JP6156271B2 - 取鍋用の保温蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、取鍋に収容された溶鋼および取鍋を保温するための、取鍋用の保温蓋に関する。
製鉄所の製鋼工程では、転炉等の精錬設備で精錬された溶鋼は、取鍋と呼ばれる内側が耐火物で覆われた鉄製の鍋に収容される。取鍋に収容された溶鋼は、その後、2次精錬設備で温度および成分が調整された後、鋳造設備で鋳造されることでスラブやインゴット等の半製品となる。このような一連の製造工程において、溶鋼や取鍋自体を保温するために、取鍋には保温蓋がかけられる。
例えば、特許文献1には、主蓋と主蓋に回動自在に設けられた副蓋とを有する保温蓋が開示されている。特許文献1では、主蓋に設けられた第1および第2の係合部が取鍋本体と係合することにより、取鍋本体の傾転時においても、主蓋が取鍋本体に支持される。特許文献1によれば、鋳造終了後の排滓工程において、保温蓋を取鍋にかけた状態で取鍋を傾転させる際に、副蓋が主蓋に対して回動して開き、副蓋が開いた部分からスラグが排出される。このため、鋳造終了から次に転炉から溶鋼を受けるまでの間に、保温蓋をかけている時間を長くすることができることから、溶鋼を受ける際の溶鋼温度の低下を防止することができる。
特開昭63−80958号公報
しかし、特許文献1に記載の保温蓋のような従来の保温蓋は、図6に示すような構造となっており、互いに対向する主蓋11Aのフランジ部22Aおよび副蓋12Aのフランジ部26Aが金属製であり、主蓋11Aおよび副蓋12Aの取鍋と対向する下面および互いに対向する面においてフランジ部22A,26Aが露出していた。このため、取鍋に保温蓋をかけた際に、フランジ部22A,26Aが取鍋に収容された溶鋼からの輻射熱を直接受けていた。また、排滓時には、フランジ部22A,26Aが取鍋から落下してくるスラグや溶鋼と接触することがあった。
金属製のフランジ部と保温蓋に設けられた耐火物とでは、熱膨張係数が大きく異なる。
このため、上記のように溶鋼やスラグによって熱影響を受けた場合、フランジ部と周辺の耐火物とでは変形量に大きな乖離が生じ、保温蓋からの耐火物の脱落が促進することが問題であった。また、上記の熱影響によって、金属製のフランジ部が変形または溶損する場合もあった。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、耐熱性に優れた取鍋用の保温蓋を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る取鍋用の保温蓋は、取鍋の係合部に脱着自在に係合する係合部を有し、取鍋と対向する下面側に耐火物を有する主蓋と、主蓋に回動自在に設けられ、取鍋と対向する下面側に耐火物を有する副蓋とを有し、主蓋および副蓋は、取鍋の開口部を覆うように設けられ、主蓋および副蓋の互いに対向する端面には、フランジ部がそれぞれ形成され、主蓋は、取鍋の係合部に主蓋の係合部が係合されることで、取鍋の傾転時に取鍋に支持され、副蓋は、取鍋の傾転時に主蓋に対して回動することで、取鍋の開口部の一部を開き、互いに対向する主蓋のフランジ部および副蓋のフランジ部には、耐火物がそれぞれ設けられることを特徴とする。
本発明によれば、耐熱性に優れた取鍋用の保温蓋を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る保温蓋が取鍋にかけられた状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る保温蓋が取鍋にかけられた状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る保温蓋を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る保温蓋を示す平面図である。 排滓が行われている状態を示す側面図である。 従来の保温蓋を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
<保温蓋および取鍋の構成>
はじめに、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係る取鍋1および保温蓋2の構成について説明する。なお、以下の説明において、x軸は図1において水平方向となる前後方向、y軸は図1において垂直方向となる上下方向、z軸はx軸およびy軸に垂直な左右方向をそれぞれ示す。図1および図2に示すように、取鍋1は、鉄皮3と、耐火物4と、ノズル5と、鍔6と、フック7と、トラニオン8と、第1係合部9と、第2係合部10とを有する。
鉄皮3は、有底筒状の形状を有する鉄製の容器であり、y軸正方向側である上側に開口部を有する。耐火物4は、定形耐火物や不定形耐火物からなる取鍋1の内壁であり、鉄皮3の内壁面を覆って形成される。ノズル5は、取鍋1の底部に設けられ、鋳造時に取鍋1に収容された溶鋼を排出する耐火物である。ノズル5には、溶鋼の排出動作を制御するための不図示のスライディングノズル等が設けられる。鍔6は、鉄皮3のy軸正方向側である上側の外周に沿って形成される部材である。鍔6は、取鍋1をレードルカー等の運搬装置に載せる際に取鍋1を支持する。フック7は、鉄皮3のy軸負方向側である底部付近かつx軸正方向側端部に、x軸正方向に突出して設けられる部材である。フック7は、取鍋1が傾転する際に、クレーン補巻フックがかかることで傾転動作を補助する。トラニオン8は、鉄皮3のy軸方向である高さ方向の中央付近かつz軸方向の両端部に、鉄皮3の外周から突出して設けられる一対の部材である。トラニオン8は、取鍋1をクレーンで搬送する際にクレーンの主巻フックがかかることで取鍋1を支持する。第1係合部9は、鉄皮3のy軸正方向の端部付近かつz軸方向の両端部に、鉄皮3の外周から突出して設けられる一対の部材であり、x−y平面において略矩形の形状を有する。第2係合部10は、鉄皮3のy軸正方向側の端部付近の外周かつx軸正方向側端部に、x軸正方向に突出して設けられる部材である。第2係合部10の先端部には、後述する保温蓋2のピン180に係合するように、フックが設けられる。
図1〜図4に示すように、保温蓋2は、主蓋11と、副蓋12と、フック13と、回動支持部14,15と、支持軸16と、第1係合部17と、第2係合部18とを有する。
主蓋11は、鉄皮19と、耐火物20と、突出部21とを有する。また、主蓋11の副蓋12と対向する端面には、主蓋11の上面からy軸正方向側に突出したフランジ部22が形成される。鉄皮19は、y軸負方向側の下面およびフランジ部22の副蓋12と対向する面に複数のアンカー(不図示)がそれぞれ設けられる。アンカーは、V型やY型形状のアンカーであり、鉄皮19に設けられた耐火物20を保持する。耐火物20は、不定形耐火物であり、鉄皮19の下面およびフランジ部22の副蓋12と対向する面を覆って設けられる。突出部21は、フランジ部22のz軸方向の両端部に設けられる一対の金属製の部材であり、取鍋1の開口部の周方向外方に鉄皮3や耐火物4の上面側端部と重畳して設けられる。一対の突出部21a,21b(21)は、耐火物20のx軸負方向側の端面よりも、x軸負方向側に突出して設けられる。
副蓋12は、鉄皮23と、耐火物24と、突出部25とを有する。また、副蓋12の主蓋11と対向する端面には、副蓋12の上面からy軸正方向側に突出したフランジ部26が形成される。鉄皮23は、y軸負方向側の下面およびフランジ部26の主蓋11と対向する面に、主蓋11と同様に複数のアンカー(不図示)がそれぞれ設けられる。耐火物24は、不定形耐火物であり、鉄皮23の下面およびフランジ部26の主蓋11と対向する面を覆って設けられる。突出部25は、フランジ部26のz軸方向の両端部に設けられる一対の金属製の部材であり、取鍋1の開口部の周方向外方に鉄皮3や耐火物4の上面側端部と重畳して設けられる。一対の突出部25a,25b(25)は、耐火物24のx軸正方向側の端面よりも、x軸正方向側に突出して設けられる。
保温蓋2は、図1〜図4に示すように、取鍋1にかけられ、取鍋1が傾転していない状態において、主蓋11および副蓋12のフランジ部22,26が互いに対向することでx−z平面視で略円形状となる。また、x−z平面視において、主蓋11の円弧の長さは、副蓋12の円弧の長さよりも長くなるように形成される。
フック13は、x−y平面視でL字形状を有する部材であり、主蓋11の上面側の中央部に設けられる。フック13は、クレーンの補巻フックと係合することで保温蓋2の着脱動作を補助する。
回動支持部14,15は、主蓋11のフランジ部22近傍および副蓋12のフランジ部26近傍に、主蓋11および副蓋12の上面から突出してそれぞれ一対ずつ設けられる部材である。回動支持部14,15は、回動支持部14,15の各先端部が支持軸16によって回動可能に支持される。また、一対の回動支持部14a,14b(14)は、主蓋11の上面にz軸方向に並んで設けられ、一対の回動支持部15a,15b(15)は、副蓋12の上面にz軸方向に並んで設けられる。
第2係合部18は、主蓋11のx軸正方向側の端部に、x軸正方向に突出して設けられる一対の部材からなり、z軸方向に並んで設けられる。第2係合部18の先端には、取鍋1の第2係合部10のフックと係合するように、ピン180が設けられる。
第1係合部17a,17b(17)は、取鍋1の第1係合部9a,9bに対応して、主蓋11のz軸方向の両端部に、主蓋11の周方向外方に突出して設けられる一対の部材である。第1係合部17は、x−y平面視において略L字形状を有し、図2に示すように取鍋1に保温蓋2がかかった状態において、取鍋1の第1係合部9と係合する。
<保温蓋および取鍋の動作>
次に、図1〜図5を参照して、取鍋1および保温蓋2の動作について詳細に説明する。取鍋1は、製鉄所の製鋼工程において、転炉や電気炉等の精錬設備で精錬処理され、排出される溶鋼を受けて収容する。取鍋1が溶鋼を受ける際、精錬設備から排出される溶鋼を、取鍋1の開口部から受けることで、取鍋1に溶鋼が収容される。このとき、取鍋1には保温蓋2が装着されていない。
取鍋1に収容された溶鋼は、その後二次精錬設備にて、温度調整や成分調整等のために二次精錬処理が行われる。この際、二次精錬設備で溶鋼を処理するため、取鍋1に保温蓋はかけられない。しかし、転炉や電気炉等の精錬設備から溶鋼を受けてから二次精錬処理される間の時間に余裕がある場合には、取鍋1に保温蓋2がかけられ、二次精錬処理が行われる直前に取り外される。
二次精錬処理の後、取鍋1には保温蓋2がかけられる。そして、二次精錬処理された溶鋼は、連続鋳造機や造塊鋳型等の鋳造設備にて、鋳造されることでスラブ、ブルーム、インゴット等の半製品となる。この際、取鍋1に保温蓋2がかけられた状態で鋳造が行われる。本実施形態では、取鍋1に溶鋼が収容された状態で、保温蓋2がかけられることにより、溶鋼の温度降下量を低減することができる。このため、溶鋼の温度降下を補償するために行われる昇熱処理に伴う製造コストの増加を抑制することができる。
上記の精錬設備から二次精錬設備、また二次精錬設備から鋳造設備への取鍋1の移動は、レードルカー等の運搬装置や大型のクレーン等によって行われる。取鍋1の運搬がクレーンによって行われる場合、クレーンに設けられた一対の主巻フックが、取鍋1の一対のトラニオン8にそれぞれ係合することで、取鍋1が吊り上げられる。また、取鍋1に対する保温蓋2の着脱動作は、クレーンによって行われる。このとき、クレーンの補巻フックが、保温蓋2のフック13と係合し、保温蓋2が吊り上げられることで着脱動作が行われる。例えば、図2に示す状態から、保温蓋2が吊り上げられると、ピン180が第2係合部10から外れる、さらに保温蓋2をx軸正方向側へと移動させることで保温蓋2が取鍋1から取り外される。一方、上記手順と逆の手順がとられることで、保温蓋2が取鍋1にかけられる。
溶鋼の鋳造が行われた後、取鍋1には、スラグ(滓)と若干量の溶鋼とが収容された状態となり、収容されたスラグおよび溶鋼を排出する排滓処理が行われる。排滓処理では、図5に示すように、取鍋1を徐々に傾転させていくことで、取鍋1の開口部からスラグや溶鋼が排出される。排出されたスラグや溶鋼は、取鍋1のy軸負方向側となる下側に設けられた不図示の滓鍋に回収される。
取鍋1の傾転動作は、クレーンで取鍋1を釣り上げた状態から、クレーンの補巻フック28を取鍋1のフック7に係合させ、さらに補巻フック28をy軸正方向側へ上昇させることで行われる。この際、主巻フック27については、昇降動作が行われなくてもよく、またy軸負方向側への降下動作が行われてもよい。取鍋1の傾転動作は、取鍋1が図2に示す取鍋1の底部が下面となる状態から、図5に示す状態を経てx−y平面で取鍋1が180度回転するまで行われる。
排滓処理において取鍋1が傾転する際、保温蓋2の主蓋11は、第1係合部17および第2係合部18が、取鍋1の第1係合部9および第2係合部10にそれぞれ係合されているため、取鍋1に支持される。一方、保温蓋2の副蓋12は、回動支持部15によって、主蓋11の回動支持部14に支持軸16を中心に回動可能に保持されている。このため、副蓋12は、取鍋1の傾転角度に応じて、主蓋11に対して回動する。この際、副蓋12の回動によって取鍋1の開口部の一部が開くため、この部分を通じてスラグや溶鋼が排出される。
排滓処理の後、空になった取鍋1は、次に溶鋼を収容するまでの間、保温蓋2がかけられた状態となり、溶鋼を収容する直前に保温蓋2が取り外され、上記の工程が繰り返される。本実施形態では、空の状態の取鍋1に保温蓋2がかけられることにより、取鍋1の耐火物4等の温度降下を抑制できる。これにより、取鍋1が精錬設備から溶鋼を受ける際に、溶鋼から取鍋1への抜熱量を低減することができ、製鋼工程における熱ロスを低減することができる。
<変形例>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、取鍋1に対する保温蓋2の着脱動作は、クレーンを用いて行われるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、保温蓋2を着脱する着脱専用装置を用いて着脱動作が行われてもよい。このとき、保温蓋2には、着脱専用装置で着脱するための、フック等が別に設けられてもよい。
また、主蓋11は、主蓋11および取鍋1の第1および第2係合部9,10,17,18によって取鍋1に支持されるとしたが、係合部の形状や設ける数等はかかる例に限定されない。主蓋11および取鍋1の係合部は、保温蓋2や取鍋1の形状等に応じて、上記実施形態以外の形状や数に適宜設定されてもよい。
<本発明の実施形態の効果>
(1)本発明の一実施形態に係る取鍋用の保温蓋2は、取鍋1の係合部9,10に脱着自在に係合する係合部17,18を有し、取鍋1と対向する下面側に耐火物20を有する主蓋11と、主蓋11に回動自在に設けられ、取鍋1と対向する下面側に耐火物24を有する副蓋12とを有し、主蓋11および副蓋12は、取鍋1の開口部を覆うように設けられ、主蓋11は、取鍋1の係合部9,10に、主蓋の係合部17,18がそれぞれ係合されることで、取鍋1の傾転時に取鍋1に支持され、副蓋12は、取鍋1の傾転時に主蓋11に対して回動することで、取鍋1の開口部の一部を開き、互いに対向する主蓋11および副蓋12のフランジ部22,27には、耐火物20,24がそれぞれ設けられる。
ここで、図6に示す従来の保温蓋2Aは、本発明の一実施形態に係る取鍋用の保温蓋2と比べ、主蓋11Aおよび副蓋12Aの構成が異なる。特に、従来の保温蓋2Aの主蓋11および副蓋12Aは、フランジ部22A,26Aの形状が本実施形態のフランジ部22,26と異なり、鉄皮19A,23Aのフランジ部22A,26Aが、耐火物20A,24Aが設けられた下面まで突出している。また、主蓋11Aおよび副蓋12Aは、本実施形態の突出部21,25を有してない。さらに、従来の保温蓋2Aは、フランジ部22A,26Aの互いに対向する面には耐火物が設けられてない。なお、上記以外の構成は図3に示す本発明に係る保温蓋2と同様である。上記構成の従来の保温蓋2Aは、取鍋1に溶鋼が収容された状態において、溶鋼からの輻射熱を鉄皮19A,23Aのフランジ部22A,26Aが直接受ける。また、排滓処理の際には、取鍋1の開口部から排出されるスラグや溶鋼とフランジ部22A,26Aとが接触する。このように、溶鋼やスラグによる熱影響を、鉄皮19A,23Aのフランジ部22A,26Aが直接受ける場合、鉄皮19A,23Aと耐火物20A,24Aとの熱膨張率の差から、変形量に乖離が生じるため、保温蓋2Aからの耐火物20A,24Aの脱落が促進される。耐火物20A,24Aが脱落した部分の鉄皮19A,23Aは、溶鋼やスラグによる熱影響を直接受けるため、変形やき裂等によって損傷する。また、耐火物20A,24Aの脱落の他に、鉄皮19A,23Aのフランジ部22A,26Aが変形または溶損することもある。これに対して、上記構成による本実施形態に係る保温蓋2は、フランジ部22,26において鉄皮19,23の下面側および互いに対向する面が、耐火物で覆われている。このため、溶鋼やスラグによる熱影響を鉄皮19,23が直接受けることがなく、鉄皮19,23と耐火物20,24との変形量の乖離を図6に示す従来の保温蓋2Aよりも小さくすることができる。したがって、保温蓋2Aからの耐火物20A,24Aの脱落やフランジ部22,26の溶損を防止することができ、耐熱性に優れることから、保温蓋2の長寿命化を図ることができる。
(2)主蓋11および副蓋12のフランジ部22,26には、取鍋1に設置した際に取鍋1の開口部の周方向外方となる両端部に、主蓋11および副蓋12のフランジ部22,26が対向する方向に対してフランジ部22,26の耐火物20,24よりも突出する金属製の突出部21,25が設けられる。
上記構成によれば、副蓋12が回動することでフランジ部22,26が互いに衝突する際に、突出部21,25が互いに衝突する。このため、フランジ部22,26の耐火物20,24が直接衝突することを防止でき、衝突時の衝撃による耐火物20,24の損傷や脱落を防止することができる。
1 :取鍋
2,2A :保温蓋
3 :耐火物
4 :鉄皮
5 :ノズル
6 :鍔
7 :フック
8 :トラニオン
9 :第1係合部
10 :第2係合部
11,11A :主蓋
12,12A :副蓋
13 :フック
14,14a,14b :回動支持部
15,15a、15b :回動支持部
16 :支持軸
17,17a,17b :第1係合部
18,18a,18b :第2係合部
180 :ピン
19,19A :鉄皮
20,20A :耐火物
21,21a,21b :突出部
22,22A :フランジ部
23,23A :鉄皮
24,24A :耐火物
25,25a,25b :突出部
26,26A :フランジ部
27 :主巻フック
28 :補巻フック

Claims (2)

  1. 取鍋の係合部に脱着自在に係合する係合部を有し、前記取鍋と対向する下面側に耐火物を有する主蓋と、
    前記主蓋に回動自在に設けられ、前記取鍋と対向する下面側に耐火物を有する副蓋とを有し、
    前記主蓋および前記副蓋は、前記取鍋の開口部を覆うように設けられ、
    前記主蓋および前記副蓋の互いに対向する端面には、フランジ部がそれぞれ形成され、
    前記主蓋は、前記取鍋の係合部に前記主蓋の係合部が係合されることで、前記取鍋の傾転時に前記取鍋に支持され、
    前記副蓋は、前記取鍋の傾転時に前記主蓋に対して回動することで、前記取鍋の開口部の一部を開き、
    互いに対向する前記主蓋のフランジ部および前記副蓋のフランジ部には、耐火物がそれぞれ設けられることを特徴とする取鍋用の保温蓋。
  2. 前記主蓋のフランジ部および前記副蓋のフランジ部には、前記取鍋に設置した際に前記取鍋の開口部の周方向外方となる両端部に、前記主蓋のフランジ部および前記副蓋のフランジ部が対向する方向に対して、前記主蓋のフランジ部および前記副蓋のフランジ部の耐火物よりも突出する金属製の突出部がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載の取鍋用の保温蓋。
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