JP5869958B2 - 超音波信号処理装置および超音波信号処理方法 - Google Patents

超音波信号処理装置および超音波信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は超音波信号処理装置および超音波信号処理方法に係り、特に被検体によって反射された超音波エコーを受信して超音波信号を記録する超音波信号処理装置および超音波信号処理方法に関する。
特許文献1および2には、超音波画像データとなる前のエコーデータ100(生データ)が所定の処理を経て記録媒体に記録されることが開示されている(特許文献1の段落[0006]および[0020]、特許文献2の段落[0007]および[0022])。また、エコーデータ100には、検索用情報102A(例えば患者ID、日付、シリアル番号等)、属性情報102B(例えば、送受信モード、周波数、送受信、送受信レート、送受信アドレスなどの送受信条件を表す情報、具体的にはBモードにおけるフレーム間のエコーデータブランキング時間やMモードにおける送信ごとのブランキング時間等)が付加されることが開示されている(特許文献1の段落[0018]、特許文献2の段落[0020])。
特許文献3には、超音波送受信部14によって加算処理された信号をRFデータ(生データ)として保存するときに、指定領域とそれ以外とで解像度を変えることが開示されている(段落[0015]および[0020])。
非特許文献1には、Beam Formerで受信のフォーカスなどの信号処理をした後のデータであって、画像処理をする前の生(RAW)データで画像を記憶するRAW Data管理について開示されている。
特開平11−164831号公報 特開2005−279287号公報 特開2003−102730号公報
東泉隆夫,"超音波診断装置:益々拡がるユビキタス超音波の世界",[online],GEヘルスケア・ジャパン,[平成24年5月16日検索],インターネット〈URL:http://japan.gehealthcare.com/cwcjapan/static/rad/us/ubiquitous.html〉
特許文献1および2に記載の生データは、探触子からの受信信号を検波した後、A/D変換することにより得られたデジタル受信信号である。特許文献3に記載の生データは、加算処理後のRFデータである。また、非特許文献1に記載の生データは、ビームフォーミング後、すなわち、位相整合加算後の生データである。したがって、特許文献1から3、非特許文献1に記載の技術では、被検体内の音速の補正および音速マップの作成等に有用な素子データを保持しておくことができないという問題がある。
ビームフォーミング前の素子データは、ビームフォーミング後のラインデータと比べてデータ量が膨大であるため、素子データを記録するためには巨大な容量のメモリが必要になる。例えば、受信チャンネル数が64ch、サンプリング周波数が40MHz、受信データの振幅を2Byteで記録する超音波信号処理装置で、240ライン、5cmの深さのデータをとる場合、ビームフォーミング後のラインデータのデータ量は、
2(Byte)×0.05(m)×2/1,540(m/s)×40(MHz)×240(Line)=1.23(MByte)
となる。一方、ビームフォーミング前の素子データのデータ量は、
1.23(MByte)×64(ch)=78.72(MByte)
となる。
例えば、音速マップを作成するために10点の送信フォーカスの素子データを保存する場合、素子データのデータ量は、
78.72(MByte)×10(点)=787.2(MByte)
となる。上記のように、音速マップ用の素子データを1回の保存するごとに1(Giga Byte)程度のメモリ容量が必要になる。このため、ビームフォーミング前の素子データを保持しておくことは困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ビームフォーミング前の素子データを保持することが可能な超音波信号処理装置および超音波信号処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る超音波信号処理装置は、超音波を被検体に送信するとともに、被検体によって反射される超音波を受信して超音波検出信号を出力する複数の素子を含む超音波探触子と、各素子から出力される素子データを取得する素子データ取得手段と、素子データ取得手段により取得した素子ごとの素子データの中から、素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データを判定する判定手段と、判定手段により保存対象と判定された素子データを保存する保存手段とを備える。
第1の態様によれば、保存対象とする素子データの範囲を、受信エコーの深度に基づいて制限することにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量を削減することができる。
本発明の第2の態様に係る超音波信号処理装置は、第1の態様において、判定手段が、素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データの開口数および深度方向のサンプル数のうちの少なくとも一方を制限する。
本発明の第3の態様に係る超音波信号処理装置は、第1または第2の態様において、判定手段が、素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、保存対象とする素子データの開口数を多くする。
本発明の第4の態様に係る超音波信号処理装置は、第1から第3の態様において、判定手段が、受信エコーの深度L、保存対象とする素子データの開口サイズxにより規定されるF値:F=L/xが一定になるように、保存対象とする素子データの開口数を設定する。
第3および第4の態様によれば、Bモード画像等の再構成に適した素子データを保存対象とすることにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量を削減することができる。
本発明の第5の態様に係る超音波信号処理装置は、第1から第4の態様において、判定手段が、素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、保存対象とする素子データのサンプル点数を少なくする。
本発明の第6の態様に係る超音波信号処理装置は、第1から第5の態様において、判定手段が、素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、保存対象とする素子データの深度方向の範囲を狭くする。
第5および第6の態様によれば、保存対象の素子データの深度方向のサンプル点数ないし深度方向の範囲を制限することにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量を削減することができる。
本発明の第7の態様に係る超音波信号処理装置は、第1から第6の態様において、判定手段が、素子データ取得手段により取得した素子データの波形に基づいて、保存対象の素子データを判定する。
第7の態様によれば、超音波受信信号の波形が大きく崩れた素子データ(例えば、その素子データに基づいて生成された画像、その素子データに基づく音速の判定結果の精度が低いと考えられるもの)を保存対象から除外することにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量をより効果的に削減することができる。
本発明の第8の態様に係る超音波信号処理方法は、超音波を被検体に送信するとともに、被検体によって反射される超音波を受信して超音波検出信号を出力する複数の素子を含む超音波探触子に含まれる各素子から出力される素子データを取得する素子データ取得工程と、素子データ取得工程において取得した素子ごとの素子データの中から、素子データの取得時における送信フォーカス位置の深度情報に基づいて、保存対象とする素子データを判定する判定工程と、判定工程により保存対象と判定された素子データを保存する保存工程とを備える。
本発明の第9の態様に係る超音波信号処理方法は、第8の態様において、判定工程で、素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データの開口数および深度方向のサンプル数のうちの少なくとも一方を制限する。
本発明の第10の態様に係る超音波信号処理方法は、第8または第9の態様において、判定工程で、素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、保存対象とする素子データの開口数を多くする。
本発明の第11の態様に係る超音波信号処理方法は、第8から第10の態様において、判定工程で、受信エコーの深度L、保存対象とする素子データの開口サイズxにより規定されるF値:F=L/xが一定になるように、保存対象とする素子データの開口数を設定する。
本発明の第12の態様に係る超音波信号処理方法は、第8から第11の態様において、判定工程で、素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、保存対象とする素子データのサンプル点数を少なくする。
本発明の第13の態様に係る超音波信号処理方法は、第8から第12の態様において、判定工程で、素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、保存対象とする素子データの深度方向の範囲を狭くする。
本発明の第14の態様に係る超音波信号処理方法は、第8から第13の態様において、判定工程で、素子データ取得工程において取得した素子データの波形に基づいて、保存対象の素子データを判定する。
本発明によれば、保存対象とする素子データの範囲を、受信エコーの深度に基づいて制限することにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量を削減することができる。
本発明の一実施形態に係る超音波信号処理装置を示すブロック図 本発明の一実施形態に係る超音波信号処理方法の処理の流れを示すフローチャート 保存対象とする素子データの判定処理の第1の実施形態を示すフローチャート 保存対象とする素子データの開口数(チャンネル数)の判定方法を説明するための図 保存対象の素子データの開口数(チャンネル数)と着目領域の深度との関係を模式的に示す図 保存対象の素子データの開口数(チャンネル数)と着目領域の深度との関係を模式的に示す図 保存対象とする素子データの判定処理の第2の実施形態を示すフローチャート 保存対象の素子データのサンプル数と着目領域の深度との関係を模式的に示す図 保存対象とする素子データの判定処理の第3の実施形態を示すフローチャート 素子データの質の判定方法を説明するための図
以下、添付図面に従って本発明に係る超音波信号処理装置および超音波信号処理方法の好ましい実施の形態について説明する。
[超音波信号処理装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波信号処理装置を示すブロック図である。
図1に示す超音波信号処理装置10は、超音波探触子18から被検体OBJに超音波ビームを送信して、被検体OBJによって反射された超音波エコーを受信して記録し、超音波エコーの検出信号から超音波画像を作成・表示する装置である。
制御部(制御用プロセッサ)12は、操作部14からの操作入力に応じて超音波信号処理装置10の各ブロックの制御を行う。制御部12は、超音波信号処理装置10の各ブロックを制御するための制御プログラムを格納する記憶領域を含んでいる。
操作部14は、オペレータからの操作入力を受け付ける入力デバイスである。操作部14は、文字情報(例えば、患者情報)の入力を受け付けるキーボードと、表示部16の画面上の領域の指定の入力を受け付けるポインティングデバイス(例えば、トラックボール、マウス、タッチパネル等)を含んでいる。さらに、操作部14は、表示モードを切り替える表示モード切り替えボタンと、動画再生を指示するための動画再生ボタンと、超音波画像の解析・計測を指示するための解析・計測ボタンを含んでいる。
表示部16は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイまたは液晶ディスプレイである。表示部16は、超音波画像(動画および静止画)の表示、および各種の設定画面を表示する。
超音波探触子18は、被検体OBJに当接させて用いるプローブであり、1次元のトランスデューサアレイを構成する複数の超音波トランスデューサ(素子)20を含んでいる。素子20は、送受信制御部24から送受信部22を介して印加される駆動信号に基づいて超音波ビームを被検体OBJに送信する。そして、素子20は、被検体OBJによって反射される超音波エコーを受信して検出信号(素子データ)を出力する。
素子20は、例えば、圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極が形成されて構成された振動子を含んでいる。上記振動子を構成する圧電体としては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb (lead) zirconate titanate)のような圧電セラミック、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)のような高分子圧電素子を用いることができる。上記振動子の電極に電気信号を送って電圧を印加すると圧電体が伸縮し、この圧電体の伸縮により各振動子において超音波が発生する。例えば、振動子の電極にパルス状の電気信号を送るとパルス状の超音波が発生し、振動子の電極に連続波の電気信号を送ると連続波の超音波が発生する。そして、各振動子において発生した超音波が合成されて超音波ビームが形成される。また、各振動子により超音波が受信されると、各振動子の圧電体が伸縮して電気信号を発生する。各振動子において発生した電気信号は、超音波の検出信号として送受信部22に出力される。
なお、超音波トランスデューサ20としては、超音波変換方式の異なる複数種類の素子を用いることも可能である。例えば、超音波を送信する素子として、上記圧電体により構成される振動子を用いて、超音波を受信する素子として、超音波信号を光信号に変換して検出する光検出方式の超音波トランスデューサ(例えば、ファブリーペロー共振器、ファイバブラッググレーティング)を用いるようにしてもよい。
超音波探触子18が被検体OBJに当接されて、操作部14からの指示入力により超音波診断が開始されると、制御部12は、送受信部22および送受信制御部24に制御信号を出力して、超音波ビームの被検体OBJへの送信、および被検体OBJからの超音波エコーの受信を開始させる。制御部12は、素子20ごとに超音波ビームの送信方向と超音波エコーの受信方向とを設定する。
さらに、制御部12は、超音波ビームの送信方向に応じて送信遅延パターンを選択するとともに、超音波エコーの受信方向に応じて受信遅延パターンを選択する。ここで、送信遅延パターンとは、複数の素子20から送信される超音波によって所望の方向に超音波ビームを形成するために駆動信号に与えられる遅延時間のパターンデータである。また、受信遅延パターンとは、複数の素子20によって受信される超音波によって所望の方向からの超音波エコーを抽出するために検出信号に与えられる遅延時間のパターンデータである。上記送信遅延パターンおよび受信遅延パターンはあらかじめ制御部12に格納されている。制御部12は、あらかじめ格納されているものの中から送信遅延パターンおよび受信遅延パターンを選択し、選択した送信遅延パターンおよび受信遅延パターンに従って、送受信部22に制御信号を出力して超音波の送受信制御を行う。
送受信制御部24は、制御部12からの制御信号に応じて駆動信号を生成して、送受信部22を介して該駆動信号を素子20に印加する。このとき、送受信制御部24は、制御部12によって選択された送信遅延パターンに基づいて、各素子20に印加する駆動信号を遅延させる(送信フォーカス)。ここで、送受信制御部24は、複数の素子20から送信される超音波が超音波ビームを形成するように、各素子20に駆動信号を印加するタイミングを調整する(遅延させる)。なお、複数の素子20から一度に送信される超音波が被検体OBJの撮像領域全体に届くように、駆動信号を印加するタイミングを調節するようにしてもよい。
送受信部22は、各素子20から出力される超音波検出信号を受信して増幅する。各素子20と被検体OBJ内の超音波反射源との間の距離はそれぞれ異なるため、各素子20に反射波が到達する時間が異なる。送受信部22は遅延回路を備えており、制御部12によって選択された受信遅延パターンに基づいて設定される音速(仮定音速)または音速の分布に従って、反射波の到達時刻の差(遅延時間)に相当する分、各検出信号を遅延させる。
データフォーマット変換部26は、送受信部22から出力されたパラレルの超音波検出信号(素子データ)をシリアルの素子データに変換(パラレル−シリアル変換)する。また、データフォーマット変換部26は、送受信部22から出力されたアナログの超音波検出信号(素子データ)をデジタルの素子データに変換する。なお、データフォーマット変換部26は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のデバイスを含んでいてもよく、素子データのデータフォーマットの変更等を行うようにしてもよい。データフォーマット変換部26によって変換された素子データは、素子データメモリ28に一次保存される。
演算処理部(計算用プロセッサ)30は、素子データメモリ28に一次保存された素子データを一次保存用メモリ32に転送して一次保存するときに、保存対象の素子データの判定を行う。例えば、演算処理部30は、被検体OBJ内において送信フォーカス位置の深度情報に基づいて、保存対象とする素子データの範囲を判定する。保存対象の素子データの範囲の判定処理については後述する。
ここで、素子データメモリ28と一次保存用メモリ32としては、揮発性メモリを用いることが可能である。なお、素子データメモリ28と一次保存用メモリ32は、1つのメモリで兼用してもよい。
保存用メモリ34は、例えば、不揮発性メモリであり、演算処理部30によって保存対象と判定された素子データが保存される。
なお、保存対象の素子データの判定は、一次保存用メモリ32または素子データメモリ28から保存用メモリ34に素子データを転送するときに、演算処理部30または制御部12によって実行されるようにしてもよい。また、データフォーマット変換部26としてFPGA等のデバイスを用いてデータフォーマットの変換を行う場合には、制御部12からの制御信号に基づいてデータフォーマット変換部26において、素子データメモリ28に転送されて一次保存される素子データの量を制限するようにしてもよい。
表示モードがライブモードの場合、送受信部22は、遅延時間を与えた検出信号を整合加算することにより受信フォーカス処理を行う。例えば、被検体OBJ内の超音波反射源と異なる位置に別の超音波反射源がある場合には、別の超音波反射源からの超音波検出信号は到達時刻が異なる。このため、上記送受信部22の加算回路で加算することにより、別の超音波反射源からの超音波検出信号の位相が打ち消し合う。これにより、超音波反射源からの受信信号が最も大きくなり、上記超音波反射源にフォーカスが合う。上記受信フォーカス処理によって、超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号(以下、RF信号という。)が形成される。
送受信部22から出力されるアナログのRF信号は、デジタルRF信号(以下、RFデータという。)に変換される。ここで、RFデータは、受信波(搬送波)の位相情報を含んでいる。上記RFデータは、一次保存用メモリ32に入力される。
一次保存用メモリ32は、上記RFデータを順次格納する。また、一次保存用メモリ32は、制御部12から入力されるフレームレートに関する情報(例えば、超音波の反射位置の深度、走査線の密度、視野幅を示すパラメータ)を上記RFデータに関連付けて格納する。
演算処理部30は、上記RFデータに対して、STC(Sensitivity Time gain Control)によって、超音波の反射位置の深度に応じて距離による減衰の補正をした後、包絡線検波処理を施し、Bモード画像データ(超音波エコーの振幅を点の明るさ(輝度)により表した画像データ)を生成する。上記Bモード画像データは、通常のテレビジョン信号の走査方式と異なる走査方式によって得られたものであるため、上記Bモード画像データは、通常の画像データ(例えば、テレビジョン信号の走査方式(NTSC(National Television System Committee)方式)の画像データ)に変換(ラスター変換)される。上記画像データは、各種の必要な画像処理(例えば、階調処理)が施された後、アナログの画像信号に変換されて表示部16に出力される。これにより、超音波探触子18によって撮影された超音波画像(動画)が表示部16に表示される。
なお、本実施形態では、送受信部22において受信フォーカス処理が施された検出信号をRF信号としたが、受信フォーカス処理が施されていない検出信号をRF信号としてもよい。この場合、受信フォーカス処理は、演算処理部30においてデジタル的に行われる。
操作部14が動画再生の指示入力を受け付けると、制御部12は、超音波信号処理装置10の動作モードを動画再生モードに切り替える。動画再生モード時には、演算処理部30は、制御部12からの指令に従って、一次保存用メモリ32からRFデータを読み出して、所定の処理(ライブモード時と同様の処理)を施して画像データに変換した後、アナログの画像信号に変換て表示部16に出力る。これにより、一次保存用メモリ32に格納されたRFデータに基づく超音波画像(動画または静止画)が表示部16に表示される。
ライブモードまたは動画再生モード時において、超音波画像(動画)が表示されているときに操作部14からフリーズの指示が入力されると、フリーズボタン押下時に表示されている超音波画像が表示部16に静止画表示される。これにより、オペレータは、着目領域(ROI:Region of Interest)の静止画を表示させて観察することができる。
操作部14から解析指示が入力されると、オペレータからの操作入力により指定された解析・計測が行われる。演算処理部30は、解析指示が入力された場合に、一次保存用メモリ32から、画像処理が施される前のRFデータを取得し、当該RFデータを用いてオペレータ指定の解析・計測(例えば、組織部の歪み解析(硬さ診断)、血流の計測、組織部の動き計測、またはIMT(内膜中膜複合体厚:Intima-Media Thickness)値計測)を行う。この解析・計測結果は、超音波画像の画像データに挿入して表示部16に出力することが可能である。
検体OBJ内の着目領域ROIにおける最適音速値は、当該着目領域ROIに受信フォーカスしたときに、例えば、Bモード画像において、着目領域(送信フォーカス位置)に画像のコントラストおよびシャープネスのうちの少なくとも一方が最も高くなる音速値として求めることができる。また、このようにして求められた各送信フォーカス位置における最適音速値に基づいて、演算処理部30により被検体OBJ内の音速の補正および各送信フォーカス位置における局所音速値を算出することが可能である(例えば、特開2010−099452号公報参照)。
また、表示モード切り替えの指示が入力されると、例えば、Bモード画像を単独で表示するモード、Bモード画像に局所音速値の判定結果を重畳して表示するモード(例えば、局所音速値に応じて色分けまたは輝度を変化させる表示、局所音速値が等しい点を線で結ぶ表示)、Bモード画像と局所音速値の判定結果の画像を並べて表示するモードの間で表示モードが切り替わる。これにより、オペレータは、局所音速値の判定結果を観察することで、例えば、病変を発見することができる。
[超音波信号処理の流れ]
図2は、本発明の一実施形態に係る超音波信号処理方法の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、超音波探触子18から被検体OBJ内に超音波ビームが送信されて、被検体OBJ内から反射された超音波エコーが超音波探触子18によって受信される。これにより、超音波受信信号が取得される(ステップS10)。この超音波受信信号は、パラレルの超音波受信信号として送受信部22から出力されて、データフォーマット変換部26によってシリアルの素子データに変換される。そして、このシリアルの素子データは、素子データメモリ28に入力されて、上記超音波ビームの送信フォーカス位置の深度情報とともに一時保存される(ステップS12)。そして、一次保存された素子データが演算処理部30に転送されて、(Bモード)画像の生成および表示、音速の判定等の各種の処理が行われる(ステップS14)。
また、演算処理部30によって、受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データの範囲(開口数(チャンネル数)およびサンプル点数のうちの少なくとも一方)が判定される(ステップS16)。ステップS16の保存対象の判定処理については後述する。そして、保存対象と判定された素子データが保存用メモリ34に転送されて保存される(ステップS18)。
図2および図3の処理を被検体OBJ内の複数の位置に対して繰り返し実行して、受信エコーの2次元の位置ごとに超音波エコーを採取することにより、素子データが保存される。保存対象の素子データは、例えば、被検体OBJに関する情報(例えば、被検体OBJ(患者)の識別情報、素子データの保存日時等)、超音波の送受信条件に関する情報(例えば、送受信モード、周波数、送受信レート、送受信アドレス、各素子データに対応する送信フォーカス位置の座標および深度情報等)とともに保存用メモリ34に保存される。
[保存対象の素子データの判定処理の第1の実施形態]
図3は、保存対象とする素子データの判定処理(ステップS16)の第1の実施形態を示すフローチャートである。
まず、演算処理部30は、ステップS12において一時保存された素子データの取得時における受信エコーの深度情報を読み込む(ステップS20)。
次に、演算処理部30は、上記深度情報に基づいて保存対象とする素子データの開口数および位置判定る(ステップS22)。
図4は、保存対象とする素子データの開口数(チャンネル数)の判定方法を説明するための図である。図4において、X軸は超音波トランスデューサ(素子)20の配列方向に対応しており、Z軸は被検体OBJの深度方向または深度に対応する超音波伝播時間に対応している。
超音波受信信号の強度は、送信フォーカス位置の位置が浅いほど(−Z側ほど)強くなり、深いほど(+Z側ほど)弱くなる。一方、図4に示すように、送信フォーカス位置の位置が浅い場合、超音波探触子18の端部に位置する素子Anで受信される超音波エコーの散乱角θが大きくなるため、超音波受信信号に含まれるノイズが増大する。このため、上記保存対象とする素子データの開口数の判定においては、受信エコーの位置が浅いほど、保存対象の開口数が少なく、深いほど多くなるように判定される。また、保存対象とする素子データのチャンネルは、例えば、当該素子データの取得時における送信フォーカス位置Xoの直下の位置(X座標が同じ位置)にある素子Aoを中心として±X方向に均等に配分される。
上記のように、スキャン深度の増加に伴って、保存対象の素子データの開口数(開口サイズ)を大きくすることにより、画像全体の方位方向の分解能を均一に保つことができる。例えば、受信F値(=(受信エコーの深度L)/(受信開口X))をおよそ2に保ちつつ、受信開口を変化させるようにしてもよい。
本実施形態では、保存対象とする素子データのチャンネルを、画像(Bモード画像)の生成に使用するもののみに制限するようにしてもよい。例えば、素子データメモリ28に一次保存された全チャンネルに対応する素子データを保存用メモリ34に保存するときに、受信F値に基づいて決定される受信開口の外の素子データを保存対象外にする。これにより、保存対象の素子データのデータ量を圧縮することができる。また、保存対象の素子データの付属情報(例えば、素子データのヘッダ部の情報)の中に、受信F値または各深度における受信開口数を保存しておくことで、Bモード画像の作成等に必要な素子データを再構成することが可能である。
図5は、保存対象の素子データの開口数(チャンネル数)と着目領域の深度との関係を模式的に示す図である。図5において、X軸は素子データのチャンネルの位置(スキャン方向)に対応しており、Z軸は被検体OBJの深度方向または深度に対応する超音波受信時間に対応している。
保存対象の素子データの判定基準をF=2として、超音波ビームが走査される領域の最も深い領域(最大深度Lmax)において、保存対象の素子データの開口数(チャンネル数)が最大値Nmaxになるようにする。すると、図5において、全チャンネル分(開口数Nmax)の素子データは、矩形領域Vaにより表され、全チャンネル分の素子データのデータ量は、矩形領域Vaの面積(Lmax×Nmax)により表される。
一方、保存対象の素子データは、上記素子データの取得時における超音波エコー(受信エコー)の反射源の位置Xoの直下の素子Aoに向かってX方向の幅が狭まる略3角形ないし台形の領域Vsにより表され、保存対象の素子データのデータ量は、領域Vsの面積により表される。
したがって、F=2により決定されるチャンネル(開口)よりも外側の素子データを保存対象外とすることにより、保存対象の素子データのデータ量は、全チャンネル分の素子データのデータ量(Lmax×Nmax)の半分程度に減少する。
図6は、超音波エコー(受信エコー)の反射源の位置が超音波探触子18の端部よりの例を示している。図6に示す例では、保存対象の素子データは、超音波エコー(受信エコー)の反射源の位置Xoの直下の素子A1近傍を頂点として底辺の長さがNmaxの2等辺3角形の一部領域であって、スキャン範囲に対応する矩形領域Vaの中に含まれる領域V´により表される。
本実施形態によれば、保存対象とする素子データの範囲を、受信エコーの深度と開口数(チャンネル数)に基づいて制限することにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量を削減することができる。さらに、本実施形態によれば、ビームフォーミング前の素子データを低容量で保存しておくことができるので、Bモード画像等の所望の画像の作成および分析、被検体OBJ内の任意の送信フォーカス位置における音速値(局所音速値)および最適音速値(例えば、Bモード画像において、送信フォーカス位置(着目領域における画像のコントラストおよびシャープネスのうちの少なくとも一方が最も高くなる音速値)の判定のために、保存した素子データを再加工することが可能になる。
[保存対象の素子データの判定処理の第2の実施形態]
本実施形態は、深度方向のサンプル点数に基づいて保存対象の素子データの範囲を制限するようにしたものである。
図7は、保存対象とする素子データの判定処理の第2の実施形態を示すフローチャートである。
まず、演算処理部30は、ステップS12において一時保存された素子データの取得時における送信フォーカス位置の深度情報を読み込む(ステップS30)。
次に、演算処理部30は、上記深度情報に基づいて保存対象とする素子データの深度方向の範囲(サンプル数)を判定する(ステップS32)。
図7の処理は、被検体OBJ内の送信フォーカス位置ごと(着目領域ごに繰り返し行われる。これにより、各送信フォーカス位置に対応するビームフォーミング前の素子データを保存することができる。
図8は、保存対象の素子データのサンプル数と着目領域の深度との関係を模式的に示す図である。図8において、X軸は素子データのチャンネルの位置(スキャン方向)に対応しており、Z軸は被検体OBJの深度方向または深度に対応する超音波受信時間に対応している。
本実施形態では、上記最適音速値を求めるときに取得した素子データの中から保存対象とするものの深度方向(Z方向)の範囲を制限する。具体的には、送信フォーカス位置ないし受信エコーの位置Fiの深度が浅いほど(−Z側ほど)、素子データのサンプル点数を多くする(素子データを取得する深度方向の範囲Riを広くする)一方、送信フォーカス位置Fiの深度が深いほど(+Z側ほど)、素子データのサンプル点数を少なくする(素子データを取得する深度方向の範囲Riを狭くする)。また、保存対象の素子データの範囲を送信フォーカス位置Fiの近傍に制限してもよい。
本実施形態によれば、保存対象の素子データの深度方向のサンプル点数を制限することにより、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量を削減することができる。
上記のようにして保存用メモリ34に保存された素子データを用いることにより、例えば、最適音速値および局所音速値の判定および補正、音速値を色の変化またはグレースケールにより表した音速マップの作成を行うことができる。
なお、上記保存対象の素子データと、図2のステップS14において生成したBモード画像データまたはBモード画像作成用に間引かれた素子データとを関連付けて保存用メモリ34に保存しておくことも可能である。これにより、上記Bモード画像データに、本実施形態で保存対象とした音速を示す画像を重畳表示させる等の処理を行うことが可能になる。
[保存対象の素子データの判定処理の第3の実施形態]
本実施形態は、送信フォーカス位置ごとに素子データの質の判定を行い、上記質の判定結果に基づいて、保存対象の素子データの判定を行うようにしたものである。
図9は、保存対象とする素子データの判定処理の第3の実施形態を示すフローチャートである。
まず、素子データの質の判定が行われる(ステップS40)。素子データの質の判定は、例えば、超音波受信信号の波形の崩れに基づいて判定される。ステップS40では、演算処理部30は、素子データの質を表すパラメータを算出する。素子データの質を表すパラメータは、例えば、素子データを取得するときに送信した超音波ビームの波形と受信フォーカスまたは素子データの位相整合加算後の超音波受信信号の波形の差分、差分の絶対値、上記差分または差分の絶対値の所定の時間内における積分値である。演算処理部30は、上記質のパラメータが閾値以上の場合には、当該素子データの質が低いと判断し、上記質のパラメータが閾値未満の場合には、当該素子データの質が高いと判断する。
また、素子データの質を表すパラメータとしては、素子データと放物線の相関を計算した相関値を用いてもよい。
図10(a)から図10(c)は、放物線との相関演算により素子データの質を算出する方法を説明するための図である。図10(a)から図10(c)において、X軸は素子データのチャンネルの位置(スキャン方向)に対応しており、Z軸は被検体OBJの深度方向または深度に対応する超音波受信時間に対応している。
素子データは、理想的には送信開口チャンネルを中心とした放物線形状となることが期待される。このため、図10(a)に示すような放物線C1と、超音波探触子18により受信した素子データとの相関を計算して相関値を取得し、この相関値を素子データの質を表すパラメータとすることができる。
図10(b)に示す素子データD1は、放物線C1との間の相関値が高いため、相関値が閾値以上の場合には、ステップS40において質が高いと判定される。図10(c)に示す素子データD2は、放物線C1との間の相関値が低いため、相関値が閾値未満の場合には、ステップS40において質が低いと判定される。
次に、演算処理部30は、ステップS12において一時保存された素子データの取得時における送信フォーカス位置の深度情報を読み込む(ステップS42)。
次に、演算処理部30は、上記素子データの質に関する情報に基づいて、質が低いと判断された素子データを保存対象から除外する。そして、演算処理部30は、質が高いと判断された素子データの中から、上記第2の実施形態と同様にして、上記ステップS42において取得した深度情報に基づいて保存対象とする素子データの深度方向の範囲(サンプル数)を判定する(ステップS44)。
本実施形態によれば、超音波受信信号の波形が大きく崩れていて質が低いと考えられる素子データ(例えば、該素子データに基づいて生成された画像、該素子データに基づく音速の判定結果の精度が低いと考えられるもの)が保存対象から除外されるので、ビームフォーミング前の素子データを保存するために必要なメモリの容量をより効果的に削減することができる。
なお、第1の実施形態による素子データの開口数の制限と第2および第3の実施形態における被検体の深度方向の素子データのサンプル点数の制限とは一緒に行うことも可能である。これにより、保存対象の素子データのデータ量をより削減することができる。
また、上記の各実施形態では、超音波トランスデューサ(素子20)が1次元に配置されている例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記の各実施形態は、超音波トランスデユーサが2次元に配置されている場合や、超音波トランスデューサが平面でなく任意の曲面状(例えば、被検体OBJに対して凸のコンベックス面状)に配置されている場合にも適用できる。
10…超音波信号処理装置、12…制御部(制御用プロセッサ)、14…操作部、16…表示部、18…超音波探触子(プローブ)、20…超音波トランスデューサ(素子)、22…送受信部、24…送受信制御部、26…データフォーマット変換部、28…素子データメモリ、30…演算処理部(計算用プロセッサ)、32…一次保存用メモリ、34…保存用メモリ

Claims (14)

  1. 超音波を被検体に送信するとともに、該被検体によって反射される超音波を受信して超音波検出信号を出力する複数の素子を含む超音波探触子と、
    各素子から出力される素子データを取得する素子データ取得手段と、
    前記素子データ取得手段により取得した素子ごとの素子データの中から、前記素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データを判定する判定手段であって、前記素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、前記保存対象とする素子データのサンプル点数を少なくする判定手段と、
    前記判定手段により保存対象と判定された素子データを保存する保存手段と、
    を備える超音波信号処理装置。
  2. 超音波を被検体に送信するとともに、該被検体によって反射される超音波を受信して超音波検出信号を出力する複数の素子を含む超音波探触子と、
    各素子から出力される素子データを取得する素子データ取得手段と、
    前記素子データ取得手段により取得した素子ごとの素子データの中から、前記素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データを判定する判定手段であって、前記素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、前記保存対象とする素子データの深度方向の範囲を狭くする判定手段と、
    前記判定手段により保存対象と判定された素子データを保存する保存手段と、
    を備える超音波信号処理装置。
  3. 前記判定手段が、前記素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、前記保存対象とする素子データの開口数を多くする、請求項1または2記載の超音波信号処理装置。
  4. 前記判定手段が、前記受信エコーの深度L、前記保存対象とする素子データの開口サイズxにより規定されるF値:F=L/xが一定になるように、前記保存対象とする素子データの開口数を設定する、請求項1から3のいずれか1項記載の超音波信号処理装置。
  5. 前記判定手段が、前記素子データ取得手段により取得した素子データの波形に基づいて、前記保存対象の素子データを判定する、請求項1からのいずれか1項記載の超音波信号処理装置。
  6. 前記判定手段が、前記超音波探触子から送信した超音波ビームの波形と前記素子データ取得手段により取得した前記素子データの波形に基づいて、前記保存対象の素子データを判定する、請求項5記載の超音波信号処理装置。
  7. 前記判定手段が、前記超音波探触子から送信した超音波ビームの波形と受信フォーカスまたは前記素子データの位相整合加算後の超音波受信信号の波形の差分、前記差分の絶対値、前記差分または前記差分の絶対値の所定の時間内における積分値、または、前記素子データの波形と放物線の相関を計算した相関値に基づいて、前記保存対象の素子データを判定する、請求項5記載の超音波信号処理装置。
  8. 超音波を被検体に送信するとともに、該被検体によって反射される超音波を受信して超音波検出信号を出力する複数の素子を含む超音波探触子に含まれる各素子から出力される素子データを取得する素子データ取得工程と、
    前記素子データ取得工程において取得した素子ごとの素子データの中から、前記素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データを判定する判定工程であって、前記素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、前記保存対象とする素子データのサンプル点数を少なくする判定工程と、
    前記判定工程により保存対象と判定された素子データを保存する保存工程と、
    を備える超音波信号処理方法。
  9. 超音波を被検体に送信するとともに、該被検体によって反射される超音波を受信して超音波検出信号を出力する複数の素子を含む超音波探触子に含まれる各素子から出力される素子データを取得する素子データ取得工程と、
    前記素子データ取得工程において取得した素子ごとの素子データの中から、前記素子データの取得時における受信エコーの深度情報に基づいて、保存対象とする素子データを判定する判定工程であって、前記素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、前記保存対象とする素子データの深度方向の範囲を狭くする判定工程と、
    前記判定工程により保存対象と判定された素子データを保存する保存工程と、
    を備える超音波信号処理方法。
  10. 前記判定工程では、前記素子データの取得時における受信エコーの深度が深いほど、前記保存対象とする素子データの開口数を多くする、請求項8または9記載の超音波信号処理方法。
  11. 前記判定工程では、前記受信エコーの深度L、前記保存対象とする素子データの開口サイズxにより規定されるF値:F=L/xが一定になるように、前記保存対象とする素子データの開口数を設定する、請求項8から10のいずれか1項記載の超音波信号処理方法。
  12. 前記判定工程では、前記素子データ取得工程において取得した素子データの波形に基づいて、前記保存対象の素子データを判定する、請求項8から11のいずれか1項記載の超音波信号処理方法。
  13. 前記判定工程では、前記超音波探触子から送信した超音波ビームの波形と前記素子データ取得工程において取得した前記素子データの波形に基づいて、前記保存対象の素子データを判定する、請求項12記載の超音波信号処理方法。
  14. 前記判定工程では、前記超音波探触子から送信した超音波ビームの波形と受信フォーカスまたは前記素子データの位相整合加算後の超音波受信信号の波形の差分、前記差分の絶対値、前記差分または前記差分の絶対値の所定の時間内における積分値、または、前記素子データの波形と放物線の相関を計算した相関値に基づいて、前記保存対象の素子データを判定する、請求項12記載の超音波信号処理方法。
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