JP5849941B2 - 金属被膜の成膜装置および成膜方法 - Google Patents
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Description
[実施例1]
上述した図1に示す装置を用いて、表面に成膜する基板として、純アルミニウム基板(50mm×50mm×厚さ1mm)を準備し、その表面のうち矩形状の成膜領域に、金属被膜として銅被膜を成膜した。本実施形態では、陽極に、気孔率65体積%、接触面積率30%、10mm×10mm×1mmの発泡チタンからなる多孔質体(三菱マテリアル製)を用い、膜厚127μmの電解質膜(デュポン社製:ナフィオンN117)を用いた。イオン溶液には、1mol/Lの硫酸銅層溶液を準備し、電流密度5mA/cm2、処理時間60分、陽極より上部0.1MPaで加圧しながら、成膜を行った。なお、接触面積率は、後述する方法により測定したものである。
実施例1と同じようにして、基板の表面に銅被膜と成膜した。実施例1と相違する点は、膜厚183μmの電解質膜を用いた点である。
実施例1と同じようにして、基板の表面に銅被膜と成膜した。実施例3が、実施例1と相違する点は、陽極に、気孔率85体積%、接触面積率20%の多孔質体を用いた点である。実施例4が、実施例1と相違する点は、陽極に、気孔率85体積%、接触面積率20%の多孔質体を用いた点と、膜厚183μmの電解質膜を用いた点である。
実施例1と同じようにして、基板の表面に銅被膜と成膜した。比較例1が、実施例1と相違する点は、膜厚50μmの電解質膜を用いた点であり、比較例2が、実施例1と相違する点は、膜厚254μmの電解質膜を用いた点である。
実施例1〜4および比較例1、2に係る金属被膜(銅被膜)の膜厚のばらつきを測定した。具体的には、図4(a)に示すように、任意の6箇所において(具体的にはA〜Fの破線のラインに沿って)、接触式粗さ計を用いて銅被膜の表面プロフィールを測定し、各箇所において、図4(b)に示すように、最大粗さを最大膜厚、最小粗さを最小膜厚、算術平均粗さを平均膜厚として、下記の式により銅被膜の膜厚のばらつきを算出した。
膜厚のばらつき(%)={(最大膜厚−平均膜厚)+(平均膜厚−最小膜厚)}÷2/平均膜厚
実施例1〜4の膜厚のばらつきは、比較例1のものに比べて小さかった。これは、実施例1〜4の固定電解質膜は、比較例1のものよりも、膜厚が十分に確保されているため、多孔質体の空孔から供給された銅イオンが、基板側に到達するまでに面内方向に均一に拡散したからであると考えられる。すなわち、比較例1の如く、固体電解質膜の厚さが100μm未満であるのため、その膜厚が薄すぎて、陽極である多孔質体の空孔から供給される銅イオンが、固体電解質膜内に面内方向に均一に拡散する前に、固体電解質膜の基板側の表面に到達するこれにより、固体電解質膜内の銅イオン濃度の高い部分と低い部分で、銅被膜の成膜速度が異なり、銅被膜の表面に凹凸が発生する(膜厚のばらつきが大きくなる)。
実施例1と同じようにして、基板の表面に銅被膜と成膜した。実施例5が、実施例1と相違する点は、膜厚183μmの電解質膜を用いた点である(なお陽極の多孔質体は気孔率65体積%、接触面積率30%である)。実施例6が、実施例1と相違する点は、陽極に、気孔率85体積%、接触面積率20%の多孔質体を用いた点と、膜厚183μmの電解質膜を用いた点である。なお、接触面積率は、多孔質体(陽極)の接触表面を光学顕微鏡で撮影したのち、接触部と非接触部分の面積を2値化して、以下の式により算出した。
接触面積率(%)=(接触部の面積)/(全体の面積)×100
実施例1と同じようにして、基板の表面に銅被膜と成膜した。比較例3が、実施例1と相違する点は、陽極に、気孔率90体積%、接触面積率10%の多孔質体を用いた点と、膜厚183μmの電解質膜を用いた点である。比較例4が、実施例1と相違する点は、陽極に、気孔率55体積%、接触面積率38%の多孔質体を用いた点と、膜厚183μmの電解質膜を用いた点である。接触面積率は、実施例5および6と同様の方法で算出した。
実施例5および6の銅被膜の膜厚のばらつきは、比較例3のものに比べて小さかった。これは、比較例3の如く、接触面積率が35%を超えた場合には、接触面積率が大きすぎるため、各気孔から供給される銅イオンが、基板側の表面に到達するまでに、固体電解質膜の面内方向において均一に拡散しなかったことによると考えられる。
Claims (4)
- 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極の間において前記陽極に接触するように配置された固体電解質膜と、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加する電源部と、を少なくとも備えており、前記陽極と前記陰極との間に前記電源部で電圧を印加して、前記固体電解質膜の内部に含有された金属イオンから金属を前記陰極側に析出させることにより、前記金属からなる金属被膜を成膜する金属被膜の成膜装置であって、
前記陽極は、前記金属イオンを含む溶液が内部に透過し、かつ前記固体電解質膜に該金属イオンを供給するように空孔が形成された多孔質体からなり、
前記固体電解質膜の厚さは、100μm〜200μmの範囲にあることを特徴とする金属被膜の成膜装置。 - 前記多孔質体は、前記固体電解質膜に接触する接触面積率が15%〜35%の範囲となるように多数の空孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属被膜の成膜装置。
- 陽極と陰極の間において前記陽極に接触するように固体電解質膜を配置し、該固体電解質膜を基材に接触させると共に、前記陰極を前記基材に導通させ、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加し、前記固体電解質膜の内部に含有された金属イオンから金属を前記陰極側に析出することにより、前記金属からなる金属被膜を前記基材の表面に成膜する金属被膜の成膜方法であって、
前記陽極として、前記金属イオンを含む溶液が透過し、かつ前記固体電解質膜に該金属イオンを供給するように空孔が形成された多孔質体を用い、
前記固体電解質膜の厚さが、100μm〜200μmの範囲にある固体電解質膜を用いることを特徴とする金属被膜の成膜方法。 - 前記多孔質体に、前記固体電解質膜に接触する接触面積率が15%〜35%の範囲となるように多数の空孔が形成された多孔質体を用いることを特徴とする請求項3に記載の金属被膜の成膜方法。
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