JPWO2015011786A1 - ナノ粒子薄膜を有する光学部品、及びこれを用いた光学応用装置 - Google Patents
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Abstract
光学部品は、プラスチックを含む基材の表面に粒径略15nm以下の無機ナノ粒子(シリケート、酸化チタンなど)からなる薄膜を有する。薄膜内のナノ粒子の粒径は、基材との界面から薄膜の表面に向い小さくなる。薄膜内に存在する空孔により、ナノ粒子の相対密度は基材との界面から薄膜の表面に向い減少する。薄膜の表面においてナノ粒子の相対密度は略40%以下とすることで、薄膜の表面における実効屈折率は基材の持つ屈折率よりも小さくなる。これより、耐擦傷性、防水性と反射防止効果を併せ持つ光学部品を提供する。
Description
本発明は、シリケートナノ粒子等のナノ粒子薄膜を有するレンズ等の光学部品、及びこの光学部品を用いた光学応用装置に関する。
光学応用装置の1つである投写型映像表示装置では、小型の映像表示素子(液晶パネルやDMD(Digital Mirror Device:米国テキサス・インスツルメンツ社))に表示した映像を投写レンズでスクリーン等に拡大投写する。その場合、スクリーン上に投写した拡大映像において発生する収差を補正するために、投写レンズとして非球面形状のプラスチックレンズが使用される(特許文献1参照)。更に、非球面に対して設計自由度が大きい自由曲面形状のプラスチックレンズを応用した投写レンズも知られている。
他方、近年の車両用灯具では、光源にLED(Light Emitting Diode)を使用しプラスチック製の光学レンズ及びリフレクタ(反射鏡)を用いて配光特性を制御する構成が主流となりつつある(特許文献2)。
この他、上述した液晶パネルを映像表示素子として使用した投写型映像表示装置において映像の高輝度化と高コントラスト化のために、液晶パネルの入射側と出射側に無機偏光板を設けている。(特許文献3参照)
特開2006−78949号公報
特開2003−317513号公報
特開2009−3106号公報
特許文献1及び2のプラスチックレンズでは、(1)レンズ表面の硬度が低く傷が付き易い、(2)プラスチックが吸湿することで体積膨張したり屈折率が変化する、(3)レンズ表面で光の反射損失が発生する、などの課題がある。これらの対策として、プラスチックレンズ表面に保護膜(反射防止膜)を形成することが有効であるが、保護膜を形成する際、プラスチックの熱変形温度以下で蒸着する必要があるため、ガラスへの蒸着装置に比べ高価な製造設備が必要となる。
他方、特許文献3などに用いられる無機偏光板は一般に金属(アルミニウム)素材のグリッド構造体であり、(4)結露などにより金属表面に水分が付着して偏光特性が変化する(場合によっては偏光特性が損なわれる)という課題がある。また、車載用灯具に使用されるプラスチックレンズでは、(5)車の排気ガスや塵埃など表面に汚れが付着し透過率が低下する等の使用環境による新たな課題がある。これらに対しても、簡単な設備で保護膜を形成することが求められている。
本発明の目的は、上記した各課題を解決するため、簡単な設備で所望の性能を有する保護膜を形成した光学部品を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の光学部品は、基材の表面に粒径略15nm以下の無機ナノ粒子からなる薄膜を有し、薄膜内のナノ粒子の粒径が基材との界面から薄膜の表面に向い小さくなるとともに、薄膜内に存在する空孔によりナノ粒子の相対密度は基材との界面から薄膜の表面に向い減少することを特徴とする。
さらに前記薄膜は、各膜厚位置においてナノ粒子の相対密度に依存した実効屈折率を有し、薄膜の表面においてナノ粒子の相対密度は略40%以下であり、薄膜の表面における実効屈折率は基材の持つ屈折率よりも小さいことを特徴とする。
本発明によれば、簡単な設備で所望の性能を有する保護膜を形成した光学部品を提供することができる。
以下、本実施例について、図を参照しながら説明する。
図1は、ナノ粒子薄膜を有する光学部品の一実施例を示す要部断面図である。ここでは、光学部品の基材に形成した無機ナノ粒子からなる薄膜の構造を模式的に示す。基材10は例えばプラスチックレンズ用のプラスチック材で、基材10の表面に無機ナノ粒子21からなる薄膜20を形成している。無機ナノ粒子21はシリケート(ケイ酸塩)や酸化チタンなどの硬度の高い微粒子で、その粒径は略15nm以下で所定の粒径分布(平均粒径5−10nm)を有している。基材10との界面では粒径の比較的大きな粒子が付着した第1層(L1)が形成され、その上に粒径が中程度の粒子が付着した第2層(L2)が形成され、空気と接する表面部には粒径の小さな粒子が付着した第3層(L3)が形成されて積層構造となっている。なお、粒径の小さな粒子はL3層だけでなく、L1層とL2層の間隙にも存在する。
図1は、ナノ粒子薄膜を有する光学部品の一実施例を示す要部断面図である。ここでは、光学部品の基材に形成した無機ナノ粒子からなる薄膜の構造を模式的に示す。基材10は例えばプラスチックレンズ用のプラスチック材で、基材10の表面に無機ナノ粒子21からなる薄膜20を形成している。無機ナノ粒子21はシリケート(ケイ酸塩)や酸化チタンなどの硬度の高い微粒子で、その粒径は略15nm以下で所定の粒径分布(平均粒径5−10nm)を有している。基材10との界面では粒径の比較的大きな粒子が付着した第1層(L1)が形成され、その上に粒径が中程度の粒子が付着した第2層(L2)が形成され、空気と接する表面部には粒径の小さな粒子が付着した第3層(L3)が形成されて積層構造となっている。なお、粒径の小さな粒子はL3層だけでなく、L1層とL2層の間隙にも存在する。
基材10に付着後の各微粒子間には隙間(空孔)が存在し、空孔の割合(空孔率)は基材から表面に向って(L1層からL3層に向って)大きくなっている。言い換えれば、粒子の体積密度は基材から表面に向って小さくなっている。以下、体積密度を「相対密度」と呼ぶ。なお、ここではナノ粒子の付着構造を模式的に説明しており、粒径は連続的に分布しているので、図示するようにL1層〜L3層に分離し整列して付着する訳ではなく、層数も任意である。
なお、ナノ粒子薄膜により後述するように反射防止効果が得られるが、その効果を促進するために、薄膜20の膜厚tを光の波長λに対し、t=λ/4近傍とする。これにより、薄膜表面の反射光と基材界面の反射光とが打ち消し合い、反射率を低減させることができる。
このような無機ナノ粒子からなる薄膜の形成は次のように行う。粒径15nm以下の無機ナノ粒子(シリケートや酸化チタン)を、揮発性のアルコールを含む液体に溶融させる。このナノ粒子を含む溶液を基材の表面に塗布、又は溶液中に基材をディッピングする。その後乾燥させて揮発性溶媒を気化させることで、基材表面にナノ粒子が積層付着された薄膜を形成する。この時、粒径の大きな粒子は優先的に基材に吸着することから、図1に示すように基材から空気界面に向かって粒径が小さくなり、またナノ粒子の相対密度が変化するように成膜される。このように、塗布又はディッピングなどの湿式法により薄膜を形成するので、プラスチックのような耐熱性の低い基材であっても、蒸着法などに比べて簡単な設備で対応可能となる。
図2は、薄膜内の無機ナノ粒子の粒径分布を示す図である。横軸は、無機ナノ粒子(シリケート、酸化チタン)の粒径、縦軸は累積度数である。なお、縦軸の累積度数は検出される粒子体積の累積値(粒径小→大の方向に測定)で表わしているため、粒径が大きくなるにつれて見かけの度数が大きくなっている。この粒径分布より、粒径が5〜10nmの粒子が多い(平均粒径)と言える。
このようにして無機ナノ粒子コーティング膜を形成した光学部品は、以下の特徴を有する。
(1)基材表面に高硬度のナノ粒子薄膜を形成することで、基材(特にプラスチック)の耐擦傷性が向上する。
(2)基材表面に水の分子が通過しない緻密なナノ粒子薄膜を形成することで、吸湿を防止し基材(特にプラスチック)の体積膨張などを防止する。
(3)ナノ粒子薄膜の表面(空気界面)に近い部分の相対密度を小さくすることで、実効的な屈折率を低下させ、反射防止効果を得ることができる。以下、ナノ粒子コーティング膜による反射防止効果を中心に説明する。
(1)基材表面に高硬度のナノ粒子薄膜を形成することで、基材(特にプラスチック)の耐擦傷性が向上する。
(2)基材表面に水の分子が通過しない緻密なナノ粒子薄膜を形成することで、吸湿を防止し基材(特にプラスチック)の体積膨張などを防止する。
(3)ナノ粒子薄膜の表面(空気界面)に近い部分の相対密度を小さくすることで、実効的な屈折率を低下させ、反射防止効果を得ることができる。以下、ナノ粒子コーティング膜による反射防止効果を中心に説明する。
図3は、シリケートナノ粒子薄膜の実効屈折率を示す図である。横軸はナノ粒子(シリケート)の相対密度を、縦軸は実効屈折率を示す。上記したように形成された薄膜には空孔が存在するので、薄膜内の実効的な屈折率は、ナノ粒子(シリケート)の屈折率(N1=1.42)と空孔(空気)の屈折率(N0=1.0)の中間の値となる。以下、この屈折率を「実効屈折率」と呼ぶ。例えば相対密度=40%のときの実効屈折率はNa=1.3となる。すなわち、薄膜内の相対密度を膜厚方向に変化させ、表面での相対密度を40%とすれば薄膜表面での実効屈折率はNa=1.3となる。
この場合、薄膜表面での反射率Raは、薄膜表面の実効屈折率Naに依存し、
Ra={(Na−N0)/(Na+N0)}2=0.017(1.7%)
となる。
Ra={(Na−N0)/(Na+N0)}2=0.017(1.7%)
となる。
一方、基材であるプラスチックの屈折率を1.5とすれば、薄膜なしでの反射率は0.04であり、また薄膜がナノ粒子(シリケート)100%の場合の反射率は0.03となる。よって、表面での相対密度を40%以下とした薄膜を形成することで、光学部品(基材)の反射率を大幅に低減できる。
同様に図4は、酸化チタンナノ粒子薄膜の実効屈折率を示す図である。横軸はナノ粒子(酸化チタン)の相対密度を、縦軸は実効屈折率を示す。この場合も実効屈折率は、ナノ粒子(酸化チタン)の屈折率(N2=2.5)と空孔(空気)の屈折率(N0=1.0)の中間の値となる。例えば相対密度=5%のとき、実効屈折率はNb=1.3となる。
この場合、薄膜表面での反射率Rbは、薄膜表面の実効屈折率Nbに依存し、
Rb={(Nb−N0)/(Nb+N0)}2=0.017(1.7%)
となる。薄膜がナノ粒子(酸化チタン)100%の場合の反射率は0.18となることから、ナノ粒子薄膜を形成することで光学部品の反射率を低減できる。
Rb={(Nb−N0)/(Nb+N0)}2=0.017(1.7%)
となる。薄膜がナノ粒子(酸化チタン)100%の場合の反射率は0.18となることから、ナノ粒子薄膜を形成することで光学部品の反射率を低減できる。
図5は、シリケートナノ粒子薄膜を形成したプラスチックレンズの分光透過率を示す図である。横軸に波長、縦軸に透過率を示す。薄膜なしの場合は透過率が約92%であるのに対し、シリケートナノ粒子薄膜を形成することで反射率を低減し、レンズの透過率を約98%まで増大することができる。この場合、波長依存性としては特に500〜550nmの領域での透過率が向上している。
次に、ナノ粒子薄膜を形成した光学部品の例をいくつか説明する。
図6は、無機ナノ粒子薄膜の適用例として投写型映像表示装置30の光学系の例を示す図である。31は映像表示素子である液晶パネル、32はクロスプリズム、33は複数枚のレンズからなる投写レンズ群、34は投写レンズ群33のうち最終段となる出射レンズ、35は反射ミラーである。液晶パネル31で形成された映像光束は投写レンズ群33で拡大され、出射レンズ34から出射する。出射した映像光束は反射ミラー35で反射し、スクリーン等へ投写される。本例では、無機ナノ粒子薄膜を、外気に露出する出射レンズ34と反射ミラー35に適用している。
図6は、無機ナノ粒子薄膜の適用例として投写型映像表示装置30の光学系の例を示す図である。31は映像表示素子である液晶パネル、32はクロスプリズム、33は複数枚のレンズからなる投写レンズ群、34は投写レンズ群33のうち最終段となる出射レンズ、35は反射ミラーである。液晶パネル31で形成された映像光束は投写レンズ群33で拡大され、出射レンズ34から出射する。出射した映像光束は反射ミラー35で反射し、スクリーン等へ投写される。本例では、無機ナノ粒子薄膜を、外気に露出する出射レンズ34と反射ミラー35に適用している。
図7は、図6における出射レンズ34の拡大断面図である。出射レンズ34はプラスチックレンズで、その入射側と出射側にシリケートナノ粒子薄膜20a,20bを形成した。これにより、出射レンズ34の傷付きと吸湿を防止し、かつ図5に示したように、表面での反射損失を低減することで透過率を向上させた。
図8は、図6における反射ミラー35の拡大断面図である。反射ミラー35は、プラスチック又はガラス基材11上にアルミニウムの金属膜12を形成した構造で、金属膜12上にシリケートナノ粒子薄膜20を形成した。これにより、反射ミラー35の傷付きと吸湿を防止できる。
図9は、無機ナノ粒子薄膜の適用例として車両用灯具に使用されるヘッドライト用レンズの例を示す図である。例えば、LED光源13を使用し、プラスチックの投影レンズ14の出射面にシリケートナノ粒子薄膜20を形成した。これにより、投影レンズ14の傷付きと吸湿を防止し、かつ図5に示したように、表面での反射損失を低減することで透過率を向上させた。
なお、車両用灯具は、レンズ表面に付着した塵や空気中の硫化物などのため光学特性が劣化し易い環境で使用される。このような場合、無機ナノ粒子として酸化チタンを用いることにより、上記の効果に加えて、紫外線による光触媒作用(空気中の水分子と反応して自己浄化作用)という特有の効果が得られ、透過率の低下、すなわち投影光の強度低下を防止できる。
図10は、無機ナノ粒子薄膜のフレネルレンズへの適用例を示す図である。プラスチック材のフレネルレンズ15の出射面にシリケートナノ粒子薄膜20を形成した。この場合も、フレネルレンズ15の傷付きと吸湿を防止し、かつ図5に示したように、表面での反射損失を低減することで透過率を向上させることができる。
図11は、無機ナノ粒子薄膜の無機偏光板への適用例を示す図である。無機偏光板16は、ガラス基材17の上に所定間隔で金属細線(アルミニウム)18を配列した構造(ワイヤグリッド構造)である。そしてこれらの表面にシリケートナノ粒子薄膜20を形成した。これにより、無機偏光板16の傷付きと吸湿を防止できる。特に、結露による金属細線18表面の劣化(水分が付着することで加水分解を起こし偏光特性が変化する)を防止し、信頼性が向上する。例えば、煮沸試験にて金属細線18が剥離するまでの耐久時間を調べたところ、薄膜なしの従来構造の無機偏光板は耐久時間が約40分であるのに対し、本実施例の無機偏光板では12時間となり、耐久性が大幅に向上できた。なお、ここで示す無機偏光板16は反射型タイプであるが、金属細線18の上部に光吸収材を設けた吸収型タイプの構造でも同様の効果がある。
以上の実施例では無機ナノ粒子材料としてシリケートや酸化チタンを用いたが、材料はこれに限らず、高硬度の酸化物や窒化物を適宜用いることができ、またこれらの複合材料としても良い。
上記実施例によれば、プラスチックレンズを含む光透過性部材や無機偏光板の表面にシリケートナノ粒子や酸化チタンナノ粒子による保護膜を湿式法により簡単な設備と工程で形成できる。このようなナノ粒子薄膜を形成することで、耐擦傷性、防水性と反射防止効果を併せ持った光学部品を提供することができる。更に、このような光学部品を使用することで、高輝度で信頼性の高い投射型映像表示装置などの光学応用装置を実現できる。
10,11…基材、12…金属膜、13…LED光源、14…投影レンズ、15…フレネルレンズ、16…無機偏光板、17…カラス基材、18…金属細線、20…無機ナノ粒子コーティング薄膜、21…無機ナノ粒子、30…投写型映像表示装置、31…液晶パネル、32…クロスプリズム、33…投写レンズ群、34…出射レンズ、35…反射ミラー。
Claims (8)
- 基材の表面に粒径略15nm以下の無機ナノ粒子からなる薄膜を有し、
該薄膜内の前記ナノ粒子の粒径が前記基材との界面から前記薄膜の表面に向い小さくなるとともに、
該薄膜内に存在する空孔により前記ナノ粒子の相対密度は前記基材との界面から前記薄膜の表面に向い減少することを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項1に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品であって、
前記薄膜は各膜厚位置において前記ナノ粒子の相対密度に依存した実効屈折率を有し、
前記薄膜の表面において前記ナノ粒子の相対密度は略40%以下であり、該薄膜の表面における前記実効屈折率は前記基材の持つ屈折率よりも小さいことを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項2に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品であって、
前記薄膜表面での反射率は前記基材の持つ反射率よりも小さいことを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項2に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品であって、
前記薄膜の膜厚tは、当該光学部品で使用する光の波長λに対し略t=λ/4となるように形成したことを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品であって、
前記無機ナノ粒子はシリケート又は酸化チタンを含むことを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品であって、
前記基材はプラスチックを含むことを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品であって、
当該光学部品は、レンズ、反射ミラー、無機偏光板のいずれかであることを特徴としたナノ粒子薄膜を有する光学部品。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のナノ粒子薄膜を有する光学部品を用いたことを特徴とする光学応用装置。
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