JP5869874B2 - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

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本発明は、プラスチックレンズの製造方法に関する。
一般に、眼鏡用のプラスチックレンズは、ポリカーボネート樹脂やメタクリル樹脂などの熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって製造されており、累進屈折力レンズのように複雑な光学面形状を有するプラスチックレンズであっても、成形型のキャビティ形状を転写させることで高精度な成形を可能としている。
しかしながら、射出成形によってプラスチックレンズを成形するにあたっては、レンズ形状に偏肉があると、キャビティ内での樹脂の流れに偏りが生じてしまい、著しい場合には、成形されたプラスチックレンズの品質を損ねてしまうという問題がある。
例えば、マイナスレンズ(凹レンズ)のように、レンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚い場合には、ゲート部からキャビティ内に射出された樹脂は、レンズ中心部での流れが妨げられてしまい、これよりも先にレンズ周縁部を流れる樹脂が回り込むようにしてキャビティ内を満たしていきながら、ゲート部と反対側で合流するようにして充填されていく。このため、ゲート部と反対側のレンズ周縁部には、キャビティ内を流動する樹脂がレンズ周縁部を回り込んで合流する際にウェルドラインと称されるライン状の痕跡が生じやすい傾向があり、ウェルドラインが生じてしまうと、これによる外観上の不具合や強度低下などによって、成形されたプラスチックレンズの品質に悪影響を及ぼしてしまう。
射出成形に関する一般的な技術において、このようなウェルドラインの発生を防止するものとして、例えば、特許文献1には、キャビティ内に圧縮空気を加熱、供給するキャビティ予熱部を設けることで、キャビティ表面に熱風を吹き付けて、その表面温度を成形樹脂のガラス転移温度以上に予熱してから射出成形を行うことによりウェルドラインの発生を防止する方法が開示されている。
また、特許文献2には、金型表面に凹状に形成された収容部の中に発熱体を収容して、ウェルドラインの発生を引き起こすと予測される金型表面の領域を加熱するようにした射出成型用金型が開示されている。
特開平6−143319号公報 特開2003−80574号公報
しかしながら、これらの従来技術にあっては、金型を加熱するための装置や、そのための型構造が必要となることから、装置の複雑化に伴う耐久性の低下や、製造コストの増大などの問題がある。さらに、金型を加熱することとすると、その分キャビティ内に充填された樹脂の冷却、固化に時間がかかるため成形サイクルが長くなってしまうだけでなく、金型の加熱に過剰のエネルギーを必要とするという問題もある。
そこで、本発明者らは、キャビティ内に射出、充填される樹脂は、通常、金型温度よりも高い温度に設定されていることに着目し、樹脂の冷却、固化はキャビティ内に射出された瞬間からはじまり、ウェルドラインが生じるのはキャビティ内への樹脂の充填が完了するまでの間であることから、この間だけ樹脂温度をガラス転移温度よりも高い温度に維持できれば、ウェルドラインの発生を防止することができるという観点から鋭意検討を重ねたところ、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、金型を加熱したりすることなく、キャビティ内への樹脂の充填が完了するまでの間だけ、キャビティ内に射出、充填された樹脂を、そのガラス転移温度よりも高い温度に維持することができ、これによってウェルドラインの発生を防止することができるプラスチックレンズの製造方法の提供を目的とする。
本発明に係るプラスチックレンズの製造方法は、一対の分割型の間に形成されるキャビティ内に溶融した原料樹脂を射出、充填してレンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚いマイナスレンズを製造するにあたり、上記キャビティを形成する成形面の一部又は全面をガラス素材からなる断熱材によって形成し、上記分割型の金型温度を130℃以下に設定して、上記キャビティ内に原料樹脂を射出、充填して所定のレンズ形状に成形する方法としてある。
本発明によれば、レンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚いマイナスレンズを製造するにあたり、成形サイクルを短縮するために射出成形時の金型温度を低く設定しても、ウェルドラインの発生を防止することができる。
射出成形装置の一例を示す説明図である。 図1に示す射出成形装置が備える成形型の概略を示す断面図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 図3におけるキャビティの周囲を拡大して示す要部拡大断面図である。 本発明に係るプラスチックレンズの製造方法の実施形態における各ステップを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[射出成形装置]
図1は、射出成形装置の一例を示す説明図であり、本実施形態に係るプラスチックレンズの製造方法は、このような射出成形装置を好適に利用して実施することができる。
図1に示す射出成形装置は、パーティングラインPLで分割される一対の分割型として可動型1と固定型2とを有する成形型50と、トグルリンク機構65によって成形型50の開閉及び型締めをする型締装置60と、ホッパー81から投入された原料樹脂を加熱シリンダ82で溶融、混練、計量してノズル85から射出する射出装置80とを備えている。
[射出装置]
図1に示す射出成形装置が備える射出装置80は、先端部にノズル85が形成された加熱シリンダ82を有している。この加熱シリンダ82の内部には、駆動部84によって回転及び進退移動が制御されたスクリューが配設されている。
また、加熱シリンダ82の基端側には、ペレット状の原料樹脂を加熱シリンダ82内に投入するためのホッパー81が接続されている。ホッパー81から加熱シリンダ82内に投入された原料樹脂は、加熱シリンダ82内で回転するスクリューによってせん断、粉砕されつつ、せん断熱と加熱シリンダ82が備えるヒーターからの加熱によって溶融、混練されながら、スクリューの先端とノズル85との間に形成されるシリンダ前室に送られて計量され、その後、射出成形に適した粘度に調整されて溶融状態にある所定量の原料樹脂がノズル85から射出される。
[型締装置]
図1に示す射出圧形装置において、型締装置60は、所定の間隔で架台66に立設された固定ダイプレート61とリヤプレート62との間に複数のタイバー63を架設し、可動ダイプレート64が、タイバー63に案内されて移動可能となるように構成されている。そして、固定ダイプレート61と可動ダイプレート64との間には、成形型50が取り付けられており、リヤプレート62と可動ダイプレート64との間には、トグルリンク機構65が取り付けられている。
これにより、トグルリンク機構65を駆動させると、可動ダイプレート64がタイバー63に案内されて進退し、これに伴って、成形型50の開閉と型締めとがなされるようになっている。
ここで、トグルリンク機構65は、図示しないモータに接続されたボールねじ72の回転に伴って、螺着されたクロスヘッド73がボールねじ72に沿って移動するようになっている。そして、クロスヘッド73が可動ダイプレート64側に移動すると、連結リンク74A,74Bによってトグルリンク71A,71Bが直線状に伸びて、可動ダイプレート64が固定ダイプレート61に近づくように移動(前進)する。これとは反対に、クロスヘッド73がリヤプレート62側に移動すると、連結リンク74A,74Bによってトグルリンク71A,71Bが内方へ屈曲して、可動ダイプレート64が固定ダイプレート61から離れるように移動(後退)する。
[成形型]
図2は、図1に示す成形型50を、その中心軸を通る紙面に垂直な面で切り取った断面を示す断面図であり、型閉じした初期の状態を示している。また、図3は、図2のA−A断面図、図4は、図2のB−B断面図であり、図5は、図3におけるキャビティ3の周囲を拡大して示す要部拡大断面図である。
これらの図に示す例では、一対の分割型として成形型50が有する可動型1と固定型2との間に、所定形状のプラスチックレンズを成形するための二つキャビティ3とともに、ゲートGを介して各キャビティ3に接続された樹脂流路としてのランナ49が形成されるようになっている。そして、固定型2の型板10には、ランナ49に直角に接続されるスプルー48を形成するスプルーブッシュ47が取り付けられている。
可動型1の型本体4は、二つのインサートガイド部材5と、これらを保持する型板6,7とを有している。インサートガイド部材5の内部には、キャビティ形成部材としてのインサート11が、パーティングラインPLに対して直角方向へ摺動可能となるように収納されている。
また、固定型2の型本体8は、二つのインサートガイド部材9と、型板10とを有しており、インサートガイド部材9は、型板10と型取付部材15とによって保持されている。インサートガイド部材9の内部には、キャビティ形成部材としてのインサート12が、パーティングラインPLに対して直角方向へ摺動可能となるように収納されている。
なお、インサートガイド部材5,9、及び型板6,10には、図示しない金型温度調節装置から供給される温調流体が循環する循環機構が配設されている。
このような可動型1と固定型2とを有する成形型50は、可動型1と固定型2との間に、可動型1側のインサート11と固定型2側のインサート12のそれぞれに形成された成形面を含むキャビティ3が形成されている。キャビティ3は、成形しようとするプラスチックレンズの形状に対応して形成され、本実施形態にあっては、レンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚いマイナスレンズ(凹レンズ)を成形対象としている。
また、キャビティ3を形成するインサート11,12のそれぞれの成形面は、ガラス素材からなる断熱材によって形成されている。より具体的には、可動型1側のインサート11は、成形しようとするプラスチックレンズの一方の面(図示する例では、凹面側の面)に対応する成形面が、ガラス素材からなる断熱材11aによって形成されており、当該断熱材11aをインサート本体11bに接合することによってインサート11が形成されている。固定型2側のインサート12も同様に、成形しようとするプラスチックレンズの他方の面(図示する例では、凸面側の面)に対応する成形面が、ガラス素材からなる断熱材12aによって形成され、当該断熱材12aをインサート本体12bに接合することによってインサート12が形成されている(図5参照)。
インサート11,12のそれぞれの成形面を形成する断熱材11a,12aとしては、例えば、クラウン系、フリント系、バリウム系、リン酸塩系、フッ素含有系、フツリン酸系などの非晶質のガラス素材を用いることができるが、これらのなかでも、熱伝導率が0.4〜1.3W/m・Kの非晶質のガラス素材を適宜選択して用いるのが好ましい。このような非晶質のガラス素材は、切削や研磨などにより表面の鏡面性が容易に得られ、高い精度が要求される成形面を形成するのに適しており、成形性に優れた断熱材として本発明に好適に用いられる。
なお、窒化ケイ素、チタン酸アルミニウム等のセラミックに断熱材としての用途があることが知られているが、セラミックは脆く、熱衝撃破壊を起こしやすいという欠点があるだけでなく、鏡面を得るには高度な技術とコストを要することから、生産性を考慮すると本発明には不適である。
このような非晶質のガラス素材からなる断熱材11a,12aは、成形条件を考慮して、射出成形時の射出圧力や保持圧力に十分に耐えることができるように、3〜4mmの厚みで形成するのが好ましく、射出成形時はもとより、取扱い時の破損を防ぐなどの目的で、強化ガラス又はDLC(ダイヤモンドライクカーボン)などにより表面処理を施すこともできる。
また、このような断熱材11a,12aをインサート本体11b,12bに接合するには、線膨張係数が低く、高温環境における安定性に優れた熱硬化性樹脂を接着剤として用いて、両者を接合するなどすればよい。このような熱硬化性樹脂としては、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物とを原料とするチオウレタン系樹脂、エピスルフィド化合物を原料とするエピスルフィド系樹脂などが挙げられるが、ガラス素材との接着性に優れ、コスト的にも有利なチオウレタン系樹脂が好ましい。
また、インサート本体11b,12bは、マルエージング鋼、ベリリウム銅合金などの鋼材を用いて形成することができるが、断熱材として用いたガラス素材よりも熱拡散率の高い鋼材を用いるのが好ましい。
以上のような構成とされた成形型50は、可動型1の型本体4が、型取付部材16を介して可動ダイプレート64に固定されており、固定型2の型本体8が、型取付部材15を介して固定ダイプレート61に固定されている。これによって、型締装置60の固定ダイプレート61と可動ダイプレート64との間に、成形型50が取り付けられるようになっている。
また、可動型1側の型取付部材16には、インサート11のそれぞれに対応させて油圧シリンダ19が設けられており、ピストン20に連結されたピストンロッド21が、油圧シリンダ19の一端側に固定されたバックインサート22内を貫通している。そして、それぞれのピストンロッド21の先端に設けられたT字クランプ部材23が、インサート11の背面(成形面が形成された面とは反対側の面)に形成されたT字溝24に係脱自在に係合されている。
これによって、成形型50を型開きした状態で、各油圧シリンダ19のピストンロッド21を前進させて、それぞれのピストンロッド21の先端に設けられたT字クランプ部材23をインサートガイド部材5から突出させることで、成形しようとするプラスチックレンズに応じてインサート11を交換できるようになっている。各油圧シリンダ19のピストンロッド21が後退すると、T字クランプ部材23に取り付けられたインサート11は、インサートガイド部材5の内部に収納される。
同様に、固定型2側の型取付部材15にも、インサート12のそれぞれに対応させて油圧シリンダ26が設けられており、ピストン27に連結されたピストンロッド28が、型取付部材15内を貫通している。そして、それぞれのピストンロッド28の先端に設けられたT字クランプ部材29が、インサート12の背面(成形面が形成された面とは反対側の面)に形成されたT字溝30に係脱自在に係合されている。
これによって、成形型50を型開きした状態で、各油圧シリンダ26のピストンロッド28を前進させて、それぞれのピストンロッド28の先端に設けられたT字クランプ部材29をインサートガイド部材9から突出させることで、成形しようとするプラスチックレンズに応じてインサート12を交換することができるようになっている。各油圧シリンダ26のピストンロッド28が後退すると、T字クランプ部材29に取り付けられたインサート12は、インサートガイド部材9の内部に収納される。
また、可動型1の型本体4を可動ダイプレート64に固定するに際して、型本体4は、図3に示すように、第一部材16Aと、第二部材16Bとからなる型取付部材16にボルト17で取り付けられている。このとき、可動型1の型本体4と型取付部材16との間には、ボルト17の外周に挿入された複数の皿ばね17Aが介装されており、可動型1の型本体4と型取付部材16との間に隙間Sが形成されるようになっている。
この隙間Sは、成形型50が閉じられた後に可動ダイプレート64がさらに前進し、ガイドピン18でガイドされた型取付部材16が、皿ばね17Aの弾性力に抗して押圧されることにより閉じられるようになっている。これに伴って、図示する例では、型取付部材16に設けられた各油圧シリンダ19が、バックインサート22を介してインサート11を押圧するようになっている。これにより、型締めがなされる際のキャビティ3の容積を可変とし、キャビティ3内に射出充填された溶融樹脂をインサート11によって加圧圧縮できるようにしてある。
なお、ガイドピン18は、成形型50の開閉動作もガイドするように、固定型2側に突出して、固定型2に穿設された挿通孔に挿通されるようになっている。
また、可動型1側の型取付部材16に設けられた油圧シリンダ19の他端側には、受圧部材32が取り付けられている。そして、型取付部材16に形成された孔33から挿入されたエジェクトロッド34が受圧部材32を押圧すると、油圧シリンダ19、バックインサート22及びインサート11も押圧され、キャビティ3内で成形されたレンズが押し出されるようになっている。
これとともに、型取付部材16の中央には、成形型50の開閉方向と平行に進退可能にエジェクトピン35が配置されている。型取付部材16に形成された孔37から挿入されたエジェクトロッド38によって、エジェクトピン35に取り付けられた受圧部材36が押圧されると、エジェクトピン35が押し出される。
したがって、型開きに際しては、エジェクトロッド34,38を前進させることによって、成形品の取り出しがなされるようになっている。
なお、図4に示すように、受圧部材36には、エジェクトリターンピン41の外周に巻回されたばね42のばね力が図中左向きに作用している。また、特に図示しないが、受圧部材32にも、図中左向きのばね力が作用するように、同様の構造とされている。これにより、エジェクトロッド34,38が後退すると、受圧部材32,36も後退して待機位置に戻るようになっている。
また、成形型50は、図4に示すように、射出装置80のノズル85を閉塞するノズルシャット機構90を有している。ノズルシャット機構90は、スプルーブッシュ47によって形成されるスプルー48内に突出する遮断部材としてのノズルシャットピン91を有している。このノズルシャットピン91は、接続片92を介して油圧シリンダ93のピストンロッド94に接続されており、油圧シリンダ93は、シリンダ取付板95によって型取付部材15に固定されている。これにより、スプルーブッシュ47にノズル85が圧接した状態において、油圧シリンダ93を駆動させると、ノズルシャットピン91がスプルー48内に突出してノズル85を閉塞し、樹脂の逆流を阻止するようになっている。
[プラスチックレンズの製造方法]
以上のような射出成形装置を用いてプラスチックレンズを製造するには、例えば、図6のフローチャートに示す各ステップ(ST1〜ST10)を順に行うことができる。
ST1において、樹脂加圧条件の設定を行う。これは、予め、適正な圧力をキャビティ3内の樹脂に付加するために、成形しようとするプレスチックレンズの特性(レンズ形状及びレンズ度数など)に応じて、型締め力を調整するためのものである。
ST2において、計量を行う。射出装置80において、ホッパー81から投入されたペレット状の原料樹脂は、加熱シリンダ82内で回転するスクリューによって、せん断、粉砕されつつ、せん断熱と加熱シリンダ82が備えるヒーターからの加熱によって溶融、混練されながら、スクリューの先端とノズル85との間に形成されるシリンダ前室に送られて計量される。ここでは、キャビティ3、ランナ49及びスプルー48に充填されるのに必要な量の溶融樹脂を計量する。
なお、原料樹脂としては、この種のプラスチックレンズの成形に一般に使用されるポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。
ST3において、パーティングラインPLで型閉じする。具体的には、トグルリンク機構65を駆動して、クロスヘッド73を前進させると、トグルリンク71A,71Bが伸びて、可動ダイプレート64が固定ダイプレート61に向かって前進することによって、成形型50の型閉じを行う。このとき、可動型1の型本体4と型取付部材16との間に介装された皿ばね17Aが圧縮されない状態で隙間Sを保って、固定型2及び可動型1をパーティングラインPLで型閉じする。この状態では、隙間Sは最大開き量に設定されている。
ST4において、キャビティ容積の設定を行う。ST3で可動型1と固定型2とをパーティングラインPLで密着させた状態から、さらにクロスヘッド73を予め設定した位置(キャビティ容積設定位置)まで前進させる。これにより、トグルリンク71A,71Bが伸びて、可動ダイプレート64が固定ダイプレート61に向かって移動され、キャビティ拡大位置まで移動される。キャビティ拡大量は、クロスヘッド位置の設定により決定される。これにより、成形型50の隙間Sはキャビティ拡大分を残して縮小される。このとき、キャビティ3の容積(肉厚)は、成形されるレンズ容積(肉厚)、つまり、取出し成形品の肉厚より大きく拡大された状態にある。また、皿ばね17Aは圧縮されるため、その反力として、幾分かの型締め力が発生している。
ST5において、射出を行う。ST2で計量された溶融樹脂を射出ノズル85の通路を通じて成形型50に射出する。つまり、射出装置80の加熱シリンダ82内に導入して計量した溶融樹脂を射出する。すると、溶融樹脂が加熱シリンダ82の先端に形成されたノズル85から射出され、スプルー48、ランナ49、ゲートGを通じてキャビティ3内に充填されていく。溶融樹脂がキャビティ3に充填されるとき、射出速度は一定制御されている。
ST6において、樹脂を型内に封じ込める。T5で所定量の樹脂を射出した後、溶融樹脂の射出充填が完了する直前に、クロスヘッド73をさらに前進させる。そして、射出充填が完了した後には、直ちにノズルシャット機構90によってスプルー48内にノズルシャットピン91を突出させてノズル85を閉塞する。これにより、充填された溶融樹脂は、圧縮加圧された状態で成形型50内に封じ込められる。
ST7において、樹脂加圧を行う。ST6でクロスヘッド73の前進を開始し、クロスヘッド73が原点(ゼロ位置)まで前進して停止すると、トグルリンク71A,71Bは伸びきるため、成形型51内に封じ込められた溶融樹脂は圧縮加圧される。
ST8において、冷却を行う。これには、成形型50の各部(インサート、インサートガイド部材など)の温度が、成形するレンズ特性に応じてTg点以下の設定された温度になるように、金型温度調節装置51によって温調流体の温度制御を行う。圧縮加圧された状態のまま成形型50内に封じ込められた溶融樹脂を冷却すると、キャビティ3に射出充填された原料樹脂は、加圧圧縮された状態で冷却が進行していくにつれ、固化、収縮していき、所定の容積のプラスチックレンズが成形される。
ST9において、離型動作を行う。離型動作では、トグルリンク機構65のクロスヘッド73をリヤプレート62に向かって後退させて成形型50の型開きを行う。
ST10において、成形品エジェクト動作を行う。クロスヘッド73を最後まで後退させると、可動ダイプレート64と固定ダイプレート61との間隔は最大となり、成形型50はパーティングラインPLより分割されて開かる。この型開きに際して、エジェクトロッド34,38を前進させて、成形されたプラスチックレンズの取り出しを行う。
以上のような手順でプラスチックレンズを製造するにあたり、ST5で、キャビティ3内に溶融樹脂を射出、充填するに際し、本実施形態で成形対象とするマイナスレンズのように、レンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚いプラスチックレンズを製造する場合には、ゲートGからキャビティ3内に流入してきた溶融樹脂は、ヘジテーション現象によりレンズ中心部での流れが妨げられてしまうとともに、これよりも先にレンズ周縁部を流れる樹脂が回り込むようにしてキャビティ3内を満たしていきながら、ゲートGと反対側で合流するようにしてキャビティ3内を満たしていく。このため、ゲートGと反対側のレンズ周縁部には、キャビティ3内を流動する樹脂がレンズ周縁部を回り込んで合流する際にウェルドラインと称されるライン状の痕跡が生じやすい傾向がある。
本実施形態にあっては、このようなウェルドラインの発生を防止するために、キャビティ3を形成する可動型1側のインサート11の成形面と、固定型2側のインサート12の成形面のそれぞれをガラス素材からなる断熱材11a,12aによって形成している。すなわち、インサート11,12のそれぞれの成形面を、ガラス素材からなる断熱材11a,12aによって形成することで、成形サイクルを短縮するために射出成形時の金型温度を低く設定しておいても、キャビティ3内に流入してきた溶融樹脂の温度低下を抑制して、溶融樹脂がキャビティ3内を満たして充填が完了するまでの間、キャビティ3内の溶融樹脂を、そのガラス転移温度よりも高い温度に維持することが可能になる。
この結果、レンズ周縁部を回り込んでゲートGと反対側で合流する樹脂同士の粘度低下を抑止し、これによって、合流する樹脂同士が十分に融合するようにして当該位置にウェルドラインが生じてしまうのを有効に回避することができる。
このようにして、ウェルドラインの発生を防止する上で、インサート11,12のそれぞれの成形面を形成する断熱材11a,12aは、前述したように、熱伝導率が0.4〜1.3W/m・Kのガラス素材を用いるのが好ましい。
本実施形態では、このような熱伝導率のガラス素材を断熱材11a,12aとして用いてインサート11,12のそれぞれの成形面を形成するとともに、当該原料樹脂がキャビティ3内を満たして充填が完了するまでの間、当該原料樹脂の表面温度がガラス転移温度よりも高い温度に維持されるように射出時の金型温度及び樹脂温度を設定して射出成形をすることで、より確実に、ウェルドラインの発生を防止することができる。このとき、断熱材11a,12aとして用いたガラス素材の熱伝導率が上記範囲を超えてしまうと、十分な断熱効果が得られにくくなってしまう傾向がある。一方、上記範囲に満たない場合には、断熱効果が必要以上に高くなり、冷却に要する時間が長くなってしまうため、成形サイクルの短縮を図る上で好ましくない。
キャビティ3内への原料樹脂の充填が完了してからもなお、原料樹脂の表面温度がガラス転移温度よりも高い温度のままであると、成形サイクルの短縮化を図る上での妨げとなってしまう。このため、キャビティ3内が原料樹脂で満たされて充填が完了したタイミングで、原料樹脂の表面温度が、そのガラス転移温度よりも低くなるように種々の成形条件を適宜調整して射出成形するのがより好ましい。
また、本実施形態にあっては、インサート11,12の成形面を断熱材11a,12aで形成し、これによってキャビティ3内に流入してきた溶融樹脂の温度低下を抑制する一方で、当該断熱材11a,12aが接合されるインサート本体11b,12bからの放熱を促して成形後の冷却時間を短縮するためには、断熱材11a,12aに用いたガラス素材よりも熱拡散率の高い鋼材を用いてインサート本体を形成するのが好ましい。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
[実施例1]
図1に示す射出成形装置において、可動型1側のインサート11の成形面と、固定型2側のインサート12の成形面のそれぞれを、クラウン系のガラス素材からなる熱伝導率が1.1W/m・Kの断熱材11a,12aにより形成した。
このような射出成形装置により、金型温度を130℃、樹脂温度を290℃に設定して射出成形を行い、レンズ中心部の肉厚が1.3mmであり、レンズ周縁部の肉厚が6.5mmである直径77mmのマイナスレンズを成形した。
成形されたプラスチックレンズの表面を検査したところ、ウェルドラインは確認されなかった。
[実施例2]
金型温度を実施例1よりも低い85℃に設定して射出成形を行った以外は、実施例1と同様にしてプラスチックレンズを成形した。成形されたプラスチックレンズの表面を検査したところ、ウェルドラインは確認されなかった。
このように、インサート11,12のそれぞれの成形面を、ガラス素材からなる断熱材11a,12aによって形成することで、キャビティ3内に流入してきた溶融樹脂の温度低下を抑制して、溶融樹脂がキャビティ3内を満たして充填が完了するまでの間、キャビティ内の溶融樹脂を、そのガラス転移温度よりも高い温度に維持することが可能になる。その結果、実施例1よりも金型温度を低温に設定しても、ウェルドラインが生じないことが確認できた。
[比較例1]
可動型1側のインサート11と、固定型2側のインサート12の両方を、マルエージング鋼を用いて形成した以外は、実施例1と同様にしてプラスチックレンズを成形した。成形されたプラスチックレンズの表面を検査したところ、ウェルドラインが認められた。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、前述した実施形態ではインサート11,12の成形面の全面をガラス素材からなる断熱材11a,12aにより形成したが、少なくとも成形しようとするプラスチックレンズにウェルドラインが発生すると予測される部位を当該断熱材11a,12aによって形成することで、ウェルドラインの発生を防止することができる。
本発明は、レンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚いマイナスレンズを射出成形法により製造するにあたり、ウェルドラインの発生を防止する技術として利用できる。
1 可動型(分割型)
2 固定型(分割型)
3 キャビティ
11,12 インサート
11a,12a 断熱材
11b,12b インサート本体
50 成形型
80 射出装置

Claims (4)

  1. 一対の分割型の間に形成されるキャビティ内に溶融した原料樹脂を射出、充填してレンズ中心部の肉厚が薄く、レンズ周縁部の肉厚が厚いマイナスレンズを製造するにあたり、
    前記キャビティを形成するキャビティ形成部材として前記分割型に収納されるインサートを、チオウレタン系樹脂及びエピスルフィド系樹脂の少なくとも一種を用いてガラス素材からなる断熱材をインサート本体に接合することによって形成して、前記キャビティを形成する成形面の一部又は全面を前記断熱材によって形成し、
    前記分割型の金型温度を130℃以下に設定して、前記キャビティ内に原料樹脂を射出、充填して所定のレンズ形状に成形することを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。
  2. 前記断熱材として熱伝導率0.4〜1.3W/m・Kの非晶質のガラス素材を用いて前記成形面を形成する請求項に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  3. 前記キャビティ内に流入してきた原料樹脂が前記キャビティ内を満たして充填が完了するまでの間、当該原料樹脂の表面温度をガラス転移温度よりも高い温度に維持する請求項1又は2に記載のプラスチックレンズの製造方法。
  4. 前記キャビティ内が前記原料樹脂で満たされて充填が完了したタイミングで、前記原料樹脂の表面温度がガラス転移温度よりも低くなるようする請求項に記載のプラスチックレンズの製造方法。
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