JP5857182B2 - 電気掃除機用の吸込具およびそれを用いた電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機用の吸込具およびそれを用いた電気掃除機 Download PDF

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Description

本発明は、電気掃除機のサイクロン集塵装置に関するものである。
近年、吸引風の気流に旋回成分を持たせ、遠心力により気流から塵埃を分離除去するタイプの電気掃除機、いわゆるサイクロン型の電気掃除機が注目を浴びている。このサイクロン掃除機の集塵ケースは、通常、旋回気流を発生させる旋回室と、この旋回室の下方には集塵室を設け、旋回室で塵埃と空気とを遠心分離し、分離した塵埃を下方の集塵室へ設けたものであるが、旋回室では、重みのある綿ゴミ・髪の毛といった粗塵は分離できるものの、細かい塵埃は旋回室の略中央に設けている排気フィルターを通過してしまうため、排気フィルターの下流側にさらに2次濾過を行なう2次フィルター部を設けており、この2次フィルター部で分離した細塵は、集塵室の略中心に設け、排気フィルターの内側と連通する円筒状の細塵筒の内側に堆積するように構成しているのが一般的である。そして、集塵室に溜まったごみを捨てる際は、集塵室の底位置に回動自在に設けた底蓋を回動させ、開口した集塵室の底、および細塵筒の底より、粗塵と細塵を同時に排出するものである。
上述した一般のサイクロン構成では、集塵室に溜まったゴミがフワッとした状態であるため、ごみ捨ての際、綿ごみが拡がり、ホコリが舞い散るという課題があった。そこで、集塵室に圧縮部を設けて、集塵した粗塵を圧縮して減容することで、ごみ捨ての際の綿ごみの拡がり抑えてごみの捨て易さを狙ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−46337号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、集塵室の粗塵(綿ごみ、髪の毛等)を圧縮して減容することで、ごみ捨ての際の粗塵からの埃の舞い散りを抑えることができるものの、細塵筒から排出する細塵は、一般的なサイクロン掃除機の集塵ケースと同様であるため、宙に埃が舞ってしまう状態となっていた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、サイクロン集塵装置において、旋回室で遠心分離した粗塵を集塵室に空気輸送すると同時に、旋回室に配置した排気フィルターを通過し、2次フィルター部で分離した細塵を、バイパスを通して集塵室へ戻し、粗塵と細塵と混在させた状態で塵埃を圧縮・減容するごみ圧縮手段を備えたサイクロン集塵装置を具備する電気掃除機を提供する。
上記目的を達成するために本発明の電気掃除機は、吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の旋回室と、前記旋回室の下方に位置し前記旋回室からの塵埃を溜める略円筒状の集塵室からなる第1集塵ケースと、旋回室の上方下流側に位置し、第2濾過部を具備した第2集塵ケースから成るサイクロン掃除機において、前記旋回室の外郭周方向には、含塵空気を吸引するための吸気口と、前記旋回室の中心付近には、外周面に通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒を構成し、前記旋回室と前記集
塵室とは、互いの軸中心が水平方向に平行にずらし、かつ、高さ方向に一部が重なり合うように配置し、その前記旋回室内に露出した前記集塵室の側壁部分には連通部が設けられ、前記旋回室を旋回する含塵気流が前記旋回室外郭の内壁面に沿いながら前記連通部の流入口を通過して前記集塵室へと流入するものであり、前記集塵室内には、軸方向に昇降する圧縮板を設け、前記流入口は、前記圧縮板が前記集塵室上端に収納した状態で、前記流入口の上方縁と、前記圧縮板の下面が同一面、もしくは前記圧縮板の下面が前記流入口の上方縁よりもわずかに上方に位置させており、前記集塵室の上方に、前記2次濾過部の上流側空間と前記排気筒の内側空間を介して連通する閉鎖空間を設け、前記集塵室の上方壁の一部に前記閉鎖空間と連通する導入穴を設け、前記導入穴の集塵室側の開口を、前記圧縮板の上面の一部で閉鎖可能に構成したものである。
この構成により、吸気口から流入した含塵空気は、旋回室外周の内壁に沿って流れる旋回気流となり、特に含塵空気中の粗塵の塵埃はその流れによる遠心力を受けながら、旋回室の下方にあって、旋回流れ方向にほぼ平行となる連通部を設けた旋回室とは別室となる集塵室へと流入して集塵室内に堆積し、旋回室略中央の排気筒を透過した細塵を含む含塵空気は、排気筒下流側の2次濾過部で空気と分離される。
そして吸引後、分離した細塵は、排気筒の内側と一部が重なる集塵室上壁部分に設けた、圧縮板で開口を閉鎖された状態にある導入穴に一旦落ち込み、続けて、集塵室に溜まった粗塵を圧縮減容するために圧縮板を下降させると同時に、導入穴で溜まっていた細塵が、圧縮板と集塵室内壁との隙間より圧縮板下方の粗塵側へと流れ落ちため、粗塵内に細塵を混ぜた状態で圧縮減容することができる。これにより、ごみ捨ての際、細塵と粗塵とを切り分けて捨てる必要は無くなり、細塵は粗塵に絡み付くと同時に、次に集塵した粗塵によって挟まれる状態となるため、細塵による埃の舞い散りを大幅に抑えることができるようになる。
本発明のサイクロン集塵装置は、段階的に配置した複数の分離部で、各々に分離した塵埃を、再度、混ぜ合わせた後に塵埃を圧縮減容するようにしたことで、ごみ捨ての際、特に、細塵によって発生していた埃の舞い散りを大幅に減少させることができる。
本発明の実施の形態1におけるサイクロン集塵装置の断面構成図 同実施の形態における旋回部の横断面図 同実施の形態における移送通路部の横断面図 同実施の形態における旋回気流の流れ状態図 同実施の形態におけるラッチ解除時の部品動作構成図 同実施の形態におけるラッチ非解除動作を示す部品動作構成図 同実施の形態における吸引後に細塵を一旦貯留させる動作を示す状態図 同実施の形態における細塵を集塵室内に混合させる動作を示す状態図 同実施の形態で圧縮板上の細塵を伝播させる別案の構成図 同実施の形態で圧縮板上の細塵を伝播させるもう一方の別案の構成図 本発明の実施の形態2におけるサイクロン集塵装置の断面構成図 同実施の形態における第2旋回空間の横断面図 同実施の形態における細塵導入経路を示す断面構成図 本発明の実施の形態3における集塵室内の断面構成図 同実施の形態における圧縮板の動作を示す状態図 同実施の形態における集塵室の最下端まで圧縮板を降ろした時の状態図
第1の発明は、吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の旋回室と、前記旋回室の下方に位置し前記旋回室からの塵埃を溜める略円筒状の集塵室からなる第1集塵ケースと、旋回室の上方下流側に位置し、第2濾過部を具備した第2集塵ケースから成るサイクロン掃除機において、前記旋回室の外郭周方向には、含塵空気を吸引するための吸気口と、前記旋回室の中心付近には、外周面に通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成し、前記旋回室と前記集塵室とは、互いの軸中心が水平方向に平行にずらし、かつ、高さ方向に一部が重なり合うように配置し、その前記旋回室内に露出した前記集塵室の側壁部分には連通部が設けられ、前記旋回室を旋回する含塵気流が前記旋回室外郭の内壁面に沿いながら前記連通部の流入口を通過して前記集塵室へと流入するものであり、前記集塵室内には、軸方向に昇降する圧縮板を設け、前記流入口は、前記圧縮板が前記集塵室上端に収納した状態で、前記流入口の上方縁と、前記圧縮板の下面とが同一面、もしくは前記圧縮板の下面が前記流入口の上方縁よりもわずかに上方に位置させており、前記集塵室の上方に、前記2次濾過部の上流側空間と前記排気筒の内側空間を介して連通する閉鎖空間を設け、前記集塵室の上方壁の一部に前記閉鎖空間と連通する導入穴を設け、前記導入穴の集塵室側の開口を、前記圧縮板の上面の一部で閉鎖可能としたものである。
これにより、吸気口から流入した含塵空気は、旋回室外周の内壁に沿って流れる旋回気流となり、特に含塵空気中の粗塵の塵埃は、その流れによる遠心力を受けながら、旋回室の下方にあって、旋回流れ方向にほぼ平行となる連通部を設けた旋回室とは別室となる集塵室へと流入して集塵室内に堆積し、旋回室略中央の排気筒を透過した細塵を含む含塵空気は、排気筒下流側の2次濾過部で空気と分離される。
そして吸引後、分離した細塵は、排気筒の内側と一部が重なる集塵室上壁部分に設けた、圧縮板で開口を閉鎖された状態にある導入穴に一旦落ち込み、続けて、集塵室に溜まった粗塵を圧縮減容するために圧縮板を下降させると同時に、導入穴で溜まっていた細塵が、圧縮板と集塵室内壁との隙間より圧縮板下方の粗塵側へと流れ落ちため、粗塵内に細塵を混ぜた状態で圧縮減容することができる。
これにより、ごみ捨ての際、細塵と粗塵とを切り分けて捨てる必要は無くなり、細塵は粗塵に絡み付くと同時に、次に集塵した粗塵によって挟まれる状態となるため、細塵による埃の舞い散りを大幅に抑えることができるようになる。
第2の発明は、吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の旋回室と、前記旋回室の下方に位置し前記旋回室からの塵埃を溜める略円筒状の集塵室からなる第1集塵ケースと、旋回室の上方下流側に位置し、第2濾過部を具備した第2集塵ケースから成るサイクロン掃除機において、前記旋回室の外郭周方向には、含塵空気を吸引するための吸気口と、前記旋回室の中心付近には、外周面に通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成し、前記旋回室と前記集塵室とは、互いの軸中心が水平方向に平行にずらし、かつ、高さ方向に一部が重なり合うように配置し、その前記旋回室内に露出した前記集塵室の側壁部分には連通部が設けられ、前記旋回室を旋回する含塵気流が前記旋回室外郭の内壁面に沿いながら前記連通部の流入口を通過して前記集塵室へと流入するものであり、前記集塵室内には、軸方向に昇降する圧縮板を設け、前記流入口は、前記圧縮板が前記集塵室上端に収納した状態で、前記流入口の上方縁と、前記圧縮板の下面とが同一面、もしくは前記圧縮板の下面が前記流入口の上方縁よりもわずかに上方に位置させており、前記2次濾過部の上流側空間には、前記集塵室の上方壁の一部にバイパス管を設けて連通させており、前記バイパス管は前記旋回室と併設して設けたものであり、前記バイパス管と連通する前記集塵室の上方壁の一部に導入穴を設け、前記導入穴の集塵室側の開口を、前記圧縮板の上面の一部で閉鎖可能としたものである。
これにより、吸気口から流入した含塵空気は、旋回室外周の内壁に沿って流れる旋回気流となり、塵埃はその流れによる遠心力を受けながら、旋回室の下方にあって、旋回流れ方向にほぼ平行となる連通部を設けた旋回室とは別室となる集塵室へと、粗塵は流入して集塵室内に堆積し、旋回室略中央の排気筒を透過した細塵を含む含塵空気は、排気筒下流側の2次濾過部で空気と分離される。そして吸引後、分離した細塵は、2次濾過部の上流側空間と集塵室上壁とを連通したバイパス管を通って、圧縮板で開口を閉鎖された状態にある集塵室上壁上の導入穴に一旦落ち込み、続けて、集塵室に溜まった粗塵を圧縮減容するために圧縮板を下降させると同時に、導入穴で溜まっていた細塵が、圧縮板と集塵室内壁との隙間より圧縮板下方の粗塵側へと流れ落ちため、粗塵内に細塵を混ぜた状態で圧縮減容することができる。
これにより、ごみ捨ての際、細塵と粗塵とを切り分けて捨てる必要は無くなり、細塵は粗塵に絡み付くと同時に、次に集塵した粗塵によって挟まれる状態となるため、細塵による埃の舞い散りを大幅に抑えることができるようになる。また、本構成では、2次濾過部で分離した細塵を集塵室へと導き易い位置にバイパス管を配置しているため、掃除機本体に対して集塵ケースを傾ける等の向きに対してデザイン性に影響を与えることはない。
第3の発明は、圧縮板に微振動を与えながら昇降させるように構成したものであり、これにより、導入口上に溜めた細塵は、微振動によって圧縮板の上面上を確実に滑り落ちるようになる。
第4の発明は、圧縮板の上面に伝播溝を設けたものであり、これにより、細塵はパーツフィーダーのように微振動によって伝播溝を圧縮板周囲へと確実に導くことができ、かつ、伝播溝を圧縮板の周囲に向けて複数本配置することで、集塵室の周方向全体に細塵を導くことができる。
第5の発明は、圧縮板の上面に滑り性の良い表面処理を行ったものであり、これにより、圧縮板の上面に乗った細塵を、よりスムーズに圧縮板周囲へと滑るようになる。
第6の発明は、集塵室の内壁面に帯電防止の表面処理を行ったものであり、これにより、圧縮板の周囲から落ちた細塵が、集塵室の内壁面に付着し難くすることができる。
第7の発明は、圧縮板に連結する昇降シャフトの軸受け部と導入穴部分とは、前記圧縮板が前記集塵室内の上方に収納された状態で、一体に閉空間となるようにしたものであり、これにより、露出した昇降シャフトの表面に浮遊細塵が付着して、昇降シャフトの上下動作で軸受け端部に付着細塵が溜まった場合や、圧縮板の上面に埃が付着した場合でも、導入穴を介して2次濾過部に向かう空気の流れが一瞬生じるため、この流れに乗って軸受け部に溜まった付着細塵や圧縮板上に付着した埃は、2次濾過部へと吸込まれるため、昇降シャフトの摺動性をより長期的に保つことができる。
第8の発明は、圧縮板周囲の少なくとも一部に、回動自在に弾性保持された回動部を設けたものであり、これにより、圧縮部の一部が傾斜することで、圧縮板上の細塵がより滑り易くなると同時に、より集塵室の中心付近側へと細塵を落とすことができるようになる。
第9の発明は、圧縮板の昇降に合わせて、第1集塵ケースの外側より集塵部側壁に振動を与える振動発生手段を設けたものであり、これにより、第1集塵ケース全体が振動するため、導入穴内に圧縮板上に溜めた細塵を、圧縮板を下降させる際に、より振り落とすようになると同時に、集塵室内壁に付着した浮遊細塵も振るい落とすことができる。
(実施の形態1)
図を用いて、本発明の実施の形態におけるサイクロン集塵装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態1を示すサイクロン集塵装置の断面図である。図に示すように、サイクロン集塵装置は、塵埃を含む空気を取り入れ旋回気流を発生させる旋回室1、および塵埃を溜める集塵室2から成る第1集塵ケース3と、2次濾過部4を内蔵し、第1集塵ケース3の上方に配して第1集塵ケース3と電動送風機(図示せず)を内臓した掃除機本体(図示せず)とを連結する第2集塵ケース5とで構成している。そして、サイクロン集塵装置を掃除機本体にセットした状態で、掃除機全体の高さ寸法を低くするため、約10〜30度程、サイクロン集塵装置を傾斜させてセットしている。
図2に示すように、第1集塵ケース3の旋回室1は、略円筒形状の外郭内周面に対して接線方向となるように取り付けた吸引通路を有する吸気口6と、略中心には第2集塵ケース5に連通する略円筒状の排気筒7を配している。この排気筒7の外周側面にはメッシュフィルターやエッチングフィルター等の濾過フィルターによる通気部8を構成しており、粗塵が第2集塵ケース5側へと確実に通り抜けないようにしている。
旋回室1では、吸気口6と排気筒7との位置関係、ならびに吸気口6を旋回室1の外郭内周面に接線方向となる向きに配置しているため、吸気口6より流入した含塵空気は、旋回室1外郭の内壁面に沿って旋回する流れとなる。排気筒7の内側空間は、第2集塵ケース5に連通しており、排気筒7の通気部8を通過した空気は、第2集塵ケース5へと流れていく。
次に、集塵室2は、図2、図4に示すように、旋回室1の内径とほぼ同等、もしくは幾分小さい内径とした略円筒形状の筒体であり、旋回室1の下方にそれぞれの中心軸を水平方向に平行にズラした位置で配置させており、かつ、高さ方向において、集塵室2の上端の一部を旋回室1の内部に入り込むように構成としている。つまり、旋回室1と集塵室2とが重なり合う部分は、図に示すように、旋回室1側の空間が凹状となり、集塵室2側の略円筒形状となる隔壁9が旋回室1内に露出した構成となっている。
旋回室1の外郭内壁面と集塵室2の外郭内壁面とが交差する部分において、その一方には、互いの内周円に接するように直線状の壁10を設けており、そして、隔壁9の側面部分には、旋回室1の外郭内壁面と交わる両側付近に連通口を設け、それぞれの連通口の間口縁を内壁面に一致させている。
図3に示す2つの連通口の一方は、旋回室1で旋回する気流が集塵室2へと流れ込む流入口11であり、もう一方が、集塵室2から旋回室1へと戻る気流の流出口12として構成したものであり、流入口11は、先述した旋回室1の外郭内壁面と集塵室2の外郭内壁面とを接するように結んだ直線状の壁10を設けた側に構成している。また、流入口11と流出口12の互いに内側となる開口縁を円弧状の区画壁13で結び、この円弧状の区画壁13の円弧は上方の排気筒7の円弧と一致させており、かつ、排気筒7と円弧状の区画壁13とを連ねるように構成している。
そして、流入口11、および流出口12は、旋回室1と集塵室2のそれぞれの外郭内壁面同士が交わる稜線から、集塵室の隔壁9と円弧状の区画壁13とが交わる稜線までの範囲で開口させている。また、流出口12には、格子の開口間口の大きさを1〜2mm画の範囲で設定した通気格子14を形成している。また図1に示すように、集塵室2の底部分は開口しており、回動自在に軸支した底蓋15でエアタイト性を確保しながら閉鎖する構成としている。
通気格子14の開口間口のサイズは、実験結果より、開口間口の大きさを3mm以上で設定すると、リントといった細かい埃は、格子に引っ掛からずに旋回室1側へと通り抜けてしまう傾向が見られ始めるようになったが、開口間口を2mm画で設定すると、通気格子14にリントが引っ掛かり、旋回室1側への通り抜けが大幅に抑えることができたため、樹脂一体成形で可能な1mm〜2mm画のサイズ設定とした。
旋回室1の吸気口6、排気筒7の通気部8、および旋回室1と集塵室2とが連通する流入口11と流出口12とは、図4に示すように、上から順に高さ位置をズラした配置としており、これにより、吸気口6より流入した含塵空気は、吸気口6より斜め下方に旋回室1を旋回しながら流入口11へと進入し、そのまま延長して、集塵室2内を斜め下方に旋回しながら集塵室2の底位置まで流れていく。
そして、重みのある粗塵は、集塵室2の底部分でそのまま旋回し続け、粗塵を分離した気流は旋回しながら上昇し、この上昇気流に乗ったリント等の細かい埃は、流出口12の通気格子14に引っ掛かり、さらに塵埃分離した状態の空気が、通気格子14を通り抜けて旋回室1へと戻り、旋回室1を旋回しながら、排気筒7の通気部8を抜けて第2集塵ケース5へと流れていく。
ここで、集塵室2内では、粗塵がその重みにより底位置で旋回し続けると、絡まり合いながらマリモのようになり、そこに細塵も一緒に絡まり合うため、それによっても塵埃と空気とが分離される。次に、集塵室2内を流出口12に向かって旋回上昇する気流には、幾分、リント等の細かい塵埃が乗っているが、リントは通気格子14で引っ掛かり、それが堆積するとリントがフィルターの役目をするようになり、旋回室1側への細塵の通過をより抑えることができるようになる。
つまり、リントが堆積すると不織布フィルターに似た状態になるためである。このように、旋回室1内において、排気筒7および円弧状の区画壁13と旋回室外郭の内周壁との間で、吸気口6から集塵室2への流入口11に向かう旋回通路とそれに連なる移送通路16とを形成することになるため、よりスムーズに旋回室1から集塵室2へと旋回気流を導くことができる。
従来のサイクロン構成では、旋回室1と集塵室2とを同軸上に配置させることが一般的であるが、旋回室1と集塵室2とを平行にズラした状態としても、旋回室1と集塵室2とが上下となる配置、つまり、斜め上下方向の位置関係とし、かつ、旋回室1と集塵室2との間で、楕円軌道を描くように気流の入口と出口を設けることで、一般的なサイクロンの気流と類似した遠心旋回気流を形成することができるようになる。また、集塵室2の流出口12からリント等の細塵を含んだ状態で空気が抜けた場合においても、流入口11へと流れる気流と衝突することで、また、塵埃のみが集塵室2へと誘引される作用も働く。
その後、排気筒7を通過した空気は、第2集塵ケース5へと流れる。第2集塵ケース5内には、2次濾過部4として不織布フィルター17をプリーツ状に折ったものを配置し、排気筒7から抜けてきた微小な細塵をこの不織布フィルター17にて濾過し、きれいになった空気のみが不織布フィルター17を通過して、電動送風機へと導かれていく。
さらに、不織布フィルター17の下流側には、フィルター表面に衝撃振動を与える除塵子(図示せず)を取り付けており、吸引運転後、第2集塵ケース5内に具備し、除塵子と連結するリニア駆動部(図示せず)からの往復運動により、フィルター表面を除塵子で叩き、不織布フィルター17の上流側表面に付着した細塵を衝撃により叩き落としている。
図に示すように、旋回室1内に食い込ませた集塵室2部分の一部は、排気筒7、および
円弧状の区画壁13の内部にまで食い込むように配置させており、排気筒7の内側空間に食い込む集塵室2の上壁の一部に、排気筒7の内側空間と集塵室2内とを連通させる円錐状の導入穴18を形成している。
さらに、導入穴18の上端縁より排気筒の外周内壁面に向かってテーパー状の傾斜壁面19を設けており、不織布フィルター17を除塵した際に叩き落とした細塵は、不織布フィルター17の上流空間より排気筒7の内側空間を通って、排気筒7内側下方の傾斜壁面19に落ち、傾斜壁面19を滑りながら導入穴18へと導かれるものである。ここで、導入穴18の開口部は、集塵室2内に配置した後述する圧縮板20によって開閉を行なうように構成している。
次に、集塵室内に配置した圧縮手段の構成について説明する。
図1に示すように、集塵室2の上端には、底面を平面とし集塵室2の軸方向に昇降する圧縮板20を配置している。圧縮板20には、その中心より旋回室1とは反対側にズラした位置に昇降シャフト21を取り付けている。昇降シャフト21の内部には、中空部22を設け、その中空部22には固定シャフトピン23を挿入し、固定シャフトピン23の下端に設けたストッパー24を昇降シャフト21の上端で掛かるように構成している。
そして、固定シャフトピン23の他端を、中空状にした可動シャフト25の中空内上端に固定し、昇降シャフト21の上端と可動シャフト25の中空内上端との間に圧縮ばねA26を、その中心に固定シャフトピン23が配置するように取り付け、圧縮板20が可動シャフト25に対して突っ張る状態としており、昇降シャフト21は、固定シャフトピン23と集塵室2の上端に設けた軸受け部27とで摺動自在に保持され、圧縮板20を押し縮めた時には、可動シャフト25の中空内に昇降シャフト21が収納されるようにしている。
そして、可動シャフト25は、旋回室1に隣接して設けた摺動操作部28にて摺動自在に保持しており、可動シャフト25と集塵室2上面の軸受け部27との間に圧縮ばねB29を設け、可動シャフト25を押し上げる、すなわち、圧縮板20を集塵室2上端位置まで押し上げた状態を保持するように構成している。
可動シャフト25の上端側面には、操作レバー30を設けており、この操作レバー30を押すことで、可動シャフト25が下がり、可動シャフト25より突っ張っている圧縮板20が同時に押し下がるようにしている。
そして、図5に示すように、摺動操作部28には、バネ付勢した回動式のラッチ31を設けており、可動シャフト25の上方周囲の一部に凹部32を設け、可動シャフト25を押し下げ、凹部32がラッチ31の位置にくると、ラッチ31が凹部32にはまり込みロックする構成としている。ラッチ31には、ラッチ31と同軸にて軸支したラチェットA33を設け、このラチェットA33に係合するラチェットB34を並設して設け、このラチェットB34の一端には伝達ギヤA35を設けている。この伝達ギヤA35は、掃除機本体側に内蔵している電源コードリールユニットの回転に連動させた伝達ギヤB(図示せず)に係合し、電源コードの引き出し、および巻き取りによって伝達ギヤA35が回転するものである。
このラッチ31、およびラチェットA33、ラチェットB34の動作であるが、ラッチ31が掛かっている状態のとき、ラチェットA33の一端にはラッチ31を解除する方向に当設する突出部36を設けており、電源コードを引き出すときの回転方向でラチェットB34がラチェットA33をラッチ解除方向に回動させてラッチ31のロックを外す(図
5)。逆に、ラッチ31が掛かった状態で電源コードを巻き取る際のラチェットB34の回転では、ラチェットA33はラッチ31と当設しない方向に回動するため、ラッチ31が凹部32から外れることはない(図6)。また、ラッチ31が掛かっていない状態の場合は、ラチェットA33の回動範囲では、突出部36がラッチ31と当設しないようにラッチ31を回動させているため、電源コードの引き出し、および巻き取り動作にはラッチ31が連動しない状態となる。
圧縮板20が集塵室2上端で収納されている状態において、圧縮板20の底面が、集塵室2への流入口11および流出口12の上縁と一致するか、もしくは、上縁よりわずかに上方に位置するように配置している。また、圧縮板20の上面は、略円錐状としており、また表面の滑り性を得るためにTiNによる表面コーティングを行っている。
そして、集塵室2の上端外周に配したリップ構成のタイトパッキン37に圧縮板20の外周縁を当設させてエアタイト性を確保しており、先述したように、この収納状態では、集塵室2上壁に設けた導入穴18の開口部分を圧縮板20の上面にてわずかの隙間を設けて塞ぐ構成としている。ここで、圧縮板20上方の導入穴18と昇降シャフト21の軸受け部27とは、圧縮板20の外周縁に当設させたタイトパッキン37にて囲われた閉空間となっている。
このようにすることで、集塵室2内に露出した昇降シャフト21の表面に浮遊細塵が付着して、昇降シャフト21の上下動作で軸受け部27端部に付着細塵が溜まった場合や、圧縮板20の上面に埃が付着した場合でも、導入穴18を介して2次濾過部4に向かう空気の流れが一瞬生じるため、この流れに乗って軸受け部27に溜まった付着細塵や圧縮板20上に付着した埃は、2次濾過部4へと流れ込み、昇降シャフト21の摺動性をより長期的に保つことができるようになる。
また、圧縮板20を収納した状態では、圧縮板20底面とタイトパッキン37のリップ部分とで、集塵室2の天面を構成しており、圧縮板20の外周縁と集塵室2内壁とのクリアランスを本実施例では約3mmで設定している。ここで、圧縮板20と集塵室2内壁とのクリアランスについてであるが、圧縮板20の昇降動作の際に、集塵室2内壁との間で塵埃の咬み込みが起こりにくい設定とすると同時に、塵埃を圧縮した際に、集塵室2内壁からも十分な押圧が作用することを考慮して設定した。
次に、吸引後、分離した粗塵と細塵を再び混ぜ合わせる動作について説明する。
運転中、上述したように、旋回気流よって旋回室1とは別室となる集塵室2へと含塵空気から分離した粗塵が堆積し、一方、旋回室1中央の排気筒7を通過した細塵は、2次濾過部4の不織布フィルター17に付着濾過される。そして、吸引後、不織布フィルター17に付着した細塵は除塵子によって叩き落とされ、不織布フィルター17下方の排気筒7の内側空間を通って排気筒7内側下方の傾斜壁面19を滑り落ちながら、導入穴18開口部分の圧縮板20上に一旦溜まった状態となる。
その後、集塵室2内の粗塵を圧縮減容するために圧縮板20を下降させる操作を行なうと、導入穴18に溜まっていた細塵が、圧縮板20上面の傾斜によって滑り落ち、圧縮板20の外周縁と集塵室2内壁との隙間を通って圧縮板20下方の粗塵上へと落ちる。そして、そのまま圧縮板20を下降させて粗塵と細塵が混ざり合った状態で圧縮減容を行なものである。
ここで、集塵室2内壁面に帯電防止剤を表面コーティングしておけば、細塵が圧縮板20の外周縁と集塵室2内壁との隙間を通って粗塵上に落ちるとき、集塵室2内壁表面に付着を抑えることができるため、圧縮板20上面に細塵が乗ってしまうことを抑えることが
できる。
そして、そのまま操作レバー30を押して可動シャフト25のラッチ31が掛かる位置まで押し下げる圧縮板20を押し下げると、集塵室2の流出口12に設けた通気格子14に付着したリント等の塵埃を圧縮板20によって剥ぎ取り、剥ぎ取られた付着塵埃はそのまま底へと落ち、結果的に、集塵室2内に堆積していた粗塵、流出口12に付着していた塵埃、および2次濾過部4から導入穴18を通して集塵室2内に進入した細塵と一緒にして、圧縮板20が押し固めることになる。
圧縮板20の底面が集塵室2の底に溜まった粗塵に当たると、圧縮板20の昇降シャフト21は、塵埃から受ける反力分だけ可動シャフト25内を摺動して持ち上がるようになる。この圧縮板20の持ち上がったストローク、つまり、圧縮ばねA26の伸縮分のバネ圧が塵埃の押圧となる。下降位置にある圧縮板20の解除は、次の掃除を行う際の電源コードを引き出す動作をした瞬間に、電源コードリールユニットの回転動作に連動して、ラッチ31を解除させ、圧縮ばねB29の反発力で集塵室2の上端収納位置まで戻るため、圧縮板20の昇降動作を行うのは、押し下げる動作のみであり、圧縮操作への負担も軽減できる。また、次の掃除を始めるときには、必ず電源コードを引き出す動作を行うため、圧縮板20を押し下げた状態のまま、運転を始めるといった不具合を確実に回避することができる。
このようにして、集塵室2内に溜めた粗塵に細塵を再び混ぜ合わせた状態で圧縮し、そして、圧縮板20を次の掃除を始めるまで、そのままの押圧を加えた状態で放置させると、塵埃中の綿ごみ、髪の毛等の繊維成分がクリープ変形を起こし、塵埃の減容度合いが増し、より固形化を図ることができると同時に、粗塵上に落とした細塵は綿ごみ同士の間に入り込んだ状態で圧縮されるため、綿ごみの中に閉じ込められた状態となる。
この塵埃圧縮によって集塵室2内の底部分に塵埃を敷き詰めるようにして押し固めると、次に吸引運転を行っても、塵埃には負圧差が生じないため底位置に留まったままとなり、旋回気流に乗って集塵室2の底まで到達した含塵空気は、押し固められた塵埃の表面で絡み合うため、その作用によっても塵埃が集塵室2の底に溜まりやすくなり、粗塵が空気とより分離されるようになる。
そして吸引後、圧縮板20の下降動作を行なうと、導入穴18に溜めた細塵が圧縮板20上面の傾斜を滑り、圧縮板20の外周縁と集塵室2内壁との隙間を通ってふんわりと疎な状態の粗塵上に落ちる訳であるが、この2回目以降は、集塵室2の底に先に敷き詰められた状態にある圧縮塵埃の密度が高い状態にあるため、その上に乗っている疎な状態の粗塵の中を細塵が下まで通り抜けても、この先にある圧縮塵埃上で止まることになり、結果、細塵は粗塵の間に挟み込まれた状態で押し固められることとなる。
ここで、圧縮板20は、集塵室2の流出口12の通気格子14に付着した塵埃は、圧縮板20を昇降する毎に剥ぎ取っているため、通気格子14間口を詰まらせることはない。また、図9に示すように、圧縮板20上の略円錐状の傾斜面に伝播溝38を設けることによって、圧縮板20上の導入穴18の位置から圧縮板20外周の周方向に拡がるように誘導して滑り落とすことができるようになるため、細塵は粗塵上に偏って落ちず、粗塵全体により満遍なく落ち、粗塵への混合度合いがより効果的となる。
さらに、ここで、図10のように、圧縮板20内部に振動モーター39を具備し、圧縮板20を下降させるときに振動モーター39を動作させて圧縮板20自体を振動させるようにすれば、パーツフィーダーのように、細塵が圧縮板20上面上を外周縁に向かって確実に滑り落とすことができるようになる。また、別の手段として、図9に示すように、掃
除機本体側に振動モーター等の振動発生手段40を具備し、これが、集塵室2外壁面に当設するよう配置して、圧縮板20を下降させるときに振動発生手段40が動作するように構成しておけば、圧縮板20と同時に集塵室2外壁にも振動を与えることになるため、圧縮板20上の細塵誘導だけでなく、集塵室2内壁面の細塵付着を抑えることができるようになる。
(実施の形態2)
図11は、実施の形態2におけるサイクロン集塵装置の構成を示している。なお、上述した実施の形態1と重複する構成については、同一符号を記載し説明を省略する。
第1集塵ケース3の旋回室1は、略円筒形状の外郭内周面に対して接線方向となるように取り付けた吸引通路を有する吸気口6と、略中心には第2集塵ケース5に連通する略円筒状の排気筒7を配している。この排気筒7の外周側面にはメッシュフィルターやエッチングフィルター等の濾過フィルターによる通気部8を構成しており、粗塵が第2集塵ケース5側へと確実に通り抜けないようにしている。旋回室1では、吸気口6と排気筒7との位置関係、ならびに吸気口6を旋回室1の外郭内周面に接線方向となる向きに配置しいているため、吸気口6より流入した含塵空気は、旋回室1外郭の内壁面に沿って旋回する流れとなる。排気筒7の内側空間は、第2集塵ケース5に連通しており、排気筒7の通気部8を通過した空気は、第2集塵ケース5へと流れていく。
次に、集塵室2は、図11、図12に示すように、旋回室1の内径とほぼ同等、もしくは幾分小さい内径とした略円筒形状の筒体であり、旋回室1の下方にそれぞれの中心軸を水平方向に平行にズラした位置で配置させており、かつ、高さ方向において、集塵室2の上端の一部を旋回室1の内部に入り込むように構成としている。つまり、旋回室1と集塵室2とが重なり合う部分は、図に示すように、旋回室1側の空間が凹状となり、集塵室2側の略円筒形状となる隔壁9が旋回室1内に露出した構成となっている。
旋回室1の外郭内壁面と集塵室2の外郭内壁面とが交差する部分において、その一方には、互いの内周円に接するように直線状の壁10を設けており、そして、隔壁9の側面部分には、旋回室1の外郭内壁面と交わる両側付近に連通口を設け、それぞれの連通口の間口縁を内壁面に一致させている。
図12に示す2つの連通口の一方は、旋回室1で旋回する気流の流れに沿って集塵室2へと流れ込む流入口11であり、もう一方が、集塵室2から旋回室1へと戻る気流の流出口12として構成したものであり、流入口11は、先述した旋回室1の外郭内壁面と集塵室2の外郭内壁面とを接するように結んだ直線状の壁10を設けた側に構成している。
また、図11、図12に示すように、排気筒7の底位置は閉鎖しており、排気筒7の底位置が、旋回室内に露出させた集塵室2の上面に対して空間を開けて配置し、旋回室1は、排気筒7高さ位置では略円筒状であるのに対し、排気筒7下方位置ではその空間が、略三日月状、もしくは、壁面を設けて略楕円状となる2次旋回空間41を形成している。
吸込口より流入した含塵空気は、旋回室にて旋回気流となり、旋回室の内壁面を沿いながら排気筒下方の2次旋回空間41に至る。2次旋回空間41は、図12に示すように、旋回室1→流入口11→集塵室2→流出口12→旋回室1となる流れと、2次旋回空間41を旋回する流れとに分かれるが、綿ごみ、砂等の重みのある粗塵は、旋回気流から受ける遠心成分の作用によって、集塵室2側へと流入する流れに乗って集塵室2内を旋回し、本実施の形態1とほぼ同様に、塵埃は集塵室2の底位置に堆積する。
2次旋回空間41を旋回する気流には、リント、細塵といった軽い塵埃が乗ってしまい、そのまま排気筒7へと向かう上昇気流にのって排気筒7の通気部8を通り抜け、2次濾
過部4にて空気と分離されることになる。一方、集塵室2内では、集塵室2内の上昇気流に乗ったリントが、流出口12に形成した通気格子14に引っ掛かり、それが堆積するとリントがフィルターの役目をするようになることで、旋回室1側への細塵の通過をより抑えている。
ここで、本実施の形態2では、流入口11と流出口12とを形成しているが、流入口11のみ形成した場合でも、集塵室2への塵埃移送性は幾分落ちるが、2次旋回空間41の旋回気流による遠心作用で集塵室へと粗塵が投げ出されるようになる。この時、集塵室2内に進入する旋回気流はわずかであるため、集塵室2内の底位置に溜まった塵埃は、集塵室2内より旋回室1へと舞い戻る空気流に乗って旋回室1へと逆流することはほとんどない。
これは、排気筒7下方の2次旋回空間41では、その中心付近は、旋回室1中心に排気筒7を配置しているため、その吸引圧により外周よりも負圧が幾分高い状態となっており、旋回気流の旋回径は外周より内側に向かっている訳であるが、空気より重みのある塵埃は遠心方向への慣性力が作用するため、流入口11で塵埃は遠心方向に投げ出されて集塵室2に入るのに対し、空気はそのまま旋回軌道に沿うことになるためである。
旋回室1で分離できなかった細塵を含む含塵空気は、排気筒7を通過し、第2集塵ケース5へと流れる。第2集塵ケース5は、本実施の形態1と同様、2次濾過部4として不織布フィルター17をプリーツ状に折ったものを配置し、排気筒7から抜けてきた微小な細塵をこの不織布フィルター17にて濾過し、きれいになった空気のみが不織布フィルター17を通過して、電動送風機へと導かれていく。さらに、不織布フィルター17の下流側には、フィルター表面に衝撃振動を与える除塵子(図示せず)を取り付けており、吸引運転後、第2集塵ケース内に具備し、除塵子と連結するリニア駆動部(図示せず)からの往復運動により、フィルター表面を除塵子で叩き、不織布フィルター17の上流側表面に付着した細塵を衝撃により叩き落としている。
そして、集塵室2上壁の旋回室1とは重ならない部分に集塵室2内部と連通させる導入穴18を形成し、この導入穴18と2次濾過部4の上流側空間とを連通させるバイパス管42を配し、不織布フィルター17を除塵した際に叩き落とされた細塵が、このバイパス管42を通って導入穴18に導かれるように構成している。この導入穴18の開口部分は、本実施の形態1と同様の構成である集塵室2に配した圧縮板20の上面にて開閉する構成としている。
上記構成によって、本実施の形態1の作用効果と同様、圧縮板20の昇降動作によって、複数の塵埃分離手段によって分離された粗塵と細塵を再び混ぜ合わせた状態で圧縮を行なうことができる。またそれと同時に、分離された細塵を、再び集塵室2内の粗塵内に混ぜ合わせるために、バイパス管42なる別部品を介しているため、サイクロン集塵装置の配置に対して最適な位置にバイパス管42を構成すればいいため、細塵導入経路に制約されずに掃除機本体に対してサイクロン集塵装置のデザイン的な配置検討をすることができ、デザイン性を損なわずに構成することができる。
(実施の形態3)
図13、図14は、実施の形態3における集塵室内の圧縮板の構成を示している。なお、上述した実施の形態1と重複する構成については、同一符号を記載し説明を省略する。図14に示すように、圧縮板20において、集塵室2上壁に設けた導入穴18の開口部分を塞ぐ位置付近までの略半円状の圧縮板43と、昇降シャフト21に連結している略D形状の圧縮板44とが、ゴム材等の弾性体45で連結させており、略半円状の圧縮板は弾性体連結部を軸として、回動自在に傾斜可能にしている。
略半円状の圧縮板43の上面には、弾性体45部を渡して上方に突出する凸部46を設け、圧縮板20を集塵室2上方に収納した状態では、凸部46が集塵室2上壁面に当設し、テコの原理で略半円状の圧縮板43が持ち上がり、略D形状の圧縮板44と平行状態となり、かつ、集塵室上壁の導入穴18の開口部分を塞ぐように回動する。
そして、図15、図16に示すように、圧縮板20を下降させると、略半円状の圧縮板43は、前方に傾斜するように回動し、粗塵に当たると、元に戻る方向に回動して、略D形状の圧縮板44と平行な状態となって、塵埃を圧縮する。略半円状の圧縮板43は、下方側にのみ回動するもので、略半円状の圧縮板43と略D形状の圧縮板44とが平行となった時点で、互いに突っ張り合う構成としている。
この構成により、圧縮板20を下降させた時点で、略半円状の圧縮板43が前方に倒れるように傾斜し、図15のように、集塵室の中心付近に向かって細塵が落ちるようになるため、粗塵との混合度合いをより効果的にさせることができるようになる。
以上、このような構成によって、複数の塵埃分離手段によって分離された粗塵と細塵を再び混ぜ合わせた状態で圧縮を行なうため、ごみ捨ての際、粗塵と細塵とは分離した状態で排出させなくてすむため、埃の舞いを大幅に軽減することができ、また、押し固めた塵埃径を小さくまとめているため、ゴミ箱に捨てるなども可能となってくる。
以上のように、本発明にかかるサイクロン集塵装置は、複数の分離手段によって別々に捕獲した粗塵と細塵を、細塵捕獲部から粗塵捕獲部へと連通する経路を構成すると同時に、粗塵捕獲部に設けた塵埃圧縮機構によって、連通経路の開口部を開閉するように構成したことで、吸引後、圧縮機構の圧縮板を下降操作する時点で、連通経路より細塵を粗塵捕獲部内の粗塵に投入して、細塵と粗塵を再混合し、同時に塵埃圧縮を行なうため、細塵は粗塵に絡み合った状態で圧縮減容され、ごみ捨ての際、細塵の排出によって生じていた埃の舞い散りを大幅に軽減できると同時に、押し固めた塵埃が小さくまとまるため、ゴミ箱に捨て易く、清潔で使い勝手のよい電気掃除機を提供することができるため、業務用の集塵装置にも応用可能である。
1 旋回室
2 集塵室
3 第1集塵ケース
4 2次濾過部
5 第2集塵ケース
6 吸気口
7 排気筒
8 通気部
11 流入口
18 導入穴
20 圧縮板
21 昇降シャフト
27 軸受け部
38 伝播溝
40 振動発生手段
42 バイパス管
43 略半円状の圧縮板
44 略D形状の圧縮板

Claims (9)

  1. 吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の旋回室と、前記旋回室の下方に位置し前記旋回室からの塵埃を溜める略円筒状の集塵室からなる第1集塵ケースと、旋回室の上方下流側に位置し、2次濾過部を具備した第2集塵ケースから成るサイクロン掃除機において、前記旋回室の外郭周方向には、含塵空気を吸引するための吸気口と、前記旋回室の中心付近には、外周面に通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成し、前記旋回室と前記集塵室とは、互いの軸中心が水平方向に平行にずらし、かつ、高さ方向に一部が重なり合うように配置し、その前記旋回室内に露出した前記集塵室の側壁部分には連通部が設けられ、前記旋回室を旋回する含塵気流が前記旋回室外郭の内壁面に沿いながら前記連通部の流入口を通過して前記集塵室へと流入するものであり、前記集塵室内には、軸方向に昇降する圧縮板を設け、前記流入口は、前記圧縮板が前記集塵室上端に収納した状態で、前記流入口の上方縁と、前記圧縮板の下面とが同一面、もしくは前記圧縮板の下面が前記流入口の上方縁よりもわずかに上方に位置させており、前記集塵室の上方に、前記2次濾過部の上流側空間と前記排気筒の内側空間を介して連通する閉鎖空間を設け、前記集塵室の上方壁の一部に前記閉鎖空間と連通する導入穴を設け、前記導入穴の集塵室側の開口を、前記圧縮板の上面の一部で閉鎖可能とした電気掃除機。
  2. 吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の旋回室と、前記旋回室の下方に位置し前記旋回室からの塵埃を溜める略円筒状の集塵室からなる第1集塵ケースと、旋回室の上方下流側に位置し、第2濾過部を具備した第2集塵ケースから成るサイクロン掃除機において、前記旋回室の外郭周方向には、含塵空気を吸引するための吸気口と、前記旋回室の中心付近には、外周面に通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成し、前記旋回室と前記集塵室とは、互いの軸中心が水平方向に平行にずらし、かつ、高さ方向に一部が重なり合うように配置し、その前記旋回室内に露出した前記集塵室の側壁部分には連通部が設けられ、前記旋回室を旋回する含塵気流が前記旋回室外郭の内壁面に沿いながら前記連通部の流入口を通過して前記集塵室へと流入するものであり、前記集塵室内には、軸方向に昇降する圧縮板を設け、前記流入口は、前記圧縮板が前記集塵室上端に収納した状態で、前記流入口の上方縁と、前記圧縮板の下面とが同一面、もしくは前記圧縮板の下面が前記流入口の上方縁よりもわずかに上方に位置させており、前記2次濾過部の上流側空間には、前記集塵室の上方壁の一部にバイパス管を設けて連通させており、前記バイパス管は前記旋回室と併設して設けたものであり、前記バイパス管と連通する前記集塵室の上方壁の一部に導入穴を設け、前記導入穴の集塵室側の開口を、前記圧縮板の上面の一部で閉鎖可能とした電気掃除機。
  3. 前記圧縮板に微振動を与えながら昇降させるように構成した請求項1または2に記載の電気掃除機。
  4. 前記圧縮板の上面に伝播溝を設けた請求項3に記載の電気掃除機。
  5. 前記圧縮板の上面に滑り性の良い表面処理を行った請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  6. 前記集塵室の内壁面に帯電防止の表面処理を行った請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  7. 前記圧縮板に連結する昇降シャフトの軸受け部と前記導入穴部分とは、前記圧縮板が前記集塵室内の上方に収納された状態で、一体に閉空間となるようにした請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の電気掃除機。
  8. 前記圧縮板周囲の少なくとも一部に、回動自在に弾性保持された回動部を設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  9. 前記圧縮板の昇降に合わせて、前記第1集塵ケースの外側より集塵部側壁に振動を与える振動発生手段を設けた請求項1〜8のいずれか1項に記載の電気掃除機。
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