JPH08127761A - 付着防止剤 - Google Patents

付着防止剤

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JPH08127761A
JPH08127761A JP29048494A JP29048494A JPH08127761A JP H08127761 A JPH08127761 A JP H08127761A JP 29048494 A JP29048494 A JP 29048494A JP 29048494 A JP29048494 A JP 29048494A JP H08127761 A JPH08127761 A JP H08127761A
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JP
Japan
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asphalt
water
roller
formula
tire
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JP29048494A
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Yukinori Nose
行則 能勢
Masayuki Hirao
政行 平生
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RUBUTETSUKU KK
Sakai Heavy Industries Ltd
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RUBUTETSUKU KK
Sakai Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の一般式(1)で表されるグリコール類
を含有する付着防止剤。 R1−O−A−R2 ・・・・・(1) (式中、R1、R2はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の炭
化水素基であり、Aは式(2)の繰り返し単位を1〜1
00有する二価の置換基、又は式(3)の繰り返し単位
を1〜100を有する二価の置換基、あるいは式(2)
の繰り返し単位を1〜100と式(3)の繰り返し単位
を1〜100とを有する二価の置換基である。) −(CH2CH2O)− ・・・・・(2) 【効果】 アスファルトやコンクリートの施工機具及び
機械へのアスファルト及びコンクリートの構築用材料の
付着防止性及び付着物の除去性に優れ、かつアスファル
ト及びコンクリートの性状への悪影響を抑え、施工の出
来形及び品質をより安定した状態に仕上げることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アスファルトや樹脂な
どの道路舗装用材料(以下、アスファルトという)やコ
ンクリートなどの道路、ダム、包体構築用材料(以下、
コンクリートという)の施工機具及び機械への付着を防
止できる付着防止剤に関し、タイヤローラなどの舗装用
ローラの転圧車輪部、振動ローラやブルドーザーなどの
コンクリート敷設・締固め機械などの作業・走行部への
アスファルト及びコンクリートの構築用材料の付着防止
性及び付着物の除去性に優れ、かつアスファルト及びコ
ンクリートの性状への悪影響を抑え、施工の出来形及び
品質をより安定した状態に仕上げることができる付着防
止剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、道路舗装の締固めに使用される舗
装用ローラは、転圧輪が鉄製(以下、鉄輪という)であ
るロードローラ、転圧輪が全てタイヤであるタイヤロー
ラ及び鉄輪に振動発生機構を具備する振動ローラが主で
ある。道路舗装における締固めは、一般的には、初期転
圧をロードローラで行い、次いで、二次転圧はタイヤロ
ーラ又は振動ローラで行う方法が採られている。ところ
で、ロードローラやタイヤローラにより締固めを行う
と、鉄輪及びタイヤとアスファルトとの接触部に付着が
生じることから、舗装仕上げ面に凹凸ができ、舗装品質
を低下させるという問題がある。そこで、アスファルト
付着防止剤として、ロードローラの鉄輪表面には、水
を、またタイヤローラのタイヤ表面には、水、軽油・灯
油・重油、あるいは洗剤や切削油の希釈液を噴霧しなが
ら転圧している。
【0003】しかしながら、水だけではアスファルトの
性状及び施工条件(アスファルトの敷き均し条件、気象
条件)によっては、付着を防止することができない。ま
た、軽油・灯油・重油を使用した場合、舗装表面のアス
ファルト主成分を溶かし、その結果外観的には茶色く変
色させたり、主成分であるアスファルト及び樹脂の粘度
を下げるという材料への悪影響に加え、タイヤゴムの老
化促進などの問題がある。洗剤や切削油の希釈液を使用
する場合には、タイヤへのアスファルトの付着防止には
適用できるものの、鉄輪に使用した場合、アスファルト
の付着防止効果はなく、むしろ逆に付着を促進するとい
う問題がある。また、冬期などの寒冷時期においては、
希釈液が凍結するために使用できなくなったり、あるい
は凍結防止の対策が必要になる。さらに、作業中にロー
ドローラや振動ローラは散水用水の補給のため、水タン
クを具備したタイヤローラから給水される場合が多く、
タイヤローラの水タンクにアスファルト付着防止剤を使
用中であれば必然的にロードローラの鉄輪にも使用され
ることになるから、鉄輪に使用してもアスファルトが付
着しないことが要求される。一方、コンクリートを敷設
・締固めする際には、コンクリートを混合・運搬・施工
する機械にコンクリートが付着し、これらの機械の性能
を低下させるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の状況に鑑みてなされたものであり、タイヤローラや
ロードローラ及び振動ローラなどの舗装用ローラによる
締固め時に、転圧車輪部へのアスファルトの付着を防止
し、付着物を除去し、タイヤの老化を軽減し、アスファ
ルトの性状変化(変色)やアスファルト主成分の粘度低
下のない、施工の出来形及び品質をより安定した状態に
仕上げることができ、またコンクリート締固め・敷設機
械などへのコンクリートなどの付着を防止し、付着物を
除去することができ、安全性にも優れている付着防止剤
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、特定のグリコ
ール類化合物を含有させることにより、上記課題を解決
することが出来ることを見い出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、下記の一般式(1)
【式1】R1−O−A−R2 ・・・・・(1) (式中、R1、R2はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の炭
化水素基であり、Aは式(2)
【式2】−(CH2CH2O)− ・・・・・(2) の繰り返し単位を1〜100有する二価の置換基、又は
式(3)
【式3】 の繰り返し単位を1〜100を有する二価の置換基、あ
るいは式(2)の繰り返し単位を1〜100と式(3)
の繰り返し単位を1〜100とを有する二価の置換基で
ある。)で表されるグリコール類を含有することを特徴
とする付着防止剤を提供するものである。以下、本発明
を詳細に説明する。
【0007】本発明の付着防止剤の必須成分は、前記の
一般式(1)で表されるグリコール類である。式中にお
いて、R1、R2の炭素数1〜4の炭化水素基としては、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、イソブチルなどのアルキル基、
ビニル、プロペニル、アリル、ブテニルなどのアルケニ
ル基などが挙げられるが、アルキル基が好ましく、特に
炭素数3及び4のアルキル基が好ましい。これらのグリ
コール類の具体例としては、例えば以下のものが挙げら
れる。 (1)エチレングリコール系グリコール類
【式7】R3−O−(CH2CH2O)n−R4 (式中、R3は水素又は炭素数1〜4の炭化水素基であ
り、R4は水素又は炭素数1〜4の炭化水素基であり、
nは1〜100の整数であり、好ましくは2〜20の整
数である。) (2)プロピレングリコール系グリコール類
【式8】 (式中、R5、R6はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の炭
化水素基であり、nは1〜100の整数であり、好まし
くは2〜20の整数である。) また、このプロピレングリコール系グリコール類は、平
均分子量が150〜750の範囲のものが好ましい。
【0008】(3)ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレン系グリコール類
【式10】R7−O−A−R8 (式中、R7、R8はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の炭
化水素基であり、Aは式(2)の繰り返し単位を1〜1
00、好ましくは10〜40と、式(3)の繰り返し単
位を1〜100、好ましくは5〜30とを有する二価の
置換基である。) このポリオキシエチレンポリオキシプロピレン系グリコ
ール類の繰り返し単位部は、ランダム構造であってもよ
いし、ブロック構造であってもよい。また、このポリオ
キシエチレンポリオキシプロピレン系グリコール類の繰
り返し単位部は、式(2)の繰り返し単位の割合が20
重量%以上であることが好ましい。
【0009】(4)ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンブロックポリマー
【式10】 (式中、R9、R10はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の
炭化水素基であり、a、b、cはそれぞれ1〜100の
整数であり、好ましくはaが5〜20の整数であり、b
が20〜60の整数であり、cが5〜20の整数であ
る。) このポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマーは、水溶性を増加させるためには、(a+c)
/(a+b+c)≧20重量%であることが好ましい。
これらのグリコール類のうち、好ましいものとしては、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン系グリコール
類が挙げられ、特に好ましいものとしては片末端のみが
ブチルエーテルになっているポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンモノブチルエーテルが挙げられる。この
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン系グリコール
類の平均分子量は、500〜3000が好ましく、また
エチレンオキサイドの含有量は30〜60重量%が好ま
しい。このポリオキシエチレンポリオキシプロピレン系
グリコール類は、付着防止性及び付着物の除去性が良好
であるだけでなく、泡立ちが少なく、ハンドリング性に
優れている。本発明の付着防止剤においては、これらの
グリコール類は1種単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0010】本発明の付着防止剤は、上記グリコール類
のみを含有するものでもよいし、上記グリコール類を水
などの希釈剤で希釈したものでもよい。本発明の付着防
止剤は、希釈しないでそのまま使用しうる点に特徴があ
り、希釈しない場合は凍結防止性にも特に優れている
が、コストや舗装の経済性を考慮すると、希釈して使用
することが望ましい。水などの希釈剤で希釈する場合、
上記グリコール類の含有割合は、特に制限ないが、通常
0.1〜100重量%であればよく、好ましくは1〜3
0重量%である。
【0011】本発明の付着防止剤には、上記グリコール
類と共に40℃における動粘度が1〜22cStの鉱油
を併用することができる。これらの鉱油は、種々の方法
で得られたものが使用できるが、毒性の低いものが好ま
しい。このような鉱油の具体例としては、例えばパラフ
ィン系原油、中間基系原油、ナフテン系原油を常圧蒸留
するかあるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して得られ
たもの、又はこれらの留出油を精製したものが挙げられ
る。本発明の付着防止剤における上記鉱油の配合割合
は、希釈剤を除く成分の5〜95重量%が好ましく、特
に10〜70重量%が好ましい。
【0012】本発明の付着防止剤には、流動点を下げる
ため水希釈の場合は、他のグリコールエーテル類、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、又は塩化カルシウム、塩化ナトリウムなどの寒剤を
併用してもよい。さらに、本発明の付着防止剤には、乳
化剤としてソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル類などの界面活性剤を
含有させてもよい。また、本発明の付着防止剤には、前
記成分の他、必要に応じて潤滑油に通常使用されている
成分、例えば、酸化防止剤、防錆剤、流動点降下剤、極
圧剤、粘度指数向上剤、清浄剤、分散剤、摩耗防止剤、
消泡剤、腐食防止剤などの成分を適量配合することがで
きる。本発明の付着防止剤は、前記各成分を所定量適宜
配合して混合することにより調整することができる。
【0013】本発明の付着防止剤は、アスファルト締固
め機械、ダンプトラック及び橋梁ジョイントなどのアス
ファルトが接触する部分、コンクリート敷設・締固め機
械などのコンクリートが接触する部分、あるいはその他
の構築用材料が接触する部分に塗布することにより、ア
スファルト、コンクリートなどの構築用材料の付着を防
止できる方法及び付着物を除去できる方法を提供するこ
とができる。本発明の付着防止剤を使用することができ
るアスファルト舗装用ローラは、特に制限されるもので
はなく、マカダムローラ、タンデムローラなどのロード
ローラ、タイヤローラ、タンデム型搭乗式振動ローラ、
コンバインド型(タイヤと鉄輪との組み合わせ)搭乗式
振動ローラ、ハンドガイドローラなどの振動ローラ、プ
レートコンパクタなどの締固め機械、アスファルトフィ
ニッシャーなどの敷きならし機械を始め種々の舗装機械
が挙げられるが、特にタイヤローラ、コンバインドロー
ラにおいて有効である。
【0014】本発明の付着防止剤は、これらの締固め機
械のローラ表面、タイヤ表面などに塗布して使用され
る。その塗布方法としては、特に制限されるものではな
いが、噴霧による塗布が好ましい。噴霧は、本発明の付
着防止剤を水などの希釈剤で希釈しないでそのまま液剤
噴霧すればよいが、水との高希釈倍率で使う散水噴霧
や、水との低希釈倍率で使う液剤噴霧などにより噴霧し
てもよい。マカダムローラ、タンデムローラやハンドガ
イドローラの場合は、水で希釈して噴霧するときは、通
常散水噴霧であり、本発明の付着防止剤中に含まれるグ
リコール類の重量の通常50〜600倍に水で希釈し
て、好ましくは100〜400倍に希釈して噴霧する。
タイヤローラとコンバインドローラの場合、タイヤ部分
には液剤噴霧と散水噴霧が同時にできるようになってい
る。散水噴霧のみで作業する場合、本発明の付着防止剤
中に含まれるグリコール類の重量の通常50〜600倍
に水で希釈して、好ましくは100〜400倍に水で希
釈して噴霧する。一方、液剤噴霧のみで作業する場合、
水で希釈しないでそのまま液剤噴霧すればよいが、水で
希釈して噴霧するときは、本発明の付着防止剤中に含ま
れるグリコール類の重量の通常5〜60倍に水で希釈し
て、好ましくは5〜40倍に水で希釈して噴霧する。
【0015】タイヤローラとコンバインドローラの場
合、水で希釈して噴霧するときは、特に散水噴霧と液剤
噴霧の両方の噴霧で作業することが好ましく、この場
合、散水噴霧を本発明の付着防止剤中に含まれるグリコ
ール類の重量の通常50〜600倍に水で希釈して、好
ましくは100〜400倍に水で希釈して行い、液剤噴
霧を本発明の付着防止剤中に含まれるグリコール類の重
量の通常5〜60倍に水で希釈して、好ましくは5〜4
0倍に水で希釈して行うことが好適である。散水噴霧と
液剤噴霧を併用する場合、散水噴霧の噴霧量と液剤噴霧
の噴霧量の割合は、前者100重量部に対し、後者が1
〜10重量部の範囲が好ましい。付着防止剤の噴霧量
は、舗装表面に対して、本発明の付着防止剤の希釈剤を
含まない原液換算で通常0.5〜10ml/m2の範囲
にすればよく、好ましくは1〜5ml/m2の範囲にす
ればよい。従来、タイヤローラとコンバインドローラに
おいて液剤噴霧の液剤に軽油が用いられる場合には、軽
油が縁石側溝へ飛散し油のシミで汚すため、石粉を水に
溶いて塗布して吸収させていた。しかし、本発明の付着
防止剤を使用する場合には、この石粉を塗布する作業を
省略することができる。また、この他、施工路面と既設
路面との接合部では、既設路面部の標識や分離帯の白線
を汚すなどの問題があった。しかし、本発明の付着防止
剤を使用する場合には、このような問題を解消できる。
【0016】プレートコンパクタ、アスファルトフィニ
ッシャーでは、作業前あるいは作業中にアスファルトと
の接触部に、水で希釈しないでそのまま塗布すればよい
が、水で希釈して塗布するときは、本発明の付着防止剤
中に含まれるグリコール類の重量の通常2〜20倍に水
で希釈して、好ましくは2〜10倍に水で希釈して塗布
することが好適である。また、本発明の付着防止剤は、
アスファルトを運搬するダンプトラックの荷台内側に塗
布して、アスファルトの荷台への付着を防止及び付着物
を除去するために使用することもできる。ダンプトラッ
クの荷台には、水で希釈しないでそのまま塗布すればよ
いが、水で希釈して塗布するときは、本発明の付着防止
剤中に含まれるグリコール類の重量の通常2〜10倍に
水で希釈して塗布することが好ましい。これにより、ダ
ンプトラックの荷台へのアスファルトの付着を防止する
ことができる。なお、従来ダンプトラックの荷台へのア
スファルトの付着防止のために軽油を塗布していたが、
アスファルトに顔料を添加した着色舗装の場合、軽油が
主成分であるアスファルトや樹脂成分を溶かすので使用
できなかった。また、高粘度の排水性舗装の場合、付着
防止効果が不十分であった。
【0017】さらに、橋梁のジョイント部へは、水で希
釈しないでそのまま塗布すればよいが、水で希釈して塗
布するときは、本発明の付着防止剤中に含まれるグリコ
ール類の重量の通常2〜10倍に水で希釈して塗布する
ことにより、橋梁のジョイント部の上にアスファルトフ
ィニッシャによって敷きならされたアスファルトを容易
に除去することができる。本発明の付着防止剤によって
付着が防止されるアスファルトは、特に制限されるもの
ではなく、種々の歴青材料、骨材、フィラー、樹脂、及
び添加材料などを含む種々のアスファルトなどが挙げら
れる。
【0018】また、本発明の付着防止剤を使用すること
ができるコンクリート敷設・締固め機械は、特に制限さ
れるものではなく、振動ローラ、ブルドーザー、フィニ
ッシャ、コンクリートバイブレータ、ダンプトラックを
始め種々のコンクリート敷設・締固め機械が挙げられる
が、特に振動ローラ及びブルドーザーの走行部への付着
防止及び付着物の除去において有効である。
【0019】本発明の付着防止剤は、これらのコンクリ
ート敷設・締固め機械の走行部などに塗布して使用され
る。その塗布方法としては、特に制限されるものではな
いが、噴霧による塗布が好ましい。噴霧は、本発明の付
着防止剤を水などの希釈剤で希釈しないでそのまま液剤
噴霧すればよいが、水との高希釈倍率で使う散水噴霧
や、水との低希釈倍率で使う液剤噴霧などにより噴霧し
てもよい。水で希釈して噴霧する場合は、本発明の付着
防止剤中に含まれるグリコール類の重量の通常50〜6
00倍に水で希釈して、好ましくは100〜400倍に
希釈して噴霧する。本発明の付着防止剤によって付着が
防止されるコンクリートは、特に制限されるものではな
く、例えばRCD工法の場合には、内部コンクリート、
外部コンクリート、岩着コンクリート、打止め型わく用
コンクリート、構造用コンクリートなどの種々のコンク
リートなどが挙げられる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に具体的に説明する。なお、本発明は、これらの例によ
って何ら制限されるものではない。 実施例1〜10 表1記載の各種グリコール類100重量%から成る付着
防止剤をそれぞれ調製した。
【0021】
【表1】
【0022】比較例1 水100重量%から成る付着防止剤を調製した。
【0023】比較例2 市販軽油100重量%から成る付着防止剤を調製した。
【0024】比較例3 市販エマルジョンタイプの切削油100重量%から成る
付着防止剤を調製した。
【0025】比較例4 ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ100重量%から成
る付着防止剤を調製した。
【0026】(1)タイヤの耐老化性試験 上記実施例及び比較例の付着防止剤によるタイヤローラ
のタイヤ老化促進性を評価するために、JIS K63
01に準拠し、タイヤの耐老化性試験を行った。具体的
には、試験温度を40℃にし、試験時間を48時間と
し、ゴムの試験片として酒井重工業株式会社製のタイヤ
ローラのタイヤのゴム片を50×25×25mmに裁断
して使用し、試験容器として外径60mm、長さ130
mmのガラス瓶を使用し、この試験容器に付着防止剤を
150ml入れて、上記ゴムの試験片を全面浸漬した。
この結果を表2に示した。
【0027】
【表2】 表2に示すように、本発明の付着防止剤は、タイヤの老
化を抑えることができることが分かる。
【0028】(2)アスファルト舗装施工現場における
アスファルトの供用試験 酒井重工業株式会社製のタイヤローラとマカダムローラ
を用いて、表層用密粒度配合のアスファルトにより舗装
を行いその状況を観察した。実施例及び比較例の付着防
止剤は、原液をそれぞれ10倍、20倍及び100倍の
倍率に水で希釈したが、軽油はそのまま使用した。これ
らの付着防止剤は、アスファルト舗装面に対し付着防止
剤の希釈剤を含まない原液換算で2〜3ml/m2の割
合でタイヤローラのタイヤの表面及びマカダムローラの
鉄輪の表面に噴霧し、タイヤローラは6〜10km/
h、マカダムローラは2〜3km/hの速度で転圧し
た。なお、アスファルト舗装の締固め温度は、タイヤロ
ーラが70〜130℃、マカダムローラで100〜16
0℃であった。タイヤローラ、マカダムローラのタイヤ
及び鉄輪へのアスファルトの付着状況、舗装表面の変色
及び主成分であるアスファルトや樹脂の粘度への影響を
表3に示す評価基準により評価した。その結果を表4〜
表6に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】 注 a):水100重量%、 b):軽油100重量%
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】 注 a):水100重量%
【0033】(3)ダンプトラックの荷台への付着試験 ダンプトラックの荷台の内側表面に実施例1〜5の付着
防止剤を水で3倍に希釈して塗布し、ダンプトラックの
荷台にアスファルト(表面温度:170℃)を積載し、
30分後に荷台を傾けてアスファルトを降ろした。いず
れの場合も、荷台にアスファルトの付着はなかった。
【0034】(4)着色舗装用アスファルトの舗設試験 実施例5の付着防止剤を水で下記のようにそれぞれ希釈
して下記の部分に塗布して、着色舗装用アスファルト
(顔料をアスファルトに添加したもの)の舗設試験を行
った。 タイヤローラのタイヤ:液剤噴霧(20倍希釈)、散水
噴霧(100倍希釈) ロードローラの鉄輪:散水噴霧(100倍希釈) プレートコンパクタの転圧板:塗布(3倍希釈) ハンドガイドローラの鉄輪:重力滴下(130倍希釈) アスファルトフィニッシャーのホッパ、スクリード、ス
クリューなど:塗布(3倍希釈) ダンプトラックの荷台:塗布(3倍希釈) レーキ、スコップの表面:塗布(3倍希釈) 上記のうち、着色舗装用アスファルト(敷きならし時の
表面温度:160℃以上)は、アスファルトフィニッシ
ャーに少し付着したが、他の機械には付着しなかった。
アスファルト舗装表面の変色もなく、主成分であるアス
ファルト及び樹脂の粘度に対する影響も見られなかっ
た。
【0035】(5)改質アスファルトの舗設試験 実施例9の付着防止剤を水で下記のようにそれぞれ希釈
して下記の部分に塗布して、改質アスファルト舗設試験
を行った。 タイヤローラのタイヤ:液剤噴霧(10倍希釈)、散水
噴霧(100倍希釈) ロードローラの鉄輪:散水噴霧(100倍希釈) その結果、改質アスファルト(敷きならし時の表面温
度:160℃以上)は、タイヤ、鉄輪とも付着しなかっ
た。アスファルト舗装表面の変色もなく、主成分である
アスファルト及び樹脂の粘度に対する影響も見られなか
った。
【0036】(6)コンクリートの締固めローラへの付
着試験 実施例の付着防止剤を水で下記のようにそれぞれ希釈し
て下記の部分に塗布してコンクリート舗設試験を行っ
た。 振動ローラ:液剤噴霧(5倍希釈) ブルドーザー:液剤噴霧(5倍希釈) その結果、コンクリートの振動ローラ及びブルドーザー
の走行部への付着はなかった。また、コンクリートの性
状へ与える悪影響(含水比の変化、強度の低下)もなか
った。
【0037】
【発明の効果】本発明の付着防止剤によると、タイヤロ
ーラ、ロードローラ及び振動ローラなどの舗装用ローラ
のタイヤ、鉄輪などの転圧車輪表面、アスファルトフィ
ニッシャーなどの敷きならし機械、ダンプトラックの荷
台、橋梁及び縁石などの構造物などアスファルトあるい
は乳剤が付着する部分へのアスファルトの付着防止及び
付着物の除去と共に、タイヤの老化を軽減し、かつアス
ファルト舗装面の変色や主成分であるアスファルトや樹
脂の粘度に対する影響も起こさず、アスファルト舗装の
出来形及び品質をより安定させることができる。特に夜
間の舗装工事のように、鉄輪面やタイヤ表面への付着物
がはっきり見えない状況で使用する場合は、タイヤへの
アスファルトの付着をローラ運転者が注意し対処する必
要がなくなるため、作業をより安全に実施することが可
能となる点、及びアスファルト舗装表面の変色度合いの
少ない点を考慮すれば非常に有利である。また、着色舗
装の場合にも、舗装面の変色もなく、舗装の出来形及び
品質をさらに安定させることができる。さらに、本発明
の付着防止剤によると、アスファルト以外のコンクリー
トなどの構築用材料のコンクリート敷設・締固め機械な
どへ付着を防止し、付着物を容易に除去することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1) 【式1】R1−O−A−R2 ・・・・・(1) (式中、R1、R2はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の炭
    化水素基であり、Aは式(2) 【式2】−(CH2CH2O)− ・・・・・(2) の繰り返し単位を1〜100有する二価の置換基、又は
    式(3) 【式3】 の繰り返し単位を1〜100を有する二価の置換基、あ
    るいは式(2)の繰り返し単位を1〜100と式(3)
    の繰り返し単位を1〜100とを有する二価の置換基で
    ある。)で表されるグリコール類を含有することを特徴
    とする付着防止剤。
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