JP5851569B1 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実空燃比を安定に目標空燃比に収束し、酸素センサの誤差による有毒な排ガスの排出量を低くすることができるエンジン制御装置を得る。【解決手段】触媒の温度状態を推定し、触媒冷態時は、酸素センサ出力値と目標電圧の偏差を基に直接的に比例及び積分ゲインを演算し、その後触媒活性時はリッチ状態か、リーン状態かの判定結果のみに基づき比例及び積分ゲインを演算する。【選択図】図2

Description

この発明は、エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して出力値が変化する酸素センサを単気筒又は複数気筒に独立して備えた車両用等のエンジン制御装置に関し、特に酸素センサの出力値に基づいて燃料噴射量を調整することにより、空燃比を目標空燃比にフィードバック制御するようにしたエンジン制御装置に関するものである。
従来のエンジン制御装置に於いては、エンジンの排気管に酸素センサを設け、排気ガス中の酸素濃度に応じて変化する酸素センサの出力値としての出力電圧値を空燃比データに変換し、空燃比データから実際の空燃比である実空燃比を算出し、この実空燃比と目標空燃比である理論空燃比との偏差、つまり空燃比偏差に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の従来のエンジン制御装置によれば、理論空燃比に対する実空燃比がリッチ又はリーン状態であるかの判定結果のみに基づく空燃比フィードバック制御と比べて、空燃比偏差に応じたフィードバック制御が可能になることから、素早く目標空燃比に収束させることができるという利点がある。
又、別の従来のエンジン制御装置として、酸素センサの劣化や酸素センサの製品のバラツキによりその出力電圧値と空燃比との対応関係にずれが生じて空燃比フィードバック制御精度の低下をさせてしまうことへの対応を図るようにしたエンジン制御装置が提案されている(たとえば、特許文献2参照)
特開2009−108757号公報 特開平07−127505号公報
しかしながら、空燃比偏差に基づく空燃比フィードバック制御を使用した従来のエンジン制御装置の場合、酸素センサの劣化や製品のバラツキを完全に補正したり、酸素センサの温度を正確に測定したり推定することも困難であり、又、酸素センサの温度特性を正確に補正することは困難であった。従って、出力電圧値がわずかでもシフトしてしまっているような劣化状態にある酸素センサの出力電圧値や、温度が異なった酸素センサの出力電圧値と目標電圧値との偏差を基に直接的に比例ゲイン及び積分ゲインを演算すると、その誤差による実空燃比への影響は大きくなる。
従って、このような従来の装置に対しては、逆に、目標電圧値に対する酸素センサの実出力電圧値が、空燃比のリッチ状態を示すのかリーン状態を示すのかの判定結果のみに基づく空燃比フィードバック制御を使用する方が誤差による影響は小さいという結果になることがある。
又、エンジンの冷態時、及び排ガスを浄化する触媒の冷態時は、触媒の浄化効率が著しく低下するため、酸素センサの出力電圧値と目標電圧値との偏差を基に直接的に比例ゲイン及び積分ゲインに演算するようにして、目標空燃比若しくは理論空燃比に対応する目標電圧値に素早く収束させる必要がある。
酸素センサは、理論空燃比付近を測定することを目的としているため、酸素センサの出力電圧値は理論空燃比付近では急変するので、酸素センサの出力電圧値と目標電圧値との偏差を基に直接的に比例ゲイン及び積分ゲインに演算すると、どうしてもエンジンの運転状況にかかわらず燃料噴射量の変化が大きくなり、燃焼ばらつきによるエンジンの振動の原因となる。そのため、エンジンの負荷変化時には、空燃比の収束性向上のために比例ゲイン及び積分ゲインを大きめに演算し、一方、エンジンの負荷変化がないときには、比例ゲイン及び積分ゲインを小さめに演算する必要がある。
この発明は、従来のエンジン制御装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたもので、実空燃比を安定に目標空燃比に収束させることのできるエンジン制御装置を得ることを目的とする。
この発明によるエンジン制御装置は、
エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記エンジン温度が前記第1の所定温度より高温のときは、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記エンジン温度が前記第1の所定温度より高温のときは、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするものである。
又、この発明によるエンジン制御装置は、
エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記エンジンの始動時の前記エンジン温度と前記エンジン始動後の前記エンジン温度との温度偏差が第2の所定温度となるまでは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記温度偏差が前記第2の所定温度となった後は、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記温度偏差が第2の所定温度となるまでは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記温度偏差が前記第2の所定温度となった後は、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするものである。
更に、この発明によるエンジン制御装置は、
エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
前記エンジンの負荷に対応したカウンタ値と、前記カウンタ値を加算して積算値を求める積算手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記積算値が第1の所定値以上となるまでは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記積算値が第1の所定値となった後は、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記積算値が第1の所定値以上となるまでは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記積算値が第1の所定値となった後は、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするものである。
又、この発明によるエンジン制御装置は、
エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
前記酸素センサの劣化状態を検出する酸素センサ劣化検出手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記酸素センサが正常状態であると判断された場合には、前記第1の比例ゲインを採用し、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記酸素センサが正常状態であると判断された場合には、前記第1の積分ゲインを採用し、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするものである。
この発明によるエンジン制御装置によれば、制御補正量演算手段は、エンジンの運転状態情報に応じて、第1の比例ゲインと第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、第1の積分ゲインと第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段とを備え、比例ゲイン切り替え手段は、エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、第1の比例ゲインを採用し、エンジン温度が第1の所定温度より高温のときは、第2の比例ゲインを採用するように構成され、積分ゲイン切り替え手段は、エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、第1の積分ゲインを採用し、エンジン温度が第1の所定温度より高温のときは、第2の積分ゲインを採用するように構成されているので、実空燃比を安定に目標空燃比に収束させ、有毒な排ガスの排出量を低くすることが可能なエンジン制御装置を得ることができる。
又、この発明によるエンジン制御装置によれば、制御補正量演算手段は、エンジンの運転状態情報に応じて、第1の比例ゲインと第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、第1の積分ゲインと第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段とを備え、比例ゲイン切り替え手段は、エンジンの始動時のエンジン温度とエンジン始動後の前記エンジン温度との温度偏差が第2の所定温度となるまでは、第1の比例ゲインを採用し、温度偏差が第2の所定温度となった後は、第2の比例ゲインを採用するように構成され、積分ゲイン切り替え手段は、温度偏差が第2の所定温度となるまでは、第1の積分ゲインを採用し、温度偏差が第2の所定温度となった後は、第2の積分ゲインを採用するように構成されているので、実空燃比を安定に目標空燃比に収束させ、有毒な排ガスの排出量を低くすることが可能なエンジン制御装置を得ることができる。
更に、この発明によるエンジン制御装置によれば、制御補正量演算手段は、エンジンの運転状態情報に応じて、第1の比例ゲインと第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、第1の積分ゲインと第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、エンジンの負荷に対応したカウンタ値と、カウンタ値を加算して積算値を求める積算手段とを備え、比例ゲイン切り替え手段は、積算値が第1の所定値以上となるまでは、第1の比例ゲインを採用し、積算値が第1の所定値となった後は、第2の比例ゲインを採用するように構成され、積分ゲイン切り替え手段は、積算値が第1の所定値以上となるまでは、第1の積分ゲインを採用し、積算値が第1の所定値となった後は、第2の積分ゲインを採用するように構成されているので、実空燃比を安定に目標空燃比に収束させ、有毒な排ガスの排出量を低くすることが可能なエンジン制御装置を得ることができる。
又、この発明によるエンジン制御装置によれば、制御補正量演算手段は、エンジンの運転状態情報に応じて、第1の比例ゲインと第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、第1の積分ゲインと第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、酸素センサの劣化状態を検出する酸素センサ劣化検出手段とを備え、比例ゲイン切り替え手段は、酸素センサが正常状態であると判断された場合には、第1の比例ゲインを採用し、酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、第2の比例ゲインを採用するように構成され、積分ゲイン切り替え手段は、酸素センサが正常状態であると判断された場合には、第1の積分ゲインを採用し、酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、第2の積分ゲインを採用するように構成されているので、酸素センサ出力電圧値のシフト誤差による影響を受けることなく実空燃比を安定に目標空燃比に収束させ、有毒な排ガスの排出量を低くすることが可能なエンジン制御装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1及び実施の形態2によるエンジン制御装置をエンジンとともに示す構成図である。 この発明の実施の形態1及び実施の形態2によるエンジン制御装置の機能構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に用いられる酸素センサの出力特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、エンジンの温度により空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づいた比例ゲインを得るための、比例ゲインマップを示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づいた積分ゲインを得るための、積分ゲインマップを示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づかずに比例ゲインを得るための、比例ゲインマップの一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づかずに積分ゲインを得るための、積分ゲインマップの一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、特にエンジン始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との偏差温度に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、特に負荷カウンタの積算値に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、酸素センサの劣化状態に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるエンジン制御装置に用いられる酸素センサの劣化状態を示す説明図である。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置について説明する。図1は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置、及び後述する実施の形態2によるエンジン制御装置を、エンジンとともに示す構成図である。図1に於いて、コントロールユニット1は、エンジン制御装置の主要部を構成するCPU及びメモリを含むマイクロコンピュータからなり、エンジン19の全体の動作を制御するためのプログラムやマップを格納している。
エンジン19に吸入空気Aを導入する吸気管14には、エンジン19への吸入空気Aの温度である吸気温Taを計測する吸気温センサ2と、スロットルアクチュエータ4Aにより開閉駆動されるスロットル弁3と、スロットル弁3のスロットル開度θを計測するスロットルポジションセンサ4と、スロットル弁3の下流の吸気圧Paを計測する吸気圧センサ5と、燃料を噴射するためのインジェクタを含む燃料噴射モジュール8とが設けられている。
又、エンジン19には、エンジン19の壁面温度であるエンジン温度Twを計測するエンジン温度センサ6と、エンジン回転速度Ne及びクランク位置に対応したクランク角信号SGTをパルス信号の形で出力するクランク角センサ7と、点火コイル9により駆動される点火プラグ9Aとが設けられている。
更に、エンジン19からの排気ガスAhを排出する排気管10には、空燃比センサとして機能する酸素センサ11と、排気ガスAhを浄化するための三元触媒コンバータ(以下、単に「三元触媒」という)12とが設けられている。酸素センサ11からの酸素センサ出力電圧値AFは、後述する図3に示すように、排気ガスAh中の酸素濃度に感応して変化する。
酸素センサ11は、試験管状のジルコニア素子の両面に白金電極が設けられた構成であり、各白金電極を保護するために、白金電極の外側がセラミックスでコーティングされている。このように構成された酸素センサ11は、高温でジルコニア素子の内面の酸素濃度と外面の酸素濃度とに差があると起電力を発生するというジルコニア素子の性質を用いて、排気ガスAh中の酸素濃度に感応して変化する酸素センサ出力電圧値AFを出力する。
図3は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に用いられる酸素センサの出力特性を示す説明図である。図3に於いて、横軸は空燃比、縦軸は酸素センサ出力電圧値VAFであり、Xは基準温度Tstに於ける出力特性、Yは基準温度Tstよりも低温の場合の出力特性、Zは基準温度Tstよりも高温の場合の出力特性、を夫々示している。図3に示すように、酸素センサ出力電圧値VAFは、理論空燃比(=14.7)を境界として急変し、理論空燃比よりもリッチ側では起電力が高く、理論空燃比よりもリーン側では起電力が低くなる特性を有している。又、理論空燃比を境界とした酸素センサ出力電圧値VAFの変化量は、センサ素子の温度が高くなるほど小さくなる。
図1に於いて、酸素センサ11からの酸素センサ出力電圧値VAFと、吸気温センサ2からの吸気温Taと、スロットルポジションセンサ4からのスロットル開度θと、吸気圧センサ5からの吸気圧Paと、エンジン温度センサ6からのエンジン温度Twと、クランク角センサ7からのエンジン回転速度Ne及びクランク角信号SGTの、各検出信号は、
エンジン19の運転状態を示す情報(以下、運転状態情報と称する)として、コントロールユニット1に入力される。コントロールユニット1は、これ等の各種の運転状態情報に基づいて、各種アクチュエータに対する駆動信号を出力する。又、コントロールユニット1には、エンジン19の制御状態や警告情報等を車両の運転者に知らせる装置として、表示装置13が設けられている。
コントロールユニット1は、前述の各種の運転状態情報に基づき吸気管14に対する適切な燃料噴射時期及び燃料噴射量を演算して、燃料噴射モジュール8に対して駆動信号を出力する。又、コントロールユニット1は、前述の各種の運転状態情報に基づき適切な点火時期を演算して、点火信号を点火コイル9に出力し、点火プラグ9Aに火花放電用の高電圧を印加して、エンジン19の燃焼室内の混合気を爆発燃焼させる。
エンジン19からの排気ガスAhは、排気管10から大気中に排出されるが、排気管10には、排気浄化用の三元触媒12が設けられている。三元触媒12は、排気ガスAhの有毒成分を同時に低減させる有効な装置であり、HC又はCOの酸化反応と、NOxの還元反応とが同時に行われる。
図2は、この発明の実施の形態1及び実施の形態2によるエンジン制御装置の機能構成を示すブロック図である。図2に於いて、各種センサ15は、前述の図1に示す吸気温センサ2と、スロットルポジションセンサ4と、吸気圧センサ5と、エンジン温度センサ6と、クランク角センサ7とを含み、エンジン19の運転状態を示す各種の運転状態情報として、吸気温Ta、スロットル開度θ、吸気圧Pa、エンジン温度Tw、エンジン回転速度Ne、クランク角信号SGTをコントロールユニット1に入力する。同様に、酸素センサ11は、酸素センサ出力電圧値AFをコントロールユニット1に入力する。
コントロールユニット1は、点火時期制御手段(図示せず)に加えて、燃料噴射制御手段(図示せず)に関連した空燃比フィードバック制御手段20を備えており、各種センサ15からの運転状態情報、及び酸素センサ11からの酸素センサ出力電圧値VAFに基づいて、エンジン19への燃料噴射量を調整するように構成されており、不揮発性メモリ28と様々な情報のやり取りを行なう。コントロールユニット1内の空燃比フィードバック制御手段20は、酸素センサ出力電圧値VAFを目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに一致させるように、空燃比フィードバック制御を行う。
空燃比フィードバック制御手段20は、目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoを決定する目標空燃比(目標電圧)決定手段21と、酸素センサ出力電圧値VAFと各種センサ15からの運転状態情報とを基に酸素センサ11の劣化を検出するセンサ劣化検出手段27と、比例ゲイン切り替え手段を内蔵し空燃比フィードバック制御の比例項に於ける調整パラメータとしての比例ゲインGpを演算する比例ゲイン演算手段23と、積分ゲイン切り替え手段を内蔵し空燃比フィードバック制御の積分項に於ける調整パラメータとしての積分ゲインGiを演算する積分ゲイン演算手段24と、各種センサ15からの運転状態情報を基に比例ゲインGpと積分ゲインGiへの補正係数を演算する比例及び積分ゲイン補正係数演算手段22と、空燃比フィードバック制御補正量Kfbを決定する制御補正量演算手段25と、空燃比フィードバック制御補正量Kfbに基づいて燃料噴射モジュール8を駆動する燃料噴射駆動手段26とを備えている。
目標空燃比(目標電圧)決定手段21は、クランク角センサ7からのクランク角信号SGTに基づくエンジン回転速度Neと、スロットルポジションセンサ4からのスロットル開度θとに基づいて、理論空燃比及び理論空燃比以外の目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoを決定する。ここで、理論空燃比は「14.7」であり、その理論空燃比に対応する目標電圧値は約「0.45」[v]である。理論空燃比以外の目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoは、理論空燃比をリッチ化する場合の目標電圧値の場合には、「0.45」[v]よりも大となる。
比例ゲイン演算手段23は、酸素センサ出力電圧値VAFと目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoとの電圧偏差dVAFに基づいた比例ゲインGp1と、目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた比例ゲインGp2を演算し、比例ゲイン切り替え手段(図示せず)により、各種センサ15からの運転状態情報とセンサ劣化検出手段27からの情報を基に比例ゲインGp1、比例ゲインGp2の一方を選択して、比例ゲインGpを出力する。
積分ゲイン演算手段24は、酸素センサ出力電圧値VAFと目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoとの電圧偏差dVAFに基づいた積分ゲインGi1と、目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた積分ゲインGi2を演算し、積分ゲイン切り替え手段(図示せず)により各種センサ15からの情報とセンサ劣化検出手段27からの情報を基に積分ゲインGi1と積分ゲインGi2とのうちの一方を選択して、積分ゲインGiを出力する。
比例及び積分ゲイン補正係数演算手段22は、各種センサ15の情報を基に比例ゲインGp及び積分ゲインGiへの比例及び積分ゲイン補正係数を演算する。具体的には、エンジン回転速度Ne又はスロットル開度θが所定値以上変化した場合には大きな値の補正係数KGmaxとし、その後、エンジン回転速度Ne及びスロットル開度θの変化が所定値よりも小さい状態が継続された場合には、小さい値の補正係数KGminとなるように減衰していくように補正係数KGを演算する。更に、比例及び積分ゲイン補正係数演算手段22は、補正係数Kgmax、Kgminを、エンジン回転速度Neとスロットル開度θの夫々のマップKGmapmax、KGmapmin(何れも図示せず)から決定することもある。
制御補正量演算手段25は、比例ゲインGp及び積分ゲインGiのうちの少なくとも一方に基づき、更に比例及び補正係数KGにより空燃比フィードバック制御補正量Kfbを決定する。
次に、以上のように構成されたこの発明の実施の形態1によるエンジン制御装置の動作について説明する。図4は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、エンジンの温度により空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。図4に於いて、先ず、空燃比フィードバック制御手段20は、ステップS101に於いて、第2の演算値選択フラグを初期化する。実施の形態1ではこの第2の演算選択フラグの初期化は、クリア(=0)することにより行われる。次にステップS102に於いて、エンジン19の運転状態情報を示す各種センサ15の検出信号を読み込む。即ち、コントロールユニット1に接続された酸素センサ11からの出力信号である酸素センサ出力電圧値VAF、及び各種センサ15からの出力信号である吸気温Ta、スロットル開度θ、吸気圧Pa、エンジン温度Tw、エンジン回転速度Ne、及びクランク角信号SGTを夫々読込む。
続いて、ステップS103に於いて、エンジン19の運転状態情報から空燃比フィードバック制御条件が成立しているか否かを判断し、空燃比フィードバック制御条件が成立していれば(YES)、ステップS104に進む。ステップS104では、エンジン19の運転状態に基づいて、目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoを演算しステップS105に進む。
ステップS105では、酸素センサ11の出力電圧値VAFと目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoとの電圧偏差dVAFを求め、ステップS106に於いて、電圧偏差dVAFに基づいた比例ゲインGp1、及び目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた比例ゲインGp2を演算により求める。次に、ステップS107に於いて、電圧偏差dVAFに基づいた積分ゲインGi1、及び目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた積分ゲインGi2を演算により求める。
前述のステップS106での比例ゲインGp1、Gp2の求め方は以下の通りである。先ず、酸素センサ出力電圧値VAFと目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoとの電圧偏差dVAFに基づいた比例ゲインGp1は、図5に示すような電圧偏差dVAFと比例ゲインGp1とを示す比例ゲインマップから演算される。即ち、図5は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づいた比例ゲインを得るための、比例ゲインマップを示す説明図である。図5に示すように、例えば、電圧偏差dVAFが「+0.3」[V]ならば、比例ゲインGp1は「−0.03」の値が導き出される。
続いて、目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた比例ゲインGp2については、電圧偏差dVAFが正の値ならば比例ゲインGp2は負の値となり、電圧偏差dVAFが負の値ならば比例ゲインGp2は正の値となり、その値はエンジン回転速度Neやスロットル開度θ等の運転状態により様々な値を持つが、電圧偏差dVAFの大きさには影響を受けない値となる。
尚、電圧偏差dVAFの大きさには影響を受けない比例ゲインGp2の値は、電圧偏差dVAFに基づいて、図7に示すように、電圧偏差dVAFと比例ゲインGp2(一定値)のマップから演算されることも可能である。即ち、図7は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づかずに比例ゲインを得るための、比例ゲインマップの一例を示す説明図である。
次に、前述のステップS107での積分ゲインの求め方について説明する。先ず、酸素センサ出力電圧値VAFと目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoとの電圧偏差dVAFに基づいた積分ゲインGi1は、図6に示すような電圧偏差dVAFと積分ゲインGi1とを示す積分ゲインマップから演算される。即ち、図6は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサ出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づいた積分ゲインを得るための、積分ゲインマップを示す説明図である。図6に示すように、例えば、電圧偏差dVAFが「+0.3」[V]ならば、積分ゲインGi1は「−0.003」の値が導き出される。
続いて、目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた積分ゲインGi2について説明する。電圧偏差dVAFが正の値か負の値かで、積分ゲインGi2が決定される。即ち、電圧偏差dVAFが正の値ならば積分ゲインGi2は負の値となり、電圧偏差dVAFが負の値ならば積分ゲインGi2は正の値となり、その値はエンジン回転速度Neやスロットル開度θ等の運転状態により様々な値を持つ
が、電圧偏差dVAFの大きさには影響を受けない値となる。
積分ゲインGi2の値は前述のように電圧偏差dVAFの大きさには影響を受けないが、その値は電圧偏差dVAFに基づいて、図8に示すような電圧偏差dVAFと一定値である積分ゲインGi2の積分ゲインマップから演算されることも可能である。即ち、図8は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の酸素センサの出力電圧値と目標空燃比に対応する目標電圧値との電圧偏差に基づかずに積分ゲインを得るための、積分ゲインマップの一例を示す説明図である。
即ち、図8に示すように、電圧偏差dVAFが正の値であれば、その値如何によらず積分ゲインGi2は負の値「−0.0001」で一定であり、電圧偏差dVAFが負の値であれば、その値如何によらず積分ゲインGi2は正の値「+0.001」で一定であり、電圧偏差dVAFの大きさには影響を受けない値となる。
図4に戻り、ステップS109では、第2の演算値選択フラグがセット(=1)か、クリア(=0)かをチェックし、つまり、主にエンジン温度が高温になったかどうかをチェックし、第2の演算値選択フラグがセット(=1)なら(NO)、ステップS111に進み、第2の演算値選択フラグがクリア(=0)ならば(YES)、ステップS110に進む。
そして、ステップS110、ステップS111の何れかで、最終的な比例ゲインGp及び最終的な積分ゲインGiを演算する。つまり、ステップS110では、最終的な比例ゲインGpを[Gp=Gp1](電圧偏差dVAFによる比例ゲイン)とし、最終的な積分ゲインGiを[Gi=Gi1](電圧偏差dVAFによる積分ゲイン)として、ステップS112に進む。
一方、ステップS111では、最終的な比例ゲインGpを[Gp=Gp2](目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた比例ゲイン)とし、最終的な積分ゲインGiを[Gi=Gi2](目標空燃比に対応する目標電圧値VAFoに対して酸素センサ出力電圧値VAFが高電圧(即ち、リッチ側)又は低電圧(即ち、リーン側)の何れであるかの判定結果に基づいた比例ゲイン)として、ステップS112に進む。
ステップS112では、ステップS110又はステップS111から得られた積分ゲインを用いて積分ゲインの総和演算[SGi(n)=SGi(n−1)+Gi]を行い、ステップS113に進む。ステップS113では、空燃比フィードバック制御補正量[Kfb=1.0+Gp+SGi]を演算し、再度ステップS102からステップS103に進んで、前述のルーチンを繰り返えす。
一方、ステップS103に於いて、空燃比フィードバック制御条件が不成立と判断された場合は(NO)、ステップS114に進み、空燃比フィードバック制御補正量Kfbを「1.0」、積分ゲインの総和値SGiを「0」とし、ステップS115に進んで、エンジン温度が第1の温度XWTHよりも高温かどうかを判断し、高温ならば(YES)ステップS116に進み、第2の演算選択フラグをセット(=1)する。ステップS115に於いてエンジン温度が低いと判断されれば(NO)、ステップS116は実行されない。そして、再度、ステップS102からステップS103に進んで、前述のルーチンを繰り返す。
以上のようにして、空燃比フィードバック制御補正量Kfbを演算して、燃料噴射駆動手段に空燃比フィードバック制御補正量Kfbを受け渡す。
ここで、前記ステップS115でのエンジン温度の高温判定値である第1の温度XWTHの決定の仕方について述べる。第1の温度XWTHは、一般的には25[℃]である常温の環境下に於けるエンジン始動後の触媒活性温度が、一般的には700[℃]〜800[℃]程度となるときのエンジン温度を実験的に求めることにより得られる。ドライバーの運転状態にもよるが、エンジン温度の高温判定値としての第1の温度XWTHは、実験的に60[℃]〜80[℃]程度が得られることが多い。
次に、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、特にエンジン始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との偏差温度に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作について説明する。エンジン始動時のエンジン温度とエンジン始動後のエンジン温度とから触媒の活性温度を推定する第2の温度としての温度偏差について述べると、この第2の温度も実験的に求めることができる。具体的には、一旦触媒が活性となるまでエンジン19の運転を実施し、その後、エンジン19を停止して所定の温度にエンジン温度が下がった後に、再度、エンジン始動を経てエンジン19を運転し、再度触媒が活性となるエンジン温度と、エンジン始動時のエンジン温度との偏差を第2の温度とする。
図9は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、特にエンジン始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との偏差温度に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。図9に於いて、ステップS117aでは、エンジンの始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との温度差を演算し、再度、ステップS102からステップS103に進む。ステップS115aは、図4に示すフローチャートに於けるステップS115を変更したものであって、ステップS117aにて得られたエンジンの始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との温度差が、第2の温度XWTDLTHより大きいか否かを判断する。
ステップS115aにて判断の結果、始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との温度差が、第2の温度XWTDLTHより大きいと判断されれば(YES)、ステップS116に進んで第2の演算選択フラグをセット(=1)する。ステップS115aに於いて始動時のエンジン温度と現時点でのエンジン温度との温度差が、第2の温度XWTDLTHより大きくないと判断されれば(NO)、ステップS116は実行されない。そして、再度、ステップS117aからステップS102に進んで、前述のルーチンを繰り返す。その他は、図4に示すフローチャートと同様である。
次に、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、特に負荷カウンタの積算値に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作について説明する。エンジン19の負荷に対応したカウンタ値の積算値についても所定環境下で、実験的にエンジン運転時に触媒活性温度に達成するときの負荷カウンタの積算値を第1の所定値として求めることができる。図10は、この発明の実施の形態1によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、特に負荷カウンタの積算値に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。
図10において、ステップS117bでは、エンジン19の負荷に対応したカウンタの積算値を演算し、再度、ステップS102からステップS103に進む。ステップS115bでは、ステップS117bで得られた負荷カウンタの積算値が第1の所定値XNUPより大きいか否かを判断する。ステップS115aは、図4に示すフローチャートに於けるステップS115を変更したものである。尚、負荷カウンタを示すパラメータとしては、スロットル開度θやエンジン回転速度Ne等が一般的である。
ステップS115bにて判断の結果、負荷カウンタの積算値が第1の所定値XNUPより大きいと判断されれば(YES)、ステップS116に進んで第2の演算選択フラグをセット(=1)する。ステップS115aに於いて負荷カウンタの積算値が第1の所定値XNUPより大きくないと判断されれば(NO)、ステップS116は実行されない。そして、再度、ステップS117bからステップS102に進んで、前述のルーチンを繰り返す。その他は、図4に示すフローチャートと同様である。
以上述べたこの発明の実施の形態1によるエンジン制御装置は、下記の発明を具体化したものである。
(1)エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記エンジン温度が前記第1の所定温度より高温のときは、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記エンジン温度が前記第1の所定温度より高温のときは、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするエンジン制御装置。
(2)エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記エンジンの始動時の前記エンジン温度と前記エンジン始動後の前記エンジン温度との温度偏差が第2の所定温度となるまでは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記温度偏差が前記第2の所定温度となった後は、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記温度偏差が第2の所定温度となるまでは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記温度偏差が前記第2の所定温度となった後は、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするエンジン制御装置。
(3)エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
前記エンジンの負荷に対応したカウンタ値と、前記カウンタ値を加算して積算値を求める積算手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記積算値が第1の所定値以上となるまでは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記積算値が第1の所定値となった後は、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記積算値が第1の所定値以上となるまでは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記積算値が第1の所定値となった後は、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするエンジン制御装置。
(4)前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記エンジンの運転状態情報に基づいて、空燃比フィードバックを実施するか否かを判断するフィードバック判断手段を有し、
前記比例ゲイン切り替え手段は、前記フィードバック判断手段により、空燃比フィードバック実施条件不成立と判断されたタイミングで、前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインを切り替え、
前記積分ゲイン切り替え手段は、前記フィードバック判断手段により、空燃比フィードバック実施条件不成立と判断されたタイミングで、前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインを切り替える、
ることを特徴とする上記(1)から(3)のうちの何れか一つに記載のエンジン制御装置。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2によるエンジン制御装置について説明する。図11は、この発明の実施の形態2によるエンジン制御装置に於ける、空燃比フィードバック制御手段の動作のうち、酸素センサの劣化状態に基づいて空燃比フィードバック制御を切り替える動作を示すフローチャートである。図11に示すフローチャートは、酸素センサ11の劣化の判定、劣化情報の不揮発性メモリへの書き込み読み出し、及び、酸素センサ11が劣化と判定された場合の動作について示すものであり、図4に示すフローチャートと同じ動作を示す部分は同一の符号を付してあり、以下の説明では図4に示すフローチャートと異なる部分を主体に説明する。
図11に於いて、空燃比フィードバック制御手段20は、先ず、ステップS210で不揮発性メモリに書き込まれている酸素センサ11の劣化情報を読み込み、酸素センサ11が既に劣化と判定されているかどうかの情報を得る。ステップS102〜S107での動作は図4のフローチャートと同様である。ステップS211では、酸素センサ11の酸素センサ出力電圧値のずれ値の演算を行う。具体的には、所定期間に於ける酸素センサ11のリッチに於ける酸素センサ出力値の最大値の平均値や、リーンに於ける酸素センサ出力値の最小値の平均値を演算する。
次に、ステップS212、ステップS213にて酸素センサ11の劣化を判定する。ここで、酸素センサ11の劣化を判定する酸素センサ出力電圧値のずれ値を第2の所定値とする。この第2の所定値としての酸素センサ出力電圧値のずれ値について説明する。図12は、この発明の実施の形態2によるエンジン制御装置に用いられる酸素センサの劣化状態を示す説明図である。
図12に示すように、一般的に正常な酸素センサの酸素センサ出力電圧値は、「0.5」[V]程度を中心に「0」[V]〜「1」[V]程度となることは周知の通りであるが、酸素センサ11の劣化により、高電圧側の電圧値が劣化酸素センサ2に示すようにシフトしたり、低電圧側の電圧値が劣化酸素センサ1に示すようにシフトしていくことが知られている。つまり、酸素センサ出力電圧値の高電圧側が「1」[V]→「0.9」[V]→「0.8」[V]・・・・→「0.5」[V]というように下がっていったり、「0」[V]→「0.1」[V]→「0.2」[V]・・・・→「0.4」[V]というように上がっていったりする。
そのため、劣化判定値としての第2の所定値は、実験的に酸素センサ出力電圧値の高電圧側の電圧値と低電圧側の電圧値をシフトさせて、電圧偏差による比例ゲイン及び積分ゲインでの空燃比フィードバック制御を実行して走行し、有毒な排ガスの排出量に基づいて、劣化判定高電圧側ずれ値及び、劣化判定低電圧側ずれ値を求める。エンジンにもよるが、劣化判定値としては実験的に、劣化判定高電圧側電圧値XOXVLで「0.6」[V]〜「0.8」[V]程度、劣化判定低電圧側電圧値XOXVHで「0.3」[V]〜「0.4」[V]となることが多い。尚、図12は、単純に電圧値がシフトしたことを表したものであるが、劣化により反応速度が変化した結果、電圧値がシフトしていくものもある。
ステップS212では、酸素センサ出力電圧値の最大値が劣化判定高電圧側電圧値XOXVLより大きいか否かを判定し、酸素センサ出力電圧値の最大値が劣化判定高電圧側電圧値XOXVLより大きくないと判定した場合(NO)は、ステップS214に進んで酸素センサ11は劣化していると判定してその情報を不揮発メモリに書き込み、ステップS111に進む。一方、ステップS212に於いて酸素センサ出力電圧値の最大値が劣化判定高電圧側電圧値XOXVLより大きいと判定した場合(YES)は、ステップS213に進んで、酸素センサ出力電圧値の最小値が劣化判定低電圧側電圧値XOXVHより小さいか否かを判定する。
ステップS213での判定の結果、酸素センサ出力電圧値の最小値が劣化判定低電圧側電圧値XOXVHより小さくないと判定した場合(NO)は、ステップS214に進んで酸素センサ11は劣化していると判定してその情報を不揮発メモリに書き込み、ステップS111に進む。一方、ステップS213に於いて酸素センサ出力電圧値の最小値が劣化判定低電圧側電圧値XOXVHより小さいと判定した場合(YES)は、ステップS215に進む。
ステップS212、ステップS213で酸素センサ11が劣化と判断されていない場合でも、エンジン始動後の経過時間が少ない等で、酸素センサ11の出力電圧値の最大値、最小値の演算を行える程のデータがまだ十分にそろっていない場合もある。そのため、既に前回の走行時に得られ不揮発性メモリに書き込まれていた酸素センサ11の劣化情報による酸素センサ11の劣化判定をステップS215で行う。ステップS215での判定の結果、酸素センサ11が劣化していないと判定した場合(YES)はステップS110に進み、劣化していると判定した場合(NO)は、ステップS111に進む。
以上のようにして酸素センサ11の劣化判定した後は、図4のフローチャートと同様に、ステップS110、S111、S112、S113での処理を行う。
以上述べたこの発明によるエンジン制御装置は、下記の発明を具体化したものである。
(5)エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
を備えたエンジン制御装置であって、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
前記制御補正量演算手段は、
前記エンジンの運転状態情報に応じて、
前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
前記酸素センサの劣化状態を検出する酸素センサ劣化検出手段と、
を備え、
前記比例ゲイン切り替え手段は、
前記酸素センサが正常状態であると判断された場合には、前記第1の比例ゲインを採用し、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
前記積分ゲイン切り替え手段は、
前記酸素センサが正常状態であると判断された場合には、前記第1の積分ゲインを採用し、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
ことを特徴とするエンジン制御装置。
(6)前記酸素センサ劣化検出手段は、
所定期間に於ける前記酸素センサの最大出力値と最少出力値とに基づいて前記酸素センサの出力電圧値のずれ値を検出する酸素センサ出力電圧位ずれ値検出手段を備え、
前記酸素センサ出力電圧値のずれ値が所定値より小さい場合には、前記酸素センサは正常であると判断し、
前記酸素センサ出力電圧値のずれ値が前記所定値以上となった場合には、前記酸素センサが劣化したと判断する、
ことを特徴とする上記(5)に記載のエンジン制御装置。
(7)不揮発性メモリを有し、
前記酸素センサ劣化検出手段は、前記酸素センサの状態を前記不揮発性メモリに酸素センサ劣化状態記憶値として記憶し、
前記空燃比フィードバック制御手段は、
次回のエンジン始動時に前記不揮発性メモリに記憶させている前記酸素センサ劣化状態記憶値に基づき、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の比例ゲイン及び前記第2の積分ゲインを採用する、
ことを特徴とする上記(5)又は(6)に記載のエンジン制御装置。
この発明によれば、酸素センサの劣化状態を不揮発性メモリに記憶し、イグニッションスイッチオン直後に不揮発性メモリ情報を読み取ることにより、即座に酸素センサ劣化と判断することができ、目標電圧に対する実酸素センサ出力値がリッチ状態か、リーン状態かの判定結果のみに基づく空燃比フィードバック制御を実施するので、電圧シフト誤差による有毒な排ガスの排出量を低くすることができる。
以上のべたこの発明の実施の形態1、及び実施の形態2によるエンジン制御装置では、空燃比フィードバック制御の切り替えをエンジン温度によるものと、酸素センサの劣化によるものとを別々に実施したものを示しているが、エンジン温度によるものと酸素センサの劣化によるものとを組み合わせたもので、空燃比フィードバック制御の切り替えを実施することも可能である。
以上述べたこの発明によるエンジン制御装置は、主には、複数気筒又は単気筒に独立して酸素センサが設けられている二輪車等の車両に関するものであるが、酸素センサの取り付け具合や、その他の補正等を行うことにより、気筒数より少ない酸素センサを設けた四輪車等の車両にも適応することができる。
以上述べたこの発明によるエンジン制御装置では、空燃比そのものではなく、空燃比に対応する電圧値での制御としているが、両者は大筋では同意である。
尚、この発明は、その発明の範囲内に於いて、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 コントロールユニット、2 吸気温センサ、3 スロットル弁、4 スロットルポジションセンサ、4A スロットルアクチュエータ、5 吸気圧センサ、6 エンジン温度センサ、7 クランク角センサ、8 燃料噴射モジュール、9 点火コイル、9A 点火プラグ、10 排気管、11 酸素センサ、12 三元触媒コンバータ、13 表示装置、14 吸気管、15 各種センサ、20 空燃比フィードバック制御手段、21 目標空燃比(目標電圧)決定手段、22 比例及び積分ゲイン補正係数演算手段、23 比例ゲイン演算手段、24 積分ゲイン演算手段、25 制御補正量演算手段、26 燃料噴射駆動手段、27 センサ劣化検出手段、28 不揮発性メモリ、VAF 酸素センサ出力電圧値、VAFo 目標空燃比に対応する目標電圧値、dVAF 電圧偏差、Gi、G
i1、Gi2 積分ゲイン、Gp、Gp1、Gp2 比例ゲイン、Kfb 空燃比フィードバック制御補正量、Ta 吸気温、Tw エンジン温度、SGT クランク角信号、θ
スロットル開度、Pa 吸気圧、Ne エンジン回転速度、Ah 排気ガス、KG、KGmax、KGmin 比例及び積分ゲイン補正係数、XWTH 温判定値である第1の温度、XOXVH 劣化判定高電圧側電圧値、XOXVL 劣化判定低電圧側電圧値。

Claims (7)

  1. エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
    前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
    前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
    を備えたエンジン制御装置であって、
    前記空燃比フィードバック制御手段は、
    前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
    を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
    前記制御補正量演算手段は、
    前記エンジンの運転状態情報に応じて、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
    前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
    を備え、
    前記比例ゲイン切り替え手段は、
    前記エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記エンジン温度が前記第1の所定温度より高温のときは、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
    前記積分ゲイン切り替え手段は、
    前記エンジン温度が第1の所定温度より低温のときは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記エンジン温度が前記第1の所定温度より高温のときは、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
    前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
    前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
    を備えたエンジン制御装置であって、
    前記空燃比フィードバック制御手段は、
    前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
    を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
    前記制御補正量演算手段は、
    前記エンジンの運転状態情報に応じて、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
    前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
    を備え、
    前記比例ゲイン切り替え手段は、
    前記エンジンの始動時の前記エンジン温度と前記エンジン始動後の前記エンジン温度との温度偏差が第2の所定温度となるまでは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記温度偏差が前記第2の所定温度となった後は、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
    前記積分ゲイン切り替え手段は、
    前記温度偏差が第2の所定温度となるまでは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記温度偏差が前記第2の所定温度となった後は、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  3. エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
    前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
    前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
    を備えたエンジン制御装置であって、
    前記空燃比フィードバック制御手段は、
    前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
    を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
    前記制御補正量演算手段は、
    前記エンジンの運転状態情報に応じて、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
    前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
    前記エンジンの負荷に対応したカウンタ値と、前記カウンタ値を加算して積算値を求める積算手段と、
    を備え、
    前記比例ゲイン切り替え手段は、
    前記積算値が第1の所定値以上となるまでは、前記第1の比例ゲインを採用し、前記積算値が第1の所定値となった後は、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
    前記積分ゲイン切り替え手段は、
    前記積算値が第1の所定値以上となるまでは、前記第1の積分ゲインを採用し、前記積算値が第1の所定値となった後は、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  4. 前記空燃比フィードバック制御手段は、
    前記エンジンの運転状態情報に基づいて、空燃比フィードバックを実施するか否かを判断するフィードバック判断手段を有し、
    前記比例ゲイン切り替え手段は、前記フィードバック判断手段により、空燃比フィードバック実施条件不成立と判断されたタイミングで、前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインを切り替え、
    前記積分ゲイン切り替え手段は、前記フィードバック判断手段により、空燃比フィードバック実施条件不成立と判断されたタイミングで、前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインを切り替える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載のエンジン制御装置。
  5. エンジン回転速度、スロットル開度、及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態情報を検出する各種センサと、
    前記エンジンの排気ガス中の酸素濃度に感応して酸素センサ出力電圧値が変化する酸素センサと、
    前記運転状態情報及び前記酸素センサ出力電圧値に基づいて、前記エンジンへの燃料噴射量を調整する空燃比フィードバック制御手段と、
    を備えたエンジン制御装置であって、
    前記空燃比フィードバック制御手段は、
    前記酸素センサ出力電圧値と所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の比例ゲインを決定する第1の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値と前記所定の目標電圧値との電圧偏差に基づいて第1の積分ゲインを決定する第1の積分ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の比例ゲインを決定する第2の比例ゲイン演算手段と、
    前記酸素センサ出力電圧値が前記所定の目標電圧値よりも高電圧側にあるか低電圧側にあるかの判断結果に基づいて第2の積分ゲインを決定する第2の積分ゲイン演算手段と、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインと前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとのうちの少なくとも一つに基づいて、空燃比フィードバック制御補正量を決定する制御補正量演算手段と、
    を有し、前記制御補正量演算手段により決定された前記空燃比フィードバック制御補正量に基づいて空燃比フィードバック制御を行なうように構成され、
    前記制御補正量演算手段は、
    前記エンジンの運転状態情報に応じて、
    前記第1の比例ゲインと前記第2の比例ゲインとを切り替える比例ゲイン切り替え手段と、
    前記第1の積分ゲインと前記第2の積分ゲインとを切り替える積分ゲイン切り替え手段と、
    前記酸素センサの劣化状態を検出する酸素センサ劣化検出手段と、
    を備え、
    前記比例ゲイン切り替え手段は、
    前記酸素センサが正常状態であると判断された場合には、前記第1の比例ゲインを採用し、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の比例ゲインを採用するように構成され、
    前記積分ゲイン切り替え手段は、
    前記酸素センサが正常状態であると判断された場合には、前記第1の積分ゲインを採用し、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の積分ゲインを採用するように構成されている、
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  6. 前記酸素センサ劣化検出手段は、
    所定期間に於ける前記酸素センサの最大出力値と最少出力値とに基づいて前記酸素センサの出力電圧値のずれ値を検出する酸素センサ出力電圧位ずれ値検出手段を備え、
    前記酸素センサ出力電圧値のずれ値が所定値より小さい場合には、前記酸素センサは正常であると判断し、
    前記酸素センサ出力電圧値のずれ値が前記所定値以上となった場合には、前記酸素センサが劣化したと判断する、
    ことを特徴とする請求項5に記載のエンジン制御装置。
  7. 不揮発性メモリを有し、
    前記酸素センサ劣化検出手段は、前記酸素センサの状態を前記不揮発性メモリに酸素センサ劣化状態記憶値として記憶し、
    前記空燃比フィードバック制御手段は、
    次回のエンジン始動時に前記不揮発性メモリに記憶させている前記酸素センサ劣化状態記憶値に基づき、前記酸素センサが劣化状態であると判断された場合には、前記第2の比例ゲイン及び前記第2の積分ゲインを採用する、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のエンジン制御装置。
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