JP5857520B2 - 管楽器およびアタッチメント - Google Patents

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本発明は、管楽器および分岐管に用いられるアタッチメントに関する。
自然楽器における発音メカニズムをシミュレートして楽音を合成する技術が知られている。特許文献1においては、円錐面を有するテーパ管における共鳴特性を、分岐させた2種のストレート管により近似して再現する技術が開示されている。
図44は、従来のテーパ管450を有する管楽器1Zの構造を説明する図である。図45は、図44に示すテーパ管450の共鳴特性を近似したストレート管410、420を有する管楽器1Yの構造を説明する図である。管楽器1Zは、テーパ管450を有する管体400Z、およびマウスピース51Zを有する。管楽器1Yは、ストレート管410、420が分岐した構造の管体400Y、およびマウスピース51Yを有する。ストレート管410、420の長さ、管の径を特許文献1に開示された技術を用いて設計すると、テーパ管450の共鳴特性を近似して再現することができる。
また、特許文献1において、ストレート管420の開口部分をテーパ形状(ベル管の形状)にすることにより、放射特性を自然楽器に近づけることも開示されている。
特許第2707913号公報
特許文献1における技術においては、所望の共鳴特性を得るために適宜設計されたストレート管を分岐させた管体を用いて、管楽器を構成することができる。音量、音色、音の指向性などに影響を与える放射特性については、ベル管に相当する構成を設けることで自然楽器に近づけることができる一方、その放射特性に固定されてしまい、異なる放射特性で発音させて演奏したい場合には、それぞれの放射特性を再現した管楽器を所持する必要があった。
本発明は、複数の管体を組み合わせた分岐管による発音において、放射特性を様々に変化させることを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は、連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管と、前記管体とは形状が異なるアタッチメント管、および当該アタッチメント管を前記複数の管体のいずれかの接続管体に着脱可能に取り付けるための取付部を有するアタッチメント部とを具備し、前記アタッチメント管の内部空間と前記接続管体の内部空間とは、当該接続管体の開口端において連結され、当該接続管体の前記開口端側の外面と、前記アタッチメント管の内面との間には間隙があり、前記接続管体が形成する内部空間の前記開口端における断面は、前記アタッチメント管が形成する内部空間の当該開口端を含む断面より面積が小さいことを特徴とする管楽器を提供する。
また、別の好ましい態様において、前記アタッチメント管は、前記接続管体の開口方向とは逆向きに開口した開口部を有する管形状であり、当該接続管体の開口方向が閉塞部によって塞がれ、前記接続管体からの気体を前記開口部から流出させるための流路が、当該接続管体の外面と前記アタッチメント管の内面との間に形成されることを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記取付部は、前記接続管体の外面と前記アタッチメント管の内面との間の領域の一部に前記流路が形成されるように、前記アタッチメント管の内面に設けられ、当該接続管体と当該アタッチメント管とに挟まれることにより、当該接続管体に当該アタッチメント管を取り付けることを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記取付部は、管形状であり、一端側が前記接続管体と挿脱可能に構成され、他端側がアタッチメント管の閉塞部によって塞がれた部分と接続され、当該接続管体からの気体を前記流路に流出させるための流出口を有することを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記取付部は、挿し込まれた前記接続管体が前記流出口を塞がないようにするためのストッパを有することを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記閉塞部は、前記アタッチメント管と着脱可能に構成され、前記アタッチメント管は、前記閉塞部を取り外すと、当該閉塞部が取り付けられていた位置に前記接続管体が挿入可能な挿入口が開口し、前記取付部は、前記開口部が前記接続管体の開口方向を向いて開口するように当該接続管体が前記挿入口から挿入された状態で、前記アタッチメント管を当該接続管体に取り付けることを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記閉塞部は、前記接続管体側に吸音材を有していることを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記アタッチメント管の内部空間は、当該アタッチメント管の外部空間とは前記接続管体の開口端においてのみ連結されていることを特徴とする。
また、本発明は連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管に装着されるアタッチメントであって、一端側が開口した開口部を有し、他端側が閉塞部によって塞がれたアタッチメント管と、前記アタッチメント管の内面に設けられ、前記複数の管体のいずれかの接続管体に前記アタッチメント管を着脱可能に取り付けるための取付部とを具備し、前記アタッチメント管が前記接続管体に取り付けられた状態においては、前記閉塞部は、当該接続管体の開口方向に位置し、当該アタッチメント管の開口部は、当該開口方向とは逆向きに開口し、当該接続管体からの気体を当該開口部から流出させる流路が、当該接続管体の外面と当該アタッチメント管の内面との間の一部の領域に形成されることを特徴とするアタッチメントを提供する。
また、本発明は連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管に装着されるアタッチメントであって、一端側が開口した開口部を有し、他端側が閉塞部によって塞がれたアタッチメント管と、一端側が前記複数の管体のいずれかの接続管体と挿脱可能な管形状であり、他端側がアタッチメント管の閉塞部によって塞がれた部分と接続され、当該接続管体からの気体を流出させるための流出口を有する取付部とを具備し、前記アタッチメント管が前記接続管体に取り付けられた状態においては、前記閉塞部は、当該接続管体の開口方向に位置し、当該アタッチメント管の開口部は、当該開口方向とは逆向きに開口し、前記流出口から流出する気体を当該開口部から流出させる流路が、当該接続管体の外面と当該アタッチメント管の内面との間に形成されることを特徴とするアタッチメントを提供する。
また、別の好ましい態様において、前記閉塞部は、前記アタッチメント管と着脱可能に構成され、前記アタッチメント管は、前記閉塞部を取り外すと、当該閉塞部が取り付けられていた位置に前記接続管体が挿入可能な挿入口が開口し、前記取付部は、前記開口部が前記接続管体の開口方向を向いて開口するように当該接続管体が前記挿入口から挿入された状態で、前記アタッチメント管を当該接続管体に取り付けることを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記取付部は、挿し込まれた前記接続管体が前記流出口を塞がないようにするためのストッパを有することを特徴とする。
また、別の好ましい態様において、前記閉塞部は、前記接続管体側に吸音材を有していることを特徴とする。
また、本発明は連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管に装着されるアタッチメントであって、前記複数の管体のいずれかの接続管体とは形状が異なるアタッチメント管と、前記アタッチメント管を当該接続管体に着脱可能に取り付けるための取付部とを具備し、前記アタッチメント管が前記接続管体に取り付けられた状態においては、当該アタッチメント管の内部空間は、当該アタッチメント管の外部空間とは当該接続管体の開口端においてのみ連結され、当該接続管体が形成する内部空間の前記開口端における断面は、当該アタッチメント管が形成する内部空間の当該開口端を含む断面より面積が小さいことを特徴とするアタッチメントを提供する。
本発明によれば、複数の管体を組み合わせた分岐管による発音において、放射特性を様々に変化させることができる。
本発明の実施形態における管楽器の構成を説明する図である。 本発明の実施形態における分岐管楽器の構造を説明する図である。 本発明の実施形態における分岐管と音高調整管とが分離した状態の分岐管楽器を示す図である。 本発明の実施形態における分岐管の構造を説明する図である。 図4における矢視A−A方向から見た断面図である。 本発明の実施形態におけるアタッチメント部の構成を説明する図である。 図6における矢視B−B方向から見た断面図である。 図6における矢視C−C方向から見た断面図である。 下流側端部における主管部およびアタッチメント管の径を説明する図である。 アタッチメント部における閉塞部を取り外した状態を説明する図である。 図6とは異なる向きにアタッチメント部を装着した状態を説明する図である。 図11における矢視D−D方向から見た断面図である。 変形例1におけるアタッチメント部の構成を説明する図である。 図13における矢視E−E方向から見た断面図である。 変形例1における孔部が設けられているアタッチメント管の断面図である。 変形例2におけるアタッチメント部の構成を説明する図である。 変形例2における図16とは異なる向きにアタッチメント部を装着した状態を説明する図である。 変形例2における管取付部が図16に示す構成と異なる場合のアタッチメント部の構成を説明する図である。 図18とは異なる向きにアタッチメント部を装着した状態を説明する図である。 変形例3における管楽器の構成を説明する図である。 変形例4における管楽器の構成を説明する図である。 変形例4において木管楽器を用いた管楽器の構成を説明する図である。 変形例5におけるアタッチメント部の構成を説明する図である。 変形例6におけるアタッチメント部の構成を説明する図である。 変形例7における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例8における分岐管の構造を説明する断面図である。 図26とは別の構造の変形例8における分岐管の構造を説明する図である。 変形例9における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例10における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例11における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例12における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例13における分岐管の構造を説明する断面図である。 図32における矢視G−G方向から見た断面図である。 変形例14における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例15における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例16における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例17における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例18における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例20における分岐管の構造を説明する断面図である。 変形例21における分岐管の構造を説明する断面図である。 図40における矢視H−H方向から見た断面図である。 変形例26における分岐管へのアタッチメント部の取り付け態様を説明する図である。 変形例26における分岐管へのアタッチメント部の取り付け態様が図42とは異なる場合について説明する図である。 従来のテーパ管を有する管楽器の構造を説明する図である。 図44に示すテーパ管の共鳴特性を近似したストレート管を有する従来の管楽器の構造を説明する図である。
<実施形態>
[全体構造]
図1は、本発明の実施形態における管楽器1000の構成を説明する図である。管楽器1000は、分岐管楽器1と、分岐管楽器1に着脱可能に取り付けられたアタッチメント部30とを有する。分岐管楽器1は、この例においては、一般的なトランペットのベルを有するベル管部分が分岐管100により置き換えられた構造をしている。分岐管楽器1における分岐管100の開口部分にアタッチメント部30が取り付けられることにより、分岐管楽器1としての放射特性から異なる放射特性へ変化する。アタッチメント部30の分岐管楽器1への取り付け態様、取り付け位置、アタッチメント部30の形状などにより、様々な放射特性を実現することができる。
以下、分岐管楽器1およびアタッチメント部30の構成について説明をする。
[分岐管楽器1の構造]
図2は、本発明の実施形態における分岐管楽器1の構造を説明する図である。上述したように、分岐管楽器1は、一般的なトランペットのベルを有するベル管部分が分岐管100により置き換えられた構造をしている。分岐管楽器1は、一般的なトランペット同様に、音高調整部41およびマウスピース51を有する音高調整管81を有する。音高調整部41は、操作されることにより迂回管への経由の有無を変化させて分岐管楽器1における管長を変化させるピストンバルブおよび迂回管を有する。音高調整部41は、分岐管楽器1において共鳴する気柱の長さを調整する。また、演奏者によってマウスピース51から吹き込まれる息は、矢印Fに示すように、分岐管100の内部空間を流れる。以下に説明する各図において矢印Fは、演奏者によって吹き込まれた息が分岐管100の内部空間を流れる方向を示すものとする。なお、マウスピース51から吹き込まれる息は、演奏者によるものに限らず、機械的に吹き込まれた気体であってもよい。
[分岐管100の構造]
分岐管100は、内部空間が連結された3つの管体を有する。この例においては、3つの管体は、主管部10、第1副管部21および第2副管部22であり、それぞれ、断面形状が円形のストレート管である。ストレート管は、管軸方向のどの位置においても管体の断面形状が変化しないように形成された管体であり、真っ直ぐな管体であってもよいし曲がった形状の管体であってもよい。そのため、ストレート管において、管軸方向を法線とする面で切った場合の開口面積(以下、単に断面積といった場合には、この開口面積をいう)は、管軸方向のどの位置においても変化しない。
主管部10は、演奏者の息が吹き込まれる側(以下、上流側という)の端部(以下、上流側端部15Uという)から息が抜ける側(以下、下流側という)の開口した端部(以下、下流側端部15Lという)にわたった長さである。
第1副管部21および第2副管部22は、それぞれ主管部10と内部空間が連結されている。第1副管部21の内部空間が主管部10の内部空間に連結されている位置は、第2副管部22の内部空間が主管部10の内部空間に連結されている位置より上流側である。
分岐管100は、主管部10の上流側端部15U近傍に設けられた着脱部18において、音高調整管81と接続可能になっている。なお、分岐管100と音高調整管81とは、一体に構成されていてもよい。
図3は、本発明の実施形態における分岐管100と音高調整管81とが分離した状態の分岐管楽器1を示す図である。図3(a)は、分岐管100が取り外された状態の分岐管楽器1における音高調整管81を示す図である。図3(b)は、分岐管100が取り外された状態の分岐管楽器1における分岐管100を示す図である。図3(a)に示すように、音高調整管81は、分岐管100が取り付けられる部分に、着脱部85Lを有する。着脱部85Lは、この例においては、分岐管100の上流側端部15U近傍の着脱部18の管体内部に入り込むように構成されている。演奏者は、着脱部85Lを分岐管100の着脱部18の管体内部に差し込み嵌合させることにより、分岐管100を音高調整管81に取り付ける。
図4は、本発明の実施形態における分岐管100の構造を説明する図である。図5は、図4における矢視A−A方向から見た断面図である。図3に示す分岐管100は、曲がった形状のストレート管であったが、図4、5の説明においては、真っ直ぐな形状のストレート管であるものとして説明する。分岐管100の上流側端部15U近傍において主管部10よりも管体の内径が大きくなっている部分は、上述したように、着脱部18である。主管部10はストレート管であるから、図4に示すように、主管部10の上流側の上流側端部18Uの断面積(網目部分)は、下流側端部15Lの開口面積(網目部分)と同じ面積である。この例においては、上流側端部18Uおよび下流側端部15Lのそれぞれが形成する開口面は、管軸を法線とする面であるものとする。
図5に示すように、主管部10に流入する演奏者の息は、主管部10と第1副管部21との内部空間の連結部分である連結部分P1において第1副管部21に分岐して流入し、また、主管部10と第2副管部22との内部空間の連結部分である連結部分P2において第2副管部22に分岐して流入する。このように、分岐管100には、演奏者に吹き込まれた息が分岐する部分として、連結部分P1、P2の2つが設けられている。
第1副管部21は、下流側の端部251Lが開口している。また、第2副管部22も、下流側の端部252Lが開口している。したがって、主管部10の上流側端部18Uから流入する演奏者の息は、主管部10の下流側端部15L、第1副管部21の端部251L、および第2副管部22の端部252Lから、外部に流出する。
上述した音高調整部41は、分岐管100が音高調整管81に取り付けられた分岐管楽器1においては、この端部251L、252Lが開口した状態で、共鳴する気柱の長さを予め決められた長さに調整する。分岐管楽器1は、予め決められた長さに調整した気柱の共鳴により、特定の音階を構成する各音高で発音する。すなわち、音高調整部41は、この端部251L、252Lが開口した状態で、予め決められた音階のいずれかの音高の発音をするように、共鳴する気柱の長さを調整する。したがって、演奏者は、分岐管楽器1を演奏するときには、端部251L、252Lを開口させた状態で、ピストンバルブを操作して演奏する。
分岐管100は、第1副管部21および第2副管部22の主管部10への連結位置(主管部10の管軸方向)、第1副管部21および第2副管部22の形状(管長、内部空間の断面積)など、分岐管100の形状に関するパラメータの内容に応じて、様々な共鳴特性を持つ。例えば、図5に示すように、第1副管部21の管長(連結部分P1から端部251Lまでの長さ)は、第2副管部22の管長(連結部分P2から端部252Lまでの長さ)よりも長くなるように構成すると、ベル管のベル形状のように、一部が円錐形状ではなく、一定の曲率を有する形状の管体であっても共鳴特性を再現することもできる。
また、トランペットのベル管を再現するのではなく、全く別の形状の管体を想定した共鳴特性を再現したい場合には、その管体の形状に応じて、第1副管部21および第2副管部22の主管部10への連結位置、第1副管部21および第2副管部22の形状を設定した分岐管100を、分岐管楽器1に用いればよい。これにより、様々な管楽器の音を再現することもできる。この場合には、下流側の第2副管部22の管長が第1副管部21の管長より短くなくてもよい。演奏者は、分岐管楽器1の分岐管100を、再現される共鳴特性が異なる他の分岐管100に交換して取り付けることにより、様々な音での演奏をすることもできる。
続いて、アタッチメント部30の構造の例について説明する。
[アタッチメント部30の構造]
図6は、本発明の実施形態におけるアタッチメント部30の構成を説明する図である。図7は、図6における矢視B−B方向から見た断面図である。図8は、図6における矢視C−C方向から見た断面図である。以下、アタッチメント部30の構成について、図6、図7、図8を用いて説明する。
アタッチメント部30は、アタッチメント管31、支持部32、閉塞部33、および複数の第1取付部34を有する。
アタッチメント管31は、主管部10とは異なる形状のベル管の形状(テーパ管の形状であってもよい)の管体であり、両端のうち、管の径が大きい側が開口(開口部31Lp)し、管の径が狭い側に支持部32が接続されている。第1取付部34は、コルク、ゴムなどの弾性部材で構成され、各々が互いに接触しないようにアタッチメント管31の内面側に設けられている。
アタッチメント部30が主管部10に装着されるときには、第1取付部34は、アタッチメント管31と主管部10とに挟まれることで、主管部10を支持する。この状態において、アタッチメント管31が主管部10に取り付けられ、アタッチメント管31と主管部10との位置関係が固定される。このように、第1取付部34は、アタッチメント管31を主管部10に着脱可能に取り付けるための部材となる。
支持部32は、アタッチメント管31と一端側で接続された管体とその内面側に第2取付部36とを有している。第2取付部36は、第1取付部34と同様に、コルク、ゴムなどの弾性部材で構成されている。なお、第2取付部36は、ウレタンなどの吸音部材で構成されていてもよい。
第2取付部36は、支持部32の管体部分と吸音部35とに挟まれることで、吸音部35を支持する。この状態において、閉塞部33が支持部32に取り付けられ、閉塞部33と支持部32との位置関係が固定される。このように、閉塞部33は、支持部32の第2取付部36により、着脱可能に取り付けられる。
閉塞部33は、吸音部35を有している。支持部32に取り付けられている状態においては、支持部32の一端(アタッチメント管31が接続されている端部と反対側の端部)と接続され、アタッチメント管31の開口部31Upを閉塞する形状に構成されている。これによりアタッチメント管31は、開口部31Lpが位置する一方向にのみ開口することになる。
吸音部35は、音を吸収する効果を有するウレタンなどの吸音部材で構成され、第2取付部36により支持される部分については、その外形が主管部10と同様の円柱形状になっている。この例においては、閉塞部33が支持部32に取り付けられている状態において、吸音部35は、主管部10の開口方向D1に位置して、アタッチメント管31の管の径が狭い一端側の開口部(開口部31Up)を、第2取付部36とともに塞ぐようになっている。主管部10の開口方向D1に吸音部35が位置することにより、主管部10からの音波が吸音部35において反射して、再び主管部10に侵入する程度を抑えることができる。これにより、アタッチメント管31の主管部10への取り付け前後において、閉塞部33からの反射音の分岐管100に与える共鳴特性への影響が少なく、分岐管100で発生する各倍音の周波数値がほとんど変化しない。
ここで、主管部10の開口から出た音(以下、放出音という)の影響について説明する。放出音は、(1)吸音部35において吸収されるもの、(2)吸音部35を通り抜け、閉塞部33における吸音部35が取り付けられている管体部分の面(以下、閉塞部端という)で反射し再び吸音部35を通り抜けて戻ってくる反射音(以下、通過反射音という)となるもの、(3)吸音部35での反射音(以下、吸音面反射音という)となるものが考えられる。放出音、通過反射音、および吸音面反射音は、その経路差により干渉が生じて音色に癖がつくことがある。そのため、吸音部35を主管部10の下流側端部15Lに近づけることにより、干渉の生じる周波数を高い方にずらし、干渉の影響を低減することもできる。例えば、8.5mmまで近づけると、往復17mmとなり、これが半波長となる周波数10kHz以下には影響が無くなる。また、通過反射音の影響を減らすためには、吸音部35の吸音部35の厚さ(開口方向D1の長さ)を厚くし、通過反射音の放出音に対する割合を減らすことにより、干渉の影響を低減することもできる。
このように、閉塞部33における吸音部35の大きさ、下流側端部15Lとの距離を適宜設計することにより、放出音、通過反射音、および吸音面反射音の干渉を減らして音色に癖をつきにくくしたり、音色に所望の癖をつけたりすることができる。
図7に示すように、アタッチメント管31が主管部10に取り付けられた状態においては、アタッチメント管31の開口部31Lpは、主管部10の開口方向D1とは逆向きに開口するようになっている。また、アタッチメント管31の内部空間と主管部10の内部空間とは、主管部10の下流側端部15Lにおいて連結されている。このとき、複数の第1取付部34は、互いに接触しないように配置されているため、主管部10の外面とアタッチメント管31の内面との間の領域の一部には、演奏者によって吹き込まれる息の流路となる空間が形成される。このように、演奏者によって吹き込まれる息は、矢印Fに示すように流れ、アタッチメント管31の開口部31Lpから外部に流出する。
図9は、下流側端部15Lにおける主管部10およびアタッチメント管31の径を説明する図である。主管部10の下流側端部15Lにおける内径d1は、下流側端部15Lの位置におけるアタッチメント管31の内径d2より小さくなっている。すなわち、主管部10の下流側端部15Lの位置における内部空間の断面は、アタッチメント管31の下流側端部15の位置における内部空間の断面よりも面積が小さくなっている。このように、主管部10と、アタッチメント管31とは、下流側端部15Lの位置において断面積が不連続になっている。そのため、アタッチメント管31の取り付け前後において、アタッチメント管31の分岐管100に与える共鳴特性への影響が少なく、分岐管100で発生する各倍音の周波数値は、ほとんど変化しない。一方、各倍音の大きさは、アタッチメント管31の取り付け前後において、アタッチメント管31の形状に応じた放射特性に応じて変化する。また、この例においては、アタッチメント管31の開口部31Lpが演奏者側に向いて開口しているため、演奏者によって吹き込まれた息に応じて発音された音が、演奏者にとって聞き取りやすくなる。演奏者にとって聞き取りやすくすることにより、演奏の練習を行う場合などにおいて好適である。
[アタッチメント部30Aの構造]
図10は、アタッチメント部30における閉塞部33を取り外した状態を説明する図である。図10においては、主管部10をアタッチメント管31から取り外した状態を示しているため、主管部10については記載していない。
閉塞部33は、上述したように、吸音部35における第2取付部36により支持される部分の外形が円柱形状であり、支持部32に着脱可能に支持されている。そのため、閉塞部33は、この円柱が延在する方向(矢印D2の方向)に沿って引き抜かれることによって、図10に示すように、アタッチメント管31および支持部32と分離される。これにより、アタッチメント管31の開口部31Upが開口した状態となる。以下の説明においては、アタッチメント部30から閉塞部33が分離された状態の構成を、アタッチメント部30Aという。
吸音部35における円柱形状の部分は、主管部10と外形が同様の形状である。そのため、吸音部35が位置していた領域に形成される空間は、主管部10についても挿入可能である。そのため、開口部31Upは、主管部10が挿入される挿入口としても用いることができる。
図11は、図6とは異なる向きにアタッチメント部30Aを装着した状態を説明する図である。図12は、図11における矢視D−D方向から見た断面図である。
図11、図12に示す例においては、開口部31Upに主管部10が挿入されて、アタッチメント部30Aが主管部10に装着された状態を示している。この状態においては、アタッチメント管31の開口部31Lpは、主管部10の開口方向D1と同じ方向に開口している。一方、アタッチメント管31の開口部31Upは、主管部10により塞がれている。このように、タッチメント管31の開口部31Lpが演奏者とは反対側を向いて開口しているため、演奏者によって吹き込まれた息に応じて発音された音が、演奏者の正面にいる聴取者にとって聞き取りやすくなる。
図12(a)と図12(b)とは、主管部10の挿入量が異なり、図12(b)に示す図は、図12(a)に示す図よりも、主管部10が深くまで挿入されている状態を示している。主管部10は、図12(a)に示す例においては、第2取付部36により支持され、図12(b)に示す例においては、さらに第1取付部34によっても支持されている。なお、吸音部35が主管部10より太くてもよく、この場合には、主管部10を開口部31Upに挿入しても、第2取付部36が主管部10に接触せずに主管部10を支持できないことになるが、第1取付部34が主管部10を支持すればよい。
アタッチメント部30Aが主管部10に装着されるときには、主管部10の下流側端部15Lがアタッチメント管31の内部空間に位置するようになっていればよい。アタッチメント管31の内部空間における下流側端部15Lの位置によって、分岐管100における発音に対して、アタッチメント管31の放射特性の与える影響の程度が変化するため、音色を調整することもできる。
このように、本発明の実施形態におけるアタッチメント部30は、分岐管100の主管部10に装着されると、分岐管100における発音に対して、ベル管のような放射特性を付与して放音させることができる。この例においては、演奏者側において聞き取りやすくなるように取り付けられているが、閉塞部33を取り外してアタッチメント部30Aとして用いることにより、演奏者側とは反対側にいる聴取者などに対して聞き取りやすくすることもできる。そのため、主管部10へアタッチメント部30を装着するときの向きによって、音の指向性を変化させることができる。また、アタッチメント管31の内部空間における下流側端部15Lの位置を調節することにより、音色を調整することもできる。
さらに、アタッチメント管31の形状が異なるアタッチメント部を主管部10へ装着すれば、その形状に応じた放射特性での発音が可能となるため、音量、音色、音の指向性などを様々に変化させることができる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態およびその実施例について説明したが、本発明は以下のように、さまざまな態様で実施可能である。
[変形例1]
上述した実施形態においては、アタッチメント管31の一端が大きく広がっている開口部31Lpを有する構成であったが、開口部31Lpを有しないものとし、閉じた形状であってもよい。この場合におけるアタッチメント部30Bの構成について説明する。
図13は、変形例1におけるアタッチメント部30Bの構成を説明する図である。図14は、図13における矢視E−E方向から見た断面図である。
アタッチメント部30Bは、円柱形状のアタッチメント管31Bおよび支持部32Bを有する。アタッチメント部30Bは、実施形態におけるアタッチメント部30Aにおいて、アタッチメント管31の形状が異なっている。アタッチメント管31は、開口部31Lpを有していたが、この例においては、アタッチメント管31Bは開口部31Lpを有していない。そのため、アタッチメント管31Bの内部空間は、アタッチメント管31Bの外部空間(主管部10の内部空間)とは、主管部10の下流側端部15Lにおいてのみ連結されている。
このような状態においては、演奏者から吹きこまれた息がアタッチメント管31Bからは外部に流出しないことになるが、分岐管100は、主管部10以外にも第1副管部21、第2副管部22においても開口しているため、その部分から息を流出させることができる。なお、アタッチメント管31Bの一部に孔部が設けられていてもよい。
図15は、変形例1における孔部31Chが設けられているアタッチメント管31Cの断面図である。この例におけるアタッチメント管31Cは、上述のアタッチメント管31Bにおいて、演奏者から吹きこまれた息を外部に流出させるための孔部31Chが設けられた構成になっている。
このようなアタッチメント部30B、30Cを主管部10に装着することにより、一般的な金管楽器に弱音器(ミュート)を用いた場合のように、分岐管100の発音を弱音化することができる。
[変形例2]
上述した実施形態において、アタッチメント部30が主管部10に装着されるときには、第1取付部34が主管部10を支持していたが、別の構成により支持してもよい。この例においては、主管部10と挿脱可能な管形状の管取付部により、主管部10を支持する構成について説明する。
図16は、変形例2におけるアタッチメント部30Dの構成を説明する図である。アタッチメント部30Dは、実施形態におけるアタッチメント部30の第1取付部34を有していない代わりに、管形状の管取付部37を有している。管取付部37は、内径が主管部10の外径よりわずかに大きく形成され、内部空間に主管部10が挿入できるように構成されている。このように、管取付部37は、一端側が主管部10と挿脱可能に構成され、主管部10が挿入されることで主管部10を支持する。一方、管取付部37の他端側は、第2取付部36に支持され、内部空間には吸音部35が挿入されている。
管取付部37の略中央部分には、複数の流出口37h(単数でもよい)が設けられている。この流出口37hにより、主管部10の内部空間とアタッチメント管31の内部空間とが連結されている。したがって、演奏者により吹き込まれる息は、流出口37hを通過してアタッチメント管31の内部空間に流出(矢印F)し、アタッチメント管31の開口部31Lpから外部に流出する。
この例においては、主管部10が管取付部37に挿入されたときに、主管部10が流出口37hを塞いでしまわないように、ストッパ37s1が設けられている。
アタッチメント部30Dは、実施形態におけるアタッチメント部30と同様に、閉塞部33を取り外し、吸音部35が位置していた領域に形成される空間(管取付部37の内部空間)に主管部10を挿入することにより開口部31Lpの向きを変更することができる。以下の説明において、アタッチメント部30Dから閉塞部33が分離された状態の構成を、アタッチメント部30Eという。
図17は、変形例2における図16とは異なる向きにアタッチメント部30Eを装着した状態を説明する図である。図17に示すように、主管部10が管取付部37に挿入されたときに、主管部10が流出口37hを塞いでしまわないように、ストッパ37s2が設けられている。
なお、上述した流出口37hを主管部10が塞がないようにするために設けられたストッパ37s1、37s2は、設けられていなくてもよいし、別の態様により設けられていてもよい。例えば、管取付部37における管の径を、流出口37hにおける両側で異ならせることにより流出口37hが塞がれないようにしてもよい。
図18は、変形例2における管取付部37が図16に示す構成と異なる場合のアタッチメント部30Fの構成を説明する図である。図19は、図18とは異なる向きにアタッチメント部30Gを装着した状態を説明する図である。
なお、アタッチメント部30Gは、アタッチメント部30Fから閉塞部33が分離された状態の構成をいう。
図18に示すように、管取付部37Fは、流出口37Fhが位置する管取付部37F2、その両側に位置する管取付部37F1、37F3はそれぞれ、管の径が異なっている。管取付部37F1の径は、上述の管取付部37と同様の径である。管取付部37F2の径は、管取付部37F1の径より小さく、管取付部37F3の径は、さらに小さい。管取付部37F3は、その外径が主管部10の内径よりもわずかに小さく、主管部10の内部空間に挿入されることで主管部10を支持する。このとき、管取付部37F2と管取付部37F3との管の径(外径)の違いが、主管部10によって流出口37hが塞がれないようにするためのストッパとなっている。
一方、図19に示すように、主管部10が管取付部37F1に挿入されている場合には、管取付部37F1と管取付部37F2との管の径(内径)の違いが、主管部10によって流出口37Fhが塞がれないようにするためのストッパとなっている。
このように、主管部10によって流出口37Fhが塞がれないようにするためのストッパは様々な態様で実現可能である。
なお、図18、図19に示す例においては、管取付部37F3は、管取付部37F2より内径および外径が小さくなっていたが、管取付部37F1と同様に、内径および外径が大きくなっていてもよい。また、取付部37F1は、管取付部37F2より内径および外径が大きくなっていたが、管取付部37F3と同様に、内径および外径が小さくなっていてもよい。
[変形例3]
上述した実施形態において、分岐管楽器1は、一般的なトランペットのベルを有するベル管部分が分岐管100により置き換えられた構造をしていたが、トランペット以外、例えば、トロンボーンであってもよい。この場合の分岐管楽器1Aを用いた管楽器1000Aについて、図20を用いて説明する。
図20は、変形例3における管楽器1000Aの構成を説明する図である。管楽器1000Aは、分岐管楽器1Aと、分岐管楽器1Aに着脱可能に取り付けられたアタッチメント部30とを有する。分岐管楽器1Aは、一般的なトロンボーンのベルを有するベル管部分が、主管部10A、第1副管部21Aおよび第2副管部22Aを有する分岐管100Aにより置き換えられた構造をしている。そして、アタッチメント部30は、主管部10Aの下流側に装着されている。
このように、分岐管楽器は、トランペット、トロンボーンなどの金管楽器のベル管部分が分岐管により置き換えられたものであればよい。
[変形例4]
上述した実施形態においては、アタッチメント部30は、主管部10に装着されていたが、第1副管部21または第2副管部22に装着されてもよい。すなわち、アタッチメント部30が装着される管体(接続管体)は、分岐管100を構成するいずれの管体であってもよい。
図21は、変形例4における管楽器1000Bの構成を説明する図である。管楽器1000Aは、分岐管楽器1Bと、分岐管楽器1Bに着脱可能に取り付けられたアタッチメント部30とを有する。分岐管楽器1Bにおける分岐管100Bは、主管部10B、第1副管部21Bおよび第2副管部22Bを有している。第1副管部21Bは、下流側が主管部10Bの下流側の方向(演奏者から離れる方向)に曲がり、その下流側の部分にアタッチメント部30が装着されている。この例においては、第1副管部21Bが演奏者から離れる方向に曲がっているため、アタッチメント部30が装着されたときにアタッチメント管31は、演奏者の方向に開口することになる。第1副管部21Bが演奏者側に曲がっている場合には、アタッチメント部30Aを装着することにより演奏者側にアタッチメント管31が開口することになる。
また、分岐管楽器が主管部に音孔を有する木管楽器である場合には、音孔よりも下流側においてアタッチメント部30を装着することの効果がほとんど無いため、副管部に装着することが望ましい。
図22は、変形例4において、木管楽器を用いた管楽器1000Cの構成を説明する図である。管楽器1000Cは、木管楽器を用いた分岐管楽器1Cと、分岐管楽器1Cに着脱可能に取り付けられたアタッチメント部30とを有する。分岐管楽器1Cにおける分岐管100Cは、マウスピース51C、第1主管部10C1、第2主管部10C2および第1副管部21Cを有している。第2主管部10C2は、一般的なフルートのうち、マウスピース部分を取り外し、音孔の開閉により音高を調整する音高調整部41Cを有する管体に対応する。第1主管部10C1は、第2主管部10C2のマウスピースが位置していた側に接続されている。第1主管部10C1および第2主管部10C2により分岐管100Cの主管部10Cを構成する。マウスピース51Cは、一般的なサックスなどにおいて用いられるマウスピースである。主管部10Cのうち、音高調整部41Cの音孔よりも上流側において分岐する第1副管部21Cには、アタッチメント部30が装着されている。
このように、アタッチメント部30は、木管楽器を用いた分岐管楽器1Cにおいても取り付けることができる。
なお、図45に示す従来例として示した構成であっても、ストレート管420にアタッチメント部30を装着することは可能である。
[変形例5]
上述した実施形態においては、アタッチメント部30における閉塞部33を取り外してアタッチメント部30Aとすることにより、アタッチメント管31の開口部31Lpが主管部10の開口方向と同じ方向を向いて開口するようにしたり、逆方向を向いて開口するようにしたりすることができたが、双方に対応せず、いずれか一方向のみに開口するように構成してもよい。
図23は、変形例5におけるアタッチメント部30Hの構成を説明する図である。アタッチメント部30Hは、実施形態におけるアタッチメント部30の支持部32がなく、また閉塞部33に代えてこれを分離できない閉塞部33Hとなっている。閉塞部33Hは、アタッチメント管31と接続され、内部に吸音部35Hを有している。
このように、アタッチメント部は、アタッチメント管31の開口部31Lpが主管部10の開口方向とは逆方向にのみ開口するようになっていてもよい。
[変形例6]
上述した実施形態においては、アタッチメント管31は、ベル形状、テーパ形状など一方向に広がった形状になっていたが、イングリッシュホルンの先端部のように、一部分が膨らんだ形状になっていてもよい。
図24は、変形例6におけるアタッチメント部30Jの構成を説明する図である。アタッチメント部30Jは、実施形態におけるアタッチメント部30のアタッチメント管31とは形状が異なるアタッチメント管31Jを有する。アタッチメント管31Jは、中央部分が大きく膨らみ、開口部31Lpに向けて窄まっている。なお、第1取付部34Jについても、アタッチメント管31Jの形状に応じて、実施形態における第1取付部34とは形状が異なっている。
このような形状のアタッチメント管31Jを有するアタッチメント部30Jを主管部10に装着することにより、一方向に広がった形状のアタッチメント管である場合とは異なった音色での発音をさせることもできる。
[変形例7]
上述した実施形態においては、連結部分P1は、連結部分P2より上流側であったが、主管部10の開口端部から管軸方向に沿った距離が概ね一致した位置に設けられていてもよい。
図25は、変形例7における分岐管100aの構造を説明する断面図である。分岐管100aは、主管部10a、主管部10aと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21a、および主管部10aと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22aを有する。連結部分P1、P2は、主管部10aの開口端部から管軸方向に沿った距離が同じ位置であり、互いに対向した位置に設けられている。このように、第1副管部と第2副管部との位置関係は、上流、下流の位置関係でなくても、様々な位置関係にすることができる。
[変形例8]
上述した実施形態においては、主管部10に連結される管体は、第1副管部21および第2副管部22の2つの管体であり、3つの管体から分岐管100が構成されていたが、さらに多くの管体が連結されてもよい。3つの管体が主管部10bに連結され、4つの管体から分岐管100bが構成されている例を図26に示す。
図26は、変形例8における分岐管100bの構造を説明する断面図である。分岐管100bは、主管部10b、主管部10bと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21b、主管部10bと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22b、および主管部10bと内部空間が連結部分P3で連結された第3副管部23bを有する。このように、分岐管は、4つ以上の管体が連結され、演奏者が吹き込んだ息が分岐する連結部分を3つ以上有していてもよい。
また、変形例8における構成を変形例7に示す例のようにして、3つ以上の連結部分が主管部10bの開口端部から管軸方向に沿った距離が同じ位置に設けられていてもよい。この場合の構成について図26を用いて説明する。
図27は、図26とは別の構造の変形例8における分岐管100cの構造を説明する図である。分岐管100cにおける第1副管部21c、第2副管部22cおよび第3副管部23cは、主管部10cの開口端部から管軸方向に沿った距離が同じ位置が連結部分となるように設けられている。このように、一の管体に連結される管体が3つ以上であっても、これらの管体の位置関係は、様々な位置関係にすることができる。
[変形例9]
上述した実施形態においては、主管部10に第1副管部21および第2副管部22が連結され、連結部分P1、P2が主管部10の側面に設けられていたが、2つの連結部分P1、P2が別々の管体の側面に設けられていてもよい。
図28は、変形例9における分岐管100dの構造を説明する断面図である。分岐管100dは、主管部10d、主管部10d側面の連結部分P1で内部空間が連結された第1副管部21d、および第1副管部21d側面の連結部分P2で内部空間が連結された第1副副管部24dを有する。このように、主管部10dに流入する演奏者の息が分岐して第1副管部21dに流入し、第1副管部21dに流入した演奏者の息が分岐して第1副副管部31dに流入するように、それぞれの管体が連結されていてもよい。
[変形例10]
上述した実施形態においては、第1副管部21及び第2副管部22は真っ直ぐなストレート管であったが、曲がったストレート管であってもよい。
図29は、変形例10における分岐管100eの構造を説明する断面図である。分岐管100eは、主管部10e、主管部10eと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21e、および主管部10eと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22eを有する。この例においては、第1副管部21eおよび第2副管部22eともに、分岐して流入した息が主管部10eの下流側の方向に流れるように、主管部10eの管軸方向に沿って曲がっている。なお、第1副管部21eおよび第2副管部22eは、図29に示す方向とは反対方向、または主管部10eの管軸方向に沿わない方向に曲がっていてもよく、互いに異なる方向に曲がっていてもよい。曲がっている箇所は第1副管部21eおよび第2副管部22eの主管部10eとの連結部分近傍からだけでなく、管体の途中部分であってもよい。曲がっている箇所は複数であってもよいし、管体が螺旋状になるように曲がっていてもよい。
なお、分岐管100eにおいて、主管部10eは、第1副管部21eおよび第2副管部22eと同様に、様々な形状に曲がっていてもよい。また、主管部10eが曲がった形状であり、第1副管部21eおよび第2副管部22eが真っ直ぐな形状であってもよい。
[変形例11]
上述した変形例3においては、第1副管部21dに流入した演奏者の息は、第1副管部21dを流れる方向はそのままに、第1副副管部24dへ分岐した息の流れる方向だけが変わっていたが、分岐した双方の息の流れる方向が変わるようにしてもよい。
図30は、変形例11における分岐管100fの構造を説明する断面図である。分岐管100fは、主管部10f、主管部10fと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21f、および第1副管部21fと内部空間が連結部分P2で連結された第1副副管部24fを有する。図30に示すように、主管部10fに流入した演奏者の息が連結部分P1において垂直方向に分岐して第1副管部21fに流入する。第1副管部21fに流入した演奏者の息は、さらに連結部分P2において垂直方向に分岐して第1副副管部24fに流入する。この連結部分P2における分岐後の第1副管部21fに流入した息は、第1副副管部31に流入した演奏者の息の方向とは逆の方向になっている。このように、分岐元の管体(この例においては第1副管部21f)が分岐先の管体(この例においては第1副副管部31f)との連結部分において流入する息の向きを変えるように曲がっていてもよい。この例を、実施形態における分岐管100に適用すると、例えば、主管部10が第1副管部21との連結部分において曲がった形状にすればよい。
[変形例12]
上述した実施形態においては、第1副管部21の内部空間は、主管部10とは独立した管体により構成されていたが、主管部10の一部とともに構成されていてもよい。
図31は、変形例12における分岐管100gの構造を説明する断面図である。分岐管100gは、主管部10g、主管部10gと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21g、および主管部10gと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22gを有する。図31に示すように、第1副管部21gの内部空間は、第1副管部21gの管体と主管部10gの管体の一部により構成されている。この例においては、第1副管部21gは、主管部10gの管軸方向からみて主管部10gのある角度範囲を覆い、第1副管部21gの内部空間は、主管部10gの表面形状に沿った形状になっている。
なお、第2副管部22gについても、第1副管部21gと同様に構成してもよい。
[変形例13]
上述した変形例12における第1副管部21gが主管部10gの周囲を覆うように構成されていてもよい。
図32は、変形例13における分岐管100hの構造を説明する断面図である。分岐管100hは、主管部10h、主管部10hと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21h、および主管部10hと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22hを有する。第1副管部21hは、主管部10hの一部を覆う形状になっている。この例においては、第1副管部21hは、主管部10hの管軸方向からみて主管部10hの周囲全体を覆い、第1副管部21hの内部空間は、主管部10hの表面形状に沿った形状になっている。
主管部10hは、互いに分離した第1主管部10h1と第2主管部10h2とにより構成され、第1主管部10h1と第2主管部10h2との間に構成される連結部分P1において、主管部10hに流入する演奏者の息が分岐して第1副管部21hに流入する。第1副管部21hは、第1主管部10h1と接続されている。また、第1副管部21hは、内部空間に設けられた支柱を介して第2主管部10h2と接続されている。
図33は、図32における矢視G−G方向から見た断面図である。図33に示すように、第2主管部10h2とその周囲を覆う第1副管部21hとの間に支柱10h3が設けられている。このように、第1主管部10h1と第2主管部10h2とは、この支柱10h3および第1副管部21hを介して接続され、互いに支持する関係となる。
なお、支柱10h3とともに、または支柱10h3に代えて、第1主管部10h1と第2主管部10h2とを接続する支柱を有していてもよい。
[変形例14]
上述した変形例11における第1副管部21fおよび第1副副管部31fを、変形例13に示すように主管部を覆うように構成してもよい。
図34は、変形例14における分岐管100kの構造を説明する断面図である。分岐管100kは、主管部10k、主管部10kと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21k、および第1副管部21kと内部空間が連結部分P2で連結された第1副副管部24kを有する。第1副管部21kと第1副副管部24kとが連結された管体が、主管部10kを覆っている。主管部10kは、互いに分離した第1主管部10k1および第2主管部10k2により構成されている。この例においては、第1副管部21kは、第2主管部10k2の一部を覆う形状になっている。一方、第1副副管部24kは、第1主管部10k1の一部を覆う形状になっている。
第1主管部10k1と第2主管部10k2との間に構成される連結部分P1において、主管部10kに流入する演奏者の息が分岐して第1副管部21kに流入する。また、第1副管部21kと第1副副管部24kとの連結部分P2において、第1副管部21kに流入する演奏者の息が分岐して第1副副管部24kに流入する。
なお、第1副管部21kと第1副副管部24kとが連結された管体と主管部10kとは、変形例13における図33に説明したように、支柱により接続されている。
[変形例15]
上述した実施形態においては、主管部10の側面に他の管体の連結部分P1、P2が設けられていたが、主管部10の内部空間に連結部分が設けられるようにしてもよい。
図35は、変形例15における分岐管100mの構造を説明する断面図である。分岐管100mは、互いに分離した第1主管部10m1と第2主管部10m2とにより構成された主管部10m、第1主管部10m1に接続され、第2主管部10m2との間に形成される内部空間が第1主管部10m1の内部空間と連結部分P1で連結された第1副管部21m、および第2主管部10m2と内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22mを有する。第2主管部10m2は、第1主管部10m1と第1副管部21mとで構成される管体の内部空間に挿入されている。
この場合、主管部10mに流入する演奏者の息は、連結部分P1において分岐して第1副管部21mと第2主管部10m2に流入する。なお、第1副管部21mと主管部10mとは、変形例13における図33に説明したように、支柱により接続されている。
[変形例16]
上述した実施形態においては、第1副管部21および第2副管部22は、ストレート管であったが、テーパ管であってもよいし、ベル形状のように一定の曲率を有した管体であってもよいし、その他の形状の管体であってもよい。また、ストレート管とテーパ管などを組み合わせた管体であってもよいし、他の形状の管体であってもよい。第1副管部21および第2副管部22がテーパ管である場合について、図36を用いて説明する。
図36は、変形例16における分岐管100nの構造を説明する断面図である。分岐管100nは、主管部10n、主管部10nと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21n、および主管部10nと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22nを有する。この例においては、第1副管部21nは、テーパ管であり、開口している下流側の端部251nLに近くなるほど断面積が広がっている。以下、このように下流側で断面積が広がるテーパ管を順テーパ管という。一方、第2副管部22nは、テーパ管であり、開口している下流側の端部252nLに近くなるほど断面積が狭くなっている。以下、このように下流側で断面積が狭くなるテーパ管を逆テーパ管という。
この例においては、第1副管部21nは順テーパ管、第2副管部22nは逆テーパ管であったが、これらは逆の関係であってもよいし、それぞれが順テーパ管であってもよいし、逆テーパ管であってもよい。また、テーパ管の傾斜の程度を示すテーパ率がそれぞれの管体で異なっていてもよい。
また、主管部10nについても、第1副管部21nおよび第2副管部22nと同様に、テーパ管であってもよいし、ベル形状のように一定の曲率を有した管体であってもよいし、その他の形状の管体であってもよい。また、上流側端部18nUから連結部分P1までの管体10n1、連結部分P1から連結部分P2までの管体10n2、および連結部分P2から下流側端部15nLまでの管体10n3がそれぞれ、ストレート管、順テーパ管または逆テーパ管のいずれかにより形成されていてもよい。例えば、管体10n1が順テーパ管であり、管体10n2がストレート管、管体10n3が逆テーパ管で形成されていてもよい。
[変形例17]
上述した実施形態において、分岐管100の一部に開口部が設けられていてもよい。
図37は、変形例17における分岐管100qの構造を説明する断面図である。分岐管100qは、主管部10q、主管部10qと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21q、および主管部10qと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22qを有する。この例においては、開口部thは、第1副管部21qの側面に設けられている。なお、開口部thは、分岐管100qのどの部分に設けられていてもよい。
[変形例18]
上述した実施形態においては、分岐管100は、主管部10に設けられた着脱部18を有していた。分岐管楽器1における着脱部がベル管部分ではなく、抜差管などの両端が他の管体と接続する部分となる場合にも適用できる。この場合には、分岐管が、2つの着脱部を有するようにすればよい。
図38は、変形例18における分岐管100rの構造を説明する断面図である。分岐管100rは、主管部10r、主管部10rと内部空間が連結部分P1で連結された第1副管部21r、および主管部10rと内部空間が連結部分P2で連結された第2副管部22rを有する。主管部10rは、実施形態における着脱部18に対応する着脱部18r1、および着脱部18r1とは反対側の端部、すなわち下流側に設けられた着脱部18r2が設けられている。このように、元となる管楽器の着脱管が2つの着脱部を有する場合には、着脱部18r1および着脱部18r2を有する分岐管100rをこの着脱管に代えて取り付けた分岐管楽器としてもよい。
なお、着脱部18r2は、着脱部18r1のように、主管部10rの外管のようにして構成されるようにしてもよいし、逆に、着脱部18r1は、着脱部18r2のように、主管部10rの一部として構成されるようにしてもよい。また、着脱部18r1または着脱部18r2の一方が、第1副管部21rまたは第2副管部22rに設けられていてもよい。
この場合には、アタッチメント部30は、主管部10rに装着されることはなく、第1副管部21rまたは第2副管部22rに装着されることになる。
[変形例19]
上述した実施形態においては、音高調整部41は、第1副管部21の端部251L、および第2副管部22の端部252Lが開口した状態で、特定の音階を構成する各音高で発音するように構成されていた。音高調整部41は、第1副管部21の管体の一部分に開口している部分があれば、端部251Lが開口せず管体の一部分が開口した状態で、特定の音階を構成する各音高で発音するように構成されていてもよい。
[変形例20]
上述した実施形態においては、第1副管部21および第2副管部22は、管長は変化しなかったが、管長が変化するように構成されてもよい。
図39は、変形例20における分岐管100sの構造を説明する断面図である。分岐管100sは、主管部10s、主管部10sと連結部分P1で連結された第1副管部21s、および主管部10sと連結部分P2で連結された第2副管部22sを有する。この例においては、第1副管部21sは、スライド管213sを有し、管長が変化するように構成されている。このように構成すると、演奏者は、スライド管213sを演奏中に操作して、共鳴特性を変化させることができる。
なお、スライド管で管長を変化させるだけでなく、迂回管と、ピストンバルブまたはロータリーバルブなどのバルブとを用いた構成により管長を変化させてもよい。また、音孔のような開口部を設けて開口部を塞ぐか塞がないかにより管長を変化させてもよい。
これらの構成を主管部10sに適用してもよい。主管部10sに適用した場合には、単に管長を伸ばすだけでなく、第1副管部21sと第2副管部22sとの距離を変化させることもできる。
また、主管部10sの第2副管部22sよりも下流側において管長を変化させることができる構成とすれば、アタッチメント部30の装着によるわずかな共鳴特性の変化分(各倍音の周波数値の変化分など)を補正することもできる。
[変形例21]
上述した実施形態においては、主管部10の断面積は、連結部分P1の上流側と下流側とで断面積が変化していなかったが、変化してもよい。この場合、変形例15に示す場合の他、連結部分P1の上流側における主管部の外周と、下流側における主管部と第1副管部とをあわせた外周とが概ね一致した形状になるように構成されていてもよい。この場合、主管部10の内部空間の断面積が、連結部分P1の上流側と下流側とで異なっている。この場合の例について、図40、図41を用いて説明する。
図40は、変形例21における分岐管100tの構造を説明する断面図である。分岐管100tは、主管部10t、主管部10tと連結部分P1で連結された第1副管部21t、および主管部10tと連結部分P2で連結された第2副管部22tを有する。この例においては、主管部10tは、連結部分P1より上流側の第1主管部10t1と、下流側の第2主管部10t2とにより構成されている。第1主管部10t1は、断面形状が円形である。
図41は、図40における矢視H−H方向から見た断面図である。図41に示すように、第2主管部10t2と第1副管部21tとは、それぞれ断面形状が半円形である。第2主管部10t2の平面部分と第1副管部21tの平面部分とが接触して全体として断面形状が円形となり、第1主管部10t1の断面形状と同じ形状になっている。
なお、連結部分P1の上流側と下流側とで断面積が変化する例について説明したが、他の連結部分(連結部分P2など)においても同様に、上流側と下流側とで断面積が変化するようにしてもよい。また、複数の連結部分において、上流側と下流側とで断面積が変化するようにしてもよい。
[変形例22]
上述した実施形態においては、分岐管100は、連結部分P1、P2の2つの連結部分を有していたが、1つの連結部分だけであってもよい。
[変形例23]
上述した実施形態においては、各管体の断面形状は円形であったが、楕円、多角形など他の形状であってもよい。また、管体の断面形状が管軸方向の位置により異なっていてもよい。なお、管体の断面積が管軸方向に沿って連続的にまたは不連続的に変化するものであってもよい。
[変形例24]
上述した実施形態において、分岐管100を構成する各管体は、それぞれ分離可能に構成されていてもよい。また、各管体がさらに複数の管体に分離可能な構成になっていてもよい。例えば、主管部10は、第1副管部21および第2副管部22と分離可能に構成されていてもよいし、主管部10が複数の管体に分離可能に構成されていてもよい。分離可能に構成されることにより、管体の収納が容易になる。
[変形例25]
上述した実施形態または各変形例においては、各管体の管軸方向は、互いに垂直、または概ね平行の関係であったが、互いの管体の管軸のなす角は0度、90度以外であってもよい。例えば、主管部10の管軸方向に対して第1副管部21の管軸方向が斜め方向に伸びていてもよい。
[変形例26]
上述した変形例4においては、副管部にアタッチメント部30を装着する場合について説明したが、上述した変形例7に示す第1副管部21hのように、主管部10hの周囲を覆うように設けられた副管部からの音を演奏者側に聞こえやすくするようにアタッチメント部を装着した場合の例について説明する。
図42は、変形例26における分岐管100haへのアタッチメント部30Aの取り付け態様を説明する図である。分岐管100haは、変形例7に示す分岐管100hのうち、第2副管部22hに分岐する第2主管部10h2を、第2副管部22hへの分岐がない第2主管部10h2aに代えて構成したものである。図42に示すように、第2主管部10h2aは、アタッチメント部30Aの挿入口にアタッチメント管31の開口部31Lp側から挿入され、第2取付部36によって支持される。これにより、第1副管部21hからの演奏者の息は、演奏者側に開口したアタッチメント管31の開口部31Lpから外部へ流出することになる。
続いて、演奏者とは反対側の聴取者などに聞こえやすくするようにアタッチメント部を装着した場合の例について説明する。
図43は、変形例26における分岐管100haへのアタッチメント部30Kの取り付け態様が図42とは異なる場合について説明する図である。この例におけるアタッチメント部30Kは、図42において説明したアタッチメント部30Aよりも挿入口の径が大きくなるように構成された支持部32Kを有している。図43に示すように、第2主管部10h2aおよび第1副管部21hは、アタッチメント部30Kの挿入口にアタッチメント管31の開口部31Lpとは反対側から挿入され、第2取付部36Kによって支持される。これにより、第1副管部21hからの演奏者の息は、演奏者とは反対側に開口したアタッチメント管31の開口部31Lpから外部へ流出することになる。
[変形例27]
上述した実施形態においては、アタッチメント部30は、分岐管を構成する複数の管体のうちいずれか(主管部または副管部)に装着されていたが、複数の管体に装着されてもよい。例えば、実施形態において、主管部10と第1副管部21とにそれぞれアタッチメント部30が装着されてもよいし、第1副管部21と第2副管部22とにそれぞれアタッチメント部30が装着されてもよい。
1000,1000A,1000B,1000C,1Y,1Z…管楽器、1,1A,1B,1C…分岐管楽器、10,10A,10B,10C,10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10k,10m,10n,10q,10r,10s,10t…主管部、10C1,10h1,10k1,10m1,10t1…第1主管部、10C2,10h2,10h2a,10k2,10m2,10t2…第2主管部、10h3…支柱、15L,15nL…下流側端部、15U,18U,18nU…上流側端部、18,18r1,18r2,85L…着脱部、21,21A,21B,21C,21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h,21k,21m,21n,21q,21r,21s,21t…第1副管部、22,22A,22B,22a,22b,22c,22e,22g,22h,22m,22n,22q,22r,22s,22t…第2副管部、23b,23c…第3副管部、24d,24f,24k…第1副副管部、30,30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,30H,30J,30K…アタッチメント部、31,31B,31C,31J…アタッチメント管、31Ch…孔部、31Up、31Lp…開口部、32,32B,32K…支持部、33,33H…閉塞部、34…第1取付部、35,35H…吸音部、36,36K…第2取付部、37,37F,37F1,37F2,37F3…管取付部、37s1,37s2…ストッパ、37h,37Fh…流出口、41,41C…音高調整部、51,51C,51Y,51Z…マウスピース、81…音高調整管、100,100A,100B,100a,100b,100c,100d,100e,100f,100g,100h,100ha,100k,100m,100n,100q,100r…分岐管、213s…スライド管、251L,251nL,252L,252nL…端部、400Y,400Z…管体、410,420…ストレート管、450…テーパ管

Claims (14)

  1. 連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管と、
    前記管体とは形状が異なるアタッチメント管、および当該アタッチメント管を前記複数の管体のいずれかの接続管体に着脱可能に取り付けるための取付部を有するアタッチメント部と
    を具備し、
    前記アタッチメント管の内部空間と前記接続管体の内部空間とは、当該接続管体の開口端において連結され、
    当該接続管体の前記開口端側の外面と、前記アタッチメント管の内面との間には間隙があり、
    前記接続管体が形成する内部空間の前記開口端における断面は、前記アタッチメント管が形成する内部空間の当該開口端を含む断面より面積が小さい
    ことを特徴とする管楽器。
  2. 前記アタッチメント管は、前記接続管体の開口方向とは逆向きに開口した開口部を有する管形状であり、当該開口方向が閉塞部によって塞がれ、
    前記接続管体からの気体を前記開口部から流出させるための流路が、当該接続管体の外面と前記アタッチメント管の内面との間に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の管楽器。
  3. 前記取付部は、前記接続管体の外面と前記アタッチメント管の内面との間の領域の一部に前記流路が形成されるように、前記アタッチメント管の内面に設けられ、当該接続管体と当該アタッチメント管とに挟まれることにより、当該接続管体に当該アタッチメント管を取り付ける
    ことを特徴とする請求項2に記載の管楽器。
  4. 前記取付部は、管形状であり、一端側が前記接続管体と挿脱可能に構成され、他端側がアタッチメント管の閉塞部によって塞がれた部分と接続され、当該接続管体からの気体を前記流路に流出させるための流出口を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の管楽器。
  5. 前記取付部は、挿し込まれた前記接続管体が前記流出口を塞がないようにするためのストッパを有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の管楽器。
  6. 前記閉塞部は、前記アタッチメント管と着脱可能に構成され、
    前記アタッチメント管は、前記閉塞部を取り外すと、当該閉塞部が取り付けられていた位置に前記接続管体が挿入可能な挿入口が開口し、
    前記取付部は、前記開口部が前記接続管体の開口方向を向いて開口するように当該接続管体が前記挿入口から挿入された状態で、前記アタッチメント管を当該接続管体に取り付ける
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の管楽器。
  7. 前記閉塞部は、前記接続管体側に吸音材を有している
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の管楽器。
  8. 前記アタッチメント管の内部空間は、当該アタッチメント管の外部空間とは前記接続管体の開口端においてのみ連結されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の管楽器。
  9. 連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管に装着されるアタッチメントであって、
    一端側が開口した開口部を有し、他端側が閉塞部によって塞がれたアタッチメント管と、
    前記アタッチメント管の内面に設けられ、前記複数の管体のいずれかの接続管体に前記アタッチメント管を着脱可能に取り付けるための取付部と
    を具備し、
    前記アタッチメント管が前記接続管体に取り付けられた状態においては、
    前記閉塞部は、当該接続管体の開口方向に位置し、
    当該アタッチメント管の開口部は、当該開口方向とは逆向きに開口し、
    前記取付部は、当該接続管体からの気体を当該開口部から流出させる流路を、当該接続管体の外面と当該アタッチメント管の内面との間の一部の領域に形成する
    ことを特徴とするアタッチメント。
  10. 連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管に装着されるアタッチメントであって、
    一端側が開口した開口部を有し、他端側が閉塞部によって塞がれたアタッチメント管と、
    一端側が前記複数の管体のいずれかの接続管体と挿脱可能な管形状であり、他端側がアタッチメント管の閉塞部によって塞がれた部分と接続され、当該接続管体からの気体を流出させるための流出口を有する取付部と
    を具備し、
    前記アタッチメント管が前記接続管体に取り付けられた状態においては、
    前記閉塞部は、当該接続管体の開口方向に位置し、
    当該アタッチメント管の開口部は、当該開口方向とは逆向きに開口し、
    前記流出口から流出する気体を当該開口部から流出させる流路が、当該接続管体の外面と当該アタッチメント管の内面との間に形成される
    ことを特徴とするアタッチメント。
  11. 前記取付部は、挿し込まれた前記接続管体が前記流出口を塞がないようにするためのストッパを有する
    ことを特徴とする請求項10に記載のアタッチメント。
  12. 前記閉塞部は、前記アタッチメント管と着脱可能に構成され、
    前記アタッチメント管は、前記閉塞部を取り外すと、当該閉塞部が取り付けられていた位置に前記接続管体が挿入可能な挿入口が開口し、
    前記取付部は、前記開口部が前記接続管体の開口方向を向いて開口するように当該接続管体が前記挿入口から挿入された状態で、前記アタッチメント管を当該接続管体に取り付ける
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のアタッチメント。
  13. 前記閉塞部は、前記接続管体側に吸音材を有している
    ことを特徴とする請求項乃至請求項12のいずれかに記載のアタッチメント。
  14. 連結部分により内部空間が連結された複数の管体を有し、一の前記管体に流入する気体が、前記連結部分において他の前記管体に分岐して流入する分岐管に装着されるアタッチメントであって、
    前記複数の管体のいずれかの接続管体とは形状が異なるアタッチメント管と、
    前記アタッチメント管を当該接続管体に着脱可能に取り付けるための取付部と
    を具備し、
    前記アタッチメント管が前記接続管体に取り付けられた状態においては、
    当該アタッチメント管の内部空間は、当該アタッチメント管の外部空間とは当該接続管体の開口端においてのみ連結され、
    当該接続管体が形成する内部空間の前記開口端における断面は、当該アタッチメント管が形成する内部空間の当該開口端を含む断面より面積が小さい
    ことを特徴とするアタッチメント。
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