JP5857334B2 - 上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体及び上皮性卵巣癌判定方法 - Google Patents
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Description
(1)配列番号1で示すアミノ酸配列からなるポリペプチドの一部をエピトープとして認識する上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体。
(2)モノクローナル抗体である、(1)に記載の抗体。
(3)国際受領番号がFERM ABP-11496、FERM ABP-11497、FERM ABP-11498又はFERM ABP-11499であるハイブリドーマにより産生される、(2)に記載の抗体。
(5)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の抗体又は(4)に記載の組換え抗体の断片であって、MGAT5Bを特異的に認識する活性を有する上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体断片。
(6)前記(2)に記載の抗体を産生するハイブリドーマ。
(7)国際受領番号がFERM ABP-11496である、(6)に記載のハイブリドーマ。
(8)国際受領番号がFERM ABP-11497である、(6)に記載のハイブリドーマ。
(9)国際受領番号がFERM ABP-11498である、(6)に記載のハイブリドーマ。
(10)国際受領番号がFERM ABP-11499である、(6)に記載のハイブリドーマ。
(12)前記MGAT5Bポリペプチド断片の定量検出結果においてMGAT5Bポリペプチド断片の定量値が所定の値以上であった場合、その被験者は上皮性卵巣癌に罹患している可能性が高いと判定する、(11)に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
(13)前記MGAT5Bポリペプチド断片が配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドの全部又は一部である、(11)又は(12)に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
(14)MGAT5Bポリペプチド断片を(1)〜(3)のいずれかに記載の抗体、(4)に記載の組換え抗体及び(5)に記載の抗体断片からなる群より選択される少なくとも1つの抗体、組換え抗体及び/又は抗体断片を用いて検出する、(11)〜(13)のいずれかに記載の上皮性卵巣癌判定方法。
(15)MGAT5Bポリペプチド断片上の異なるエピトープを認識する2つの抗体、組換え抗体及び/又は抗体断片を用いる、(14)に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
(16)前記試料が、体液、腹腔洗浄液又は組織である、(11)〜(15)のいずれかに記載の上皮性卵巣癌判定方法。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2011-163323号の明細書及び/又は図面に記載される内容を包含する。
1−1.定義及び構成
本発明の第1の実施形態は、上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体である。本発明の抗体は、上皮性卵巣癌マーカーを検出するために用いる抗体であって、上皮性卵巣癌マーカーに含まれるエピトープを認識し、それに特異的に結合することを特徴とする。
本発明の抗MGAT5B抗体、すなわち抗MGAT5Bポリクローナル抗体及び抗MGAT5Bモノクローナル抗体、又は抗MGAT5Bモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマは、以下に記載する方法によって作製することができる。ただし、下記方法に限定されるものではなく、当該分野で公知の他のあらゆる方法を用いて作製することもできる。
免疫原としての上皮性卵巣癌マーカーを調製する。本発明において免疫原として使用可能な上皮性卵巣癌マーカーは、例えば、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するヒトMGAT5Bポリペプチド断片の全部又は一部、あるいはその変異体のポリペプチド断片の全部又は一部である。
MGAT5B cDNAは、公知の技術、例えば、cDNAクローニング法によって調製することができる。具体的には、まず、ヒトcDNAライブラリーを作製する。ヒトcDNAライブラリーは、MGAT5B遺伝子等を発現するヒト線維芽細胞(neuroblastoma cell line SK-N-SH)等から常法に基づいて総RNAを抽出した後、オリゴdTセルロースカラムで処理してポリA(+)RNAを回収し、それを鋳型としてRT-PCR法によって作製することができる。この他、市販のヒトcDNAライブラリーを利用してもよい。
次に、上記得られたMGAT5B cDNAクローンを発現ベクターに組み込む。具体的には、例えば、プラスミド又はウイルスを利用した発現ベクターが挙げられる。発現ベクターは、発現宿主に応じて、大腸菌用発現ベクター(例えば、pET21α系、pGEX4T系、pUC118系、pUC119系、pUC18系、pUC19系)、枯草菌由来発現ベクター(例えば、pUB110系、pTP5系)、酵母由来発現ベクター(例えば、YEp13系、YEp24系、YCp50系)、昆虫細胞用発現ベクター(例えば、バキュロウイルス)、動物細胞用発現ベクター(例えば、pA1-11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RSV、pcDNAI/Neo)を利用することができる。発現ベクターは、通常、調節エレメントとして、例えば、プロモータ、ターミネータ、エンハンサ、ポリアデニル化シグナル、複製開始点、選択マーカー等を含むことができる。また、目的のcDNA断片のクローニング用として、マルチクローニング部位や、精製を容易にするための標識ペプチド(タグ)との融合ポリペプチドとして発現するように、cDNA断片の挿入部位の5’末端側又は3’末端側にタグ配列を有するものを用いてもよい。さらに挿入部位の5’末端側に分泌シグナル配列をコードする配列を有するものを用いてもよい。これによって細胞外に発現した成熟ポリペプチドを分泌させることができる。このような発現ベクターや他の発現系は、各メーカー(タカラバイオ社、第一化学薬品、Agilent Technologies社、Merck社、Qiagen社、Promega社、Roche Diagnostics社、Life Technologies社、GE Healthcare社等)から有用な製品が市販されているので、それらを利用してもよい。MGAT5B cDNAを発現ベクターに挿入するには、精製されたMGAT5B cDNAを適当な制限酵素で切断し、発現ベクター側の対応する適当な制限部位に挿入してベクターと連結させればよい。必要に応じて、発現ベクターに組み込む前に、適当なプラスミド等を用いてMGAT5B cDNAをサブクローニングしてもよい。
続いて、得られたMGAT5B発現系(例えば、MGAT5B発現ベクター)を宿主細胞に導入し、免疫原である目的のMGAT5Bポリペプチド断片を発現させる。
次に、宿主細胞内で生産されたMGAT5Bポリペプチド断片を、細胞内又は培養上清から回収する。生産されたMGAT5Bポリペプチド断片が菌体内又は細胞内に蓄積される場合には、その菌体又は細胞を破砕してタンパク質を抽出する。また、MGAT5Bポリペプチド断片が菌体外又は細胞外に生産される場合には、培養液をそのまま使用するか、遠心分離等により菌体又は細胞を除去し、上清を使用すればよい。その後、一般的なタンパク質の精製方法を用いることによって、MGAT5Bポリペプチド断片を単離精製することができる。MGAT5Bポリペプチド断片が標識ペプチド(タグ)との融合ペプチドとして発現する場合には、例えば、各標識ペプチドに適したアフィニティークロマトグラフィー法を利用すればよい。また、標識ペプチドのないMGAT5Bポリペプチド断片として発現する場合には、例えば、硫酸アンモニウム塩析法、ゲルクロマトグラフィー法、イオン交換クロマトグラフィー法、疎水性クロマトグラフィー法、等電点クロマトグラフィー法等を利用すればよい。あるいは、前記二以上の精製方法を適宜組み合わせて単離精製することもできる。
得られたMGAT5Bポリペプチド断片を免疫原として、該ポリペプチドを特異的に認識する抗MGAT5Bポリクローナル抗体を得ることができる。
抗MGAT5Bモノクローナル抗体の作製は、ケラー&ミルシュタインの方法で調製することができる(Nature 256:495-497 (1975))。例えば、前記免疫した動物から得られる抗体産生細胞と、骨髄腫(ミエローマ)細胞との細胞融合によりハイブリドーマを調製し、得られたハイブリドーマから抗MGAT5Bモノクローナル抗体を産生するクローンを選択することにより調製することができる。以下で、具体例を挙げて説明するが、本発明の抗体の作製は、以下の方法に限定されるものではない。
まず、上記免疫したマウスから抗体産生細胞を採取する。採取は、最終免疫の日から2〜5日後が好ましい。抗体産生細胞としては、脾細胞、リンパ節細胞、末梢血細胞等が挙げられるが、脾細胞又は局所リンパ節細胞が好ましい。マウスからの抗体産生細胞の採取方法は、当該分野で公知の技術に従って行えばよい。
続いて、抗体産生細胞と骨髄腫(ミエローマ)細胞との細胞融合を行うことで、抗MGAT5Bモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマを作製することができる。
抗MGAT5Bモノクローナル抗体は、慣用的技術によって回収可能である。例えば、樹立したハイブリドーマから回収する方法として、通常の細胞培養法又は腹水形成法等を採用することができる。細胞培養法においては、抗MGAT5Bモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを10%FBS含有RPMI1640培地、MEM培地又は無血清培地等の動物細胞培養培地中で、例えば、37℃、5%CO2濃度で2〜10日間培養し、その培養上清から抗体を取得する。腹水形成法の場合は、ミエローマ細胞由来の哺乳動物と同種系動物(上記方法の場合は、マウス)の腹腔内に抗MGAT5Bモノクローナル抗体産生ハイブリドーマを約1000万個投与し、該ハイブリドーマを大量に増殖させる。そして、1〜2週間後に腹水又は血清を採取することによって、回収できる。このような方法によって、前述の抗MGAT5Bモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの具体例として挙げた、GT131-2、GT131-7、GT131-12及びGT131-18からも、それぞれ「GT131-2抗体」、「GT131-7抗体」、「GT131-12抗体」及び「GT131-18抗体」を得ることができる。
本発明の抗MGAT5B抗体、後述する上皮性卵巣癌マーカー検出用組み換え抗体及び/又は上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体断片は、上皮性卵巣癌マーカーと特異的に反応するため、上皮性卵巣癌検出試薬における有効成分として用いることができる。この検出試薬を用いて、被験者から採取した試料中に含まれる上皮性卵巣癌マーカーを検出することによって、被験者の上皮性卵巣癌の罹患を判定することもできる。
本発明の抗MGAT5B抗体は、上皮性卵巣癌マーカーである糖転移酵素MGAT5Bのゴルジ体内領域を特異的に認識し、結合することができる。したがって、本発明の抗MGAT5B抗体を用いることで、被験者の試料から上皮性卵巣癌マーカーを効率的に検出できる。
2−1.定義及び構成
本発明の第2の実施形態は、上皮性卵巣癌マーカー検出用組換え抗体である。本発明の組換え抗体は、第1実施形態に記載の上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体における対応する軽鎖相補鎖決定領域(CDR:Complementarity determining region)及び重鎖CDRを少なくとも一組含むことを特徴とする。本明細書では、「上皮性卵巣癌マーカー検出用組換え抗体」をしばしば「抗MGAT5B組換え抗体」と表記する。
抗MGAT5B組換え抗体は、第1実施形態で作製された抗MGAT5B抗体を用いて、当該分野で公知のDNAクローニング技術によって作製すればよい。例えば、上記それぞれで引用した文献の他にも、Sambrook, J. et. al., (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual Second Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New Yorkを参照することができる。
本発明の抗MGAT5B組換え抗体は、第1実施形態の抗MGAT5B抗体と同様に、上皮性卵巣癌マーカーである糖転移酵素MGAT5Bのゴルジ体内領域を特異的に認識し、結合することができる。したがって、本発明の抗MGAT5B組換え抗体を用いることで、被験者の試料から上皮性卵巣癌マーカーを効率的に検出できる。
3−1.定義及び構成
本発明の第3の実施形態は、上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体断片である。
本発明の上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体断片は、第1実施形態の抗MGAT5B抗体と同様に、上皮性卵巣癌マーカーである糖転移酵素MGAT5Bのゴルジ体内領域を特異的に認識し、結合することができる。したがって、本発明の上皮性卵巣癌マーカー検出用抗体断片を用いることで、被験者の試料から上皮性卵巣癌マーカーを効率的に検出できる。
本発明の第4の実施形態は、上皮性卵巣癌判定方法である。本発明の上皮性卵巣癌判定方法は、被験者由来の試料中に存在する上皮性卵巣癌マーカーを定量的及び/又は定性的に検出し、その検出結果に基づいて、その被験者における上皮性卵巣癌の罹患の有無を判定する。
本明細書において「被験者」とは、本発明の方法において検査に供される者、すなわち後述する試料を提供する者をいう。好ましい被験者は、上皮性卵巣癌に罹患しているおそれがある者又は上皮性卵巣癌患者である。なお、本明細書において、「健常者」とは、上皮性卵巣癌に関して健常である広義の健常者、すなわち、上皮性卵巣癌非罹患者をいう。したがって、上皮性卵巣癌に罹患していなければ、他の疾患、例えば、胃癌や子宮癌等に罹患している者であっても構わない。好ましくはいずれの疾患にも罹患していない狭義の健常者、すなわち健康者である。
試料中の上皮性卵巣癌マーカーを検出する方法は、ポリペプチドである当該マーカーを検出できる公知の方法であれば、いずれの方法を用いてもよい。好ましくは上皮性卵巣癌マーカーを特異的に認識して、それに結合する抗体を用いる免疫学的反応を利用した検出方法(免疫学的検出法)である。
被験者の上皮性卵巣癌罹患の判定は、上記被験者由来の試料中に存在する上皮性卵巣癌マーカーを定量的及び/又は定性的に検出し、その検出結果に基づいて行う。
1.免疫原の選択と調製
免疫原となるMGAT5B遺伝子は、公知糖転移酵素全186種について卵巣癌細胞株RMG-I、RMG-II、RMG-V(以上明細胞性)、RMUG-S(粘液性)と末梢血細胞、大腸、肝臓、胃の正常組織の転写産物をリアルタイムPCR法にて解析することによって選択された。具体的には、卵巣癌細胞株と正常組織それぞれの転写量について、平均値の比較、及び最大値の比較による順位付けを行い、上位の糖転移酵素を卵巣癌マーカー候補として選択した。MGAT5Bは、そのうちの一つであり、平均値及び最大値がいずれも1位であり正常組織と比較して卵巣癌細胞で著しく転写量が多い。またGAT(平均値14位及び最大値13位)及びβ1,3-ガラクトース転移酵素4(平均値32位及び最大値17位)よりも高位であったことから、卵巣癌に特異的な有力マーカー候補として選択された。
上記で調製した免疫原である可溶型MGAT5Bポリペプチド断片50μgを0.1mLの生理食塩水に溶解した後、フロイント完全アジュバント0.1mLを加えて充分に混合し、エマルションを調製した。0.2mLのエマルションを、Balb/cマウス(9週齢雌)の背面皮下に注射した。初回免疫から1週間後に、0.05mLの生理食塩水に25μgの免疫原を溶解した免疫原溶液に0.05mLのアルミニウムアジュバントを加え、十分に混合したエマルションを前記マウスの腹腔内に注射した。さらに、初回免疫から4週間後に生理食塩水0.1mLに免疫原50μgを溶解したものを、また初回免疫から5週間後に生理食塩水0.05mLに免疫原25μgを溶解したものを、それぞれ腹腔内に注射した。
ハイブリドーマ培養上清中の抗体の検索は、上記「1.免疫原の選択と調製」で調製したMGAT5Bポリペプチド断片を抗原として、ELISA法を用いて検証した。まず、抗原をPBS中1μg/mLの濃度でELISA用マイクロタイタープレートに吸着させ、5%スクロース及び5%Tween20含有PBSにてブロッキングした後、ハイブリドーマ培養上清を反応させた。さらに、ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン抗体を反応させ、基質として3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)を用いて450nmにおける吸光度を測定することにより目的の抗体を検出した。その結果、合計18個のウェルで抗体産生ハイブリドーマが得られた。これらのハイブリドーマは、HAT培地からアミノプテリンを除いたHT培地に移し、さらに10%FBS含有RPMI1640培地に移して培養した。
具体的には、10%FBS含有RPMI1640培地中でハイブリドーマを100mLまで展開し、対数増殖期に回収した。2%FBS、ITS-A(10mg/Lインスリン、6.7mg/Lセレン酸ナトリウム、5.5mg/Lトランスフェリン、11.0mg/Lピルビン酸ナトリウム)含有RPMI1640培地500mLに分散させて、ローラーボトルによる回転培養を行った。回転培養開始2日目〜4日目にITS-A含有RPMI1640培地でさらに2倍希釈し10日目〜14日目まで維持した。最終的に、ローラーボトル2本で1Lの1%FBS、ITS-A含有RPMI1640培地由来の培養上清を得た。遠心と濾過により細胞を除去した後、NaCl、グリシン、アジ化ナトリウム及び水酸化ナトリウムを添加して、3M NaCl、1.5Mグリシン、0.1%アジ化ナトリウム含有pH8.9となるよう培養上清を調製した。その後、同じ緩衝液(3M NaCl、1.5Mグリシン、0.1%アジ化ナトリウム含有pH8.9)で平衡化したプロテインAセファロースアフィニティカラム4mL(GE Healthcare社)を通し抗体を結合させた。次に、カラムをカラムの20倍量の上記緩衝液で洗浄後、pH6.0の0.1%アジ化ナトリウム含有0.1Mクエン酸緩衝液で溶出し、フラクションコレクターでピークを分画した。分画したピーク画分は回収後50%飽和硫酸アンモニウムで塩析し、遠心分離後の沈殿物を0.15M NaCl、0.1%アジ化ナトリウム含有pH8.0の50mMトリス緩衝液で溶解した。このようにして、ハイブリドーマ6個についてそれぞれ約10〜40mgの精製IgGを得た。
実施例1で得たハイブリドーマ由来の抗MGAT5Bモノクローナル抗体(GT131-12抗体、GT131-18抗体)の抗原特異性について検証した。
実施例1で得たFLAG-MGAT5Bポリペプチド断片を10ng、及び該断片から酵素処理によってFLAGタグを切断したMGAT5Bポリペプチド断片を10ng、複数の健常者から得た血清を混合した健常者プール血清から免疫グロブリン及びアルブミンを除去した血清を1μL、健常者プール血清を0.5μLをそれぞれSDS-PAGE還元条件下で10%ポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動し、PVDF膜に転写した。5%スキムミルク含有PBSでブロッキング後、精製MGAT5Bモノクローナル抗体(1μg/mL)と室温で90分反応させた。洗浄後、二次抗体としてHRP標識抗マウスIgG抗体(GE Healthcare社)と混合して室温で60分反応させた。洗浄後、ウェスタンブロッティング検出試薬(Perkin Elmer社)により化学発光にて検出した。
結果を図1に示す。GT131-12抗体及びGT131-18抗体は、いずれもFLAG-MGAT5Bポリペプチド断片及びFLAGタグを切断、除去したMGAT5Bポリペプチド断片と、十分に結合することが確認された。しかし、健常者の血清に対しては、反応は弱い(GT131-12抗体)か、又は反応しなかった(GT131-18抗体)。この結果から、GT131-12抗体及びGT131-18抗体は、MGAT5Bポリペプチド断片と特異的に反応し、ヒト血清中に含まれる他のタンパク質とは反応しないことが立証された。
(方法)
健常者プール血清を0.15M NaCl、0.1%アジ化ナトリウム含有50mMトリス緩衝液(pH8.0)で100倍に希釈し、実施例1で調製したFLAG-MGAT5Bポリペプチド断片を最終濃度10μg/mLとなるように添加して、それを免疫沈降試料とした。この試料各0.5mLにモノクローナル抗体(GT131-2抗体、GT131-7抗体、GT131-12抗体又はGT131-18抗体)を2μg、及びプロテインGゲル(GE Healthcare社)を20μL加えて、ローテーターで4℃にて4時間混和した。遠心分離によりサンプル溶液を廃棄し、プロテインGゲルを上記トリス緩衝液で洗浄後、SDS-PAGEサンプルバッファー40μLを加え、98℃で5分間加熱し免疫沈降画分を得た。
結果を図2に示す。サンプルとして添加したFLAG-MGAT5Bポリペプチド断片が、いずれの免疫沈降画分からも検出された。これらにより本発明のモノクローナル抗体GT131-2抗体、GT131-7抗体、GT131-12抗体又はGT131-18抗体のいずれも、血清のような夾雑物の多いタンパク質溶液からでもMGAT5Bポリペプチド断片を特異的に免疫沈降できることが示された。
実施例1で調製した抗MGAT5Bモノクローナル抗体(GT131-2抗体及びGT131-18抗体)を用いて、卵巣癌細胞株の免疫染色を行った。
上皮性卵巣癌細胞RMUG-S株にGT131-2抗体産生ハイブリドーマの培養上清(GT131-2抗体を含む)、GT131-18抗体産生ハイブリドーマの培養上清(GT131-18抗体を含む)、又はトランスゴルジマーカーとして利用されている抗B4GALT1モノクローナル抗体MAb8628(Uemura M.et al., 1992, Cancer Res., 52:6153-6157)を添加し、4℃で一晩反応させた後、Anti-mouse alexa488(Life Technologies社)を用いて各種糖転移酵素と結合した抗体反応を可視化した。核をヘキスト33342(Life Technologies社)で染色し、キーエンス顕微鏡のBioZeroを使って、画像を取得した。
結果を図3に示す。aはGT131-2抗体で、bはGT131-18抗体で、そしてcは染色の陽性コントロールである抗B4GALT1抗体で、上皮性卵巣癌細胞株RMUG-Sをそれぞれ免疫染色した図である。抗体で染色された部分を矢印で、核染色された部分を矢頭で示す。この結果から、GT131-2抗体及びGT131-18抗体のいずれを用いても、上皮性卵巣癌細胞を上皮性卵巣癌マーカー特異的に染色できることが確認された。抗B4GALT1抗体で検出される糖転移酵素の細胞内局在パターンと、GT131-2抗体又はGT131-18抗体で検出される糖転移酵素の細胞内局在パターンは、同一であった。したがって、MGAT5Bは、ゴルジ体に局在する糖転移酵素と考えられた。この結果から、本発明のGT131-2抗体及びGT131-18抗体を上皮性卵巣癌細胞及び組織の染色に用いることができることが示された。
(方法)
実施例1で得た抗MGAT5B抗体6種(GT131-2抗体、GT131-7抗体、GT131-9抗体、GT131-12抗体、GT131-14抗体及びGT131-18抗体)をそれぞれELISAプレート固相化側と検出側に用いサンドイッチELISA測定系の検討を行った。まず、各抗体をPBSで4μg/mLとなるように希釈し、ELISA用マイクロプレートに100μL/ウェルずつ添加した。4℃で一晩各抗体をプレートに吸着させた後、溶液を廃棄して、ウェルを洗浄した。次に、3%ウシアルブミン(BSA)含有PBSをブロッキング液として300μL/ウェルで加えて、ブロッキングをした。前記ブロッキング液を廃棄し、洗浄した後、0、31.25、62.5、125、250、500ng/mLに調製したMGAT5Bポリペプチド断片の溶液100μLを各ウェルに添加した。37℃で2時間反応させた後、ウェル中の溶液を廃棄し、洗浄した後、ビオチンラベリングキット(同仁化学研究所)を用いてビオチン標識化した6種の抗体(GT131-2抗体、GT131-7抗体、GT131-9抗体、GT131-12抗体、GT131-14抗体及びGT131-18抗体)をそれぞれ1μg/mLに調製して、室温で2時間反応させた.その後、溶液を廃棄して洗浄後、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識アビジン(Jackson社)溶液を1ウェルに100μL加えて1時間室温にて反応させた。反応液を廃棄、洗浄した後、TMB基質液(Pierce社)による発色を450nmの吸光度で測定した。実施例1で得たモノクローナル抗体6種のうち1種(GT131-9)は反応性が弱く、また2種(GT131-14とGT131-18)は互いのサンドイッチELISAでは反応が出なかったことから、同一部位を認識していることが推察された。その他の4種のモノクローナル抗体GT131-2、GT131-7、GT131-12及びGT131-18はいずれの組み合わせを用いた場合もMGAT5B濃度依存的に反応が見られ、4種ともサンドイッチELISA測定系に用いることができることが示された。結果を図4に示す。この中から抗原MGAT5Bを検出するに当たり好ましい組み合わせとして、マイクロプレート固相化用としてモノクローナル抗体GT131-12と、検出用としてモノクローナル抗体GT131-7を以後の実施例で用いることとした。
実施例5で選択したモノクローナル抗体GT131-7抗体とGT131-12抗体の組み合わせによるサンドイッチELISA測定系の感度を上げるため、化学発光を用いた検出系(化学発光酵素免疫測定法、Chemiluminescent Enzyme Immunoassay;CLEIA法)の適用を検討した。
本発明のGT131-12抗体を4μg/mLに調製し、蛍光測光用96ウェルマイクロプレート(Nunc社)に100μL/ウェルずつ添加して、室温で7時間固定した。抗体溶液を廃棄した後、0.05% Tween20含有PBSで洗浄し、ブロッキング液(0.2%高純度カゼイン(I-Block、Life Technologies社)、0.1% Tween20、0.15M NaCl含有20mMトリス-pH8.0)を300μL/ウェルで加え、4℃で一晩ブロッキングした。濃度標準品としてMGAT5Bポリペプチド断片を、上記ブロッキング液で0、0.6125、1.25、2.5、5、10、20、40、80、160ng/mLに調製した。各濃度標準品10μLを90μLのブロッキング液と共に上記洗浄後のマイクロプレートに添加して37℃で2時間反応させた。反応後、0.05% Tween20含有PBSで5回洗浄し、アルカリフォスファターゼラベリングキット(同仁化学研究所)を用いてアルカリフォスファターゼ標識したGT131-7抗体を上記ブロッキング液で0.5μg/mLに調製して、100μL/ウェルで添加し、室温、暗所で1時間半反応させた。反応後、0.05% Tween20含有PBSで4回、1mM塩化マグネシウム含有20mMトリス(pH9.8)で2回洗浄して、化学発光試薬CSPD Substrate Sapphire-II(Life Technologies社)を1ウェルに100μLを添加し、室温、暗所で反応させて、45分後に発光強度を測定した。
図5に濃度標準品の測定値より得た標準曲線を示す。本発明のGT131-12抗体及びGT131-7抗体を用いたサンドイッチCLEIA法により、検出感度約1ng/mLで被検者由来の試料中の糖転移酵素MGAT5Bポリペプチド断片を定量することができることが確認された。この標準曲線を用いて被験者から得た試料中に存在するMGAT5Bポリぺプチド断片の濃度を求めることができる。
(方法)
(1)実験例1
実施例6で得たMGAT5Bポリペプチド断片の標準曲線とサンドイッチCLEIA法を用いて、上皮性卵巣癌患者から採取した腹腔洗浄液40例、その対照群として腹腔内播種のある胃癌患者から採取した腹腔洗浄液55例、及び腹腔内播種のない胃癌患者の腹腔洗浄液159例を試料として、それぞれの試料中における上皮性卵巣癌マーカー(MGAT5Bポリペプチド断片)の濃度を定量的に測定した。測定方法の詳細については、実施例6に記載の方法に準じて行った。
また、上記実験例1で用いた上皮性卵巣癌患者から採取した腹腔洗浄液40例を試料として、各試料における既存の卵巣癌マーカーCA125及びGATを測定した。CA125は、Abnova社のCA125 (Human) ELISAキット(カタログNo.:KA0205)、GATは、コニカミノルタ社のGATテストキットを用いて、それぞれの添付のプロトコールに従い測定した。得られたそれぞれのマーカーの測定値を、実験例1で得た卵巣癌患者腹腔洗浄液40例のMGAT5Bポリペプチド断片の濃度測定値と比較した。
実験例1の結果を図6に、また比較例1の結果を図7及び図8に示す。
まず、図6に示すように、測定値(上皮性卵巣癌マーカー濃度)の統計解析を行ったところ、上記3群にはそれぞれ有意差があった。特に胃癌の2群と比較して卵巣癌では有意に高い測定値を示し、その平均値は、卵巣癌患者検体で19.6ng/mL、播種のある胃癌患者検体で3.3ng/mL、播種のない胃癌患者検体で2.1ng/mLであった。この結果から、本発明の2つの抗MGAT5B抗体、すなわちGT131-7抗体及びGT131-12抗体を用いたサンドイッチCLEIA法を用いて、そのカットオフ値を4.6ng/mLに設定することで、被験者由来の試料から上皮性卵巣癌の罹患を高い正診率で判定できることが立証された。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
GT131-7;国内受託番号:FERM P-22098;国際受領番号:FERM ABP-11497
GT131-12;国内受託番号:FERM P-22099;国際受領番号:FERM ABP-11498
GT131-18;国内受託番号:FERM P-22100;国際受領番号:FERM ABP-11499
Claims (11)
- 配列番号1で示すアミノ酸配列からなるポリペプチドの一部をエピトープとして認識する抗β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5B抗体を含む上皮性卵巣癌検出試薬。
- 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1に記載の上皮性卵巣癌検出試薬。
- 国際受託番号がFERM BP-11496、FERM BP-11497、FERM BP-11498又はFERM BP-11499であるハイブリドーマにより産生される、請求項2に記載の上皮性卵巣癌検出試薬。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の上皮性卵巣癌検出試薬を構成する抗体に存在する少なくとも1組の対応する軽鎖相補鎖決定領域及び重鎖相補鎖決定領域を含む抗β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5B組換え抗体を含む上皮性卵巣癌検出試薬。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の上皮性卵巣癌検出試薬を構成する抗体又は請求項4に記載の上皮性卵巣癌検出試薬を構成する組換え抗体の断片であって、β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bを特異的に認識する活性を有する抗体断片を含む上皮性卵巣癌検出試薬。
- 被験者由来の試料中に存在するβ1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bポリペプチド断片を定量的及び/又は定性的に検出し、その検出結果に基づいて該被験者における上皮性卵巣癌の罹患の有無を判定する上皮性卵巣癌判定方法。
- 前記β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bポリペプチド断片の定量検出結果においてβ1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bポリペプチド断片の定量値が所定の値以上であった場合、その被験者は上皮性卵巣癌に罹患している可能性が高いと判定する、請求項6に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
- 前記β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bポリペプチド断片が配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドの全部又は一部である、請求項6又は7に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
- β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bポリペプチド断片を請求項1〜3のいずれか
一項に記載の上皮性卵巣癌検出試薬を構成する抗体、請求項4に記載の上皮性卵巣癌検出試薬を構成する組換え抗体及び請求項5に記載の上皮性卵巣癌検出試薬を構成する抗体断片からなる群より選択される少なくとも1つの抗体、組換え抗体及び/又は抗体断片を用いて検出する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の上皮性卵巣癌判定方法。 - β1,6-N-アセチルグルコサミン転移酵素5Bポリペプチド断片上の異なるエピトープを認識する2つの抗体、組換え抗体及び/又は抗体断片を用いる、請求項9に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
- 前記試料が、体液、腹腔洗浄液又は組織である、請求項6〜10のいずれか一項に記載の上皮性卵巣癌判定方法。
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