを、インバースマスクを生成するためのデータとしてクリアプロセッシング108へ出力する。ハーフトーンエンジン105には、si2部104を介してガンマ補正後のCMYKの第2有色版画像データが入力される。ハーフトーンエンジン105は、入力されたCMYKの各8ビット等の第2有色版画像データに対してハーフトーン処理を行い、例えば、各2ビット等の第3有色版画像データとする。そして、当該ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビット等の第3有色版画像データ(2bit×4plane)がsi3部109へ出力される。なお、2bitは一例であり、これに限定されない。
クリアプロセッシング108は表面情報及び装置構成に対応する、表面効果選択テーブルを参照し、グロッサ70のオン又はオフを決定すると共に、第2光沢制御版画像データ及び第2クリア版画像データを用いて、クリアトナーを付着させるためのクリアトナー版の画像データを生成する。以下、具体的な内容を説明する。
表面効果選択テーブルは、「0%」〜「98%」の範囲で表現される光沢制御版の画像データの濃度値と、「0」〜「255」の256段階で表現される光沢制御版の画像データの濃度値と、表面効果の種類と、グロッサ70のオンおよびオフの何れかを指定するオンオフ情報と、クリアトナー版の画像データの濃度値の決定方法と、実現可能な表面効果の種類とを対応付けて記憶する。この表面効果選択テーブルは、装置構成情報及びグロッサ70のオンまたはオフを示す情報に対応づけて定められている。
図11は、表面効果選択テーブルの例を示す図である。表面効果選択テーブルの内容は、装置構成情報および優先情報に応じて決定される。装置構成情報は、印刷装置60に搭載されている後処理機75(詳細後述)の構成を示す情報である。優先情報は「光沢優先」および「種類優先」の何れかを示す情報である。「光沢優先」とは、表面効果を、より光沢度の高い表面効果に置き換えることを示す。また、「種類優先」とは、表面効果を、最も光沢度の高い鏡面光沢(PG)を含まない表面効果に置き換えることを示す。
クリアプロセッシング108は、装置構成情報および優先情報に対応する表面効果選択テーブルを、図示を省略する記憶部から読み出す。例えば、クリアプロセッシング108は、図11に示す表面効果選択テーブルを読み取る。この優先情報とは、光沢優先または種類優先を示す情報であり、ユーザの操作指示等によって指定される。装置構成情報は、印刷装置60に設けられた後処理機75の種類を示す情報である。
そして、クリアプロセッシング108は、優先情報が光沢優先を示す場合には、グロッサ70のオンを決定する。また、クリアプロセッシング108は、優先情報が種類優先を示す場合には、グロッサ70のオフを決定する。
そして、クリアプロセッシング108は、各画素位置の画素について、例えば、8ビットの画素データを2ビットの画素データに変換する。詳細には、クリアプロセッシング108は、変換処理対象の画素について透明画像と、表面効果の与えられる領域と、の双方が重なる場合には、予め設定された優先設定に応じていずれか一方を画素単位で排他する。
具体的には、例えば、優先設定がクリア版優先を示す場合には、クリア版の8ビットの画像データを、2ビットの画素データに変換する。また、優先設定が光沢制御優先を示す場合には、光沢制御版の8ビットの画素データを2ビットの画素データに変換する。
そして、クリアプロセッシング108は、優先情報に応じて決された、グロッサ70のオンまたはオフと装置構成情報に対応する表面効果選択テーブルを用いて、第2光沢制御版画像データまたは第2クリア版画像データから、2ビットの第1のクリアトナー版の画像データClr−1、2ビットの第2のクリアトナー版の画像データClr−2、および、2ビットの第3のクリアトナー版の画像データClr−3の各々を生成する。
第1のクリアトナー版の画像データであるClr−1は、プリンタ機50がクリアトナーを用いた印刷時に用いる画像データである。また、第2のクリアトナー版の画像データであるClr−2は、通常定着後処理装置80がクリアトナーを用いた印刷時に用いる画像データである。また、第3のクリアトナー版の画像データであるClr−2は、低温定着後処理装置90がクリアトナーを用いた印刷時に用いる画像データである。
そして、クリアプロセッシング108は、グロッサ70のオンおよびオフの何れかを指示するオンオフ指示情報と、各2ビットのクリアトナー版の画像データ(Clr−1〜Clr−3)とをsi3部109へ出力する。
図11の例では、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「238」〜「255」(94%〜98%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はPG(鏡面光沢)である。また、オンオフ情報は「オン」である。そして、PGのときに、第1のクリアトナー版の画像データClr−1に入力するクリア画像データは、インバースマスク1である。また、表面効果がPGのときに、第2のクリアトナー版の画像データClr−2及びClr−3に入力するクリア画像データは、no data(クリア画像データ無し)である。
同様に、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「212」〜「232」(84%〜90%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はG(べた光沢)である。また、オンオフ情報は「オン」である。そして、Gのときに、第1のクリアトナー版の画像データC1r−1に入力するクリア画像データは、インバースマスクmである。また、表面効果がGのときに、第2のクリアトナー版の画像データClr−2に入力するクリア画像データはベタであり、Clr−3に入力するクリア画像データは、no data(クリア画像データ無し)である。
同様に、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「23」〜「43」(10%〜16%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はM(網点マット)である。また、オンオフ情報は「オン」である。そして、Mのときに、第1のクリアトナー版の画像データClr−1及び、Clr−3に入力するクリア画像データは、no data(クリア画像データ無し)である。
また、表面効果がMのときに、第2のクリアトナー版の画像データCr−2に入力するクリア画像データhalftone−nである。
また、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「1」〜「17」(0%〜6%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はPM(つや消し)である。また、オンオフ情報は「オン」である。そして、PMのときに、第1のクリアトナー版の画像データClr−1及びClr−2に入力するクリア画像データは、no data(クリア画像データ無し)である。
同様に、表面効果PMのときに、第3のクリアトナー版の画像データClr−3に入力するクリア画像データはベタである。
ここで、上記インバースマスクとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上のCMYKのトナー及びクリアトナーを合わせた総付着量が均一になるようにするためのものである。具体的には、CMYK版の画像データにおいて当該対象の領域を構成する画素の表す濃度値を全て加算し、その加算値を所定値から差し引いた画像データがインバースマスクとなる。具体的には、例えば、以下の式1で表される。
Clr=100−(C+M+Y+K)・・・(式1)
但し、Clr<0となる場合、Clr=0
式1において、Clr,C,M,Y,Kは、クリアトナー及びC,M,Y,Kの各トナーのそれぞれについて、各画素における濃度値から換算される濃度率を表すものである。即ち、式1によって、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量にクリアトナーの付着量を加えた総付着量を、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素について100%にする。なお、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%以上である場合には、クリアトナーは付着させずに、その濃度率は0%にする。これは、C,M,Y、Kの各トナーの総付着量が100%を超えている部分は定着処理により平滑化されるためである。このように、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素上の総付着量を100%以上にすることで、当該対象の領域においてトナーの総付着量の差による表面の凸凹がなくなり、この結果、光の正反射による光沢が生じるのである。但し、インバースマスクには、式1以外により求められるものがあり、インバースマスクの種類は複数有り得る。後述するINV−1、INV−mがこれに相当する。
ベタマスクとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上にクリアトナーを均一に付着させるためのものである。具体的には、例えば以下の式2で表される。
Clr=100・・・(式2)
なお、表面効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしてもよく、ベタマスクのパターンは複数有り得る。
また、例えばインバースマスクは、各色の地肌露出率の乗算により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の式3で表される。
Clr=100×{(100−C)/100}×{(100−M)/100}×{(100−Y)/100}×{(100−K)/100}・・・(式3)
上記式3において、(100−C)/100は、Cの地肌露出率を示し、(100−M)/100は、Mの地肌露出率を示し、(100−Y)/100は、Yの地肌露出率を示し、(100−K)/100はKの地肌露出率を示す。
また、例えばインバースマスクは、最大面積率の網点が平滑性を律すると仮定した方法により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の式4で表される。
Clr=100−max(C,M,Y,K)・・・(式4)
上記式4において、max(C,M,Y,K)は、CMYKのうち最大の濃度値を示す色の濃度値が代表値となることを示す。
要するに、インバースマスクは、上記式1〜式4の何れかの式により表されるものであればよい。
図11の例では、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「212」〜「232」(84%〜90%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はG(ベタ光沢)、オンオフ情報は「オン」、第1のクリアトナー版の画像データClr−1における当該画素の濃度値は「インバースマスクm」により求められて8ビットで表現され、第2のクリアトナー版の画像データClr−2における当該画素の濃度値は「ベタ」により求められて2ビットで表現され、第3のクリアトナー版の画像データClr−3における当該画素の濃度値は無く(「no data」)、実現可能な表面効果の種類は「G」であることが示されている。なお、当該インバースマスクmは、上述の式1とは異なる式で表される(式2〜式4のうちの何れかの式で表される)。これは、PG(鏡面光沢)の場合とは、平滑化されるトナーの総付着量が異なるからである。また、ベタとは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上にクリアトナーを均一に付着させるためのものである。具体的には、例えば上記式2で表される。なお、表面効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしてもよく、ベタのパターンは複数有り得る。
また、図11の例では、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「23」〜「43」(10%〜16%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はM(網点マット)、オンオフ情報は「オン」、第1のクリアトナー版の画像データClr−1における当該画素の濃度値は「no data」、第2のクリアトナー版の画像データClr−2における当該画素の濃度値は「halftone−n」により求められて2ビットで表現され、第3のクリアトナー版の画像データClr−3における当該画素の濃度値は「no data」、実現可能な表面効果の種類は「M」であることが示されている。なお、ハーフトーンとは、クリアトナーに中間調処理を施し、表面に凹凸を付与し乱反射させることで光沢度を低くするためのものである。中間調処理には複数あり、その中の一つを示す表現としてhalftone−nと記載している。なお、本実施の形態では、表面効果の種類としてM(網点マット)が指定された場合、光沢制御版の画像データにおいてMが指定された領域内の各画素の濃度値は、「23」〜「43」の範囲内の何れかの値に共通に設定される。
また、図11の例では、第2光沢制御版画像データに含まれる画素の濃度値が「1」〜「17」(0%〜6%)の場合、当該画素の濃度値に対応する表面効果の種類はPM(つや消し)、オンオフ情報は「オン」、第1のクリアトナー版の画像データClr−1および第2のクリアトナー版の画像データClr−2の各々における当該画素の濃度値は「no data」、第3のクリアトナー版の画像データClr−3における当該画素の濃度値は「ベタ」により求められて2ビットで表現され、実現可能な表面効果の種類は「PM」であることが示されている。
本実施の形態では、クリアプロセッシング108は、光沢優先か種類優先かに応じて、図11の表面効果選択テーブルを参照して、グロッサ70のオン又はオフを決定する。また、クリアプロセッシング108は、決定されたグロッサ70のオンまたはオフと、グロッサのオンオフ及び装置構成に対応する、表面効果選択テーブルを用いて、入力された第2光沢制御版画像データを用いて、8ビットの第1のクリアトナー版の画像データClr−1、2ビットの第2のクリアトナー版の画像データClr−2、および、2ビットの第3のクリアトナー版の画像データClr−3の各々を生成する。そして、クリアプロセッシング108は、8ビットの第1のクリアトナー版の画像データClr−1に対してハーフトーン処理を行い、2ビットの第1のクリアトナー版の画像データClr−1に変換する。そして、クリアプロセッシング108は、グロッサ70のオンおよびオフの何れかを指示するオンオフ指示情報と、各2ビットのクリアトナー版の画像データ(Clr−1〜Clr−3)とをsi3部109へ出力する。
si3部109は、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データである第3有色版画像データ(2bit×4plane)と、クリアプロセッシング108が生成した各2ビットのクリアトナー版の画像データ(Clr−1〜Clr−3)(2bit×3plane)とを統合し、統合した画像データをMIC40に出力するとともに、クリアプロセッシング108から供給されたオンオフ指示情報をMIC40に出力する。
MIC40は、DFE30とプリンタ機50とに接続され、第3有色版画像データと、クリアトナー版の画像データをDFE30から受信して各画像データを対応する装置に振り分けるとともに、後処理機の制御を行う。本実施の形態において、例えば1ページ内においてPG、G、MおよびPMの各々が指定されていた場合、DFE30からは各々2ビットの7planeの画像データ(CMYK+Clr−1+Clr−2+Clr−3)と、グロッサ70の「オン」を指示するオンオフ指示情報とがMIC40を介して、印刷装置60へ出力される。
図12には、印刷装置60を示す模式図を示した。図12に示すように、本実施の形態では、印刷装置60は、プリンタ機50および後処理機75を備える(図1も参照)。後処理機75としては、本実施の形態では、通常定着後処理装置80及び低温定着後処理装置90を備える。
プリンタ機50には、CMYKの各トナーとクリアトナーとが少なくとも搭載されており、各トナーに対して感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナを含む作像ユニット、及び露光器等が搭載されている。
この場合、詳細には、図12に例示されるように、DFE30は、MIC40を介して、CMYKの第3有色版画像データ(2bit×4plane)および第1のクリアトナー版の画像データClr−1をプリンタ機50に出力する。また、DFE30は、MIC40を介して、「オン」を指示するオンオフ指示情報をグロッサ70へ出力する。これを受けて、グロッサ70はオン状態に遷移する。さらに、DFE30は、MIC40を介して、第2のクリアトナー版の画像データClr−2を通常定着後処理装置80へ出力し、第3のクリアトナー版の画像データClr−3を低温定着後処理装置90へ出力する。
図12の例では、プリンタ機50は、MIC40から出力されたCMYKの第3有色版画像データ(2bit×4plane)及び第1のクリアトナー版の画像データClr−1を用いて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを記録媒体に転写した後に定着させる。
プリンタ機50は、電子写真方式の複数の感光体50A、感光体50A上に形成されたトナー像が転写される転写ベルト50B、転写ベルト50B上のトナー像を記録媒体に転写する転写装置50C、及び記録媒体上のトナー像を該記録媒体に定着させる定着装置50Dを備える。この複数の感光体50Aは、CMYKの各色トナー像を形成する感光体、及びクリアトナー像を形成する感光体からなる。MIC40から出力されたCMYKの第3有色版の画像データ及び第1のクリアトナー版の画像データClr−1を用いて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成してこれを記録媒体に転写した後に定着させる。これによって記録媒体に、CMYKのトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。
グロッサ70は、DFE30によりオン又はオフが制御され、オンにされた場合に、プリンタ機50により記録媒体に形成された画像を再定着する。これにより、記録媒体に形成された画像全体において所定量以上のトナーが付着した各画素のトナーの総付着量は均一に圧縮される。
通常定着後処理装置80は、クリアトナー用の感光体80A、帯電器、現像器および感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器、及び当該クリアトナーを定着させるための定着機80Bを備える。通常定着後処理装置80は、例えば、MIC40から出力された第2のクリアトナー版の画像データClr−2を用いてクリアトナーによるトナー像を形成し、グロッサ70を通過した記録媒体上に当該トナー像を重ねて、通常温度での加熱および加圧を与えて記録媒体に定着させる。
低温定着後処理装置90は、クリアトナー用の感光体90A、帯電器、現像器および感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器、及び当該クリアトナーを定着させるための定着機90Bを備える。低温定着後処理装置90は、例えば、MIC40から出力された第3のクリアトナー版の画像データClr−3を用いてクリアトナーによるトナー像を形成し、通常定着後処理装置80を通過した記録媒体上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱および加圧を与えて記録媒体に定着させる。
記録媒体は、これらの機器によって順次処理が行われて画像形成及び表面効果が付与された後に、図示を省略する搬送機構によって搬送されて、印刷装置60の外部へと排出される。
以上により、クリアトナーを用いた透明画像が記録媒体に形成される。また、ユーザによってPG(鏡面光沢)が指定された領域においては、PGとしての効果が実現され、ユーザによってG(ベタ光沢)が指定された領域においては、Gとしての効果が実現される。また、ユーザによってM(網点マット)が指定された領域においては、Mとしての効果が実現され、ユーザによってPM(つや消し)が指定された領域においては、PMとしての効果が実現される。すなわち、後処理機75として、グロッサ70と通常定着後処理装置80と低温定着後処理装置90とが搭載されている装置構成では、PG(鏡面光沢)、G(ベタ光沢)、M(網点マット)、PM(つや消し)の4種類全ての表面効果を実現することができる。なお、表面効果を与える領域として指定されていない領域には、いずれの表面効果も与えられない。
<レンダリングエンジン101についての詳細説明>
ここで、図形画像や文字画像の端部を印刷装置等で出力するときに、斜線画像を印刷すると、階段状のギザギザ(エイリアスと称される)部分が発生することが知られている。このエイリアス部分を平滑化するための処理として、ラスタライズ時に、各画素に濃度補正を行うアンチエイリアシング処理が知られている。
具体的には、例えば、図13(A)に示すように、線幅nポイントの斜線201を示すベクター形式の画像を、複数の画素データからなるラスター形式に変換する場合を説明する。この場合、アンチエイリアシング処理を行わない場合には、ベクター形式の描画領域としての斜線201は、スキャンライン処理され、画素毎に濃度値を示すラスター形式に変換される。詳細には、スキャンライン処理では、ラスタライズ後の各画素における、ラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率が所定値以上(例えば、50%以上)である場合には、該ベクター形式の描画領域の濃度値を、該画素の濃度値として用いる(図13(B)中、画素204参照)。一方、各画素における、ラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率が所定値未満(例えば、50%未満)である場合には、該画素の濃度値を「0」としていた(図13(B)中、純白画素200参照)。
このため、図13(B)に示すように、ラスタライズ処理によって得られた複数の画素データからなる描画領域である斜線201の画像には、斜線201の輪郭部に沿って階段上のエイリアスが発生していた。
そこで、従来では、このエイリアス部分を平滑化するための処理として、ラスタライズ時に、各画素に濃度補正を行うアンチエイリアシング処理を行うことが知られている。
具体的には、従来では、アンチエイリアシング処理を行う場合には、各画素におけるラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率を算出していた。そして、各画素の濃度値としては、ベクター形式の該描画領域によって示される濃度値に、算出した面積率を乗算することによって得た濃度値を用いていた。
なお、本実施の形態では、濃度値とは、濃度または輝度を示す値であるものとして説明する。
図13(C)には、各画素における、ラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率が、100%、75%、30%の3種類が存在する場合を示した。例えば、描画領域である斜線201が赤色の斜線画像であるとする。この場合には、該面積率100%の画素については、該斜線201の濃度値をそのまま用いて(すなわち面積率100%をを乗算)、(C,M,Y,K)=(0,255,255,0)の濃度値を該画素の濃度値としていた(図13(C)中、画素207参照)。同様に、面積率75%の画素については、該斜線201の濃度値に面積率75%を乗算して、(C,M,Y,K)=(0,191,191,0)の濃度値を該画素の濃度値として算出していた(図7(C)中、画素206参照)。同様に、面積率が30%の画素データについては、該斜線201の濃度値に面積率30%を乗算して、(C,M,Y,K)=(0,77,77,0)の濃度値を該画素の濃度値として算出していた(図13(C)中、画素205参照)。
このため、図13(C)に示すように、面積率の低下に応じて濃度値が小さく補正され、エイリアスが低減されていた。
しかし、上述したように、上述した原稿データに含まれる、第1光沢制御版画像データによって特定される各描画領域(光沢領域)の濃度値は、表面効果の種類に応じた濃度値である。
このため、エイリアスの低減を図るために、上述した従来のアンチエイリアシング処理を行うと、ユーザ指定の表面効果の種類とは異なる種類の表面効果が付与される領域が発生する。
そこで、第1有色版画像データについては、ラスタライズ時にアンチエイリアシング処理を行い、第1光沢制御版画像データについては、ラスタライズ時にアンチエイリアシング処理を行わない構成とすれば、アンチエイリアシング処理によって、指定された表面効果の種類とは異なる表面効果が付与されることを抑制できる。しかし、このような処理を行うと、第1光沢制御版画像データによって特定される描画領域と、第1有色版画像データによって特定される描画領域とが重なる領域では、これらの描画領域の端部の形状が不一致となる場合があった。
そこで、本実施の形態の画像処理部35において、ラスタライズ処理を行うレンダリングエンジン101では、以下の特定の処理を行う。
以下、本実施の形態の画像処理部35のレンダリングエンジン101について詳細に説明する。
図14には、レンダリングエンジン101の機能ブロック図を示した。
レンダリングエンジン101は、UI部111に電気的に接続されている。UI部111は、各種操作指示を行うときにユーザによって操作される入力デバイスである。UI部111としては、例えば、ボタン、リモコン受信部、および、ICカードなどから情報を読取るカードリーダなどが挙げられる。なお、UI部111がキーボードを備えるように構成してもよい。本実施の形態では、UI部111は、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を入力するときに、ユーザによって操作指示される。UI部111は、ユーザによる操作指示によって入力されたアンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を、レンダリングエンジン101へ出力する。
レンダリングエンジン101は、原稿データ読取部300、解析部302、オブジェクト構造リスト記憶部304、アンチエイリアシング判別部306、色空間情報取得部308、アンチエイリアシング処理部309を備える。
原稿データ読取部300は、ホスト装置10から印刷データを受け付け、該印刷データに含まれる原稿データを読み取る。詳細には、原稿データ読取部300は、原稿データのファイル拡張子、もしくはファイルヘッダーを参照するなどして、取扱い可能な状態とし、図示を省略する一次メモリに展開する。
解析部302は、展開された原稿データのデータ構造を解析し、原稿データの各ページに含まれる描画領域(以下、オブジェクトと称する場合がある)の一欄を示すオブジェクト構造リストを作成する。
このオブジェクト構造リストとは、原稿データの各ページに含まれる描画領域の一覧を示す情報である。具体的には、解析部302は、原稿データの各第1有色画像版画像データ、第1光沢制御版画像データ、及び第1クリア版画像データの各々に含まれる、1または複数の描画領域であるオブジェクトを解析し、オブジェクト毎の描画情報(描画領域の位置、色空間、濃度等)を示す、オブジェクト構造リストを作成する。
図15には、原稿データの構成の一例を示した。
原稿データは、1頁中(同一頁中)に、第1有色画像版画像データ、第1光沢制御版画像データ、及び第1クリア版画像データによって特定される、1または複数の描画領域(オブジェクト)を示す描画情報を含む。図15には、原稿データ400が、例えば、1頁目に、オブジェクト1〜オブジェクト5の5つのオブジェクトを含む場合を一例として示した。
図15に示す例では、オブジェクト1は、第1有色版画像データによって特定される有色画像の描画領域を示す。オブジェクト2は、第1クリア版画像データによって特定される透明画像の描画領域を示す。オブジェクト3〜オブジェクト5は、第1光沢制御版画像データによって特定される光沢領域の描画領域の各々を示す。
原稿データは、オブジェクト毎に、描画情報として、描画領域の位置や、色空間や、濃度を示す情報を含む。この描画領域の位置は、例えば、座標情報、または座標情報の集合によって示される。色空間とは、各描画領域(オブジェクト)が、有色画像、透明画像、及び光沢領域の何れであるかを示す。本実施の形態では、なお、図15中また各図中では、透明画像を、R−clearと表記する場合がある。また、光沢領域を、R−effectと表記する場合がある。さらに、有色画像を、RGBと表記する場合がある。また、各オブジェクトの濃度として、濃度値(0〜100%)が設定されている場合を説明する。なお、図15に示す例では、第1有色版画像データによって特定される有色画像の描画領域群を、1つのオブジェクト(描画領域)として扱う場合を示した。
図14に戻り、説明を続ける。オブジェクト構造リスト記憶部304は、解析部302による原稿データの解析結果であるオブジェクト構造リストを記憶する。なお、このオブジェクト構造リストは、頁内に含まれるオブジェクトを例えば、ツリー構造で示したものである(図15中、ツリー構造410参照)。
アンチエイリアシング判別部306は、UI部111から受け付けた、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を読み取り、アンチエイリアシング処理を行うか否かを判別する。なお、UI部111から受け付けた、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を、レンダリングエンジン101の図示を省略する一次メモリに記憶しておいてもよい。この場合には、アンチエイリアシング判別部306は、この一次メモリに記憶されている情報を読み取ることによって、アンチエイリアシング処理の実行の有無を判別すればよい。
色空間情報取得部308は、オブジェクト構造リストによって示される各オブジェクトの色空間を示す情報を読み取ることによって、各オブジェクトが、有色画像、光沢領域、透明画像、の何れのオブジェクトであるかを示す情報を取得する。
アンチエイリアシング処理部309は、原稿データに含まれる、第1有色版画像データ、第1クリア版画像データ、及び第1光沢制御版画像データについて、ラスタライズ処理を行うと共に、アンチエイリアシング処理を行う。本実施の形態では、アンチエイリアシング処理部309は、有色版画像データ(後述する第2有色版画像データ)における各画素の画素値を、該第2有色版画像データのラスタライズ前の第1有色版画像データの描画領域の占める第1面積率を乗算した値に補正する。また、アンチエイリアシング処理部309は、光沢制御版画像データ(後述する第2光沢制御版データ)における各画素の画素値を、100%の面積率を乗算した値に補正する。
アンチエイリアシング処理部309は、生成部309A、算出部309C、補正部309D、及び置換部309Eを備える。
生成部309Aは、原稿データに含まれる、有色画像をベクター形式で描画領域毎に示す第1有色版画像データ、表面効果の種類及び該表面効果を与える光沢領域をベクター形式で描画領域毎に示す第1光沢制御版画像データ、及び透明画像をベクター形式で描画領域毎に示す第1クリア版画像データの各々について、ラスタライズ処理を行う。そして、生成部309Aは、上記第1有色版画像データのラスタライズ処理によって、有色画像の濃度値を画素毎に規定した第2有色版画像データを生成する。また、生成部309Aは、上記第1光沢制御版画像データのラスタライズ処理によって、表面効果の種類に応じた濃度値を画素毎に規定した第2光沢制御版画像データを生成する。また、生成部309Aは、上記第1クリア版画像データのラスタライズ処理によって、透明画像の濃度値を画素毎に規定した第2クリア版画像データを生成する。
このラスタライズ処理は、公知の処理であるため、詳細な説明を省略する。すなわち、生成部309Aは、ラスタライズ前の描画領域に重なる画素位置の画素の濃度値として、各描画領域毎に指定された濃度値を設定し、ラスタライズ処理を行う。
算出部309Cは、アンチエイリアシング判別部306でアンチエイリアシング処理の実行を判別したときに、面積率の算出を行う。具体的には、算出部309Cは、第2有色版画像データの各画素における、第1有色版画像データによって特定されるベクター形式の描画領域の占める第1面積率を算出する。また、算出部309Cは、第2クリア版画像データの各画素における、第1クリア版画像データによって特定されるベクター形式の描画領域の占める第4面積率を算出する。また、算出部309Cは、第2光沢制御版画像データの各画素における、第1光沢制御版画像データによって特定されるベクター形式の描画領域の占める第2面積率を算出する。これらの面積率の算出は、公知の算出方法を用いる。
置換部309Eは、アンチエイリアシング判別部306でアンチエイリアシング処理の実行を判別したときに、算出部309Cが算出した、第2光沢制御版画像データの各画素の第2面積率を、面積率100%を示す第3面積率に置き換える。
補正部309Dは、アンチエイリアシング判別部306でアンチエイリアシング処理の実行を判別したときに、第2有色版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に、算出部309Cで算出された第1面積率を乗算した濃度値に補正する。また、補正部309Dは、第2クリア版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に、算出部309Cで算出された第4面積率を乗算した濃度値に補正する。一方、補正部309Dは、第2光沢制御版画像データの各画素の濃度値については、該濃度値に、置換部309Eで置き換えられた面積率100%を乗算した濃度値に補正する。
このため、アンチエイリアシング処理を行う場合には、補正部309Dは、第2有色版画像データ及び第2クリア版画像データについては、各画素の濃度値を、該濃度値に、各画素におけるベクター形式の描画領域の占める面積率(第1面積率、第4面積率)を乗算した値に補正する。一方、補正部309Dは、第2光沢制御版画像データについては、各画素の濃度値を、該濃度値に、各画素におけるベクター形式の描画領域の占める面積率(第2面積率)ではなく、面積率100%の第3面積率を乗算した値に補正する。
すなわち、補正部309Dは、第2有色版画像データ及び第2クリア版画像データについては、下記式5によって、各画素の濃度値の補正を行う。
補正後の濃度値=補正前の濃度値×面積率(%) ・・・(式5)
一方、第2光沢制御版画像データについては、補正部309Dは、下記式6によって、各画素の濃度値の補正を行う。
補正後の濃度値=補正前の濃度値×100(%) ・・・(式6)
このため、第2光沢制御版の画像データについては、各画素におけるラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率によらず、補正前の濃度値(各画素位置に対応する位置のベクター形式の描画領域の濃度値)を、そのまま濃度値として用いる。
次に、以上のように構成された本実施の形態のレンダリングエンジン101で実行する画像処理について説明する。
図16は、本実施の形態のレンダリングエンジン101で実行する画像処理の手順を示すフローチャートである。
まず、原稿データ読取部300が、印刷データに含まれる原稿データを読み取り、図示を省略する一次メモリに展開する(ステップS500)。
次に、解析部302が、上記ステップS500で展開された原稿データのデータ構造を解析し、オブジェクト構造リストを作成する(ステップS510)。そして、解析部302は、解析結果であるオブジェクト構造リストを、図示を省略するメモリに記憶する(ステップS512)。
次に、レンダリングエンジン101は、メモリに格納されたオブジェクト構造リストを読み取り、原稿データの1頁内に含まれるオブジェクト数を取得する(ステップS514)。そして、レンダリングエンジン101は、ステップS514で取得したオブジェクトの数分、ステップS516〜ステップS532の処理を繰り返す。
アンチエイリアシング判別部306は、UI部111から受け付けた、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を読み取り、アンチエイリアシング処理を行うか否かを判別する(ステップS516)。
アンチエイリアシング処理を行うと判別すると(ステップS516:Yes)、色空間情報取得部308が、オブジェクトの色空間を示す情報(色空間情報)を取得する(ステップS518)。色空間情報取得部308では、この色空間情報を取得することによって、処理対象のオブジェクトが、有色画像、光沢領域、透明画像、の何れのオブジェクトであるかを示す情報を取得する。
次に、生成部309Aが、処理対象のオブジェクトについて、ラスタライズ処理を行い、各画素の位置や各画素の濃度値等を示す画素データを生成する(ステップS520)。このとき、上述したように、生成部309Aは、各画素の濃度値として、処理対象の描画領域に対応する、ラスタライズ前の描画領域の濃度値を設定する。この濃度値は、例えば、上記オブジェクトリストから読み取ることによって取得すればよい。
次に、算出部309Cが、処理対象のオブジェクトについて、上記第1面積率、第4面積率、または第2面積率を算出する(ステップS524)。すなわち、処理対象のオブジェクトが、有色画像の描画領域である場合には、算出部309Cは、第2有色版画像データの各画素における、第1有色版画像データによって特定されるベクター形式の描画領域の占める第1面積率を算出する。また、処理対象のオブジェクトが、透明画像の描画領域である場合には、算出部309Cは、第2クリア版画像データの各画素における、第1クリア版画像データによって特定されるベクター形式の描画領域の占める第4面積率を算出する。また、算出部309Cは、処理対象のオブジェクトが光沢領域の描画領域である場合には、第2光沢制御版画像データの各画素における、第1光沢制御版画像データによって特定されるベクター形式の描画領域の占める第2面積率を算出する。なお、処理対象のオブジェクトが、透明画像、有色画像、及び光沢領域の何れであるかは、上記ステップS518で色空間情報取得部308が取得した色空間情報を読み取ることによって、判別すればよい。
次に、置換部309Eが、処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクトであるか否かを判別する(ステップS526)。ステップS526の判断は、上記ステップS518で色空間情報取得部308が取得した色空間情報を読み取ることによって、判別すればよい。
処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクトである場合には、置換部309Eは肯定判断し(ステップS526:Yes)、ステップS530へ進む。そして、置換部309Eは、上記ステップS524の処理によって算出部309Cで算出された面積率である第2面積率を、面積率100%を示す第3面積率に置き換える(ステップS530)。そして、ステップS528へ進む。
一方、処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクト以外、すなわち有色画像または透明画像である場合には、置換部309Eは否定判断し(ステップS526:No)、面積率置換を行わずに、ステップS528へ進む。
ステップS528では、補正部309Dが、上記ステップS520で生成された画素データにおける濃度値を補正する補正処理を行う(ステップS528)。具体的には、補正部309Dは、第2有色版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に、算出部309Cで算出された第1面積率を乗算した濃度値に補正する。また、補正部309Dは、第2クリア版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に、算出部309Cで算出された第4面積率を乗算した濃度値に補正する。一方、補正部309Dは、第2光沢制御版画像データの各画素の濃度値については、該濃度値に、置換部309Eで置き換えられた面積率100%を乗算した濃度値に補正する。
一方、ステップS516で否定判断され(ステップS516:No)、アンチエイリアシング処理を行わない場合には、ステップS520と同様にして、生成部309Aが、処理対象のオブジェクトについて、ラスタライズ処理を行い、各画素の位置や各画素の濃度値等を示す画素データを生成する(ステップS532)。
以上説明したように、本実施の形態のレンダリングエンジン101では、アンチエイリアシング処理を行う場合には、第2有色版画像データの各画素における、第1有色版画像データによって特定されるベクター形式の前記描画領域の占める第1面積率を算出する。また、レンダリングエンジン101では、アンチエイリアシング処理を行う場合には、第2クリア版画像データの各画素における、第1クリア版画像データによって特定されるベクター形式の前記描画領域の占める第4面積率を算出する。また、レンダリングエンジン101では、アンチエイリアシング処理を行う場合には、第2光沢制御版画像データの各画素における、前記第1光沢制御版画像データによって特定されるベクター形式の前記描画領域の占める第2面積率を算出する。
そして更に、レンダリングエンジン101では、第2光沢制御版画像データについては、第2面積率を、面積率100%を示す第3面積率に置き換える。
そして、レンダリングエンジン101では、アンチエイリアシング処理を行う場合には、第2有色版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に第1面積率を乗算した濃度値に補正するとともに、第2クリア版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に第4面積率を乗算した濃度値に補正する。一方、第2光沢制御版画像データについては、レンダリングエンジンでは、アンチエイリアシング処理を行う場合には、第2光沢制御版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に前記第3面積率(面積率100%)を乗算した濃度値に補正する。
このため、例えば、図13(A)に示すように、線幅nポイントの斜線201を示すベクター形式の画像を、複数の画素データからなるラスター形式に変換し、アンチエイリアシング処理を行う場合を説明する。この場合、アンチエイリアシング処理を行う場合には、本実施の形態のレンダリングエンジン101で上記処理を行うことによって、ラスタライズされた第2有色版画像データにおける濃度値が「0」ではない画素の画素位置と、ラスタライズされ第2光沢制御版画像データにおける濃度値(画素値)が「0」ではない画素の画素位置と、がずれて記録媒体に形成されることが抑制される。具体的には、図17(A)に示す第2有色版画像データの各画素における、ラスタライズ前のベクター形式の第1有色版画像データの描画領域の占める面積率100%の画素212、面積率75%の画素210、及び面積率30%の画素214の画素位置と、図17(B)に示す第2光沢制御版画像データによって示される表面効果を与える光沢領域の描画領域に対応する画素216の画素位置と、が一致する。
また、第2光沢制御版画像データについては、濃度値の補正を行わず、ユーザによって指定された表面効果の種類に対応する濃度値の画素データを生成する。
従って、本実施の形態では、有色画像の描画領域と表面効果を与える描画領域とを重ねたときの端部の形状が不一致となることを抑制し、且つ目的とする光沢効果を該領域に付与することができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、第1の実施の形態のレンダリングエンジン101における処理に加えてさらに、表面効果を与える描画領域が隣接する場合に、隣接する描画領域の濃度値に応じて、アンチエイリアシング処理時に用いる濃度値を調整するものである。
なお、本実施の形態の画像処理部では、第1の実施の形態で説明したレンダリングエンジン101及びUI部111に代えて、レンダリングエンジン101A及びUI部111Aを有する以外は、第1の実施の形態と同じである。このため、異なる部分のみ説明し、第1の実施の形態と同じ機能や構成を示す部分には同じ符号を付与して詳細な説明を省略する。
図18には、レンダリングエンジン101Aの機能ブロック図を示した。
レンダリングエンジン101Aは、UI部111Aに電気的に接続されている。UI部111Aは、各種操作指示を行うときにユーザによって操作される入力デバイスである。UI部111Aとしては、例えば、ボタン、リモコン受信部、および、ICカードなどから情報を読取るカードリーダなどが挙げられる。なお、UI部111Aがキーボードを備えるように構成してもよい。本実施の形態では、UI部111Aは、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を入力するときに、ユーザによって操作指示される。また、UI部111Aは、第1光沢制御版画像データに、表面効果を与える描画領域が隣接して設定されている場合に、これらの境界に相当する画素位置の画素の濃度値として、該隣接する描画領域の内の何れの描画領域の濃度値を用いるかを示す情報が、ユーザによって操作指示される。
例えば、UI部111Aには、図19(A)に示す入力画面が表示される。図19(A)に示す入力画面は、アンチエイリアシング処理を行うか否かを選択するためのチェックボックス、及び表面効果を与える光沢領域の描画領域が隣接する場合に高濃度優先か低濃度優先かを選択するためのチェックボックスを含む。高濃度優先とは、表面効果を与える光沢領域の描画領域が隣接する場合に、より高い濃度値の設定されている描画領域の濃度値を該領域の境界に位置する画素の濃度値として用いることを示す。低濃度優先とは、表面効果を与える光沢領域の描画領域が隣接する場合に、より低い濃度値の設定されている描画領域の濃度値を該領域の境界に位置する画素の濃度値として用いることを示す。
そして、この入力画面に示されるチェックボックスがユーザの操作指示によって選択されることによって、選択された情報がUI部111Aを介してレンダリングエンジン101Aに入力される。
なお、UI部111Aには、図19(B)に示す入力画面を表示するようにしてもよい。図19(B)に示す入力画面は、アンチエイリアシング処理を行うか否かを選択するためのチェックボックス、及び表面効果を与える描画領域が隣接する場合に、つや消し、網点マット、ベタ光沢、及び鏡面光沢の何れの光沢効果に対応する濃度値を該領域の境界の画素データに用いることを示す。
そして、この入力画面に示されるチェックボックスがユーザの操作指示によって選択されることによって、選択された情報がUI部111Aを介してレンダリングエンジン101Aに入力される。
なお、以下では、一例として、UI部111Aには、図19(A)に示す入力画面が表示され、アンチエイリアシング処理を行うか否か、表面効果を与える描画領域が隣接する場合に高濃度優先であるか低濃度優先であるか、を示す情報が、UI部111Aを介してレンダリングエンジン101Aに入力されるものとして説明する。
図18に戻り、説明を続ける。
レンダリングエンジン101Aは、原稿データ読取部300、解析部302、オブジェクト構造リスト記憶部304、アンチエイリアシング判別部306、色空間情報取得部308、アンチエイリアシング処理部310を備える。第1の実施の形態とは、アンチエイリアシング処理部309に代えて、アンチエイリアシング処理部310を備えた点が異なる。
アンチエイリアシング処理部310は、原稿データについて、ラスタライズ処理を行う。
アンチエイリアシング処理部310は、生成部309A、算出部309C、及び置換部309Eを備えるとともに、補正部310D、及び優先濃度判別部310Fを備える。この優先濃度判別部310Fと補正部310Dが、第1の実施の形態と異なる。
優先濃度判別部310Fは、UI部111Aから受け付けた情報に基づいて、表面効果を与える描画領域が隣接する場合に高濃度優先であるか低濃度優先であるか、を判別する。
補正部310Dは、第1の実施の形態における補正部309D(図14参照)と同様に、アンチエイリアシング判別部306でアンチエイリアシング処理の実行を判別したときに、第2有色版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に、算出部309Cで算出された第1面積率を乗算した濃度値に補正する。また、補正部310Dは、第2クリア版画像データの各画素の濃度値を、該濃度値に、算出部309Cで算出された第4面積率を乗算した濃度値に補正する。
一方、補正部310Dは、第2光沢制御版画像データの各画素の濃度値については、該濃度値に、置換部309Eで置き換えられた面積率100%(第3面積率)を乗算した濃度値に補正する。
さらに、本実施の形態では、補正部310Dは、表面効果を与える光沢領域の描画領域が隣接し且つ高濃度優先が設定されている場合に、これらの描画領域の境界に位置する画素については、第3面積率を乗算する対象の濃度値として、該隣接する表面効果を与える描画領域の内の、より高い濃度値の設定された側の描画領域の濃度値を用いる。一方、補正部310Dは、表面効果を与える描画領域が隣接し且つ低濃度優先が設定されている場合に、これらの描画領域の境界に位置する画素については、面積率を乗算する濃度値として、該隣接する表面効果を与える描画領域の内の、より低い濃度値の設定された描画領域の濃度値を用いる。
このため、本実施の形態では、第2光沢制御版画像データについては、各画素におけるラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率によらず、補正前の濃度値を濃度値として用いる。ただし、本実施の形態では、表面効果を与える描画領域が隣接する場合には、これらの描画領域の境界に位置する画素について、面積率を乗算する対象の濃度値として、該隣接する描画領域の内の優先として設定された側の描画領域の濃度値を用いる。
次に、以上のように構成された本実施の形態のレンダリングエンジン101Aで実行する画像処理について説明する。
図20は、本実施の形態の画像処理部35Aで実行する画像処理の手順を示すフローチャートである。
まず、原稿データ読取部300が、印刷データに含まれる原稿データを読み取り、図示を省略する一次メモリに展開する(ステップS600)。次に、解析部302が、上記ステップS600で展開された原稿データのデータ構造を解析し、オブジェクト構造リストを作成する(ステップS610)。そして、解析部302は、解析結果であるオブジェクト構造リストを、図示を省略するメモリに記憶する(ステップS612)。
次に、レンダリングエンジン101Aは、メモリに格納されたオブジェクト構造リストを読み取り、原稿データの1頁内に含まれるオブジェクト数を取得する(ステップS614)。そして、レンダリングエンジン101Aは、ステップS614で取得したオブジェクトの数分、ステップS616〜ステップS650の処理を繰り返す。
アンチエイリアシング判別部306は、UI部111Aから受け付けた、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を読み取り、アンチエイリアシング処理を行うか否かを判別する(ステップS616)。
アンチエイリアシング処理を行うと判別すると(ステップS616:Yes)、色空間情報取得部308が、オブジェクトの色空間を示す情報(色空間情報)を取得する(ステップS618)。次に、生成部309Aが、処理対象のオブジェクトについて、ラスタライズ処理を行い、各画素の位置や各画素の濃度値等を示す画素データを生成する(ステップS620)。このとき、上述したように、生成部309Aは、各画素の濃度値として、処理対象の描画領域に対応する、ラスタライズ前の描画領域の濃度値を設定する。この濃度値は、例えば、上記オブジェクトリストから読み取ることによって取得すればよい。
次に、算出部309Cが、処理対象のオブジェクトについて、上記第1面積率、第4面積率、または第2面積率を算出する(ステップS624)。次に、置換部309Eが、処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクトであるか否かを判別する(ステップS626)。ステップS626の判断は、上記ステップS618で色空間情報取得部308が取得した色空間情報を読み取ることによって、判別すればよい。
処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクトである場合には、置換部309Eは肯定判断し(ステップS626:Yes)、ステップS630へ進む。そして、置換部309Eは、上記ステップS624の処理によって算出部309Cで算出された面積率である第2面積率を、面積率100%を示す第3面積率に置き換える(ステップS630)。そして、ステップS632へ進む。
次に、優先濃度判別部310Fが、表面効果を与える描画領域が隣接しているか否かを判別する(ステップS632)。優先濃度判別部310Fは、処理対象のオブジェクトの輪郭に位置する画素に対して、該オブジェクトの外側に向かって隣接する画素位置の画素に対応するオブジェクトの色空間情報が、光沢領域であるか否かを判別することによって、ステップS632の判別を行う。
表面効果を与える描画領域が隣接していない場合には、否定判断し(ステップS632:No)、上記ステップS628へ進む。一方、表面効果を与える描画領域が隣接している場合には、肯定判断し(ステップS632:Yes)、ステップS634へ進む。
次に、優先濃度判別部310Fが、UI部111Aから受け付けた情報に基づいて、高濃度優先であるか否かを判別する(ステップS634)。高濃度優先である場合には(ステップS634:Yes)、ステップS636へ進む。そして、補正部310Dは、表面効果を与える描画領域における、隣接する他の表面効果を与える描画領域との境界に位置する画素の濃度値として、高い濃度側の濃度値を読み取る(ステップS636)。
一方、低濃度優先である場合には(ステップS634:No)、ステップS640へ進む。そして、補正部310Dは、表面効果を与える描画領域における、隣接する他の表面効果を与える描画領域との境界に位置する画素の濃度値として、低い濃度側の濃度値を読み取る(ステップS640)。
そして、補正部310Dでは、第2光沢制御版画像データにおける、表面効果を与える描画領域を構成する各画素の内、隣接する他の表面効果を与える描画領域との境界に位置する画素以外については、置換部309Eで算出された面積率100%(第3面積率)を、ベクター形式の第1光沢制御版画像データによって示される処理対象の描画領域の濃度値に乗算することによって、濃度値の補正を行う。すなわち、補正前の濃度値を画素データの濃度値として用いる(ステップS638)。
一方、補正部310Dでは、第2光沢制御版画像データにおける、表面効果を与える描画領域を構成する各画素の内、隣接する他の表面効果を与える描画領域との境界に位置する画素については、置換部309Eで算出された面積率100%(第3面積率)を、上記ステップS636または上記ステップS640で読み取った濃度値に乗算することによって、濃度値の補正を行う。
一方、ステップS616で否定判断され(ステップS616:No)、アンチエイリアシング処理を行わない場合には、ステップS620と同様にして、生成部309Aが、処理対象のオブジェクトについて、ラスタライズ処理を行い、各画素の位置や各画素の濃度値等を示す画素データを生成する(ステップS650)。
以上説明したように、本実施の形態のレンダリングエンジン101Aでは、アンチエイリアシング処理を行う場合には、第2光沢制御版画像データについては、補正部310Dが、ラスタライズ前の描画領域の重なる画素位置の画素について、置換部309Eで算出された、各画素におけるラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率に応じて、補正前の濃度値に面積率を乗算することによって、各画素の濃度値の補正を行う。なお、補正部310Dは、表面効果を与える描画領域が隣接し且つ高濃度優先が設定されている場合に、これらの隣接する描画領域の境界に位置する画素については、面積率を乗算する対象の濃度値として、該隣接する表面効果を与える描画領域の内の、より高い濃度値の設定された側の描画領域の濃度値を用いる。一方、補正部310Dは、表面効果を与える描画領域が隣接し且つ低濃度優先が設定されている場合に、これらの隣接する描画領域の境界に位置する画素については、面積率を乗算する濃度値として、該隣接する表面効果を与える描画領域の内の、より低い濃度値の設定された描画領域の濃度値を用いる。
このため、本実施の形態では、第2光沢制御版画像データについては、各画素におけるラスタライズ前のベクター形式の描画領域の占める面積率によらず、補正前の濃度値が用いられる。ただし、本実施の形態では、表面効果を与える描画領域が隣接する場合には、これらの隣接する描画領域の境界に位置する画素について、面積率を乗算する対象の濃度値として、該領域の内の優先として設定された側の描画領域の濃度値を用いる。
このため、例えば、図21(A)に示すように、第2光沢制御版画像データにおいて、線幅nポイントの斜線200によって示される濃度値100%に対応する種類の表面効果を付与する光沢領域240と、濃度値50%に対応する種類の表面効果を付与する光沢領域242と、が隣接して設定されていたとする。なお、光沢領域240と、第2有色版画像データによって示される描画領域である斜線201とが重なるように設定されていたとする。
この場合に、アンチエイリアシング処理を行わない場合には、図21(B)に示すように、表面効果を与える描画領域を構成する画素246の端部はギザギザの状態となる。
そして、アンチエイリアシング処理を行い、且つ高濃度優先が設定されている場合には、図21(C)に示すように、濃度値100%に対応する種類の表面効果を付与する光沢領域240における、濃度値50%に対応する種類の表面効果を付与する光沢領域242との境界に位置する画素の濃度値は、濃度値100%(すなわち、濃度値100%に面積率100%を乗算した値)が設定される。一方、低濃度優先が設定されている場合には、図21(D)に示すように、濃度値100%に対応する種類の表面効果を付与する光沢領域240における、濃度値50%に対応する種類の表面効果を付与する光沢領域242との境界に位置する画素の濃度値は、濃度値50%(すなわち、濃度値50%に面積率100%を乗算した値)が設定される。
従って、本実施の形態では、有色画像の描画領域と表面効果を与える描画領域とを重ねたときの端部の形状が不一致となることを抑制し、且つ目的とする光沢効果を該領域に付与することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本実施の形態では、透明画像の印刷や表面効果の付与のために、クリアトナーを用いる場合を説明したが、透明現像剤を含む色材であればよく、トナーに限られない。例えば、クリアトナーに代えて、透明な現像液を用いてもよい。
<第3の実施の形態>
上記実施の形態では、ホスト装置10で印刷データを生成し、DFE30のレンダリングエンジン101においてラスタライズ処理を行うように構成したが、これに限定されるものではない。
すなわち、一の装置で行っていた複数の処理のいずれかを、一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成にしてもよい。
その一例として、本実施の形態に係る印刷システムでは、DEFの機能の一部を、ネットワーク上のサーバ装置上に実装している。
図22は、本実施の形態に係る印刷システムの構成を例示する図である。図22に示すように、本実施の形態の印刷システムは、ホスト装置10と、DFE3030と、MIC40と、印刷装置60と、を備えている。
本実施の形態では、DFE3030がインターネット等のネットワークを介して、サーバ装置3060と接続された構成となっている。また、本実施の形態では、第1の実施の形態のDFE50のクリアプロセッシング56の機能を、サーバ装置3060に設けた構成となっている。
ここで、ホスト装置10、DFE3030、MIC40、及び印刷装置60の接続構成は、第1の実施の形態と同様である。
すなわち、具体的には、本実施の形態では、DFE3030がインターネット等のネットワーク(クラウド)を介して、単一のサーバ装置3060に接続し、サーバ装置3060は、第1の実施の形態のDFE30の色空間情報取得部(第1の実施の形態では色空間情報取得部308)と、ラスタライズ部(第1の実施の形態ではラスタライズ部3309)の機能を設け、サーバ装置3060で、ラスタライズ処理及びアンチエイリアシング処理を行うように構成している。
まず、サーバ装置3060について説明する。図23は、本実施の形態にかかるサーバ装置3060の機能的構成を示すブロック図である。サーバ装置3060は、記憶部3070と、色空間情報取得部3308と、アンチエイリアシング処理部3309と、通信部3065と、を主に備える。また、アンチエイリアシング処理部3309は、生成部3309A、算出部3309B、補正部3309D、及び置換部3309Eを備える。
記憶部3070は、HDDやメモリ等の記憶媒体である。通信部3065は、DFE3030との間で各種データや要求の送受信を行う。より具体的には、通信部3065は、DFE3030から、第1データを受信する。また、通信部3065は、ラスタライズ部3309で作成された第2データを、DFE3030へ送信する。
第1データは、原稿データ(第1有色画像版画像データ、第1光沢制御版画像データ、第1クリア版画像データ)、該原稿データのオブジェクト構造リスト、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報、を含む。
第2データは、アンチエイリアシング処理部3309によって作成された、第2有色画像版画像データ、第2光沢制御版画像データ、及び第2クリア版画像データを含む。
なお、色空間情報取得部3308、及びアンチエイリアシング処理部3309の各々の機能は、第1の実施の形態の色空間情報取得部308、及びアンチエイリアシング処理部309と同様である。
次に、DFE3030について説明する。図24は、本実施の形態のDFE3030の機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態のDFE3030は、I/F部31と、I/F部32と、画像処理部3035とを含んで構成される。I/F部31は、ホスト装置10との間で通信を行うためのインターフェース装置である。I/F部32は、MIC40との間で通信を行うためのインターフェース装置である。
画像処理部3035は、DFE3030全体を制御する手段であり、CPU、ROMおよびRAMなどを含んで構成されるコンピュータである。図24に示すように、画像処理部3035が有する機能には、レンダリングエンジン3101、UI部111、CMM102、TRC103、si2部104、ハーフトーンエンジン105、クリアプロセッシング108、si3部109、及び通信部3031などが含まれる。これらの機能は、画像処理部3035のCPUがROM等に格納された各種プログラムをRAM上に展開して実行することにより実現される。また、これらの機能のうちの少なくとも一部を個別の回路(ハードウェア)で実現することも可能である。
ここで、UI部111、CMM102、TRC103、si2部104、ハーフトーンエンジン105、クリアプロセッシング108、si3部109の機能および構成については第1の実施の形態のDFE50と同様である。
通信部3031は、図示を省略するインターフェースを介して、第2データ等の各種データをサーバ装置3060との間で送受信する。
図25は、レンダリングエンジン3101を示す模式図である。
レンダリングエンジン3101は、UI部111に電気的に接続されている。UI部111は、ユーザによる操作指示によって入力されたアンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を、レンダリングエンジン3101へ出力する。
レンダリングエンジン3101は、原稿データ読取部300、解析部302、オブジェクト構造リスト記憶部304、アンチエイリアシング判別部306を備える。これらは、第1の実施の形態と同様である。
次に、本実施の形態のレンダリングエンジン3101で実行する画像処理を説明する。
図26は、本実施の形態のレンダリングエンジン3101が実行する画像処理の手順を示すフローチャートである。
レンダリングエンジン3101では、第1の実施の形態のレンダリングエンジン101におけるステップS500〜ステップS512(図16参照)と同様にして、ステップ5000〜ステップS5120の処理を行う。
次に、レンダリングエンジン3101は、UI部111から受け付けたアンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報と、ステップS5000で読み取った原稿データ(第1有色画像版画像データ、第1光沢制御版画像データ、第1クリア版画像データ)と、ステップS5100で解析した原稿データのオブジェクト構造リストと、を含む第1データを、通信部3031を介してサーバ装置3060へ送信する(ステップS5300)。
次に、レンダリングエンジン3101は、サーバ装置3060から第2データを受信するまで否定判断を繰り返す(ステップS5320:No)。そして、ステップS5320で肯定判断すると(ステップS5320:Yes)、本ルーチンを終了する。なお、上述したように、レンダリングエンジン3101は、第2データに含まれる、第2有色画像版画像データ、第2光沢制御版画像データ、及び第2クリア版画像データを、CMM102へ供給する。
次に、サーバ装置3060で実行する画像処理を説明する。
図27は、本実施の形態のサーバ装置3060が実行する画像処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サーバ装置3060の通信部3065が、DFE3030から第1データを受信したか否かを判断する(ステップS5120)。ステップS5120で否定判断すると(ステップS5120:No)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS5120で肯定判断すると(ステップS5120:Yes)、ステップS5140へ進む。
次に、サーバ装置3060では、第1の実施の形態のレンダリングエンジン101によるステップS514〜ステップS528(図16参照)と同様にして、ステップS5140〜ステップS5280の処理を実行する。
すなわち、サーバ装置3060では、上記ステップS5120で取得した第1データに含まれるオブジェクト構造リストを読取り、該第1データに含まれる原稿データの1頁内に含まれるオブジェクト数を取得する(ステップS5140)。そして、サーバ装置3060は、ステップS5140で取得したオブジェクトの数分、ステップS5160〜ステップS5320の処理を繰り返す。
まず、アンチエイリアシング処理部3309が、第1データに含まれる、アンチエイリアシング処理の実行の有無を示す情報を読み取り、アンチエイリアシング処理を行うか否かを判別する(ステップS5160)。
アンチエイリアシング処理を行うと判別すると(ステップS5160:Yes)、色空間情報取得部3308が、オブジェクトの色空間を示す情報(色空間情報)を取得する(ステップS5180)。色空間情報取得部3308では、この色空間情報を取得することによって、処理対象のオブジェクトが、有色画像、光沢領域、透明画像、の何れのオブジェクトであるかを示す情報を取得する。
次に、生成部3309Aが、処理対象のオブジェクトについて、ラスタライズ処理を行い、各画素の位置や各画素の濃度値等を示す画素データを生成する(ステップS5200)。
次に、算出部3309Cが、処理対象のオブジェクトについて、上記第1面積率、第4面積率、または第2面積率を算出する(ステップS5240)。次に、置換部3309Eが、処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクトであるか否かを判別する(ステップS5260)。
処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクトである場合には、置換部3309Eは肯定判断し(ステップS5260:Yes)、ステップS5300へ進む。そして、置換部3309Eは、上記ステップS5240の処理によって算出部3309Cで算出された面積率である第2面積率を、面積率100%を示す第3面積率に置き換える(ステップS5300)。そして、ステップS5280へ進む。
一方、処理対象のオブジェクトが、光沢領域のオブジェクト以外、すなわち有色画像または透明画像である場合には、置換部3309Eは否定判断し(ステップS5260:No)、面積率置換を行わずに、ステップS5280へ進む。
ステップS5280では、補正部3309Dが、上記ステップS5200で生成された画素データにおける濃度値を補正する補正処理を行う(ステップS5280)。
一方、ステップS5160で否定判断され(ステップS5160:No)、アンチエイリアシング処理を行わない場合には、ステップS5200と同様にして、生成部3309Aが、処理対象のオブジェクトについて、ラスタライズ処理を行い、各画素の位置や各画素の濃度値等を示す画素データを生成する(ステップS5320)。
次に、通信部3065が、上記処理によって作成された、第2有色画像版画像データ、第2光沢制御版画像データ、及び第1クリア版画像データを含む第2データを、DFE3030へ送信し(ステップS5290)、本ルーチンを終了する。
このように本実施の形態では、DFEの機能の一部を、サーバ装置3060に設けた構成とし、アンチエイリアシング処理を、クラウド上のサーバ装置3060で行っている。このため、第1の実施の形態の効果の他、複数のDFE3030が存在する場合でも、アンチエイリアシング処理を一括して行うことができ、管理者の便宜となる。
なお、本実施の形態では、クラウド上の単一のサーバ装置3060に、アンチエイリアシング処理の機能を設け、サーバ装置3060で、アンチエイリアシング処理を行うように構成したが、これに限定されるものではない。
例えば、クラウド上に2以上のサーバ装置を設け、上記処理を、2以上のサーバ装置で分散させて実行するように構成してもよい。
また、ホスト装置10で行う処理や、DFE3030で行うその他の処理の一部または全部をクラウド上の一つのサーバ装置に集中して設けたり、複数のサーバ装置に分散させて設けたりすることは任意に行うことができる。
言い換えると、一の装置で行っていた複数の処理のいずれかを、一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成にすることができる。
また、上記の「一の装置とネットワークを介して接続する1以上の他の装置で行う構成」の場合、一の装置で行われた処理で発生したデータ(情報)を一の装置から他の装置に出力する処理、そのデータを他の装置が入力する処理等、一の装置と他の装置間、さらには、他の装置間同士で行われるデータの入出力処理を含むような構成となる。
つまり、他の装置が1つの場合では、一の装置と他の装置間で行われるデータの入出力処理を含むような構成となり、他の装置が2以上の場合では、一の装置と他の装置間、及び、第一の他の装置・第二の他の装置間のように他の装置間同士でデータの入出力処理を含むような構成となる。
また、第3の実施の形態では、サーバ装置3060を、クラウド上に設けているが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ装置3060などの1または複数のサーバ装置を、イントラネット上に設ける等、あらゆるネットワーク上に設けた構成としてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
図28は、上記実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060のハードウェア構成例を示すブロック図である。本実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060は、CPUなどの制御装置1010と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの主記憶装置1020と、HDD、CDドライブ装置などの補助記憶装置1030と、ディスプレイ装置などの表示装置1040と、キーボードやマウスなどの入力装置1050を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
本実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060で実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。また、本実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
本実施の形態のDFE30、DFE3030、及びサーバ装置3060で実行されるプログラムは、上述した各部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、上記各部(レンダリングエンジン101(101A、3101)、CMM102、TRC103、si2部104、ハーフトーンエンジン105、UI部111(111A)、クリアプロセッシング108、si3部109、色空間情報取得部3308、アンチエイリアシング処理部3309)が主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、上述した実施形態において、画像形成システム100は、ホスト装置10、DFE30(DFE3030)、MIC40、印刷装置60を備えるように構成したが、これに限らない。例えば、ホスト装置10、DFE30(DFE3030)、MIC40、印刷装置60を一体的に形成して1つの画像形成装置として構成するようにしてもよい。また、MIC40とプリンタ機50とを一体的に構成してもよい。
なお、上述した実施の形態のプリンタシステムは、MIC40を備えた構成としているが、これに限定されるものではない。上述したMIC40が行う処理、機能をDFE30(DFE3030)等の他の装置にもたせて、MIC40を設けない構成としてもよい。
なお、上述した実施の形態の印刷システムにおいては、CMYKの複数の色のトナーを用いて画像を形成するようにしたが、1色のトナーを用いて画像を形成するようにしてもよい。