JP5854090B2 - 玉軸受、並びに搬送装置及び搬送ロボット - Google Patents

玉軸受、並びに搬送装置及び搬送ロボット Download PDF

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Description

本発明は、軌道内に配置されたボールの間に固体潤滑剤からなる複数のセパレータを備える玉軸受、並びにその玉軸受を備えた搬送装置及び搬送ロボットに関するものである。
従来より、液晶用パネルの搬送装置や搬送ロボットは、真空環境下で使用される場合があり、前記搬送装置や搬送ロボットに使用される軸受も真空用の仕様となっている。例えば、軸受の潤滑剤として、低アウトガスであるフッ素グリースや、さらに低アウトガスである固体潤滑剤が用いられている。固体潤滑剤は、転動体や軌道面と摺動することにより相手に転移して固体潤滑剤被膜を形成し、この被膜が潤滑に寄与するものであり、固体潤滑剤を含有する自己潤滑性材料からなる円柱状のセパレータ(間隔体あるいはスペーサとも言う)をボール同士の間に配置した玉軸受が用いられている。
しかしながら、上記のようなセパレータを有する玉軸受は、ボールの進み遅れに起因する玉詰りによって、回転時にセパレータが内外輪の間に噛み込まれ(いわゆるくさび効果)、回転が停止(以降は「ロック」と記すこともある)してしまうおそれがあるという課題があった。
この部分の改善の先行技術としては、特許文献1〜4に開示されているものがあり、固体潤滑剤で構成された円柱状のセパレータを備える玉軸受が開示されている。そして、セパレータを軸受内部に装填するための軸受構造、セパレータの形状や寸法、セパレータの保持構造等が記載されている。
特許文献1には、円柱状セパレータの長手方向の寸法をボール直径の1.3〜2.0倍に限定した玉軸受が記載されている。特許文献2には、ボールよりも小径の球形セパレータと、円柱状セパレータを併用した玉軸受が記載されている。特許文献3には、セパレータの両端面を、軸受の軸心方向から見た投影面の形状が台形となるように成形した玉軸受が記載されている。特許文献4には、円柱状セパレータの直径、セパレータの長さ及び内外輪の溝半径を限定した玉軸受が記載されている。
これらの特許文献1〜4に記載された発明は、軌道内に配置されるセパレータの数が多い場合でも、セパレータの噛み込みによるロックが生じにくく、スムーズな回転を長期に渡り維持することのできる玉軸受を提供するというものである。
特開2006−022864号公報 特開2006−017241号公報 特開2006−009935号公報 特開2008−267401号公報
しかしながら、これらの先行技術は、セパレータの寸法または形状を限定することで、玉詰まりによるトルクの上昇を緩和し、ロックの発生を抑制するものであり、ロックの原因である玉詰まり現象の発生を防止するものではない。
ここで、玉軸受の玉詰まり現象について説明する。玉詰まり現象とは、総ボール構成の玉軸受に発生しやすい軸受の挙動の一つで、軸受を回転させると軸受のボール列の局所にボールが集中して、複数のボールを介して内外輪を押し広げるようにボールが詰まって、回転がロックする現象である。これは、ボールとそれに隣接するボールとが軸受回転時に競り合うために一方は内輪、もう一方は外輪に互いを押しつけるようになり、軸受回転のロックが発生する。ボールに隣接する部材がボールではなく、円柱状のセパレータであったとしても、ボールとセパレータとが局所的に集中する状態が起こり得る場合は、隣接部材の形状には係わりなく前記のような玉詰まり現象は原理的に発生する。
したがって、特許文献1〜4に記載された軸受構成であれば、たとえ固体潤滑剤セパレータの寸法や形状をある設定値に管理したとしても、ボールと隣接部材との集中状態が起こらないよう規制するものでなく、玉詰まり現象の発生防止に関しては効果が乏しいという問題があった。
本発明は、固体潤滑剤セパレータの玉詰まり発生防止により、セパレータの噛み込みによるロックが生じにくい玉軸受、並びに搬送装置及び搬送ロボットを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明に係る玉軸受は、内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のボールと、隣り合う2個のボールの間に配された固体潤滑剤製のセパレータと、前記内輪及び前記外輪に沿う環状をなし、前記セパレータを保持するポケット及び前記ボールを保持するポケットを有する保持器と、を備える玉軸受において、前記セパレータを保持するポケットは少なくとも3個の前記ボールに対応する領域で連通しており、
前記セパレータは円柱形状で両端面を前記ボールに対面させて摺動し、その側面と角部とが内輪軌道面又は外輪軌道面と摺動するとともに、前記ボールの直径b、前記セパレータの直径d,前記セパレータを保持するポケットの直径D、及びボールとセパレータの円周方向のすきま総量tが下記式を満足し、
0.6D≦d≦0.95D
0.3b≦t≦2b
上記ボールの直径をb、上記ボールの個数をbnとしたとき、3個の上記ボールに対応する領域のすきま量が3×0.3b/bn以上に設定することにより、玉詰まり現象を規制し、ボールとセパレータの集中状態を回避することができるので、セパレータの噛み込みによるロックが生じにくいことを特徴とする。
た、上記問題を解決するために、本発明に係る搬送装置は、上記玉軸受を備えたことを特徴とする。
また、上記問題を解決するために、本発明に係る搬送ロボットは、上記玉軸受を備えたことを特徴とする。
円周方向すきま総量tと固体潤滑剤セパレータ直径dとが適正値になっているため、玉詰まり現象の発生を抑制し、セパレータの噛み込みによるロックが生じにくい玉軸受、並びに搬送装置及び搬送ロボットを提供できるという効果がある。
第1の実施形態における玉軸受の平面方向の断面図である。 第1の実施形態を示す玉軸受の平面図である。 セパレータの噛み込みにより軸受がロックする現象を説明する玉軸受の部分断面図である。 本発明を評価した試験方法の説明図である。 第2の実施形態における玉軸受の平面方向の断面図の一部である。 図5のA−A位置で切断した径方向の断面図である。 第3の実施形態における玉軸受の径方向の断面図である(内輪側配置)。 第3の実施形態における玉軸受の径方向の断面図である(外輪側配置)。 第4の実施形態における玉軸受の平面方向の断面図(a)と、A−A位置の径方向の断面図(b)である(内輪側配置)。 第4の実施形態における玉軸受の平面方向の断面図(a)と、A−A位置の径方向の断面図(b)である(外輪側配置)。
図1は第1実施形態における玉軸受の断面図、図2は玉軸受の平面図である。軸受は深溝玉軸受であり、外周面に内輪軌道面11を有する内輪1と、内周面に外輪軌道面21を有する外輪2と、内輪軌道面11及び外輪軌道面21の間に転動自在に配された複数のボール3と、ボール同士の間隔を保つ固体潤滑剤製のセパレータ6と、を備えている。このセパレータ6は円柱形状の部材で、その両端面(円柱の両底面)を前記ボールに対面させている。また、ボールの直径b、セパレータの直径d,及びボールとセパレータの円周方向のすきま総量tが下記式を満足する。
0.6b≦d≦0.95b
0.3b≦t≦2b
図2に示すように、内外輪1,2の側面に固体潤滑剤セパレータ装填用に入れミゾ7が設けられており、内外輪それぞれの入れミゾを同位相に配置すると軌道面に連通して開口する四角形の入れ穴として機能する。この穴を通して円柱状の固体潤滑剤セパレータ6を軸受内に装填する。固体潤滑剤セパレータ6はあらかじめ内外輪1,2間に入れてあるボール3の間に配置されるよう、ボール3を軌道内を滑らせて、次々に送りながら装填する。
上記式に従う深溝玉軸受は、内外輪1,2間にセパレータ6が噛み込まれにくいので、ロックが生じにくい。また、セパレータ6は低アウトガス性の固体潤滑剤で形成されていて、この深溝玉軸受はセパレータ6から転移した固体潤滑剤で潤滑されるので、低アウトガスである。
よって、真空環境下でも好適に使用可能である。また、固体潤滑剤の転移は深溝玉軸受の回転開始直後から発生し、通常は初期潤滑のために、外輪、内輪、ボールの少なくても1つに個体潤滑剤のコーティングが施されている。
ところで、玉詰まり現象を規制するためには集中状態を回避する構造が必要であるが、本実施形態の深溝玉軸受においては集中状態が確率的に発生しにくくなる理由について説明する。
ここで、ボール3の直径をb、セパレータ6の直径をd、ボール3とセパレータ6の円周方向のすきま総量tとすると、円周方向スキマtは大きい程集中状態が発生しにくくなるが、円周方向スキマtが大きすぎると軸受の回転速度が変化した際に、ボール3に固体潤滑剤セパレータ6が衝突し、固体潤滑剤セパレータ6の割れや欠けが発生する可能性がある。tがボール直径の2倍(=2b)を超えるとその可能性が大きくなるため、tが2bを超えないように上限の値を定めている(t≦2b)。
さらに、円柱形状である固体潤滑剤セパレータ6が内外輪軌道面11,21で形成されるトンネル内を引っ掛かりなく円滑に相対進行するためには、セパレータ6の直径を規制する必要がある。前述したように、円周方向スキマtの許容値を比較的大きく設定しているため(t≦2b)、ボールとボールの間の固体潤滑剤セパレータ6は、円周方向に対して自由度が高く、軸受回転中に上述のトンネルの中で自由に遊ぶ状態が生じる。
その時、図3に示すように、トンネル内で固体潤滑剤セパレータ6が起き上がって、一端の角部が内輪軌道面11、他端の角部が外輪軌道面21に接触する。軸受の回転によってさらに起き上がるようになると、固体潤滑剤セパレータ6を介して内外輪がロックする。
これを防止するには、トンネル内で固体潤滑剤セパレータ6が起き上がらいようにトンネルの直径、すなわちボール直径bと固体潤滑剤セパレータ直径dとをなるべく近くする必要がある。ただし、内外輪1,2の弧の影響があるため、d=bでは軸受内に装填することが出来ないため、dの最大値を0.95bとしている(d≦0.95b)。
一方、dが小さすぎても内外輪軌道面間のトンネル開口部から固体潤滑剤セパレータが脱落することが生じるため、その下限値を0.6bと定めている(0.6b≦d)。0.6bあれば内外輪軌道面間のトンネル開口部から固体潤滑剤セパレータ6が脱落することはない。
さらに、図2の構成においては固体潤滑剤セパレータ6は全てのボール3と接触することが可能になるため、固体潤滑剤セパレータ6からの固体潤滑剤の移着(転移)が確実に行われ、ボールが確実に潤滑される。よって、全てのボールとボールとの間に固体潤滑剤セパレータが配置されているのが望ましいが、軸受内に少なくとも1個の固体潤滑剤セパレータが存在すれば、軸受は潤滑可能である。
その場合、固体潤滑剤セパレータ6が少ない分ボール個数をより多く装填することが可能となるため、例えば同じサイズの軸受では、より大きな負荷を付与することが可能となる。ただし、固体潤滑剤セパレータ6の個数はより少なくなるため、潤滑剤枯渇による軸受の寿命(潤滑寿命)は短くなる。
軸受の種類がアンギュラ玉軸受であることを除いては本実施形態の玉軸受とほぼ同様の構成の玉軸受を用意して、回転試験を行い、式の数値の妥当性について評価した。なお、固体潤滑剤セパレータはボールとボールとの間に全て設置されている。
図4に示す簡単な装置において、玉軸受端面を上下面として基台93に設置、内輪1には手回し治具92に装着したおもり91により適当となるアキシャル荷重を負荷し、全ボールが荷重を受けて内外輪1,2の両方と接触しながら軸受が回転するようにした。試験方法は、毎分6回転の回転速度で、軸受内輪軸の手回し治具92により軸受を100回転一方向に回転させ、100回転中に何回玉詰まりが生じるかを計測した。
固体潤滑剤セパレータの直径dが、ボール直径bの0.96倍、0.95倍、0.90倍の3種類の試料による比較試験の結果、0.96bは10回ロックが発生したのに対して、0.95bと0.90bは1回もロックが発生しなかった。このことからd≦0.95bとすれば玉詰まりが発生しないことが分かる。一方、dが0.6b以上であれば、内外輪軌道面間のトンネル開口部から固体潤滑剤セパレータは脱落しない。
なお、本試験においては固体潤滑剤セパレータの長さはボール直径bと同一とし、d=0.69bの時の固体潤滑剤セパレータが、組み立て時の軸受の内外輪間に入れ穴から装填可能である内輪外径と外輪内径とを選定している。
次に、ボールとセパレータの円周方向のすきま総量tがボール直径bの0.2倍、0.3倍、0.4倍の3種類の試料による比較試験の結果、0.2bは20回ロックが発生したのに対して、0.3bと0.4bは1回もロックが発生しなかった。このことからt≧0.3bであれば玉詰まりは生じないことが分かる。
一方、tが2bを超えなければ、軸受の回転速度が変化した際にボールに固体潤滑剤セパレータが衝突しても、固体潤滑剤セパレータに割れや欠けが発生する可能性は低い。なお、本試験においては固体潤滑剤セパレータの径をd=0.8bとして、充分に玉詰まりの条件から遠ざけている。
図5は第2実施形態における玉軸受の断面図、図6は図5のA−A位置で切断した断面図である。本実施形態の深溝玉軸受は、外周面に内輪軌道面11を有する内輪1と、内周面に外輪軌道面21を有する外輪2と、内輪軌道面11及び外輪軌道面21の間に転動自在に配された複数のボール3と、内輪1及び外輪2に沿う環状の保持器4を備えるとともに、保持器4の柱部分42にポケット41が設けられ、ポケット41内に、2個の前記ボールとこれら2個のボールの間に配された固体潤滑剤製のセパレータ5と、を備えている。
このセパレータ5は円柱形状で両端面をボール3に対面させているとともに、ボールの直径b、セパレータの直径d,ポケットの直径D、及びボールとセパレータの円周方向のすきま総量tが下記式を満足する。
0.6D≦d≦0.95D
0.3b≦t≦2b
図6に示すように、保持器4の柱部分42(ボールとボールの間に入る部位)に固体潤滑剤セパレータ5用のポケット41が設けられていて、ポケット41の一部が内輪側及び外輪側に開口している。このポケット41に固体潤滑剤セパレータ5が内蔵されて、固体潤滑剤セパレータ5の端面部分がボールと対向して摺動し、固体潤滑剤セパレータ5の側面や角部が内輪軌道面11および外輪軌道面21と摺動する構成になっている。
この摺動により固体潤滑剤が相手部材に転移して軸受を潤滑する。本実施形態では、ポケット41を、内輪軌道面11とボール3の接触角付近及び外輪軌道面21とボール3の接触角付近の2箇所に配置することにより、潤滑性能を向上させている。
この保持器4を持つ玉軸受の場合、ポケット直径Dは、第一実施形態における内外輪軌道面11,21のトンネル直径(ボール直径bに相当)と同様に機能する構造物と考えられるため、第一実施形態の条件式のボール直径bをポケット直径Dに置き換えることにより、固体潤滑剤セパレータの直径dに関して下記式が成り立つ。
0.6D≦d≦0.95D
また、保持器があるためにボール及びセパレータが1箇所に集中することはないが、部分的な集中状態は発生する。保持器のポケットは少なくとも3個のボールに対応する領域で連通しており、円周方向スキマ総量tは、ボール個数をbn、ボール直径をbとすると、下記式が成り立つ。
3×0.3b/bn≦3×t/bn≦3×2b/bn
式を整理すると下記式となる。
0.3b≦t≦2b
したがって、保持器を持つ玉軸受の場合、下記式を満足するならば、玉詰まりが生じない玉軸受を得ることが出来る。
0.6D≦d≦0.95D
0.3b≦t≦2b
図7,8は第3実施形態における玉軸受の径方向断面図である。本実施形態の玉軸受は、前記第2実施形態の玉軸受とほぼ同様であるが、保持器の柱42に設けられたポケット41の個数が異なる。本実施形態では、ポケット41は、保持器の柱42の内輪側または外輪側の1箇所に配置されている。
固体潤滑剤セパレータ5の端面部分がボール3と対向して摺動し、固体潤滑剤セパレータの側面や角部が内輪軌道面11または外輪軌道面21と摺動することにより固体潤滑剤が相手部材に転移して軸受を潤滑するが、ボール3のスキュー運動により潤滑剤を軸受内部全域に転移することができる。したがって、ポケット41の個数が少なく、固体潤滑剤セパレータ5の収容個数が少なくても軸受を潤滑することができる。
図9,10は第4の実施形態における玉軸受の平面方向断面図(a)と径方向断面図(b)である。本実施形態の玉軸受は、前記第3実施形態の玉軸受とほぼ同様であるが、固体潤滑剤セパレータ5の厚さが異なる。本実施形態では、固体潤滑剤セパレータの厚みがその直径dに比して極端に薄い。
固体潤滑剤セパレータが10円玉のような円盤形状であっても、図9,10に示すように固体潤滑剤セパレータ用のポケット41を有する保持器4を用いれば軸受を構成することが可能である。この時も、本願請求項2の条件に従って軸受を製作すれば、たとえ固体潤滑剤セパレータの形状が円盤形状である場合でも玉詰まりを生じない軸受を得ることができる。
本発明の玉軸受は、真空環境下で使用される搬送装置や搬送ロボットに好適に適用できる。
1 内輪
2 外輪
3 ボール
4 保持器
5 セパレータ(保持器有り)
6 セパレータ(保持器なし)
7 入れミゾ
11 内輪軌道面
21 外輪軌道面
41 保持器のポケット
42 保持器の柱
91 おもり
t 円周方向のすきま総量

Claims (3)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のボールと、隣り合う2個のボールの間に配された固体潤滑剤製のセパレータと、前記内輪及び前記外輪に沿う環状をなし、前記セパレータを保持するポケット及び前記ボールを保持するポケットを有する保持器と、を備える玉軸受において、
    前記セパレータを保持するポケットは少なくとも3個の前記ボールに対応する領域で連通しており、
    前記セパレータは円柱形状で両端面を前記ボールに対面させて摺動し、その側面と角部とが内輪軌道面又は外輪軌道面と摺動するとともに、前記ボールの直径b、前記セパレータの直径d,前記セパレータを保持するポケットの直径D、及びボールとセパレータの円周方向のすきま総量tが下記式を満足し
    0.6D≦d≦0.95D
    0.3b≦t≦2b
    前記ボールの直径をb、前記ボールの個数をbnとしたとき、3個の前記ボールに対応する領域のすきま量を3×0.3b/bn以上に設定したことを特徴とする玉軸受。
  2. 請求項1に記載の玉軸受を備えたことを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項1に記載の玉軸受を備えたことを特徴とする搬送ロボット。
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