JP5860411B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
また、特許文献2の図1には、2つの略台形形状を持つことにより、その中間部に谷部を設けたスポンジ製の制音体をタイヤ回転方向に延伸するようにタイヤ内部面に固定し、空洞共鳴音を低減するようにした技術が開示されている。
また、特許文献3に開示された技術では、タイヤ内部面に制音体を取り付ける際に複数回制音体を導入しなければならないため工程が複雑になり、このようなタイヤの生産性が低下するという問題点がある。
さらに、近年、車の乗員に伝わる不快な低周波音をより低減させるために、空洞共鳴音をより低減させることが出来る空気入りタイヤへの要望がなされている。
このように構成された本発明においては、空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保し、生産性を維持することが出来る。即ち、連続リボンの幅Wの底面の幅Wcに対する割合(W/Wc)を1.2よりも小さくすると、タイヤ内部面が連続溝を介して直接タイヤ内腔の空気に触れる面積が減少するため、高速耐久性が低下してしまう。従って、連続リボンの幅Wの底面の幅Wcに対する割合(W/Wc)を1.2以上とすれば、空洞共鳴音の低減を図りながら、より確実に高速耐久性を確保し、生産性を維持することが出来る。
このように構成された本発明においては、空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保し、生産性を維持することができる。即ち、連続リボンの幅Wをトレッドの幅TWの5%よりも小さくすると、連続リボンの幅Wが小さくなりすぎ、効率的に空洞共鳴音を低減させるためには連続リボンの回転数を増やす必要があり、生産性が低下してしまう。一方、連続リボンの幅Wをトレッドの幅TWの25%よりも大きくすると、連続リボンによって占められるタイヤ内部面の割合が大きくなることにより、タイヤ内部面がタイヤ内腔の空気に触れる割合が減少することにより、高速耐久性が低下してしまう。従って、連続リボンの幅Wを、トレッドの幅TWの5%〜25%とすれば、空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保し、生産性を維持することが出来る。
このように構成された本発明においては、連続リボンによって形成される連続溝が少なくとも1周以上形成されるので、効果的な空気振動の減衰を得ることができ、その結果、より確実に、空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保することが出来る。
このように構成された本発明においては、タイヤ内部面において連続リボンを固定する位置を空洞共鳴音の抑制に最適な位置にすることができるなど、連続リボンを設置するための自由度を上げることができ、より効果的に空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保することが出来る。
このように構成された本発明においては、タイヤ内部面において連続リボンを固定する位置を空洞共鳴音の抑制に最適な位置にすることができるなど、連続リボンを設置するための自由度を上げることができ、より効果的に空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保することが出来る。
このように構成された本発明においては、より効果的に空洞共鳴音の低減を図ることが出来る。即ち、連続リボンの厚さEを、連続リボンの幅Wの50%よりも小さくすると、連続リボンの厚さEはタイヤ内腔の空気振動の音波の伝播を妨げる高さが不足するため、空洞共鳴音の低減度合いが低下してしまう。一方、連続リボンの厚さEを、連続リボンの幅Wの200%よりも大きくすると、連続リボンによる制音効果が頭打ちになってしまうことから、タイヤのコストや重量に悪影響をもたらす。従って、連続リボンの厚さEを、連続リボンの幅Wの50%〜200%とすれば、より効率的に空洞共鳴音を低減させることが出来る。
このように構成された本発明においては、連続溝に導入された空気振動の音波は、不規則に連続リボンに浸透・反射することになるため、より効果的に空洞共鳴音の低減を図りながら、高速耐久性を確保し、生産性を維持することが出来る。
先ず、図1及至図2により、本発明の第1実施形態による空気入りタイヤを説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤの半径方向断面を模式的に示す図であり、図2は、本発明の第1実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤのタイヤ内部面を模式的に示す図である。図2には、タイヤの周方向がYY‘にて示され、またタイヤの軸方向がXX’にて示されている。
ここで、連続リボン41の幅Wはタイヤ内部面2に投影される最大幅であり、厚さEはタイヤ径方向の最大の厚みであり、連続リボン41のタイヤ内部面に密着する底面の幅Wcは連続リボン41の取り付けられるタイヤ内部面2に密着しかつタイヤ内部面2に平行な部分のタイヤ内部面2に投影される幅であり、連続リボン41によって形成される連続溝の幅Dは隣り合う連続リボン41のタイヤ内部面2に投影される最大幅間の間隔である。
連続リボン41の幅Wは、トレッド3の幅TWの5%〜25%となるように形成されている。本実施形態においては、トレッド3の幅TWは168mm、連続リボン41の幅Wは24mmである。
このように、本実施形態では、タイヤの内部面2に取り付けられた連続リボン41は2つの端部、即ち、図2に示すように始端411と終端412を有し、これら2つの端部411、412が互いに軸方向にオフセットするように形成されている。そして、連続リボン41を上述したような1本の連続リボン41の4周にわたる周回、即ち、タイヤ周方向に対して所定の角度に沿うように4周にわたるようにタイヤ内部面2に設けることにより、隣接する連続リボン41とタイヤ内部面2とにより連続溝5が3周にわたり形成されている。
また、連続リボンは、連続溝が形成されるように、タイヤ周方向に対し所定の角度に沿って蛇行するように形成してもよい。この場合、連続溝の幅Dは、連続リボンが延びる方向に沿って連続的に変化するものでも良いし、隣接する連続リボンの蛇行形状を、連続溝の幅Dが一定となるように配置しても良い。
先ず、連続リボン41は、タイヤの周方向に進行する空洞共鳴音の音波の伝播を妨げるように、タイヤの周方向に対して角度を有するように形成されるので、空洞共鳴音を効果的に低減させることができる。
ここで、空洞共鳴音は、タイヤ転動時に、円環状の内腔に閉じ込められた空気が気柱として作用することにより生じ、このような空洞共鳴音は、その気柱内を主にタイヤ周方向に伝播する空気振動が原因となって生じる。従って、連続リボン41をタイヤ周方向に対して所定の角度に沿って斜めに延びるように配置することにより、空洞共鳴音を効果的に低減することが出来る。
図3は、本発明の第2実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤのタイヤ内部面を模式的に示す図である。なお、この第2実施形態の基本構成及びその効果は、上述した第1実施形態と同様であるので、ここでは、第1実施形態と異なる構成及び効果について主に説明し、第1実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略する。
なお、2本の連続リボン41のタイヤ周方向に対する傾きを、互いに異ならせることも可能であり、また連続溝5の幅Dも、各連続リボン41で異ならせることも可能である。
図4は、本発明の第3実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤのタイヤ内部面を模式的に示す図である。なお、この第3実施形態の基本構成及びその効果は、上述した第1実施形態と同様であるので、ここでは、第1実施形態と異なる構成及び効果について主に説明し、第1実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略する。
なお、2本の連続リボン41の傾きは異ならせることも可能であり、また連続溝5の幅Dも各連続リボン41で異ならせることも可能である。
図5は、本発明の第4実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤのタイヤ内部面を模式的に示す図である。なお、この第4実施形態の基本構成及びその効果は、上述した第1実施形態と同様であるので、ここでは、第1実施形態と異なる構成及び効果について主に説明し、第1実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略する。
図6は、本発明の第5実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤの半径方向断面を模式的に示す図である。なお、この第5実施形態の基本構成及びその効果は、上述した第1実施形態と同様であるので、ここでは、第1実施形態と異なる構成及び効果について主に説明し、第1実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略する。
図7は、本発明の第6実施形態による制音体が設けられた空気入りタイヤの半径方向断面を模式的に示す図である。なお、この第6実施形態の基本構成及びその効果は、上述した第1実施形態と同様であるので、ここでは、第1実施形態と異なる構成及び効果について主に説明し、第1実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略する。
2 タイヤ内部面
3 トレッド
4 制音体
41 制音体によって作られた連続リボン
411 連続リボンの始端
412 連続リボンの終端
413 連続リボンのタイヤ内部面に密着する底面
5 連続溝
Claims (7)
- トレッドと、タイヤ内部面に囲まれた内腔と、この内腔の空洞共鳴音を低減するための制音体と、を有し、
前記制音体は、所定の制音材料で形成され、前記タイヤ内部面のうち前記トレッドに対応するタイヤ半径方向内部の範囲の少なくとも30%の範囲を覆うように前記タイヤ内部面に固定された、幅W及び厚さEと、幅Wcのタイヤ内部面に密着する底面を有する少なくとも1本の連続リボンであり、
前記少なくとも1本の連続リボンは、前記タイヤ内部面をタイヤの回転軸の周りに1周以上し、且つ、前記少なくとも1本の連続リボンの始端と終端が互いに前記タイヤの回転軸の方向にオフセットするよう配置され、これにより、前記少なくとも1本の連続リボンの互いに隣接する部分と前記タイヤ内部面とにより前記少なくとも1本の連続リボンの幅Wの10%以上である溝幅Dを有する連続溝が形成され、
前記連続リボンの底面の幅Wcが前記連続リボンの幅Wよりも小さい空気入りタイヤであって、
前記少なくとも1本の連続リボンは2本であり、それらの2本の連続リボンのそれぞれにおいて、前記連続リボンと前記タイヤ内部面とにより前記連続溝が形成され、それらの2本の連続リボンのうち、一方の連続リボンが、タイヤ回転軸周りでタイヤ周方向に対して所定の角度方向に沿って延び、他方の連続リボンが、タイヤ回転軸周りで、前記一方の連続リボンが延びる所定の角度方向とタイヤ周方向に対して対称な方向に沿って延びることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記少なくとも1本の連続リボンの幅Wの前記底面の幅Wcに対する割合(W/Wc)が1.2以上である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッドは幅TWを有し、前記少なくとも1本の連続リボンの幅Wは前記トレッドの幅TWの5%以上且つ25%以下である請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記少なくとも1本の連続リボンは、前記タイヤ内部面を2周以上するように配置されている請求項1から3の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記少なくとも1本の連続リボンの前記所定の制音材料は、スポンジ、発泡ゴム組成物、グラスウール、ロックウール、セルロース繊維の何れか一つから選択される請求項1から4の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記少なくとも1本の連続リボンの厚さEは、前記少なくとも1本の連続リボンの幅Wの50%以上且つ200%以下である請求項1から5の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記連続溝の溝幅Dは、前記少なくとも1本の連続リボンが延びる方向に沿って、前記少なくとも1本の連続リボンの幅Wの10%以上且つ250%以下の範囲で変化するよう形成される請求項1から6の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
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