JP6167550B2 - アスファルト合材付着防止剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ダンプトラック等の荷台でのアスファルト合材の滑り出し角度を低下させ、荷台が汚れ難く、水で希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れるアスファルト合材付着防止剤に関する。
アスファルト合材の製造工場やアスファルト合材を取扱う道路舗装現場では、装置や機器へのアスファルト合材の付着を防止することが作業性を低下させないために重要である。その中でアスファルト合材の運搬に使用されるダンプトラック等の荷台(以下、単に「荷台」とも言う。)はアスファルト合材が付着しやすく、付着量が多いと作業効率の低下を招く。さらに舗装現場で荷台を傾けてアスファルト合材を落とす場合、住宅地や市街地の舗装現場では、電線や看板などの障害があることが多いので、荷台を充分に大きく傾けるスペースが無いこともある。したがって、アスファルト合材が荷台に付着し難いことのみならず、低傾斜角度でも速やかに荷台から落下することが重要である。
従来は、軽油や重油を、アスファルト合材を積載する前に、あらかじめ荷台に散布することでこれら問題を解決していた。しかし、軽油や重油を使用すると散布した油が荷台外に一部流出することがあり、環境上の問題が生じていた。さらに、これらの油はアスファルトを溶解するので、アスファルトの溶解分で荷台の接触面が汚れるといった問題もあった。そのため、軽油や重油と同等以上の性能で、かつ環境上の問題が生じ難いアスファルト合材付着防止剤が望まれている。
例えば、特許文献1には、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類の非イオン性界面活性剤および動植物油脂を含有する水溶性潤滑油組成物がアスファルト混合物付着防止剤として利用できることが開示されている。しかし特許文献1の付着防止剤は水で希釈直後は付着防止性に優れ、低傾斜角度でも速やかに落下するものの、経時で油水分離が生じるので、水希釈液タンク内の上下層で濃度勾配が生じ易い。そのため、濃度が低い層が散布された場合は、低傾斜角度で落下し難くなるという問題があった。さらに、溶解したアスファルトで荷台が汚れるといった問題も軽油や重油と同様に生じていた。
特許文献2および特許文献3には、テルペン系化合物と界面活性剤を含有するアスファルト合材付着防止剤が開示されている。しかし特許文献2および特許文献3の付着防止剤では、荷台の汚れは低減されるものの、それでも汚れは残るという問題があった。また、油水分離を発生し、濃度が低い層が散布された場合は、やはり低傾斜角度ではアスファルト合材が落下し難く、安定した付着防止効果は得られなかった。
さらに特許文献4にはポリオキシアルキレングリコール誘導体を含有する付着防止剤が開示され、特許文献5にはオレフィン・マレイン酸共重合体と、アルキルベタイン等の界面活性剤と、水溶性の多価アルコールとからなるアスファルト付着防止剤組成物が開示されている。しかし特許文献4の付着防止剤では、水で希釈後も経時での分離はなく安定した付着防止効果が得られ、荷台の汚れも少ないものの、希釈直後でも合材が低傾斜角度では落下し難いという問題があった。特許文献5の付着防止剤組成物も同様に、水で希釈後も経時での分離はなく安定した付着防止性が得られ、荷台の汚れも少ないものの、希釈直後でも低傾斜角度では合材が落下し難かった。
したがって、低傾斜角度でもアスファルト合材を荷台から速やかに落下させることができ、水溶性で経時での分離がし難く安定して付着防止効果が得られ、さらに荷台を汚し難いアスファルト合材付着防止剤が得られていないのが現状である。
国際公開第2003/035809号 特開2006−182859号公報 特開2009−144030号公報 特開平8−127761号公報 特開2011−063787号公報
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、その目的は、ダンプトラック等の荷台でのアスファルト合材の滑り出し角度を低下させ、荷台が汚れ難く、水で希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れるアスファルト合材付着防止剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定のポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと、特定のノニオン性界面活性剤とを含有するアスファルト合材付着防止剤が、低傾斜角度でも速やかにアスファルト合材が荷台から落下し、荷台が汚れ難く、水で希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示すアスファルト合材付着防止剤である。
式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)と、式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体およびアシル基の炭素数が8〜18である脂肪酸ジエタノールアミドからなる群から選ばれる少なくとも1のノニオン性界面活性剤(B)とを含有し、(A)および(B)の各質量比が(A)85〜99. 5質量%、(B)0.5〜15質量%であるアスファルト合材付着防止剤。
1O-(EO)m(PO)n‐H ・・・(1)
(式中、Rは炭素数が1〜4の炭化水素基である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基であり、mはオキシエチレン基の平均付加モル数、nはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、m+nは2〜25である。EOとPOの各含有量の合計に対するEOの含有量の比率は40〜100質量%である。)
O-(EO)k(PO)l‐H ・・・(2)
(式中、Rは炭素数が8〜14の炭化水素基または炭素数が8〜14のアシル基である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基であり、kはオキシエチレン基の平均付加モル数、lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、k+lは5〜30である。EOとPOの各含有量の合計に対するEOの含有量の比率は75〜100質量%である。)
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、ダンプトラック等の荷台でのアスファルト合材の滑り出し角度を低下させ、荷台が汚れ難く、水で希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のアスファルト合材付着防止剤は、(A)成分および(B)成分を含有する。まず、式(1)で示される(A)成分について説明する。
〔(A)成分〕
本発明で用いられる(A)成分は、式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルである。
1O-(EO)m(PO)n‐H ・・・(1)
式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルにおいて、Rは炭素数1〜4の炭化水素基である。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基であり、好ましくはメチル基である。
EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基である。mはオキシエチレン基の平均付加モル数、nはオキシプロピレン基の平均付加モル数である。両平均付加モル数の総和(m+n)は2〜25であり、好ましくは6〜10である。m+nが2未満であると滑り出し角度が大きくなるおそれがあり、また水希釈後の安定性が悪くなるおそれがある。m+nが25を超えると滑り出し角度が大きくなるおそれがある。
EOとPOの各含有量の合計に対するEO含有量の割合は40〜100質量%であり、好ましくは80〜100質量%である。EO含有量の割合が40質量%未満であると、荷台の汚れが多くなったり、水希釈後の安定性が悪くなったりするおそれがある。EOとPOの配列順序は特に限定がなく、EOとPOがブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。
式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルは、公知の方法で製造することができ、例えば、炭素数1〜4の一価アルコールに所定量のエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加重合することによって得られる。
なお、一価アルコールにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加重合する段階においては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとがランダム状に重合していても、ブロック状に重合していても良い。また、オキシエチレン基(EO)やオキシプロピレン基(PO)の各平均付加モル数、EOとPOの各含有量の合計に対するEO含有量の割合は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの各使用量を調整することによって、適宜設定することができる。
本発明のアスファルト合材付着防止剤における(A)成分の含有率は、85〜99.5質量%であり、好ましくは90〜95質量%である。85質量%未満であると荷台汚れが多くなるおそれがあり、99.5質量%を超えると滑り出し角度が大きくなるおそれがある。
〔(B)成分〕
本発明で用いられる(B)成分は、式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体およびアシル基の炭素数が8〜18である脂肪酸ジエタノールアミドからなる群から選ばれる少なくとも1のノニオン性界面活性剤である。
O-(EO)k(PO)l‐H ・・・(2)
式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体において、Rは炭素数8〜14の炭化水素基またはアシル基であり、Rの炭素数は10〜12が好ましい。Rは、具体的には、オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、イソオクタノイル基、ノナノイル基、3,5,5−トリメチルヘキサノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基であり、好ましくはイソデシル基である。なお、Rが炭化水素基のとき、式(2)はポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルであり、Rがアシル基のとき、式(2)はポリオキシアルキレンモノアルキルエステルである。
EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基である。kはオキシエチレン基の平均付加モル数、lはオキシプロピレン基の平均付加モル数である。両平均付加モル数の総和(k+l)は5〜30であり、好ましくは6〜10である。k+lが5未満であると滑り出し角度が大きくなるおそれがあり、また水希釈後に良好な安定性が得られないおそれがある。k+lが30を超えると滑り出し角度が大きくなるおそれがある。
EOとPOの各含有量の合計に対するEO含有量の割合は75〜100質量%であり、好ましくは100質量%である。EO含有量の割合が75質量%未満であると、荷台の汚れが多くなったり、水希釈後に良好な安定性が得られなかったりするおそれがある。EOとPOの配列順序は特に限定がなく、EOとPOがブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよいが、好ましくはブロック状である。
なお、一価アルコールまたはカルボン酸にエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを付加重合する段階においては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとをランダム状に重合しても、ブロック状に重合しても良い。また、オキシエチレン基(EO)やオキシプロピレン基(PO)の各平均付加モル数、EOとPOの各含有量の合計に対するEO含有量の割合は、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの各使用量を調整することによって、適宜設定することができる。
脂肪酸ジエタノールアミドのアシル基の炭素数は8〜18であり、剥離性や水希釈液の安定性の面から、8〜14が好ましく、10〜12がより好ましい。アシル基は、具体的には、2−エチルヘキサノイル基、イソオクタノイル基、ノナノイル基、3,5,5−トリメチルヘキサノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、ヘプタデカノイル基、オクタデカノイル基である。好ましくはデカノイル基、ドデカノイル基である。また、混合脂肪酸由来のアシル基、例えば、ヤシ油アシル基を用いることができる。
(B)成分のノニオン性界面活性剤は、単一で使用しても組み合わせて使用してもよいが、組み合わせて使用する方が好ましく、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルと脂肪酸ジエタノールアミドの組み合わせがより好ましい。
本発明のアスファルト合材付着防止剤における(B)成分の含有率は、0.5〜15質量%であり、好ましくは5〜10質量%である。0.5質量%未満であると滑り出し角度が大きくなるおそれがあり、15質量%を超えると荷台汚れが多くなるおそれがある。
本発明のアスファルト合材付着防止剤において、(A)成分および(B)成分を有効成分として含有させることによって、滑り出し角度の低下や接触面の汚れ防止を達成することができる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、(A)成分および(B)成分を混合したアスファルト合材付着防止剤は、荷台等の金属表面のみならずアスファルト合材の表面とのなじみがよいので速やかにこれら表面を被覆し、荷台等の金属表面とアスファルト合材の表面との間に液膜を形成することができる。これにより、アスファルト合材を取り扱う150℃程度の高温でも液膜を保持し、かつ適度な粘性を有して良好な滑り性を発現すると推察される。その際に、本発明のアスファルト合材付着防止剤は、鉱物油や油脂等とは異なり、アスファルト成分の溶出を防ぐことができるので、荷台の接触面が汚れ難いと推察される。
〔アスファルト合材付着防止剤〕
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、原液で使用しても良いが、通常は水で希釈して使用する。希釈倍率は原液に対して水で3〜100質量倍、好ましくは5〜50質量倍である。
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、ダンプトラック等のアスファルト合材運搬車両における荷台、フィニッシャー、マカダムローラー、タイヤローラー等の舗装機器に使用することができる。また、アスファルト合材工場におけるホッパー、スキップエレベータ等の工場内設備に使用することもできる。本発明のアスファルト合材付着防止剤は、ペットボトル等により散布して使用しても良く、あるいはスプレー等により噴霧して使用しても良い。
なお、アスファルト合材は、アスファルトを結合材として、骨材(砂利や砂、一部融解スラグ等)やフィラーを混合した混合材料であり、道路等の舗装に使用される。
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、グリセリン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール、有機または無機塩類、pH調整剤、殺菌剤、キレート剤、色素、香料などを含有してもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例において、EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレンである。
(A)成分、(B)成分および他の成分を用いてアスファルト合材付着防止剤を調製し、下記の試験を行なった。実施例および比較例に使用した(A)成分および(B)成分の一部を表1に示す。また、実施例の付着防止剤の組成と結果を表2に、比較例の付着防止剤の組成と結果を表3にそれぞれ示す。
(1)アスファルト合材滑り試験および汚れ試験
200mlビーカー中にて、各アスファルト合材付着防止剤を10ml秤量し、90mlの水で10倍に希釈し、スターラーチップを用いて25℃で10分間攪拌した。その後、希釈液を100mlスクリュー管に50ml入れて、吸い込みノズルがスクリュー管の底部に届くようスプレー噴射口を取り付けた。
10倍に希釈した付着防止剤1gをSS400鋼板(寸法80cm×50cm)に噴霧した後、その噴霧した面に、150℃に加熱したストレートアスファルト合材(密粒度アスファルト合材、ストレートアスファルト:6質量%、ストレートアスファルト針入度60〜80:JIS K 2207)500gを積載して放置し、80℃になった時点で鉄板を傾斜させ、アスファルト合材がすべり落ちる角度(滑り出し角度)を測定した。
また、アスファルト合材が落下した後の鋼板表面の外観を確認した。
アスファルト合材付着防止剤の希釈液は、希釈直後の液と、25℃で1週間静置した後の液とを用いて各々試験を行った。付着防止性の評価は、下記の評価基準に従い行なった。
評価は下記の評価基準に従い判定し、「◎」および「○」の評価を合格とした。
(滑り評価基準)
◎:40°以下で全て落下する。
○:40°より大きく50°以下で全て落下する。
△:50より大きく80°以下で全て落下する。
×:80°より大きい角度で全て落下する、あるいは80°より大きい角度でも落下しない。
(外観評価基準)
◎:鋼板面に褐色の付着物がほとんど見られない。
○:鋼板面のアスファルト合材が接触していた部分に褐色の付着物が点々もしくは斑状に見られる。
×:鋼板一面に茶褐色の付着物が見られる。
(2)希釈時の外観
各アスファルト合材付着防止剤を水で希釈した液を−5℃、25℃の恒温槽に1週間静置した後、次の3段階の基準で外観を評価した。「○」の評価を合格とした。
○:均一かつ透明で、分離は見られない。
△:一部分離が見られる。
×:分離が見られる。
Figure 0006167550
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本発明に係る実施例1〜12のアスファルト合材付着防止剤は、式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)と、式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体およびアシル基の炭素数が8〜18である脂肪酸ジエタノールアミドからなる群から選ばれる少なくとも1のノニオン性界面活性剤(B)とを含有しているので、滑り出し角度が小さく、かつ付着面が汚れ難い上に、1週間後もこれらの効果は変わらず、さらに水希釈液が常温ないし低温下で安定であった。
一方、(A)成分の代わりに、エチレングリコールモノブチルエーテルを含有する付着防止剤(比較例1)は、滑り出し角度、鋼板汚れ、および水希釈後の安定性の面で良好な結果が得られていない。
(A)成分の代わりに、平均付加モル数が45であるポリエチレングリコールモノメチルエーテルを含有する付着防止剤(比較例2)は、鋼板汚れ、および水希釈後の安定性の面で良好であるが、滑り出し角度の面で良好な結果が得られていない。
(A)成分の代わりに、平均付加モル数が5であるポリエチレングリコールを含有する付着防止剤(比較例3)は、鋼板汚れの面で良好であるが、水希釈後の安定性、および滑り出し角度の面でも良好な結果が得られていない。
(A)成分の代わりに、グリセリンを含有する付着防止剤(比較例4)は、鋼板汚れ、および水希釈後の安定性の面で良好であるが、滑り出し角度の面で良好な結果が得られていない。
(B)成分の代わりに、ポリオキシエチレン(4)2−エチルヘキシルエーテルを含有する付着防止剤(比較例5)は、鋼板汚れの面で良好であるが、水希釈後の安定性、および滑り出し角度の面でも良好な結果が得られていない。
(B)成分の代わりに、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノベタインを含有する付着防止剤(比較例6)は、鋼板汚れ、および水希釈後の安定性の面で良好であるが、滑り出し角度の面で良好な結果が得られていない。
大豆油、パーム油、ポリオキシエチレン(30モル)ソルビトット脂肪酸テトラオクタデセネートを含有する付着防止剤(比較例7)、d−リモネンとソルビタンモノオクタデセネートを含有する付着防止剤(比較例8)、(A)成分であるトリエチレングリコールモノブチルエーテル、d−リモネン、1−デセン、オクタデセン酸トリトリエタノールアミン塩を含有する付着防止剤(比較例9)は、いずれも、希釈直後の滑り出し角度は良好であるものの、1週間静置後は分離が発生し良好な結果が得られていない。また希釈直後の鋼板の汚れ、および水希釈後の安定性の面で良好でない。
(A)成分であるトリエチレングリコールモノブチルエーテルを含有し、(B)成分を含有しない付着防止剤(比較例10)、(A)成分であるPOP(10)POE(9)モノブチルエーテル(EO41質量%)を含有し、(B)成分を含有しない付着防止剤(比較例11)は、いずれも、鋼板の汚れ、および水希釈後の安定性の面で良好であるが、滑り出し角度の面で良好な結果が得られていない。
(A)成分の代わりに、POE(7)POP(17)POE(7)ブロックコポリマー(EO40質量%)を含有し、(B)成分を含有しない付着防止剤(比較例12)は、鋼板の汚れ、および水希釈後の安定性が良好であるが、滑り出し角度の面で良好な結果が得られていない。
このように比較例のアスファルト合材付着防止剤ではいずれも、本発明のアスファルト合材付着防止剤が奏する効果、すなわち、滑り出し角度が小さい上に、1週間後も効果は変わらず、荷台の接触面が汚れ難く、水希釈液の常温ないし低温下で安定となるといった効果を全て満たすアスファルト合材付着防止剤とはなっていない。

Claims (1)

  1. 式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)と、式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体およびアシル基の炭素数が8〜18である脂肪酸ジエタノールアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のノニオン性界面活性剤(B)とを含有し、(A)および(B)の各質量比が(A)85〜99. 5質量%、(B)0.5〜15質量%であるアスファルト合材付着防止剤。
    1O-(EO)m(PO)n‐H ・・・(1)
    (式中、Rは炭素数が1〜4の炭化水素基である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基であり、mはオキシエチレン基の平均付加モル数、nはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、m+nは2〜25である。EOとPOの各含有量の合計に対するEOの含有量の割合は40〜100質量%である。)
    O-(EO)k(PO)l‐H ・・・(2)
    (式中、Rは炭素数が8〜14の炭化水素基または炭素数が8〜14のアシル基である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基であり、kはオキシエチレン基の平均付加モル数、lはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、k+lは5〜30である。EOとPOの各含有量の合計に対するEOの含有量の割合は75〜100質量%である。)
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