JP5861372B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
そこで、従来の定着器においては、定着面側部材又は裏面側支持部材のニップ部よりも用紙搬送方向下流側に分離爪を当接させ、確実に用紙が分離されるようになっている。
また、特許文献2には、定着処理が行われていないときに、定着ローラーを逆回転させることで分離爪の当接面を清掃する技術が開示されている。
また、特許文献2に記載の技術を適用して、定着ローラーを逆回転させるだけでは、固着したトナーを確実に除去することができない。また、定着ローラーを逆回転させることで、かえって定着ローラーが傷付く虞がある。
このように、分離爪の当接面に固着したトナーの固着力は大きいため、従来技術を適用しても、容易には除去することができない。
前記定着面側部材に対して押圧され、前記用紙の裏面に当接する裏面側支持部材と、
前記用紙に前記定着面側部材を介して熱を供給する加熱源と、
前記定着面側部材と前記裏面側支持部材とで形成されるニップ部の用紙搬送方向下流側において前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材に当接し、前記ニップ部を通過した用紙を前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材から分離させる分離爪と、
前記定着面側部材の前記ニップ部の用紙搬送方向下流側にエアを吹き付けるエア分離部と、
前記エア分離部の駆動を制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記分離爪は、回動可能に軸支された第1の部材と、前記第1の部材の回動に対して姿勢を保持する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材によって前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材との当接面が形成され、
前記制御部が前記エア分離部によるエアの送風方向を変化させることにより、前記第1の部材が回動し、前記当接面の状態が、面一の第1の状態から段差を有する第2の状態に変化することを特徴とする。
本発明の第2の側面を反映した画像形成装置は、画像形成部によってトナー像が形成された用紙の画像形成面に当接する定着面側部材と、
前記定着面側部材に対して押圧され、前記用紙の裏面に当接する裏面側支持部材と、
前記用紙に前記定着面側部材を介して熱を供給する加熱源と、
前記定着面側部材と前記裏面側支持部材とで形成されるニップ部の用紙搬送方向下流側において前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材に当接し、前記ニップ部を通過した用紙を前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材から分離させる分離爪と、
前記定着面側部材と前記裏面側支持部材を互いに圧接又は離間させる圧接離間部と、
前記圧接離間部による圧接離間動作に連動する機械要素と、を備えた画像形成装置であって、
前記分離爪は、回動可能に軸支された第1の部材と、前記第1の部材の回動に対して姿勢を保持する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材によって前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材との当接面が形成され、前記圧接離間部により前記定着面側部材と前記裏面側支持部材が離間状態とされたときに、前記当接面が前記裏面側支持部材と鉛直方向に重ならないように配置され、
前記機械要素が、前記圧接離間部による圧接離間動作に連動して前記第1の部材を回動させることにより、前記当接面の状態が、面一の第1の状態から段差を有する第2の状態に変化することを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示すである。
図1、2に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に転写(一次転写)し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙に転写(二次転写)することにより、画像を形成する。
また、画像形成装置1には、CMYKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成されることとなる。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレードを有する。一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーは、ドラムクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
ベルトクリーニング装置426は、中間転写ベルト421の表面に摺接されるベルトクリーニングブレードを有する。二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残存する転写残トナーは、ベルトクリーニングブレードによって掻き取られ、除去される。
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面(画像形成面)に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー53aを備えた排紙部53により機外に排紙される。
図3に示すように、定着部60は、用紙Sにトナー像を定着させる定着ユニット61、定着面側部材から用紙Sを分離させるエア分離ユニット62、及び裏面側支持部材から用紙を分離させる分離爪80を備える。
定着ベルト611は、例えば耐熱性のポリイミドからなるフィルム基材(例えば厚さ:70μm)の外周面に、シリコーンゴム等からなる弾性層(例えば厚さ:200μm、JIS−A硬度:15°)が積層形成された構成を有する。また、弾性層の外周面に、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂からなる表層が積層形成される場合もある。
アクチュエーター621は、エア分離ユニット62によるエアの送風態様を変化させるための機構である。アクチュエーター621は、例えば定着ローラー613の軸方向Zに対して垂直なX軸、Y軸の2軸駆動によりエア分離ユニット62の全体を移動させることにより、エアの吹き出し位置を変化させる。また、アクチュエーター621は、エア分離ユニット62をXY平面内で揺動させることにより、エアの送風方向を変化させる。アクチュエーター621の駆動制御は、制御部100によって行われる。
通常、用紙Sは、ニップ部Nを通過した後、定着面側部材である定着ベルト611に巻き付く傾向にあるが、両面画像形成の場合には裏面側部材である加圧ローラー615に巻き付くこともある。そのため、本実施の形態では、エア分離ユニット62により定着ベルト611から用紙Sを分離させる一方で、加圧ローラー615に用紙Sが巻き付いた場合には分離爪80で分離できるようになっている。
また、第1の部材81と第2の部材82は、異なる材料で構成されてもよいが、コスト低減の観点から同じ材料で構成されることが望ましい。
分離爪80のローラー当接面80Aは、加圧ローラー615に摺接するため、段差により加圧ローラー615が損傷しないように、面一となっている。また、分離爪80の用紙走行面80Bは、用紙Sが走行するため、段差により用紙Sの滑らかな走行が妨げられないように、面一となっている。
画像形成装置1において長期間にわたって画像形成を行うと、図5(a)に示すように、裏面側支持部材である加圧ローラー615に付着したトナーTが分離爪80によって掻き取られ、ローラー当接面80Aに堆積して固着する。分離爪80と加圧ローラー615との間にトナーTが介在することとなり、両者の当接状態が悪化する。そして、用紙Sを確実に分離することが困難となり、紙詰まりが発生しやすくなる。
また、図5(c)に示すように、第1の部材81の後端部81cを下方に押し込むと、第1の部材81の先端部81aが第2の部材82の先端部82aよりも上方に移動し、段差が形成される。ローラー当接面80Aに固着したトナーTは、第2の部材82の先端部82aに係止され、第1の部材81の先端部81aから剥離される。
図5(b)、(c)に示す動作を繰り返すことにより、分離爪80のローラー当接面80AからトナーTが容易に剥離され、除去される。
そこで、圧接離間部616により定着ベルト611(定着側部材)と加圧ローラー615(裏面側部材)が離間状態とされたときに、ローラー当接面80Aが加圧ローラー615と鉛直方向に重ならないように、分離爪80は配置される。また、ローラー当接面80Aの鉛直下方に、除去されたトナーTを回収する回収容器を配置するようにしてもよい。これにより、除去されたトナーTにより用紙Sが汚損されるのを効果的に防止することができる。
そして、分離爪80は第1の部材81、第2の部材82で構成され、ローラー当接面80Aの状態が、面一の第1の状態(図5(a)参照)から段差を有する第2の状態(図5(b)、(c)参照)に変化するようになっている。
画像形成装置1において、エア分離ユニット62によるエアの送風態様(送風方向又は送風位置)は、制御部100がアクチュエーター621の駆動を制御することにより変化させることができる。そこで、図7に示すように、エア分離ユニット62から噴出されるエアを利用することにより、第1の部材81を回動させ、分離爪80のローラー当接面80Aに段差を形成させることができる。
一方、第1の部材81に対して、支軸AX1よりも後端部81c側にエアを吹き付けると、第1の部材81の先端部81aが第2の部材82の先端部82aよりも上方に移動するため、分離爪80のローラー当接面80Aに段差が形成される。
これにより、分離爪80のローラー当接面80AにトナーTが固着する時期を予測して、効率よく分離爪80の清掃作業を行うことができる。
図8に示す例では、第1の部材81を回動させるための機械要素として、偏心カム85を用いている。具体的には、偏心カム85を、第1の部材81の支軸AX1よりも後端部81c側に当接させた状態で配置する。
図8(b)に示すように、偏心カム85を時計回りに回転させると、第1の部材81の後端部81cが付勢部材83の付勢力により引き上げられ、第1の部材81が支軸AX1を中心に時計回りに回動する。したがって、第1の部材81の先端部81aが下方に移動し、ローラー当接面80Aに段差が形成される。
図8(c)に示すように、さらに偏心カム85を時計回りに回転させると、付勢部材83の付勢力に抗して第1の部材81が支軸AX1を中心に反時計回りに回動する。したがって、図8(a)に示す中間状態を経由して、第1の部材81の先端部81aが上方に移動し、ローラー当接面80Aに段差が形成される。
例えば、実施の形態では、裏面側支持部材(加圧ローラー615)に分離爪80を当接させた場合について説明したが、定着面側部材(定着ベルト611)に分離爪80を当接させる場合にも、本発明を適用することができる。
また、分離爪80の構成は実施の形態で示したものに限定されず、ローラー当接面80Aが面一の第1の状態から段差を有する第2の状態に変化する構成であればよい。
10 画像読取部
20 操作表示部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 搬送部
60 定着部
61 定着ユニット
611 定着ベルト
612 加熱ローラー
613 定着ローラー
614 加熱源
615 加圧ローラー
616 圧接離間部
617 加熱源
62 エア分離ユニット
80 分離爪
81 第1の部材
81a 先端部
81b 軸穴
81c 後端部
82 第2の部材
82a 先端部
82b 軸穴
82c 後端部
83、84 付勢部材
100 制御部
Claims (5)
- 画像形成部によってトナー像が形成された用紙の画像形成面に当接する定着面側部材と、
前記定着面側部材に対して押圧され、前記用紙の裏面に当接する裏面側支持部材と、
前記用紙に前記定着面側部材を介して熱を供給する加熱源と、
前記定着面側部材と前記裏面側支持部材とで形成されるニップ部の用紙搬送方向下流側において前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材に当接し、前記ニップ部を通過した用紙を前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材から分離させる分離爪と、
前記定着面側部材の前記ニップ部の用紙搬送方向下流側にエアを吹き付けるエア分離部と、
前記エア分離部の駆動を制御する制御部と、を備えた画像形成装置であって、
前記分離爪は、回動可能に軸支された第1の部材と、前記第1の部材の回動に対して姿勢を保持する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材によって前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材との当接面が形成され、
前記制御部が前記エア分離部によるエアの送風方向を変化させることにより、前記第1の部材が回動し、前記当接面の状態が、面一の第1の状態から段差を有する第2の状態に変化することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部が、当該画像形成装置の使用状況に基づいて、前記エア分離部によるエアの送風方向を変化させ、前記第1の部材を回動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 画像形成部によってトナー像が形成された用紙の画像形成面に当接する定着面側部材と、
前記定着面側部材に対して押圧され、前記用紙の裏面に当接する裏面側支持部材と、
前記用紙に前記定着面側部材を介して熱を供給する加熱源と、
前記定着面側部材と前記裏面側支持部材とで形成されるニップ部の用紙搬送方向下流側において前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材に当接し、前記ニップ部を通過した用紙を前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材から分離させる分離爪と、
前記定着面側部材と前記裏面側支持部材を互いに圧接又は離間させる圧接離間部と、
前記圧接離間部による圧接離間動作に連動する機械要素と、を備えた画像形成装置であって、
前記分離爪は、回動可能に軸支された第1の部材と、前記第1の部材の回動に対して姿勢を保持する第2の部材とを有し、前記第1の部材と前記第2の部材によって前記定着面側部材又は前記裏面側支持部材との当接面が形成され、前記圧接離間部により前記定着面側部材と前記裏面側支持部材が離間状態とされたときに、前記当接面が前記裏面側支持部材と鉛直方向に重ならないように配置され、
前記機械要素が、前記圧接離間部による圧接離間動作に連動して前記第1の部材を回動させることにより、前記当接面の状態が、面一の第1の状態から段差を有する第2の状態に変化することを特徴とする画像形成装置。 - 前記分離爪の表層として、PFA層又はPTFE層が形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記複数の部材が、同じ材料で構成されることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の画像形成装置。
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