JP5872352B2 - エネルギー管理システム、エネルギー管理方法及び分散電源 - Google Patents

エネルギー管理システム、エネルギー管理方法及び分散電源 Download PDF

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Description

本発明は、分散電源及び蓄電装置を備えるエネルギー管理システム、及び、エネルギー管理システムで用いられるエネルギー管理方法及び分散電源に関する。
近年、分散電源及び蓄電装置を有するエネルギー管理システムにおいて、分散電源及び蓄電装置を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。分散電源は、例えば、燃料電池のように、燃料ガスを利用して電力を出力する装置である。蓄電装置は、例えば、二次電池などのように、電力を蓄積する装置である。
ここで、分散電源は、系統と分散電源とを接続する電力線上に設けられた電流計によって検出された値(目標電力)に分散電源から出力される電力が追従するように制御される(負荷追従制御)。
このようなケースにおいて、系統から供給される電力の購入単価が安い夜間等において、系統から供給される電力を蓄電装置に蓄電するために、分散電源の制御に用いる電流計は、蓄電装置と電力線との接続点よりも下流(系統から離れた側)に設けられる。これによって、蓄電装置に蓄積する電力が分散電源の負荷追従制御の目標電力に加味されない。従って、蓄電装置の蓄電を行う場合に、分散電源から出力される電力ではなくて、系統から供給される電力が蓄電装置に蓄積される。
特開2007−104775号公報 特開2005−143218号公報
しかしながら、分散電源の制御に用いる電流計が蓄電装置と電力線との接続点よりも下流(系統から離れた側)に設けられている場合には、系統から供給される電力の購入単価が高い昼間等において、蓄電装置を制御するための制御電力が分散電源の負荷追従制御の目標電力に加味されない。従って、このような時間帯(例えば、昼間)において、蓄電装置の蓄電を行わないように蓄電装置を制御したとしても、蓄電装置を制御するための制御電力は、分散電源から出力される電力ではなくて、系統から供給される電力が蓄電装置によって賄われる。
このように、系統から供給される電力の購入単価によっては、分散電源から出力される電力が蓄電装置に適切に供給されず、分散電源から出力される電力を適切に用いることができなかった。また、分散電源においては、出力が低めに抑えられることも多くなるため、発電効率も下がってしまう。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、分散電源から出力される電力を適切に用いることを可能とするエネルギー管理システム、エネルギー管理方法及び分散電源を提供することを目的とする。
第1の特徴に係るエネルギー管理システムは、分散電源及び蓄電装置を備える。前記分散電源及び前記蓄電装置と系統とを接続する電力線上において、前記分散電源の負荷追従制御に用いる第1電流計及び第2電流計が設けられている。前記第1電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられている。前記第2電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられている。エネルギー管理システムは、前記負荷追従制御として、前記第1電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを適用する制御部を備える。
第1の特徴において、前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が低い場合に、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第2制御モードを適用する。
第1の特徴において、前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が高い場合に、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第1制御モードを適用する。
第1の特徴において、前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が高い場合であっても、前記分散電源の排熱効率が高い場合には、前記負荷追従制御として前記第2制御モードを適用し、前記分散電源の排熱効率が低い場合には、前記負荷追従制御として前記第1制御モードを適用する。
第1の特徴において、エネルギー管理システムは、前記分散電源の排熱を利用する貯湯装置をさらに備える。前記制御部は、前記貯湯装置の貯湯量が閾値より少ない、あるいは、湯温が所定温度より低い場合には、前記分散電源の排熱効率が高いと判定する。
第1の特徴において、前記分散電源は、燃料電池である。
第1の特徴において、エネルギー管理システムは、太陽光発電装置をさらに備える。前記太陽光発電装置は、前記電力線上において前記第2電流計よりも前記系統に近い側に接続される。
第2の特徴に係るエネルギー管理方法は、分散電源及び蓄電装置を備えるエネルギー管理システムで用いる方法である。エネルギー管理方法は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側の電流を検出する第1の電流検出ステップと、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側の電流を検出する第2の電流計測ステップと、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第1電流検出ステップによって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流検出ステップによって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを適用するステップと、を備える。
第3の特徴に係る分散電源は、蓄電装置を備えるエネルギー管理システムに接続され、負荷追従制御を行う。前記分散電源及び前記蓄電装置と系統とを接続する電力線上において、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に第1電流計が設けられており、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に第2電流計が設けられている。分散電源は、前記負荷追従制御として、前記第1電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを適用する制御部を備える。
本発明によれば、分散電源から出力される電力を適切に用いることを可能とするエネルギー管理システム、エネルギー管理方法及び分散電源を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るエネルギー管理システム100を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る需要家10を示す図である。 図3は、第1実施形態に係るHEMS200を示す図である。 図4は、第1実施形態に係るエネルギー管理方法を示すフロー図である。
以下において、本発明の実施形態に係るエネルギー管理システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[実施形態の概要]
実施形態に係るエネルギー管理システムは、分散電源及び蓄電装置を備える。前記分散電源及び前記蓄電装置と系統とを接続する電力線上において、前記分散電源の負荷追従制御に用いる第1電流計及び第2電流計が設けられている。前記第1電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられている。前記第2電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられている。エネルギー管理システムは、前記負荷追従制御として、前記第1電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを適用する制御部を備える。
実施形態では、制御部は、分散電源の負荷追従制御として、第1電流計によって検出された値を用いて目標電力を算出する用いる第1制御モード、又は、第2電流計によって検出された値を用いて目標電力を算出する第2制御モードを適用する。
ここで、第1制御モードでは、分散電源の負荷追従制御に用いる第1電流計が蓄電装置と電力線との接続点よりも下流(系統から離れた側)に設けられているため、蓄電装置に蓄積する電力が負荷追従制御の目標電力に加味されない。蓄電装置の蓄電を行う場合に、分散電源から出力される電力ではなくて、系統から供給される電力が蓄電装置に蓄積される。
一方で、第2制御モードでは、分散電源の負荷追従制御に用いる第2電流計が蓄電装置と電力線との接続点よりも上流(系統に近い側)に設けられているため、蓄電装置を制御するための制御電力が負荷追従制御の目標電力に加味される。従って、蓄電装置を制御するための制御電力は、系統から供給される電力ではなくて、分散電源から出力される電力によって賄われる。
このように、分散電源の負荷追従制御として、第1制御モード及び第2制御モードを使い分けることによって、分散電源から出力される電力を適切に用いることができる。
[第1実施形態]
(エネルギー管理システム)
以下において、第1実施形態に係るエネルギー管理システムについて説明する。図1は、第1実施形態に係るエネルギー管理システム100を示す図である。
図1に示すように、エネルギー管理システム100は、需要家10と、CEMS20と、変電所30と、スマートサーバ40と、発電所50とを有する。なお、需要家10、CEMS20、変電所30及びスマートサーバ40は、ネットワーク60によって接続されている。
需要家10は、分散電源及び蓄電装置を少なくとも有する。分散電源は、例えば、燃料電池のように、燃料ガスを利用して電力を出力する装置である。蓄電装置は、例えば、二次電池などのように、電力を蓄積する装置である。
需要家10は、例えば、一戸建ての住宅であってもよく、マンションなどの集合住宅であってもよく、ビルなどの商用施設であってもよく、工場であってもよい。
第1実施形態では、複数の需要家10によって、需要家群10A及び需要家群10Bが構成されている。需要家群10A及び需要家群10Bは、例えば、地理的な地域によって分類される。
CEMS20は、複数の需要家10と電力系統との間の連系を制御する。なお、CEMS20は、複数の需要家10を管理するため、CEMS(Cluster/Community Energy Management System)と称されることもある。具体的には、CEMS20は、停電時などにおいて、複数の需要家10と電力系統との間を解列する。一方で、CEMS20は、復電時などにおいて、複数の需要家10と電力系統との間を連系する。
第1実施形態では、CEMS20A及びCEMS20Bが設けられている。CEMS20Aは、例えば、需要家群10Aに含まれる需要家10と電力系統との間の連系を制御する。CEMS20Bは、例えば、需要家群10Bに含まれる需要家10と電力系統との間の連系を制御する。
変電所30は、複数の需要家10に対して、配電線31を介して電力を供給する。具体的には、変電所30は、発電所50から供給される電圧を降圧する。
第1実施形態では、変電所30A及び変電所30Bが設けられている。変電所30Aは、例えば、需要家群10Aに含まれる需要家10に対して、配電線31Aを介して電力を供給する。変電所30Bは、例えば、需要家群10Bに含まれる需要家10に対して、配電線31Bを介して電力を供給する。
スマートサーバ40は、複数のCEMS20(ここでは、CEMS20A及びCEMS20B)を管理する。また、スマートサーバ40は、複数の変電所30(ここでは、変電所30A及び変電所30B)を管理する。言い換えると、スマートサーバ40は、需要家群10A及び需要家群10Bに含まれる需要家10を統括的に管理する。スマートサーバ40は、例えば、需要家群10Aに供給すべき電力と需要家群10Bに供給すべき電力とのバランスを取る機能を有する。
発電所50は、火力、風力、水力、原子力などによって発電を行う。発電所50は、複数の変電所30(ここでは、変電所30A及び変電所30B)に対して、送電線51を介して電力を供給する。
ネットワーク60は、信号線を介して各装置に接続される。ネットワーク60は、例えば、インターネット、広域回線網、狭域回線網、携帯電話網などである。
(需要家)
以下において、第1実施形態に係る需要家について説明する。図2は、第1実施形態に係る需要家10の詳細を示す図である。
図2に示すように、需要家10は、分電盤110と、負荷120と、PVユニット130と、蓄電池ユニット140と、燃料電池ユニット150と、貯湯ユニット160と、HEMS200とを有する。
第1実施形態において、需要家10は、電流計181及び電流計182を有する。電流計181及び電流計182は、蓄電池ユニット140及び燃料電池ユニット150と系統とを接続する電力線上に設けられており、燃料電池ユニット150の負荷追従制御に用いられる。
電流計181は、蓄電池ユニット140及び燃料電池ユニット150と系統とを接続する電力線上において、蓄電池ユニット140と電力線との接続点P2よりも下流(系統から離れた側)、かつ、燃料電池ユニット150と電力線との接続点P3よりも上流(系統に近い側)に設けられる。一方で、電流計182は、蓄電池ユニット140と電力線との接続点P2よりも上流(系統に近い側)に設けられる。
電流計181及び電流計182が負荷120と電力線との接続点P4よりも上流(系統に近い側)に設けられることは勿論である。
第1実施形態において、各機器は、系統に近い順から見て、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び負荷120の順で電力線に接続されていることに留意すべきである。
分電盤110は、配電線31(系統)に接続されている。分電盤110は、電力線を介して、負荷120、PVユニット130、蓄電池ユニット140及び燃料電池ユニット150に接続されている。
負荷120は、電力線と接続点P4で接続されており、電力線を介して供給される電力を消費する装置である。例えば、負荷120は、冷蔵庫、照明、エアコン、テレビなどの装置を含む。なお、負荷120は、単数の装置であってもよく、複数の装置を含んでもよい。
PVユニット130は、電力線と接続点P1で接続されており、PV131と、PCS132とを有する。PV131は、分散電源の一例であり、太陽光の受光に応じて発電を行う太陽光発電装置である。PV131は、発電されたDC電力を出力する。PV131の発電量は、PV131に照射される日射量に応じて変化する。PCS132は、PV131から出力されたDC電力をAC電力に変換する装置(Power Conditioning System)である。PCS132は、電力線を介してAC電力を分電盤110に出力する。
第1実施形態において、PVユニット130は、PV131に照射される日射量を測定する日射計を有していてもよい。
PVユニット130は、MPPT(Maximum Power Point Tracking)法によって制御される。詳細には、PVユニット130は、PV131の動作点(動作点電圧値及び電力値によって定まる点、又は、動作点電圧値と電流値とによって定まる点)を最適化する。
蓄電池ユニット140は、電力線と接続点P2で接続されており、蓄電池141と、PCS142とを有する。蓄電池141は、電力を蓄積する装置である。PCS142は、配電線31(系統)から供給されるAC電力をDC電力に変換する装置(Power Conditioning System)である。また、PCS142は、蓄電池141から出力されたDC電力をAC電力に変換する。
燃料電池ユニット150は、電力線と接続点P3で接続されており、燃料電池151と、PCS152とを有する。燃料電池151は、分散電源の一例であり、燃料ガスを利用して電力を出力する装置である。PCS152は、燃料電池151から出力されたDC電力をAC電力に変換する装置(Power Conditioning System)である。
燃料電池ユニット150は、負荷追従制御によって動作する。詳細には、燃料電池ユニット150は、燃料電池151から出力される電力が負荷追従制御の目標電力となるように燃料電池151を制御する。言い換えると、燃料電池ユニット150は、電流計181又は電流計182によって検出される電流値が目標受電力となるように、燃料電池151から出力される電力を制御する。
ここで、目標電力は、燃料電池151から出力すべき電力の目標値である。一方で、目標受電力は、電流計181又は電流計182によって検出されるべき電力の目標値である。
第1実施形態において、負荷追従制御として、電流計181によって検出された値を目標電力として用いる第1制御モード、又は、電流計182によって検出された値を目標電力として用いる第2制御モードが存在する。
例えば、燃料電池ユニット150は、HEMS200から指示された制御モードに従って、負荷追従制御を行う。HEMS200は、適用すべき制御モード(第1制御モード又は第2制御モード)を示す制御信号を燃料電池ユニット150に通知してもよい。或いは、HEMS200は、適用すべきオフセットを示す制御信号を燃料電池ユニット150に通知してもよい。
貯湯ユニット160は、電力を熱に変換して、熱を蓄積したり、燃料電池ユニット150等のコージェネレーション機器が発生する熱を湯として蓄えたりする蓄熱装置の一例である。具体的には、貯湯ユニット160は、貯湯槽を有しており、燃料電池151の運転(発電)によって生じる排熱によって、貯湯槽から供給される水を温める。詳細には、貯湯ユニット160は、貯湯槽から供給される水を温めて、温められた湯を貯湯槽に還流する。
HEMS200は、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び貯湯ユニット160を制御する。具体的には、HEMS200は、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び貯湯ユニット160に信号線を介して接続されており、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び貯湯ユニット160を制御する。また、HEMS200は、負荷120の動作モードを制御することによって、負荷120の消費電力を制御してもよい。
また、HEMS200は、ネットワーク60を介して各種サーバと接続される。各種サーバは、例えば、系統から供給される電力の購入単価、系統から供給される電力の売却単価、燃料ガスの購入単価などの情報(以下、エネルギー料金情報)を格納する。
或いは、各種サーバは、例えば、負荷120の消費電力を予測するための情報(以下、消費エネルギー予測情報)を格納する。消費エネルギー予測情報は、例えば、過去の負荷120の消費電力の実績値に基づいて生成されてもよい。或いは、消費エネルギー予測情報は、負荷120の消費電力のモデルであってもよい。
或いは、各種サーバは、例えば、PV131の発電量を予測するための情報(以下、PV発電量予測情報)を格納する。PV発電予測情報は、PV131に照射される日射量の予測値であってもよい。或いは、PV発電予測情報は、天気予報、季節、日照時間などであってもよい。
詳細には、図3に示すように、HEMS200は、受信部210と、送信部220と、制御部230とを有する。
受信部210は、信号線を介して接続された装置から各種信号を受信する。例えば、受信部210は、PV131の発電量を示す情報をPVユニット130から受信する。受信部210は、蓄電池141の蓄電量を示す情報を蓄電池ユニット140から受信する。受信部210は、燃料電池151の発電量を示す情報を燃料電池ユニット150から受信する。受信部210は、貯湯ユニット160の貯湯量を示す情報を貯湯ユニット160から受信する。
第1実施形態において、受信部210は、エネルギー料金情報、消費エネルギー予測情報及びPV発電量予測情報を、ネットワーク60を介して各種サーバから受信してもよい。但し、エネルギー料金情報、消費エネルギー予測情報及びPV発電量予測情報は、予めHEMS200に記憶されていてもよい。
送信部220は、信号線を介して接続された装置に各種信号を送信する。例えば、送信部220は、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び貯湯ユニット160を制御するための信号を各装置に送信する。
制御部230は、負荷120、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び貯湯ユニット160を制御する。
第1実施形態において、制御部230は、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、上述した第1制御モード又は第2制御モードを適用する。
具体的には、制御部230は、系統から供給される電力の購入単価よりも燃料電池ユニット150の発電単価が低い場合に、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第2制御モードを適用する。例えば、制御部230は、系統から供給される電力の購入単価が高い昼間等において、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第2制御モードを適用する。
一方で、制御部230は、系統から供給される電力の購入単価よりも燃料電池ユニット150の発電単価が高い場合に、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第1制御モードを適用する。例えば、制御部230は、系統から供給される電力の購入単価が安い夜間等において、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第1制御モードを適用する。
制御部230は、負荷追従制御として適用すべき制御モードを燃料電池ユニット150に指示する。負荷追従制御として適用すべき制御モードを示す指示は、上述した送信部220から燃料電池ユニット150に送信される。
燃料電池ユニット150の発電単価は、燃料電池ユニット150に供給される燃料ガス及び燃料ガスを電力に変換する率(電力変換率)に基づいて定められる。電力変換率は、制御部230にとって既知であってもよく、燃料電池ユニット150から制御部230に通知されてもよい。また、発電によって生じる排熱を貯湯槽から供給される水を温めることで回収する効率(排熱回収効率)を考慮してもよい。
上述したように、第1制御モードでは、蓄電池ユニット140と電力線との接続点P2よりも下流(系統から離れた側)に設けられる電流計181によって検出された値から算出される電力値が目標電力として用いられる。すなわち、第1制御モードでは、電流計181よりも下流(系統から離れた側)に設けられた機器の消費電力(目標電力)に燃料電池151から出力される電力が追従するように燃料電池151が制御される。言い換えると、燃料電池151から出力される電力は、負荷120の消費電力に追従する。
一方で、第2制御モードでは、蓄電池ユニット140と電力線との接続点P2よりも上流(系統に近い側)に設けられる電流計182によって検出された値から算出される電力値が目標電力として用いられる。すなわち、第2制御モードでは、電流計182よりも下流(系統から離れた側)に設けられた機器の消費電力(目標電力)に燃料電池151から出力される電力が追従するように燃料電池151が制御される。言い換えると、燃料電池151から出力される電力は、負荷120及び燃料電池ユニット150の消費電力の合計値に追従する。
(エネルギー管理方法)
以下において、第1実施形態に係るエネルギー管理方法について説明する。図4は、第1実施形態に係るエネルギー管理方法を示すフロー図である。具体的には、図4は、HEMS200の動作を示すフロー図である。
図4に示すように、ステップ10において、HEMS200は、エネルギー料金情報を取得する。ここで、HEMS200は、ネットワーク60を介して、エネルギー料金情報を取得してもよい。或いは、エネルギー料金情報は、HEMS200に予め記憶されていてもよい。
ステップ20において、HEMS200は、系統から供給される電力の購入単価よりも燃料電池ユニット150の発電単価が低いか否かを判断する。HEMS200は、判断結果が”YES”である場合には、ステップ30の処理に移る。一方で、HEMS200は、判断結果が”NO”である場合には、ステップ40の処理に移る。
ステップ30において、HEMS200は、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第2制御モードを適用する。
ステップ40において、HEMS200は、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第1制御モードを適用する。

上述したように、第1実施形態では、制御部230は、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、電流計181によって検出された値から算出される電力値が目標電力として用いられる第1制御モード、又は、電流計182によって検出された値から算出される電力値が目標電力として用いられる第2制御モードを適用する。
ここで、第1制御モードでは、燃料電池ユニット150の負荷追従制御に用いる電流計181が蓄電池ユニット140と電力線との接続点よりも下流(系統から離れた側)に設けられているため、蓄電池ユニット140に蓄積する電力が負荷追従制御の目標電力に加味されない。蓄電池ユニット140の蓄電を行う場合に、燃料電池ユニット150から出力される電力ではなくて、系統から供給される電力が蓄電池ユニット140に蓄積される。
一方で、第2制御モードでは、燃料電池ユニット150の負荷追従制御に用いる電流計182が蓄電池ユニット140と電力線との接続点よりも上流(系統に近い側)に設けられているため、蓄電池ユニット140に蓄積する電力が負荷追従制御の目標電力に加味される。従って、蓄電池ユニット140を制御するための制御電力は、系統から供給される電力ではなくて、燃料電池ユニット150から出力される電力によって賄われる。
このように、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、第1制御モード及び第2制御モードを使い分けることによって、燃料電池ユニット150から出力される電力を適切に用いることができる。
第1実施形態では、電流計181及び電流計182が燃料電池ユニット150と電力線との接続点P3よりも上流(系統に近い側)に設けられる。言い換えると、燃料電池ユニット150を制御するための制御電力は、負荷追従制御の目標電力に加味される。従って、燃料電池ユニット150を制御するための制御電力は、燃料電池ユニット150から出力される電力によって賄われる。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
実施形態において、制御部がHEMS200に設けられるケースを例示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。制御部は、燃料電池ユニット150に設けられるPCS152であってもよい。或いは、制御部は、CEMS20に設けられていてもよく、スマートサーバ40に設けられていてもよい。或いは、制御部は、BEMS(Building Energy Management System)に設けられていてもよく、FEMS(Factory Energy Management System)に設けられていてもよい。
実施形態では、需要家10は、PVユニット130、蓄電池ユニット140、燃料電池ユニット150及び貯湯ユニット160を有する。しかしながら、需要家10は、少なくとも、蓄電池ユニット140及び燃料電池ユニット150のいずれかを有していればよい。
実施形態では、分散電源として、燃料電池ユニット150を例示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。分散電源は、負荷追従制御によって動作する電源であればよい。
実施形態では、系統から供給される電力の購入単価と燃料電池ユニット150の発電単価との比較結果に基づいて、第1制御モード又は第2制御モードが適用される。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、消費エネルギー予測情報に基づいて、第1制御モード又は第2制御モードが適用されてもよい。或いは、PV発電量予測情報に基づいて、第1制御モード又は第2制御モードが適用されてもよい。
また、第1実施形態では、制御部230は、燃料電池ユニット150の負荷追従制御として、購入単価が発電単価よりも安ければ、オフセットを加算しないで目標電力を算出する第1制御モードを適用し、購入単価が発電単価よりも高ければ、オフセットを加算して目標電力を算出する第2制御モードを適用するという例を示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、単価だけではなく、発電によって生じる排熱により水を温めてお湯として、貯湯槽に供給されることで回収する効率(排熱回収効率)を考慮してもよい。すなわち、貯湯量が少ない、あるいは、湯温が低い場合には、排熱回収をより促進することとなり排熱回収率が上昇するために、発電単価が購入単価よりも多少高くても、第2制御モードに設定するケースがあってもよい。具体的には、図4のステップS20においては、発電単価が購入単価よりも高い場合には、即ステップ40に進んで第1制御モードを採用すると示したが、ある閾値よりも貯湯量が少ない、あるいは、所定温度よりも湯温が低い場合には、貯湯量が閾値を超える、あるいは、湯温が所定温度を超えるまでは第2制御モードを適用するようにしてもよい。
10…需要家、20…CEMS、30…変電所、31…配電線、40…スマートサーバ、50…発電所、51…送電線、60…ネットワーク、100…エネルギー管理システム、110…分電盤、120…負荷、130…PVユニット、131…PV、132…PCS、140…蓄電池ユニット、141…蓄電池、142…PCS、150…燃料電池ユニット、151…燃料電池、152…PCS、160…貯湯ユニット、200…HEMS、210…受信部、220…送信部、230…制御部

Claims (8)

  1. 分散電源及び蓄電装置を備えるエネルギー管理システムであって、
    前記分散電源及び前記蓄電装置と系統とを接続する電力線上において、前記分散電源の負荷追従制御に用いる第1電流計及び第2電流計が設けられており、
    前記第1電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられており、
    前記第2電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられており、
    前記系統から供給される電力の購入単価及び前記分散電源の発電単価に基づいて、前記第1電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを前記負荷追従制御として適用する制御部を備え
    前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が低い場合に、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第2制御モードを適用することを特徴とするエネルギー管理システム。
  2. 前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が高い場合に、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第1制御モードを適用することを特徴とする請求項1に記載のエネルギー管理システム。
  3. 前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が高い場合であっても、前記分散電源の排熱回収効率が高い場合には、前記負荷追従制御として前記第2制御モードを適用し、前記分散電源の排熱回収効率が低い場合には、前記負荷追従制御として前記第1制御モードを適用することを特徴とする請求項1または2に記載のエネルギー管理システム。
  4. 前記分散電源の排熱を利用する貯湯装置をさらに備え、
    前記制御部は、前記貯湯装置の貯湯量が閾値より少ない、あるいは、湯温が所定温度より低い場合には、前記分散電源の排熱回収効率が高いと判定することを特徴とする請求項3に記載のエネルギー管理システム。
  5. 分散電源及び蓄電装置を備えるエネルギー管理システムであって、
    前記分散電源及び前記蓄電装置と系統とを接続する電力線上において、前記分散電源の負荷追従制御に用いる第1電流計及び第2電流計が設けられており、
    前記第1電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられており、
    前記第2電流計は、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に設けられており、
    前記系統から供給される電力の購入単価及び前記分散電源の発電単価に基づいて、前記第1電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを前記負荷追従制御として適用する制御部を備え、
    前記分散電源は、燃料電池であることを特徴とするエネルギー管理システム。
  6. 太陽光発電装置をさらに備え、
    前記太陽光発電装置は、前記電力線上において前記第2電流計よりも前記系統に近い側に接続されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のエネルギー管理システム。
  7. 分散電源及び蓄電装置を備えるエネルギー管理システムで用いるエネルギー管理方法であって、
    前記蓄電装置と電力線との接続点よりも系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側の電流を検出する第1電流検出ステップと、
    前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側の電流を検出する第2電流検出ステップと、
    前記系統から供給される電力の購入単価及び前記分散電源の発電単価に基づいて、前記第1電流検出ステップによって検出された値を用いて前記分散電源の負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流検出ステップによって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを前記分散電源の負荷追従制御として適用する適用ステップとを備え
    前記適用ステップは、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が低い場合に、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第2制御モードを適用するステップを含むことを特徴とするエネルギー管理方法。
  8. 蓄電装置を備えるエネルギー管理システムに接続され、負荷追従制御を行う分散電源であって、
    前記分散電源及び前記蓄電装置と系統とを接続する電力線上において、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統から離れた側、かつ、前記分散電源と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に第1電流計が設けられており、前記蓄電装置と前記電力線との接続点よりも前記系統に近い側に第2電流計が設けられており、
    前記系統から供給される電力の購入単価及び前記分散電源の発電単価に基づいて、前記第1電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第1制御モード、又は、前記第2電流計によって検出された値を用いて前記負荷追従制御の目標電力を算出する第2制御モードを前記負荷追従制御として適用する制御部を備え
    前記制御部は、前記系統から供給される電力の購入単価よりも前記分散電源の発電単価が低い場合に、前記分散電源の負荷追従制御として、前記第2制御モードを適用することを特徴とする分散電源。
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