JP5866349B2 - 減菌プロセスのためのインジケータ - Google Patents

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Description

例えば、医療用機器、装置及び器具を含むさまざまな製品及び物品は、使用前に滅菌して創傷部位、試料、器官等の生物学的汚染を防止する必要がある。製品又は物品を滅菌剤と接触させることを含む、多くの滅菌プロセスが用いられている。そのような滅菌剤の例には、蒸気、エチレンオキシド、過酸化水素等が挙げられる。蒸気滅菌は、単一の蒸気滅菌装置を使用して多数の物品のバッチを24時間中、滅菌条件に供することができるため、広く、少なくとも一部で、用いられている。
十分な滅菌の条件に関するモニタリングは、一般に、滅菌される製品及び/又は物品と共に、適切な滅菌インジケータを滅菌チャンバ内に設置することにより実行される。化学的インジケータ及び生物学的インジケータを含むさまざまな滅菌インジケータが公知であり、この目的のために使用される。化学的インジケータは、滅菌プロセスの完了時に直ちに読み取ることができる利点を提供する。内部化学的インジケータは、機器トレー内に設置され、蒸気に暴露されたトレーを開けるやいなや、機器の取り出しに先んじて、操作室において読み取られる。ラベル及びオートクレーブテープなどのプロセスインジケータは、包装された機器トレー又は別の包装された物品又は物品が、蒸気に暴露されたことを示す。
内部化学的インジケータ及びオートクレーブテープなどのプロセスインジケータは、種々の操作条件において蒸気があることを(色の変化により)示さなければならないが、医療機器の減菌には不十分な量の蒸気がこれらに接触した別の条件では、最初の色又は最初の色に近い色に留まらなければならない。例えば、病院のオートクレーブの中で132〜134℃で約3〜4分間又は121℃で約20分間蒸気にさらされる場合、オートクレーブテープは有意な色の変化を示さなければならない。更に、蒸気レジストメーターを使用し、かつISO規格11140に従って試験した場合、オートクレーブテープは、134℃で2分間、及び121℃で10分間の蒸気との接触において有意な色の変化を示さなければならないが、134℃で30秒間、又は121℃で3分間の暴露では有意な色の変化を示してはならない。最後に、オートクレーブテープは140℃で30分間の乾熱への暴露では、有意な色の変化を示してはならない。
使用されてきた内部インジケータ及びプロセスインジケータの双方用の蒸気減菌インジケータ組成物としては、炭酸鉛などの多価金属化合物及び硫黄が挙げられる。このようなインジケータは、これらの色が蒸気滅菌条件によって完全に発現された場合には、茶色又は黒色に変化する。環境問題によって、鉛化合物は他の多価金属化合物で代替されてきており、また、継続して代替されている。例えば、米国特許第5,916,816号(Read)に記載されているように、所定の蒸気滅菌インジケータ組成物中の鉛をビスマスにより代替するよう提案されており、この特許では、例えば、次炭酸ビスマスが使用された。
したがって、蒸気滅菌プロセス条件が満たされたことを示すことができる、無鉛の化学的インジケータに対する要求が引き続き存在する。
本開示は、化学的インジケータ組成物、組成物を含む化学的インジケータ、組成物を含むオートクレーブテープ、及び化学的インジケータ組成物を使用する減菌プロセスの有効性の測定方法を提供する。
1つの実施形態においては、化学的インジケータ組成物であって、
a)酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択される、ビスマス(III)化合物、
b)元素硫黄、及び
c)高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする比較的高い水溶性を有する化合物を含み、
組成物が飽和剤を含む基材に塗布され、134℃で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、組成物が光学密度に変化を受け、少なくとも0.8光学密度となり、また代わりに、121℃で3分間の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、第1の条件に暴露した場合より小さい、組成物が提供される。
別の実施形態においては、化学的インジケータ組成物であって、
a)酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択される、ビスマス(III)化合物、
b)元素硫黄、及び
c)炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウムからなる群から選択される比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物と、を含む、組成物が提供される。
別の実施形態においては、化学的インジケータ組成物であって、
a)ビスマス化合物、
b)硫黄化合物又は元素硫黄、及び
c)還元剤、及び
d)高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物を含む、組成物が提供される。
基材、及び基材の主な表面の少なくとも一部上に塗布された上記の化学的インジケータ組成物の任意の1つを含む、化学的インジケータ及び/又はテープも提供される。上記の組成物の任意の1つは、本明細書に記載される任意の1つの実施形態を含む。
別の実施形態においては、蒸気減菌プロセスの有効性の測定方法であって、
本明細書に記載される化学的インジケータ組成物を含む上述の化学的インジケータ及び/又はテープの任意の1つを提供することと、
化学的インジケータ及び/又はテープを蒸気減菌チャンバに設置することと、
化学的インジケータ及び/又はテープを蒸気に少なくとも121℃の温度で暴露することと、
化学的インジケータ及び/又はテープの光学密度を測定すること、とを含む、方法が提供される。
定義
本明細書において使用される時、用語「黒」は一般に知られている黒色を指し、他の色と区別される(すなわち、緑、茶、黄色などではない)。
用語「クラス1インジケータ」又は「クラス1化学的インジケータ」は、レジストメーターを使用して試験される際、ISO/FDIS 11140−1(2005)に特定されているような可視可能な変化を被る、蒸気用の化学的インジケータを指す。
本明細書で使用される用語「クラス4インジケータ」又は「クラス4化学的インジケータ」は、ISO/FDIS 11140−1(2005)により規定されるものと同一であり、すなわち、レジストメーターを使用して試験される際、製造業者の規定値(例えば、134℃で3.5分間)にて蒸気に暴露されると製造業者により特定された可視可能な変化を被り、規定値の時間のマイナス25パーセントの規定値、及び規定値の温度からマイナス2度において蒸気に暴露されると、可視可能な変化を被らないか、又は製造業者により特定された変化とは顕著に異なる変化を被る、蒸気用の化学的インジケータを指す。
用語「含んでいる(comprising)」及びその変化形(例えば、含む(comprises)、含有する(includes)など)は、明細書及び特許請求の範囲内でこれらの用語が使用される場面において限定的な意味を有するものではない。
本明細書において使用される時、「比較的高い水溶性」は、約20℃において少なくとも5グラム/100mL又はそれ以上の水中の溶解度を有する化合物を指す。
用語「還元剤」は、電子又は水素を与えることができる化合物を意味する。具体的には、本明細書に記載される還元剤は、硫黄−硫黄結合を還元することができ、より具体的には元素硫黄をチオール化合物に還元することができる。
用語「チオール」は、本明細書において使用される時、硫黄−水素結合からなる官能基を含む化合物を指す。
本明細書で使用するとき「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ」、及び「1つ以上」は、文脈によって他の用法が明確に示される場合を除き、互換可能として使用される。
「好ましい」及び「好ましくは」なる語は、特定の状況下で特定の効果をもたらしうる本発明の実施形態のことを指して言う。しかしながら、同じ、又は他の状況下において他の実施形態が好ましい場合もある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の引用は、他の実施形態が有用ではないことを示唆するものではなく、他の実施形態を本発明の範囲から除外することを目的とするものではない。
また本明細書では、端点による数字範囲の引用は、その範囲内に包含される全数字を含む(例えば、2:3以下であって0.5:3以上の重量比には、2:3、1.9:3、1.75:3、1:3、0.61:3、0.5:3等の重量比が含まれる)。
本発明の上記の「課題を解決するための手段」は、本発明が開示する各実施形態又はあらゆる実施を説明することを意図したものではない。以下の説明は、実例となる実施形態をより詳細に例示するものである。
テープ形態の本明細書に記載した例示的化学的インジケータの断面図。
所定のビスマス化合物、及び水に比較的高い水溶性で高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物、及び/又は少なくとも1つの還元剤を含む、化学的インジケータ組成物が見いだされた。驚くべきことに、化学的インジケータ組成物は、内部化学的インジケータ、及びとりわけオートクレーブテープを含むプロセスインジケータなどの、化学的インジケータに役立つことが見いだされた。化学的インジケータ組成物及び組成物を使用するインジケータ中の比較的高い水溶性の塩基性化合物は、減菌を達成するには不十分な蒸気レベルへの暴露において濃すぎる色の変化を持つと以前には広く見なされていたので、この発見は驚きである。
蒸気への暴露に際して黒化が強化される化学的インジケータ組成物及び化学的インジケータの製造に、比較的高い水溶性を持つ化合物と組み合わせて、還元剤が使用できることも、驚くべきことに、見いだされた。
染料及び顔料は、上述の組成物に加えられた場合、顔料を欠く組成物では蒸気への暴露により茶色にしか変色しない場合に、蒸気への暴露に際して黒への変色をもたらしうることも見いだされた。
1つの実施形態においては、酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択されるビスマス(III)化合物、元素硫黄、及び比較的高い水溶性を有し高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物を含み、組成物が飽和剤を含む基材に塗布され、134℃で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、少なくとも0.8光学密度となる光学密度の変化を組成物が受け、また代わりに、121℃で3分間の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、第1の条件に暴露した場合より小さい、化学的インジケータ組成物が提供される。
別の実施形態においては、化学的インジケータであって、飽和剤を含む基材、及び基材の主な表面の少なくとも一部上に塗布された化学的インジケータ組成物であって、組成物が酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択されるビスマス(III)化合物、元素硫黄、及び比較的高い水溶性を有し高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物を含み、組成物が基材に塗布され、134℃で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、少なくとも0.8光学密度となる光学密度の変化を組成物が受け、また代わりに、121℃で3分間の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、第1の条件に暴露した場合より小さい組成物を含む、化学的インジケータが提供される。
別の実施形態においては、飽和剤を含むオートクレーブテープ支持体基材、及びオートクレーブテープ支持体基材の主な表面の少なくとも一部上に塗布された化学的インジケータ組成物を含み、組成物が酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択されるビスマス(III)化合物、元素硫黄、及び比較的高い水溶性を有し高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物を含み、組成物がオートクレーブテープ支持体に塗布され、134℃で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、少なくとも0.8光学密度となる光学密度の変化を組成物が受け、また代わりに、121℃で3分間の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、第1の条件に暴露した場合より小さい、オートクレーブテープが提供される。
別の実施形態においては、酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択されるビスマス(III)化合物、元素硫黄、及び比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウムからなる群から選択される化合物を含む、化学的インジケータ組成物が提供される。
別の実施形態においては、基材及び、基材の主な表面の少なくとも一部上に塗布された化学的インジケータ組成物を含み、組成物が酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択されるビスマス(III)化合物、元素硫黄、及び比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にする、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウムからなる群から選択される化合物を含む、化学的インジケータが提供される。
別の実施形態においては、オートクレーブテープ支持体基材及びオートクレーブテープ支持体基材の主な表面の少なくとも一部の上に塗布された化学的インジケータ組成物を含み、組成物が、酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物とからなる群から選択されるビスマス(III)化合物、元素硫黄、及び比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にする、炭酸カリウム、重炭酸カリウム及びリン酸ナトリウムからなる群から選択される化合物を含む、オートクレーブテープが提供される。
別の実施形態においては、ビスマス化合物、硫黄化合物又は元素硫黄、還元剤、及び高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にする化合物を含む、化学的インジケータ組成物が提供される。
別の実施形態においては、基材及び基材の主表面の少なくとも一部の上に塗布された化学的インジケータ組成物を含む化学的インジケータが提供され、組成物は、ビスマス化合物、元素硫黄、還元剤、及び高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にする化合物を含む。
別の実施形態においては、オートクレーブテープ支持体基材及び基材の主な表面の少なくとも一部の上に塗布された化学的インジケータ組成物を含むオートクレーブテープが提供され、組成物は、ビスマス化合物、硫黄化合物、還元剤、及び高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にする化合物を含む。
別の実施形態においては、蒸気減菌プロセスの有効性の測定方法が提供され、方法は、上述の化学的インジケータ及び/又はオートクレーブテープの任意の1つを提供することと、化学的インジケータ及び/又はオートクレーブテープを蒸気減菌チャンバ中に設置することと、化学的インジケータ及び/又はオートクレーブテープを少なくとも121℃の温度の蒸気に暴露することと、化学的インジケータ及び/又はオートクレーブテープの光学密度を測定することと、を含む。
組成物が少なくとも1つの還元剤、及び/又は少なくとも1つの比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にする化合物を含有する上の実施形態を含む所定の実施形態では、ビスマス化合物は無機ビスマス化合物、有機ビスマス化合物、又はこれらの組み合わせである。これら実施形態のうちの特定の実施形態では、無機ビスマス化合物は、酸化ビスマス(III)、次炭酸ビスマス、ホウ酸ビスマス、チタン酸ビスマス、モリブデン酸ビスマス、リン酸ビスマス及びオキシ塩化ビスマスからなる群から選択される。これら実施形態のうちの所定の実施形態では、有機ビスマス化合物は、2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物である。あるいは、これら実施形態のうちの所定の実施形態では、ビスマス化合物は、有機ビスマス化合物と無機ビスマス化合物との組み合わせである。
上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態においては、ビスマス(III)化合物は、2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物である。これらの特定の実施形態では、ビスマス(III)化合物は、次サリチル酸ビスマス(CAS登録番号14882−18−9)、没食子酸ビスマス(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸ビスマス塩、CAS登録番号57206−57−2)、次没食子酸ビスマス(2,7−ジヒドロキシ−1,3,2−ベンゾジオキサビスモール−5−カルボン酸、CAS登録番号99−26−3)、焦性没食子酸ビスマス(1,2,3−ベンゾトリオール、ビスマス塩、塩基性、CAS登録番号12001−49−9)、酢酸ビスマス(ビスマストリアセテート、CAS登録番号22306−37−2)、クエン酸ビスマス(CAS登録番号110230−89−2)、クエン酸ビスマスカリウム(CAS登録番号57644−54−9)、クエン酸ビスマスアンモニウム(CAS登録番号67953−07−5)、乳酸ビスマス(CAS登録番号6591−53−3)、シュウ酸ビスマス(CAS登録番号6591−55−5)、安息香酸ビスマス、ギ酸ビスマス、プロピオン酸ビスマス、酪酸ビスマス、ビスマスピバラート(2,2−ジメチルプロパン酸のビスマス塩)、2−プロピルペンタン酸ビスマス塩(CAS登録番号94071−09−7)、アスコルビン酸ビスマス、ジエチルジチオカルバミン酸ビスマス(トリス(ジエチルジチオカルバマート)ビスマス(III)、CAS登録番号20673−31−8)、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ビスマス(CAS登録番号67874−71−9)、ネオデカン酸ビスマス(CAS登録番号34364−26−6)、オレイン酸ビスマス、グルコン酸ビスマス、D−グルコン酸カリウムビスマス、ビスマスナフタラ―ト(CAS登録番号8039−60−9)、ナフテン酸ビスマス塩(CAS登録番号85736−59−0)、ビスマストリグリコラマート、トリグリコラマートナトリウムビスマス(N,N−ビス(カルボキシメチル)グリシン二ナトリウム塩/N−(カルボキシメチル)−N−[2−オキソ2−{(オキソビスムチノ)オキシ}エチル]グリシン一ナトリウム塩(3:1)、CAS登録番号5798−43−6)、コハク酸ビスマス(CAS登録番号139−16−2)、マレイン酸ビスマス(CAS登録番号88210−84−8)、酒石酸ビスマス(CAS登録番号6591−56−6)、酒石酸ナトリウムビスマス(CAS登録番号31586−77−3)、酒石酸カリウムビスマス(CAS登録番号5798−41−4)、タンニン酸ビスマス、3−ショウノウカルボン酸ビスマス塩(CAS登録番号4154−53−4)、エチルショウノウ酸ビスマス(CAS登録番号52951−37−8)、ビスマスオキシキノリン(CAS登録番号1300−75−0)、2−オキソ−3−ボルナンカルボン酸ビスマス塩(CAS登録番号19495−28−4)、バルプロ酸ビスマス、及びこれらの組み合わせからなる群から、選択される。少なくとも1つのキラル中心を有する化合物はいずれも、立体異性体の任意の1つ、又は、ラセミ混合物を含むその任意の組み合わせを含む。例えば、グルコン酸ビスマスは、グルコン酸塩の全ての種類(例えば、D−グルコン酸ビスマス(III)塩(CAS登録番号94232−39−0)、L−グルコン酸ビスマス(III)塩、及び/又はこれらのラセミ混合物)を含む。これら実施形態のうちの所定の実施形態においては、ビスマス(III)化合物は、次サリチル酸ビスマス、次没食子酸ビスマス、酢酸ビスマス、クエン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。これら実施形態のうちの所定の実施形態において、ビスマス(III)化合物は、次サリチル酸ビスマスである。
ビスマス(III)化合物が、2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物であることを除けば、上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、ビスマス(III)化合物は酸化ビスマス(III)である。
元素硫黄は、硫黄原子の8員環として存在することが公知である。所定のアルカリ性条件下で、例えば、水酸化イオン等の求核剤の存在下において、硫黄原子の環は開環することでき、結果として生じる硫黄原子鎖から硫化物イオンが形成されうる。硫化物イオンの存在下において、ビスマス化合物は暗色の硫化ビスマスを形成しうる。更に、所定の還元性条件、例えば、アスコルビン酸塩などの還元剤があるとき、硫黄原子の環は開くことができ、スルフヒドリル基が形成されうる。塩基性条件ではスルフヒドリル基は、ビスマス化合物と反応し暗色の硫化ビスマスを形成しうる硫化物イオンに変換されうる。
所定の実施形態では、他の硫黄化合物が使用されうる。例えば、二硫化物;N,N−ジフェニルチオウレアなどのチオウレア、及びチオカルバマート、更にジチオカルバマートも、硫黄源として使用しうる。更に、硫化カルシウム及び硫化カリウムなどの硫化塩が、所定の実施形態で硫黄源をして使用できる。
比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物が、硫化物イオンを形成する条件をもたらすと信じられる。この目的に好適な化合物としては、例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、リン酸ナトリウムなどが挙げられる。比較的高い水溶性を有し、高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にする化合物は、蒸気減菌サイクル中にインジケータ組成物中の硫化物濃度を上昇させると信じられており、したがって、わずかに水溶性のアルカリ状態生成物より、多くの暗色の硫化ビスマスの生成をもたらす。一方、比較的高い水溶性を有する化合物は、蒸気滅菌プロセス条件に暴露中に、組成物及びインジケータを時期尚早に、又は所望されるよりも早く暗化させることが、以前に見いだされている。加えて、このことは、滅菌をもたらすには不十分であることが公知である蒸気滅菌プロセス条件に対して暴露した後、組成物の光学密度を、望ましくないことに、滅菌に有効な条件に暴露後の組成物の光学密度と同様のものとしうる。
一方、水溶性の低い化合物は、とりわけ飽和剤を含むインジケータの実施形態においては、蒸気減菌プロセス条件に暴露後の暗化の水準が原因で、好ましさがより低いことが見いだされている。これに加えて、これは、蒸気減菌プロセス条件への暴露後の組成物の光学密度を、減菌に有効な条件への暴露を示すには不十分なものとすることがある。
オートクレーブテープは、典型的に、飽和剤により強化された紙基材を含む。ゴム又はゴム状の飽和剤の場合には、蒸気暴露により黒色の生成物を形成するビスマス化合物の反応の媒体は、比較的水の透過(蒸気から)に抵抗のある非極性有機環境である。したがって、次炭酸ビスマス及び次サリチル酸ビスマスを含むインクは、飽和剤を含まない基材の上では、蒸気への十分な暴露で黒への色の変化を与えるが、これらは飽和剤を含む基材の上では、蒸気への十分な暴露で淡褐色を与える。これは、飽和剤を含むテープにおけるこれらの無機化合物の低下した溶解度、したがって低下した反応性によると同様に、蒸気の透過に対する飽和材の相対的な抵抗によるものと信じられている。
オートクレーブテープに関する2009年12月30日に出願された米国特許番号第5,916,816号及び国際出願PCT/US2009/069815号に開示されたインク配合の使用は可能であるが、これらの開示されたインクを使用する飽和剤含有テープフォーマットにおいて、十分な蒸気への暴露に際して得られるインクの典型的な茶色(黒色ではなく)は、最適ではない。更に、オートクレーブテープ及び他の化学的インジケータの色変化特性に関する好みは、エンドユーザー(例えば、病院)により異なり、それ故1つのエンドユーザーには、蒸気への暴露後の濃い茶色への変化が受け入れられる可能性があるものの、他のエンドユーザーにとっては、蒸気への暴露に際して黒色への変化のみが受け入れられる可能性があることが、見いだされた。その結果、必要なことは、蒸気があることを黒色への色の変化で示す、オートクレーブテープにおける使用に適した無鉛のインクである。
それ故、本明細書に記載される任意のインジケータ組成物、インジケータ及び方法の実施形態の1つを含む特定の実施形態では、インジケータ組成物をアルカリ性にする化合物は、好ましくは水100立方センチメートル(mL)当たり約5グラムを超える20℃における水中の溶解度、より好ましくは水100立方センチメートル(mL)当たり約8グラムを超える20℃における水中の溶解度、更により好ましくは水100立方センチメートル(mL)当たり少なくとも約10グラムの20℃における水中の溶解度を有する。
多くの実施形態においては、インジケータ組成物をアルカリ性にする比較的高い溶解度の化合物は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウム、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される。これらの実施形態の幾つかにおいては、インジケータ組成物をアルカリ性にする比較的高い溶解度の化合物は、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウム、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される。これらの実施形態の幾つかにおいては、インジケータ組成物をアルカリ性にする化合物は、重炭酸カリウム又は重炭酸ナトリウムである。本開示のインジケータ組成物では、高温で水蒸気に暴露された際に組成物をアルカリ性にし、かつ比較的高い水溶性を有する化合物は、組成物中に、好ましくは、組成物の全重量に基づき0.5重量%〜4.0重量%、より好ましくは、組成物の全重量に基づき1.0重量%〜2.5重量%存在する。
実施例に示すように、高温で水蒸気に暴露した場合に組成物をアルカリ性にし、かつ比較的低い水溶性を有する1つ以上の化合物を、他の成分(例えば、比較的高い水溶性化合物及び/又は還元剤)と組み合わせて、インジケータ組成物に含めることも役立つ。例えば、高温で水蒸気に暴露した場合にインジケータ組成物をアルカリ性にし、かつ比較的低い水溶性を持つ化合物としては、炭酸リチウムが役立つことが見いだされている。炭酸リチウム及び高温で水蒸気(例えば、蒸気中)に暴露した場合にインジケータ組成物をアルカリ性にする低い水溶性の他の化合物の添加は、蒸気への暴露により黒変するオートクレーブテープインジケータにはつながらないが、炭酸リチウムなどの添加は、他のインジケータ組成物、例えば、飽和剤を使用しない化学的インジケータで使用されるインジケータ組成物において必要である比較的水溶性の高い化合物(炭酸ナトリウムなどのような)の量を低下させることができる。
理論に束縛されるものではないが、還元剤は、インジケータ組成物中に存在する場合、及び/又は高温の水蒸気の存在で組成物をアルカリ性にする化合物と組み合わされた場合、蒸気への暴露に際してビスマス化合物と反応しインジケータ組成物の色を暗くする硫化物群の生成を容易にすると、信じられている。役立つ還元剤としては、アスコルビン酸及びその誘導体、トコフェロール、重亜硫酸塩(重亜硫酸ナトリウムなど)、チオ硫酸塩、没食子酸塩(没食子酸プロピルなど)、t−ブチルヒドロキノン類(t−ブチルヒドロキノンなど)、ナフチルアミン(Irganox L−06など)、ポリフェノール(Irganox L−101など)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
役立つ可能性のある還元剤の1つの種類としては、アスコルビン酸及びその誘導体が挙げられる。例えば、アスコルビン酸又はアスコルビン酸塩(アスコルビン酸ナトリウム又はアスコルビン酸カリウムなど)を使用しうる。アスコルビン酸パルミテートなどのアスコルビン酸のエステルも役立つであろう。本開示のインジケータ組成物には、還元剤は好ましくは組成物の1〜5重量%存在する。
上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、組成物は更にバインダーを含む。バインダーは組成物が基材上に塗布された際に該組成物を定位置に保持する。バインダーは、熱及び水蒸気に対して安定なフィルム形成材料を含むことが好ましい。バインダーにより形成されるフィルムは、水蒸気及び蒸気に対して十分な透過性を有して、滅菌条件下で所望の色変化が起こることを可能にする。バインダーが含みうる材料としては、例えば、アクリラート及びメタクリラートポリマー及びコポリマー(例えば、ポリ(メチルメタクリラート)及びメチル/n−ブチルメタクリラートコポリマー)、ポリ(ビニルアセテート)及びポリ(ビニルクロリド)並びにそれらのコポリマー、並びに、例えば、エチルセルロース及びニトロセルロースを含むセルロースのさまざまな誘導体が挙げられる。所定の実施形態においては、バインダーは紫外線、可視光線、又は熱硬化性材料でありうる。これらの材料は、無溶媒で使用されることが好ましい。
十分に酸性のバインダーを含む組成物は、2.5分間の132℃の蒸気及び3.5分間の134℃の蒸気暴露後の光学密度間の差を、有意に増加させることが見いだされている。それ故、合格及び不合格の表示がより容易にかつ高い信頼性で区別できるクラス4化学的インジケータが提供される。したがって、上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、バインダーは酸基を含むポリマーを含み、バインダーは少なくとも7の酸価を有する。これら実施形態のうちの所定の実施形態においては、バインダーは、アクリラートポリマー、メタクリラートポリマー、アクリラートコポリマー、メタクリラートコポリマー、アクリラート/メタクリラートコポリマー、又はこれらの組み合わせを含み、ポリマー又はコポリマーは、少なくとも7の酸価のために十分なカルボン酸基を含む。これら実施形態の所定の実施形態においては、酸価は少なくとも8又は少なくとも9であることが好ましい。これら実施形態の特定の実施形態においては、バインダーはメチル/n−ブチルメタクリラートコポリマーを含む。
本明細書に記載する組成物及びインジケータは、不合格及び合格蒸気滅菌条件間の良好な光学密度の差を提供する。例えば、0.5分間の134℃の蒸気に又は3分間の121℃の蒸気(これは、ISO 11140クラス1インジケータの場合、不合格蒸気滅菌条件と見なされる)に暴露された組成物の光学密度は、組成物が2.0分間の134℃の蒸気に又は10分間の121℃の蒸気(これは、ISO 11140クラス1インジケータの場合、合格蒸気滅菌条件と見なされうる)に暴露された場合と比較して、明らかに低く見えうる。
好適な化学的インジケータ組成物は、2.0分間の134℃の蒸気(ISO 11140クラス1インジケータの場合、合格蒸気滅菌条件)及び3分間の121℃の蒸気(ISO 11140クラス1インジケータの場合、不合格蒸気滅菌)の間に、目視による及び/又は測定による光学密度に有意の差を有する。これらの2つのサイクルは、典型的に、光学密度の最も小さい差を与える2つの蒸気暴露条件を構成する。例えば、これらの2つの条件において、光学密度の測定できる有意差は0.1である。
上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、2分間の134℃の温度の蒸気の第1の条件に暴露された際、組成物は少なくとも0.8、より好ましくは、0.9の光学密度となる光学密度の変化を経、また代わりに、3分間の121℃の温度の蒸気の第2の条件に暴露された際、光学密度のいずれの変化も、第1の条件に暴露された際より少なくとも0.1光学密度単位だけ小さく、また好ましくは第1の条件に暴露された際より少なくとも0.2光学密度単位だけ小さい。
本明細書に記載する組成物及びインジケータは、不合格及び合格蒸気滅菌条件間で良好な光学密度差を提供しうるだけでなく、合格蒸気滅菌条件に暴露された際、より暗い色を達成することができる。上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む特定の実施形態では、2分間の134℃の温度の蒸気の第1の条件に暴露された際、組成物は色を茶又は黒に変化させる。上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む好ましい実施形態においては、2分間の134℃の温度の蒸気の第1の条件に暴露された際、組成物は色を黒に変化させる。
これら実施形態のうちの特定の実施形態では、2分間の134℃の温度の蒸気である第1の条件に暴露された際、組成物は光学密度が少なくとも0.9の光学密度となる変化を被る。これにより、合格及び不合格の表示がより容易に、かつ高い信頼性で区別できるクラス1の化学的インジケータを提供することができる。
組成物中における他の構成成分に対するビスマスの比較的低い比が、本明細書に記載する所望の特性を提供するのに有効であることが見いだされている。その結果、本明細書に記載する組成物及びインジケータに使用されるビスマスの量を、以前より公知の化学的インジケータ組成物と比較して、低下させることができる。上記の組成物及びインジケータの実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、ビスマス(III)化合物及び元素硫黄は組成物中に2:3以下であって0.5:3以上の重量比で存在し、元素硫黄及び組成物をアルカリ性にする化合物は20:1以下であって2:1以上の重量比で存在する。
本明細書に記載した組成物はまた、組成物のさまざまな構成成分を分散させるために、また所定の実施形態においては、好ましくはバインダーを溶解するために、溶媒を含有してもよい。好適な溶媒としては、アルコール、エステル、ケトン及び芳香族炭化水素が挙げられる。所定の実施形態において、溶媒は、酢酸n−プロピル、n−プロピルアルコール、メタノール、エタノール、2−エトキシエタノール、酢酸ブチル、n−ブタノール、トルエン、シクロヘキサノン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。組成物は化学的インジケータインクとして提供してもよく、又は組成物を基材上に塗布し、存在する任意の溶媒を例えば炉内で加熱することにより蒸発し、化学的インジケータを提供してもよい。
組成物は、組成物が塗布された際に所望の特性を有する塗膜を提供するように、消泡剤、流動助剤、充填剤、可塑剤、界面活性剤等の他の添加剤を含有してもよい。このような特性としては、均一な厚さ、所望の表面特性(光沢表面、マット表面等)、亀裂させずに屈曲させるための十分な可撓性、蒸気滅菌プロセス条件に暴露する前の特定の初めの色等、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
上述のように、蒸気に暴露(ISO 11140の「合格」サイクル又は約3〜4分間の132℃のAMSCO減菌サイクル)した、本開示の無鉛の化学的インジケータ組成物の色は黒である。バインダーの特性、ビスマス化合物の硫黄に対する比、高温で水蒸気に暴露された際にインジケータ組成物をアルカリ性にすることができる高い水溶性の化合物の存否、及び還元剤の存否は全て、無鉛の化学的インジケータの蒸気への暴露に際する最終的な色の変化に影響しうる。
かなりの消費者が、蒸気滅菌インジケータの色変化の終点が茶色よりも黒色であることを好むことに注目して、本発明者らは、本明細書に記載した無鉛インク配合物にさまざまな染料又は顔料を更に添加することにより、染料を添加しないインク配合物が茶色に変化する場合であっても、黒色への色の変化を達成できることを認めた。本開示において役立つ染料及び顔料は、蒸気への暴露前の化学的インジケータ組成物については受け入れ可能な色を提供し、蒸気への暴露に際して黒色を提供するために、蒸気に暴露したインジケータ組成物の色を増大させる、いずれかの染料又は顔料(又は複数の染料、複数の顔料、又は複数の染料と複数の顔料との組み合わせ)でありうる。例えば、青色染料、Hostaperm Blue、の液体インクへの最終濃度0.05%の添加は、最初のインク色を白色ではなく淡緑色にするが、蒸気への暴露後、茶色ではなく黒色への色変化をもたらす。更に、青の顔料又は染料と黄の顔料又は染料との組み合わせは、蒸気に暴露前では緑であり、そうでなければ蒸気への暴露により茶色になるインジケータ組成物に使用された場合、蒸気への暴露により黒への色変化を提供する、化学的インジケータ組成物を与える。
使用される溶媒系に可溶性であれば、他の染料を使用してもよい。通常茶色が得られる場合に黒色を得るのに使用される染料を決定するために、染料を出来上がったインクに溶解し、混合し、基材上に塗布し、所望の蒸気滅菌サイクルにて蒸気に暴露し、最初の色と最終的な色とを比較する(例えば、茶色から黒色)。
有機溶媒に分散されると、水溶性染料は水に溶解した場合とはしばしば異なる色(又は基本的に無色)である。したがって、本開示のインク配合物に分散することができ、インクの最初の色を実質的に変化させないが、蒸気に対する暴露に際して、黒への色変化をもたらす水溶性染料が利用可能である。曝露に際し、水溶性染料は溶解し、着色し、染料が添加されないインジケータ組成物の茶色変化を補完し、黒色の外観を提供する。
化学的インジケータ組成物が本来茶色に変色する場合、黒色への色変化を達成するためにpHインジケータ染料が好適である。例えば、液体インクの0.01%のブロモクレゾールパープルナトリウム塩が、インク配合物に添加された場合、印刷されたインクの最初の色は実質的に変化しないが、蒸気に対する暴露による黒色への変化が達成される。ブロモチモールブルー及びフェノールレッド等の他のpHインジケータが、同一の目的に好適である。束縛されることを意図するものではないが、染料をアルコール溶媒等の有機溶媒を含む化学的インジケータインク溶液と混合している間、水溶性pHインジケータは水と接触しないためインクの最初の色は影響を受けないと思われる。しかしながら、蒸気への暴露及び塩基(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム)の存在により、pHインジケータは溶解し、色を変え、pHインジケータの最終的な色は、茶色を補完するものである場合、黒色に変化する。
本明細書に記載する化学的インジケータ組成物の実施形態の任意の1つ、化学的インジケータの実施形態の任意の1つ、又は方法の実施形態の任意の1つを含む、所定の実施形態では、化学的インジケータ組成物は蒸気の存在下で組成物の色が黒になる変化を起こす染料を更に含有する。染料のないときで、蒸気があるとき、組成物の色は茶色であろう。
上に示したように、上述のインジケータの実施形態の任意の1つに従う化学的インジケータを提供することと、この化学的インジケータを蒸気滅菌チャンバ内に設置することと、化学的インジケータを少なくとも121℃の温度で蒸気に暴露することと、化学的インジケータの光学密度を測定することと、を含む、蒸気滅菌プロセスの有効性を決定する方法も本開示は提供する。本明細書に記載するインジケータは、合格条件に分類される蒸気滅菌プロセス条件に暴露された際、有意に増加した光学密度を生じる。不合格条件に分類される蒸気滅菌プロセス条件に暴露された際、インジケータにより生じた光学密度のいかなる増大も、合格条件により生じたものから容易に区別される。
上記の方法の所定の実施形態では、方法は滅菌される物品を滅菌プロセスインジケータと共に滅菌チャンバ内に設置することを更に含む。その結果、物品は化学的インジケータと同一の滅菌条件に暴露される。
上記の方法の実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、方法は滅菌チャンバ内で滅菌条件が満たされたか否か決めることを更に含む。例えば、121℃で10分間を目標とする滅菌条件に暴露の際、ケミカルインジケータがこれらの条件に対する暴露を示す既知である範囲内の光学密度を生じた場合、これらの滅菌条件は満たされていると決められる。一方、不十分な滅菌条件に暴露された場合、化学的インジケータは、121℃において10分間でインジケータにより生じることが知られている光学密度の範囲を下回る光学密度を生じ、滅菌条件は満たされていないと決められる。上述の組成物及びインジケータの特性は、滅菌チャンバ内で滅菌条件が満たされたか否かの決定をより容易に、かつより高い信頼性で行う。
上記のように、本明細書に記載する化学的インジケータは、基材を含む。基材は、蒸気滅菌プロセス条件に供された際に、無傷のままであり、分解しない任意の基材であってよい。好適な基材には、飽和剤(例えば、ゴム、天然又は合成ラテックス、ポリマー等)を含む又は含まない紙、塗布紙、厚紙、プラスチックシート、金属で処理したシート、金属ホイル、不織布又は織物等が挙げられる。
本明細書に記載した組成物及び方法が役立つことのある他の実施形態は、出願者の同時係争中の2009年12月30日に出願された国際出願PCT/US2009/069815号に記載されており、内容全体を本明細書に援用する。
上記の化学的インジケータの実施形態の任意の1つ及び方法の実施形態の任意の1つを含む多くの実施形態では、化学的インジケータ及び/又はテープの基材は飽和剤を含浸される。
上記の化学的インジケータの実施形態の任意の1つ及び方法の実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、化学的インジケータの基材は更にバリア層を含み、化学的インジケータ組成物はバリア層上に塗布される。この実施形態のうちの所定の実施形態では、化学的インジケータは、バリア層を覆い、またバリア層上に塗布された化学的インジケータ組成物を覆う低接着力バックサイズ層を更に含む。あるいは、化学的インジケータは、基材の主表面を覆い、また基材の主表面の少なくとも一部の上に塗布された化学的インジケータ組成物を覆う、バリア層を更に含む。この実施形態のうちの所定の実施形態では、化学的インジケータは、バリア層を覆う低接着力バックサイズ層を更に含む。
上記の化学的インジケータの実施形態の任意の1つ及び方法の実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、化学的インジケータは、上部に化学的インジケータ組成物が塗布されている基材の主表面の反対側の、基材の主表面上に接着剤層を更に含む。
上記の化学的インジケータの実施形態の任意の1つ及び方法の実施形態の任意の1つを含む所定の実施形態では、化学的インジケータはテープである。
所定の実施形態において、基材はテープの形態である。一例では、片側の上の感圧接着剤、及び反対側の上の上述の組成物の実施形態の任意の1つから、テープが構成されることが好ましい。テープは、巻いた形態で提供されることが好ましい。
図1に関して、1つの実施形態においては、化学的インジケータテープ100は断面にて図示されている。基材110は、第1の主表面の一部の上が化学的インジケータ組成物140で塗布され、組成物140の反対側の基材110の主表面の少なくとも一部を覆う接着剤層120を有する。基材110は、飽和剤を含浸された紙、例えば、クラフト紙又はクレープ紙、が好ましい。図1に示す化学的インジケータテープ100は更に、組成物140を覆う飽和剤層150、基材110及び飽和剤層150を覆う任意のバリア層170、並びにバリア層170を覆う任意の低接着力バックサイズ層190を含む。
化学的インジケータ組成物140は、本明細書に記載した組成物の実施形態の任意の1つであってもよい。所定の実施形態において、インクの形態を有する本明細書に記載した化学的インジケータ組成物を印刷することにより、組成物140は基材110上に塗布される。基材110は、飽和剤が含浸された紙、例えば、クラフト紙又はクレープ紙が好ましい。蒸気に十分耐性がある飽和剤、例えば、顔料、例えば酸化亜鉛及び/又は酸化チタンを含まない又は含む天然ゴム及び/又は重合ロジン;ロジンを含まない又は含むスチレン−ブタジエンポリマー;アクリルポリマー;アクリルポリマー、スチレン−ブタジエンポリマー及びアクリロニトリルポリマーの組み合わせ、並びにn−ブチルアクリラート−アクリロニトリル−スチレンターポリマー、が使用されうる。接着剤層は耐水性感圧接着剤(PSA)が好ましい。接着剤層に使用しうるPSAとしては、例えば、架橋アクリル樹脂、粘着性ゴム接着剤、例えば、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンゴム等、が挙げられる。
図1に示す化学的インジケータテープ100は、基材110及び化学的インジケータ組成物140を覆うバリア層170を、任意に更に含むことができる。低接着力バックサイズ層190は、バリア層170を覆うためにも使用されてもよい。バリア層に使用されうる材料としては、例えば、アクリルポリマー、尿素−ホルムアルデヒド組成物、スチレンブタジエンゴム、酢酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、エチルセルロース、不乾性ヤシ油アルキド、及びアクリル変性アルキドが挙げられる。低接着力バックサイズ層又は剥離層に使用されうる材料としては、例えば、アクリル、ウレタン及びシリコーンポリマーが挙げられる。
本明細書に記載の組成物は、バインダー、溶媒、ビスマス化合物、元素硫黄、高温において水蒸気に暴露された場合に組成物をアルカリ性にする(例えば、比較的高水溶性の)化合物、望ましい場合には還元剤、及び望ましい場合には顔料(類)及び/又は染料(類)の成分を混合することにより、便利に調製することができる。混合は公知の混合プロセスを用いて行うことができる。1つの例においては、混合は不溶性構成成分(例えば、元素硫黄、組成物をアルカリ性にする化合物、ビスマス化合物)の粒径が縮小され、粒子が分散されるボールミルにて行われる。バインダー及び溶媒は共に組成物の約50〜97重量%を構成してもよく、元素硫黄、組成物をアルカリ性にする化合物、及びビスマス化合物は組み合わせて、組成物の約3〜約50重量%、好ましくは約20〜約25重量%を構成してもよい。
本明細書に記載した組成物は、ワイヤ巻き付けロッド(即ち、マイヤー・バー(Meyer bar)又はメイヤー・ロッド(Mayer rod))によるものを含む公知のさまざまな塗布方法、並びに、例えば、フレキソ、輪転グラビア及びスクリーン印刷を含む種々の印刷方法を用いて、基材上に塗布されうる。組成物はパターン、例えば、縞、山形等、に塗布され、蒸気滅菌条件に暴露後に色変化を提供するインジケータの領域と、インジケータの背景領域との間の視覚的コントラストを提供しうる。あるいは、インジケータは、例えば、ウェブ塗布技術による等、パターンを有さずに塗布されてもよい。
多数の滅菌プロセス条件での使用のために、また複数のクラスの化学的インジケータとしての使用のために、所望の光学密度を提供するために1つのインジケータに2つ以上の基材を使用してもよい。同様に、同じ目的のために、1つのインジケータに2種以上の組成物を塗布及び使用してもよい。
所定の実施形態において、塗布された組成物上にフィルムが積層されてもよい。フィルムは蒸気に透過性を有することが好ましいが、所定の実施形態においては、蒸気はその上に組成物が塗布された基材を通して塗布された組成物と接触してもよい。
組成物の光学密度は、組成物が基材上に塗布され、いずれの溶媒も組成物から蒸発した後で測定される。スペクトロデンシトメーターなどの、表面の光学密度を測定するための既知の装置が使用されうる。
本開示のさまざまな実施形態の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に、本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。
Figure 0005866349
バインダーストック溶液の調製
バインダー溶液は、100gのエチルセルロース(Ethocel,Dow Chemical,Midland,MI)を261.6gの酢酸n−プロピル及び175.4gのn−プロピルアルコールと混合して調製した。混合物を広口瓶の中で一晩回転させて、均質溶液を得た。
ゴム飽和剤の調製及び使用
ゴム飽和剤組成物を次の成分を使用して調製した。23%の天然ゴム、6%の酸化亜鉛、2.5%の二酸化チタン、29%のウッドロジン、2.5%の芳香族樹脂、及び37%のミネラルスピリット。各実施例のインクをコーティングした支持体に飽和剤を加える直前に、15.0グラムのゴム飽和剤に1.23グラムの加硫促進剤溶液を混合し、手で3分間攪拌した。促進剤溶液は、30グラムのキシレン(VWR,West Chester,PA)、2.98グラムのRobac P25(ジペンタメチレンチウラムポリスルフィド、Robinson Brothers,West Midlands,UK)及び1.0グラムのメチルチュアドス(テトラメチルチウラムジスルフィド、R.T.Vanderbilt,Norwalk,CT)を含む。
(実施例1A〜1D)次サリチル酸ビスマス及び炭酸ナトリウムを含むインジケータテープ
表2の成分、実施例1A〜1D、を直径が12.7mm(1/2インチ)のガラス製のビー玉20個が入った120mL(4oz)のガラス広口瓶に入れた。混合物をボールローラー上で16時間回転し、次いで#16メイヤーロッドを使用して、テープ支持体の上に塗布した。塗膜を50℃で5分間乾燥した。塗布されたテープ支持体試料に加硫促進剤を含む数ミリリットルのゴム飽和剤(上述)を、各テープ支持体の両主要表面にプラスチック製スキージを使用して塗布し、次いで140℃で3分間硬化して飽和した。硬化後、各テープ支持体をAMSCO EAGLE 3013C滅菌器の中で、プレバキュームサイクルを使用して、132℃で3分間、1分間の乾燥期間を伴い、蒸気に暴露した。光学密度を、X−Rite 530Pスペクトロデンシトメーターを使用して測定した。
Figure 0005866349
実施例1Aは比較実施例である。
この結果は、高い水溶性を有する化合物である、炭酸ナトリウムの重量%の増加に従い、蒸気への暴露に際するインジケータの光学密度が増加していることを示している。
(実施例2A〜2C及び2D〜2J)
還元剤及び炭酸ナトリウムを組み合わせた次サリチル酸ビスマス
表3の成分、例えば2A〜2C、及び表4の成分、例えば、2D〜2Jを、直径が12.7mm(1/2インチ)のガラス製のビー玉20個が入った120mL(4oz)のガラス広口瓶に入れた。混合物をボールローラーの上で16時間回転し、次いで#16メイヤー.ロッドを使用してテープ支持体の上に塗布した。塗膜を50℃で5分間乾燥した。塗布されたテープ支持体試料に加硫促進剤を含む数ミリリットルのゴム飽和剤(上述)を、各テープ支持体の両主要表面にプラスチック製スキージを使用して塗布し、次いで140℃で3分間硬化して飽和した。実施例2A〜2Cに関して、硬化後、各テープ支持体をAMSCO EAGLE 3013C滅菌器の中で、プレバキュームサイクルを使用して、132℃で3分間、1分間の乾燥期間を伴い、蒸気に暴露した。実施例2D〜2Jに関して、硬化後、各テープ支持体をAMSCO EAGLE 3013C滅菌器の中で、プレバキュームサイクルを使用して、132℃で4分間、1分間の乾燥期間を伴、蒸気に暴露した。調製した他の実施例2D〜2JをJoslynレジストメーター(Joslyn Sterilizer Corporation,Farmington,NYから入手可能)の中で、表5に示したサイクルの1つを使用して、蒸気に暴露した。光学密度を、X−Rite 530Pスペクトロデンシトメーターを使用して測定した。
Figure 0005866349
表3の実施例2B及び2Cの光学密度の結果は、還元剤、パルミチン酸アスコルビル及びアスコルビン酸は、還元剤を含まない比較実施例2Aと比較した場合、蒸気への十分な暴露に際してインジケータの光学密度を増加させることを示している。
Figure 0005866349
Figure 0005866349
表5の実施例2D〜2Jの結果は、蒸気への十分な暴露に際して、比較実施例1Aと比較して、還元剤はインジケータの光学密度を増加させることを示す。
(実施例3A〜3C)
炭酸ナトリウム及びアスコルビン酸を含む、次サリチル酸ビスマス
表6の成分、例えば、3A〜3C、を直径が12.7mm(1/2インチ)のガラス製のビー玉20個が入った120mL(4oz)のガラス広口瓶に入れた。混合物をボールローラーの上で16時間回転し、次いで#16メイヤーロッドを使用してテープ支持体の上に塗布した。塗膜を50℃で5分間乾燥した。塗布されたテープ支持体試料に加硫促進剤を含む数ミリリットルのゴム飽和剤(上述)を、各テープ支持体の両主要表面にプラスチック製スキージを使用して塗布し、次いで140℃で3分間硬化して飽和した。硬化後、各テープ支持体をAMSCO EAGLE 3013C滅菌器の中で、プレバキュームサイクルを使用して、132℃で3分間、1分間の乾燥期間を伴い、蒸気に暴露した。光学密度を、X−Rite 530Pスペクトロデンシトメーターを使用して測定した。
Figure 0005866349
この結果は、ビスマス含有インクに対するアスコルビン酸添加量の増加が、それに応じて、蒸気に暴露したインジケータの初期光学密度を増加させることを示す。
(実施例4A〜4N)
高温で水蒸気に暴露した際にインジケータ組成物をアルカリ性にする化合物を含む次サリチル酸ビスマス
表7の成分、実施例4A〜4G、及び表9の成分、実施例4H〜4Nを、直径と長さが12.7mmと12.7mm(1/2インチと1/2インチ)であるセラミック製の円筒を40個含む240mL(8oz)のガラス広口瓶に入れた。混合物をボールローラーの上で16時間回転し、次いで#22メイヤーロッドを使用してテープ支持体の上に塗布した。塗膜を50℃で5分間乾燥した。塗布されたテープ支持体試料に加硫促進剤を含む数ミリリットルのゴム飽和剤(上述)を、各テープ支持体の両主要表面にプラスチック製スキージを使用して塗布し、次いで140℃で3分間硬化して飽和した。硬化後、各テープ支持体をAMSCO EAGLE 3013C滅菌器の中で加圧減圧サイクルを使用し、132℃で4分間、1分間の乾燥期間を伴い、又はJoslynレジストメーター中で表8及び10に示したサイクルの1つを使用して、蒸気に暴露した。光学密度を、X−Rite 530Pスペクトロデンシトメーターを使用して測定した。
Figure 0005866349
Figure 0005866349
Figure 0005866349
Figure 0005866349
表8及び10に示した結果は、高温で水蒸気に暴露した際にインジケータインク組成物をアルカリ性にする比較的高い水溶性を有する化合物、及び/又は還元剤の添加は、蒸気への暴露後のオートクレーブテープ支持体の光学密度を増加することを示す。
実施例4A、4E、及び4F(比較実施例としての)はそのような化合物(すなわち、比較的高い水溶性でかつ高温で水蒸気に暴露した際にインジケータインク組成物をアルカリ性にする)を含まず、AMSCO滅菌器中で132℃、4分間の蒸気暴露後は茶色である(20℃における水中の炭酸リチウムの溶解度は、1.3g/100mLである。炭酸亜鉛及び炭酸カルシウムは、基本的に20℃の水に不溶性である)。
実施例4B及び4Cは両方とも炭酸ナトリウムを含む(20℃における水中の溶解度は21.6g/100mLである)。実施例4Dは、炭酸カリウムを含む(20℃における水中の溶解度は112g/100mLである)。実施例4G、4H、及び4Iは、重炭酸ナトリウムを含む(20℃における水中の溶解度は10g/100mLである)。実施例4J、4K、4L、及び4Mは、重炭酸カリウムを含む(20℃における水中の溶解度は22.5g/100mLである)。実施例4Nは、リン酸三ナトリウムを含む(20℃における水中の溶解度は16g/100mLである)。
レジストメーターによる測定は、134℃、2分及び121℃、10分のサイクル(いわゆるISO 11140「合格」サイクル)に関しては高い光学密度を、134℃、30秒及び121℃、3分のサイクル(いわゆる、ISO 11140「不合格」サイクル)では、より低い光学密度を示す。更に134℃、2分サイクル及び121℃、3分サイクルの間には、特に実施例G、4H、4I、及び4Jに関して、大きな差がある。
本明細書で引用した全ての参考文献及び公報、又はその部分は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。この発明の代表的な実施形態が考察され、この発明の範囲内のいくつかの可能性のある変形が参照された。この発明内のこれら及び他の変形及び修正は、この発明の範囲から逸脱することなく当業者に明らかであり、この発明は本明細書に説明される代表的な実施形態に限られないということは理解されるべきである。したがってこの発明は、以下に提供される実施形態及びそれと同等な実施形態によってのみ限定されるべきである。
本願発明に関連する発明の実施形態について以下に列挙する。
[実施形態1]
化学的インジケータ組成物であって、
a)ビスマス化合物と、
b)硫黄化合物又は元素硫黄と、
c)還元剤、及び
d)高温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする化合物と、を含む、組成物。
[実施形態2]
前記還元剤が、アスコルビン酸及びその誘導体、コフェロール、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、没食子酸塩、t−ブチルヒドロキノン、ナフチルアミン、ポリフェノール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態1に記載の化学的インジケータ組成物。
[実施形態3]
前記還元剤が、前記組成物の全重量に基づき少なくとも1重量%、かつ前記組成物の全重量に基づき5重量%以下で存在する、実施形態1又は2のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態4]
化学的インジケータ組成物であって、
a)酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択される、ビスマス(III)化合物と、
b)元素硫黄と、及び
c)高温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウムからなる群から選択される化合物と、を含む、組成物。
[実施形態5]
前記組成物をアルカリ性にする前記化合物が、20℃において100立方センチメートル当たり5グラムを超える水に対する溶解度を有する、実施形態1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態6]
134℃の温度で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、前記組成物が光学密度に変化を受け、少なくとも0.8光学密度となり、かつ代わりに、121℃の温度で3分の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、前記第1の条件に暴露した場合より小さい、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態7]
化学的インジケータ組成物であって、
a)酸化ビスマス(III)及び2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物からなる群から選択される、ビスマス(III)化合物と、
b)元素硫黄と、
c)20℃の水中において5グラム/100mLを超える溶解度を持ち、高温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする化合物と、を含み、
前記組成物が飽和剤を含む基材に塗布され、134℃で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、前記組成物が光学密度に変化を受け、少なくとも0.8光学密度となり、かつ代わりに、121℃で3分間の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、前記第1の条件に暴露した場合より小さい、組成物。
[実施形態8]
高温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする化合物が、前記組成物の全重量に基づき4重量%以下で存在する、実施形態1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態9]
前記ビスマス化合物が、2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物である、実施形態1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態10]
前記ビスマス化合物と前記元素硫黄とが、2:3以下であり、かつ0.5:3以上の重量比で存在し、前記元素硫黄、及び前記組成物をアルカリ性にする前記化合物が1:1以下であり、かつ1:5以上の重量比で存在する、実施形態1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態11]
染料のないときで、蒸気があるとき、前記組成物の色が茶色である前記組成物の色を、蒸気の存在において黒とする染料を更に含む、実施形態1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態12]
前記ビスマス化合物が次サリチル酸ビスマスである、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態13]
前記ビスマス化合物が酸化ビスマス(III)である、実施形態1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態14]
前記組成物をアルカリ性とする前記化合物が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウム、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される、実施形態1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
[実施形態15]
蒸気減菌プロセスの有効性の判定方法であって、
実施形態1〜14のいずれか一項に記載の前記化学的インジケータ組成物を含む化学的インジケータを提供することと、
前記化学的インジケータを蒸気減菌チャンバに設置することと、
前記化学的インジケータを少なくとも121℃の温度において蒸気に暴露することと、
前記化学的インジケータの光学密度を測定すること、とを含む、方法。
[実施形態16]
基材と、前記基材の主表面の少なくとも一部の上に被覆された実施形態1〜14のいずれか一項に記載の化学的インジケータ組成物とを含む、化学的インジケータ。
[実施形態17]
前記基材が飽和剤により被覆又は含浸された、実施形態16に記載の化学的インジケータ。
[実施形態18]
前記化学的インジケータ組成物を覆う飽和剤層を更に含む、実施形態16又は17に記載の化学的インジケータ。
[実施形態19]
前記飽和剤層及び前記基材を覆うバリア層を更に含む、実施形態18に記載の化学的インジケータ。
[実施形態20]
化学的インジケータ組成物の反対側の前記基材の第2の主要表面の少なくとも一部を覆う接着剤層を更に含む、実施形態16〜19のいずれか一項に記載の化学的インジケータ。

Claims (10)

  1. 化学的インジケータ組成物であって、
    a)ビスマス化合物と、
    b)硫黄化合物又は元素硫黄である硫黄源と、
    c)還元剤であって、アスコルビン酸及びその誘導体、トコフェロール、重亜硫酸塩、チオ硫酸塩、没食子酸塩、t−ブチルヒドロキノン、ナフチルアミン、ポリフェノール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される還元剤、及
    d)高温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする化合物と、を含み
    前記還元剤が、前記組成物の全重量に基づき少なくとも1重量%、かつ前記組成物の全重量に基づき5重量%以下で存在する、化学的インジケータ組成物
  2. 請求項1に記載の化学的インジケータ組成物であって、
    a)前記ビスマス化合物が、2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物であり
    b)前記硫黄源が元素硫黄であり、又
    c)高温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする前記化合物が、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウムからなる群から選択され、組成物。
  3. 請求項1に記載の化学的インジケータ組成物であって、
    a)前記ビスマス化合物が、2〜20個の炭素原子を含有する有機基を少なくとも1つ含むビスマス(III)化合物であり
    b)前記硫黄源が元素硫黄であり、又
    c)温で水蒸気に暴露した場合に前記組成物をアルカリ性にする前記化合物が、20℃の水中において5グラム/100mLを超える溶解度を持ち
    前記組成物が飽和剤を含む基材に塗布され、134℃で2分間の蒸気の第1の条件に暴露した場合に、前記組成物が光学密度に変化を受け、少なくとも0.8光学密度となり、かつ代わりに、121℃で3分間の蒸気の第2の条件に暴露した場合に、光学密度のいずれの変化も少なくとも0.1光学密度単位だけ、前記第1の条件に暴露した場合より小さい、組成物。
  4. 前記ビスマス化合物と前記元素硫黄とが、2:3以下であり、かつ0.5:3以上の重量比で存在し、前記元素硫黄、及び前記組成物をアルカリ性にする前記化合物が1:1以下であり、かつ1:5以上の重量比で存在する、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 染料のないときで、蒸気があるとき、前記組成物の色が茶色である前記組成物の色を、蒸気の存在において黒とする染料を更に含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記ビスマス化合物が次サリチル酸ビスマスである、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記還元剤が、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩、及びアスコルビン酸エステルからなる群から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記組成物をアルカリ性とする前記化合物が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、及びリン酸ナトリウム、又はこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 基材と、前記基材の主表面の少なくとも一部の上に被覆された請求項1〜のいずれか一項に記載の化学的インジケータ組成物とを含む、化学的インジケータ。
  10. 前記基材が飽和剤により被覆又は含浸された、請求項に記載の化学的インジケータ。
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