JP5867272B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
シート搬送装置としては、シート搬送路に沿って搬送方向長さよりも短い間隔をおいて複数の搬送ローラーを配置し、シート搬送方向の上流側のローラーから下流側のローラーにシートを次々に引き渡すことにより搬送する構成がとられる。
レジスト動作は、搬送方向に沿って第1ローラーと、これよりも下流側の第2ローラーがある場合に、第1ローラーにより1枚のシートを搬送しつつ、そのシートの搬送方向先端を、下流側で停止している一対の第2ローラーに突き当てて、そのシートの先端側に、スキュー(斜行)を補正するためのループを形成した後、一旦第1ローラーを停止し、その後、読取または画像形成のタイミングに合わせて第1ローラーと第2ローラーの双方の回転を開始(搬送再開)するものである。
このフィードバック制御を用いれば、搬送中に、実際のモーターの回転量(シートの搬送量に相当)と目標値との偏差を解消しようとして、モーターの回転量が可変制御されるので、本来のシステム速度での搬送から大きく外れることなく搬送することができる。
フィードバック制御される2つのモーターの回転速度差を低減するには、遅い方を本来の搬送速度(システム速度)まで即時に増速すれば良いはずであるが、実際には遅い方のモーターに対して増速を指示してもその増速が追い付いていない状態になり、遅い方のモーターに対して増速を指示するだけでは、モーターの回転速度差を低減できない。
シートの搬送に遅れが生じると、搬送再開後のシートが読取位置または転写位置に到達するタイミングもシステム速度による搬送の場合より遅れることになる。そうなると、搬送される原稿の先端と読取開始タイミングがずれて読取画像の先端ずれが生じたり、用紙に対して転写画像が搬送方向にずれて転写ずれが生じたりして、画質劣化につながる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、搬送用の第1ローラーと第2ローラーを回転駆動する第1のモーターと第2モーターをフィードバック制御する構成において、シート搬送性をより向上することが可能な画像処理装置を提供することを目的としている。
ここで、前記制御手段は、前記第1モーターと第2モーターが停止しているときに、前記シートの搬送方向先端が前記一対の第2ローラー同士の接触している部分に当接すると共に、当該シートの搬送方向後端側の部分が前記一対の第1ローラー間に介在した状態で、前記第1モーターと第2モーターの起動に伴って、前記補正を開始するとしても良い。
また、前記所定条件は、前記起動開始により搬送が開始された前記シートの搬送方向後端が前記第1ローラーを通過したことであるとしても良い。
さらに、前記第2ローラーよりもシート搬送方向下流に第3ローラーが設けられており、前記所定条件は、前記起動開始により搬送が開始された前記シートの搬送方向先端が前記第3ローラーに到達したことであるとしても良い。
さらに、前記所定条件は、前記搬送量P1とP2の差分を相対偏差Eとしたとき、前記補正開始以降に、所定値Ea(<0)≦E≦所定値Eb(>0)の関係を満たしたときであるとしても良い。
さらに、前記制御手段は、前記第1モーターをフィードバック制御するための第1フィードバックループと、前記第2モーターをフィードバック制御するための第2フィードバックループと、前記搬送量P1とP2の差分である偏差Eを第1ゲインで増幅して、前記第1フィードバックループに、前記搬送量P1<P2の場合に前記第1モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正値を戻し、前記搬送量P1>P2の場合に当該搬送量が小さくなる方向に作用する補正値を戻すことにより、前記第1偏差に補正をかける第1偏差フィードバックループと、前記偏差Eを第2ゲインで増幅して、前記第2フィードバックループに、前記搬送量P1<P2の場合に前記第2モーターによるシートの搬送量が小さくなる方向に作用する補正値を戻し、前記搬送量P1>P2の場合に当該搬送量が大きくなる方向に作用する補正値を戻すことにより、前記第2偏差に補正をかける第2偏差フィードバックループと、を備え、前記搬送量P1<P2の場合には、前記第1ゲイン<第2ゲインの関係になり、前記搬送量P1>P2の場合には、前記第2ゲイン<第1ゲインの関係になるように、前記第1ゲインと第2ゲインを切り替えるとしても良い。
従って、従来のように速い方のモーターの回転速度を遅い方に合わせる制御方法を用いるよりも、本来のシステム速度によるシート搬送に近づけることができ、シート搬送性を向上することができる。
<実施の形態1>
〔1〕プリンターの全体構成
図1は、プリンター100の全体の構成を示す図である。
作像部10Yは、感光体ドラム11と、その周囲に配設された帯電器12、露光部13、現像部14、一次転写ローラー15、感光体ドラム11を清掃するためのクリーナ16などを備えており、感光体ドラム11上にY色のトナー像を作像する。この構成は、他の作像部10M、10C、10Kについて同様であり、同図では符号を省略している。各感光体ドラム11上にその対応する色のトナー像が作像される。
給送部30は、シート搬送装置として機能し、記録用のシートとしての用紙Sを収容する給紙カセット31と、給紙カセット31から用紙Sを搬送路39に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー32と、繰り出しローラー32により搬送路39に繰り出された用紙Sを矢印Aで示す方向(用紙搬送方向)に搬送する一対の搬送ローラー(第1ローラー)33と、搬送ローラー33よりも用紙搬送方向下流側に配され、搬送ローラー33により搬送されて来た用紙Sを二次転写ローラー35に送り出すタイミングをとるための一対のレジストローラー(第2ローラー)34を備える。
定着部40は、定着ローラーと加圧ローラーを備え、所定の定着温度で用紙Sを加熱、加圧してトナー像を定着させる。
この露光走査を受ける前に作像部10Y〜10K毎に、その感光体ドラム11が帯電器12により一様に帯電されており、レーザビームの露光により感光体ドラム11上に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像部14に設けられた現像ローラー19に担持されている現像剤により現像されて、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。
中間転写ベルト21上に多重転写された各色トナー像は、中間転写ベルト21の周回走行により、二次転写ローラー35が中間転写ベルト21に圧接される位置である二次転写位置351に移動する。
搬送路39に沿って、搬送ローラー33よりも用紙搬送方向下流かつレジストローラー34よりも用紙搬送方向上流の位置には、搬送されている用紙Sを検出するためのタイミングセンサー38が配置されている。
全体制御部50は、作像動作のタイミングとタイミングセンサー38からの検出信号に基づき、モーター制御部60に対して、搬送モーターM1とレジストモーターM2の回転と停止の指示、レジスト動作の実行指示などを行う。
図2は、レジスト動作のタイミングチャートを示す図である。
同図に示すように、モーター制御部60は、搬送モーターM1の回転駆動により搬送ローラー33が回転しつつ、レジストモーターM2の停止によりレジストローラー34が停止した状態で、タイミングセンサー38からの用紙先端検出信号(ON)を受け付けると(時点t0)、所定時間taの経過時に、搬送モーターM1を停止させる(時点t2)。
以下、搬送モーターM1とレジストモーターM2の回転制御を、時点t3より前にループ形成と一時停止を行う制御を通常制御といい、時点t3からの搬送再開以降の制御、すなわち1枚の用紙Sを同時に搬送ローラー33とレジストローラー34の両方により搬送する制御を同期制御という。
通常制御は、搬送モーターM1とレジストモーターM2を別々にフィードバック制御するものであり、基本的に従来と同じであるので、ここでの説明を省略する。以下、同期制御の内容を中心に説明する。
図3は、モーター制御部60の回路構成を示すブロックである。
同図に示すようにモーター制御部60は、位置フィードバック制御部6a,6bと偏差ループ部6cを備える。
〔3−1〕位置フィードバック制御部6aの回路構成
位置フィードバック制御部6aは、減算部61と、加算部62と、増幅部63と、PID制御部64と、搬送量カウント部65を有する。
ここで、目標値Ptは、用紙Sの目標の搬送量を示す信号であり、搬送路39上における位置(距離)に相当し、全体制御部50から出力され、所定間隔、例えば数ミリ秒単位で変化、具体的には位置x1,2・・・nと更新されていくものである。
加算部62は、減算部61の出力値P1aと、偏差ループ部6cの増幅部83の出力値E1を加算して得られた値P1bを増幅部63に出力する。
PID制御部64は、PID(Proportional Integral Differential)制御を用いて、増幅部63の出力値Ep1に基づき搬送モーターM1を駆動制御する。具体的には、搬送モーターM1への平均印加電圧を指示するための制御値、ここではPWMによるデューティー比を可変させて、搬送モーターM1の回転速度を増減させる。なお、搬送モーターM1をフィードバック制御することができるものであれば、PID制御に限られず、別の制御方法、例えばPI制御などを用いるとしても良い。このことは、後述のPID制御部74についても同様である。
搬送モーターM1には、その回転量を示すパルス信号を生成するエンコーダーが設けられており、エンコーダーによるパルス信号(エンコーダーパルス)は、搬送モーターM1の回転中に搬送量カウント部65に向けて出力される。
出力された搬送量P1を示す信号は、減算部61の減数側の入力(−)にフィードバックされる。このように減算部61と搬送量カウント部65とを接続する回路が位置フィードバック(FB)ループ1を構成する。以下、減算部61の出力値P1aを絶対偏差P1aという。
位置フィードバック制御部6bは、減算部71,72と、増幅部73と、PID制御部74と、搬送量カウント部75を有する。位置フィードバック制御部6aとの大きな違いは、加算部がなく、2つの減算部を有していることにある。
減算部71は、目標値Ptから搬送量カウント部75の出力値P2を減算して得られた値P2aを減算部72に出力する。
増幅部73は、減算部72の出力値P2bにゲインG2bを乗算して得られた値Ep2をPID制御部74に出力する。
PID制御部74は、PID制御部64と基本的に同じ機能を有し、増幅部73の出力値Ep2に基づきレジストモーターM2を駆動制御する。
レジストモーターM2には、その回転数を示すパルス信号を生成するエンコーダーが設けられており、エンコーダーによるパルス信号(エンコーダーパルス)は、レジストモーターM2の回転中に搬送量カウント部75に向けて出力される。
累積カウント値は、1枚の用紙Sごとに、その用紙Sに対する同期制御の開始時に、全体制御部50からのリセット信号に基づき0(ゼロ)にリセットされる。これにより、搬送量カウント部65と同様に、1枚の用紙Sに対して同期制御の開始から、その用紙Sの実際の搬送量P2を示す信号が搬送量カウント部75から出力されることになる。この意味で、搬送量カウント部65と75は、用紙Sの搬送中に同時刻の用紙Sの搬送量P1とP2を検出する機能を有するものといえる。
〔3−3〕偏差ループ部6cの回路構成
偏差ループ部6cは、減算部81と、増幅部82,83を有する。
増幅部82は、減算部81から出力される偏差EにゲインG2aを乗算して得られた偏差E2を出力する。出力された偏差E2を示す信号は、減算部72の減数側の入力(−)にフィードバックされる。このように減算部81から増幅部82を介して減算部72を接続する回路が偏差フィードバック(FB)ループ2を構成する。
(1)通常制御
上記の回路構成において、通常制御の際にレジストモーターM2が停止した状態で、搬送モーターM1だけを回転制御するときには(図2の時点t2以前)、増幅部82,83のゲインが0に切り替えられることにより、偏差E1,E2が0になり、偏差Eの影響を受けることなくフィードバック制御が行われる。
(2)同期制御
同期制御は、搬送モーターM1とレジストモーターM2の双方の起動に伴って開始され(図2の時点t3)、搬送モーターM1とレジストモーターM2が起動により立ち上がり、停止中の用紙Sの搬送が再開される。また、同期制御の開始と共に増幅部82,83のゲインが上記の通常値に切り替えられる。
具体的に1枚の用紙Sに対して、仮に、ある時点Aで目標値Ptに対して、搬送モーターM1による用紙Sの実際の搬送量P1と、レジストモーターM2による用紙Sの実際の搬送量P2の両方が一致していれば、同時刻における減算部61,71から出力される絶対偏差P1a,P2aは、0になり、減算部81の出力値(相対偏差)Eも0になって、加算部62,減算部72の出力値P1b,P2bも0になり、増幅部63,73の出力値Ep1,Ep2も0になる。
一方、1枚の用紙Sに対し、ある時点Bで搬送量P1が目標値Ptに達しておらず(用紙Sの搬送が遅れており)、搬送量P2が目標値Ptにまで達していないが搬送量P1よりも目標値Ptに近い状態(やや遅れ気味)になっている場合には(特に、立ち上がり時に多い)、次のようになる。
PID制御部64は、出力値Ep1が正の値で大きくなるほど、搬送モーターM1に対し回転速度をより大きく増速する指示を行い、出力値Ep1が負の値でその絶対値が大きくなるほど、回転速度をより大きく減速する指示を行う。このことは、PID制御部74についても同様である。
一方、位置フィードバック制御部6bでは、減算部71から出力される絶対偏差P2aが1、減算部72の出力値P2bが−1、増幅部73の出力値Ep2が−1になる。
この場合、PID制御部74は、レジストモーターM2に対し、出力値Ep1=−1に相当する分だけ、現在よりも回転速度を減速する指示を行う。
すなわち、絶対偏差P1a、P2aだけを見れば、それぞれ(+)になっているので、搬送モーターM1とレジストモーターM2の双方を増速することになるが、搬送モーターM1とレジストモーターM2を対比すると、ループ形成された用紙Sの腰による復元力の作用により、搬送モーターM1の方がレジストモーターM2よりも回転負荷が大きくなっている。このことは、増速に対してレジストモーターM2の方が搬送モーターM1よりも余裕があるといえ、従って、余裕のある方のレジストモーターM2については増速を行い易いが、余裕のない方の搬送モーターM1については増速を指示しても、レジストモーターM2と同等まで加速できず、どうしてもレジストモーターM2よりも遅れが生じ易い。
この制御により、時点Bの直後の時点Cで、仮にPt=20、P1=18、P2=19、偏差E=1になっていれば、絶対偏差P1aが2、増幅部63の出力値Ep1が3、絶対偏差P2aが1、増幅部73の出力値Ep2が0になる。時点Cでは、時点Bのときよりも、搬送モーターM1とレジストモーターM2のそれぞれによる用紙Sの搬送量の差が低減されるようになる。
このように遅い方の搬送モーターM1に対して、その絶対偏差P1aに相対偏差Eを加算することは、絶対偏差P1aに、搬送モーターM1による用紙Sの搬送量が大きくなる方向に作用する補正をかけ、レジストモーターM2に対して、その絶対偏差P2aから相対偏差Eを差し引くことは、絶対偏差P2aに、レジストモーターM2による用紙Sの搬送量が小さくなる方向に作用する補正をかける補正処理を行うことに相当し、加算部62の出力値P1bと減算部72の出力値P2bは、それぞれ補正処理後の偏差に相当する。
〔3−5〕レジスト動作でのモーター速度と用紙ループ量の時間推移の説明
図4は、本実施の形態の回路構成におけるレジスト動作でのモーター速度と用紙ループ量の時間推移の様子を示す図であり、図5は、比較例1の回路構成におけるモーター速度と用紙ループ量の時間推移の様子を示す図であり、図6は、比較例2の回路構成におけるモーター速度と用紙ループ量の時間推移の様子を示す図である。各図とも、(a)がモーター速度を、(b)が用紙ループ量を示しており、モーター速度V0は、システム速度を示し、時点t1〜t3は、図2の時点t1〜t3に対応している。
図4(a)に示すように本実施の形態では、搬送モーターM1とレジストモーターM2は、搬送再開時(t3)からの立ち上がり速度が、破線で示す理想(目標値)に対してやや遅れ気味に推移しているが(Xaで示す範囲)、搬送モーターM1とレジストモーターM2の速度差がほとんどないことがわかる。
この補正が効いていることは、図5(a)に示す比較例1の回路構成によるモーター速度の時間推移と比較すれば、より明らかになる。
これに対し、本実施の形態の回路構成では、図4(b)に示すように搬送再開以降、用紙ループ量が理想値(基準値)で略一定に維持されており(Xbで示す部分)、モーターの立ち上がり時に用紙Sに引っ張り力が作用することがなく、用紙搬送性を良好に維持することができる。
搬送遅れを取り戻すことは、位置FBループ1,2が担当する。すなわち、搬送量P1,P2の差が少なくなってくると、相対偏差Eによる搬送量の歩み寄りの作用も働かなくなっていき、搬送遅れのその遅れ分が目標値Ptとの差分である絶対偏差P1a,P2aに現れるようになるので、その絶対偏差を解消しようとして、搬送モーターM1とレジストモーターM2が増速されることになる。この増速は、主にモーターの立ち上がりが終了して増速に余裕が出たときに行われ(Xcで示す部分)、システム速度V0よりも一時的に速くなり、絶対偏差が解消されると(時点t4)、時点t4以降ではシステム速度V0で安定するようになる。
上記の搬送遅れを取り戻すことは、比較例1でも位置フィードバック制御により、図5(a)に示すようにモーターの立ち上がりの終了後に、搬送モーターM1の増速(Ycで示す部分)により行われる。この搬送モーターM1の増速により、用紙Sから消失したループが回復し、搬送遅れも解消するが、搬送モーターM1の立ち上がりが遅れた分、システム速度V0に落ちつくまでの時間が、実施の形態における時点t4よりも大幅に遅い時点5になり、その途中でスリップが起きるなど用紙搬送性が安定しないことが多くなる。
プリンター100など画像形成装置は、小型化の要請から搬送路長も短縮される傾向にあり、搬送路39上において用紙搬送方向にレジストローラー34から二次転写ローラー35までの距離も短縮化される傾向にある。
そのようになると、用紙Sの二次転写位置351への本来(目標)の到達タイミングよりも用紙Sの到達が遅れて、中間転写ベルト21上のトナー像が二次転写位置351に到達するタイミングに対してずれてしまい、転写ずれが生じることになる。
なお、上記では、搬送モーターM1とレジストモーターM2による用紙の搬送が目標値Ptよりも遅れている場合を例にしたが、仮に進んでいる場合もあり得、進んでいる場合も上記の遅れている場合と同様に、相対偏差により絶対偏差を補正することにより両モーターによる用紙Sの搬送量が歩み寄りつつ、その補正が時間経過と共に繰り返し実行されることにより、用紙の搬送が目標値Ptにより近づくようになる。
〔3−6〕制御フロー
図7は、モーター制御部60によるフィードバック制御の内容を示すフローチャートであり、1枚の用紙Sに対する制御の内容を示している。ここで、当該フィードバック制御は、用紙Sの給送が開始されて搬送モーターM1の駆動が開始される時期に達すると、全体制御部50からのON/OFF信号におけるオン(動作)信号をPID64が受け付けることにより開始される。このオン信号は、繰り出しローラー32と搬送ローラー33との間の搬送路39近辺に配置される搬送センサー(不図示)による用紙Sの先端検出を契機に全体制御部50から発せられる。
搬送モーターM1の回転開始以降に、搬送モーターM1の停止指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS2)。この判断は、全体制御部50から搬送モーターM1に対するオフ(停止)信号を受信したか否かにより行われる。このオフ信号は、用紙Sの先端部に所定の大きさのループが形成されると(図2の時点t2)、全体制御部50からPID64に対して送信される。所定の大きさのループが形成されたことは、タイミングセンサー38のオンから時間ta(図2)が経過したことにより判断される。
次に、搬送モーターM1とレジストモーターM2の駆動開始指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS4)。この判断は、全体制御部50から搬送モーターM1とレジストモーターM2に対するオン(動作)信号を受信したか否かにより行われる。このオン信号は、同期制御の開始時(図2の時点t3)に全体制御部50からPID64,74に送信される信号である。なお、このオン信号と共にリセット信号も全体制御部50から搬送量カウント部65,75に対して送信されるようになっており、このリセット信号により、搬送量カウント部65,75の双方の累積カウント値が0にリセットされる。また、全体制御部50からの制御切替信号により増幅部82,83のゲインG1a,G2aが通常値に戻される。
そして、現在の偏差Eを計算する(ステップS6)。偏差Eは、(搬送量P2−P1)の式により計算される。なお、この時点での目標値Pt、搬送量P1,P2が一時的に記憶され、記憶された目標値Pt、搬送量P1,P2はステップS6までの処理に用いられるが、ステップS11の次にS6に戻ってルーチンが一巡すると、再度、ステップS6においてその時点での目標値Pt、搬送量P1,P2に更新されるようになっている。
そして、偏差Ep1とEp2を計算する(ステップS8)。偏差Ep1は、〔(目標値Pt−搬送量P1+偏差E1)×G1b〕の式により計算され、偏差Ep2は、〔(目標値Pt−搬送量P2−偏差E1)×G2b〕の式により計算される。この意味で、偏差Ep1,Ep2は、絶対偏差P1a,P2aに相対偏差E1,E2による補正がかけられた後の補正処理後の第1偏差,第2偏差に相当する。
続いて、計算された偏差Ep2の大きさに基づきPID制御によるレジストモーターM2に対する制御値を決定し、決定された制御値をレジストモーターM2に出力する(ステップS10)。これにより、搬送モーターM1とレジストモーターM2に、制御値に基づく駆動電流が流れることになり、搬送モーターM1とレジストモーターM2の回転速度が制御され、両モーターによる用紙Sの搬送量が上記の歩み寄る方向に調整される。
搬送モーターM1の停止指示を受け付けたことが判断されるまで、ステップS6〜S11を繰り返し実行する。この繰り返し間隔は、時間経過に連れて更新される目標値Ptの更新間隔に相当し、例えば数ミリ秒など予め決められている。目標値Ptが1回、更新されるごとに、ステップS6〜S11の1回の処理が実行され、その1回の処理を、その時点での相対偏差による絶対偏差の1回の補正とすると、ステップS6〜S11の繰り返し回数がフィードバック制御の累積回数になる。
搬送モーターM1の停止指示を受け付けたことを判断すると(ステップS11で「Yes」)、搬送モーターM1を停止させる(ステップS12)。なお、これに伴い、増幅部82,83のゲインG1a,G2aが0に戻される。これにより、同期制御が終了する。
以上、説明したように本実施の形態では、同期制御において、搬送モーターM1とレジストモーターM2による用紙Sの搬送量に差が生じている場合に、両者の搬送量が歩み寄るように搬送モーターM1とレジストモーターM2の回転量を制御することにより、用紙Sの搬送量の差を低減することができると共に、位置フィードバックにより用紙Sの搬送量が目標値Ptに対してずれないようにすることができ、もってレジスト動作における用紙Sの搬送性をより向上することができるようになる。
上記の図3に示す回路構成では、増幅部82から出力される偏差E2を減算部72に入力する構成としたが、本変形例では、加算部に入力する構成としており、この点が上記の構成と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
同図に示すように、減算部71と増幅部73の間に加算部721が設けられる共に、加算部721に偏差E2を出力する増幅部821のゲインG2aがマイナスの係数に設定されている。加算部721が図3の減算部72に対応し、増幅部821が図3の増幅部82に対応している。
図9は、本変形例2に係る回路構成を示す図である。
同図に示すように、位置フィードバック制御部6aは、加算部120と、増幅部63と、PID制御部64と、搬送量カウント部65と、減算部121を有し、位置フィードバック制御部6bは、減算部71と、増幅部73と、PID制御部74と、搬送量カウント部75と、加算部122を有し、図3の加算部62と減算部72が設けられていない。
加算部122は、搬送量カウント部75から出力される搬送量P2に増幅部82の出力値E2を加算した値を減算部71に出力するものである。減算部71は、目標値Ptから加算部122の出力値を減算した値を偏差P2bとして出力する。
このことから、本変形例の回路も図3の回路と同様に、絶対偏差に相対偏差による補正をかける処理を行う回路であるといえる。このことは、次に説明する変形例3(図10)に示す回路についても同様である。
(3−9)実施の形態1の変形例3
図10は、本変形例3に係る回路構成を示す図である。
減算部133の入力側の正負の極性に合うように、減算部131と加算部132を配置したものであり、実質、図3の回路構成と変わりはなく、本変形例3の構成をとる場合でも、上記と同様に用紙Sの搬送性を向上することができる。
上記実施の形態1では、レジスト動作により搬送再開された用紙Sの後端がレジストローラー34を通過するまで同期制御が継続されるとしたが、本実施の形態2では、同期制御の開始以降に所定条件が満たされると、同期制御を解除して、相対偏差Eを用いずに絶対偏差P1a,P2aだけを用いるフィードバック制御(図5に示すグラフの制御に相当)に切り替えるとしており、この点で実施の形態1と異なっている。
同図に示すように減算部61,71とは別に、目標値Ptを入力する条件判断部200が設けられており、条件判断部200は、目標値Ptに基づき、増幅部82,83に対し、同期制御を禁止するために、ゲインG1a,G2aを0に切り替える指示Z1,Z2を行う。この切り替えを実行できるように、本実施の形態2の増幅部82,83は、切替指示Z1,Z2により、ゲインG1a,G2aを通常値(0以外の値)とゼロ(0)とを切り替え可能な構成のものが用いられている。
一方、同期制御は、搬送モーターM1とレジストモーターM2を用紙Sの搬送量が相互に歩み寄るように制御するので、用紙Sの搬送再開から、特にモーターの立ち上がり時における回転負荷による回転速度差に起因して生じるループ消失などによる用紙搬送性の低下を防止するのに大きな効果を奏する。
そこで、本実施の形態2では、この切り替えに適したタイミングを用紙の搬送再開からの所定の搬送量で規定して、搬送再開から目標値Ptが所定の搬送量に相当するPtzに至ると、同期制御から非同期制御への切り替えの所定条件(相対偏差による絶対偏差の補正を禁止する所定条件)を満たしたとして、条件判断部200から切り替え指示Z1,Z2が増幅部82,83に出力され、増幅部82,83のゲインG1a,G2aが0に切り替えられることにより、同期制御(上記の補正)を禁止して、非同期制御に切り替えられるようにしている。
図12は、本実施の形態に係るフィードバック制御の内容の一部だけを抜き出して示すフローチャートであり、実施の形態1と異なる部分だけを示している。
同図に示すように、ステップS6とS7の間にステップS111〜S113が実行される処理構成になっており、ステップS111では、同期制御から非同期制御への切り替えの所定条件を満たしたか否かを判断する。この判断は、条件判断部200が行う。
このようにレジスト動作による搬送再開以降に同期制御から非同期制御に切り替える処理を行うことにより、用紙搬送性と搬送位置精度をより向上させることが可能になる。
また、用紙Sの搬送量に代えて、搬送再開からの経過時間を用いることもできる。この場合、搬送再開から非同期制御への切り替え時期に適すると想定される所定時間を予め求めておき、その所定時間の経過時に所定条件を満たしたと判断する構成とすれば良い。
すなわち、相対偏差Eは、最初に大きく、徐々に小さくなって収束する場合もあるが、搬送再開直後にその時々での負荷変動により大、小、大のように変動する場合もあり得る。このような変動が生じる場合を想定すると、相対偏差Eだけを条件にすると、大から小になったときに同期制御から非同期制御に切り替えられるが、その切り替え直後に相対偏差Eが大きくなった場合、その時点では非同期制御になっており、モーターの回転速度差を抑制できなくなるおそれが生じるからである。
このように相対偏差Eの大きさを所定条件に用いる場合、上記の用紙Sの搬送量や搬送再開からの経過時間を用いる場合に比べて、用紙Sのサイズなどを検出する必要がなくなり、それだけ制御をより簡素化することができる。
上記実施の形態1では、用紙Sの搬送量(搬送位置)をフィードバックする位置FBループ1,2を備える回路構成をとったが、本実施の形態3では、これに加えて、モーターの速度をフィードバック制御する速度ループを回路に組み込むとしており、この点で実施の形態1と異なっている。
同図に示すように、位置フィードバック制御部6aには、回転数変換部301,減算部302,増幅部303および加算部304を備える速度フィードバックループ300aが設けられ、位置フィードバック制御部6bには、回転数変換部311,減算部312,増幅部313および加算部314を備える速度フィードバックループ300bが設けられている。また、モーター制御部360には、増幅部82,83にゲインの切り替え指示を出力する条件判断部321も設けられている。
回転数変換部301は、搬送モーターM1から出力されるエンコーダーパルスを搬送モーターM1の回転数に変換して、回転数N1を示す信号を減算部302に出力すると共に条件判断部321に出力する。
N1aは、搬送モーターM1の、目標値Ntとの回転速度差(速度変動量)を示している。ここで、速度変動量N1aは、搬送モーターM1の回転速度が目標値Ntよりも遅い場合に正の値になり、速い場合に負の値になり、同じ場合に0になる。
加算部304は、増幅部63の出力値である偏差Ep1と速度変動量N1bを加算した値Ep1aをPID制御部64に出力する。速度変動量N1bが正の場合、EP1aは、偏差Ep1よりも大きな値になり、Ep1だけの場合に対し、搬送モーターM1による用紙Sの搬送量が増加する方向に補正される。
減算部312、増幅部313、加算部314は、上記の減算部302、増幅部303、加算部304と同様の機能を有するものであり、ここでの説明は省略するが、レジストモーターM2の、目標値Ntとの回転速度差を示す速度変動量N2bが正の場合、EP2aは、偏差Ep2よりも大きな値になり、Ep2だけの場合に対し、レジストモーターM2による用紙Sの搬送量が増加する方向に補正される。
同図に示すように、ステップS6の次に、所定条件として、搬送モーターM1の回転数N1とレジストモーターM2の回転数N2とが目標値Ntを含む所定範囲内に入っているか否かを判断する(ステップS21)。この判断は、条件判断部321が行う。
ステップS24では、相対偏差E1,E2を求める処理を実行する。この処理は、図7のステップS7と同じである。
求められた偏差Ep1aに基づき搬送モーターM1に対して制御値を出力すると共に(ステップS26)、偏差Ep2aに基づきレジストモーターM2に対して制御値を出力して(ステップS27)、ステップS11に移る。ステップS26,S27は、図7に示すステップS9,S10のEp1,Ep2がEp1a,Ep2aに代わったものであり、その処理方法は、基本的に図7と同じである。
このように構成すれば、搬送モーターM1とレジストモーターM2の実際の回転数を用いて、同期制御から非同期制御を切り替えることができるようになり、モーターの速度安定性をより重視したい構成に適用する場合に特に有効になる。
具体的には、ステップS21とS23の間に、搬送再開からの所定時間の経過を判断するステップを介在させ、回転数N1とN2が所定範囲内にあるが(ステップS21で「Yes)、所定時間が経過していなければ、ステップS22に移り、所定時間が経過していれば、その場合にだけステップS23に移る構成をとることもできる。
上記実施の形態1では、増幅部82,83のゲインG1a,G2aを固定値とし、実施の形態2〜3では、ゲインG1a,G2aを初期値と0とを切り替える構成としたが、本実施の形態4では、ゲインG1a,G2aをその絶対値が時間経過に伴って相互に近づくように可変するとしており、この点で上記の実施の形態と異なっている。
図15(a)に示すように搬送モーターM1とレジストモーターM2の回転速度(搬送速度)は、搬送再開からの立ち上がり時に、一方が速く、他方が遅くなることが交互に繰り返されている。モーターの回転速度が速ければ、それだけ単位時間当たりの用紙Sの搬送量(距離)も大きくなるので、図15(b)に示すように搬送モーターM1による用紙搬送量P1とレジストモーターM2による用紙搬送量P2も一方が大きく、他方が小さくなることが交互に繰り返されながら増加している。
そこで、本実施の形態4では、図15(c)に示すように時間t11〜t12、t12〜t13などの区間に示すように、用紙Sの搬送が進んでいる方のモーターに対する偏差ゲインを、遅れている方のモーターに対する偏差ゲインよりも大きくなるように大小を切り替えることにより、そのゲインの差分だけ進み側をより遅れ方向にシフトさせるようにして、モーターの回転速度差をより低減しようとしている。
同図に示すように相対偏差Eを入力するゲイン設定部400が設けられており、ゲイン設定部400は、相対偏差E、すなわち搬送量P1とP2の差分の大きさに基づき、増幅部82,83に対し、ゲインG1a,G2aの大きさを設定する指示Z1,Z2を行う。この設定は、図15(c)に示す偏差ゲインの切り替えに相当し、ゲインの切り替えを実行できるように、本実施の形態の増幅部82,83は、ゲインG1a,G2aを指示された大きさの値に設定可能な構成のものが用いられている。
同図に示すように、ステップS5とS6の間にステップS31が実行され、ステップS6とS7の間にステップS32〜S38が実行される構成になっている。
ステップS31では、ゲインG1aを初期値G1に設定すると共にゲインG2aを初期値G2(<G1)に設定する。この設定は、同期制御の開始時にゲイン設定部400が増幅部82,83に対し、初期値G1,G2の設定を指示することにより行われる。同期制御の開始時には、いずれのモーターの搬送量が大きいか判らないので、ここでは初期値G2<G1としているが、逆の関係であっても良い。
用紙Sの搬送量が多い方のレジストモーターM2の回転が目標値Ptと搬送量P2との差分である絶対偏差P2aに対して必要とされる増速量よりも、ゲインG2aを適用した相対偏差E2の分だけ、減速される方向に調整されつつ、搬送量が少ない方の搬送モーターM1の回転が目標値Ptと搬送量P1との差分である絶対偏差P1aに対して必要とされる増速量よりも、ゲインG1aを適用した相対偏差E1の分だけ、さらに増速される方向に調整されることにより、モーターの回転速度差が低減される。
ルーチンが一巡するごとに、ステップS6〜S11が繰り返し実行され、その都度、相対偏差E>0であれば(ステップS32で「No」)、ステップS36以降の処理が実行される。この実行の繰り返しにより、ゲインG1a<G2aの関係が維持されれば、レジストモーターM2の回転が絶対偏差P2aに対して必要とされる増速量よりも減速される方向に調整されつつ、搬送モーターM1の回転が絶対偏差P1aに対して必要とされる増速量よりも、さらに増速される方向に調整されることが継続されるが、この回転速度の増減調整により、やがて搬送モーターM1による搬送量P1がレジストモーターM2による搬送量P2以上になると、相対偏差Eが0以下になる。
そして、設定した係数Z1,Z2を現在のゲインG1a,G2aに乗算してなる値を、新たなゲインG1a,G2aに設定し直して(ステップS35)、ステップS7に移る。このゲインを設定し直す方法は、上記のステップS38と同じである。
時点t12以前とは、搬送モーターM1とレジストモーターM2による用紙Sの搬送量の大小が入れ替わったために、時点t12以降には、用紙Sの搬送量が多くなっている方の搬送モーターM1の回転が絶対偏差P1aに対して必要とされる増速量よりも、ゲインG1aを適用した相対偏差E1の分だけ、減速される方向に調整されつつ、搬送量が少なくなっている方のレジストモーターM2の回転が絶対偏差P2aに対して必要とされる増速量よりも、ゲインG2aを適用した相対偏差E2の分だけ、さらに増速される方向に調整されることになり、両モーターによる用紙Sの搬送量の差が低減されるようになる。
ルーチンの一巡ごとに、相対偏差E≦0であれば(ステップS32で「Yes」)、ステップS33以降の処理が実行される。この実行の繰り返しにより、ゲインG1a>G2aの関係が維持されれば、搬送モーターM1が絶対偏差P2aに対して必要とされる増速量よりも相対偏差E1の分だけ、減速される方向に調整されつつ、レジストモーターM2が絶対偏差P2aに対して必要とされる増速量よりも相対偏差E2の分だけ、さらに増速される方向に調整されることが継続されるが、この回転速度の増減調整により、やがてレジストモーターM2による搬送量P2が搬送モーターM1による搬送量P1よりも大きくなると、相対偏差E>0になる。
なお、上記ではゲインG1a,G2aを可変するとしたが、これに限られない。
上記実施の形態4では、ゲインG1a,G2aを用紙Sの搬送量に応じて切り替えるとしたが、本実施の形態5では、搬送モーターM1とレジストモーターM2の出力が上限であるか否かに応じて切り替えるとしており、この点で実施の形態4と異なっている。
図18は、実施の形態5に係るフィードバック制御の内容の一部だけを抜き出して示すフローチャートであり、実施の形態4と異なる部分だけを示している。
ステップS41では、ステップS6で求められた相対偏差Eが0以下であるか否かを判断する。相対偏差E≦0ということは、搬送モーターM1がレジストモーターM2に対して回転量が大きい(進んでいる)または同じであることを意味し、偏差E>0ということは、搬送モーターM1がレジストモーターM2に対して遅れていることを意味している。
このように搬送モーターM1の出力値が上限域に入っているか否かにより搬送モーターM1に対するゲインG1aを大小に切り替えるのは、次の理由による。
そこで、遅い方のモーターに増速の余裕が出てきた時点、上記では搬送モーターM1の出力値が上限未満になった時点で、搬送モーターM1に対するゲインG1aをそれまでのG1i(初期値)よりも大きいG1uに切り替えて、搬送モーターM1をより加速させることにより、初期値G1iを維持する場合よりも同期をより早くとれるようにする。
搬送再開から時間経過に連れてステップS6〜S11の処理が繰り返し実行され、立ち上がり開始直後は搬送モーターM1の出力が上限域に入るためにゲインG1aがG1iに設定されるが(S45で「Yes」、S46)、立ち上がりの途中で搬送モーターM1の出力が上限未満になり搬送モーターM1に余裕が出て来るとゲインG1aがG1uに切り替わり(S45で「No」、S47)、搬送モーターM1がより増速されるように調整されることにより、ゲインG1aを初期値G1iに維持する場合よりも搬送量の遅れの取り戻しを早期に開始することができるようになる。
搬送再開から時間経過に連れてステップS6〜S11の処理が繰り返し実行され、立ち上がり開始直後にレジストモーターM2の出力が上限域に入れば、ゲインG2aがG2iに設定される(S42で「Yes」、S43)。そして、立ち上がりの途中でレジストモーターM2の出力が上限未満になり、レジストモーターM2に余裕が出て来るとゲインG2aがG2uに切り替わり(S42で「No」、S44)、遅れている方のレジストモーターM2がより増速されるように調整される。
<実施の形態6>
上記実施の形態では、レジスト動作において、用紙Sの先端部にループを形成した後、搬送ローラー33を一旦停止させる構成例を説明したが、本実施の形態6では、ループを形成せずに搬送ローラー33を一旦停止させるとしており、この点が異なっている。
同図に示すように、レジストモーターM2の停止によりレジストローラー34が停止している状態で、搬送モーターM1により回転駆動される搬送ローラー33により1枚の用紙Sが搬送され、その用紙Sの先端がタイミングセンサー38により検出されてから(時点t0)、所定時間tcの経過時である時点t1で搬送モーターM1が停止される。
搬送モーターM1が停止後、時点t2に至ると、搬送モーターM1の回転が再開され、停止していた用紙Sの、搬送ローラー33による搬送が再開される。時点t2は、作像部10Y〜10Kによる作像動作のタイミングに基づく用紙Sの搬送再開タイミングに相当する。
これにより、搬送ローラー33とレジストローラー34の両方による用紙Sの搬送が開始される(同期制御)。ループ量がQ1に達したことの判断は、搬送モーターM1に対する目標値Pt1の大きさにより判断される。
同図に示すように、モーター制御部660は、ループ量調整部600を有すると共に、偏差ループ部6cに、実施の形態1に係る減算部81に代えて、3つの信号を入力する減算部604が設けられ、さらに、目標値Ptが搬送モーターM1用のPt1とレジストモーターM2用のPt2とで独立して、個別に減算部61,71に入力される構成になっており、これらの点が実施の形態1に係るモーター制御部60と異なっている。
ループ量判断部601は、搬送モーターM1の回転開始後、ループ量出力部602から随時、出力される用紙Sに対する目標値Pt1とPt2の差分を示す信号Prを受信して、受信したPrの大きさに基づいて、用紙Sに形成されるループ量の大きさを判断する。
ここでは、差分Pr(=目標値Pt1)の大きさとループ量の大きさが対応付けされたループ量対応情報が予め記憶されており、ループ量判断部601は、ループ量対応情報を参照して、1枚の用紙Sに対する搬送モーターM1の回転再開(図19の時点t2)から、受信した差分Pr(=目標値Pt1)がループ量Q1に対応する搬送量に達すると(図19の時点t3)、ループ形成信号をゲイン切替部603と全体制御部50に出力する。
時点t3におけるレジストモーターM2の回転指示により、レジストモーターM2の立ち上がりが開始され、レジストローラー34による用紙Sの搬送が開始されつつ、搬送量カウント部75からは、レジストモーターM2の回転開始から出力されるエンコーダーパルスのパルス数により搬送量P2を示す信号が出力される。
減算部604にPrを入力するのは、用紙Sのループ量をQ2で安定させるためである。すなわち、Prを入力しなければ、レジストモーターM2の回転が開始する時点t3では、既にループ量Q1の第1ループが完了しており、ループ量Q1が用紙Sの搬送量P1,P2の差分になり、これを0にすべく偏差ループが作用してしまい、理想のループ量Q2を得られなくなるからである。
なお、第1ループから第2ループに段階的に切り替えるのは、形成されるループ量が過多になるのを防止するためである。
従って、時点t3でレジストモーターM2の回転開始から、レジストモーターM2による搬送量P2が搬送モーターM1の搬送量P1に追い付くまでの間、形成されるループ量が理想値のループ量Q2から、さらに増え続けることになる(図19の時点t3〜t4間に相当)。このように用紙Sのループ量が理想値のQ2よりも大きくなると、これをQ2まで戻す必要が生じる共に、ループ量が大きくなりすぎるとその撓んだ用紙部分が屈曲するなど、用紙Sの搬送性が低下するおそれが生じることもあるからである。
レジストモーターM2の回転開始時(t3)からレジストモーターM2の立ち上がりにより、システム速度V0に向けて増速されるが、上記のようにレジストモーターM2は、用紙Sのループに起因する負荷が少なく、搬送モーターM1よりも立ち上がりが早い。
図21は、実施の形態6に係るフィードバック制御の内容の一部だけを抜き出して示すフローチャートであり、実施の形態1と異なる部分だけを示している。
ステップS61では、1枚の用紙Sの搬送再開のために、全体制御部50からのON/OFF信号の指示に基づき、搬送モーターM1を駆動開始し、レジストモーターM2を停止した状態とする。これは、図19に示す時点t2での動作に相当し、用紙Sの搬送が再開される。なお、搬送量カウント部65の搬送量P1もリセットされる。
現在の偏差Ep1を計算する(ステップS63)。偏差Ep1は、〔(目標値Pt1−搬送量P1)×G1b〕の式により計算される。
計算された偏差Ep1の大きさに基づきPID制御による搬送モーターM1に対する制御値を決定し、決定された制御値を搬送モーターM1に出力する(ステップS64)。
計算した差分(ループ量)Prが所定の大きさのQ1に達したか否かを判断する(ステップS66)。この判断は、ループ量判断部601が担当する。
ループ量がQ1に達していることを判断するまで、ステップS63〜S66の処理を繰り返し実行し(第1ループ形成動作)、ループ量がQ1に達したことを判断すると(ステップS66で「Yes」)、ループ量判断部601からループ形成信号を受信した全体制御部50からのON/OFF信号の指示に基づき、レジストモーターM2の回転駆動を開始する(ステップS67)(時点t3)。これにより、レジストモーターM2による用紙Sの搬送が開始される。なお、この駆動開始の指示と共に、全体制御部50は、搬送量カウント部75に対してリセット信号を出力し、搬送量P2をリセットさせる。
ステップS69では、現時点、すなわち搬送モーターM1とレジストモーターM2の両方が回転している状態における目標値Pt1とPt2の差分Prを計算して、ステップS70に移る。
ステップS7以降は、実施の形態1と同様に、計算された相対偏差Eと、絶対偏差P1a,P2aに基づき、搬送モーターM1とレジストモーターM2が目標値Pt1,Pt2に追随するようにして位置フィードバック制御される。この際、相対偏差Eに搬送量Prが加味されているので、搬送再開された用紙Sは、時点t4以降では搬送ローラー33とレジストローラー34の間に存する用紙部分にループ量Q2のループが形成されつつ(第2ループ形成動作)、相対偏差Eによる絶対偏差の補正に基づくフィードバック制御により二次転写位置351に搬送され、画像形成の用に供されることになる。
また、本実施の形態においても、上記のいずれかの所定条件が満たされたときに、同期制御を非同期制御に切り替える(相対偏差による絶対偏差の補正を禁止する)構成をとることもできる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態1では、位置フィードバック制御により、搬送モーターM1とレジストモーターM2の立ち上がり時の回転速度差による用紙Sの搬送量の差を低減するとしたが、立ち上がり時に限られることもない。
また、上記実施の形態1では、レジスト動作において用紙Sの先端が、停止中のレジストローラー34のニップに当接している状態で用紙Sの搬送再開を行う場合の例について説明したが、これに限られない。例えば、停止中のレジストローラー34のニップを用紙Sの先端が少し通過している状態など用紙Sの先端側の部分が当該ニップに介在している状態で、搬送再開するような場合にも適用することができる。
例えば、レジスト動作以外の用紙Sの搬送中に、何らかの負荷変動により用紙の搬送性が低下すると想定される構成に、上記のフィードバック制御を適用する場合には、フィードバック制御の対象をモーターの回転速度とすることもできる。
また、上記実施の形態において増幅部を設けない回路構成をとることもできる。この回路構成をとる場合、増幅部に代えてスイッチを設け、相対偏差Eを加味する同期制御ではスイッチを閉にして、相対偏差Eを加味しない非同期制御に切り替える場合には、スイッチを閉から開に切り替える構成をとることができる。
具体的には、原稿トレイにセットされた原稿を1枚ずつ搬送路に繰り出して、繰り出された原稿を一対の第1ローラー(搬送ローラー33に相当)と、これよりも搬送方向下流側の一対の第2ローラー(レジストローラー34に相当)により、画像読取のタイミングに合わせて読取位置に搬送し、搬送される原稿が読取位置を通過する際にその原稿の画像を光学的に読み取る画像読取装置において、第1ローラーを回転駆動する第1モーター(搬送モーターM1に相当)と第2ローラーを回転駆動する第2モーター(レジストモーターM2に相当)をそれぞれフィードバック制御する場合に、上記と同様の制御方法をとることができる。
6c 偏差ループ部
33 搬送ローラー
34 レジストローラー
38 タイミングセンサー
39 搬送路
60、260,360、460、660 モーター制御部
61、71、72、81、121、131、133、604 減算部
62、721、122、132、304、314 加算部
63、73、82、83、303、313、821 増幅部
65、75 搬送量カウント部
100 プリンター(画像形成装置)
200、321 条件判断部
301、311 回転数変換部
400 ゲイン設定部
601 ループ量判断部
602 ループ量出力部
E、E1、E2 相対偏差
Ep1、Ep2、P1b、P2b 偏差
M1 搬送モーター
M2 レジストモーター
P1、P2 用紙の搬送量
P1a、P2a 絶対偏差
Pt 目標値(搬送量)
Nt 目標値(回転速度)
S 用紙
Claims (14)
- 画像処理の対象となる1枚のシートを、一対の第1ローラーと当該第1ローラーよりも搬送方向下流側の一対の第2ローラーとで搬送する画像処理装置であって、
前記一対の第1ローラーを回転させる第1モーターと、
前記一対の第2ローラーを回転させる第2モーターと、
前記第1モーターと第2モーターを制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記シートの搬送中に、前記第1モーターによるシートの搬送量P1とこれと同時刻の前記第2モーターによるシートの搬送量P2を検出し、
前記搬送量P1<P2の場合には、前記搬送量P1とその本来の目標値との差分である第1偏差に、前記第1モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正をかけると共に、前記搬送量P2とその本来の目標値との差分である第2偏差に、前記第2モーターによるシートの搬送量が小さくなる方向に作用する補正をかけ、
前記搬送量P1>P2の場合には、前記第1偏差に、前記第1モーターによるシートの搬送量が小さくなる方向に作用する補正をかけると共に、前記第2偏差に、前記第2モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正をかける補正処理を行い、
前記補正処理後の第1偏差と第2偏差がなくなるようにフィードバック制御を行うことを特徴とする画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記補正処理の開始以降に、当該補正を禁止する所定条件が満たされると、当該補正を禁止して、当該補正を施していない第1偏差と第2偏差になるように前記フィードバック制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記第1モーターと第2モーターが停止しているときに、前記シートの搬送方向先端が前記一対の第2ローラー同士の接触している部分に当接すると共に、当該シートの搬送方向後端側の部分が前記一対の第1ローラー間に介在した状態で、前記第1モーターと第2モーターの起動に伴って、前記補正を開始することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記所定条件は、
前記起動開始により前記シートの搬送が開始されてからの当該シートの搬送量が所定の搬送量に達したことであることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記所定条件は、
前記起動開始により搬送が開始された前記シートの搬送方向後端が前記第1ローラーを通過したことであることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記第2ローラーよりもシート搬送方向下流に第3ローラーが設けられており、
前記所定条件は、
前記起動開始により搬送が開始された前記シートの搬送方向先端が前記第3ローラーに到達したことであることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記補正は、
前記シートの、前記第1ローラーと第2ローラーの間に存するシート部分に、ループが形成された状態で開始されることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記所定条件は、
前記搬送量P1とP2の差分を相対偏差Eとしたとき、
前記補正開始以降に、所定値Ea(<0)≦E≦所定値Eb(>0)の関係を満たしたときであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記第1モーターと第2モーターの回転数を検出する検出手段を備え、
前記所定条件は、
前記検出された第1モーターと第2モーターの回転数がその目標値を含む所定範囲内に入ったことであることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記第1モーターをフィードバック制御するための第1フィードバックループと、
前記第2モーターをフィードバック制御するための第2フィードバックループと、
前記搬送量P1とP2の差分である偏差Eを第1ゲインで増幅して、前記第1フィードバックループに、前記搬送量P1<P2の場合に前記第1モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正値を戻し、前記搬送量P1>P2の場合に当該搬送量が小さくなる方向に作用する補正値を戻すことにより、前記第1偏差に補正をかける第1偏差フィードバックループと、
前記偏差Eを第2ゲインで増幅して、前記第2フィードバックループに、前記搬送量P1<P2の場合に前記第2モーターによるシートの搬送量が小さくなる方向に作用する補正値を戻し、前記搬送量P1>P2の場合に当該搬送量が大きくなる方向に作用する補正値を戻すことにより、前記第2偏差に補正をかける第2偏差フィードバックループと、
を備え、
前記搬送量P1<P2の場合には、前記第1ゲイン<第2ゲインの関係になり、前記搬送量P1>P2の場合には、前記第2ゲイン<第1ゲインの関係になるように、前記第1ゲインと第2ゲインを切り替えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記第1モーターと第2モーターのうち、負荷の大きい方と小さい方のモーターが予め決められており、
前記制御手段は、
前記第1モーターをフィードバック制御するための第1フィードバックループと、
前記第2モーターをフィードバック制御するための第2フィードバックループと、
前記搬送量P1とP2の差分である偏差Eを第1ゲインで増幅して、前記第1フィードバックループに、前記搬送量P1<P2の場合に前記第1モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正値を戻し、前記搬送量P1>P2の場合に当該搬送量が小さくなる方向に作用する補正値を戻すことにより、前記第1偏差に補正をかける第1偏差フィードバックループと、
前記偏差Eを第2ゲインで増幅して、前記第2フィードバックループに、前記搬送量P1<P2の場合に前記第2モーターによるシートの搬送量が小さくなる方向に作用する補正値を戻し、前記搬送量P1>P2の場合に当該搬送量が大きくなる方向に作用する補正値を戻すことにより、前記第2偏差に補正をかける第2偏差フィードバックループと、
を備え、
前記負荷の小さい方のモーターが前記第1モーターである場合には、前記第2ゲイン<第1ゲインの関係を有し、前記負荷の小さい方のモーターが前記第2モーターである場合には、前記第1ゲイン<第2ゲインの関係を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記第1モーターと第2モーターの出力が上限か否かを判断する判断手段を備え、
前記第1モーターと第2モーターが停止しているときに、前記シートの搬送方向先端が前記一対の第2ローラー同士の接触している部分に当接すると共に当該シートの搬送方向後端側の部分が前記一対の第1ローラー間に介在した状態で、前記第1モーターと第2モーターの起動に伴って、前記補正を開始し、
前記搬送量P1<P2の場合、前記第1モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正値をE1としたとき、前記起動開始直後に前記第1モーターの出力が上限である場合に、前記補正値E1を第1の値に維持し、その後、前記第1モーターの出力が上限未満に低下すると、前記補正値E1を前記第1の値よりも前記シートの搬送量が増加する方向に作用する第2の値に切り替え、
前記搬送量P1>P2の場合、前記第2モーターによるシートの搬送量が大きくなる方向に作用する補正値をE2としたとき、前記起動開始直後に前記第2モーターの出力が上限である場合に、前記補正値E2を第1の値に維持し、その後、前記第2モーターの出力が上限未満に低下すると、前記補正値E2を前記第1の値よりも前記シートの搬送量が増加する方向に作用する第2の値に切り替えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記制御手段は、
前記第1モーターと第2モーターが停止しているときに、前記シートの搬送方向先端が前記一対の第2ローラー同士の接触している部分に当接すると共に、当該シートの搬送方向後端側の部分が前記一対の第1ローラー間に介在した状態で、前記第1モーターを回転駆動して、前記第1ローラーにより搬送される前記シートの、前記第1ローラーと第2ローラーの間に存するシート部分に、基準よりも小さな所定の大きさのループを形成させる第1ループ形成動作を行い、
当該第1ループ形成動作が終了すると、前記第1モーターの回転を継続しつつ前記第2モーターの回転駆動を開始した後、前記シート部分に前記基準の大きさのループを形成させる第2ループ形成動作を前記補正と共に実行することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記第2ローラーは、
像担持体への画像形成のタイミングに合わせて前記シートを前記像担持体の転写位置に搬送するレジストローラー、または前記シートをその画像読取のタイミングに合わせて読取位置に搬送するレジストローラーであり、
前記第1ローラーは、
前記レジストローラーに向けて前記シートを搬送する搬送ローラーであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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