JP5856673B2 - 7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体 - Google Patents

7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、新規化合物、このような化合物を含む医薬組成物および治療におけるそれらの使用に関する。
真核生物のゲノムは、細胞の核内で高度に組織化されている。二本鎖DNAの長い鎖は、ヒストンタンパク質のオクタマー(ヒストンH2A、H2B、H3およびH4の2つのコピーを含むことが最も通常である)の周りに巻き付いてヌクレオソームを形成する。その後、この基本単位は、ヌクレオソームの凝集およびフォールディングによってさらに圧縮され、高度に凝縮したクロマチン構造を形成する。ある範囲の異なる凝縮状態が可能であり、この構造の密集度は細胞周期の間に変化し、細胞分裂のプロセスの間が最もコンパクトである。クロマチン構造は、遺伝子転写の調節において非常に重要な役割を果たし、遺伝子転写は、高度に凝縮したクロマチンからは効率よく起こり得ない。クロマチン構造は、ヒストンタンパク質、特にヒストンH3およびH4に対する、最も一般的には、コアのヌクレオソーム構造を越えて延びるヒストン尾部内での一連の翻訳後修飾によって制御される。これらの修飾には、アセチル化、メチル化、リン酸化、ユビキチン化、SUMO化が含まれる。これらのエピジェネティックなマークは、ヒストン尾部内の特定の残基の上にタグを付ける特異的な酵素によって書き込まれ消去されることによりエピジェネティックコードを形成し、次に、これが細胞によって読み取られてクロマチン構造の遺伝子特異的調節、およびこれにより転写が可能になる。
ヒストンのアセチル化は、この修飾によって、静電気が変化することによりDNAとヒストンオクタマーとの相互作用が緩むので、最も通常では、遺伝子転写の活性化と関連する。この物理的変化に加えて、特異的タンパク質がヒストン内のアセチル化されたリジン残基に結合し、エピジェネティックコードを読み取る。ブロモドメインは、もっぱらヒストンに関連してというわけではないが一般的にアセチル化されたリジン残基に結合する、タンパク質内の小さい(約110アミノ酸)明確なドメインである。ブロモドメインを含むことが知られている約50のタンパク質のファミリーがあり、それらは、細胞内で一定範囲の機能を有する。
ブロモドメイン含有タンパク質のBETファミリーは、ごく近傍の2つのアセチル化されたリジン残基に結合して、相互作用の特異性を高めることができるタンデム型のブロモドメインを含む4つのタンパク質(BRD2、BRD3、BRD4およびBRD−t)を含む。BRD2およびBRD3は、活発に転写される遺伝子に沿ってヒストンと結合することが報告されており、転写伸長を容易にすることに関与し得るが(Leroyら、Mol.Cell.2008 30(1):51−60)、他方で、BRD4は、誘導遺伝子へのpTEF−β複合体の補充に関与し、RNAポリメラーゼのリン酸化および増大した転写のアウトプットを生じると思われる(Hargreavesら、Cell,2009 138(1):129−145)。BRD4またはBRD3は、NUT(精巣の中の核タンパク質)と融合し、上皮新生物(epithelial neoplasma)の非常に悪性型である新規な融合腫瘍遺伝子BRD4−NUTまたはBRD3−NUTを形成し得る(Frenchら、Cancer Research,2003,63,304−307およびFrenchら、Journal of Clinical Oncology,2004,22(20),4135−4139)ということも報告されている。データは、BRD−NUT融合タンパク質は発癌に寄与するということを示唆する(Oncogene,2008,27,2237−2242)。BRD−tは、精巣および卵巣でユニークに発現される。すべてのファミリーのメンバーは、細胞周期の諸相を制御または実行する上で何らかの機能を有すると報告されており、細胞分裂の際、染色体と複合して留まることが示されている。これは、エピジェネティックな記憶の維持における1つの役割を示唆する。さらに、いくつかのウイルスは、ウイルス複製のプロセスの一部としてそれらのゲノムを宿主細胞のクロマチンにつなぐためにこれらのタンパク質を利用する(Youら、Cell,2004 117(3):349−60)。
特開2008−156311号公報は、ウイルス感染/増殖に関して有用性を有するBRD2ブロモドメイン結合剤であると言われるベンゾイミダゾール誘導体を開示する。
国際公開第2009/084693A1号は、抗癌剤として有用であると言われる、アセチル化されたヒストンとブロモドメイン含有タンパク質との間の結合を阻害すると言われる一連のチエノトリアゾロジアゼピン誘導体を開示する。
PCT特許出願PCT/EP2010/066699は、BETファミリーブロモドメインとアセチル化されたリジン残基との結合を阻害する一連のキノリン誘導体を開示する。
ブロモドメインとその同族のアセチル化されたタンパク質との結合を阻害する新規なクラスの化合物、より具体的には、アセチル化されたリジン残基へのBETファミリーブロモドメインの結合を阻害する1つのクラスの化合物が見出された。このような化合物は、本明細書中で以降、「ブロモドメイン阻害剤」と呼ばれる。
特開2008−156311号公報 国際公開第2009/084693号 PCT特許出願PCT/EP2010/066699
Leroyら、Mol.Cell.2008 30(1):51−60 Hargreavesら、Cell,2009 138(1):129−145 Frenchら、Cancer Research,2003,63,304−307およびFrenchら、Journal of Clinical Oncology,2004,22(20),4135−4139 Oncogene,2008,27,2237−2242 Youら、Cell,2004 117(3):349−60
本発明の第1の態様では、式(I)の化合物またはその塩、より具体的には式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩が提供される。
Figure 0005856673
本発明の第2の態様では、式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩および、1以上の薬学的に許容できる担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
本発明の第3の態様では、治療に、特にブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療に使用するための式(I)の化合物、またはその薬学上許容可能な塩が提供される。
本発明の第4の態様では、治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与する工程を含む、それを必要としている被験体におけるブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療方法が提供される。
本発明の第5の態様では、ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療のための薬剤の製造における、式(I)の化合物、またはその薬学上許容可能な塩の使用が提供される。
本発明は式(I)の化合物、またはその塩に関する。
Figure 0005856673
式中、
は、水素またはC1−3アルキルを表し、Rは、
・水素;
・C1−6アルキル;および
・ヒドロキシ、C1−4アルコキシまたはNR基(ここで、RおよびRは独立に水素またはC1−4アルキルを表し、またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒にヘテロシクリル環を形成する)により置換されているC2−6アルキル;
から選択され、
または、
およびRは、それらが結合するNと一緒にヘテロシクリル環を形成しており;
は、水素、C1−3アルキルまたはCHOHを表し;
は、
・C1−4アルキル、CF、ハロゲン、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいフェニル基;
・C1−4アルキル、CF、ハロゲン、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいヘテロ芳香族基;
・テトラヒドロピラニル基;
・テトラヒドロフラニル基;
・C3−7シクロアルキル基;および
・CHOMe基
から選択される。
1つの実施形態では、RおよびRは、それらが結合するNと一緒にピペリジニルまたはモルホリニル環を形成する。
さらなる実施形態では、Rは、水素を表し、Rは、水素またはC1−4アルキル(例えばメチル、エチル、イソプロピルまたはイソブチル)を表す。
さらなる実施形態では、Rは、水素を表し、Rは、ヒドロキシまたはメトキシにより置換されているC2−4アルキル(例えばメチルまたはエチル)を表す。
さらなる実施形態では、Rは、水素を表し、Rは、NR(ここで、RおよびRは両方とも水素であるか、またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒にモルホリニル環を形成する)により置換されているC2−4アルキル(例えばエチル)を表す。
1つの実施形態では、Rは、水素を表し、Rは、テトラヒドロピラニルを表す。
さらなる実施形態では、Rは、水素またはメチルを表し、Rは、ピリジル(例えば2−ピリジル)を表す。
さらなる実施形態では、Rは、水素またはメチルを表し、Rは、C1−4アルキルにより置換されていてもよいピラゾリルを表す。
さらなる実施形態では、Rは、水素またはメチルを表し、Rは、フェニルを表す。
さらなる実施形態では、Rは、メチルを表し、Rは、基−CHOMeを表す。
本発明で使用する用語「置換されている」は、挙げられた置換基(1または複数)による置換を意味し、特段の記載がない限り多重度の置換が許容される。置換基がヘテロ原子を含む環上にある時は、置換基は、炭素又は適切であればヘテロ原子上に位置し得る。
それぞれの可変基に関する実施形態を、各可変基について一般に別々に上に記載したが、本発明は、それらの塩を含めて上記の実施形態の全ての組み合わせを包含するものとする。
本発明に係る特定の化合物は;
2−({7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}アミノ)エタノール;
2−{[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]アミノ}エタノール;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−エチル−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
N1−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)エタン−1,2−ジアミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−エチル−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
N−[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−1,2−エタンジアミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−2−(1−ピペリジニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N,N−ジメチル−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;および
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−1−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン、
またはその塩である。
本明細書において、特段の記載がない限り、
・用語「ハロゲン」はフッ素、塩素または臭素から選択される基を記載するために使用される。
・用語「C1−3アルキル」、「C1−4アルキル」および「C1−6アルキル」は、それぞれ、1〜3、1〜4または1〜6の炭素原子を含む線状又は分岐状のアルキル基を有する基または基の一部を記載する為に使用される。その他の参照は同様に解釈される。これらの基の好適な例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。
・用語「C1−4アルコキシ」は、例えば、例としてメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシおよびt−ブチルオキシを含む。
・用語「C3−7シクロアルキル」は、少なくとも3、多くとも7の炭素原子を含む芳香族ではないカルボシクリル環を記載する為に使用される。C3−7シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルを含む。
・本発明で使用する用語「ヘテロ芳香族基」は、5−もしくは6−員単環芳香族基(ここで、1、2、3、4の炭素原子は、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により交換される)または8〜11−員二環芳香族基(ここで、1、2、3、4または5の炭素原子は、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子により交換される)を示す。5−または6−員単環ヘテロ芳香族基の例は、ピロリニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、トリアゾリル、トリアジニル、ピリダジル、ピリミジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリルおよびピリミジニルを含む。8〜11−員二環ヘテロ芳香族基の例は、6H−チエノ[2,3−b]ピロリル、イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾリル、イミダゾ[5,1−b][1,3]チアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、[1,3]チアゾロ[3,2−b][1,2,4]トリアゾリル、ベンズオキサゾリル例えばベンズオキサゾール−2−イル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフトリジニル、キノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニルおよびイソキノリルを含む。
・本発明で使用する用語「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクリル環」は、O、NおよびSから選択される1、2または3のヘテロ原子を含む4−7員非芳香族、飽和環を示す。これらの基の例は、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニルおよびピペラジニルを含む。
本発明が、遊離塩基としての、およびその塩としての、例えばその薬学上許容可能な塩としての式(I)の化合物を包含することは理解されるであろう。1つの実施形態では、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩に関する。
式(I)の化合物の塩は医薬において使用される可能性が高いため、式(I)の化合物の塩は、望ましくは薬学上許容可能なものである。好適な薬学上許容可能な塩としては、酸付加塩または塩基付加塩を含み得る。本明細書において使用される用語「薬学上許容可能な塩」は、式(I)の化合物の全ての薬学上許容可能な塩または水和物を意味し、レシピエントへの投与の際に(直接的にまたは間接的に)与えることができる。1つの実施形態では、用語「薬学上許容可能な塩」は、式(I)の化合物の全ての薬学上許容可能な塩を意味し、レシピエントへの投与の際に(直接的にまたは間接的に)与えることができる。好適な塩に関する総説として、Bergeら、J.Pharm.Sci.,66:1−19,(1977)を参照されたい。典型的には、薬学上許容可能な塩は、所望の酸または塩基を適宜使用することにより、容易に調製され得る。得られる塩は、溶液から沈殿され、濾過によって集められてもよく、または溶媒の蒸発によって回収されてもよい。
薬学上許容可能な塩基付加塩は、好適な溶媒の中で行われてもよい、式(I)の化合物と、好適な無機または有機の塩基(例えばトリエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、コリン、アルギニン、リジンまたはヒスチジン)との反応で塩を得て、この塩を、例えば結晶化および濾過によって通常単離することにより形成され得る。薬学上許容可能な塩基塩としては、アンモニウム塩、ナトリウムおよびカリウムの塩などのアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウムの塩などのアルカリ土類金属塩、ならびにイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカミンなどの第一級、第二級および第三級アミンの塩を含めた有機塩基との塩が挙げられる。
薬学上許容可能な酸付加塩は、有機溶媒などの好適な溶媒の中で行われてもよい、式(I)の化合物の、好適な無機または有機の酸(例えば、臭化水素酸、塩化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、コハク酸、マレイン酸、酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸などのナフタレンスルホン酸、またはヘキサン酸)との反応で形成され得、この塩は通常、例えば結晶化および濾過によって単離される。式(I)の化合物の薬学上許容可能な酸付加塩は、例えば、臭化水素酸塩、塩化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(例えば2−ナフタレンスルホン酸塩)またはヘキサン酸塩を含み得、またはこれらであり得る。
他の薬学上許容可能でない塩、例えばギ酸塩、シュウ酸塩またはトリフルオロ酢酸塩は、例えば式(I)の化合物の単離において使用され得るため、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、その範囲内に、式(I)の化合物の塩のすべての可能な化学量論形態および非化学量論形態を含む。
多くの有機化合物が、その反応が行われるかまたは沈殿もしくは結晶化する際に使用される溶媒と複合体を形成し得ることは理解されるであろう。これらの複合体は「溶媒和物」として知られる。例えば、水との複合体は「水和物」として知られる。高沸点を有しおよび/または水素結合を形成することができる溶媒、例えば水、キシレン、N−メチルピロリジノン、メタノールおよびエタノールは、溶媒和物を形成するために使用され得る。溶媒和物の同定のための方法は、NMRおよび微量分析を含むが、これらに限定されない。式(I)の化合物の溶媒和物は本発明の範囲内にある。
本発明は、その範囲内に、式(I)の化合物の溶媒和物のすべての可能な化学量論形態および非化学量論形態を含む。
本発明は、レシピエントへの投与の際に(直接的にまたは間接的に)式(I)の化合物もしくはその薬学上許容可能な塩またはその活性な代謝産物もしくは残基を与えることができる、式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩のすべてのプロドラッグを包含する。このような誘導体は、当業者にとって、過度の実験をすることなく認識できる。しかし、Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery,5th Edition,Vol 1:Principles and Practiceの教示が参照され、この文献は、このような誘導体を教示するという意味で、参照により本明細書に援用される。
式(I)の化合物は、結晶性形態または非晶性形態であり得る。さらに、式(I)の化合物の結晶性形態のうちのいくつかは、多形として存在し得、この多形は本発明の範囲内に含まれる。式(I)の化合物の多形形態は、特に限定されないが、X線粉末回折(XRPD)パターン、赤外(IR)スペクトル、ラマンスペクトル、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)および固体状態核磁気共鳴(SSNMR)を含むいくつかの従来の分析技法を使用して特徴づけおよび区別され得る。
本明細書に記載されるいくつかの化合物は1以上のキラル原子を含有し得、その結果、光学異性体、例えば鏡像異性体またはジアステレオ異性体が形成され得る。従って、本発明は、実質的に他の異性体を含まないもの(すなわち純粋である)として単離された個々の異性体としてであろうと、または混合物(すなわちラセミ化合物およびラセミ混合物)としてであろうと、式(I)の化合物のすべての異性体を包含する。実質的に他の異性体を含まないもの(すなわち純粋である)として単離された個々の異性体は、他の異性体が10%未満、特に約1%未満、例えば約0.1%未満存在するように単離され得る。
異性体の分離は、当業者に公知の従来の技法によって、例えば分別晶出、クロマトグラフィーまたはHPLCによって達成され得る。
特定の式(I)の化合物は、いくつかの互変異性体のうちの1つとして存在し得る。本発明は、個々の互変異性体としてであろうと、またはこれらの混合物としてであろうと、式(I)の化合物のすべての互変異性体を包含することは理解されるであろう。
式(I)の化合物およびその塩の溶媒和物、異性体および多形形態が本発明の範囲内に包含されることは、上記の記載から理解されるであろう。
式(I)の化合物またはその塩は、標準的な化学を含めた様々な方法によって製造され得る。特段の記載がない限り、これまでに定義された変更要素のいずれも、これまでに定義された意味を持ち続ける。例示的な一般的な合成方法が以下に示され、その後、具体的な式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩が、実施例で調製される。これらの方法は、本発明の更なる側面を形成する。
更なる側面では、式(I)の化合物の製造方法が提供され、以下の(a)、(b)、(c)、(d)および(e)から選択される工程を含む。
(a)式(II)の化合物
Figure 0005856673
(ここで、RおよびRは、式(I)において定義した通りであり、Halはハロゲンである)を式(III)の化合物
Figure 0005856673
(ここで、RおよびRは、式(I)において定義した通りである)と反応する。
(b)式(IV)の化合物
Figure 0005856673
(ここで、RおよびRは、式(I)において定義した通りである)を式(V)の化合物
Figure 0005856673
(ここで、RおよびRは、式(I)において定義した通りである)と反応する。
(c)NRがNHであるときは、式(IV)の化合物を臭化シアンと反応する。
(d)上記で定義した式(IV)の化合物を式(VI)
Figure 0005856673
の化合物と反応する。
(e)上記で定義した式(IV)の化合物を式(VII)
Figure 0005856673
の化合物と反応する。
工程(a)
好適なHal基はクロロである。式(II)と式(III)の化合物の間の反応は、不活性溶媒において、塩基が存在していてもよい条件で実施され得る。
式(II)の化合物は、本明細書に記載されている方法、またはそれに類似の方法により製造することができる。式(III)の化合物は市販されている。
工程(b)
式(IV)と式(V)の化合物の間の反応は、不活性溶媒(例えばメタノール)において実施され得る。式(IV)の化合物は、本明細書に記載されている方法、またはそれに類似の方法により製造することができる。式(V)の化合物は市販されている。
工程(c)
式(IV)と式(V)の化合物の間の反応は、不活性溶媒(例えばエタノール)において実施され得る。式(IV)の化合物は、本明細書に記載されている方法、またはそれに類似の方法により製造することができる。臭化シアンは市販されている。
工程(d)
式(IV)と式(VI)の化合物の間の反応は、不活性溶媒(例えばアセトニトリル)において実施され得る。式(IV)の化合物は、本明細書に記載されている方法、またはそれに類似の方法により製造することができる。式(VI)の化合物は市販されている。
工程(e)
式(IV)と式(VII)の化合物の間の反応は、不活性溶媒(例えばエタノール)において実施され得る。式(VII)の化合物は、Eur.J.Org.Chem.2010(19)3641−3649に記載されている方法により製造することができる。
上記の化合物の1以上の官能基を保護することが好都合であり得ることは、当業者によって理解されるであろう。保護基およびそれら保護基の除去のための手段の例は、T.W.Greene「Protective Groups in Organic Synthesis」(4th edition,J.Wiley and Sons,2006)に見出され得る。好適なアミン保護基は、アシル(例えば、アセチル、カルバメート(例えば、2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル))およびアリールアルキル(例えば、ベンジル)を含み、これらの基は、適宜、加水分解(例えば、ジオキサン中の塩化水素酸またはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸などの酸を使用する)によって、または還元的に(例えばベンジルもしくはベンジルオキシカルボニル基の水素化分解または酢酸中で亜鉛を使用する2’,2’,2’−トリクロロエトキシカルボニル基の還元的除去)除去され得る。他の好適なアミン保護基は、塩基触媒による加水分解によって除去され得るトリフルオロアセチル(−COCF)を含む。
本明細書により記載された経路のいずれにおいても、種々の基および部分が分子へと導入される合成工程の正確な順序は変わり得ることは理解されるであろう。このプロセスの1つの段階で導入される基または部分が、その後の変換および反応によって影響を受けないことを確実にすること、およびそれに応じて合成工程の順序を選択することは、当業者の技能の範囲内であろう。
上記の特定の中間体化合物は、新規であると考えられ、従って本発明のなおさらなる態様を形成する。
式(I)の化合物およびその塩はブロモドメイン阻害剤であり、従って、ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療において潜在的な有用性を有すると考えられる。
従って、本発明は、治療に使用するための式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩は、ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療において使用され得る。
従って、本発明は、ブロモドメイン阻害剤が適応されるすべての疾患または病態の治療に使用するための式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を提供する。別の実施形態では、慢性の自己免疫性病態および/または炎症性病態の治療に使用するための化合物またはその薬学上許容可能な塩が提供される。さらなる実施形態では、癌の治療に使用するための化合物またはその薬学上許容可能な塩が提供される。
ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療のための薬剤の製造における式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩の使用もまた提供される。
治療有効量の、式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を投与する工程を含む、それを必要としている被験体におけるブロモドメイン阻害剤が適応される疾病または病態の治療方法もまた提供される。
好適には、それを必要としている被験体は哺乳動物、特にヒトである。
本明細書で使用する用語「有効量」は、例えば研究者または臨床医によって求められている組織、系、動物またはヒトの生物学的応答または医学的応答を引き出すであろう、薬物または医薬品の量を意味する。さらに、用語「治療有効量」は、そのような量を投与されたことがない対応する被験体と比較して、疾患、障害、もしくは副作用の改善された治療、治癒、予防、もしくは寛解、または疾患もしくは障害の進行の速度の低下を生じるいずれかの量を意味する。また、この用語は、その範囲内に、正常な生理学的機能を高めるために有効な量を包含する。
ブロモドメイン阻害剤は、全身性炎症または組織の炎症、感染または低酸素症に対する炎症反応、細胞の活性化および増殖、脂質代謝、線維症に関連する様々な疾患または病態の治療、ならびにウイルス感染症の予防および治療において有用であると考えられる。
ブロモドメイン阻害剤は、慢性関節リウマチ、変形性関節症、急性痛風、乾癬、全身性紅斑性狼瘡、多発性硬化症、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎)、喘息、慢性閉塞性気道疾患、間質性肺炎、心筋炎、心膜炎、筋炎、湿疹、皮膚炎(アトピー皮膚炎を含む)、脱毛症、白斑、水疱性皮膚症、腎炎、血管炎、アテローム性動脈硬化症、アルツハイマー病、うつ病、シェーグレン症候群、唾液腺炎、網膜中心静脈閉塞症、網膜静脈分枝閉塞症、アーヴァイン−ガス症候群(白内障後および手術後)、網膜色素変性、扁平部炎、バードショット網膜脈絡膜症、網膜前膜、嚢胞様黄斑浮腫、傍中心窩毛細血管拡張症、牽引性黄斑症、硝子体黄斑牽引症候群、網膜剥離、視神経網膜炎、突発性黄斑浮腫疾患、網膜炎、涙液減少症(乾性角結膜炎)、春季角結膜炎、萎縮性角結膜炎、前部ブドウ膜炎、全ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、ブドウ膜炎関連黄斑浮腫、強膜炎、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、加齢黄斑変性症、強膜炎、肝炎、膵炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、アジソン病、下垂体炎、甲状腺炎、I型糖尿病および移植された臓器の急性拒絶反応などの実に様々な慢性の自己免疫性のおよび/または炎症性の病態の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、急性痛風、巨細胞性動脈炎、ループス腎炎を含む腎炎、糸球体腎炎などの臓器障害を伴う血管炎、巨細胞性動脈炎を含む血管炎、ウェゲナー肉芽腫症、結節性多発動脈炎、ベーチェット病、川崎病、高安動脈炎、壊疽性膿皮症、臓器障害を伴う血管炎および移植された臓器の急性拒絶反応などの実に様々な急性の炎症性の病態の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、細菌、ウイルス、真菌、寄生生物またはそれらの毒素による感染に対する炎症反応を伴う疾患または病態、例えば、敗血症、敗血症症候群、敗血症性ショック、内毒血症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、多臓器不全症候群、毒素性ショック症候群、急性肺傷害、ARDS(成人呼吸促迫症候群)、急性腎不全、劇症肝炎、熱傷、急性膵炎、手術後症候群、サルコイドーシス、ヘルクスハイマー反応、脳炎、脊髄炎、髄膜炎、マラリア、ならびにインフルエンザ、帯状疱疹、単純ヘルペスおよびコロナウイルスなどのウイルス感染症と関連するSIRSの予防または治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、心筋梗塞、脳血管虚血(発作)、急性冠症候群、腎臓再灌流傷害、臓器移植、冠動脈バイパス移植、心肺バイパス術、肺、腎臓、肝臓、胃腸内または肢末梢部の塞栓症などの虚血再灌流傷害と関連する病態の予防または治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症およびアルツハイマー病などのAPO−A1の調節を介する脂質代謝の障害の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、特発性肺線維症、腎臓の線維化、術後狭窄、ケロイド傷生成、強皮症(斑状強皮症を含む)および心臓繊維化などの繊維性の病態の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、アデノウイルスおよびポックスウイルスならびに他のDNAウイルスなどのウイルス感染症の予防および治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、血液癌(例えば、白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫)、上皮癌(肺癌、乳癌および結腸癌を含む)、正中線悪性腫瘍(midline carcinoma)、間葉系腫瘍、肝腫瘍、腎腫瘍および神経腫瘍を含む癌の治療において有用であり得る。
ブロモドメイン阻害剤は、悪性でない黒色腫(紫外線角化症および基底細胞)などの真皮の病態、上皮内黒色腫、扁平上皮癌および皮膚T細胞リンパ腫の治療において有用であり得る。
1つの実施形態では、ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態は、全身性炎症反応症候群に関連する疾患、例えば敗血症、熱傷、膵炎、重症外傷、出血および虚血から選択される。この実施形態では、ブロモドメイン阻害剤は、SIRS、ショック発症、多臓器不全症候群(これは、急性肺傷害、ARDS、急性の腎臓、肝臓、心臓および胃腸内の傷害の発症を含む)の発生率および死亡率を低下させるために、診断の時点で投与されるであろう。別の実施形態では、このブロモドメイン阻害剤は、高いリスクの敗血症、出血、広範囲の組織の損傷、SIRSまたはMODS(多臓器不全症候群)に関連する手術または他の処置に先だって投与されるであろう。特定の実施形態では、ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態は、敗血症、敗血症症候群、敗血症性ショック及び内毒血症である。別の実施形態では、ブロモドメイン阻害剤は、急性膵炎または慢性膵炎の治療に適応される。別の実施形態では、ブロモドメインは熱傷の治療に適応される。
1つの実施形態では、ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態は、単純ヘルペスの感染および再賦活、口唇ヘルペス、帯状疱疹(herpes zoster)の感染および再賦活、水痘、帯状疱疹(shingles)、ヒトパピローマウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、頸部新生物、アデノウイルス感染(急性呼吸器疾患を含む)、牛痘および天然痘などのポックスウイルス感染およびアフリカブタ熱ウイルスから選択される。1つの特定の実施形態では、ブロモドメイン阻害剤は、皮膚または子宮頸部上皮のヒトパピローマウイルス感染の治療に適応される。
用語「ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態」は、上記の病状のいずれかまたはすべてを包含することが意図されている。
治療に使用するため、式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩はそのままの化学物質として投与され得ることが可能であるが、一方で、活性成分を医薬組成物として提供することが一般的である。
従って、さらなる態様では、本発明は、式(I)の化合物または薬学上許容可能な塩および、1以上の薬学上許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は上記のとおりである。担体(1または複数)、希釈剤(1または複数)または賦形剤(1または複数)は、その組成物の他の成分と適合性でありかつ組成物のレシピエントにとって有害ではないという意味で許容できるものである必要がある。本発明の別の態様によれば、式(I)の化合物、またはその薬学上許容可能な塩を、1以上の薬学上許容可能な担体、希釈剤または賦形剤と混合する工程を含む、医薬組成物の製造方法も提供される。この医薬組成物は、本明細書に記載される病態のいずれかの治療において使用され得る。
式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は医薬組成物に使用することが意図されるため、それらは、各々、実質的に純粋な形態、例えば少なくとも60%純粋、より好適には少なくとも75%純粋、好ましくは少なくとも85%純粋、特に少なくとも98%純粋(重量基準に対する重量%)で与えられることが好ましいことはすぐに理解されるであろう。
医薬組成物は、単位用量あたり所定の量の活性成分を含む単位用量形態で提供され得る。好適な単位投薬組成物は、1日用量もしくは分割日量、またはその適切な一部分、の活性成分を含む組成物である。従ってこのような単位用量は、1日1回よりも多く投与され得る。好適な単位投薬組成物は、本明細書中ですでに記載したように、1日用量もしくは(1日1回よりも多い投与のための)分割日量、またはその適切な一部分、の活性成分を含む組成物である。
医薬組成物は、いずれかの適切な経路による、例えば経口(口腔内または舌下を含む)、経直腸、吸入、鼻腔内、局所(口腔内、舌下または経皮を含む)、眼(局所、眼内、結膜下、強膜上またはテノン嚢下を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)経路による投与のために適応し得る。このような組成物は、薬学の技術分野で公知のいずれかの方法によって、例えばこの活性成分を担体(1または複数)または賦形剤(1または複数)と合わせることによって調製され得る。
1つの実施形態では、この医薬組成物は、非経口投与、特に静脈内投与に適応している。
1つの実施形態では、この医薬組成物は経口投与に適応している。
1つの実施形態では、この医薬組成物は局所投与に適応している。
ブロモドメイン化合物の全身曝露を増加または減少ために閉塞及び皮膚浸透の改良が得られる好適な剤型は、限定されないが、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩(アルギン酸エステル)、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンの薬学上許容可能な形態を含む。
非経口投与に適応させた医薬組成物は、抗酸化剤、バッファー、静菌薬、および組成物を意図されたレシピエントの血液と等張性であるようにする溶質を含有し得る水性および非水性の滅菌注射液、ならびに懸濁剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の滅菌懸濁液を含む。この組成物は、単位用量容器または複数用量容器、例えば密封されたアンプルおよびバイアルに入れて提供され得、使用直前に、注入のために、滅菌した液体担体、例えば水の添加だけを必要とするフリーズドライの(凍結乾燥された)状態で保存され得る。すぐに使用できる注射液および懸濁液は、滅菌された粉末、顆粒および錠剤から調製され得る。
経口投与に適応させた医薬組成物は、カプセルもしくは錠剤、粉末もしくは顆粒、水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤、食用フォームもしくはホイップ、または水中油型エマルションもしくは油中水型エマルションなどの個別単位として提供され得る。
例えば、錠剤またはカプセル剤の形態での経口投与のために、活性薬物成分は、エタノール、グリセロール、水などの、経口用の、無毒な薬学上許容可能な不活性な担体と組み合わされ得る。錠剤またはカプセルの中へと組み込むのに好適な粉末は、その化合物を(例えば微粉化によって)好適な微細サイズへと細かく砕き、例えば、デンプンまたはマンニトールなどの食用炭水化物などの、同様に調製した薬学上の担体と混合することにより調製され得る。着香剤、保存剤、分散剤および着色剤も存在し得る。
カプセルは、粉末混合物を上記のように調製し、形成されたゼラチンシースに充填することにより作製され得る。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは固体ポリエチレングリコールなどの滑剤および潤滑剤が、充填操作の前に、この粉末混合物に添加され得る。カプセル剤が服用されるときの薬剤の利用能を改善するために、寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または溶解補助剤も、加えられ得る。
さらに、所望される場合または必要な場合、好適な結合剤、滑剤、潤滑剤、甘味剤、香料、崩壊剤および着色剤も当該混合物の中へと組み込まれ得る。好適な結合剤は、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはβ−ラクトースなどの天然の糖、トウモロコシ甘味料、アラビアゴム、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成のガム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどを含む。これらの剤形の中で使用される潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどを含むが、これらに限定されない。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、顆粒にするかまたは小塊にし、潤滑剤および崩壊剤を添加し、そして錠剤へと押し固めることにより製剤化される。粉末混合物は、その化合物、好適には細かく砕いた化合物を上記のような希釈剤またはベースと、そして必要に応じてカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩もしくはアルギン酸エステル、ゼラチン、もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級塩などの再吸収促進剤、および/またはベントナイト、カオリンもしくはリン酸二カルシウムなどの吸収剤と混合することにより調製される。この粉末混合物は、シロップ、デンプンペースト、アラビアゴム粘液、またはセルロース誘導体もしくは高分子材料の溶液などの結合剤を用いて湿らせ、ふるいに押し通すことにより顆粒化され得る。顆粒化に代わるものとして、粉末混合物は錠剤機に通され得、その結果物は不完全に形成された小塊であり、これが顆粒へと破壊される。この顆粒は、錠剤形成押型への付着を防止するために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油の添加によって潤滑され得る。この潤滑された混合物は、その後、錠剤へと圧縮される。また、式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、自由流動性の不活性な担体と組み合わされて、顆粒化または小塊化の工程を経ることなく直接錠剤へと圧縮され得る。セラックの封止被膜、糖または高分子材料のコーティング、およびワックスの艶出しコーティングからなる透明または不透明な保護コーティングが設けられ得る。異なる単位投薬量を区別するために、色素がこれらのコーティングに添加され得る。
液剤、シロップおよびエリキシル剤などの経口用液体は、所与の量が所定の量の化合物を含むように、投薬単位形態で調製され得る。シロップは、化合物を好適に風味付けされた水性溶液に溶解させることにより調製され得るのに対し、エリキシル剤は、無毒なアルコール性のビヒクルの使用によって調製される。懸濁剤は、化合物を無毒なビヒクルに分散させることにより製剤化され得る。エトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミント油などの香料添加物、または天然甘味料もしくはサッカリンもしくは他の人工甘味料なども、添加され得る。
適宜、経口投与のための投薬単位組成物はマイクロカプセル化され得る。この製剤は、例えば、微粒子物質をポリマー、ワックスなどでコーティングするかまたは微粒子物質をポリマー、ワックスなどの中に埋め込むことにより、放出を長期化または持続させるようにも調製され得る。
式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、小型単層小胞体(small unilamellar vesicle)、大型単層小胞体(large unilamellar vesicle)および多層小胞体(multilamellar vesicle)などのリポソーム送達システムの形態でも投与され得る。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成され得る。
局所投与に適応させた医薬組成物は、軟膏剤、クリーム、懸濁剤、エマルション、ローション、粉末、液剤、ペースト、ゲル、泡状物質、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして製剤化され得る。このような医薬組成物は、限定されないが、保存剤、薬剤浸透を助ける溶媒、共溶媒、皮膚軟化剤、噴霧剤、粘度調整剤(ゲル化剤)、界面活性剤および担体を含む従来の添加剤を含有し得る。一つの実施形態では、組成物の重量の0.01〜10%、または0.01〜1%の式(I)の化合物、またはその薬学上許容可能な塩を含む局所投与に適応させた医薬組成物が提供される。
目または他の外部組織、例えば口および皮膚の治療のために、組成物は、好適には、局所用の溶剤、懸濁剤、エマルション、軟膏剤、クリーム、ゲルスプレーまたは泡状物質として適用される。軟膏剤として製剤化されるとき、活性成分は、パラフィン系軟膏基剤または水混和性軟膏基剤のいずれかとともに用いられ得る。あるいは、活性成分は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤とともにクリームとして製剤化され得る。
目への局所投与に適応させた医薬組成物は、活性成分が好適な担体、特に水性溶媒中に溶解または懸濁されている点眼薬を含む。目への投与のための組成物は、目に適合可能なpHおよびオスモル濃度(浸透圧)を有するであろう。1以上の目に適合可能なpH調整剤および/または緩衝剤を本発明の組成物中に含むことができ、例えば酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸および塩化水素酸などの酸、例えば水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよび乳酸ナトリウムなどの塩基、例えばクエン酸塩/ブドウ糖、炭酸水素ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどの緩衝液を含む。このような酸、塩基および緩衝液は、組成物のpHを目に許容可能な範囲に維持するために必要な量を含むことができる。1以上の目に許容可能な塩は、組成物のオスモル濃度を目に許容可能な範囲にするために十分な量を組成物中に含めることができる。このような塩は、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムカチオンおよび塩化物、クエン酸、アスコルビン酸、ホウ酸、リン酸、炭酸水素、硫酸、チオ硫酸または重亜硫酸アニオンを有する塩を含む。
眼科供給装置は、複数の決まった放出速度並びに持続投薬の動力学および浸透性で1以上の治療薬を制御放出するように設計され得る。制御した放出は、生物分解性/生体侵食性のポリマー(例えばポリ(エチレンビニル)アセテート(EVA)、超加水分解PVA)、ヒドリキシアルキルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリカプロラクトン、ポリ(グリコール)酸、ポリ(乳酸)、ポリ無水物、ポリマー分子量、ポリマー結晶度、コポリマー比率、加工処理条件、表面仕上げ、幾何学、賦形剤の添加およびポリマー被覆についての異なる選択肢および特性を組み込んだ高分子マトリックスの設計を通して得ることができ、これは、薬物の拡散、侵食、溶解および浸透を高める。
眼科供給のための医薬組成物はまた、その場でゲル化する水性組成物を含む。このような組成物は、目または涙液と接触してゲル化が促進するために効果的な濃度のゲル化剤を含む。好適なゲル化剤は、限定されないが、熱硬化性ポリマーを含む。本明細書で使用する用語「その場でゲル化する」は、目または涙液と接触してゲルを形成する低粘度の液体だけではなく、目への投与の際に実質上増加した粘度またはゲル剛性を示す、例えば半流動体およびチキソトロピー性のゲルなどのより粘性の高い液体も含む。例えば、Ludwig(2005)Adv.Drug Deliv.Rev.3;57:1595−639を参照されたい。この文献は、眼科薬物の供給において使用するポリマーの例の教示のために参照により本明細書に援用される。
鼻内投与または吸入投与のための剤形は、エアロゾル、液剤、懸濁剤、ゲルまたは乾燥粉末として製剤化されることが便利であり得る。
吸入投与に好適および/または吸入投与に適応させた組成物について、式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、例えば微粉化によって得られる粒子サイズを小さくした形態にあることが好ましい。サイズを小さくした(例えば、微粉化した)化合物または塩の好適な粒子サイズは、約0.5〜約10ミクロン(例えば、レーザー回折を使用して測定される)のD50値によって規定される。
例えば吸入投与のためのエアロゾル製剤は、薬学上許容可能な水性または非水性の溶媒の中の活性物質の溶液または微細懸濁液を含み得る。エアロゾル製剤は、噴霧装置もしくは吸入器と共に使用するためのカートリッジまたは詰め替え容器の形態をとり得る密閉容器中の滅菌された形態で単回用量または複数用量の量で提供され得る。あるいは、この密閉容器は、容器の内容物を使い尽くすと処分することが意図されている、計量弁(定量吸入器)が内蔵された単回投与の鼻吸入器またはエアロゾルディスペンサーなどの単一の分注デバイスであり得る。
剤形がエアロゾルディスペンサーを含む場合、その剤形は、好適には、圧縮空気、二酸化炭素またはヒドロフルオロカーボン(HFC)などの有機噴霧剤などの加圧下の好適な噴霧剤を含む。好適なHFC噴霧剤は、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含む。このエアロゾル剤形はポンプ噴霧器の形態も取り得る。加圧されたエアロゾルは、活性化合物の溶液または懸濁液を含有し得る。これは、懸濁液製剤の分散特性および均質性を改善するために、さらなる賦形剤、例えば共溶媒および/または界面活性剤の組み込みを必要とし得る。液剤製剤は、エタノールなどの共溶媒の添加も必要とし得る。
吸入投与に好適および/または吸入投与に適応させた医薬組成物について、医薬組成物は、乾燥粉末吸入用組成物であり得る。このような組成物は、ラクトース、グルコース、トレハロース、マンニトールまたはデンプンなどの粉末基剤と、式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩(好適には、粒子サイズを小さくした形態、例えば微粉化した形態にある)および、必要に応じて性能調整剤(performance modifier)、例えばL−ロイシンもしくは別のアミノ酸および/またはステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸の金属塩を含み得る。好適には、この乾燥粉末吸入用組成物は、ラクトース、例えばラクトース一水和物および式(I)の化合物またはその塩の乾燥粉末混合物を含む。このような組成物は、例えば英国特許出願公開第2242134(A)号に記載されている、GlaxoSmithKlineによって販売されているDISKUS(登録商標)デバイスなどの好適なデバイスを使用することによって、患者に投与され得る。
式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、液体ディスペンサー、例えば、使用者が加えた力が液体ディスペンサーのポンプ機構に加えられた際に定量の液体製剤が分注されるときに通る分注用ノズルまたは分注用オリフィスを有する液体ディスペンサーからの送達のための液体製剤として製剤化され得る。このような液体ディスペンサーは、一般に、液体製剤の複数定量のタンクを具え、用量は連続的なポンプ操作によって分注することができる。分注用のノズルまたはオリフィスは、鼻腔の中への液体製剤のスプレー分注のために、使用者の鼻孔の中へと挿入するように構成され得る。上述のタイプの液体ディスペンサーは、国際公開第2005/044354(A1)号に記載、説明されている。
式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩の治療有効量は、例えば動物の年齢および体重、治療を必要とする正確な病態、病態の重症度、製剤の性質、および投与経路を含むいくつかの要因に依存し、最終的には、この治療有効量は、主治医または主治獣医の判断によることになろう。医薬組成物では、経口投与または非経口投与のための各投薬量単位は、遊離塩基として算出して、好適には0.01〜3000mg、より好適には0.5〜1000mgの式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を含む。鼻内投与または吸入投与のための各投薬量単位は、遊離塩基として算出して、好適には0.001〜50mg、より好適には0.01〜5mgの式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を含む。
薬学上許容可能な式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、遊離塩基として算出して、例えば、1日あたり0.01mg〜3000mgもしくは1日あたり0.5〜1000mgの式(I)の化合物もしくはその薬学上許容可能な塩の経口用量もしくは非経口用量、または1日あたり0.001〜50mgもしくは1日あたり0.01〜5mgの式(I)の化合物もしくはその薬学上許容可能な塩の鼻内用量もしくは吸入用量の(成人の患者についての)1日用量で投与され得る。この量は、1日あたり単回投与で、またはより通常は、合計の1日用量が同じであるように1日あたりある数(例えば、2、3、4、5または6)の分割用量で与えられ得る。その塩の有効量は、式(I)の化合物自体の有効量のある割合として決定され得る。
式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、単独でまたは他の治療薬と組み合わせて用いられ得る。従って、本発明に係る併用治療は、少なくとも1の式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩の投与、および少なくとも1の他の薬学的に活性な薬剤の使用を含む。好適には、本発明に係る併用治療は、少なくとも1の式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩、および少なくとも1の他の薬学的に活性な薬剤の投与を含む。式(I)の化合物(1または複数)およびその薬学上許容可能な塩、ならびに他の薬学的に活性な薬剤(1または複数)は、単一の医薬組成物として一緒に、または別々に投与され得、別々に投与されるとき、これは、同時にまたは任意の順序で連続的に行われ得る。式(I)の化合物(1または複数)およびその薬学上許容可能な塩、および他の薬学的に活性な薬剤(1または複数)の量ならびに相対的な投与のタイミングは、所望の複合的な治療効果を成し遂げるように選択されるであろう。従って、さらなる態様では、式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩および少なくとも1の他の薬学的に活性な薬剤を含む組合せが提供される。
従って、1つの態様では、本発明に係る式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩、および式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩を含む医薬組成物は、例えば抗生物質、抗ウイルス薬、グルココルチコステロイド、ムスカリンアンタゴニスト、β−2アゴニストおよびビタミンD3類似体から選択される1以上の他の治療薬と組み合わせて使用され得、またはこのような1以上の他の治療薬を含み得る。さらなる態様では、本発明に係る式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩は、癌の治療に好適なさらなる治療薬と組み合わせて使用され得る。
吸入経路、静脈内経路、経口経路または鼻腔内経路によって通常投与される他の治療薬と組み合わせて式(I)の化合物またはその薬学上許容可能な塩が投与されるとき、得られる医薬組成物は同じ経路によって投与され得ることは理解されるであろう。あるいは、その組成物の個々の構成成分は、異なる経路によって投与され得る。
本発明の1つの実施形態は、1または2の他の治療薬を含む組み合わせを包含する。
適宜、他の治療成分の活性および/または安定性および/または例えば溶解性などの物理的特性を最適化するために、その治療成分(1または複数)は、例えばアルカリ金属塩もしくはアミン塩として、または酸付加塩としての塩の形態で、またはプロドラッグ、または例えば低級アルキルエステルなどのエステルとして、または例えば水和物などの溶媒和物として使用され得ることは、当業者には明らかであろう。適宜、この治療成分は光学的に純粋な形態で使用され得ることも明らかであろう。
上記の組み合わせは、医薬組成物の形態で使用のために提供されることが便利であり得、従って、薬学上許容可能な希釈剤または担体と一緒に、上で定義された組み合わせを含む医薬組成物は本発明のさらなる態様を表す。
式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩は、以下に記載される方法によって、または類似の方法によって調製され得る。従って、以下の中間体および実施例は、式(I)の化合物およびその薬学上許容可能な塩の調製を例証する働きをするが、決して、本発明の範囲を限定すると考えられるべきではない。
すべての温度は℃で表す。
以下の化合物の名前は、化合物命名プログラム「ACD Name Pro 6.02」または Chem Draw Ultra 12.0を使用して得た。
略語
Figure 0005856673
LC/MS方法論
ギ酸法(ギ酸修飾子)
LC条件
UPLC分析は、40℃で、Acquity UPLC BEH C18カラム(50mm×内径2.1mm、充填直径1.7μm)で行った。
用いた溶媒は以下の通りであった。
A=0.1% v/v ギ酸水溶液
B=0.1% v/v ギ酸アセトニトリル溶液
用いたグラジエントは以下の通りである。
Figure 0005856673
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの総和シグナルであった。
MS条件
MS : Waters ZQ
イオン化モード : Alternate−scan正および負のエレクトロスプレー
スキャン範囲 : 100〜1000 AMU
スキャン時間 : 0.27秒
インタースキャンディレイ : 0.10秒。
HpH法(炭酸水素アンモニウム修飾子)
LC条件
UPLC分析は、40℃で、Acquity UPLC BEH C18カラム(50mm×内径2.1mm、充填直径1.7μm)で行った。
用いた溶媒は以下の通りであった。
A=アンモニア溶液を用いてpH10に調整した10mM炭酸水素アンモニウム水溶液
B=アセトニトリル
用いたグラジエントは以下の通りである。
Figure 0005856673
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの総和シグナルであった。
MS条件
MS : Waters ZQ
イオン化モード : Alternate−scan正および負のエレクトロスプレー
スキャン範囲 : 100〜1000 AMU
スキャン時間 : 0.27秒
インタースキャンディレイ : 0.10秒。
MDAP方法論
ギ酸法(ギ酸修飾子)
LC条件
HPLC分析は、周囲温度で、Sunfire C18カラム(100mm×内径19mm、充填直径5μm)またはSunfire C18カラム(150mm×内径30mm、充填直径5μm)のいずれかで行った。
用いた溶媒は以下の通りであった。
A=0.1% v/v ギ酸水溶液
B=0.1% v/v ギ酸アセトニトリル溶液
20ml/分(100mm×内径19mm、充填直径5μm)または40ml/分(150mm×内径30mm、充填直径5μm)の流速で、15または25分(延長したラン)のいずれかにわたるグラジエントとして実行した。
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの総和シグナルであった。
MS条件
MS : Waters ZQ
イオン化モード : Alternate−scan正および負のエレクトロスプレー
スキャン範囲 : 100〜1000 AMU
スキャン時間 : 0.50秒
インタースキャンディレイ : 0.20秒。
HpH法
LC条件
HPLC分析は、周囲温度で、Xbridge C18カラム(100mm×内径19mm、充填直径5μm)またはXbridge C18カラム(100mm×内径30mm、充填直径5μm)のいずれかで行った。
用いた溶媒は以下の通りであった。
A=アンモニア溶液を用いてpH10に調整した10mM炭酸水素アンモニウム水溶液
B=アセトニトリル
20ml/分(100mm×内径19mm、充填直径5μm)または40ml/分(100mm×内径30mm、充填直径5μm)の流速で、15または25分(延長したラン)のいずれかにわたるグラジエントとして実行した。
UV検出は、210nm〜350nmの波長からの総和シグナルであった。
MS条件
MS : Waters ZQ
イオン化モード : Alternate−scan正および負のエレクトロスプレー
スキャン範囲 : 100〜1000 AMU
スキャン時間 : 0.50秒
インタースキャンディレイ : 0.20秒。
以下に示す手順では、各出発物質のあと、典型的には、数字による中間体への言及が行われる。これは、化学の当業者への助けだけのために与えられる。出発物質は、必ずしも、言及されたバッチから調製されていなくてもよい。
当業者に理解されるであろうように、「同様の」手順または「同様に調製した」の使用に言及される場合、このような手順は、小さな変更、例えば反応温度、試薬/溶媒量、反応時間、ワークアップ条件またはクロマトグラフィーによる精製条件を含み得る。
中間体1
3,5−ジメチル−4−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]イソオキサゾール
Figure 0005856673
3−ヨード−4−(メトキシ)ニトロベンゼン(50g、179mmol)、(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)ボロン酸(27.8g、197mmol)および炭酸セシウム(117g、358mmol)を、DME(80ml)および水(40ml)を含む500mlのRBF中で混ぜ合わせ、混合物を窒素で10分間脱気し、その後、PEPPSI触媒(3.04g、4.48mmol)を加え、混合物を90℃で4時間、窒素雰囲気下で加熱した。冷却した反応物をEtOAc(800ml)で希釈し、有機層を分離し、10%の亜硫酸ナトリウム溶液で洗浄した。溶媒を乾燥し、真空下で蒸発して茶色の固体を得て、これをエーテル(200ml)で摩砕し、固体の生成物をエーテル(100ml)で洗浄して、3,5−ジメチル−4−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]イソオキサゾール(43.9g、177mmol、収率99%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.99分、MH 249。
中間体2
[3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)フェニル]アミン
Figure 0005856673
3,5−ジメチル−4−[2−(メチルオキシ)−5−ニトロフェニル]イソオキサゾール(調製については、中間体1を参照)(43.9g、177mmol)をEtOAc(1リットル)中に溶解し、エタノール(1リットル)で希釈し、始めに容器を2回真空/窒素サイクルでパージさせた、5リットルの水素添加用フラスコ中のPd/C(8g、5%w/w、50%水、タイプ E101 NO/W)に真空下で加えた。混合物を24時間撹拌した。初めの8〜10時間は水素の取り込みがなく、その後、約20リットルまで安定した取り込みが行われた。混合物を、真空/窒素サイクル×3でパージし、その後、窒素下でCeliteTMを通して濾過し、濾液を真空下で蒸発させて、[3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)フェニル]アミン 3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)アニリン(38.6g、177mmol、収率100%)を茶色の結晶固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.50分、MH 219。
中間体3
ジエチル({[3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}メチリデン)プロパンジオエート
Figure 0005856673
[3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)フェニル]アミン(調製については、中間体2を参照)(39g、179mmol)をジエチル[(エチルオキシ)メチリデン]プロパンジオエート(38.6g、179mmol)中に溶解し、130℃に加熱し、安定して沸騰させて、エタノールを沸騰除去した。溶液を1時間加熱して、その後、室温へと冷却し、真空下で蒸発させて、茶色の油を得た。生成物をDCM(100ml)中に溶解し、750gのシリカカラム上に載せて、その後、0−100%EtOAc/シクロヘキサンで溶出して、ジエチル({[3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}メチリデン)プロパンジオエート(59.5g、153mmol、収率86%)を淡黄色の結晶固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 1.15分、MH 389。
中間体4
エチル7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキシレート
Figure 0005856673
ジエチル({[3−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}メチリデン)プロパンジオエート(調製については、中間体3を参照)(35g、90mmol)を、少量ずつ10分にわたり沸騰しているジフェニルエーテル(500ml)に加え、激しく沸騰する結果となった。混合物を還流して20分間加熱し、加熱器のスイッチを切って、容器から取り出し、溶液を大気中で2時間かけて40℃へと冷却し、茶色の顆粒状の固体の沈殿を得た。混合物をエーテル(300ml)で希釈し、一晩静置させ、その後、濾過して、固体をエーテル(2×200ml)で洗浄し、乾燥させて、エチル7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキシレート(28.4g、83mmol、収率92%)を得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.73分、MH 343。
中間体5
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボン酸
Figure 0005856673
エチル7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキシレート(調製については、中間体4を参照)(28.4g、83mmol)を、エタノール(200ml)およびNaOH(2M、124ml、249mmol)の混合物中に懸濁し、混合物を還流して一晩加熱して、その後、約100ml容量になるまで蒸発させ、得られた溶液をMTBE(100ml)で洗浄した。水層を1M HClでpH4へと酸性化し、その後、得られた固体を濾過により集め、水で洗浄し、真空オーブンにおいて40℃で乾燥させて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−4−ヒドロキシ−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボン酸(24.5g、78mmol、収率94%)を淡黄色の固体として得た。LCMS、Rt 0.76分、MH 315。
中間体6
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4(1H)−キノリノン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(調製については、中間体5を参照)(8g、25.5mmol)を、少量ずつ還流しているジフェニルエーテル(150ml)に加え、得られた溶液を30分間撹拌し、その後、35℃へと冷却させ、その後、ジエチルエーテル(200ml)を添加した。得られた懸濁液を濾過し、固体生成物をエーテル(100ml)で洗浄して、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4(1H)−キノリノン(6.9g、25.5mmol、収率100%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.61分、MH 271。
中間体7
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロ−4−キノリノール
Figure 0005856673
硝酸(1.86g、1.32ml、29.5mmol)を、プロピオン酸(70ml)中の7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4(1H)−キノリノン(調製については、中間体6を参照)(6.9g、25.6mmol)の撹拌している溶液に滴下して加えた。全てを添加後、反応混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温へと冷却し、固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロ−4−キノリノール(5.0g、15.86mmol、収率62.1%)を山吹色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 1.15分、MH 316。
中間体8
4−(4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロキノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロキノリン−4(1H)−オン(調製については、中間体6を参照)(4.78g、15.16mmol)をPOCl(10ml、107mmol)中に溶解し、混合物を110℃で3時間加熱して、その後、冷却し、真空下で蒸発させた。残渣をトルエン(20ml)中に懸濁させ、真空下で蒸発させ、その後、残渣をDCM(100ml)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100ml)中に懸濁させ、10分間撹拌した。有機層を乾燥させ、蒸発させて、残渣をDCM(10ml)中に溶解し、100gシリカカラム上に載せて、その後、0−60%のEtOAc/シクロヘキサンで溶出して、4−(4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロキノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール(3.21g、9.62mmol、収率63.4%)を山吹色の粉体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 1.13分、MH 334。
中間体9
4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキサミド
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸(調製については、中間体5を参照)(36g、115mmol)をPOCl(33ml、354mmol)中で4時間加熱し、その後、室温へと冷却させ、一晩静置した。混合物をロータリーエバポレーターで蒸発させ、その後、茶色の残渣を、トルエン(2×300ml)で乾燥するまで共沸させて、得られた茶褐色のガム状物をTHF(300ml)中に溶解し、濃水酸化アンモニウム溶液(100ml、0.880)にアイスバス中で冷却しながら滴下して添加した。混合物を30分間撹拌し、その後、半分の体積へと蒸発させ、水(100ml)で希釈し、得られた茶褐色の固体を濾過により集め、水(100ml)で洗浄して、真空オーブンにおいて、50℃で3日間乾燥させて、4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキサミド(33.2g、100mmol、収率87%)を茶色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.80分、MH 332。
中間体10
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−3−キノリンカルボキサミド
Figure 0005856673
4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキサミド(調製については、中間体9を参照)(3.33g、10.04mmol)を、NMP(10ml)およびDIPEA(1.8ml、10mmol)中に溶解し、[(1R)−1−フェニルエチル]アミン(1.58g、13.05mmol)を加え、その後、溶液を120℃で18時間加熱し、その後、室温へと冷却し、水(100ml)で希釈して、EtOAc(2×100ml)で抽出した。有機層を水(2×100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で蒸発させて、茶色のガム状物を得た。これをDCM(20ml)中に溶解し、100gシリカカートリッジ上に載せて、その後、MeOH/DCM(0−10%)で溶出して、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−3−キノリンカルボキサミド(3.5g、8.40mmol、収率84%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.84分、MH 417。
中間体11
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}−3−キノリンカルボキサミド(調製については、中間体10を参照)(3.3g、7.92mmol)を、メタノール(50ml)中に溶解し、アイスバス中で冷却し、その後、水酸化カリウム(0.667g、11.89mmol)を加え、溶液を20分間撹拌し、その後、ヨードベンゼンジアセテート(3.32g、10.30mmol)を加え、混合物をさらに3時間撹拌した。溶液を真空下で蒸発させ、残渣をDCM中に溶解し、100gのシリカカラム上に載せて、その後、MeOH/DCM(0−10%)で溶出して、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(2.03g、4.90mmol、収率61.8%)をベージュ色の泡状物として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.99分、MH 415。
中間体12
2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(調製については、中間体11を参照)(0.33g、0.796mmol)を、POCl(1ml、10.73mmol)およびPCl(0.166g、0.796mmol)の混合物中で、120℃、5時間加熱し、その後、冷却して、室温で一晩静置させた。混合物を真空下で蒸発させ、その後、残渣をトルエン中に懸濁させ、蒸発させて、茶色のガム状物とした。これを、DCM(20ml)中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、その後、有機層を25gシリカカートリッジ上に載せた。カラムをEtOAc/シクロヘキサン(0−100%)で溶出し、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(31mg、0.072mmol、収率8.99%)をベージュ色のガラスとして得た。LCMS(ギ酸)、Rt 1.05分、MH 433。
中間体13
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−3−キノリンカルボキサミド
Figure 0005856673
4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−キノリンカルボキサミド(調製については、中間体9を参照)(1.890g、5.70mmol)を、NMP(5ml)中に溶解し、DIPEA(2.487ml、14.24mmol)、続けて(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタンアミン(0.82g、7.12mmol)を加え、混合物を120℃で3時間加熱し、その後、冷却して、茶色の溶液を70gSCX−2カートリッジ上に載せて、カラムをメタノール(200ml)で洗浄し、その後、2Mメタノール性アンモニア(100ml)およびメタノール(100ml)で溶出した。溶離液を真空下で蒸発させて、茶色の固体を得た。これをEtOAc(30ml)で摩砕し、固体を濾過により集めて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−3−キノリンカルボキサミド(1.58g、3.85mmol、収率54.1%)を茶色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.64、MH 411。
中間体14
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]−3−キノリンカルボキサミド(調製については、中間体13を参照)(1.50g、3.65mmol)を、メタノール(50ml)中に懸濁させ、水酸化カリウム(0.308g、5.48mmol)を加えた。混合物を20分間撹拌し、その後、アイスバス中で冷却し、ヨードベンゼンジアセテート(1.530g、4.75mmol)を加え、その後、混合物をさらに2時間0℃で撹拌した。微細なベージュ色の沈殿物が発生し、さらに30分撹拌後、混合物を濾過し、固体をメタノール(5ml)で洗浄し、その後、真空オーブンにおいて乾燥させて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(1.400g、3.43mmol、収率94%)をベージュ色の粉体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.65分、MH 409。
中間体15
2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(調製については、中間体14を参照)(220mg、0.539mmol)を、POCl(2ml、21.46mmol)中に溶解し、PCl(0.2g、0.960mmol)を加え、混合物を120℃で、24時間加熱した。反応混合物を真空下で蒸発させて、ベージュ色の固体を得た。これをDCM(3ml)中に溶解し、25gシリカカラム上に載せて、その後、0−10%の2Mメタノール性アンモニア/DCM(25カラム容積)で溶出し、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(14.2mg、0.033mmol、収率6.18%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.81分、MH 427。
中間体16
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロ−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−4−アミン
Figure 0005856673
4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロキノリン(調製については、中間体8を参照)(1.06g、3.18mmol)を、NMP(5ml)中に溶解し、その後、DIPEA(0.56ml、3.18mmol)および(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタンアミン(0.75g、6.51mmol)を室温で加えた。反応混合物が即座に色を変化して、5分以内に、濃黄色の沈殿が形成した。混合物を20分間撹拌し、その後、水(30ml)で希釈して、10分間撹拌した。沈殿物を濾過により集め、水(2×20ml)で洗浄し、その後、真空下で乾燥させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロ−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−4−アミン(1.22g、2.96mmol、収率93%)を山吹色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.88分、MH 413。
中間体17
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−3,4−キノリンジアミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロ−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−4−アミン(調製については、中間体16を参照)(1.2g、2.91mmol)を酢酸エチル(60ml)およびメタノール(10ml)の混合物中に溶解し、Pd/C(0.310g、2.91mmol、5%w/w、50%水、タイプ E101 NO/W)により、24時間、大気圧で、水素ビュレット下で水素化した。混合物を濾過し、蒸発させて、残渣をDCM(3ml)中に溶解し、50gのシリカカラム上に載せて、その後、0−15%の2Mメタノール性アンモニア/DCMで溶出し、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(0.45g、1.177mmol、収率40.4%)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.68分、MH 384。
中間体18
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−6−(メチルオキシ)−3−ニトロ−4−キノリンアミン
Figure 0005856673
1−(メチルオキシ)−2−プロパンアミン(0.35g)および4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロキノリン(調製については、中間体8を参照)(0.74g、2.217mmol)を、トリエチルアミン(0.30ml、2.2mmol)およびNMP(3ml)の混合物中に溶解し、溶液を30分間室温で静置させ、その後、水(20ml)で希釈し、得られた懸濁液を20分間撹拌し、その後、濾過して、得られた固体を水(10ml)で洗浄し、真空オーブンにおいて、50℃で乾燥させて、標題化合物(0.80g、2.070mmol、収率93%)を山吹色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.97分、MH 387。
中間体19
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N −[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−6−(メチルオキシ)−3,4−キノリンジアミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−(1−メトキシプロパン−2−イル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(0.80g、2.070mmol)をEtOAc(120ml)中に溶解し、フロー式水素化装置(H−cubeTM、設定:完全な水素、大気圧、流速1ml/分)を使用して水素化した。溶離液を真空下で蒸発させて、標題化合物(0.73g、99%)をオレンジ色のガム状物として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.73分、MH 357。
中間体20
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロ−N−(2−ピリジニルメチル)−4−キノリンアミン
Figure 0005856673
ジオキサン(10ml)中の4−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロキノリン(1.5g、3.5mmol)および2−(アミノメチル)ピリジン(1.46g、13.5mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフ(50−100% 酢酸エチル/シクロヘキサン)により分離して、標題化合物(1.5g、3.70mmol、収率82%)を黄色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.86分、MH 406。
中間体21
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−N −(2−ピリジニルメチル)−3,4−キノリンジアミン
Figure 0005856673
10%パラジウム炭素、50%水ペースト(300mg、20重量%)を、酢酸エチル(90ml)およびエタノール(10ml)中の7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−3−ニトロ−N−(2−ピリジニルメチル)−4−キノリンアミン(1.5g、3.70mmol)の溶液に加えた。反応混合物を水素雰囲気下において3時間撹拌した。反応混合物を、CeliteTMを通して濾過した。溶媒を濾液から蒸発させた。残渣をクロマトグラフ(5% メタノール/DCM)により分離して、標題化合物(1.23g、3.28mmol、収率89%)を茶色の油として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.63分、MH 376。
中間体22
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(0.20g、0.473mmol、調製については、中間体23を参照)を、EtOAc(80ml)中に溶解し、フロー式水素化装置(H−cubeTM、設定:完全な水素、大気圧、20℃、流速1ml/分)を使用して水素化して、オレンジ色の溶液を得た。溶離液を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)キノリン−3,4−ジアミン(0.17g、0.433mmol、収率91%)をオレンジ色のガム状物として得て、更なる精製をせずに使用した。LCMS(ギ酸)、Rt 0.66分、MH 393。
中間体23
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−3−ニトロキノリン−4−アミン
Figure 0005856673
4−(4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロキノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール(200mg、0.599mmol、調製については、中間体8を参照)および[1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル]アミン(113mg、0.9mmol)を、DIPEA(0.324ml、1.858mmol)およびNMP(15ml)の混合物中で、120℃で4時間加熱した。反応混合物を室温へと冷却し、水(300ml)で希釈し、EtOAc(2×200ml)で抽出した。合わせた有機相を水(300ml)およびブライン(200ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。得られたガム状物をDCM(3ml)中に溶解し、100gシリカカートリッジ上に載せ、2Mメタノール性アンモニア/DCM(0−12%)で溶出した。生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(0.21g、0.497mmol、収率83%)を得て、更なる精製をせずに次の工程に使用した。LCMS(ギ酸)、Rt 0.87分、MH 423。
中間体24
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロ−N−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)キノリン−4−アミン
Figure 0005856673
1,4−ジオキサン(6.5ml)中の4−(4−クロロ−6−メトキシ−3−ニトロキノリン−7−イル)−3,5−ジメチルイソオキサゾール(調製については、中間体8を参照)(1g、3.00mmol)の溶液に、(R)−1−(ピリジン−2−イル)エタンアミン(0.549g、4.49mmol)を加え、混合物を室温で5時間撹拌した。(R)−1−(ピリジン−2−イル)エタンアミン(0.255g、2.25mmol)の追加部分を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をクロマトグラフィー(50gカラム、シクロヘキサン/EtOAcグラジエント)により精製して、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロ−N−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)キノリン−4−アミン(1.15g、2.74mmol、収率92%)をオレンジ色の固体として得た。LCMS(ギ酸、2分)、Rt 0.98分、MH 420。
中間体25
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N −((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)キノリン−3,4−ジアミン
Figure 0005856673
EtOH(20mL)中の7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−3−ニトロ−N−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)キノリン−4−アミン(中間体24)(1.05g、2.503mmol)の懸濁液に、塩化スズ(II)(1.66g、8.76mmol)を加え、混合物を40℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を、2M水酸化ナトリウム水溶液を使用してpH12へと塩基性化した。水(30mL)を加え、水性懸濁液をDCM(3×30mL)で抽出した。有機層を合わせ、疎水性フリットを通すことにより乾燥させ、窒素気流下で乾燥するまで濃縮した。得られた残渣をクロマトグラフィー(100gカラム、2Mメタノール性アンモニアグラジエント)により精製して、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)キノリン−3,4−ジアミン(543mg、1.39mmol、収率56%)を茶褐色のガム状物として得た。LCMS(ギ酸、2分)、Rt 0.69分、MH 390。
実施例1
2−({7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}アミノ)エタノール
Figure 0005856673
2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(調製については、中間体12を参照)(30mg、0.035mmol)をNMP(0.5ml)中に溶解し、エタノールアミン(30ml)を加え、混合物を150℃で30分間加熱し、その後、冷却し、水(10ml)に加え、EtOAc(10ml)で抽出した。有機相を水(2×10ml)で洗浄し、乾燥させて、蒸発させた。残渣をDCM(2ml)中に溶解し、10gシリカカラム上に載せ、2Mメタノール性アンモニア/DCM(0−10%)で溶出した。生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、2−({7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}アミノ)エタノール(8.4mg、0.018mmol、収率53.0%)を淡茶色のガラスとして得た。LCMS(ギ酸、2分)、Rt 0.77分、MH 458
H NMR (400 MHz, CDCl) δH 9.0 (1H, s)、 7.88 (H, s)、 7.35−7.45 (6H, m)、 6.95 (1H, br s)、 6.12 (1H, br s)、 4.60 (1H, m)、 3.80−3.84 (2H, m)、 3.62−3.58 (2H, m)、 3.45 (3H, s)、 2.33 (3H, s)、 2.15 (3H, s)、 2.07 (3H, d)。
実施例2
2−{[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]アミノ}エタノール
Figure 0005856673
2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(調製については、中間体15を参照)(14mg、0.033mmol)およびエタノールアミン(0.020ml、0.327mmol)をNMP(2ml)中に溶解し、マイクロ波において180℃で1時間加熱し、その後、冷却し、10gSCX−2カートリッジ上に載せて、メタノール(30ml)で洗浄した。その後、カートリッジを2Mメタノール性アンモニア(30ml)で溶出し、溶離液を真空下で蒸発させて、難溶性の茶色のガム状物を得た。これをDMSO(1ml)中に溶解し、MDAP(ギ酸)により精製して、2−{[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]アミノ}エタノール(0.80mg、1.772μmol、収率5.40%)を淡い黄色のガラスとして得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.62分、MH 452
H NMR (400 MHz, MeOD) δH 8.59 (1H, s)、 7.82 (1H, s)、 7.43 (1H, s)、 4.32 (2H, d)、 3.93 (3H, s)、 3.74 (2H, t)、 3.58 (2H, dd)、 3.08 (2H, t)、 2.86 (2H, dt)、 2.27 (1H, m)、 2.21 (3H, s)、 2.04 (3H, s)、 1.96 (2H, dd)、 1.73 (2H, dt)。
実施例3
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(32mg、0.084mmol)をエタノール(3ml)中に溶解し、臭化シアン(8.86mg、0.084mmol)を加え、その後、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、残渣をDMSO(1ml)中に溶解し、MDAP(ギ酸)により精製して、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン(4.5mg、0.011mmol、収率13.2%)を黄色のガラスとして得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.65分、MH 408
H NMR (400 MHz, CDCl) 9.05 (1H, s)、 8.10 (1H, s)、 7.38 (1H, s)、 6.33 (2H,br s)、 4.35 (2H, d)、 4.05 (2H, d)、 3.93 (3H, s)、 3.30 (2H, m)、 2.40 (1H, m)、 2.35 (3H, s)、 2.21 (3H, s)、 1.65 (4H, m)。
同様にして実施例4及び5を調製した。
実施例4
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−6−(メチルオキシ)−N−(2−ピリジニルメチル)−3,4−キノリンジアミン(調製については、中間体17を参照)(35mg)および臭化シアン(10mg)から標題化合物(12mg、32%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.61分、MH 401。
実施例5
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−6−(メチルオキシ)−3,4−キノリンジアミン(調製については、中間体17を参照)(70mg)および臭化シアン(20mg)から標題化合物(23mg、30%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.67分、MH 382。
実施例6
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−エチル−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(100mg、0.261mmol)をメタノール中に溶解し、エチルイソチオシアネート(45.6mg、0.523mmol)を加えた。混合物を50℃で6時間加熱し、冷却し、真空下で蒸発させて、ベージュ色の固体残渣を得た。これをTHF(5ml)中に再溶解し、EDC(100mg、0.523mmol)を加え、その後、混合物を60℃で一晩加熱した。溶媒を真空下で蒸発させ、残渣をDCM(10ml)中に溶解し、水(10ml)で洗浄し、有機層を乾燥させ、蒸発させて、残渣をDCM(2ml)中に溶解し、10gシリカカラム上に載せ、その後、2Mメタノール性アンモニア/DCM(0−10%)で溶出し、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン(37mg、0.085mmol、収率32.5%)を無色のガラスとして得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.71分、MH 436
H NMR (400 MHz, CDCl) δH 9.05 (1H, s)、 7.95 (1H, s)、 7.32 (1H, s)、 4.39 (1H, t)、 4.21 (2H, d)、 4.00 (2H, dd)、 3.91 (3H, s)、 3.69 (2H, tt)、 3.32 (2H, dt)、 2.38 (1H, m)、 2.35 (3H, s)、 2.22 (3H, s)、 1.52−1.70 (4H, m)、 1.35 (3H, t)。
同様にして以下の実施例を調製した。
実施例7
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(70mg)および1−イソチオシアナト−2−メチルプロパン(50mg)から標題化合物(52mg、61%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸塩)、Rt 0.79分、MH 464。
実施例8
N1−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)エタン−1,2−ジアミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(70mg)および1,1−ジメチルエチル(2−イソチオシアナトエチル)カルバメート(50mg)から得た。分離した粗製生成物をDCM(10ml)中、TFA(2ml)で処理し、混合物を1時間撹拌し、その後、真空下で蒸発させた。残渣をDMSO(1ml)中に溶解し、MDAP(HpH法)により精製して、標題化合物(26mg、31%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(HpH)、Rt 0.73分、MH 451。
実施例9
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(70mg)および4−(2−イソチオシアナトエチル)モルホリン(50mg)から標題化合物(57mg、60%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.51分、MH 521。
実施例10
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(70mg)および1−イソチオシアナト−2−(メチルオキシ)エタン(50mg)から標題化合物(55mg、65%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.68分、MH 466。
実施例11
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−エチル−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−メトキシプロパン−2−イル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(70mg)およびイソチオシアナトエタン(50mg)から標題化合物(42mg、52%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.78分、MH 410。
実施例12
N−[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−1,2−エタンジアミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−メトキシプロパン−2−イル)キノリン−3,4−ジアミン(70mg)および1,1−ジメチルエチル(2−イソチオシアナトエチル)カルバメート(50mg)から得た。分離した粗製生成物をDCM(10ml)中、TFA(2ml)で処理し、混合物を1時間撹拌し、その後、真空下で蒸発させた。残渣をDMSO(1ml)中に溶解し、MDAP(HpH)により精製して、標題化合物(4.5mg、4%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(HpH)、Rt 0.77分、MH 425。
実施例13
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−メトキシプロパン−2−イル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体19を参照)(70mg)および4−(2−イソチオシアナトエチル)モルホリン(50mg)から標題化合物(45mg、46%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.56分、MH 495。
実施例14
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−メトキシプロパン−2−イル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体19を参照)(70mg)および1−イソチオシアナト−2−(メチルオキシ)エタン(50mg)から標題化合物(41mg、47%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.56分、MH 440。
実施例15
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(ピリジン−2−イルメチル)キノリン−3,4−ジアミン(35mg、0.093mmol)をエタノール(5ml)中に溶解し、2−メトキシエチルイソチオシアネート(22mg、0.186mmol)を加え、その後、溶液を60℃で3時間加熱し、冷却して、真空下で蒸発させた。残渣をTHF(5.0ml)中に溶解し、EDC(35.7mg、0.186mmol)を加え、その後、溶液を60℃で3時間加熱し、冷却して、真空下で蒸発させ、残渣をMDAP(ギ酸)により精製して、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−1−(ピリジン−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン(25mg、0.055mmol、収率58.5%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.66分、MH 459。
実施例16
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(調製については、中間体11を参照)(0.16g、0.386mmol)をPOCl(1ml、10.73mmol)中に溶解し、100℃で3日間加熱した。反応混合物を真空下で蒸発させて、黒色のガム状物を得た。残渣をNMP(2ml)中に溶解し、モルホリン(2ml、22.96mmol)を加え、その後、溶液をマイクロ波において150℃で1時間加熱した。反応混合物を20gSCX−2カートリッジ上に載せ、メタノール(40ml)を通して洗浄し、その後、2Mメタノール性アンモニアで溶出し、溶離液を真空下で蒸発させて、琥珀色の油を得た。これをDMSO(1ml)中に溶解し、MDAP(HpH)により精製して、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(1.4mg、2.90μmol、収率0.750%)を得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.86分、MH 484。
実施例17
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−2−(1−ピペリジニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0005856673
2−クロロ−7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(30mg、0.069mmol)(調製については、中間体12を参照)をNMP(0.5ml)中に溶解し、ピペリジン(0.2ml、2.020mmol)を加え、混合物を150℃で30分間加熱し、その後、冷却し、水(10ml)に加え、EtOAc(10ml)で抽出した。溶媒を水(2×10ml)で洗浄し、乾燥させて、蒸発させた。残渣をDCM(2ml)中に溶解し、10gシリカカラム上に載せ、2Mメタノール性アンモニア/DCM(0−10%)で溶出し、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−2−(1−ピペリジニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(18mg、0.037mmol、収率53.9%)を琥珀色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 1.05分、MH 482。
実施例18
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(220mg、0.539mmol)(調製については、中間体14を参照)をPOCl(2ml、21.46mmol)中に溶解し、PCl(0.2g、0.960mmol)を加え、混合物を120℃で24時間加熱した。反応混合物を真空下で蒸発させて、ベージュ色の固体を得た。固体をNMP(0.5ml)中に溶解し、モルホリン(0.3ml、3.44mmol)を加え、その後、溶液をマイクロ波において、150℃で1持間加熱した。溶液を20gSCX−2カートリッジ上に載せ、メタノール(30ml)で洗浄し、その後、2Mメタノール性アンモニア(30ml)で溶出し、溶離液を真空下で蒸発させて、ベージュ色のガム状物を得た。これをDCM(3ml)中に溶解し、25gシリカカラム上に載せ、その後、2Mメタノール性アンモニア/DCM(0−10%、25カラム容量)で溶出し、生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(4.7mg、9.84μmol、収率1.827%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.70分、MH 478。
実施例19
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N4−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)キノリン−3,4−ジアミン(70mg、0.178mmol、調製については、中間体22を参照)をエタノール(5ml)中に溶解し、エチルイソチオシアネート(31.1mg、0.357mmol)を加えた。溶液を60℃で3時間加熱し、その後、冷却し、真空下で蒸発させた。残渣をTHF中に溶解し、60℃で4時間加熱し、その後、真空下で蒸発させて、残渣をDMSO中に溶解し、MDAP(ギ酸法)により精製した。生成物を含む画分を真空下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン(32mg、0.072mmol、収率40.3%)をベージュ色の固体として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.71分、MH 検出されず。
実施例20
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N,N−ジメチル−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体17を参照)(50mg、0.131mmol)およびN−(ジクロロメチレン)−N−メチルメタンアミニウムクロライド(Aldrichより市販)(42.5mg、0.261mmol)を無水アセトニトリル(0.5ml)中で混ぜ合わせ、120℃で10分間加熱した(マイクロ波)。反応混合物を窒素気流下で乾燥させて、残渣をDMSO(1ml)中に溶解し、MDAP(HpH)により精製した。溶媒を窒素気流下で蒸発させて、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N,N−ジメチル−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン(44mg、0.101mmol、収率77%)を黄色のガム状物として得た。LCMS(ギ酸)、Rt 0.70分、MH 436。
実施例21
7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−1−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
Figure 0005856673
EtOH(40mL)中の7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−6−メトキシ−N−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)キノリン−3,4−ジアミン(調製については、中間体25を参照)(538mg、1.38mmol)の溶液に、1−イソチオシアナト−2−メトキシエタン(0.30mL、2.76mmol)を加え、混合物を60℃で5.5時間加熱した。1−イソチオシアナト−2−メトキシエタン(0.15mL、1.38mmol)の追加部分を加え、反応混合物を60℃で一晩加熱した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をTHF(40mL)中に溶解し、EDC(530mg、2.76mmol)を加え、混合物を60℃で4時間加熱した。混合物を真空下で濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(100gカラム、2Mメタノール性アンモニア/DCMグラジエント)により精製し、粗製生成物を得て、これをMDAP(HpH)によりさらに精製して、7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−1−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン(122mg、0.258mmol、収率19%)を白色の固体として得た。LCMS(ギ酸、2分)、Rt 0.73分、MH 473。
基準化合物
下記の基準化合物において参照されるLC−MS法DおよびFの実験詳細は以下の通りである。
LC/MS(方法D)は、0.1% HCOHおよび0.01M酢酸アンモニウム水溶液(溶媒A)ならびに95%アセトニトリルおよび0.05%HCOH水溶液(溶媒B)用いて、3mL/分の流速で、以下の溶出グラジエント、0〜0.7分 0%B、0.7〜4.2分 0→100%B、4.2〜5.3分 100%B、5.3〜5.5分 100→0%Bをで溶出する、Supelcosil LCABZ+PLUSカラム(3μm、3.3cm×内径4.6mm)で実施した。質量スペクトル(MS)は、エレクトロスプレー陽イオン化[([M+H]および[M+NH分子イオンを得るためのES+ve]またはエレクトロスプレー陰イオン化[([M−H]分子イオンを得るためのES−ve]モードを使用してFisons VG Platform質量分析計で記録した。この装置からの分析データは以下のフォーマット:[M+H]または[M−H]で与えられる。
LC/MS(方法F)は、0.1%v/vトリフルオロ酢酸水溶液(溶媒A)および0.1%v/vトリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液(溶媒B)を用いて、30℃で、3ml/分の流速で、以下の溶出グラジエント、0〜0.1分 3%B、0.1〜4.2分 3−100%B、4.2〜4.8分 100%B、4.8〜4.9分 100−3%B、4.9〜5.0分 3%Bで溶出する、Sunfire C18カラム(30mm×内径4.6mm、充填直径3.5μm)で実施した。UV検出は210nm〜350nmの波長から平均化したシグナルであり、質量スペクトルは、陽イオンエレクトロスプレーイオン化を使用して質量分析計で記録した。イオン化データは整数に四捨五入した。
LC/HRMS:分析用HPLCは、0.01M酢酸アンモニウム水溶液(溶媒A)および100%アセトニトリル(溶媒B)を用いて、1.3mL/分の流速で、以下の溶出グラジエント、0〜0.5分 5%B、0.5〜3.75分 5→100%B、3.75〜4.5 100%B、4.5〜5 100→5%B、5〜5.5 5%Bで溶出する、Uptisphere−hscカラム(3μm 33×内径3mm)で実施した。質量スペクトル(MS)は、エレクトロスプレー陽イオン化[MH分子イオンを得るためのES+ve]またはエレクトロスプレー陰イオン化[(M−H)分子イオンを得るためのES−ve]モードを使用して、micromass LCT質量分析計で記録した。
TLC(薄層クロマトグラフィー)は、シリカゲル60F254でコーティングしたMerckによって販売されているTLCプレートの使用を指す。
基準化合物A:
2−メチル−6−(メチルオキシ)−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン
Figure 0005856673
5−メトキシアントラニル酸(Lancaster)(41.8g、0.25mol)の溶液を、3.5時間、無水酢酸(230mL)中で還流し、その後、減圧下で濃縮した。その後、粗製化合物を、トルエンの存在下で2回濃縮し、その後、濾過して、エーテルで2回洗浄し、標題化合物(33.7g、収率71%)を茶色の固体として得た。LC/MS(方法D)、m/z 192[M+H]、Rt 1.69分。
基準化合物B:
[2−アミノ−5−(メチルオキシ)フェニル](4−クロロフェニル)メタノン
Figure 0005856673
0℃において、トルエン/エーテル(2/1)混合物(760mL)中の2−メチル−6−(メチルオキシ)−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン(調製については、基準化合物Aを参照)(40.0g、0.21mol)の溶液に、4−クロロフェニルマグネシウムブロミド(170mL、ジエチルエーテル中1M、0.17mol)の溶液を滴下して加えた。反応混合物を室温まで加温して、1時間撹拌し、その後、1NのHCl(200mL)でクエンチした。水層をEtOAc(3×150mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。その後、粗製化合物を、エタノール(400mL)中に溶解し、6NのHCl(160mL)を加えた。反応混合物を、2時間還流し、その後、1/3の体積に濃縮した。得られた固体を濾過し、2回エーテルで洗浄し、その後、EtOAc中に懸濁させ、1Nの水酸化ナトリウムで中和した。水層を、EtOAc(3×150mL)で抽出し、合わせた有機物をブライン(150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。標題化合物を黄色の固体(39g、収率88%)として得た。LC/MS(方法D)、m/z 262[M+H]+、Rt 2.57分。
基準化合物C:
メチルN −[2−[(4−クロロフェニル)カルボニル]−4−(メチルオキシ)フェニル]−N −{[(9H−フルオレン−9−イルメチル)オキシ]カルボニル}−L−α−アスパラギネート
Figure 0005856673
メチルN−{[(9H−フルオレン−9−イルメチル)オキシ]カルボニル}−L−α−アスパルチルクロリド(Int.J.Peptide Protein Res.1992、40、13−18)(93g、0.24mol)をCHCl(270mL)中に溶解し、[2−アミノ−5−(メチルオキシ)フェニル](4−クロロフェニル)メタノン(調製については、基準化合物Bを参照)(53g、0.2mol)を加えた。得られた混合物を、60℃で1時間撹拌し、その後、冷却して、60%の体積に濃縮した。エーテルを0℃で加え、得られた沈殿物を濾過し、取り除いた。濾液を減圧下で濃縮し、さらに精製せずに用いた。
基準化合物D:
メチル[(3S)−5−(4−クロロフェニル)−7−(メチルオキシ)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]アセテート
Figure 0005856673
DCM(500mL)中のメチルN1−[2−[(4−クロロフェニル)カルボニル]−4−(メチルオキシ)フェニル]−N2−{[(9H−フルオレン−9−イルメチル)オキシ]カルボニル}−L−α−アスパラギネート(調製については、基準化合物Cを参照)(推定0.2mol)の溶液に、EtN(500mL、3.65mol)を加え、得られた混合物を、24時間還流し、その後、濃縮した。得られた粗製アミンを、1,2−DCE(1.5L)中に溶解し、AcOH(104mL、1.8mol)を注意して加えた。その後、反応混合物を60℃で2時間撹拌し、真空下で濃縮し、DCM中に溶解した。有機層を、1NのHClで洗浄し、水層をDCM(×3)で抽出した。合わせた有機層を2回水、およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製固体を、MeCN中で再結晶化し、標題化合物(51g)を淡黄色の固体として得た。濾液を濃縮し、MeCN中で再結晶化し、別の10gの所望の生成物を得た。R=0.34(DCM/MeOH:95/5)。HRMS(M+H)1918 35ClNについての計算値373.0955;実測値373.0957。
基準化合物E:
メチル[(3S)−5−(4−クロロフェニル)−7−(メチルオキシ)−2−チオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]アセテート
Figure 0005856673
室温において、1,2−DCE(700mL)中のP10(36.1g、81.1mmol)およびNaCO(8.6g、81.1mmol)の懸濁液を、2時間撹拌し、その後、メチル[(3S)−5−(4−クロロフェニル)−7−(メチルオキシ)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]アセテート(調製については、基準化合物Dを参照)(16.8g、45.1mmol)を加えた。得られた混合物を70℃で2時間撹拌し、その後、冷却して、濾過した。固体を、2回DCMで洗浄し、濾液を、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製生成物を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH:99/1)により精製して、標題化合物(17.2g、収率98%)を、黄色がかった固体として得た。LC/MS(方法D)、m/z 389[M(35Cl)+H]、Rt 2.64分。HRMS(MH+)1918 35ClNSについての計算値389.0727;実測値389.0714。
基準化合物F:
メチル[(3S)−2−[(1Z)2−アセチルヒドラジノ]−5−(4−クロロフェニル)−7−(メチルオキシ)−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]アセテート
Figure 0005856673
0℃において、THF(300mL)中のメチル[(3S)−5−(4−クロロフェニル)−7−(メチルオキシ)−2−チオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]アセテート(調製については、基準化合物Eを参照)(9.0g、23.2mmol)の懸濁液に、ヒドラジン一水和物(3.4mL、69.6mmol)を滴下して加えた。反応混合物を5℃から15℃の間で5時間撹拌し、0℃に冷却した。その後、EtN(9.7mL、69.6mmol)をゆっくりと加え、塩化アセチル(7.95mL、69.6mmol)を滴下して加えた。その後、混合物を16時間で室温まで加温し、その後、減圧下で濃縮した。粗製生成物をDCM中に溶解し、水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、粗製標題化合物(9.7g、収率98%)を得て、これをさらに精製せずに用いた。R=0.49(DCM/MeOH:90/10)。
基準化合物G:
メチル[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセテート
Figure 0005856673
粗製メチル[(3S)−2−[(1Z)−2−アセチルヒドラジノ]−5−(4−クロロフェニル)−7−(メチルオキシ)−3H−1,4−ベンゾジアゼピン−3−イル]アセテート(調製については、基準化合物Fを参照)(推定9.7g)を、THF(100ml)中に懸濁し、AcOH(60mL)を室温で加えた。反応混合物をこの温度で2日間撹拌し、その後、減圧下で濃縮した。粗製固体を、i−PrO中で摩砕し、濾過して、標題化合物(3工程にわたって、8.7g、91%)をオフホワイト色の固体として得た。HRMS(MH+)2120ClNについての計算値411.1229;実測値411.1245。
基準化合物H:
[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]酢酸
Figure 0005856673
室温において、THF(130mL)中のメチル[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセテート(調製については、基準化合物Gを参照)(7.4g、18.1mmol)の溶液に、1Nの水酸化ナトリウム(36.2mL、36.2mmol)を加えた。反応混合物をこの温度で5時間撹拌し、その後、1NのHCl(36.2mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。その後、水を加え、水層をDCM(×3)で抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、標題化合物(7g、収率98%)を淡黄色の固体として得た。
基準化合物H:
1,1−ジメチルエチル[5−({[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセチル}アミノ)ペンチル]カルバメート
Figure 0005856673
[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]酢酸(調製については、基準化合物Gを参照)(1.0g、2.5mmol)、HATU(1.9g、5mmol)およびDIPEA(0.88ml、5mmol)の混合物を、80分間室温で撹拌し、これに、1,1−ジメチルエチル(4−アミノブチル)カルバメート(1.05ml、5.0mmol、Aldrichから市販)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後、濃縮した。残渣をジクロロメタン中に取り、1NのHClで洗浄した。水層をジクロロメタンで2回抽出した。有機層を、1Nの水酸化ナトリウムで洗浄し、その後、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(95/5)を用いて、シリカのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を、黄色の固体(1.2g)として得た。LC/MS(方法D)、Rt=3.04分。
基準化合物J:
N−(5−アミノペンチル)−2−[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセトアミドトリフルオロアセテート
Figure 0005856673
ジクロロメタン(3ml)中の1,1−ジメチルエチル[5−({[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセチル}アミノ)ペンチル]カルバメート(調製については、基準化合物Iを参照)(0.2g、0.34mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.053ml、0.68mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合物を、3時間、0℃から室温で撹拌した。反応混合物を乾燥するまで濃縮して、標題化合物を吸湿性の黄色の油(200mg)として得た。LC/MS(方法D)、Rt=2.33分。HRMS(MH+)2529ClNについての計算値481.2119;実測値481.2162。
基準化合物K:
Alexa Fluor 488−N−(5−アミノペンチル)−2−[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセトアミドの5−および6−異性体の混合物
Figure 0005856673
N−(5−アミノペンチル)−2−[(4S)−6−(4−クロロフェニル)−1−メチル−8−(メチルオキシ)−4H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]アセトアミドトリフルオロアセテート(調製については、基準化合物Jを参照)(7.65mg、0.013mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(300μl)中に溶解し、エッペンドルフ遠心チューブ中のAlexa Fluor 488 カルボン酸スクシンイミジルエステル(5mg、7.77μmol、Invitrogenから市販の5および6の異性体の混合物、製造番号A−20100)に加えた。ヒューニッヒ塩基(7.0μl、0.040mmol)を加え、混合物を一晩、ボルテックスで混合した。18時間後、反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、残渣をDMSO/水(50%、合計<1ml)中に再溶解し、分取Phenomenex Jupiter C18カラムに適用して、150分にわたって、10ml/分の流速で、95%A:5%Bから100%B(A=0.1%のトリフルオロ酢酸水溶液、B=0.1%TFA/90%アセトニトリル/10%水)のグラジエントで溶出した。同じ系を用いて、不純物画分を合わせて、再精製した。画分を合わせ、蒸発させて、標題生成物(2.8mg)を、示した2つの位置異性体の混合物として得た。LC/MS(方法F)、MH+=999、Rt=1.88分。
生物学的試験方法
蛍光異方性結合アッセイ
ブロモドメインBRD2、BRD3およびBRD4に対する式(I)の化合物の結合は、蛍光異方性結合アッセイを用いて評価し得る。
ブロモドメインタンパク質、蛍光リガンド(上記の基準化合物Kを参照)および種々の濃度の試験化合物を一緒にインキュベートして、試験化合物の非存在下で蛍光リガンドが有意に(>50%)結合し、十分な濃度の有効な阻害剤の存在下で結合していない蛍光リガンドの異方性が結合値と測定可能な程度に異なるような条件下で熱力学的平衡に到達させる。
全てのデータを、各プレートで16の高いおよび16の低いコントロールウェルの平均に正規化した。その後、以下の式の4つのパラメータ曲線フィットを適用した:
Figure 0005856673
式中、「a」は最小であり、「b」はヒル勾配(Hill slope)であり、「c」はpIC50であり、「d」は最大である。
組換えヒトブロモドメイン(BRD2(1−473)、BRD3(1−435)およびBRD4(1−477))を、N末端の6個のHis標識と共に大腸菌細胞(pET15bベクター内)で発現させた。His標識化ブロモドメインを、0.1mg/mlリゾチームおよび超音波処理を用いて大腸菌細胞から抽出した。その後、ブロモドメインを、20Cvにわたり、線形10〜500mMイミダゾールグラジエントで溶出する、HisTRAP HPカラムでのアフィニティクロマトグラフィーにより精製した。さらなる精製を、Superdex200分取グレートサイズ排除カラムにより完了した。精製したタンパク質を20mM HEPES pH7.5および100mM NaCl中で−80℃にて保存した。
ブロモドメイン BRD2についてのプロトコル
全ての成分を、BRD2、75nM、蛍光リガンド 5nMの最終濃度で、50mMのHEPES pH7.4、150mmのNaClおよび0.5mMのCHAPSのバッファー組成中に溶解した。10μlのこの反応混合物を、マイクロマルチドロップを用いて、Greiner384ウェルブラック低容量マイクロタイタープレート中で100nlの種々の濃度の試験化合物またはDMSOビヒクル(最終1%)を含有するウェルに加え、暗所で室温にて60分平衡化した。蛍光異方性をEnvision(λex=485nm、λEM=530nm;二色性−505nM)で読み取った。
ブロモドメイン BRD3についてのプロトコル
全ての成分を、BRD3、75nM、蛍光リガンド 5nMの最終濃度で、50mMのHEPES pH7.4、150mmのNaClおよび0.5mMのCHAPSのバッファー組成中に溶解した。10μlのこの反応混合物を、マイクロマルチドロップを用いて、Greiner384ウェルブラック低容量マイクロタイタープレート中で100nlの種々の濃度の試験化合物またはDMSOビヒクル(最終1%)を含有するウェルに加え、暗所で室温にて60分平衡化した。蛍光異方性をEnvision(λex=485nm、λEM=530nm;二色性−505nM)で読み取った。
ブロモドメイン BRD4についてのプロトコル
全ての成分を、BRD4、75nM、蛍光リガンド 5nMの最終濃度で、50mMのHEPES pH7.4、150mmのNaClおよび0.5mMのCHAPSのバッファー組成中に溶解した。10μlのこの反応混合物を、マイクロマルチドロップを用いて、Greiner384ウェルブラック低容量マイクロタイタープレート中で100nlの種々の濃度の試験化合物またはDMSOビヒクル(最終1%)を含有するウェルに加え、暗所で室温にて60分平衡化した。蛍光異方性をEnvision(λex=485nm、λEM=530nm;二色性−505nM)で読み取った。
時間分解蛍光共鳴エネルギー転移(TR−FRET)アッセイ
式(I)の化合物のブロモドメインBRD2、BRD3およびBRD4への結合を、時間分解蛍光共鳴エネルギー転移結合アッセイを使用して評価した。この方法は、アセチル化ヒストンペプチドのブロモドメイン蛋白質への結合を測定する。
プロモドメイン蛋白質、ヒストンペプチドおよび様々な濃度に調整した試験化合物を、熱力学平衡状態に達するまで一緒にインキュベートする。このアッセイは、試験化合物がない状態ではブロモドメインとぺプチドが十分に結合(〜30%)し、効能のある阻害剤が十分な濃度で存在するとこの相互作用が乱されて、蛍光共鳴エネルギー転移に測定可能な低下が生じるように設定されている。
ヒストンペプチド
H−Ser−Gly−Arg−Gly−Lys(Ac)−Gly−Gly−Lys(Ac)−Gly−Leu−Gly−Lys(Ac)−Gly−Gly−Ala−Lys(Ac)−Arg−His−Gly−Ser−Gly−Ser−Lys(Biotin)−OH.3TFA。
この保護ペプチドは、予めロードしたWangレジンを使用し、標準のFmoc合成プロトコルを利用して固相合成機で組み立てた。C末端リジンは、酸に対して非常に不安定な基によって保護し、組立の最後に選択的に除去されビオチンを結合できるようにした。トリフルオロ酢酸(TFA)、トリイソプロピルシランおよび水(95:2.5:2.5)の混合物により室温で3時間かけてレジンから切り離すことによって粗製ペプチドを得、その後、0.1%TFAで緩衝された水/アセトニトリルグラジエントを利用したC18逆相カラムを使用して精製した。得られた画分を分析し、分析HPLCによって>95%純粋であり正しい分子量(MALDiTOF質量分析法による)を示す画分をプールし、フリーズドライした。最終的な物質は、HPLCによって分析して純粋なことを確認した。
蛋白質の産生
組換えヒトブロモドメイン(BRD2(1−473)、BRD3(1−435)およびBRD4(1−477))は、大腸菌細胞(pET15bベクター)でN末端に6つのHisのタグが付いて発現される。Hisタグを持つブロモドメインを、超音波処理を使用して大腸菌細胞から抽出し、ニッケルセファロース6FFカラムを使用して精製し、その蛋白質を洗浄し、その後、50mM Tris−HCl pH8.0 300mM NaCl、1mMβ‐メルカプトエタノールおよび20mMイミダゾールで溶出した。0−500mMの塩化ナトリウムのリニアグラジエントにて20カラム容積にわたり溶出するHisTRAP HPカラムのアフィニティークロマトグラフィーによりさらに精製した。最終的な精製は、Superdex 200 prep gradeサイズ排除カラムによって完了した。精製した蛋白質は−80℃で20mM HEPES pH7.5および100mM NaCl中に保存した。蛋白質はペプチドマスフィンガープリンティングによって同定し、質量分析法によって予測分子量を確かめた。
ブロモドメインBRD2、3および4アッセイのプロトコル
全てのアッセイ成分を50mMのHEPES、pH7.4、50mMのNaClおよび0.5mMのCHAPSのバッファー組成物中に溶解した。ブロモドメイン蛋白質の最終濃度は100nM、ヒストンペプチドは300nMであった。これらの成分を、プレミックスし、1時間、暗所で平衡化させた。8μlのこの反応混合物を、Greiner384ウェルブラック小容積マイクロタイタープレートの様々な濃度に調整した試験化合物またはDMSOビヒクル(最終0.5%)50nlを含む全てのウェルに加え、暗所、60分間、室温でインキュベートした。抗−6his XL665標識抗体およびユーロピウムクリプテートで標識されたストレプトアビジンを含む2μlの検出混合物を全てのウェルに加え、さらに少なくとも30分の暗所インキュベーションを行った。その後、プレートをEnvisionプレートリーダーで読み取った(λex=317nm、ドナーλEM=615nm、アクセプターλEM=665nm;Dichroic LANCE dual)。時間分解蛍光強度測定を両方の発光波長で行い、アクセプター/ドナーの比を計算し、データ分析に使用した。全てのデータは、それぞれのプレートにおいて16の高コントロールウェルおよび16の低コントロールウェルの平均に対して規格化した。その後、次式の4パラメータ曲線に当てはめた。
Figure 0005856673
ここで、「a」は最小であり、「b」はヒル勾配(Hill slope)であり、「c」はpIC50であり、「d」は最大である。
実施例1〜21では、上記アッセイの各々で試験したところ、pIC50が6.0〜7.3の範囲を有することが判明した。実施例1、4、6〜10、13、15〜18、20および21では、上記アッセイの少なくとも1において、pIC50が7.0〜7.3の範囲を有することが判明した。
全血からのLPS誘導IL−6分泌の測定
細菌性リポ多糖(LPS)などのtoll様受容体のアゴニストによる単球細胞の活性化は、IL−6を含む重要な炎症性メディエータの産生を生じる。このような経路は、様々な自己免疫および炎症性疾患の病態生理学に重要であると広く認められている。
試験する化合物を希釈し、様々な適切な濃度を得て、その1μlの希釈ストックを96ウェルプレートに加える。全血(130μl)の添加後、プレートを37℃(5% CO2)にて30分間インキュベートし、その後、10μlの2.8μg/ml LPSを加え、完全RPMI 1640(最終濃度=200ng/ml)中で希釈して、1つのウェル当たり140μlの全体積を得る。37℃にて24時間のさらなるインキュベーションの後、140μlのPBSを各ウェルに加える。プレートを密閉し、10分間振盪し、その後、遠心分離する(2500rpm×10分)。100μlの上清を取り出し、即座に、または−20℃での保存後のいずれかで、免疫学的検定(典型的にメソスケールディスカバリー技術)によりIL−6レベルを評価する。各化合物についての濃度反応曲線をデータから生成し、IC50値を算出した。
実施例1〜3、6〜11、14、18、20および21を、上記のアッセイにおいて試験し、pIC50<5.5を有していた実施例2および8を除いて、pICが5.5〜7.0の範囲を有することが判明した。
これらのデータは、上記の全血アッセイにおいて試験したブロモドメイン阻害剤が、重要な炎症性メディエータIL−6の産生を阻害したことを示す。
インビボでのマウス内毒素血モデル
動物に投与した高用量のエンドトキシン(細菌性リポ多糖)は、強力な炎症反応、心臓血管機能の異常調節、臓器不全および最終的に死亡を含む深刻なショック症候群を生じる。このパターンの反応は、ヒトの敗血症および敗血性ショックと非常に類似しており、顕著な細菌感染に対する身体の反応は同様に生命を脅かす危険性がある。
本発明において使用する化合物を試験するために、8匹のBalb/cオスのマウスの群に、腹腔内注射により致死量の15mg/kg LPSを与える。90分後、動物にビヒクル(非発熱性水中の20%シクロデキストリン 1%エタノール)または化合物(10mg/kg)を静脈内投与した。動物の生存を4日目にモニターする。
腫瘍細胞増殖アッセイ
ヒト細胞株(15個のheme細胞株、14個の乳腺細胞株および4個の他の細胞株を含むn=33)を、10%ウシ胎仔血清を含有するRPMI−1640中で培養し、1つのウェルあたり1000個の生存細胞を、48μlの培地入りの384ウェルブラック平底ポリスチレンプレート(Greiner #781086)に播種した。全てのプレートを5%CO、37℃にて一晩静置した。次の日に、1つのプレートを、0(T0)測定に等しい時間、CellTiter−Glo(CTG,Promega #G7573)を用いて収集し、化合物(14.7μM〜7pMの20点滴定)を残りのプレートに添加した。全てのウェル中のDMSOの最終濃度は0.15%であった。細胞を72時間または示した時間インキュベートし、各プレートを、ウェル中の細胞培養体積に等しい体積を用いてCellTiter−Glo試薬で発色させた。プレートを約2分間振盪し、化学発光シグナルを、Analyst GT(Molecular Devices)またはEnvision Plate Reader(Perkin Elmer)で読み取った。
結果をT0の割合として表し、化合物濃度に対してプロットする。T0値を100%に正規化し、化合物添加の時間の細胞数を表し、XLフィットソフトウェア(モデル205)を用いて濃度反応データを4パラメーター曲線フィットにフィットさせた。細胞増殖を50%阻害した濃度(gIC50)は「増殖窓(growth window)」の中間点である(T0とDMSOコントロールとの間)。Ymin−T0値を、濃度反応曲線のフィットから決定したYmin値(%)からT0値(100%)を減算することによって決定する。細胞を含まないウェルからの値を、バックグラウンド補正のために全てのサンプルから減算した。
限定されないが、本明細書に記載した特許および特許出願を含む全ての文献は、各々の個々の文献が具体的かつ個々に完全に記載されているように本明細書に参照として組み込まれる。

Claims (20)

  1. 式(I)の化合物またはその塩。
    Figure 0005856673
    式中、
    は、水素またはC1−3アルキルを表し、Rは、
    ・水素;
    ・C1−6アルキル;および
    ・ヒドロキシ、C1−4アルコキシまたはNR基(ここで、RおよびRは独立に水素またはC1−4アルキルを表すか、またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒にヘテロシクリル環を形成する)により置換されているC2−6アルキル
    から選択されるか、または、
    およびRは、それらが結合するNと一緒にヘテロシクリル環を形成しており;
    は、水素、C1−3アルキルまたはCHOHを表し;
    は、
    ・C1−4アルキル、CF、ハロゲン、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいフェニル基;
    ・C1−4アルキル、CF、ハロゲン、ヒドロキシまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよいヘテロ芳香族基;
    ・テトラヒドロピラニル基;
    ・テトラヒドロフラニル基;
    ・C3−7シクロアルキル基;および
    ・CHOMe基
    から選択される。
  2. およびRが、それらが結合するNと一緒にピペリジニルまたはモルホリニル環を形成する、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3. が水素を表し、Rが水素またはC1−4アルキルを表す、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  4. が水素を表し、Rがヒドロキシまたはメトキシにより置換されているC2−4アルキルを表す、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  5. 1−4アルキル基がエチルである、請求項4に記載の化合物またはその塩。
  6. が水素を表し、RがNR(ここで、RおよびRは両方とも水素であるか、またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒にモルホリニル環を形成する)により置換されているC2−4アルキルを表す、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  7. 2−4アルキル基がエチルである、請求項6に記載の化合物またはその塩。
  8. が水素を表し、Rがテトラヒドロピラニルを表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  9. が水素またはメチルを表し、Rがピリジルを表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  10. が水素またはメチルを表し、Rがフェニルを表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  11. がメチルを表し、Rが基−CHOMeを表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
  12. 2−({7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}アミノ)エタノール;
    2−{[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]アミノ}エタノール;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−エチル−8−(メチルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−メトキシプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    N1−(7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)エタン−1,2−ジアミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−N−エチル−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    N−[7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル]−1,2−エタンジアミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−1−[1−メチル−2−(メチルオキシ)エチル]−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−1−(2−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−1−[(1R)−1−フェニルエチル]−2−(1−ピペリジニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    7−(3,5−ジメチル−4−イソオキサゾリル)−8−(メチルオキシ)−2−(4−モルホリニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−N−エチル−8−メトキシ−1−(1−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;
    7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N,N−ジメチル−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン;および
    7−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−8−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−1−((R)−1−(ピリジン−2−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−アミン
    から選択される化合物またはその塩。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  14. 請求項13において定義された化合物またはその薬学上許容可能な塩および1以上の薬学上許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬組成物。
  15. 1以上の他の治療的に活性な薬剤と一緒に、請求項13において定義された化合物またはその薬学上許容可能な塩を含む、組み合わせ医薬製品。
  16. 治療において使用するための、請求項13において定義された化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  17. ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療において使用するための、請求項13において定義された化合物またはその薬学上許容可能な塩。
  18. 疾患または病態が慢性の自己免疫性のおよび/または炎症性の病態である、請求項17に記載の化合物。
  19. 疾患または病態が癌である、請求項17に記載の化合物。
  20. ブロモドメイン阻害剤が適応される疾患または病態の治療のための薬剤の製造における、請求項17において定義された化合物またはその薬学上許容可能な塩の使用。
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