JP5861591B2 - 鍋内保温材投入方法 - Google Patents
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Description
取鍋からタンディッシュに注入される溶鋼は、温度が高いとモールドにおける凝固層の形成速度が緩やかになるので、ブレークアウトの発生を防止すべく鋳造速度を下げる必要があり、結果として、鋳片の生産性の低下を招く。
一方、取鍋からタンディッシュに注入される溶鋼の温度が低いと、浸漬ノズル部で溶鋼が凝固してノズルが閉塞するといった問題が発生する。
溶鋼の温度低下を抑制する効果的な方法として、取鍋への保温材の投入があり、その具体例が特許文献1、2に記載されている。
特許文献2には、保温材を収容したホッパーの底部に複数の弁片を設け、ホッパーを取鍋の上方に配置した状態で、複数の弁片を同時に開いて保温材を取鍋内に投入する方法が記載されている。複数の弁片が同時に開かれるので、溶鋼の表面全体に保温材を一様に投入することができる。
また、上昇流によって舞い上がった保温材が取鍋内に収まることなく辺りに散乱することにより、作業環境の正常化を保てないという問題も招来していた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、簡素な方法で、溶鋼上方の上昇流による保温材の舞い上がりを抑制する鍋内保温材投入方法を提供することを目的とする。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る鍋内保温材投入方法を適用して保温材が投入される取鍋10は、溶鋼11を収容する上部が開口した容器であって、連続鋳造機12のターレット13に固定された状態で、タンディッシュ14に溶鋼11を注入する。タンディッシュ14に注入された溶鋼11はタンディッシュ14を経由してモールド15に供給される。
また、連続鋳造機12が1ストランドの場合や、断面が小さいブルームを鋳造する場合は、溶鋼11のタンディッシュ14への注入時間が1つの取鍋10につき60分以上となり、100分を超えることもある。このため、溶鋼11の放熱の抑制に鍋蓋を用いるだけでは、取鍋10内の溶鋼11が目標温度より低温になることがある。
二次精錬工程での保温材の投入は、従来の方法(即ち、手間のかかる方法)によっても行うことができるが、本願発明の方法により保温材を投入すると、従来の方法に比べて、作業環境の正常化を維持向上すると共に、溶鋼11の浴面の視認性を向上させ、より好適である。なお、本願発明の方法を採用することによって、溶鋼11の浴面の視認性が向上する理由については後述する。
これに対し、ターレット13に装着した取鍋10に対する保温材の投入は、手間のかかる従来の方法では行うことができず、本願発明の方法によって行われる。
取鍋10には2種類の保温材が投入され、一方の保温材は炭素が5質量%未満の保温材Aの一例であるバーミキュライト16であり、他方の保温材は炭素が5質量%以上の保温材Bの一例である焼もみ17である。焼もみ17としては、粉状の焼もみがらや、焼もみがらの造粒物を採用することができる。
焼もみ17は、バーミキュライト16に比べ、断熱性に優れ、かつ、炭素の含有率も大きい。このため、焼もみ17の層をバーミキュライト16の層の上側に形成することによって、炭素を5質量%以上含む焼もみ17が溶鋼11に接触するのを防止して、溶鋼11の炭素ピックアップ量を抑制した上で、溶鋼11の保温性を高水準に保つことが可能となる。
また、取鍋10に焼もみ17のみを投入する場合、バーミキュライト16と焼もみ17を投入する場合に比べ、所定の保温性を確保するのに溶鋼11の浴面上の焼もみ17の層を厚くする必要がある。取鍋10内に投入する焼もみ17の増加は、取鍋10からスラグの排滓を行う際に生じる粉じんの増加を招くことが確認されている。従って、バーミキュライト16及び焼もみ17の取鍋10への投入は、炭素ピックアップ量を低減するだけでなく、スラグ排滓時の粉じんの発生量を低減させるという点においても有効である。
本実施の形態では、容器20にワイヤロープ21が取り付けられており、搬送手段にクレーンを用いている。クレーンは、フック22を備え、このフック22をワイヤロープ21に掛止して容器20を所望の位置に配置することができる。
なお、搬送手段は、容器20を取鍋10の上方に配置可能なものであればよく、クレーンに限定されるものではない。
鍋内保温材投入方法は、図2(A)〜(D)に示すように、主として、バーミキュライト16及び焼もみ17をそれぞれ可燃性袋18、19に入れ分ける工程1と、可燃性袋18、19を底部が開く鉄製の容器20内に収容する工程2と、取鍋10の上で容器20の底部を開いて可燃性袋18、19を取鍋10内に投入する工程3によって構成される。
工程1、2、3は、工程1を製鉄所以外の場所で行い、工程2、3を製鉄所内で行うことや、工程1、2、3の全てを製鉄所内で行うことが可能である。
本実施の形態では、可燃性袋18、19にフレコンバッグを採用しているが、これに限定されるものではなく、溶鋼11に投入した際に破孔、炭化するものであれば良い。
容器20の底部が開くことによって、容器20内に収容されていた複数の可燃性袋18及び複数の可燃性袋19は、自重によって取鍋10内に投入される。
バーミキュライト16及び焼もみ17は、それぞれ複数の可燃性袋18及び複数の可燃性袋19に入れられた状態で落下するので、バーミキュライト16及び焼もみ17は、溶鋼11の熱により生じている上昇流によって舞い上がらない態様で、取鍋10に投入される。
仮に、可燃性袋18の投入後、時間を空けて可燃性袋19を投入すると、可燃性袋19は溶鋼11の浴面に形成されたバーミキュライト16の層を突き破って溶鋼11内に入り、溶鋼11内で可燃性袋19が炭化して焼もみ17が溶鋼11内に漏れ出ることになる。
フレコンバッグに入れた保温材を、周囲を鉄板で覆った容器に収容して取鍋に投入したか、保温材をフレコンバッグには入れずに前記容器に収容して取鍋に直接投入したかで、保温材投入時の取鍋上の保温材の舞い上がりを目視で確認した。その確認結果を表1に示す。なお、容器内には合計で150kgの保温材が収容され、バーミキュライトと焼もみの双方を用いる場合は、75kgのバーミキュライトと75kgの焼もみをそれぞれ容器内に収容することとした。
表1より、保温材をフレコンバッグに入れて取鍋に投入した実施例1〜4では、保温材が取鍋上で舞い上がることは無かった。これに対し、保温材をフレコンバッグに入れずに取鍋に投入した比較例1〜3では、保温材を取鍋に投入する際に保温材が舞い上がるのが確認された。
実施例1〜3は保温材の嵩比重が0.8であり、実施例4は保温材の嵩比重が0.6である。なお、実施例3、4においては、本実施の形態に記載している方法で保温材が取鍋内に投入され、溶鋼の浴面上で焼もみの層の下にバーミキュライトの層が形成された。
そして、保温材にバーミキュライトのみを用いた実施例1と保温材にバーミキュライト及び焼もみの両方を用いた実施例3では炭素ピックアップ量が同じであり、嵩比重が0.6の実施例4は嵩比重が0.8の実施例3に比べて炭素ピックアップ量が少なくなることも確認された。
図4のグラフより、保温材にバーミキュライトのみを用いた実施例1は、保温材に焼もみのみを用いた実施例2や、保温材にバーミキュライトと焼もみの両方を用いた実施例3と比較して、溶鋼の温度低下速度が速いことが知得された。また、保温材に焼もみのみを用いた実施例2と保温材にバーミキュライト及び焼もみの両方を用いた実施例3では、溶鋼の温度低下速度が同じであった。
例えば、保温材Bに、製紙工程で生じるペーパースラッジを採用することもできる。
また、保温材Aを入れた複数の可燃性袋と保温材Bを入れた複数の可燃性袋は、第1の袋群の上に第2の袋群を配置し、その第2の袋群の上に第1の袋群を配置した状態で、容器内に収容されていてもよい。
Claims (4)
- 溶鋼が収容された取鍋内に保温材を投入する鍋内保温材投入方法において、
前記保温材を入れた複数の可燃性袋を、底部が開く容器内に収容する工程と、
前記容器を前記取鍋の上方まで移動させ、該容器の底部を開いて前記複数の可燃性袋を前記取鍋内に投入する工程とを有することを特徴とする鍋内保温材投入方法。 - 請求項1記載の鍋内保温材投入方法において、前記保温材は炭素が5質量%未満の保温材Aと炭素が5質量%以上の保温材Bとを有し、前記保温材Aを入れた前記複数の可燃性袋からなる第1の袋群及び前記保温材Bを入れた前記複数の可燃性袋からなる第2の袋群は、該第2の袋群の下に該第1の袋群を配置した状態で前記容器内に収容されることを特徴とする鍋内保温材投入方法。
- 請求項1又は2記載の鍋内保温材投入方法において、前記保温材は全て嵩比重が0.6以下であることを特徴とする鍋内保温材投入方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鍋内保温材投入方法において、前記複数の可燃性袋の前記取鍋内への投入は、連続鋳造機のターレット上で行われることを特徴とする鍋内保温材投入方法。
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