JP5874376B2 - 加工性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、自動車部品などに適用可能な加工性に優れた高強度鋼板、特に、引張強度TSが600〜700MPa、伸びElが25%以上(板厚1.6mm、JIS 5号試験片の場合)、伸びフランジ性の指標である穴広げ率λが80%以上の高強度鋼板およびその製造方法に関する。
近年、環境保全の観点から、車体軽量化による自動車の燃費向上が重要な課題となっている。このため、自動車部品の素材である鋼板の高強度化による薄肉軽量化が検討されている。しかし、一般には、鋼板の高強度化に伴いその加工性は低下するため、高強度と良好な加工性を兼ね備えた高強度鋼板が強く要望されている。
これまで、加工性に優れた高強度鋼板についていくつかの提案がなされている。例えば、特許文献1には、化学成分として、質量%でC:0.02〜0.16%、P≦0.010%、S≦0.003%、SiとAlの内の1種又は2種を合計量で0.2〜4%、Mn、Ni、Cr、Mo、Cu、の内の1種又は2種以上を合計量で0.5〜4%を含み、C/(Si+Al+P)が0.1以下で、残部Fe及び不可避的不純物よりなる鋼板であって、該鋼板断面のミクロ組織として、マルテンサイトと残留オーステナイトの内の1種又は2種を合計面積率で3%未満、フェライトとベイナイトの内の1種又は2種を合計面積率で80%以上、残部がパーライトよりなると共に、パーライト、マルテンサイト、残留オーステナイトの最大長が10ミクロン以下であり、さらに、鋼板断面内に20ミクロン以上の介在物が1平方mm当り0.3ヶ以下であることを特徴とする強度-穴広げ率バランスと形状凍結性に優れた加工用高強度鋼板が開示されている。また、特許文献2には、質量%で、C:0.05以上0.15%未満、Mn:0.8〜1.2%、Si:0.02〜2.0%、sol.Al:0.002%以上0.05%未満、N:0.001%以上0.005%未満を含み、残部はFe及び不純物から成り、不純物中のTi、Nb及びVがいずれも0.005%未満で、組織が平均粒径1.1〜5.0μmのフェライトを主相とし、第2相としてパーライトとセメンタイトのうちのいずれか一方又は双方を含有し、且つ、Mnθ/Mnα≦1を満足する熱延鋼材が開示されている。ここで、Mnθはパーライト中のセメンタイトを含んだセメンタイト中のMn量、Mnαは主相であるフェライト中のMn量である。特許文献3には、重量%で、C:0.07〜0.18%、Si:0.5〜1.0%、Mn:0.7〜1.5%、P:0.02%以下、S:0.005%以下、Ca:0.0005〜0.0050%、Al:0.01〜0.10%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼をスラブとした後、1000〜1200℃に加熱し、熱間圧延して(Ar3変態点+60)℃以上950℃以下の温度で仕上圧延を終了し、仕上げ圧延終了から3秒以内に50℃/秒以上の冷却を施し、T=660-450×[%C]+40×[%Si]-60×[%Mn]+470×[%P]で計算される温度(T℃)以下(T-70)℃以上の範囲で急冷を終了し、その後空冷を経て350超〜500℃で巻き取ることにより得られる、円相当半径が0.1μm以上のセメンタイトの組織率が0.1%以下で及び/またはマルテンサイトの組織率が5%以下であることを特徴とする引張強さが50kgf/mm2以上で打ち抜き穴広げ≧1.8の伸びフランジ性を有しかつ延性の優れた熱延鋼板の製造方法が開示されている。特許文献4には、質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.5%以下、Mn:0.7〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.02%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライトおよび炭化物を主体とする組織を有し、前記フェライトの平均粒径が1〜10μm、前記炭化物の球状化率が80%以上で、かつ前記炭化物のうち、フェライトの結晶粒界に存在する炭化物の量であるSgb(%)={Son/(Son+Sin)}×100で定義されるフェライト粒界炭化物量Sgbが40%以上であり、かつ、表面から板厚の10%までの領域である表層部の平均硬さHVsufと板厚中央部の平均硬さHVmidとの差ΔHV、(HVsuf-HVmid)が、ビッカース硬さHVで、5〜20ポイントであることを特徴とするファインブランキング加工性に優れた鋼板が開示されている。ここで、Sonは、単位面積あたりに存在する炭化物のうち、フェライト粒界上に存在する炭化物の総占有面積、Sinは、単位面積あたりに存在する炭化物にうち、フェライト粒内に存在する炭化物の総占有面積を表す。
特開2004-68095号公報 特開2004-137564号公報 特開平4-88125号公報 特開2007-270330号公報
しかしながら、特許文献1に記載の高強度鋼板や特許文献2に記載の熱延鋼材では、600〜700MPaのTSが得られない。特許文献3に記載の高強度熱延鋼板では、板厚1.6mmで25%以上のElが得られない。特許文献4に記載の鋼板では、80%以上のλが得られない。
本発明は、TSが600〜700MPa、より好ましくは600〜700MPa、Elが25%以上(板厚1.6mm、JIS 5号試験片の場合)、λが80%以上の加工性に優れた高強度鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的とする高強度鋼板について検討したところ、フェライトとパーライトを有し、フェライトの体積率が70%以上95%以下で、フェライトおよびパーライト以外の相の合計の体積率が3%未満であるミクロ組織とし、フェライトのビッカース硬さを160以上220以下、パーライト内の炭化物の球状化率を75%以下とすることが効果的であることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、mass%で、C:0.10%以上0.18%以下、Si:0.5%超え1.5%以下、Mn:0.5%以上1.5%以下、P:0.05%以下、S:0.005%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、ミクロ組織がフェライトとパーライトを有し、前記フェライトの体積率が70%以上95%以下、前記パーライトの体積率が5%以上で、前記フェライトおよびパーライト以外の相の合計の体積率が3%未満であり、前記フェライトのビッカース硬さが160以上220以下であり、前記パーライト内の炭化物の球状化率が75%以下であることを特徴とする加工性に優れた高強度鋼板を提供する。
本発明の高強度鋼板は、さらに、mass%で、Cr:0.01%以上1.0%以下、Ti:0.01%以上0.1%以下、V:0.01%以上0.1%以下のうちから選ばれた少なくとも一種を含有することが好ましい。
本発明の高強度鋼板は、上記の組成を有する鋼スラブに、熱間圧延を施し熱延板とする工程と、該熱延板に、Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱後、一次冷却を行い、400℃以上720℃以下の温度T(℃)で、下記の式(1)を満足する時間t(sec)保持後、少なくとも180℃まで平均冷却速度1℃/min以上で二次冷却を行う熱処理を施す工程とを有する方法により製造可能である。
15000≦(T+273)×(20+log10t)≦21000 ・・・(1)
本発明により、TSが600〜700MPa、Elが25%以上、λが80%以上の加工性に優れた高強度鋼板を製造することが可能になった。
本発明の高強度鋼板およびその製造方法の限定理由について、以下に詳述する。
(1) 組成
以下、成分元素の含有量の単位である%は、mass%を意味するものとする。
C:0.10%以上0.18%以下
Cはパーライトを主体とする第二相を形成し、鋼板の強度上昇に寄与する。600MPa以上のTSを得るためには、0.10%以上のC量が必要である。しかし、0.18%を超えると第二相が多くなり過ぎるため、TSが700MPaを超えたり、Elやλが低下する。以上より、C量は0.10%以上0.18%以下とする。好ましくは0.12%以上0.16%以下である。
Si:0.5%超え1.5%以下
Siは固溶強化に寄与する元素である。600MPa以上のTSを得るためには、0.5%超えのSi量が必要である。しかし、1.5%を超えるとスケールの生成により鋼板の表面性状が悪化する。以上より、Si量は0.5%超え1.5%以下とする。好ましくは0.7%以上1.2%以下である。
Mn:0.5%以上1.5%以下
Mnは固溶強化に寄与する元素である。600MPa以上のTSを得るためには、0.5%以上のMn量が必要である。しかし、1.5%を超えるとTSが700MPaを超えたり、偏析によりλの低下が生じる。以上より、Mn量は0.5%以上1.5%以下とする。好ましくは1.1%以上1.5%以下である。
P:0.05%以下
Pは固溶強化に寄与する元素である。しかし、0.05%を超えると偏析によるElの低下が生じる。以上より、P量は0.05%以下とする。好ましくは0.03%以下である。
S:0.005%以下
S量が0.005%を超えると旧オーステナイト粒界へS偏析が起きたり、鋼板中にMnSが析出し、λの低下を招く。以上より、S量は0.005%以下とするが、少ないほど好ましい。
Al:0.05%以下
Alは鋼の脱酸剤として添加され、鋼の清浄度を向上させるのに有効な元素である。しかし、0.05%を超えると介在物が多量に発生し、鋼板の表面欠陥の原因となる。以上より、Al量は0.05%以下とする。好ましくは0.03%以下である。
残部はFeおよび不可避的不純物とするが、さらに、Cr:0.01%以上1.0%以下、Ti:0.01%以上0.1%以下、V:0.01%以上0.1%以下のうちから選ばれた少なくとも一種を含有させることができる。これは、Cr、TiおよびVには、熱間圧延温度域でのオーステナイトの再結晶および回復を抑制し、フェライトの細粒化を促進したり、炭化物を形成して、あるいは固溶状態でフェライトを強化する働きがあるためである。好ましくはCr:0.02%以上0.5%以下、Ti:0.02%以上0.05%以下、V:0.02%以上0.05%以下である。
なお、不可避的不純物として、例えば、Oは0.003%以下、Cu、Ni、Sn、Sbはそれぞれ0.05%以下である。
(2) ミクロ組織
鋼板の高強度化と加工性の向上を図るため、フェライトとパーライトを有するミクロ組織にする。
フェライトの体積率:70%以上95%以下
フェライトの組織全体に占める体積率が70%未満では、TSが700MPaを超えたり、80%以上のλが得られない。一方、体積率が95%を超えるとパーライトの量が減少するため、600MPa以上のTSが得られない。以上より、フェライトの体積率は70%以上95%以下とする。好ましくは80%以上90%以下である。
パーライトの体積率:5%以上
パーライトの体積率を5%以上とすると、λが向上する。これは、マルテンサイトやセメンタイトや残留オーステナイトに比べて、パーライトは軟質であるため、加工時にフェライトとマルテンサイトやセメンタイトや残留オーステナイトとの界面で発生するボイド数に比べて、フェライトとパーライトとの界面で生成するボイド数が少なく、λの向上に有利になるためと考えられる。
また、フェライトおよびパーライト以外の相として、マルテンサイトや残留オーステナイトなどが含まれる場合があるが、それらの量が組織全体に占める合計の体積率で3%未満であれば、要求される鋼板特性に大きな影響を与えることがないため、フェライトおよびパーライト以外の相の合計の体積率は3%未満とする。好ましくは2.5%以下であり、0%であってもよい。
フェライトのビッカース硬さ:160以上220以下
フェライトのビッカース硬さが220を超えるとTSが700MPaを超え、80%以上のλが得られない。また、ビッカース硬さが160以下では、600MPa以上のTSが得られない。以上より、フェライトのビッカース硬さは160以上220以下とする。好ましくは170以上210以下であり、より好ましくは170以上180以下である。
パーライト内の炭化物の球状化率:75%以下
パーライト内の炭化物の球状化率は、本発明で最も重要なパラメータである。パーライト内の炭化物の球状化率が75%を超えると、穴広げ加工時にフェライトとセメンタイトとの界面で発生するボイド量が増加するために、80%以上のλが得られない。以上より、パーライト内の炭化物の球状化率は75%以下とする。好ましくは45%以下である。
ここで、フェライト、パーライトなどの各相の組織全体に占める体積率は、鋼板の圧延方向に平行な板厚断面を研磨した後、ナイタール液で腐食し、光学顕微鏡で倍率1000倍で3視野撮影して、画像処理により組織の種類を選別して求めた。
また、パーライト内の炭化物の球状化率は、走査型電子顕微鏡で倍率3000〜5000倍で3視野撮影し、各々の炭化物の円形度係数を以下の式より求め、その総数を総粒子数で除して百分率で求めた。
炭化物の円形度係数=4π(面積/周囲長2)
フェライトのビッカース硬さは、ビッカース試験機を使用し、試験荷重が5gf(0.049N)で、20個のフェライト粒の硬さを測定し、その平均値で求めた。
(3) 製造方法
鋼スラブ:使用する鋼スラブは、転炉等の公知の方法により上記の成分組成に溶製した溶鋼を成分のマクロ偏析を防止するために連続鋳造法で製造することが好ましいが、造塊法で製造することもできる。
熱間圧延:こうして製造された鋼スラブは、室温まで冷却後あるいは室温まで冷却せずに加熱炉で再加熱したり、加熱炉を通さず高温のまま保熱して、熱間圧延される。熱延条件は、特に限定する必要はないが、鋼スラブを1100℃〜1300℃の範囲に加熱したのち、850℃〜950℃で熱間圧延(仕上圧延)を終了し、720℃以下で巻取ることが好ましい。これは以下の理由による。すなわち、加熱温度が1100℃未満では鋼の変形抵抗が高いため、熱間圧延が困難になる場合があり、1300℃を超えると結晶粒径が粗大化するため、TSが低下する場合がある。また、仕上圧延の終了温度が850℃未満では、圧延中にフェライトが生成するため、伸展したフェライトが形成され、λの低下を招く場合があり、950℃を超えると結晶粒径が粗大化するため、TSが低下する場合がある。さらに、巻取りの温度が720℃を超えると、内部酸化層の形成が著しくなり、化成処理性および塗装後耐食性を劣化させる場合がある。
熱間圧延後の熱延板は、鋼板表面に生成しているスケールを除去するために酸洗処理される。
熱処理:酸洗処理後の熱延板には、Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱後、一次冷却を行い、400℃以上720℃以下の温度T(℃)で、上記の式(1)を満足する時間t(sec)保持後、少なくとも180℃まで平均冷却速度1℃/min以上で二次冷却を行う熱処理が施される。
Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱するのは、フェライトとパーライトを有するミクロ組織を形成するためである。加熱後は一次冷却を行うが、このときの平均冷却速度は5℃/s以上50℃/s以下とすることが好ましい。より好ましくは5℃/s以上30℃/s以下である。
一次冷却後に400℃以上720℃以下の温度T(℃)で、上記の式(1)を満足する時間t(sec)保持するのは、温度Tが720℃を超えると固溶C量が高くなり、フェライトのビッカース硬さを220以下にできず、また、400℃未満ではマルテンサイトの体積率が増え、目標とするλが得られない。保持時間が式(1)の上限を超えるとパーライト内の炭化物の球状化率が75%を超え、式(1)の下限未満ではマルテンサイトの体積率が3%を超え、80%以上のλが得られないためである。
なお、式(1)はパーライトの球状化挙動に対する焼戻しパラメータを表す式であり、発明者らが行った実験結果により求めたものである。式(1)の下限は17000、上限は20000とすることが好ましい。
保持後、平均冷却速度1℃/min以上で180℃まで冷却するのは、平均冷却速度が1℃/min未満あるいは180℃を超える温度では、フェライト中の固溶Cが結晶粒界にセメンタイトとして析出するため、フェライトの固溶強化量が低下し、フェライトのビッカース硬さが160未満となり、600MPa以上のTSが得られないためである。冷却速度の上限は特に制限されるものではなく、例えば、水焼き入れ処理で冷却しても良い。
表1に示す組成の鋼を溶製し、スラブとなした後、1200℃に加熱し、圧延終了温度890℃で熱間圧延し、600℃で巻取って板厚1.6mmの熱延板とした。次いで、熱延板を酸洗後、連続焼鈍設備により、表2に示す熱処理条件で熱処理を施した。なお、表1に示す鋼のAc1変態点、Ac3変態点は、それぞれ次の式より算出した。また、表2に示す二次冷却速度は、保持温度から180℃までの平均冷却速度である。
Ac1変態点(℃)=723+29.1(%Si)-10.7(%Mn)+16.9(%Cr)
Ac3変態点(℃)=910-203(%C)1/2+44.7(%Si)-30(%Mn)+700(%P)+400(%Al)-11(%Cr)
+104(%V)+400(%Ti)
ただし、(%M)は元素Mのmass%を表す。
このようにして得られた鋼板に対し、上記の方法によりミクロ組織を調べるとともに、JIS 5号試験片を用いて、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行い、TSおよびElを測定した。また、100mm角の試験片を用いて、日本鉄連規格JFST1001-1996に準拠して穴広げ試験を行い、λを測定した。
結果を表3に示す。
本発明例の鋼板は、いずれもTSが600〜700MPa、Elが25%以上、λが80%以上であり、加工性に優れた高強度鋼板であることがわかる。これに対して、比較例の鋼板では、目的とするTSあるいはλが得られていない。
Figure 0005874376
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Claims (3)

  1. mass%で、C:0.10%以上0.18%以下、Si:0.5%超え1.5%以下、Mn:0.5%以上1.39%以下、P:0.05%以下、S:0.005%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、ミクロ組織がフェライトとパーライトを有し、前記フェライトの体積率が70%以上95%以下、前記パーライトの体積率が5%以上で、前記フェライトおよびパーライト以外の相の合計の体積率が3%未満であり、前記フェライトのビッカース硬さが160以上220以下であり、前記パーライト内の炭化物の球状化率が75%以下であることを特徴とする加工性に優れた高強度鋼板。
  2. さらに、mass%で、Cr:0.01%以上1.0%以下、Ti:0.01%以上0.1%以下、V:0.01%以上0.1%以下のうちから選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載の加工性に優れた高強度鋼板。
  3. 請求項1または2に記載の加工性に優れた高強度鋼板の製造方法であって、鋼スラブに、熱間圧延を施し熱延板とする工程と、該熱延板に、Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱後、一次冷却を行い、400℃以上720℃以下の温度T(℃)で、下記の式(1)を満足する時間t(sec)保持後、少なくとも180℃まで平均冷却速度1℃/min以上で二次冷却を行う熱処理を施す工程とを有することを特徴とする加工性に優れた高強度鋼板の製造方法;
    15000≦(T+273)×(20+log10t)≦21000 ・・・(1)。
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