JP5872275B2 - 舗装用材料塗布装置とそれを備える塗布作業車 - Google Patents

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Description

本発明は舗装用材料塗布装置とそれを備える塗布作業車に関し、より詳細には、例えばプライムコートなどに用いられるアスファルト、改質アスファルト、アスファルト乳剤や、さらには樹脂などの液状の舗装用材料を施工面上に所定の厚さで均一に塗布する塗布装置と、それを備える塗布作業車に関する。
橋面舗装においては、コンクリート床版や鋼床版などの床版上に防水シートを貼着するに際し、まず、アスファルトや改質アスファルトなどをプライマーとして施工面上に塗布することが行われている。プライマーを塗布する手段としては種々のものが用いられており、古くはレーキに始まり、例えば、特許文献1には、スプレー、刷毛塗り、及びロールコートが挙げられている。しかし、レーキや刷毛、ローラなどを用いて人力でプライマーを塗布する場合には、たとえ熟練した作業者であったとしても、プライマーを所定の施工厚で均一に塗布することは容易ではない。また、スプレーを用いる場合には、スプレーから噴射されるプライマーの量や、スプレーの施工面に対する移動速度を制御、管理することによって、所定の施工厚でのプライマーの塗布が可能であるが、装置が大掛かりになり、コストが嵩むという問題がある。
一方、特許文献2、3には、ブレードを用い、ブレードの下辺を施工面に当接させた状態で進行させることにより、ブレードの下辺によって施工面にタールを塗布するようにした塗布装置が提案されている。しかし、この塗布装置においては、ブレードが一体となって進行方向後方に変形するだけであるので、施工面に凹凸が存在する場合、特に、ブレードの進行方向と直交する方向に凹凸が存在する場合は、ブレードの下辺が施工面の凹凸に十分に追従できず、塗布されるタールの厚みが不均一になるという欠点がある。
特開2007−63873号公報 特開2003−82612号公報 特開2004−124405号公報
本発明は、上記の状況に鑑みて為されたもので、アスファルトや改質アスファルト、さらにはアスファルト乳剤や樹脂などの液状の舗装用材料を、簡単な装置によって、施工面上に均一な施工厚で塗布することを可能にする舗装用材料塗布装置と、それを備える塗布作業車を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々試行錯誤を重ねた結果、舗装用材料を施工面上に塗布する塗布板を水平方向に並んだ複数の個別塗布板に分割し、それら複数の個別塗布板のそれぞれを施工面の凹凸に追従させて上下動させることによって、施工面上に凹凸がある場合でも、所定の施工厚で均一に舗装用材料を塗布することができることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、塗布板を備えた舗装用材料塗布装置であって、前記塗布板は水平方向に並んだ複数の個別塗布板に分割されており、前記複数の個別塗布板を水平軸の回りにそれぞれ独立に回転自在に支持する回転軸と、前記回転軸を支持するフレームと、前記複数の個別塗布板の各々に取り付けられ、前記舗装用材料塗布装置が施工面上に設置されたときに、その下端部が施工面と接触することによって、前記複数の個別塗布板の各々の下辺と施工面との間に間隙を生じさせるガイド部材とを備えている舗装用材料塗布装置、及び、そのような舗装用材料塗布装置を備えた塗布作業車を提供することによって、上記の課題を解決するものである。
本発明の舗装用材料塗布装置においては、水平方向に並んだ複数の個別塗布板のそれぞれが、施工面と接触するガイド部材によって施工面の凹凸に合わせて互いに独立に上下動するので、施工面に凹凸が存在する場合でも、個別塗布板の下辺と施工面との間隙を一定に保つことができ、施工面上に舗装用材料を所定の施工厚で均一に塗布することができる。
本発明の舗装用材料塗布装置は、その好ましい一態様において、前記ガイド部材は前記個別塗布板に対して移動可能に取り付けられている。ガイド部材が個別塗布板に対して移動可能に取り付けられている場合には、ガイド部材の取付位置を変更することにより、施工面と接触するガイド部材の下端部の位置を変更することができるので、前記個別塗布板の下辺と施工面との間に生じる間隙の大きさを調整することが可能である。このように前記ガイド部材は前記個別塗布板に対して移動可能に取り付けられている場合には、個別塗布板の下辺と施工面との間隙の大きさを適宜調整することによって、舗装用材料の施工厚を適宜変更することが可能となり、施工現場の状況や、施工方法、さらには用いる舗装用材料の種類や性質に合わせた施工が可能となる。
本発明の舗装用材料塗布装置は、通常、施工面上に設置されたときに、前記複数の個別塗布板が進行方向前方又は後方に向かって傾斜するように構成されている。個別塗布板の傾斜の方向は、塗布に際して本発明の舗装用材料塗布装置を進行させる方向前方又は後方のいずれであっても良いが、進行方向前方に傾斜させる方が、すなわち、個別塗布板の上辺が下辺よりも進行方向前方に位置するように前記複数の個別塗布板を傾斜させる方が、舗装用材料の塗布面がより均一となるので好ましい。
本発明の舗装用材料塗布装置は、好ましい他の一態様において、前記回転軸が、本発明の舗装用材料塗布装置が施工面上に設置されたときに、個別塗布板を支持する前記回転軸の施工面からの高さが、個別塗布板における前記回転軸による支持位置から前記下辺までの距離と同じか短くなる位置に、前記フレームによって支持されている。本発明の舗装用材料塗布装置がこのような構成を有する場合には、複数の個別塗布板を進行方向前方又は後方に傾斜させることがより容易に行えるとともに、前記ガイド部材の位置を調整することによって、前記個別塗布板の下辺を施工面に接触させ、両者の間に生じる間隙の大きさを零にして、舗装用材料の進行方向後方への流出を止めることが可能となる。
また、本発明の舗装用材料塗布装置は、好ましい他の一態様において、前記個別塗布板を、前記ガイド部材の前記下端部が位置する側に向かって、前記回転軸の回りに回転付勢する付勢手段を備えている。本発明の舗装用材料塗布装置がこのような付勢手段を備えている場合には、個別塗布板がガイド部材の下端部を介して単に自重によって施工面との間に間隙を形成する場合に比べて、個別塗布板の施工面の凹凸に対する追従性が良くなり、下辺と施工面との間隙の大きさをより安定的に維持することができるので好ましい。
さらに、本発明の舗装用材料塗布装置は、用いる舗装用材料の粘度や施工厚などに依存するが、前記ガイド部材の下端部と、対応する個別塗布板の表面との距離が5〜30mmの範囲内にあるのが好ましい。ガイド部材の下端部と個別塗布板の表面との距離が5mm未満である場合には、ガイド部材の下端部によって舗装用材料が排除されることによって形成されるガイド部材の通過跡が塗布面に残存してしまう恐れがある。一方、ガイド部材の下端部と個別塗布板の表面との距離が30mmを超えると、ガイド部材の下端部によって検知される施工面の凹凸が個別塗布板の下辺直下の塗布位置における凹凸と一致しなくなる場合があるので好ましくない。したがって、前記距離は、通常、5〜30mmの範囲にあるのが良く、好ましくは7〜20mm、より好ましくは、8〜15mmの範囲内である。なお、ガイド部材の下端部と、対応する個別塗布板の表面との距離とは、ガイド部材の下端部から個別塗布板の表面に下ろした垂線の長さをいうものとする。
本発明の舗装用材料塗布装置は、さらに、その好ましい他の一態様において、前記複数の個別塗布板の前記ガイド部材の前記下端部が位置する側の前方に、塗布すべき舗装用材料を施工面上に供給する舗装用材料供給装置を備えている。このように、本発明の舗装用材料塗布装置が舗装用材料の供給装置を備えている場合には、舗装用材料の供給と塗布とを一台の装置で行うことができるので、塗布作業が容易になるとともに、施工効率が向上するという利点が得られる。
さらに、本発明の舗装用材料塗布装置は、その好ましい他の一態様において、前記ガイド部材の前記下端部を施工面と接触させながら、前記複数の個別塗布板における前記下端部が位置する側の前方に向かって自ら移動する自走手段を備えている。本発明の舗装用材料塗布装置が上記のような自走手段を備えている場合には、適宜無線又は有線によってコントロールしながら本発明の舗装用材料塗布装置を自らの動力によって進行させ、舗装用材料を塗布することができるので、塗布作業の効率が上昇するとともに、作業者の労力が大幅に軽減されるという利点が得られる。
なお、本発明の舗装用材料塗布装置及び塗布作業車が塗布対象とする舗装用材料は、施工面上に塗布することが求められる舗装用材料全般を包含し、特定の舗装用材料に限定されるものではないが、例えば、プライマーとして用いられるアスファルトや改質アスファルト、アスファルト乳剤などの瀝青系の結合材、樹脂系の結合材などを対象とするのが好適である。また、対象とする施工面は、主として、コンクリート床版や鋼床版などの床版であるが、必ずしも床版に限られるわけではなく、舗装用材料の均一な厚さでの塗布が必要とされる全ての舗装構造物の表面を対象とすることができる。
本発明の舗装用材料塗布装置によれば、凹凸のある施工面であっても、舗装用材料を均一な一定の施工厚で施工面上に塗布することができるという利点が得られる。また、本発明の舗装用材料塗布装置は、構造が比較的簡単であるので、より安価に製造することができ、嵩張らず、施工現場への搬入、搬出が容易であるという利点がある。さらに、本発明の舗装用材料塗布装置を備えた塗布作業車によれば、作業車を進行させることによって、簡便に、舗装用材料を均一な一定の施工厚で施工面上に塗布することができるという利点が得られる。
本発明の舗装用材料塗布装置の一例を示す正面図である。 本発明の舗装用材料塗布装置の一例を示す平面図である。 本発明の舗装用材料塗布装置の一例を示す側面図である。 図1のX−X’断面図である。 図4の一部だけを取り出して示した部分拡大断面図である。 回転軸の施工面からの高さHと回転軸による支持位置から個別塗布板下辺までの距離との関係を示す図である。 個別塗布板の拡大正面図である。 ガイド部材の位置を変更することによって個別塗布板の下辺と施工面との間隙が変化する様子を示す図である。 ガイド部材の位置を変更することによって個別塗布板の下辺と施工面との間隙が変化する様子を示す図である。 本発明の舗装用材料塗布装置を用いて舗装用材料を塗布している状態を模式的に示す平面図である。 本発明の舗装用材料塗布装置を用いて舗装用材料を塗布している状態を模式的に示す正面図である。 ガイド部材の他の例を示す図である。 本発明の舗装用材料塗布装置の他の一例を示す側面断面図である。 本発明の舗装用材料塗布装置のさらに他の一例を示す側面図である。 本発明の舗装用材料塗布装置を備えた塗布作業車の一例を示す概略図である。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明が図示のものに限られないことは勿論である。
図1は本発明の舗装用材料塗布装置の一例を示す正面図、図2は平面図、図3は側面図である。図1〜図3において、1は本発明の舗装用材料塗布装置であり、2は上板、3a、3bは左右一対の支柱である。図に示すとおり、上板2と支柱3a、3bとは結合されており、上板2と左右一対の支柱3a、3bによって、舗装用材料塗布装置1のフレームを構成している。本例において、支柱3a、3bは板状部材からなり、装置の安定化を図るべく、水平断面がL字状になるように折り曲げられているが、フレームの安定性が十分である場合には、支柱3a、3bはL字状に折り曲げなくても良い。また、本例においては、上板2と支柱3a、3bとは別体に構成されているが、両者は一体に形成されていても良い。4a、4bは、それぞれ支柱3a、3bに結合された流れ止め板であり、施工面上に供給された舗装用材料の広がりを防止して塗布板へと導くためのものである。
5は塗布板であり、塗布板5は、水平方向に並んだ複数の個別塗布板5a〜5jに分割されている。本例において、個別塗布板5a〜5jは、いずれも同形同大であるが、個々の個別塗布板毎に大きさを異ならせることも可能である。また、本例においては、個別塗布板5a〜5jの数は10枚であるが、個別塗布板の数が10枚に限られないことはいうまでもない。6a〜6jは、それぞれ個別塗布板5a〜5jに移動可能に取り付けられたガイド部材であり、pは、ガイド部材6a〜6jの下端部である。
図4は図1のX−X’断面図、図5はその部分拡大断面図であり、施工面Sも併せて示してある。図において、7jは個別塗布板5jを水平軸の回りに回転自在に支持する回転軸であり、回転軸7jはフレームを構成する上板2に支持されている。8jはバネであり、その一端は上板2に、他端は個別塗布板5jに取り付けられている。バネ8jは、ガイド部材6jの下端部pが位置する側に向かって個別塗布板5jを回転軸7jの回りに回転付勢する付勢手段を構成している。9jは個別塗布板5jの下辺である。なお、下辺9jとは、個別塗布板5jの下面におけるガイド部材6jの下端部pが位置する側の辺をいうものとする。10jはネジ、11は座金、12jはナットであり、これらのネジ10j、座金11、ナット12jによってガイド部材6jは個別塗布板5jに対して移動可能に取り付けられているが、これについては後述する。
図4、図5に示すとおり、本発明の舗装用材料塗布装置1が施工面S上に設置されたとき、ガイド部材6jはその下端部pを施工面Sに接触させた状態となり、ガイド部材6jが取り付けられている個別塗布板5jは、下辺9jと施工面Sとの間に間隙tをあけて、図4に矢印で示す舗装用材料塗布装置1の進行方向に向かって傾斜することになる。個別塗布板5jを進行方向とは逆の進行方向後方に向かって傾斜させても良いが、個別塗布板5jを進行方向前方に傾斜させる方が、舗装用材料の塗布面がより均一となるので好ましい。なお、舗装用材料塗布装置1の進行方向とは、施工時に舗装用材料塗布装置1を進行させる方向を意味し、個別塗布板5jに対して塗布すべき舗装用材料が供給される側が進行方向前方となる。
ガイド部材6jは断面が円形の棒状部材で構成され、棒状部材の下方の端部を半円形に曲折させることによって下端部pが形成されている。ガイド部材6jとその下端部pの形状や構造は図示のものに限られるわけではなく、個別塗布板5jに取り付けられ、下端部pが施工面Sに当接することによって、下辺9jと施工面Sとの間に間隙tを生じさせることができるかぎり、どのような形状、構造のものであっても良い。ただし、ガイド部材6jの下端部pは施工面S上をスムースにスライドできるように曲面形状を有しているのが好ましい。
図6は、本発明の舗装用材料塗布装置1が施工面上に設置されたときの回転軸7jの施工面Sからの高さH(すなわち、回転軸7jの軸心の施工面Sからの高さ)と、個別塗布板5jにおける回転軸7jによる支持位置から個別塗布板5jの下辺9jまでの距離(すなわち、回転軸7jの軸心から個別塗布板5jの下面までの距離)との関係を示す図である。
図6に示すとおり、舗装用材料塗布装置1が施工面S上に設置されたときの回転軸7jの施工面Sからの高さHは、通常、個別塗布板5jにおける回転軸7jによる支持位置から下辺9jまでの距離Lと同じか、距離Lよりも短くなるように設定されている。換言すれば、上板2と支柱3a、3bとで構成されるフレームは、前記高さHが前記距離Lと同じか距離Lよりも短くなる位置に回転軸7jを支持している。このように前記高さHが前記距離Lと同じか距離Lよりも短い場合には、舗装用材料塗布装置1を施工面S上に設置したときに、個別塗布板5jを舗装用材料塗布装置1の進行方向前方又は後方に向かって傾斜させることがより容易になるとともに、ガイド部材6jの位置を調整することによって、個別塗布板5jの下辺9jを施工面Sに直接接触させ、両者の間に生じる間隙の大きさを零にして、舗装用材料の進行方向後方への流出を止めることが可能となる。
なお、図6において、dはガイド部材6jの下端部pと、個別塗布板5jの表面との距離であり、ガイド部材6jの下端部pから個別塗布板5jの下端部p側の表面に下ろした垂線の長さが距離dに対応している。なお、施工面と接触する下端部pの位置は、個別塗布板5jの傾斜角度が変化するとそれに応じて若干移動するので、前記距離dは、ガイド部材6jの下端部pが施工面と接触する点と、個別塗布板5jの表面までの距離を指すものとする。
距離dは、用いる舗装用材料の粘度や施工厚などに依存するが、通常、5〜30mmの範囲内にあるのが好ましく、より好ましくは7〜20mmの範囲内、さらに好ましくは8〜15mmの範囲内である。ガイド部材6jの下端部pと個別塗布板5jの表面との距離dが5mm未満である場合には、ガイド部材6jの下端部pによる舗装用材料の排除跡が下端部pの通過跡となって塗布面に残存する恐れがあり好ましくないが、距離dが5mm以上である場合には、ガイド部材の下端部pによって舗装用材料の排除跡が形成されたとしても、下端部pと個別塗布板5jの下辺9jとの間に形成されるその後の舗装用材料の流れによって排除跡が消されるので、舗装用材料の塗布面に下端部pの通過跡が残る恐れがない。しかし、前記距離dが余りに長すぎると、ガイド部材6jの下端部pによって検知される施工面Sの凹凸が個別塗布板5jの下辺9j直下の塗布位置における凹凸と一致しなくなる場合があり好ましくないので、通常は30mm以下とするのが良い。
なお、以上の説明は個別塗布板5jについてのものであったが、他の個別塗布板5a〜5iについても同様である。すなわち、個別塗布板5a〜5iも、進行方向前方に向かって傾斜しており、それぞれ回転軸7a〜7iによって水平軸の回りに回転自在に支持されている。したがって、個別塗布板5a〜5jは、それぞれ独立に水平軸の回りに回転自在である。また、個別塗布板5a〜5iも、バネ8a〜8iによって、ガイド部材6a〜6iの下端部pが位置する側に向かって回転軸7a〜7iの回りに回転付勢されている。さらには、個別塗布板5a〜5iも、それぞれのネジ10a〜10i、座金11、ナット12a〜12iを有しており、ガイド部材6a〜6iは、それぞれ個別塗布板5a〜5iに対して移動可能に取り付けられている。また、上述した高さHや距離L、距離dに関しても、個別塗布板5a〜5jを通じて同じである。
図7は、個別塗布板5jの拡大正面図である。図7に示すとおり、ガイド部材6jの上方の端部は180度折り返されてU字状部分Uを形成しており、ガイド部材6jは、このU字状部分Uを座金11を介してネジ10jによって個別塗布板5jの表面に押圧することによって、個別塗布板5jに取り付けられる。下端部pの折り曲げ方向と、U字状部分Uの折り曲げ方向は直交しており、ガイド部材6jがU字状部分Uを個別塗布板5jの表面に密着させて個別塗布板5jに取り付けられたとき、下端部pは個別塗布板5jに対して垂直に立ち上がることになる。
ガイド部材6jは、ネジ10jを緩めて個別塗布板5jに対する押圧を解除すると、個別塗布板5jに対して自由に移動可能である。ネジ10jを緩めてガイド部材6jを図中矢印方向に移動させることによって、下端部pの個別塗布板5jに対する位置を変更し、下辺9jと図示しない施工面Sとの間隙の大きさを変更することができる。13は下辺9jと施工面Sとの間に形成される間隙の大きさを示した目盛であり、例えば、ガイド部材6jのU字状部分Uの先端部が目盛13に示された目盛位置に来るようにガイド部材6jを移動させることによって、下辺9jと施工面Sとの間に形成される間隙の大きさを所定の施工厚に設定することができる。
図8、図9は、個別塗布板5jに対するガイド部材6jの位置を変更することによって、個別塗布板5jの下辺9jと施工面Sとの間隙tが変化する様子を示す図である。
図8においては、ガイド部材6jのU字部分Uの先端は、図中中央に拡大して示すとおり、目盛13において「2mm」の位置にあり、個別塗布板5jの下辺9jと施工面Sとの間に形成される間隙tの大きさはt、すなわち、2mmとなっている。この状態で、個別塗布板5jの前方に舗装用材料を供給し、舗装用材料塗布装置1を前進させると、個別塗布板5jの後方には、厚さ2mmの舗装用材料の塗布層が形成されることになる。
施工厚を変えて、例えば4mmにするには、ネジ10jを緩めて、ガイド部材6jを移動させ、図9に示すように、U字部分Uの先端を目盛13における「4mm」の位置に合わせ、その位置でガイド部材6jを個別塗布板5jに対して固定すれば良い。これにより、個別塗布板5jの下辺9jと施工面Sとの間に形成される間隙tの大きさはt、すなわち、4mmとなり、この状態で、個別塗布板5jの前方に舗装用材料を供給し、舗装用材料塗布装置1を前進させると、個別塗布板5jの後方には、厚さ4mmの舗装用材料の塗布層が形成されることになる。
他の個別塗布板5a〜5iについても同様であり、本発明の舗装用材料塗布装置1によれば、ガイド部材6a〜6jを移動させ、それぞれ対応する個別塗布板5a〜5jに対する取付位置を変えることによって、前記間隙tを変え、舗装用材料の形成される塗布層の厚さを適宜変更することができる。なお、施工厚は、個々の個別塗布板5a〜5jごとに設定可能であるが、通常は、個別塗布板5a〜5jの全てについて同じ施工厚になるように、各個別塗布板5a〜5jに対するガイド部材6a〜6jの取付位置を設定し、舗装用材料塗布装置1の全体で舗装用材料の施工厚を同じに揃えるのが望ましい。
図10は、舗装用材料塗布装置1を用いて舗装用材料を塗布している状態を模式的に示す平面図である。図10において、Bは舗装用材料であり、個別塗布板5a〜5jよりも進行方向の前方で、左右の流れ止め板4a、4bの間に供給される。この状態で、舗装用材料塗布装置1を図中矢印で示す進行方向に移動させると、舗装用材料Bは、各個別塗布板5a〜5jの下辺9a〜9jと施工面Sとの間の間隙を抜け、舗装用材料塗布装置1が通過した領域に所定の施工厚の塗布層bが形成される。なお、施工中に舗装用材料Bの温度低下が懸念される場合には、左右の流れ止め板4a、4b、若しくは個別塗布板5a〜5j、またはそれらの双方に例えばヒータなどの加熱手段を取り付けて、舗装用材料Bを保温するようにしても良い。
図11は、図10の正面図であり、図に示すとおり、舗装用材料塗布装置1の個別塗布板5a〜5jは、施工面Sに幅方向に凹凸が存在する場合でも、それぞれに取り付けられたガイド部材6a〜6jの下端部pを施工面に接触させることによって、施工面Sの凹凸に良く追従して上下動し、それぞれの下辺9a〜9jと施工面Sとの間に形成される間隙の大きさを一定値に保つことができる。このため、施工面S上に一定の施工厚の塗布層が形成されることになる。
図12は、ガイド部材の他の例を示す図であり、図12(a)は正面図を、図12(b)は側面図を示している。図12(a)(b)に示すとおり、本例において、個別塗布板5jに取り付けられたガイド部材6jは、下部に球状の下端部pを有する断面円形の棒状部材であり、上部にはネジ部14が形成されている。15は内側にネジ部14のネジと係合するネジ部を有する回転ツマミであり、16は内部にガイド部材6jを上下動可能に挿通させた支持部材である。回転ツマミ15を回転させることによって、ネジ部14を有するガイド部材6jを支持部材16に支持された状態で上下動させることができる。17はガイド部材6jの適宜の位置に付された目印であり、ガイド部材6jを移動させて目印17を目盛13の所定の位置に合わせることによって、下辺9jと施工面Sとの間に所定の施工厚に相当する適宜の大きさの間隙を形成することができる。
回転ツマミ15の回転は作業者が手動で行っても良いが、例えば、図示しない電動機によって回転ツマミ15を回転駆動するようにしても良い。図示しない電動機によって回転ツマミ15を回転駆動する場合には、例えば、離れた場所にあるコントローラを操作して前記電動機を駆動させることにより、個別塗布板5a〜5jにおける回転ツマミ15を回転させ、ガイド部材6a〜6jの個別塗布板5a〜5jに対する位置を一斉に変更することが可能であり、各個別塗布板5a〜5jにおける下辺9a〜9jと施工面Sとの間に形成される間隙tの大きさを一斉に変更することが可能となる。
図13は、本発明の舗装用材料塗布装置1の他の例を示す側面断面図であり、図1におけるY−Y’の位置での断面図に相当する。図13において、18は舗装用材料のタンクであり、19bはその支持体、3dは支柱である。タンク18に取り付けられているコック20を開とすることにより、舗装用材料Bは、個別塗布板5jの前方の施工面S上に供給される。このように、本発明の舗装用材料塗布装置1が、舗装用材料Bの供給装置を備えている場合には、1台の装置で、舗装用材料の供給と塗布を行うことができるので極めて便利である。
図14は、本発明の舗装用材料塗布装置1のさらに他の例を示す側面図である。図14において、Mは電動機、21は電動機Mに電力を供給する電池、22はタイヤであり、電動機Mとタイヤ22とは図示しない動力伝達機構によって連結されている。図示しないコントローラを操作して電動機Mを駆動することにより、タイヤ22を回転させると、舗装用材料塗布装置1は図中矢印で示す進行方向に走行する。このように、舗装用材料塗布装置1が、自身で走行する自走手段を備えている場合には、塗布作業を行うに際し、作業者が舗装用材料塗布装置1を牽引する必要はなく、コントローラを操作して舗装用材料塗布装置1を前進させることができるので、極めて低減された労力で、容易に舗装用材料の塗布作業を実行することができる。
図15は、本発明の舗装用材料塗布装置1を備えた塗布作業車の一例を示す概略図である。図15において、Tは塗布作業車、23は連結部材である。塗布作業車Tは、通常は舗装用材料塗布装置1を図中破線で示すように塗布作業車Tの荷台に搭載しており、施工現場で塗布作業を実施するにあたり、荷台から下ろして図中実線で示す施工面S上に設置する。この状態で、塗布作業車Tに装備された舗装用材料のタンク18から舗装用材料を施工面S上に供給しながら塗布作業車Tを図中矢印方向に前進させると、施工面S上に供給された舗装用材料は、舗装用材料塗布装置1の個別塗布板の下辺と施工面Sとの間隙を通過し、通過に際してその厚さを制限されて、所定の施工厚で施工面S上に塗布されることになる。
以上説明したとおり、本発明の舗装用材料塗布装置並びにそれを備えた塗布作業車によれば、簡単な構造で、所定の施工厚の均一な塗布層を施工面上に形成することができ、極めて効率の良い施工が可能である。本発明は、これまで困難であった舗装用材料の均一な厚さでの塗布を、簡単な装置によって、極めて容易に行うことを可能にするものであり、その産業上の利用可能性は多大である。
1 舗装用材料塗布装置
2 上板
3a〜3d 支柱
4a、4b 流れ止め板
5 塗布板
5a〜5j 個別塗布板
6a〜6j ガイド部材
7a〜7j 回転軸
8a〜8j バネ
9a〜9j 下辺
10j ネジ
11 座金
12 ナット
13 目盛
14 ネジ部
15 回転ツマミ
16 支持部材
17 目印
18 タンク
19a、19b 支持体
20 コック
21 電池
22 タイヤ
23 連結部材
B 舗装用材料
b 塗布層
M 電動機
p 下端部
S 施工面
T 塗布作業車
U U字状部

Claims (8)

  1. 塗布板を備えた舗装用材料塗布装置であって、前記塗布板は水平方向に並んだ複数の個別塗布板に分割されており、前記複数の個別塗布板を水平軸の回りにそれぞれ独立に回転自在に支持する回転軸と、前記回転軸を支持するフレームと、前記複数の個別塗布板の各々に取り付けられ、前記舗装用材料塗布装置が施工面上に設置されたときに、その下端部が前記個別塗布板の下辺よりも前記舗装用材料塗布装置の進行方向前方で施工面と接触することによって、前記複数の個別塗布板の各々の下辺と施工面との間に間隙を生じさせるガイド部材とを備えている舗装用材料塗布装置。
  2. 前記ガイド部材が、前記個別塗布板に対して移動可能に取り付けられており、前記個別塗布板に対する前記下端部の位置を変更することにより、前記個別塗布板の下辺と施工面との間に生じる前記間隙の大きさが調整可能とされている請求項1記載の舗装用材料塗布装置。
  3. 前記舗装用材料塗布装置が施工面上に設置されたときの前記回転軸の施工面からの高さが、前記複数の個別塗布板における前記回転軸による支持位置から前記下辺までの距離と同じか短くなる位置に、前記フレームが前記回転軸を支持している請求項1又は2記載の舗装用材料塗布装置。
  4. 前記個別塗布板を、前記ガイド部材の前記下端部が位置する側に向かって、前記回転軸の回りに回転付勢する付勢手段を備えている請求項1〜3のいずれかに記載の舗装用材料塗布装置。
  5. 前記ガイド部材の施工面と接触する前記下端部と、対応する前記個別塗布板の表面との距離が5〜30mmの範囲内にある請求項1〜4のいずれかに記載の舗装用材料塗布装置。
  6. 前記複数の個別塗布板の前記ガイド部材の前記下端部が位置する側の前方に、塗布すべき舗装用材料を施工面上に供給する舗装用材料供給装置を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の舗装用材料塗布装置。
  7. 前記ガイド部材の前記下端部を施工面と接触させながら、前記複数の個別塗布板における前記下端部が位置する側の前方に向かって移動する自走手段を備えている請求項1〜6のいずれかに記載の舗装用材料塗布装置。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の舗装用材料塗布装置と機械的に結合され、自身の走行に伴って、前記舗装用材料塗布装置を、そのガイド部材の前記下端部を施工面と接触させながら、前記複数の個別塗布板における前記下端部が位置する側の前方に向かって移動させる、舗装用材料塗布装置を備えた塗布作業車。
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