JP5858157B2 - ストレス状態推定装置 - Google Patents
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Description
本発明は、ストレス状態推定装置に関するものである。
特許文献1に記載された従来技術では、被験者の生態情報を取得し、脈拍値、脈波の高ピーク値、脈波の高低ピーク差である脈圧値等の変化を観察することで、被験者のストレス状態、眠気状態、疲労状態などの体調を判別している。
しかしながら、24時間周期で変動する生理現象(サーカディアンリズム)の影響があるため、ストレスの有無に関わらず、脈拍、脈波、脈圧値等は変化するものである。したがって、上記特許文献1に記載された従来技術のように、脈拍、脈波、脈圧値等の変化を観察するだけでは、被験者のストレス状態を正確に推定することが難しい。
本発明の課題は、運転者のストレス状態を推定する際の推定精度を向上させることである。
本発明の課題は、運転者のストレス状態を推定する際の推定精度を向上させることである。
本発明の一態様に係るストレス状態推定装置は、運転者の生体情報を記録しておき、走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の減速開始時点を検出する。そして、減速開始時点よりも以前に記録された予め定めた期間内の生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である減速前生体情報を抽出すると共に、減速開始時点よりも後に記録された予め定めた期間内の生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である減速後生体情報を抽出する。そして、抽出した減速前生体情報及び減速後生体情報を比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を推定する。
本発明によれば、減速開始時点よりも以前の減速前生体情報と、減速開始時点よりも後の減速後生体情報と、を比較して運転者のストレス状態を推定するので、推定精度を向上させることができる。すなわち、車両停止後に運転者の生体情報が一様に安定するという傾向に着目し、安定状態にあると見なせる減速前生体情報と減速後生体情報とを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を精度よく推定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
本実施形態は、運転者のストレス状態を推定するものである。
図1は、ストレス状態推定装置の概略構成図である。
ストレス状態推定装置は、自動車に搭載されており、脈波センサ11と、心電センサ12と、車速センサ13と、ブレーキスイッチ14と、加速度センサ15と、ナビゲーションシステム16と、コントローラ17と、を備えている。
脈波センサ11は、運転者の脈波(容積脈波)を検出する。脈波とは、心臓の拍動に伴う末梢動脈血管の容積変化を表す生体情報である。この脈波センサ11は、近赤外波長光が生体を透過し血中ヘモグロビンに吸収される特性を利用したものであり、赤外光の発光素子と受光素子とを組み合わせた光電式のセンサからなる。具体的には、例えばステアリングホイールの把持部に設けられており、運転者の掌や指尖に対して赤外光を照射し、反射した散乱光の光量に応じた電圧信号をコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力された電圧信号から脈波を判断する。
《第1実施形態》
《構成》
本実施形態は、運転者のストレス状態を推定するものである。
図1は、ストレス状態推定装置の概略構成図である。
ストレス状態推定装置は、自動車に搭載されており、脈波センサ11と、心電センサ12と、車速センサ13と、ブレーキスイッチ14と、加速度センサ15と、ナビゲーションシステム16と、コントローラ17と、を備えている。
脈波センサ11は、運転者の脈波(容積脈波)を検出する。脈波とは、心臓の拍動に伴う末梢動脈血管の容積変化を表す生体情報である。この脈波センサ11は、近赤外波長光が生体を透過し血中ヘモグロビンに吸収される特性を利用したものであり、赤外光の発光素子と受光素子とを組み合わせた光電式のセンサからなる。具体的には、例えばステアリングホイールの把持部に設けられており、運転者の掌や指尖に対して赤外光を照射し、反射した散乱光の光量に応じた電圧信号をコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力された電圧信号から脈波を判断する。
心電計12は、運転者の心電波形を検出する。この心電計12では、例えばシートの座面や背面等に複数の電極を設けてあり、運転者の心筋が伸縮するときの刺激伝導に伴う脱分極によって、各電極間に生じる電位差信号をコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力された電位差信号から心電波形を判断する。なお、運転者の皮膚と電極との間に、衣類や生地が介在するため、ラプラシアン電極配列法を採用したり、容量性計測回路の入力インピーダンスを高くしたりすることが望ましい。
本実施形態のストレス状態推定装置は、車両搭載を前提としており、脈波センサ11や心電計12は、運転者を拘束することなく連続的に生体情報を取得することが望ましいため、ステアリングホイールの把持部やシートの座面や背面に設けている。運転者の生体情報を取得することができれば、脈波センサ11や心電計12を、体の一部が届く範囲で運転者が操作する箇所や、運転者の体を支持する箇所に設けてもよい。
車速センサ13は、車体速度(以下、車速と称す)Vを検出する。この車速センサ13は、例えばトランスミッションにおける出力側のドリブンギヤに設けられ、センサロータの磁力線を検出回路によって検出しており、センサロータの回転に伴う磁界の変化をパルス信号に変換してコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力されたパルス信号から車速Vを判断する。
ブレーキスイッチ14は、ブレーキのON/OFFを検出する。このブレーキスイッチ14は、例えば常閉型接点の検出回路を介して、ブレーキのON/OFFに応じた電圧信号をコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力された電圧信号からブレーキのON/OFFを判断する。
加速度センサ15は、車両前後方向の加減速度Gを検出する。この加速度センサ15は、例えば固定電極に対する可動電極の位置変位を静電容量の変化として検出しており、加減速度と方向に比例した電圧信号に変換してコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力された電圧信号から加減速度Gを判断する。
加速度センサ15は、車両前後方向の加減速度Gを検出する。この加速度センサ15は、例えば固定電極に対する可動電極の位置変位を静電容量の変化として検出しており、加減速度と方向に比例した電圧信号に変換してコントローラ17に入力する。コントローラ17は、入力された電圧信号から加減速度Gを判断する。
ナビゲーションシステム16は、自車両の現在位置と、その現在位置における道路地図情報を認識する。このナビゲーションシステム16は、GPS受信機を有し、三つ以上のGPS衛星から到着する電波の時間差に基づいて自車両の位置(緯度、経度、高度)と進行方向とを認識する。そして、DVD‐ROMドライブやハードディスクドライブに記憶された道路種別、道路線形、車線幅員、車両の通行方向等を含めた道路地図情報を参照し、自車両の現在位置における道路地図情報を認識しコントローラ17に入力する。なお、安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support Systems)として、双方向無線通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)を利用し、各種データをインフラストラクチャから受信してもよい。
なお、コントローラ17は、センサ類から各検出信号を直接入力しているが、これに限定されるものではない。コントローラ17を他のコントロールユニットと接続し、例えばCSMA/CA方式の多重通信(CAN:Controller Area Network)を介して各種データを受信してもよい。
なお、コントローラ17は、センサ類から各検出信号を直接入力しているが、これに限定されるものではない。コントローラ17を他のコントロールユニットと接続し、例えばCSMA/CA方式の多重通信(CAN:Controller Area Network)を介して各種データを受信してもよい。
コントローラ17は、例えばマイクロコンピュータからなり、所定時間(例えば10msec)毎にストレス状態推定処理を実行する。
図2は、ストレス状態推定処理を示すブロック図である。
コントローラ17で実行するストレス状態推定処理は、生体情報記録部21と、減速開始時点検出部22と、生体情報抽出部23と、ストレス状態推定部24と、を備える。
生体情報記録部21では、自律神経の影響を受ける運転者の循環器系のバイタルサインを生体情報として記録する。具体的には、脈波センサ11で検出した脈波、及び心電センサ12で検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pを生体情報として記録する。生体情報記録部21は、血圧値Pを時刻情報と共に不揮発性メモリに蓄積し管理する。
図2は、ストレス状態推定処理を示すブロック図である。
コントローラ17で実行するストレス状態推定処理は、生体情報記録部21と、減速開始時点検出部22と、生体情報抽出部23と、ストレス状態推定部24と、を備える。
生体情報記録部21では、自律神経の影響を受ける運転者の循環器系のバイタルサインを生体情報として記録する。具体的には、脈波センサ11で検出した脈波、及び心電センサ12で検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pを生体情報として記録する。生体情報記録部21は、血圧値Pを時刻情報と共に不揮発性メモリに蓄積し管理する。
ここで、血圧値Pの算出について説明する。
本実施形態では、心臓の拍出から抹消に脈が伝播するまでの脈波伝播時間Tpと、血圧値Pとの間に負の相関関係があることを利用し、脈波伝播時間Tpから血圧値Pを算出する。
図3は、血圧値Pの算出手法について説明した図である。
図中の(a)は脈波及び心電波形に応じた脈波伝播時間Tpを示し、(b)は脈波伝播時間Tpに応じた血圧値Pを示している。また、(a)において、心電波形のピーク値を示す時点t1は心臓の拍出時点であり、脈波のピーク値を示す時点t2は指先に脈波が到達した時点である。これら脈波のピーク時点t2と心電波形のピーク時点t1との差(t2−t1)が脈波伝播時間Tpである。そして、図中の(b)に示すように、脈波伝播時間Tpと血圧値Pとの間には、P=α×Tp+βという関係がある。この関係式に従い、脈波伝播時間Tpに応じて血圧値Pを算出する。
本実施形態では、心臓の拍出から抹消に脈が伝播するまでの脈波伝播時間Tpと、血圧値Pとの間に負の相関関係があることを利用し、脈波伝播時間Tpから血圧値Pを算出する。
図3は、血圧値Pの算出手法について説明した図である。
図中の(a)は脈波及び心電波形に応じた脈波伝播時間Tpを示し、(b)は脈波伝播時間Tpに応じた血圧値Pを示している。また、(a)において、心電波形のピーク値を示す時点t1は心臓の拍出時点であり、脈波のピーク値を示す時点t2は指先に脈波が到達した時点である。これら脈波のピーク時点t2と心電波形のピーク時点t1との差(t2−t1)が脈波伝播時間Tpである。そして、図中の(b)に示すように、脈波伝播時間Tpと血圧値Pとの間には、P=α×Tp+βという関係がある。この関係式に従い、脈波伝播時間Tpに応じて血圧値Pを算出する。
上記が生体情報記録部21による血圧値Pの記録処理である。
減速開始時点検出部22では、走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の減速開始時点tgを検出する。具体的には、車速センサ14で検出した車速Vと、ブレーキスイッチ14で検出したON/OFF状態等を読込む。そして、車速Vが0よりも大きい状態で、エンジンブレーキも含めてブレーキがOFFからONに切り替わり、車両の減速を経て車速Vが0になったときに、運転者の減速操作がONに切り替わった時点を、減速開始時点tgとして検出する。この減速開始時点tgは、運転者が車両の停止を必要と認識した時点に略相当する。
減速開始時点検出部22では、走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の減速開始時点tgを検出する。具体的には、車速センサ14で検出した車速Vと、ブレーキスイッチ14で検出したON/OFF状態等を読込む。そして、車速Vが0よりも大きい状態で、エンジンブレーキも含めてブレーキがOFFからONに切り替わり、車両の減速を経て車速Vが0になったときに、運転者の減速操作がONに切り替わった時点を、減速開始時点tgとして検出する。この減速開始時点tgは、運転者が車両の停止を必要と認識した時点に略相当する。
生体情報抽出部23では、減速開始時点検出部22で検出した減速開始時点tgを基準とし、減速開始時点tgよりも以前に生体情報記録部21で記録された予め定めた減速前安定期間Tb内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速前血圧値Pbを抽出する。さらに、減速開始時点tgよりも後に生体情報記録部21で記録された予め定めた減速後安定期間Ta内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。
図4は、減速前安定期間Tb、及び減速後安定期間Taを示すタイムチャートである。
先ず、減速開始時点tgから予め定めた時間Trだけ遡及した時点を減速前参照開始時点tb1として設定し(tg−Tr=tb1)、減速開始時点tgを減速前参照終了時点tb2として設定する(tg=tb2)。そして、減速前参照開始時点tb1から減速前参照終了時点tb2までの期間を、減速前安定期間Tbとして設定する(tb2−tb1=Tb=Tr)。
先ず、減速開始時点tgから予め定めた時間Trだけ遡及した時点を減速前参照開始時点tb1として設定し(tg−Tr=tb1)、減速開始時点tgを減速前参照終了時点tb2として設定する(tg=tb2)。そして、減速前参照開始時点tb1から減速前参照終了時点tb2までの期間を、減速前安定期間Tbとして設定する(tb2−tb1=Tb=Tr)。
また、減速開始時点tgから運転者の生体情報が安定するまでの所要時間Tfを予め設定する。この所要時間Tfは、緊急ブレーキではない通常のブレーキ操作で発生する減速度で車両を減速させた場合に、減速開始時点tgから車両が停止するまでの時間よりも長い時間である。そして、減速開始時点tgから所要時間Tfだけ経過した時点を減速後参照開始時点ta1として設定し(tg+Tf=ta1)、この減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した時点を減速後参照終了時点ta2として設定する(ta1+Te=ta2)。そして、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの期間を、減速後安定期間Taとして設定する(ta2−ta1=Ta=Te)。減速後参照開始時点ta1、及び減速後参照終了時点ta2は、何れも車両が停止した時点よりも後の時点であるため、停止後参照開始時点、停止後参照終了時点と称することもできる。同様に、減速後安定期間Ta、減速後血圧値Paも、停止後安定期間、停止後血圧値と称することができる。
なお、車両が停止した時点を車両停止時点tsとし、この車両停止時点tsから減速後参照終了時点ta2までの期間を、停止後待機時間Twとして設定する。また、車両が停止してから再発進するまでの停止継続時間Tsを計測しておく。
そして、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。なお、i=1、2、……、Nである。
Pb=ΣP(i)/N
そして、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。なお、i=1、2、……、Nである。
Pb=ΣP(i)/N
また、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの平均値を減速後血圧値Paとして抽出する。なお、i=1、2、……、Nである。
Pa=ΣP(i)/N
なお、本実施形態では、血圧値Pのデータ群を参照し、参照した血圧値Pの代表値として平均値を利用しているが、これに限定されるものはなく、他にも中間値や最大値などを代表値としてもよい。
上記が生体情報抽出部23による減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paの抽出処理である。
Pa=ΣP(i)/N
なお、本実施形態では、血圧値Pのデータ群を参照し、参照した血圧値Pの代表値として平均値を利用しているが、これに限定されるものはなく、他にも中間値や最大値などを代表値としてもよい。
上記が生体情報抽出部23による減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paの抽出処理である。
ストレス状態推定部24では、生体情報抽出部23で抽出した減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を推定する。
図5は、ストレス状態の推定について説明した図である。
先ず、図中の(a)に示すように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔP(=Pb−Pa)が、予め定めた閾値Pt以下であるときには、運転者の減速前のストレス状態は小さいと推定する。また、図中の(b)に示すように、差分ΔPが閾値Ptよりも大きいときには、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定する。
図5は、ストレス状態の推定について説明した図である。
先ず、図中の(a)に示すように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔP(=Pb−Pa)が、予め定めた閾値Pt以下であるときには、運転者の減速前のストレス状態は小さいと推定する。また、図中の(b)に示すように、差分ΔPが閾値Ptよりも大きいときには、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定する。
一方、図中の(c)に示すように、停止後待機時間Twよりも停止継続時間Tsが短いときには、例えば踏み切り通過時の一時停止のように、車両が停止してから落ち着く間もなく再発進しているため、ストレス状態の推定を中止する。
なお、一つの閾値Ptを設定し、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが閾値Ptより大きいか否かで、運転者の減速前のストレス状態を大きいか小さいかの二段階で推定しているが、これに限定されるものではない。すなわち、複数の閾値を設定し、差分ΔPがどの範囲にあるかで、運転者の減速前のストレス状態を三段階以上で推定してもよい。
上記が、図2のブロック図に基づくストレス状態推定処理の説明である。
なお、一つの閾値Ptを設定し、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが閾値Ptより大きいか否かで、運転者の減速前のストレス状態を大きいか小さいかの二段階で推定しているが、これに限定されるものではない。すなわち、複数の閾値を設定し、差分ΔPがどの範囲にあるかで、運転者の減速前のストレス状態を三段階以上で推定してもよい。
上記が、図2のブロック図に基づくストレス状態推定処理の説明である。
次に、ストレス状態推定処理をフローチャートに基づいて説明する。
図6は、ストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101は、生体情報記録部21での処理に対応し、脈波センサ11で検出した脈波、及び心電センサ12で検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pを生体情報として記録する。
続くステップS102では、車速Vが0であるか否かを判定する。ここで、車速Vが0より大きいときには、車両は走行状態にあると判断してステップS103に移行する。一方、車速Vが0であるときには、車両が停止状態にあると判断してステップS109に移行する。
ステップS103では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットする。
図6は、ストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101は、生体情報記録部21での処理に対応し、脈波センサ11で検出した脈波、及び心電センサ12で検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pを生体情報として記録する。
続くステップS102では、車速Vが0であるか否かを判定する。ここで、車速Vが0より大きいときには、車両は走行状態にあると判断してステップS103に移行する。一方、車速Vが0であるときには、車両が停止状態にあると判断してステップS109に移行する。
ステップS103では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットする。
続くステップS104では、生体情報抽出部23で設定される減速後安定期間Ta及び減速後血圧値Paをリセットする。
続くステップS105では、エンジンブレーキも含めてブレーキがONであるか否かを判定する。ここで、ブレーキがOFFであるときには、減速操作はなされていないと判断してステップS100に移行する。一方、ブレーキがONであるときには、減速操作がなされていると判断してステップS107に移行する。なお、ポンピングブレーキ等、運転者が連続的にブレーキ操作のON/OFFを切替える場合もあるため、ブレーキスイッチ14がOFFからONになったときには、予め定めた時間が経過するまでは、ブレーキスイッチ14がONの状態であると見なすような対策をしてもよい。
続くステップS105では、エンジンブレーキも含めてブレーキがONであるか否かを判定する。ここで、ブレーキがOFFであるときには、減速操作はなされていないと判断してステップS100に移行する。一方、ブレーキがONであるときには、減速操作がなされていると判断してステップS107に移行する。なお、ポンピングブレーキ等、運転者が連続的にブレーキ操作のON/OFFを切替える場合もあるため、ブレーキスイッチ14がOFFからONになったときには、予め定めた時間が経過するまでは、ブレーキスイッチ14がONの状態であると見なすような対策をしてもよい。
ステップS100は、アクセルがONであるか否かを判定する。ここで、アクセルがONであるときには、加速操作がなされていると判断してステップS106に移行する。一方、アクセルがOFFであるときには、加速操作はなされていないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS106は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、減速開始時点tgをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS107では、減速開始時点tgが未記録であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未記録であるときには、ブレーキ操作を開始した直後であると判断してステップS108に移行する。一方、減速開始時点tgが記録済であるときには、ブレーキ操作を開始した直後ではないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS106は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、減速開始時点tgをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS107では、減速開始時点tgが未記録であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未記録であるときには、ブレーキ操作を開始した直後であると判断してステップS108に移行する。一方、減速開始時点tgが記録済であるときには、ブレーキ操作を開始した直後ではないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS108では、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgを記録してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS109では、減速開始時点tgが未参照であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未参照であるときには、車両が停止した直後であると判断してステップS110に移行する。一方、減速開始時点tgを参照済であるときには、車両が停止した直後ではないと判断してステップS114に移行する。
ステップS110は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgの読出し(参照)を行う。
ステップS109では、減速開始時点tgが未参照であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未参照であるときには、車両が停止した直後であると判断してステップS110に移行する。一方、減速開始時点tgを参照済であるときには、車両が停止した直後ではないと判断してステップS114に移行する。
ステップS110は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgの読出し(参照)を行う。
続くステップS111は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速前安定期間Tbを設定する。すなわち、減速開始時点tgから予め定めた時間Trだけ遡及した減速前参照開始時点tb1を設定すると共に、減速開始時点tgを減速前参照終了時点tb2として設定し、これら減速前参照開始時点tb1から減速前参照終了時点tb2までを、減速前安定期間Tbとして設定する。
続くステップS112は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。
続くステップS112は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。
続くステップS113は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速後安定期間Taを設定する。すなわち、減速開始時点tgから運転者の生体情報が安定するまでの所要時間Tfを設定し、減速開始時点tgから所要時間Tfだけ経過した減速後参照開始時点ta1を設定すると共に、この減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した減速後参照終了時点ta2を設定する。そして、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの減速後安定期間Taを設定する。
続くステップS114では、車両が停止してから停止後待機時間Twが経過したか否かを判定する。ここで、停止後待機時間Twが未だ経過していないときには、減速後安定期間Taが終了しておらず減速後血圧値Paを抽出できないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、停止後待機時間Twが経過しているときには、減速後安定期間Taが終了しており減速後血圧値Paを抽出できると判断してステップS115に移行する。
ステップS115は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速後血圧値Paとして抽出する。
ステップS115は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速後血圧値Paとして抽出する。
続くステップS116は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが予め定めた閾値Pt以下であるか否かを判定する。ここで、差分ΔPが予め定めた閾値Pt以下であるときには運転者の減速前のストレス状態は小さいと推定してステップS117に移行する。一方、差分ΔPが閾値Ptよりも大きいときには、運転者の減速前のストレス状態は大きいと推定してステップS118に移行する。
ステップS117は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、運転者の減速前のストレス状態が小さいという推定結果を、例えば所定のドライブレコーダに履歴として記録してからステップS119に移行する。
ステップS117は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、運転者の減速前のストレス状態が小さいという推定結果を、例えば所定のドライブレコーダに履歴として記録してからステップS119に移行する。
ステップS118は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、運転者の減速前のストレス状態が大きいという推定結果を、例えば所定のドライブレコーダに履歴として記録してからステップS119に移行する。
ステップS119では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
続くステップS120では、生体情報抽出部23で設定される減速後安定期間Ta及び減速後血圧値Paをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
上記が、図6のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
ステップS119では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
続くステップS120では、生体情報抽出部23で設定される減速後安定期間Ta及び減速後血圧値Paをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
上記が、図6のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
《作用》
次に、第1実施形態の作用について説明する。
先ず運転者の脈波と心電波形とに基づいて、運転者の循環器系のバイタルサインである血圧値Pを算出し時刻情報と共に記録する(ステップS101)。本実施形態では、車両停止後に運転者の血圧値Pが一様に安定するという傾向に着目し、車両停止に先立ってなされた減速開始時点tgよりも前と、車両停止した後とで、運転者の血圧値Pがどのように変化するかを観察することで、減速開始時点tgよりも前の運転者のストレス状態を推定する。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
先ず運転者の脈波と心電波形とに基づいて、運転者の循環器系のバイタルサインである血圧値Pを算出し時刻情報と共に記録する(ステップS101)。本実施形態では、車両停止後に運転者の血圧値Pが一様に安定するという傾向に着目し、車両停止に先立ってなされた減速開始時点tgよりも前と、車両停止した後とで、運転者の血圧値Pがどのように変化するかを観察することで、減速開始時点tgよりも前の運転者のストレス状態を推定する。
先ず、車速Vが0より大きい状態で(ステップS102の判定が“No”)、ブレーキがOFFからONに切り替わったときに(ステップS105の判定が“Yes”)、その時点を減速開始時点tgとして記録しておく(ステップS108)。そして、その減速操作によって車両が停止した車両停止時点tsで(ステップS102の判定が“Yes”)、記録された減速開始時点tgの読出しを行う(ステップS110)。
そして、図4に示すように、減速開始時点tg、及び予め定めた時間Trに従って、減速前参照開始時点tb1、及び減速前参照終了時点tb2を設定し、この減速前参照開始時点tb1から減速前参照終了時点tb2までの期間を、減速前安定期間Tbとして設定する(ステップS111)。そして、減速前安定期間Tb内の血圧値Pを参照し、血圧値Pのデータ群の平均値を、減速前血圧値Pbとして抽出する(ステップS112)。この減速前安定期間Tbでは、血圧値Pは安定状態にある。
また、図4に示すように、減速開始時点tg、予め定めた所要時間Tf、及び予め定めた時間Teに従って、減速後参照開始時点ta1、及び減速後参照終了時点ta2を設定し、この減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの期間を、減速後安定期間Taとして設定する(ステップS113)。ここで、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間は、減速操作に伴って血圧値Pが上昇する傾向にある。そして、車両が完全に停止すると、血圧値Pは上昇した状態から低下に転じ、やがて安定状態へと戻る。このように、血圧値Pが安定状態へと復帰する時点を、減速後参照開始時点ta1として推定している。
そして、車両停止時点tsから停止後待機時間Twが経過するまで(ステップS114の判定が“No”)、つまり減速後安定期間Taにおける血圧値Pのデータ収集が完了するまでは待機する。そして、停止後待機時間Twが経過したら(114Sの判定が“Yes”)、減速後安定期間Ta内の血圧値Pを参照し、血圧値Pのデータ群の平均値を、減速後血圧値Paとして抽出する(ステップS115)。この減速後安定期間Taでは、血圧値Pは安定状態にある。
そして、図5の(a)に示すように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが、予め定めた閾値Pt以下であるときには(ステップS116の判定が“Yes”)、運転者の減速前のストレス状態は小さいと推定する(ステップS117)。一方、図5の(b)に示すように、差分ΔPが閾値Ptよりも大きいときには、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定する(ステップS118)。このように、安定状態にあると見なせる減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を精度よく推定することができる。また、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPの大きさで、ストレス状態の大きさを推定しているので、ストレス状態の度合を、容易に、且つ多段階に推定することができる。
また、減速開始時点tg、及び予め定めた時間Trに応じて減速前安定期間Tbを設定し、その減速前安定期間Tbに記録された血圧値Pのデータ群を参照することで、減速開始前に安定状態にあると見なせる信頼度の高い減速前血圧値Pbを容易に抽出することができる。また、減速前安定期間Tbに記録された血圧値Pのデータ群の平均値を減速前血圧値Pbとして抽出することで、減速前安定期間Tbに観測されたデータの分散度合を均した統計的な代表値を容易に抽出することができる。
また、減速開始時点tg、予め定めた所要時間Tf、及び予め定めた時間Teに応じて減速後安定期間Taを設定し、その減速後安定期間Taに記録された血圧値Pのデータ群を参照することで、車両停止後に安定状態にあると見なせる信頼度の高い減速後血圧値Paを容易に抽出することができる。また、減速後安定期間Taに記録された血圧値Pのデータ群の平均値を減速後血圧値Paとして抽出することで、減速後安定期間Taに観測されたデータの分散度合を均した統計的な代表値を容易に抽出することができる。
また、例えば踏み切り通過時の一時停止のように、車両が停止してから落ち着く間もなく再発進しているときには、信頼度の高い減速後血圧値Paを抽出することができない可能性がある。そこで、図5の(c)に示すように、停止後待機時間Twよりも停止継続時間Tsが短いときには、ストレス状態の推定を中止する。これにより、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
以上、生体情報記録部21での処理となるステップS101の処理が「生体情報記録部」に対応し、減速開始時点検出部22での処理となるステップS108、S110の処理が「減速開始時点検出部」に対応する。また、生体情報抽出部23での処理となるステップS110〜S115の処理が「生体情報抽出部」に対応し、ストレス状態推定部24での処理となるステップS116〜S118の処理が「ストレス状態推定部」に対応する。
《効果》
次に、第1実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、生体情報記録部21での処理により、運転者の生体情報を記録し、減速開始時点tg検出部22での処理により、走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の減速開始時点tgを検出する。また、生体情報抽出部23での処理により、減速開始時点tgよりも以前に生体情報記録部21で記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速前血圧値Pbを抽出する。また、減速開始時点tgよりも後に生体情報記録部21で記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。そして、ストレス状態推定部24での処理により、生体情報抽出部23で抽出した減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paを比較して運転者の減速前のストレス状態を推定する。
次に、第1実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、生体情報記録部21での処理により、運転者の生体情報を記録し、減速開始時点tg検出部22での処理により、走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の減速開始時点tgを検出する。また、生体情報抽出部23での処理により、減速開始時点tgよりも以前に生体情報記録部21で記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速前血圧値Pbを抽出する。また、減速開始時点tgよりも後に生体情報記録部21で記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。そして、ストレス状態推定部24での処理により、生体情報抽出部23で抽出した減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paを比較して運転者の減速前のストレス状態を推定する。
このように、減速開始時点tgよりも以前に安定状態にあった減速前血圧値Pbと、減速開始時点tgよりも後に安定状態となった減速後血圧値Paと、を比較して運転者のストレス状態を推定するので、推定精度を向上させることができる。すなわち、車両停止後に運転者の血圧値Pが一様に安定するという傾向に着目し、安定状態にあると見なせる減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を精度よく推定することができる。
(2)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが大きいほど、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定する。
このように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPの大きさで、ストレス状態の大きさを推定しているので、ストレス状態の度合を、容易に、且つ多段階に推定することができる。
このように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPの大きさで、ストレス状態の大きさを推定しているので、ストレス状態の度合を、容易に、且つ多段階に推定することができる。
(3)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、生体情報抽出部23での処理により、減速開始時点tgから予め定めた時間Trだけ遡及した時点を減速前参照開始時点tb1として設定し、減速開始時点tgを減速前参照終了時点tb2として設定する。そして、生体情報記録部21に記録された血圧値Pのうち、減速前参照開始時点tb1から減速前参照終了時点tb2までの血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速前血圧値Pbを抽出する。
このように、減速前安定期間Tbに記録された血圧値Pのデータ群を参照することで、減速開始前に安定状態にあると見なせる信頼度の高い減速前血圧値Pbを容易に抽出することができる。
このように、減速前安定期間Tbに記録された血圧値Pのデータ群を参照することで、減速開始前に安定状態にあると見なせる信頼度の高い減速前血圧値Pbを容易に抽出することができる。
(4)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、生体情報抽出部23での処理により、減速開始時点tgから運転者の血圧値Pが安定するまでの所要時間Tfを予め設定する。そして、減速開始時点tgから所要時間Tfだけ経過した時点を減速後参照開始時点ta1として設定し、減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した時点を減速後参照終了時点ta2として設定する。そして、生体情報記録部21に記録された血圧値Pのうち、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。
このように、減速後安定期間Taに記録された血圧値Pのデータ群を参照することで、車両停止後に安定状態にあると見なせる信頼度の高い減速後血圧値Paを容易に抽出することができる。
このように、減速後安定期間Taに記録された血圧値Pのデータ群を参照することで、車両停止後に安定状態にあると見なせる信頼度の高い減速後血圧値Paを容易に抽出することができる。
(5)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、車両が停止した時点から減速後参照終了時点ta2までの停止後待機時間Twよりも、車両停止時点tsから再発進までの停止継続時間Tsが短いときに、ストレス状態の推定を中止する。
このように、車両が停止してから落ち着く間もなく再発進しているときには、信頼度の高い減速後血圧値Paを抽出することができない可能性があるため、ストレス状態の推定を中止することで、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
このように、車両が停止してから落ち着く間もなく再発進しているときには、信頼度の高い減速後血圧値Paを抽出することができない可能性があるため、ストレス状態の推定を中止することで、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
(6)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、生体情報抽出部23での処理により、減速開始時点tgよりも以前に生体情報記録部21で記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。また、減速開始時点tgよりも後に生体情報記録部21で記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの平均値を減速後血圧値Paとして抽出する。
このように、減速前安定期間Tbに記録された血圧値Pのデータ群の平均値を減速前血圧値Pbとして抽出することで、減速前安定期間Tbに観測されたデータの分散度合をならした統計的な代表値を容易に抽出することができる。また、減速後安定期間Taに記録された血圧値Pのデータ群の平均値を減速後血圧値Paとして抽出することで、減速後安定期間Taに観測されたデータの分散度合をならした統計的な代表値を容易に抽出することができる。
このように、減速前安定期間Tbに記録された血圧値Pのデータ群の平均値を減速前血圧値Pbとして抽出することで、減速前安定期間Tbに観測されたデータの分散度合をならした統計的な代表値を容易に抽出することができる。また、減速後安定期間Taに記録された血圧値Pのデータ群の平均値を減速後血圧値Paとして抽出することで、減速後安定期間Taに観測されたデータの分散度合をならした統計的な代表値を容易に抽出することができる。
(7)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、生体情報記録部21での処理により、運転者の循環器系のバイタルサインを生体情報として記録する。
このように、自律神経の影響を受ける循環器系のバイタルサインを記録することで、運転者のストレス状態を精度よく推定することができる。
このように、自律神経の影響を受ける循環器系のバイタルサインを記録することで、運転者のストレス状態を精度よく推定することができる。
(8)本実施形態に係るストレス状態推定方法は、運転者の血圧値Pを記録しておき、走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の減速開始時点tgを検出する。そして、減速開始時点tgよりも以前に記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速前血圧値Pbを抽出すると共に、減速開始時点tgよりも後に記録された予め定めた期間内の血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。そして、減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を推定する。
このように、減速開始時点tgよりも以前に安定状態にあった減速前血圧値Pbと、減速開始時点tgよりも後に安定状態となった減速後血圧値Paと、を比較して運転者のストレス状態を推定するので、推定精度を向上させることができる。すなわち、車両停止後に運転者の血圧値Pが一様に安定するという傾向に着目し、安定状態にあると見なせる減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を精度よく推定することができる。
このように、減速開始時点tgよりも以前に安定状態にあった減速前血圧値Pbと、減速開始時点tgよりも後に安定状態となった減速後血圧値Paと、を比較して運転者のストレス状態を推定するので、推定精度を向上させることができる。すなわち、車両停止後に運転者の血圧値Pが一様に安定するという傾向に着目し、安定状態にあると見なせる減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとを比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を精度よく推定することができる。
《第2実施形態》
《構成》
本実施形態は、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを加味して、減速開始時点tg′を検出するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
減速開始時点検出部22では、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを予め設定する。この反応時間とは、車両停止の必要を認識してから足を動かすまでの反射時間(例えば0.4〜0.5秒)と、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏替え時間(例えば0.2秒)と、ブレーキペダルを踏み始めてブレーキスイッチ14がONに切り替わるまでの踏込み時間(例えば0.1〜0.3秒)とを加算した時間であり、Txは約0.7〜1.0秒となる。
《構成》
本実施形態は、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを加味して、減速開始時点tg′を検出するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
減速開始時点検出部22では、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを予め設定する。この反応時間とは、車両停止の必要を認識してから足を動かすまでの反射時間(例えば0.4〜0.5秒)と、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏替え時間(例えば0.2秒)と、ブレーキペダルを踏み始めてブレーキスイッチ14がONに切り替わるまでの踏込み時間(例えば0.1〜0.3秒)とを加算した時間であり、Txは約0.7〜1.0秒となる。
図7は、反応時間Tx、及び減速開始時点tgを示すタイムチャートである。
減速開始時点検出部22では、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった時点tgから反応時間Txだけ遡及した時点を、減速開始時点tg′として検出する(tg−Tx=tg′)。
生体情報抽出部23では、減速開始時点tg′から予め定めた時間Trだけ遡及した時点を減速前参照開始時点tb1として設定する(tg′−Tr=tb1)。また、減速開始時点tg′から所要時間Tfだけ経過した時点を減速後参照開始時点ta1として設定する(tg′+Tf=ta1)。
上記が、減速開始時点検出部22による減速開始時点tg′の検出処理の説明である。
減速開始時点検出部22では、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった時点tgから反応時間Txだけ遡及した時点を、減速開始時点tg′として検出する(tg−Tx=tg′)。
生体情報抽出部23では、減速開始時点tg′から予め定めた時間Trだけ遡及した時点を減速前参照開始時点tb1として設定する(tg′−Tr=tb1)。また、減速開始時点tg′から所要時間Tfだけ経過した時点を減速後参照開始時点ta1として設定する(tg′+Tf=ta1)。
上記が、減速開始時点検出部22による減速開始時点tg′の検出処理の説明である。
《作用》
次に、第2実施形態の作用について説明する。
運転者が車両停止の必要を認識した時点と、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった時点との間には、認知・判断・行動に伴う微小な時間差(ロスタイム)がある。このため、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった減速開始時点tgを、減速前参照終了時点tb2として減速前安定期間Tbを設定すると、減速前参照終了時点tb2の直前の血圧値Pは、既に上昇し始めている可能性がある。この場合、既に上昇し始めている血圧値Pを含むデータ群を参照し、減速前血圧値Pbを抽出することになり、ストレス状態の推定精度に影響を与えてしまう。
したがって、ストレス状態の推定精度を向上させるには、減速前安定期間Tb及び減速後安定期間Taを的確に設定することが必要であり、そのためにも減速開始時点tg′を正確に検出することが望まれる。
次に、第2実施形態の作用について説明する。
運転者が車両停止の必要を認識した時点と、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった時点との間には、認知・判断・行動に伴う微小な時間差(ロスタイム)がある。このため、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった減速開始時点tgを、減速前参照終了時点tb2として減速前安定期間Tbを設定すると、減速前参照終了時点tb2の直前の血圧値Pは、既に上昇し始めている可能性がある。この場合、既に上昇し始めている血圧値Pを含むデータ群を参照し、減速前血圧値Pbを抽出することになり、ストレス状態の推定精度に影響を与えてしまう。
したがって、ストレス状態の推定精度を向上させるには、減速前安定期間Tb及び減速後安定期間Taを的確に設定することが必要であり、そのためにも減速開始時点tg′を正確に検出することが望まれる。
そこで、本実施形態のように、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを設定し、ブレーキスイッチ14がONに切り替わった時点tgから反応時間Txだけ遡及した時点を減速開始時点tg′として検出する。これにより、減速開始時点tg′は、運転者が車両停止の必要を認識した時点に近似するようになるため、減速前安定期間Tb及び減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
《効果》
次に、第2実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速開始時点検出部22での処理により、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを予め設定する。そして、運転者が減速操作を開始した時点tgから反応時間Txだけ遡及した時点を、減速開始時点tg′として検出する。
このように、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを加味して減速開始時点tg′を検出することで、減速前安定期間Tb及び減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
次に、第2実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速開始時点検出部22での処理により、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを予め設定する。そして、運転者が減速操作を開始した時点tgから反応時間Txだけ遡及した時点を、減速開始時点tg′として検出する。
このように、運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間Txを加味して減速開始時点tg′を検出することで、減速前安定期間Tb及び減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
《第3実施形態》
《構成》
本実施形態は、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間の代表減速度Gaに応じて、減速後安定期間Taを設定するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
以下、コントローラ17で実行するストレス状態推定処理について説明する。
図8は、第3実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
ここでは、前述したステップS108の処理後に、新たなステップS301の処理を追加すると共に、前述したステップS112の処理後に、新たなステップS302〜S305の処理を追加しており、ステップS101〜S120、S100の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
《構成》
本実施形態は、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間の代表減速度Gaに応じて、減速後安定期間Taを設定するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
以下、コントローラ17で実行するストレス状態推定処理について説明する。
図8は、第3実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
ここでは、前述したステップS108の処理後に、新たなステップS301の処理を追加すると共に、前述したステップS112の処理後に、新たなステップS302〜S305の処理を追加しており、ステップS101〜S120、S100の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS301では、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時車速Vgを記録してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS302では、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時車速Vgの読出しを行う。
続くステップS303では、下記に示すように、減速開始時車速Vg、減速開始時点tg、車両停止時点tsに応じて、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間の代表減速度Gaを算出する。この代表減速度Gaは、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間の平均減速度に相当する。
Ga=Vg/(ts−tg)
ステップS302では、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時車速Vgの読出しを行う。
続くステップS303では、下記に示すように、減速開始時車速Vg、減速開始時点tg、車両停止時点tsに応じて、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間の代表減速度Gaを算出する。この代表減速度Gaは、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの期間の平均減速度に相当する。
Ga=Vg/(ts−tg)
なお、減速開始時車速Vg、減速開始時点tg、車両停止時点tsに応じて、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの代表減速度Gaを算出しているが、これに限定されるものではない。例えば、加速度センサ15で検出した減速度Gを記録しておき、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの減速度Gのデータ群を参照し、減速度Gの平均値や最大値を代表減速度Gaとして用いてもよい。
続くステップS304では、代表減速度Gaが予め定めた閾値Gtよりも小さいか否かを判定する。閾値Gtは、運転者のブレーキ操作がパニックブレーキのような緊急ブレーキ操作であるか否かを判断するための閾値であり、例えば0.8G以上の値である。ここで、代表減速度Gaが閾値Gtよりも小さいときには、緊急ブレーキではないため運転者のストレス状態を推定可能であると判断してステップS305に移行する。一方、代表減速度Gaが閾値Gt以上であるときには、緊急ブレーキであるため運転者のストレス状態の推定精度が低下する可能性があると判断して前述したステップS119に移行する。
ステップS305では、図9のマップを参照し、減速開始時点tgから運転者の生体情報が安定するまでの所要時間Tfを代表減速度Gaに応じて設定する。
図9は、所要時間Tfの算出に用いるマップである。
このマップでは、代表減速度Gaについては、0<GMIN<GMAXの関係となるGMIN及びGMAXを予め定めておき、所要時間Tfについては、0<TMIN<TMAXの関係となるTMIN及びTMAXを予め定めておく。そして、代表減速度GaがGMIN以下のときには、所要時間Tfが最小値TMINを維持する。また、代表減速度GaがGMINからGMAXの範囲にあるときには、代表減速度Gaが大きいほど、所要時間Tfが最小値TMINから最大値TMAXの範囲で大きくなる。また、代表減速度GaがGMAX以上のときには、所要時間Tfが最大値TMAXを維持する。
上記が、図3のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
図9は、所要時間Tfの算出に用いるマップである。
このマップでは、代表減速度Gaについては、0<GMIN<GMAXの関係となるGMIN及びGMAXを予め定めておき、所要時間Tfについては、0<TMIN<TMAXの関係となるTMIN及びTMAXを予め定めておく。そして、代表減速度GaがGMIN以下のときには、所要時間Tfが最小値TMINを維持する。また、代表減速度GaがGMINからGMAXの範囲にあるときには、代表減速度Gaが大きいほど、所要時間Tfが最小値TMINから最大値TMAXの範囲で大きくなる。また、代表減速度GaがGMAX以上のときには、所要時間Tfが最大値TMAXを維持する。
上記が、図3のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
《作用》
次に、第3実施形態の作用について説明する。
減速を開始してから停止するまでの代表減速度Gaが大きいほど、運転者の血圧値Pが安定するまでの時間が長くなると考えられる。
そこで、本実施形態では、ブレーキがOFFからONに切り替わったときに(ステップS105の判定が“Yes”)、その時点の車速を減速開始時車速Vgとして記録しておく(ステップS301)。そして、その減速操作によって車両が停止した車両停止時点tsで(ステップS102の判定が“Yes”)、記録された減速開始時車速Vgの読出しを行う(ステップS302)。
次に、第3実施形態の作用について説明する。
減速を開始してから停止するまでの代表減速度Gaが大きいほど、運転者の血圧値Pが安定するまでの時間が長くなると考えられる。
そこで、本実施形態では、ブレーキがOFFからONに切り替わったときに(ステップS105の判定が“Yes”)、その時点の車速を減速開始時車速Vgとして記録しておく(ステップS301)。そして、その減速操作によって車両が停止した車両停止時点tsで(ステップS102の判定が“Yes”)、記録された減速開始時車速Vgの読出しを行う(ステップS302)。
そして、減速開始時車速Vgを、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの時間(ts−tg)で除算して、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの代表減速度Ga(平均値)を算出する(ステップS303)。
そして、代表減速度Gaが閾値Gt以上であるときには(ステップS304の判定が“No”)、パニックブレーキのような緊急ブレーキであり、上昇した血圧値Pが車両停止後の短い時間で安定する可能性が低く、ストレス状態の推定精度が低下すると考えられるため、推定処理を中止する。
そして、代表減速度Gaが閾値Gt以上であるときには(ステップS304の判定が“No”)、パニックブレーキのような緊急ブレーキであり、上昇した血圧値Pが車両停止後の短い時間で安定する可能性が低く、ストレス状態の推定精度が低下すると考えられるため、推定処理を中止する。
一方、代表減速度Gaが閾値Gtよりも小さいときには(ステップS304の判定が“Yes”)、通常のブレーキ操作であるため、ストレス状態の推定処理を継続し、代表減速度Gaが大きいほど、減速後安定期間Taの設定に用いる所要時間Tfを長く設定する(ステップS305)。
図10は、所要時間Tf、及び減速後安定期間Taを示すタイムチャートである。
このように、減速度Gが大きいほど、所要時間Tfを長く設定することで、減速開始時点tsから運転者の血圧値Pが安定するまでの所要時間Tfを正確に設定することができる。これにより、減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
以上、ステップS301〜S303の処理が「減速度検出部」に対応する。
図10は、所要時間Tf、及び減速後安定期間Taを示すタイムチャートである。
このように、減速度Gが大きいほど、所要時間Tfを長く設定することで、減速開始時点tsから運転者の血圧値Pが安定するまでの所要時間Tfを正確に設定することができる。これにより、減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
以上、ステップS301〜S303の処理が「減速度検出部」に対応する。
《効果》
次に、第3実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速開始時点tgから車両が停止するまでの代表減速度Gaを検出し、代表減速度Gaが大きいほど、減速後安定期間Taの設定に用いる所要時間Tfを長く設定する。
このように、代表減速度Gaに応じて所要時間Tfを設定することで、減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
次に、第3実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速開始時点tgから車両が停止するまでの代表減速度Gaを検出し、代表減速度Gaが大きいほど、減速後安定期間Taの設定に用いる所要時間Tfを長く設定する。
このように、代表減速度Gaに応じて所要時間Tfを設定することで、減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
(2)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速開始時点tgから車両が停止するまでの平均減速度又は最大減速度を代表減速度Gaとして検出する。
このように、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの平均減速度や最大減速度を代表減速度Gaとして検出することで、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでに観測されたデータの分散度合をならした統計的な代表値を容易に検出することができる。
このように、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでの平均減速度や最大減速度を代表減速度Gaとして検出することで、減速開始時点tgから車両停止時点tsまでに観測されたデータの分散度合をならした統計的な代表値を容易に検出することができる。
(3)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、代表減速度Gaが予め定めた閾値Gt以上のときに、ストレス状態の推定を中止する。
このように、代表減速度Gaが閾値Gt以上のときには、信頼度の高い減速後血圧値Paを抽出することができない可能性があるため、ストレス状態の推定を中止することで、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
このように、代表減速度Gaが閾値Gt以上のときには、信頼度の高い減速後血圧値Paを抽出することができない可能性があるため、ストレス状態の推定を中止することで、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
《第4実施形態》
《構成》
本実施形態は、減速前安定期間Tb内の血圧値Pの標準偏差σb、及び減速後安定期間Ta内の血圧値Pの標準偏差σaを算出し、各標準偏差σb及びσaに応じて、ストレス状態の推定を中止するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
《構成》
本実施形態は、減速前安定期間Tb内の血圧値Pの標準偏差σb、及び減速後安定期間Ta内の血圧値Pの標準偏差σaを算出し、各標準偏差σb及びσaに応じて、ストレス状態の推定を中止するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
以下、コントローラ17で実行するストレス状態推定処理について説明する。
図11は、第4実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
ここでは、前述したステップS112の処理前に、新たなステップS401、S402の処理を追加すると共に、前述したステップS115の処理前に、新たなステップS403〜S404の処理を追加しており、ステップS101〜S120、S100の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS401では、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの標準偏差σbを算出する。なお、i=1、2、……、Nである。
σb=√[Σ〈{P(i)−ΣP(i)/N}2〉]
図11は、第4実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
ここでは、前述したステップS112の処理前に、新たなステップS401、S402の処理を追加すると共に、前述したステップS115の処理前に、新たなステップS403〜S404の処理を追加しており、ステップS101〜S120、S100の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS401では、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの標準偏差σbを算出する。なお、i=1、2、……、Nである。
σb=√[Σ〈{P(i)−ΣP(i)/N}2〉]
続くステップS402では、標準偏差σbが予め定めた閾値σtより小さいか否かを判定する。ここで、標準偏差σbが閾値σtより小さいときには、減速後安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群に分散はなく、安定状態にあると判断して前述したステップS112に移行する。一方、標準偏差σbが閾値σt以上であるときには、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群に分散があり、安定状態にはないと判断して前述したステップS119に移行する。
ステップS403では、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの標準偏差σaを算出する。なお、なお、i=1、2、……、Nである。
σa=√[Σ〈{P(i)−ΣP(i)/N}2〉]
ステップS403では、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、下記に示すように、血圧値Pの標準偏差σaを算出する。なお、なお、i=1、2、……、Nである。
σa=√[Σ〈{P(i)−ΣP(i)/N}2〉]
続くステップS404では、標準偏差σaが予め定めた閾値σtより小さいか否かを判定する。ここで、標準偏差σaが閾値σtより小さいときには、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群に分散はなく、安定状態にあると判断して前述したステップS115に移行する。一方、標準偏差σaが閾値σt以上であるときには、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群に分散があり、安定状態にはないと判断して前述したステップS119に移行する。
上記が、図11のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
上記が、図11のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
《作用》
次に、第4実施形態の作用について説明する。
減速前安定期間Tb内、及び減速安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群に、分散があると、血圧値Pが安定状態にはないため、そのようなデータ群から抽出した減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとを比較しても、精度よく運転者のストレス状態を推定することは難しい。
次に、第4実施形態の作用について説明する。
減速前安定期間Tb内、及び減速安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群に、分散があると、血圧値Pが安定状態にはないため、そのようなデータ群から抽出した減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとを比較しても、精度よく運転者のストレス状態を推定することは難しい。
そこで、本実施形態では、減速前安定期間Tb内、及び減速安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、夫々の標準偏差σb及びσaを算出する(ステップS401、S403)。そして、標準偏差σb及びσaの双方が閾値σtより小さければ(ステップS402、S404の判定が“Yes”)、ストレス状態の推定処理を継続する。一方、標準偏差σb及びσaの何れか一方でも閾値σt以上であれば(ステップS402、又はS404の判定が“No”)、ストレス状態の推定処理を中止する。
以上、ステップS401、S403の処理が「標準偏差算出部」に対応する。
以上、ステップS401、S403の処理が「標準偏差算出部」に対応する。
《効果》
次に、第4実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速前安定期間Tb内、及び減速安定期間Ta内の血圧値Pの標準偏差σb及びσaを算出する。そして、ストレス状態推定部24での処理により、標準偏差σb及びσaの何れか一方が閾値σt以上であるときに、ストレス状態の推定を中止する。
このように、標準偏差σb及びσaの何れか一方が閾値σt以上のときには、信頼度の高い減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paを抽出することができないため、ストレス状態の推定を中止することで、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
次に、第4実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、減速前安定期間Tb内、及び減速安定期間Ta内の血圧値Pの標準偏差σb及びσaを算出する。そして、ストレス状態推定部24での処理により、標準偏差σb及びσaの何れか一方が閾値σt以上であるときに、ストレス状態の推定を中止する。
このように、標準偏差σb及びσaの何れか一方が閾値σt以上のときには、信頼度の高い減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paを抽出することができないため、ストレス状態の推定を中止することで、推定結果の精度が低下することを抑制できる。
《第5実施形態》
《構成》
本実施形態は、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPに応じて、減速後参照開始時点ta1を設定するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
以下、コントローラ17で実行するストレス状態推定処理について説明する。
図12は、第5実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
ここでは、前述したステップS109、ステップS113の処理を変更すると共に、前述したステップS112の処理後に、新たなステップS501〜S504の処理を追加しており、他のステップS101〜S120、S100の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
《構成》
本実施形態は、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPに応じて、減速後参照開始時点ta1を設定するものである。
ここでは、前述した第1実施形態と異なる点について説明し、同一箇所については説明を省略する。
以下、コントローラ17で実行するストレス状態推定処理について説明する。
図12は、第5実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
ここでは、前述したステップS109、ステップS113の処理を変更すると共に、前述したステップS112の処理後に、新たなステップS501〜S504の処理を追加しており、他のステップS101〜S120、S100の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
ステップS109では、減速開始時点tgが未参照であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未参照であるときには、車両が停止した直後であると判断してステップS110に移行する。一方、減速開始時点tgを参照済であるときには、車両が停止した直後ではないと判断してステップS501に移行する。
ステップS501では、減速後安定期間Taを未設定であるか否かを判定する。ここで、減速後安定期間Taを未設定であるときにはステップS502に移行する。一方、減速後安定期間Taを設定済であるときには前述したステップS114に移行する。
ステップS502では、血圧値Pの単位時間当たりの変化量dPを算出する。具体的には、前回値P(n−1)と今回値P(n)との差分(P(n−1)−P(n))を変化量dPとして算出する。
ステップS501では、減速後安定期間Taを未設定であるか否かを判定する。ここで、減速後安定期間Taを未設定であるときにはステップS502に移行する。一方、減速後安定期間Taを設定済であるときには前述したステップS114に移行する。
ステップS502では、血圧値Pの単位時間当たりの変化量dPを算出する。具体的には、前回値P(n−1)と今回値P(n)との差分(P(n−1)−P(n))を変化量dPとして算出する。
続くステップS503では、変化量dPが予め定めた閾値Ptより小さいか否かを判定する。ここで、変化量dPが予め定めた閾値Ptより小さいときには、血圧値Pが安定状態に復帰した可能性があると判断してステップS504に移行する。一方、変化量dPが閾値Pt以上であるときには、血圧値Pは未だ安定状態に復帰していないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS504では、変化量dPが閾値Ptより小さくなった状態で予め定めた時間Tdが経過したか否かを判定する。ここで、予め定めた時間Tdが経過しているときには、血圧値Pが安定状態に復帰したと判断してステップS113に移行する。一方、予め定めた時間Tdが経過していないときには、血圧値Pは未だ安定状態に復帰していないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS504では、変化量dPが閾値Ptより小さくなった状態で予め定めた時間Tdが経過したか否かを判定する。ここで、予め定めた時間Tdが経過しているときには、血圧値Pが安定状態に復帰したと判断してステップS113に移行する。一方、予め定めた時間Tdが経過していないときには、血圧値Pは未だ安定状態に復帰していないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS113では、減速後安定期間Taを設定する。具体的には、変化量dPが閾値Ptより小さくなった状態で予め定めた時間Tdが経過した時点を、減速後参照開始時点ta1として設定する。そして、この減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した減速後参照終了時点ta2を設定する。そして、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの減速後安定期間Taを設定する。
上記が、図12のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
上記が、図12のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
《作用》
次に、第5実施形態の作用について説明する。
図13は、予め定めた時間Td、及び減速後参照開始時点ta1を示すタイムチャートである。
本実施形態では、車両が停止してから運転者の血圧値Pが安定状態に復帰した時点を、血圧値Pの単位時間当たりの変化量dPから検出する。すなわち、血圧値Pの単位時間値の変化量dPを検出し(ステップS502)、変化量dPが閾値Pdより小さくなった状態で(ステップS503の判定が“Yes”)、予め定めた時間Tdが経過したときに(ステップS504の判定が“Yes”)、その時点を減速後参照開始時点ta1として設定する。なお、減速後参照終了時点ta2、及び減速後安定期間Taの設定については、前述した第1実施形態と同様である。
このように、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPに応じて、減速後参照開始時点ta1を設定することで、車両が停止してから運転者の血圧値Pが安定状態に復帰した時点を、より正確に設定することができる。これにより、減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
次に、第5実施形態の作用について説明する。
図13は、予め定めた時間Td、及び減速後参照開始時点ta1を示すタイムチャートである。
本実施形態では、車両が停止してから運転者の血圧値Pが安定状態に復帰した時点を、血圧値Pの単位時間当たりの変化量dPから検出する。すなわち、血圧値Pの単位時間値の変化量dPを検出し(ステップS502)、変化量dPが閾値Pdより小さくなった状態で(ステップS503の判定が“Yes”)、予め定めた時間Tdが経過したときに(ステップS504の判定が“Yes”)、その時点を減速後参照開始時点ta1として設定する。なお、減速後参照終了時点ta2、及び減速後安定期間Taの設定については、前述した第1実施形態と同様である。
このように、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPに応じて、減速後参照開始時点ta1を設定することで、車両が停止してから運転者の血圧値Pが安定状態に復帰した時点を、より正確に設定することができる。これにより、減速後安定期間Taを的確に設定することができ、延いてはストレス状態の推定精度を向上させることができる。
《効果》
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、車両が停止した後に生体情報記録部21で記録された血圧値Pを順に参照し、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPが閾値Ptよりも小さくなった状態を予め定めた時間Tdだけ維持した時点を、減速後参照開始時点ta1として設定する。そして、減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した時点を減速後参照終了時点ta2として設定する。そして、生体情報記録部21に記録された血圧値Pのうち、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。
このように、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPに応じて、減速後参照開始時点ta1を設定することで、車両が停止してから運転者の血圧値Pが安定状態に復帰した時点を、より正確に設定することができる。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、車両が停止した後に生体情報記録部21で記録された血圧値Pを順に参照し、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPが閾値Ptよりも小さくなった状態を予め定めた時間Tdだけ維持した時点を、減速後参照開始時点ta1として設定する。そして、減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した時点を減速後参照終了時点ta2として設定する。そして、生体情報記録部21に記録された血圧値Pのうち、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの血圧値Pを参照し、参照した血圧値Pの代表値である減速後血圧値Paを抽出する。
このように、血圧値Pにおける単位時間当たりの変化量dPに応じて、減速後参照開始時点ta1を設定することで、車両が停止してから運転者の血圧値Pが安定状態に復帰した時点を、より正確に設定することができる。
《第6実施形態》
《構成》
本実施形態では、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
ここで、減速後血圧値Paに応じた補正について説明する。
図14は、サーカディアンリズムに起因した血圧値Pの変動を示す図である。
図中の(a)は、一日運転した際に、予め定めた時間帯ごとに主観評価したストレス度合と、予め定めた時間帯ごとに求めた差分ΔPの平均値を示しており、ストレス度合が棒グラフに対応し、差分ΔPが折れ線グラフに対応している。図中の(b)は、予め定めた時間帯ごとに求めた減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paの平均値であり、減速前血圧値Pbが破線の折れ線グラフに対応し、減速後血圧値Paが実線の折れ線グラフに対応している。
《構成》
本実施形態では、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
ここで、減速後血圧値Paに応じた補正について説明する。
図14は、サーカディアンリズムに起因した血圧値Pの変動を示す図である。
図中の(a)は、一日運転した際に、予め定めた時間帯ごとに主観評価したストレス度合と、予め定めた時間帯ごとに求めた差分ΔPの平均値を示しており、ストレス度合が棒グラフに対応し、差分ΔPが折れ線グラフに対応している。図中の(b)は、予め定めた時間帯ごとに求めた減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paの平均値であり、減速前血圧値Pbが破線の折れ線グラフに対応し、減速後血圧値Paが実線の折れ線グラフに対応している。
午前のAの範囲と午後のBの範囲とでは、主観評価したストレス度合は同一であるものの、そのときの減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPは異なっている。すなわち、午前のAの範囲では、午後のBの範囲と比較して、減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paの双方が低く、且つ差分ΔPが大きい。一方、午後の時間帯Bでは、午前の時間帯Aと比較して、減速前血圧値Pb及び減速後血圧値Paの双方が高く、且つ差分ΔPが小さい。このように、同一のストレス度合であっても、24時間周期で変動するサーカディアンリズムに起因して血圧値Pが変動してしまう。
したがって、上記のように、単に差分ΔPが閾値Pt以下であるか否かで、ストレス状態が小さいか否かを推定すると、推定精度に影響を与えてしまう。すなわち、午前のAの範囲では、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが大きくなる傾向があるため、ストレス状態が大きいと推定されやすくなるが、実際にはそれほどストレス状態は大きくないという場合がある。あるいは、午後のBの範囲では、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが小さくなる傾向があるため、ストレス状態が小さいと推定されやすくなるが、実際にはストレス状態は小さくないという場合がある。
そこで、減速後血圧値Paが運転者のサーカディアンリズムに対応していることに注目し、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。すなわち、減速後血圧値Paが大きいほど、差分ΔPが小さくなる傾向があり、ストレス状態が小さいと推定されやすくなっているので、これを補正により、ストレス状態が小さいと推定されにくくする(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
先ず、減速前血圧値Pbを補正する場合について説明する。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数kbを算出し、減速前血圧値Pbに補正係数kbを乗算することにより、減速前血圧値Pbを減少補正する。
図15は、補正係数kbの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数kbが1よりも小さくなるように設定されている。
このように、1よりも小さい補正係数kbを減速前血圧値Pbに乗算し、減速前血圧値Pbを減少補正することで、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数kbを算出し、減速前血圧値Pbに補正係数kbを乗算することにより、減速前血圧値Pbを減少補正する。
図15は、補正係数kbの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数kbが1よりも小さくなるように設定されている。
このように、1よりも小さい補正係数kbを減速前血圧値Pbに乗算し、減速前血圧値Pbを減少補正することで、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
次に、減速後血圧値Paを補正する場合について説明する。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数kaを算出し、減速後血圧値Paに補正係数kaを乗算することにより、減速後血圧値Paを増加補正する。
図16は、補正係数kaの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数kbが1よりも大きくなるように設定されている。
このように、1よりも大きい補正係数kaを減速後血圧値Paに乗算し、減速後血圧値Paを増加補正することで、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数kaを算出し、減速後血圧値Paに補正係数kaを乗算することにより、減速後血圧値Paを増加補正する。
図16は、補正係数kaの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数kbが1よりも大きくなるように設定されている。
このように、1よりも大きい補正係数kaを減速後血圧値Paに乗算し、減速後血圧値Paを増加補正することで、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
次に、差分ΔPを補正する場合について説明する。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数kdを算出し、差分ΔPに補正係数kdを乗算することにより、差分ΔPを増加補正する。
図17は、補正係数kdの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数kdが1よりも大きくなるように設定されている。
このように、1よりも大きい補正係数kdを差分ΔPに乗算し、差分ΔPを増加補正することで、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数kdを算出し、差分ΔPに補正係数kdを乗算することにより、差分ΔPを増加補正する。
図17は、補正係数kdの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数kdが1よりも大きくなるように設定されている。
このように、1よりも大きい補正係数kdを差分ΔPに乗算し、差分ΔPを増加補正することで、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
次に、閾値Ptを補正する場合について説明する。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数ktを算出し、閾値Ptに補正係数ktを乗算することにより、閾値Ptを減少補正する。
図18は、補正係数ktの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数ktが1よりも小さくなるように設定されている。
このように、1よりも小さい補正係数ktを閾値Ptに乗算し、閾値Ptを減少補正することで、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
ここでは、予め定めたマップを参照し、減速後血圧値Paに応じて補正係数ktを算出し、閾値Ptに補正係数ktを乗算することにより、閾値Ptを減少補正する。
図18は、補正係数ktの算出に用いるマップである。
このマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されており、減速後血圧値Paが大きいほど、補正係数ktが1よりも小さくなるように設定されている。
このように、1よりも小さい補正係数ktを閾値Ptに乗算し、閾値Ptを減少補正することで、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
次に、ストレス状態推定処理をフローチャートに基づいて説明する。
図19は、第6実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101は、生体情報記録部21での処理に対応し、脈波センサ11で検出した脈波、及び心電センサ12で検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pを生体情報として記録する。
続くステップS102では、車速Vが0であるか否かを判定する。ここで、車速Vが0より大きいときには、車両は走行状態にあると判断してステップS103に移行する。一方、車速Vが0であるときには、車両が停止状態にあると判断してステップS109に移行する。
ステップS103では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットする。
図19は、第6実施形態のストレス状態推定処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101は、生体情報記録部21での処理に対応し、脈波センサ11で検出した脈波、及び心電センサ12で検出した心電波形に基づいて血圧値Pを算出し、この血圧値Pを生体情報として記録する。
続くステップS102では、車速Vが0であるか否かを判定する。ここで、車速Vが0より大きいときには、車両は走行状態にあると判断してステップS103に移行する。一方、車速Vが0であるときには、車両が停止状態にあると判断してステップS109に移行する。
ステップS103では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットする。
続くステップS104では、生体情報抽出部23で設定される減速後安定期間Ta及び減速後血圧値Paをリセットする。
続くステップS105では、エンジンブレーキも含めてブレーキがONであるか否かを判定する。ここで、ブレーキがOFFであるときには、減速操作はなされていないと判断してステップS100に移行する。一方、ブレーキがONであるときには、減速操作がなされていると判断してステップS107に移行する。なお、ポンピングブレーキ等、運転者が連続的にブレーキ操作のON/OFFを切替える場合もあるため、ブレーキスイッチ14がOFFからONになったときには、予め定めた時間が経過するまでは、ブレーキスイッチ14がONの状態であると見なすような対策をしてもよい。
続くステップS105では、エンジンブレーキも含めてブレーキがONであるか否かを判定する。ここで、ブレーキがOFFであるときには、減速操作はなされていないと判断してステップS100に移行する。一方、ブレーキがONであるときには、減速操作がなされていると判断してステップS107に移行する。なお、ポンピングブレーキ等、運転者が連続的にブレーキ操作のON/OFFを切替える場合もあるため、ブレーキスイッチ14がOFFからONになったときには、予め定めた時間が経過するまでは、ブレーキスイッチ14がONの状態であると見なすような対策をしてもよい。
ステップS100は、アクセルがONであるか否かを判定する。ここで、アクセルがONであるときには、加速操作がなされていると判断してステップS106に移行する。一方、アクセルがOFFであるときには、加速操作はなされていないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS106は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、減速開始時点tgをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS106は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、減速開始時点tgをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS107では、減速開始時点tgが未記録であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未記録であるときには、ブレーキ操作を開始した直後であると判断してステップS108に移行する。一方、減速開始時点tgが記録済であるときには、ブレーキ操作を開始した直後ではないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS108では、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgを記録してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS108では、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgを記録してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS109では、減速開始時点tgが未参照であるか否かを判定する。ここで、減速開始時点tgが未参照であるときには、車両が停止した直後であると判断してステップS110に移行する。一方、減速開始時点tgを参照済であるときには、車両が停止した直後ではないと判断してステップS114に移行する。
ステップS110は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgの読出し(参照)を行う。
ステップS110は、減速開始時点検出部22での処理に対応し、走行状態にある車両が減速を開始したときの減速開始時点tgの読出し(参照)を行う。
続くステップS111は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速前安定期間Tbを設定する。すなわち、減速開始時点tgから予め定めた時間Trだけ遡及した減速前参照開始時点tb1を設定すると共に、減速開始時点tgを減速前参照終了時点tb2として設定し、これら減速前参照開始時点tb1から減速前参照終了時点tb2までを、減速前安定期間Tbとして設定する。
続くステップS112は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。
続くステップS112は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速前安定期間Tb内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速前血圧値Pbとして抽出する。
続くステップS113は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速後安定期間Taを設定する。すなわち、減速開始時点tgから運転者の生体情報が安定するまでの所要時間Tfを設定し、減速開始時点tgから所要時間Tfだけ経過した減速後参照開始時点ta1を設定すると共に、この減速後参照開始時点ta1から予め定めた時間Teだけ経過した減速後参照終了時点ta2を設定する。そして、減速後参照開始時点ta1から減速後参照終了時点ta2までの減速後安定期間Taを設定する。
続くステップS114では、車両が停止してから停止後待機時間Twが経過したか否かを判定する。ここで、停止後待機時間Twが未だ経過していないときには、減速後安定期間Taが終了しておらず減速後血圧値Paを抽出できないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、停止後待機時間Twが経過しているときには、減速後安定期間Taが終了しており減速後血圧値Paを抽出できると判断してステップS115に移行する。
ステップS115は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速後血圧値Paとして抽出する。
ステップS115は、生体情報抽出部23での処理に対応し、減速後安定期間Ta内に記録された血圧値Pのデータ群を参照し、血圧値Pの平均値を減速後血圧値Paとして抽出する。
続くステップS200は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正する。
続くステップS116は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが予め定めた閾値Pt以下であるか否かを判定する。ここで、差分ΔPが予め定めた閾値Pt以下であるときには運転者の減速前のストレス状態は小さいと推定してステップS117に移行する。一方、差分ΔPが閾値Ptよりも大きいときには、運転者の減速前のストレス状態は大きいと推定してステップS118に移行する。
続くステップS116は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが予め定めた閾値Pt以下であるか否かを判定する。ここで、差分ΔPが予め定めた閾値Pt以下であるときには運転者の減速前のストレス状態は小さいと推定してステップS117に移行する。一方、差分ΔPが閾値Ptよりも大きいときには、運転者の減速前のストレス状態は大きいと推定してステップS118に移行する。
ステップS117は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、運転者の減速前のストレス状態が小さいという推定結果を、例えば所定のドライブレコーダに履歴として記録してからステップS119に移行する。
ステップS118は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、運転者の減速前のストレス状態が大きいという推定結果を、例えば所定のドライブレコーダに履歴として記録してからステップS119に移行する。
ステップS119では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
続くステップS120では、生体情報抽出部23で設定される減速後安定期間Ta及び減速後血圧値Paをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
上記が、図19のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
ステップS118は、ストレス状態推定部24での処理に対応し、運転者の減速前のストレス状態が大きいという推定結果を、例えば所定のドライブレコーダに履歴として記録してからステップS119に移行する。
ステップS119では、生体情報抽出部23で設定される減速前安定期間Tb及び減速前血圧値Pbをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
続くステップS120では、生体情報抽出部23で設定される減速後安定期間Ta及び減速後血圧値Paをリセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
上記が、図19のフローチャートに基づくストレス状態推定処理の説明である。
《作用》
次に、第6実施形態の作用について説明する。
サーカディアンリズムの影響により血圧値Pは変動するので、単に差分ΔPが閾値Pt以下であるか否かで、ストレス状態が小さいか否かを推定すると、推定精度に影響を与えてしまう。そこで、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正する(ステップS200)。すなわち、減速後血圧値Paが大きいほど、差分ΔPが小さくなる傾向があり、ストレス状態が小さいと推定されやすくなっているので、これを補正により、ストレス状態が小さいと推定されにくくする(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
次に、第6実施形態の作用について説明する。
サーカディアンリズムの影響により血圧値Pは変動するので、単に差分ΔPが閾値Pt以下であるか否かで、ストレス状態が小さいか否かを推定すると、推定精度に影響を与えてしまう。そこで、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正する(ステップS200)。すなわち、減速後血圧値Paが大きいほど、差分ΔPが小さくなる傾向があり、ストレス状態が小さいと推定されやすくなっているので、これを補正により、ストレス状態が小さいと推定されにくくする(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。
例えば、減速後血圧値Paが大きいほど、減速前血圧値Pbを減少補正したり、減速後血圧値Paを増加補正したり、差分ΔPを増加補正したり、閾値Ptを減少補正する。これらの少なくとも一つを実行することで、ストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、ストレス状態の推定精度をさらに向上させることができる。
《応用例1》
本実施形態では、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptを補正する際に用いるマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されている。このマップは、一定でもよいが、運転者ごとに固有の体質や特性があるため、それらを判断し、随時マップを更新するようにしてもよい。すなわち、最初は予め定めたデフォルトのマップを用いて処理しながら、運転者の減速後血圧値Paに運転者自身の主観評価となるストレス度合を対応付けてデータベース化し、それに基づいて運転者ごとに固有の体質や特性を判断し、随時マップを更新する。
本実施形態では、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptを補正する際に用いるマップは、実験などから求めた運転者の一般的な傾向に基づいて設定されている。このマップは、一定でもよいが、運転者ごとに固有の体質や特性があるため、それらを判断し、随時マップを更新するようにしてもよい。すなわち、最初は予め定めたデフォルトのマップを用いて処理しながら、運転者の減速後血圧値Paに運転者自身の主観評価となるストレス度合を対応付けてデータベース化し、それに基づいて運転者ごとに固有の体質や特性を判断し、随時マップを更新する。
この場合は、運転者を認証するシステムを導入することが好ましい。運転者の認証システムには、所有物認証、知識認証、生体認証等がある。所有物認証としては、例えば免許証に内蔵されたユーザIDから運転者を認証する。また、知識認証としては、例えばパスワードの入力から運転者を認証する。また、生体認証としては、指紋、虹彩、声紋、顔、静脈等から運転者を認証する。
このように、運転者に固有の体質や特性を判断し、それに基づいて参照するマップを更新してゆくことで、ストレス状態の推定精度をさらに向上させることができる。
このように、運転者に固有の体質や特性を判断し、それに基づいて参照するマップを更新してゆくことで、ストレス状態の推定精度をさらに向上させることができる。
以上、生体情報記録部21での処理となるステップS101の処理が「生体情報記録部」に対応し、減速開始時点検出部22での処理となるステップS108、S110の処理が「減速開始時点検出部」に対応する。また、生体情報抽出部23での処理となるステップS110〜S115の処理が「生体情報抽出部」に対応し、ストレス状態推定部24での処理となるステップS200、S116〜S118の処理が「ストレス状態推定部」に対応する。
《効果》
次に、第6実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、抽出した減速後血圧値Paに応じて、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、抽出した減速後血圧値Paに応じて、ストレス状態の推定結果を補正することで、推定精度をさらに向上させることができる。
次に、第6実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、抽出した減速後血圧値Paに応じて、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、抽出した減速後血圧値Paに応じて、ストレス状態の推定結果を補正することで、推定精度をさらに向上させることができる。
(2)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPが大きいほど、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定する。そして、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを減速後血圧値Paに応じて補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPの大きさで、ストレス状態の大きさを推定しているので、ストレス状態の度合を、容易に、且つ多段階に推定することができる。また、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを補正することで、ストレス状態の推定精度を、容易に、且つ精度よく推定することができる。
このように、減速前血圧値Pbと減速後血圧値Paとの差分ΔPの大きさで、ストレス状態の大きさを推定しているので、ストレス状態の度合を、容易に、且つ多段階に推定することができる。また、減速前血圧値Pb、減速後血圧値Pa、差分ΔP、及び閾値Ptのうち、少なくとも一つを補正することで、ストレス状態の推定精度を、容易に、且つ精度よく推定することができる。
(3)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、減速後血圧値Paが大きいほど、減速前血圧値Pbを減少補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、減速前血圧値Pbを減少補正することにより、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、減速前血圧値Pbを減少補正することにより、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
(4)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、減速後血圧値Paが大きいほど、減速後血圧値Paを増加補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、減速後血圧値Paを増加補正することにより、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、減速後血圧値Paを増加補正することにより、差分ΔPが大きくなりやすくなり、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
(5)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、減速後血圧値Paが大きいほど、差分ΔPを増加補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、差分ΔPを増加補正することにより、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、差分ΔPを増加補正することにより、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
(6)本実施形態に係るストレス状態推定装置は、ストレス状態推定部24での処理により、減速後血圧値Paが大きいほど、閾値Ptを減少補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正する。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、閾値Ptを減少補正することにより、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
このように、減速後血圧値Paが大きいほど、閾値Ptを減少補正することにより、結果としてストレス状態が小さいと推定されにくくなる(又はストレス状態が大きいと推定されやすくする)。したがって、サーカディアンリズムによる推定誤差を抑制し、推定精度をさらに向上させることができる。
以上、本願が優先権を主張する日本国特許出願P2012−144218(2012年6月27日出願)、及び日本国特許出願P2012−173927(2012年8月6日出願)の全内容は、ここに引用例として包含される。
ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
11 脈波センサ
12 心電計
13 車速センサ
14 ブレーキスイッチ
15 加速度センサ
16 ナビゲーションシステム
17 コントローラ
21 生体情報記録部
22 減速開始点検出部
23 生体情報抽出部
24 ストレス状態推定部
12 心電計
13 車速センサ
14 ブレーキスイッチ
15 加速度センサ
16 ナビゲーションシステム
17 コントローラ
21 生体情報記録部
22 減速開始点検出部
23 生体情報抽出部
24 ストレス状態推定部
Claims (19)
- 運転者の生体情報を記録する生体情報記録部と、
走行状態にある車両が減速を開始して停止した際の、減速開始時点を検出する減速開始時点検出部と、
前記減速開始時点検出部で検出した減速開始時点よりも以前に前記生体情報記録部で記録された予め定めた期間内の生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である減速前生体情報を抽出すると共に、前記減速開始時点よりも後に前記生体情報記録部で記録された予め定めた期間内の生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である減速後生体情報を抽出する生体情報抽出部と、
前記生体情報抽出部で抽出した減速前生体情報及び減速後生体情報を比較することにより、運転者の減速前のストレス状態を推定するストレス状態推定部と、を備えることを特徴とするストレス状態推定装置。 - 前記ストレス状態推定部は、
前記減速前生体情報と前記減速後生体情報との差分が大きいほど、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記減速開始時点検出部は、
運転者が車両停止の必要を認識してから減速操作を開始するまでの反応時間を予め設定し、
運転者が減速操作を開始した時点から前記反応時間だけ遡及した時点を、前記減速開始時点として検出することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報抽出部は、
前記減速開始時点から予め定めた時間だけ遡及した時点を減速前参照開始時点として設定し、
前記減速開始時点を減速前参照終了時点として設定し、
前記生体情報記録部に記録された生体情報のうち、前記減速前参照開始時点から前記減速前参照終了時点までの生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である前記減速前生体情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報抽出部は、
前記減速開始時点から運転者の生体情報が安定するまでの所要時間を予め設定し、
前記減速開始時点から前記所要時間だけ経過した時点を減速後参照開始時点として設定し、
前記減速後参照開始時点から予め定めた時間だけ経過した時点を減速後参照終了時点として設定し、
前記生体情報記録部に記録された生体情報のうち、前記減速後参照開始時点から前記減速後参照終了時点までの生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である前記減速後生体情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記減速開始時点から車両が停止するまでの減速度を検出する減速度検出部を備え、
前記生体情報抽出部は、
前記減速度検出部で検出した減速度が大きいほど、前記所要時間を長く設定することを特徴とする請求項5に記載のストレス状態推定装置。 - 前記減速度検出部は、
前記減速開始時点から車両が停止するまでの平均減速度又は最大減速度を前記減速度として検出することを特徴とする請求項6に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報抽出部は、
車両が停止した後に前記生体情報記録部で記録された生体情報を記録順に参照し、生体情報における単位時間当たりの変化量が予め定めた閾値よりも小さくなった状態を予め定めた時間だけ維持した時点を、減速後参照開始時点として設定し、
前記減速後参照開始時点から予め定めた時間だけ経過した時点を減速後参照終了時点として設定し、
前記生体情報記録部に記録された生体情報のうち、前記減速後参照開始時点から前記減速後参照終了時点までの生体情報を参照し、参照した生体情報の代表値である前記減速後生体情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記ストレス状態推定部は、
車両が停止した時点から前記減速後参照終了時点までの時間よりも、車両が停止した時点から再発進までの時間が短いときに、前記ストレス状態の推定を中止することを特徴とする請求項5に記載のストレス状態推定装置。 - 前記ストレス状態推定部は、
前記減速度検出部で検出した減速度が予め定めた減速度用閾値よりも大きいときに、前記ストレス状態の推定を中止することを特徴とする請求項6に記載のストレス状態推定装置。 - 前記予め定めた期間内の生体情報の標準偏差を算出する標準偏差算出部を備え、
前記ストレス状態推定部は、
前記標準偏差算出部で算出した標準偏差が予め定めた標準偏差用閾値よりも大きいときに、前記ストレス状態の推定を中止することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報抽出部は、
前記減速開始時点よりも以前に前記生体情報記録部で記録された予め定めた期間内の生体情報を参照し、参照した生体情報の平均値を前記減速前生体情報として抽出すると共に、前記減速開始時点よりも後に前記生体情報記録部で記録された予め定めた期間内の生体情報を参照し、参照した生体情報の平均値を前記減速後生体情報として抽出することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報記録部は、
運転者の循環器系のバイタルサインを前記生体情報として記録することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記ストレス状態推定部は、
前記生体情報抽出部で抽出した減速後生体情報に応じて、ストレス状態の推定結果を補正することを特徴とする請求項1に記載のストレス状態推定装置。 - 前記ストレス状態推定部は、
前記減速前生体情報と前記減速後生体情報との差分が大きいほど、運転者の減速前のストレス状態が大きいと推定し、
前記減速前生体情報、前記減速後生体情報、前記減速前生体情報と前記減速後生体情報との差分、及び前記差分に応じたストレス状態の推定に用いる判定閾値のうち、少なくとも一つを前記減速後生体情報に応じて補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正することを特徴とする請求項14に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報記録部は、
運転者の血圧値を前記生体情報として記録し、
前記ストレス状態推定部は、
前記減速後生体情報が高いほど、前記減速前生体情報を減少補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正することを特徴とする請求項15に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報記録部は、
運転者の血圧値を前記生体情報として記録し、
前記ストレス状態推定部は、
前記減速後生体情報が高いほど、前記減速後生体情報を増加補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正することを特徴とする請求項15に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報記録部は、
運転者の血圧値を前記生体情報として記録し、
前記ストレス状態推定部は、
前記減速後生体情報が高いほど、前記減速前生体情報と前記減速後生体情報との差分を増加補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正することを特徴とする請求項15に記載のストレス状態推定装置。 - 前記生体情報記録部は、
運転者の血圧値を前記生体情報として記録し、
前記ストレス状態推定部は、
前記減速後生体情報が高いほど、前記差分に応じたストレス状態の推定に用いる判定閾値を減少補正することにより、ストレス状態の推定結果を補正することを特徴とする請求項15に記載のストレス状態推定装置。
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