JP5867335B2 - 炭化珪素単結晶の製造装置および製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造装置および製造方法 Download PDF

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本発明は、炭化珪素(以下、SiCという)単結晶で構成される種結晶に対して原料ガスを供給することでSiC単結晶の製造を行うSiC単結晶の製造装置および製造方法に関するものである。
従来より、SiC単結晶製造装置として、例えば特許文献1に示される構造の製造装置が提案されている。この従来のSiC単結晶製造装置では、円筒形状の真空容器の周囲を囲むように加熱コイルを配置すると共に、真空容器の内側に原料ガス加熱容器と結晶成長容器を配置し、結晶成長容器を上下動機構によって引き上げ可能な構成としている。加熱コイルとしては、加熱容器の下方を加熱する下部コイルと、SiC単結晶の周囲を加熱する上部コイルとを備え、独立して駆動可能としている。そして、下部コイルにて加熱容器内に導入される原料ガスを加熱分解し、上部コイルにてSiC単結晶の表面を結晶成長に適した温度に制御できるようになっている。
このような構成において、加熱コイルによるヒータの誘導加熱により原料ガス加熱容器を加熱することで原料ガスを加熱分解し、結晶成長容器に取り付けられた種結晶表面にSiC単結晶を成長させられるように、装置内の状態に応じて温度分布を制御している。また、上下動機構によって結晶成長容器を引上げることでSiC単結晶の長尺成長が可能となるようにしている。そして、SiC単結晶の長尺成長に伴って、加熱コイルのパワーを調整することで、SiC単結晶の長尺方向(成長方向)におけるSiC単結晶表面温度を制御している。これにより、SiC単結晶表面の温度および過飽和度を制御でき、長尺成長時にも成長初期と同様の成長速度を得ることが可能となる。
特開2008−169098号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載のSiC単結晶製造装置では、下部コイルによる加熱により原料ガスを加熱分解するために、下部コイルに大きなパワーを投入しなければならない。そのため、下部コイルで誘導加熱されたヒータの熱輻射によりSiC単結晶の成長表面も加熱されてしまい、SiC単結晶の成長の妨げになる。特に、SiC単結晶がある程度の長さになっていると、上部コイルにパワーを投入しなくてもSiC単結晶の表面温度が成長可能温度以上の高温となってしまい、SiC単結晶が成長できなくなってしまう。
本発明は上記点に鑑みて、下部コイルによる加熱に基づいて発生する輻射熱を抑制し、SiC単結晶の成長への影響を抑制できるSiC単結晶製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし5に記載の発明では、坩堝(8)を、外径が変化する段付き円筒形状で構成すると共に、坩堝により、中空部内に導入された原料ガス(3a)を加熱分解する原料分解領域と炭化珪素単結晶(20)を成長させる成長領域を構成し、加熱装置(12)にて坩堝のうちの下方となる下部坩堝(8a)を加熱して原料ガスを加熱分解させつつ該原料ガスを種結晶の表面に供給することで、坩堝のうちの上方となる上部坩堝(8c)内を成長領域として種結晶(5)の表面に炭化珪素単結晶を結晶成長させる炭化珪素単結晶の製造装置であって、加熱装置は、下部坩堝の周囲を囲んで配置されており、該加熱装置の外径は上部坩堝の外径よりも小さくされていることを特徴としている。
このように、加熱装置の外径を上部坩堝の外径よりも小さくなるようにしている。このため、原料ガスの加熱分解を行う原料分解領域の体積、つまり加熱装置により加熱しなければならない体積を小さくできる。したがって、加熱装置への少ないパワーの投入で、効率的に原料ガスの加熱分解を行うことが可能となり、下部坩堝からの熱輻射を小さくできる。よって、下部坩堝の熱輻射によるSiC単結晶の成長表面の加熱を抑制でき、SiC単結晶の成長への影響を抑制して、良好にSiC単結晶を成長させることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1の断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1に示すように、SiC単結晶製造装置1は、底部に備えられた流入口2を通じて原料ガス供給源3からの原料ガス3aを供給すると共に、上部の流出口4を通じて原料ガス3aのうちの未反応ガスを排出する。そして、SiC単結晶製造装置1は、装置内に配置したSiC単結晶基板からなる種結晶5上にSiC単結晶20を成長させることにより、SiC単結晶20のインゴットを形成する。
SiC単結晶製造装置1には、原料ガス供給源3、真空容器6、断熱材7、坩堝8、坩堝内円筒9、台座10、回転引上機構11、第1、第2加熱装置12、13、パージガス供給源14が備えられている。
原料ガス供給源3は、キャリアガスと共にSiおよびCを含有するSiCの原料ガス3a(例えば、シラン等のシラン系ガスとプロパン等の炭化水素系ガスの混合ガス)を流入口2より供給する。
真空容器6は、石英ガラスなどで構成され、中空形状を為しており、キャリアガスや原料ガス3aの導入導出が行え、かつ、SiC単結晶製造装置1の他の構成要素を収容すると共に、その収容している内部空間の圧力を真空引きすることにより減圧できる構造とされている。この真空容器6の底部に原料ガス3aの流入口2が設けられ、上部(具体的には側壁の上方位置)に原料ガス3aの流出口4が設けられている。また、本実施形態では、真空容器6は原料ガス3aの流動方向の途中位置において、内径および外径が変化させられた段付き円筒形状とされ、流動方向上流側において流動方向下流側よりも内径および外径が小さくされている。以下、真空容器6のうち内径および外径が小さくされた原料ガス3aの流動方向上流側、つまり下方に位置する部分を容器下部6aといい、内径および外径が大きくされた原料ガス3aの流動方向下流側、つまり上方に位置する部分を容器上部6bという。
容器下部6aの外周には、第1加熱装置12が配置されるが、この第1加熱装置12の内径がSiC単結晶20の外径よりも小さくなるようにすると好ましいことから、それに合わせて容器下部6aの外径をSiC単結晶20の径よりも小さくしてある。
断熱材7は、中間断熱材7aと円筒断熱材7bとを有した構成とされ、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)やNbC(炭化ニオブ)などの高融点金属炭化物にて覆った黒鉛などで構成されることで、熱エッチングが抑制できるようにしてある。
中間断熱材7aは、中央に開口部が形成された円盤状とされており、外径が容器上部6bの内径より若干小さくされ、真空容器6における容器下部6aと容器上部6bとにより構成された段付き部に配置されている。中間断熱材7aの中央に形成された開口部は、円形状とされ、内径が容器下部6aの内径よりも大きくされている。このため、中間断熱材7aの開口部の内側に容器下部6aの中空部が収まった状態となっている。
また、円筒断熱材7bは、外径が容器上部6bの内径より若干小さくされた円筒状部材とされ、真空容器6に対して同軸的に配置されることで真空容器6の内壁面を覆っている。円筒断熱材7bは、中間断熱材7aの外縁上に設置されている。これにより、中間断熱材7aが円筒断熱材7bの開口端の一方に配置された状態となり、断熱材7が有底円筒状となって、真空容器6のうちの容器下部6a以外の部分が覆われるようにしてある。
坩堝8は、原料ガス3aの流動方向の途中位置において、内径および外径が変化する中空部を有した段付き円筒形状で構成され、原料分解領域を構成していると共に、種結晶5の表面にSiC単結晶20を成長させる成長領域を構成している。坩堝8も、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)やNbC(炭化ニオブ)などの高融点金属炭化物にて覆った黒鉛などで構成されることで、熱エッチングが抑制できるようにしてある。本実施形態では、坩堝8は、下部坩堝8a、中間坩堝8bおよび上部坩堝8cを有した構成とされている。
下部坩堝8aは、容器下部6a内に配置された中空部を有する円筒形状部材によって構成されている。本実施形態の場合、この下部坩堝8aが第1加熱装置12によって誘導加熱される加熱容器(ヒータ)となり、下部坩堝8aの内部空間を原料分解領域として、下部坩堝8aの内部に流動させられる原料ガス3aを加熱分解する。
中間坩堝8bは、中間断熱材7aの上面から開口部の内壁面を覆うように配置されている。すなわち、中間坩堝8bは、中央部が中空部とされた円盤状部材で構成され、中央部において下部坩堝8a側に突出した突起部が形成され、この突起部が中間断熱材7aの開口部内に嵌め込まれ、開口部の内壁面を覆っている。そして、突起部の先端位置において下部坩堝7aと連結されている。また、中間坩堝8bの突起部の中央に位置している中空部の内壁面は原料ガス3aの流動方向下流側に向かうに連れて徐々に内径が拡大されたテーパ面とされている。
上部坩堝8cは、外径が円筒断熱材7bの内径より若干小さくされた円筒状部材とされ、真空容器6および円筒断熱材7bに対して同軸的に配置されることで円筒断熱材7bの内壁面を覆っている。この上部坩堝8cは、台座10を囲むように、台座10に対して原料ガス3aの流動方向の上流側より下流側まで配置されている。また、上部坩堝8cは、中間坩堝8bの外縁上に設置されている。これにより、上部坩堝8cの開口端の一方において中間坩堝8bを連結し、下部坩堝8aと中間坩堝8bおよび上部坩堝8cが連結配置された状態となるようにすることで、断熱材7の内壁面が覆われるようにしてある。
坩堝内円筒部9は、下部坩堝8aの更に内側に配置されている。この坩堝内円筒部9の内部を通じて原料ガス3aが種結晶5側に供給される。坩堝内円筒部9は、外径が下部坩堝8aの内径よりも小さくされており、下部坩堝8aに対して同軸的に配置される。このため、下部坩堝8aと坩堝内円筒部9との間に隙間が構成され、この隙間をパージガス導入孔として不活性ガスもしくはエッチングガスを含むパージガス14aを導入可能としている。この坩堝内円筒部9も、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)やNbC(炭化ニオブ)などの高融点金属炭化物にて覆った黒鉛などで構成されることで、熱エッチングが抑制できるようにしてある。
台座10は、坩堝8の中心軸と同軸的に配置された板状部材で構成されている。例えば、台座10は、黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)やNbC(炭化ニオブ)などの高融点金属炭化物にてコーティングした黒鉛などで構成され、熱エッチングが抑制できるようにしてある。この台座10に、種結晶5が貼り付けられ、種結晶5の表面にSiC単結晶20を成長させる。台座10は、成長させたい種結晶5の形状と対応する形状、例えば円盤形状で構成されており、台座10を円盤形状とする場合の外径は第1加熱装置12の外径よりも大きくされている。そして、台座10は、種結晶5が配置される面と反対側の面において、回転引上機構11に備えられたパイプ状の支持シャフト11aに連結されている。
回転引上機構11は、パイプ状の支持シャフト11aを介して台座10の回転および引上げを行う。支持シャフト11aは、一端が台座10のうちの種結晶5の貼付面と反対側の面に接続されており、他端が回転引上機構11の本体に接続されている。この支持シャフト11aも、例えば黒鉛や表面をTaC(炭化タンタル)やNbC(炭化ニオブ)などの高融点金属炭化物にて覆った黒鉛などで構成されることで、熱エッチングが抑制できるようにしてある。このような構成により、支持シャフト11aと共に台座10、種結晶5およびSiC単結晶20の回転および引き上げが行え、SiC単結晶20の成長面が所望の温度分布となるようにしつつ、SiC単結晶20の成長に伴って、その成長表面の温度を常に成長に適した温度に調整できる。
第1、第2加熱装置12、13は、誘導加熱用コイルによって構成され、真空容器6および坩堝8の周囲を囲むように配置されている。第1加熱装置12は、容器下部6aや下部坩堝8aの周囲を囲むように配置され、第2加熱装置13は、容器上部6bおよび坩堝上部8cと対応した位置に配置されている。具体的には、第1加熱装置12を構成する誘導加熱用コイルは、容器下部6aの外周面に沿って巻回されており、その外径が少なくとも上部坩堝8cの外径よりも小さくされている。好ましくは、第1加熱装置12を構成する誘導加熱用コイルの内径が台座10の外径、つまりSiC単結晶20の外径よりも小さくされていると良い。第2加熱装置13を構成する誘導加熱用コイルは、容器上部6bの外周面に沿って巻回されており、その外径は第1加熱装置12の外径よりも大きくなっている。これら第1、第2加熱装置12、13は、それぞれ独立して温度制御できるように構成されている。このように構成された第1、第2加熱装置12、13を用いることにより、第1加熱装置12によって坩堝8の下方部分の温度を制御することができ、第2加熱装置13によって台座10や種結晶5およびSiC単結晶20の周囲の温度を制御することができる。
このような構造により、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1が構成されている。続いて、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1を用いたSiC単結晶20の製造方法について説明する。
まず、台座10に種結晶5を取り付け、坩堝8内に設置する。そして、第1、第2加熱装置12、13を制御し、下部坩堝8aおよび上部坩堝8cを誘導加熱することで、装置内に所望の温度分布を付ける。すなわち、種結晶5の表面において原料ガス3aが再結晶化されることでSiC単結晶20が成長しつつ、坩堝8内において再結晶化レートよりも昇華レートの方が高くなる温度となるようにする。
また、真空容器6を所望圧力にしつつ、必要に応じてArやHeなどの不活性ガスによるキャリアガスやH2やHClなどのエッチングガスを導入しながら流入口2を通じて原料ガス3aを導入する。これにより、原料ガス3aが図1中に矢印で示したように流動し、種結晶5に供給されてSiC単結晶20が成長させられる。また、同時に、必要に応じてパージガス14aを導入することで、坩堝8の内壁面などへの多結晶の付着を防止しつつ、種結晶5の表面にSiC単結晶20を成長させることができる。そして、回転引上機構11によって支持シャフト11aを介して台座10や種結晶5およびSiC単結晶20を回転させつつ、SiC単結晶20の成長レートに合せて引上げる。これにより、SiC単結晶20の成長表面の高さがほぼ一定に保たれ、成長表面温度の温度分布を制御性良く制御することが可能となるため、結晶性良くSiC単結晶20を成長させることが可能となる。
このとき、第1加熱装置12を構成する誘導加熱用コイルの外径を上部坩堝8cの外径よりも小さくなるようにしている。このため、原料ガス3aの加熱分解を行う原料分解領域の体積、つまり第1加熱装置12により加熱しなければならない体積を小さくできる。したがって、第1加熱装置12への少ないパワーの投入で、効率的に原料ガス3aの加熱分解を行うことが可能となり、下部坩堝8aからの熱輻射を小さくできる。よって、下部坩堝8aの熱輻射によるSiC単結晶20の成長表面の加熱を抑制でき、SiC単結晶20の成長への影響を抑制して、良好にSiC単結晶20を成長させることが可能となる。
特に、第1加熱装置12の外径がSiC単結晶20の外径よりも小さくなるようにすれば、SiC単結晶20の中央部近辺にしか輻射熱が当たらないようにでき、SiC単結晶20への熱輻射の影響をより限定的にできる。このため、より効果的にSiC単結晶20の成長への影響を抑制することが可能となる。
また、本実施形態の場合、下部坩堝8aと上部坩堝8cとの間に中間断熱材7aが配置されるようにしてある。このため、原料分解領域と成長領域とに温度差が形成され易くすることができる。これにより、よりSiC単結晶20の成長を促進することが可能となる。
さらに、本実施形態の場合、坩堝8に中間坩堝8bを備えると共に中間坩堝8bの開口部の内壁面が原料ガス3aの流動方向下流側に向かうに連れて徐々に内径が拡大されたテーパ面となるようにしている。原料ガス3aは、直進方向へ優先的に流動させられることから、中間坩堝8bにおいては内壁面が原料ガス3aの流れから離れるようにできる。このため、原料ガス3aと中間坩堝8bの内壁面との接触をより少なくすることが可能となり、中間坩堝8bの内壁面にSiC多結晶が付着し難くなるようにできる。
特に、坩堝内円筒部9と下部坩堝8aとの間からパージガス14aを導入すると、パージガス14aの壁によって中間坩堝8bの内壁面に原料ガス3aが接触することを更に抑制できる。したがって、より中間坩堝8bの内壁面にSiC多結晶が付着し難くなるようにできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して第1加熱装置12の加熱形態を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図2に示すように、下部坩堝8aの外周に第1加熱装置12を配置しているが、本実施形態では第1加熱装置12を抵抗加熱コイルなどで構成される抵抗加熱装置にて構成している。そして、第1加熱装置12自身の加熱により、直接下部坩堝8aを加熱するようにしている。
また、第1加熱装置12自身が加熱されることになるため、第1加熱装置12の周囲を囲むように円筒状とした中間断熱材7aを設置し、その中間断熱材7aの外周を囲むように真空容器6を備えた構造としている。このため、本実施形態の真空容器6は、第1実施形態のような容器下部6aや容器上部6aで外径が異なる段付き形状とされておらず、円筒形状とされている。
このように、第1加熱装置12を抵抗加熱装置によって構成する場合にも、第1加熱装置12の外径を上部坩堝8cの外径よりも小さくなる程度に小さくすることで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、下部坩堝8a内に坩堝内円筒部9を配置し、これらの間の隙間を通じてパージガス14aが導入されるようにしたが、これと同様の構造を第2実施形態に対して備えるようにしても良い。また、上記第1実施形態では、中間坩堝8bの開口部の内壁面がテーパ面となるようにしたが、第2実施形態に対しても、同様の構造とすることができる。
また、上記第1実施形態では、パージガス14aを導入する例を挙げたが、パージガス14aの導入がなくても、中間坩堝8bの開口部の内壁面をテーパ面としておくだけでも、SiC多結晶の付着抑制効果が得られる。すなわち、直進方向へ優先的に流動させられる原料ガス3aと中間坩堝8bの内壁面との接触をより少なくすることが可能となるため、中間坩堝8bの内壁面にSiC多結晶が付着し難くなるようにできる。
1 SiC単結晶製造装置
3a 原料ガス
5 種結晶
6 真空容器
7 断熱材
8 坩堝
8a 下部坩堝
8b 中間坩堝
8c 上部坩堝
10 台座
12、13 第1、第2加熱装置
20 SiC単結晶

Claims (6)

  1. 中空部を有し、外径が変化する段付き円筒形状で構成され、前記中空部内に導入された原料ガス(3a)を加熱分解する原料分解領域と炭化珪素単結晶(20)を成長させる成長領域を構成する坩堝(8)と、
    前記坩堝内における前記成長領域に配置された台座(10)と、
    前記坩堝を加熱する加熱装置(12)と、を有し、
    前記台座に対して炭化珪素単結晶基板からなる種結晶(5)を設置し、前記加熱装置にて前記坩堝のうちの下方となる下部坩堝(8a)を加熱して前記原料ガスを加熱分解させつつ該原料ガスを前記種結晶の表面に供給することで、前記坩堝のうちの上方となる上部坩堝(8c)内を前記成長領域として前記種結晶の表面に前記炭化珪素単結晶を結晶成長させる炭化珪素単結晶の製造装置であって、
    前記加熱装置は、前記下部坩堝の周囲を囲んで配置されており、該加熱装置の外径は前記上部坩堝の外径よりも小さくされていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  2. 前記加熱装置は、該加熱装置の内径が前記台座の外径よりも小さくされていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  3. 前記下部坩堝と前記上部坩堝の間には断熱材(7a)が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  4. 前記断熱材は、前記下部坩堝における前記原料ガスの導入される中空部と対応する位置に開口部が形成されており、
    前記坩堝には、前記下部坩堝と前記上部坩堝とに連結され、前記断熱材の開口部の内壁面を覆う中間坩堝(8b)が備えられ、該中間坩堝のうち前記断熱材の開口部内に位置する中空部の内壁面が前記原料ガスの流動方向下流側に向かうに連れて徐々に内径が拡大されたテーパ面とされていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  5. 前記下部坩堝の内側に、該下部坩堝に対して同軸的に配置された中空部を有する坩堝内円筒部(9)を備え、
    前記坩堝内円筒部の中空部を通じて前記原料ガスを導入すると共に、前記坩堝内円筒部と前記下部坩堝の間の隙間から不活性ガスあるいはエッチングガスを含むパージガスを流入させる構成とされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置を用いて、前記加熱装置にて前記原料ガスを加熱分解させつつ前記台座に貼り付けた種結晶に対して供給し、前記成長領域において前記種結晶の表面に前記炭化珪素単結晶を結晶成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
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