JP5866889B2 - 貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法 - Google Patents

貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバ、光導波路、光導波管などの光伝送路を固定する光伝送路固定部材に関する。特に、貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法に関する。
ブロードバンドの普及と共に、光ファイバを用いた大容量の高速通信網が国内外で構築され、一般家庭にまで普及するに至っている。光ファイバを用いた通信においては、光電変換素子のアレイが形成された部材と、複数の光ファイバを固定する部材とで構成される接続モジュールが必要となる。
光ファイバのコア径は、数十マイクロメートルと極めて細いため、高精度の光通信を構築するためには、光信号を電気信号に変換する光電変換素子のアレイと光ファイバとの高精度な接続が接続モジュールにおいて極めて重要である。このような接続は、高度にアライメントされた光ファイバを固定する部材(以下、光伝送路固定部材という)により実現される。
このような光伝送路固定部材として、特許文献1には、光ファイバの光軸と平面型光導波路の光軸とがほぼ一致するように、光軸の垂直方向に対して傾斜角θで傾斜させた端面を有する光ファイバと、光軸の垂直方向に対して傾斜角θと略同一の角度で傾斜させた平面型光導波路とがガラス部材とシリコン基板との間に固定された光伝送路固定部材が開示されている。
また、特許文献2には、光ファイバと光電変換素子の光軸および距離のアライメントを同時に且つ高精度で実現するために、アライメント用穴を設けた光伝送路固定部材と、アライメント用穴を設けた光電変換素子アレイ部材とを備える接続モジュールにおいて、それぞれのアライメント用穴の開口部に嵌まるようにして光伝送路固定部材と光電変換素子アレイ部材との間にアライメント用ボールを設けることが開示されている。
特開2007−17751号公報 特開2007−17809号公報
このような光モジュールにおいても高密度実装による高機能化が望まれているが、各部材を面方向に2次元実装することは限界に達しつつあり、より高機能化を実現するためには面方向に垂直な方向に部材を実装する3次元実装構造が必要となっている。しかし、従来の光伝送路固定部材は、単に光ファイバのような光伝送路を固定する機能を有するのみであり、より高機能化することが困難であった。また、光ファイバのような光伝送路は非常に細いため、従来の光伝送路固定部材では、光伝送路を部材自体に通すのが難しい。
本発明は、上述の問題を解決するもので、光電変換素子アレイ部材との電気的接続を可能とし、電子部品として機能する貫通電極を備えた光伝送路固定部材を提供する。また、本発明は、光伝送路を差し込みやすく、且つ、高精度にアライメントすることが可能な貫通電極を備えた光伝送路固定部材を提供する。
本発明の一実施形態によると、第1貫通孔と、第2貫通孔とが厚さ方向に沿って形成された基板を準備する工程と、前記第2貫通孔の片側の開口部の径が前記基板内部の前記第2貫通孔の径よりも徐々に拡径する部位を含み、かつ前記基板の外側に凸状の曲面となるテーパー部を形成する工程と、前記第2貫通孔の両側の開口部を塞いだ状態で、前記第1貫通孔の側壁に電解めっきにより導電材を配設する電解めっき工程と、前記基板の少なくとも片側に電解めっきにより導電材を配設して、前記貫通電極に電気的に接続する配線部を形成する工程と、を備え、前記テーパー部を形成する工程は、等方性のエッチングガスを用イオンを異方性に照射するドライエッチングを行うことを特徴とする貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る光伝送路固定部材の製造方法は、第2貫通孔の両側の開口部を塞いだ状態で、第1貫通孔の側壁及び基板の少なくとも片側に導電材を配設する電解めっき工程を備えることにより、第2貫通孔の側壁に導電材を配設した貫通電極と、貫通電極に電気的に接続する配線部とを形成することができる。このため、第1貫通孔は光伝送路を高精度にアライメントして固定する治具として機能し、配線部は光電変換素子アレイ部材との電気的接続を可能にする、電子部品として機能する貫通電極を備えた光伝送路固定部材を提供することができる。また、第2貫通孔の片側の開口部の径が基板内部の第2貫通孔の径よりも大きくなるテーパー部を形成することにより、基板内部の第2貫通孔部位では光伝送路を高精度にアライメントして固定し、テーパー部では光伝送路を第2貫通孔に挿入しやすくした貫通電極を備えた光伝送路固定部材を提供することができる。
前記基板の両側に開口部を有する中空構造となるように、前記導電材が前記第1貫通孔の側壁に沿って配設されてもよい。
本発明の一実施形態に係る光伝送路固定部材の製造方法は、導電材を第1貫通孔に完全に充填するものではなく、導電材を第1貫通孔の側壁に沿って配設するため、貫通電極の導電性を確保しつつ、製造にかかる時間と製造コストを低減することができる。
前記第1貫通孔の側壁に配設された導電材と、前記基板の片側に配設された導電材とは、同時に形成されてもよい。
本発明の一実施形態に係る光伝送路固定部材の製造方法は、第1貫通孔の側壁に配設された導電材と、基板の片側に配設された導電材とを同一の電解めっき工程により形成することにより、貫通電極と配線部とが同時に形成可能なため、製造にかかる時間と製造コストを低減することができる。
前記導電材は、前記第1貫通孔の側壁に薄膜状に形成されてもよい。また、前記第2貫通孔の径を、配設する光伝送路の径の110%とし、前記開口部のテーパー部を、前記第2貫通孔の径の150%〜300%となるように形成されてよい。
本発明の一実施形態に係る光伝送路固定部材の製造方法は、導電材を第1貫通孔に完全に充填するものではなく、導電材を第1貫通孔の側壁に薄膜状に形成するため、貫通電極の導電性を確保しつつ、製造にかかる時間と製造コストを低減することができる。
本発明によると、光電変換素子アレイ部材との電気的接続を可能とし、電子部品として機能する貫通電極を備えた光伝送路固定部材が提供される。
一実施形態に係る本発明の光伝送路固定部材100を説明する図である。 一実施形態に係る本発明の光伝送路固定部材100を光電変換素子アレイ部材150に接続した様子を示す断面図である。 一実施形態に係る本発明の光伝送路固定部材100の製造方法を説明する模式図である。 一実施形態に係る本発明の光伝送路固定部材100の製造方法を説明する模式図である。 一実施形態に係る本発明の光伝送路固定部材100の製造方法を説明する模式図である。 一実施形態に係る本発明の光伝送路固定部材100の製造方法を説明する模式図である。 一実施例に係る本発明の光伝送路固定部材200のSEM像であり、(a)は貫通孔230のテーパー部231を斜め上方から撮影した写真であり、(b)は光伝送路固定部材200の断面写真である。 参考例の光伝送路固定部材900のSEM像であり、(a)は貫通孔930のテーパー部931を斜め上方から撮影した写真であり、(b)は光伝送路固定部材900の断面写真である。 一実施例に係る本発明の光伝送路固定用の貫通孔を上方から光学顕微鏡により撮影した写真である。
以下、図面を参照して本発明に係る貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法について説明する。但し、本発明の貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態及び実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態及び実施例で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
特許文献1のような従来の光伝送路固定部材は、基板の厚み方向と垂直な方向に光ファイバ等の光伝送路を配置していたため、光伝送路固定部材に積極的に電子部品として機能するような加工を施すことが困難であった。本発明者は、基板の厚み方向と平行な方向に光伝送路を配置することにより、光伝送路固定部材と光電変換素子アレイ部材とを面接触させ、配線部を設けた光伝送路固定部材と光電変換素子アレイ部材との電気的な接続を実現することを想到し、発明に至った。さらに、本発明者は、光伝送路固定部材に貫通電極を配設することにより、配線部を設けた面とは反対側の光伝送路固定部材の面にまで電気的な導通を付与し、電子部品として機能性を向上させることに想到した。
(光伝送路固定部材)
本実施形態に係る光伝送路固定部材は、基板と、基板の厚さ方向に沿って穿設され、側壁に導電材が配設された中空構造の貫通電極と、基板の厚さ方向に沿って穿設された光伝送路固定用の貫通孔と、基板の片側に配置され貫通電極と電気的に接続する配線部と、を備える。
図1は、本発明の一実施形態に係る貫通電極を備えた光伝送路固定部材100(以下、光伝送路固定部材100という)の模式図である。図1(a)は光伝送路固定部材100の斜視図であり、図1(b)は図1(a)の鎖線X−X’における光伝送路固定部材100の断面図である。光伝送路固定部材100は、貫通電極10、貫通電極10に電気的に接続された配線部20及び光伝送路固定用の貫通孔30を基板1に備える。
図1(b)に示したように、貫通電極10は導電材21により内部を完全には充填されておらず、貫通孔の側壁に沿った薄膜状の導電材21を配設したのみの、基板の両側が開口した中空構造を有する。このような構成を有することにより、貫通電極10は光伝送路固定部材100の両面に対する導電性を確保しつつ、製造にかかる時間と製造コストを低減することができる。
また、図1(b)に示したように、光伝送路固定部材100において、光伝送路固定用の貫通孔30は、片側の開口部の径が基板1内部の径よりも大きくなるテーパー部31を備える。テーパー部31は光伝送路を貫通孔30に挿入しやすくするための構造である。貫通孔30は光伝送路を高精度にアライメントして固定する治具として機能させるため、光伝送路の径よりもわずかに大きな径を有することが好ましい。貫通孔30の径は、例えば光伝送路の径の110%程度としてもよい。また、テーパー部31においては、光伝送路の挿入を開始する側の開口部の径を、貫通孔30の径の150%〜300%程度の値とすることにより、光伝送路を挿入しやすくすることができる。光伝送路の挿入をさらに容易にするために、テーパー部31の形状を徐々に拡径する部位を含み、かつ基板1の外側に向かって凸状の曲面となるようにしておくことが好ましい。徐々に拡径する部位が、貫通孔の全体の深さの値の2/3以下であることが好ましい。
(光モジュール)
光モジュールは、基板の厚さ方向沿って形成された貫通電極及び光伝送路固定用の複数の貫通孔を備え、基板の両側に貫通電極と電気的に接続された配線部を有する光伝送路固定部材と、基板の片側に複数の光電変換素子及び配線部を備えた光電変換素子アレイ部材とが積層して構成され、光伝送路の配線部と光電変換素子アレイ部材の配線部とがバンプを介して電気的に接続されており、複数の貫通孔は複数の光電変換素子に対応する位置に配置するものである。複数の貫通孔にはそれぞれ光伝送路が挿入される。
図2は、本発明の一実施形態に係る光伝送路固定部材100を光電変換素子アレイ部材150に接続した様子を示す断面図である。光電変換素子アレイ部材150は、例えば光電変換素子151が配設されたアレイ部材153を支持基板155が支持する構造を有する。また、光電変換素子アレイ部材150は光伝送路固定部材100との接続面に配線部157を備える。光伝送路110は、光伝送路固定部材100のテーパー部31から貫通孔30に挿入されて固定される。光伝送路110の固定には接着剤などを用いてもよい。また、光伝送路110は光電変換素子アレイ部材150に配設された光電変換素子151に接続し、光電変換素子151との間で光信号を送受信する。
光電変換素子151は、光信号と電気信号とを変換する素子であって、公知のものを用いることができる。図示しないが、光電変換素子151と配線部157とは電気的に接続されている。また、光電変換素子アレイ部材150は貫通電極を備えて、光電変換素子151からの電気信号を光電変換素子アレイ部材150の裏面から取り出してもよい。本実施形態においては、光伝送路固定部材100に配設された配線部20と、光電変換素子アレイ部材150に配設された配線部157とは、バンプ170を介して電気的に接続することができる。このような構成を有することにより、本実施形態においては、例えば光電変換素子151からの電気信号を光電変換素子アレイ部材150から光伝送路固定部材100を介して、外部へ取り出すこともでき、また、光伝送路固定部材100を介して入力された電気信号を光電変換素子151から光信号として光伝送路110に供給することもできる。
本実施形態に係る光伝送路固定部材100は、光伝送路110を挿入するためのテーパー部31を配線部20が形成された基板1の面とは反対側の面に配設するため、光伝送路110の挿入時に光伝送路110が配線部20に直接触れることはない。したがって、光伝送路110の貫通孔30への挿入時に、光伝送路110による配線部20の損傷を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る光伝送路固定部材は、光電変換素子アレイ部材との電気的接続を可能とし、光伝送路固定部材を電子部品として機能させることができる。また、本実施形態に係る光伝送路固定部材は、光伝送路を差し込みやすく、且つ、高精度にアライメントすることができる。
(製造方法)
上述した本発明の一実施形態に係る光伝送路固定部材100の製造方法について以下に説明する。本発明の光伝送路固定部材の製造には、公知の半導体製造方法及び材料を用いることができる。特にMEMSの製造方法及び材料を好適に用いることができる。図3〜図6は、光伝送路固定部材100の製造方法を説明する模式図である。
光伝送路固定部材100用の基板1を準備する。基板1は、挿入される光伝送路を固定し、かつインターポーザーのコアとなるものである。基板1の厚さに制限はないが、取り扱い性を考慮して、例えば100μm〜800μmの範囲とすることが好ましい。本実施形態において、基板1は特に制限はないが、シリコン、炭化シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板、ガラス、サファイア、石英、樹脂等の絶縁性基板等を用いることができる。なかでもドライエッチングによる微細加工に適したシリコン基板を用いることが好ましい(図3(a))。
基板1の両面にレジスト51を塗布して(図3(b))、マスク53及びマスク53’を形成する。マスク53を用いてシリコン基板1を反対側に形成されたマスク53’が露出するまでエッチングして(図3(c))、貫通電極10用の貫通孔15及び光伝送路固定用の貫通孔30となる貫通孔35を形成する。貫通孔15の径は、仕様に応じて適宜設定すればよく、例えば、10μm〜200μmの範囲としてもよい。貫通孔35の径は、挿入する光伝送路の径よりも大きく設定しておくとよい。その後、マスク53及びマスク53’を除去し、貫通孔15及び貫通孔35を備えた基板1を得る(図3(d))。エッチングには、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)を好適に用いることができる。本実施形態においては、上記のようなMEMSの製造技術を用いるため、貫通孔15及び貫通孔35の位置精度及び加工精度が高いものとなる。したがって、貫通孔30に固定される光伝送路のアライメントを精度の高いものとすることができる。
つづいて、貫通孔15及び貫通孔35が形成された基板1の両面にいわゆる感光性ドライフィルムレジストと呼ばれるフィルム状のレジスト51をラミネートして(図4(a))、フォトリソグラフィにより導電材を配設する位置を開口させてマスク53及びマスク53’を形成する(図4(b))。ここで、マスク53は、貫通孔30のテーパー部31を形成するためのものであり、貫通孔30の径の150%〜300%程度の径となるように貫通孔35の位置に形成される。
マスク53’が形成された基板1の面に対してドライエッチングを行う(図4(c))。本実施形態においては、光伝送路の挿入をさらに容易にするために、徐々に拡径する部位を含み、かつ基板1の外側に向かって凸状となるようにテーパー部31を形成するために、等方性のエッチングガスを用いながら、イオンを異方性に照射することが好ましい。テーパー部31は、このような等方性と異方性のバランスを制御することにより形成することができる。
通常の等方性のエッチングガスを用いたエッチングでは、マスク下にアンダーカットを生じ断面視において、基板の内側に凸状の曲面となった等方性のエッチング面が形成される。これに対して、例えば、エッチャントの指向性を高めると断面視において、略垂直に近い異法性の高いエッチング面が形成される。エッチャントの指向性を制御することで、エッチング面が変化することが分かる。したがって、エッチャントの指向性を制御して等方性の成分よりも異方性の成分が富んだ状態を実現することで、徐々に拡径する部位を含み、かつ基板の外側に凸状の曲面となったテーパー部31を形成することができる。徐々に拡径する部位が、貫通孔の全体の深さの値の2/3以下であることが好ましい。
例えば、等方性のエッチングガスとして、六フッ化硫黄(SF6)などを用い、通常のDRIEよりも高周波パワーを高くして、圧力を高くする(低真空条件)ことにより実現することができる。これらの条件及び処理時間を調整することにより所望の曲率を有するテーパー部31を形成することができる。貫通孔35にテーパー部31を形成した基板1からマスク53及びマスク53’を除去する(図4(d))。テーパー部31により拡径された貫通孔35の光伝送路挿入側の開口径を、貫通孔35の径の150%〜300%程度となるように形成する。
次に、基板1を熱酸化処理あるいはCVD法により絶縁膜(例えば、SiO2)3を形成する(図5(a))。絶縁膜3の厚さに制限はないが、所望の電気絶縁性が得られるように設定し、例えば、0.1μm〜2μmの範囲とするとよい。絶縁膜3を形成した基板1は、その後の電解めっきのために、シード層61を形成する(図5(b))。シード層61は、バリア層(密着層を兼ねる)と導電層とを積層したもの、導電層を単層としたものなどを用いることができる。バリア層(密着層を兼ねる)としては、Ti、TiN、Crなどを用いることができる。導電層としては、Cu、Auなどを用いることができる。典型的には、シード層61は基板1側にTi層、その上にCu層(以下、Cu/Ti層)、Cu層/TiN層又はCu/Cr層などにより構成することができる。シード層61の厚さに制限はないが、例えば、0.1μm〜1μmの範囲とするとよい。基板1の厚さによっては、貫通孔15の側壁全体にシード層61を形成するために、貫通孔15の開口部の両側からシード層61を成膜する処理を行うとよい。シード層61の成膜方法は、PVD、スパッタ法などの真空成膜法から適宜選択できる。
シード層61を形成した基板1の両面にいわゆる感光性ドライフィルムレジストと呼ばれるフィルム状のレジスト51をラミネートして(図5(c))、フォトリソグラフィにより導電材を配設する位置を開口させてマスク55を形成する(図5(d))。ここで、マスク55は貫通電極10の側面に薄膜状の導電材21を配設し、配線部20を形成するためのものである。シード層61に給電する電解めっきを施して貫通孔15の側壁および基板1上に導電材21を配設して、貫通電極10および配線部20を形成する(図6(a))。導電材21としては、例えば銅(Cu)、金(Au)等を用いることができる。なかでも銅(Cu)は材料コストが低く好ましい。導電材を貫通孔15内に充填するように配設してもよいが、薄膜状の導電材21を貫通孔15の側壁に沿って配設することが生産効率上好ましい。導電材21の厚さに制限はないが、例えば、1μm〜20μmの範囲の薄膜状とするとよい。好ましくは、5μm〜15μmの範囲の薄膜状とするとよい。
貫通孔15の側壁と基板1への導電材21の配設は、別々の工程で行ってもよいが、同一の電解めっき工程で行うことで、生産効率が向上する。なお、同一の電解めっき工程で貫通孔15の側壁と基板1への導電材21の配設を行うため、各導電材の厚さは略同じ値となる。その後、基板1からマスク55を除去する(図6(b))。このようにすることにより、導電材21が配設されていない光伝送路固定用の貫通孔30が形成される。なお、本実施形態においては、貫通孔35にシード層61を形成した貫通孔30の例を示したが、本発明に係る光伝送路固定部材100の光伝送路固定用の貫通孔は、光伝送路を高精度にアライメントして固定できればよく、シード層61を形成しなくてもよい。
必要に応じて基板1上にさらに多層配線層(図示せず)を形成して、光伝送路固定部材100を得る。多層配線層(図示せず)は、公知のビルドアップ配線形成技術を用いて形成することができる。多層配線層(図示せず)は、基板1の両側に形成されてもよい。さらに電極パッド等を任意に作製することもできる。
以上説明したように、本実施形態に係る光伝送路固定部材の製造方法は、光電変換素子アレイ部材との電気的接続を可能とし、電子部品として機能する貫通電極を備えた光伝送路固定部材を提供することができる。また、本実施形態に係る光伝送路固定部材は、光伝送路を差し込みやすく、且つ、高精度にアライメントすることが可能な貫通電極を備えた光伝送路固定部材を提供することができる。
上述した本発明に係る貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法について、実施例を用いて発明の要部をより詳細に説明する。
厚さ500μmのシリコン基板に、貫通電極形成用の第1貫通孔を150μm×160μmの矩形開口、光ファイバ固定用の第2貫通孔をφ90μmの円形開口としてDRIEにより形成した。シリコン基板の両面にドライフィルムレジスト(ニチゴーモートン社製)をラミネートし、第2貫通孔の周囲をフォトリソグラフィにより開口させた。ドライフィルムレジストの開口はφ180μmであった。このドライフィルムレジストをマスクとして、等法性のエッチングガスとしてSF6を用いてエッチングを行った。
エッチングは以下の条件で行った。
〔エッチング条件〕
ガス流量:500sccm
処理圧力:2〜3Pa
RF電源:600W
処理時間:15分
以上のようにしてテーパー部を形成した。図7は、実施例に係る光伝送路固定部材200の走査型電子顕微鏡(SEM)像であり、図7(a)は貫通孔230のテーパー部231を斜め上方から撮影した写真であり、(b)は光伝送路固定部材200の断面写真である。エッチングを行ったシリコン基板1の表面からおよそ20μm〜30μmの深さの位置まで、等方性エッチングによるエッチング面に類似した加工面が現れていることが分かる。この領域を第1領域231aと呼ぶこととする。第1領域231aよりも貫通孔230の深い位置では、徐々に拡径する部位を含み、かつ基板の外側に向かって凸状となっている形状となっている。この領域を第2領域231bと呼ぶこととする。第2領域231bにおいて、エッチングを開始した側の開口は約φ180μmであり、図示したように徐々に拡径する部位を含み、かつ基板の外側に向かって凸状となっている形状であることが確認できる。
(参考例)
参考例として、実施例と同様の条件で、エッチングの処理時間を5分間行った。参考例の光伝送路固定部材900のSEM像であり、(a)は貫通孔930のテーパー部931を斜め上方から撮影した写真であり、(b)は光伝送路固定部材900の断面写真である。実施例と比べると、参考例においては、エッチングを行ったエッチング面は異方性エッチングに類似した加工面が現れており、第1領域931aはエッチングにより角部を有するような形状となり、第1領域931aと第2領域931bとの境界にはエッジ931cが観察される。また、第2領域231bでは、孔径は同程度であり、徐々に拡径する部位が顕著には観察されない。
図9は、貫通孔を上方から光学顕微鏡により撮影した写真である。実施例の光伝送路固定部材200においては、テーパー部231の第1領域231aと第2領域231bの表面が滑らかに接続されているので、上方から貫通孔230を観察した時に第1領域231aと第2領域231bの境界がエッジとして観察されない。一方、参考例の光伝送路固定部材900においては、テーパー部931の第1領域931aと第2領域931bの境界に環状の線が観察され、エッジ931cが存在することが分かる。したがって、実施例の光伝送路固定部材200においては、テーパー部231が上記のような形状であることから、挿入された光ファイバがテーパー部231をガイドとして貫通孔230内に導かれ、容易に光ファイバの挿入が行えるものと考えられる。
1:基板、10:貫通電極、15:貫通孔、20:配線部、21:導電材、30:貫通孔、31:テーパー部、35:貫通孔、51:レジスト、53:マスク、53’:マスク、55:マスク、61:シード層、100:光伝送路固定部材、110:光伝送路、150:光電変換素子アレイ部材、151:光電変換素子、153:アレイ部材、155:支持基板、157:配線部、170:バンプ、200:光伝送路固定部材、230:貫通孔、231:テーパー部、231a:第1領域、231b:第2領域、900:光伝送路固定部材、930:貫通孔、931:テーパー部、931a:第1領域、931b:第2領域、エッジ:931c

Claims (5)

  1. 第1貫通孔と、第2貫通孔とが厚さ方向に沿って形成された基板を準備する工程と、
    前記第2貫通孔の片側の開口部の径が前記基板内部の前記第2貫通孔の径よりも徐々に拡径する部位を含み、かつ前記基板の外側に凸状の曲面となるテーパー部を形成する工程と、
    前記第2貫通孔の両側の開口部を塞いだ状態で、前記第1貫通孔の側壁に電解めっきにより導電材を配設して貫通電極を形成する電解めっき工程と、
    前記基板の少なくとも片側に電解めっきにより導電材を配設して、前記貫通電極に電気的に接続する配線部を形成する工程と、
    を備え、
    前記テーパー部を形成する工程は、等方性のエッチングガスを用イオンを異方性に照射するドライエッチングを行うことを特徴とする貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法。
  2. 前記基板の両側に開口部を有する中空構造となるように、前記導電材が前記第1貫通孔の側壁に沿って配設されることを特徴とする請求項1に記載の貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法。
  3. 前記第1貫通孔の側壁に配設された導電材と、前記基板の片側に配設された導電材とは、同時に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法。
  4. 前記導電材は、前記第1貫通孔の側壁に薄膜状に形成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法。
  5. 前記第2貫通孔の径を、配設する光伝送路の径の110%とし、
    前記開口部のテーパー部を、前記第2貫通孔の径の150%〜300%となるように形成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の貫通電極を備えた光伝送路固定部材の製造方法。
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