JP5871627B2 - インプリントシステム、およびインプリント方法 - Google Patents

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本発明は、インプリントシステム、およびインプリント方法に関する。
半導体デバイスの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、モールド(型)と基板上の未硬化樹脂とを互いに押し付けて、モールドに形成された微細な凹凸パターンに対応する樹脂のパターンを形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の一つとして光硬化法がある。光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板(ウエハ)上のショット領域(インプリント領域)に紫外線硬化樹脂(インプリント樹脂、光硬化樹脂)を塗布する。次に、この樹脂(未硬化樹脂)とモールドとを互いに押し付ける。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させたうえで離型することにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。
このインプリント装置においても、上記のように数ナノメートルオーダー、例えば、装置に起因する位置合わせ誤差の許容範囲が数〜数十nmの転写精度に加え、転写速度の向上が求められる。一般的に、インプリント装置による転写速度は、従来のステッパーやスキャナー等の露光方式と比較して時間がかかり、1つの装置でのスループットが低い。これに対して、例えば、基板の位置決めを実施する基板ステージを高速駆動させる方法や、デバイスの製造工場に複数台のインプリント装置を設置し、複数台のインプリント装置で一部のユニットを共有するクラスタ構成のインプリントシステムを採用する方法がある。特に、クラスタ構成のインプリントシステムは、1台あたりのインプリント装置の価格が液浸露光装置等と比較して安いため、インプリント装置を複数台設置した場合でもコスト面に利点がある。
しかしながら、転写速度の向上は、転写精度とトレードオフの関係になる場合が多い。即ち、基板ステージの高速駆動は、そこで発生する反力を増加させて装置自身を加振するだけでなく、周囲に設置している他の装置に影響を及ぼす可能性がある。特に、クラスタ構成を採用する場合、1台の装置で発生する振動が小さくても、複数台の装置で発生する振動の位相や方向成分が重ね合わさることで振動が増幅し、クラスタを構成した工場の床全体を揺らす場合もある。例えば、インプリント装置では、モールドと光硬化樹脂とを互いに押し付ける押型時には、予め取得した位置合わせの条件により高精度な位置関係が維持されている。しかしながら、この振動が装置に伝わると、モールドと未硬化樹脂との接触界面が不安定な状態になり、転写精度が悪化する。特許文献1には、ステージの駆動にともなう反力に起因して除振装置に支持された定盤が振動することを防ぐために、同一定盤上に2つのステージを配置し、互いの反力を打ち消しあうように2つのステージを同期的に駆動することが開示されている。
特開平5−234865号公報
この特許文献1に開示された装置では、各ステージの駆動において、加減速開始時刻、および加減速の時間と駆動力との積である力積とを一致させ、かつ、両者の力積の符号が互いに逆となるような同期運転を行う。しかしながら、一方のステージに不具合が生じた場合には、他方のステージは、稼動可能な状態であったとしても、カウンタの役目を果たす機構がないため停止せざるを得ない。その結果、装置の稼働率が低下する。更に、実際に装置の力積を一致させるには、装置の台数や設置位置、回転成分、発生する振動の周波数成分等も考慮する必要があり、他の装置に影響しない程度に力積を一致させることは難しい。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、複数のインプリント装置を含むクラスタ構成において、転写精度の悪化を抑制し、かつ、全体の稼働率を向上させることが可能なインプリントシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基板上の樹脂と型のパターン面とを接触させて基板上の樹脂にパターンを形成するインプリント装置を複数備えるインプリントシステムであって、インプリント装置は、基板を保持して移動する移動体を備え、インプリントシステムは、1つのインプリント装置が離型工程を実行する時間帯に、該インプリント装置とは異なる2つ以上のインプリント装置の移動体が同時に加速または減速を行わないように、2つ以上のインプリント装置のうち少なくとも1つのインプリント装置の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する制御部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数のインプリント装置を含むクラスタ構成において、転写精度の悪化を抑制し、かつ、全体の稼働率を向上させることが可能なインプリントシステムを提供することができる。
インプリント装置の構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係るインプリントシステムを示す概略図である。 第1実施形態に係る移動体の加速度プロファイルを示すグラフである。 第1実施形態に係る加速時間制御工程を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る床面の構成とインプリント装置の配置を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面等を参照して説明する。
(インプリント装置)
まず、以下で説明する本発明の実施形態に係るインプリントシステムに適用するインプリント装置について説明する。図1は、インプリント装置の構成を示す概略図である。本実施形態におけるインプリント装置は、半導体デバイスの製造工程に使用される、被処理基板であるウエハ上(基板上)に対してモールドのパターンを転写する加工装置であり、インプリント技術の中でも光硬化法を採用した装置である。なお、図1において、モールドに対する光(紫外線)の照射軸に平行にZ軸を取り、該Z軸に垂直な平面内で後述のモールドベースに対してウエハが移動する方向にX軸を取り、該X軸に直交する方向にY軸を取って説明する。このインプリント装置1は、照明系ユニット2と、モールド保持装置4と、ウエハステージ6と、塗布装置7と、モールド搬送装置8とを備える。
照明系ユニット2は、インプリント処理の際に、モールド3に対して紫外線10を照射する照明手段である。照明系ユニット2は、光源と、該光源から射出された紫外線をインプリントに適切な光に調整するための複数の光学素子から構成される。モールド保持装置4は、モールド3を保持、および固定するための保持装置である。このモールド保持装置4は、モールド3に圧縮力を加えることにより、モールド3に形成されたパターンを所望の形状に補正する形状補正機構11と、吸着力や静電力によりモールド3を引きつけて保持するモールドベース12とを備える。また、モールド保持装置4は、ウエハ5上に形成された紫外線硬化樹脂にモールド3を押し付けるために、モールドベース12をZ軸方向に駆動する不図示のベース駆動機構を備える。なお、このインプリント装置1では、上記のように、一方のモールド3をZ軸方向に駆動する構成とするが、例えば、他方のウエハステージ6(ウエハ5)をZ軸方向に駆動する構成としてもよい。
ウエハ5は、例えば、単結晶シリコンからなる被処理基板であり、被処理面には、成形部となる紫外線硬化樹脂(以下、単に「樹脂」と表記する)が塗布される。また、ウエハステージ6は、ウエハ5を真空吸着により保持し、かつ、XY平面内を自由に移動可能な基板保持手段(移動体)である。また、塗布装置(ディスペンサー)7は、ウエハ5上に未硬化の樹脂を塗布する塗布手段である。樹脂は、紫外線を受光することにより硬化する性質を有する光硬化樹脂であって、製造する半導体デバイスの種類等により適宜選択される。更に、モールド搬送装置8は、モールド3を搬送し、モールドベース12に対してモールド3を設置する搬送手段である。
次に、インプリント装置1によるインプリント処理について説明する。まず、後述する制御部は、ウエハステージ6にウエハ5を載置、および固定させた後、ウエハステージ6を塗布装置7の塗布位置へ移動させる。その後、塗布装置7は、塗布工程として、ウエハ5の所定のショット(被処理領域)に樹脂(未硬化樹脂)を塗布する。次に、制御部は、ウエハ5上の塗布面がモールド3の直下に位置するように、ウエハステージ6を移動させる。次に、制御部は、モールド3の押型面とウエハ5上の塗布面との位置合わせ、および形状補正機構11によるモールド3の形状補正を実施した後、ベース駆動機構を駆動させて、ウエハ5上の樹脂にモールド3のパターン面を押し付ける(押型工程)。このとき、樹脂は、モールド3の押型によりモールド3に形成されたパターンに沿って流動する。この状態で、照明系ユニット2は、樹脂硬化工程として、モールド3の背面(上面)から紫外線10を照射して、モールド3を透過した紫外線10により樹脂が硬化する。そして、樹脂が硬化した後、制御部は、ベース駆動機構を再駆動させ、モールド3をウエハ5から引き離す(離型工程)。これにより、ウエハ5上のショットの表面には、モールド3のパターンに倣った3次元形状の樹脂の層が形成される。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態に係る、上記インプリント装置を複数台配置したクラスタ構成によるインプリントシステムについて説明する。なお、本実施形態における「クラスタ構成」とは、同様のインプリント装置を複数台同一フロア(床面)内に集合させて、搬送ロボット等の外部装置を共有することでフットプリントや生産性を確保するための構成を示す。図2は、クラスタ構成によるインプリントシステムを示す構成図である。このインプリントシステム20は、同一の床面21上に配置された3台のインプリント装置22(22a〜22c)と、各インプリント装置22a〜22cを集中管理する制御部23とを備える。なお、インプリント装置22a〜22cの各々は、チャンバにより個別に包囲されていてもよい。また、このインプリントシステム20におけるインプリント装置22の設置台数は、少なくとも3台以上であれば、特に限定しない。
制御部23は、各インプリント装置22a〜22cの各構成要素の動作、および調整等を集中管理する制御手段である。この制御部23は、各インプリント装置22a〜22cの各構成要素に回線(情報伝達手段)24により接続された、磁気記憶媒体などの記憶手段を有するコンピュータなどで構成され、プログラムなどにより各構成要素の制御を実行する。なお、制御部23は、インプリントシステム20として一体で構成してもよいし、または、インプリントシステム20とは別の場所に設置して、遠隔で制御する構成としてもよい。更には、制御部23は、あるインプリント装置22内の制御系に構成するものでもよい。また、1台の制御部23ですべての装置を管理する集中管理方式にかぎらず、工場内に複数台の制御部が設置され、それぞれが周囲の群を管理する自律分散方式も可能である。この場合、制御部の故障や装置構成の変更などが発生しても個別に制御部を調整することで工場全体の稼働率が低下することを抑制できる。この場合、制御部23は、回線24を通じて、各インプリント装置22a〜22cに含まれるウエハステージ6(以下、単に「移動体」と表記する)の加速または減速に関する情報と、各インプリント装置22a〜22cの処理工程に関する情報とを取得する。そして、制御部23は、この情報に基づいて、各移動体6の加速または減速を開始するタイミングを設定する。加速または減速に関する情報としては、例えば、駆動プロファイルが挙げられ、これはウエハ5に形成されるパターンの形状や、装置の大きさに応じて決まる。なお、各インプリント装置の処理工程に関する情報は、加速または減速に関する情報と対応づけることができるため、この取得を省略してもよく、以下では、加速または減速に関する情報のみを取得する例について説明する。
次に、インプリントシステム20の作用について説明する。図3は、移動体6の加速度プロファイルを時系列で示すグラフである。ここで、図3(a)は、ある1つのインプリント装置22が有する移動体6の加速度プロファイルに関するグラフである。移動体6の加速度プロファイルは、インプリント装置の処理工程と対応づけることができる。この加速度プロファイルでは、移動体6が駆動状態(加速度発生状態)にある第1区間30と、移動体6が停止状態にある第2区間31とがある。第1区間30は、移動体6が塗布装置7への移動中、または、塗布工程等において加減速を繰り返す時間帯を示す。これに対して、第2区間31は、押型工程、硬化工程、または離型工程の時間帯(各々を区間32、33、34とする)、即ち、モールド3とウエハ5とが、樹脂を介して接触している時間帯を示している。移動体6は、基本的に停止しているため、この区間での加速度は、ゼロである。
図3(b)は、各インプリント装置22a〜22cがそれぞれ有する3つの移動体6a〜6cの加速度プロファイルを時系列で示すグラフである。制御部23は、まず、各移動体の加速または減速に関する情報を取得する。次に、制御部23は、上記情報に基づいて2台のインプリント装置(例えば22b、22c)の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する。このとき、制御部23は、1台のインプリント装置(例えば22a)が押型工程、硬化工程、離型工程を実行する時間帯にあるときに、2台のインプリント装置(例えば22b、22c)の移動体が同時に加速または減速を行わないように考慮する。なお、同時に2つの移動体が加速または減速しないように制御できるのであれば、2台のインプリント装置(例えば22b、22c)のうち、いずれか1台のインプリント装置の移動体に対して、加速または減速を開始するタイミングを設定してもよい。一般に、複数のインプリント装置から個別に発生する振動により、これらの振動が重ね合わされることで増幅し、更に大きな振動となる。制御部23は、上記のように移動体を加速または減速するタイミングを設定することで、共振や振動の重ねあわせによる振動の増幅が抑制されるので、パターン転写精度への影響を抑えることができる。なお、移動体を加速または減速するタイミングのみならず、加速または減速を行う時間帯そのものを設定してもよい。
移動体を加速または減速するタイミングを設定するために、上述のように、予め各移動体の加速または減速を行う時間帯をスケジューリングして制御する方法があり、それ以外に各移動体の加速または減速の開始を順次許可判定して制御する方法がある。
以下、制御部23が、各移動体の加速または減速の開始を許可判定し、加速または減速の開始のタイミングを設定する方法について説明する。図4は、この制御方法の一例を示すフローチャートである。まず、制御部23は、移動体Aから、加速開始の準備が完了したとの情報を取得する(ステップS100)。次に、制御部23は、移動体Aから通知された完了情報に基づいて、移動体Aの第1区間30の時間帯を予測する(ステップS101)。次に、制御部23は、他の移動体の第1区間30、第2区間31に関する情報を取得して、予測された移動体Aの第1区間30に、他の移動体の第2区間31が重なるかどうかを判定する(ステップS102)。ここで、制御部23は、移動体Aの第1区間30と他の移動体の第2区間31とが重ならないと判定した場合は(NO)、パターン転写精度への影響が小さいため、移動体Aの加速をそのまま開始させる(ステップS103)。一方、ステップS101にて、制御部23は、重なると判定した場合には(YES)、以下のステップS104に移行する。
続いて、制御部23は、ステップS104として、移動体Aの第1区間30に対して、第1区間30が重なる移動体の台数を予測する。次に、制御部23は、ステップS105として、予測した移動体の台数が、予め条件付けした許容台数以下であるかどうかを判定する。ここで、制御部23は、許容台数以下であると判定した場合には(YES)、移動体Aの加速をそのまま開始させる(ステップS106)。一方、ステップS105にて、制御部23は、許容台数以下でないと判定した場合には(NO)、一旦、加速開始の準備が完了した移動体Aを待機させる(ステップS107)。そして、ステップS108として、制御部23は、第1区間30が重なる移動体の台数が、許容台数以下となったことを確認後、移動体Aの加速を開始させる。このような制御を、制御対象となるすべての移動体についても行う。なお、制御部23は、そのインプリント工程やインプリント装置の状態等を考慮し、優先順位を設けて待機させる移動体を選択してもよい。
以上のように、本実施形態のインプリントシステム20によれば、複数の移動体6の加速時間が重なって増幅した振動による移動体6のパターン転写精度への影響を良好に抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るインプリントシステムについて説明する。上述の通り、図3(a)に示す区間33(硬化工程)、34(離型工程)において大きな振動が発生すると、硬化した樹脂とモールド3に形成されている凹凸パターンとが干渉し、樹脂に転写された微細パターンが破損する可能性が高い。逆に、区間(押型工程)32では、硬化前の樹脂が比較的柔らかい状態でモールド3の凹凸パターン間に充填されているため、干渉による破損の可能性が低い。即ち、区間33と区間34との時間帯での振動が、パターン転写精度への影響が大きいことになる。更に詳しく言えば、区間33では、樹脂を介してモールド3とウエハ5とが一体化しているので、区間34に比べると、干渉により微細パターンが破損する可能性が低い。したがって、1台のインプリント装置(例えば22a)が離型工程を行っているときには、2台のインプリント装置(例えば22b、22c)の移動体が、同時に加速または減速を行わないようにする。制御部23は、この条件を満たすように、2台のインプリント装置(例えば22b、22c)の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する。
更に、第1実施形態において、制御部23は、第2区間31が長ければ長いほど、その時間帯の全てにおいて、その他の移動体6b、6cの加速時間が重ならないように制御する必要があり、図4のステップS107における待機時間が長くなる。一方、制御部23は、第2区間31が短ければ短いほど、その他の移動体6b、6cの加速時間が重ならないように制御する時間帯が短いため、待機時間が短くなる。なお、一般的にインプリント装置では、第2区間31内の押型工程32、硬化工程33、および離型工程34のうち、押型工程32での所要時間は、樹脂がモールド3の凹凸パターン間に充填されるまでに時間を要するため、他の工程と比べて長い。
そこで、本実施形態では、制御部23は、特にパターン転写精度への影響が大きい第2区間31内の硬化工程33と離型工程34との時間帯に限定して、各移動体6a〜6cの加速時間を制御する。これにより、その他の移動体6b、6cの待機時間を減少させることができ、パターン転写精度への影響を抑えつつ、インプリントシステム全体の稼働率を上げることができる。なお、上記以外に、モールド3、またはウエハ5の位置決めの時間帯の振動も、位置決め計測に誤差が発生する可能性があるため、パターン転写精度への影響が大きい場合がある。そこで、制御部23は、上記の時間帯に加え、更にモールド3、およびウエハ5の位置決めの時間帯においても加速の開始時間を制御するようにしてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るインプリントシステムについて説明する。本実施形態に係るインプリントシステムの特徴は、複数のインプリント装置22が、複数の梁で構成された床面21に設置されている場合に適用させる点にある。図5は、本実施形態に係る各インプリント装置22が配置された床面21の構成を示す概略図である。特に、図5(a)は、床面21を構成する1つの梁40を示す斜視図であり、図5(b)は、梁40を複数本で組み合わせた床面21と、この床面21上に設置された3つのインプリント装置22a〜22cの配置とを示す平面図である。なお、複数の梁40で組まれた床面21の表面上には板材が敷かれているのが一般的であるが、図5(b)では不図示とする。図5(b)に示すように各インプリント装置22(22a〜22c)が床面21に並べられている場合、各インプリント装置22の各移動体6a〜6cが梁40の長手方向に対して平行方向(X軸方向)に加速または減速して発生する振動は、装置間を伝達しやすい。これに対して、各移動体6a〜6cが梁40の長手方向に対して直角方向(Y軸方向)に加速または減速して発生する振動は、装置間を伝達しづらい。これは、梁40の長手方向に働く圧縮強度が長手方向に対して直角方向に働く曲げ強度に比べて大きく、長手方向の振動が減衰しづらいためである。そこで、上記実施形態の内容を、振動が装置間を伝達しやすくなる梁40の長手方向に対して平行方向に各移動体6a〜6cを加速または減速させた場合に限定して適用しても、その効果を奏する。
図5(c)は、図5(b)が3つのインプリント装置22を設置しているのに対して、それ以上の台数のインプリント装置22を設置した場合の状態を示す平面図である。例えば、図5(c)に示すように、床面21上に9つのインプリント装置22が設置されている場合、設置された9つ全てのインプリント装置22の移動体6についての加速または減速に関する情報を取得するとなると、制御部23で取り扱う情報量が多くなる。さらに、全ての移動体6の加速または減速を開始するタイミングを制御しようとすると、制御部23のソフトウェアが複雑になる。そこで、制御部23は、図5(c)中の点線で示すように、同一の梁上に支持されたインプリント装置22ごとにグループ分けし、各グループごとに梁40の長手方向に対する平行方向の加速または減速に関する情報を取得する。そして、制御部23は、得られた情報に基づいて、各インプリント装置22の移動体6を制御する。一例として、梁40a上のグループと梁40b上のグループとの両方に属するインプリント装置22aについて考える。このとき、制御部23は、X軸方向に関しては、インプリント装置22a〜22cの移動体6a〜6cのX軸方向の加速または減速に関する情報に基づいてタイミングを制御すればよい。同様に、制御部23は、Y軸方向に関しては、インプリント装置22a、22d、22eの各移動体6のY軸方向の情報に基づいてタイミングを制御すればよい。これによれば、上記実施形態と同様の効果を奏しつつ、制御部23が取り扱う情報量を少なくし、ソフトウェアを簡易にすることができる。なお、制御部23は、1台で各グループごとの情報を管理し、各移動体6を制御するものとしてもよいが、各グループごとに設置するものとしても良い。また、梁40の位置は、インプリントシステム20を設置する建屋の構造から事前に把握しておくことが望ましいが、床面21に複数のセンサを設置し、その計測データから位置や方向を特定してもよい。
(物品の製造方法)
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述したインプリントシステムを用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)にパターンを形成する工程を含む。更に、該製造方法は、パターンが形成された基板をエッチングする工程を含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子等の他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりに、パターンが形成された基板を加工する他の処理を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
上記実施形態では、制御部23は、ある時間帯に移動体6を待機させ、即ち、加速度をゼロとして振動の増幅を抑制する。但し、本発明のインプリントシステムは、これに限定するものではなく、制御部23は、例えば、加速度をゼロではなく、通常の加速の開始時に設定される加速度よりもその量を低下させるように調整することによっても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
1 インプリント装置
3 モールド
5 ウエハ
6a 移動体
6b 移動体
6c 移動体
20 インプリントシステム
22a インプリント装置
22b インプリント装置
22c インプリント装置
23 制御部

Claims (7)

  1. 基板上の樹脂と型のパターン面とを接触させて、前記基板上の樹脂にパターンを形成する複数のインプリント装置を備えるインプリントシステムであって、
    前記インプリント装置は、前記基板を保持して移動する移動体を備え、
    前記インプリントシステムは、
    1つの前記インプリント装置が、離型工程を実行する時間帯に、該インプリント装置とは異なる2つ以上の前記インプリント装置の移動体が同時に加速または減速を行わないように、前記2つ以上のインプリント装置のうち少なくとも1つの前記インプリント装置の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する制御部を備えることを特徴とするインプリントシステム。
  2. 前記制御部は、前記複数のインプリント装置の移動体の加速または減速に関する情報を取得し、該情報に基づいて前記タイミングを設定することを特徴とする請求項1に記載のインプリントシステム。
  3. 前記1つのインプリント装置が樹脂硬化工程および離型工程を実行する時間帯に、該インプリント装置とは異なる2つ以上の前記インプリント装置の移動体が同時に加速または減速を行わないように、前記2つ以上のインプリント装置のうち少なくとも1つの前記インプリント装置の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する制御部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリントシステム。
  4. 前記1つのインプリント装置が押型工程、樹脂硬化工程および離型工程を実行する時間帯に、該インプリント装置とは異なる2つ以上の前記インプリント装置の移動体が同時に加速または減速を行わないように、前記2つ以上のインプリント装置のうち少なくとも1つの前記インプリント装置の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する制御部を備えることを特徴とする請求項3に記載のインプリントシステム。
  5. 前記インプリント装置は、少なくとも3つ以上が同一の梁上に位置するように、複数の梁で構成された床面に設置され、
    前記制御部は、前記梁の長手方向に対して平行方向の加速または減速に関する情報を取得し、該情報に基づいて、前記同一の梁上のインプリント装置の前記移動体のうち少なくとも1つの移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインプリントシステム。
  6. 基板上の樹脂と型のパターン面とを接触させて、前記基板上の樹脂にパターンを形成する複数のインプリント装置を用いるインプリント方法であって、
    前記インプリント方法は、
    前記複数のインプリント装置が備える移動体の加速または減速に関する情報を取得する工程と、
    前記情報に基づいて、1つの前記インプリント装置が離型工程を実行する時間帯に、該インプリント装置とは異なる2つ以上の前記インプリント装置の移動体が同時に加速または減速を行わないように、前記2つ以上のインプリント装置のうち少なくとも1つの前記インプリント装置の移動体に対し、加速または減速を開始するタイミングを設定する工程と、を有することを特徴とするインプリント方法。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のインプリントシステムまたは請求項6に記載のインプリント方法を用いてパターン形成を基板上に行う工程と、
    前記工程で前記パターン形成を行われた前記基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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