JP5852142B2 - 飛行時間型質量分析計での飛行時間ドリフトの補正 - Google Patents

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Description

[0001]本開示は、飛行時間型質量分析計での飛行時間ドリフトの補正に関する。
[0002]質量分析法(MS)は、試料や分子の元素組成を確定するための、又はペプチド及び他の化合物の様な分子の化学構造を解明するための、分析技法である。質量分析法は、概して、化合物をイオン化して荷電分子又は分子フラグメントを生成し、次いでそれらの質量対電荷比(m/z)を測定することを含んでいる。典型的なMS処理手順では、質量分析計へ積載された試料は気化作用を受け、すると試料の成分がイオン化して荷電粒子(イオン)を形成する。イオンは、典型的には、電界によって加速され、電磁界を通過してゆく際のイオンの運動の詳細に基づいて粒子の質量対電荷比(m/z)が算定される。イオンは、質量分析器によって、各々の質量対電荷比(m/z)に従って選別され、検出器によって、指示薬量の値を測定し存在しているそれぞれのイオンの存在度を計算するためのデータを提供するために検出される。それぞれのイオンの計算質量は、質量分析計の作動中、様々な要因により変化又はドリフトすることがある。
[0003]可変質量を扱うのに使用される1つの手法(「ロックマス」(Lock Mass)」は、既知の質量を有する1つ又はそれ以上の既知の化学物質を分析対象の試料へ添加することを伴う。この化学物質の導入は、次いで、既知の質量に係るスペクトルピークを生成するので、これらのスペクトルピークを使用してそれぞれの質量スペクトルを個々に質量較正できるようになる。しかし、添加化学物質は、分析下の試料に干渉しないように低量が供給されるので、スペクトルピークについての質量精度に劣ることで、統計学的ばらつきによる粗悪な質量較正がもたらされる可能性がある。少数のロックマスの使用は、ロックマス由来の質量のばらつきを他の全ての質量へ転移させかねない。単一ロックマスの場合には、ロックマスは質量のばらつきを示さない。これは、スペクトル内の他の全ての質量をより可変にしてしまう。
[0004]更に、幾つかの既知の技法で使用されている背景検量体は、大抵は、イオン化容量が著しく小さくならないように、希釈背景である。この低い濃度は、個々のスペクトルに関し統計的に劣ったドリフト推定を助長する可能性がある。
[0005]この方法は、更に、スペクトル内にロックマスを発見することを伴っており、少量のロックマス検量体が導入されるので、ロックマスは同定するのが難しく、特に、豊富なスペクトルでは、他の干渉スペクトルピークがロックマスピークの近くに在るため同定が難しくなろう。これは、万一間違ったスペクトルピークがロックマスピークとして選択されたなら重大な誤差が生じるという潜在性を持ち込む。更に、この手法は、ユーザーが検量体の厳密な質量を指定することを要件とし、分析全体を通して様々な度合いで持続していることの多い潜在的により高い強度の背景イオンを無視している。
[0006]飛行時間型質量分析計(TOF−MS)は、イオンを(例えば、電界を使用して)飛行経路に沿って加速し、イオンの飛行時間を測定し、飛行時間の関係式を質量の関数として使用することによってイオンの質量を確定することで、イオンの質量を確定するのに使用することができる。試験環境の変化のせいで飛行時間ドリフトが起こることがあり、するとその結果、同じ質量又は同じイオンについて異なった飛行時間測定値がもたらされる。飛行時間はイオンの質量を計算するのに使用されるので、所与の質量のイオンについて測定飛行時間における変化は、当該イオンの質量の測定の精度低下を生じさせる。
[0007]本開示の1つの態様は、質量分析計での飛行時間ドリフトを補正する方法において、スペクトル中にイオンの質量スペクトルピークを同定する段階と、スペクトルをまたいで実質的に同じ質量を有するイオンを検出する段階と、検出されたイオンの飛行時間ドリフトを確定する段階と、補正係数を各飛行時間にそれぞれ適用することによってスペクトル中のイオン全ての飛行時間ドリフトを補正する段階と、による方法を提供している。
[0008]幾つかの実施形では、スペクトルをまたいでの実質的に同じ質量を有するイオンの検出は、それぞれの同定された質量スペクトルピークの飛行時間について統計学的信頼区間を算定する段階を含んでいてもよい。重なり合う信頼区間を有する質量ピークには、同じ質量クラスターが割り当てられることになる。信頼区間は、質量スペクトルピークのハーフハイトでの期待全幅に比例し、質量ピークに含まれているイオンの推定数の平方根に反比例していよう。次いで、様々な質量クラスターを使ってドリフトが推定される。質量ピークをひとまとめに質量クラスターへグループ分けすることは、後の処理段階にとって有用であろう。
[0009]幾つかの実施形では、スペクトルをまたいでの実質的に同じ質量を有するイオンの検出は、第1イオン及び第2イオンに対応する第1スペクトルピーク及び第2スペクトルピークを同定する段階と、各スペクトルピークの第1飛行時間と第2飛行時間を確定する段階と、を含んでいてもよい。スペクトルピークについて内側閾値を割り当て、第1イオン及び第2イオンにはそれら各々の飛行時間の絶対差が内側閾値より小さい場合には同じ質量が割り当てられるようにしてもよい。
[0010]同様の様式で、スペクトルピークについて外側閾値を割り当ててもよく、そうすると、外側閾値より小さく内側閾値より大きい飛行時間の絶対差を有するイオンはどれも、何れの飛行時間ドリフト計算及び/又は補正からも除外される。外側閾値は、強い干渉を有するイオンがドリフト補正に関与するのを防ぐ。
[0011]飛行時間(TOF)ドリフトの排除は、質量精度改善をもたらすことであろう。ドリフト補正は、必ずしも、検量体の連続注入を必要としない。TOFドリフト補正は、自然に起こる背景イオンを活用することができる。また一方、背景検量体が注入される場合には、TOFドリフト補正は検量体のイオンを使用してもよい。また、多くのイオンを使用することができるので、TOFドリフト補正はイオンの何れの統計学的TOFばらつきも過剰補正することはないであろう。
[0012]本開示の1つ又はそれ以上の実施形の詳細は、添付図面及び以下の説明の中に示されている。他の態様、特徴、及び利点は、説明及び図面から、また特許請求の範囲から、明らかとなろう。
[0017]様々な図面中の同様の符号は同様の要素を指し示している。
[0013]或る例示としての飛行時間型質量分析計(TOF−MS)システムの概略図である。 [0014]TOF−MSでの飛行時間ドリフトを補正するための例示としての動作配列を提供している。 [0015]例示としてのスペクトル中の質量スペクトルピークのグラフ図を提供している。 [0016]飛行時間TOFドリフトを補正するにあたり2つのイオンが同じ質量を有しているかどうかを判定するための例示としての動作配列の概略図である。 [0016]飛行時間TOFドリフトを補正するにあたり2つのイオンが同じ質量を有しているかどうかを判定するための例示としての動作配列の概略図である。
[0018]図1を参照すると、飛行時間型(TOF)質量分析計(MS)100では、イオン10の質量Mは、(単数又は複数の)イオン10を(例えば、電界を使用して)飛行経路に沿って加速し、イオン10の飛行時間Tを測定し、飛行時間Tの関係式を質量Mの関数(例えば、質量較正方程式)として使用することによってイオン10の質量Mを確定することで、確定することができる。例えば、それぞれのイオン10の飛行時間Tは次の方程式、即ち、
Figure 0005852142
を使用して確定することができ、ここに、dはイオン10の飛行経路長さ、Mはイオン10の質量、zはイオン10の電荷、Uはイオン10を加速するのに使用される電位差(電圧)である。イオン10を既知の電界の強さUで加速すると、その結果、それぞれのイオン10は、同じ電荷zを有する何れかの他のイオン10と同じ運動エネルギーを有することになる。イオン10の速度はその質量対電荷比(m/z)に依存するので、その後イオン10が飛行経路に沿って進み検出器130に到達するのにかかる時間(即ち、飛行時間T)が測定できる。重いイオン10は軽いイオン10より相対的に遅く相対的に長い飛行時間Tを進む。
[0019]図1は、TOF分析器120(例えば、平面多重反射式TOF(M−TOF)分析器)及び検出器130と連通しているイオン源組立体110(例えば、移動イオン光学素子及び直交加速器を有する蓄積式イオン源)を含む或る例示としての飛行時間型質量分析計(TOF−MS)システム100の概略図を提供している。イオン源組立体110は、イオン10(例えば、イオンのパケット)を、飛行経路及び対応する飛行経路長さdを有するTOF分析器120を通して検出器130の中へと加速する。
[0020]TOFドリフト(ひいては質量ドリフト)は、TOF−MS100(例えば、飛行管)の構成要素の熱膨張及び収縮やパワー供給のばらつきの様な様々な環境要因によって持ち込まれることがある。これらの要因は、捕捉プロセスの開始時に初期質量M及び飛行時間Tを有していたイオン10が、その後、捕捉プロセスの終了時に異なった飛行時間T=T+Eを有するという結果を生じさせ、ここに、Eは、例えば、環境要因の変化に起因する誤差時間又はドリフト時間である。第2飛行時間Tでは、確定される第2質量Mは、イオン10の実際の質量Mが変化していないから第1質量Mと等しくなるというのではなく、(例えば、飛行管又はTOF分析器120の熱膨張のせいで)捕捉プロセス中の第1質量Mとは異なる結果になる。
[0021]幾つかの実施形では、TOFドリフトは、スペクトル内のイオン10のTOFに一律にバイアスを掛ける。例えば、TOFドリフトは、イオン10のTOFを係数Dでスケールする。このドリフトを検出し、イオン10のTOFを補正係数C=1/Dでスケールすることによって、イオン10のTOFを、第1スペクトルについてのイオン10のTOF(ひいては確定される質量M)が、その後のスペクトルと同じスケールになるように補正することができる。
[0022]TOFドリフトは、スペクトルN中に遭遇される質量Mを、その後のスペクトルN中では極僅かにシフトさせるかもしれない。スペクトルNをまたいで同じ質量Mを有するイオン10を検出することによって、TOFドリフトの量を確定し、補正することができる。
[0023]図2は、TOF−MS100での飛行時間ドリフトを補正するための例示としての動作配列200を提供している。動作は、少なくとも1つのスペクトルN中にイオン10の質量スペクトルピークP(例えば、図3を参照)を同定する段階202を含んでいる。動作は、更に、複数のスペクトルNをまたいで実質的に同じ質量Mを有するイオン10を検出する段階204と、検出されたイオン10の飛行時間ドリフトEを確定する段階206と、補正係数Cを各飛行時間Tにそれぞれ適用することによって、検出されたイオン10の飛行時間ドリフトEを補正する段階208と、を含んでいる。
[0024]図4は、TOFドリフトEの補正にあたり、2つのイオン10が同じ質量Mを有しているかどうかを判定するための例示としての動作配列400を提供している。動作は、少なくとも2つの異なったスペクトルN中にイオン10の質量スペクトルピークPを同定する段階402と、それぞれの同定された質量スペクトルピークPをガウス分布として表す段階404と、を含んでいる。ガウス分布は、3次以上では全てキュミュラントがゼロとなる絶対連続確率分布である。ガウス分布は、次の方程式、即ち、
Figure 0005852142
によって表すことができ、ここに、μとσは分布の平均と分散である。μ=0でσ=1のガウス分布を標準正規分布と呼ぶ。動作は、更に、各質量スペクトルピークPについて、それぞれ、飛行時間(TOF)、幅、及び強度を確定する段階406と、イオン10の真のTOF Tについて信頼レベルを割り当てる段階408と、を含んでいる。重なり合う信頼レベルについては、動作は、同じ質量Mを各質量スペクトルピークP及び対応するイオン10に割り当てる段階410を含んでいる。信頼レベルは、ガウス分布の平均からの偏差に比例していよう。例えば、ピーク又は平均の1つの標準偏差内の質量スペクトルピークPは、2つの標準偏差値内の質量スペクトルピークPより高い信頼レベルを有する。
[0025]図5は、TOFドリフトEの補正にあたり、2つのイオン10が同じ質量Mを有しているかどうかを判定するための例示としての動作配列500を提供している。動作は、第1スペクトルピークPと第2スペクトルピークP(例えば図3を参照)を同定する段階502と、スペクトルピークP及びスペクトルピークP各々の第1TOF Tと第2TOF Tを確定する段階504と、を含んでいる。動作は、スペクトルピークP、Pについて内側閾値I及び外側閾値Oを定義する段階506を含んでいる。動作は、更に、第1飛行時間Tと第2飛行時間Tが互いの内側閾値内にある(例えば、abs(T−T)<I)場合には、第1スペクトルピークPと第2スペクトルピークPに同じ質量Mを割り当てる段階508を含んでいる。外側閾値Oは、干渉を除くのに使用することができる。例えば、どちらかのスペクトルN中にabs(T−T)<O又はabs(T−T)<Oになるような対応するTOF Tを有する第3イオン10が存在する場合には、動作は、第3イオン10をTOFドリフト補正から除外する段階310を含んでいてもよい。
[0026]幾つかの実施形では、TOFドリフトを補正するための動作は、干渉又は精度不良を有するイオン10を選択する段階と、それらのイオン10をドリフト補正計算から排除する段階と、を含んでいる。例えば、動作は、N個の最も高いイオン10として適格なイオン対を選択する段階と、関連付けられるTOF測定で相対的により多くのノイズを有する相対的に低い強度のイオン10を除外する段階と、を含んでいてもよい。動作は、それぞれのイオン対について推定TOFドリフトEを確定する段階と、この推定値のセット中の他の推定TOFドリフトEと著しく異なった推定TOFドリフトE(例えば異常値)を排除する段階と、を含んでいてもよい。例えば、動作は、1つの標準偏差又は1つの平均推定絶対偏差の外の推定TOFドリフトEを、推定TOFドリフトEのセットの平均又は平均値推定TOFドリフトEから排除する段階を含んでいてもよい。動作は、更に、最終的なTOFドリフト推定の確定(例えば、TOFドリフトの数学的平均値又は中央値を確定することによる)に向けて残りの推定TOFドリフトを組み合わせる段階を含んでいる。
[0027]TOF−MS100内に履歴質量スペクトルデータを維持することができる。より大きい強度又は持続性を有するイオン10が、対応するスペクトルデータの捕捉及び(例えばメモリへの)格納のために履歴データとして選択される。新しいスペクトル内のイオン10についてTOFドリフトを補正するときに、履歴スペクトルデータと新たに捕捉されたスペクトルデータの間で整合が判定されることになる。整合する履歴スペクトルのデータを使用してドリフト補正勾配が計算され、それが新たなスペクトルに適用されることになる。履歴スペクトルデータ中の第1イオン10aと新たなスペクトル中の第2イオン10bの間で、TOF及び/又は強度の差が確定される。確定されたTOF及び/又は強度の差が閾値内であるとき、第1イオン10aと第2イオン10bの間の整合が存在する。また、新たに捕捉されたスペクトルからのイオン10が、履歴スペクトルへの追加のために選択されてもよい(例えば、整合イオン10)。一定期間見られないイオン10は時効となり履歴スペクトルデータから消える。
[0028]幾つかの実施形では、TOF−MS100は、TOFドリフト補正にあたり、TOFドリフト補正についてユーザーが特定のイオン質量を指定又は選択すること無しに、イオン10を同定する。ユーザーは、どのイオン質量をTOFドリフト補正に使用するかを制限するための選択基準を指定してもよい。質量範囲及び/又は強度の制限は、一部の特定のイオン10がドリフト補正のために使用されることを除外するのに使用することができる。
[0029]ドリフト補正のために選択されたイオン10は動的に更新されてゆき、而して、非背景イオン10を使用する(単数又は複数の)TOFドリフト補正ルーチンの実行が可能になる。TOFドリフト補正ルーチンにイオン10を使用するための要件には、多数の隣接するスペクトルの中でイオン10に遭遇することが含まれよう。クロマトグラフィーのピークからのイオン10を更にこの目的に使用することもできる。クロマトグラフィーのピークが完全に溶離してしまうと、ドリフト補正アルゴリズム又はルーチンは別のイオン10を使用することになる。
[0030]TOFドリフト補正ルーチンは、複数の試料に亘って拡張することができる。複数の試料が背景イオン10の類似セットを有する場合には、背景イオン10は同定でき、試料は単一のマスター試料と同じTOFスケール(ひいては質量較正)を使用するように補正することができる。また、TOFドリフト補正ルーチンを介しての質量較正は、複数の試料に亘って実行することができる。
[0031]飽和イオンピークは、ドリフト補正には不向きであろう。これらのイオンは、飽和によるピーク歪みのせいで予測不能なTOFを有することになりかねない。これはドリフト補正係数に誤差が持ち込まれる原因となり得る。幾つかの実施形では、これらの飽和イオンピークはドリフト補正アルゴリズムに無視されることになり、その結果、より質の高い補正がもたらされよう。
[0032]低レベルイオンピークは、ドリフト補正には不向きであろう。これらのイオンは、個々のイオンの測定値を殆ど表さないので、大きなばらつきのあるTOFを有することになりかねない。幾つかの実施形では、低レベルイオンピークはドリフト補正に無視されることになる。更に、低レベルイオンピークのみから成るスペクトルは、ドリフト補正アルゴリズムを非アクティブにさせる。これにより、補正されるよりも大きい誤差が持ち込まれることが回避されよう。
[0033]ここに記載されているシステム及び技法の様々な実施形は、デジタル電子回路構成、集積回路構成、特定設計ASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組合せ、に実現することができる。これらの様々な実施形は、特殊目的又は汎用のプロセッサであって、データ及び命令を受信するように、またデータ及び命令を送信するように、連結されている少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサと、ストレージシステムと、少なくとも1つの入力デバイスと、少なくとも1つの出力デバイスと、を含んでいるプログラム可能なシステム上で実行可能及び/又は翻訳可能な1つ又はそれ以上のコンピュータプログラムでの実施形を含む。
[0034]これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はソフトウェアコードとしても知られている)は、プログラム可能なプロセッサのための機械命令を含んでおり、高級手続き型及び/又はオブジェクト指向型プログラミング言語に、及び/又はアセンブリ/機械言語に、実装されてもよい。ここでの使用に際し、「機械可読媒体」、「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械命令を機械可読信号として受信する機械可読媒体を含め、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサへ提供するのに使用される何れのコンピュータプログラム製品、装置、及び/又はデバイス(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理デバイス(PLD))をも指す。「機械可読信号」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサへ提供するのに使用される何れの信号をも指す。
[0035]ユーザーとの対話を提供するために、ここに記載のシステム及び技法は、情報をユーザーへ表示するためのディスプレイデバイス(例えば、CRT(ブラウン管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザーが入力をコンピュータへ提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)と、を有するコンピュータ上に実装することができる。ユーザーとの対話を提供するのに他の種類のデバイスを使用することもでき、例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、何らかの形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよいし、またユーザーからの入力は、音響入力、発話入力、又は触覚入力を含む何れの形態で受信されてもよい。
[0036]ここに記載のシステム及び技法は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバとして)を含んでいるコンピューティングシステム、又はミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーションサーバ)を含んでいるコンピューティングシステム、又はフロントエンド構成要素(例えば、グラフィックユーザーインターフェースを有するクライアントコンピュータ、又はユーザーがここに記載のシステム及び技法の実施形と対話できるようにするウェブブラウザ)を含んでいるコンピューティングシステム、又はその様なバックエンド、ミドルウェア、又はフロントエンドの構成要素の何らかの組合せを含んでいるコンピューティングシステム、に実装することができる。システムの構成要素は、何らかの形態又は何らかの媒体のデジタルデータコミュニケーション(例えば、コミュニケーションネットワーク)によって相互接続されていてもよい。コミュニケーションネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、及びインターネットが含まれる。
[0037]コンピューティングシステムは、クライアントとサーバを含んでいよう。クライアントとサーバは、概して互いから遠隔にあり、典型的にはコミュニケーションネットワークを通じて対話している。クライアントとサーバの関係は、各々のコンピュータ上で実行していて互いにクライアント−サーバ関係を有しているコンピュータプログラムに基づいて発生する。
[0038]本明細書に記載の主題及び機能的動作の実施形は、デジタル電子回路構成に、又は本明細書に開示されている構造並びにそれらの構造的等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、又はハードウェアに、又はそれらの1つ又はそれ以上から成る組合せに、実装することができる。本明細書に記載されている主題の実施形は、1つ又はそれ以上のプログラム製品として、即ち、データ処理装置による実行のために又はデータ処理装置の動作を制御するようにコンピュータ可読媒体上にエンコードされているコンピュータプログラム命令の1つ又はそれ以上のモジュールとして、実装することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージデバイス、機械可読ストレージ基板、メモリデバイス、機械可読伝搬信号を実効化する組成物、又はそれらの1つ又はそれ以上から成る組合せであってもよい。「データ処理装置」という用語は、一例としてプログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ又はコンピュータを含め、データを処理するためのあらゆる装置、デバイス、及び機械を網羅する。装置は、ハードウェアに加え、問題のコンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はそれらの1つ又はそれ以上から成る組合せ、を構成しているコードを含んでいてもよい。伝播信号は、適した受信側装置への送信に向けて情報をエンコードするために生成されている人工的に生成された信号、例えば、機械生成の電気信号、光信号、又は電磁信号である。
[0039]コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られている)は、コンパイル又は翻訳された言語を含む何れの形態のプログラミング言語で書かれていてもよく、また、独立型プログラムとしての形態、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、又はコンピューティング環境での使用に適した他のユニットとしての形態、を含む何れの形態に配備されていてもよい。コンピュータプログラムは、必ずしも、ファイルシステム中のファイルに対応しているわけではない。プログラムは、ファイルの他のプログラム又はデータを保持している部分に格納されていてもよいし(例えば、マークアップ言語文書に格納されている1つ又はそれ以上のスクリプト)、又は問題のプログラム専用の単一ファイルに格納されていてもよいし、又は複数の連係ファイルに格納されていてもよい(例えば、1つ又はそれ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの部分、を格納している複数ファイル)。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるように配備されていてもよいし、又は1つの現場に設置されているか又は複数の現場をまたいで分散されていて通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータ上で実行されるように配備されていてもよい。
[0040]本明細書に記載のプロセス及び論理フローは、1つ又はそれ以上のコンピュータプログラムを実行して入力データに対する動作及び出力の生成によって機能を遂行させる1つ又はそれ以上のプログラム可能なプロセッサによって遂行されてもよい。プロセス及び論理フローは、同様に、特殊目的論理回路構成、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって遂行されてもよく、装置は、その様な論理回路構成として実装されてもよい。
[0041]コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、一例として、汎用と特殊目的の両方のマイクロプロセッサ、及び何らかの種類のデジタルコンピュータの何れか1つ又はそれ以上のプロセッサが含まれる。概して、プロセッサは、読み出し専用メモリ又はランダムアクセスメモリ又はその両方から命令及びデータを受信することになろう。コンピュータの必須要素は、命令を遂行するためのプロセッサと、命令及びデータを格納するための1つ又はそれ以上のメモリデバイスである。概して、コンピュータは、更に、データを格納するための1つ又はそれ以上のマスストレージデバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、を含んでいるか、又はその様なマスストレージデバイスからデータを受信する又は当該デバイスへデータを送信する又はその両方を行うように動作可能に連結されることになろう。とはいえ、コンピュータはその様なデバイスを有していなくてもよい。また、コンピュータは、別のデバイス、例えば、ほんの数例を挙げるなら、移動体電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、移動体オーディオプレーヤー、全地球測位システム(GPS)受信機、に内蔵されていてもよい。コンピュータプログラム命令及びデータを格納するのに適したコンピュータ可読媒体には、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、及びメモリデバイスが含まれ、一例として、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス;磁気ディスク、例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスク;光磁気ディスク;及びCD ROM及びDVD−ROMディスク、が挙げられる。プロセッサ及びメモリは、特殊目的論理回路構成によって補完されていてもよいし、当該論理回路構成に組み込まれていてもよい。
[0042]ユーザーとの対話を提供するために、本明細書に記載されている主題の実施形は、情報をユーザーへ表示するためのディスプレイデバイス(例えば、CRT(ブラウン管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザーが入力をコンピュータへ提供できるようにするキーボード及びポインティングデバイス、例えば、マウス又はトラックボールと、を有するコンピュータ上に実装することができる。ユーザーとの対話を提供するのに他の種類のデバイスを使用することもでき、例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、何らかの形態の感覚フィードバック、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック、であってもよいし、またユーザーからの入力は、音響入力、発話入力、又は触覚入力を含む何れの形態で受信されてもよい。
[0043]記載されている実施形の有益な特徴には、特に、(i)関連するパワー供給への需要が低減され熱安定性が向上する、(ii)背景イオンは指定される必要がない、(iii)当該手法は、ドリフト補正の加重推定を計算するのに複数の持続的な質量の組合せを許容し、それらを加重推定で使用する前に質量の適性を認定する、(iv)当該手法は、補正をリアルタイムで適用させ、補正速度をスペクトル報告速度に合致させる、(v)ドリフト補正は次の分析へ繰り越すことができるので、分析と分析の間で質量較正はできる限り維持される、(vi)データの一区間が低イオン存在度を有している場合にはドリフト補正を使えなくし、十分な存在度を回復し先のスペクトルへ戻ってロックされたらドリフト補正を再度アクティブにできるように、持続的な質量をメモリに保持することができる、ということが含まれる。
[0044]本明細書は多くの詳細を含んでいるが、これらは本発明の範囲又は特許請求されるものの範囲への限定としてではなく、むしろ本発明の特定の実施形に固有の特徴の記述として解釈されたい。本明細書中に別々の実施形に照らして記載されている一部の特定の特徴は、更に、組み合わせて単一の実施形に実装することもできる。逆に、単一の実施形に照らして記載されている様々な特徴は、同様に、複数の実施形に別々に又は何らかの適した部分的組合せで実装することもできる。また、特徴は特定の組合せで作用するものとして以上に記載されているかもしれないし、更にはそういうものとして冒頭に特許請求されているかもしれないが、特許請求されている組合せからの1つ又はそれ以上の特徴は、場合によっては、当該組合せから削除されることもあり得るし、また特許請求されている組合せは、部分的組合せ又は部分的組合せの変型へ向けられてもよい。
[0045]同様に、動作は図面では特定の順序に描かれているが、このことは、その様な動作が示されている特定の順序で又は連続した順序で遂行されること、又は所望の結果を実現するのに例示されている動作全てが遂行されること、を要求しているものと理解されてはならない。一部の特定の状況では、マルチタスク処理及び並列処理が有利であるかもしれない。また、上述の実施形の様々なシステム構成要素の分離は、その様な分離が全ての実施形で要求されているものと理解されてはならず、また、記載のプログラム構成要素及びシステムは、概して、一体に単一のソフトウェア製品に統合することもできるし、又は複数のソフトウェア製品へパッケージ化することもできるものと理解されたい。
[0046]以上、数多くの実施形を説明してきた。とはいえ、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正がなされる余地のあることが理解されるであろう。例えば、以上に示されているフローの様々な形態は、諸段階を順序換えしたり、追加したり、或いは除去して使用されてもよい。また、本システム及び方法の幾つかの適用を説明してきたが、数々の他の適用が企図されるものと認識されたい。従って、他の実施形は、付随の特許請求の範囲による範囲内にある。
10 イオン
100 TOF質量分析計
110 イオン源組立体
120 TOF分析器
130 検出器
N スペクトル
P 質量スペクトルピーク
T 飛行時間
E 飛行時間ドリフト

Claims (17)

  1. 質量分析計での飛行時間ドリフトを補正する方法において、
    スペクトル中にイオンの質量スペクトルピークを同定する段階と、
    スペクトルをまたいで実質的に同じ質量を有するイオンを検出する段階と、
    前記検出されたイオンの飛行時間ドリフトを確定する段階と、
    補正係数を各飛行時間にそれぞれ適用することによって、前記検出されたイオンの前記飛行時間ドリフトを補正する段階と、を備えており、
    前記スペクトルをまたいで実質的に同じ質量を有するイオンを検出する段階が、
    第1イオン及び第2イオンに対応する第1スペクトルピーク及び第2スペクトルピークを同定する段階と、
    前記各スペクトルピークの第1飛行時間と第2飛行時間を確定する段階と、
    前記スペクトルピークについて内側閾値を割り当てる段階と、
    前記第1飛行時間と前記第2飛行時間が前記内側閾値より小さい絶対差を有しているとき、前記第1イオンと前記第2イオンに同じ質量を割り当てる段階と、を備えている、方法であって、
    前記スペクトルピークについて外側閾値を割り当てる段階と、
    前記外側閾値より小さい絶対差を有する飛行時間を有しているイオンを何れも除外する段階と、を更に備えている方法。
  2. スペクトルをまたいで実質的に同じ質量を有するイオンを検出する段階は、
    それぞれの同定された質量スペクトルピークを確率分布として表す段階と、
    各質量スペクトルピークそれぞれの飛行時間と強度のうち少なくとも一方を確定する段階と、
    前記イオンの飛行時間について信頼区間を割り当てる段階と、
    重なり合う信頼区間を有する各々の質量スペクトルピークのイオンに同じ質量を割り当てる段階と、を備えている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記イオンの飛行時間についての信頼区間は、前記スペクトルピーク面積の平方根に反比例している、請求項1に記載の方法。
  4. 前記補正係数はスケーリング係数を備えている、請求項1に記載の方法。
  5. 前記補正係数を、実質的に同様の飛行時間ドリフトを有するイオンに基づいて確定する段階を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  6. 平均の飛行時間ドリフトを確定する段階と、確定された各飛行時間ドリフトを利用する段階と、前記平均の飛行時間ドリフトとは或る閾値分だけ異なっている確定された飛行時間ドリフトを有するイオンを、前記補正係数を確定する段階から排除する段階と、を更に備えている、請求項5に記載の方法。
  7. スペクトルをまたいで実質的に同じ質量を有するイオンを検出する段階は、実質的に同様の飛行時間と実質的に同様の強度のうち少なくとも一方を有するイオンを選択する段階を備えている、請求項1に記載の方法。
  8. 選択されたイオンの飛行時間と強度のうち少なくとも一方の間の差は閾値内にある、請求項7に記載の方法。
  9. 飛行時間と強度と飛行時間ドリフトと質量のうち少なくとも1つを履歴データとして格納する段階を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  10. 標的イオンの飛行時間と強度と飛行時間ドリフトと質量のうち少なくとも1つを確定するために、前記標的イオンの飛行時間と強度と飛行時間ドリフトと質量のうち少なくとも1つを前記例歴データと比較する段階を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  11. 前記同定する段階は、(i)飽和統計と(ii)貧薄イオン統計のうち少なくとも一方又は両方を指し示している強度を有するイオンピークを無視する下位段階を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  12. 1つ又はそれ以上の同定された質量スペクトルピークについて前記質量の信頼区間を確定する段階と、
    前記1つ又はそれ以上の同定された質量スペクトルピークに質量クラスターを割り当てる段階であって、重なり合う信頼区間を有する質量スペクトルピークは同じ質量クラスターに割り当てられる、質量クラスターを割り当てる段階と、を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  13. 前記信頼区間は、前記質量スペクトルピークのハーフハイトでの前記質量クラスターの期待全幅に比例している、請求項12に記載の方法。
  14. 前記信頼区間は、前記質量ピークに含まれているイオンの推定数の平方根に反比例している、請求項12に記載の方法。
  15. 前記2つのスペクトルピークが同じ化合物に属している確率が高いとき、前記1つ又はそれ以上の同定された質量スペクトルピークに質量クラスターを割り当てる段階を更に備えている、請求項1に記載の方法。
  16. 前記割り当て段階は、前記1つ又はそれ以上の同定された質量スペクトルピークについての前記質量の信頼区間の確定に基づいている、請求項15に記載の方法。
  17. 前記確率分布はガウス分布である、請求項2に記載の方法。
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