JP5874300B2 - アスファルト合材付着防止剤 - Google Patents

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Description

本発明は、アスファルト合材に対する付着防止効果および剥離効果が高く、水で希釈後も常温ないし低温下で安定なアスファルト合材付着防止剤に関する。
道路舗装で用いられているアスファルト合材は、接着剤であるアスファルトと、道路の基礎部分となる骨材とからなっている。アスファルトは冷えて固まることにより接着性を発現することから、アスファルト合材の製造工場やアスファルト合材を取扱う道路舗装現場では、装置や機器へのアスファルト合材の付着を防止することが作業性を低下させないために重要である。特にアスファルト合材工場内設備であるホッパー、スキップエレベータ、ベルトコンベアは、他の設備と比較し、接触頻度が高く付着が生じやすく、またアスファルト合材の付着が生じると付着部にアスファルト合材が徐々に堆積してゆき、詰まり等の原因となり作業効率が大幅に低下する。そのため、これらホッパー、スキップエレベータ、ベルトコンベアには、アスファルト合材の付着および堆積を防ぐために、付着防止性ならびに剥離性を有するアスファルト合材付着防止剤が必要である。
従来、ホッパー、スキップエレベータ、ベルトコンベアに付着したアスファルト合材の剥離には、軽油、重油等の鉱物油を、タンクからパイプラインを通じて、ホッパー、スキップエレベータ、ベルトコンベアに、合材の接触するタイミングに合わせ、自動制御で定期的に散布を行っていた。しかし軽油、重油等の鉱物油を使用すると噴霧した油が製造設備外に流出して環境上の問題が生じていた。
そのため、軽油、重油等の鉱物油と同等以上の性能で環境上の問題が生じ難いアスファルト合材付着防止剤が望まれている。例えば、特許文献1にはソルビタン脂肪酸エステル類又はポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類の非イオン界面活性剤および鉱油を含有するアスファルト付着防止剤、特許文献2にはポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類の非イオン性界面活性剤および動植物油脂を含有する水溶性潤滑油組成物、特許文献3には多価アルコールなどの水溶性有機化合物を主成分とするアスファルト用付着防止剤、特許文献4にはポリオキシアルキレングリコール誘導体を含有する付着防止剤がそれぞれ開示されており、これらは一般的に水で希釈して使用され、希釈液としてタンク等に保管される。
しかしながら、特許文献1、特許文献2の付着防止剤は、水で希釈直後は付着防止性、剥離性を有するものの、経時で油水分離が生じるため、タンク内の上下層で濃度勾配が生じ易い。そのため、濃度が低い層が噴霧された場合は、付着防止性、剥離性が得られず、また、パイプライン内で油水分離が生じると、詰まりが生じ散布が行えなくなるという問題があった。道路舗装工事は気温が低い冬場に多く行なわれ、特に低温時での希釈液の分離は問題であった。また、特許文献3、特許文献4の付着防止剤は、水で希釈後も経時での分離は起こり難くので、上記の問題は解決されるものの、剥離性が十分ではなく、ホッパー、スキップエレベータ、ベルトコンベアではアスファルト合材の付着および堆積が発生していた。
すなわち、付着防止効果および剥離効果を充分満足し、経時で希釈液の分離が起こり難くいアスファルト合材付着防止剤は未だ得られていないのが現状である。特に道路舗装工事は気温が低い冬場に多く行なわれるので、低温下においても希釈液の分離が起こり難いことが望まれている。
特開平7−292346号公報 国際公開第2003/035809号 特開2006−241409号公報 特開平8−127761号公報
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、その目的は、アスファルト合材の付着防止効果および剥離性能が高く、水で希釈後も常温ないし低温下で安定なアスファルト合材付着防止剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定のアルキレンオキシド誘導体、所定の物性を有する流動パラフィンを含有するアスファルト合材付着防止剤が、付着防止効果および剥離効果が高く、水で希釈後も常温ないし低温下で安定なことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示すアスファルト合材付着防止剤である。
式(1)で示される化合物(A)、式(2)で示される化合物(B)、40℃の動粘度が1〜40mm2/sであり、−10℃で液状の流動パラフィン(C)を含有し、(A)、(B)、(C)の各質量比が、(A)32〜94質量%、(B)5〜60質量%、(C)1〜8質量%であるアスファルト合材付着防止剤。
O−[(EO)(AO)]−R ・・・(1)
(式中R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4の炭化水素基、EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mはオキシエチレン基の平均付加モル数、nは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、mは1〜5、nは1〜5である。EOとAOの各含有量の合計に対するAO含有量の割合は20〜75質量%である。EOとAOはブロック状で付加していてもランダム状で付加していてもよい。)
O−[(EO)(PO)]−R ・・・(2)
(式中R、Rはそれぞれ独立して炭素数6〜18の炭化水素基、炭素数6〜18のアシル基もしくは水素原子である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基、kはオキシエチレン基の平均付加モル数、lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、kは2〜30、lは0〜20である。EOとPOの各含有量の合計に対するPO含有量の割合は0〜50質量%である。EOとPOはブロック状で付加している。)
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、アスファルト合材の付着防止効果および剥離効果が高く、水で希釈後も常温ないし低温下で安定である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のアスファルト合材付着防止剤は、(A)成分、(B)成分、および(C)成分を含有する。なお、(A)成分、(B)成分、および(C)成分の各質量比の合計は100質量%である。まず、式(1)で示される化合物(A)について説明する。
〔(A)成分〕
本発明で用いられる(A)成分は式(1)で示される化合物である。
O−[(EO)(AO)]−R ・・・(1)
式(1)で示される化合物において、R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4の炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜2の炭化水素基である。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基であり、好ましくはメチル基である。
EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基である。AOとしては、例えば、オキシプロピレン基、1,2−オキシブチレン基が挙げられ、好ましくはオキシプロピレン基である。mはEOの平均付加モル数であり、1≦m≦5、好ましくは2≦m≦3である。mが5を超えると剥離性が悪くなる。nはAOの平均付加モル数であり、1≦n≦5、好ましくは1≦n≦2である。nが5を超えると水希釈液の安定性が悪くなる。また、m+nは2〜10が好ましく、3〜5が特に好ましい。
EOとAOの各含有量の合計に対するAO含有量の割合は、20〜75質量%であり、好ましくは40〜60質量%である。20質量%未満では剥離性が悪くなり、75質量%を超えると水希釈液の安定性が悪くなる。
式(1)におけるEOとAOの配列順序は、特に限定はなく、ブロック状でもランダム状でもよいが、好ましくはランダム状である。
本発明の式(1)で示される化合物(A)は、公知の方法で製造することができる。例えば、炭素数1〜4のアルコールにエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。
なお、水酸基を有している化合物にエチレンオキシド(EO)および炭素数3〜4のアルキレンオキシド(AO)を付加重合する段階においては、EOとAOとをランダム重合しても良く、ブロック重合しても良い。また、オキシエチレン基(EO)や炭素数3〜4のオキシアルキレン基(AO)の各平均付加モル数、EOとAOの各含有量の合計に対するAO含有量の割合は、エチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドの各使用量を調整することによって、調整することができる。
本発明のアスファルト合材付着防止剤における(A)成分の含有率は、32〜94質量%であり、好ましくは45〜89質量%である。32質量%未満であると剥離性が悪くなり、94質量%より多いと水希釈液の安定性が悪くなる。なお、1種または2種以上の化合物(A)を用いることができる。
〔(B)成分〕
本発明で用いられる(B)成分は式(2)で示される化合物である。
O−[(EO)(PO)]−R ・・・(2)
式(2)で示される化合物において、R、Rは炭素数6〜18の炭化水素基、炭素数6〜18のアシル基もしくは水素原子である。具体的には例えばヘキシル基、ヘプシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、イソオクタデシル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、ノナノイル基、イソノナノイル基、デカノイル基、イソデカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、ヘプタデカノイル基、オクタデカノイル基、オクタデセノイル基、イソオクタデカノイル基等が挙げられる。また、炭素数6〜18の炭化水素基およびアシル基として、混合脂肪酸由来の炭化水素基およびアシル基を用いることができ、混合脂肪酸としては、ヤシ油脂肪酸などが挙げられる。好ましくは、2−エチルヘキシル基、イソデシル基、オクタデセノイル基である。また、R、Rのうちいずれか一方が炭化水素基もしくはアシル基であり、もう一方が水素原子の組み合わせが好ましい。
EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基である。kはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、2≦k≦30、好ましくは4≦k≦10である。lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、0≦l≦20、好ましくは0≦l≦5である。EOとPOの各含有量の合計に対するPO含有量の割合は0〜50質量%である。好ましくはEOのみ(すなわち0質量%)であるか、もしくはEOとPOの各含有量の合計に対するPO含有量の割合が30〜40質量%である。EOとPOはブロック状で付加している。
本発明の式(2)で示される化合物(B)は、化合物(A)と同様に、公知の方法で製造することができる。例えば、炭素数6〜18のアルコールにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加重合することによって得られる。また、必要に応じて、さらにハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させたり、脂肪酸をアルカリ触媒の存在下にエステル反応させたりすることによって得られる。
本発明のアスファルト合材付着防止剤における(B)成分の含有率は、5〜60質量%であり、好ましくは10〜50質量%である。5質量%未満であると水希釈液の安定性が悪くなり、60質量%より多いと剥離効果が悪くなる。なお、1種または2種以上の化合物(B)を用いることができる。
〔(C)成分〕
本発明で用いられる(C)成分は、動粘度が40℃で1〜40mm2/sであり、−10℃で液状の流動パラフィンである。流動パラフィンの動粘度が1〜10mm2/sであることが剥離性の面から好ましい。ここでいう流動パラフィンとは、直鎖もしくは分岐鎖を有する飽和炭化水素からなる、無色透明、無味無臭で精製度の高い炭化水素油であり、例えば、石油の潤滑油留分に含められる芳香族炭化水素や硫黄化合物のような不純物を除去し、高純度に精製することによって得られ、もしくはオレフィンを原料として重合し、高純度に精製することによって得られる。動粘度が40℃で1〜40mm2/sであり、−10℃で液状の条件を満たすものであれば特に制限はないが、好ましくはポリイソブテンである。なお、動粘度はJIS
K2283などの方法により測定することができる。
本発明のアスファルト合材付着防止剤における(C)成分の含有率は、1〜8質量%であり、好ましくは3〜6質量%である。1質量%未満であると剥離性が悪くなり、8質量%より多いと水希釈液の安定性が悪くなる。なお、1種または2種以上の化合物(C)を用いることができる。
〔アスファルト合材付着防止剤〕
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、アスファルト合材に接触する工場設備や機材にアスファルト合材が付着するのを防止する目的で、あるいは付着したアスファルト合材を剥離する目的で用いられる。アスファルト合材は、アスファルトを結合材として、骨材(砂利や砂、一部融解スラグ等)やフィラーを混合した混合材料であり、道路等の舗装に使用される。
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、通常、水で希釈して使用する。希釈倍率は原液に対して水で3〜100質量倍、好ましくは5〜50質量倍である。但し、場合によっては本発明のアスファルト合材付着防止剤を原液で使用しても良い。
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、ホッパー、スキップエレベータ等の合材工場設備で主に使用されるが、運搬に使用されるダンプトラックの荷台、舗装機器であるフィニッシャー、マカダムローラー、タイヤローラー等に使用しても良い。本発明のアスファルト合材付着防止剤は、刷毛等により塗布して使用しても良く、あるいはスプレー等により噴霧して使用しても良い。
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、添加剤を組み合わせて用いてもよい。かかる添加剤としては、例えば、有機または無機塩類、pH調整剤、殺菌剤、キレート剤、色素、香料などが挙げられる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例において、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基、BOはオキシブチレン基である。
表1に示す化合物A1〜A6、表2に示す化合物B1〜B6、表3、4に示す(C)成分のポリイソブテンを用いて、表3、4に示す質量比で、アスファルト合材付着防止剤を調製した。得られた各アスファルト合材付着防止剤について下記のテストを行なった。全ての試験において「◎」および「○」の評価のものを合格とした。なお、表1中の化合物A1〜A6は、式(1)で示される化合物における各種パラメーターを表1に示す数値等にしたものである。また、表2中の化合物B1〜B6は、式(2)で示される化合物における各種パラメーターを表2に示す数値等にしたものである。さらに、表3、4に示す(C)成分のポリイソブテンおよび表4に示す軽油は、いずれも−10℃で液状である。
(1)付着防止性テスト
各アスファルト合材付着防止剤を水で10倍に希釈した液を100mlスクリュー管に50ml入れて用意し、吸い込みノズルがスクリュー管の底部に届くようスプレー噴射口を取り付けた。希釈液1gを20cm×15cmのSS400鋼材にスプレーした後、150℃に加熱したストレートアスファルト合材(密粒度アスファルト合材 ストレートアスファルト 6% ストレートアスファルト針入度60〜80:JISK2207)を1kg乗せ、1分間常温で放置した。その後、鋼材を70度の角度に傾斜させ、ストレートアスファルト合材を落とした。このストレートアスファルト合材を1kg乗せる、1分間常温で放置する、鋼材を70度の角度に傾斜させストレートアスファルト合材を落とすという一連の操作を10回繰り返し行った。
その後の鋼板に付着したストレートアスファルト合材量と鋼板表面の外観を評価した。アスファルト合材の付着は細かいアスファルト合材の付着に始まり、繰り返し接触することで付着したアスファルト合材に堆積してゆき、大きなかたまりの付着となる。そのためアスファルト合材の大きなかたまりの付着のみならず、細かいアスファルト合材の付着が少ない薬剤ほど良好であると判断できる。アスファルト合材付着防止剤を水で10倍に希釈した液は、希釈直後の液と、25℃で1週間静置した後の液とで各々試験を行った。付着防止性の評価は、下記の評価基準に従い行なった。
(評価基準)
◎:付着量が5g未満であり、鋼材表面にアスファルト合材の付着がほとんど見られない。
○:付着量が5g以上10g未満であり、鋼材表面に細かいアスファルト合材の付着が多くみられる。
△:付着量が10g以上100g未満であり、鋼材表面に細かいアスファルト合材の付着が多くみられ、一部堆積しかたまりが生じている。
×:付着量が10g以上で、鋼材表面全体にアスファルト合材の堆積が見られる。
(2)剥離性テスト
150℃に加熱したストレートアスファルト合材(密粒度アスファルト合材、ストレートアスファルト:6%、ストレートアスファルト針入度:60〜80:JISK2207)を20cm×15cmのSS400鋼材に1kg乗せて10分間常温で放置し、アスファルト合材が1kg付着した鋼材を作成した。その後、アスファルト合材が付着した鋼材を、各アスファルト合材付着防止剤を水で10倍に希釈した直後の液、および水で10倍に希釈した後、1週間常温で静置しておいた液に、10分間70℃浸漬した。液から鋼材を取り出し、鋼材を70度の角度に傾斜させ、ストレートアスファルト合材を落とした。鋼材に付着しているアスファルト合材を計量した。剥離性の評価は、下記の評価基準に従い行なった。
(評価基準)
◎:付着量が2g未満である。
○:付着量が2g以上5g未満である。
△:付着量が5g以上10g未満である。
×:付着量が10g以上である。
(3)水希釈液の安定性(外観評価)テスト
各アスファルト合材付着防止剤を水で10倍に希釈した液を−10℃の恒温槽、および25℃の恒温槽それぞれに1週間静置した後、次の3段階の基準で外観を評価した。
◎:均一かつ透明で、分離は見られない。
○:わずかに白濁しているものの、分離は見られない。
×:分離が見られる。
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表3に示す結果より、実施例1〜11のアスファルト合材付着防止剤は、(A)成分、(B)成分および(C)成分を本発明規定の質量比で含有するので、アスファルト合材の付着防止効果および剥離効果が高く、水希釈液が常温ないし低温でも安定であった。本発明のアスファルト合材付着防止剤は、(A)成分に(C)成分を加えることでアスファルト合材付着防止剤としての剥離効果を向上させ、さらに(B)成分を加えることによる相乗効果により、アスファルト合材の付着防止効果および剥離効果が効率よく発現し、水希釈液が常温ないし低温でも安定であるアスファルト合材付着防止剤となる。したがって、特にアスファルト合材の付着が生じ易く、アスファルト合材が徐々に堆積してゆき、詰まり等の原因となるホッパー、スキップエレベータ、ベルトコンベアに対して有利な効果を発揮することができる。
一方、表4に示す比較例1〜8では十分な効果が得られていない。以下、比較例1〜8について具体的に説明する。
比較例1:特許文献2の実施例に相当し、希釈直後の付着防止性、剥離性は良いものの、1週間静置後の場合は希釈液の分離が生じ、付着防止性、剥離性が良くない。また、常温ないし低温下での水希釈液の安定性が悪く分離する。
比較例2:特許文献4の実施例に相当し、付着防止性、水希釈液の安定性が良く分離しないものの、剥離性が悪い。
比較例3:特許文献3の実施例に相当し、付着防止性、水希釈液の安定性が良く分離しないものの、剥離性が悪い。
比較例4:実施例1の(B)成分をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに置き換えたもので、剥離性が良くなく、−10℃での水希釈液の安定性が悪く分離する。
比較例5:実施例1の(B)成分をオクタデシルトリメチルアンモニウムクロリドに置き換えたもので、剥離性が良くなく、−10℃での水希釈液の安定性が悪く分離する。
比較例6:実施例1の(B)成分をヤシ油アシルアミドプロピルジメチルベタインに置き換えたもので、剥離性が良くない。
比較例7:実施例1の(B)成分をモノオクタデセノイルソルビタンに置き換えたもので、常温ないし低温下での水希釈液の安定性が悪く分離する。
比較例8:特許文献1の実施例に相当し、水希釈直後の付着防止性、剥離性は良いものの、1週間静置後の場合は希釈液の分離が生じ、付着防止性、剥離性が良くない。また、常温ないし低温下での水希釈液の安定性が悪く分離する。

Claims (1)

  1. 式(1)で示される化合物(A)、式(2)で示される化合物(B)、40℃の動粘度が1〜40mm2/sであり、−10℃で液状の流動パラフィン(C)を含有し、(A)、(B)、(C)の各質量比が、(A)32〜94質量%、(B)5〜60質量%、(C)1〜8質量%であるアスファルト合材付着防止剤。
    O−[(EO)(AO)]−R ・・・(1)
    (式中R、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜4の炭化水素基、EOはオキシエチレン基、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、mはオキシエチレン基の平均付加モル数、nは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、mは1〜5、nは1〜5である。EOとAOの各含有量の合計に対するAO含有量の割合は20〜75質量%である。EOとAOはブロック状で付加していてもランダム状で付加していてもよい。)
    O−[(EO)(PO)]−R ・・・(2)
    (式中R、Rはそれぞれ独立して炭素数6〜18の炭化水素基、炭素数6〜18のアシル基もしくは水素原子である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基、kはオキシエチレン基の平均付加モル数、lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、kは2〜30、lは0〜20である。EOとPOの各含有量の合計に対するPO含有量の割合は0〜50質量%である。EOとPOはブロック状で付加している。)
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