JP4736441B2 - 伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、引張強度(TS)が 780 MPa以上の高強度において、伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法に関するものである。
本鋼板は、例えば自動車用のフレーム等のように、良好な成形性のみならず、引張疲労特性が必要とされる部品に適用して好適なものである。
上述したような用途には、TSが 780 MPa程度のいわゆるTS780MPa級鋼では成形が困難なため、従来はTSがせいぜい 590 MPa程度のいわゆるTS590MPa級鋼熱延板が使用されてきた。また、TS780MPa級鋼を使用する場合、当然、従来のTS590MPa級鋼よりも板厚が薄くされるため、部材としてみた場合に、これまでのTS780MPa級鋼では引張疲労特性の点に問題を残していた。
しかしながら、近年、自動車用鋼板の高強度化が推進され、引張疲労特性が必要とされる部位にも、TS780MPa級鋼の使用が検討され始めている。また、それらの部品には、成形性の面から伸びおよび伸びフランジ特性が必要とされる。
伸びを向上させる手段としては、特許文献1に開示のような、残留オーステナイトを利用した技術が挙げられる。
しかしながら、残留オーステナイトは、伸び特性の改善には有効であるものの、伸びフランジ成形性に問題がある。すなわち、伸びフランジ性は、主相とその他の相(第2相)の間の硬度差が小さいほど良好なのであるが、残留オーステナイト鋼は第2相が硬質で主相であるフェライトとの硬度差が大きくなるため、伸びフランジを劣化させる。
一方、焼戻しマルテンサイトやベイナイト単相組織鋼では、伸びフランジ成形性は良好であるものの、伸び特性に劣るという問題がある。
従って、伸び特性と伸びフランジ特性を両立させるためには、主相と第2相の硬度差の小さい複合組織鋼とする必要がある。
特許文献2には、フェライトを析出強化して第2相のマルテンサイトとの硬度差を減少した複合組織鋼板に関する技術が開示されているが、この技術はTS:50 kgf/mm2(490 MPa)〜60 kgf/mm2(590MPa)程度の強度の鋼板を得ようとするものにすぎず、最近の要 求には対応できない。
これらの問題点を解決するために、特許文献3では、TiとMoもしくはWを含有する炭化物を析出させた析出強化フェライトに加えて、残留オーステナイト、ベイナイトの3相もしくはそれにマルテンサイトを加えた4相からなる鋼板についての技術が開示されている。この特許文献3の実施例によると、板厚:3.2mmで伸び:30%以上、伸びフランジ特性 の指標である穴広げ率:65%以上を達成しているが、引張疲労特性については必ずしも十分とはいえなかった。
その他、特許文献4には、TS×伸び(El)≧246000 MPa・%かつ穴広げ率≧70%を達成する技術が開示されている 。
また、特許文献5には、フェライトおよび第2相の粒径を微細にし、さらに残留オーステナイトを利用することにより、伸びおよび伸びフランジ性をともに向上させる技術が開示されているが、この技術は、スラブ加熱温度が低温であるため、圧延荷重が大きく、ロールの磨耗が激しく、製造に従来よりも余分なコストがかかるという不利がある。
そして、これらの技術はいずれも、疲労特性の向上については何ら考慮が払われていない。
疲労特性を向上させるための技術としては、特許文献6に、表層および内層の組織分率をコントロールすることにより、伸びおよび疲労特性を向上させる技術が開示されている。しかしながら、この特許文献6では、伸びフランジ成形性の向上については何ら考慮が払われていない。
特開平7−62485号公報 特開平9−263885号公報 特開2003−321738号公報 特開平11−189842号公報 特開2001−220648号公報 特開平11−241141号公報
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、TSが 780 MPa以上の高強度鋼において、伸び特性と伸びフランジ特性の両者を両立させ、さらには引張疲労特性を向上させた高強度熱延鋼板を、その有利な製造方法と共に提案することを目的とする。
本発明における目標特性(板厚:2.0mmで)は次のとおりである。
・引張強度(TS)≧ 780 MPa
・伸び特性:伸び(El)≧ 27 %
・伸びフランジ特性:穴広げ率(λ)≧ 65 %
・引張疲労特性:引張疲労の耐久比〔疲労限(FL)とTSの比(FL/TS)〕≧0.75
さて、発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、TiとMoの複合添加鋼において、鋼組織を制御すると共に、フェライト中にTi,Mo,Cからなる析出物を析出させ、その粒径および分散状態を厳密に制御することにより、伸び特性および伸びフランジ特性の両者が有利に向上し、さらには引張疲労特性が格段に向上することの知見を得た。
また、かかる組織を形成するためには、仕上圧延後に、急冷→空冷一急冷からなる制御冷却を行い、かつスラブ加熱温度に応じて空冷開始温度を制御することが、重要であることを見出した。
これはおそらく、スラブ加熱温度により、スラブ中に存在するTiを含む炭化物の溶解量が変化し、その結果、仕上圧延後の冷却中(特に空冷中)にフェライト中に析出する析出物のサイズや分布状態が大きく影響を受けるためと考えられる。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(1)質量%で、
C:0.08%超、0.2%以下、
Si:0.3%以上、2.0%以下、
Mn:0.3%以上、2.0%以下、
P:0.04%以下、
S:0.01%以下、
Al:0.05%以下、
Ti:0.03%以上、0.2%以下および
Mo:0.03%以上、0.5%以下
を含み、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、組織全体に対する体積占有率で、フェライト:40%以上、96%以下、残留オーステナイト:4%以上、15%以下、残部:ベイナイトおよび総量で5%以下のその他の鋼組織からなり、フェライト中にTi,Mo,Cからなる析出物を含み、かかる析出物の平均直径が20nm以下、析出物間の平均間隔が60nm以下であり、引張強度が 780 MPa以上であることを特徴とする伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
(2)前記熱延鋼板が、さらに質量%で、
Nb:0.01%以上、0.1%以下および
V:0.02%以上、0.2%以下
のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成からなることを特徴とする上記(1)記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
(3)前記熱延鋼板が、さらに質量%で、
Cu:0.01%以上、1.2%以下、
Ni:0.01%以上、1.2%以下および
Cr:0.01%以上、1.0%以下
のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする上記(1)または(2)記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
(4)前記熱延鋼板が、さらに質量%で、
Zr:0.02%以上、0.2%以下、
B:0.0001%以上、0.002%以下、
Ca:0.0005%以上、0.002%以下および
REM:0.0005%以上、0.02%以下
のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする上記(1),(2)または(3)記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
(5)質量%で、
C:0.08%超、0.2%以下、
Si:0.3%以上、2.0%以下、
Mn:0.3%以上、2.0%以下、
P:0.04%以下、
S:0.01%以下、
Al:0.05%以下、
Ti:0.03%以上、0.2%以下および
Mo:0.03%以上、0.5%以下
含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなるスラブを、1180℃以上の温度に加熱し、Ar3点以上、(Ar3点+100℃)以下の条件で仕上圧延を終了したのち、Ar3 点未満でかつ(スラブ加熱温度/1.9+80)℃以上、(スラブ加熱温度/1.5+20)℃以下の温度まで平均冷却速度:20℃/s以上で冷却し、ついで3〜15秒間の空冷後、300℃以上 、500℃以下まで20℃/s以上の平均冷却速度で冷却したのち、巻取り、引張強度を 780 MPa以上とすることを特徴とする伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
(6)前記スラブが、さらに質量%で、
Nb:0.01%以上、0.1%以下および
V:0.02%以上、0.2%以下
のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成からなることを特徴とする上記(5)記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
(7)前記スラブが、さらに質量%で、
Cu:0.01%以上、1.2%以下、
Ni:0.01%以上、1.2%以下および
Cr:0.01%以上、1.0%以下
のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする上記(5)または(6)記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
(8)前記スラブが、さらに質量%で、
Zr:0.02%以上、0.2%以下、
B:0.0001%以上、0.002%以下、
Ca:0.0005%以上、0.002%以下および
REM:0.0005%以上、0.02%以下
のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする上記(5),(6)または(7)記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
本発明に従い、Ti,Mo複合添加鋼において、鋼組織をフェライト+残留オーステナイト(+ベイナイト)とし、かつフェライト中にTi, Mo, Cからなる析出物を微細に分散させることにより、TSが 780 MPa以上の高強度鋼において、優れた伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性を得ることができ、その結果、自動車用部品の板厚低減が可能となり、自動車車体の高性能化に大きく貢献する。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において、鋼板および鋼スラブの成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C:0.08%超、0.2%以下
Cは、析出物をフェライト中に析出させつつ、さらに適量の残留オーステナイトを確保するために必要な元素であり、そのためには0.08%超の含有が必要である。しかしながら、含有量が0.2%を超えると溶接性が劣化するため、上限を0.2%とした。好ましくは0.10〜0.16%の範囲である。
Si:0.3%以上、2.0%以下
Siは、伸びおよび穴広げ率を向上させ、さらに残留オーステナイトを生成させるために有効な元素である。しかしながら、含有量が0.3%未満では所定量の残留オーステナイト が得られず、一方2.0%を超えて多量に含有させると表面性状が著しく劣化し、耐食性も 低下するため、Si量は0.3%以上、2.0%以下とする。好ましくは0.5〜1.5%の範囲である 。
Mn:0.3%以上、2.0%以下
Mnは、強度上昇のために添加する。しかしながら、含有量が0.3%に満たないとその添 加効果に乏しく、一方含有量が2.0%を超える過剰な添加は溶接性を著しく低下させるた め、Mn量は0.3%以上、2.0%以下とする。好ましくは0.5〜1.5%の範囲である。
P:0.04%以下
Pは、旧オーステナイト粒界に偏析して低温靭性を劣化させるだけでなく、鋼中に偏析して鋼板の異方性を大きくし加工性を低下させので、極力低減する方が好ましいが、0.04%までは許容される。好ましくは0.025%以下である。
S:0.01%以下
Sが旧オーステナイト粒界に偏析したり、またはMnSが多量に生成した場合には、低温靭性が低下し、寒冷地で使用し難くなるため、その混入は極力低減することが好ましいが、0.01%までは許容される。好ましくは0.004%以下である。
Al:0.05%以下
Alは、鋼の脱酸剤として添加され、鋼の清浄度を向上させるのに有効な元素である。この効果を得るためには0.001%以上含有させることが好ましいが、0.05%を超えると介在 物が多量に発生し、鋼板の疵の原因になるので、Alの上限は0.05%とする。
Ti:0.03%以上、0.2%以下
Tiは、フェライトを析出強化する上で非常に重要な元素である。TS:780 MPa以上を 達成するためには、0.03%以上のTiを含有させることが必要であり、含有する量が多いほど析出物が増加し強度は上昇する。しかしながら、0.2%を超えて多量に含有させてもそ の効果は飽和し、コストアップとなるだけなので、上限を0.2%とした。好ましくは0.05〜0.15%の範囲である。
Mo:0.03%以上、0.5%以下
Moは、炭化物の析出に大きく影響する。Moが含有されていない場合、強度上昇量が少ない。TS≧780 MPaを達成するためには0.03%以上のMo量が必要であり、Mo含有量が多い ほど析出物が増加し強度は上昇する。しかしながら、0.5%を超えて多量に含有させても その効果が飽和するため、上限を0.5%とした。好ましくは0.05〜0.3%の範囲である。
以上、基本成分について説明したが、本発明では、その他にも以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Nb:0.01%以上、0.1%以下
V:0.02%以上、0.2%以下
本発明では、さらに強度を付与するために、Nb,Vのうちから選んだいずれか一種または二種を含有させることができる。これらの元素はいずれも、析出強化元素または固溶強化元素として作用し、強度向上に有効に寄与する。しかしながら、Nb量が0.01%未満またV量が0.02%未満の場合には、それらの添加効果に乏しく、一方Nb量が0.1%超またV量が0.2%超の場合には、効果は飽和するので、それぞれ上記の範囲で含有させることが好ましい。
Cu:0.01%以上、1.2%以下
Ni:0.01%以上、1.2%以下
Cr:0.01%以上、1.0%以下
本発明では、さらに強度付与成分としてCu,NiおよびCrのうちから選んだ一種または二種以上を含有させることができる。これらの元素はいずれも、固溶強化元素として作用し、強度向上に有効に寄与する。しかしながら、いずれも含有量が0.01%に満たないとその添加効果に乏しく、一方CuおよびNiは1.2%を超えてまたCrは1.0%を超えて添加しても、
効果は飽和するので、それぞれ上記の範囲で含有させることが好ましい。
Zr:0.02%以上、0.2%以下
B:0.0001%以上、0.002%以下
Ca:0.0005%以上、0.002%以下
REM:0.0005%以上、0.02%以下
Zr,B,CaおよびREMのうちから選んだ一種または二種以上を含有させることで、破壊の起点となったり、加工性を劣化させる非金属介在物の形態を変化させて、その無害化を図ることができる。しかしながら、それぞれ含有量がZr:0.02%未満、B:0.0001%未満、Ca:0.0005%未満、REM:0.0005%未満ではそれらの添加効果に乏しく、一方Zr:0.2%超、B:0.002%超、Ca:0.002%超、REM:0.02%超では、効果は飽和するので、それぞれ上記の範囲で含有させることが好ましい。
次に、鋼組織の限定理由について説明する。
フェライト:40%以上、96%以下
組織全体に対する体積占有率で、フェライトが40%未満の場合、硬質な第2相が過多となり、伸びフランジ特性が低下する。一方、96%を超えた場合には、残留オーステナイトが少なすぎて伸びが向上しない。より好適な範囲は60%以上、96%以下である。
残留オーステナイト:4%以上、15%以下
組織全体に対する体積占有率で、残留オーステナイトが4%未満では、伸び特性が低下し、一方15%を超えると伸びフランジ特性が劣化する。より好適な範囲は5%以上、12%未満である。
鋼組織の残部は、実質的にベイナイトである。なお、その他の組織としてパーライト、マルテンサイト等が混入する場合があるが、例えばマルテンサイトおよびパーライト等はおのおの3%未満、これらの総量が5%以下であれば許容でき、上記したフェライトおよび残留オーステナイト以外の残部は実質的にベイナイトであるといえる。より好ましくは総量が3%未満である。すなわち、本発明鋼では、フェライト、残留オーステナイトおよびベイナイトの合計が体積占有率で95%以上であり、より好ましくは97%超である。
フェライト中に含まれるTi,Mo,Cからなる析出物の平均直径が20nm以下で、かつ析出物間の平均間隔が60nm以下
Ti,Mo,Cからなる析出物は、後述するように主にフェライト中に微細に析出し、所望の引張疲労限を達成する上で効果がある。
Ti,Mo,Cのいずれかを含まない析出物では、析出物の微細化を達成できず、所望の引張疲労限が達成できない。また、該析出物の平均直径が20nm超、もしくは析出物間の平均間隔が60nm超では、転位の移動を抑制する効果が低下するため、やはり所望の引張疲労限が得られず、また伸びフランジ性も低下する。なお、析出物の平均直径の好適範囲は10nm以下、平均間隔の好適範囲は40nm以下である。
本発明では、Ti,Mo,Cからなる析出物は、主にフェライト中に析出する。この理由は、フェライトにおけるCの固溶限がオーステナイトより小さく、過飽和のCはフェライト中に析出し易いためと考えられる。実際、鋼板から作製した薄膜試料を透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察した結果、フェライト中に該析出物が認められた。
次に、本発明の製造工程について説明する。
なお、本発明の製造に用いられるスラブの組成は、前述した鋼板の組成と同様であるので、限定理由の説明は省略する。
本発明における溶製法は、通常の方法で良く、特に限定しない。転炉または電気炉で溶製し、取鍋精錬、脱ガス処理等を施し、連鋳法あるいは造塊法によってスラブとし、熱間圧延に供する。
スラブ加熱温度(SRT):1180℃以上
TiおよびMoは、スラブ中ではほとんどが炭化物として存在している。熱間圧延後にフェライト中に目標どおりに析出させるためには、Ti系炭化物を一旦溶解させる必要がある。そのためには1180℃以上(好ましくは1200℃以上)に加熱する必要がある。1180℃未満では、TiおよびCの固溶量が少なく、熱延後に析出するTi−Mo系炭化物が少なくなるため、析出物の平均間隔が広くなり、伸びフランジ性および疲労特性が劣化する。なお、1300℃を超えてスラブ加熱を行っても特性はほとんど変化せず、コストアップの要因となるので、スラブ加熱温度の上限は1300℃程度とするのが好適である。
仕上圧延温度:Ar3点以上、(Ar3点+100℃)以下
熱間圧延における仕上圧延の終了温度(仕上圧延温度ともいう)がAr3点未満では、(フェライト+オーステナイト)2相域での圧延となり、この場合にはフェライト中のひずみが解放されにくいため、伸び特性が劣化し、またフェライト中の析出物が粗大化するので、引張疲労特性と伸びフランジ特性が劣化する。一方、(Ar3点+100℃)を超える条件で圧延すると、組織が粗大化するだけでなく、必要量の残留オーステナイトが得られなくなる。従って、仕上圧延の終了温度は、Ar3点以上、(Ar3点+100℃)以下の範囲に限定した。
Ar3点未満でかつ(スラブ加熱温度/1.9+80)℃以上、(スラブ加熱温度/1.5+20)℃以下の温度まで平均冷却速度:20℃/s以上で冷却
所定の特性を発現させるためには、フェライト中に炭化物を絶妙に析出させる必要があり、そのためには、仕上圧延後の冷却速度および空冷温度域を上記範囲にコントロールすることが重要である。
ここに、仕上圧延後の平均冷却速度が20℃/sに満たないと、析出物が粗大化し、引張疲労特性および伸びフランジ特性が劣化する。
また、この冷却の停止温度域すなわち空冷の温度域も重要で、かかる温度域をAr3点未満でかつ(スラブ加熱温度/1.9+80)℃以上、(スラブ加熱温度/1.5+20)℃以下とすることによって、フェライト中にTi,Mo,Cからなる析出物を、それらの平均直径が20nm以下で、かつそれらの平均間隔が60nm以下となる状態で、析出させることができる。
ここに、上記の冷却の停止温度域すなわち空冷の温度域をスラブ加熱温度との関係で定めた理由は、スラブ加熱温度が高いほど、スラブ中の析出物が多く溶解し、その溶解量に応じて空冷中における析出物の生成条件が変わるため、スラブ加熱温度によって空冷温度域を変化させる必要があると考えられるからである。 なお、上記冷却の停止温度域は、この考えに基づき種々の実験を行って求めたものである。
また、上記冷却の停止温度域をAr3点未満としたのは、フェライト中に炭化物を析出させる必要があるためである。
図1に、スラブ加熱温度および冷却停止温度が、フェライト中に析出するTi,Mo,Cからなる析出物の平均直径および平均間隔に及ぼす影響について調べた結果を整理して示す。なお、図中○印は、析出物の平均直径が20nm以下でかつ平均間隔が60nm以下の場合を、また△印は、析出物の平均直径および平均間隔の少なくともいずれかが適正範囲を逸脱した場合を示す。またこの調査において、冷却停止温度はすべてAr3点未満の温度とした。
同図から明らかなように、本発明で所望する析出物の析出状態が得られるのは、スラブ加熱温度が1150℃超で、かつ冷却停止温度域が(スラブ加熱温度/1.9+80)℃以上、( スラブ加熱温度/1.5+20)℃以下の範囲を満足する場合であることが分かる。
なお、上記の冷却過程における冷却手段としては、水冷を用いた制御冷却などが有利に適合する。
空冷時間:3〜15秒
空冷時間が、3秒未満では40%以上のフェライトが生成せず、伸び特性が劣化する。一方、15秒を超えると析出物が粗大化し、伸びおよび伸びフランジ特性が劣化するので、空冷時間は3〜15秒間とした。
300℃以上、500℃以下まで20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、巻取る。
上記の空冷後、巻取りまでの平均冷却速度が20℃/s未満では、パーライトが生成するため、特性が劣化する。巻取り温度が、500℃超または300℃未満では所定量の残留オーステナイトが得られない。好ましい温度域は350℃以上、450℃以下である。
実施例1
表1に示す成分組成になる鋼を転炉で溶製し、連続鋳造によりスラブとしたのち、該スラブを、表2に示す条件で熱間圧延→冷却→巻取りを行って、板厚:2.0mmの熱延鋼板と した。
なお、表2中のAr3は、Ar3点を求める回帰式であるAr3=910−203×√C+44.7×Si+31.5×Mo(ここで、C,Si,Moは各元素の含有量(質量%))により求めた値である。
かくして得られた熱延鋼板のミクロ組織、引張特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性について調べた結果を、表3に示す。
鋼組織および材料特性の測定方法は次のとおりである。
(1)引張特性は、圧延方向に重直な方向を長手方向として採取したJIS5号試験片を用いてJIS Z 2241に準拠した方法で行った。
(2) 穴広げ試験は、日本鉄鋼連盟規格JFS-T1001-1996に準拠じて試験を行った。
(3) 残留オーステナイト量は、熱延板を板厚1/4位置まで研削した後、化学研磨によりさらに0.1mm研磨した面について、X線回折装置でMoのKα線を用いて、fcc鉄の(200),(220),(311)面とbcc鉄の(200),(211),(220)面の積分強度を測定し、これらから 残留オーステナイトの分率を求め、残留オーステナイトの体積占有率とした。
(4) フェライト量は、圧延方向に平行な断面について3%ナイタール溶液で組織を現出して、板厚1/4位置にて光学顕微鏡で400倍で観察し、画像処理によりフェライト部分の面積率を定量化し、これをフェライトの体積占有率とした。
(5) また、圧延方向に平行な断面について、4%ピクリン酸アルコールと2%ピロ硫酸ナトリウムを1対1に混合した腐食液で鋼組織を現出して、板厚1/4位置にて光学顕微鏡で400倍で観察し、マルテンサイトの有無を観察した。
上記3%ナイタール溶液および4%ピクリン酸アルコールと2%ピロ硫酸ナトリウムの混合腐食液での光学顕微鏡による組織観察、さらに3%ナイタール溶液での組織を現出した場合については、走査型電子顕微鏡で1000倍での組織観察も行い、フェライト、残留オーステナイト以外の残部組織の種類を決定した。残部組織の種類を表3に併せて示す。残部組織としては、ベイナイトがほとんどであったが、一部マルテンサイトあるいはパーライトが観察された。なお、観察されたマルテンサイトは、上記した4%ピクリン酸アルコールと2%ピロ硫酸ナトリウムの混合腐食液での観察から面積率を求め、これを体積占有率とした。パーライトは走査製電子顕微鏡での観察から面積率を求め、これを体積占有率とした。これらの結果も表3に示す。
なお、ベイナイトについては、上記したような組織観察では残留オーステナイトとの明確な分別が難しいため、特にベイナイト単独の体積占有率としては求めなかった。
このような組織観察の結果、得られた熱延鋼板において、マルテンサイトやパーライトの分率はそれぞれ3%未満であり、フェライトと残留オーステナイト以外の残部は実質的にベイナイトであること、すなわちフェライトと残留オーステナイト、ベイナイトの合計の体積分率は97%超であることを確認した。
(6) 析出物観察は、透過型電子顕微鏡(TEM)により20万倍以上でフェライト組織観察を行った。Ti,Mo等の組成は、TEMに装備されたエネルギー分散型X線分光装置(EDX)による分析から決定した。析出物の直径は画像処理により、析出物を円とみなしたときの平均直径を求めた。析出物間隔は電子顕微鏡写真上の300nm四方の領域に存在する析出物の個数を数え 、試料の膜厚を測定して析出物をカウントした試料の体積を計算し、析出物が均一分散したときの間隔を計算により求め、析出物平均間隔とした。
(7) 引張疲労試験は、応力比R0.05の条件で行い、繰り返し数107での疲労限(FL)を 求め、耐久比(FL/TS)を求めた。なお、応力比Rとは、最小繰返し応力/最大繰返し応力で定義される値である。この耐久比(FL/TS)が0.75以上であれば引張疲労特性に優れていると言える。
Figure 0004736441
Figure 0004736441
Figure 0004736441
表3に示したとおり、発明例はいずれも、板厚:2.0mmで、TS≧780 MPaという高い強度と共に、伸び(El)≧27%、穴広げ率(λ)≧65%以上、疲労試験における耐久比(FL/TS)≧0.75という優れた特性が得られている。
実施例2
表4に示す成分組成になる鋼を転炉で溶製し、連続鋳造によりスラブとしたのち、該スラブを、表5に示す条件で熱間圧延→冷却→巻取りを行って、板厚:2.0mmの熱延鋼板とした。
かくして得られた熱延鋼板のミクロ組織、引張特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性を、実施例1と同様にして調査した。
得られた結果を表6に示す。
Figure 0004736441
Figure 0004736441
Figure 0004736441
表6に示したとおり、発明例はいずれも、板厚:2.0mmで、TS≧780 MPaという高い強度と共に、伸び(El)≧27%、穴広げ率(λ)≧65%以上、疲労試験における耐久比(FL/TS)≧0.75という優れた特性を得ることができた。
スラブ加熱温度および冷却停止温度が、フェライト中に析出するTi,Mo,Cからなる析出物の平均直径および平均間隔に及ぼす影響を示したグラフである。

Claims (8)

  1. 質量%で、
    C:0.08%超、0.2%以下、
    Si:0.3%以上、2.0%以下、
    Mn:0.3%以上、2.0%以下、
    P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、
    Al:0.05%以下、
    Ti:0.03%以上、0.2%以下および
    Mo:0.03%以上、0.5%以下
    を含み、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなり、組織全体に対する体積占有率で、フェライト:40%以上、96%以下、残留オーステナイト:4%以上、15%以下、残部:ベイナイトおよび総量で5%以下のその他の鋼組織からなり、フェライト中にTi,Mo,Cからなる析出物を含み、かかる析出物の平均直径が20nm以下、析出物間の平均間隔が60nm以下であり、引張強度が 780 MPa以上であることを特徴とする伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
  2. 前記熱延鋼板が、さらに質量%で、
    Nb:0.01%以上、0.1%以下および
    V:0.02%以上、0.2%以下
    のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成からなることを特徴とする請求項1記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
  3. 前記熱延鋼板が、さらに質量%で、
    Cu:0.01%以上、1.2%以下、
    Ni:0.01%以上、1.2%以下および
    Cr:0.01%以上、1.0%以下
    のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする請求項1または2記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
  4. 前記熱延鋼板が、さらに質量%で、
    Zr:0.02%以上、0.2%以下、
    B:0.0001%以上、0.002%以下、
    Ca:0.0005%以上、0.002%以下および
    REM:0.0005%以上、0.02%以下
    のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする請求項1,2または3記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板。
  5. 質量%で、
    C:0.08%超、0.2%以下、
    Si:0.3%以上、2.0%以下、
    Mn:0.3%以上、2.0%以下、
    P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、
    Al:0.05%以下、
    Ti:0.03%以上、0.2%以下および
    Mo:0.03%以上、0.5%以下
    含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成からなるスラブを、1180℃以上の温度に加熱し、Ar3点以上、(Ar3点+100℃)以下の条件で仕上圧延を終了したのち、Ar3 点未満でかつ(スラブ加熱温度/1.9+80)℃以上、(スラブ加熱温度/1.5+20)℃以下の温度まで平均冷却速度:20℃/s以上で冷却し、ついで3〜15秒間の空冷後、300℃以上 、500℃以下まで20℃/s以上の平均冷却速度で冷却したのち、巻取り、引張強度を 780 MPa以上とすることを特徴とする伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
  6. 前記スラブが、さらに質量%で、
    Nb:0.01%以上、0.1%以下および
    V:0.02%以上、0.2%以下
    のうちから選んだ少なくとも一種を含有する組成からなることを特徴とする請求項5記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
  7. 前記スラブが、さらに質量%で、
    Cu:0.01%以上、1.2%以下、
    Ni:0.01%以上、1.2%以下および
    Cr:0.01%以上、1.0%以下
    のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする請求項5または6記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
  8. 前記スラブが、さらに質量%で、
    Zr:0.02%以上、0.2%以下、
    B:0.0001%以上、0.002%以下、
    Ca:0.0005%以上、0.002%以下および
    REM:0.0005%以上、0.02%以下
    のうちから選んだ一種または二種以上を含有する組成からなることを特徴とする請求項5,6または7記載の伸び特性、伸びフランジ特性および引張疲労特性に優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
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