JP5857521B2 - テープドライブ装置、テープカートリッジ、テープライブラリ装置、及びデータ保存方法 - Google Patents

テープドライブ装置、テープカートリッジ、テープライブラリ装置、及びデータ保存方法 Download PDF

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Description

本明細書で議論される実施態様は、テープドライブ装置、テープカートリッジ、テープライブラリ装置を用いたデータの保存技術に関するものである。
ホストマシンから出力されるデータを記録・保存するために、当該データの磁気テープへの書き込みを行うテープドライブ装置がある。このようなテープドライブ装置において、ホストマシンとのデータの授受を円滑に行うために、バッファメモリを備えているものが知られている。
ホストマシンから出力されるデータは、一旦テープドライブ装置のバッファメモリに蓄積された後に、磁気テープへ書き込まれる。この書き込みは、バッファメモリでのデータ蓄積量が所定値(例えばメモリ容量の70%)に達したとき、又は、ホストマシンから所定の命令(例えばライト・ファイル・マーク命令、リワインド命令、アンロード命令等)を受け取ったときが契機となって行われる。
なお、ライト・ファイル・マーク命令は、データファイルの末尾を表す印となるデータの磁気テープへの書き込みを指示する命令である。また、リワインド命令は磁気テープの巻き戻しを指示する命令であり、アンロード命令は、カートリッジテープのテープドライブ装置からの排出を指示する命令である。
テープドライブ装置に備えられているバッファメモリは、以上のように使用されるので、一般にアクセスの自由度が高く、高速アクセスが可能な揮発性メモリがこのバッファメモリとして用いられる。
磁気テープ装置は、コンピュータシステムの歴史の中で、古くから使用されてきた記憶装置であり、主にメインフレームマシン配下でバッチジョブ用途に使用されていた。また、磁気テープ装置は、近年でも、様々なオープンシステムの配下で大容量のデータを高速にバックアップ用途として使用されている。
これらの用途のうち、バッチジョブ用途では、データのブロックサイズやファイルサイズが小さく、頻繁に磁気テープへの読み書き動作が行われる。このため、バッファメモリ容量が例えば32キロバイトと小さく、また、短時間で精度の良い磁気テープの位置制御を行うために、磁気テープ動作の起動・停止時間は例えば数10ミリ秒で動作する装置となっていた。また、ホストマシン間のデータ転送性能も20メガバイト/秒程度で十分であった。また、この用途に使用される磁気テープメディアは、オープンリールから始まってカートリッジタイプへと移行した。この磁気テープメディアは、記録容量が200メガバイトから800メガバイト(非圧縮時)程度ものであり、磁気テープの長さは335メートルほど(テープ厚さは27マイクロメータ程度)である。
また、磁気テープへのデータ記録は、カートリッジタイプの初期の頃では、テープ幅方向に9本乃至18本のデータトラックを片道方向で行っており、終期の頃では、18本のデータトラックを往復方向(合計36本のデータトラック)で行われる。
一方、バックアップ用途として近年主流となっているLTO(Linear Tape Open)仕様の磁気テープ装置は、ブロックサイズやファイルサイズの大きい、大容量データのバックアップに適したものである。
この磁気テープ装置におけるカートリッジの記録容量は、100ギガバイト(非圧縮時)であった第1世代から始まり、最新の第5世代では1500ギガバイト(非圧縮時)となっている。その一方で、このカートリッジの形状は、バッチジョブ時代の物と大きくは変わっていないため、磁気テープは長くなり、また、磁気テープの厚みも薄くなっており、第5世代では、長さ846メートル、厚さ6マイクロメートルとなっている。
また、第5世代のLTO仕様の磁気テープへの記録では、16本のデータトラックを40往復することで、合計1280本のデータトラックへの書き込みが行われる。ホストマシンとの転送性能は、第5世代で140メガバイト/秒と高速であり、大容量のデータを扱うため、バッファメモリも256メガバイトと大きくなっている。
また、この磁気テープ装置では、磁気テープの厚さの物理的な制限もあって、大容量のデータを高速で読み書きするために、磁気テープの起動・停止動作をできる限り行わないように動作し、また、その起動・停止に要する時間は3〜4秒と遅い仕様となっている。
また、このような磁気テープ記録装置の大容量化に伴い、磁気テープの製造情報、仕様情報、品質情報等を磁気テープ内に記録・更新することが行われている。LTO仕様では、磁気テープを収容しているテープカートリッジに非接触タイプの不揮発性メモリデバイスを内蔵して、そのメモリ内に各種の管理情報の記録・更新が行われる。
また、この他の背景技術としても、磁気テープを収容しているテープカートリッジ内に不揮発性メモリを備え、当該メモリに、磁気テープでのデータの記録内容に関する管理情報を記録させておくという技術が幾つか知られている。
特開2003−123342号公報 特開平11−316987号公報 特開昭60−32177号公報
テープドライブ装置によるデータの読み書きは、磁気テープの走行が一定の速度で安定している期間に行われる。ここで、例えば、データの書き込み完了後に磁気テープの走行を停止させようとしても、磁気テープは直ぐには止まらない。このため、磁気テープにデータを記録させる磁気ヘッドの磁気テープ上の位置は、磁気テープの走行が完全に停止したときには、データの書き込み完了の位置から遠く離れてしまうことになる。従って、この場合に書き込みの完了位置から隙間無く磁気テープに次のデータを書き込むには、まず、ある程度磁気テープの巻き戻し動作を行い、その後書き込み方向に走行動作を再開させる。そして、磁気テープ走行速度を一定にした上で、磁気テープに記録されたデータブロック番号や磁気テープ上の位置情報を認識しながら、当該書き込み完了位置が磁気ヘッドの位置を通過する時点において当該次のデータを書き込む必要がある。
前述したように、LTO仕様のテープドライブは、ブロックサイズやファイルサイズの大きなデータの書き込み・読み出しを高い転送速度で行うことを得意とする。
しかしながら、磁気テープ記録装置は、ホストマシンから送出されるデータのブロックサイズ、ファイルサイズ、その他の命令に従い動作する記録装置である。ここで、例えば、LTO仕様のテープドライブに対してブロックサイズやファイルサイズの小さいデータが送出された場合や、不連続にホストマシンからデータが送出されるなど、ホストマシン側のデータ転送速度が遅い場合を考える。このような場合には、バッファメモリの所定容量に達するまで時間を要するために、テープドライブは、一旦テープ動作を停止し、その後にバッファメモリの所定容量に達した時点で、磁気テープへの書き込み動作を再開することになる。このため、書き込み完了位置の把握や磁気テープの起動・停止時間を含めた処理がテープドライブには必要となる。また、バッファメモリにわずかなデータが蓄積される度に磁気テープへの書き込み契機となる命令が送られると、テープドライブは、頻繁に磁気テープの起動・停止動作を行うことになり、テープドライブとしてのデータ転送性能が低下してしまう。
LTO仕様のテープドライブに、ホストマシン側のデータ転送速度が遅い場合には磁気テープへの書き込み速度を低くして磁気テープの起動・停止動作を軽減して、ホストマシンとドライブ間でのデータ転送性能を必要以上に低下させない仕組みを持つものがある。この機能は、一部のドライブメーカーではスピードマッチング機能などと称されている。
この機能は、LTO仕様のテープドライブの最大転送性能の30〜40%程度の性能に対しては有効に働く。しかしながら、前述したバッチジョブ用途の場合には、スピードマッチング機能の対応範囲外の低い転送速度が使用されるため、LTO仕様としての性能を十分に発揮することができない。
一方、LTO仕様に類似したエンタープライズ向けの磁気テープ記録装置は、メインフレーム配下でバッチジョブ用途を考慮した機能として、スキップシンク機能などと称されている機能を有しているものがある。この機能は、ホストマシンから送出されるデータをテープに書き込む際には、テープ動作を止めずに磁気テープ上に不連続にデータを書き込むことで、ホストマシンから見たテープドライブの転送性能を速く見せる。そして、その後に、テープドライブ自身で磁気テープ上に不連続に書き込まれたデータの読み直しを行って、データが連続するように書き直しを行うというものである。
しかしながら、この機能では、データを書き直す際における磁気テープ上の書き直し位置に部分的な損傷や汚損があると、データの書き直しに失敗してデータを消失する可能性がある。
1つの側面では、本発明は、ホストマシンから見たブロックサイズやファイルサイズの小さいデータのテープカートリッジへの書き込み性能を向上させることを目的とする。
本明細書で後述するテープドライブ装置は、磁気テープと不揮発性半導体メモリとが備えられているテープカートリッジにデータを保存するテープドライブ装置である。
このテープドライブ装置のひとつに、比較部と速度決定部とデータ書き込み部とを備えるというものがある。ここで、比較部は、ホストからテープドライブ装置へ送られてくるデータの転送速度を速度閾値と比較する。また、速度決定部は、この速度閾値に基づいて、テープカートリッジへの書き込み速度を決定する。そして、データ書き込み部は、テープカートリッジに、ホストからテープドライブ装置へ送られてくるデータの書き込みを行う。ここで、データ書き込み部は、速度決定部により決定された書き込み速度が速度閾値よりも速いと判定された場合は、テープカートリッジに備えられている磁気テープに対して、ホストからテープドライブ装置へ送られてくるデータの書き込みを行う。更に、データ書き込み部は、その後書き込み速度が当該速度閾値よりも遅くなったと判定された場合には、テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、テープカートリッジに対して書き込みされるデータのうちの既に磁気テープに書き込まれたデータに引き続いて送られてくる全ての後続データの書き込みを行う。一方、データ書き込み部は、速度決定部により決定された書き込み速度が速度閾値よりも遅いと判定された場合は、テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、ホストからテープドライブ装置へ送られてくる、テープカートリッジに対して書き込みされる全てのデータの書き込みを行う
また、本明細書で後述するデータ保存方法は、磁気テープと不揮発性半導体メモリとが備えられているテープカートリッジにデータを保存するテープドライブ装置が行うデータ保存方法である。この方法では、まず、ホストからテープドライブ装置へ送られてくるデータの転送速度を検出する。次に、検出された転送速度を速度閾値と比較する。ここで、この比較により、検出された転送速度が速度閾値よりも速いと判定された場合は、テープカートリッジに備えられている磁気テープに対して、ホストからテープドライブ装置へ送られてくるデータの書き込みを行う。その後転送速度が当該速度閾値よりも遅くなったと判定された場合には、テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、テープカートリッジに対して書き込みされるデータのうちの既に該磁気テープに書き込まれたデータに引き続いて送られてくる全ての後続データの書き込みを行う。一方、この比較により、検出された転送速度速度閾値よりも遅いと判定された場合は、テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、ホストからテープドライブ装置へ送られてくる、テープカートリッジに対して書き込みされる全てのデータの書き込みを行う
本明細書で後述するテープドライブ装置、テープカートリッジ、及びテープライブラリ装置は、ホストマシンから見たブロックサイズやファイルサイズの小さいデータ対するテープカートリッジへの書き込み性能の向上化を図ることができる。
テープドライブ装置及びテープカートリッジの一実施例の機能構成図である。 テープライブラリ装置の一実施例の機能構成図である。 テープドライブ装置、テープカートリッジ、及びテープライブラリ装置の一実施例の具体的な構成図である。 後続データ退避処理の処理内容を図解したフローチャートである。 退避中読み出し処理の処理内容を図解したフローチャートである。 ライブラリ側後続データ書き写し制御処理の処理内容を図解したフローチャートである。 ドライブ側後続データ書き写し制御処理の処理内容を図解したフローチャートである。
まず図1について説明する。図1は、テープドライブ装置及びテープカートリッジの一実施例の機能構成図である。
テープドライブ装置1には、テープカートリッジ2がマウントされており、ホストマシン3が接続されている。
テープカートリッジ2は、データを記憶して保持する記憶媒体として、磁気テープ4と不揮発性半導体メモリ5とを備えている。特に、不揮発性半導体メモリ5は、後述する後続データを保持する。
ホストマシン3はデータの送出元であり、例えば、コンピュータネットワークにおけるサーバ装置である。テープドライブ装置1は、ホストマシン3から送られてくるデータをテープカートリッジ2に保存する装置である。
なお、このテープドライブ装置1は、後述するテープライブラリ装置30に備えることができる。
このテープドライブ装置1は、比較部11、速度決定部12、及びデータ書き込み部13を備えている。
比較部11は、ホストマシン3からテープドライブ装置1へ送られてくるデータの転送速度を所定の速度閾値と比較する。なお、このデータの転送速度は、データの特徴量に基づいて検出される。このデータの特徴量は、例えば、ホストマシン3から送られてきたデータのブロックサイズと、送られてきたデータの量(ファイルサイズ)と、送られてきたデータの連続性を表す指標のうちの少なくとも1つである。
速度決定部12は、この速度閾値に基づいて、テープカートリッジ2への書き込み速度を決定する。
データ書き込み部13は、ホストマシン3から送られてきたデータのテープカートリッジ2への書き込みを行う。このデータ書き込み部13は、決定された書き込み速度が速度閾値よりも速い場合は、テープカートリッジ2に備えられている磁気テープ4に当該データの書き込みを行う。また、データ書き込み部13は、決定された書き込み速度が速度閾値よりも遅くなった場合は、テープカートリッジ2に備えられている不揮発性半導体メモリ5に、磁気テープ4に書き込まれたデータに続く後続データの先頭の論理ブロック番号と、その後続データを含む以降のデータの書き込みを開始する。
不揮発性半導体メモリ5へのデータの書き込みには磁気テープ4の動作を必要としない。そこで、図1のテープドライブ装置1は、上述した構成を備えることで、遅い転送速度でのデータ書き込みが必要になった場合には、データの書き込み先を、磁気テープ4から、テープカートリッジ2に備えられている不揮発性半導体メモリ5に変更する。
テープドライブ装置1は、このように動作することで、例えば前述したスピードマッチング機能を使用して書き込むことができない程に遅い転送速度でも、データをテープカートリッジ2に書き込んで保存することができる。従って、ホストマシン3から送られてきたデータが、例えばブロックサイズやファイルサイズの小さいデータであった場合、次のように、従来品と比較して十分に良好な転送速度で、当該データをテープカートリッジ2に保存することができる。
従来の磁気テープ装置は、バッファメモリの所定容量にデータが蓄積されるまでの間、一旦磁気テープ動作を停止した状態から、磁気テープ上に記録されたデータの後端に連続してデータを書き込むために、秒単位の位置制御動作を必要としていた。このために、従来の磁気テープ装置についてのホストマシン3から見たデータ転送速度は著しく低下していた。
これに対し、図1のテープドライブ装置1は、不揮発性半導体メモリ5にデータを保存することで、磁気テープ4の位置制御は不要となり、良好にテープカートリッジ2へのデータ保存を行うことができる。
テープドライブ装置1は、更に、応答情報送信部14と遅延部15とを備えている。
応答情報送信部14は、データ転送に関して、ホストマシン3からのデータ送受に関するコマンド(Writeコマンド、Readコマンド等)に対し、例えばデータ書き込み部13がテープカートリッジ2にデータを書き込んだことを示す応答情報をホストマシン3に返す。また、応答情報送信部14は、データ読み出し部19がテープカートリッジ2からデータを読み出したことを示す応答情報をホストマシン3に返す。
遅延部15は、データ書き込み部13がテープカートリッジ2における不揮発性半導体メモリ5に対してデータの読み書きを行った場合に、応答情報送信部14による前述の応答情報の送信を遅延させる。
不揮発性半導体メモリ5へのデータの読み書き自体は、磁気テープ4へのデータの読み書きよりも高速に行うことができる。このため、上述した応答情報を不揮発性半導体メモリ5の仕様そのままに、読み書き後直ちにホストマシン3へ送信すると、テープドライブ装置1が本来発揮する転送性能とはかけ離れた転送性能を有しているかのようにホストマシン3には見えてしまう。
そこで、このテープドライブ装置1では、不揮発性半導体メモリ5からデータの読み書きを行う場合には、そのメモリの能力に応じた応答情報送信部14からの応答情報の送信速度を、遅延部15によりテープドライブ装置1の仕様の転送速度の範囲まで遅らせる。テープドライブ装置1がこの構成を備えることで、ホストマシン3は常にテープドライブ装置1の仕様の範囲の転送速度で、データの送受信を行うことができる。
また、テープドライブ装置1は、更に、後続データ位置情報記憶部16を備えている。
後続データ位置情報記憶部16は、データ書き込み部13が不揮発性半導体メモリ5に前述の後続データの書き込みを行う場合に、当該後続データの先頭(1番目)のデータについての論理ブロック番号を記憶する。なお、この情報は、不揮発性半導体メモリ5にも記憶する。
この後続データ位置情報記憶部16に記憶されている後続データの先頭(1番目)のデータについての論理ブロック番号によって、ホストマシン3から送られてきたデータがどの論理ブロック番号から分割されて、磁気テープ4と不揮発性半導体メモリ5とに保存されているかが分かる。従って、テープドライブ装置1を介することで、テープカートリッジ2で保存されている全てのデータに対するアクセスを、容易に行うことができる。
また、テープドライブ装置1は、更に、アクセス受信部17と、アクセス先判定部18と、データ読み出し部19とを備えている。
アクセス受信部17は、データ転送に関して、テープドライブ装置1への指示元であるホストマシン3から送付される当該データへのアクセスに関する命令を受信する。
アクセス先判定部18は、アクセス先の論理ブロック番号が、テープカートリッジ2内の磁気テープ4に書き込まれたデータに対するものであるか、テープカートリッジ2内の不揮発性半導体メモリ5に書き込まれた後続データに対するものであるかを判定する。アクセス先判定部18は、この判定を、後続データ位置情報記憶部16に記憶されている後続データの先頭(1番目)のデータについての論理ブロック番号に基づいて行う。
データ読み出し部19は、ホストマシン3から指示されたデータをテープカートリッジ2から読み出す。この読み出しは、読み出すデータの論理ブロック番号に対するアクセス先判定部18での判定結果に基づいて、磁気テープ4に書き込まれているデータと不揮発性半導体メモリ5に書き込まれている後続データとのうちのどちらか一方から行われる。データ読み出し部19は、このようにして読み出されたデータをホストマシン3へ出力する。
この構成をテープドライブ装置1が備えていることで、テープカートリッジ2において磁気テープ4と不揮発性半導体メモリ5とに分割されて保存されている全てのデータに対するアクセスを、ホストマシン3が行える。
なお、上述したとおり、不揮発性半導体メモリ5へのデータの読み書き自体は、磁気テープ4へのデータの読み書きよりも高速に行うことができる。従って、データ読み出し部19が不揮発性半導体メモリ5よりデータを読み出した場合は、上述した書き込み時と同様に、遅延部15を利用してもよい。すなわち、不揮発性半導体メモリ5の能力に応じた応答情報送信部14からの応答情報の送信速度を、遅延部15によりテープドライブ装置1の仕様の転送速度の範囲まで遅らせて、ホストマシン3に応答してもよい。このような構成をテープドライブ装置1が備えることで、ホストマシン3は常にテープドライブ装置1の仕様の範囲の転送速度で、データの送受信を行うことができる。
ところで、図1のテープカートリッジ2は、管理情報記憶部6を更に備えている。管理情報記憶部6は、テープカートリッジ2自身の製造情報や、テープドライブ装置1への使用回数や、磁気テープ4に記録されたデータの品質情報を記憶しておく記憶部である。この管理情報記憶部6は、上述した不揮発性半導体メモリ5とは別の不揮発性半導体メモリを用いて構成するが、共用も可能である。
一方、テープドライブ装置1は、更に、管理情報記憶制御部20を備えている。
管理情報記憶制御部20は、テープカートリッジ2に備えられている管理情報記憶部6に記録されている情報を更新する。特に、この管理情報記憶制御部20は、データ書き込み部13が不揮発性半導体メモリ5に前述の後続データの書き込みを行う場合には、前述の後続データが不揮発性半導体メモリ5に記録されていることを示す情報を、管理情報記憶部6に記憶させる。
このテープドライブ装置1では、後続データの先頭(1番目)のデータについての論理ブロック番号を、テープカートリッジ2の不揮発性半導体メモリ5に記憶させる。また、その不揮発性半導体メモリ5にデータが記録されていることを、テープカートリッジ2の管理情報記憶部6に記憶させる。従って、磁気テープ4と不揮発性半導体メモリ5とにデータが分割されて保存されているテープカートリッジ2をこのままテープドライブ装置1から排出しても、他のテープドライブ装置で、テープカートリッジ2に記憶された全てのデータに対するアクセスを容易に行うことができる。
上述したテープカートリッジ2の管理情報記憶部6に記憶される、不揮発性半導体メモリ5にデータが記録されていることを示す情報は、管理情報記憶部6のメモリ領域の一部に、第一退避フラグ情報としてセットされる。この第一退避フラグ情報は、上述したように、他のテープドライブ装置にテープカートリッジ2を搭載した場合に、そのテープカートリッジ2の不揮発性半導体メモリ5にデータが記録されているかの判断に使用される。
また、テープカートリッジ2へのデータの書き込み速度は、上述したとおり、テープドライブ装置1の速度決定部12よって決定される。そして、当該書き込み速度が速度閾値よりも遅くなったときには、不揮発性半導体メモリ5にデータが記録される。従って、不揮発性半導体メモリ5に記録されたデータを磁気テープ4に書き写す際には、その書き写しに必要な処理時間を当該書き込み速度から予想することができる。そこで、この処理時間が例えばテープドライブ装置1のスピードマッチング機能の最低速度の90%を下回る(下限値より更に10%の性能低下)場合には、磁気テープへの書き写しの際に、第二退避フラグ情報を管理情報記憶部のメモリ領域の一部にセットする。この第二退避フラグ情報は、処理時間がテープドライブ装置の仕様を下回ることを示している情報である。
この第二退避フラグ情報は、上述したとおり、テープカートリッジ2の不揮発性半導体メモリ5から磁気テープ4にデータを書き写す際に、その処理時間がテープドライブ装置1の仕様より下回るときに使用される。例えば、後述するように、ライブラリ装置1が備えている空きドライブを用いてデータの書き写しを行うかどうかの判断に、この第二退避フラグ情報が使用される。これは、不揮発性半導体メモリ5に記録されたデータが、ブロックサイズやファイルサイズが小さいデータの集合である場合には、磁気テープ4の起動・停止動作時間が無視できなくなり、書き写すデータの総量の割には、その処理時間を要することとなる。このような場合に、第二退避フラグ情報がセットされているか否かを調べることで、磁気テープ4への書き写しに時間を要するかどうかを知ることができる。
また、テープドライブ装置1は、更に、誤り判定部21を備えている。
テープドライブ装置1は、磁気テープ4へのデータの書き込み用の磁気ヘッドと、磁気テープ4からのデータの読み込み用の磁気ヘッドとを備えている。従って、磁気テープ4にデータを書き込んだ直後に、磁気テープ4から書き込んだデータを読み込み、それらの整合性を誤り判定部21で調べることができる。ここで、書き込みデータと読み込みデータとに整合性が無い場合には、データに誤りがあることを意味する。この場合には、テープドライブ装置1は、誤り訂正のためにデータの書き直しを行う。
誤り判定部21は、書き込みデータ量及び読み込みデータ量、並びにデータの誤り量を求め、その結果を、管理情報記憶制御部20を介して、テープカートリッジ2の管理情報記憶部6に、前述した品質情報として記憶する。
なお、磁気テープ4には、ホストマシン3からのデータの他に、書き込まれたデータの補償のため、エラー訂正情報が一緒に記録される。特に、磁気テープ4からのデータの読み込みの時点では、整合性を比較するデータをテープドライブ装置1側もホストマシン3側も持っていないため、磁気テープ4に書き込まれたエラー訂正情報を用いて、正しく訂正したデータをホストマシン3に送出する。
また、テープドライブ装置1は、更に、後続データ書き写し部22を備えている。後続データ書き写し部22は、まず、所定の指示に応じてアクセス先判定部18より送り出される、不揮発性半導体メモリ5からデータ書き込み部13への後続データを受け取る。そして、この後続データを、テープカートリッジ2に備えられている磁気テープ4の既に書き込まれたデータに続けて書き写す。なお、この書き写しでは、ホストマシン3から送られてくるデータが磁気テープ4に書き込まれるのと同様に、不揮発性半導体メモリ5からの後続データが磁気テープ4に書き込まれる。
また、テープドライブ装置1は、更に、正常終了判定部23と後続データ破棄部24とを備えている。
正常終了判定部23は、後続データ書き写し部22からの、不揮発性半導体メモリ5から磁気テープ4に書き写すべき全ての後続データが送出されたことの情報と、データ書き込み部13からの。不揮発性半導体メモリ5から送出された全ての後続データが磁気テープ4に書き写しされたことの情報とで、後続データの書き写しが正常に終了したか否かを判定する。そして、後続データ破棄部24は、正常終了判定部23からの指示により、すなわち正常終了判定部23が書き写しを正常終了したと判定したときのみに、不揮発性半導体メモリ5に記録された後続データの破棄処理を行う。
つまり、後続データ破棄部24は、後続データ書き写し部22による後続データの書き写しが何らかの原点により失敗した場合には、不揮発性半導体メモリ5から後続データの破棄を行わない。つまり、この場合には、後続データが不揮発性半導体メモリ5で依然として保持されている。従って、このテープドライブ装置1によって、高いデータ保全性が提供される。
次に図2について説明する。図2は、テープライブラリ装置の一実施例の機能構成図である。
図2のテープライブラリ装置30にはホストマシン3が接続されている。
このテープライブラリ装置30は、少なくとも1台のテープドライブ装置1−1を備えている。なお、テープライブラリ装置30が複数のテープドライブ装置を備える場合には、その各々をテープドライブ装置1−1、1−2、1−3、…とする。
また、テープライブラリ装置30は、テープライブラリ装置制御部31、テープドライブ装置制御部32、ロボット部33、ロボット制御部34、管理情報記憶読み取り部35、退避フラグ判定部36、書き写し判断情報部37、オペレータパネル38を備える。
なお、テープドライブ装置1−1、1−2、1−3、…は、ホストマシン3とテープドライブ装置制御部32に各々接続され、テープライブラリ装置制御部31は、ホストマシン3とオペレータパネル38に接続される。更に、テープライブラリ装置制御部31は、LAN(Local Area Network)ポートを備えており、このLANポートにテープライブラリ装置30の監視用端末39(PC(パーソナル・コンピュータ)等)を接続することもできる。
テープドライブ装置1−1、1−2、1−3、…は、いずれも図1のテープドライブ装置1の構成を備えている。なお、図2では、このうちのテープドライブ装置1−1にのみテープカートリッジ2が装填されている様子を表している。このテープカートリッジ2も、図1に図解したものと同様の磁気テープ4、不揮発性半導体メモリ5、及び管理情報記憶部6を備えている。
なお、以下の説明では、特に区別する必要がない場合には、テープドライブ装置1−1、1−2、1−3、…を総称して「複数のテープドライブ装置1」とする。
テープライブラリ装置制御部31は、例えば下記のような各種の制御動作を行う。
・オペレータパネル38や監視用端末39からの設定情報の、書き写し判断情報部37への書き込み。
・ロボット部33に備えられた管理情報記憶読み取り部35が読み取った待避フラグ情報の退避フラグ判定部36への書き込み。
・ホストマシン3からのテープカートリッジ2のアンマウント指示に応じた、指示対象のテープドライブ装置1に対するアンマウント動作の命令。
・ロボット制御部34に対してテープドライブ装置1から排出されたテープカートリッジ2をテープライブラリ装置30内の所定の棚(カートリッジ・セル)への搬送の命令。
・ホストマシン3からの指示に応じた、ロボット制御部34に対する、指示されたテープカートリッジ2の棚から所定のテープドライブ装置1への搬送の命令。
・テープドライブ装置1に対する、テープドライブ装置1へのテープカートリッジ2のマウント命令。
テープドライブ装置制御部32は、例えば下記のような各種の制御動作を行う。
・書き写し判断情報部37や退避フラグ判定部36からの情報に基づいて、テープカートリッジ2の不揮発性半導体メモリ5から磁気テープ4へのデータ書き写しを行う際における、書き写しを行うテープドライブ装置1に対しての書き写しの命令。
・ロボット部33に備えた管理情報記憶読み取り部35に対する、テープカートリッジ2の管理情報記憶部の情報の読み取りの命令。
ロボット制御部34は、テープライブラリ装置制御部31からの指示に応じて、ロボット部33の動作を行う。なお、ロボット部33は、テープライブラリ装置30の棚とテープドライブ装置1との間で、テープカートリッジ2を搬送する機構部である。
管理情報記憶読み取り部35は、テープカートリッジ2の管理情報記憶部6に記録された情報を読み取る。
退避フラグ判定部36は、管理情報記憶読み取り部35が読み取った待避フラグ情報の判定を行う。
書き写し判断情報部37は、オペレータパネル38や監視用端末39から受け取った設定情報を保持しておく。
オペレータパネル38は、テープライブラリ装置30に備えられており、オペレータ(装置管理者)が手動でテープライブラリ装置30の設定や、ロボット部33の動作を指示することができる。
なお、テープライブラリ装置30の監視用端末39では、汎用のインターネットブラウザソフトを用いて、テープライブラリ装置30に対する各種の設定や、ロボット部33の動作を指示することができる。
ホストマシン3は、自身から転送したデータの書き込みを完了したテープカートリッジ2がマウントされているテープドライブ装置1に対して、アンロード命令をまず行う。なお、アンロード命令は、一般的には、磁気テープ4を最後までテープカートリッジ2に巻き取らせて、テープカートリッジ2をテープドライブ装置1から排出させる(排出位置までテープカートリッジ2が飛び出ている状態とする)命令である。
次に、ホストマシン3は、テープカートリッジ2をテープライブラリ装置30の所定の棚に戻すために、テープライブラリ装置30に対してアンマウント命令を行う。
次に、テープドライブ装置1は、テープカートリッジ2の排出を完了したところで、ホストマシン3にアンロード終了を報告する。テープドライブ装置制御部32は、テープカートリッジ2が排出されるまで、テープドライブ装置1の監視を行い、テープカートリッジ2の排出が確認されたときに、テープライブラリ装置制御部31に排出完了を報告する。テープライブラリ装置制御部31は、ロボット制御部34に対して、テープカートリッジ2の搬送指示を行う。すると、ロボット部33が、テープカートリッジ2を排出しているテープドライブ装置1の位置に移動してテープカートリッジ2を把持し、その後、搬送のためにテープカートリッジ2をロボット部33に引き込む。
テープドライブ装置制御部32は、ロボット部33がテープカートリッジ2を把持したタイミング、若しくはロボット部33に引き込んだタイミングで、テープカートリッジ2の管理情報記憶部6から、前述した待避フラグ情報を読み出す。そして、テープライブラリ装置30の書き写し判断情報部37の設定情報に基づいて、書き写し処理の実行の要否の判断を行う。
ここで、テープカートリッジ2の管理情報記憶部6に、前述の第一退避フラグ情報がセットされていなければ、テープカートリッジ2の不揮発性半導体メモリ5にデータが記録されていないので、書き写し処理は不要である。そこで、この場合には、テープライブラリ装置制御部31は、ロボット部33によるアンマウントの処置を継続させ、所定の棚にテープカートリッジ2を搬送完了したところで、ホストマシン3に対してアンマウントの完了を報告する。
一方、テープカートリッジ2の管理情報記憶部6に、前述の第一退避フラグ情報がセットされていた場合には、続けて、前述の第二待避フラグ情報がセットされているかの確認をテープドライブ装置制御部32が行う。
ここで、前述の第二退避フラグ情報がセットされていない場合は、テープカートリッジ2の不揮発性半導体メモリ5に記録されているデータを磁気テープ4に書き写す際、その処理時間がテープドライブ装置1の仕様を下回ることを示している。従って、この場合には、テープライブラリ装置30に搭載されており、且つ、空いているテープドライブ装置1を用いて、書き写し処理を行う。
なお、このときに、ホストマシン3からのアンマウント命令に対しては、例えば、マウントされていたテープドライブ装置1から空いている他のテープドライブ装置1にマウントされたタイミングで、アンマウント終了を報告する。このようにすることで、ホストマシン3は書き写し処理に対する意識や配慮を必要としない。
次に図3について説明する。図3は、テープドライブ装置、テープカートリッジ、テープライブラリ装置の一実施例の具体的な構成図である。
図3において、テープライブラリ装置30にはホストマシン3が接続されている。このテープライブラリ装置30はテープドライブ装置1を複数備えている。なお、図3では、便宜上、テープライブラリ装置30が備えているテープドライブ装置1を1台のみ図解している。
テープドライブ装置1にはテープカートリッジ2がマウントされている。なお、本実施例のテープドライブ装置1及びテープカートリッジ2は、計算機用の磁気テープの規格として広く知られている、前述のLTOの仕様に則ったものである。
まず、テープカートリッジ2の具体的な構成について説明する。
本実施例におけるテープカートリッジ2は、磁気テープ41、CM42、不揮発性メモリ43、及び制御回路44を備えている。
磁気テープ41は、テープカートリッジ2に書き込まれたデータを保持しておく記憶媒体であり、リールハブに巻回された状態でテープカートリッジ2内に収容されている。この磁気テープ41は、図1においてのテープカートリッジ2が備えている磁気テープ4に相当するものである。
CM(カートリッジ・メモリ)42は、テープカートリッジの製造情報や、データの使用履歴情報等の媒体管理情報を記録するメモリである。なお、LTOの仕様におけるCM42としては、例えば日本の鉄道会社やバス会社で普及し利用されているICカードと同様に、非接触式の通信手段及び電力供給手段を用いており、記録部はフラッシュメモリなどの不揮発性の半導体記憶素子が用いられる。このCM42は、図1においてのテープカートリッジ2が備えている管理情報記憶部6に相当するものである。
不揮発性メモリ43は不揮発性の半導体メモリであり、磁気テープ41と同様に、テープカートリッジ2に書き込むデータを保持しておく。この不揮発性メモリ43としても、例えばフラッシュメモリなどが用いられる。この不揮発性メモリ43は、図1においてのテープカートリッジ2が備えている不揮発性半導体メモリ5に相当するものである。
制御回路44は、不揮発性メモリ43を制御してデータの書き込み・読み出し・消去を行う回路である。
なお、不揮発性メモリ43の容量は、少なくとも通常メインフレームで扱えるファイルサイズを満足できる程度であることが望ましい。本実施例においては、不揮発性メモリ43の容量を10GB程度とする。不揮発性メモリ43がこの程度の記憶容量を備えていれば、従前のメインフレームで、バッチジョブを、LTOのような、大容量、高速書き込みを得意とするテープ装置で実施する用途には十分であると思われる。
また、本実施例において、不揮発性メモリ43を二重化すると共に、制御回路44がデータの比較や誤り訂正機能を有するようにして、不揮発性メモリ43での保存データを冗長化して、データの保全性を向上させるようにしてもよい。
詳しくは後述するが、本実施例では、CM42の書き換え可能な記憶領域に、幾つかのフラグ情報を保持するための領域が確保される。このフラグのひとつに、不揮発性メモリ43に後続データが書き込まれたことを表示するフラグがある。また、このフラグの別のひとつに、磁気テープ4へのデータの書き込みの禁止を示すライトプロテクトフラグがある。このライトプロテクトフラグは、磁気テープ41に起因したデータの書き込み失敗が発生した場合にセットされるフラグであり、このフラグのセット状態は、テープカートリッジの持つ物理的なライトプロテクトキー(スイッチ)の設定状態よりも優先される。
なお、図3においては、CM42と不揮発性メモリ43とを別体のものとしている。この代わりに、非接触式で通信したとしても、高速にかつ安定なアクセスが可能であれば、CM42と不揮発性メモリ43との両者を、例えば1つのフラッシュメモリを用いて構成するようにしてもよい。
次に、図3のテープドライブ装置1の具体的な構成について説明する。
本実施例におけるテープドライブ装置1は、まず、MPU51、メモリ52、ロボットインタフェース回路53、及びホストインタフェース回路54を備えている。
MPU(マイクロプロセッサユニット)51は、テープドライブ装置1を構成する各部の動作を制御する演算処理装置である。
メモリ52は、RAM(Random Access Memory)と従来のROM(Read Only Memory)に相当する不揮発性メモリとを備えている。RAMは、MPU51が上述の制御動作を行う際に必要に応じて各種のデータを一時的に保存しておくために利用される。また、MPU51によって実行される制御プログラムは予めテープドライブ装置1の内部に記録しておく必要があるが、また何らかの理由でその制御プログラムを修正する必要が生じることもある。このため、現在は物理的にメモリ素子を交換するのではなく、直接プログラムの書き換えが可能な、フラッシュメモリのような不揮発性半導体メモリが用いられている。MPU51は、この制御プログラムを不揮発性メモリから読み出して実行することで、上述の制御動作を行えるようになる。
ロボットインタフェース回路53は、このテープドライブ装置1を装備しているテープライブラリ装置30との間での各種コマンドのやりとりや、テープドライブ装置1側の情報を授受するデータ通信を行うための通信インタフェースを提供する。なお、本実施例では、ロボットインタフェース回路53は、広く知られているシリアル通信の規格である、RS−422ハードウェア規格に則った通信インタフェースを用いたテープドライブベンダが提供する固有の通信手段や、テープドライブベンダ共通仕様の通信手段を提供する。
ホストインタフェース回路54は、テープカートリッジ2に保存するデータの送信元であるホストマシン3との間で各種のデータを授受するデータ通信を行うための通信インタフェースを提供する。本実施例では、ホストインタフェース回路54は、広く知られている、SCSI(Small Computer System Interface )規格、SAS(Serial Attached SCSI)規格、若しくはFC(Fibre Channel )規格に則った通信インタフェースを提供する。
また、本実施例におけるテープドライブ装置1は、更に、データバッファ回路55及びフォーマッタ回路56を備えている。
データバッファ回路55は、ホストマシンとテープドライブ装置間の入出力処理において入力と処理との間に生じたタイミングのずれを補う目的で、データを一時的に保持するために用意される記憶領域のことである。
ホストマシン3から送られてきたデータは、後述するフォーマッタ回路56を介してデータバッファ回路55に一旦格納される。その後、このデータは、フォーマッタ回路56によってデータバッファ回路55から適宜取り出され、必要に応じて圧縮等の処理が施された上で、後述するライト・リード回路57を介し、ライトアンプ58で磁気ヘッド59(書き込み側)を駆動して磁気テープ41にデータが書き込まれる。
フォーマッタ回路56は、データの圧縮・解凍、データの暗号化・解読、データのフォーマット変換のための変調・復調や、データバッファ回路55の制御等を行う。本実施例においてのフォーマッタ回路56は、更に、スピードマッチング機能、切り替え判断機能、待避フラグ判断機能、及び不揮発性メモリ制御機能を提供する。
このうち、スピードマッチング機能は、前述したように、できる限りテープドライブ装置1によるテープ走行動作を止めずにテープカートリッジ2の磁気テープ41へのデータ書き込みを行う機能である。
切り替え判断機能は、ホストマシン3からのデータ転送の速度がスピードマッチング機能で対応できる下限を下回ったことを検出して、後続するデータの書き込み先を、テープカートリッジ2に備えられている不揮発性メモリ43に切り替える機能である。なお、切り替え判断機能は、テープカートリッジ2からのデータの読み出しを、テープカートリッジ2に備えられているCM42での待避情報の保持内容に応じて、磁気テープ41と不揮発性メモリ43との間で切り替える機能も提供する。
待避フラグ判断機能は、テープカートリッジ2に備えられている不揮発性メモリ43への後続データの退避が行われたことを、前述した退避フラグ情報を用いて検出し判断する機能を提供する。
不揮発性メモリ制御機能は、テープカートリッジ2に備えられている制御回路44との間での通信、及び、テープカートリッジ2に備えられている不揮発性メモリ43との間での、制御回路44を介した保存データの授受のためのデータ通信の機能と、不揮発性メモリ43の保存データの消去の機能とを提供する。
また、本実施例におけるテープドライブ装置1は、更に、ライト・リード回路57、ライトアンプ58、磁気ヘッド59、リードアンプ60、並びにCM駆動及び制御回路61を備えている。
ライト・リード回路57は、テープカートリッジ2内の磁気テープ41にデジタル信号を磁気記録するための変調や、磁気ヘッド59により読み出された信号からデジタル信号を得るための復調を行う。
ライトアンプ58は、ライト・リード回路57から出力される変調信号で、磁気テープ41への磁気記録のために磁気ヘッド59を駆動する。
磁気ヘッド59は、磁気テープ41へ磁気信号を書き込むための書き込み用ヘッド(ライトヘッド)と、磁気テープからの磁気信号を読み出す読み込み用ヘッド(リードヘッド)とを備える。
なお、前述したように、例えば第5世代のLTO仕様のテープドライブ装置とテープカートリッジには、12.6ミリメートル幅の磁気テープに1280本ものデータの帯(データトラック)を書き込み、また読み出しを行う。このため、磁気ヘッド59を磁気テープ幅方向に高精度に位置づけ(トラッキング)する仕組みを持っている。磁気テープには5本のサーボバンドを備え、磁気ヘッドには、そのサーボバンドからの信号を読み出すためのサーボヘッドを備える。磁気テープ上のデータ書き込み領域は、5本のサーボバンドの間に挟まるように、4本のデータバンドを備え、データバンド両側のサーボバンドの信号をサーボヘッドで読み取り、1つのデータバンドに対して16組の書き込み用ヘッドと読み込み用ヘッドを20往復分の間隔で位置制御を行う。
リードアンプ60は、磁気ヘッド59によって磁気テープ41から読み出された磁気信号を後段のライト・リード回路57における処理に適する信号の大きさへ増幅し、その後段の回路へ出力する。
なお、ライト・リード回路57、ライトアンプ58、磁気ヘッド59、及びリードアンプ60は、MPU51を介した形を含め、フォーマッタ回路56によって駆動され制御されて、磁気テープ41に対してのデータの書き込み及び読み出しが行われる。
CM駆動及び制御回路61は、テープカートリッジ2内のCM42を駆動させると共に、CM42への電力の供給と、CM42に対する各種のデータの書き込み及び読み出しを行う。
なお、本実施例では、CM駆動及び制御回路61は、CM42との各種データの授受のためのデータ通信を、広く知られている非接触方式により行う。ここでいう非接触方式とは、非接触型のICカード等で採用されている、電磁誘導によりテープカートリッジ2に電力供給を行い、高周波変調信号によりデータの授受を行う方式である。また、本実施例では、フォーマッタ回路56と、テープカートリッジ2内の制御回路44とのデータ通信は、線路で電気的に接続した構成を使用する。もちろん、この両者間のデータ通信をも非接触式により行うようにしてもよい。
図3のテープドライブ装置1は以上のように構成されており、本実施例では、以下の動作を行う。
まず、テープドライブ装置1は、データバッファ回路55に対するデータの入出力速度(ホストマシン3とのデータ入出力、磁気テープ41とのデータの入出力)を転送速度として検出する。このときに検出する転送速度は、データ転送の瞬間・瞬間の速度ではなく、ある程度まとまったデータ量に対する平均値、例えばスピードマッチング機能で転送性能を切り替える際に用いるデータ量から検出する。テープドライブ装置1は、このときに、この機能により検出された転送速度が、スピードマッチング機能で対応できる下限を下回った場合には、以降のデータ(後続データ)の書き込み先をテープカートリッジ2内の不揮発性メモリ43に切り替える。
また、テープドライブ装置1は、後続データの書き込み先を不揮発性メモリ43に切り替えた場合には、その後続データの先頭の論理ブロックのID情報(識別情報)を取得し、テープドライブ装置1のメモリ52と、不揮発性メモリ43とに記憶しておく。そして、ホストマシン3からのデータアクセスを受けた場合には、テープドライブ装置1は、アクセス対象のデーが磁気テープ41と不揮発性メモリ43とのどちらで保持されているかを、このID情報に基づいて判断して、当該アクセスを処理する。
また、テープドライブ装置1には、不揮発性メモリ43へデータアクセスを行った際に、ホストマシン3への応答を、当該アクセスの完了時に直ちに応答するか、当該アクセスの完了後に所定時間の遅延を伴ってから応答するかの選択の設定が行われる。これは、一般に半導体メモリに対するアクセス速度と、物理的な動作を伴う磁気テープへのアクセスを比較した場合、半導体メモリへのアクセス速度のほうが顕著に速いためである。すなわち、データの記憶先を磁気テープ41から不揮発性メモリ43に切り替えた場合、ホストマシン3から見た応答速度が直前のものから異なることを許容して性能重視とするか、従前のものと同程度に抑えるかを選択可能としたものである。
なお、この場合において、データアクセスの完了後の応答を遅延させるときの遅延時間は、例えば、スピードマッチング機能で対応できる下限で磁気テープ41へデータを書き込んだ場合の応答に要する時間と同程度とする。このようにすることで、ホストマシン3はデータの記憶先に対する意識や配慮が不要である。
更に、テープドライブ装置1は、後続データの書き込み先を不揮発性メモリ43に切り替えた場合には、その旨を示すフラグ情報をCM42にセットする。
また、テープドライブ装置1は、テープカートリッジ2内での不揮発性メモリ43から磁気テープ41への後続データの書き写しを行う。
テープドライブ装置1は、専用のコマンド、若しくは所定のオプションが指定されているライト(書き込み)コマンドを受け取ると、この書き写しを実行する。そして、この書き写しを正常に終了した場合には、テープドライブ装置1は、CM42に保持されているフラグ情報の設定の変更(解除)と、書き写された後続データの不揮発性メモリ43からの破棄(消去)とを行う。
なお、テープドライブ装置1は、磁気テープ41にデータを書き終えたときには、データの最後尾を示すEOD(End Of Data )マークを書き込むと共に、CM42で保持されているEODに関する情報を更新する。なお、不揮発性メモリ43に後続データが保持されている場合には、テープドライブ装置1は、不揮発性メモリ43から磁気テープ41への後続データ全ての書き写しを正常に終えたときに、磁気テープ41に書き写しされた後続データの末尾にEODマークを書き込む。
一方、テープドライブ装置1は、何らかの原因により後続データの書き写しに失敗した(異常終了した)場合には、CM42のEODに関する情報は更新するが、EODマークの磁気テープ41への書き込みは行わない。更に、テープドライブ装置1は、前述したライトプロテクトフラグをCM42にセットすると共に、後続データの書き写しに失敗した旨をテープライブラリ装置30に通知する。以降、テープドライブ装置1は、ライトプロテクトフラグがCM42にセットされているテープカートリッジ2へのデータ書き込みに関するコマンドを受け取った場合には、記憶媒体のエラーを示す情報を、当該コマンドへの返答として出力する。このようにすることで、ホストマシン3は、データの書き込み時に記憶媒体のエラーが発生した場合と同様に異常を認知して、適切な処理を行うことができる。
次に、図3のテープライブラリ装置30の具体的な構成について説明する。
本実施例におけるテープライブラリ装置30は、テープドライブ装置1を前述したように複数備えており、更に、ロボット機構71、ロボット制御回路72、CMリーダ73、及びライブラリ制御回路74を備えている。
ロボット機構71は、テープカートリッジ2を把持して、テープライブラリ装置30が備えているカートリッジ・セル(不図示)やマガジン・セル(不図示)とテープドライブ装置1との間の搬送を行う。
ロボット制御回路72は、ロボット機構71の駆動及び制御を行う。
CMリーダ73は、テープカートリッジ2内のCM42で保持されている各種の媒体管理情報の読み出しを行う。
ライブラリ制御回路74は、テープライブラリ装置30を構成する各部の動作を制御する。より具体的には、ライブラリ制御回路74は、ロボット制御回路72への制御指示、テープドライブ装置1とのデータ通信、ホストマシン3とのデータ通信、並びに、テープカートリッジ2のCM42からCMリーダ73が読み出した媒体管理情報の管理等を行う。なお、ライブラリ制御回路74は、本実施例では、ホストマシン3とのデータ通信のために、ホストインタフェース回路54と同様の通信インタフェースを提供する。ここで、ホストマシン3とテープライブラリ装置30と間のデータ通信については、両者間を前述の通信インタフェースで接続する代わりに、テープドライブ装置1のロボットインタフェース回路53を介してデータ通信する形態でもよい。
更に、ライブラリ制御回路74は、テープドライブ装置1のうち空いている(不使用である、若しくは、ホストマシン3から見てオフライン状態にある、テープカートリッジ2がマウントされていない)ものを用いて、前述の後続データをテープカートリッジ2内の不揮発性メモリ43から磁気テープ41に書き写すために、以下の機能を有している。
まず、ライブラリ制御回路74は、テープライブラリ装置30に搭載されているテープドライブ装置1の台数と、ホストマシン3で使用されるテープドライブ装置1の台数を把握する。
また、ライブラリ制御回路74は、空きドライブ(テープドライブ装置1のうち空いているもの、もしくはホストマシン3から見てオフライン状態にある、テープカートリッジ2がマウントされていない)での後続データの書き写し処理の動作設定を行う。なお、この動作設定の例としては、テープカートリッジ2の搬送に関するコマンド(例えば、ムーブ命令、ロード命令、アンロード命令等)をホストマシン3から所定時間受け取らなかった場合に、そのテープドライブ装置1は空きドライブと判断させて、書き写し処理を行うという設定がある。また、別の設定例として、使用するテープライブラリ装置30の運用時間において、搭載するテープドライブ装置1の空き時間が明確な場合に、テープドライブ装置1毎に運用空き時間を設定しておき、その運用空き時間に書き写し処理を行うという設定がある。
図3のテープライブラリ装置30は以上のように構成されており、本実施例では、以下の動作を行う。
まず、ホストマシン3からの指示でテープドライブ装置1に装填されているテープカートリッジ2のアンマウント命令により、テープドライブ装置1はテープカートリッジ2の排出処理を行う。また、このとき、テープライブラリ装置30は、ロボット機構71にて、そのテープカートリッジ2の搬送を行う。
このロボット機構71によるテープカートリッジ2の搬送の際に、そのテープカートリッジ2のCM42に保持されている情報にアクセスして、前述した退避フラグ情報を読み出す。
ここで、読み出した退避フラグ情報が、後続データが不揮発性メモリ43に書き込まれていることを示している場合には、当該テープカートリッジ2を空きドライブにマウントする。そして、その空きドライブに後続データの書き写しを行わせた後に、当該テープカートリッジ2を空きドライブからアンマウントして、所定のカートリッジ・セルに収容する。なお、この、テープカートリッジ2に対する後続データの空きドライブによる書き写し動作を行うか否かの選択設定はテープライブラリ装置30に対して行える。空きドライブでの書き写しの選択がされていない、もしくは空きドライブが無い場合は、当該テープカートリッジ2がマウントされていたテープドライブ装置1を用いて、前述した運用時間の空き時間を用いて書き写しが行われる。
次に、図3のテープドライブ装置1において行われる、各種の制御処理について説明する。
まず図4について説明する。図4は、後続データ退避処理の処理内容を図解したフローチャートである。この処理は、ホストマシン3から送られてくるデータのテープカートリッジ2内の磁気テープ41への書き込みを、所定の場合に不揮発性メモリ43へと切り替える処理である。
図4の処理は、基本的にMPU51がフォーマッタ回路56を制御することによって行われる処理であり、各処理ステップでMPU51から所定の指示を受け取ると、フォーマッタ回路56が各処理ステップで示されている各種の処理を実行する。
なお、一般に、MPUが介在する処理には、マイクロプログラム(ファームウェア)処理に関する時間を要する。ここで、より高速に処理するためにハードウェア(この場合は、フォーマッタ回路56)で全てを行うことが知られているが、本実施例の説明においては、便宜上、MPU51の指示を受けてフォーマッタ回路56が各処理を実施する旨の説明とする。
まず、S101では、ホストマシン3から送られてきた、テープカートリッジ2に保存するデータのテープカートリッジ2への転送速度を、当該データの特徴量に基づき算出する処理をフォーマッタ回路56が行う。
この転送速度の算出には、データの特徴量として、ホストマシン3から送られてきたデータのブロックサイズと、送られてきたデータの量(ファイルサイズ)と、送られてきたデータの連続性を表す指標のうちの少なくとも1つが用いられる。このうち、送られてきたデータの連続性を表す指標は、例えば、単位時間当たりに受け取ったデータの量が所定の閾値を上回った時間についての、所定時間に対する割合を求めることで算出する。例えば、所定時間の全時間において、単位時間当たりに受け取ったデータ量が所定の閾値を上回っている場合には、このようにして算出される値は最大値(1.0)となる。また、単位時間当たりに受け取ったデータ量が所定の閾値を下回る時間が長くなるほど、このようにして算出される値は小さくなる。
次に、S102では、S101の処理により算出された転送速度を所定の閾値速度と比較し、当該転送速度が当該閾値速度以上であるか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、フォーマッタ回路56は、当該転送速度が当該閾値速度以上であると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS104に処理を進め、当該転送速度が当該閾値速度未満であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS103に処理を進める。
なお、上述した閾値速度は、本実施例においては、前述したスピードマッチング機能によって対応することのできる速度(テープドライブ装置1の最大転送性能(非圧縮時)の30%〜40%程度の転送速度)に設定しておくようにする。
次に、S103では、処理の進行を所定時間待機した上で、S102と同様の判定処理を行って、この待機によって転送速度が前述の閾値速度以上にまで回復したか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、フォーマッタ回路56は、転送速度が閾値速度以上にまで回復したと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS104に処理を進め、転送速度が依然として閾値速度未満であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS106に処理を進める。
S101の処理により算出された転送速度の低下は、一時的な現象である場合も考えられる。このような場合には、不揮発性メモリ43への後続データの退避よりも、スピードマッチング機能で対応する方が、後に行う後続データの書き写しの作業等の観点からは好ましいと考えられる場合もある。そこで、本実施例では、S102に続くS103の判定処理によって、転送速度の低下が一時的な現象か否かを判定し、一時的な現象と判定された場合には、後述するS104の処理によって、スピードマッチング機能で対応するようにしている。
S104では、前述したスピードマッチング機能を用いて、ホストマシン3から送られてきたデータを、テープカートリッジ2内の磁気テープ41に書き込む処理をフォーマッタ回路56が行う。
S105では、ホストマシン3から送られてきたデータの全てが、磁気テープ41に書き込まれたか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、フォーマッタ回路56は、当該データの全てを磁気テープ41に書き込んだと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、磁気テープへの書き込み処理を終了する。
一方、フォーマッタ回路56は、ホストマシン3からデータが引き続き送られてきており、データの書き込みが完了していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S101へ処理を戻して、上述した処理を再度行う。
以降のS106からS115にかけての処理は、ホストマシン3から送られてきたデータの書き込み先を磁気テープ41から不揮発性メモリ43へと切り替えて、以降の後続データを不揮発性メモリ43に書き込むための処理である。
まず、S106では、テープドライブ装置1に対して予め設定されている、ホストマシン3への応答性に関する設定内容を確認する処理をフォーマッタ回路56が行う。この処理により確認される設定内容は、データの書き込みを不揮発性メモリ43に対して行った場合に、ホストマシン3から送られてくるデータの書き込みの指示に対するホストマシン3への応答を遅延させるか否かの設定である。
次に、S107では、この直後のS109の処理で不揮発性メモリ43へ書き込まれるデータ(後続データ)が、書き込み先を磁気テープ41から不揮発性メモリ43へ切り替えられた直後の先頭のデータであるか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。フォーマッタ回路56は、ここで、書き込み対象である後続データが当該先頭のデータであると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS108に処理を進める。一方、フォーマッタ回路56は、書き込み対象である後続データが当該先頭のデータではないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS109に処理を進める。
S108では、後続データの先頭のデータブロックを特定するID情報(識別情報)を、MPU51を介してメモリ52に記憶させると共に、CM駆動及び制御回路61を介してテープカートリッジ2内のCM42にも記録する処理をフォーマッタ回路56が行う。このID情報は、後続データについての、ホストマシン3から送られてきたデータ上の位置を示す情報の一例である。このID情報を記憶しておくメモリ52は、図1における後続データ位置情報記憶部16に相当する機能を提供する。また、このS108の処理を実行してID情報をCM42に記憶させるフォーマッタ回路56は、図1における管理情報記憶制御部20に相当する機能を提供する。
次に、S109では、ホストマシン3から送られてきた後続データを、テープカートリッジ2内の不揮発性メモリ43に書き込む処理をフォーマッタ回路56が行う。
次に、S110では、S106の処理により確認を行った設定に従ってホストインタフェース回路54を制御して、テープカートリッジ2にデータを書き込んだことを示す応答情報をホストマシン3へ送信させて応答する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、ホストマシン3への応答を遅延させる設定がなされていたことが確認されていた場合には、フォーマッタ回路56は、ホストインタフェース回路54に行わせる応答情報の送信のための制御を所定時間遅延させた上で行う。なお、本実施例では、この制御を遅延させる時間を、スピードマッチング機能で対応できる下限で磁気テープ41へデータを書き込んだ場合の応答に要する時間と同程度に設定しておく。
このS110の処理を実行してホストインタフェース回路54に行わせる応答情報の送信のための制御を所定時間遅延させるフォーマッタ回路56は、図1における遅延部15に相当する機能を提供する。また、応答情報の送信を行うホストインタフェース回路54は、図1における応答情報送信部14の機能を提供する。
次に、S111では、この時点において不揮発性メモリ43に書き込まれた後続データの磁気テープ41への書き写しを行う際に推定される転送速度を算出する処理をフォーマッタ回路56が行う。この転送速度の算出は、当該後続データについての前述した特徴量に基づき、前述したS101の処理におけるものと同様の手法により行われる。
次に、S112では、S111の処理で算出された転送速度が、前述した閾値速度に満たない否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、転送速度が閾値速度に満たないと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS113に処理を進め、転送速度が閾値速度以上であると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS114に処理を進める。
S113では、所要時間フラグ(前述した第二待避フラグ情報)をテープカートリッジ2内のCM42にセットする処理をフォーマッタ回路56が行う。この所要時間フラグがセットされている状態は、(例えば、前述したスピードマッチング機能を用いても)後続データの書き写しに通常よりも長い時間を要することが推定されることを表している。このS113の処理を実行して所要時間フラグをCM42にセットするフォーマッタ回路56は、図1における管理情報記憶制御部20に相当する機能を提供する。
次に、S114では、後続データの不揮発性メモリ43への書き込みが完了したか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。この後続データの書き込みの完了の判定は、例えば、ホストマシン3からのアンマウント指示(テープドライブ装置1に対するアンロード指示を受け取ったか否かによって行う。また、この判定は、例えば、不揮発性メモリ43の記録容量一杯に後続データを書き込んだことを検出することによっても行われる。
フォーマッタ回路56は、このS114の判定処理において、後続データの不揮発性メモリ43への書き込みが完了したと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、S115に処理を進める。一方、フォーマッタ回路56は、後続データの不揮発性メモリ43への書き込みが未だ完了していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S107に処理を戻して、後続データの書き込みの処理を繰り返す。
以上のS101からS114にかけての処理を実行するフォーマッタ回路56は、図1におけるデータ書き込み部13に相当する機能を提供する。
S115では、後続データを不揮発性メモリ43へ書き込んで退避したことを表している退避フラグ(前述した第一待避フラグ情報)を、テープカートリッジ2内のCM42にセットする処理をフォーマッタ回路56が行う。
S116では、テープドライブ装置1にマウントされているテープカートリッジ2についての前述した所要時間フラグと退避フラグとの状態を、テープライブラリ装置30のライブラリ制御回路74に通知する処理をフォーマッタ回路56が行う。この処理が完了すると、図4の後続データ退避処理が終了する。
以上までの処理が後続データ退避処理である。
なお、上述した説明では、ホストマシン3から送られてきたデータをそのままテープカートリッジ2内の磁気テープ41及び不揮発性メモリ43に書き込むものとしている。この代わりに、ホストマシン3から送られてきたデータに対してフォーマッタ回路56でデータ圧縮処理を施し、圧縮されたデータを磁気テープ41及び不揮発性メモリ43に書き込むようにしてもよい。
また、図4の処理の実行中において、不揮発性メモリ43への後続データの書き込みが、回路の故障等により異常終了した場合には、テープドライブ装置1は、例えばメディアエラーの処理を行うようにしてもよい。このようなエラー報告をすることで、ホストマシン3は、従来と同様にテープカートリッジ2へのデータ書き込みにおいて、メディアエラーが発生したと認識することができる。従って、この認識によって、ホストマシン3は、別のテープカートリッジ2を用いて書き直す等、不揮発性メモリ43を意識することなく使用(運用)することができる。
次に図5について説明する。図5は、退避中読み出し処理の処理内容を図解したフローチャートである。この処理は、テープドライブ装置1において図4の後続データ退避処理が実行された結果、不揮発性メモリ43に後続データが退避されている(後続データの書き写し処理をまだ行っていない)テープカートリッジ2から、データの読み出しを行うための処理である。
図5の処理は、MPU51がフォーマッタ回路56を制御することによって行われる処理であり、各処理ステップでMPU51から所定の指示を受け取ると、フォーマッタ回路56が各処理ステップで示されている各種の処理を実行する。
なお、一般に、MPUが介在する処理には、マイクロプログラム(ファームウェア)処理に関する時間を要する。ここで、より高速に処理するためにハードウェア(この場合は、フォーマッタ回路56)で全てを行うことが知られているが、本実施例の説明においては、便宜上、MPU51の指示を受けてフォーマッタ回路56が各処理を実施する旨の説明とする。
図5の処理は、テープカートリッジ2で保持されているデータへのアクセスをホストインタフェース回路54がホストマシン3から受信したことが検出されると開始される。なお、このアクセスを受信するホストインタフェース回路54は、図1におけるアクセス受信部17に相当する機能を提供する。
図5において、まず、S201では、ホストマシン3から受信したアクセスから、当該アクセスに含まれている、読み出しを要求しているデータの論理ブロックのID情報(識別情報)を確認する処理をフォーマッタ回路56が行う。
次に、S202では、S201の処理で取得したID情報から、アクセス対象のデータが、磁気テープ41で保持されているか、不揮発性メモリ43で保持されているかを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。この判定処理では、まず、前述した図4のS108の処理においてメモリ52に記憶していた、後続データの先頭のID情報を参照する。そして、S201の処理で取得したID情報で特定されるデータの位置が、この後続データの先頭のID情報で特定される位置以降であるか否かの判定を行う。ここで、S201の処理で取得したID情報が、後続データの先頭よりも前の位置のデータについてのものである場合には、アクセス対象のデータは磁気テープ41で保持されているとの判定を下してS203に処理を進める。一方、S201の処理で取得したID情報が、後続データの先頭以降の位置のデータについてのものである場合には、アクセス対象のデータは不揮発性メモリ43で保持されているとの判定を下してS205に処理を進める。
このS202の判定処理を行うフォーマッタ回路56は、図1におけるアクセス先判定部18に相当する機能を提供する。
S203では、S201の処理で取得したID情報によって特定されるデータを磁気テープ41から読み出し、ホストインタフェース回路54を制御して、読み出したデータをホストマシン3へ送信させる処理をフォーマッタ回路56が行う。
次に、S204では、アクセス対象のデータの全ての読み出しを完了したか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。フォーマッタ回路56は、ここで、アクセス対象のデータの全ての読み出しを完了したと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、図5の退避中読み出し処理を終了する。一方、フォーマッタ回路56は、ここで、アクセス対象のデータの全ての読み出しが未だ完了していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S201へと処理を戻して、アクセス対象のデータの読み出しのための処理を継続する。
次に、S205では、テープドライブ装置1に対して予め設定されている、ホストマシン3への応答性に関する設定内容を確認する処理をフォーマッタ回路56が行う。この処理により確認される設定内容は、データの読み出しを不揮発性メモリ43に対して行った場合に、ホストマシン3から送られてくるデータの読み出しの指示に対するホストマシン3への応答(読み出したデータの送信)を遅延させるか否かの設定である。
S206では、S201の処理で取得したID情報によって特定されるデータを不揮発性メモリ43から読み出す処理をフォーマッタ回路56が行う。
S207では、S205の処理により確認を行った設定に従ってホストインタフェース回路54を制御して、不揮発性メモリ43から読み出したデータをホストマシン3へ送信させて応答する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、ホストマシン3への応答を遅延させる設定がなされていたことが確認されていた場合には、フォーマッタ回路56は、ホストインタフェース回路54に行わせるデータの送信のための制御を所定時間遅延させた上で行う。なお、本実施例では、この制御を遅延させる時間を、スピードマッチング機能で対応できる下限で磁気テープ41へデータを書き込んだ場合の応答に要する時間と同程度に設定しておく。
次に、S208では、アクセス対象のデータの全ての読み出しを完了したか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。フォーマッタ回路56は、ここで、アクセス対象のデータの全ての読み出しを完了したと判定したとき(判定結果がYesのとき)には、図5の退避中読み出し処理を終了する。一方、フォーマッタ回路56は、ここで、アクセス対象のデータの全ての読み出しが未だ完了していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S206へと処理を戻して、アクセス対象のデータの読み出しのための処理を継続する。
以上のS201からS208にかけての処理を実行するフォーマッタ回路56は、図1におけるデータ読み出し部19に相当する機能を提供する。
以上までの処理が退避中読み出し処理である。
なお、図5の処理の実行中において、不揮発性メモリ43からのデータの読み出しが、回路の故障等により異常終了した場合には、テープドライブ装置1は、例えばメディアエラーの処理を行うようにしてもよい。このようなエラー報告をすることで、ホストマシン3は、従来と同様にテープカートリッジ2からのデータ読み込みにおいて、メディアエラーが発生したと認識し、読み込み処理を繰り返す等、不揮発性メモリ43を意識することなく使用(運用)することができる。
次に、図3のテープライブラリ装置30において行われる、テープカートリッジ2内の不揮発性メモリ43から磁気テープ41への後続データの書き写しの動作について説明する。
テープライブラリ装置30は、ホストマシン3からのアンマウント指示を契機に、テープドライブ装置1に対して不揮発性メモリ43から磁気テープ41への書き写し処理を行う。但し、この命令に応じて実行される書き写しの動作は、前述した待避フラグ及び所要時間フラグの設定状態、テープライブラリ装置30におけるテープドライブ装置1の搭載数や、そのうちの空きドライブの有無などにより、異なったものになる。
また、前述したように、不揮発性メモリ43から磁気テープ41への後続データの書き写しにおいても、当該後続データのブロックサイズやファイルサイズが小さいデータである場合には、テープ動作を頻繁に起動・停止する動きとなる。従って、このような場合には、データの転送性能は低いものとなる結果、処理に要する時間は長くなってしまう。そこで、テープライブラリ装置30は、そのようなデータが待避されたことを表している、前述した所要時間フラグがセットされているテープカートリッジ2についての後続データの書き写しは、空きドライブを用いて行うことを基本とする。
ここで図6について説明する。図6は、ライブラリ側後続データ書き写し制御処理の処理内容を図解したフローチャートである。この処理は、後続データの書き写し動作をテープライブラリ装置30に行わせるために、テープライブラリ装置30のライブラリ制御回路74が行う処理である。
この図6の処理は、ホストマシン3から送られてくる各種の命令をライブラリ制御回路74が受け取る度に開始される。
図6において、まず、S301では、ホストマシン3から受け取った命令がテープカートリッジ2のアンマウント(排出)の指示であるか否かを判定する処理をライブラリ制御回路74が行う。ライブラリ制御回路74は、ここで、受け取った命令がアンマウントの指示であると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS302に処理を進める。一方、ライブラリ制御回路74は、ここで、受け取った命令がアンマウントの指示ではなかったと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、この図6の処理を終了して、受け取った命令に応じた処理の実行を開始する。このS301の判定処理を行うライブラリ制御回路74は、図2におけるテープライブラリ装置制御部31に相当する機能を提供する。
次に、S302では、前述した図4のS115の処理の実行によってセットされる退避フラグが、アンマウントの指示の対象であるテープカートリッジ2のCM42にセットされているか否かを判定する処理をライブラリ制御回路74が行う。ここで、CM42からの待避フラグ情報の読み取りは、S301からS302に移行する際に、テープカートリッジ2を排出し、ロボット機構71にテープカートリッジ2を把持し、CMリーダ73でCM42を読み出したものとする。もちろん、テープカートリッジ2をテープドライブ装置1内にある状態で、テープドライブ装置1のメモリ52に記録されているCM情報を読み出して判断してもよい。ライブラリ制御回路74は、ここで、退避フラグがセットされていると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS304に処理を進める。一方、ライブラリ制御回路74は、ここで、退避フラグがセットされておらず、後続データの不揮発性メモリ43への退避が行われていないと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS303に処理を進める。
S303では、ライブラリ制御回路74は、ロボット制御回路72に所定の指示を与えて所定のマガジンセルへ搬送完了するところまでをアンマウントとする処理を行う。但し、前述のとおり、テープカートリッジ2がテープドライブ装置1内にある場合は、テープドライブ装置1とロボット制御回路72に所定の指示を与えて、テープドライブ装置1からテープカートリッジ2を排出させて、テープドライブ装置1からテープカートリッジ2を引き出し、所定のマガジンセルへ搬送完了する一連のアンマウント動作をロボット機構71に行わせる処理を行う。その後は、この図6の処理を終了する。
S304では、前述した図4のS113の処理の実行によってセットされる所要時間フラグ(前述した第二待避フラグ情報)が、アンマウントの指示の対象であるテープカートリッジ2のCM42にセットされているか否かを判定する処理をライブラリ制御回路74が行う。前述のように、CM42からの待避フラグ情報の読み取りは、S301からS302に移行する際に、テープカートリッジ2を排出し、ロボット機構71にテープカートリッジ2を把持し、CMリーダ73でCM42を読み出したものとする。もちろん、テープカートリッジ2をテープドライブ装置1内にある状態で、テープドライブ装置1のメモリ52に記録されているCM情報を読み出して判断してもよい。ライブラリ制御回路74は、ここで、所要時間フラグがセットされており、後続データの書き写しに通常よりも長い時間を要することが推定されていると判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS306に処理を進める。一方、ライブラリ制御回路74は、ここで、所要時間フラグがセットされておらず、後続データの書き写しに要する時間は通常と同程度であると推定されていると判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS305に処理を進める。なお、このS304の判定処理を行うライブラリ制御回路74は、図2におけるテープドライブ装置制御部32、書き写し判断情報部37、退避フラグ判定部36、及びテープライブラリ装置制御部31相当する機能を提供する。
S305では、テープライブラリ装置30についての現在の各種の状態を確認して、この状態に応じて、後続データの書き写しの処理を行うテープドライブ装置1を選択する処理をライブラリ制御回路74が行う。ライブラリ制御回路74は、ここで、後続データの書き写しの処理を、空きドライブ(テープライブラリ装置30が備えている複数のテープドライブ装置1のうちで、この時点で不使用であるもの)で行うとの判断を下したときには、S306に処理を進める。一方、ライブラリ制御回路74は、ここで、後続データの書き写しの処理を、テープカートリッジ2がこの時点でマウントされている現用のテープドライブ装置1で行うとの判断を下したときには、S312に処理を進める。ここで、現行のテープドライブ装置1を使用するにあたり、待避フラグ情報をテープカートリッジ2から読み取っていた場合、そのテープカートリッジ2はロボット機構71にある。このため、再度現行テープドライブ装置1へテープカートリッジ2を再マウントする必要があるが、テープドライブ装置1から待避フラグ情報を読み取っていた場合には、テープカートリッジ2はテープドライブ装置1内にあるので、再マウント動作は不要となる。
なお、この処理により確認を行うテープライブラリ装置30の状態とは、テープライブラリ装置30に備えられているテープドライブ装置1の台数や、各テープドライブ装置1の使用状態などである。例えば、後続データの書き写しを常に空きドライブで行うようにすることが予めテープライブラリ装置30に設定されている場合には、ライブラリ制御回路74は、後続データの書き写しの処理を、空きドライブで行うとの判断を下す。また、例えば、テープライブラリ装置30に空きドライブが存在する場合に、後続データの書き写し処理に長い時間を要することが推定されている場合には、ライブラリ制御回路74は、後続データの書き写しの処理を、空きドライブで行うとの判断を下す。その一方、例えば、テープライブラリ装置30に複数備えられているテープドライブ装置1の全てが使用中等の理由で使用できない場合には、ライブラリ制御回路74は、後続データの書き写しの処理を、現用のテープドライブ装置1で行うとの判断を下す。また、例えば、テープライブラリ装置30に備えられているテープドライブ装置1が1台のみであった場合には、ライブラリ制御回路74は、後続データの書き写しの処理を、現用のテープドライブ装置1で行うとの判断を下す。
以降のS306からS311にかけての処理は、後続データの書き写しの処理を、空きドライブで行うようにする処理である。
まず、S306では、ライブラリ制御回路74は、ロボット制御回路72に所定の指示を与えて所定のマガジンセルへ搬送完了するところまでをアンマウントとする処理を行う。但し、前述のとおり、テープカートリッジ2がテープドライブ装置1内にある場合は、テープドライブ装置1とロボット制御回路72に所定の指示を与えて、テープドライブ装置1からテープカートリッジ2を排出させて、テープドライブ装置1からテープカートリッジ2を引き出し、所定のマガジンセルへ搬送完了する一連のアンマウント動作をロボット機構71に行わせる処理を行う。
次に、S307では、ライブラリ制御回路74は、ロボット制御回路72に所定の指示を与えて、S306で空きドライブ位置に搬送されたテープカートリッジ2を空きドライブへ挿入し、空きドライブに対してロード動作を命令する、一連のマウント動作を行わせる処理を行う。
以上のS306及びS307の処理によってテープカートリッジ2のアンマウント及びマウントを行うロボット機構71は、図2におけるテープドライブ装置制御部32、テープライブラリ装置制御部31、ロボット制御部34、及びロボット部33に相当する機能を提供する。
次に、S308では、テープカートリッジ2がマウントされたテープドライブ装置1に対して、後続データの書き写し処理の実行を指示する所定の書き写しコマンドを発行する処理をライブラリ制御回路74が行う。すると、S309において、当該書き写しコマンドを受け取ったテープドライブ装置1によって、後続データの書き写し処理が行われる。この書き写し処理の詳細は後述する。
なお、S308の処理を行うライブラリ制御回路74は、図2におけるテープドライブ装置制御部32に相当する機能を提供する。
次に、S310では、書き写し処理の完了を表している所定の通知をテープドライブ装置1から受け取ったか否かを判定する処理をライブラリ制御回路74が行う。
次に、S311では、ライブラリ制御回路74自身が有しているテープカートリッジ2についての媒体管理情報(ライブラリ情報)を更新して、テープカートリッジ2についての書き写し処理が完了した旨を反映させる処理をライブラリ制御回路74が行う。この処理を終えると図6の処理が終了する。
以降のS312からS316にかけての処理は、後続データの書き写しの処理を、現用ドライブで行うようにする処理である。
まず、S312では、ロボット機構71にあるテープカートリッジ2を、再度現行テープドライブ装置1へ再マウントする処理を行う。
次に、S313では、テープカートリッジ2がマウントされている現用のテープドライブ装置1に対して、後続データの書き写し処理の実行を指示する所定の書き写しコマンドを発行する処理をライブラリ制御回路74が行う。すると、S314において、当該書き写しコマンドを受け取ったテープドライブ装置1によって、後続データの書き写し処理が行われる。この書き写し処理の詳細は後述する。
次に、S315では、書き写し処理の完了を表している所定の通知をテープドライブ装置1から受け取ったか否かを判定する処理をライブラリ制御回路74が行う。
次に、S316では、ライブラリ制御回路74自身が有しているテープカートリッジ2についての管理情報(ライブラリ情報)を更新して、テープカートリッジ2についての書き写し処理が完了した旨を反映させる処理をライブラリ制御回路74が行う。この処理を終えると図6の処理が終了する。
以上までの処理がライブラリ側後続データ書き写し制御処理である。この処理の終了後、ライブラリ制御回路74は、テープドライブ装置1に対し、テープカートリッジ2のアンロードを指示する命令を発行し、テープカートリッジ2を保管するカートリッジセルに搬送する等の処理を行う。
なお、図6のS313からS316の処理である、現用ドライブでの後続データの書き写しの処理は、例えば、現用ドライブで実行される他の処理が実行されていない、空き時間を利用して行うようにしてもよい。ここで、現用ドライブでの空き時間は、例えば、以下のようにして検出することができる。
まず、テープライブラリ装置30に対して、現用ドライブの運用時間の設定が行える場合には、その設定された運用時間外の時間を利用して、現用ドライブでの後続データの書き写しの処理を行うようにする。
また、現用ドライブに対して発行される各種の命令の発行時間間隔が予め判明している場合には、現用ドライブでの後続データの書き写しの処理を、この発行時間間隔の合間に行うようにする。
次に図7について説明する。図7は、図6のS309及びS314の処理である、ドライブ側後続データ書き写し制御処理の処理内容を図解したフローチャートである。この処理は、後続データの書き写し動作をテープドライブ装置1で行うための処理である。
図7の処理は、MPU51がフォーマッタ回路56を制御することによって行われる処理であり、各処理ステップでMPU51から所定の指示を受け取ると、フォーマッタ回路56が各処理ステップで示されている各種の処理を実行する。
まず、S401では、前述した図6のS308及びS313の処理にあたり、テープドライブ装置1に対してロボットインタフェース回路53及びMPU51を介して、再度ロードコマンド処理を実行する。なお、このときに既にテープドライブ装置1が書き写し処理できる状態にあったとしても構わないとする。
次に、S402では、テープライブラリ装置30から送られてくる書き写しコマンドをロボットインタフェース回路53及びMPU51を介して受け取る処理をフォーマッタ回路56が行う。そして、続くS403において、磁気テープ41を、データが記録されている最後尾の位置(EODマークが付されている位置)まで移動する処理を、フォーマッタ回路56が行う。
次に、S404では、マウントされているテープカートリッジ2内の不揮発性メモリ43で保持されている後続データを読み出し、この後続データを、磁気テープ4で既に保持されているデータに続けて書き写す処理をフォーマッタ回路56が行う。この処理を行うフォーマッタ回路56は、図1における後続データ書き写し部22に相当する機能を提供する。
次に、S405では、不揮発性メモリ43で保持されている後続データの書き写しが全て完了したか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。フォーマッタ回路56は、ここで、書き写しが完了したと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS406に処理を進める。一方、フォーマッタ回路56は、ここで、書き写しが未だ完了していないと判定したとき(判定結果がNoのとき)には、S404へ処理を戻して書き写し処理を継続する。
次に、S406では、磁気テープ41への後続データの書き写し動作が正常に終了したか否かを判定する処理をフォーマッタ回路56が行う。ここで、フォーマッタ回路56は、書き写し動作が正常に終了したと判定したとき(判定結果がYesのとき)にはS407に処理を進める。一方、フォーマッタ回路56は、ここで、書き写し動作が何らかの理由により異常終了したと判定したとき(判定結果がNoのとき)にはS408に処理を進める。この判定処理を行うフォーマッタ回路56は、図1における正常終了判定部23に相当する機能を提供する。
S407では、磁気テープ41における、書き写された後続データの最後尾の位置にEODマークを書き込む処理をフォーマッタ回路56が行う。そして、続くS408において、テープカートリッジ2のCM42で保持されているEODの情報を更新する処理をフォーマッタ回路56が行う。
次に、S409では、テープカートリッジ2での後続データの書き写し処理が正常に終了したことをテープライブラリ装置30に報告する処理をフォーマッタ回路56が行う。この報告を受け取ったテープライブラリ装置30は、前述した図6のS311若しくはS316の処理において、テープカートリッジ2についてのライブラリ情報を更新して、書き写し処理が正常に完了した旨を反映させる処理をライブラリ制御回路74が行う。
次に、S410では、磁気テープ41への後続データの書き写し動作が正常に終了したので、テープカートリッジ2内の不揮発性メモリ43で保持されていた後続データを破棄する処理をフォーマッタ回路56が行い、その後はこの図7の処理を終了する。この処理を行うフォーマッタ回路56は、図1における後続データ破棄部24に相当する機能を提供する。
S412では、テープカートリッジ2のCM42で保持されているEODの情報を更新する処理をフォーマッタ回路56が行う。
次に、S413では、テープカートリッジ2での後続データの書き写し処理が異常終了したことをテープライブラリ装置30に報告する処理をフォーマッタ回路56が行う。この報告を受け取ったテープライブラリ装置30は、前述した図6のS311若しくはS316の処理において、テープカートリッジ2についてのライブラリ情報を更新して、書き写し処理が異常終了した旨を反映させる処理をライブラリ制御回路74が行う。
上述したS413の処理の終了後は、この図7の処理を終了する。従って、テープカートリッジ2での後続データの書き写し処理が異常終了した場合には、不揮発性メモリ43で保持されていた後続データは破棄されずにそのまま継続して保持される。
以上までの処理が、ドライブ側後続データ書き写し制御処理である。
なお、この図7のS412の処理において、フォーマッタ回路56は、更に、データのテープカートリッジ2への書き込み禁止を表しているフラグをCM42にセットする処理を行うようにしてもよい。この場合、テープドライブ装置1は、このフラグがCM42にセットされているテープカートリッジ2に対するデータの書き込み要求をホストマシン3から受け取った場合には、例えば、媒体エラーの発生を示す情報を、ホストマシン3に返答するようにする。このようにすることで、テープカートリッジ2に何らかの問題が発生していることを、ホストマシン3が認識できるようになる。
なお、以上までに説明した後続データの書き写しの処理の実行途中に、ホストマシン3からデータのアクセス要求を受け取った場合には、テープライブラリ装置30若しくはテープドライブ装置1は、他の処理の実行中を示す情報を、返答するようにしてもよい。
図3のテープライブラリ装置30は以上のように動作し、テープドライブ装置1が、前述したようにして、テープカートリッジ2に設けた不揮発性メモリ43に後続データの書き込みを行う。従って、LTO規格のテープドライブ装置が苦手としているような、ブロックサイズやファイルサイズの小さなデータの書き込み・読み出しを高い転送速度で行うことができる。
また、不揮発性メモリ43に退避した後続データの先頭のデータブロックを特定するID情報をテープドライブ装置1が保持している。従って、後続データの不揮発性メモリ43から磁気テープ41への書き写しの処理を行う前であっても、テープカートリッジ2で保持されているデータへのアクセスを行うことができる。
また、図3のテープライブラリ装置30は、後続データの不揮発性メモリ43から磁気テープ41への書き写しの処理を、テープライブラリ装置30が備えている空きドライブで行うようにしている。従って、書き写しに時間を要すると推定される後続データであっても、書き写しの処理の実行がホストマシン3からは遮蔽されるので、ホストマシン3から見た、書き写しの処理に起因するテープライブラリ装置30の性能低下が防止される。
1、1−1、1−2、1−3 テープドライブ装置
2 テープカートリッジ
3 ホストマシン
4、41 磁気テープ
5 不揮発性半導体メモリ
6 管理情報記憶部
11 比較部
12 速度決定部
13 データ書き込み部
14 応答情報送信部
15 遅延部
16 後続データ位置情報記憶部
17 アクセス受信部
18 アクセス先判定部
19 データ読み出し部
20 管理情報記憶制御部
21 誤り判定部
22 後続データ書き写し部
23 正常終了判定部
24 後続データ破棄部
30 テープライブラリ装置
31 テープライブラリ装置制御部
32 テープドライブ装置制御部
33 ロボット部
34 ロボット制御部
35 管理情報記憶読み取り部
36 退避フラグ判定部
37 書き写し判断情報部
38 オペレータパネル
39 監視用端末
42 CM
43 不揮発性メモリ
44 制御回路
51 MPU
52 メモリ
53 ロボットインタフェース回路
54 ホストインタフェース回路
55 データバッファ回路
56 フォーマッタ回路
57 ライト・リード回路
58 ライトアンプ
59 磁気ヘッド
60 リードアンプ
61 CM駆動及び制御回路
71 ロボット機構
72 ロボット制御回路
73 CMリーダ
74 ライブラリ制御回路

Claims (13)

  1. 磁気テープと不揮発性半導体メモリとが備えられているテープカートリッジにデータを保存するテープドライブ装置であって、
    ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくるデータの転送速度を速度閾値と比較する比較部と、
    前記速度閾値に基づいて、テープカートリッジへの書き込み速度を決定する速度決定部と、
    前記テープカートリッジに、前記ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくるデータの書き込みを行うデータ書き込み部
    を備え、
    前記データ書き込み部は、
    前記速度決定部により決定された書き込み速度が前記速度閾値よりも速いと判定された場合は、前記テープカートリッジに備えられている磁気テープに対して、前記ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくるデータの書き込みを行い、その後書き込み速度が前記速度閾値よりも遅くなったと判定された場合には、前記テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、前記テープカートリッジに対して書き込みされるデータのうちの既に該磁気テープに書き込まれたデータに引き続いて送られてくる全ての後続データの書き込みを行い、
    前記速度決定部により決定された書き込み速度が前記速度閾値よりも遅いと判定された場合は、該テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、前記ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくる、前記テープカートリッジに対して書き込みされる全てのデータの書き込みを行う
    ことを特徴とするテープドライブ装置。
  2. 前記比較部は、前記転送速度を、ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくるデータのブロックサイズ、該データのデータ量、及び該データの連続性を表す指標のうちの少なくとも1つを用いて検出することを特徴とする請求項1に記載のテープドライブ装置。
  3. 前記データ書き込み部が前記テープカートリッジにデータを書き込んだことを示す応答情報を、前記テープドライブ装置へのデータの送付元に送信する応答情報送信部と、
    前記データ書き込み部が前記テープカートリッジの不揮発性半導体メモリに後続データの書き込みを行った場合に、前記応答情報送信部による応答情報の送信を遅延させる遅延部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のテープドライブ装置。
  4. 前記不揮発性半導体メモリに書き込まれる後続データの前記データ上における位置を示す後続データ位置情報を記憶する後続データ位置情報記憶部を更に備えることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載のテープドライブ装置。
  5. 前記テープドライブ装置へのデータへのアクセスを受信するアクセス受信部と、
    前記アクセス受信部が受信したアクセスが、前記テープカートリッジに備えられている磁気テープに書き込まれたデータに対するものであるか、該テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに書き込まれた後続データに対するものであるかを、前記後続データ位置情報記憶部に記憶されている後続データ位置情報に基づいて判定するアクセス先判定部と、
    前記アクセス受信部が受信したアクセスに対するデータを、前記アクセス先判定部での判定結果に基づいて選択される、前記磁気テープあるいは前記不揮発性半導体メモリのうちのどちらか一方から読み出して前記アクセスを行ったアクセス元へ出力するデータ読み出し部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項4に記載のテープドライブ装置。
  6. 前記データ読み出し部は、前記アクセス受信部が受信したアクセスに対するデータを前記不揮発性半導体メモリから読み出した場合には、該読み出されたデータを遅延させて前記アクセス元へ出力することを特徴とする請求項5に記載のテープドライブ装置。
  7. 前記テープカートリッジには、該テープカートリッジ自身でのデータの保存内容に関する管理情報を記憶しておく管理情報記憶部が更に備えられており、
    前記テープドライブ装置は、前記テープカートリッジに備えられている前記管理情報記憶部に管理情報を記憶させる管理情報記憶制御部を更に備えており、
    前記データ書き込み部が前記テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに後続データの書き込みを行う場合には、前記管理情報記憶制御部は、書込まれる後続データの後続データ位置情報を該テープカートリッジに備えられている管理情報記憶部に記憶させる、
    ことを特徴とする請求項4から6のうちのいずれか一項に記載のテープドライブ装置。
  8. 前記管理情報記憶制御部は、前記テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに前記データ書き込み部が書き込んだデータの特徴量に基づいて推定される、該データの該不揮発性半導体メモリから該テープカートリッジの磁気テープへの転送速度が前記速度閾値に満たない場合に、前記管理情報記憶部にフラグをセットすることを特徴とする請求項7に記載のテープドライブ装置。
  9. 所定の指示に応じて、前記テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリから前記後続データを読み出して、該読み出された後続データを、前記テープカートリッジに備えられている磁気テープに既に書き込まれているデータに続けて前記磁気テープに書き写す後続データ書き写し部を更に備えることを特徴とする請求項1から8のうちのいずれか一項に記載のテープドライブ装置。
  10. 前記後続データ書き写し部による後続データの前記磁気テープへの書き写しが正常に終了したか否かを判定する正常終了判定部と、
    前記後続データ書き写し部による書き写しが正常に終了したと前記正常終了判定部が判定したとき、前記不揮発性半導体メモリから前記後続データを破棄する後続データ破棄部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項9に記載のテープドライブ装置。
  11. 請求項1から10のうちのいずれか一項に記載のテープドライブ装置がデータの保存に使用するテープカートリッジであって、前記データを保持する磁気テープと前記後続データを保持する不揮発性半導体メモリとを少なくとも備えていることを特徴とするテープカートリッジ。
  12. 請求項9又は10に記載のテープドライブ装置を複数備えるテープライブラリ装置であって、
    前記複数のテープドライブ装置のうちの1つにマウントされているテープカートリッジで保存されているデータの送付元から、該テープカートリッジのアンマウントの指示を受け取ったか否かを判定するアンマウント指示判定部と、
    前記アンマウントの指示を受け取ったと前記アンマウント指示判定部が判定したときに、該指示に係るテープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに書き込まれているデータの該不揮発性半導体メモリから該テープカートリッジに備えられている前記磁気テープへの書き写しに要する所要時間が、所定時間閾値よりも短いか否かを判定する所要時間判定部と、
    前記所要時間が前記所定時間閾値よりも短いと前記所要時間判定部が判定したときに、該不揮発性半導体メモリを備えているテープカートリッジがマウントされている前記複数のテープドライブ装置のうちの1つから該テープカートリッジをアンマウントして、前記複数のテープドライブ装置のうちの他のものにマウントするテープカートリッジマウント部と、
    前記テープカートリッジマウント部によってテープカートリッジがマウントされたテープドライブ装置に前記所定の指示を与えて、該テープドライブ装置が備えている前記後続データ書き写し部に、該テープカートリッジに備えられている前記磁気テープへの前記後続データの書き写しを行わせるテープドライブ装置制御部と、
    を更に備えることを特徴とするテープライブラリ装置。
  13. 磁気テープと不揮発性半導体メモリとが備えられているテープカートリッジにデータを保存するテープドライブ装置が行うデータ保存方法であって、
    ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくるデータの転送速度を検出し、
    前記検出された転送速度を速度閾値と比較し、
    前記比較により、前記検出された転送速度が前記速度閾値よりも速いと判定された場合は、前記テープカートリッジに備えられている磁気テープに対して、前記ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくる前記データの書き込みを行い、その後転送速度が前記速度閾値よりも遅くなったと判定された場合には、前記テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、前記テープカートリッジに対して書き込みされるデータのうちの既に該磁気テープに書き込まれたデータに引き続いて送られてくる全ての後続データの書き込みを行い、
    前記比較により、前記検出された転送速度が前記速度閾値よりも遅いと判定された場合は、該テープカートリッジに備えられている不揮発性半導体メモリに対して、前記ホストから前記テープドライブ装置へ送られてくる、前記テープカートリッジに対して書き込みされる全てのデータの書き込みを行う
    ことを特徴とするデータ保存方法。
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