JP5867343B2 - 灯具用リフレクタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のヘッドライトや室内外の照明灯等の各種灯具に用いられるリフレクタ(反射板)に関するものである。
従来の灯具用のリフレクタは、反射率の高さや低コストの観点から、反射膜にAl膜がよく用いられている。しかし、Al膜は光の反射率が84〜87%と、10%以上の光をロスしており、反射効率が良くないという問題を抱えている。
そのため、反射膜にAl膜より反射率の高いAg膜を用いることについて開発がなされているが、Agは硫化して黒色化したり、ハロゲン化銀を基点にマイグレーションを起こし斑点のように凝集したりしやすく、これらの不具合によりAg膜の反射率が低下するという問題を抱えている。特に、例えば車両灯具は、通気フィルターを通じて外部の空気を取り入れており、その際、空気中に含まれる硫化物やハロゲン化合物も車両灯具内に進入するため、前述のAg膜の硫化・凝集が発生しやすい。
そのため、特許文献1には、車両灯具用反射板において、Ag合金の第1層にBi、Ge、Auを所定量含有させることにより、Agの凝集と硫化を抑制し、第1層の上にSi酸化物の第2層を(好ましくはスパッタリングにより)積層することにより、第1層のAg合金膜を外部環境から遮断し、第2層の上にシリコーン変性アクリル樹脂で構成される透明樹脂の第3層を積層することにより、外部環境中に存在する水分や硫黄含有物質やハロゲン化物から第1層のAg合金膜をより完全に遮断する技術が開示されている。
また、特許文献1には、Al酸化物膜を第2層として用いた場合、Si酸化物を用いた場合に比べて特に耐硫化性(Ag合金膜の硫化を防ぐ性能を意味すると考えられる。)が劣っており、また、成膜速度がSi酸化物に比べて約1/10以下であり生産性が著しく低いことから、第2層としてSi酸化物を選択したことが記載されている。
次に、特許文献2には、照明器具やヘッドランプ用の反射膜において、Ag合金薄膜の第1層にAu、Pt、Pd、Bi、希土類元素を含有させることにより、Agの耐凝集性を維持し、第1層の上にSi、Al、Tiから選ばれる1種以上の金属の酸化膜(SiO、AlO、TiO)或いは酸窒化膜で形成され膜厚が5nm以上、50nm以下の第2層を(実施例ではスパッタリングにより)積層することにより、Agの耐凝集性や耐硫化性を改善し、第2層の上に水濡れ性の悪いプラズマ重合膜で形成され膜厚が10nm以上、100nm以下の第3層を積層することにより、水分の浸入を抑えてハロゲンイオンの透過をも防止し、第1層でのAgの凝集をなくす技術が開示されている。
特開2011−252187号公報 特開2008−190036号公報
しかし、特許文献1で使用されているSi酸化物の第2層は、本発明者の検討によると、膜厚が薄いとガスバリア性が低いことが判明している。また、Si酸化物は成膜速度が早いため、薄い膜を均一に形成しにくい。酸化物を厚く成膜すればガスバリア性は向上するが、そのためには膨大な加工時間を要し、また高出力をかけると加熱により樹脂基体が溶解する温度まで上昇することから連続製造が困難であり、膜厚が10nmを超えると衝撃によってクラックが生じ、クラックを基点に硫化・凝集が発生するという問題がある。また、特許文献1の発明は、Si酸化物の第2層と、シリコーン変性アクリル樹脂の第3層との組み合わせを必須とし、この組み合わせのみでしか効果が発揮されないものであるため、従来のアクリル樹脂塗料等を使用することができないとか、第3層に塗装ハジキやぶつ不良があった場合、その周辺の第1層は第2層のみでは保護できず黒色化し反射率不良を起こすという問題がある。
また、特許文献1には、前記のとおりAl酸化物膜はSi酸化物に比べて耐硫化性(Ag合金膜の硫化を防ぐ性能)が劣っている旨が記載されている。このAl酸化物膜はどのように成膜されたものか不明であるが、本発明との対比では、緻密性の低い(したがって屈折率の低い)Al酸化物膜であったため、ガスバリア性が低かったのではないかと推認される。
次に、特許文献2には、第2層のSi、Al、Tiの酸化膜或いは酸窒化膜について、「膜厚は、5nm以上、50nm以下とする必要がある。・・・膜厚が5nm未満であると、形成されるピンホールの数が多くなりすぎてその表面にプラズマ重合膜を積層しても硫化を止めることができない。なお、この第2層の膜厚は、好ましくは10nm以上とすれば更に良い。」と記載されているとおり、膜厚5nm程度で既に相当数のピンホールがあることが示唆されており、実施例1の表1でもSiOの膜厚7nmで硫化点数1であり、よって好ましくは膜厚10nm以上とされている。また、実施例2では、第2層の一例としてAlO膜を成膜しているが、その膜厚は20nmもある。さらに、特許文献2には、第2層のSi、Al、Tiの酸化膜或いは酸窒化膜の単独では、Agの凝集や硫化による変色を防止することはできないとの記載がある(特許文献2の段落0016〜0019)。これらの記載によれば、特許文献2のAlOは、本発明との対比では、緻密性の低い(したがって屈折率の低い)膜であったものと推認される。なお、前記実施例2では、実施例1と同様に図1に示すスパッタリング装置を用いてAlOを成膜したことが記載されているが、そのスパッタリング条件は不明である。
また、特許文献2で好ましいとされているように、AlO膜を膜厚10nm以上に成膜する場合、特許文献1に記載のとおりただでさえ成膜速度がSi酸化物に比べて遅いのに、それを厚く成膜するのであるから、生産性が著しく低くなる。また、本発明者の検討では、膜厚10nm以上のAlO膜は、衝撃によってクラックが生じ、クラックを基点に硫化・凝集が発生するという問題も判明している。
そこで、本発明の目的は、光の反射率が高い銀又は銀合金からなる反射膜を保護するための保護膜を、薄くすることにより効率的に成膜でき、また成膜速度が低いために薄くても均一に成膜できるようにするとともに、薄くても緻密なものとすることにより単独膜で十分に高いガスバリア性を有するようにして、銀又は銀合金からなる反射膜の硫化と凝集を抑制し反射率の低下を防止することができるようにし、また、衝撃に対しクラックが入り難いようにし、さらに、その上の樹脂膜には、保護膜及び反射膜の傷付き防止性を持たせる程度で済み、必ずしもガスバリア性を持たせなくてもよいため、汎用の透明樹脂塗料を用いることができ、仮に樹脂膜に塗装ハジキやぶつ不良があっても保護膜のみで反射膜の反射率不良を防止できるようにすることにある。
本発明者は、Ag膜の保護膜としての酸化アルミニウムの可能性を種々検討したところ、前述のとおり、特許文献1でSi酸化物に比べて耐硫化性が劣っているとして選択されなかったAl酸化物膜は、緻密性が低かったことに原因があると推認でき、緻密性の高い酸化アルミニウム膜はむしろSi酸化物に比べて耐硫化性が高いことを見出すとともに、特許文献2でAl酸化物等の膜厚は膜厚10nm以上が好ましいとされていたのは、やはり緻密性が低かったためであると推認できた。そして、酸化アルミニウム膜は屈折率の高いものほど緻密性が高いことから、屈折率により緻密性を記述することができ、具体的には、スパッタリングにより成膜された、膜厚が2nm以上8nm以下であり且つ波長633nmの屈折率が1.525以上である酸化アルミニウムよりなる保護膜であれば、前記目的を達成できることを見出して本発明に至った。
本発明の灯具用リフレクタの製造方法は、基体上に銀又は銀合金よりなる反射膜を成膜し、前記反射膜上に、酸化アルミニウムのターゲットを用いてスパッタパワーを4W/cm 以上にしたスパッタリングにより、膜厚が2nm以上8nm以下であり且つ波長633nmの屈折率が1.525以上1.65以下である酸化アルミニウムよりなる保護膜を成膜しと、前記保護膜上透明樹脂よりなる樹脂膜を成膜することを含むものである。
本発明の車両灯具用リフレクタの製造方法は、LEDを光源とする車両灯具に用いられるリフレクタの製造方法であって、樹脂よりなる基体上に銀又は銀合金よりなる反射膜を成膜し、前記反射膜上に、酸化アルミニウムのターゲットを用いてスパッタパワーを4W/cm 以上にしたスパッタリングにより、膜厚が2nm以上8nm以下であり且つ波長633nmの屈折率が1.525以上1.65以下である酸化アルミニウムよりなる保護膜を成膜し、前記保護膜上透明樹脂よりなる樹脂膜を成膜することを含むものである。
本発明の各要素の態様を以下に例示する。
1.基体
リフレクタの基体は、リフレクタとしての必要形状を有しているものであれば、特定の材料によるものに限定されない。基体の材料としては、樹脂、金属、セラミック等を例示できる。但し、本発明は、保護膜を薄くしているため、保護膜の成膜を例えばスパッタリングにより行う場合に基体をあまり加熱しないことから、樹脂等の熱に弱い材料よりなる基体を用いる場合に好適である。樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)等のポリエステル樹脂や、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフェニレンスルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)等を例示できる。
2.反射膜
銀又は銀合金よりなる反射膜としたのは、Al膜よりも光の反射率が高いからである。
銀合金は、特に限定されないが、ビスマス(Bi)、ゲルマニウム(Ge)、金(Au)を含むことが好ましい。なぜなら、ビスマスを含むことで、高温下における銀の凝集を抑制することができて反射膜の耐熱性が向上するからである。ゲルマニウムを含むことで、硫化水素(HS)等の硫化物による銀の硫化を抑制することができて反射膜の耐硫化性が向上し、硫化物による反射膜の変色(黒色化)を抑えられるからである。金を含むことで、ハロゲン化銀を基点とした銀のマイグレーションが抑制されて、ハロゲンによる銀の凝集を抑えられるからである。また、ビスマス、ゲルマニウム及び金以外の残部が銀及び不可避不純物であることがより好ましい。なぜなら、ビスマス、ゲルマニウム及び金以外の残部が銀及び不可避不純物よりなる、即ち、略銀よりなることで、反射膜の光反射率を高くすることができるからである。
ビスマスの含有率は、特に限定されないが、0.2原子%を超え0.5原子%以下であることが好ましい。なぜなら、0.2原子%以下では反射膜の耐熱性の向上が小さく、0.5原子%を超えると反射膜の反射率が低下するおそれがあるからである。
ゲルマニウムの含有率は、特に限定されないが、0.3原子%以上0.5原子%以下であることが好ましい。なぜなら、0.3原子%未満では反射膜の耐硫化性の向上が小さく、0.5原子%を超えると反射膜の反射率が低下するおそれがあるからである。
金の含有率は、特に制限されないが、1.0原子%以上2.0原子%以下であることが好ましい。なぜなら、1.0原子%未満ではハロゲン化銀を基点とした銀のマイグレーションを抑制することができないおそれがあり、2.0原子%を超えると銀のマイグレーションを抑制する効果は略同じであり、高コストになるからである。
反射膜の膜厚は、特に限定されないが、100nm以上300nm以下であることが好ましい。なぜなら、100nm未満では膜厚が薄いために反射膜を透過する光が多くなり反射膜の反射率が低くなる傾向となり、300nmを超えても反射膜の反射率がほぼ増加しないのにコストが高くなるためである。
3.保護膜
波長633nmの屈折率が1.525以上である酸化アルミニウムよりなる保護膜を用いたのは、同膜の単独で十分に高いガスバリア性(硫化物やハロゲン化合物を含んだ空気の遮断性)を有するようにして、銀又は銀合金からなる反射膜の硫化と凝集を抑制し反射率の低下を防止するためである。前述のとおり、酸化アルミニウム膜は屈折率の高いものほど緻密性が高いことから、屈折率が1.525以上であることはそれに応じて緻密性が高いことを示している。緻密性が高いほど空孔等の欠陥は少ないため、ガスバリア性が高いと考えられるのである。なお、屈折率の上限は敢えて言うならば、1.65である
この高緻密性の保護膜であっても、膜厚が2nm未満ではガスバリア性が低下する。一方、この保護膜の膜厚が8nmを超えると、衝撃に対しクラックが入りやすくなり、クラックを基点に硫化・凝集が発生するおそれがあるだけでなく、成膜に長時間を要して効率が低下し、基体が熱に弱い樹脂等よりなる場合には溶解のおそれが生じるため連続加工が困難になる。そこで、ガスバリア性と耐クラック性を両立させるために、膜厚を2nm以上8nm以下とする必要がある。さらに、耐クラック性を高めるには、膜厚を2nm以上5nm未満とすることが好ましい。
この保護膜の成膜方法としては、スパッタリングによりスパッタエネルギ(スパッタリングの電力をターゲットの面積で除した値)(スパッタパワーともいう)が4W/cm以上の条件で成膜する方法を採用した。同例によれば、屈折率が1.525以上である酸化アルミニウムよりなる保護膜を容易に成膜できるからである。また、膜厚2nm以上8nmという非常に薄い膜は、一般的には均一に成膜することが難しいが、酸化アルミニウムは、スパッタリングによる成膜速度が遅いことがかえって幸いし、均一に成膜することができる。
また、保護膜の成膜は、反射膜と同一のスパッタリング成膜装置内で連続して成膜することが好ましい。なぜなら、成膜した反射膜(銀又は銀合金の膜)に硫化物やハロゲン化物が付着することを防ぐことができるからである。
また、ターゲットに酸化アルミニウムを用いることで、不活性雰囲気(酸素が導入されていない雰囲気)中で保護膜を成膜できて成膜時の反射膜の酸化を防止できる。
4.樹脂膜
前記のとおり、本発明では、保護膜単独で十分に高いガスバリア性を有するようにしたため、透明樹脂よりなる樹脂膜には必ずしもガスバリア性を持たせることを要しない。このため、透明樹脂よりなる樹脂膜の主たる役割は、保護膜及び反射膜が引掻きや摺れによって傷付くことを防止することにあり、仮に樹脂膜に塗装ハジキやぶつ不良があっても保護膜のみで反射膜の反射率不良を防止することができる。
よって、透明樹脂よりなる樹脂膜は、保護膜及び反射膜の傷付き防止性を持つ程度のものでよく、これには種々の樹脂膜が適合するため、特定の材料又は成膜法によるものに限定されないが、成膜が容易であることから透明樹脂塗料をスプレー塗布して成膜されたものであることが好ましい。この透明樹脂塗料としては、特に限定されず、汎用のものでよく、アクリル樹脂系塗料、アクリルシリコン樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料等を例示できる。
樹脂膜の膜厚は、特に限定されないが、1μm以上20μm以下を例示できる。1μm未満では、保護膜及び反射膜の傷付き防止性が低下し、20μmを超えると樹脂膜による光の吸収が無視できなくなるからである。
5.灯具用リフレクタ
灯具用リフレクタは、特定の灯具に用いられるリフレクタに限定されず、車両のヘッドライト、フォグランプ、コーナリングランプ等の車両灯具や家屋の室内外の照明灯等の、各種灯具に用いられるリフレクタとして実施できる。但し、車両灯具は、車道に漂う空気中に含まれる硫化物やハロゲン化合物にさらされる過酷な環境で使用されるため、銀又は銀合金からなる反射膜の硫化と凝集を抑制できる本発明が特に好適である。
本発明によれば、光の反射率が高い銀又は銀合金からなる反射膜を保護するための保護膜を、薄くすることにより効率的に成膜でき、また成膜速度が低いために薄くても均一に成膜できるようにするとともに、薄くても緻密なものとすることにより単独膜で十分に高いガスバリア性を有するようにして、銀又は銀合金からなる反射膜の硫化と凝集を抑制し反射率の低下を防止することができるようにし、また、衝撃に対しクラックが入り難いようにし、さらに、その上の樹脂膜には、保護膜及び反射膜の傷付き防止性を持たせる程度で済み、必ずしもガスバリア性を持たせなくてもよいため、汎用の透明樹脂塗料を用いることができ、仮に樹脂膜に塗装ハジキやぶつ不良があっても保護膜のみで反射膜の反射率不良を防止できるようにすることができる。
本発明の実施例の灯具用リフレクタの一部の断面模式図である。 同灯具用リフレクタを用いた第一形態の車灯体の斜視図である。 同車灯体の断面図である。 同灯具用リフレクタを用いた第二形態の車灯体の断面図である。 同灯具用リフレクタを用いた第三形態の車灯体の断面図である。 スパッタリング装置のチャンバーの模式図である。
本発明の実施例の灯具用リフレクタ10は、図1に示すように、ポリカーボネート樹脂よりなる基体11と、基体11上に成膜されたAg合金よりなる反射膜12と、反射膜12上に成膜された酸化アルミニウムよりなる保護膜13と、保護膜13上に成膜された透明樹脂塗料よりなる樹脂膜14とを備えている。また、図2〜5に示すように、車灯体(車両灯具)20、30、40のリフレクタ21、22、31、41として用いられる。
図2、3に示す第一形態の車灯体20は、レンズ23を透過して遠方を照らす光源となる上側LEDユニット24と、近傍を照らす光源となる下側LEDユニット25とを備えたロービーム用2灯タイプの車灯体である。そして、灯具用リフレクタ10は、上側LEDユニット24の光を反射する上部リフレクタ21、及び下側LEDユニット25の光を反射する下部リフレクタ22に使用されている。
図4に示す第二形態の車灯体30は、LEDユニット34からなる一つの光源を備えたロービーム用1灯タイプの車灯体である。そして、灯具用リフレクタ10は、LEDユニット34の光を反射するリフレクタ31に使用されている。
図5に示す第三形態の車灯体40は、LEDユニット44からなる一つの光源を備えたハイビーム用1灯タイプの車灯体である。そして、灯具用リフレクタ10は、LEDユニット44の光を反射するリフレクタ41に使用されている。
灯具用リフレクタ10の製造工程について説明する。
(1)成形工程
ポリカーボネート樹脂を射出成形することで、使用される車灯体のリフレクタの形状に合わせた基体11を成形した。
(2)プラズマ処理工程
図6に示すように、成形された基体11をチャンバー50内の固定治具54に取付け、チャンバー50内を1.0×10−3Pa以下となるように減圧した。その後、ガス導入口53からチャンバー内にアルゴン(Ar)ガスを導入してチャンバー内の圧力を0.30Paに調整し、第一槽のRFプラズマ槽において基体11にプラズマ処理を行った。
(3)反射膜成膜工程
次に、第二槽のDCスパッタ槽において、銀合金(0.35原子%のビスマス(Bi)と、0.4原子%のゲルマニウム(Ge)と、1.5原子%の金(Au)を含有し、残部が銀及び不可避不純物)のターゲット52(直径が290mm、厚さが5mm)を固定治具54に取付けた基体11に対し正対させてセットした。なお、ターゲット52は、基体11との最小間隔が150mmになるようにしてパッキングプレート51に取付けられている。そして、ターゲット52にDC(直流)電力を印加してプラズマを発生させ、1kWの電力でターゲット52をアルゴンガススパッタリングすることによって、基体11上に銀合金よりなる反射膜12を膜厚が150nmになるように成膜した。
(4)保護膜成膜工程
次に、第三槽のRFスパッタ槽において、酸化アルミニウム(Al)のターゲット52を固定治具54に取付けた基体11に対し正対させてセットした。なお、ターゲット52は、基体11との最小間隔が150mmになるようにしてパッキングプレート51に取付けられている。そして、チャンバー50内の圧力を0.30Paとなるように調整し、ターゲット52にRF(高周波)電力を印加してアルゴンガスにてプラズマを発生させ、ターゲット52をアルゴンガススパッタリングすることによって、反射膜12上に酸化アルミニウムよりなる保護膜13を成膜した。
(5)樹脂膜成膜工程
次に、チャンバー50内から基体11を取出し、透明樹脂塗料をスプレー塗布し、硬化させて、保護膜13上に透明樹脂よりなる樹脂膜14を成膜して、車灯体に用いられる灯具用リフレクタ10を得た。
次に、保護膜及び樹脂膜の影響を次のようにして調べた。
(A)保護膜の材料と膜厚の影響
保護膜の材料及び膜厚による影響(特に反射膜への影響)を調べるため、ターゲットに酸化アルミニウム又は二酸化ケイ素(SiO)を用い、膜厚が1〜16nmの保護膜(酸化アルミニウム膜又は二酸化ケイ素膜)を成膜した試料及び保護膜がない試料を作成し、反射膜の耐硫化性とクラックの有無とについて測定し、その結果を表1に示す。
Figure 0005867343
各試料の作成は、次のように行った。
成形工程は、ポリカーボネート樹脂製の矩形状(70mm×140mm)の板(厚さ2mm)を基体に用いたことから、省略した。
プラズマ処理工程は上記(1)のように行った。
反射膜成膜工程は上記(2)のように行った。
保護膜成膜工程は、第三槽のRFスパッタ槽において、酸化アルミニウム又は二酸化ケイ素のターゲット(直径が290mm、厚さが5mm)52をポリカーボネート樹脂の基体11に対し150mm離れた状態で正対させてセットした。そして、チャンバー50内の圧力を0.30Paとなるように調整し、ターゲット52にRF(高周波)電力を印加してアルゴンガスにてプラズマを発生させ、3kWの電力でターゲット52をアルゴンガススパッタリングすることによって、反射膜12上に酸化アルミニウム又は二酸化ケイ素よりなる保護膜13を膜厚が1〜16nmになるように成膜した。なお、比較例1は、この保護膜成膜工程を行わなかった。
樹脂膜成膜工程は、保護膜13上にアクリル樹脂系塗料(東洋工業塗料社の商品名RT−160)をスプレー塗布し、80℃で10分間加熱して硬化させて、無色透明なアクリル樹脂よりなる樹脂膜を膜厚が7.5μmになるように成膜した。
このように作成された試料について、反射膜の評価を下記のようにして行った。
<反射膜のクラック>
試料を目視により観察して、反射膜のクラック(ひび割れ)の有無を調べ、評価した。
◎:反射膜にクラックなし
×:反射膜にクラックあり
<耐硫化性>
硫化試験前後の反射率を測定して、耐硫化性を評価した。
・硫化試験
5%硫化アンモニウム水溶液が入れられた容器内の気相中(発煙状態)で試料を24時間暴露して試験を行った。
・反射率測定
分光光度計(島津製作所社のUV−2450)を用いて、300〜800nmの波長範囲で試料の反射率を測定した。なお、反射膜にクラックが発生しているものは、クラックのない部位で測定した。
・評価
硫化試験前後の反射率から次のように評価した。
◎:硫化試験後の反射率の低下が2%未満
×:硫化試験後の反射率の低下が2%以上
酸化アルミニウムよりなる保護膜を膜厚が2nm以上8nm以下になるように成膜した試料(実施例1〜7)は、耐硫化性が高く、且つ反射膜にひび割れが発生しなかった。
一方、二酸化ケイ素よりなる保護膜を成膜した試料(比較例8〜20)は、耐硫化性が低かった。
保護膜がない試料(比較例1)と、酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚が薄い(1nm)又は厚い(16nm)試料(比較例2、7)も耐硫化性が低かった。
酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚が厚い(9nm以上14nm以下)の試料(比較例3〜6)は、耐硫化性は高いものの、反射膜にひび割れが発生した。
(B)保護膜の膜質の影響
保護膜の膜質(屈折率)による反射膜への影響を調べるため、スパッタリング条件(ターゲットサイズとRF電力)を変えて成膜した試料を作成し、反射膜の耐硫化性について測定し、その結果を表2に示す。
Figure 0005867343
各試料の作成は、保護膜成膜工程のみを次に示すように変更した以外は、上記試料の作成と同じである。
実施例8は、酸化アルミニウムのターゲット52に直径が76mmのものを用い、スパッタパワーが22W/cmになるよう、スパッタリングの電力を1kWにして保護膜成膜工程を行った。具体的には、第三槽のRFスパッタ槽において、酸化アルミニウムのターゲット(直径が76mm、厚さが5mm)52を基体11に対し150mm離れた状態で正対させてセットした。そして、チャンバー50内の圧力を0.30Paとなるように調整し、ターゲット52にRF(高周波)電力を印加してアルゴンガスにてプラズマを発生させ、1kWの電力でターゲット52をアルゴンガススパッタリングすることによって、反射膜12上に酸化アルミニウムよりなる保護膜13を膜厚が5nmになるように成膜した。
実施例9は、酸化アルミニウムのターゲット52に直径が290mmのものを用い、スパッタパワーが4W/cmになるよう、スパッタリングの電力を3kWにして保護膜成膜工程を行った。具体的には、第三槽のRFスパッタ槽において、酸化アルミニウムのターゲット(直径が290mm、厚さが5mm)52を基体11に対し150mm離れた状態で正対させてセットした。そして、チャンバー50内の圧力を0.30Paとなるように調整し、ターゲット52にRF(高周波)電力を印加してアルゴンガスにてプラズマを発生させ、3kWの電力でターゲット52をアルゴンガススパッタリングすることによって、反射膜12上に酸化アルミニウムよりなる保護膜13を膜厚が5nmになるように成膜した。
実施例10は、酸化アルミニウムのターゲット52に直径が290mmのものを用い、スパッタパワーが6W/cmになるよう、スパッタリングの電力を4kWにして保護膜成膜工程を行った以外は、実施例9と同じように試料を作成した。
実施例11は、酸化アルミニウムのターゲット52に直径が290mmのものを用い、スパッタパワーが7W/cmになるよう、スパッタリングの電力を5kWにして保護膜成膜工程を行った以外は、実施例9と同じように試料を作成した。
比較例21は、酸化アルミニウムのターゲット52に直径が290mmのものを用い、スパッタパワーが3W/cmになるよう、スパッタリングの電力を2kWにして保護膜成膜工程を行った以外は、実施例9と同じように試料を作成した。
このように作成された試料について、保護膜の屈折率を測定した。また、反射膜の耐硫化性も測定した。なお、反射膜の耐硫化性については、上記のように行った。
<屈折率>
分光エリプソメータ(堀場製作所社のUVISEL)を用いて、入射角度70度、波長範囲1.5〜5.0eV(248〜824nm)、1.5〜5.9eV(210〜826nm)で試料を測定し、保護膜の波長633nmの屈折率を求めた。
スパッタパワーを4W/cm以上にして、波長633nmの屈折率が1.525以上となるように酸化アルミニウムの保護膜を成膜した試料(実施例8〜11)は、耐硫化性が高かった。
一方、スパッタパワーを3W/cmにして、波長633nmの屈折率が1.489の酸化アルミニウムの保護膜を成膜した試料(比較例21)は、耐硫化性が低かった。
(C)樹脂膜の膜厚の影響
樹脂膜の膜厚による影響を調べるため、酸化アルミニウムよりなる保護膜及びアクリル樹脂よりなる樹脂膜の膜厚を変えた試料を作成し、反射膜のクラックの有無について測定し、その結果を表3に示す。
Figure 0005867343
各試料の作成は、保護膜成膜工程と、樹脂膜成膜工程とを次に示すように変更した以外は、上記試料の作成と同じである。
保護膜成膜工程は、酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚が7〜10nmになるように成膜し、樹脂膜成膜工程は、アクリル樹脂系塗料(東洋工業塗料社の商品名RT−160)を用いて無色透明なアクリル樹脂よりなる樹脂膜を膜厚が2.5〜20μmになるように成膜した。
酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚を7又は8nmにし、アクリル樹脂よりなる樹脂膜の膜厚を2.5μm以上20μm以下にした試料(実施例31〜46)は、反射膜にひび割れが発生しなかった。
一方、酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚を9又は10nmにした試料(比較例31〜46)は、反射膜にひび割れが発生した。
(D)樹脂膜の材料の影響
樹脂膜の材料による反射膜への影響を調べるため、酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚及び樹脂膜の材料(塗料)を変えた試料を作成し、反射膜のクラックの有無について測定し、その結果を表4に示す。
Figure 0005867343
各試料の作成は、保護膜成膜工程と、樹脂膜成膜工程とを次に示すように変更した以外は、上記試料の作成と同じである。
保護膜成膜工程は、酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚が7〜10nmになるように成膜し、樹脂膜成膜工程は、塗料にアクリルシリコン樹脂系塗料又はウレタン樹脂系塗料を用いて、無色透明なアクリルシリコン樹脂又はウレタン樹脂よりなる樹脂膜を膜厚が10μmになるように成膜した。
酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚を7又は8nmにし、アクリルシリコン樹脂又はウレタン樹脂よりなる樹脂膜を成膜した試料(実施例51〜54)は、反射膜にひび割れが発生しなかった。
一方、酸化アルミニウムよりなる保護膜の膜厚を9又は10nmにした試料(比較例51〜54)は、反射膜にひび割れが発生した。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
例えば、反射膜成膜工程のターゲットに銀を用いて、銀よりなる反射膜を成膜する。
10 車灯体用リフレクタ
11 基体
12 反射膜
13 保護膜
14 樹脂膜

Claims (7)

  1. 基体上に銀又は銀合金よりなる反射膜を成膜し
    前記反射膜上に、酸化アルミニウムのターゲットを用いてスパッタパワーを4W/cm 以上にしたスパッタリングにより、膜厚が2nm以上8nm以下であり且つ波長633nmの屈折率が1.525以上1.65以下である酸化アルミニウムよりなる保護膜を成膜し
    前記保護膜上透明樹脂よりなる樹脂膜を成膜することを含む灯具用リフレクタの製造方法
  2. 前記保護膜の膜厚が2nm以上5nm未満である請求項1記載の灯具用リフレクタの製造方法
  3. 前記反射膜の膜厚が100nm以上300nm以下である請求項1又は2記載の灯具用リフレクタの製造方法
  4. 前記樹脂膜の膜厚が1μm以上20μm以下である請求項1、2又は3記載の灯具用リフレクタの製造方法
  5. 前記樹脂膜、透明樹脂塗料をスプレー塗布して成膜する請求項1、2、3又は4記載の灯具用リフレクタの製造方法
  6. 前記反射膜は、0.2原子%を超え0.5原子%以下のビスマスと、0.3原子%以上0.5原子%以下のゲルマニウムと、1.0原子%以上2.0原子%以下の金とを含有し、残部が銀及び不可避不純物である銀合金よりなる請求項1、2、3、4又は5記載の灯具用リフレクタの製造方法
  7. LEDを光源とする車両灯具に用いられるリフレクタの製造方法であって、
    樹脂よりなる基体上に銀又は銀合金よりなる反射膜を成膜し
    前記反射膜上に、酸化アルミニウムのターゲットを用いてスパッタパワーを4W/cm 以上にしたスパッタリングにより、膜厚が2nm以上8nm以下であり且つ波長633nmの屈折率が1.525以上1.65以下である酸化アルミニウムよりなる保護膜を成膜し
    前記保護膜上透明樹脂よりなる樹脂膜を成膜することを含む車両灯具用リフレクタの製造方法
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