JP5873061B2 - 破砕機 - Google Patents

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Description

本発明は、各種物質を収容した袋体を破って内容物を排出させる破袋工程や、一連の処理工程の前段階において物質を比較的大きな寸法に破砕する粗破砕工程に好適な破砕機に関する。
都市ゴミや、各種産業で排出された廃棄物は、再生利用や最終処分の種々の処理に付するために、事前に寸法を削減する処理が行われる。このような処理を行うため、従来より、回転刃を備えた2つの破砕ロータを有する破砕機が用いられている。
この種の破砕機としては、図12に示すように、上部に投入口201aを有すると共に下部に排出口201bを有するケーシング201内に、2つの破砕ロータ202,202を互いに平行に配列したものがある(例えば、特許文献1)。この破砕機200の破砕ロータ202は、図示しないモータで回転駆動される2つの回転軸203,203に、複数の回転刃204が固定されて形成されている。ケーシング201の内壁面には、各回転軸203の外周面と回転刃204の回転経路に近接して配置された固定刃205,205が設けられている。
上記破砕ロータ202の回転刃204は、回転方向の前方に刃先が形成されており、一方の破砕ロータ202の回転刃204の刃先と、他方の破砕ロータ202の回転刃204の刃先とが互いに反対方向を向くように固定されている。上記2つの回転軸203,203は、軸方向視において互いの回転軸203,203の間を回転刃204が投入口201aから排出口201bに向かうように、互いに反対方向に回転駆動される。これにより、2つの回転軸203,203の回転刃204,204でせん断作用を発揮して、被処理物を破砕するようになっている。また、上記ケーシング201の内壁面に固定された固定刃205,205は、各回転軸203によって回転駆動される回転刃204が近接して通過することにより、この固定刃205と回転刃204とでせん断作用を発揮して被処理物を破砕する。
この破砕機200は、被処理物を破砕する破砕運転では、上記2つの回転軸203,203が、互いに逆方向に同じ速度で回転駆動される。破砕運転中に、破砕が困難な金属塊や岩石等の破砕困難物が回転刃204に噛み込んだ場合、モータの過負荷によって噛み込みを検知し、両方の回転軸203の回転方向を短時間おきに切り替える正逆反復運転を行って破砕困難物の噛み込みを解決するようになっている。また、紐状や帯状の被処理物が回転軸203や回転刃204に絡まった場合も、正逆反復運転を行い、絡まった被処理物を解すようになっている。
特開平09−038515号公報
しかしながら、上記従来の破砕機200は、被処理物のせん断能力が比較的低く、被処理物が長尺のまま残留しやすいので、回転軸203や回転刃204に被処理物が絡まりやすいという問題がある。被処理物が絡まりやすいと、正逆反復運転を行う時間が長くなって、破砕機200の処理効率が低下する問題がある。また、正逆反復運転を行っても、回転軸203や回転刃204に隣接する固定刃205の存在により、回転軸203や回転刃204に絡まった被処理物が除去され難いという問題がある。正逆反復運転を行っても除去できない被処理物は、運転を中止して人手で除去する必要があるので、除去の手間がかかると共に、運転の中止により処理効率が更に低下する問題がある。さらに、破砕困難物を回転刃204が噛み込んだ場合、正逆反復運転を行っても破砕困難物を破砕ロータ202上から除去できないので、正逆反復運転で破砕困難物の噛み込みを解除した後に、運転を中止して破砕困難物を人力で除去する必要がある。したがって、破砕困難物を除去する手間がかかると共に、運転の停止により処理効率が低下する問題がある。
そこで、本発明の課題は、被処理物を効果的に破砕できると共に、絡まった被処理物を容易に除去することができて、処理効率を高めることができる破砕機を提供することにある。また、被処理物に混入する破砕困難物を容易に除去することができ、処理効率を高めることができる破砕機を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の破砕機は、被処理物の投入口と排出口を有するケーシングと、
上記ケーシング内に配置され、破砕刃を有して回転駆動される破砕ロータと、
上記ケーシング内に上記破砕ロータと平行に配置され、上記破砕ロータの破砕刃よりも低い周速度で上記破砕ロータと反対向きに回転駆動され、上記破砕ロータの破砕刃で破砕される被処理物を支持しながら搬送する搬送ロータと
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、ケーシングの投入口から投入された被処理物は、搬送ロータで支持されると共に、この搬送ロータと反対方向に駆動される破砕ロータの破砕刃によって破砕される。搬送ロータは、破砕ロータの破砕刃よりも低い周速度で破砕ロータと反対向きに回転駆動されるので、上記破砕ロータの破砕刃で破砕される被処理物を支持しながら搬送することができる。これにより、破砕刃で破砕される際に被処理物に生じる反力を搬送ロータが安定して支持するので、被処理物を効果的に破砕することができる。その結果、被処理物が破砕ロータや搬送ロータに絡まり難くなるので、絡まった被処理物を除去する頻度を低くできるから、処理効率を高めることができる。
一実施形態の破砕機は、上記搬送ロータは、上記被処理物を引掛けて破砕ロータの破砕刃による破砕の反力を支持する一方、下方を向いたときに被処理物が脱落するように形成された係止手段を有する。
上記実施形態によれば、被処理物が破砕ロータの破砕刃で破砕されるとき、搬送ロータの係止手段により上記被処理物が引掛けられることにより、破砕刃で破砕される際に被処理物に生じる反力が支持される。したがって、被処理物が破砕刃で効果的に破砕される。一方、搬送ロータの係止手段が下方を向くと、引掛けられていた被処理物が係止手段から脱落するので、破砕された被処理物を迅速に排出することができる。
一実施形態の破砕機は、上記係止手段は、上記搬送ロータの軸方向視において、先端部分が回転方向の後ろ側を向く三角形状に形成されている。
上記実施形態によれば、先端部分が回転方向の後ろ側を向く三角形状の係止手段により、破砕刃で破砕される際に被処理物を効果的に引掛けることができる一方、係止手段が下方を向いたときは被処理物を容易に脱落させることができる。ここで、三角形状の係止手段は、回転方向の前側の縁が回転方向の後ろ側の縁よりも長く形成された不等辺の三角形状であるのが好ましい。また、係止手段の先端が、先端部分の角の二等分線が搬送ロータの径方向に対して回転方向の後ろ側を向くように傾斜しているのが好ましい。また、係止手段の形状は、曲線や曲面を含んで形成されてもよい。また、係止手段は、被処理物を引掛けるようにフック状に形成されてもよい。
一実施形態の破砕機は、上記破砕ロータと搬送ロータの回転速度は、上記破砕ロータの外周部の周速度が、上記搬送ロータの外周部の周速度に対して5倍以上30倍以下となるように設定されている。
上記実施形態によれば、搬送ロータで支持されると共に搬送される被処理物が、この搬送ロータの外周部の周速度に対して5倍以上30倍以下の外周部の周速度を有する破砕ロータの破砕刃で破砕される。したがって、破砕刃による破砕の際に被処理物に生じる反力が、安定して搬送ローラに支持されるので、被処理物を安定して効果的に破砕することができる。ここで、破砕ロータの外周部の周速度は、搬送ロータの外周部の周速度に対して10倍以上20倍以下であるのが好ましく、約16倍であるのが更に好ましい。
一実施形態の破砕機は、上記破砕ロータは、上記搬送ロータよりも下方に配置されている。
上記実施形態によれば、破砕ロータが搬送ロータよりも下方に配置されているので、投入口から投入された被処理物を、ロータ間に噛み込に難くでき、効果的にせん断することができる。
一実施形態の破砕機は、上記ケーシングの側部に設けられた開口部と、
上記開口部を開閉する開閉扉と、
上記開閉扉が開口部を開いたときに上記破砕ロータから開口部に形成される排出通路と
を備える。
上記実施形態によれば、開閉扉が開いて開口部が開き、破砕ロータから開口部に形成された排出通路を通して、例えば寸法の大きい岩石や金属塊等のような破砕が困難な破砕困難物を容易に排出できる。したがって、破砕困難物の除去の手間を少なくできると共に、破砕困難物の除去に要する時間を短縮できて、破砕機の処理効率を向上できる。
一実施形態の破砕機は、上記開閉扉は、上記破砕ロータに隣接して配置された固定刃の配置位置に形成され、
上記固定刃は、上記開閉扉に固定された開閉部と、この開閉部に連なってケーシングの内側面に固定された固定部とを有し、
上記開閉扉が開口部を開くと、上記固定刃の開閉部が開閉扉と共に移動して、上記固定刃の固定部が上記排出通路に露出して傾斜面を形成するものである。
上記実施形態によれば、開閉扉が固定刃の開閉部と共に移動して開口部を開くと、固定刃の固定部が排出通路に露出して傾斜面を形成するので、破砕困難物を、傾斜面に沿って容易に排出させることができる。
一実施形態の破砕機は、上記破砕ロータの破砕刃及び搬送ロータの係止手段の少なくとも一方の回転軸方向に隣接する位置に、固定刃を設けたものである。
上記実施形態によれば、破砕ロータの破砕刃と固定刃によるせん断作用、及び/又は、搬送ロータの係止手段と固定刃によるせん断作用により、被処理物を効果的に破砕することができる。特に、固定刃を、破砕ロータの破砕刃に隣接する位置であって、回転軸に対向する位置に配置することにより、破砕ロータの回転軸に被処理物が巻き付く不都合を効果的に防止できる。また、固定刃を、搬送ロータの係止手段に隣接する位置であって、回転軸に対向する位置に配置することにより、搬送ロータの回転軸に被処理物が巻き付く不都合を効果的に防止できる。
一実施形態の破砕機は、上記破砕ロータの破砕刃及び搬送ロータの係止手段の少なくとも一方の径方向に隣接する位置に、固定刃を設けたものである。
上記実施形態によれば、破砕ロータの破砕刃と固定刃によるせん断作用、及び/又は、搬送ロータの係止手段と固定刃によるせん断作用により、被処理物を効果的に破砕することができる。
一実施形態の破砕機は、上記破砕ロータ及び搬送ロータの少なくとも一方の回転軸の外周側に、上記被処理物に係合する係合歯を設けたものである。
上記実施形態によれば、破砕ロータや搬送ロータが回転駆動するに伴い、破砕ロータや搬送ロータの回転軸の外周側の係合歯が被処理物に係合するので、破砕ロータや搬送ロータの回転軸と、ケーシングや固定刃等との間に形成される隙間に被処理物が詰まる不都合を効果的に防止できる。ここで、上記係合歯は、回転軸方向に延在する波型状に形成するのが好ましい。
一実施形態の破砕機は、軸方向視において、上記破砕ロータの破砕刃と搬送ロータの係止手段が上記破砕ロータと搬送ロータの間で投入口側から排出口側に向かうように、上記破砕ロータと搬送ロータを互いに反対方向に回転させる破砕運転モードと、
少なくとも上記破砕ロータを、上記破砕運転モードの回転方向と反対方向に回転駆動する反転運転モードと
を備える。
上記実施形態によれば、破砕運転モードでは、破砕ロータと搬送ロータの間の部分を投入口側から排出口側に向かうように破砕ロータと搬送ロータを互いに反対方向に回転することにより、被処理物が、搬送ロータで支持されながら搬送され、かつ、この搬送ロータよりも高い周速度で駆動される破砕刃により破砕される。破砕運転モードで被処理物が破砕ロータや搬送ロータに絡まった場合や、破砕困難物が破砕ロータと搬送ロータの間に噛み込んだ場合、少なくとも破砕ロータを破砕運転モードの回転方向と反対方向に回転駆動する反転運転を行う。これにより、絡んだ被処理物や、噛み込んだ破砕困難物が効果的に除去される。ここで、反転運転モードでは、破砕ロータのみの回転方向を反対方向に回転駆動するのが、モードの変更を迅速に行うことができる点で好ましい。また、ケーシングの側部に設けられた開口部を開閉扉が開閉するように形成され、この開閉扉が開口部を開いたときに上記破砕ロータから開口部に排出通路が形成されている場合、この開閉扉を開いて破砕ロータの回転方向を反転する反転運転を行うことにより、絡みが解消された被処理物や噛み込みが解消された破砕困難物を、排出通路を通して容易かつ迅速に排出することができる。
本発明の第1実施形態の破砕機を示す横断面図である。 破砕機の破砕ロータ及び搬送ローラの配置位置における断面図である。 破砕ロータの破砕刃の配置位置における横断面図である。 破砕ロータの係合歯の配置位置における横断面図である。 破砕ロータの縦断面図である。 搬送ロータの破砕刃の配置位置における横断面図である。 搬送ロータの係合歯の配置位置における横断面図である。 搬送ロータの縦断面図である。 破砕機の側面図である。 破砕機の開口部を開いた様子を示す横断面図である。 本発明の第2実施形態の破砕機を示す横断面図である。 従来の破砕機を示す横断面図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
本発明の実施形態の破砕機は、土砂や金属等の不燃物と、伐採木や布や紙やプラスチック等の可燃物とが混在した廃棄物を、袋体としてのフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコンバッグという)に収容してなる袋入り廃棄物を破砕して、廃棄物とフレコンバッグの両方の破砕片を得るものである。フレコンバッグは、ポリプロピレンやポリエチレン等の可燃性樹脂繊維で作製された袋体本体と、この袋体本体にループ状に縫い付けられて、袋体本体を吊り下げるように形成され、ポリプロピレンやポリエチレン等の可燃性樹脂繊維で作製されたベルトとを有し、数百キログラムから数トンの内容物を収容可能なものが用いられる。なお、本発明の破砕機は、各種材料を複数の段階を経て寸法を削減する場合において、比較的大きい寸法の材料を破砕する粗破砕に用いることができる。
図1は、第1実施形態の破砕機を示す横断面図である。この破砕機1は、上端に投入口10aが形成されていると共に下端に排出口10bが形成された本体ケーシング10と、本体ケーシング10内に配置された破砕ロータ2及び搬送ロータ3を有する。ケーシング10は、上部が上端の投入口10aに向かって拡径したホッパ状に形成されている。破砕ロータ2と搬送ロータ3の配置位置は、投入口10aと排出口10bとを結ぶ方向において、破砕ロータ2が搬送ロータ3よりも排出口10b側に偏っている。これにより、破砕ロータ2の中心と搬送ロータ3の中心を結ぶ線が、軸方向視において、破砕ロータ2側が排出口10b側に傾斜している。
図2は、破砕機1の破砕ロータ2と搬送ロータ3の配置位置における断面図であり、破砕ロータ2の中心軸と搬送ロータ3の中心軸を結ぶ面で破砕機1を切断した様子を模式的に示してい。図2において、破砕ロータ2と搬送ロータ3は、切断面ではなく、軸直角方向から側面を見た様子を示している。破砕ロータ2は、回転軸12と、回転軸12の外周に固定された環状の破砕刃マウント40と、破砕刃マウント40に固定された複数の破砕刃4,4,4,・・・を有する。搬送ロータ3は、回転軸13と、回転軸13の外周に固定された環状の係止刃マウント50と、係止刃マウント50に固定された複数の係止刃5,5,5,・・・を有する。破砕ロータ2と搬送ロータ3の互いに遠い側には、ケーシング10の内側面に固定された固定刃6,7が配置されている。破砕ロータ2の回転軸12と、搬送ロータ3の回転軸13は、図示しないモータによって正逆回転可能に駆動される。
図3は、破砕ロータ2の破砕刃4の配置位置における横断面図であり、図4は、破砕ロータ2の係合歯8の配置位置における横断面図であり、図5は、破砕ロータ2の縦断面図である。破砕ロータ2に設けられた破砕刃4は、回転軸12に外嵌して固定された凸形状断面の環状の破砕刃マウント40に、周方向に配列された複数のボルト42で固定されている。破砕刃4は、軸方向視において破砕刃マウント40よりも径方向外側に突出した破砕刃本体4aと、破砕刃マウント40の回転軸方向に接して破砕刃マウント40に固定される基部4bとを有する。破砕刃本体4aは、回転軸方向視において略台形状を有し、矢印R1で示す回転方向の前側の縁が、尖った断面を有して径方向に延在するブレード状に形成されている。一方、破砕刃本体4aの回転方向の後ろ側の縁は、角型断面を有して径方向に対して傾斜する峰に形成されている。これにより、破砕ロータ2が矢印R1に示す正方向に回転したときに、ブレード状の前側縁で被処理物を切断する一方、破砕ロータ2が矢印R1と反対方向に回転したときに、ブレード状の後ろ側縁で被処理物を移動させるように形成されている。破砕刃4の基部4bは、回転軸方向視において破砕刃本体4aよりも周方向の両側に長く延在する弧状に形成されている。
軸方向において、破砕刃4の相互間と、軸方向に対向するケーシング10の内壁面と破砕刃4との間には、回転軸12の軸方向に延在して周方向に配列された複数の板状の係合歯8,8,8,・・・が取り付けられている。係合歯8は、先端縁が被処理物に係合する波型に形成され、破砕ロータ2と固定刃6との間に形成される隙間を通過する。係合歯8の先端縁が固定刃6の表面に近接して移動することにより、上記隙間に被処理物が詰まる不都合を防止するようになっている。
破砕ロータ2に設けられた係合歯8は、図4に示すように、回転軸12に外嵌して固定された矩形断面の環状の係合歯マウント82に、取付部材81を介して固定されている。取付部材81は、係合歯マウント82の外周面に沿って固定される4分の1円弧の湾曲ベルト部の中央に、径方向に突出して係合歯8が取り付けられる取付部を有する。取付部材81は、係合歯マウント82の外周面を取り囲むように4つが連なって固定され、各々が合計4つの係合歯8を保持している。4つの取付部材81は、各々の湾曲ベルト部がボルト83によって係合歯マウント82に固定されると共に、端部に径方向に突設された連結部84がボルト85で固定されて互いに連結されている。係合歯8は、取付部材81の取付部に対して、径方向の取付位置が調整可能に形成されている。これにより、係合歯8の先端と、固定刃6の軸対向面6aとの間の距離が調整可能になっている。
破砕ロータ2の回転軸12には、図5の縦断面図に示すように、破砕刃4が取り付けられる破砕刃マウント40と、係合歯8が取り付けられる係合歯マウント82とが、軸方向に交互に配列されている。破砕ロータ2の両端に位置する係合歯マウント82には、ケーシング10の内側面に対向する端面に、径方向に延びる複数のスクレーパ45,45,45,・・・が設けられている。このスクレーパ45により、係合歯マウント82とケーシング10との間に被処理物が詰まる不都合を防止している。
破砕ロータ2側の固定刃6は、破砕ロータ2の係合歯8に対向する軸対向面6aと、破砕刃4の回転経路に対向する破砕刃対向面6bを有する。軸対向面6aと破砕刃対向面6bは、回転軸12と同心の円筒面に形成され、軸対向面6aの相互間に破砕刃対向面6bが溝状をなすように形成されている。固定刃6は、軸対向面6a及び破砕刃対向面6bに連なり、横断面視において回転軸12の上方と下方に延びる傾斜面6c,6dを有する。また、固定刃6は、上部固定刃61と下部固定刃62とに分離可能に形成されている。上記固定刃6の上部固定刃61が、ケーシング10の側面に設けられた開閉扉11の内側面に固定されており、開閉扉11と共に上部固定刃61が揺動するように形成されている。開閉扉11及び上部固定刃61については、後に詳述する。
図6は、搬送ロータ3の係止刃5の配置位置における横断面図であり、図7は、搬送ロータ3の係合歯9の配置位置における横断面図であり、図8は、搬送ロータ3の縦断面図である。搬送ロータ3に設けられた係止刃5は、回転軸13に外嵌して固定された凸形状断面の環状の係止刃マウント50に、周方向に配列された複数のボルト52で固定されている。係止刃5は、軸方向視において係止刃マウント50よりも径方向外側に突出した3つの係止手段としての係止刃本体5aと、係止刃マウント50の回転軸方向に接して係止刃マウント50に固定される基部5bとを有する。係止手段としての係止刃本体5aは、回転軸方向視において不等辺の三角形状を有し、矢印R2で示す回転方向の前側の縁が、回転方向の後ろ側の縁よりも長く形成されている。これにより、回転軸方向視において、係止刃本体5aの先端部分が、角の二等分線が径方向に対して傾斜して、矢印R2で示す回転方向の後ろ側を向くように形成されている。このように形成された係止刃本体5aは、破砕刃4で破砕される際に被処理物を安定して支持するようになっている。係止刃5の基部5bは、回転軸方向視において3つの係止刃本体5a,5a,5aに相当する周方向長さを有する弧状に形成されている。なお、係止手段としての係止刃本体5aは、先端部分の角の二等分線が搬送ロータの径方向に対して回転方向の後ろ側を向くように傾斜していれば、他の形状でもよい。例えば、係止刃本体5aの形状は、曲線や曲面を含んで形成されてもよい。また、係止刃本体5aは、被処理物を引掛けるフック状に形成されてもよい。
軸方向において、係止刃5の相互間には、回転軸13の軸方向に延在して周方向に配列された複数の板状の係合歯9,9,9,・・・が取り付けられている。係合歯9は、先端縁が被処理物に係合する波型に形成され、搬送ロータ3と固定刃7との間に形成される隙間を通過する。係合歯9の先端縁が固定刃7の表面に近接して移動することにより、上記隙間に被処理物が詰まる不都合を防止するようになっている。
搬送ロータ3に設けられた係合歯9は、図7に示すように、破砕ロータ2と同様に、回転軸13に外嵌して固定された矩形断面の環状の係合歯マウント92に、取付部材91を介して固定されている。取付部材91は、係合歯マウント92の外周面に沿って固定される4分の1円弧の湾曲ベルト部の中央に、径方向に突出して係合歯9が取り付けられる取付部を有する。取付部材91は、係合歯マウント92の外周面を取り囲むように4つが連なって固定され、各々が合計4つの係合歯9を保持している。4つの取付部材91は、各々の湾曲ベルト部がボルト93によって係合歯マウント92に固定されると共に、端部に径方向に突設された連結部94がボルト95で固定されて互いに連結されている。係合歯9は、取付部材91の取付部に対して、径方向の取付位置が調整可能に形成されている。これにより、係合歯9の先端と、固定刃7の軸対向面7aとの間の距離が調整可能になっている。
搬送ロータ3の回転軸13には、図8の縦断面図に示すように、係止刃5が取り付けられる係止刃マウント50と、係合歯9が取り付けられる係合歯マウント92とが、軸方向に交互に配列されている。搬送ロータ3の両端に位置する係止刃マウント50には、ケーシング10の内側面に対向する端面に、径方向に延びる複数のスクレーパ55,55,55,・・・が設けられている。このスクレーパ55により、係止刃マウント50とケーシング10との間に被処理物が詰まる不都合を防止している。
搬送ロータ3側の固定刃7は、図2に示すように、搬送ロータ3の係合歯9に対向する軸対向面7aと、係止刃5の回転経路に対向する係止刃対向面7bを有する。軸対向面7aと係止刃対向面7bは、回転軸13と同心の円筒面に形成され、軸対向面7aの相互間に係止刃対向面7bが溝状をなすように形成されている。固定刃7は、軸対向面7a及び係止刃対向面7bに連なり、図1に示すように、横断面視において回転軸13の側方に水平に延びる水平面7cと、回転軸13の下方に延びる鉛直面7dを有する。
図9は、破砕機1のケーシング10の側面を示す図である。ケーシング10の側面には、破砕ロータ2の側方部分が破砕ロータ2の延在方向にわたって開放される開口部が設けられている。この開口部に、外側に向かって開閉する開閉扉11が設けられており、開閉扉11は、開口部の投入口10a側の上端縁に設けられた回動軸20回りに揺動可能に形成されている。この開閉扉11の内側面には、上記固定刃6の上部固定刃61が固定されている。この開閉扉11は、ケーシング10の側面の幅方向中央に設けられた扉開閉用シリンダ21により、開閉駆動される。扉開閉用シリンダ21は、油圧により作動する複動シリンダであり、作動油が供給されるシリンダ室を有するシリンダ部22の上端が、ケーシング10の側面の上端に固定された支持アーム26に、接続ピン27回りに回動可能に連結されている。扉開閉用シリンダ21は、シリンダ部22の下端から出没するロッド23の先端が、開閉扉11に固定された三角形のアーム部材24に、接続ピン25回りに回動可能に連結されている。図10に示すように、上記開閉扉11及び上部固定刃61が矢印Aで示すように回動軸20回りに揺動して開口部が開いたとき、固定刃6の下部固定刃62の上側に形成された傾斜面63がケーシング10内に露出して、排出通路を形成するようになっている。このように、上部固定刃61が固定刃の開閉部に相当し、下部固定刃62が固定刃の固定部に相当する。ケーシング10の側面の幅方向両側の下部には、破砕運転時に開閉扉11を閉鎖状態に保持する電子錠が設けられている。電子錠は、ロックピン29と、ロックピン29をソレノイドにより駆動する駆動部28を有し、駆動部28から出没駆動されるロックピン29が、開閉扉11の側縁部に設けられたロック孔に係合して、開閉扉11の閉鎖状態を保持するようになっている。
上記破砕刃4が取り付けられた破砕ロータ2と、上記係止刃5が取り付けられた搬送ロータ3は、通常の破砕運転を行う場合、図1の矢印R1及びR2で示すように、互いに反対方向に駆動される。これにより、破砕ロータ2と搬送ロータ3の間で、破砕刃4と係止刃5が投入口10a側から排出口10b側に向かうように移動する。上記破砕ロータ2と搬送ロータ3の回転速度は、破砕ロータ2の破砕刃4の周速度が、搬送ロータ3の係止刃5の周速度に対して5倍以上30倍以下となるように設定されている。投入口10aから投入された被処理物は、破砕ロータ2上に落下すると、破砕刃4によって搬送ロータ3の側に送られ、係止刃5に係止されて、破砕刃4によって破砕される。また、投入口10aから投入された被処理物が、搬送ロータ3上に落下すると、係止刃5に係止された状態で破砕ロータ2の側に送られ、破砕刃4によって破砕される。いずれの場合も、被処理物は、搬送ロータ3の回転方向の反対側を向く係止刃5によって係止されて支持され、かつ、支持された係止刃5に対して5倍以上30倍以下の周速度で回転する破砕刃4によって破砕されるので、破砕の際に生じる反力が安定して係止刃5に支持される。したがって、被処理物が、例えば樹脂繊維で作成されたフレコンバッグ等のように強度の高い繊維を含んでいても、被処理物を効果的にせん断して破砕することができる。なお、上記破砕ロータ2の破砕刃4の周速度は、搬送ロータ3の係止刃5の周速度に対して10倍以上20倍以下であるのが好ましい。更には、破砕機1の実機を種々の周速度で運転して実験を行った結果、破砕ロータ2の破砕刃4の周速度を、搬送ロータ3の係止刃5の周速度に対して約16倍とすると、特に好ましいことが判明した。また、投入口10aと排出口10bとを結ぶ方向において、破砕ロータ2が搬送ロータ3よりも排出口10b側に偏っており、鉛直方向において搬送ロータ3の下方に破砕ロータ2が配置されていると共に、搬送ロータ3の係止刃5の刃先が回転方向の後方を向いている。したがって、投入口10aから投入された被処理物を搬送ロータ3が効果的に捕獲して係止することができ、破砕ロータ2で破砕を行う際に被処理物を搬送ロータ3で効果的に支持できて、被処理物を効果的に破砕できる。また、鉛直方向において搬送ロータ3の下方に破砕ロータ2が配置されているので、破砕ロータ2と搬送ロータ3の間に被処理物が嵌まり込み難いから、被処理物の噛み込みを効果的に防止できる。このように、本実施形態の破砕機1は、被処理物を効果的に破砕できるので破砕ロータ2や搬送ロータ3に被処理物が絡み難く、また、破砕ロータ2と搬送ロータ3の間に噛み込みが生じ難いので、絡まった被処理物や噛み込んだ被処理物を除去する頻度を少なくできるから、高い処理効率を有する。
搬送ロータ3の係止刃5に係止され、低速の搬送ロータ3で搬送されながら高速の破砕ロータ2の破砕刃4によって破砕された被処理物は、被処理物を係止する係止刃5の係止刃本体5aが回転軸13の鉛直下方に近づくと、係止刃本体5aの先端が鉛直下方側を向く。これにより、被処理物が重力によって係止刃本体5aから脱落し、速やかに排出口10bを通って下方に排出される。
被処理物のうち、破砕刃4に係止されたまま回動し、固定刃6に導かれるものがある。この破砕刃4によって固定刃6に導かれた被処理物は、破砕刃4と、固定刃6の下方の傾斜面6dとの間や、固定刃6の軸対向面6aと破砕刃対向面6bとの間に連なる側面との間でせん断される。また、被処理物のうち、係止刃5に絡まって回動し、固定刃7に導かれるものがある。この係止刃5によって固定刃7に導かれた被処理物は、係止刃5と、固定刃7の下方の傾斜面7dとの間や、固定刃7の軸対向面7aと係止刃対向面7bとの間に連なる側面との間でせん断される。上記破砕刃4及び係止刃5と、固定刃6,7とでせん断された被処理物は、排出口10bを通って下方に排出される。
破砕刃4と係止刃5が矢印R1及びR2の方向に回転駆動される破砕運転を行うにつれて、被処理物が、破砕ロータ2や搬送ロータ3に絡まって、破砕ロータ2や搬送ロータ3と共に回動する場合がある。破砕ロータ2や搬送ロータ3に絡まった被処理物の量が多いと、回転軸12,13を駆動するモータの負荷が増大するので、モータの負荷に所定の基準値を設定し、この基準値を負荷が超えた場合に、絡まった被処理物を除去する反転運転を行うように設定することができる。反転運転では、上記破砕ロータ2と搬送ロータ3が反対方向に駆動されることにより、上記破砕ロータ2と搬送ロータ3の表面に設けられた係合歯8,9により、上記絡まった被処理物が効果的に逆方向に駆動される。これにより、破砕ロータ2と搬送ロータ3に絡まった被処理物が効果的に破砕ロータ2と搬送ロータ3から離脱され、排出口10bを通って下方に排出される。このように、回転軸12,13を駆動するモータの負荷の変化に基づいて破砕ロータ2や搬送ロータ3に被処理物が絡まったこと検知し、反転運転を行うことにより、破砕ロータ2や搬送ロータ3に絡まった被処理物を迅速に除去することができる。上記破砕ロータ2と搬送ロータ3を矢印R1及びR2の方向に駆動する破砕運転モードと、上記破砕ロータ2と搬送ロータ3を矢印R1及びR2の反対方向に駆動する解絡運転モードとは、図示しないモータを制御する制御装置によって、このモータの負荷に応じて制御される。ここで、反転運転では、破砕ロータ2のみを破砕運転の場合と反対方向に駆動してもよく、或いは、破砕ロータ2と搬送ロータ3との両方を破砕運転の場合と反対方向に駆動してもよい。なお、上記破砕ロータ2と搬送ロータ3は、被処理物の絡まりを検知して反転運転を行うほか、破砕運転を所定時間行う毎に反転運転を所定時間行うように設定されてもよい。いずれの場合においても、本実施形態の破砕機1によれば、破砕ロータ2によって被処理物を効果的に破砕できるので、破砕ロータ2や搬送ロータ3に被処理物が絡まりにくいから、反転運転を行う頻度や時間を従来よりも少なくできる。したがって、破砕運転を継続する時間を長くでき、破砕機1の処理効率を従来よりも高めることができる。
本実施形態の破砕機1は、寸法の大きい岩石や金属塊等の破砕困難物が混入して投入された場合、ケーシング10の側面に設けられた開閉扉11を開き、排出通路を通して開口部から破砕困難物を排出する。破砕困難物が投入されたことは、ケーシング10内を視認する操作者による入力や、ケーシング内に設けられたセンサによる破砕困難物の検出信号により、制御装置に通知される。破砕困難物の投入が通知されると、制御装置は、電子錠を制御して駆動部28によりロックピン29を開閉扉11のロック孔から退去させた後、扉開閉用シリンダ21を制御してシリンダ部22内にロッド23を没入側に駆動する。これにより、図10の矢印Aで示すように開閉扉11と共に固定刃6の上部固定刃61が上方に引き上げられ、回動軸20回りに回動して、ケーシング10の開口部が開く。開口部が開くと、下部固定刃62の上側の傾斜面を床面として開口部に連通する排出通路が形成される。また、制御装置は、図10に示すように、破砕ロータ2を矢印R12で示すように破砕運転と反対方向に回転駆動する一方、搬送ロータ3は矢印R2で示すように破砕運転と同じ方向に回転駆動して、反転運転を行う。このように、開口部が開いて排出通路を形成した状態で反転運転を行うことにより、図10の矢印Fで示すように、破砕困難物120を、排出通路の傾斜面63上を通して開口部から排出することができる。本実施形態の破砕機1によれば、排出通路の傾斜面63が破砕ロータ2に隣接して下方に傾斜しているので、破砕ロータ2を反転運転することにより、破砕ロータ2上の破砕困難物120を容易に傾斜面63を通って外部に排出することができる。なお、開閉扉11を開いて反転運転を行うことにより、破砕困難物を排出するほか、固定刃6と破砕ロータ2との間に絡まった被処理物を排出してもよい。
上記実施形態において、被処理物は、廃棄物を収容したフレコンバッグであったが、例えば都市ゴミや、木質廃材や、各種袋体に収容された廃棄物等の他のものでもよい。特に、本実施形態の破砕機1は、各種物質を収容した袋体を破って内容物を排出させる破袋工程や、一連の処理工程の前段階において物質を比較的大きな寸法に破砕する粗破砕工程に好適である。
図11は、本発明の第2実施形態の破砕機を示す横断面図である。第2実施形態において、第1実施形態と同様の部分には第1実施形態と同じ参照番号を付して詳細な説明を省略する。
第2実施形態の破砕機100は、直方体形状のケーシング110を備え、このケーシング110内に、投入口110aと排出口110bとを結ぶ方向において、破砕ロータ2と搬送ロータ3を略同じ位置に配置している。ケーシング110の内側面には、破砕ロータ2と搬送ロータ3の互いに対向する側と反対側に、固定刃106,107を配置している。破砕ロータ2側の固定刃106は、破砕ロータ2に設けられた係合歯8に対向する軸対向面106aと、破砕刃4の回転経路に対向する破砕刃対向面106bを有する。軸対向面106aと破砕刃対向面106bは、回転軸12と同心の円筒面に形成され、軸対向面106aの相互間に破砕刃対向面106bが溝状をなすように形成されている。固定刃106は、軸対向面106a及び破砕刃対向面106bに連なり、破砕ロータ2の軸方向視において投入口110a側に延びる傾斜面106cと、排出口110b側に延びる傾斜面106dを有する。
搬送ロータ3側の固定刃107は、搬送ロータ3に設けられた係合歯9に対向する軸対向面107aと、係止刃5の回転経路に対向する係止刃対向面107bを有する。軸対向面107aと係止刃対向面107bは、回転軸13と同心の円筒面に形成され、軸対向面107aの相互間に係止刃対向面107bが溝状をなすように形成されている。固定刃107は、軸対向面107a及び係止刃対向面107bに連なり、破砕ロータ2の軸方向視において投入口110a側に延びる傾斜面106cと、排出口110b側に延びる傾斜面106dを有する。破砕ロータ2側の固定刃106と搬送ロータ3側の固定刃107は、図11に示すように、互いに左右対称の形状に形成されている。
第2実施形態の破砕機100は、通常の破砕運転において、図11に示すように、破砕ロータ2と搬送ロータ3の間で破砕刃4と係止刃5が投入口110aから排出口110bへ向かうように、破砕ロータ2が矢印R1のように回転すると共に搬送ロータ3が矢印R2のように回転する。上記破砕ロータ2と搬送ロータ3の回転速度は、破砕ロータ2の破砕刃4の周速度が、搬送ロータ3の係止刃5の周速度に対して5倍以上30倍以下となるように設定されている。これにより、被処理物は、破砕の際に生じる反力が、搬送ロータ3の係止刃5に安定して支持されるので、係止刃5の5倍以上30倍以下の周速度で回転する破砕刃4によって効果的に破砕される。本実施形態の破砕機100は、被処理物を効果的に破砕できるので、破砕ロータ2や搬送ロータ3に被処理物が絡み難いから、絡まった被処理物や噛み込んだ被処理物を除去する頻度を少なくでき、その結果、高い処理効率を有する。なお、上記破砕ロータ2の破砕刃4の周速度は、搬送ロータ3の係止刃5の周速度に対して10倍以上20倍以下であるのが好ましく、約16倍であるのが更に好ましい。
一方、被処理物が、破砕ロータ2や搬送ロータ3に絡まった場合は、制御装置による制御の下、少なくとも破砕2ロータが破砕運転と反対方向に駆動される。破砕ロータ2や搬送ロータ3に絡まったことは、モータの負荷に基づいて検知してもよく、操作者が視認により検知してもよい。破砕2ロータや搬送ロータ3を破砕運転と反対方向に駆動する反転運転を行うことにより、破砕ロータ2と搬送ロータ3の表面に設けられた係合歯8,9により、上記絡まった被処理物を逆方向に駆動する。これにより、破砕ロータ2と搬送ロータ3に絡まった被処理物を効果的に破砕ロータ2と搬送ロータ3から離脱し、排出口110bを通って下方に排出することができる。
1,100 破砕機
2 破砕ロータ
3 搬送ロータ
4 破砕刃
5 係止刃
6,7,106,107 固定刃
8,9 係合歯
10,110 ケーシング
10a,110a 投入口
10b,110b 排出口

Claims (9)

  1. 廃棄物を袋体に収容してなる袋入り廃棄物を破砕して、廃棄物と袋体の両方の破砕片を得る破砕機であって、
    被処理物の投入口と排出口を有するケーシングと、
    上記ケーシング内に配置され、破砕刃を有して回転駆動される破砕ロータと、
    上記ケーシング内に上記破砕ロータと平行に配置され、上記破砕ロータの破砕刃よりも低い周速度で上記破砕ロータと反対向きに回転駆動され、被処理物を支持しながら搬送すると共に、上記破砕刃との間でせん断による破砕作用を発揮する係止刃を有する搬送ロータと
    を備え
    上記係止刃は、上記搬送ロータの軸方向視において、先端部分が回転方向の後ろ側を向く三角形状に形成され、
    上記破砕刃の本体は、回転軸方向視において略台形状を有し、回転方向の前側の縁が、尖った断面を有して径方向に延在するブレード状に形成され、
    上記破砕ロータは、上記ケーシングの投入口と排出口とを結ぶ方向において上記搬送ロータよりも排出口側に偏るように、上記搬送ロータよりも下方に配置されている
    ことを特徴とする破砕機。
  2. 請求項1に記載の破砕機において、
    上記搬送ロータの係止刃は、上記被処理物を引掛けて破砕ロータの破砕刃による破砕の反力を支持する一方、下方を向いたときに被処理物が脱落するように形成されていることを特徴とする破砕機。
  3. 請求項1又は2に記載の破砕機において、
    上記破砕ロータと搬送ロータの回転速度は、上記破砕ロータの外周部の周速度が、上記搬送ロータの外周部の周速度に対して5倍以上30倍以下となるように設定されていることを特徴とする破砕機。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載の破砕機において、
    上記ケーシングの側部に設けられた開口部と、
    上記開口部を開閉する開閉扉と、
    上記開閉扉が開口部を開いたときに上記破砕ロータから開口部に形成される排出通路と
    を備えることを特徴とする破砕機。
  5. 請求項に記載の破砕機において、
    上記開閉扉は、上記破砕ロータに隣接して配置された固定刃の配置位置に形成され、
    上記固定刃は、上記開閉扉に固定された開閉部と、この開閉部に連なってケーシングの内側面に固定された固定部とを有し、
    上記開閉扉が開口部を開くと、上記固定刃の開閉部が開閉扉と共に移動して、上記固定刃の固定部が上記排出通路に露出して傾斜面を形成するように構成されていることを特徴とする破砕機。
  6. 請求項乃至のいずれかに記載の破砕機において、
    上記破砕ロータの破砕刃及び搬送ロータの係止刃の少なくとも一方の回転軸方向に隣接する位置に、固定刃設けられていることを特徴とする破砕機。
  7. 請求項乃至のいずれかに記載の破砕機において、
    上記破砕ロータの破砕刃及び搬送ロータの係止刃の少なくとも一方の径方向に隣接する位置に、固定刃設けられていることを特徴とする破砕機。
  8. 請求項乃至のいずれかに記載の破砕機において、
    上記破砕ロータ及び搬送ロータの少なくとも一方の回転軸の外周に、上記被処理物に係合する係合歯が取り付けられていることを特徴とする破砕機。
  9. 請求項乃至のいずれかに記載の破砕機において、
    軸方向視において、上記破砕ロータの破砕刃と搬送ロータの係止刃が上記破砕ロータと搬送ロータの間で投入口側から排出口側に向かうように、上記破砕ロータと搬送ロータを互いに反対方向に回転させる破砕運転モードと、
    少なくとも上記破砕ロータを、上記破砕運転モードの回転方向と反対方向に回転駆動する反転運転モードと
    を備えることを特徴とする破砕機。
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