JP2003206498A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

Info

Publication number
JP2003206498A
JP2003206498A JP2002003941A JP2002003941A JP2003206498A JP 2003206498 A JP2003206498 A JP 2003206498A JP 2002003941 A JP2002003941 A JP 2002003941A JP 2002003941 A JP2002003941 A JP 2002003941A JP 2003206498 A JP2003206498 A JP 2003206498A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
component
cleaning
water
ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002003941A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Ueda
真司 上田
Takatoshi Ishikawa
隆利 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yushiro Chemical Industry Co Ltd filed Critical Yushiro Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2002003941A priority Critical patent/JP2003206498A/ja
Publication of JP2003206498A publication Critical patent/JP2003206498A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、精密部品又は治工具類等の
表面に存在する汚れ物質に対する洗浄力及び被リンス性
に優れる準水系の洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物
100質量%中、(A)溶解度パラメーターが7〜10
であり、且つ20℃の水に対する溶解度が30質量%以
上であるジエチレングリコールエチルメチルエーテルを
30質量%以上99.5質量%未満、(B)非イオン界
面活性剤であるポリオキシエチレンドデシルエーテルを
0.5〜30質量%、(C)水、(D)溶解度パラメー
ターが7〜12であり、且つ20℃の水に対する溶解度
が10質量%未満であるジエチレングリコールモノヘキ
シルエーテルを30質量%以下、及び/又は(E)炭化
水素系化合物であるアルキルベンゼンを30質量%以下
含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄剤組成物に関
し、更に詳しくは、安全性が高く、精密部品又は治工具
類等の表面に存在する汚れ物質の溶解力、即ち洗浄力に
優れると共に、被リンス性にも優れる洗浄剤組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】精密部品又はその組立加工工程等に用い
る治具工具類等の表面には、油脂、機械油、切削油、グ
リース、液晶、ロジン系フラックス等の有機物主体の汚
れ物質が付着していることが多い。そして、従来より、
これらの汚れ物質の除去には、トリクロロエチレン等の
塩素系溶剤、トリクロロトリフルオロエタン系のフロン
系溶剤、及びオルソケイ酸ナトリウム又は水酸化ナトリ
ウム等に界面活性剤やビルダーを配合したアルカリ洗浄
剤等が使用されてきた。しかし、上記塩素系溶剤及びフ
ロン系溶剤は、安全性、環境汚染等の問題から使用が著
しく制限されており、かかる点を改善するために代替フ
ロン系溶剤も開発されているが、これらはコストの面に
問題がある。また、上記アルカリ洗浄剤は、精密部品等
に適用する場合、被洗浄物の材質によっては変色等の問
題が発生するおそれがあるという問題がある。
【0003】これに対し、近年、洗浄力が高く、環境汚
染の恐れがなく、引火点を示さない安全性の高い準水系
洗浄剤と呼称される洗浄剤が、精密部品等の洗浄分野で
使用されている。しかし、このような準水系洗浄剤は、
被洗浄物表面の汚れ物質に対する溶解力、即ち洗浄力を
高めるため、炭化水素系溶剤、難水溶性のグリコールエ
ーテル溶剤、アルキルエステル類、アルキルケトン類を
洗浄剤組成物の主成分として含有することが多く、その
結果、洗浄剤組成物の被リンス性に劣る問題点がある。
即ち、洗浄後のリンス工程において、被リンス性に劣る
難溶性の成分が被洗浄物表面に残留するため、リンス温
度、リンス時間、リンス方法によっては十分なリンス効
果が得られず、逆に洗浄剤組成物自身が被洗浄物表面に
残り、それが汚れの原因になるおそれがあるという問題
がある。
【0004】この被リンス性の問題に対し、特に洗浄後
の要求精度の高い精密部品の洗浄工程では、現実には、
リンス槽を幾つも増設して対応しているが、かかる方法
では、リンス水の使用量が多くなり、その廃棄又はリサ
イクルに多大な費用、設備が必要とされている。また、
洗浄剤組成物の被リンス性を改善するため、炭化水素系
溶剤、難水溶性のグリコールエーテル溶剤、アルキルエ
ステル類、アルキルケトン類を削減し、界面活性剤成分
を添加あるいは増量する手法も検討されている。しか
し、かかる手法によれば、被リンス性が改善される反
面、被洗浄物表面の汚れ物質に対する溶解力、即ち洗浄
力が低下し、洗浄不良となるおそれがあるという問題が
ある。
【0005】そこで従来より、環境汚染の恐れがなく、
引火点を示さない安全性の高い準水系洗浄剤の油脂、機
械油、切削油、グリース、液晶等の有機物主体の汚れ物
質に対する溶解力、即ち洗浄力を損なうことなく、高い
被リンス性を有する洗浄剤組成物の開発が望まれてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、安全性が高く、精密部品又は
治具工具類等の表面に存在する汚れ物質の溶解力、即ち
洗浄力に優れると共に、被リンス性にも優れる洗浄剤組
成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、洗浄剤組
成物の組成と洗浄性及び被リンス等の性質について鋭意
検討した結果、特定のグリコールエーテル系溶剤を主成
分に用いると共に、更に所定の界面活性剤及び水を用い
ることにより、油脂、機械油、切削油、グリース、液晶
等の有機物主体の汚れ物質に対する溶解力(洗浄力)を
損なうことなく高い被リンス性を発現し、しかも環境汚
染の恐れがなく、引火等の危険のない安全性の高い精密
部品又は治具工具用に好適な準水系の洗浄剤組成物が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物1
00質量%中、(A)溶解度パラメーターが7〜10で
あり、且つ20℃の水に対する溶解度が30質量%以上
であるアルキレングリコールジアルキルエーテル(以
下、「(A)成分」という。)を30質量%以上99.
5質量%未満、(B)非イオン界面活性剤(以下、
「(B)成分」という。)を0.5〜30質量%、及び
(C)水(以下、「(C)成分」という。)を含有する
ことを特徴とする。
【0009】本発明の洗浄剤組成物は、洗浄剤組成物1
00質量%中、上記(A)〜(C)成分に加え、更に
(D)溶解度パラメーターが7〜12であり、且つ20
℃の水に対する溶解度が10質量%未満であるアルキレ
ングリコールモノ又はジアルキルエーテル(以下、
「(D)成分」という。)を30質量%以下、及び/又
は(E)炭化水素系化合物(以下、「(E)成分」とい
う。)を30質量%以下含有するものとすることができ
る。また、本発明の洗浄剤組成物は、上記(D)成分及
び(E)成分の両者を含有し、且つ、洗浄剤組成物10
0質量%中、両者の含有量の合計を40質量%以下とす
ることができる。更に、本発明の洗浄剤組成物は、40
℃での配合粘度を7.0mm/s以下とすることがで
きる。
【0010】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、上記構成を備
えることにより、準水系洗浄剤でありながら、精密部品
又はその治具工具類等の表面に存在する油脂、機械油、
切削油、グリース、液晶等の有機物主体の汚れ物質を効
率的に洗浄・除去することができる。また、本発明の洗
浄剤組成物は、被リンス性にも優れていることから、大
規模な設備及び多量のリンス水を使用しなくても、十分
なリンス効果を得ることができる。更に、本発明の洗浄
剤組成物は、環境汚染の恐れがなく、引火点を示さない
ことから安全性が高い。よって、本発明の洗浄剤組成物
は、特に洗浄後の要求精度の高い精密部品又はその組立
加工工程等に用いられる治具工具の洗浄に好適に用いる
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明について更に詳細に
説明する。 <1>(A)成分 本発明の上記(A)成分は、溶解度パラメーターが7〜
10であり、且つ20℃の水に対する溶解度が30質量
%以上であるアルキレングリコールジアルキルエーテル
である。上記(A)成分は、精密部品又はその組立加工
工程に用いる治具工具類等の表面に通常付着している油
脂、機械油、切削油、グリース、液晶等の有機物主体の
汚れ物質と相互溶解し易いことから、上記(A)成分を
含有させることにより、汚れ物質に対する溶解性、即ち
洗浄性を向上させることができる。
【0012】上記(A)成分の上記「溶解度パラメータ
ー」(以下、「SP値」という。)は、液体間の混合性
の尺度となる液体の特性値を示すものである。そして、
本発明の上記(A)成分のSP値は7〜10、好ましく
は7.5〜10、更に好ましくは7.7〜10、より好
ましくは8〜10、特に好ましくは8〜9.5、最も好
ましくは8〜9である。上記SP値が7未満又は10を
超えると、油脂、機械油、切削油、グリース、液晶等の
有機物主体の汚れ物質のSP値との差が大きくなる結
果、相互に溶解し合うことが困難となり、洗浄性が低下
することから好ましくない。
【0013】上記(A)成分の20℃の水に対する溶解
度は30質量%以上、好ましくは40質量%以上、更に
好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%
以上、特に好ましくは70質量%以上である。上記溶解
度が30質量%未満では、洗浄剤自身の被リンス性が低
下するため好ましくない。
【0014】本発明の上記(A)成分は、溶解度パラメ
ーターが7〜10であり、且つ20℃の水に対する溶解
度が30質量%以上であるアルキレングリコールジアル
キルエーテルであれば、その種類には特に限定はない。
上記「アルキレン」としては、メチレン、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン等が挙げられ、また、上記「アルキ
レン」の数は通常は2〜4、好ましくは2〜3である。
また、上記「アルキル」としては、炭素数1〜5、好ま
しくは1〜4のアルキル基が挙げられ、具体的には、メ
チル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル等が
挙げられる。この場合、上記(A)成分中の2つのアル
キル基は両方とも同じアルキル基でもよく、また、異な
るアルキル基でもよい。上記(A)成分として具体的に
は、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチル
エーテル等が挙げられる。上記(A)成分は1種のみで
もよく、また、2種以上を用いることもできる。
【0015】上記(A)成分の含有量は、洗浄剤組成物
100質量%中、30質量%以上99.5質量%未満、
好ましくは35〜85質量%、更に好ましくは40〜8
0質量%、より好ましくは40〜75%、特に好ましく
は45〜70質量%、最も好ましくは45〜65質量%
である。上記(A)成分の含有量を上記範囲とすること
により、汚れ物質に対する良好な溶解力、即ち洗浄性を
示すと共に、被リンス性を向上させることができるので
好ましい。上記(A)成分の含有量が30質量%未満で
あると洗浄性が低下するため好ましくない。また、9
9.5質量%を超えると、他の成分の含有量が少なくな
りすぎる結果、洗浄剤組成物の性能低下を起こすおそれ
があるため好ましくない。
【0016】<2>(B)成分 本発明の上記(B)成分は非イオン界面活性剤である。
上記(B)成分を含有させることにより、被洗浄物表面
に残存する油脂、機械油、切削油、グリース、液晶等の
有機物主体の汚れ物質のリンス性や洗浄剤組成物の洗浄
性の向上及び洗浄剤組成物の安定化を図ることができ
る。
【0017】上記(B)成分としては、非イオン性界面
活性剤であればその種類については特に限定はない。上
記非イオン性界面活性剤としては、例えば、(1)ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルフェノー
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエ
ーテル等のエーテル型、(2)グリセリンエステルのポ
リオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリ
オキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリ
オキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、
(3)ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセ
リンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエ
ステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステ
ル等のエステル型、及び(4)脂肪酸アルカノールアミ
ド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン等の含窒素型等が挙げられる。
【0018】上記(B)成分としては、ポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアリルフェ
ニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、
ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキ
ルアミンが優れた効果を発現するので好ましい。ここ
で、上記「ポリオキシアルキレン」とは、エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド、又はブチレンオキサイ
ド等の重合体のことであり、例えば、ポリオキシエチレ
ン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等であ
る。また、上記(B)成分は1種のみ用いてもよく、ま
た、2種以上を併用してもよい。
【0019】上記(B)成分の含有量は、洗浄剤組成物
全体を100質量%とした場合、0.5〜30質量%、
好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは3〜30質
量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは
5〜25質量%、最も好ましくは10〜25質量%であ
る。上記(B)成分の含有量が0.5質量%未満では、
配合による効果が認められないので好ましくない。ま
た、30質量%を超えると、洗浄剤組成物の配合粘度が
高くなりすぎ、洗浄剤組成物が被洗浄物の隅々まで十分
に行き渡らなくなる結果、洗浄不良を起こすおそれがあ
るので好ましくない。
【0020】<3>(C)成分 本発明の洗浄剤組成物は、(C)成分として水を含有し
ている。これにより、環境汚染の恐れがなく、引火点を
示さない安全性の高い準水系の洗浄剤組成物とすること
ができる。上記(C)成分の含有量については特に限定
はなく、必要に応じて種々の含有量とすることができる
が、安全性及び洗浄性の面から、洗浄剤組成物100質
量%中、通常は5〜30質量%、好ましくは7〜30質
量%、更に好ましくは7〜25質量%、特に好ましくは
10〜25質量%とすることができる。
【0021】<4>(D)成分及び(E)成分 本発明の上記(D)成分は、(D)SP値が7〜12で
あり、且つ20℃の水に対する溶解度が5質量%未満で
あるアルキレングリコールモノ又はジアルキルエーテル
である。また、上記(E)成分は炭化水素系化合物であ
る。かかる成分を含有することにより、有機物汚れに対
する溶解力を向上させることができるので好ましい。
【0022】本発明の上記(D)成分のSP値は7〜1
2、好ましくは7〜11.5、更に好ましくは7.5〜
11.5、より好ましくは8〜11、特に好ましくは8
〜10.5、最も好ましくは8〜10である。上記SP
値が上記範囲にあることにより、対象となる汚れに対す
る混合溶解性が向上することから好ましい。また、本発
明の上記(D)成分の20℃の水への溶解量は10質量
%未満、好ましくは7質量%未満、更に好ましくは5質
量%未満、より好ましくは4質量%未満、特に3.5質
量%未満である。上記溶解量が上記範囲にあることによ
り、対象となる汚れに対する混合溶解性が向上すること
から好ましい。
【0023】上記(D)成分は、SP値が7〜12であ
り、且つ20℃の水に対する溶解度が10質量%未満の
難水溶性のアルキレングリコールモノ又はジアルキルエ
ーテルであればいずれもよい。上記「アルキレン」とし
ては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン等が
挙げられる。また、上記「アルキレングリコール」の数
は通常は1以上の整数であり、このうち、モノアルキレ
ングリコールモノ又はジアルキルエーテル、ジアルキレ
ングリコールモノ又はジアルキルエーテル、あるいはト
リアルキレングリコールモノ又はジアルキルエーテルが
通常用いられる。更に、上記「アルキル」としては、炭
素数が1〜10の直鎖又は分枝アルキル、好ましくは炭
素数が1〜8の直鎖又は分枝アルキル、更に好ましくは
炭素数が3〜6の直鎖又は分枝アルキルが挙げられる。
この場合、上記「アルキレングリコールモノ又はジアル
キルエーテル」は、モノアルキルエーテルでもよく、ジ
アルキルエーテルでもよい。また、ジアルキルエーテル
の場合、2つのアルキル基は両方とも同じアルキル基で
もよく、また、異なるアルキル基でもよい。
【0024】上記(D)成分は具体的には、例えば、エ
チレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレング
リコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコ
ールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノプロピ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエ
チレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。ま
た、上記(D)成分は、1種単独で用いてもよく、ま
た、2種以上を併用することもできる。
【0025】上記(E)成分を構成する炭化水素系化合
物としては、直鎖又は分岐の飽和又は不飽和の脂肪族炭
化水素、飽和又は不飽和の脂環式炭化水素、芳香族炭化
水素等が挙げられる。上記脂肪族炭化水素及び脂環式炭
化水素の構造、炭素数については特に限定はなく、例え
ば、上記脂肪族炭化水素及び脂環式炭化水素の炭素数は
1〜24か、1〜20か、1〜15か、1〜10か、1
〜8か、1〜6の範囲とすることができる。また、脂肪
族炭化水素としては、上記炭素数の脂肪族炭化水素の
他、これらのオリゴマー等が挙げられる。具体的には、
イソパラフィン、オクタデセン等のオレフィンオリゴマ
ー、シクロデカン、シクロドデセン等のシクロ化合物、
ノニルベンゼン、ドデシルベンゼン等のアルキルベンゼ
ン類、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン等のナフ
タレン類等が挙げられる。また、上記(E)成分は、1
種単独で用いてもよく、また、2種以上を併用すること
もできる。
【0026】上記(D)成分及び(E)成分は、いずれ
かを一方を含有してもよく、また、両方を含有してもよ
い。また、上記(D)成分の含有量は、洗浄剤組成物1
00質量%中、通常40質量%以下、好ましくは35質
量%以下、更に好ましくは30質量%以下、より好まし
くは1〜30質量%、特に好ましくは5〜30質量%、
最も好ましくは10〜30質量%である。また、上記
(E)成分は、洗浄剤組成物100質量%中、通常40
質量%以下、好ましくは35質量%以下、更に好ましく
は30質量%以下、より好ましくは1〜30質量%、特
に好ましくは5〜30質量%、最も好ましくは5〜25
質量%である。上記(D)成分及び(E)成分の含有量
を上記範囲とすることにより、洗浄剤組成物の被リンス
性に影響を与えることなく、洗浄剤組成物の洗浄性を向
上させることができるので好ましい。
【0027】また、上記(D)成分及び(E)成分の両
者を含有する場合、その含有量の合計は、洗浄剤組成物
100質量%中、通常は40質量%以下、好ましくは
0.5〜40質量%、更に好ましくは1〜40質量%、
より好ましくは3〜40質量%、特に好ましくは3〜3
5質量%、最も好ましくは5〜30質量%とすることが
できる。上記(D)成分及び(E)成分の両者の含有量
の合計をかかる範囲とすることにより、洗浄剤組成物の
被リンス性に影響を与えることなく、洗浄剤組成物の洗
浄性を向上させることができるので好ましい。
【0028】本発明の洗浄剤組成物の配合粘度は、上記
各構成成分及びその含有量を適宜変更することにより調
製することができるが、本発明の洗浄剤組成物において
は、40℃での配合粘度を通常7.0mm/s以下、
好ましくは6.5mm/s以下、更に好ましくは6.
0mm/s以下、より好ましくは5.5mm/s以
下、特に好ましくは5.0mm/s以下とすることが
できる。40℃での配合粘度を7.0mm/s以下と
することにより、被洗浄物の形状が複雑であっても、本
発明の洗浄剤組成物が被洗浄物の隅々まで行き渡る結
果、十分に洗浄を行うことができることから好ましい。
【0029】本発明の洗浄剤組成物は、上記各成分を混
合することにより製造することができるが、上記各成分
を含有していれば、その他に、通常、洗浄剤組成物とし
ての基本的性能を維持するために、本発明の目的を阻害
しない範囲で、種々の添加剤を必要に応じて適宜添加す
ることができる。このような添加剤としては例えば、通
常洗浄剤に用いられるアルカリ剤、無機又は有機ビルダ
ー、香料、染料、顔料、防腐剤、殺菌剤、キレート剤、
酸化防止剤、消泡剤等が挙げられる。
【0030】本発明の洗浄剤組成物を用いた洗浄方法と
しては、振動、噴流、スプレー等の各種の方法で洗浄す
る方法等が挙げられるが、被洗浄物である精密部品、治
具工具類を超音波洗浄、浸漬洗浄し、最後に水又は温水
でリンスする等の方法を連続的に実施する方法によれ
ば、効率的に汚れ物質を洗浄・除去することができるの
で好ましい。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して、本発明の効
果を説明する。尚、本発明はこれらに限定されるもので
ない。 (1)洗浄剤組成物の調製 以下に示す各成分を表1及び表2に示す質量%の割合で
常法により配合することにより、実施例1〜10及び比
較例1〜8の各洗浄剤組成物を調製した。 (A)成分 EtO−(CO)−Et SP値;8.6、20℃の水に対する溶解度;95質量
%以上 MeO−(CO)−Et SP値;8.5、20℃の水に対する溶解度;95質量
%以上) MeO−(CO)−H SP値;8.7、20℃の水に対する溶解度;95質量
%以上 (B)成分 ポリオキシエチレンドデシルエーテル(平均HLB;
10.5) ポリオキシエチレンオレイルエーテル(平均HLB;
11) ポリオキシエチレンアルキルアミン(平均HLB;
9) (D)成分 BuO−(CO)−Bu SP値;8.3、20℃の水に対する溶解度;3質量%
以下) nHexO−(CO)−H SP値;9.7、20℃の水に対する溶解度;3質量%
以下 (E)成分 アルキルベンゼン、イソパラフィン及びオクタデセン
【0032】(2)性能評価 上記(1)で調製した実施例1〜10及び比較例1〜8
の洗浄剤組成物について、以下に示す方法により、汚れ
物質の溶解力及び被リンス性を評価した。その結果を以
下の表1及び表2に併記する。
【0033】〔汚れ物質の洗浄力〕被洗浄材として、鉱
物油を塗布した鋼板、砥粒を含有したスラリー汚れを塗
布した鋼板、及び液晶を塗布したガラス基板を用いた。
そして、上記実施例1〜10及び比較例1〜8の各洗浄
剤組成物に上記各被洗浄材を浸漬し、40℃で3分間超
音波をあてながら、被洗浄材に付着している汚れを溶解
・洗浄した。溶解・洗浄後の被洗浄材を目視で観察して
汚れ物質の除去性を評価することにより、汚れ物質の洗
浄力を評価した。表1及び表2における洗浄力の評価の
表示として、「◎」は汚れ物質の残着がなく、洗浄性が
非常に良好、「○」は汚れ物質の残着がほとんどなく、
洗浄性が良好、「△」は汚れ物質の残着がわずかにあ
り、洗浄性がやや悪い、「×」は汚れ物質が残着し、洗
浄性が悪いことを示す。
【0034】〔被リンス性〕以下のリンス法1〜3の各
方法によりリンス処理を行い、リンス処理後の油分残留
の程度を目視で観察することにより、被リンス性を評価
した。表1及び表2における被リンス性の評価の表示と
して、「◎」は被リンス性が非常に良好、「○」は被リ
ンス性が良好、「△」は被リンス性がやや劣り、「×」
は被リンス性が悪いことを示す。 リンス法1;上記洗浄力の試験で汚れを洗浄した後の被
洗浄材を40℃のイオン交換水に浸漬し、1分間揺動す
る。 リンス法2;上記洗浄力の試験で汚れを洗浄した後の被
洗浄材を40℃のイオン交換水に穏やかな攪拌を加えな
がら1分間浸漬する。 リンス法3;上記洗浄力の試験で汚れを洗浄した後の被
洗浄材を40℃のイオン交換水に超音波をあてながら、
1分間浸漬する。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】(3)実施例の効果 表1より、本発明の(A)成分〜(C)成分を本発明の
範囲内の量で含有する実施例1〜11の各洗浄剤組成物
は、汚れ物質の洗浄性の評価において、鉱物油、スラリ
ー汚れ、液晶のいずれの汚れに対しても良好な除去性を
示し、被リンス性も良好であることから、優れた洗浄性
及び被リンス性を備えることが判る。また、本発明の範
囲内の量で(D)成分及び/又は(E)成分を含有する
実施例6及び11以外の各洗浄剤組成物も、優れた洗浄
性及び被リンス性を示していることが判る。更に、
(D)成分及び/又は(E)成分の含有量が多い実施例
8〜10及び(A)成分の量が少ない実施例7と比較し
て、実施例1〜6は被リンス性に優れていることが分か
る。また、40℃における粘度が7.0mm/sを超
えている実施例7、9及び11と比べて、7.0mm
/s以下である実施例1〜6、8及び10は、洗浄性及
び被リンス性のいずれもが優れていることが判る。以上
より、本発明の洗浄剤組成物は、鉱物油、スラリー汚
れ、液晶等の有機物主体の汚れ物質に対して優れた洗浄
性を示すと共に、後工程において良好な被リンス性を示
すことが判る。
【0038】一方、表2より、本発明の(E)成分であ
るオクタデセンのみからなる比較例7の洗浄剤組成物
は、汚れ物質の除去性には優れているものの、被リンス
性が著しく劣るものであることが判る。また、本発明の
(A)成分を含有しない有機系の洗浄剤組成物である比
較例6では、若干被リンス性の改善が見られるだけで、
依然として被リンス性に劣るものであることが判る。更
に、20℃の水に対する溶解度が低いアルキレングリコ
ールジアルキルエーテルであるBuO−(C O)
−Buと、本発明の(B)成分とを併用した比較例1
及び2では、洗浄性が向上している反面、被リンス性が
劣ることが判る。また、水に対する溶解度は高いが、ア
ルキレングリコールジアルキルエーテルではなく、アル
キレングリコールモノアルキルエーテルと本発明の
(B)成分とを併用した比較例3は、被リンス性が多少
は向上しているが、依然として実施例1〜6よりも劣
り、しかも、洗浄性が著しく低下していることが判る。
更に、本発明の(B)成分を含有しない比較例4及び5
では、いずれも洗浄性は優れている反面、被リンス性に
劣るものであることが判る。
【0039】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H003 AC08 AC13 DA14 DA15 DB02 ED02 ED04 ED29 FA30 FA32 4K053 PA17 QA04 RA08 RA31 RA32 RA40 RA41 RA66 SA06 TA12 TA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄剤組成物100質量%中、(A)溶
    解度パラメーターが7〜10であり、且つ20℃の水に
    対する溶解度が30質量%以上であるアルキレングリコ
    ールジアルキルエーテルを30質量%以上99.5質量
    %未満、(B)非イオン界面活性剤を0.5〜30質量
    %、及び(C)水を含有することを特徴とする洗浄剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 洗浄剤組成物100質量%中、(D)溶
    解度パラメーターが7〜12であり、且つ20℃の水に
    対する溶解度が10質量%未満であるアルキレングリコ
    ールモノ又はジアルキルエーテルを30質量%以下、及
    び/又は(E)炭化水素系化合物を30質量%以下含有
    する請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 上記(D)溶解度パラメーターが7〜1
    2であり、且つ20℃の水に対する溶解度が10質量%
    未満であるアルキレングリコールモノ又はジアルキルエ
    ーテル、及び(E)炭化水素系化合物の両者を含有し、
    且つ、洗浄剤組成物100質量%中、両者の含有量の合
    計が40質量%以下である請求項2記載の洗浄剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 40℃での配合粘度が7.0mm/s
    以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の洗浄剤組
    成物。
JP2002003941A 2002-01-10 2002-01-10 洗浄剤組成物 Pending JP2003206498A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002003941A JP2003206498A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 洗浄剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002003941A JP2003206498A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 洗浄剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003206498A true JP2003206498A (ja) 2003-07-22

Family

ID=27643400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002003941A Pending JP2003206498A (ja) 2002-01-10 2002-01-10 洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003206498A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102494A1 (ja) * 2006-03-09 2007-09-13 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. 液晶パネル洗浄剤及びこの洗浄剤を用いた洗浄工程を含む液晶パネルの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007102494A1 (ja) * 2006-03-09 2007-09-13 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. 液晶パネル洗浄剤及びこの洗浄剤を用いた洗浄工程を含む液晶パネルの製造方法
JP2007238780A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 液晶パネル洗浄剤及びこの洗浄剤を用いた洗浄工程を含む液晶パネルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1119591B1 (en) Concentrated stripper composition and method
WO2012076432A1 (en) Composition for cleaning of hard surfaces
JP3256630B2 (ja) 洗浄方法
JP2652298B2 (ja) 精密部品又は治工具類用洗浄剤組成物
JPS6253400A (ja) 解乳化清浄製剤
JPH05504155A (ja) 解乳化清浄製剤およびその用途
JP2958516B2 (ja) 精密部品用又は治工具類用洗浄剤組成物
JPH0959677A (ja) 洗浄剤組成物
JPH0680995A (ja) 低残渣洗浄剤
JP2003206498A (ja) 洗浄剤組成物
JP2003073692A (ja) 洗浄剤組成物およびそれを用いる洗浄方法
EP1287099B1 (en) Cleaning surfaces
JPH10338897A (ja) 液晶セル用洗浄剤組成物
JPH06313189A (ja) 洗浄剤組成物
JP2683301B2 (ja) 液晶用水系洗浄剤組成物
JP2000008080A (ja) 工業用洗浄剤組成物、及びこれを用いた洗浄方法
KR101294303B1 (ko) 준수계 세정제 조성물
JP2001181688A (ja) 洗浄剤
JPH11323381A (ja) ドライクリーニング用洗浄剤
JP4114052B2 (ja) 水系洗浄剤組成物
JPH06336600A (ja) 洗浄組成物および洗浄方法
JPH09241686A (ja) 工業用脱脂洗浄剤
JP2893497B2 (ja) 精密部品又は治工具類用洗浄剤組成物
JP2000026898A (ja) 液晶パネル用洗浄剤組成物及び洗浄方法
JPH09241685A (ja) レンズ洗浄用工業用洗浄剤

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040324

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040531

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050419

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050608