本願においては、本願に係る光源装置及び反射板支持構造を組み込む画像読取装置(画像形成装置)の主走査方向と副走査方向(搬送方向)とを、それぞれ、光源装置及び反射板支持構造の長手方向と短手方向とする。なお、光源装置及び反射板支持構造の筐体の長辺方向が長手方向に対応し、光源装置及び反射板支持構造の筐体の短辺方向が短手方向に対応する。主走査方向は、本願に係る光源装置が線状光源として延びる方向ともいえる。つまり、主走査方向(長手方向,長辺方向)、副走査方向(短手方向,短辺方向)である。これは、光源装置及び反射板支持構造の筐体が正方形である場合を考慮しているためである。なお、本願における図1〜図47に示す矢印Xが主走査方向(長手方向,長辺方向)を指し、矢印Yが副走査方向(短手方向,短辺方向)を指し、矢印Yが光源装置及び反射板支持構造の厚み方向(高さ方向)を指している。但し、図17においては、反射板支持構造の設置位置の一例として矢印X,Y,Zを付している。また、図30及び図31においては、実施の形態3に対応する矢印X,Y,Zを括弧内に付している。つまり、括弧外の矢印X,Y,Zが、実施の形態2に対応するものである。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1〜図21を用いて説明する。図6(a)は図5の点線矢印Aから見た光源装置の側面図、図6(b)は図5の点線矢印Bから見た光源装置の側面図、図7(a)は図5の点線矢印Cから見た光源装置の側面図、図7(b)は図5の点線矢印Dから見た光源装置の側面図、図8は図5の一点鎖線EFによる光源装置の断面図、図9は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面図、図11は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面図、図11(a)は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面図、図11(b)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面図である。
図1〜図21において、1は可視光又は可視光外の波長の光若しくはその両方を発するLEDなど点光源によって構成される発光素子、2は上面に発光素子が少なくとも一つ形成された基板(LED基板)、3は発光素子1及び基板からなる発光部、4は端面4a(光入射部4a)から入射された発光部3(発光素子1)からの光を長手方向(画像読取装置の主走査方向、単に、主走査方向と称する)に導光して、側面4b(光出射部4b)から出射する柱状の導光体である。導光体4は透明な樹脂製のものが好適である。導光体4には主走査方向に亘って少なくとも一列の光散乱パターン4cが、連続的又は間欠的に形成されている。本願では、二列の場合を用いて説明する。なお、光出射部4bは、導光体4における光散乱パターン4cと対向する位置を示すものである。よって、光散乱パターン4cが二列形成された場合は、光出射部4bも主走査方向に二列並ぶことになるが、光散乱パターン4c同士の位置関係によっては、二列の光出射部4bの領域の一部又は全部が重複することもある。本願では、光出射部4bへ符号の添付を省略している図、光散乱パターン4cの図示を省略している図がある。光散乱パターン4cは少なくとも画像読取装置の主走査方向の有効読取領域に対応する部分に少なくとも形成されている。4dは導光体4の中央付近の下部に形成された突起部である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図21において、5は端面4aを含む導光体4の端部を端面4aの少なくとも一部(発光素子1からの光が入射するために必要な部分)と光が出射する部分の側面とを除き、覆う導光体ホルダーである。導光体ホルダー5における導光体4と対向する部分は白色などの反射率がよい色を有していることが望ましいが、これに限るものではない。5aは導光体ホルダー5が導光体4を係止する導光体係止部、5bは導光体ホルダー5の長手方向の両端部にそれぞれ形成された第1突起部、5cは導光体ホルダー5の長手方向の中央付近に形成された第2突起部、5dは突起部4dが挿入される嵌合孔(導光体4用)、6は発光部3(発光素子1)からの光をフィルタリングする、又は、発光部3(発光素子1)からの光から励起光(変換されなかった波長の光も含む複合光であってもよい)を生成する光学フィルタである。光学フィルタ6は、ガラスやPET樹脂シートなどを基材として光学特性を変換するものである。例えば、光学フィルタ6は、蛍光体などを用いて励起光を得るものや、バンドパスフィルタなどの不要な波長を除去するものである。光学フィルタ6はホルダー7に接着などにより固定されている。発光素子1が目的とする波長以外の副次的光学波長を持つ場合は、不要な波長帯域を阻止する働きを持つ光学フィルタ6を光路に挿入する必要がある。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図21において、8は導光体ホルダー5及びホルダー7を支持する板状部材(板金加工によるものが好適)である。板状部材8は、間接的に導光体4及び光学フィルタ6を支持している(基板2が板状部材8に接触していない場合は、基板2も板状部材8に間接的に支持されているといえる)。8aは板状部材8が折り曲げられる前の平板状の板状部材(金属製)、8bは第1突起部5bが挿入される長孔(長手方向に延びる孔)、8cは第2突起部5cが挿入される嵌合孔(導光体ホルダー5用)、9は基板2の熱を板状部材8へ伝える伝熱体(シート状以外のグリース状のものも含む、例えば熱伝導性のコンパウンドなど)、10は板状部材8とホルダー7とを間に基板2と伝熱体9とを挟みこんで締結するネジである。ネジ10の図示を省略した図もある。ホルダー7,基板2,伝熱体9(シート状のものの場合)にはネジ10用のネジ穴が穿たれている。基板2,伝熱体9におけるネジ穴は溝を切っていない単なる連通孔でもよい。伝熱体9を省略してもよい。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図21において、11は導光体4と長手方向に平行に配列され、導光体4から出射される副光(詳細は後述する)を反射し、画像読取装置の原稿設置台方向(原稿や紙幣などの画像読取装置の読取対象が存在する方向)に照射するものであって、金属蒸着面などで構成され、長手方向に延在し、薄い板状あるいはシート状のものである反射板(ミラー)、801は反射板11を支持する板状部材8が折り曲げられ形成された反射板支持部である。反射板支持部801は、主走査方向に沿って間欠的に複数配列され、反射板11を支持している。反射板支持部801は傾斜しているので斜面部801ともいえる。反射板11は反射板支持部801に接着などにより固定されており、導光体4及び原稿設置台(原稿や紙幣などの画像読取装置の読取対象が存在する位置)に対して適切な距離と角度を保っている。802は導光体ホルダー5を押える板状部材8が折り曲げられ形成された導光体ホルダー固定部である。導光体ホルダー固定部802は、主走査方向(長手方向)に沿って間欠的に複数配列される(一つでもよい。導光体ホルダー固定部802と板状部材8の底面(矩形形状を有する底部)とにより、板状部材8は導光体ホルダー5を挟み込んで保持する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜図21において、803は板状部材8の主走査方向(長手方向)に沿った一端のうち、複数の反射鏡支持部801以外の部分が、それぞれ板状部材8と連続する複数の板状端部(反射板11側)、804は板状部材8の主走査方向(長手方向)に沿った一端のうち、導光体ホルダー固定部802以外の部分が、それぞれ板状部材8と連続する複数の板状端部(導光体ホルダー5側)、805は光源装置の筐体である板状部材8を画像読取装置本体(或いは、画像読取装置のキャリッジ)に取り付けるための接続インターフェース手段であるネジ穴、806はネジ10を通すネジ穴を有し、板状部材8に形成され、導光体ホルダー5,発光部3,伝熱体9がネジ10によって締結される締結部である。キャリッジの図示は省略する。なお、ネジ穴805の周辺の板状部材8とネジ穴805とを廃して、締結部806を板状部材8の端部(短手方向の側面)としてもよい。807は板状部材8に形成された画像読取装置の読取対象(原稿、紙幣など)に照射された光の反射光が通過する反射光通過孔(アパーチャ)である。なお、読取対象の搬送方向は、光源装置の短手方向(画像読み取り装置の副走査方向、単に、副走査方向と称する)である。主走査方向と副走査方向は交差しており、一般的には直交していることが多い。808は板状端部803の先端が一体となった一体端部である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
実施の形態1に係る光源装置における導光体4の端面4aの形状や導光体4の長手方向の断面の形状は、図1〜図21に示すような円柱状のものでなくても、多角形状でもひょうたん状でもよいし、歪な形でもよい。もちろん、これらの組み合わせでもよい。同じく、ホルダー7に挿入する部分の導光体ホルダー5の外形や、導光体ホルダー5が挿入される部分のホルダー7の内形も、円柱状のものでなくても、多角形状でもひょうたん状でもよいし、歪な形でもよい。もちろん、これらの組み合わせでもよい。導光体ホルダー5とホルダー7との関係は、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触して導光体ホルダー5が摺動可能であるか、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触せずに、導光体ホルダー5が伸縮可能であるかのいずれかであればよい。詳細は後述するが、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触しない場合でも、発光部3からの発せられた光の大部分は、ホルダー7と導光体ホルダー5との隙間から漏れないようにする必要がある。
導光体ホルダー5は、導光体4を保持するだけなく、発光部3及び導光体4からの意図しない光を抑制する働きを持つ。導光体ホルダー5は板状部材8に次の3点で筐体(板状部材8)と適切な位置をとる。3点とは、すなわち、二つの第1突起部5bと二つの長孔8b,第2突起部5cと嵌合孔8cである。導光体ホルダー5は板状部材8の全長より短く、導光体ホルダー5の端面とホルダー7の端面は対向しており、そのギャップ長は導光体ホルダー5の温度特性による伸び分より広い。前述のとおり、導光体4は長手方向には完全に固定されていないため、導光体ホルダー5が温度変化による伸縮をした場合も反りがなく短手方向に導光体4が保持される。導光体ホルダー5は端部で導光体4の全周囲を保持し、中央部では光出射部4bを露出させる開口(導光体ホルダー5)を持つ。導光体ホルダー5は端部における導光体4の全周囲を保持する部分がホルダー7に挿入される。
図1は実施の形態1に係る光源装置において、光源装置の筐体である板状部材8に導光体ホルダー5を載置する前の光源装置を示している。図1に示すように、導光体ホルダー5は、導光体4の端面4aの周囲を覆う孔が長手方向の両端部に形成されている。この端面4aを覆う孔の部分の導光体ホルダー5がホルダー7に挿入することができる(実施の形態1の場合)。ホルダー7は、連通する第1開口と第2開口とを有し、ホルダー7の第1開口側に導光体ホルダー5の端部及び導光体ホルダー5に支持された導光体4を長手方向で摺動可能に保持するものといえる。なお、本願では、導光体4及び導光体ホルダー5は、膨脹率が同じ又は同程度の樹脂を使用する場合を前提に説明を行う。
実施の形態1に係る光源装置の導光体4は、突起部4dが、導光体ホルダー5の嵌合孔5dに挿入されて嵌合され、両端部が、それぞれ導光体ホルダー5の両端部にある孔の内部に配置される。また、導光体係止部5aは導光体4の長手方向の伸縮を固定するものではなく、導光体4の長手方向の反りや撓みを制限するものであり、導光体4が導光体ホルダー5から外れないようにするためのものである。導光体4及び導光体ホルダー5は、互いに嵌合しあえる機構があればよいので、突起部4dと嵌合孔5dとの関係が逆転させて、導光体4に嵌合孔を形成し、導光体ホルダー5に突起部を形成してもよい。
図1に示すように、ホルダー7における導光体ホルダー5が挿入される面(第1開口側)の反対の面(第2開口側)に基板2と伝熱体9の保持するピンが二つ形成され、これらのピンに対応するように、基板2と伝熱体9とにそれぞれピン穴が形成されている。基板2と伝熱体9とを重ねて、ピン穴に、ホルダー7のピンを通して、板状部材8の締結部6にネジ10で、基板2,伝熱体9,ホルダー7を固定することで、実施の形態1に係る光源装置は、ホルダー7の第2開口に発光素子1(発光部3)を配置し、ホルダー7の第1開口及び第2開口の間に光学フィルタ6を発光素子1(発光部3)と所定の間隔を維持して支持している状態となる。詳細は、後述の図3を用いた説明にて行なう。本願では、導光体4の両端面側に発光部3及びホルダー7が形成されたものを用いて説明するが、導光体4の片方の端面側にのみ発光部3及びホルダー7を形成してよい。この場合、もちろん発光部3がない方の導光体4の端部に、第2開口が封鎖され、発光部3がない状態のホルダー7を配置してもよい。また、この状態のホルダー7の内部(導光体4の端面を含む)に、光学フィルタ10の代わりに反射部材を形成してもよい。
図2は実施の形態1に係る光源装置の筐体となる板状部材8の折り曲げ前の板状部材8aを示している。板状部材8はアルミニウムなどの放熱性のよい板金によって形成されている。板状部材8aには、長孔8b,嵌合孔8c,反射板支持部801(板状端部803),導光体ホルダー固定部802(板状端部804),ネジ穴805,締結部806,反射光通過孔807を形成するための切り欠きや穴(孔)が設けられている。図2に記載の一点鎖線及び二点鎖線に沿って板状部材8aを折り曲げることで、実施の形態1に係る光源装置の筐体となる板状部材8となる。詳しくは、図2に示す板状部材8aを二点鎖線に沿って谷折りする。同じく、図2に示す板状部材8aを一点鎖線に沿って谷折りするが、反射板支持部801に相当する部分は、反射板11を支持するために、板状部材8aの外周寄り側の一点鎖線は山折りとする。谷折り及び山折りという表現は、図2に示す板状部材8aの面(表面)側に対しての相対的な表現であるので、図2に示す板状部材8aの面(表面)の反対面(裏面)から見た場合は、谷折りと山折りとの折り方が逆転する。
さらに、詳細に説明すると、図2に示す二点鎖線部で板状部材8aを内側(図面に対して手前側)に折り曲げることにより、箱型で、副走査方向(短辺方向)の断面が、コ字状の筐体(板状部材8)が形成される。すなわち、折り曲げることにより、矩形形状を有する底部(底面)と、この底部の一方の長辺に、内側に折り曲げられた長辺側壁部(板状端部803,板状端部804,一体端部808)を有し、底部の他方の長辺に、底部の短手方向から所定の角度で内側に折り曲げられ、底部の短辺に内側に折り曲げられた短辺側壁部(締結部806)を有する。なお、この短辺側壁部に連続し、長手方向に折り曲げられ、斜面部801(反射板支持部801)に対し長辺側壁部と反対の方向に対向して長手方向に延在する放熱板を形成してもよい(図示は省略するが、反射板11の反射面の反対の面側に放熱板を形成する)。また、前述のとおり、ネジ穴805の周辺の板状部材8とネジ穴805とを廃して、短辺側壁部(締結部806)を板状部材8の端部(短手方向の側面)としてもよい(図示は省略)。
図3を用いて、導光体ホルダー5及びホルダー7を折り曲げ後の板状部材8へ固定する説明を行う。まず、図3においては、導光体ホルダー5の陰になって直接的には図示されていない導光体ホルダー5の第2突起部5cを板状部材8の嵌合孔8cに挿入して嵌合させる。その際に、同時に導光体ホルダー5の第1突起部5bを板状部材8の長孔8bに挿入する。なお、第1突起部5bは、長手方向に移動可能に長孔8bへ挿入されている。これにより、導光体ホルダー5の長手方向の位置が光源装置の主走査方向に沿った状態で保持することができる。導光体ホルダー5及び板状部材8は、互いに嵌合しあえる機構があればよいので、第2突起部5cと嵌合孔8cとの関係が逆転させて、導光体ホルダー5に嵌合孔を形成し、板状部材8に第2突起部を形成してもよい。これは、第1突起部5bと長孔8bとの関係においても同じことがいえる。
そして、ネジ10を用いて、ホルダー7を板状部材8の締結部806に固定する。この際、基板2及び伝熱体9もホルダー7とネジ10によって共締めされる。よって、基板2で生じた熱が、伝熱体9を介して効率よく板状部材8(締結部806)へ伝わり、基板2で生じた熱が排熱される。例えば、伝熱体9は熱を伝える働きを持つシート状のシリコーンシートのようなもので形成され、密着性と熱伝導性が良いものである。前述のとおり、伝熱体9は基板2と締結部806の間に配置する。板状部材8は発光部3(発光素子1,基板2)の熱を逃がす役割を持つ。発光部3から発生した熱は基板2を通じて伝熱体9を介し、締結部806に伝えられる。締結部806からは板状部材8全体に熱が分散される。締結部806からは板状部材8全体に熱が分散される。
図4〜図7は、実施の形態1に係る光源装置を示している。つまり、図4〜図7は導光体ホルダー5及びホルダー7を折り曲げ後の板状部材8へ固定した後を示している。なお、発光部3(基板2)が締結される締結部806は、板状部材8(板状部材8a)の長手方向に折れ曲がった部分に、直接又は伝熱体9を介して締結されるものであるといえる。図4〜図7では、厚み方向(高さ方向)において、板状端部803と板状端部804とが導光体ホルダー5,ホルダー7,反射板11よりも低背であるが、板状部材8(板状部材8a)の寸法を変更して、板状端部803と板状端部804を導光体ホルダー5,ホルダー7,反射板11よりも高くしてよい。
図8は、実施の形態1に係る光源装置における導光体4の長手方向の中心付近の断面図である。図8に示すように、導光体4は突起部4dにより導光体4の中心付近を導光体ホルダー5(嵌合孔5d)によって固定されているが、導光体4の両端部は導光体ホルダー5の孔に挿入されているので、温度変化による導光体4の長手方向に伸縮は導光体ホルダー5によって制限されない。導光体ホルダー5は、第2突起部5cを介して導光体ホルダー5の中心付近を板状部材8(嵌合孔8c)によって固定されているが、第1突起部5bが長孔8bに挿入されているために、温度変化による導光体ホルダー5の長手方向に伸縮は板状部材8によって制限されない。
図4〜図8から、導光体ホルダー5は、少なくとも導光体4が光を出射する側面4b(光出射部4b)を除き、長手方向に亘って、導光体4を覆うものであることが分かる。特に、図8から、導光体ホルダー5は、二つの第1突起部5bを有し、長手方向に延在する板状部材8上に載置され、板状部材8は、長手方向に形成された二つの長孔8bを有し、長孔8bは、第1突起部5bが挿入されていることが分かる。同じく、導光体ホルダー5は、第2突起部5cを有し、板状部材8は、長手方向に沿い、長孔8bに対して発光部3側と反対側に形成された嵌合孔8cを有し、嵌合孔8cは、前記第2突起部5cが挿入されていることが分かる。第2突起部5cは、長手方向における導光体4の中央部に形成すると、導光体4が周囲の温度変化により、膨脹や収縮した場合でも、導光体4の中央部を基点に伸び縮みすることになる。特に、導光体ホルダー5の第2突起部5cと嵌合孔5dとを副走査方向(短手方向)の同じ断面にくるように配置するとよい。
よって、前述の前提のとおり、導光体4と導光体ホルダー5とに膨脹率が近い材質を使う場合は、第2突起部5cを長手方向における導光体4の中央部に形成することで、導光体4が導光体ホルダー5から突出することはない。もちろん、導光体4の膨脹率が導光体ホルダー5の膨脹率よりも大きい場合でも、第2突起部5cを長手方向における導光体4の中央部に形成することで、導光体4が導光体ホルダー5から突出しない長手方向の長さを調整することは容易である。この場合、長手方向の両端部に形成された導光体ホルダー5における導光体4の端面4aの周囲を覆う孔の厚みを、導光体4が孔(導光体ホルダー5)から抜け落ちないようにする必要がある。もちろん、孔(導光体ホルダー5)から抜けてしまう場合でも、導光体4の姿勢を、導光体4と導光体ホルダー5との嵌合状態や導光体係止部5aによって維持できるのであれば問題はない。
また、導光体4の膨脹により、導光体4(導光体4の端面4a)が導光体ホルダー5から突出する寸法に導光体4を設定した場合でも、第2突起部5cが長手方向における導光体4の中央部に形成されているので、導光体ホルダー5から突出する導光体4の長さが両端部の導光体ホルダー5で同じ長さとなる。そこで、突出する導光体4の長さを考慮して、導光体4とホルダー7(光学フィルタ6)とが接触しないように、導光体ホルダー5とホルダー7(ホルダー7内の光学フィルタ6の位置)との位置関係を設定すればよい。
次に、実施の形態1に係る光源装置の照明としての動作について図9及び図10により説明する。光源装置は画像読取装置の照明として使用されるものであり、図10には、読取装置の天板(原稿設置台)と画像読取装置の読取対象が記載されている。図9に示すように、発光素子1(発光部3)から発せられた光は、光学フィルタ6によって、特定の波長の光が選択されて(特定の波長の光が遮断されて)、光入射部4a(端面4a)から導光体4に入射される。或いは、光学フィルタ6によって生じた励起光(変換されなかった波長の光も含む複合光であってもよい)が光入射部4a(端面4a)から導光体4に入射される。入射された光学フィルタ6を介した発光素子1からの光は、導光体4内部の壁面を反射しながら、長手方向に導光される。図9の実線矢印が発光素子1から発した光の光路の一例を示している。なお、発光部3は導光体4の端面4aから光を入射するLED光源などの光源素子(発光素子1)であり、基板2に、はんだ接合などにより固定され、基板2により電流駆動され発光するものである。本願では、基板2の内外の配線の図示は省略する。
このように、導光体4の内部を反射しながら導光される光が、導光体4に形成された光散乱パターン4cに当ると、光散乱パターン4cと対向する側面4b(光出射部4b)から出射される。なお、光散乱パターン4cは、導光体4上に印刷されるものでもよいし、導光体4の表面に凹凸をつけたプリズムパターンでもよい。また、光散乱パターン4cの形状を主走査方向において変化させてもよいのはいうまでもない。つまり、導光体4は、透明な樹脂で形成され、長手方向に延在し、側面形状が円筒状で長手方向全域に伸びる二箇所の光散乱パターン4cを持つ柱状のものである。前述のとおり、導光体4の側面形状は円筒に限ったものではなく、導光体4の端面は円形に限らない。
図10においては、一方の光出射部4bから出射された光(主光)は、副走査方向に対して斜めに進み、読取装置の天板(透明板)を介して、読取対象に照射される。他方の光出射部4bから出射された光(副光)は、副走査方向に対して「ほぼ平行」又は「一方の光出射部4bから出射された光に対して浅い角度」で進み、反射板11で反射して、読取装置の天板(透明板)を介して、読取対象に照射される。つまり、反射板11は、導光体4と長手方向に平行に配列され、導光体4から出射される副光を反射し、読取対象方向に照射するものであって、金属蒸着面などで構成され、長手方向に延在し、薄い板状あるいはシート状のものである。反射板11は導光体4,読取装置の天板(透明板)及び読取対象に対して適切な距離と角度を保っている。光路によって、「主光」と「副光」とを言い分けているが、これは光量や輝度などの光の各種条件の優劣を示すものではない。
導光体4から出射して読取対象に照射された光は、読取対象で反射されて、反射光通過孔807を介して、読取装置の結像光学系(縮小光学系,正立等倍光学系,オフアキシャル光学系,テレセントリック(両テレセントリック)光学系など)にて結像されて受光部によってデータ化される。なお、読取装置の天板は、必須の構成ではないが、天板が存在する場合は天板の屈折率を考慮して、光源装置の光出射部4bと光散乱パターン4cとの配置を決定する必要がある。また、読取対象の搬送は、読取対象自体を搬送(副走査方向に移動)してもよいし、光源装置を搭載したキャリッジ(画像読取装置)が搬送(副走査方向に移動)してもよい。図示は省略するが、実施の形態1(本願)に係る光源装置を適用する結像光学系が正立等倍光学系である場合は、主走査方向に延びる反射光通過孔807が、ロッドレンズ(ロッドレンズアレイ)を保持するロッドレンズ保持部807としてもよい。この場合、図10に示す一点鎖線がロッドレンズの光軸となる。さらに、ロッドレンズ保持部807の下部(反射光通過孔807にロッドレンズを保持させていない場合は、ロッドレンズの片方の焦点に受光部(センサ)が形成された基板(センサ基板)を配置して、このセンサ基板を板状部材8で直接又は間接的に保持するようにしてもよい。この場合、板状部材8が画像読取装置の筐体も兼ねることになる。
実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)の板状部材の詳細構成や変形例ついて図12〜図17により説明する。図13(a)は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面に相当する図、図13(b)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面に相当する図、図14(a)は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面に相当する図、図14(b)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面に相当する図、図14(a)は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面に相当する図、図14(b)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面に相当する図である。
図15(a)は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面に相当する図、図15(b)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面に相当する図、図15(c)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面に相当する図、図16(a)は図5の一点鎖線GHによる光源装置の断面に相当する図、図16(b)は図5の一点鎖線IJによる光源装置の断面に相当する図である。図17(a)は光源装置(反射板支持構造)の筐体となる板状部材の平面図(折り曲げ前)、図17(b)は図5の一点鎖線GHによる光源装置(反射板支持構造)の断面に相当する図、図17(c)は図5の一点鎖線IJによる光源装置(反射板支持構造)の断面に相当する図である。
図14,図15,図16において、801eは反射板支持部801の先端部分が延長され、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲して接続された延長反射板支持部、802eは導光体ホルダー固定部802の先端部分が延長され、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲して接続された延長導光体ホルダー固定部、803eは延長板状端部803(反射板11側)の先端部分が延長され、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲して接続された延長板状端部(反射板11側)、804eは延長板状端部804(導光体ホルダー5側)の先端部分が延長され、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲して接続された延長板状端部(導光体ホルダー5側)である。801bは反射板支持部801は、主走査方向を対する副走査方向に対して一箇所屈曲した部分を有する反射板支持部(斜面部)である。反射板支持部801b(斜面部801b)に対して、反射板支持部801(斜面部801)は主走査方向を対する副走査方向に対して二箇所屈曲した部分を有するものである。8sは板状部材8が折り曲げられる前の平板状の板状部材である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図11(a)に示すように、反射板支持部801は、反射板11における導光体4の側面4bから出射した光を反射する面と反対の面側に配置され、主走査方向に沿って、互いに所定の間隔を空けて配列され、反射板11を支持する複数の部材である。また、複数の反射鏡支持部801は、それぞれ板状部材8の主走査方向に沿った一端を折り曲げて形成されたものである。よって、複数の反射鏡支持部801は、反射鏡支持部801を支持する板状部材8が折り曲げられたものであるので、板状部材8と一体であり、板状部材8に対して、主走査方向を対する副走査方向に対して角度を有して起立しているものであるといえる。さらに、反射板支持部801は、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲した部分を有するものであるともいえる。
実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)の反射鏡支持部801が複数形成されているので、それぞれの反射鏡支持部801ごとに配置や傾斜角度を設定するだけで、主走査方向及び副走査方向における反射鏡11の設置精度を容易に得ることができる。つまり、一枚の板を反射鏡11の支持部とした場合に生じる主走査方向及び副走査方向における一枚の板の反りや撓みによる反射鏡11の設置精度の悪化を防ぐことが可能となる。また、複数の反射板支持部801は、主走査方向に沿って間欠的に配列され、反射板11を支持しているので、反射鏡11の端部のみで反射鏡11を支持する場合に起こりうる、反射鏡11の自重での反射鏡11の撓みも生じにくいものである。なお、複数の反射板支持部801は、板状部材8に対して角度を有している基端部分以外に、副走査方向に対して屈曲した部分を有するものである。つまり、板状部材8が二箇所折り曲げられている。
図11(a)(b)に示す板状部材8は、主走査方向に沿った一端のうち、複数の反射鏡支持部801以外の部分が、それぞれ板状部材と連続する複数の板状端部803を有する。折り曲げられた板状端部803によって、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)の強度が高まり、反りや撓みが生じにくくなる。また、板状端部803の主走査方向の長さを、反射鏡支持部801の主走査方向の長さよりも長いものとすることで、画像読取装置のキャリッジ(画像読取装置)との接続インターフェース手段としてのネジ穴(ネジ穴805と同じような機能を有するネジ穴)の形成面積を増加するだけではなく、接続インターフェース手段としての板状端部803の強度も高まる。もちろん、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)の強度もより高まる。なお、板状端部803は、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲した部分を有するものであるともいえる。
図11(b)に示すように、導光体ホルダー固定部802は、主走査方向に沿って、互いに所定の間隔を空けて配列され、導光体ホルダー5を固定する複数の部材である。導光体ホルダー固定部802は一つでもよい。また、複数の導光体ホルダー固定部802は、それぞれ板状部材8の主走査方向に沿った他端を二箇所折り曲げて形成されたものである。よって、複数の導光体ホルダー固定部802は、板状部材8が折り曲げられたものであるので、反射鏡支持部801同様に、板状部材8と一体であり、板状部材8に対して、主走査方向を対する副走査方向に対して角度を有して起立しているものであるといえる。さらに、導光体ホルダー固定部802は、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲した部分を有するものであるともいえる。
図11(a)(b)に示す板状部材8は、主走査方向に沿った他端のうち、複数の導光体ホルダー固定部802以外の部分が、それぞれ板状部材と連続する複数の板状端部804を有する。折り曲げられた板状端部804によって、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)の強度が高まり、反りや撓みが生じにくくなる。また、板状端部804の主走査方向の長さを、導光体ホルダー固定部802の主走査方向の長さよりも長いものとすることで、板状端部803と同様に、画像読取装置のキャリッジ(画像読取装置)との接続インターフェース手段としてのネジ穴(ネジ穴805と同じような機能を有するネジ穴)の形成面積を増加するだけではなく、接続インターフェース手段としての板状端部804の強度も高まる。もちろん、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)の強度もより高まる。なお、板状端部804は、主走査方向を対する副走査方向に対して屈曲した部分を有するものであるともいえる。
図12及び図13に記載の板状部材8a(板状部材8)は、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)における板状部材8a(板状部材8)の変形例である。図12及び図13に記載の板状部材8a(板状部材8)は、複数の板状端部803の複数の反射鏡支持部801と連続する基端側から副走査方向に沿った先端側が、それぞれ接続されて一体となっている一体端部808が形成されている。一体端部808によって、複数の板状端部803の強度が高まる。また、一体端部808に、画像読取装置のキャリッジ(画像読取装置)との接続インターフェース手段としてのネジ穴(ネジ穴805と同じような機能を有するネジ穴)を形成してもよい。
図14(a)(b)に記載の光源装置(反射板支持構造)は、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)における反射板支持部801の変形例である。図14(a)に記載の反射板支持部801は、板状部材8に対して角度を有している基端部分に対する先端部分が延長された延長反射板支持部801eを有するものである。反射板支持部801と延長反射板支持部801eとの間が屈曲しているので、反射板支持部801の強度が高くなる。また、延長反射板支持部801eは、板状部材8(板状部材8a)と反射板11との寸法差から板状部材8(板状部材8a)に生じた余剰分を当てることができる。図14(b)に記載の板状端部803は、板状部材8に対して角度を有している基端部分に対する先端部分が延長された延長板状端部803eを有するものである。板状端部803と延長板状端部803eとの間が屈曲しているので、板状端部803の強度が高くなる。なお、延長反射板支持部801eや延長板状端部803eに、画像読取装置のキャリッジ(画像読取装置)との接続インターフェース手段としてのネジ穴(ネジ穴805と同じような機能を有するネジ穴)を形成してもよい。
図15(a)(b)(c)に記載の光源装置(反射板支持構造)は、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)における反射板支持部801,導光体ホルダー固定部802,板状端部803,板状端部804の変形例である。図15に記載の光源装置(反射板支持構造)は、図14に記載の光源装置(反射板支持構造)に、延長導光体ホルダー固定部802e,延長板状端部804eが追加された構成となっているので、延長導光体ホルダー固定部802eと延長板状端部804eとの説明を行う。延長反射板支持部801e及び延長板状端部803eの説明は前述のとおりである。
図15(a)に記載の板状端部804は、板状部材8に対して角度を有している基端部分に対する先端部分が延長された延長板状端部804eを有するものである。板状端部804と延長板状端部804eとの間が屈曲しているので、板状端部804の強度が高くなる。図15(b)に記載の導光体ホルダー固定部802は、板状部材8に対して角度を有している基端部分に対して、さらに屈曲した先端部分が延長された延長導光体ホルダー固定部802eを有するものである。導光体ホルダー固定部802と延長導光体ホルダー固定部802eとの間が、導光体ホルダー5側と反対に屈曲しているので、導光体ホルダー固定部802の強度が高くなる。図15(c)に記載の導光体ホルダー固定部802は、板状部材8に対して角度を有している基端部分に対して、さらに屈曲した先端部分が延長された延長導光体ホルダー固定部802eを有するものである。導光体ホルダー固定部802と延長導光体ホルダー固定部802eとの間が、導光体ホルダー5側に屈曲しているので、導光体ホルダー固定部802の強度が高くなるだけでなく、導光体ホルダー5の固定が、より強固なものとなる。
図15(b)と図15(c)との違いは、延長導光体ホルダー固定部802eの導光体ホルダー固定部802に対する屈曲方向の違いである。図15に記載の延長導光体ホルダー固定部802eは、板状部材8(板状部材8a)と導光体ホルダー5との寸法差から板状部材8(板状部材8a)に生じた余剰分を当てることができる。なお、延長反射板支持部801e及び延長板状端部803eと同様に、延長板状端部804eに、画像読取装置のキャリッジ(画像読取装置)との接続インターフェース手段としてのネジ穴(ネジ穴805と同じような機能を有するネジ穴)を形成してもよい。また、反射板支持部801部分の断面は、図15(b)及び図15(c)ともに図15(a)となる。
図16(a)(b)に記載の光源装置(反射板支持構造)は、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)における反射板支持部801の変形例である。図11,図13,図14,図15に記載の反射板支持部801は、主走査方向を対する副走査方向に対して二箇所屈曲した部分を有するものである。具体的には、反射板支持部801は、互いに異なる方向に屈曲している。なお、図14及び図15では、さらに、反射板支持部801eと反射板支持部801との間が屈曲している。一方、図16(a)に記載の反射板支持部801bは、主走査方向を対する副走査方向に対して一箇所屈曲した部分を有するものである。反射板支持部801bに、一箇所だけの屈曲が存在するので、板状部材8aの加工の工程を減ずることができる。また、反射板11を支持する角度の調整も一度済むことになる。もちろん、図16(a)(b)に記載の光源装置(反射板支持構造)に、図12〜図15で示すように、一体端部808,延長反射板支持部801e,延長導光体ホルダー固定部802e,延長板状端部803e,延長板状端部804eの少なくとも一つを付加してもよい。
実施の形態1に係る光源装置は、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7,基板2,反射板11の端部偏差が少なく、かつ照明効率のよいものを得ることができる。実施の形態1に係る反射板支持構造は、反射板11の端部偏差が少ないものを得ることができる。また、これまでは(図1〜図16)、実施の形態1に係る反射板支持構造は、光源装置に組み込まれている要素として説明していたが、反射板支持構造のみでも実施可能であることを説明する。図17は実施の形態1に係る反射板支持構造を示すものである。図17(a)は、反射板支持構造の筐体となる板状部材8の折り曲げ前の板状部材8sを示している。板状部材8sと板状部材8aとの相違点は、導光体ホルダー5,ホルダー7を支持する機構がないことと、反射光通過孔807がないことである。但し、図17に示す反射板支持構造を、実施の形態1に係る光源装置と同じ用途に使う場合は、反射光通過孔807を形成してもよいし、もちろん形成しなくてもよい。これは、換言すると、実施の形態1に係る反射板支持構造は、画像読取装置の結像光学系における反射板(反射鏡,凹面鏡,凸面鏡)を支持する構造に適用することができること意味している。なお、この場合は、ネジ穴805は、画像読取装置のキャリッジ以外の部材との接続に用いてもよい。
図17(b)(c)は、反射板支持構造の断面図を示している。複数の反射板支持部801は、反射板11の反射面と反対の面側に配置され、複数の反射鏡支持部801を支持する板状部材8と一体である。また、複数の反射板支持部801は、板状部材8に対して、主走査方向を対する副走査方向に対して角度を有して起立し、それぞれ板状部材8の主走査方向に沿った一端を折り曲げて形成されたものである。
図17(b)(c)に示す反射板支持構造は、図4〜図8,図10,図11に示す反射板支持構造(光源装置)の反射板11側のみであるといえる。よって、図4〜図8,図10,図11に示す反射板支持構造(光源装置)と同様に、図17(b)(c)に示す反射板支持構造は、一体端部808,延長反射板支持部801e,延長板状端部803eの少なくとも一つを付加してもよい。また、反射板支持部801を反射板支持部801bに置換してもよい。さらに、置換した上で、一体端部808,延長反射板支持部801e,延長板状端部803eの少なくとも一つを付加してもよい。
このような構造のため、実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)は、画像読取装置の結像光学系内の反射板(第1ミラー、第2ミラー・・など)の支持構造としてのみでも実施可能である。この場合は、図17の矢印X,Y,Zで示す方向は参考情報となる。また、前述の副光を反射させる反射板の支持構造としてのみでも実施可能である。よって、反射板支持構造を光源装置(画像読取装置に使用する光源装置)の構成として使用する場合は、反射板11が反射する光の到来元が、反射板11と対向して配置され、主走査方向に延在する棒状光源又はアレイ光源でもよい。もちろん、棒状光源には、発光部3と、端面4aから入射された発光部3からの光を長手方向に導光して、側面4bから出射する柱状の導光体4とからなるものを含んでいる。さらに、実施の形態1に係る光源装置における棒状光源は、放電灯であってもよい。放電灯は、ネオン管などのグロー放電による放電灯,蛍光灯やキセノンランプ(Xeランプ)などのアーク放電による放電灯などの一般的なものでよい。
実施の形態1に係る光源装置におけるアレイ光源は、発光部3(発光素子1)が主走査方向に複数配列され、副走査方向に光(副光)を放射するものでもよいし、発光部3(発光素子1)が主走査方向に複数配列され、導光部材又は反射部材によって、副走査方向に光(副光)を放射するものでもよい。もちろん、アレイ光源は副光だけではなく、主光も放射するものでもよいし、その両方を放射するものでもよい。さらに、主光と副光と得るために、別の配列で並べたアレイ光源を採用してよい。つまり、主光用に配列されたアレイ光源と副光用に配列されたアレイ光源とが主走査方向に沿って二列並んでいる状態となる(ここでいう二列は、千鳥配列を含む)。
実施の形態1に係る光源装置の導光体ホルダー5及びホルダー7の詳細構成や変形例ついて図18〜図21により説明する。具体的には、実施の形態1に係る光源装置を構成する導光体4の温度特性に依らず、導光体4などの端部偏差が少ないことを説明する。なお、実施の形態1に係る光源装置の導光体4及び導光体ホルダー5の厚み方向の膨脹と収縮とを考慮して、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を配置していることはいうまでもない。例えば、膨脹が最大のときに、導光体ホルダー5がホルダー7を破損させないように、導光体ホルダー5及びホルダー7の寸法を設定するなどが想定される。しかし、導光体4及び導光体ホルダー5の長手方向の膨脹と収縮とに比べて影響が非常に少ないので、詳細説明は省略する。図18(a)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面図、図18(b)は図18(a)のホルダー7部分のみの断面イメージ図、図19(a)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面図、図19(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面図、図19(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面図、図20(a)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図20(b)は図20(a)のホルダー7部分のみの断面イメージ図、図21(a)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図21(b)は図21(a)のホルダー7部分のみの断面イメージ図である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図18及び図19に示すように、ホルダー7は連通する第1開口(図18(b)の点線矢印で示す部分)と第2開口(図18(b)の点線矢印で示す部分)とを有している。ホルダー7は、第1開口側に導光体ホルダー5の端部を前記長手方向で摺動可能に保持している。一方、ホルダー7は、第2開口に発光部3を配置している。さらに、ホルダー7は、第1開口と第2開口との間に光学フィルタ6を発光部3と所定の間隔を維持して支持している。光学フィルタ6は、導光体ホルダー5の端部の摺動によって導光体の端面が移動する範囲外でホルダー7によって支持されている。なお、図18及び図19では、発光部3、特に、発光素子1は、ホルダー7の第2開口に配置されているが、この配置に限定する必要はなく、発光素子1(発光部3)から発せられた光が、ホルダー7の第2開口と第1開口とを介して導光体4に入射するように、発光部3を配置すればよい。
なお、導光体ホルダー5は、白色樹脂や反射性の良い金属などで成形され、長手方向に長溝で構成した溝部を有し、この溝部に導光体4が配置されて、長手方向に導光体4を保持する。この溝部の開口側が導光体4から光が出射される出射領域(光出射部4b)となる。導光体ホルダー5は、導光体4を反射板11と板状部材8に対して適切な位置に導光体4を保持し、側面や光散乱パターン4cの裏面からの漏れ光を導光体4内に反射により押し戻し、光出射部4b以外からの意図しない光の出射を抑制する役割を果たす。
次に、図19を用いて、実施の形態1に係る光源装置は、ホルダー7の第1開口及び第2開口の間に光学フィルタ6を発光部3と所定の間隔を維持して支持するものであること、つまり、導光体4の端面4a(光入射部4a)と発光部3(光学フィルタ6)とが接触しないものであること説明する。図19(a)は導光体4の長手方向の長さが最も短い場合を示している。図19(b)は導光体4の長手方向の長さが最も長い場合を示している。図19(図18(b)に位置関係を明示している)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が小さくなる第1中空部,第2中空部,第3中空部を有し、第2中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、段差部分の厚みは光学フィルタ6の厚み以上とする。図19(c)は、導光体ホルダー5の第2突起部5cと嵌合孔5dとを副走査方向(短手方向)の同じ断面に配置されるように設定していること示している。少なくとも、第1中空部の内壁形状は、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触して導光体ホルダー5が摺動可能である、若しくは、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触せずに、導光体ホルダー5が伸縮可能である必要がある。後者の説明は後述する。
図19(b)に示すように、導光体4(導光体ホルダー5)の膨脹が最大となった場合に、第1中空部と第2中空部に生じた段差部分に、導光体4の端面4a及び導光体ホルダー5の端面が接触するか若しくは接触直前となるように、導光体ホルダー5とホルダー7とを配置することで、導光体4の端面4a(光入射部4a)と発光部3(光学フィルタ6)とが接触しないようにすることができる。この関係は、第1突起部5bと長孔8bも同じである。また、図19(a)(b)に示すように、導光体ホルダー5は、第1開口の縁に対向する押し当て面部を有し、この押し当て面部は、導光体ホルダー5の摺動範囲(移動範囲)を制限するようにしてもよい(図19(b))。なお、導光体4の膨脹が最大となったときに押し当て面部が第1開口の縁に接触直前となるようにしてもよい。この場合、押し当て面部は押し当て面部ではなく対向面部となる。
ホルダー7は、基板2と導光体ホルダー5と光学フィルタ6を保持し、発光部3からの意図しない光を抑制するものであるともいえる。実施の形態1に係る光源装置では、ホルダー7の一方の端面にある第1開口へ導光体ホルダー5の一方の端面を含む端部が挿入され、ホルダー7の逆側の端面にある第2開口に発光部3を固定した基板2を発光部3と導光体4が対向するように配置されている。また、前述のとおり、ホルダー7は、第1開口に挿入された導光体ホルダー5の端部の端面4aと光学フィルタ6との距離は、導光体4(導光体ホルダー5)の膨脹又は収縮により変動するが、光学フィルタ6を保持する面と、逆側の面(第2開口)に基板2を固定する面とを持ち、光学フィルタ6と基板2との距離を一定に保ち、導光体4(導光体ホルダー5)の伸縮(膨脹又は収縮)の影響を受けないものとなっている。よって、光学フィルタ6の調光特性が安定する。
つまり、実施の形態1に係る光源装置は、導光体4とホルダー7の嵌合深さ(挿入深さ)及び導光体ホルダー5とホルダー7の相対位置は変動するが、板状部材8の長孔8bには、長手方向に対して導光体ホルダー5の温度特性伸縮分のギャップ(間隙)を設けておくことで、導光体ホルダー5は長手方向に対して伸縮可能である。よって、導光体4と導光体ホルダー5を高さ方向と短手方向は変動させない、すなわち照明特性は変えない構成となる。また、ホルダー7はネジ10によって板状部材8上の締結部806に長手方向に固定されているため、放熱効果も変わらない。さらに、常温時においても高温時においても、板状部材8,伝熱体9,基板2,発光素子1,ホルダー,光学フィルタ6の距離は一定であり、導光体4と導光体ホルダー5の距離は一定である(膨脹率が近い場合)。
すなわち、実施の形態1に係る光源装置は、導光体ホルダー5によって遮光される部分は一定であり、導光体4の端部に発生する不要な迷光の抑制効果は一定に保たれる。一方、発光部3及び光学フィルタ6の相対距離も一定に保たれていることにより、発光部3からの光の変換機能は一定に保たれる。この構造によって、温度変化による導光体4の伸縮による照明特性や放熱特性の変化は生じない。
また、実施の形態1に係る光源装置は、図示は省略するが、導光体ホルダー5の端部とホルダー7とを接触させずに、ホルダー7が、第1開口の内部で若しくは第1開口の上で導光体ホルダー5の端部が長手方向に伸縮し、ホルダー7が、導光体ホルダー5の端部の伸縮によって導光体4の端面4aが移動する範囲外で、光学フィルタ6を支持するようにしてもよい。換言すると、実施の形態1に係る光源装置は、ホルダー7が、第1中空部内で導光体ホルダー5の端部を摺動可能に保持する、又は、導光体ホルダー5の端部が、第1中空部内で長手方向に伸縮するといえる。次の図20及び図21に示す光源装置も同様である。
図20及び図21に示す光源装置は、ホルダー7が、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が大きくなる第1中空部,第2中空部を有し、この第2中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、図20では第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分、若しくは、第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。図21では第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。
図20及び図21に示す光源装置は、図18及び図19に示す光源装置のように、導光体4(導光体ホルダー5)の膨脹が最大となった場合に、第1中空部と第2中空部に生じた段差部分に、導光体4の端面4a及び導光体ホルダー5の端面が接触するか若しくは接触直前となるように、導光体ホルダー5とホルダー7とを配置することはできないが、最大の膨張時に、導光体4の端面4a及び導光体ホルダー5の端面を第2中空部に進入しないように、導光体ホルダー5とホルダー7とを配置すればよい(図20)。なお、図21の場合は、導光体4の端面4a及び導光体ホルダー5の端面を第2中空部に進入してもよいが、光学フィルタ6と接触しないようにする必要がある。
図1〜図21を用いて説明した実施の形態1に係る光源装置及び実施の形態1に係る反射板支持構造は、各構成を適宜入れ替えて実施することは可能である。この入れ替えは、後述の実施の形態2に係る光源装置(反射板支持構造)及び実施の形態3に係る光源装置(反射板支持構造)と実施の形態1に係る光源装置及び実施の形態1に係る反射板支持構造との間でも成立する。もちろん、後述の実施の形態2に係る光源装置(反射板支持構造)と後述の実施の形態3に係る光源装置(反射板支持構造)との間でも成立する。
実施の形態1では、ホルダー7が、第1中空部内で導光体ホルダー5の端部を摺動可能に保持しているものの図を用いて説明したが、導光体ホルダー5は板状部材8に載置されており、ホルダー7によらずに自立しているので、ホルダー7と導光体ホルダー5とを接触させずに、導光体ホルダー5の端部を、ホルダー7の第1中空部内で若しくはホルダー7の第1中空部上で長手方向に伸縮するようにしてもよい。
ここで、実施の形態1に係る光源装置の板状部材8に関して特化した説明を行う。板状部材8(筐体)は、矩形形状を有する底部(底面)の短手方向の中央部に形成された二つの長孔8bと、二つの長孔8bの間に形成された嵌合孔8cと、底面に長手方向に沿って形成された反射光通過孔807(アパーチャ)と、ネジ穴805と導光体ホルダー固定部802と反射板支持部801と、締結部806と、締結部806とを備え、導光体ホルダー5及び反射板11を長手方向かつ短手方向かつ高さ方向に固定し、ホルダー7及び伝熱体9を長手方向かつ短手方向かつ高さ方向に固定する。
長孔8bは板状部材8底面にあり、長手方向の片側端部かつ短手方向で反射光通過孔807と締結部806の間かつ導光体ホルダー5底面の短手方向中央に位置する長手方向に長い長孔であり、導光体ホルダー5の第1突起部5bが挿入されることにより、導光体ホルダー5を短手方向の位置を固定するものである。嵌合孔8cは板状部材8底面にあり、長手方向の長孔8bがある側と逆側端部かつ短手方向で反射光通過孔807と締結部806の間かつ導光体ホルダー5底面の短手方向中央位置に位置するものであり、導光体ホルダー5の第2突起部5cが挿入されることにより、導光体ホルダー5を短手方向と長手方向の位置を固定するものである(図8)。
反射光通過孔807は板状部材8底面の長手方向に沿って形成された穴であり、読取対象の画像情報(照射した光の読取対象における散乱反射光)を撮像体(レンズなどの結像光学系及びイメージセンサなどの受光部)に伝え(図10)、それ以外の不要な光を抑制する働きを持つ。導光体ホルダー固定部802は板状部材8側側面に伸び、反射光通過孔807に対して反射板11の逆側に位置し、導光体ホルダー5を高さ方向に固定する働きを持つ。反射板支持部801は長手方向に複数設けられ、短手方向に反射光通過孔807の外側に位置し、反射板11を精度良く保持する働きを持つ。締結部806は反射光通過孔807に対して筐体の長手方向の外側に位置し、ネジ10により、基板2及びホルダー7及び伝熱体9を板状部材8に固定するものである。
板状部材8における反射板支持部801,導光体ホルダー固定部802,板状端部803,板状端部804,締結部806,一体端部808は、放熱板として機能も果たしている。特に、板状端部803,板状端部804,締結部806,一体端部808は、板状部材8の短辺側壁部(締結部806)の側壁部分で連続していてもよい。また、短辺側壁部(締結部806)を延長して長手方向に折り曲げ、長辺側壁部(板状端部803)に対し斜面部801と反対の方向に対向して長手方向に延在してもよい。また、長辺側壁部に連続し、端辺方向に折り曲げされ、板状部材8の底面と対向する方向に延在して(折り曲げて)もよい。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について図22〜図40を用いて説明する。実施の形態2は、導光体4の端部が屈曲したものを説明する。特に、導光体4の端部が板状部材8(板状部材8a)側に屈曲し、発光部3が、板状部材8(板状部材8a)上に、直接又は伝熱体9を介して締結されるものと、発光部3が、板状部材8(板状部材8a)に形成された孔(後述の発光部用孔809や発光部用切り欠き)を介して取り付けられたものとを説明する。実施の形態2では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明を行う。実施の形態2に係る光源装置の導光体4及び導光体ホルダー5の厚み方向の膨脹と収縮とを考慮して、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を配置していることはいうまでもない。例えば、膨脹が最大のときに、導光体ホルダー5(導光体4)がホルダー7を破損させないように、導光体ホルダー5(導光体4)及びホルダー7の寸法を設定するなどが想定される。しかし、導光体4及び導光体ホルダー5の長手方向の膨脹と収縮とに比べて影響が非常に少ないので、詳細説明は省略する。
図23(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図23(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図、図25(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図25(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図、図27(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図29(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図である。
図30(a)〜図30(d)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当するホルダー7部分のみの断面イメージ図、図31(a)〜図31(d)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当するホルダー7部分のみの断面イメージ図である。図32(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図32(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図、図33(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図33(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図である。図23,図25,図27,図29,図32,図33は、ホルダー7の第1開口上に導光体ホルダー5が配置された形状のバリエーションを示すものである。
図34(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図34(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図、図35(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図35(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図、図36(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図36(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図、図37(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図37(c)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の導光体中央付近断面に相当する図である。図34〜図37は、ホルダー7の第1開口に導光体ホルダー5が挿入された形状のバリエーションを示すものである。
図38(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図39(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図、図40(a)(b)は図5の一点鎖線EFによる光源装置の発光部周辺断面に相当する図である。図38,図39,図40は、導光体4の端面4aの形状のバリエーションを示すものである。
図22〜図40において、806gは直接又は伝熱体9を介して発光部3(基板2)が締結される板状部材8(板状部材8a)上の領域である締結部、809は、板状部材8(板状部材8a)に形成された発光部用孔である。発光部3(基板2)は、発光部用孔809を介して板状部材8に取り付けられる。なお、発光部用孔809は、発光部用孔809の周囲が板状部材8に囲まれた完全な孔である必要はなく、板状部材8の外形から内側に切り欠かれた発光部用切り欠き809でもよい。本願では、発光部用孔809は発光部用切り欠き809を含むものとして説明を行う。発光部用切り欠き809の図示は省略する。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図22は、実施の形態2に係る光源装置の筐体となる板状部材8aを示している。図22には、板状部材8aの折り曲げ後の板状部材8に、仮想的に、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を載置した場合のイメージを示している。図23に示すように、実施の形態2に係る光源装置は、導光体4の端部が板状部材8(板状部材8g)側に屈曲しており、板状部材8g(板状部材8)上に形成(締結)された発光部3(発光素子1)から出た光が、板状部材8(板状部材8g)側に端部が屈曲した導光体4の端面4a(光入射部4a)から入射される。この後の基本動作は、実施の形態1に係る光源装置と同様である。
次に、図23を用いて、実施の形態2に係る光源装置は、ホルダー7の第1開口及び第2開口の間に光学フィルタ6を発光部3と所定の間隔を維持して支持するものであること、さらに、導光体4の端面4a(光入射部4a)と発光部3(光学フィルタ6)とが接触しないものであること説明する。図23(a)は導光体4の長手方向の長さが最も短い場合を示している。図23(b)は導光体4の長手方向の長さが最も長い場合を示している。図23に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が小さくなる第1中空部,第2中空部を有し、第1中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、段差部分の厚みは光学フィルタ6の厚み以上とする。図23(c)は、導光体ホルダー5の第2突起部5cと嵌合孔5dとを副走査方向(短手方向)の同じ断面に配置されるように設定していること示している。
図23(b)に示すように、導光体4(導光体ホルダー5)の膨脹が最大となった場合に、第1開口に、導光体4の端面4a及び導光体ホルダー5の端面が接触するか若しくは接触直前となるように、導光体ホルダー5とホルダー7とを配置することで、導光体4の端面4a(光入射部4a)と発光部3(光学フィルタ6)とが接触しないようにすることができる。また、図23(a)(b)に示すように、導光体ホルダー5は、第1開口の縁とホルダー7に対向する押し当て面部をそれぞれ有し、これらの押し当て面部は、導光体ホルダー5の摺動範囲(移動範囲)を制限するようにしてもよい(図23(b))。なお、導光体4の膨脹が最大となったときに押し当て面部が第1開口の縁に接触直前となるようにしてもよい。この場合、押し当て面部は押し当て面部ではなく対向面部となる。
図24は、実施の形態2に係る光源装置の筐体となる板状部材8aを示している。図24の板状部材8aには、発光部用孔809(発光部用切り欠き809)が形成されている。図25に示すように、実施の形態2に係る光源装置は、導光体4の端部が板状部材8(発光部用孔809)側に屈曲しており、発光部用孔809(板状部材8)を介して発光部3(発光素子1)から出た光が、板状部材8(発光部用孔809)側に端部が屈曲した導光体4の端面4a(光入射部4a)から入射される。この後の基本動作は、実施の形態1に係る光源装置と同様である。導光体4の屈曲の主要部分は、実施の形態2ではXZ平面上に存在している。実施の形態2に係る光源装置の導光体4においても、光散乱パターン4cは少なくとも画像読取装置の主走査方向の有効読取領域に対応する部分に少なくとも形成されておればよい。また、導光体4の屈曲部分から、他の部分よりも多め又は少なめに光を出射させるようにすることで、有効読取領域の端部(ホルダー7の近傍)における輝度などの調整を行ってもよい。
図24及び図25における実施の形態2に係る光源装置は、ホルダー7の第1開口及び第2開口の間に光学フィルタ6を発光部3と所定の間隔を維持して支持するものである。さらに、導光体4の端面4a(光入射部4a)と発光部3(光学フィルタ6)とが接触しないものである。この説明に関しては、図23を用いて説明したものと基本的には同じであるので、詳細説明は省略する。図25(a)(b)(c)は、それぞれ図23(a)(b)(c)に相当する。相違点は、図23では、発光部3が板状部材8g上に形成されていたが、図25では、発光部3(発光素子1)が、発光部用孔809に挿入されたものとなっている。図25と図23との対比を容易にするために、伝熱体9が筐体である板状部材8(発光部用孔809)と接触していないように図示しているが、実際は、伝熱体9と板状部材8とを直接又は間接的に接触させて熱を伝導させてもよいし、伝熱体9を設けなくてもよい。
図26は、実施の形態2に係る光源装置の筐体となる板状部材8aを示している。図26には、板状部材8aの折り曲げ後の板状部材8に、仮想的に、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を載置した場合のイメージを示している。図27に示すように、実施の形態2に係る光源装置は、導光体4の端部が板状部材8(板状部材8g又は発光部用孔809)側に屈曲している。図26及び図27は、それぞれ図22及び図23,図24及び図25に対応するものであり、ホルダー7と反対側における導光体4の屈曲部分にも導光体ホルダー5で覆われている場合を示している。図27(a)は板状部材8が板状部材8gの領域を有する場合(図22及び図23に相当)である。図27(b)は板状部材8が発光部用孔809を有する場合(図22及び図23に相当)である。
図28は、実施の形態2に係る光源装置の筐体となる板状部材8aを示している。図28には、板状部材8aの折り曲げ後の板状部材8に、仮想的に、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を載置した場合のイメージを示している。図29に示すように、実施の形態2に係る光源装置は、導光体4の端部が板状部材8(板状部材8g又は発光部用孔809)側に屈曲している。図28及び図29は、図26及び図27に対応するものであり、ホルダー7と反対側における導光体4の屈曲部分にも導光体ホルダー5で覆われ、さらに、その部分の導光体ホルダー5がホルダー7に覆われ、接近、又は、摺動可能に接触している場合を示している。換言すると、ホルダー7の第1中空部に導光体ホルダー5(導光体4)の端部が挿入され、導光体ホルダー5(導光体4)がホルダー7へ摺動可能(伸縮)に接触している場合を示しているといえる。図29(a)は板状部材8が板状部材8gの領域を有する場合(図27(a)に相当)である。図29(b)は板状部材8が発光部用孔809を有する場合(図27(b)に相当)である。
図30及び図31を用いて、図22〜図29に記載のホルダー7の説明とその変形例の説明を行う。図30(a)(b)は、図22〜図29に記載のホルダー7を示している。図30(a)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が小さくなる第1中空部,第2中空部,第3中空部を有し、第2中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、第1中空部及び第2中空部は、それぞれの径の中心軸が交差する位置に配置されている。段差部分の厚みは光学フィルタ6の厚み以上とする。
図30(b)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が小さくなる第1中空部,第2中空部を有し、第1中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、段差部分の厚みは光学フィルタ6の厚み以上とする。
図30(c)(d)に示すホルダー7は、それぞれ、図30(a)(b)に示すホルダー7の変形例である。図30(c)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が小さくなる第1中空部,第2中空部,第3中空部,第4中空部を有し、第2中空部又は第3中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分又は第3中空部と第4中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、第1中空部及び第2中空部は、それぞれの径の中心軸が交差する位置に配置されている。段差部分の厚みは光学フィルタ6の厚み以上とする。
図30(d)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が小さくなる第1中空部,第2中空部,第3中空部を有し、第1中空部又は第2中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分又は第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、少なくとも、第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分の厚みは光学フィルタ6の厚み以上とする。なお、図30(a)(c)に示す第1中空部の内壁形状は、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触して導光体ホルダー5が摺動可能である、若しくは、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触せずに、導光体ホルダー5が伸縮可能である形状である必要がある。
図31(a)(b),図31(c)(d)に示すホルダー7は、それぞれ、図30(a)(b)に示すホルダー7の変形例である。図31(a)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が大きくなる第1中空部,第2中空部,第3中空部を有し、この第3中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、図31(a)では第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、第1中空部及び第2中空部は、それぞれの径の中心軸が交差する位置に配置されている。なお、図31(a)(c)に示す第1中空部の内壁形状は、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触して導光体ホルダー5が摺動可能である、若しくは、導光体ホルダー5のホルダー7に挿入された部分がホルダー7と接触せずに、導光体ホルダー5が伸縮可能である形状である必要がある。
図31(b)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が大きくなる第1中空部,第2中空部を有し、この第2中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、図31(a)では第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。
図31(c)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が大きくなる第1中空部,第2中空部,第3中空部を有し、第3中空部よりも径が小さい第4中空部が第3中空部と連通している。第3中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、図31(c)では第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分又は第3中空部と第4中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、第1中空部及び第2中空部は、それぞれの径の中心軸が交差する位置に配置されている。
図31(d)に示すホルダー7は、その内部に、第1開口側から第2開口側に向かって順に径が大きくなる第1中空部,第2中空部を有し、第2中空部よりも径が小さい第3中空部が第2中空部と連通している。第2中空部内で光学フィルタ6を支持している。詳しくは、図31(d)では第1中空部と第2中空部との間に生じた段差部分又は第2中空部と第3中空部との間に生じた段差部分に光学フィルタ6が形成されている。なお、図30(a)(c)及び図31(a)(c)に示す第1中空部以外の中空部(第1中空部,第2中空部,第3中空部,第4中空部)の内壁形状は、筒状の形状であれば発光部2からの光を遮らない限り、特に制限はない。
図32及び図33を用いて、ホルダー7と反対側における導光体4の屈曲部分から導光体4の端面4a(光入射部4a)まで露出させた場合を説明する。図32(a)(b)(c)は、それぞれ、図23(a)(b)(c)に対応し、図33(a)(b)(c)は、それぞれ、図25(a)(b)(c)に対応するので、共通部分の詳細説明は省略する。図32及び図33に記載の光源装置は、ホルダー7と反対側における導光体4の屈曲部分から導光体4の端面4a(光入射部4a)まで露出しているので、図32(b)及び図33(b)に示すように、導光体4の膨脹が最大のときに、導光体4の側面がホルダー7と接近又は接触することになるので、導光体4のこの部分を、対向面部又は押し当て面部としてもよい。
図34及び図35を用いて、ホルダー7側における導光体4の屈曲部分から導光体4の端面4a(光入射部4a)までも導光体ホルダー5で覆い、第1中空部に挿入した場合を説明する。図34(a)(b)(c)は、それぞれ、図23(a)(b)(c)に対応し、図35(a)(b)(c)は、それぞれ、図25(a)(b)(c)に対応するので、共通部分の詳細説明は省略する。図34及び図35に記載の光源装置は、導光体4の屈曲部分のホルダー7側に沿って、図23及び図25に記載のものよりも薄い導光体ホルダー5が導光体4を覆っているので、ホルダー7に実施の形態1に係るものと同じ形状のものを使用することができる。
図36及び図37を用いて、ホルダー7と反対側における導光体4の屈曲部分から導光体4の端面4a(光入射部4a)まで露出させ、ホルダー7側における導光体4の屈曲部分から導光体4の端面4a(光入射部4a)までも導光体ホルダー5で覆い、第1中空部に挿入した場合を説明する。図36(a)(b)(c)は、それぞれ、図23(a)(b)(c)に対応し、図37(a)(b)(c)は、それぞれ、図25(a)(b)(c)に対応するので、共通部分の詳細説明は省略する。また、図36に記載の光源装置は、図32に記載の光源装置と図34に記載の光源装置と組み合わせたものであり、図37に記載の光源装置は、図33に記載の光源装置と図35に記載の光源装置と組み合わせたものである。
よって、図36及び図37に記載の光源装置は、導光体4の膨脹が最大のときに、導光体4の側面がホルダー7と接近又は接触することになるので、導光体4のこの部分を、対向面部又は押し当て面部としてもよい。また、導光体4の屈曲部分のホルダー7側に沿って、図23及び図25に記載のものよりも薄い導光体ホルダー5が導光体4を覆っているので、ホルダー7に実施の形態1に係るものと同じ形状のものを使用することができる。
図38,図39,図40を用いて、実施の形態2に係る光源装置の導光体4の形状のバリエーションを説明する。図38(a)(b),図39(a)(b),図40(a)(b)にいける導光体4の形状以外は、それぞれ図29(a)(b)に記載のものと共通の構造を用いて説明する。共通部分の詳細説明は省略する。
図38(a)(b)に記載の導光体4は、端面4a(光入射部4a)面が延在する位置が導光体4の長手方向に延びる部分の底面の位置とほぼ同じ高さに設定されたものである。このような導光体4を実施の形態2に係る光源装置に用いることで、厚み方向(高さ方向)において導光体4や導光体ホルダー5の低背化を図ることができる。また、導光体ホルダー5及びホルダー7の形状も簡略化することができる。
図39(a)(b)に記載の導光体4は、端面4a(光入射部4a)面が延在する位置が導光体4の長手方向に延びる部分の底面の位置よりも高い位置に設定されたものである。このような導光体4を実施の形態2に係る光源装置に用いることで、図38(a)(b)に記載の導光体4よりも、厚み方向(高さ方向)において、より導光体4や導光体ホルダー5の低背化を図ることができる。また、導光体ホルダー5及びホルダー7の形状も、さらに簡略化することができる。
図39(a)(b)に記載の導光体4は、端面4a(光入射部4a)面の一部が突起しており、その突起が導光体ホルダー5と接触している。よって、厚み方向(高さ方向)において導光体4や導光体ホルダー5の低背化を図りつつ、導光体4と導光体ホルダー5との嵌合がより強固なものにすることができる。
図22〜図40を用いて説明した実施の形態2に係る光源装置は、各構成を適宜入れ替えて実施することは可能である。この入れ替えは、後述の実施の形態3に係る光源装置(反射板支持構造)及び前述の実施の形態1に係る光源装置(反射板支持構造)との間でも成立する。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について図41〜図47を用いて説明する。実施の形態3は、導光体4の端部が屈曲したものを説明する。特に、導光体4の端部が板状部材8(板状部材8a)側に屈曲し、発光部3が、板状部材8(板状部材8a)の長手方向に交差する方向に折れ曲がった部分(後述の締結部806s)に、直接又は伝熱体9を介して締結されるものと、発光部3が、板状部材8(板状部材8a)の長手方向に交差する方向に折れ曲がった部分に、形成された発光部用孔又は発光部用切り欠きを介して取り付けられたものとを説明する。実施の形態3では、実施の形態1及び2と異なる部分を中心に説明を行う。また、実施の形態3に係る光源装置の導光体4及び導光体ホルダー5の厚み方向の膨脹と収縮とを考慮して、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を配置していることはいうまでもない。例えば、膨脹が最大のときに、導光体ホルダー5(導光体4)がホルダー7を破損させないように、導光体ホルダー5(導光体4)及びホルダー7の寸法を設定するなどが想定される。しかし、導光体4及び導光体ホルダー5の長手方向の膨脹と収縮とに比べて影響が非常に少ないので、詳細説明は省略する。
図41及び図47は、実施の形態3に係る光源装置の筐体となる板状部材8aを示している。図41及び図47には、板状部材8aの折り曲げ後の板状部材8に、仮想的に、導光体4,導光体ホルダー5,ホルダー7を載置した場合のイメージを示している。なお、図41及び図47では、ホルダー7内を透視した状態を図示しており、導光体4の一部,光学フィルタ6,発光素子1が点線で示している。図42(a)は図41に記載の板状部材8aが延在している面と平行な面で見た断面図、図42(b)は図42(a)から導光体4と導光体ホルダー5を排除した仮想断面図、図43は図41に記載の点線矢印Aから見た光源装置の側面図、図44(a)は図41に記載の板状部材8aが延在している面と垂直な面で見た断面図、図44(b)は図44(a)から導光体4と導光体ホルダー5を排除した仮想断面図である。図45(a)は図41に記載の板状部材8aが延在している面と平行な面で見た断面図、図45(b)は図45(a)から導光体4と導光体ホルダー5を排除した仮想断面図、図46は図41に記載の点線矢印Aから見た光源装置の側面図である。
図40〜図47において、806sは、板状端部804(導光体ホルダー5側)における領域で、ネジ10を通すネジ穴を有し、板状部材8に形成され、導光体ホルダー5,発光部3,伝熱体9がネジ10によって締結される締結部、809sは、板状端部804(板状部材8a)に形成された発光部用孔である。発光部3(基板2)は、発光部用孔809sを介して板状部材8(板状端部804)に取り付けられる。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
なお、発光部用孔809sは、発光部用孔809sの周囲が板状端部804(板状部材8)に囲まれた完全な孔である必要なく、板状端部804(板状部材8)の外形から内側に切り欠かれた発光部用切り欠き809sでもよい。本願では、発光部用切り欠き809sは発光部用孔809sを含むものとして説明を行う。発光部用孔809sの図示は省略する。なお、発光部用切り欠き809s(発光部用孔809s)は、「板状部材8が主走査方向(長手方向)に沿った一端のうち、導光体ホルダー固定部802以外の部分が、それぞれ板状部材8と連続する複数の板状端部804」のうち、導光体ホルダー固定部802を挟み込む位置の二つの板状端部804にそれぞれ形成されている。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図42及び図43と図45及び図46との違いは、特に、図42(b)と図45(b)とから明らかなとおり、図42及び図43に記載の光源装置は、導光体ホルダー5と板状部材8との間に、ホルダー7がなく、図45及び図46に記載の光源装置は、導光体ホルダー5と板状部材8との間に、ホルダー7が存在することである。詳しくは、図42及び図43に示すホルダー7は、第1中空部(光学フィルタ6が形成)上では、実施の形態3に係る光源装置の厚み方向にて、ホルダー7(第1中空部の縁から延びた壁面),導光体ホルダー5,板状部材8の順で配列されている。一方、図45及び図46に示すホルダー7は、第1中空部(光学フィルタ6が形成)上では、実施の形態3に係る光源装置の厚み方向にて、ホルダー7(第1中空部の縁から延びた壁面),導光体ホルダー5,ホルダー7(第1中空部の縁から延びた壁面),板状部材8の順で配列されている。つまり、図45及び図46に示すホルダー7は、実施の形態2における図30(b)に示すホルダー7にするものである。但し、ホルダー7の配置は、図30(b)の括弧内に示すものとなる。よって、図30及び図31に示すホルダー7においても、図42及び図43に示すホルダー7と同様の構成として、光源装置の厚み方向にて、ホルダー7(第1中空部の縁から延びた壁面),導光体ホルダー5,板状部材8の順で配列したものとしてもよい。図44(a)(b)は両者共通の構造を示す断面図である。
実施の形態3に係る光源装置は、図42(a)及び図43(図45(a)及び図46も同じ)に記載の光源装置の導光体ホルダー5は、ホルダー7の第1開口の縁に対向する押し当て面部を有している。具体的には、押し当て面部は、導光体4の屈曲部分の外周側を覆う導光体ホルダー5の部分に相当する。この押し当て面部は、導光体ホルダー5の摺動範囲(移動範囲)を制限するようにしてもよい。なお、導光体4の膨脹が最大となったときに押し当て面部が第1開口の縁に接触直前となるようにしてもよい。この場合、押し当て面部は押し当て面部ではなく対向面部となる。
図42及び図43に記載の導光体ホルダー5の端部は、ホルダー7が(導光体ホルダー5の端部を)摺動可能に保持する、又は、導光体ホルダーの端部5は、第1中空部上で長手方向に伸縮するものである。同じく、図45及び図46に記載の導光体ホルダー5の端部は、ホルダー7が(導光体ホルダー5の端部を)摺動可能に保持する、又は、導光体ホルダーの端部5は、第1中空部上で長手方向に伸縮するものである。但し、図42及び図43に記載の導光体ホルダー5と図45及び図46に記載の導光体ホルダー5とでは、ホルダー7と接触する可能性ある部位が異なる。詳しくは、図42及び図43に記載の導光体ホルダー5の端部の一部は、板状部材8と接触して摺動、又は、板状部材8上で長手方向に伸縮することになる。
実施の形態3に係る光源装置は、導光体4の端部が板状端部804(締結部809s)側に屈曲しており、締結部809sに締結された発光部3(発光素子1)から出た光が、板状端部804(締結部809s)側に端部が屈曲した導光体4の端面4a(光入射部4a)から入射される。この後の基本動作は、実施の形態1及び2に係る光源装置と同様である。導光体4の屈曲の主要部分は、実施の形態2ではXZ平面上に存在したが、実施の形態3ではXY平面上に存在している。実施の形態3に係る光源装置の導光体4においても、光散乱パターン4cは少なくとも画像読取装置の主走査方向の有効読取領域に対応する部分に少なくとも形成されておればよい。また、導光体4の屈曲部分から、他の部分よりも多め又は少なめに光を出射させるようにすることで、有効読取領域の端部(ホルダー7の近傍)における輝度などの調整を行ってもよい。
図47に記載の光源装置は、図41〜図46に記載の光源装置では発光部3(基板2)が締結部806sにネジ10(図示省略)で締結していたことに対して、発光部3(基板2)が発光部用切り欠き809sを介して板状部材8に取り付けられるものである。前述のとおり、発光部用切り欠き809sは、板状端部804に周囲を完全に囲まれた発光部用孔809sでもよい。
図47に加え、図41における実施の形態3に係る光源装置の板状部材8a(板状部材8)は、発光部3が接触する板状端部804を長手方向(導光体4に対してネジ穴805の外側の空間側)に延長して、折り曲げて、短手方向、又は、長手方向及び短手方向に延在するL字状又はコ字状の放熱板を形成してもよい(図示は省略する)。長手方向及び短手方向に折り曲げる場合は、板状端部804と平行となるようにする場合と、板状端部803と平行となるようにする場合とがある。板状端部803と平行となるようにする場合は、斜面部801(反射板支持部801)に対し長辺側壁部と反対の側で対向して長手方向に延在する放熱板を形成することになる(図示は省略するが、反射板11の反射面の反対の面側に放熱板を形成することになる)。もちろん、放熱板を板状部材8の底面側に延在させて形成してよい。同じく、図41及び図47における実施の形態3に係る光源装置の板状部材8a(板状部材8)は、図14及び図15に示す延長導光体ホルダー固定部802eや延長板状端部804eを放熱板として形成してもよい。放熱板に関しては、実施の形態2に係る光源装置における板状部材8でも同様である。
実施の形態3に係る光源装置は、ホルダー7の第1開口及び第2開口の間に光学フィルタ6を発光部3と所定の間隔を維持して支持するものである。さらに、導光体4の端面4a(光入射部4a)と発光部3(光学フィルタ6)とが接触しないものである。なお、図41と図47との対比を容易にするために、図47では伝熱体9が筐体である板状端部804(発光部用切り欠き809s)と側面の一部だけ接触しているように図示しているが、実際は、伝熱体9の側面以外の部分と板状端部804とを直接又は間接的に接触させて熱を伝導させてもよいし、伝熱体9を設けなくてもよい。
実施の形態3に係る光源装置における締結部806s及び発光部用切り欠き809s(発光部用孔809s)は板状端部804(導光体ホルダー5側)以外にも、板状端部803(反射板11側)に形成してもよい。この場合は、導光体4の屈曲方向が反対となる(図41及び図47上では屈曲方向の上下が反対となる)。また、板状端部803,板状端部804以外に、締結部806s及び発光部用切り欠き809s(発光部用孔809s)を形成してもよい。例えば、板状部材8(板状部材8a)の長手方向に折れ曲がった部分に形成された締結部806と同じように、板状部材8(板状部材8a)の短手方向に折れ曲がった部分に、締結部806s及び発光部用切り欠き809s(発光部用孔809s)を形成してもよい。