JP2013127098A - 加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】引張強度TSが590MPa以上、伸びElが25%以上、穴広げ率λが80%以上の加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】鋼板表面に溶融亜鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、鋼板が、mass%で、C:0.10以上0.18以下、Si:0.5超え1.5以下、Mn:0.5以上1.5以下、P:0.05以下、S:0.005以下、Al:0.05以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、ミクロ組織がフェライトとパーライトを有し、フェライトの体積率が70%以上97%以下、パーライトの体積率が3%以上、フェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率が2%以下、フェライト、パーライト、セメンタイト以外の相の体積率が合計で3%未満であり、フェライトの平均粒径が7μm以下である加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車部品などに適用可能な加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板、特に、引張強度TSが590MPa以上、伸びElが25%以上(板厚1.6mm、JIS 5号試験片の場合)、伸びフランジ性の指標である穴広げ率λが80%以上の高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法に関する。
近年、環境保全の観点から、車体軽量化による自動車の燃費向上が重要な課題となっている。このため、自動車部品の素材である鋼板の高強度化による薄肉軽量化が検討されている。しかし、一般には、鋼板の高強度化に伴いその加工性は低下するため、高強度と良好な加工性を兼ね備え、さらに耐食性にも優れた溶融亜鉛めっき鋼板が強く要望されている。
これまで、加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板についていくつかの提案がなされている。例えば、特許文献1には、高張力熱延鋼板を下地とする溶融亜鉛めっき鋼板であって、質量%で、C:0.04%〜0.1%、Si:0.7%以下、Mn:1.3〜2.3%、Al:0.05%以下、Nb:0.02〜0.05%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.007%以下を含有し、残部が実質的に鉄からなり、マトリックスが平均粒径20μm以下のフェライト粒からなり、フェライト粒界に粒径5μm以下のパーライトまたはセメンタイトが分散された組織であることを特徴とする伸びフランジ性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板が開示されている。また、特許文献2には、重量%で、C:0.05〜0.15%、Mn:0.8〜1.6%、Si:0.3〜1.5%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、不純物としてのSが0.02%以下である鋼のスラブを、1280℃以上の温度に加熱し、880℃以上の仕上温度で熱間圧延を終了し、得られた熱延鋼板を酸洗した後、連続溶融亜鉛めっきラインにて、750〜900℃の温度範囲で焼鈍し、焼鈍後の冷却過程で浴温420〜520℃の溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、引き続いて520〜640℃の温度範囲で3秒以上保持する条件で合金化処理することを特徴とする熱延高張力合金溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法が開示されている。
特開2002-12947号公報 特開平4-141566号公報
しかしながら、特許文献1に記載の溶融亜鉛めっき鋼板では、十分な伸びElが得られないという問題がある。また、特許文献2に記載の製造方法で製造された熱延高張力合金溶融亜鉛めっき鋼板では、TSが590MPa以上となるように高強度化を図ると、80%以上のλが得られない。
本発明は、TSが590MPa以上、Elが25%以上、λが80%以上の加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板について検討したところ、フェライトとパーライトを有し、フェライトの体積率が70%以上97%以下、パーライトの体積率が3%以上とし、さらにフェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率が2%以下であり、それ以外の相の体積率が合計で3%未満であり、フェライトの平均粒径が7μm以下であるミクロ組織とすることが効果的であることを見出した。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、鋼板表面に溶融亜鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、前記鋼板が、mass%で、C:0.10%以上0.18%以下、Si:0.5%超え1.5%以下、Mn:0.5%以上1.5%以下、P:0.05%以下、S:0.005%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、ミクロ組織がフェライトとパーライトを有し、前記フェライトの体積率が70%以上97%以下、前記パーライトの体積率が3%以上であり、前記フェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率が2%以下で、前記フェライト、パーライト、セメンタイト以外の相の体積率が合計で3%未満であり、前記フェライトの平均粒径が7μm以下であることを特徴とする加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を提供する。
本発明の高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、さらに、mass%で、Cr:0.01%以上1.0%以下、Ti:0.01%以上0.1%以下、V:0.01%以上0.1%以下のうちから選ばれた少なくとも一種を含有することが好ましい。
本発明の高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、上記の組成を有する鋼スラブに、熱間圧延を施し熱延板とする工程と、該熱延板に、Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱後、450℃以上600℃以下の温度域に平均冷却速度5℃/s以上30℃/s以下で冷却し、該温度域に100s以上滞在させる連続焼鈍を施す工程と、該連続焼鈍を施した後の熱延板に、溶融亜鉛めっき処理を施す工程とを有する方法により製造可能である。
本発明により、TSが590MPa以上、Elが25%以上、λが80%以上の加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板を製造することが可能になった。
本発明の溶融亜鉛めっき鋼板は、鋼板表面に溶融亜鉛めっき層あるいは合金化溶融亜鉛めっき層が形成されためっき鋼板である。
本発明の高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法の限定理由について、以下に詳述する。
(1) 組成
以下、成分元素の含有量の単位である%は、mass%を意味するものとする。
C:0.10%以上0.18%以下
Cはパーライトなどのフェライト以外の第二相を形成し、鋼板の強度上昇に寄与する。590MPa以上のTSを得るためには、0.10%以上のC量が必要である。しかし、0.18%を超えるとパーライトなどの第二相が多くなり過ぎてフェライトが少なくなりすぎるため、Elやλが低下する。以上より、C量は0.10%以上0.18%以下とする。好ましくは0.12%以上0.16%以下である。
Si:0.5%超え1.5%以下
Siは固溶強化に寄与する元素である。590MPa以上のTSを得るためには、0.5%超えのSi量が必要である。しかし、1.5%を超えるとスケールの生成により鋼板の表面性状が悪化する。以上より、Si量は0.5%超え1.5%以下とする。好ましくは0.7%以上1.2%以下である。
Mn:0.5%以上1.5%以下
Mnは固溶強化に寄与する元素である。590MPa以上のTSを得るためには、0.5%以上のMn量が必要である。しかし、1.5%を超えると偏析によりλの低下が生じる。以上より、Mn量は0.5%以上1.5%以下とする。好ましくは1.1%以上1.5%以下である。
P:0.05%以下
Pは固溶強化に寄与する元素である。しかし、0.05%を超えると偏析によるElの低下が生じる。以上より、P量は0.05%以下とする。好ましくは0.03%以下である。
S:0.005%以下
S量が0.005%を超えると旧オーステナイト粒界へS偏析が起きたり、鋼板中にMnSが析出し、λの低下を招く。以上より、S量は0.005%以下とするが、少ないほど好ましい。
Al:0.05%以下
Alは鋼の脱酸剤として添加され、鋼の清浄度を向上させるのに有効な元素である。しかし、0.05%を超えると介在物が多量に発生し、鋼板の表面欠陥の原因となる。以上より、Al量は0.05%以下とする。好ましくは0.03%以下である。
残部はFeおよび不可避的不純物とするが、さらに、Cr:0.01%以上1.0%以下、Ti:0.01%以上0.1%以下、V:0.01%以上0.1%以下のうちから選ばれた少なくとも一種を含有させることができる。これは、Cr、TiおよびVには、熱間圧延温度域でのオーステナイトの再結晶および回復を抑制し、フェライトの細粒化を促進したり、炭化物を形成して、あるいは固溶状態でフェライトを強化する働きがあるためである。なお、同様の効果を得る元素としてNbがあるが、これら元素の添加は、同量のNbを添加した場合ほど延性(El)を低下させることはない。好ましくはCr:0.20%以下0.5%以下、Ti:0.02%以上0.05%以下、V:0.02%以上0.05%以下である。
なお、不可避的不純物として、例えば、Oは0.003%以下、Cu、Ni、Sn、Sbはそれぞれ0.05%以下程度である。
(2) ミクロ組織
鋼板の高強度化と加工性の向上を図るため、フェライトとパーライトを有し、フェライト粒界に存在するセメンタイト量を制限したミクロ組織にする。
フェライトの体積率:70%以上97%以下
フェライトの組織全体に占める体積率が70%未満では80%以上のλが得られない。一方、体積率が97%を超えるとパーライトの量が減少するため、590MPa以上のTSが得られない。以上より、フェライトの体積率は70%以上97%以下とする。好ましくは95%以下であり、80%以上90%以下とすることがより好ましい。
パーライトの体積率:3%以上
パーライトの体積率を3%以上とするとλが向上する。好ましくは5%以上である。これは、セメンタイト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトに比べ、パーライトは軟質であるため、加工後にフェライトとマルテンサイトとの界面やフェライトと残留オーステナイトとの界面で発生するボイド数に比べて、フェライトとパーライトとの界面で発生するボイド数が少ないためと考えられる。
フェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率:2%以下
本発明の鋼板には、フェライト、パーライトの他に、セメンタイト、マルテンサイトなどが含まれる場合がある。セメンタイトの中でもフェライト粒界に存在するセメンタイトの組織全体に占める体積率が2%を超えると、穴広げ加工時にフェライトとセメンタイト界面で発生するボイド数が増加するためにλの低下を招く。よって、フェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率は2%以下とする。なお、0%であってもよい。
フェライト、パーライト、フェライト粒界に存在するセメンタイト以外の相の体積率:合計で3%未満
フェライト、パーライト、フェライト粒界に存在するセメンタイト以外のその他の相としては、マルテンサイトや残留オーステナイトなどを挙げられるが、こうした相の量は、組織全体に占める合計の体積率で3%未満であれば、要求される鋼板特性に大きな影響を与えることはないため、フェライト、パーライト、フェライト粒界に存在するセメンタイト以外の相の体積率は、合計で3%未満とする。好ましくは2.5%以下であり、0%であってもよい。
フェライトの平均粒径:7μm以下
フェライトの平均粒径が7μmを超えると強度低下が生じるため、590MPa以上のTSが得られない。以上より、フェライトの平均粒径は7μm以下とする。好ましくは5μm以下である。
ここで、フェライト、パーライト、セメンタイト、マルテンサイト、残留オーステナイトの組織全体に占める体積率は、鋼板の圧延方向に平行な板厚断面を研磨した後、ナイタール液で腐食し、光学顕微鏡で倍率1000倍で3視野撮影して、画像処理により組織の種類を選別して求めた。また、同時に、フェライトの平均粒径を切断法により算出した。ここで、フェライトの平均粒径を求めるにあたり、光学顕微鏡で倍率1000倍で撮影した画像(圧延方向に84μm、板厚方向に65μmに相当)を縦に20分割、横に20分割した直行する線分を作図し、1つの線分で切断されるフェライト粒の長さの総和を切断されるフェライトの数で除した値を切片長さとし、各線分での平均切片長さLを算出した。そして、平均粒径dは、次式によって求めた。
d=1.13×L
また、フェライト粒界に存在するセメンタイトの組織全体に占める体積率は、走査型電子顕微鏡で倍率3000倍で3視野撮影し、画像処理によりフェライト粒界に存在するセメンタイトを抽出して求めた。
(3) 製造方法
鋼スラブ:使用する鋼スラブは、転炉等の公知の方法により上記の成分組成に溶製した溶鋼を成分のマクロ偏析を防止するために連続鋳造法で製造することが好ましいが、造塊法で製造することもできる。
熱間圧延:こうして製造された鋼スラブは、室温まで冷却後あるいは室温まで冷却せずに加熱炉で再加熱したり、加熱炉を通さず高温のまま保熱して、熱間圧延される。熱延条件は、特に限定する必要はないが、鋼スラブを1100℃〜1300℃の範囲に加熱したのち、850℃〜950℃で熱間圧延(仕上圧延)を終了し、720℃以下で巻取ることが好ましい。これは以下の理由による。すなわち、加熱温度が1100℃未満では鋼の変形抵抗が高いため、熱間圧延が困難になる場合があり、1300℃を超えると結晶粒径が粗大化するため、TSが低下する場合がある。また、仕上圧延の終了温度が850℃未満では圧延中にフェライトが生成するため、伸展したフェライトが形成され、λの低下を招く場合があり、950℃を超えると結晶粒径が粗大化するため、TSが低下する場合がある。さらに、巻取りの温度が720℃を超えると、内部酸化層の形成が著しくなり、化成処理性および塗装後耐食性を劣化させる場合がある。
熱間圧延後の熱延板は、鋼板表面に生成しているスケールを除去するために酸洗処理される。
連続続焼:酸洗処理後の熱延板には、冷間圧延を施すことなく、Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱後、450℃以上600℃以下の温度域に平均冷却速度5℃/s以上30℃/s以下で冷却し、該温度域に100s以上滞在させる連続焼鈍が施される。Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱するのは、フェライトとパーライトを有するミクロ組織を形成するためである。また、加熱後、450℃以上600℃以下の温度域に平均冷却速度5℃/s以上30℃/s以下で冷却するのは、600℃を超えるとフェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率が2%を超えるため、目標とするλが得られず、450℃未満ではマルテンサイトの体積率が3%以上となるため、目標とするλがえられず、平均冷却速度が5℃/s未満ではフェライト粒が粗大化し、590MPa以上のTSが得られず、30℃/sを超えるとフェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率が2%を超え、80%以上のλが得られないためである。なお、平均冷却速度は10℃/s以上20℃/s以下とすることが好ましい。該冷却に引き続き、450℃以上600℃以下の温度域に100s以上滞在させるのは、100s未満ではパーライトの量が減少して、λが低下するためである。滞在時間はさらに150s以上とすることが好ましい。なお、あまりに長時間滞在させても効果が飽和するだけであるため、生産効率の観点からは300s以下とすることが好ましい。
溶融亜鉛めっき処理:連続焼鈍後の熱延板は、引き続き溶融亜鉛めっき処理が施される。通常は、450℃近傍の温度に保持された溶融亜鉛めっき浴に浸漬され、鋼板表面に所望の厚さの溶融亜鉛めっき層が形成される。溶融亜鉛めっき処理条件は、所望の溶融亜鉛めっき層厚さに応じて、常用の条件を適用できるが、溶融亜鉛めっき浴の浴温を420℃〜520℃とすることが好ましい。これは、420℃未満では亜鉛が凝固するため、表面性状が悪化し、520℃を超えるとめっき層の密着性が低下する場合があるためである。溶融亜鉛めっき処理後は、必要に応じて、溶融亜鉛めっき層を合金化して鋼板表面に合金化溶融亜鉛めっき層を形成するため480℃〜550℃の温度範囲で合金化処理を施すこともできる。
また、上記溶融亜鉛めっき処理後の鋼板には、プレス成形時の潤滑油保持のため、伸長率3%以下で調質圧延を施してもよい。
表1に示す組成の鋼を溶製し、スラブとなした後、1200℃に加熱し、圧延終了温度890℃で熱間圧延し、600℃で巻取って板厚1.6mmの熱延板とした。次いで、熱延板を酸洗後、表2に示す連続焼鈍条件で連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)にて連続焼鈍を施し、溶融亜鉛めっき処理を施した後、一部を除いて、500℃で亜鉛めっきの合金化処理を施した。そして、溶融亜鉛めっき処理あるいは亜鉛めっきの合金化処理後には、伸張率1.5%の調質圧延を施した。なお、表1に示す鋼のAc1変態点、Ac3変態点は、それぞれ次の式より算出した。
Ac1変態点(℃)=723+29.1(%Si)-10.7(%Mn)+16.9(%Cr)
Ac3変態点(℃)=910-203(%C)1/2+44.7(%Si)-30(%Mn)+700(%P)+400(%Al)-11(%Cr)
+104(%V)+400(%Ti)
ただし、(%M)は元素Mのmass%を表す。
このようにして得られた溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板に対し、上記の方法によりミクロ組織を調べるとともに、JIS 5号試験片を用いて、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行い、TSおよびElを測定した。また、100mm角の試験片を用いて、日本鉄連規格JFST1001-1996に準拠して穴広げ試験を行い、λを測定した。
結果を表3に示す。
本発明例の鋼板は、いずれもTSが590MPa以上、Elが25%以上、λが80%以上であり、加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板であることがわかる。これに対して、比較例の鋼板では、目的とするTSあるいはλが得られていない。
Figure 2013127098
Figure 2013127098
Figure 2013127098

Claims (3)

  1. 鋼板表面に溶融亜鉛めっき層または合金化溶融亜鉛めっき層を有する溶融亜鉛めっき鋼板であって、前記鋼板が、mass%で、C:0.10%以上0.18%以下、Si:0.5%超え1.5%以下、Mn:0.5%以上1.5%以下、P:0.05%以下、S:0.005%以下、Al:0.05%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、ミクロ組織がフェライトとパーライトを有し、前記フェライトの体積率が70%以上97%以下、前記パーライトの体積率が3%以上であり、前記フェライト粒界に存在するセメンタイトの体積率が2%以下で、前記フェライト、パーライト、セメンタイト以外の相の体積率が合計で3%未満であり、前記フェライトの平均粒径が7μm以下であることを特徴とする加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  2. さらに、mass%で、Cr:0.01%以上1.0%以下、Ti:0.01%以上0.1%以下、V:0.01%以上0.1%以下のうちから選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載の加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 請求項1または2に記載の化学組成を有する鋼スラブに、熱間圧延を施し熱延板とする工程と、該熱延板に、Ac1変態点とAc3変態点の間の二相温度域に加熱後、450℃以上600℃以下の温度域に平均冷却速度5℃/s以上30℃/s以下で冷却し、該温度域に100s以上滞在させる連続焼鈍を施す工程と、該連続焼鈍を施した後の熱延板に、溶融亜鉛めっき処理を施す工程とを有することを特徴とする加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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