JP5856954B2 - 電気化学的相間移動デバイス及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、陽電子放射断層撮影(PET)及び単光子放射断層撮影(SPECT)に有用なトレーサーの生成に関する。具体的には、本発明は、電気化学的方法を用いて放射性同位体を移動させる方法及びデバイスに関する。さらに、本発明を放射性医薬品生産用のマイクロ流体合成システムに統合する方法及びデバイスについても説明する。
2通りの医用分子イメージング法であるPET又はSPECT用の放射性トレーサーの生産プロセスでは、18Fのような放射性核種をサイクロトロンターゲット内容物から抽出し、放射化学的標識反応用の溶媒中に移動させる必要がある。イオン交換法に加えて、電気化学的方法を利用することもできる。第1段階で、18O濃縮水などの第1の溶媒を含む溶液中の18Fイオンを、電位を印加した1対のグラファイト又はガラス状炭素電極を通して流す。18Fイオンは、正に帯電した捕集電極(陽極)上に堆積する。第2段階で、第1の溶媒をDMSOなどの適当な溶媒と交換し、逆転電位を印加すると捕集電極からイオンを溶液中に放出させることができる。第2の溶液を次いで標識用の系に移送する。
第2段階で放出電圧を印加する場合、フッ素イオンは、対電極(即ち、電位逆転後の陽極つまり第1段階の陰極)に捕捉され、逆転電位の印加によって第1の電極から溶液中に放出される。フッ素イオンは対電極へと電気泳動的に移動して対電極に再吸着される。陰極での18Fの対向捕捉を防ぐため、白金電極が使用されてきた。白金はフッ素イオン吸着が低いことが知られているからである。
公知の18-捕捉及び放出用プロセス及び構造は、18-の捕捉及び放出は行うものの、放出された18-が標識反応に適しているとは限らない。具体的には、標識収率が低いかゼロとなる場合がある。その理由の一つとして、このプロセスで印加される高い電圧で他のイオンが生成し、それらが放出18Fイオンと競合して前駆体に結合することが考えられる。
対向捕捉を制限するため、先行技術の方法では、1枚の炭素捕集電極と貴金属対電極とを用いる。先行技術の対電極は、典型的には、逆転電位を印加する放出プロセスで放射性核種が再吸着されるのを防ぐため、白金などの金属で形成される。白金は、フッ素イオンに対する吸収/吸着特性が低い。
先行技術の電極は、白金で形成されたものであろうが、中実グラファイト若しくはガラス状炭素プレートで形成されたものであろうが、幾つかの課題がある。これらは非常に高価で、機械加工が難しく、射出成形のような大量生産プロセスに統合するのが難しい。例えば、先行技術では、モノリシックなガラス状炭素プレートが電極として用いられてきた。しかし、これらは非常に高価で、25×25×3mm3で約250ドルかかり、機械加工が困難で、使い捨て製品に組み込むのが難しい。
国際公開第2009/015048号には、金属、グラファイト、ケイ素及びこれらの材料のポリマー複合材を利用したコイン状及び長流路状電気化学セルが記載されている。この文献には、前駆体をセルに導入して、ガス乾燥を加熱及びアセトニトリル乾燥によって達成することが記載されている。この操作には最高500Vの電位を用いると記載されている。
国際公開第2008/028260号には、炭素フィラメントの微細ネットワークからなる電気化学的相間移動デバイスが記載されている。捕捉用に電気二重層を使用して、外部電圧を印加せずに18-を捕捉することができる。乾燥のための方法として冷アセトニトリルが挙げられている。印加電圧がゼロ又は低いことで、酸化還元反応が最小限に抑制される。加熱は捕捉イオンの放出を改善するために記載されている。
国際公開第2008/028260号及び国際公開第2009/015048号のいずれでも、フッ素イオン放出の段階で交流電流を使用することが記載されている。
そこで、容易に生産することができて、しかも十分な作業効率をもたらす使い捨て電気化学的相間移動反応器に対するニーズが存在する。ガラス状炭素のコストが高いこと、ガラス状炭素をCNC加工する必要があること、ガラス状炭素はプラスチックとの結合性が乏しいこと、ガラス状炭素のミクロ組織を漏れのない状態に維持するのが難しいことから、中実ガラス状炭素プレートを使い捨て相間移動デバイスに組み込むのは難しい。前駆体に付加させる標識イオンの妥当な収率をもたらす電気化学的相間移動の実施法に対するニーズも存在する。
国際公開第2008/028260号 国際公開第2009/015048号 特開2008−198580号公報
当技術分野の上記ニーズに鑑みて、本発明は、電気化学的相間移動を実施するためのデバイス及び方法を提供する。望ましくは、本発明は、18-を[18F]H2 18Oから非プロトン性溶媒に電気化学的相間移動させるためのデバイス及び方法、並びにPETトレーサーの求核置換標識反応のための放射性核種を調製するためのデバイス及び方法である。
本発明では、共沸乾燥を必要とせずに、マイクロ流体デバイスで合成プロセスを実施することができる。この点は重要である。閉鎖マイクロ流体チップでの乾燥は、1)耐溶剤性半透膜の組込み及び2)共沸乾燥後の固形又は半固形粒子及び材料の再溶解が必要とされるため、実施が難しいからである。このことは、本発明によって、マイクロ流体デバイスが簡素化され、組み合わせる材料の種類及び/又はプロセスが少ないのでチップ製造の生産コストが下がることを意味する。さらに、本発明は、すべての液体処理を実施することができ、周辺機器での放射性ガス処理能力の必要性を低減する。これによって、顧客の基盤整備負担が軽減するとともに、簡単で安価なデバイスが得られる。
本発明では、単一患者用量のPET及びSPECTトレーサーを生産するためのマイクロ流体合成デバイスで使用することのできる相間移動法の主要部品の構築及び動作法について説明する。
さらに、本発明は、18-を[18F]H2 18Oから非プロトン性溶媒に電気化学的相間移動させるためのデバイス及び方法、並びにPET(陽電子放射断層撮影)トレーサーの求核置換標識反応のための放射性核種を調製するためのデバイス及び方法を提供する。本発明では、セルを乾燥させることができ、低電圧で作動させることができ、射出成形のような一般的な大量生産技術を用いてセルを製造することができる。
一実施形態では、本明細書で開示する本発明は、水から18Fを抽出して溶媒中に移動させるための電極材料に、射出成形することのできる複合材料を使用する。複合材料は、環状オレフィンコポリマー(COC)のような化学的相溶性ポリマー材料とガラス状炭素粒子などの炭素粒子とのブレンドからなる。電極は、射出成形を始めとする公知の成形技術を用いて作ることができる。電極の表面積は、電極の性能を「微調整」するための手段として電極の炭素/ポリマー比に対して選択できると想定されるが、電極は好ましくは30%以上の炭素含有量を有する。別法では、本発明の電極はガラス状炭素(GC)で形成してもよい。
本発明の電極は、特に限定されないが、マルチショット射出成形を始めとする公知の手段によってマイクロ流体構造に導入し得る。白金電極を必要としないので、同じ材料を両方の電極に使用することができ、製造可能性が容易になり、コストが低減する。特に、両電極を同じ材料を使用して両電極を形成すると、部品及び方法のマイクロインテグレーションが簡単になる。本発明では炭素その他の好適な低コスト材料によって貴金属電極は不要となる。
本発明の電極は、流体を流すことのできる小さな間隙で隔てられる。電極の間隔は望ましくは5μm〜1000μmである。ガスケット又は流路沿いの追加の側壁をガスケット又は分離層で形成して、ガスケット又は分離層が、対向する入口と出口との間の流路を取り囲むようにしてもよい。この場合、電極は流路の一部をなす。流路は、望ましくは、30μl/mm2以上の放射性標識反応体積と捕捉/脱着(活性)電極表面積との比率を有する。
さらに、本発明の方法は、捕集電極からのフッ素イオンを放出(解離)させる際に放射性物質の対向捕捉を完全に又は少なくとも許容レベルまで低減させることができる。一実施形態では、解離溶媒及び相間移動触媒は、放射性物質の電荷の中和によって対向捕捉の発生を最小限に抑制するように選択すればよく、電極材料の選択に際しての自由度が大きくなる。従って、本発明では、段階間で相間移動デバイスを乾燥させることができ、電極間の電界強度を高く(>5V/mm)保ちながら低電圧で作動させることができ、射出成形のような一般的な大量生産技術を用いてデバイスを製造することができる。捕集電極及び対電極は、デバイスにおける面内で、又はスタック構成で形成することができる。用いる対電極は非金属であってもよいが、両電極共に、ガラス状炭素又はガラス状炭素とポリマーとのブレンドを始めとする同一材料から形成してもよい。本発明のデバイス及び方法は、チップでの電気化学的捕捉、放出及び後段での放射性標識をうまく行うことができる。
当技術分野の先行技術では、デバイスの効率的で再現性のある相間移動の実施の支障となる技術的問題は解消されない。
本発明の電極を示す図。 図1の電極上に配置されたガスケット又はスペーサ層を示す図。 本発明の電気化学的相間移動フローセルの分解図を示す図。 図3のフローセルの一部分の分解図を示す図。 本発明の電極が組み込まれたマイクロチップを示す図。 本発明の別のマイクロチップを示す図。 図6のマイクロチップの部分断面図。 本発明の平行電極間の流れを示す図であり、その上に代表的な性能グラフを示す。 本発明の1対の非平行配置の電極間の流れを示す図であり、その上に代表的な性能グラフを示す。 本発明の別の電極配置を示す図であり、その上に代表的な性能グラフを示す。
上述の通り、本発明は、18-を[18F]H2 18Oから非プロトン性溶媒に電気化学的相間移動させるためのデバイス及び方法、並びにPETトレーサーの求核置換標識反応のための放射性核種を調製するためのデバイス及び方法を提供する。
本発明の第1の態様では、炭素材料捕集電極(例えば、ガラス状炭素(GC)、グラファイト、炭素複合材料、又は炭素種を堆積させた薄膜など)用いる。特に、HTW Hochtemperatur Werkstoffe社(Gemeindewald 41, Thierhaupten Germany)からSIGRADUR(商標)という商品名で市販されているGC(http://www.htw-gmbh.de/technology.php5?lang=en&nav0=2参照)が、本発明に適していることが判明した。GCの代わりにグラファイト粉末を使用することも本発明で想定されるが、グラファイト粉末を使用すると、GCに比べて18F脱着収率が低いことが実験で判明している。
本発明の電極は、水から18Fを抽出して溶媒中に移動させることができるように、射出成形可能な複合材料から形成してもよい。複合材料は、環状オレフィンコポリマー(COC)のような化学的相溶性ポリマー材料と、ガラス状炭素粒子などの炭素粒子とのブレンドからなる。複合材料の具体例としては、GC−COC(環状オレフィンコポリマー)、GC−PP(ポリプロピレン)及びGC−PE(ポリエチレン)が挙げられる。電気伝導率を維持しながらGCの体積含有率を低減するため、カーボンファイバ又はカーボンナノチューブなどの充填剤を添加して、射出成形可能な複合材料としてもよい。電極は、射出成形を始めとする公知の成形技術を用いて作製すればよい。電極の表面積は、電極の性能を「微調整」するための手段として電極の炭素/ポリマー比に対して選択できると想定されるが、電極は望ましくは30%以上の炭素含有量を有する。炭素/ポリマーブレンド電極は、従来のマルチショット射出成形技術を用いて容易に製造できるので、相間移動デバイスをポリマーマイクロ流体合成チップに一体的に組み込むすることができる。
図1及び図2を参照すると、本発明は、本発明の捕集電極12を用いた電気化学的相間移動デバイス10も提供する。本デバイスは、ガスケット16で隔てられた1対の電極12及び14を含む。電極12及び14は、望ましくは、ガスケット16で約5μm〜1000μm離隔される。乾燥を促進するため、捕集電極は、望ましくは、ガラス状炭素(GC)又はGC−COC複合材料のような、非多孔質炭素構造体又は多孔度の低い構造体から形成される。ガスケット16は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような適当な材料から形成される。別法として、ガスケット16をCOCその他の適当な材料から形成して、公知の技術で電極12及び14に接合して、COCガスケットと電極との接合によって容易に製造することの方法で流路を画成しながら電極間を分離するようにしてもよい。
電極12は、向かい合った主表面20及び22と周縁部24で区切られた平面体18を含む。電極14は、向かい合った主表面28及び30と周縁部32で区切られた平面体26を含む。ガスケット16は平面シート34を含んでいて、細長い流路開口部36を画成する。流路開口部36は、望ましくは、第1の端部38から反対側の第2の端部40まで延在する蛇行形状を有する。第2の電極本体18は、入口42及び出口44を画成し、各開口は、主表面28と主表面30との間に開放流体連通して延在する。ガスケット16は電極12と電極14の間に挟まれ、流路開口部36の第1の端部38は入口42と整合して配置され、流路開口部36の第2の端部40は出口44と整合して配置される。デバイス10は、組み立てた状態で、入口42と出口44とを流体連通する流路開口部36に沿って延在する流体流路46であって、主表面22と主表面28とで区切られた流体流路46を形成する。
次いで図3及び図4を参照すると、電気化学的相間移動デバイス10は、電気化学セル50に組み込むことができる。電気化学セル50では、電極12の主表面32上に銅板52が配置され、向かい合った第1の絶縁層54と第2の絶縁層56の間に銅板/デバイスアセンブリが配置される。第2の絶縁層56は入口開口部58と出口開口部60を有していて、入口開口部58と出口開口部60は、デバイス10の入口42と出口44にそれぞれ整合して配置される。このサブアセンブリ全体は、第1のプレート62と第2のプレート64の間で圧縮される。第2のプレートは、向かい合った第1の主表面66と第2の主表面68を含んでいて、主表面66と主表面68の間に開放流体連通して延在する入口70及び出口72が画成されている。入口70及び出口72は、それぞれ第2の絶縁層56の入口開口部58及び出口開口部60と流体整合して配置される。第2の主表面68には、それぞれ入口70及び出口72との第1の接続具74及び第2の接続具76が収容される。接続具74及び76は、流体導管その他流体を電気化学セル50に流すために用いられるハードウェアとの接続を容易にする。プレート62及び64は共に、デバイス10の周りに精密位置決め用ロッド78a〜cを収容するための細長い通路を含んでいる。プレート62はそれを貫通する開口部80a〜dを画成し、開口部を貫通するネジ82a〜dを収容する。プレート64の主表面66は、ネジ82a〜dに螺合する内面ネジ切り凹部84a〜dを画成する。各ネジ82a〜dは、細長いワッシャ84a〜dに取り付けられ、ワッシャ84a〜dの外側表面は、固定ワッシャ86a〜dを支持する。スプリング88a〜dが各ネジに配置され、ネジをそれぞれの凹部84a〜dに締め付けると、そのワッシャとプレート64との間で圧縮力をもたらす。
電気化学的相間移動デバイス10の電極14を炭素系材料から形成することも本発明で想定される。一実施形態では、対電極14は、捕集電極12と同じ組成物から形成してもよく、小型化及び生産が容易になる。小型化によって、PET及びSPECTトレーサーの合成に付随する現在の基盤整備負担が軽減される。PET及びSPECTトレーサーを製造することのできて、PET及びSPECTスキャナを購入することのできる病院が増え、様々な種類のトレーサーを供給することができる。
本明細書で開示するデバイスは、2枚の電極を含む低コスト製造技術で製造することができる。作用電極である捕集電極12は、GC、GC複合材料、又は非多孔質ナノ構造炭素材料若しくはその複合材料からなるものでよい。対電極である電極14は、同一材料からなるものでもよいし、或いは、対電極は捕集電極とは異なる材料からなるものでもよく、捕集電極に用いたものと同じ種類の材料又は完全に異なる種類の材料から選択し得る。完全に異なる種類の材料の具体例は、白金のような金属である。電極は、対向配置で配置され、その場合、電極は平行にすることができるが、平行である必要はない。
本発明は、「ラボ・オン・チップ」システムのような他のマイクロ流体システム、マイクロ又はメソ流体合成又は分析デバイス、μTAS(micro Total Analytic System)及び従来の放射性医薬品生産用の(大量)合成器デバイスに組み込んだり、それらと組合せることができる。本発明は、反応器、貯蔵器、HPLC、MPLC、UHPLC、SEP−Pak(商標)(Waters社(Helfmann−Park 10,65760 Eschborn,Germany)から市販)のような精製システム、後段での乾燥ユニット(エバポレータ)、弁、ミキサー、流路構造、チューブ、キャピラリー、及びキャピラリー系流体システムとして使用してもよいし、それらと併用してもよい。
図5及び図6は、本発明の電気化学的相間移動デバイス210が組み込まれたチップ本体202を有するマイクロ流体チップ200を示す。デバイス210はデバイス10と同様の構造のものであり、望ましくは、GC及び/又はGC−COC複合材料からなる1又は複数のインサートが電極212及び214に用いられる。ガスケット216(又は本発明で教示した他の分離デバイス)が電極212と電極214の間で圧縮され、電極212と電極214の間に流体通路218を画成する。電極214は、流体入口220及び流体出口222を画成し、それらの間に流体通路が延在して流体連通する。入口220及び出口222は、望ましくは、チップ本体202によって画成される合成プロセスに有用なチップ200の他の特徴部(貯蔵器、反応器、供給流路など)と流体連通して配置される。デバイス210は、使用時に漏れのない構成に組立てて圧縮してもよいし、製造時に永久接合してもよい。電極間の分離は、組立/結合プロセスで画成することもできるし、或いはデバイス10内のガスケット構成若しくは分離機構を用いた構造で画成することもできる。マイクロチップ200には、標識及び加水分解反応のための反応器、並びに試薬貯蔵用のチャンバ及び弁(図示せず)が形成される。
図1、図5及び図6に示す電極は、面外(サンドイッチ構造)にかつ実質的に平行にスタックされる。別法として、図7のマイクロチップ100に示すように、面内構成(デバイスの同一平面に対して押出及び/又は機械加工したタイプの構造)も可能である。マイクロチップ100には、第1の電極112及び第2の電極114を備えた電気化学的相間移動デバイス110が組み込まれている。細長い流路118は、同一平面上の陽極112と陰極114のそれぞれの対向する平行な波形縁部113及び115間に画成される。或いは、図9及び図10に示すように、陰極を1以上の陽極に対して配向させて、それらの間の流路を画成する配置がテーパ付きの非平行な配置となるようにしてもよい。
再び図7を参照すると、マイクロチップ200は下部平面体102と上部平面体104とを含んでいて、それらの間に電極112及び114が配置され、流路118が入口120と出口122の間を流体の漏れがないように流体連通して延在する。本発明では、元の電極本体を流路118の経路に沿って研削、切削その他の方法で機械加工して、元の電極本体から得られた2つの部分が電極112及び114をなすように、電極112及び114を形成することも想定される。従って、流路118は入口120及び出口122と同一平面にある。当業者には自明であろうが、マイクロチップ100は、追加の成形部分を含んでいてもよい。図7の実施形態では、本体102の合せ面102aと同じ平面上に電極112及び114を形成することも想定される。その場合、本体104は、チップ100の流体流路及び貯蔵領域の全体のカバー(覆い)として機能する。チップ100は、本体102と本体104の間に画成された貯蔵器150、反応器155及び弁160を含んでいてもよく、それらの幾つかはデバイス110の流路118と流体連通していてもよい。平面体104には、チップ100の様々な流路及び流路と流体連通して延在する様々なアクセス開口が画成される。例えば、開口170は、供給流路182及び入口120と流体連通するように本体104を通って延在する。本体104は、電極112及び114とそれぞれ整合して開口するアクセス開口180及び190も画成する。アクセス開口180及び190は、本体104を通して電極112及び114との電気的接続を可能にする。
図8〜図10は、本発明の電極間の流れを示すとともに、上に代表的な性能グラフを示す。図8では、陰極312及び陽極314は、それぞれ細長い平面312a及び314aを含んでおり、それらは互いに平行に延在して、それらの間に細長い流路318を画成する。流体315は矢印Aの方向に流れる。図8に示すように、陰極と陽極の間に定電圧を印加すると、電気分解によって流体中で気泡325が発生するが、これは流路の下流部分で回収できる。気泡325は流体中の電界に悪影響を及ぼし、流路に沿って進むほど、気泡が大量に集合し、電界強度が弱まる。さらに、気泡は流体の流れの障害となり、流体315の進む流路の下流ほどバルク流体速度が増す。気泡325は、デバイスの幾何構造によって、或いは気泡を圧縮して電気化学的プロセスに対する影響を低減するシステム圧力の増加によって補償できる。気泡は、放電素子、触媒又はガス透過性構造/膜によって補償することもできる。
図9は、本発明の1対の非平行配置の電極間の流れを示す図であり、その上に代表的な性能グラフを示す。図9では、陰極412及び陽極414は、テーパ付きの非平行な配置で配置される。陰極412及び陽極414は、それぞれ向かい合った平面412a及び414aを含み、それらの間にテーパ付流路418を画成する。流体415は、矢印Aの方向に流れる。流路418は流れ方向に対して外側に傾斜しているので、電気分解で発生した気泡425の流れる空間が大きくなり、図8のように1か所に集まることはなくなる。ただし、陰極と陽極の距離が大きくなると、電界強度は減少する。しかし、気泡が流路内で束縛されないので、バルク速度はほぼ一定に保たれる。
図10は、本発明の別の電極配置を示す図であり、その上に代表的な性能グラフを示す。図10では、陰極512に対向して、複数の陽極514、524、534及び544が設けられる。陽極514、524、534及び544は互いに隣接して配置され、実質的に同一平面配置の表面514a、524a、534a及び544aをなす。陰極512は、これらの表面に向かい合った表面をなし、それらの間に流路を形成する。図9と同様に、流路518は、テーパ付きの非平行な配置で電極512と電極514、524、534及び544の間に形成され、流路518は流体の進行方向に広がる。流体515は矢印Aの方向に流れる。添付の性能グラフに示すように、各陽極は流路に沿って段階的に増大する電圧を印加することができる。一連の陽極の電圧増加は、流体中の電界を維持するのに資するが、図9で説明した通りバルク速度も維持される。気泡525は十分に離散し、それら通過する流体515のバルク速度は維持される。
電極及びマイクロ流路の形状は、乾燥を促進し(死角の無さ、又はガス捕捉孔など)、電気分解によってデバイス内で発生するガスの移動及び除去を促進することが望ましい。気泡は、単一の表面上又は複数の表面間に固定することができる。気泡は、目標イオンから陽極上の活性捕捉表面を遮蔽し、流体の流路の有効断面積を低減させることにより、局所流体速度を増加させる。気泡は、システムの圧力を増加させることにより、堆積を圧縮され、縮小することができる。圧力は、流路の出口の流量制限を含む様々な方法により増加させることができる。
本デバイスの別の特徴は、電極構造又は電極分離の幾何学的変形により電界を形成し、電気二重層の外側のバルク中のイオンのドリフト速度と、流体のバルク速度との間の相互作用を制御する可能性である。これは、図8〜図10に示し、様々な構成を並べて示す。
全体的には、本発明の連続する流れ構造の流体通路又は流路は、広いというより、長いことが判明した。電極は、平行若しくは非平行であり、均一な電界を使用し、又は流路に沿った電界勾配を使用することができる。本発明の電極は、流体体積に応じて0.5mm2〜1000mm2の流路にさらされる表面積を形成するのが望ましい。本発明の電極は、流体を流すことのできる小さな間隙で隔てられる。従って、電極は、望ましくは、5μm〜1000μm離間させて配置することができる。流路沿いの追加の側壁をガスケット又は分離層で形成して、ガスケット又は分離層が、対向する入口と出口との間の流路を取り囲むようにしてもよい。この場合、電極は流路の一部をなす。流路は、30μl/mm2以上の放射性標識反応体積と捕捉/脱着(活性)電極表面積との比率を有するのが望ましい。
本発明は、電極で低電圧を使用するが、(例えば、流路に沿って電極間を小さく分離することにより)高い電界を維持するのが望ましい。
さらに、本発明の電極は、流体デバイス上又はその中で機械的に圧縮することにより実現することができる。本発明の電極本体にGCをスパッタリングすることができる。本発明の電極は、複合材料から形成し、所定の形状にプリントした間仕切りとし、射出成形(2以上のショット成形を含む)により形成することができる。構成要素は、超音波で溶接若しくは結合し、熱的に結合し、又は溶媒を使用して結合することができる。電極間のギャップ又は分離は、電極間にガスケット若しくはスペーサを配置することにより、又は厚膜技術を使用することにより形成することができる。さらに、単一の電極本体は、機械加工、エッチング、刻印、又は研削され、本体を2つの電極本体に分離することができ、2つの電極本体はギャップで隔てられ、本発明の陰極及び陽極として機能することができる。犠牲材料を電極間に配置し、次いで(例えば、燃焼により)除去することができる。
或いは、本明細書に説明したように、ガスケット16は、製造中に基板内に組み立て、結合技術、又は密封構造への圧力により密封することができるインサートの形態で設けることができる。結合技術としては、溶接、高温結合、溶媒結合、及びオーバーモールド成形などのポリマー−ポリマー結合、又はO2プラズマ表面活性化若しくはクリーニング後、圧力及び熱が続く表面スパッタリングなどのGC−ポリマー結合が挙げられる。圧力密封は、密封表面に高圧力を印加し、結合することなく流体密封を形成するようにする単独の構成のことである。圧力は、使用する時点で外部から印加することができ、又は製造中に材料に応力を加えることによりデバイス上に生成することができる。
通常のスタック又は面外構成において、材料のサンドイッチ構造は、PTFEガスケットなどのガスケット層を使用して組み立てられ、使用する時点で外部圧力を使用して密封することができる。別法として、スタックを互いに結合することができ、ガスケット16は、COCなどの適当な材料の薄膜又は厚膜コーティングに置き換えることができる。
操作中に、ターゲットイオンが吸着プロセスで本発明の流路又は流路を通過するとき、ターゲットイオンは、陽極の露出する主表面に引かれる。このように、陽極又は流体流路の長さは、捕捉効率に関係し、より長い陽極は、より多くのイオンを捕捉するのに有用であり、従って、所与の電界強度に対する捕捉効率を増加させる。しかし、吸着及び脱着中の副次的な影響は、後続の放射性標識プロセスに関する収率の低減につながる。標識プロセスを改善するため、総陽極表面積を低減するのが有利になる可能性がある。十分な吸着効率を維持しながら電極表面積の低減要求を満たすために、所望の長さを維持しながら、流路の幅を低減することができる。10Vの捕捉電位及び127μmの電極分離で作動したとき、10mm〜100mmの捕捉長さで良好な結果が得られ、15mmでは75%の捕捉効率、55mmでは85〜90%の捕捉効率となった。50μl〜1000μlの初期水体積を、7mm2〜140mm2の陽極表面積及び1:30〜1:5の幅対長さ比で用いた。ある条件下で、最小の総表面積で長さを増加させるために、最大の長さ対幅比率を有するのが好ましい。
デバイス材料及び構造は、乾燥プロセス(水の除去)及びクリーニングプロセス(標識化に不要な種の除去)が再現可能となり、NITTP/FMISOで1500ppmなどの目標値未満の水分濃度を達成することができるように選択される。さらに、デバイスを使用する手順は、相間移動触媒(PTC)濃度などの重要なパラメータを維持する必要がある。脱着プロセスのPTCの添加は、放射性標識プロセスに影響を及ぼすこともわかる。従来の値の4倍のPTC濃度の増加(例えば、3.5%K2CO3(水溶液)中の16mg/ml K222は、3.5%K2CO3(水溶液)中の4mg/ml K222よりも優れている)は、後続の標識プロセスを改善することがわかる。
重要な役割を果たさないように対向捕捉を最小限に抑制することができることが実験的に確認され、例えば観測された再吸収/再吸着は4%未満であった。この現象の理由は、放出プロセスの溶媒溶液内で中性対が形成することにある。イオンが放出される溶媒の非プロトン性のために、18Fフッ素陰イオンが、しばしば溶液中に供給されるカチオンに束縛される。このイオン対が形成されるとき、フッ素イオンを電界中で対電極に移動させる正味電荷が存在しない。拡散のみが移動を可能にすることができる。さらに、放射性核種の放出中に本発明により印加した電位は、対電極上で効率的な再吸収/再吸着をもたらすには十分な高さでない。従って、印加した低電位及び使用する溶媒は、フッ素イオンの低い再吸収/再吸着をもたらすことができる。
標識化段階に相間移動触媒として使用するKryptofix K222などの錯化剤を加えることで、外部に向かって電気的中性になるイオン対を形成することにより陰極上での吸着を防ぐことを我々の実験は示した。対電極に向かう電気泳動移動及び続く再吸収が抑制される。
しかし、いくつかの実施形態では、K222などの添加剤による対向捕捉の抑制は、放出プロセスに交番する放出電位により維持することができる。即ち、2つの電極上の電位が、放出プロセスに複数回逆転し、対向捕捉を防ぐようにする。この方法は、各電圧サイクル中に対向捕捉イオンを放出することにつながり、従って、総放出効率を増加させる。
従って、対電極として炭素電極を使用することができる。この電極は、捕集電極と同じ材料から形成され、従って、製造を簡略化し、貴金属の使用を省略することができる。さらにコストを節約するために、安価なグラファイト系材料を一方又は両方の電極に使用することができる。
錯化剤を加えることにより、電極が使用される化学環境に耐えることができる、対電極用のあらゆる電極材料を使用することができる。導電ポリマー又は他の金属のような、炭素以外の材料を基材とする材料も挙げることができる。
0μl/min〜1000μl/minの間の流量でデバイスを通して[18F]H2 18Oを吸引しながら、0.8V〜50Vの間の捕捉電圧を印加することにより、相間移動が行われる。電圧レンジのより低い末端値で作動することにより、望ましくない酸化還元反応を最小限に抑制する。捕捉電圧をパルス化し、又は極性を交番させ、電気分解で発生したガスの核形成を低減し、効率を増加させることができる。
捕捉後、デバイスを以下の技術のいくつか又はすべてにより乾燥させ、クリーニングする。乾燥N2又はアルゴン流の下で温度を170℃まで加熱し、デバイスを通して乾燥アセトニトリルを吸入しながら90℃に加熱し、室温〜90℃の間の温度でセルを通してKryptofix 222+DMSOを吸入する。溶離液中の残存水が目標値、例えば前駆体としてNITTPを使用するFMISO標識では1500ppmを下回るまで、セルを乾燥させる。
放射性標識化には不利な副次的な影響は、放出プロセスに利用される加熱プロファイルにつながることもある。従って、電気化学的相間移動は、脱着プロセスに(イオンが放出される溶媒、及び電気化学的相間移動の副次的な影響から生じる種に対する前駆体標識プロセスの感度に応じて)60℃〜120℃まで徐々に加熱する必要があり、長時間にわたる18フッ素イオンの放出を制御することにつながる。1℃/min〜60℃/minまでの範囲の温度勾配を印加することができる温度プロファイルが有用であり、良好な結果は、約3℃/min〜8℃/minの勾配で示された。従って、捕捉された18-は、捕捉中とは逆極性の0.1〜10Vの範囲の電位を印加しながら、室温〜120℃の間の温度でセルを加熱することにより電極表面から放出することができる。放出中の対電極上での対向捕捉を最小化し、及び/又は放出効率を増加させるのに、放出電位は、連続的となり、パルス化され、又は連続的に逆転させることができる。放出液体は、カリウム対イオンを含むKryptofix 222などの非プロトン性溶媒及び相間移動触媒である。対電極上での18F吸収を最小限に抑制するため、K+/k222の濃度が、18-と他のすべてのアニオン濃度との合計を上回ることが望ましい。前駆体中に直接放出することもできる。本方法の実現可能性は、実験的に証明された。対電極上でのフッ素イオンの捕捉は、全放射性物質の約4%のみを占めた。
捕捉プロセスに、相間移動溶媒は、構造を通して連続的に流れることができるか、又は流れを止めることができる。
本発明の特定の実施形態を示し、説明してきたが、本発明の教示から逸脱することなく変更又は修正を行うことができるは当業者には明らかであろう。以上の説明及び添付の図面で述べた事項は、例示のみを目的として提供し、限定するものではない。例えば、本発明の電極により形成される流路は、様々な名称、即ち、通路、流路、流体通路などと記載するが、それぞれ両側の入口及び出口の間に延在する(他の構造を含んで、又は含まずに達成された)密封流体流路と同じ意味を示唆する。本発明の実質的な範囲は、先行技術に基づいて適切な視点で見ながら、以下の特許請求の範囲に規定する/と想定される。
10 電気化学的相間移動デバイス
12 捕集電極
14 対電極
16 ガスケット
18 平面体
26 平面体
36 流路
38 流路の第1の端部
40 流路の第2の端部
42 入口
44 出口

Claims (13)

  1. 電気化学的相間移動を実施するためのデバイス(10)であって、電極本体を含む電極を備える捕集電極(12)を含んでおり、該電極本体が30%以上の炭素とポリマーとを含んでおり、
    前記捕集電極(12)が、向かい合った主表面(20,22)と周縁部(24)で区切られた平面体(18)を含んでおり、当該デバイスが、
    向かい合った主表面(28,30)と周縁部(32)で区切られた平面体(35)であって入口(42)及び出口(44)を画成する平面体(35)を含む対電極(14)と、
    捕集電極(12)と対電極(14)との間に配置されたガスケット(16)であって、該ガスケットが、第1の端部(38)から反対側の第2の端部(40)まで延在する細長い流路開口部(36)を画成する平面体(34)を含むガスケット(16)と
    を含んでおり、流路開口部(36)の第1の端部(38)が入口(42)と整合して配置され、流路開口部(36)の第2の端部(40)が出口(44)と整合して配置されていて、当該デバイスが、入口(42)と出口(44)と流体連通する流路開口部(36)に沿って延在し、かつ主表面(22)と主表面(28)とで区切られたする流体流路(46)を画成する、デバイス。
  2. 対電極(14)が炭素系材料から形成される、請求項記載のデバイス。
  3. 対電極(14)が補修電極(12)と同じ組成物から形成される、請求項記載のデバイス。
  4. 当該デバイスが、標識及び加水分解反応のための反応器と試薬貯蔵用チャンバと弁とを備えるマイクロ流体チップ(200)のチップ本体(202)に組み込まれている、請求項記載のデバイス。
  5. 捕集電極(12,412)及び対電極(14,414)がテーパ付きの非平行な配置で配置されていて、それらの間の流体の流れの方向に向かって外側にテーパのついた流路(418)を画成する、請求項記載のデバイス。
  6. 捕集電極(12,512)に対向して、複数の陽極(514,524,534,544)が設けられていて、複数の陽極(514,524,534,544)が同一平面配置の表面(514a,524a,534a,544a)をなす、請求項記載のデバイス。
  7. 捕集電極(12)が、流路開口部(36)に沿った表面を有しており、該表面が7mm2〜140mm2の面積及び1:30〜1:5の幅対長さ比を有している、請求項記載のデバイス。
  8. 前記捕集電極(12)と対電極(14)が共にガラス状炭素から形成される、請求項記載のデバイス。
  9. 電気化学的相間移動を実施する方法であって、
    細長い第1の電極と第2の電極の間にH2O中の18-イオン溶液を流す段階と、
    第1及び第2の電極の正に帯電した側に18-イオンを捕捉するため第1の電極と第2の電極の間に電位を印加する段階と、
    第1の電極と第2の電極の間の電位を逆転させる段階と、
    上記逆転段階において第1の電極と第2の電極の間に溶媒を流す段階と、
    18-イオンが捕捉された電極を徐々に加熱する段階と
    を含んでいて、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のデバイスで実施される、方法。
  10. 第1及び第2の電極がガラス状炭素から形成される、請求項記載の方法。
  11. 溶媒を流す段階の後で、電極間から水を除去する段階をさらに含む、請求項記載の方法。
  12. 前記電位が10V以下である、請求項記載の方法。
  13. 前記電位が5V以下である、請求項記載の方法。
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