JP2014043900A - 転がり軸受 - Google Patents

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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/04Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
    • F16C19/06Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls

Abstract

【課題】セパレータの傾きを抑制することにより、転動体の転動動作が安定し、運動特性に優れた転がり軸受を提供する。
【解決手段】内外輪間に配置される複数の転動体4の1個おきまたは複数個おきに配置される複数のセパレータ6,7を有し、前記セパレータ6,7の軸方向変位を前記外輪および内輪3の一方の両肩部に取付けられた2つの環状板5で規制した転がり軸受1において、前記セパレータ6,7は、軸方向一方側の端部に円周方向一方側に伸びる第1伸延部6b1,7b1を有し、軸方向他方側の端部に円周方向に前記方向と逆方向に伸びる第2伸延部6b2、7b2を有し、前記セパレータ6,7の、前記第1伸延部を含む軸方向一方側の端面6c1、7c1と、前記第2伸延部を含む軸方向他方側の端面6c2,7c2とは互いに平行な平面形状に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、転がり軸受に係わり、より詳しくは、転動体間に配置されるセパレータを有する転がり軸受に関する。
従来のこの種の転がり軸受において、例えば玉軸受の場合、転動体よりもわずかに小径な玉や、その径方向の大きさが転動体よりも小さな略円柱状の間隔体を転動体間の軌道溝内に配置させていた。
しかしながら、このような玉や間隔体などのセパレータでは、組み込みの関係より、軌道輪にセパレータの入れ溝を形成する必要があり、入れ溝によって、軌道溝に不連続部が生じることにより、高速回転に対応できず、さらに加工コストの増加をもたらしている。
これに対して、入れ溝を設けず、セパレータを内・外輪間の肩部で案内させ、半径方向の動きを規制し、さらに、環状板で軸方向の動きを規制する形態としたもの(特許文献1参照)が知られている。
なお、転がり軸受について、真空雰囲気または高温雰囲気などグリースや油などの潤滑剤を使用できない環境で使用する場合、前述したセパレータを固体潤滑剤で形成することがある。この固体潤滑剤としては、例えばグラファイトや二硫化タングステン、二硫化モリブデンなどの層状物質、金、銀、鉛などの軟質金属材、PTFEやポリイミドなどの高分子樹脂材などが挙げられる。
特開2000−320548号公報
前述の、内・外輪間の肩部で案内されるセパレータは、半径方向の幅が制限されるが、転動体との接触面積は狭いため、転動体とセパレータとの回転中の摩擦による、転動体との接触部の磨耗が発生しやすい。また、前述の固体潤滑剤で形成されたセパレータは、固体潤滑剤の摩耗粉の転写による転動体の潤滑を目的としており、摩耗は必要不可欠となっている。
通常、セパレータは転がり軸受の軸線に平行な姿勢で公転するが、前記磨耗によって、セパレータと転動体の間の間隙が大きくなると、セパレータは前記軸線に対し円周方向に傾きやすくなる。セパレータが傾くと、転動体の転動動作を阻害し、転がり軸受の運動特性が損なわれる。
セパレータの前記軸線に対する円周方向の傾き(以下傾きと称す)は、前述の内・外輪間の両肩部に取付けられた2つの環状板で規制することができるが、従来のセパレータの軸方向両端面の円周方向の長さは短く、セパレータの傾を十分抑制することは困難であった。また、セパレータと環状板との軸方向隙間を小さくするとセパレータの磨耗が過大となり、セパレータの傾きを抑制する効果は小さい。
この発明の目的は、セパレータの傾きを抑制することにより、転動体の転動動作が安定し、運動特性に優れた転がり軸受を提供することにある。
前記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、内外輪間に配置される複数の転動体の1個おきまたは複数個おきに配置される複数のセパレータを有し、前記セパレータの軸方向変位を前記外輪および内輪の一方の両肩部に取付けられた2つの環状板で規制した転がり軸受において、前記セパレータは、軸方向一方側の端部に一方の転動体との接触面から円周方向一方側に伸びる第1伸延部を有し、軸方向他方側の端部に円周方向に他方の転動体との接触面から前記方向と逆方向に伸びる第2伸延部を有し、前記セパレータの、前記第1伸延部を含む軸方向一方側の端面と、前記第2伸延部を含む軸方向他方側の端面とは互いに平行な平面形状に形成されていることである。
本発明の構成によると、前記セパレータは、両肩部に取付けられた前記2つの環状板の間で傾きが生じたとき、一方方向の傾きは前記第1伸延部の円周方向先端部と前記第2伸延部の円周方向先端部とが前記環状板に接触し傾きが規制される。前記第1伸延部の円周方向先端部から前記第2伸延部の円周方向先端部までの距離は、従来のセパレータの円周方向幅に比べはるかに長い。
すなわち、前記セパレータと前記2つの環状板との軸方向隙間が従来と同じ場合、前記セパレータの一方方向の傾きは、従来のセパレータにくらべはるかに小さい。この結果、前記セパレータに接する転動体の転動動作が従来の転がり軸受にくらべ安定する。
前記の課題を解決するため、請求項2に係る発明の構成上の特徴は、前記セパレータの前記第1伸延部および前記第2伸延部の円周方向の長さは、前記複数の転動体の半径より長く、前記複数の転動体の直径より短いことである。
本発明の構成によると、2個の転動体の間に配置された前記セパレータの、前述方向と円周方向逆方向の傾きは、前記第1伸延部の軸方向内方側面と一方の転動体との接触、および、前記第2伸延部の軸方向内方側面と他方の転動体との接触によって規制される。上述接触点間の距離は従来のセパレータの円周方向幅に比べはるかに長い。すなはち、前記セパレータの傾きは、円周方向両方向共に、従来のセパレータにくらべはるかに小さい。
前記の課題を解決するため、請求項3に係る発明の構成上の特徴は、前記複数のセパレータのうち少なくとも1個は、前記第2伸延部を有しない構成であることである。
本発明の構成によると、セパレータの組込み工程において、セパレータの円周方向の幅を縮小したり、セパレータを変形させたりすることなく、最後のセパレータは軸方向に容易に挿入できる。すなわち、円周方向隙間の増大によるセパレータの傾きの増加や、組込み時の変形によるセパレータの損傷を防止できる。
前記の課題を解決するため、請求項4に係る発明の構成上の特徴は前記複数の転動体は複数の玉であり、前記複数のセパレータのうち少なくとも1個は、前記第1伸延部側の端面の円周方向に前記第1伸延部と反対側の端部、および、前記第2伸延部側の端面の円周方向に前記第2伸延部と反対側の端部、の少なくとも一方に、接触する玉の中心からの距離が許容半径以下となる面取りが形成され、前記許容半径は前記玉の半径に前記セパレータの軸方向中心部の厚さを加えた値に等しいことである。
転動体が玉の場合、本発明の構成によると、最後のセパレータとして、第1伸延部と第2伸延部の両方を有するセパレータを隣り合う玉の間に、一方の玉に沿って組付けることが可能である。すなわち、すべてのセパレータの傾きが従来の転がり軸受のセパレータにくらべはるかに小さいくなる。
この発明によれば、セパレータの傾きを抑制することにより、転動体の転動動作が安定し、運動特性に優れた転がり軸受を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の転がり軸受の正面図である。 本発明の第1の実施形態の転がり軸受の断面図である。 本発明の第1の実施形態の転がり軸受の構成を説明する説明図である。 本発明の第1の実施形態のセパレータの斜視図である。 本発明の第1の実施形態のセパレータの斜視図である。 本発明の第1の実施形態の転がり軸受の組立を説明する説明図である。 (A)は本発明の第1の実施形態の転がり軸受の状態を説明する説明図である。(B)は本発明の第1の実施形態の転がり軸受の作用を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態の転がり軸受の構成を説明する説明図である。 (A)は従来の転がり軸受の状態を説明する説明図である。(B)は従来の転がり軸受の作用を説明する説明図である。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の転がり軸受の正面図である。図1において、一方の環状板は取外されている。図2は図1の一部の断面図である。図3は本発明の第1の実施形態の転がり軸受の構成を説明する説明図である。図3は外輪を取外した第1の実施形態の転がり軸受を径方向外方からみた主要部の展開図になっている。
図1、図2および図3において、転がり軸受1は、深溝玉軸受であり、外輪2と、内輪3と、転動体としての複数の玉4と、環状板としての2個のシールド板5と、複数のセパレータ6と、1個のセパレータ7と、で構成される。
外輪2はJIS規格SUS440C等の合金鋼からなる円盤状で、軸方向中央に外輪軌道2a、内周面軸方向両側の端部に径方向外向きに凹む内周溝2bを有している。
内輪3はJIS規格SUS440C等の合金鋼からなる円環状で、軸方向中央に軸線と同心の内輪軌道3aが形成されている。
複数の玉4はJIS規格SUS440C等の合金鋼からなる球体で、外輪軌道2aと内輪軌道3aの間に転動自在に配置されている。
2個のシールド板5は、JIS規格SUS304等の合金鋼からなる円環状で、一般的にZ板と呼ばれる周知の非接触タイプシールである。2個のシールド板5は、径方向に沿う環状板部5aと、環状板部5aの外周に所要角度傾いて形成されるテーパ状段部5bと、テーパ状段部5bの外周に丸く屈曲形成されるループ部5cと、環状板部5aの内周にそれと直交するよう屈曲形成される円環鍔部5dとを有している。
このシールド板5は、そのループ部5cが外輪2の内周溝2bに対して係入させられるとともに、円環鍔部5dが内輪3の外周面の両肩部に対して微小隙間を介して対向させられている。また、2個のシールド板5は環状板部5aの軸方向内側の間隔がSとなるよう対向して配置されている。
セパレータ6は、内・外輪1,2の対向空間において周方向で隣り合う玉3の1個おきに1つずつに玉3の個数より1個少なく介装されている。セパレータ7は1組の隣り合う玉3の間に1個介装されている。セパレータ7は後述のごとく、両端面の円周方向端部に面取りが形成され、両内側側面と当り面の交差部に曲面が形成されている点のみがセパレータ6と異なり、他の諸元は全てセパレータ6と同一である。
セパレータ6、7は二硫化タングステン等の固体潤滑剤で形成され、回転動作に伴うセパレータ6、7と、玉4との接触によって摩耗、分離した潤滑剤をセパレータ6、7から玉4の表面や、外輪軌道2aや、内輪軌道3bなどの転がり接触部に転移させて、それらの潤滑を行わせるようになっている。
なお、前述の固体潤滑剤としては、二硫化タングステン以外に、例えばグラファイトや、二硫化モリブデンなどの層状物質、金、銀、鉛などの軟質金属材、PTFEやポリイミドなどの樹脂材やこれらを主成分とする複合材などが挙げられる。
図4は本発明の第1の実施形態のセパレータ6の斜視図であり、図5は本発明の第1の実施形態のセパレータ7の斜視図である。
セパレータ6、7は、軸方向に伸びる、ほぼ角柱形に形成された本体部6a、7aと、本体部6a、7aの軸方向一方側の端部から円周方向一方側に伸びる第1伸延部6b1、7b2と、本体部6a、7aの軸方向他方側の端部からに円周方向に前記第1伸延部6b1、7b1と逆方向に伸びる第2伸延部6b2、7b2と、で構成されている。
第1伸延部6b1、7b1と本体部6a、7aの軸方向一方側の端面6c1、7c1と、前記第2伸延部6b1、7b1と本体部6a、7aの軸方向他方側の端面6c2、7c2とは互いに平行な平面形状に形成されている。前記一方側の端面6c1、7c1と軸方向他方側の端面6c2、7c2との間隔、すなわちセパレータ6、7の軸方向の幅Wは、2個のシールド版5の環状板部5aの間隔Sから、軸方向ガイド隙間Δを減じた寸法に形成されている。
本体部6a、7aの円周方向一方側の側面は第1当り面6d1、7d1で、円周方向他方側の側面は第2当り面6d2、7d2となっている。また、本体部6a、7aの軸方向中心部の径方向中央における円周方向の厚さTは、複数の玉4の平均ピッチから玉4の直径を引いた値より僅かに小さい。
ここで、セパレータ7は第1伸延部7b1側の端面7c1と第2当り面7d2の交差部および、第2伸延部7b2側の端面7c2と第1当り面7d1の交差部に、接触するそれぞれの玉4の中心から、半径Rの面取り7f1、7f2がそれぞれ径方向に形成されている。ここで、半径Rは玉4の半径に本体部7aの前記厚さTを加えた値となっている。また、セパレータ7は第1伸延部7b1の内側側面7f1と第1当り面7d1の交差部および、第2伸延部側の内側側面7f2と第2当り面7d2の交差部に、玉4の半径より小さな半径の曲面7g1、7g2がそれぞれ径方向に形成されている。
セパレータ6、7の当り面6d1、7d1から第1伸延部6b1、7b1の先端部までの径方向中央部における円周方向の長さ、および、当り面6d2、7d2から第2伸延部6b2、7b2の先端部までの径方向中央部における円周方向の長さは、玉4の直径の3/4に略等しい長さLに形成されている。
セパレータ6、7の径方向外方面において軸方向両側には、シールド板5のテーパ状段部5bの傾き形状に対応する面取り6h1、6h2、7h1、7h2が形成されており、さらに、セパレータ6、7の径方向内方面において軸方向両側には、シールド板5の円環鍔部5dに対応する段部6i1、6i2、7i1、7i2が形成されている。
このように、セパレータ6、7の軸方向両側部分の形状について、シールド板5の環状板部5aとテーパ状段部5bと円環鍔部5dとで作る形状とほぼ合致する形状にすることで、セパレータ6、7とシールド板5とを極力近接配置させることを可能にしている。また、これにより、シールド板5をセパレータ6、7の動きをガイドするレールとして活用できるようにしている。
図6は本発明の第1の実施形態の転がり軸受の組立を説明する説明図である。図6は外輪を取外した第1の実施形態の転がり軸受を径方向外方からみた主要部の展開図になっている。転がり軸受1は内輪2と内輪3の間に複数の玉4のみが挿入された状態では、内輪2と内輪3の間に円周上に大きな間隙を有し、隣り合う玉4の間にセパレータ6を軸方向に挿入することは容易である。
しかし、玉の個数より1個少ない数のセパレータ6を挿入完了した状態では隣り合う玉4の間隙はセパレータ6、7の本体部6a、7aの半径方向の厚さTよりわずかに大きいだけであり、セパレータ6は第1端面6c1と第2当り面6d2の交差部分、または、第2端面6c2と第1当り面6d1の交差部分が玉に干渉し、玉の間に挿入することはできない。
ここで、セパレータ7は、前述のごとく、第1端面7c1と第2当り面7d2の交差部分、および、第1端面7c1と第2当り面7d2の交差部分に半径Rの面取り7f1、7f2が形成されている。このため、第2当り面7d2と第2内側側面7e2を玉4に接した状態で、図6の矢印で示す回転方向に回転させることにより、セパレータ7を玉の間に容易に挿入することが可能である。
次に、転がり軸受1の動作を説明する。図7(A)は本発明の第1の実施形態の転がり軸受の状態を説明する説明図である。図7(B)は本発明の第1の実施形態の転がり軸受の作用を説明する説明図である。図7(B)は図7(A)の状態から、セパレータ6に傾きが生じた状態を示している。
仮に、外輪2を固定とし、内輪3を回転させると、複数の玉4はそれぞれが周方向一方に転動し、この玉3の転動に伴いセパレータ6が同方向に押される。このとき、セパレータ6は、内輪3の両肩部とシールド板5にガイドされ、滑りながら移動させられる。
また、セパレータ6は、内輪2の両肩部と2個のシールド板5のテーパ状段部4bもしくは外輪2の両肩部にガイドされており、軸方向ならびに径方向に変位しにくくなっている。しかし、セパレータ6の玉4との接触部の摩耗が進むと、玉による押付け力の方向性が不安定になり、セパレータ6の軸線に対する傾きが生じる。
図9(A)は従来の転がり軸受の状態を説明する説明図である。図9(B)は従来の転がり軸受の作用を説明する説明図である。図9(A)の従来の転がり軸受50おいて、内外輪、玉の構成は第1の実施形態の転がり軸受と等しく、セパレータ56は第1の実施形態の転がり軸受のセパレータ6の本体部6aと同一寸法である。また、セパレータ56の軸方向ガイド隙間Δ56は第1の実施形態の転がり軸受の軸方向ガイド隙間Δに等しい。
第1の実施形態の転がり軸受と同様に、セパレータ56の玉54との接触部の摩耗が進むと、玉による押付け力の方向性が不安定になり、セパレータ56の軸線に対する傾きが生じる。セパレータ56が傾くと、図9(B)に示すように、セパレータ56の円周方向対角線上の2箇所の角部が両シールド板5に接触することにより規制される。セパレータ56の円周方向対角線上の2箇所の角部の対角長さはL56であり、傾きは傾き角θ56となっている。
本発明の第1の実施形態においては、図7(A)において、セパレータ6が反時計回りに傾こうとすると、セパレータ6の第1伸延部側の内側側面6f1と第2伸延部側の内側側面6f2がそれぞれ玉4と接触し、セパレータ6の傾きは規制される。
また、セパレータ6が反時計回りに傾くと、図7(B)に示すように、セパレータ6の第1伸延部先端と第2伸延部先端の円周方向対角線上の2箇所の角部が両シールド板5に接触することによりセパレータ6の傾きは規制される。
セパレータ6の第1伸延部先端と第2伸延部先端の円周方向対角線上の2箇所の角部の対角長さL6は、従来の転がり軸受50のセパレータ56の対角長さL56よりはるかに長く、ガイド隙間Δにおけるセパレータ6の傾き角θは、従来の転がり軸受50のセパレータ56の傾き角θ56よりはるかに小さい。また、セパレータ7の第1伸延部先端と第2伸延部先端の円周方向対角線上の2箇所の角部の対角長さはセパレータ6の対角長さL6と等しいため、セパレータ7の傾き角はセパレータ6の傾き角θと等しい。
このように本発明の第1の実施形態の転がり軸受1は、セパレータ6,7の傾きが抑制され、転動体の転動動作が安定する。
図8は、本発明の第2実施形態の転がり軸受の構成を説明する説明図である。第2の実施形態の転がり軸受20は1個のセパレータ27の構成が第1の実施形態の転がり軸受1の1個のセパレータ7と異なる。第2の実施形態の転がり軸受20では、第1の実施形態の転がり軸受1と共通の構成、作用効果については説明を省略することにし、第1の実施形態の転がり軸受1と異なる構成、作用効果についてのみ説明を行う。
セパレータ27は、軸方向に伸びる、ほぼ角柱形に形成された本体27aと、本体部27aの軸方向一方側の端部から円周方向一方側に伸びる第1伸延部27b1とで構成されている。
第1伸延部27b1と本体27aの軸方向一方側の端面27c1と、本体部27aの軸方向他方側の端面27c2とは互いに平行な平面形状に形成されている。前記一方側の端面27c1と軸方向他方側の端面27c2との間隔、すなわちセパレータ27の軸方向の幅W27は、2個のシールド版5の環状板部5aの間隔Sから、軸方向ガイド隙間Δを減じた寸法に形成されている。
本体27aの円周方向一方側の側面は第1当り面27d1で、円周方向他方側の側面は第2当り面27d2となっている。また、本体部27aの軸方向中心部の径方向中央における円周方向の厚さT27は、複数の玉4の平均ピッチから玉4の直径を引いた値より僅かに小さい。
ここで、セパレータ27の当り面27d1から第1伸延部27b1の先端部までの径方向中央部における円周方向の長さは、玉4の直径の3/4に略等しい長さLに形成されている。
セパレータ27の径方向外方面において軸方向両側には、シールド板5のテーパ状段部5bの傾き形状に対応する面取り27h1、27h2が形成されており、さらに、セパレータ27の径方向外方面において軸方向両側には、シールド板5の円環鍔部5dに対応する段部27i1、27i2が形成されている。
このように、セパレータ27の軸方向両側部分の形状について、シールド板5の環状板部5aとテーパ状段部5bと円環鍔部5dとで作る形状とほぼ合致する形状にすることで、セパレータ27とシールド板5とを極力近接配置させることを可能にしている。また、これにより、シールド板5をセパレータ6、27の動きをガイドするレールとして活用できるようにしている。
図8は本発明の第2の実施形態の転がり軸受の構成を説明する説明図である。図8は外輪を取外した第2の実施形態の転がり軸受を径方向外方からみた主要部の展開図になっている。転がり軸受20は内輪2と内輪3の間に複数の玉4のみが挿入された状態では、内輪2と内輪3の間に円周上に大きな間隙を有し、隣り合う玉4の間にセパレータ6を軸方向に挿入することは容易である。
しかし、玉の個数より1個少ない数のセパレータ6を挿入完了した状態では隣り合う玉4の間隙はセパレータ6、27の本体部6a、27aの半径方向の厚さTよりわずかに大きいだけであり、セパレータ6は第1端面6c1と第2当り面6d2の交差部分、または、第2端面6c2と第1当り面6d1の交差部分が玉に干渉し、玉の間に挿入することはできない。
ここで、セパレータ27は、軸方向一方側に第1伸延部のみを有し、他方側には伸延部を有しない。このため、第2当り面27d1と第2当り面27d2を両側の玉4に接した状態で、軸方向他方側の端面27c2を先方に、玉の間に容易に挿入することが可能である。
上述の第1の実施形態の転がり軸受は、セパレータ7の軸方向両側の端面に面取りを有するが、本発明においては、セパレータ7の軸方向片側の端面にのみ面取りを有する転がり軸受であってもよい。
上述の第1の実施形態の転がり軸受は、複数のセパレータ6と、1個のセパレータ7を有するが、本発明においては、転がり軸受は、複数のセパレータ6のみを有する構成や、複数のセパレータ7を有する構成等、セパレータの構成が異なる転がり軸受であってもよい。
上述の実施形態の転がり軸受は、セパレータは二硫化タングステン等の固体潤滑剤で形成されているが、本発明においては、転がり軸受はセパレータが樹脂や金属等他の材質で形成された転がり軸受であってもよい。
上述の実施形態の転がり軸受は、転動体が玉である玉軸受であるが、本発明においては、転がり軸受は円筒ころ軸受等、他の形式の転がり軸受であってもよい。
1、20、50 ‥転がり軸受
2 ‥外輪
3 ‥内輪
4 ‥玉(転動体)
5 ‥シールド板(環状板)
6、7,27,57 ‥セパレータ
6b1、7b1、27b1 ‥第1伸延部
6b2、7b2 ‥第2伸延部
6b1、7b1、6b2、7b2 ‥端面
7f1、7f2 ‥面取り
R ‥面取りの曲率半径(許容半径)

Claims (4)

  1. 内外輪間に配置される複数の転動体の1個おきまたは複数個おきに配置される複数のセパレータを有し、前記セパレータの軸方向変位を前記外輪および内輪の一方の両肩部に取付けられた2つの環状板で規制した転がり軸受において、
    前記セパレータは、軸方向一方側の端部に円周方向一方側に伸びる第1伸延部を有し、
    軸方向他方側の端部に円周方向に前記方向と逆方向に伸びる第2伸延部を有し、
    前記セパレータの、前記第1伸延部を含む軸方向一方側の端面と、前記第2伸延部を含む軸方向他方側の端面とは互いに平行な平面形状に形成されていることを特徴とする転がり軸受。
  2. 前記セパレータの前記第1伸延部および前記第2伸延部の円周方向の長さは、前記複数の転動体の半径より長く、前記複数の転動体の直径より短いことを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 前記複数のセパレータのうち少なくとも1個は、前記第2伸延部を有しない構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転がり軸受。
  4. 前記複数の転動体は複数の玉であり、前記複数のセパレータのうち少なくとも1個は、前記第1伸延部側の端面の円周方向に前記第1伸延部と反対側の端部、および、前記第2伸延部側の端面の円周方向に前記第2伸延部と反対側の端部、の少なくとも一方に、
    接触する玉の中心からの距離が許容半径以下となる面取りが形成され、前記許容半径は前記玉の半径に前記セパレータの軸方向中心部の厚さを加えた値に等しいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10760616B2 (en) 2013-09-19 2020-09-01 Ntn Corporation Solid lubricant and solid-lubrication rolling bearing

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