JP7057525B2 - 発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置 - Google Patents

発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置 Download PDF

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Description

本開示は、発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置に関する。
一般に、発光装置は、発光ダイオード(LED)のような発光素子、およびこの発光素子を覆う透光性樹脂を備え、さらに、発光素子からの光の波長を変換させる蛍光体が透光性樹脂に添加された構造が知られている。この発光装置からは、蛍光体からの光と発光素子からの光の両方が取り出されて、混合された光が発せられる。したがって、発光装置から発せられる光の色は、発光素子からの光と蛍光体からの光とのそれぞれの色や発光強度によって決定される。したがって、発光装置は、発光素子の発光波長や蛍光体の添加量にばらつきが大きいと、取り出される光の色調が製品として規格外になる。
特許文献1には、発光色の色補正が可能な発光装置が開示されている。また、特許文献2には、蛍光体を含有する波長変換層の光取出し側に光学フィルターを配置した半導体発光素子が開示されている。さらに特許文献3には、紫外光を発するLED素子と、LED素子の上面を封止する、蛍光粒子を含有する透光性封止部材と、透光性封止部材の上面に紫外光を反射させる誘電体多層膜と、を備えるLED発光装置が開示されている。
特開2015-026698号公報 特開2011-198800号公報 特開2014-222705号公報
しかしながら、いずれの発光装置も、均一な色調の光を高効率で取り出すことのできる発光装置としては、改良の余地がある。また、発光装置の製造における生産性にも改良の余地がある。
本開示に係る実施形態は、均一な色調の光を高効率で取り出すことのできる発光装置を提供する。また、本開示に係る実施形態は、生産性の良い発光装置の製造方法を提供する。
本開示の実施形態に係る発光装置は、発光素子と、前記発光素子を覆い、前記発光素子からの光を透過する透光性部材と、前記透光性部材に含有されており、前記発光素子からの光を波長変換する蛍光体と、第1ナノ粒子が凝集されている第1膜、および前記第1ナノ粒子と異なる屈折率を有する第2ナノ粒子が凝集されている第2膜を含む、ナノ粒子が凝集されている膜が2種以上積層されている多層膜と、を備える。
本開示の実施形態に係る発光装置の製造方法は、発光素子が前記発光素子からの光を透過する透光性部材で覆われており、前記発光素子からの光を波長変換する蛍光体が前記透光性部材に含有されている発光装置を準備する工程と、前記透光性部材上に、第1ナノ粒子を第1溶媒に分散させてなる第1スラリーを塗布することにより前記第1ナノ粒子が凝集されている第1膜と、前記第1ナノ粒子と異なる屈折率を有する第2ナノ粒子を第2溶媒に分散させてなる第2スラリーを塗布することにより前記第2ナノ粒子が凝集されている第2膜と、を積層して多層膜を形成する工程と、を備える。
本開示の別の実施形態に係る発光装置は、発光素子と、前記発光素子を覆い、前記発光素子からの光を透過する透光性部材と、前記透光性部材に含有されており、前記発光素子からの光を波長変換する蛍光体と、前記透光性部材上に設けられた多層膜と、を備え、前記発光素子からの光のピーク波長をλで表したとき、前記多層膜における膜の少なくとも一つが、膜厚dおよび前記波長における屈折率nが、n・d=(2N-1)/4・λ(N:任意の自然数)の関係を有し、さらに、前記多層膜における膜の少なくとも一つが、膜厚dおよび前記波長における屈折率n(ただし、n≠n)が、n・d=(2N-1)/4・λ(N:任意の自然数)の関係を有する。あるいは本開示の別の実施形態に係る発光装置は、前記蛍光体からの光のピーク波長をλ´で表したとき、前記多層膜における膜の少なくとも一つが、膜厚d´および前記波長における屈折率n´が、n´・d´=N/2・λ´(N:任意の自然数)の関係を有し、さらに、前記多層膜における膜の少なくとも一つが、膜厚d´および前記波長における屈折率n´(ただし、n´≠n´)が、n´・d´=N/2・λ´(N:任意の自然数)の関係を有する。
本開示の実施形態に係る表示装置は、前記発光装置を備える照明装置と、少なくとも青色、緑色、赤色を呈する複数の着色部を有するカラーフィルターを備えて前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルと、を有する。
本開示の実施形態によれば、均一な色調の光を高効率で取り出すことのできる発光装置を提供することができる。また、本開示の実施形態によれば、生産性の良い発光装置の製造方法を提供することができる。
実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す断面図である。 実施形態に係る発光装置の多層膜の構成を模式的に示す、多層膜の部分断面図である。 実施形態に係る発光装置の動作を説明するためのモデルで、発光装置の部分断面図である。 実施形態に係る発光装置の発光スペクトルと3色のカラーフィルターの透過スペクトルとのマッチングを示す概念図である。 実施形態に係る発光装置からの光、ならびに発光装置の発光素子および蛍光体からの光のカラーフィルター透過後の色度座標を示す。 実施形態に係る発光装置の製造方法の流れを示すフローチャートである。 シミュレーションによるTiO/SiOの5層膜の反射スペクトル、ならびに発光装置の発光素子および蛍光体からの光の発光スペクトルを示すグラフである。 TiO,SiOのナノ粒子がそれぞれ凝集されている膜を交互に積層した3層膜または5層膜を設ける前後の発光装置の発光強度の変化率を示すグラフである。
実施形態を、以下に図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための発光装置を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示に過ぎない。そして、図面に示す部材は、説明を明確にするために、大きさや位置関係等を誇張していることがあり、また、形状を単純化していることがある。
〔発光装置〕
本実施形態に係る発光装置について、図1および図2を参照して説明する。図1は、実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す断面図である。図2は、実施形態に係る発光装置の多層膜の構成を模式的に示す、多層膜の部分断面図である。図2におけるナノ粒子71a,72aの形状および粒径、ならびに高屈折率層71および低屈折率層72の1層あたりの積み重ねの個数は、単なる例示に過ぎない。
発光装置10は、発光素子1と、発光素子1を覆い、発光素子1からの光を透過する透光性部材5と、透光性部材5に含有されており、発光素子1からの光を波長変換する蛍光体6と、多層膜7と、を備える。多層膜7は、第1ナノ粒子71aが凝集されている高屈折率層71、および第1ナノ粒子71aと異なる屈折率を有する第2ナノ粒子72aが凝集されている低屈折率層72を含む、ナノ粒子が凝集されている膜が2種以上積層されている。発光装置10は、さらに、光反射性部材2と、リードフレーム3a,3cと、ワイヤ4と、を備える。なお、透光性部材5は、透明であるとして、図1においてハッチング等を付さずに表す。発光装置10は、光反射性部材2に形成された凹部の開口から上方へ、所定の色調の白色光を発する。本明細書においては、別途記載のない限り、図1における上下を同じく上下として説明する。
(発光素子)
発光素子1は、発光装置10における光源であり、光反射性部材2に形成された上側に開口した凹部に1個収容され、凹部の底面に設けられたリードフレーム3a上に載置されている。本実施形態において、発光素子1は、上面にn側、p側の一対の電極(図示省略)を備えるフェイスアップ実装型の発光素子であり、これらの電極が、ワイヤ4でリードフレーム3a,3cに接続されている。
発光素子1は、例えば発光ダイオード(LED)であり、任意の波長の光を発光するものを選択することができ、青色光(波長430~475nm)を発光するものが好ましい。このようなLEDとして、例えば窒化物系半導体InAlGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y<1)を用いることができる。本実施形態において、発光素子1は、波長λ=450nmをピークとする青色光を発光するように設計されたものであり、実際に発光した光のピーク波長λは、設計値λ0と同値またはその近傍の値である。また、発光素子1は、形状や大きさ等を目的に応じて適宜選択することができる。
(光反射性部材)
光反射性部材2は、発光装置10の外装を構成し、発光素子1およびリードフレーム3a,3cを支持する基台であり、また、光を効率的に上方へ発するための光反射体である。さらに、光反射性部材2は、発光装置10の製造において、透光性部材5および多層膜7を形成するための堰になる。光反射性部材2は、外形が、リードフレーム3a,3cの並び方向に長い略直方体で、上方に広がって開口した凹部が形成されている。また、光反射性部材2は、この他に、例えば発光装置10の極性を識別するための切欠け等が形成されていてもよい。光反射性部材2の凹部は、発光素子1を収容し、さらにワイヤ4によるワイヤボンディングが可能な大きさであり、凹空間が四角錐台に形成されて、傾斜した側面で光を主に上方へ反射させる。また、光反射性部材2は、リードフレーム3a,3cと共にパッケージ20を構成し、リードフレーム3a,3cをそれぞれ凹部の内外に貫通されるように支持する。
光反射性部材2は、基台として必要な強度(硬さ)を有し、前記形状に成形することのできる絶縁材料で形成されている。光反射性部材2は、具体的には、母材として、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、またはこれらの樹脂を少なくとも一種以上含むハイブリッド樹脂等の樹脂に、光反射性物質を添加したもので形成することができる。光反射性物質の材料としては、Ti,Zr,Nb,Al,Siの酸化物や、AlN,MgF,BN等を適用することができ、酸化チタン(TiO)が好ましい。
(リードフレーム)
リードフレーム3a,3cは、発光装置10の外部から発光素子1に電流を供給するための配線である。リードフレーム3aは、正極として、ワイヤ4で発光素子1のp側電極に接続される。リードフレーム3cは、負極として、別のワイヤ4で発光素子1のn側電極に接続される。リードフレーム3a,3cは、平板状であり、発光装置10において板面を水平にして光反射性部材2に支持されている。詳しくは、リードフレーム3a,3cは、光反射性部材2の凹部の底面上で互いに離間して光反射性部材2の長手方向に並べられ、それぞれが外側へ突出するように凹部の側壁を貫通して設けられる。また、リードフレーム3aは、凹部の底面において、発光素子1を載置されるために、リードフレーム3cよりも長く設けられている。リードフレーム3a,3cの光反射性部材2の凹部の底面上における領域は、インナーリード部と称し、ワイヤボンディング領域であり、また、光反射面を構成する。一方、リードフレーム3a,3cの光反射性部材2の外側へ突出させた領域は、アウターリード部と称し、発光装置10の外部の配線等に接続される。発光装置10において、アウターリード部は、インナーリード部から連続して平板状に示されているが、例えば光反射性部材2の下面側へ折り曲げられていてもよい。リードフレーム3a,3cは、CuやCu合金等の金属の板材で形成され、さらに、少なくともインナーリード部の上面に、良好な光反射面とするためにAgめっき等を施されていることが好ましい。
(ワイヤ)
ワイヤ4は、発光素子1のp側、n側の電極とリードフレーム3a,3cのインナーリード部とを接続する導線であり、ワイヤボンディング用のワイヤ、例えばAu線である。
(透光性部材)
透光性部材5は、光反射性部材2の凹部に充填されて設けられ、発光素子1をワイヤ4と共に封止してこれらを外部環境から保護する封止部材である。また、透光性部材5は、蛍光体6が設けられるための母材である。透光性部材5は、絶縁性で光を透過する材料で形成され、熱硬化性樹脂、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂等で形成される。
(蛍光体)
蛍光体6は、透光性部材5中に分散され、発光素子1が発光した青色光で励起されて、それぞれ特定の波長の光を放出する。蛍光体6は、緑色光、黄色光、または赤色光に変換するものが好ましい。発光装置10は、青色光と組み合わせて所望の色調の光が得られるように、1種類または2種類以上の蛍光体を備え、本実施形態においては、蛍光体6として2種類の蛍光体61,62を用いる。蛍光体61,62は、発光素子1が発光した青色光で励起され、蛍光体61は緑色光(ピーク波長540nm)を、蛍光体62は赤色光(ピーク波長630nm)を、それぞれ放出するものとする。
蛍光体61,62の配合、ならびに透光性部材5における含有量および分散状態等は、発光装置10から取り出される光が所望の色調および光量(強度)になるように、多層膜7の構造と併せて設計される。蛍光体61,62は、透光性部材5中に略均一に分散されているが、例えば、発光素子1の近傍に偏って多く分散するように透光性部材5中に沈降させてもよい。
(多層膜)
多層膜7は、透光性部材5の上、すなわち発光装置10の光の出射方向の側に設けられて、透光性部材5を透過して到達した光を、一部は透過させて発光装置10の外である上方へ出射させ、その他は下方へ反射させて透光性部材5に戻す。発光装置10において、多層膜7は、透光性部材5と共に光反射性部材2の凹部に設けられ、透光性部材5の上面の全体を被覆している。多層膜7は、分布ブラッグ反射器(Distributed Bragg Reflector:DBR)膜として機能し、青色光を選択的に強く反射させることにより、透光性部材5に含有された蛍光体61,62による波長変換効率を高くする。
多層膜7は、互いに屈折率の異なる2種類以上の膜を積層してなる2層以上の多層膜であり、2種類の膜であれば交互に積層され、3種類以上の膜であれば、同じ種類(同じ屈折率)の膜が連続しないように積層されている。本実施形態において、多層膜7は、高屈折率層71と低屈折率層72の2種類の膜を交互に繰り返し積層してなり、透光性部材5の側である下から、層71,72,71,72,71の順に積層した5層膜である。なお、多層膜7において、高屈折率層71、低屈折率層72の「高屈折率」、「低屈折率」とは、相対的なものである。また、本明細書において、「屈折率」とは、別途記載のない限り、発光素子1が発光した光のピーク波長λにおける値とする。
多層膜7は、高屈折率層71と低屈折率層72の積層の繰り返しの数、すなわちペア数が多いほど、光の反射率が高くなる。また、多層膜7は、層数がある程度多い方が、後記するように、2以上の所望の波長域における反射率を個別に制御し易い。多層膜7は、一方で、層数が多いと全体が厚くなるので光の減衰が増大して、発光装置10の光の取出し効率が低下する。多層膜7のペア数は、後記するように、主に発光素子1が発光した青色光の反射率を所望の高さとするように、高屈折率層71と低屈折率層72の各屈折率n,n等に基づいて設計される。また、多層膜7は、最上層に高屈折率層71を設けることにより、発光装置10の外部である空気との屈折率の差をより大きくして、上面での光の反射率を高くしている。なお、発光装置10において、高屈折率層71は、屈折率が透光性部材5に対して十分な差があるものとする。
多層膜7を構成する高屈折率層71および低屈折率層72は、それぞれ、ナノ粒子71a,72aが凝集して形成された膜である。「ナノ粒子」とは、例えば、粒径が1nm以上100nm以下の粒子である。ナノ粒子71a,72aの粒径は、動的光散乱法、拡散法、回折法等により測定することができる。また、「ナノ粒子が凝集されている膜」は、後記製造方法にて説明するように、粒子状の材料である一次粒子を溶媒に分散させたスラリーとして、被膜対象物に塗布して、塗膜中で一次粒子を凝集させることにより形成される。ただし、スラリー中で、一次粒子の他に後記の二次粒子が混合されている場合もある。また、「ナノ粒子が凝集されている膜」における「ナノ粒子」は、一次粒子、または複数個の一次粒子が密に凝集して形成された二次粒子(凝集粒子)、あるいはこれらの両方である。したがって、一次粒子は、高屈折率層71および低屈折率層72におけるナノ粒子71a,72aとなる二次粒子よりも、粒径が小さいことが好ましい。一次粒子の粒径は、顕微鏡観察やBET法等により測定することができる。一次粒子の粒径は、平均値または中央値で定義することができ、好ましくは50nm以下であり、小さいほど、高屈折率層71、低屈折率層72の透明性が高くなって、伝播する光の減衰が抑制される。一次粒子の粒径は、実用上、5nm以上が好ましい。
ナノ粒子が凝集されている膜は、ナノ粒子の体積が占める割合(充填率)が100%に近いほど、屈折率等の特性が一次粒子の材料に近いものになり易い。ナノ粒子が凝集されている膜は、ナノ粒子同士の間隙に、例えばバインダとして樹脂、または空気、さらにスラリーに添加した微量の分散剤等を含有し、ナノ粒子の充填率が低いほど間隙のこれらの物質に特性が影響される。高屈折率層71は、ナノ粒子71aの充填率が50%以上であることが好ましく、ナノ粒子71a以外に、前記の樹脂や空気等を間隙に含有してもよい。樹脂には、透光性部材5として挙げたものを適用することができる。同様に、低屈折率層72は、ナノ粒子72aの充填率が50%以上であることが好ましく、ナノ粒子72a以外に、前記の樹脂や空気等を間隙に含有してもよく、特に、空気を含有することにより屈折率を低くすることができる。ただし、例えば低屈折率層72が空気による間隙を有する場合には、その上層に高屈折率層71を形成する際に、塗布されたスラリー中の一次粒子が前記間隙に含浸しない程度に、ナノ粒子72aの充填率が高いことが好ましい。ナノ粒子が凝集されている膜においては、ナノ粒子の充填率を、例えば、膜厚を測定して、スラリーの配合および単位面積あたりの塗布量から算出することができる。高屈折率層71および低屈折率層72の、ナノ粒子71a,72aの粒径および充填率は、一次粒子の粒径やスラリーの配合等によって制御される。
多層膜7での光の反射率を高くするために、接する2つの膜同士、すなわち高屈折率層71と低屈折率層72は、発光素子からの光のピーク波長λにおける屈折率の互いの差が十分に大きいことが好ましい。または、第1ナノ粒子71aと第2ナノ粒子72aとは、発光素子からの光のピーク波長λにおける屈折率の互いの差が十分に大きいことが好ましい。具体的には屈折率の差が0.05以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.2以上であることがさらに好ましく、差が大きいほど多層膜7での反射率が高くなる。このような高屈折率層71および低屈折率層72を得るために、それぞれを形成するナノ粒子71a,72aとして、金属の酸化物、フッ化物、窒化物等から屈折率が十分な差で異なる2種類を選択される。例えば、高屈折率層71のナノ粒子71aに、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、ジルコニア(ZrO)、アルミナ(Al)等が、低屈折率層72のナノ粒子72aに、シリカ(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)等が、それぞれ挙げられる。本実施形態では、ナノ粒子71aにはTiOが、ナノ粒子72aにはSiOが、それぞれ適用される。なお、前記したように、高屈折率層71、低屈折率層72の屈折率n,nは、ナノ粒子71a,72aの材料TiO,SiOの屈折率だけでなく、充填率等にも影響される。そのため、高屈折率層71、低屈折率層72は、それぞれ試作等を行って屈折率n,nを予め計測することが好ましい。
多層膜7は、発光素子1が発光した青色光を選択的に強く反射させる。そのために、高屈折率層71および低屈折率層72はそれぞれ、膜厚d,dが屈折率n,nと共に設計され、一例として、下式(1)、(2)の関係を有することにより波長λの光の反射光の強度を最大とすることができる。高屈折率層71、低屈折率層72の各膜厚d,dは、例えば、膜を断面にして電子顕微鏡による観察によって測定することができる。また、下式(1)、(2)の「N」は任意の自然数であり、多層膜7の層71,72,71,72,71のそれぞれで異なる数値であってもよい。ただし、高屈折率層71、低屈折率層72が厚いと伝播する光を吸収して減衰させるので、Nはより小さいことが好ましい。また、ナノ粒子が凝集されている膜は、厚膜化するとひび割れ等の欠陥を生じ易く、1層の膜厚は750nmを超える厚さに形成することは困難である。高屈折率層71および低屈折率層72の各膜厚d,dは、スラリーの配合や単位面積あたりの塗布量によって制御される。
・d=(2N-1)/4・λ ・・・式(1)
・d=(2N-1)/4・λ ・・・式(2)
多層膜7は、発光素子1が発光した青色光を強く反射させると共に、蛍光体61,62で波長変換された緑色光や赤色光の透過光がより強いことが好ましい。一例としては、高屈折率層71、低屈折率層72について、式(1)、(2)の「N」の値を変えて膜厚d,dを調整して、緑色光または赤色光のピーク波長λ´における屈折率n´,n´と膜厚d,dとの積(光学膜厚)が、下式(3)、(4)の関係を有することにより波長λ´の光の反射光の強度を最小とすることができる。ただし、式(1)と式(3)、式(2)と式(4)をそれぞれ両立させることは困難な場合があり、さらに、2種類の蛍光体61,62それぞれからの光の両方に対応することは実用的ではない。そこで、シミュレーションによって、発光素子1からの青色光、および蛍光体61,62からの緑色光と赤色光の3つの波長の光に対して、それぞれ所望の反射率となる高屈折率層71、低屈折率層72の膜厚d,dやペア数を設計することが好ましい。このような構造の多層膜7は、発光素子1からの青色光を強く反射させるだけでなく、蛍光体61,62で波長変換された光を多く透過させるので、波長変換効率をさらに高めて蛍光体61,62の含有量がいっそう低減し、また、発光装置10の光の取出し効率を高めることができる。
´・d=N/2・λ´ ・・・式(3)
´・d=N/2・λ´ ・・・式(4)
式(1)、(2)やシミュレーションにおける波長「λ」は、理想的には、発光装置10に搭載されている発光素子1が発光した光のピーク波長の実測値であるが、これに限られず、例えば近似的に発光素子1が発光した光のピーク波長の設計値λを適用してもよい。同様に、波長「λ´」は、理想的には発光装置10において蛍光体61,62が放出した光のピーク波長の実測値であるが、例えば近似的に蛍光体61,62が放出した光のピーク波長の設計値でもよい。それぞれの光の波長の実測値は、後記するように、発光装置10の製造時に計測することができる。一方で、多層膜7を構成する高屈折率層71および低屈折率層72のそれぞれは、実際の膜厚、さらには屈折率が、ナノ粒子71a,72aの粒径や凝集状態(充填率)等によってある程度の面内ばらつきを有する。このような高屈折率層71と低屈折率層72を積層した多層膜7は、波長λの光の反射率が設計値よりも低くなる傾向があるため、試作等により、実際の反射率を計測してペア数等を設計することが好ましい。高屈折率層71および低屈折率層72のそれぞれの膜厚や屈折率の面内ばらつきの程度は、それぞれを形成するスラリーにおける一次粒子の粒径、溶媒や分散剤の種類および配合、塗布条件および塗布量等によって制御することができ、数%程度以下ないし1%程度以下とすることが好ましい。
以上のことから、異なる実施形態に係る発光装置として、以下のように構成しても構わない。すなわち、発光装置は、発光素子と、前記発光素子を覆い、発光素子からの光を透過する透光性部材と、透光性部材に含有されており、発光素子からの光を波長変換する蛍光体と、前記透光性部材上に設けられた多層膜と、を備え、前記発光素子からの光のピーク波長をλで表したとき、前記多層膜における膜の少なくとも一つは、膜厚dおよび前記波長における屈折率nが、n・d=(2N-1)/4・λ(N:任意の自然数)の関係を有し、さらに、前記多層膜における膜の少なくとも一つは、膜厚dおよび前記波長における屈折率n(ただし、n≠n)が、n・d=(2N-1)/4・λ(N:任意の自然数)の関係を有する。発光装置は、多層膜が、この範囲の膜厚を満たす膜を含むことによって発光素子からの青色発光の反射を強め、このことで蛍光体での青色光の吸収を増加させ、緑色発光、赤色発光のそれぞれの発光を強めることのできる発光装置を提供することができる。また、このことで緑色域における発光素子からの発光を相対的に低くすることができる。
また、異なる実施形態に係る発光装置として、以下のように構成しても構わない。すなわち、発光装置は、発光素子と、前記発光素子を覆い、発光素子からの光を透過する透光性部材と、透光性部材に含有されており、発光素子からの光を波長変換する蛍光体と、前記透光性部材上に設けられた多層膜と、を備え、前記蛍光体からの光のピーク波長をλ´で表したとき、前記多層膜における膜の少なくとも一つは、膜厚d´および前記波長における屈折率n´が、n´・d´=N/2・λ´(N:任意の自然数)の関係を有し、さらに、前記多層膜における膜の少なくとも一つは、膜厚d´および前記波長における屈折率n´(ただし、n´≠n´)が、n´・d´=N/2・λ´(N:任意の自然数)の関係を有する。発光装置は、多層膜が、この範囲の膜厚を満たす膜を含むことによって、蛍光体からの緑色発光、赤色発光の反射を弱めることで発光装置から放出されるそれぞれの発光を強め、青色と緑色の間の中間の光強度を抑えることができる。
これらの異なる実施形態に係る発光装置は、前記多層膜が誘電体多層膜であることが好ましい。
〔発光装置の動作〕
本実施形態に係る発光装置の動作について、図1および図3を参照して説明する。図3は、実施形態に係る発光装置の動作を説明するためのモデルで、発光装置の部分断面図である。発光装置10を駆動すると、外部電源からリードフレーム3a,3cおよびワイヤ4を経由して発光素子1に電流が供給され、発光素子1が発光する。発光素子1が発光した青色光Lは、透光性部材5を伝播し、その際、青色光Lの一部が透光性部材5に分散された蛍光体61または蛍光体62に当たって、緑色光Lまたは赤色光Lに変換される。また、発光素子1から直接にまたは透光性部材5を伝播して、光反射性部材2の凹部の各面にまたは底面上のリードフレーム3a,3cのインナーリード部に到達した光は、反射して、発光素子1内または透光性部材5を再び伝播する。そして、透光性部材5の上面から多層膜7に到達した青色光L、緑色光L、赤色光Lは、多層膜7を透過し、混色して白色光として発光装置10の外へ取り出される。このとき、光の一部が、特に青色光Lが強く、多層膜7で反射して透光性部材5へ戻る。透光性部材5に戻った光は、再び透光性部材5を伝播し、その際に、青色光Lが蛍光体61,62に当たると緑色光L、赤色光Lに変換される。そして、光は、光反射性部材2の凹部の各面等で反射して、多層膜7をさらに一部が透過して発光装置10の外へ取り出される。
このように、発光装置10においては、多層膜7によって、青色光Lの多くが透光性部材5を繰り返し伝播するので、蛍光体61,62に当たる機会が多くなり、波長変換効率を高くすることができる。したがって、青色光L、すなわちピーク波長λの光の多層膜7での反射率が高いほど、発光装置10の外へ取り出される光は、青みから赤み(色度x)、緑み(色度y)がそれぞれより強くなる。さらに、緑色光L、赤色光Lの多層膜7での透過率が高いほど、赤み、緑みがいっそう強くなる。すなわち、多層膜7について、波長λの光の反射率、あるいはさらに波長λ´の光の透過率を調整することにより、多層膜7に到達する前の光から発光装置10の外へ取り出された光への色度のシフト量を制御して、取り出された光を所望の色調にすることができる。なお、色度x,yとは、光の色の特性を表すために用いられ、例えば、国際照明委員会(CIE)のXYZ表色系の色度図に基づいて数値化して表される値である。色度は、市販の色度計等を用いて測定することができる。言い換えると、発光装置10において、多層膜7に到達する前の光の色調にばらつきがあっても、前記光の色調に応じて多層膜7が波長λの光の反射率等を調整して形成されることによって、これを補正することができる。多層膜7による光の色度のシフト量は、後記製造方法にて説明するように、発光装置10の製造において多層膜7を形成する前に光の色度を計測して、それに基づいて設定することができる。
〔表示装置使用時〕
本実施形態に係る発光装置とカラーフィルターとを組み合わせた表示装置について説明する。図4は、実施形態に係る発光装置の発光スペクトルと3色のカラーフィルターの透過スペクトルとのマッチングを示す概念図である。図5は、実施形態に係る発光装置からの光、ならびに発光装置の発光素子および蛍光体からの光のカラーフィルター透過後の色度座標を示す。
表示装置として、上記の発光装置を備える照明装置と、少なくとも青色、緑色、赤色を呈する複数の着色部を有するカラーフィルターを備えて前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルと、を有する。具体例として、表示装置として液晶表示装置である。照明装置はバックライトであり、発光装置のみでもよく、導光板と発光装置とを組み合わせたものでもよい。表示パネルとして液晶を用い、表示パネルにカラーフィルターを有する。この表示装置は以下の効果を奏する。
液晶表示装置は、発光装置10と導光板とを備えるバックライトにおいて、光取出し側に液晶表示パネルおよびカラーフィルターを設ける。カラーフィルターは、少なくとも青色、緑色、赤色を呈する着色部を有する。バックライトは、カラーフィルターを設けることによって、これを透過した光の赤色、緑色の色純度を高めることが可能となり、液晶表示装置とした際の色再現範囲を拡大することができる。つまり、発光装置10は、多層膜7を設けることで、青色領域の発光ピークはやや低下するが、緑色領域の発光ピーク、赤色領域の発光ピークが共に上昇する。一般に液晶表示装置において、カラーフィルターは、緑色の領域では緑色蛍光体からの緑色光以外に発光素子からの青色光の短波長成分や赤色蛍光体からの赤色光の長波長成分も一部透過してしまい、緑色の色純度は低下してしまう。これに対して、上記の発光装置では多層膜を有しているため、多層膜を有していないものに比べて緑色領域において、青色光や赤色光に対して相対的に緑色光の強度が強いため、緑色の色純度を高めることができると考えられる。また、赤色の領域においても赤色の色純度を高める同様の作用があると考えられる。これにより、発光装置10をバックライトに使用し、カラーフィルターを持つ表示パネルと組み合わせることで、表示装置に使用した際、深緑や深赤の色を発光することができる。このように、色再現範囲の面積の広い表示装置を提供することができる。
〔発光装置の製造方法〕
本実施形態に係る発光装置の製造方法について、図6を参照して説明する。図6は、実施形態に係る発光装置の製造方法の流れを示すフローチャートである。
発光装置の製造方法は、光反射性部材に発光素子が載置されて、蛍光体を含有する透光性部材で前記発光素子が覆われている発光装置を準備する工程S10と、多層膜を形成する多層膜形成工程S30と、を備える。また、前記の発光装置を準備する工程S10は、発光素子を準備する発光素子準備工程S11と、リードフレームと組み合わせて光反射性部材を形成してパッケージを準備するパッケージ準備工程S12と、を行った後に、発光素子をパッケージに実装する発光素子実装工程S13、透光性部材を形成する透光性部材形成工程S14を順に行う。発光素子準備工程S11とパッケージ準備工程S12とは、互いに独立した工程であり、順不同に、また、並行して行うことができる。さらに、発光素子を発光させて透光性部材を透過した光の色度を計測する色度計測工程S20を行った後に、多層膜を形成する多層膜形成工程S30を行って、発光装置を得ることができる。
(発光素子準備工程)
発光素子準備工程S11において、発光素子1を準備する。一例として、サファイア等からなる基板に窒化物半導体を成長させて、n型半導体層、活性層(発光層)、p型半導体層を順次積層する。次に、一部の領域におけるp型半導体層および活性層を除去してn型半導体層を露出させ、n型半導体層、p型半導体層のそれぞれの上面に接続する電極を形成する。そして、1枚の基板上に二次元配列された状態の発光素子1を1個ずつに切断、分割する。
(パッケージ準備工程)
パッケージ準備工程S12において、パッケージ20を準備する。まず、所望の厚さのCu板を打ち抜き加工等によりリードフレーム3a,3cの形状に成形し、Agめっきを施して、リードフレーム3a,3cを準備する。次に、光反射性物質を添加した樹脂材料で、射出成形等により、光反射性部材2をリードフレーム3a,3cを挟んだ状態で形成して、パッケージ20とする。
(発光素子実装工程)
発光素子実装工程S13において、発光素子1をパッケージ20に実装する。光反射性部材2の凹部の底面上のリードフレーム3aに、発光素子1の下面を接着剤等で固定する。次に、ワイヤボンディングを行って、ワイヤ4で発光素子1の電極とリードフレーム3a,3cのインナーリード部とを接続する。
(透光性部材形成工程)
透光性部材形成工程S14において、透光性部材5を形成する。蛍光体61,62を含有した樹脂材料を、光反射性部材2の凹部にディスペンサー等で所定量滴下する。そして、加熱処理等の当該樹脂材料に応じた処理を行って凹部の樹脂材料を硬化させて、蛍光体61,62を含有した透光性部材5を形成する。
(色度計測工程)
色度計測工程S20において、リードフレーム3a,3cのアウターリード部に電源を接続して発光素子1に電流を供給して発光させ、透光性部材5を透過した光の色度を計測する。計測した光の色度のx,y値から、完成後の発光装置10として所望の色調の光への必要な色度のシフト量Δx、Δyを算出する。
(多層膜形成工程)
多層膜形成工程S30において、多層膜7を透光性部材5上に形成する。まず、高屈折率層71および低屈折率層72を形成するそれぞれのスラリーを調製する。TiO、SiOの各一次粒子を、トルエンやエタノール等の有機溶剤に分散させてスラリーを得る。このとき、必要に応じて、一次粒子に予め表面処理を施したり、スラリーにアクリル系等の高分子系分散剤を添加して、一次粒子を均一に分散させたりすることが好ましい。そして、得られた2種類のスラリーを交互に透光性部材5上に塗布する。スラリーの塗布方法は、単位面積あたりの塗布量を制御可能な方法であればよく、ポッティング法、インクジェット法、スプレー法、スピンコート法、ディッピング法等が挙げられる。本実施形態においては、高屈折率層71および低屈折率層72は、平面視サイズが光反射性部材2の凹部の形状によって決定されているので、スラリーの塗布量を制御すればよく、ここではポッティング法を適用して、透光性部材形成工程S14と同様にディスペンサー等を使用することができる。
まず、高屈折率層71を形成するスラリーを乾燥後に膜厚dとなる量で、光反射性部材2の凹部の透光性部材5上に、全面に広がるように滴下する。そして、透光性部材5上のスラリーを乾燥させると、有機溶剤が揮発すると共にTiOの一次粒子が凝集して、TiOのナノ粒子が凝集されている膜になる。このときの乾燥方法は、自然乾燥、温風、オーブン等を使用することができる。また、乾燥時間は、乾燥方法ならびにスラリーの配合や滴下量に応じて、少なくとも1秒間ないし数十秒間とすることができ、その上に塗布されるスラリーと混合しなければよく、生産性が低下しない程度が好ましい。次に、低屈折率層72を形成するスラリーを同様に、乾燥後に膜厚dとなる量に滴下する。以下、同様の作業を繰り返し、最上層の高屈折率層71を形成するスラリーを滴下した後に、オーブンや温風の送風、または自然乾燥等で5層すべてを完全に乾燥させて、多層膜7が形成される。
多層膜7は、色度計測工程S20で算出した光の色度のシフト量Δx、Δyに基づいて、波長λの光の反射率および波長λ´の光の透過率を設定し、このような反射率等となる高屈折率層71と低屈折率層72のペア数や、膜厚d,dを設計して形成することが好ましい。例えば、計測した光の色度のx,y値が標準値よりも小さい場合は、ペア数を増やして、多層膜7による色度のシフト量を大きくすることができる。すなわち、発光装置10の1台毎に、色度計測工程S20で計測した光の色度に応じて、高屈折率層71および低屈折率層72の膜厚d,dを設定してスラリーの滴下量を調整したり、積層数を変えたりすることができる。
さらに、高屈折率層71および低屈折率層72は、膜厚d,dが、発光素子1が発光した光のピーク波長λや蛍光体61,62からの光のピーク波長λ´の実測値に基づいて設計されてもよい。例えば、色度計測工程S20において、光の色度と共に発光強度を計測して、ピーク波長としてλ,λ´を得ることができる。あるいは、発光素子準備工程S11において発光素子1が分割される前または後に、あるいは発光素子実装工程S13の次に、発光素子1を発光させて光のピーク波長λを計測してもよい。
本実施形態に係る発光装置の製造方法は、発光装置の1台毎に多層膜の各膜の膜厚や層数等を変えることが容易であり、発光素子が発光する光の波長や蛍光体の含有量等のばらつきにかかわらず、所望の色調の光が取り出せる発光装置が得られる。また、多層膜の各膜をポッティング法等により、所定領域に限定して形成することができるので、マスク等を設けなくてよい。
以上のとおり、本実施形態に係る発光装置は、発光素子が発光する光の波長や蛍光体の含有量等のばらつきにかかわらず、均一な色調の光が取り出され、かつ、蛍光体による波長変換効率および光の取出し効率が高く、また、生産性良く製造することができる。
(変形例)
多層膜7は、高屈折率層71、低屈折率層72の1層以上について、発光素子1が発光した青色光をレイリー散乱させる構造としてもよく、この場合、最下層の高屈折率層71に適用して、ナノ粒子71aの粒径を調整することが好ましい。また、多層膜7は、最下層に低屈折率層72を設けてもよく、特に低屈折率層72の方が透光性部材5との屈折率の差が大きい場合には反射率を高くすることができる。また、多層膜7は、最上層に低屈折率層72を設けてもよく、発光装置10の外部である空気との屈折率の差を小さくすることによって、上面での光の透過率を高くして、光の取出し効率を高めることができる。
また、発光装置10は、透光性部材5が、上面を光反射性部材2の上面(凹部を囲む縁の上面)に高さを合わせて設けられて、多層膜7が、透光性部材5の上面およびその外側の光反射性部材2の上面に形成されていてもよい。このような構造により、光反射性部材2の凹部を囲む縁が、多層膜7でコーティングされて強度が向上する。また、発光装置10は、透光性部材5の一部が露出するように、多層膜7が形成されていてもよく、露出面積によって取り出される光の色調を調整することができる。
以下、実施例について説明する。図7は、シミュレーションによるTiO/SiOの5層膜の反射スペクトル、ならびに発光装置の発光素子および蛍光体からの光の発光スペクトルを示すグラフである。図8は、TiO,SiOのナノ粒子がそれぞれ凝集されている膜を交互に積層した3層膜または5層膜を設ける前後の発光装置の発光強度の変化率を示すグラフである。実施例においては、多層膜として3層膜または5層膜を設けた発光装置のサンプルを作製して、多層膜を設ける前後に取り出された光の発光スペクトルおよび色度を計測し、発光強度および色度の多層膜による変化、ならびにシミュレーションによる多層膜の反射率との対比を検証した。
3層膜はTiO/SiO/TiO、5層膜はTiO/SiO/TiO/SiO/TiOの順に積層したものである。また、青色光の反射率が高く、かつ緑色光および赤色光の反射率がほぼ0%となるように、シミュレーションより膜厚を設計して、TiO膜:90nm、SiO膜:130nmとした。なお、シミュレーションにおいては、屈折率を、TiO膜:2.70、SiO膜:1.46、多層膜の下側の透光性部材をシリコーンとして1.53、外部の空気を1.0とし、波長による変化がないものとして反射スペクトルを得た。
発光装置のサンプルには、発光素子として、発光波長が設計値で450nmであるLEDを使用した。この発光素子をサイドビュー型発光装置用のパッケージに実装し、蛍光体を添加したシリコーン樹脂で封止して、蛍光体を含有する透光性部材を形成した。蛍光体には、緑色光(ピーク波長540nm)を放出するものとしてSi6-zAl8-z:Eu(βサイアロン蛍光体)、赤色光(ピーク波長630nm)を放出するものとしてKSiF:Mn(KSF蛍光体)の2種類を使用した。この透光性部材を形成した段階で、発光素子に電流を供給して発光させて発光スペクトルおよび色度を計測した。さらに、以下の手順で多層膜を透光性部材上に形成して、発光装置のサンプルとした。
TiO膜、SiO膜を形成するためのそれぞれのスラリーを調製した。溶媒としてトルエンに、平均粒径30nmのTiO粒子を0.5wt%、分散剤0.2wt%と共に分散させた。また、溶媒としてエタノールに、平均粒径25nmのSiO粒子を0.5wt%、分散剤0.2wt%と共に分散させた。TiO粒子を分散させたスラリーを、粒子濃度に基づいて、厚さが90nmになるように算出した量で、ジェットディスペンサーでノズル径100μmのノズルから透光性部材上に0.7mm間隔で吐出した。その後、約10秒間放置して自然乾燥させて、TiOナノ粒子が凝集されている膜を透光性部材上に形成した。この膜の上に、SiO粒子を分散させたスラリーを、厚さが130nmになるように算出した塗布量で同様に塗布して自然乾燥させて、SiOナノ粒子が凝集されている膜を形成した。これらの作業を交互に行って、TiO/SiOの3層膜または5層膜を形成し、最後に約110℃のオーブンで120分間乾燥させて多層膜とし、発光装置のサンプルを得た。また、参考例として、SiO膜、TiO膜をそれぞれ単層で透光性部材上に設けた発光装置のサンプルを作製した。
作製したサンプルについて、再び、発光素子を発光させて発光スペクトルおよび色度を計測した。多層膜を形成する前に対する、波長別の発光強度の変化率および色度のシフト量を算出した。なお、発光強度の変化率は、変化しないときを100%で表す。
Figure 0007057525000001
発光装置は、多層膜によって、波長450nm近傍の発光強度が低下し、かつ、波長540nm近傍、波長630nm近傍の2つの波長域で発光強度が高くなり、さらに積層数を多くすることにより、それぞれにおいて変化率がいっそう大きくなった。その結果、光の色度x,yが+方向にシフトし、さらに5層膜でより大きくシフトした。多層膜によって発光強度が低下する波長域は、シミュレーションによる5層膜の反射スペクトルの極大値に概ね合致する。ただし、シミュレーションによれば、波長410nmをピークとして山型に反射率が変化するのに対し、サンプルでは、3層膜、5層膜共に、420~480nmという広い波長域で、発光強度がほぼフラットな状態で低下した。また、TiO単層膜についても、420~480nmの波長域で発光強度が低下した。これは、本実施例のサンプルにおいて、TiO,SiOのナノ粒子が凝集されているそれぞれの膜が、膜厚にある程度の面内ばらつきを有していることによると考えられる。なお、高反射率を示す波長域のシミュレーションとのずれは、サンプルの膜厚の誤差によるものと推測される。また、波長450nm近傍での発光強度の低下と共に、波長540nm近傍、波長630nm近傍で発光強度を高くしたということは、多層膜が波長450nm近傍の青色光を強く反射させて、蛍光体による波長変換効率が向上したことを示す。さらに、多層膜が蛍光体からの光の波長域において透過率が高いことを示し、シミュレーションによる5層膜の反射スペクトルの極小値に概ね合致する。
これに対して、TiO単層膜を設けた発光装置は、波長540nm近傍、波長630nm近傍で発光強度にほとんど変化がなく、青色光の高反射で波長変換効率が向上しても、波長変換された緑色光、赤色光も反射させてしまい、効果が相殺されたと推測される。その結果、光の色度のシフト量が、3層膜を設けた発光装置よりも少なかった。一方、SiO単層膜を設けた発光装置は、光の色度が-方向にシフトした。これは、SiO単層膜が、その下の透光性部材のシリコーンよりも屈折率が低く、かつ差が小さいことにより、青色光の透過率が上昇したためである。また、SiO単層膜に対し、3層膜、5層膜にすることで色再現範囲の面積を大きくすることができる。これは緑や赤の色再現範囲が拡がったことによるものである。
以上のとおり、ナノ粒子が凝集されている膜を積層した多層膜は、3層膜、5層膜共に光の色度をシフトさせ、さらに5層膜の方がより大きくシフトさせることが確認された。さらに、シミュレーションに対して、広い波長域で、安定した高い反射率となることが確認された。
以上、本発明に係る発光装置およびその製造方法、ならびに表示装置について、発明を実施するための形態により具体的に説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
本開示の実施形態に係る発光装置は、発光ダイオード等の半導体発光素子をはじめとした各種発光素子を光源として搭載した発光装置として利用することができる。
10 発光装置
1 発光素子
20 パッケージ
2 光反射性部材(基台)
3a,3c リードフレーム
4 ワイヤ
5 透光性部材
6,61,62 蛍光体
7 多層膜
71 高屈折率層(ナノ粒子が凝集されている膜、第1膜)
71a ナノ粒子(第1ナノ粒子)
72 低屈折率層(ナノ粒子が凝集されている膜、第2膜)
72a ナノ粒子(第2ナノ粒子)
S10 発光装置を準備する工程
S11 発光素子準備工程
S12 パッケージ準備工程
S13 発光素子実装工程
S14 透光性部材形成工程
S20 色度計測工程(色度を計測する工程)
S30 多層膜形成工程(多層膜を形成する工程)

Claims (18)

  1. 発光素子と、
    前記発光素子を覆い、前記発光素子からの光を透過する透光性部材と、
    前記透光性部材に含有されており、前記発光素子からの光を波長変換する蛍光体と、
    第1ナノ粒子が凝集されている第1膜、および前記第1ナノ粒子と異なる屈折率を有する第2ナノ粒子が凝集されている第2膜を含む、ナノ粒子が凝集されている膜が2種以上積層されている多層膜と、を備え、
    前記第1膜は、前記第2膜よりも前記発光素子からの光のピーク波長における屈折率が高く、
    前記多層膜は、最上層に前記第1膜が形成され、
    前記発光素子からの光のピーク波長をλで表したとき、前記第1膜は、膜厚d 1 および前記ピーク波長における屈折率n 1 が、n 1 ・d 1 =(2N-1)/4・λ(N:任意の自然数)の関係を有し、さらに、前記第2膜は、膜厚d 2 および前記ピーク波長における屈折率n 2 (ただし、n 2 ≠n 1 )が、n 2 ・d 2 =(2N-1)/4・λ(N:任意の自然数)の関係を有する発光装置。
  2. 前記多層膜におけるそれぞれの膜は、厚さが750nm以下である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記多層膜におけるそれぞれの膜は、前記ナノ粒子の粒子径が5nm以上100nm以下である請求項1または請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記多層膜における膜の少なくとも一つは、前記ナノ粒子の体積率が50%以上である請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 前記第1膜と前記第2膜とは、前記発光素子からの光のピーク波長における屈折率の差が0.05以上である請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 前記第1ナノ粒子と前記第2ナノ粒子とは、前記発光素子からの光のピーク波長における屈折率の差が0.05以上である請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の発光装置。
  7. 前記蛍光体からの光のピーク波長をλ´で表したとき、前記第1膜は、膜厚d1´および前記ピーク波長における屈折率n1´が、n1´・d1´=N/2・λ´(N:任意の自然数)の関係を有し、さらに、前記第2膜は、膜厚d2´および前記ピーク波長における屈折率n2´(ただし、n2´≠n1´)が、n2´・d2´=N/2・λ´(N:任意の自然数)の関係を有する請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の発光装置。
  8. 前記第1ナノ粒子がTiO2であり、前記第2ナノ粒子がSiO2である請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の発光装置。
  9. 前記発光素子は青色光を発光し、
    前記蛍光体は、緑色光に変換する蛍光体、黄色光に変換する蛍光体、赤色光に変換する蛍光体の、少なくとも一種である請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の発光装置。
  10. 発光素子が前記発光素子からの光を透過する透光性部材で覆われており、前記発光素子からの光を波長変換する蛍光体が前記透光性部材に含有されている発光装置を準備する工程と、
    前記透光性部材上に、第1ナノ粒子を第1溶媒に分散させてなる第1スラリーを塗布することにより前記第1ナノ粒子が凝集されている第1膜と、前記第1ナノ粒子と異なる屈折率を有する第2ナノ粒子を第2溶媒に分散させてなる第2スラリーを塗布することにより前記第2ナノ粒子が凝集されている第2膜と、を積層してナノ粒子が凝集されている膜を多層膜として形成する工程と、を備え、
    前記多層膜を形成する工程よりも前に、前記発光素子を発光させて色度を計測する工程を備え、
    前記多層膜を形成する工程において、前記第1膜および前記第2膜の積層数、または少なくとも一つの前記第1膜または前記第2膜の膜厚を、前記色度に基づいて設定し、ポッティング法で前記第1スラリーおよび前記第2スラリーを塗布する発光装置の製造方法。
  11. 前記多層膜を形成する工程において、前記第1スラリーを塗布した後に、前記第1溶媒を除去して、前記第1膜を形成する請求項10に記載の発光装置の製造方法。
  12. 前記多層膜を形成する工程において、前記第2スラリーを塗布した後に、前記第2溶媒を除去して、前記第2膜を形成する請求項10または請求項11に記載の発光装置の製造方法。
  13. 前記多層膜を形成する工程後において、前記多層膜における膜の少なくとも一つは、前記ナノ粒子の体積率が50%以上である請求項10ないし請求項12のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法。
  14. 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の発光装置を備える照明装置と、
    少なくとも青色、緑色、赤色を呈する複数の着色部を有するカラーフィルターを備えて前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルと、を有する表示装置。
  15. 発光素子と、
    前記発光素子を覆い、前記発光素子からの光を透過する透光性部材と、
    前記透光性部材に含有されており、前記発光素子からの光を波長変換する蛍光体と、
    第1ナノ粒子が凝集されている第1膜、および前記第1ナノ粒子と異なる屈折率を有する第2ナノ粒子が凝集されている第2膜を含む、ナノ粒子が凝集されている膜が2種以上積層されている多層膜と、を備え、
    前記多層膜は、前記透光性部材上に配置されており、
    前記多層膜におけるそれぞれの膜は、前記ナノ粒子の粒子径が1nm以上100nm以下であり、
    前記第1膜は、前記第2膜よりも前記発光素子からの光のピーク波長における屈折率が高く、
    前記多層膜は、最上層に前記第1膜が形成されている発光装置。
  16. 前記多層膜における膜の少なくとも一つは、前記ナノ粒子の体積率が50%以上である請求項15に記載の発光装置。
  17. 前記第1ナノ粒子と前記第2ナノ粒子とは、前記発光素子からの光のピーク波長における屈折率の差が0.05以上である請求項15または請求項16に記載の発光装置。
  18. 前記第1ナノ粒子がTiO2であり、前記第2ナノ粒子がSiO2である請求項15ないし請求項17のいずれか一項に記載の発光装置。
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