JP5852992B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球を保留する保留装置を備えた遊技機に関する。
従来からパチンコ遊技機に関しては、遊技者が操作ハンドルを回動させると、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球が連続して発射されるように構成されている。
遊技領域には、始動口、入賞口、大入賞口等が設けられており、始動口に遊技球が入賞すると、大当たりの抽選が行われ、大当たりの抽選に当選すると、特別遊技(大当たり)の制御を行うように構成されている。こうした特別遊技では、遊技盤上に設けられた大入賞口が開放され、遊技球の入賞を容易にして、当該大入賞口に入賞した遊技球に対応する賞球が遊技者に払い出されるようになっている。また、大入賞口に限られず、始動口、入賞口に遊技球が入賞しても、所定個数の遊技球が払い出されることになる。
また、始動領域(始動口・普図ゲート)に遊技球が進入することを契機として、所定の抽選(大当たりの抽選、普通図柄の抽選等)を行う遊技機においては、始動領域に遊技球が進入したとしても、所定の抽選等を行えない場合には、その抽選の権利を保留する保留記憶を備えることが広く知られている。この保留記憶により、連続して所定の抽選を行うことができることになる。
ここで、保留記憶を備えたとしても、遊技機の釘調整等によって、連続した所定の抽選、図柄の変動が途切れることを防止するため、保留記憶に記憶されたデータがない場合(保留記憶=0の場合)には、長い図柄の変動時間を決定する遊技機が知られている(特許文献1参照)。
特開2009−189393号公報
しかしながら、図柄の変動時間を長くするにも限界があり、遊技機の釘調整等によって、連続した所定の抽選が途切れることを防止するには、未だ改善の余地が残されていた。
特に、いわゆる時短遊技状態においては、普図ゲートを契機とする普通図柄の抽選に対して、連続した普通図柄の抽選が途切れると、可変入賞装置(電動チューリップ)が開放しなくなることにより時短遊技状態に遊技球が減少することになるので、著しく遊技者の興趣を減退させることがあった。
本発明の目的は、始動領域への遊技球の進入を契機とする所定の抽選が途切れることを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る遊技機は、遊技盤に設けられ、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、前記遊技盤に設けられ、遊技球が進入可能な第1の始動領域と、前記遊技盤に設けられ、遊技球が進入可能な第2の始動領域と、前記第1の始動領域または前記第2の始動領域に進入した遊技球を検出する始動領域検出手段と、前記始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことに基づいて、判定情報を取得する判定情報取得手段と、前記判定情報取得手段によって取得された判定情報を所定の上限個数まで記憶する保留記憶手段と、前記保留記憶手段に記憶された判定情報に基づいて、前記可変入賞装置を前記閉鎖状態から前記開放状態に変化させるか否かの判定を行う開放判定手段と、前記遊技盤に流下している遊技球を受け入れ、受け入れた遊技球を保留して、解除条件が成立すると、保留している遊技球を前記第2の始動領域に向けて流下させる保留装置と、遊技球を前記遊技盤に向けて発射させる発射操作を検出する発射操作検出手段と、前記発射操作とは異なる遊技者の特定操作を検出する特定操作検出手段と、を備え、
前記保留装置は、前記保留記憶手段に記憶された判定情報の個数が所定個数のときには、前記発射操作検出手段によって前記発射操作が検出されることにより、保留している遊技球を前記第2の始動領域に向けて流下させ、前記保留記憶手段に記憶された判定情報の個数が所定個数でないときには、前記特定操作検出手段によって前記特定操作が検出されることにより、保留している遊技球を前記第2の始動領域に向けて流下させることを特徴とする。
本発明によれば、遊技機の釘調整等によって第1の始動領域に遊技球が進入し難い場合であっても、保留装置が保留している遊技球を第2の始動領域に向けて流下させるので、始動領域への遊技球の進入を契機とする所定の抽選が途切れることを防止することができる。
遊技機の正面図である。 ガラス枠を開放させた状態の遊技機の斜視図である。 遊技機の裏面側の斜視図である。 保留装置の斜視図である。 遊技機全体のブロック図である。 大当たり抽選の大当たり判定テーブル及び普通図柄抽選の当たり判定テーブルの概念図の一例を示す図である。 図柄決定テーブルの概念図の一例を示す図である。 大当たり遊技終了時設定データテーブルの概念図の一例を示す図である。 特別電動役物作動態様決定テーブルの概念図を示す図である。 大入賞口開放態様決定テーブルの概念図を示す図である。 主制御基板におけるメイン処理の一例を示す図である。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 主制御基板における入力制御処理を示す図である。 主制御基板における保留球検知センサ入力処理を示す図である。 主制御基板における保留解除センサ入力処理を示す図である。 主制御基板における発射操作信号入力処理を示す図である。 主制御基板における特図特電制御処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄記憶判定処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄停止処理を示す図である。 主制御基板における大当たり遊技終了処理を示す図である。 主制御基板におけるデータ作成処理を示す図である。 主制御基板における出力制御処理を示す図である。 保留装置の実施形態2を示す斜視図である。 保留装置の実施形態3を示す斜視図である。
最初に、本発明の実施形態1について説明し、その後、実施形態1の変形例に対応する実施形態2、3について説明する。
(実施形態1)
(遊技機の構成)
次に、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の遊技機1の正面図であり、図2は本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させたり、情報を入力させたりするための第1演出ボタン35及び第2演出ボタン36とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球200を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球200が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ1個ずつ送り出される。そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球200は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図5参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
また、本実施形態では、操作ハンドル3の回動角度が小さいと、弱い力で遊技球が打ち出され、左側の遊技領域6に遊技球が流下するように構成されており、操作ハンドル3の回動角度が大きいと、強い力で遊技球が打ち出され、右側の遊技領域6に遊技球が流下するように構成されている。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を落下する。このとき、遊技盤2に植設された複数の障害釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入球を検出すると、複数個の遊技球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の略中央には、遊技球が入球可能な第1の始動領域を構成する第1始動口14が設けられており、上記遊技領域の右側には、遊技球が入球可能な第2の始動領域を構成する第2始動口15が設けられている。
第1始動口14は遊技領域6の略中央に設けられているものの、遊技盤2に植設された障害釘によって、遊技領域6の左側を流下した遊技球200の方が、遊技領域6の右側を流下した遊技球200よりも、第1始動口14に入球しやすく構成されている。これに対し、第2始動口15は遊技領域6の右側に設けられているので、遊技領域6の右側を流下した遊技球200の方が、遊技領域6の左側を流下した遊技球200よりも、第2始動口15に入球しやすく構成されている。
この第2始動口15は、一対の可動片15bを有しており、これら一対の可動片15bが閉状態に維持される閉鎖態様と、一対の可動片15bが開状態となる開放態様とに可動制御される。なお、第2始動口15が上記閉鎖態様に制御されているときには、第1始動口14と第2始動口15との間に位置する障害物により、遊技球の受入れを不可能としている。一方で、第2始動口15が上記開放態様に制御されているときには、上記一対の可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、一対の可動片15bが閉鎖態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、一対の可動片15bが開放態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
また、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する実行権利の獲得の抽選(以下、「大当たり抽選」という)が行われる。
なお、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合には、上記特別図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための大当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値等も取得される。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。また、「大当たり」というのは、上記大当たり抽選において、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得したこと(大当たりに当選したこと)をいう。
この大当たり抽選の抽選結果は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、第1始動口14に遊技球が入球した場合には第1特別図柄表示装置20において特別図柄の点滅等の変動表示を行い、第2始動口15に遊技球が入球した場合には第2特別図柄表示装置21において特別図柄の点滅等の変動表示を行って、所定の変動時間を経過したところで、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄を停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aが遊技球の入球を検出した場合には、複数個の遊技球(例えば3個の遊技球)が払い出され、第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合には、1個の遊技球が払い出されるように構成されている。
このように、第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合に1個の遊技球しか払い出されないようにしたこと、すなわち、第2始動口15に遊技球が入球した場合に1個の遊技球しか払い出されないようにしたことは、一対の可動片15bにより第2始動口15への遊技球の入賞が容易となっているときに、多数の遊技球が第2始動口15に入球して、過多の遊技球が払い出されることを防止するためである。
さらに、上記遊技領域の右側には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する第1普通図柄ゲート18が設けられている。
このように、第1普通図柄ゲート18は遊技領域の右側に設けられているので、遊技領域6の右側を流下した遊技球200の方が、遊技領域6の左側を流下した遊技球200よりも、第1普通図柄ゲート18に通過しやすく構成されている。特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域6の左側に遊技球を流下させてしまうと、第1普通図柄ゲート18に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
この第1普通図柄ゲート18には、第1普通図柄ゲート18への遊技球の通過を検出する第1ゲート検出スイッチ18aが設けられており、この第1ゲート検出スイッチ18aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄抽選」が行われる。
なお、第1ゲート検出スイッチ18aが遊技球の通過を検出した場合には、上記普通図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普図停止用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図時間用乱数値等も取得される。
また、遊技領域6の右側には、遊技球を保留する保留装置10が設けられており、その保留装置10の直下に第2普通図柄ゲート19が設けられている。
このため、保留装置10により保留されていた遊技球が解除されると、その保留されていた遊技球が第2普通図柄ゲート19に向かって落下することになる。この保留装置10については、詳しくは、図4において後述する。
この第2普通図柄ゲート19にも、第1普通図柄ゲート18と同様に、第2普通図柄ゲート19への遊技球の通過を検出する第2ゲート検出スイッチ19aが設けられている。この第2ゲート検出スイッチ19aが遊技球の通過を検出すると、第1ゲート検出スイッチ18aと同じく、普通図柄判定用乱数値を取得し、「普通図柄抽選」が行われる。
ここで、「普通図柄抽選」とは、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。
この普通図柄抽選の抽選結果は、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19に遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
また、第1普通図柄ゲート18(第1ゲート検出スイッチ18a)と第2普通図柄ゲート19(第2ゲート検出スイッチ19a)とは全く同一の機能を有するものであり、取得した乱数値も同一の記憶領域に記憶され、同一の普通図柄表示装置22で変動表示及び停止表示が行われることになる。この点、第1始動口検出スイッチ14aと第2始動口検出スイッチ15aとで、取得した乱数値が異なる記憶領域に記憶され、第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21とで異なる特別図柄表示装置で変動表示及び停止表示が行われることと相違している。
また、上記遊技領域6の略中央であって、第1始動口14の下方には、遊技球が入球可能な大入賞口16が設けられている。
大入賞口16は、通常は大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する大当たり遊技が実行されると、大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この大入賞口開閉扉16bが遊技球を大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口16に入球可能となる。大入賞口16には大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、大入賞口16への遊技球の入球個数をカウントするとともに、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
ここで、「大当たり遊技」というのは、大入賞口開閉扉16bが開放して、大入賞口16に遊技球が入球可能になる遊技であり、大当たり遊技を実行する実行権利を獲得した後に行われる遊技である。
この大当たり遊技においては、大入賞口16が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、16回)行う。各ラウンド遊技における大入賞口16の開放時間については予め設定がされており、この開放時間の間に大入賞口16に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、および大入賞口16のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための第1のアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、画像表示装置(LCD)31が設けられており、この画像表示装置31の上方には、ベルトの形をした演出用駆動装置33が設けられている。
なお、本実施形態においては、画像表示装置31を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクター、円環状の構造物からなるリール、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス等の表示装置等を用いてもよい。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当り抽選の抽選結果を報知するための複数(例えば3個)の演出図柄39が変動表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当り抽選の抽選結果として大当りが報知される。
この演出図柄39は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて変動表示するとともに、所定の変動時間経過後に後述する特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄39と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄39と特別図柄との停止表示のタイミングは、同じ時間になっている。
さらに、本実施形態では、この演出図柄39は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄39が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄39が変動表示又は停止表示されるようにしても構わない。
この画像表示装置31は、この演出図柄39の変動表示のときには、さまざまな画像やキャラクタ等を表示して、表示した画像によって、大当たりに当選するかもしれないという期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。演出用駆動装置33は、例えば、ベルトが下方に移動したり、ベルト中央部の回転部材が回転したりする動作を行う。これら演出用駆動装置33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
上記第1演出ボタン35は、主として「決定ボタン」の機能を果たし、第2演出ボタン36は、主として「選択ボタン」の機能を果たすものである。
この第1演出ボタン35には、1つの押圧操作を検出する第1演出ボタン検出スイッチ35aが設けられ、第2演出ボタン36には、複数の押圧操作を検出する第2演出ボタン検出スイッチ36a〜36eが設けられている。そして、これらの第1演出ボタン検出スイッチ35a又は第2演出ボタン検出スイッチ36a〜36eから遊技者の押圧操作が検出されると、画像表示装置31に表示される画像が変更されたり、情報が入力されたりすることになる。
また、遊技盤2の画像表示装置31の左右には、遊技者の操作を検知し、保留装置10に遊技球の保留の解除動作を行わせるための保留解除センサ17aが備えられている。この保留解除センサ17aは、光学式センサ(フォトセンサ等)で構成され、遊技盤からガラス枠50に備えられたガラス板52越しに、遊技者の操作を検出することが可能となっている。
なお、実施形態1では、左右の保留解除センサ17aは同一の機能を果たすものであるが、後述するように、実施形態3では、左側の保留解除センサ17aが第1保留解除センサ17a−1であり、右側の保留解除センサ17aが第2保留解除センサ17a−2を構成している。
遊技盤2の右下の遊技領域外には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。この第1特別図柄表示装置20に大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が停止表示され、ハズレであった場合には「−」が停止表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
上記第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を報知するためのもので、その役割は、上記第1特別図柄表示装置20と同一である。
ここで、本実施形態では、同じ大当たり抽選の抽選結果を報知する表示装置として、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21の特別図柄と、画像表示装置31の演出図柄39とを備えている。この第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21の特別図柄は、後述するように主制御基板110側で制御され、遊技状態に直接影響を与えるものであるのに対し、画像表示装置31の演出図柄39は、後述するように演出制御基板120側で制御され、演出を目的とした図柄であり、遊技状態に直接影響を与えない点で相違している。
また、普通図柄表示装置22は、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、開放態様に制御される。
さらに、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。具体的には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として第1特別図柄乱数値記憶領域に記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶する。
この大当たり抽選の権利が保留される保留個数は、第1保留及び第2保留のそれぞれに対して、上限個数を4個に設定している。その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。具体的には、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
同様に、普通図柄の変動表示中や第2始動口15が開放態様等、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19に遊技球が通過して、即座に普通図柄抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、普通図柄抽選の権利が保留される。具体的には、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19に遊技球が通過したときに取得された普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域に、第1普通図柄ゲート18と第2普通図柄ゲート19とで区別せずに記憶する。
この普通図柄抽選の権利が保留される普通図柄保留数(F)は、上限個数を4個に設定している。その普通図柄保留数(F)は、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
(保留装置の説明)
次に、図4を参照して、遊技球を保留する保留装置10について説明する。
保留装置10は、遊技球200を保留する遊技球保留部10aと、遊技盤2から立設している立設部10bと、遊技球200を保留装置10に受け入れるための受入口10cと、遊技球保留部10aにより保留された遊技球200を排出するための排出口10dとを備えている。そして、遊技球保留部10aの直下には、第2普通図柄ゲート19が設けられている。
さらに、遊技球保留部10aの上部には、図4(a)に示すように、保留装置10に保留されている遊技球200を検知するための光学式センサの複数の保留球検知センサ17b1〜17b4が備えられている。
遊技球保留部10aは、遊技盤2から突出する突出位置と、遊技盤2に没入する没入位置とに移動可能に構成されており、中央部が少し凹むように湾曲して形成されている。
そして、図4(b)に示すように、遊技球保留部10aが突出位置にあるときには、受入口10cを通過した1個目の遊技球200は、遊技球保留部10aの中央部に遊技球200が保留されることになる。
ここで、図4(b)に示すように、立設部10bは、N個(本実施形態では4個)の遊技球200を保留することができるように、1個目に保留された遊技球200の最下点(遊技球保留部10aの中央部)から、特定の長さL1を有している。
この特定の長さL1は、遊技球の直径L2とN−1(3個)とを乗算した第1の乗算値(3個の直径)と遊技球の半径L3とを加算した合計値よりも長く、遊技球の直径L2とN(4個)とを乗算した第2の乗算値(4個の直径)よりも短いものとなっている。
これにより、N個(4個)の遊技球を保留することができるとともに、N+1個目の遊技球は、N個目の遊技球に弾かれて、保留装置10に保留されないことになる。
なお、N個の遊技球を保留するにあたっては、特定の長さL1は、第1の乗算値(3個の直径)よりも長く、第2の乗算値(4個の直径)よりも短ければよく、受入口10cの幅によっては、第1の乗算値に遊技球の半径L3を加算した合計値(3個の直径+1個の半径)以下であることが望ましくなる。
また、複数の保留球検知センサ17b1〜17b4は、図4(a)に示すように、保留された複数の遊技球をそれぞれ検知できるように構成されており、第1の保留球検知センサ17b1は、1個目に保留された遊技球を検知でき、第2の保留球検知センサ17b2は、2個目に保留された遊技球を検知でき、第3の保留球検知センサ17b3は、3個目に保留された遊技球を検知でき、第4の保留球検知センサ17b4は、4個目に保留された遊技球を検知できるように構成されている。
そして、図4(c)に示すように、特定の条件が成立しているときに遊技者による特定の操作があると(保留解除センサ17aによる遊技者の解除操作が検知、またはタッチセンサ3aによる検知)、遊技球保留部10aが没入位置に移動して、保留している遊技球200を第2普通図柄ゲート19に向かって落下させる解除動作を行ことになる。
なお、特定の条件が成立しているときに遊技者による特定の操作がないと、遊技球保留部10aは突出位置で保持されている。
また、図4(c)に示すように、遊技球保留部10aにより保留されていた遊技球200は、第2普通図柄ゲート19に向かって落下して、第2普通図柄ゲート19に通過するか、排出口10dから排出されていくことになる。
特に、本実施形態では、遊技球保留部10aの直下に第2普通図柄ゲート19があることから、遊技球保留部10aにより保留されていた遊技球200は、排出口10dから排出されていくよりも、第2普通図柄ゲート19に通過しやすく構成されている。
しかしながら、遊技球保留部10aにより保留されていた遊技球200が、第2普通図柄ゲート19に通過するよりも、排出口10dから排出されやすく構成してもよい。
上述したように、本実施形態の保留装置10では、特定の条件が成立しているときに遊技者が特定の操作を行うことにより、遊技球保留部10aに保留された遊技球200を第2普通図柄ゲート19に通過させることができる。
このため、普通図柄抽選の保留個数が減ってきたときには、遊技球保留部10aに保留された遊技球200を第2普通図柄ゲート19に通過させて、普通図柄抽選の保留個数の減少を防止することができる。
(遊技機全体のブロック図)
次に、図5の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する大入賞口検出スイッチ16a、第1普通図柄ゲート18に遊技球が入球したことを検知する第1ゲート検出スイッチ18a、第2普通図柄ゲート19に遊技球が入球したことを検知する第2ゲート検出スイッチ19a、保留装置10に遊技球の保留の解除動作を行わせるための保留解除センサ17a、保留装置10に遊技球が貯留されているか否かを検知するための保留球検知センサ17b1〜17b4が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、遊技球保留部10aを駆動するための保留解除ソレノイド10s、第2始動口15の一対の可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉扉16bを動作させる大入賞口開閉ソレノイド16c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当たり抽選で用いられる大当たり判定テーブル(図6参照)、普通図柄抽選で用いられる当たり判定テーブル(図6参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図7参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図8参照)等がメインROM110bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(F)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、各種乱数値に対応する乱数カウンタ、Nカウンタ、第1〜第4保留済フラグ記憶領域、保留解除フラグ記憶領域、発射操作中フラグ記憶領域、1個解除タイマカウンタ、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、開始インターバルタイマカウンタ、開始時間タイマカウンタ、閉鎖時間タイマカウンタ、終了インターバルタイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30には、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
ここで、遊技店のホールコンピュータ等に出力する外部情報信号は、シリアル通信による複数バイトのシリアルデータからなり、各ビットに図柄確定信号等の遊技情報が含まれている。本実施形態では、外部情報のシリアルデータは、8ビットから構成され、0ビット目は図柄確定信号のON・OFFを意味し、1ビット目は大当たり信号のON・OFFを意味し、2ビット目は時短・大当たり信号のON・OFFを意味している。
電源基板170は、各種基板に電源電圧を供給する基板である。また、主制御基板110の電源供給に対しては、コンデンサからなる主制御基板専用のバックアップ電源を備えている。なお、電源基板170のバックアップ電源としては、コンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
したがって、主制御基板110のメインRAM110cは、主制御基板専用のバックアップ電源によって、遊技機1への電源が遮断されても書き込まれたデータを記憶可能な記憶手段を構成している。すなわち、遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、メインRAM110cに記憶されたデータの内容は保存される。
なお、メインRAM110cを遊技機1への電源が遮断されても書き込まれた情報を記憶可能にするために、主制御基板専用のバックアップ電源を備えずに、メインRAM101cを不揮発性のフラッシュメモリ等で構成してもよい。
また、電源基板170は、電源が遮断されることを事前に検知するために、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。これにより、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になることになる。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、第1演出ボタン検出スイッチ35a、第2演出ボタン検出スイッチ36a〜36e等からの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるための演出用データを生成し、かかる演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板110から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄39の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110及び発射制御基板160に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
さらに、払出CPUは、発射制御基板160を介して、タッチセンサ3aからのタッチ信号に対応する発射信号を入力すると、遊技者の発射操作が行われていることを示す発射操作信号を主制御基板110に出力する。
ランプ制御基板140は、演出制御基板120、演出用駆動装置33および演出用照明装置34と接続されている。このランプ制御基板140は、演出制御基板120から演出用データ(各種のコマンド)を受信し、受信した演出用データに基づいて、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源の通電制御、演出用照明装置34における光の点灯制御、光の照射方向を変更するためのモータの駆動制御を行う。
画像制御基板150は、演出制御基板120、画像表示装置31および音声出力装置32と接続されている。この画像表示装置31には、画像表示制御を行うためホストCPU、ホストCPUのワークエリアとして機能する一時的な記憶領域を有するホストRAM、ホストCPUの制御処理のプログラム等が記憶されたホストROM、画像データが記憶されたCGROM、画像データを描画するフレームバッファを有するVRAM、画像プロセッサとなるVDP(Video Display Processor)と、音の制御を行う音制御回路とが備えられている。
ホストCPUは、演出制御基板120から受信した演出パターン指定コマンドに基づいて、VDPにCGROMに記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。VDPは、ホストCPUからの指示に基づいて、CGROMに記憶された画像データをVRAMのフレームバッファに描画する。次に、VRAMにある表示用のフレームバッファに記憶された画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)を生成し、生成した映像信号を液晶表示装置に出力することを行う。
音制御回路には、音声データが多数格納されている音声ROMが備えられており、音制御回路が、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御をする。
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160(図5参照)に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射制御基板160は、タッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成され、タッチセンサ3aからタッチ信号を入力すると、払出制御基板130にもタッチ信号に対応する発射信号を出力する。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する(発射制御基板160に供給する電圧を可変させる)。発射制御基板160は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する一対の可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と一対の可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合とを設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/299.5と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/29.95と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が例えば29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば0.2秒と短く設定された遊技状態をいう。つまり、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから29秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば1/65536と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば65535/65536と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
また、第1普通図柄ゲート18及び第2普通図柄ゲート19が遊技領域の右側に設けられていることから、「時短遊技状態」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
(大当たり遊技の種類の説明)
本実施形態においては、大入賞口16を長い開放時間で開放させる「長当たり遊技」と、大入賞口16を短い開放時間で開放させる「短当たり遊技」との2種類の「大当たり遊技」と、1種類の「小当たり遊技」とが設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり遊技」と上記「小当たり遊技」とを総称して「特別遊技」という。
本実施形態において「長当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、長大当たりに対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。
この長当たり遊技においては、大入賞口16が開放されるラウンド遊技を例えば合計15回行う。各ラウンド遊技における大入賞口16の最大開放時間は最大29秒に設定されており、この間に大入賞口16に規定個数(例えば9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「長当たり遊技」は、大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な特別遊技である。
また、大入賞口16は、遊技領域6の右側の領域に設けられていることから、「長当たり遊技」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
本実施形態において「短当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、大当りに当選し、短当たりに対応する特別図柄が決定された後に、実行される特別遊技をいう。
この短当たり遊技においては、大入賞口16が開放されるラウンド遊技を例えば合計15回行う。各ラウンド遊技における大入賞口16の最大開放時間は、最大0.052秒に設定されており、1個の遊技球が発射される発射時間(約0.6秒)よりも短くなっている。この間に大入賞口16に規定個数(例えば9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となるが、上記のとおり大入賞口16の開放時間が極めて短いため、遊技球が入球することはほとんどない。つまり、「短当たり遊技」は、「長当たり遊技」とは異なり、賞球の獲得が困難な特別遊技である。
本実施形態において「小当たり遊技」というのは、大当たり抽選において、小当たりに当選した場合に、実行される特別遊技をいう。
「小当たり遊技」においても、上記「短当たり遊技」と同様、大入賞口16が15回開放される。このときの大入賞口16の開放時間、開閉タイミング、開閉態様は、上記「短当たり遊技」と同じか、または、遊技者が「小当たり遊技」と「短当たり遊技」との判別を不能もしくは困難な程度に近似するように設定している。
次に、図6〜図10を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図6(a−1)、図6(a−2)は、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブルの概念図を示す図である。
図6(a−1)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機としたときに参照される大当たり判定テーブルの概念図であり、図6(a−2)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機としたときに参照される大当たり判定テーブルの概念図である。図6(a−1)と図6(a−2)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たりと判定される大当たり確率は同一である。
図6(a−1)、図6(a−2)に示すように大当たり判定テーブルには、遊技状態(確率遊技状態)と、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6(a−1)、または図6(a−2)に示す大当たり判定テーブルを参照し、現在の遊技状態と取得した特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「小当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図6(a−1)に示す第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「26」の20個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。また、図6(a−1)に示す第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても、特別図柄判定用乱数値が「50」、「100」、「150」、「200」の4個の特別図柄判定用乱数値であった場合に「小当たり」と判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜598であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/299.5であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は10倍アップして1/29.9である。また、第1始動口14への遊技球の入球を契機としたときには、小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/149.75となる。
(普通図柄抽選の当たり判定テーブル)
図6(b)は、普通図柄抽選に用いられる当たり判定テーブルの概念図を示す図である。
図6(b)に示すように当たり判定テーブルには、遊技状態(時短遊技状態の有無)と、普通図柄判定用乱数値と、普通図柄抽選の判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6(b)に示す当たり判定テーブルを参照し、現在の遊技状態と取得した普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」かを判定する。
例えば、図6(b)に示す当たり判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「65534」の65535個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜65535であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/65536であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は65535/65536=1/1.00002である。
(図柄決定テーブル)
図7は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルの概念図を示す図である。
図7(a)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルの概念図であり、図7(b)は、小当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルの概念図であり、図7(c)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルの概念図である。
図7(a)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値とが対応付けられている。
また、図7(b)に示すように小当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される小当たり図柄用乱数値とが対応付けられている。
また、図7(c)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別が対応付けられている。なお、図7(c)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルにおいても、ハズレ図柄用乱数値を設け、ハズレ図柄用乱数値にも対応付けられていてもよい。
メインCPU110aは、図7に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値等に基づいて、特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定する。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには図7(a)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、停止図柄データとして「03」(特別図柄3(第1確変大当たり3))を決定する。また、第1特別図柄表示装置においては、小当たりのときには図7(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、取得された小当たり図柄用乱数値が「50」であれば、停止図柄データとして「08」(特別図柄B(小当たりB))を決定する。また、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを生成する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。
なお、後述するように、特別図柄の種類(停止図柄データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図8参照)と、大当たり遊技の種類(図9、図10参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図8は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルの概念図である。
図8に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止図柄データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図8に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止図柄データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
図8に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、同じ特別図柄の停止図柄データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。
具体的には、特別図柄の停止図柄データが停止図柄データ03(特別図柄3、第1確変大当たり3に対応)の場合には、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされていない遊技状態を示す情報(00Hまたは01H)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグのセットは行わず、時短回数(J)も0回にセットする。一方、遊技状態バッファに時短遊技フラグがセットされている遊技状態を示す情報(02Hまたは03H)が記憶されていれば、大当たり遊技終了後には、時短回数(J)を10000回にセットする。
なお、特別図柄の停止図柄データが停止図柄データ03(特別図柄3、第1確変大当たり3に対応)の場合には、高確率遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技フラグに関しては、遊技状態バッファに記憶されている情報に関わらず、大当たり遊技終了後には高確率遊技フラグをセットし、高確率遊技回数(X)を10000回にセットするとともに、時短遊技フラグをセットする。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図9は、大入賞口開放態様決定テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルの概念図である。後述するように、この大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様決定テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図9に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止図柄データと、大入賞口開放態様決定テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止図柄データに基づいて、大入賞口開放態様決定テーブルとを決定する。
また、図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルの特徴としては、第2始動口15に遊技球が入球した場合に作動される第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりTBL」が決定されないように構成されている。
これは、非時短遊技状態においては、第2始動口15にほとんど遊技球が入球しないのに、第2始動口15に遊技球が入球した場合に短当たりが決定されてしまうと、せっかく時短遊技状態を設けても、遊技者の遊技に対する意欲を減退させてしまうおそれがあるからである。なお、本実施形態では、第2特別図柄表示装置21においては、「短当たりTBL」が決定されないように構成したが、第2特別図柄表示装置21においても「短当たりTBL」を決定するように構成しても構わない。ただし、第2特別図柄表示装置21において「短当たりTBL」を決定する場合には、第1始動口14に遊技球が入球した場合に作動される第1特別図柄表示装置20と比べて、「短当たりTBL」が決定されにくく構成することが望ましい。
(大入賞口開放態様決定テーブル)
図10は、図9で決定された大入賞口開放態様決定テーブルの概念図を示す図であり、大入賞口開放態様決定テーブルによって大入賞口開閉扉16bの開閉条件が決定される。
図10(a)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、長当たりTBLおよび短当たりTBL、から構成されている。図10(b)は、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルを示している。
図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当り遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技の大入賞口の開放時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
これに対して、図10(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当り遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当り遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、長当たりTBLに基づいて長当たり遊技を実行し、短当たりTBLに基づいて短当たり遊技を実行し、小当たりTBLに基づいて小当たり遊技を実行することになる。
ここで、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの長当たりTBLによれば、大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある大入賞口16を、1ラウンドあたり最大29秒まで開放させることができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入賞すると、大入賞口開閉扉16bの作動が終了して、1ラウンドの遊技が終了することになる。
また、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルの短当たりTBLと図10(b)の小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルとは、最大ラウンド遊技回数(R)と最大開放回数(K)、閉鎖インターバル時間と各開放回数における大入賞口の閉鎖時間において、データの差異こそあるものの、同じ大入賞口16が同じ開閉動作を行い(大入賞口16が0.052秒の開放と2.0秒の閉鎖とを15回繰り返し)、遊技者は外見から短当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのか判別することはできない。
これにより、遊技者に短当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのかということを推測させる楽しみを付与させることができる。
なお、本実施形態では、短当たり遊技の開放時間と小当たり遊技の開放時間とを全く同じ開放時間(0.052秒)に設定し、短当たり遊技の閉鎖時間と小当たり遊技の閉鎖時間とを全く同じ閉鎖時間(2秒)に設定した。しかしながら、全く同じ時間に設定せずとも、短当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けても構わない。
また、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の短い開放時間(0.052秒)、「発展当たり遊技」の前半部の短い開放時間(0.052秒)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、大入賞口開閉扉16bが作動したとしても、大入賞口16に入賞することが困難である。このため、「短当たり遊技」と「小当たり遊技」の開放態様、「発展当たり遊技」の前半部の開放態様は「不利な開放態様」といえる。
一方、「長当たり遊技」の長い開放時間(29秒)、「発展当たり遊技」の後半部の長い開放時間(29秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
また、図10(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルによれば、長当たり遊技、短当たり遊技に関わらず、全ての大当たりのときの最大ラウンド遊技回数(R)を同一の回数に設定している。このため、従来のようにラウンド遊技回数を識別させるための表示装置を設ける必要がなくなる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図11を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
ステップS10において、メインCPU110aは、メインRAM110cのプロテクト制御、シリアル通信ポートの初期設定、ハード乱数の起動、ウォッチドッグタイマの初期設定、発射信号の設定、CPU周辺のデバイスの初期設定、各種タイマカウンタの初期設定、各種フラグの初期設定等の初期化処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に1を加算して更新する更新処理を行う。
なお、加算した乱数値が最大値を超えた場合には、その乱数値を0に戻すことになる。この処理については、後述する特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値についても同様である。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値のそれぞれの乱数値に1を加算して更新する初期値乱数更新処理を行う。
なお、後述するように、特別図柄判定用初期乱数値は特別図柄判定用乱数値の初期値として差し替わり、大当たり図柄用初期乱数値は大当たり図柄用乱数値の初期値として差し替わり、小当たり図柄用初期値乱数値は小当たり図柄用乱数値の初期値として差し替わり、普通図柄判定用初期乱数値は普通図柄判定用乱数値の初期値として差し替わるものである。
以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図12を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、1個解除タイマカウンタ、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタ、開始インターバルタイマカウンタ、開始時間タイマカウンタ、終了インターバルタイマカウンタから1を減算する処理を行う。
また、本実施形態においては、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第2保留解除フラグがセットされている場合に、1個解除タイマカウンタ=0になると、保留解除フラグ記憶領域から第2保留解除フラグをクリアする処理を行う。この第2保留解除フラグについては、詳しくは後述する。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値を更新する乱数更新処理を行う。
具体的には、各種乱数値及びそれぞれの乱数値に対応する乱数カウンタに1を加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、その乱数カウンタを0に戻し、0に戻した乱数カウンタに対応する乱数値を、その乱数値に対応する初期値乱数値の値に差し替えて新たに更新を行っていく。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値に1を加算して更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この入力制御処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、第1ゲート検出スイッチ18a、第2ゲート検出スイッチ19a、保留解除センサ17a、保留球検知センサ17bの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。この入力制御処理については、詳しくは、図13を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、大入賞口16の開閉制御(特別電動役物の制御)、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。この特図特電制御処理については、詳しくは、図17を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄抽選、第2始動口15の開閉制御(普通電動役物の制御)を行うための普図普電制御処理を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(F)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(F)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。普通図柄保留数(F)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(F)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、図6(b)に示す当たり判定テーブルを参照し、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、開放態様に制御する。ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、開放態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、開放態様に制御する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報のシリアルデータ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、保留解除ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、保留表示器データのデータ作成処理を行う。詳しくは、図22を用いて後述する。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。
この出力制御処理では、上記S600で作成したデータを出力したり、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信したりする処理を行う。詳しくは、図23を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図13を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、大入賞口検出スイッチ16aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。大入賞口検出スイッチ16aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口16に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第1始動口検出スイッチ入力処理は、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1始動口検出スイッチ14aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、まず第1始動口用の賞球カウンタに所定のデータを加算する。そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、次のステップに処理を移す。
なお、所得した取得した各種乱数値は、第1特別図柄乱数値記憶領域の所定の記憶部のうち、未だ乱数値が記憶されていない記憶部であって、最小の番号に対応する記憶部に記憶されることになる。すなわち、本実施形態ではFIFO(First In, First Out)により、各種乱数値が記憶・処理されていくことになる。このことは、次の第2始動口検出スイッチ入力処理における第2特別図柄乱数値記憶領域の所定の記憶部、ゲート検出スイッチ入力処理における普通図柄保留記憶領域の所定の記憶部についても、同様である。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。
この第2始動口検出スイッチ入力処理は、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第2始動口検出スイッチ15aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、まず第2始動口用の賞球カウンタに所定のデータを加算する。そして、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、次のステップに処理を移す。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、第1ゲート検出スイッチ18aまたは第2ゲート検出スイッチ19aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1ゲート検出スイッチ18aまたは第2ゲート検出スイッチ19aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。第1ゲート検出スイッチ18aまたは第2ゲート検出スイッチ19aから検出信号を入力した場合には、ゲート通過指定コマンドを生成し、生成したゲート通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、普通図柄保留数(F)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1ゲート検出スイッチ18aと第2ゲート検出スイッチ19aとで区別せずに、普通図柄保留数(F)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶した後、今回の入力制御処理を終了する。
ステップS260において、メインCPU110aは、保留球検知センサ17b1〜17b4により保留装置10に遊技球200が保留されているか否かを判定して、保留装置10に遊技球が保留されているか否かを識別するためのデータをセットする保留球検知センサ入力処理を行う。この保留球検知センサ入力処理については、詳しくは、図14を用いて後述する。
ステップS270において、メインCPU110aは、保留解除センサ17aにより遊技者の解除操作があったか否かを判定して、遊技者の解除操作あり、かつ、第1の特定の条件が成立していると(普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きいと)、保留装置10に保留されている遊技球200を落下させるためのデータをセットする保留解除センサ入力処理を行う。この保留解除センサ入力処理については、詳しくは、図15を用いて後述する。
ステップS280において、メインCPU110aは、払出制御基板130を介して、発射操作信号を入力したか否かを判定して、発射操作信号を入力し、かつ、第2の特定の条件が成立していると(普通図柄保留数(F)が特定個数T以下であると)、保留装置10に保留されている遊技球200を落下させるためのデータをセットする発射操作信号入力処理を行う。詳しくは、図16を用いて後述する。
(主制御基板の保留球検知センサ入力処理)
図14を用いて、保留球検知センサ入力処理を説明する。
ステップS260−1において、メインCPU110aは、メインRAM110cのNカウンタに4をセットする。
この「Nカウンタ」とは、今回の保留球検知センサ入力処理において、第1の保留球検知センサ17b1〜第4の保留球検知センサ17b4のいずれかのセンサを判定対象として指定するためのデータである。具体的には、Nカウンタ=4が第4の保留球検知センサ17b4を判定対象として指定しており、Nカウンタ=3が第3の保留球検知センサ17b3を判定対象として指定しており、Nカウンタ=2が第2の保留球検知センサ17b2を判定対象として指定しており、Nカウンタ=1が第1の保留球検知センサ17b1を判定対象として指定している。
ステップS260−2において、メインCPU110aは、Nカウンタに対応する第Nの保留球検知センサ17bNから検出信号を入力しているか否かを判定する。
メインCPU110aは、第Nの保留球検知センサ17bNから検出信号を入力したと判定するとステップS260−3に処理を移し、第Nの保留球検知センサ17bNから検出信号を入力していないと判定すると、ステップS260−4に処理を移す。
ステップS260−3において、メインCPU110aは、第Nの保留球検知センサ17bNに対応しているメインRAM110cの第N保留済フラグ記憶領域に、保留済フラグをセットして、今回の保留球検知センサ入力処理を終了する。
具体的には、Nカウンタ=4であれば第4保留済フラグ記憶領域に保留済フラグをセットし、Nカウンタ=3であれば第3保留済フラグ記憶領域に保留済フラグをセットし、Nカウンタ=2であれば第2保留済フラグ記憶領域に保留済フラグをセットし、Nカウンタ=1であれば第1保留済フラグ記憶領域に保留済フラグをセットする。
ステップS260−4において、メインCPU110aは、メインRAM110cの第N保留済フラグ記憶領域から保留済フラグをクリア(リセット)する。
ステップS260−5において、メインCPU110aは、現在のNカウンタから1を減算したカウンタを代入する。すなわち、メインRAM110cのNカウンタにから1を減算して更新する。
ステップS260−6において、メインCPU110aは、メインRAM110cのNカウンタ=0であるか否かを判定する。
メインCPU110aは、Nカウンタ=0であると判定すると、今回の保留球検知センサ入力処理を終了し、Nカウンタ=0でないと判定すると、ステップS260−2に処理を移戻す。
以上のような保留球検知センサ入力処理によれば、メインCPU110aは、第4の保留球検知センサ17b4、第3の保留球検知センサ17b3、第2の保留球検知センサ17b2、第1の保留球検知センサ17b1の順番に、上記センサからの検出信号を入力したか否かを判定していき、検出信号を入力した時点で、その検出信号を出力した保留球検知センサ17bNに対応する第N保留済フラグ記憶領域にのみ保留済フラグがセットされることになる。すなわち、保留装置10に4個の遊技球200が保留されている場合には、第4保留済フラグ記憶領域にのみ保留済フラグがセットされ、保留装置10に3個の遊技球200が保留されている場合には、第3保留済フラグ記憶領域にのみ保留済フラグがセットされ、保留装置10に2個の遊技球200が保留されている場合には、第2保留済フラグ記憶領域にのみ保留済フラグがセットされ、保留装置10に1個の遊技球200が保留されている場合には、第1保留済フラグ記憶領域にのみ保留済フラグがセットされることになる。また、保留装置10に遊技球200が保留されていない場合には、第1保留済フラグ記憶領域〜第4保留済フラグ記憶領域の全てに保留済フラグがセットされていないことになる。
これにより、保留済フラグがセットされている保留済フラグ記憶領域のみを参照すれば、保留装置10に何個の遊技球200が保留されているか否かを識別することができる。
(主制御基板の保留解除センサ入力処理)
図15を用いて、保留解除センサ入力処理を説明する。
ステップS270−1において、メインCPU110aは、保留解除センサ17aから検出信号を入力したか否かを判定する。
メインCPU110aは、保留解除センサ17aから検出信号を入力したと判定するとステップS270−2に処理を移し、保留解除センサ17aから検出信号を入力していないと判定すると、ステップS270−5に処理を移す。
ステップS270−2において、メインCPU110aは、メインRAM110cの普通図柄保留数(F)記憶領域を参照し、普通図柄保留数(F)をロードする。
ステップS270−3において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(F)が特定個数T(例えば2個)より大きいか否かを判定する。
メインCPU110aは、普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きいと判定するとステップS270−4に処理を移し、普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きくないと判定すると、ステップS270−5に処理を移す。
ステップS270−4において、メインCPU110aは、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第1保留解除フラグをセットする。すなわち、普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きいときにおいて保留解除センサ17aから検出信号を入力していると、遊技球保留部10aが突出位置から没入位置に移動する解除動作を行うことになる。
ここで、「第1保留解除フラグ」とは、保留解除ソレノイド10sを駆動させるためのデータである。後述するように、第1保留解除フラグがセットされていると、保留解除ソレノイド10sを駆動させる駆動信号が出力され、遊技球保留部10aが突出位置から没入位置に移動する解除動作を行うことになる。
なお、後述するように、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域には「第2保留解除フラグ」、「第3保留解除フラグ」もセットされることになるが、第1〜3保留解除フラグは、保留解除ソレノイド10sを駆動させるための同じ機能を有するデータであり、それぞれの保留解除フラグでセット・クリアされる条件が異なって構成されている。
そして、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第1〜3保留解除フラグのいずれか1つの保留解除フラグでもセットされていると、遊技球保留部10aが没入位置に移動または保持され、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第1〜3保留解除フラグのいずれの保留解除フラグもセットされていないと、遊技球保留部10aが突出位置に移動または保持されることになる。
ステップS270−5において、メインCPU110aは、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第1保留解除フラグをクリアする。このため、保留解除フラグ記憶領域に第2保留解除フラグまたは第3保留解除フラグがセットされていなければ、遊技球保留部10aは突出位置に移動または保持されることになる。
以上のような保留解除センサ入力処理によれば、保留解除センサ17aにより遊技者の解除操作が検知されたときに、普通図柄保留数(F)に基づいて、保留装置10による遊技球200の保留が解除され、保留されていた遊技球が第2普通図柄ゲート19に向けて落下することになる。
なお、本実施形態においては、保留解除センサ17aにより遊技者の解除操作が検知されたとしても、普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きくなければ、保留装置10による遊技球200の保留が解除されないように構成したが、保留解除センサ17aにより遊技者の解除操作が検知されだけで、保留装置10による遊技球200の保留が解除されるように構成してもよい。
(主制御基板の発射操作信号入力処理)
図16を用いて、発射操作信号入力処理を説明する。
ステップS280−1において、メインCPU110aは、払出制御基板130を介して、発射操作信号を入力したか否かを判定する。
メインCPU110aは、発射操作信号を入力したと判定するとステップS280−2に処理を移し、発射操作信号を入力していないと判定すると、ステップS280−10に処理を移す。
ステップS280−2において、メインCPU110aは、メインRAM110cの普通図柄保留数(F)記憶領域を参照し、普通図柄保留数(F)をロードする。
ステップS280−3において、メインCPU110aは、保留済フラグがセットされているメインRAM110cの保留済フラグ記憶領域を参照して、保留装置10に保留されている遊技球200の保留個数(H)を算出する。
ステップS280−4において、メインCPU110aは、上記普通図柄保留数(F)と保留個数(H)とを加算して、合計保留個数(G)を算出する。
ステップS280−5において、メインCPU110aは、合計保留個数(G)が4以上か否かを判定する。
メインCPU110aは、合計保留個数(G)が4以上であると判定するとステップS280−6に処理を移し、合計保留個数(G)が4以上ではないと判定すると、ステップS280−8に処理を移す。
ステップS280−6において、メインCPU110aは、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第2保留解除フラグをセットする。すなわち、合計保留個数(G)が4以上であるときにおいて発射操作信号を入力していると、遊技球保留部10aが突出位置から没入位置に移動する解除動作を行うことになる。
ステップS280−7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの1個解除タイマカウンタに0.5秒に対応するカウンタ値をセットする。
そして、上記ステップS110(図12参照)において、この1個解除タイマカウンタが減算して更新されていき、1個解除タイマカウンタ=0になると、保留解除フラグ記憶領域から第2保留解除フラグがクリアされることになる。
これにより、本来、普通図柄保留数(F)の上限個数を4個に設定しているところ、保留装置10により、普通図柄抽選の権利が実質的に4個を超えることを防止することができる。
ステップS280−8において、メインCPU110aは、普通図柄保留数(F)が特定個数T(例えば2個)より大きいか否かを判定する。
メインCPU110aは、普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きいと判定するとステップS280−10に処理を移し、普通図柄保留数(F)が特定個数Tより大きくないと判定すると、ステップS280−9に処理を移す。
ステップS280−9において、メインCPU110aは、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第3保留解除フラグをセットする。すなわち、普通図柄保留数(F)が特定個数T以下であるときにおいて発射操作信号を入力していると、遊技球保留部10aが突出位置から没入位置に移動する解除動作を行うことになる。
ステップS280−10において、メインCPU110aは、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域に第3保留解除フラグをクリアする。このため、保留解除フラグ記憶領域に第1保留解除フラグまたは第2保留解除フラグがセットされていなければ、遊技球保留部10aは突出位置に移動または保持されることになる。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図17を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば小当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当り遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。詳しくは、図18を用いて、特別図柄記憶判定処理の具体的な内容を説明する。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、特別図柄の変動時間が経過した場合には、次のステップS330の特別図柄停止処理に移す処理を行う。詳しくは、図19を用いて、特別図柄変動処理の具体的な内容を説明する。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄が「大当たり図柄」であるか、「小当たり図柄」であるか、「ハズレ図柄」であるかを判定し、停止表示された特別図柄に基づく特図特電処理データの設定、遊技状態の変更等の処理を行う。詳しくは、図20を用いて、特別図柄停止処理の具体的な内容を説明する。
ステップS340の小当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、小当たりを制御する処理を行う。
具体的には、まず図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、後述するステップS314で決定された小当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、小当たりの大入賞口開放態様決定テーブル(小当たりTBL)を決定する。次に、決定した小当たりの開放態様を実行させるために、図10(b)に示す大入賞口開放態様決定テーブルを参照し、小当たりの開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットするとともに、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データを出力して大入賞口開閉扉16bを開放させる。このとき、開放回数(K)記憶領域に1を加算する。
小当たりの開放時間が経過する(特別遊技タイマカウンタ=0)と、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データの出力を停止して大入賞口開閉扉16bを閉鎖させる。大入賞口開閉扉16bの開閉制御を繰り返し15回行う。
そして、大入賞口開閉扉16bの開閉制御が15回行われるか、大入賞口16に規定個数の遊技球が入球する(開放回数(K)=15または大入賞口入球数(C)=9である)と、小当たり遊技を終了させるため、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データの出力を停止させ、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データ=3から特図特電処理データ=0にセットして、特別図柄記憶判定処理のサブルーチンに移す準備を行い、小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、上記長当たりまたは短当たりのいずれの大当たりを実行させるかを決定し、決定した大当たりを制御する処理を行う。
具体的には、まず図9に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、後述するステップS314で決定された大当たり図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たりの大入賞口開放態様決定テーブル(長当たりTBL、短当たりTBL)を決定する。次に、決定した大当たりの開放態様を実行させるために、図10(a)に示す大入賞口開放態様決定テーブルを参照し、大当たりの種類に応じた開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットするとともに、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データを出力して大入賞口開閉扉16bを開放させる。このとき、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に1を加算する。
この開放中に規定個数の遊技球が入球するか、大入賞口の開放時間が経過すると(大入賞口入球数(C)=9または特別遊技タイマカウンタ=0である)と、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データの出力を停止して大入賞口開閉扉16bを閉鎖させる。これにより、1回のラウンド遊技が終了する。このラウンド遊技の制御を繰り返し15回行う。
15回のラウンド遊技が終了すると(ラウンド遊技回数(R)=15)、ラウンド遊技回数(R)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域に記憶されているデータをクリアするとともに、特図特電処理データ=4から特図特電処理データ=5にセットして、大当り遊技終了処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当たり遊技処理を終了する。
ステップS360の大当り遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。そして、遊技状態を決定すると、再びステップS310の特別図柄記憶判定処理に移す処理を行う。詳しくは、図21を用いて、特別図柄記憶判定処理の具体的な内容を説明する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図18は、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を示す図である。
まず、ステップS311において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、メインCPU110aは、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄乱数値記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせるシフト処理を行う。
このシフト処理では、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域のみに1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。同様に、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のみに1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。
また、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域および第2特別図柄保留数(U2)記憶領域の両方に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。すなわち、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。
なお、本実施形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されるように構成したが、始動口(第1始動口14、第2始動口15)に入賞した順序で、第1特別図柄記憶領域または第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS313において、メインCPU110aは、上記ステップS312により第0記憶部にシフトされた特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定する大当たり判定処理を行う。
この大当たり判定処理では、上記ステップS312により第1特別図柄乱数値記憶領域に記憶された各種乱数値がシフトされた場合には、図6(a−1)に示す大当たり判定テーブルを参照して、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定を行う。
また、上記ステップS312により第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された各種乱数値がシフトされた場合には、図6(a−2)に示す大当たり判定テーブルを参照して、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定を行う。
ステップS314において、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。
この特別図柄決定処理では、上記大当り判定処理(ステップS313)において「大当たり」と判定された場合には、図7(a)に示す図柄決定テーブルを参照して、第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄(特別図柄1〜特別図柄6)を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS313)において「小当たり」と判定された場合には、図7(b)に示す図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄(特別図柄A、特別図柄B)を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS313)において「ハズレ」と判定された場合には、図7(c)に示す図柄決定テーブルを参照して、ハズレ図柄(特別図柄0)を決定する。
そして、決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
ステップS315において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う。
具体的には、メインROM110bに記憶された変動パターン決定テーブル(図示省略)を参照して、第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値(いわゆる大当たり抽選の抽選結果)に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
さらに、この変動時間決定処理では、メインCPU110aは、決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。すなわち、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動パターン指定コマンドとは、大当たり抽選の結果及び特別図柄の変動時間を示すものともいえる。
ステップS316において、メインCPU110aは、上記ステップS312によりシフトされた特別図柄乱数値記憶領域に対応する第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に、特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS317において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=0から特図特電処理データ=1にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図19を用いて、特別図柄変動処理を説明する。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS317においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS314でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための、停止図柄データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図20に示す特別図柄停止処理に処理を移して、特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図20を用いて、特別図柄停止処理を説明する。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短回数(J)を減算したり、時短遊技フラグをクリアしたりする時短遊技終了判定処理を行う。
この時短遊技終了判定処理では、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技回数(X)を減算したり、高確率遊技フラグをクリアしたりする高確率遊技終了判定処理を行う。
この高確率遊技終了判定処理では、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが大当たり図柄(停止図柄データ=01〜06?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−9に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが小当たり図柄(停止図柄データ=07、08?)のものであるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−8に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−7に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=0をセットし、図18に示す特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
ステップS330−8において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=3をセットし、ステップS340に示す小当たり遊技処理に移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
ステップS330−9において、メインCPU110aは、メインRAM110cの遊技状態記憶領域に記憶されている遊技状態のデータ(00H〜03H)を、メインRAM110cの遊技状態バッファに記憶する。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、ステップS350に示す大当たり遊技処理に移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図21を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。
ステップS360−1において、メインCPU110aは、停止図柄データ記憶領域にセットされた停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS360−2において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当り終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットさせるか否かの処理を行う。
例えば、停止図柄データが「03」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS360−3において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。
例えば、停止図柄データが「03」であれば、高確率遊技状態の残り変動回数(X)記憶領域に10000回をセットする。
ステップS360−4において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。
例えば、停止図柄データが「03」の場合には、遊技状態バッファが00Hまたは01Hのときには、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットせずに、遊技状態バッファが02Hまたは03Hのときには、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS360−5において、メインCPU110aは、図8に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S360−1においてロードした停止図柄データ及び遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。
例えば、停止図柄データが「03」の場合に、遊技状態バッファにある遊技情報が00Hまたは01Hのときには時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に0回をセットし、遊技状態バッファにある遊技情報が02Hまたは03Hのときには時短遊技状態の残り変動回数(J)記憶領域に10000回をセットする。
ステップS360−6において、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS360−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図18に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(データ作成処理)
図22を用いて、データ作成処理を説明する。
ステップS611において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cを開放または閉鎖状態に駆動させるためにポート出力で出力される駆動データの作成処理を行う。
ステップS612において、メインCPU110aは、大入賞口開閉ソレノイド16cを開放または閉鎖状態に駆動させるためにポート出力で出力される駆動データの作成処理を行う。
ステップS613において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21を点灯または消灯させるために、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に対して出力する信号データの作成処理を行う。
ステップS614において、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22を点灯または消灯させるために、普通図柄表示装置22に対して出力する信号データの作成処理を行う。
ステップS615において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24または普通図柄保留表示器25を点灯または消灯させるために、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24または普通図柄保留表示器25に対して出力する信号データの作成処理を行う。
ステップS616において、メインCPU110aは、保留解除ソレノイド10sにより遊技球保留部10aを駆動させるためにポート出力で出力される保留解除ソレノイドデータの作成処理を行う。
より具体的には、メインRAM110cの保留解除フラグ記憶領域を参照し、少なくとも第1〜3保留解除フラグのいずれか1つの保留解除フラグがセットされていれば、遊技球保留部10aを没入位置に移動させるための保留解除ソレノイド10sの駆動データの作成を行う。また、第1〜3保留解除フラグのいずれの保留解除フラグもセットされていないと、駆動データの作成は行わないことになる。
ステップS617において、メインCPU110aは、遊技店のホールコンピュータ等に出力する外部情報信号を出力させるために、外部情報のシリアルデータを生成する外部情報生成処理を行う。
(出力制御処理)
図23を用いて、出力制御処理を説明する。
ステップS710において、メインCPU110aは、第1ポート出力処理を行う。第1ポート出力処理では、保留解除ソレノイド10s、始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉ソレノイド16c、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25を駆動させるために、上記ステップS611〜617で作成した各種信号を第1の出力ポートに出力する処理を行う。
ステップS720において、メインCPU110aは、第2ポート出力処理を行う。第2ポート出力処理では、ステップS617で生成された外部情報シリアルデータの各ビットの値を最下位から順に、第2の出力ポートに出力するとともに、クロック信号、ラッチ信号も第2の出力ポートに出力する。
ステップS730において、メインCPU110aは、コマンド出力処理を行う。コマンド出力処理では、演出制御基板120にコマンドを送信するため、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを第3の出力ポートに出力する処理を行う。
(実施形態2)
図24は、実施形態2の保留装置10−2を示す斜視図である。
実施形態1の保留装置10では、図4に示したように、遊技球200を保留する遊技球保留部10aを突出位置と没入位置とに移動可能に構成したが、実施形態2の保留装置10−2では、遊技球保留部10a−2を円柱の回転体で構成した点で相違している。なお、図4に示す実施形態1の保留装置10と共通する機能の構成は、図24においても同じ番号を付して説明を省略する。
図24に示すように、実施形態2の遊技球保留部10a−2は、円柱の回転体で構成され、その回転体には1個の遊技球が保留できる切欠き部が形成されている。このため、遊技球保留部10a−2の切欠き部に1個の遊技球が保留されることになる。
そして、図24に示すように、特定の条件が成立しているときに遊技者による特定の操作があると(保留解除センサ17aによる遊技者の解除操作が検知、またはタッチセンサ3aによる検知があると)、遊技球保留部10a−2が右側から1周の回転動作を行う。
遊技球保留部10a−2が右側から1周の回転動作を行うと、遊技球保留部10a−2の切欠き部に保留されていた遊技球200は、第2普通図柄ゲート19(第2ゲート検出スイッチ19a)に向けて流下することになる。
また、実施形態2のように制御するためには、遊技球保留部10a−2を回転させるためには、保留解除ソレノイド10sを保留解除モータに置き換えて構成すればよい(図5参照)。
このように、遊技球保留部10a−2を円柱の回転体で構成することによっても、遊技球200を保留し、解除動作を行わせることができる。
(実施形態3)
図25は、実施形態3の保留装置10−3を示す斜視図である。
実施形態1、2では、1つの保留解除センサ17aにより、保留装置10(10−1)に1つの解除動作を行わせるように構成したが、実施形態3の保留装置10−3では、複数の保留解除センサ17aを備えて、保留解除センサの種別により、異なる解除動作を行わせるように構成した点で相違している。なお、図4に示す実施形態1の保留装置10と共通する機能の構成は、図25においても同じ番号を付して説明を省略する。
実施形態3では、実施形態1における画像表示装置31の左右に設けられた2つの保留解除センサ17aに対し、左側の保留解除センサ17aを第1保留解除センサ17a−1とし、右側の保留解除センサ17aを第2保留解除センサ17a−2とするものとする(図1参照)。
図25に示すように、実施形態3の遊技球保留部10a−3も、実施形態2の遊技球保留部10a−2と同じく、円柱の回転体で構成され、その回転体には1個の遊技球が保留できる切欠き部が形成されている。
そして、図25に示すように、特定の条件が成立しているときに、左側の第1保留解除センサ17a−1により遊技者の解除操作が検知されると、遊技球保留部10a−3が左側から1周の回転動作を行う。
遊技球保留部10a−3が左側から1周の回転動作を行うと、遊技球保留部10a−3の切欠き部に保留されていた遊技球200は、一般入賞口12に向けて流下することになる。
また、図25に示すように、特定の条件が成立しているときに、右側の第2保留解除センサ17a−2により遊技者の解除操作が検知されると、遊技球保留部10a−3が右側から1周の回転動作を行う。
遊技球保留部10a−3が右側から1周の回転動作を行うと、遊技球保留部10a−3の切欠き部に保留されていた遊技球200は、第2普通図柄ゲート19に向けて流下することになる。
なお、実施形態3の保留装置10−3では、左右に2つの排出口10dが設けられていることから、保留されていた遊技球200は、必ずしも一般入賞口12または第2普通図柄ゲート19に入球(または通過)するとは限らず、排出口10dから排出されていくこともある。
また、実施形態3のように制御するためには、遊技球保留部10a−3を回転させるために、保留解除ソレノイド10sを保留解除モータに置き換えて、第1保留解除センサ17a−1と第2保留解除センサ17a−2との2つの保留解除センサ17aを主制御基板110び主制御用の入力ポートに接続する(図5参照)。
そして、実施形態1の保留解除センサ入力処理(図15参照)において、保留解除センサ17aの種別により、保留解除モータに対する異なる駆動信号を生成するためのフラグデータ(例えば、第1L保留解除フラグ、第1R保留解除フラグ)を生成する。その後、実施形態1のデータ作成処理、出力制御処理(ステップS600、S700参照)において、生成したフラグデータに基づく駆動信号を生成して、保留解除モータに出力すればよい。
このように、実施形態3によれば、遊技者は、複数の保留解除センサによって、保留装置10−3に異なる解除動作を行わせることができる。
そして、保留装置10−3の異なる解除動作によって、保留されていた遊技球200が、異なる領域(一般入賞口12または第2普通図柄ゲート19)に向けて流下することになるので、遊技者は遊技の状況にあわせて、保留装置10−3の解除動作を選択することができる。
以上の実施形態1〜3によれば、遊技機の釘調整等によって第1普通図柄ゲート18に遊技球が進入し難い場合であっても、保留装置が保留している遊技球を第2普通図柄ゲート19に向けて流下させるので、第1普通図柄ゲート18または第2普通図柄ゲート19への遊技球の通過を契機とする普通図柄の抽選が途切れることを防止することができる。
このように、実施形態1〜3では、発射制御基板160、タッチセンサ3a、発射ボリューム3b、及び発射用ソレノイド4aが「発射装置」に相当する。
また、実施形態1〜3では、第2始動口15及び可動片15bが「可変入賞装置」に相当し、第1普通図柄ゲート18が「第1の始動領域」に相当し、第2普通図柄ゲート19が「第2の始動領域」に相当し、第1ゲート検出スイッチ18a及び第2ゲート検出スイッチ19aが「始動領域検出手段」に相当する。
また、実施形態1〜3では、ステップS250に示すゲート検出スイッチ入力処理を行うメインCPU110aが「判定情報取得手段」に相当し、普通図柄保留数(F)記憶領域及び普通図柄保留記憶領域を有するメインRAM110cが「保留記憶手段」に相当する。
また、実施形態1〜3では、ステップS400に示す普図普電制御処理を行うメインCPU110aが「開放判定手段」に相当する。
また、実施形態1〜3では、保留装置10及びその保留装置10を制御するメインCPU110aが「保留装置」に相当する。
また、実施形態1〜3では、保留解除センサ入力処理(図15)及び発射操作信号入力処理(図16)の遊技制御用のプログラムを記憶しているメインROM110bが「解除条件設定手段」に相当する。また、保留解除センサ入力処理(図15)及び発射操作信号入力処理(図16)を行うメインCPU110aが「解除条件決定手段」に相当する。
また、実施形態1〜3では、タッチセンサ3aが「発射操作検出手段」に相当し、保留解除センサ17a(17a−1、17a−2)が「特定操作検知手段」に相当する。
なお、実施形態1〜3では、保留解除センサ17a(17a−1、17a−2)を光学式センサ(フォトセンサ等)で構成したが、ガラス枠50にいわゆる機械式の押しボタンを備えて構成してもよい。
また、実施形態1〜3では、保留装置10(10−2、10−3)は複数の遊技球を保留するように構成したが、1個のみ遊技球を保留するように構成してもよい。
また、実施形態1〜3では、1つの保留装置10(10−2、10−3)のみを備えることを前提としたが、複数の保留装置10(10−2、10−3)を備えるように構成してもよい。
なお、実施形態1〜3では、保留装置10に保留されている遊技球200を検知するための保留球検知センサ17b1〜17b4を備えて構成したが、保留球検知センサ17b1〜17b4を備えずに構成してもよい。
なお、実施形態1〜3では、保留装置10に遊技球の保留の解除動作を行わせるために、保留解除センサ17a(17a−1、17a−2)による遊技者の特定の操作を契機とする場合(図15参照)と、タッチセンサ3aによる遊技者の特定の操作を契機とする場合(図16参照)との2つの契機を設けて構成したが、いずれか一方のみの遊技者による特定の操作を契機として、保留装置10に遊技球の保留の解除動作を行わせてもよい。
さらには、保留装置10に遊技球の保留の解除動作を行わせるために、遊技者による特定の操作を必要とせずに、普通図柄保留数(F)のみに基づいて、自動的に保留装置10に遊技球の保留の解除動作を行わせてもよい。
なお、実施形態1〜3では、保留装置10の直下に普通図柄抽選の契機となる第2普通図柄ゲート19を設けて構成したが、第2普通図柄ゲート19の代わりに、大当たり抽選の契機となる始動口を設けて構成してもよい。
すなわち、第1始動口14及び第2始動口15とは異なる第3の始動口を備え、第1始動口14または第2始動口15を「第1の始動領域」とし、第3の始動口を「第2の始動領域」とし、大入賞口16及び大入賞口開閉扉16bを「可変入賞装置」として構成してもよい。
また、実施形態1〜5によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機について説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いてもよい。
1 遊技機
2 遊技盤
3a タッチセンサ
3b 発射ボリューム
4a 発射用ソレノイド
6 遊技領域
10 保留装置
10a 遊技球保留部
10b 立設部
10c 受入口
10d 排出口
10s 保留解除ソレノイド
12 一般入賞口
14 第1始動口
14a 第1始動口検出スイッチ
15 第2始動口
15a 第2始動口検出スイッチ
17a 保留解除センサ
17a−1 第1保留解除センサ
17a−2 第2保留解除センサ
17b1 第1の保留球検知センサ
17b2 第2の保留球検知センサ
17b3 第3の保留球検知センサ
17b4 第4の保留球検知センサ
18 第1普通図柄ゲート
18a 第1ゲート検出スイッチ
19 第2普通図柄ゲート
19a 第2ゲート検出スイッチ
20 第1特別図柄表示装置
21 第2特別図柄表示装置
22 普通図柄表示装置
110 主制御基板
110a メインCPU
110b メインROM
110c メインRAM
130 払出制御基板
131 払出モータ
160 発射制御基板

Claims (1)

  1. 遊技盤に設けられ、遊技球が入球し易い開放状態と遊技球が入球し難い閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置と、
    前記遊技盤に設けられ、遊技球が進入可能な第1の始動領域と、
    前記遊技盤に設けられ、遊技球が進入可能な第2の始動領域と、
    前記第1の始動領域または前記第2の始動領域に進入した遊技球を検出する始動領域検出手段と、
    前記始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことに基づいて、判定情報を取得する判定情報取得手段と、
    前記判定情報取得手段によって取得された判定情報を所定の上限個数まで記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶された判定情報に基づいて、前記可変入賞装置を前記閉鎖状態から前記開放状態に変化させるか否かの判定を行う開放判定手段と、
    前記遊技盤に流下している遊技球を受け入れ、受け入れた遊技球を保留して、解除条件が成立すると、保留している遊技球を前記第2の始動領域に向けて流下させる保留装置と、
    遊技球を前記遊技盤に向けて発射させる発射操作を検出する発射操作検出手段と、
    前記発射操作とは異なる遊技者の特定操作を検出する特定操作検出手段と、を備え、
    前記保留装置は、
    前記保留記憶手段に記憶された判定情報の個数が所定個数のときには、前記発射操作検出手段によって前記発射操作が検出されることにより、保留している遊技球を前記第2の始動領域に向けて流下させ、
    前記保留記憶手段に記憶された判定情報の個数が所定個数でないときには、前記特定操作検出手段によって前記特定操作が検出されることにより、保留している遊技球を前記第2の始動領域に向けて流下させることを特徴とする遊技機。
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