JP5852245B2 - 金属ナノ粒子ならびにその調製および使用のための方法 - Google Patents

金属ナノ粒子ならびにその調製および使用のための方法 Download PDF

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Description

本明細書における実施形態は、概して、金属ナノ粒子およびその使用に関する。
表面増強ラマン分光法(SERS)技術は、他の技術では容易には入手可能でない分子レベルでの情報を提供し得る。SERSはまた、短い試験時間、低い水擾乱、直接的なin situ分析、高感度および広い試験範囲等の利点を有し得る。いくつかの状況において、SERSは、複雑な前処理または高純度キャリアガスを必要としない。
SERS活性基板材料におけるAg、Au、および第1亜族の他の金属(いくつかの遷移金属を含む)のナノ粒子は、金属表面プラズマ共鳴を効果的に強化し、したがって基板表面上の吸着分子の電場結合または電荷移動を増強することができる。これにより、試験対象のラマン共鳴信号が増強され得る。
いくつかの実施形態において、少なくとも1つのラマン活性粒子が提供される。粒子は、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に、または完全に封入されたSERS活性ナノ粒子を含んでもよい。いくつかの実施形態において、これは、水分析に使用される場合、および/またはシリカ粒子と組み合わせて使用される場合に特に有利となり得る。
いくつかの実施形態において、デバイスおよび/または組成物が提供される。デバイスは、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子と組み合わされた、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に、または完全に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つのラマン活性粒子を含んでもよい。ラマン活性粒子は、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子と混合されてもよい。
いくつかの実施形態において、ラマン分光法を実行する方法が提供される。方法は、球状多孔質中空外皮内に封入されたSERS活性ナノ粒子を含むラマン活性粒子を、試料と接触させることを含んでもよい。試料は、少なくとも第1の不純物および第2の不純物を含んでもよい。球状多孔質中空外皮は、第2の不純物よりも第1の不純物に対してより透過性であってもよい。また、方法は、第1の不純物に対して表面増強ラマン分光法を実行することを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、表面増強ラマンスペクトルを得るための方法が提供される。方法は、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に、または完全に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つのラマン活性粒子を、試料と組み合わせることと、ラマン活性粒子を使用して、試料に対して表面増強ラマン分光法を実行し、それにより表面増強ラマンスペクトルを得ることとを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、水中の有機化合物の存在を試験する方法が提供される。方法は、水試料と、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に、または完全に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第1のラマン活性粒子とを組み合わせることにより、混合物を形成することと、ラマン活性粒子を使用して、混合物に対して表面増強ラマン分光法を実行し、それにより試料スペクトルを得ることとを含んでもよい。方法は、球状多孔質中空外皮により少なくとも部分的に、または完全に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第2のラマン活性粒子と混合された、1種または複数の有機化合物の代表的スペクトルを提供することと、試料スペクトルおよび代表的スペクトルを比較して、水試料中に1種または複数の有機化合物が存在するか否かを決定することとをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子を調製する方法が提供される。方法は、球状ポリスチレン粒子を用意することと、SERS活性ナノ粒子を、静電吸着により球状ポリスチレン粒子の表面上に吸着させ、SERS活性ナノ粒子を形成することと、SERS活性ナノ粒子を溶解性材料でコーティングし、コーティングされたSERS活性ナノ粒子を形成することと、コーティングされたSERS活性ナノ粒子を処理して、メソ多孔質構造を形成することと、溶媒を添加して、溶解性材料を溶解および除去し、多孔質SiO多孔質中空シェル内のSERS活性ナノ粒子を得て、それによりラマン活性粒子を調製することとを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子を調製する方法が提供される。方法は、中空球状SiO粒子を用意することと、種粒子が中空球状SiO粒子内に通過し、SiO粒子の内部表面と結合するように、中空球状SiO粒子をSERS活性材料種粒子と組み合わせることと、SERS活性ナノ粒子を内部表面上で成長させ、それによりラマン活性粒子を調製することとを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、携帯型表面増強ラマン分光法(「SERS」)キットが提供される。キットは、試料からの試料SERSスペクトルを提供するように構成される携帯型ラマン分光器と、SERS活性ナノ粒子を少なくとも部分的に封入する多孔質中空球を有する、少なくとも1つのラマン活性粒子とを含んでもよい。
上記概要は、例示のみを目的とし、決して限定を意図するものではない。上記の例示的な態様、実施形態および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態および特徴が、図面および以下の発明を実施するための形態を参照することにより明らかとなる。
ラマン活性粒子のいくつかの実施形態を示す図である。 ラマン活性粒子の使用のいくつかの実施形態のフローチャートである。 ラマン活性粒子の作製のいくつかの実施形態のフローチャートである。 SERS活性ナノ粒子のいくつかの実施形態のSEM画像である。 A〜D:SERS活性ナノ粒子を使用したスペクトル、E:SERS活性ナノ粒子を使用していないが、代わりに従来のSERSナノ粒子(球状金ナノ粒子を含有する金コロイド)を使用したスペクトル、F:表面上の様々な単離試料を検出するための配置を示す図である。 SERS活性ナノ粒子を使用して測定された、各パネルにおいて特定される様々な化合物のSERSスペクトルである。
以下の発明を実施するための形態において、本発明の一部を成す添付の図面が参照される。図面において、文脈により異なる解釈が必要とされない限り、類似の符号は、典型的には類似の成分を指している。発明を実施するための形態、図面、および特許請求の範囲に記載される例示的実施形態は、限定を意図しない。本明細書に示される主題の精神または範囲から逸脱せずに、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更がなされてもよい。本明細書において概説され、図に示されるような本開示の態様は、多種多様な構成で配設、置換、結合、分離、および設計することができ、その全てが本明細書において明示的に企図されることが、容易に理解される。
現在の技術は、良好な増強効果または良好な安定性を有するSERS活性基板材料を作製し得るが、複雑な試料を試験するためにSERS技術が使用される場合、依然として、試料(例えばその成分)中の異なる材料のラマンスペクトル信号の干渉に起因する問題に見舞われる。このために、薬物分析、染料試験、バイオ分析等での研究において使用される組合せ分析技術として、薄層クロマトグラフィー(TLC)分離技術がSERS試験技術と組み合わされている。TLC−SERSおよびその他の技術は、最終的には比較的より複雑な試料を分析および試験することができるが、これは、TLC分離に続いて、金属ゾル活性基板を用いた分離点からの試料のSERS信号の増強を必要とする。さらに、ゾルの凝集度を制御することが困難となり得、したがってSERS信号は低い再現性の問題に見舞われる。このため、異なるスペクトル間の比較分析を行うことは困難である。
シリカゲルのクロマトグラフィー分離機能を利用し、それを金属ナノ粒子と組み合わせて増強SERS基板を作製することにより、本開示は、中でも、精製に関する側面をSERS活性基板と組み合わせ、それにより増強ラマンスペクトルおよび試料分離機能を1つの構成として有する材料を提供する手法を提供する。球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入された金属ナノ粒子を有するラマン活性粒子は、いくつかの実施形態において、上記の問題のいくつかに対応すると共に、他の利点を提供し得ることが見いだされた。したがって、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に、または完全に封入されたSERS活性ナノ粒子を含むラマン活性粒子の実施形態が、本明細書に開示される。
そのようなラマン活性粒子の一例を、図1に示す。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子10は、外皮20を含む。外皮は、多孔質であり、外皮の内部体積50へのアクセスを可能とする1つまたは複数の細孔30を含む。外皮内には、少なくともいくつかの量のSERSに適切な材料、例えば金40が存在する。検出されるべき汚染物質または他の分析物35は、細孔30を通って移動し、SERSに適切な材料40と相互作用し得る。図1は、ナノ粒子の単なる代表的な図であり、外皮20は、いくつかの実施形態において、「シェル状」よりも多孔質であってもよい。いくつかの実施形態において、細孔は、液体および分析物が外皮の外部体積を通って内部体積50により容易に通過するようなサイズであってもよい。
いくつかの実施形態において、多孔質中空外皮は、SiOであるか、またはそれを含む。いくつかの実施形態において、多孔質中空外皮は、TiO2、ポリプロピレン等の材料であるか、またはそれらを含む。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、少なくとも1種の有機化合物を含む。いくつかの実施形態において、有機化合物は、少なくとも1種の有機汚染物質を含む。いくつかの実施形態において、有機汚染物質は、多環式芳香族炭化水素、アゾ染料、ピロカテコール、ベンゼン、ベンジジン、アニリン、置換芳香族汚染物質またはそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、芳香族汚染物質は、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシルまたはハロゲノ基等の様々な基で置換されている。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、水を含む。いくつかの実施形態において、水は、内部体積50内にある。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、水に懸濁されている。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、またはそれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、粒子は、金を含む。いくつかの実施形態において、粒子は、金を含まない。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、SERS活性材料および/またはナノ粒子を含む。「SERS活性」という用語は、材料が、SERSに適切であり、および/または機能的であることを示す。SERS活性材料の例は、例えば、金、銀、銅、および白金を含む。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子の直径は、約50nmから約1000nm、例えば約100nmから約1000nm、約200nmから約1000nm、約500nmから約1000nm、約600nmから約900nm、または約700nmから約800nmである。ラマン活性粒子の直径の具体例は、約50nm、約100nm、約200nm、約250nm、約500nm、約750nm、約1000nm、およびこれらの値のいずれか2つの間の範囲を含む。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子の少なくとも1つの寸法は、1ナノメートルから5000ナノメートルの範囲、好ましくは5ナノメートルから250ナノメートル、10ナノメートルから150ナノメートル、または40ナノメートルから80ナノメートルの範囲内であってもよい。複数のラマン活性粒子は、実質的に同じ形状であってもよく、または異なる形状を有してもよい。複数のラマン活性粒子は、実質的に同じサイズを有してもよく、または異なるサイズを有してもよい。
いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、球状である。いくつかの実施形態において、ナノ粒子は、形状およびサイズにおいて、ランダムおよび/もしくは非対称、規則的または不規則的である。いくつかの実施形態において、中空外皮は、偶発的な細孔を有する壁ではなく、スクリーンまたは篩として構成される。いくつかの実施形態において、外皮は、単に、液体および/または気体試料中の様々な成分の間でのいくらかの分離および/または差別化を可能とするような、ある程度の濾過機能の提供を補助するのみである。
いくつかの実施形態において、SERS活性ナノ粒子の直径は、約5nmから約100nm、例えば約10nmから約90nm、約10nmから約80nm、約10nmから約70nm、約10nmから約60nm、約10nmから約50nm、約20nmから約40nm、または約25nmから約35nmである。直径の具体例は、約10nm、約25nm、約50nm、約75nm、約100nm、およびこれらの値のいずれか2つの間の範囲を含む。
いくつかの実施形態において、SERS活性ナノ粒子は、球状多孔質中空外皮内に部分的に封入されている。いくつかの実施形態において、SERS活性ナノ粒子は、球状多孔質中空外皮内に完全に封入されている。
デバイス/組成物
いくつかの実施形態において、組成物およびデバイスが提供される。組成物は、1つまたは複数のクロマトグラフィー(例えば薄層クロマトグラフィーを含む)用成分と組み合わされた、本明細書に開示されるSERS活性ナノ粒子の1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの実施形態において、これは、増強ラマンスペクトル信号および迅速な分離機能を1つの構成として有するSERS活性基板デバイス(または組成物)を提供し得る。いくつかの実施形態において、これは、本明細書に記載のSERS活性ナノ粒子(例えばAu−NP@SiO2活性材料)の1つまたは複数を、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子と混合することにより形成され得る。いくつかの実施形態において、この2つは、比較的均一に混合され得る。いくつかの実施形態において、それらは、ある特定の割合(例えば、1:2から2:1の粒子対シリカゲル)で混合され得る。いくつかの実施形態において、球状多孔質中空シェル内のナノ粒子の内壁表面上のAuナノ粒子の増強効果、およびSiO表面の吸着特性を使用することにより、増強ラマンスペクトルおよび現場での迅速な分離機能を1箇所に有する秩序あるSERS活性基板組成物/デバイスが提供される。いくつかの実施形態において、この組成物は、ガラスプレートまたはガラス毛細管上に配置され得る。
いくつかの実施形態において、デバイスは、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入された金ナノ粒子を有する、少なくとも1つのラマン活性粒子と、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子とを含んでもよい。ラマン活性粒子は、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子と混合されてもよい。
いくつかの実施形態において、デバイスはまた、ラマン活性粒子および薄層クロマトグラフィー粒子が位置付けられ得る表面を含んでもよい。いくつかの実施形態において、表面は、プレートまたは毛細管である。いくつかの実施形態において、表面は、SERS検出の間にレーザ照射に干渉することなく粒子を支持および/または充填することができるいかなる表面であってもよい。いくつかの実施形態において、プレートまたは毛細管は、ガラス製である。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、表面にわたり均一に分布している。他の実施形態において、ラマン活性粒子は、不均一に、例えば勾配をもって分布している。
いくつかの実施形態において、シリカグレード粒子に対するラマン粒子の比は、1:10から10:1、例えば1:5から5:1、1:3から3:1、または1:2〜2:1である。
いくつかの実施形態において、デバイスは、少なくとも1種の溶媒をさらに含む。いくつかの実施形態において、溶媒は、TLCに適切な溶媒である。いくつかの実施形態において、溶媒は、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、焼き石膏、ならびに/またはデンプンおよびデキストリンである。
ラマン分光の方法
いくつかの実施形態において、ラマン分光法を実行する方法が提供される。図2は、この方法のいくつかの実施形態の概要を示している。いくつかの実施形態において、方法は、多孔質中空外皮内に封入されたSERS活性ナノ粒子を含むラマン活性粒子を用意することを含む(ブロック100)。次いで、ラマン活性粒子を試験される試料と接触させることができる(ブロック200)。次いで、試料の少なくとも一部(例えば、多孔質中空外皮内に入っている任意の部分)に対して表面増強ラマン分光法を実行することができる(ブロック300)。いくつかの実施形態において、多孔質外皮によって、試料中のいくつかの成分(例えば分析物)が他の成分の前にラマン活性粒子の金属領域に進入し接触するように、濾過作用が達成され得る。いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子のより大きなサイズおよび物理的フレームワークによって、金属材料の分布はより均一でラマン分光法に適切となる。いくつかの実施形態において、ラマン粒子は、TLC組成物の一部であるか、またはそれと混合される。したがって、ラマンスペクトルが得られる前、その間、および/またはその後に、さらなる精製および/または分離が達成され得る。
これに関して、ならびに本明細書に開示される他のプロセスおよび方法に関して、プロセスおよび方法において実行される機能は、異なる順番で実践されてもよいことが、当業者には理解されよう。さらに、概説されるステップおよび操作は、単なる例として提供され、ステップおよび操作のいくつかは、開示される実施形態の本質から逸脱することなく、任意選択的であってもよく、より少ないステップおよび操作まで組み合わされてもよく、または追加的ステップおよび操作まで拡張されてもよい。
いくつかの実施形態において、方法は、球状多孔質中空外皮内に封入されたSERS活性ナノ粒子を含むラマン活性粒子を、試料と接触させることを含んでもよい。いくつかの実施形態において、試料は、少なくとも第1の不純物および第2の不純物を含む。いくつかの実施形態において、球状多孔質中空外皮は、第2の不純物よりも第1の不純物に対してより透過性である。いくつかの実施形態において、方法は、第1の不純物に対して表面増強ラマン分光法を実行することをさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の不純物に対して第1のスペクトルが得られ、次いで後に第2の不純物に対して第2のスペクトルが得られる。いくつかの実施形態において、試料は、少なくとも第1の分析物および第2の分析物を含む。いくつかの実施形態において、球状多孔質中空外皮は、第2の分析物よりも第1の分析物に対してより透過性である。いくつかの実施形態において、方法は、第1の分析物に対して表面増強ラマン分光法を実行することをさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の分析物に対して第1のスペクトルが得られ、次いで後に第2の分析物に対して第2のスペクトルが得られる。
いくつかの実施形態において、表面増強ラマンスペクトルを得るための方法が提供される。いくつかの実施形態において、これは、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入された金ナノ粒子を含む、少なくとも1つのラマン活性粒子を、試料と組み合わせることと、ラマン活性粒子を使用して、試料に対して表面増強ラマン分光法を実行することとを含む。いくつかの実施形態において、これにより、表面増強ラマンスペクトルが得られる。いくつかの実施形態において、このスペクトルは、バックグラウンドスペクトルおよび/または既知の不純物のスペクトルと比較され、および/またはそれから差し引かれてもよい。いくつかの実施形態において、不純物は、有機物である。いくつかの実施形態において、不純物は、水中に存在する。いくつかの実施形態において、不純物は、水中において望ましくない不純物である。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、薄型液体クロマトグラフィープレートの一部である。いくつかの実施形態において、試料は、試料を薄型液体クロマトグラフィープレートに適用することにより組み合わされる。
いくつかの実施形態において、試料は、表面増強ラマン分光法を実行する前に、薄層クロマトグラフィーにより処理されない。いくつかの実施形態において、試料をラマン活性粒子に適用する前の精製プロセスがない。いくつかの実施形態において、試料が採取され、ラマン活性粒子に適用される。いくつかの実施形態において、現地で、または実験室環境の外で試料がラマン活性粒子に適用される。
いくつかの実施形態において、方法は、水源から試料を採取するステップを含み、表面増強ラマン分光法は、先行する試料精製プロセスなしで実行される。いくつかの実施形態において、水源は、淡水の水源である。いくつかの実施形態において、水源は、川、貯水池、または湖である。いくつかの実施形態において、水源は、飲料水源である。いくつかの実施形態において、液体は、産業廃水、下水設備試料、降雨/流出水等である。いくつかの実施形態において、試料は、水性試料である。いくつかの実施形態において、試料は、水性試料ではない。いくつかの実施形態において、試料は、固体試料であるか、または固体試料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、有機化合物が固体試料から抽出され、続くSERS検出用の水性分析物が形成されてもよい。
いくつかの実施形態において、方法は、水源から試料を採取するステップを含む。いくつかの実施形態において、表面増強ラマン分光法は、試料に対して別個の(および/または同時ではない)薄層クロマトグラフィー分析を実行することなく実行される。
いくつかの実施形態において、水もしくは他の液体および/または固体中の有機化合物の存在を試験する方法が提供される。いくつかの実施形態において、試料は、気相から出発し、液相に濃縮されてもよい。方法は、水試料と、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第1のラマン活性粒子とを組み合わせることにより、混合物を形成することを含んでもよい。方法はまた、ラマン活性粒子を使用して、混合物に対して表面増強ラマン分光法を実行し、それにより試料スペクトルを得ることを含んでもよい。方法はまた、球状多孔質中空外皮により少なくとも部分的に封入された金ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第2のラマン活性粒子と混合された、1種または複数の有機化合物の代表的スペクトルを提供することを含んでもよい。方法はまた、試料スペクトルおよび代表的スペクトルを比較して、水試料中に1種または複数の有機化合物が存在するか否かを決定することを含んでもよい。
いくつかの実施形態において、有機化合物は、薬物、染料、生体分子、またはそれらの混合物を含む。
いくつかの実施形態において、方法は、水試料中約0.1ppm以上の濃度の置換芳香族汚染物質を検出することができる。
いくつかの実施形態において、比較するステップは、コンピュータ上で実行される。他の実施形態において、比較するステップは、使用者または技術者により「目視で」行われる。
いくつかの実施形態において、代表的スペクトルは、コンピュータ可読媒体上に記憶される。いくつかの実施形態において、コンピュータは、携帯型である。いくつかの実施形態において、コンピュータは、ラップトップおよび/またはタブレットおよび/または電話機の一部である。いくつかの実施形態において、コンピュータは、試料および/またはラマンデバイスが存在する場所から離れて位置しており、試料からのデータは、分析のためにコンピュータに電子的に送信される。
いくつかの実施形態において、SERSに基づく水中の有機汚染物質の現場での、および/または迅速な試験のために、開示される実施形態の1つまたは複数が使用されてもよい。いくつかの実施形態において、SERS活性基板デバイスを適用することにより、有機汚染物質を含む水試料の現場での分離を行うことができる。分離が完了したら、携帯型ラマン分光器を使用して、分離能力に関して汚染物質に対し現場でのラマン試験を行うことができ、また本明細書に開示される分析ソフトウェアを使用して、試験結果に対し現場での(および/または遠隔での)質的/半定量的分析を行うことができる。いくつかの実施形態において、有機汚染物質は、多環式芳香族炭化水素、アゾ染料、ピロカテコール、ベンゼン、ベンジジン、アニリン、置換芳香族汚染物質またはそれらの混合物を含む。
調製方法
当業者に理解されるように、本開示に照らして、ラマン活性粒子を調製することができる様々な手法が存在する。これらの方法のいくつかの実施形態を、図3に開示する。例えば、いくつかの実施形態において、溶解性シェルを用意すること(ブロック400)から開始することができる。次いで、金属種粒子(例えば金)を用意し(ブロック410)、次いで、金属種粒子をシェルと結合させることができる(ブロック420)。これにより、PS@Au種構造の粒子が形成され得る。次いで、これらの粒子を処理またはシラン化して、粒子上にSiOコーティングを形成することができる(ブロック430)。このプロセスは、メソ多孔質構造を有するPS@Au種@SiO粒子を生成する。次いで、メソ細孔を通過して溶解性シェルに接触し、それを溶解させることができるエタノールまたは他の適切な溶媒を使用することにより、溶解性シェルを溶解または除去することができる(ブロック440)。
いくつかの実施形態において、方法は、溶解性材料の球状粒子を用意することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、方法は、球状ポリスチレン粒子を用意することを含んでもよい。方法はまた、金を静電吸着により球状ポリスチレン粒子の表面上に吸着させ、金ナノ粒子を形成することを含んでもよい。方法はまた、金ナノ粒子を溶解性材料でコーティングし、コーティングされた金ナノ粒子を形成することを含んでもよい。次いで、コーティングされた金ナノ粒子を処理して、メソ多孔質構造を形成することができる。次いで、溶媒を添加して、溶解性材料を溶解および除去し、多孔質SiO多孔質中空シェル内の金ナノ粒子を得て、それによりラマン活性粒子を調製することができる。いくつかの実施形態において、溶解性材料は、ポリピロリドンを含み、溶媒は、エタノールを含み得る。
いくつかの実施形態において、方法は、中空球状SiO粒子を用意すること(例えば、作製すること、得ること、容器内に入れること等)と、金種粒子が中空球状SiO粒子内に通過し、SiO粒子の少なくとも内部表面と結合するように、中空球状SiO粒子をSERS活性種粒子と組み合わせることと、金ナノ粒子を内部表面上で成長させ、それによりラマン活性粒子を調製することとを含んでもよい。いくつかの実施形態において、方法はまた、in situ触媒還元技術を実行することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、金は、SiOシェルの内部と結合するのみである。いくつかの実施形態において、SiO粒子の外部よりも、SiO粒子の内部により多くの金が結合している。いくつかの実施形態において、ほぼ同量の金が、SiO粒子の内部および外部と結合している。いくつかの実施形態において、SiO粒子の外部により多くの金が結合している。いくつかの実施形態において、粒子の外部には金種粒子が存在しない、またはより少ないため、金は、SiOシェルの内部と結合する。金がSiOシェルの内部と外部の両方と結合する場合、外部金ナノ粒子は、検出特性が阻害されない限り、除去される必要がなくてもよい。
いくつかの実施形態において、ラマン活性粒子は、テンプレートとしてサブミクロンレベルのポリスチレン球(「PS」)を使用して作製されてもよい。表面への静電吸着を使用して、Auナノ粒子の種は、電解質表面上に吸着され得る。これにより、PS@Au種構造の粒子が形成され得る。いくつかの実施形態において、ポリピロリドンおよび/または他の試薬を使用して、PS@Au種粒子をコーティングすることができる。いくつかの実施形態において、メソ多孔質構造のPS@Au種@SiO粒子を得るために、シラン化処理が行われる。いくつかの実施形態において、次いで、粒子に対しエタノールおよび/または他の溶媒を使用し、メソ細孔を通して、内部のポリスチレン球を溶解および除去することができる。これにより、Au種@SiO中空球状粒子が提供され得る。
いくつかの実施形態において、中空球状材料を、SERS活性材料(例えばAu)イオン溶液に含浸し、メソ細孔を通してAuイオンを中空部分に進入させることができる。いくつかの実施形態において、Auナノ粒子が内壁表面上に秩序ある配列で成長するように、SiOシェルの内壁表面上のAu種粒子を使用し、in situ種触媒還元技術および原材料としてAuイオン溶液を使用することができる。それにより、サブミクロンレベルのAu−NP@SiO多孔質中空球活性基板を得ることができる。
キットおよびシステム
いくつかの実施形態において、携帯型表面増強ラマン分光法(「SERS」)キットが提供される。キットは、試料からの試料SERSスペクトルを提供するように構成される携帯型ラマン分光器を含んでもよい。キットはまた、SERS活性ナノ粒子を少なくとも部分的に封入する多孔質中空球を含む、少なくとも1つのラマン活性粒子を含んでもよい。
いくつかの実施形態において、キットの追加的構成要素として、コンピュータ可読メモリが提供される。いくつかの実施形態において、媒体は、少なくとも1種の有機化合物の代表的SERSスペクトルに関するデータを含んでもよい。いくつかの実施形態において、有機化合物は、有機汚染物質(例えば、多環式芳香族炭化水素、アゾ染料、ピロカテコール、ベンゼン、ベンジジン、アニリン、置換芳香族汚染物質またはそれらの混合物)を含む。いくつかの実施形態において、メモリは、同じ種類の携帯型ラマン分光器で、ならびに/または同じ種類のラマン活性粒子および/もしくは同量のTLCシリカ組成物を使用して得られたデータを含む。いくつかの実施形態において、データは、金ナノ粒子を少なくとも部分的に封入する多孔質中空球を含む、少なくとも1つのラマン活性粒子を使用することにより得られたデータを含む。
いくつかの実施形態において、代表的SERSスペクトルを試料SERSスペクトルと比較し、代表的SERSスペクトルと試料SERSスペクトルとの間の類似性および差異を表示するように構成されるソフトウェアを有するコンピュータ可読メモリもまた存在してもよい。
いくつかの実施形態において、水中の有機汚染物質のSERSスペクトルデータベースおよび分析ソフトウェアが提供され得る。いくつかの実施形態において、そのような異なる代表的有機汚染物質、例えば(これらに限定されないが)ベンゼン、多環式芳香族炭化水素、アゾ染料等を含む水試料に対して、SERSスペクトル収集を実行することができる。また、異なる濃度の有機汚染物質に対してSERS分析を行うこともできる。これにより、水中の代表的有機汚染物質のSERSスペクトルに対する、定性的および半定量的分析結果が確立され得る。いくつかの実施形態において、対応する数学モデルを確立することができ、水中の有機汚染物質の現場試験において使用することができる分析ソフトウェアをコンパイルすることができる。
いくつかの実施形態において、分析物(例えば汚染物質)を検出するためのシステムは、情報処理システムを含む。例示的情報処理システムは、情報を伝達するためのバスと、情報を処理するためのプロセッサとを含むコンピュータを組み込んでもよい。いくつかの実施形態において、プロセッサは、これらに限定されないが、Intel Corp.(Santa Clara、Calif.)から入手可能であるPentium(登録商標)IIファミリー、Pentium(登録商標)IIIファミリーおよびPentium(登録商標)4ファミリーのプロセッサを含むPentium(登録商標)ファミリーのプロセッサから選択される。いくつかの実施形態において、プロセッサは、Celeron(登録商標)、Itanium(登録商標)、またはPentium Xeon(登録商標)プロセッサ(Intel Corp.、Santa Clara、Calif.)であってもよい。いくつかの実施形態において、プロセッサは、Intel(登録商標)アーキテクチャ、例えばIntel(登録商標)IA−32またはIntel(登録商標)IA−64アーキテクチャに基づいてもよい。代替として、他のプロセッサが使用されてもよい。情報処理および制御システムは、当該技術分野において知られている任意の周辺機器、例えばメモリ、ディスプレイ、キーボードおよび/または他のデバイスをさらに含んでもよい。
いくつかの実施形態において、検出ユニットは、情報処理システムに操作可能に結合され得る。検出ユニットからのデータは、プロセッサにより処理されてもよく、データは、メモリ内に記憶されてもよい。様々なラマン標識に対する発光プロファイルに関するデータもまた、メモリ内に記憶されてもよい。プロセッサは、流路および/またはフロースルーセル内の試料からの発光スペクトルを比較して、ラマン活性有機化合物を同定してもよい。プロセッサは、検出ユニットからのデータを分析して、例えば、本方法により使用されたナノ粒子が結合した汚染物質を決定してもよい。また、情報処理システムは、バックグラウンド信号の減算等の標準的手順を実行してもよい。
ある特定の方法は、プログラムされたプロセッサの制御下で行うことができるが、代替の実施形態において、方法は、任意のプログラム可能な、またはハードコードされたロジック、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、TTLロジック、または特定用途向け集積回路(ASIC)により、完全に、または部分的に実行されてもよい。さらに、開示される方法は、プログラムされた汎用コンピュータコンポーネントおよび/またはカスタムハードウェアコンポーネントの任意の組合せにより実行されてもよい。
データ収集操作の後、データは、データ分析操作に報告され得る。分析操作を容易化するために、検出ユニットにより得られたデータは、典型的には、上述されたもの等のデジタルコンピュータを使用して分析される。典型的には、コンピュータは、検出ユニットからのデータの受信および記憶、ならびに収集されたデータの分析および報告のために、適切にプログラムされる。いくつかの実施形態において、カスタム設計ソフトウェアパッケージを使用して、検出ユニットから得られたデータを分析することができる。いくつかの実施形態において、データ分析は、情報処理システムおよび公的に入手可能なソフトウェアパッケージを使用して実行され得る。
本明細書において示されたいくつかの実施形態は、基板デバイスに基づく有機汚染物質のSERSスペクトルデータベースおよび分析ソフトウェアと組み合わせて、SERS活性を有すると共に現場での迅速な分離が可能な新たなサブミクロンレベルAu−NP@SiO2多孔質中空球活性基板の調製、携帯型ラマン分光器と組み合わせた対応するSERS活性基板デバイスの製造により、水試料中の異なる種類の有機汚染物質の現場での分離および高安定性試験を達成することができる。これは、自動比較を提供することができ、水中の有機汚染物質の、現場での迅速な定性的および半定量的分析が達成され得るように、試験結果の分析が完了され得る。
追加の実施形態
いくつかの実施形態において、ラマン分光器は、ラマン分光法により本発明の金属コロイドを検出および定量化するように設計された検出ユニットの一部であってもよい。また、表面増強ラマン分光法(SERS)、表面増強共鳴ラマン分光法(SERRS)およびコヒーレント反ストークスラマン分光法(CARS)のバリエーションが知られており、本実施形態に含まれる。
ラマン検出の限定されない例は、532ran波長での2倍周波数Nd:YAGレーザまたは365nm波長での2倍周波数Ti:サファイアレーザにより生成される励起ビームを含む。パルスレーザビームまたは連続レーザビームが使用されてもよい。励起ビームは、共焦点光学系および顕微鏡対物を通過し、流路および/またはフロースルーセル上に集光される。吸着された汚染物質または分析物からのラマン発光は、顕微鏡対物および共焦点光学系により収集され、スペクトル分離のために単色光分光器に結合される。共焦点光学系は、干渉フィルタ、バリアフィルタ、共焦点ピンホール、レンズ、およびバックグラウンド信号を低減するためのミラーの組合せを含む。共焦点光学系と共に、標準的な全視野光学系を使用することができる。ラマン発光信号は、信号の計数およびデジタル化のためにコンピュータと連結されたアバランシェフォトダイオードを含むラマン検出器により検出される。
ラマン検出ユニットの別の例は、単一光子計数モードで操作されるガリウムヒ素光電子増倍管(RCA Model C31034またはBurle Industries Model C3103402)を備えるSpex Model1403二重格子分光光度計である。励起源は、SpectraPhysics、Model166からの514.5nm線アルゴンイオンレーザ、およびクリプトンイオンレーザの647.1nm線(Innova70、Coherent)を含む。
代替の励起源は、337nmの窒素レーザ(Laser Science Inc.)および325nmのヘリウムカドミウムレーザ(Liconox)、発光ダイオード、Nd:YLFレーザ、ならびに/または様々なイオンレーザおよび/もしくは色素レーザを含む。励起ビームは、バンドパスフィルタ(Corion)によりスペクトル的に精製することができ、6×対物レンズ(Newport、Model L6X)を使用して、流路および/またはフロースルーセル上に集光することができる。対物レンズは、励起ビームおよび発光ラマン信号に対して直角構成を形成するようにホログラフィックビームスプリッタ(Kaiser Optical Systems,Inc.、Model HB647−26N18)を使用することにより、分析物を励起すると共にラマン信号を収集するために使用され得る。ホログラフィックノッチフィルタ(Kaiser Optical Systems,Inc.)を使用して、レイリー散乱放射を低減することができる。代替のラマン検出器は、赤色増強強化電荷結合素子(RE−ICCD)検出システム(Princeton Instruments)を装備したISA HR−320分光器を含む。フーリエ変換分光計(マイケルソン干渉計に基づく)、電荷注入デバイス、フォトダイオードアレイ、InGaAs検出器、電子増倍CCD、強化CCDおよび/またはフォトトランジスタアレイ等の、他の種類の検出器が使用されてもよい。
通常のラマン散乱、共鳴ラマン散乱、表面増強ラマン散乱、表面増強共鳴ラマン散乱、コヒーレント反ストークスラマン分光法(CARS)、誘導ラマン散乱、反転ラマン分光法、誘導利得ラマン分光法、ハイパーラマン散乱、分子光学レーザ試験機(MOLE)もしくはラマンマイクロプローブもしくはラマン顕微鏡法もしくは共焦点ラマン顕微分光法、3次元もしくは走査ラマン、ラマン飽和分光法、時間分解共鳴ラマン、ラマンデカップリング分光法、またはUVラマン顕微鏡法を含むがこれらに限定されない、当該技術分野において知られている任意の好適な形態または構成のラマン分光法または関連技術を、本明細書の方法における検出に使用することができる。
いくつかの実施形態において、ラマン分光器は、ラマン分光法によりナノ粒子を検出および定量化するように設計された検出ユニットの一部であってもよい。ラマン分光法を使用したラマン標識化分析物、例えばヌクレオチドの検出のための方法は、当該技術分野において知られている(例えば、米国特許第5,306,403号、米国特許第6,002,471号、および米国特許第6,174,677号を参照されたい)。表面増強ラマン分光法(SERS)、表面増強共鳴ラマン分光法(SERRS)およびコヒーレント反ストークスラマン分光法(CARS)のバリエーションが開示されている。
表面増強ラマン散乱または表面増強共鳴ラマン散乱を含むがこれらに限定されない、当該技術分野において知られている任意の好適な形態または構成のラマン分光法または関連技術を、本明細書に開示されるナノ粒子の検出に使用することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に示される粒子の実施形態は、サブミクロンサイズの中空シリカ球の内壁上に植え付けられた大量の金を有してもよい。いくつかの実施形態において、この構造は、SERS応答を改善するより多くの「ホットスポット」を生成し得る。
いくつかの実施形態において、ラマン粒子のシリカ球のサブミクロンサイズは、市販のシリカゲル粒子のサブミクロンサイズと同様であってもよく、これにより、2種類の粒子を均一に混合し、混合物を表面にわたり適切に分布させることがより容易となり得る。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるSERS活性基板は、SERS検出および/または試料分離の両方において優れた性能を発揮することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の実施形態の1つまたは複数は、単純な操作、迅速な試験、高い感度および安定性、ならびに広い用途のうちの1つまたは複数の利点を有し、現場での緊急分析のための新たな技術的手法を提供することにより、突然の水質汚染事故に使用することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の実施形態の1つまたは複数は、様々な環境モニタリングのレベルで適用可能とする試験技術の低コストの構成および応用、緊急時の利用、または水中の有機汚染物質の日常的モニタリングのうちの1つまたは複数の利点を有する。
いくつかの実施形態において、良好な増強効果または良好な安定性を有する既存のSERS活性基板デバイスと比較して、本明細書に示される実施形態は、複雑な試料の分離および試験において使用することができ、また試料中の異なる物質間のラマンスペクトル信号干渉の問題を回避および/または低減することができる。いくつかの実施形態において、TLC−SERSおよび他のそのような技術と比較して、本明細書に記載の実施形態は、安定なSERS試験信号を得る一方で、ゾル凝集度の制御の困難およびSERS信号の低い再現性、ならびにその他の好ましくない因子を回避することができる。いくつかの実施形態において、これは、異なる試験バッチからのデータの優れた比較を提供する。
「SERS活性材料」または「SERS活性粒子」という語句は、表面増強ラマン散乱効果を生成する材料または粒子を指す。SERS活性材料または粒子は、SERS活性材料またはSERS活性粒子の非存在下での分析物のみからのラマン信号と比較して、分析物−粒子複合体が光源により励起された時に分析物分子に特異的な表面増強ラマン信号を生成する。増強ラマン散乱効果は、ある特定の特別に調製されたSERS活性表面上に吸着しているラマン活性分析物分子からの増強ラマン信号を提供する。SERS活性表面は、(図1に示されるように)平面、不規則、または曲面であってもよい。典型的には、SERS活性表面は、金属表面である。ラマン信号の強度の増加は、いくつかのシステムにおいては、約10〜1014となり得る。SERS活性材料または粒子は、硬貨鋳造用金属(Au、Ag、Cu)、アルカリ金属(Li、Na、K)、Al、PdおよびPtを含む様々な金属を含む。
本明細書において使用される場合、「ラマン活性有機化合物」は、レーザによる励起に応答して独特のSERS痕跡を生成する有機分子を指す。いくつかの実施形態において、ラマン活性有機化合物は、多環式芳香族またはヘテロ芳香族化合物である。いくつかの実施形態において、ラマン活性有機化合物は、約300ダルトン未満の分子量を有する。いくつかの実施形態において、化合物は、汚染物質を含む。いくつかの実施形態において、汚染物質は、水中に見られるものである。
本開示は、本出願において記載される、様々な態様の例示として意図される特定の実施形態に関して限定されない。当業者に明らであるように、本開示の精神および範囲から逸脱せずに、多くの修正および変形を行うことができる。本明細書において列挙された方法および装置に加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法および装置が、上記説明から当業者に明らかである。そのような修正および変形は、添付の特許請求の範囲内に包含されることが意図される。本開示は、添付の特許請求の範囲の条件、およびそのような特許請求の範囲の対象となる均等物の全範囲によってのみ限定される。本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物または生体系に限定されず、当然ながら変動し得ることを理解されたい。また、本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態の説明のみを目的とし、限定を意図しないことを理解されたい。
例示的実施形態において、本明細書に記載の操作、プロセス等のいずれも、コンピュータ可読媒体上に記憶されるコンピュータ可読命令として実装され得る。コンピュータ可読命令は、携帯機器、ネットワーク構成要素、および/または任意の他のコンピュータデバイスのプロセッサにより実行され得る。
システムの側面でのハードウェアの実装形態とソフトウェアの実装形態との間には、ほとんど相違が残されていない。ハードウェアまたはソフトウェアの使用は、一般に(いつもそうではないが、ある状況ではハードウェアとソフトウェアの間の選択が重要になり得るという点で)コスト対効果のトレードオフを表す設計上の選択である。本明細書に記載された、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術をもたらすことができる様々な達成手段があり(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア)、好ましい達成手段は、プロセスおよび/またはシステムおよび/または他の技術が導入される状況によって異なる。例えば、実装者が速度と正確性が最も重要であると決定すると、実装者は主にハードウェアおよび/またはファームウェアの達成手段を選択することができる。フレキシビリティが最も重要なら、実装者は主にソフトウェアの実装形態を選択することができる。または、さらに別の代替案として、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアのなんらかの組合せを選択することができる。
前述の詳細な説明では、ブロック図、フローチャート、および/または例の使用によって、装置および/またはプロセスの様々な実施形態を説明してきた。そのようなブロック図、フローチャート、および/または例が1つまたは複数の機能および/または動作を含む限りにおいて、そのようなブロック図、フローチャート、または例の中のそれぞれの機能および/または動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質上それらの全ての組合せにより、個別におよび/または集合的に実装可能であることが、当業者には理解されるであろう。ある実施形態では、本明細書に記載された主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、または他の集積化方式によって実装することができる。しかし、本明細書で開示された実施形態のいくつかの態様が、全体においてまたは一部において、1つまたは複数のコンピュータ上で動作する1つまたは複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、1つまたは複数のプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、あるいは実質上それらの任意の組合せとして、等価に集積回路に実装することができることを、当業者は認識するであろうし、電気回路の設計ならびに/またはソフトウェアおよび/もしくはファームウェアのコーディングが、本開示に照らして十分当業者の技能の範囲内であることを、当業者は認識するであろう。さらに、本明細書に記載された主題のメカニズムを様々な形式のプログラム製品として配布することができることを、当業者は理解するであろうし、本明細書に記載された主題の例示的な実施形態が、実際に配布を実行するために使用される信号伝達媒体の特定のタイプにかかわらず適用されることを、当業者は理解するであろう。信号伝達媒体の例には、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、コンピュータメモリ、などの記録可能なタイプの媒体、ならびに、デジタル通信媒体および/またはアナログ通信媒体(例えば、光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、無線通信リンクなど)の通信タイプの媒体が含まれるが、それらには限定されない。
本明細書で説明したやり方で装置および/またはプロセスを記載し、その後そのように記載された装置および/またはプロセスを、データ処理システムに統合するためにエンジニアリング方式を使用することは、当技術分野で一般的であることを当業者は認識するであろう。すなわち、本明細書に記載された装置および/またはプロセスの少なくとも一部を、妥当な数の実験によってデータ処理システムに統合することができる。通常のデータ処理システムは、一般に、システムユニットハウジング、ビデオディスプレイ装置、揮発性メモリおよび不揮発性メモリなどのメモリ、マイクロプロセッサおよびデジタル信号プロセッサなどのプロセッサ、オペレーティングシステムなどの計算実体、ドライバ、グラフィカルユーザインタフェース、およびアプリケーションプログラムのうちの1つもしくは複数、タッチパッドもしくはスクリーンなどの1つもしくは複数の相互作用装置、ならびに/またはフィードバックループおよびコントロールモータを含むコントロールシステム(例えば、位置検知用および/もしくは速度検知用フィードバック、コンポーネントの移動用および/もしくは数量の調整用コントロールモータ)を含むことを、当業者は理解するであろう。通常のデータ処理システムは、データコンピューティング/通信システムおよび/またはネットワークコンピューティング/通信システムの中に通常見られるコンポーネントなどの、市販の適切なコンポーネントを利用して実装することができる。
本明細書に記載された主題は、様々なコンポーネントをしばしば例示しており、これらのコンポーネントは、他の様々なコンポーネントに包含されるか、または他の様々なコンポーネントに接続される。そのように図示されたアーキテクチャは、単に例にすぎず、実際には、同じ機能を実現する多くの他のアーキテクチャが実装可能であることが理解されよう。概念的な意味で、同じ機能を実現するコンポーネントの任意の構成は、所望の機能が実現されるように効果的に「関連付け」される。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた、本明細書における任意の2つのコンポーネントは、アーキテクチャまたは中間のコンポーネントにかかわらず、所望の機能が実現されるように、お互いに「関連付け」されていると見ることができる。同様に、そのように関連付けされた任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に接続」または「動作可能に結合」されていると見なすこともでき、そのように関連付け可能な任意の2つのコンポーネントは、所望の機能を実現するために、互いに「動作可能に結合できる」と見なすこともできる。動作可能に結合できる場合の具体例には、物理的にかみ合わせ可能な、および/もしくは物理的に相互作用するコンポーネント、ならびに/またはワイヤレスに相互作用可能な、および/もしくはワイヤレスに相互作用するコンポーネント、ならびに/または論理的に相互作用する、および/もしくは論理的に相互作用可能なコンポーネントが含まれるが、それらに限定されない。
SERS粒子の調製方法
本実施例は、SERS粒子を作製する1つの手法を概説する。300nmの平均粒径を有する球状ポリスチレン粒子群から開始する。次いで、100mgの球状ポリスチレン粒子を0.5mMの金種粒子コロイドに添加し、静電吸着により1時間金種粒子を吸着させ、金ナノ粒子を形成した。次いで、金ナノ粒子を2mLのポリピロリドンでコーティングし、コーティングされた金ナノ粒子を形成する。2時間後、500μLのテトラエトキシシランを金ナノ粒子懸濁液に添加し、次いで処理してメソ多孔質構造を形成する。次いで、エタノールを添加して、ポリピロリドンコーティングを溶解させる。次いで、溶解性材料を除去し、多孔質SiO多孔質中空シェル(平均径約320nm)内の金ナノ粒子(平均径約20nm)を得る。
図4は、SERS活性粒子の上記実施例から得られた実施形態のSEM画像を示す。
SERS粒子の作製方法
本実施例は、SERS粒子を作製する1つの方法を概説する。中空球状SiO粒子から開始する。次いで、中空球状SiO粒子を金種粒子と組み合わせ、金種粒子を中空球状SiO粒子内に通過させる。金種粒子は、SiO粒子の内部表面と結合する。次いで、金イオン溶液の存在下でin situ触媒還元技術を使用することにより、金ナノ粒子を内部表面上で成長させる。これにより、SERS粒子を調製することができる。
SERS粒子の使用方法
本実施例は、表面増強ラマンスペクトルを得る1つの手法を概説する。まず、その含有物を決定したい試料を得る。試料は、任意選択で精製されてもよい。次いで、試料を、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入された金ナノ粒子を有するラマン活性粒子群と組み合わせる。次いで、組み合わせた混合物に対して表面増強ラマン分光法を行うが、これは表面増強ラマンスペクトルを提供する。次いで、実験からのスペクトルを、既知の成分を含む試料からのスペクトルと比較し、他の試料からの成分のいずれかが試験試料中にも存在するか否かを決定する。あるいは、ラマン活性粒子と接触する前に、試料は精製されない、または少なくとも別個にTLC処理されない。
水試料の試験方法
本実施例は、現地で水試料を試験する方法を概説する。まず、現地で水試料を得る。次いで、まだ現地にいる間に、水試料と、球状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入された金ナノ粒子を含むラマン活性粒子とを組み合わせることにより、混合物を形成する。まだ現地にいる間に、混合物に対して表面増強ラマン分光法を行い、試料スペクトルを得る。
この方法は、球状多孔質中空外皮により少なくとも部分的に封入された金ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第2のラマン活性粒子と混合された、1種または複数の有機化合物の代表的スペクトルを提供することと、試料スペクトルおよび代表的スペクトルを比較して、水試料中に1種または複数の有機化合物が存在するか否かを決定することとをさらに含んでもよい。
SERS基板(または組成物)の作製方法
本実施例は、増強ラマン信号と迅速な分離の両方を提供することができるSERS組成物を作製する方法を概説する。2wt%カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液を溶媒として使用して、Au−NP@SiO2(平均粒径:約320nm)を、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子(平均粒径:約300nm)と、均一に、および1:2の比率で混合することから開始することができる。次いで、混合物をガラスプレートに加え、試料を加えることができるSERS基板を形成する。
SERS基板(または組成物)の使用方法
本実施例は、増強ラマン信号と迅速な分離の両方を提供するために、実施例5からの作製物をどのように使用することができるかを示す。
実施例5の作製物に液体試料を適用する。TLCグレードシリカ粒子は、試料中の各種成分の分離を補助すると同時に、各種成分とAu−NP@SiO2活性材料との相互作用を補助する。その組合せを考慮すると、ガラスプレート組成物上の組成物の使用により、SERSスペクトルおよび迅速な分離が達成される。
SERS基板(または組成物)の使用方法
本実施例は、増強ラマン信号と迅速な分離の両方を提供するために、実施例5からの作製物をどのように使用することができるかを示す。
実施例5の作製物に汚染水試料を適用した。試料は、実施例5からの作製物上で分離され、分離スポットのそれぞれを、SERSにより分析した。
プレート上の4つの分離スポットのSERSスペクトルを、図5A〜5Dに示す。図5Fは、検査した分離スポット、およびSERSデータ収集のための一般的配置を示す。スポットのそれぞれからのSERSスペクトルをSERSスペクトルライブラリ(例えば、図6A〜6Pを参照されたい)と比較して、図5A、5B、5C、5Dと、それぞれ図6F、6C、6D、および6Aとの間で良好な一致が見られたが、これらはそれぞれ、クロロベンゼン、アニリン、ベンジジンおよびピロカテコールのSERSスペクトルに対応する。したがって、混合水試料は、クロロベンゼン、アニリン、ベンジジンおよびピロカテコールを含有するものとして特定された。
本組成物および方法の分解能をさらに実証するために、汚染水試料のSERSスペクトルを、実施例5のSERS活性ナノ粒子組成物を用いないが従来のSERS粒子(沸騰条件下での1wt%クエン酸ナトリウムによる0.02wt%塩化金酸の化学還元により得られた金コロイド;金コロイドは、約70nmの平均径を有する球状金ナノ粒子を含有していた)を用いた場合でも測定したが、その結果を図5Eに示す。図5Eにおけるデータから明らかなように、(実施例5からの作製物を使用するのではなく)従来の球状金ナノ粒子を使用してSERSを行うと、ライブラリ内のいずれのSERSスペクトルとも一致しない結果が得られた。したがって、開発されたSERS活性ナノ粒子なしでは、どの汚染物質が試料中に含有されるかを特定することが困難となり得る。
SERSデータベースの構築方法
本実施例は、携帯型SERSデータベースをどのように構築することができるかを概説する。携帯型ラマン分光機器および本明細書に開示されるナノ粒子を使用して、ベンゼン、多環式芳香族炭化水素、およびアゾ染料を含む対象となる各種有機汚染物質と混合した水を試験することができる。これらの有機汚染物質のSERS分析を、異なる汚染物質濃度で繰り返し、各試料および/または濃度に対してSERSスペクトルを測定することができる。これにより、代表的な水中有機汚染物質の定性的および半定量的SERSスペクトルのライブラリが生成される。次いで、対応する数学モデルを確立することができる。次いで、これらのデータおよび数学モデルを使用した分析ソフトウェアを作成することができ、これを完全な現場試験および水中の有機汚染物質の分析に使用することができる。
いくつかの実施形態において、ウェーブレット解析等の信号処理技術に基づいてモデルを確立することができ、モデルおよび市販のラマン分光器のソフトウェアキットに基づいてソフトウェアを構築することができる。いくつかの実施形態において、モデルおよびソフトウェアを使用して、SERSスペクトルにおけるピークの量、位置および高さ(または積分面積)が決定され、試料中の化合物の種および濃度の知的な決定のために、試料の検出スペクトルとSERSデータベース内のスペクトルとの間でこれらのパラメータが照合される。
SERSデータベースの構築方法
SERSスペクトルのライブラリの一例を、図6A〜6Pに示す。図6A〜6Pは、図のそれぞれにおいて特定された化合物の様々なSERSスペクトルを示す。スペクトルはそれぞれ、(各パネルにおいて)示された化学物質を水と組み合わせて混合物を形成し、その混合物を(実施例1からの)金SERS活性粒子に添加し、次いで最終混合物に対して表面増強ラマン分光法を実行して、図6A〜6Pに示されるスペクトルを得ることにより得られた。
本明細書における実質的に全ての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(例えば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(例えば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。例えば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュグループに関して説明される場合、本開示がまたマーカッシュグループの任意の個々の要素または要素のサブグループに関しても説明されることが、当業者には理解されよう。
当業者に理解されるように、ありとあらゆる目的において、例えば文章による説明の提供に関して、本明細書において開示された全ての範囲は、そのありとあらゆる可能な部分範囲および部分範囲の組合せをも包含する。任意の列挙された範囲は、少なくとも等価な2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1等に分割された同じ範囲についても十分に説明するものであり有効であることが、容易に理解され得る。限定されない例として、本明細書において議論される各範囲は、下限側の3分の1、中間の3分の1、および上限側の3分の1等に容易に分割され得る。同じく当業者に理解されるように、「〜まで」、「少なくとも」等の用語は全て、挙げられた数を含み、後に上述のような部分範囲に分割され得る範囲を指す。最後に、当業者に理解されるように、範囲は、個々の要素のそれぞれを含む。したがって、例えば、1〜3個のセルを有する群は、1個、2個または3個のセルを有する群を指す。同様に、例えば、1〜5個のセルを有する群は、1個、2個、3個、4個または5個のセルを有する群を指す。
上記から、本明細書において本開示の様々な実施形態が例示を目的として説明されていること、ならびに本開示の範囲および精神から逸脱せずに様々な修正を行うことができることが理解されよう。したがって、本明細書において開示された様々な実施形態は、限定を意図せず、真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲により示される。

Claims (9)

  1. 水中の有機化合物の存在を試験する方法であって、
    状多孔質中空外皮内に少なくとも部分的に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第1のラマン活性粒子と、薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子との混合物に水試料を適用することと、
    ラマン活性粒子を使用して、前記水試料に対して表面増強ラマン分光法を実行し、それにより試料スペクトルを得ることと、
    球状多孔質中空外皮により少なくとも部分的に封入されたSERS活性ナノ粒子を含む、少なくとも1つの第2のラマン活性粒子と混合された、1種または複数の有機化合物の代表的スペクトルを提供することと、
    前記水試料中に1種または複数の有機化合物が存在するか否かを決定するために、前記試料スペクトルおよび前記代表的スペクトルを比較することと
    を含む方法。
  2. 前記有機化合物が、薬物、染料、生体分子、またはそれらの混合物を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記水試料中約0.1ppmの置換芳香族汚染物質を検出することができる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記比較することが、コンピュータ上で実行される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記代表的スペクトルが、コンピュータ可読媒体上に記憶される、請求項1に記載の方法。
  6. SERS活性組成物を調製する方法であって、
    球状ポリスチレン粒子を用意することと、
    SERS活性材料を、静電吸着により球状ポリスチレン粒子の表面上に吸着させ、SERS活性ナノ粒子を形成することと、
    前記SERS活性ナノ粒子を溶解性材料でコーティングし、コーティングされたSERS活性ナノ粒子を形成することと、
    前記コーティングされたSERS活性ナノ粒子を処理して、メソ多孔質構造を形成することと、
    溶媒を添加して、溶解性材料を溶解および除去し、多孔質SiO多孔質中空シェル内のSERS活性ナノ粒子を得て、それによりラマン活性粒子を調製することと
    前記ラマン活性粒子と薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子とを混合して、SERS活性組成物を調製することと
    を含む方法。
  7. 前記溶解性材料が、ポリピロリドンを含み、前記溶媒が、エタノールを含む、請求項6に記載の方法。
  8. SERS活性組成物を調製する方法であって、
    中空球状SiO粒子を用意することと、
    SERS活性種粒子が前記中空球状SiO粒子内に通過し、前記SiO粒子の内部表面と結合するように、前記中空球状SiO粒子をSERS活性種粒子と組み合わせることと、
    SERS活性ナノ粒子を前記内部表面上で成長させ、それによりラマン活性粒子を調製することと
    前記ラマン活性粒子と薄層クロマトグラフィーグレードシリカゲル粒子とを混合して、SERS活性組成物を調製することと
    を含む方法。
  9. in situ触媒還元技術を実行することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
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