JP5849277B2 - インプラント用ドライバ - Google Patents

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Description

本発明は、インプラント用ドライバに関する。
例えば歯科用インプラントを顎の骨に埋め込む際に用いられるインプラント用ドライバに関する。
体内に埋め込まれるインプラント(特に歯科用インプラント)が注目されている。歯科用インプラントは、一般に、虫歯や破損により永久歯の歯根が失われた場合、歯槽骨に設けた穴にインプラント体を挿入して固定するものである。
この歯科用インプラントは、歯槽骨に固定されるインプラント体(フィクスチャー)と、インプラント体に螺着され人工歯冠を装着可能なアバットメントと、で構成される。
歯槽骨に対してインプラント体を固定する際には、インプラントマウントドライバ等と呼ばれる器具(インプラント用ドライバ)が用いられる。
インプラント用ドライバは、その先端に、多角形等の非円形形状に形成された回転伝達軸部を有する。この回転伝達軸部をインプラント体の中心穴に形成された回転伝達穴部に嵌合させることにより、インプラント用ドライバの回転をインプラント体に伝達する。
特開2003−047621号公報 特開2004−202049号公報
従来のインプラント用ドライバでは、回転伝達軸部がインプラント体の回転伝達穴部に嵌合するに過ぎない。このため、歯槽骨等に対してインプラント体を回転させながら埋め込むときに、インプラント体の姿勢が不安定になりやすい。インプラント用ドライバとインプラント体の中心軸(回転軸)が一致しないと、インプラント体がふらつきながら骨に埋め込まれるため、人体に過度な負担をかけてしまうという問題がある。
本発明は、インプラント体を骨に埋め込むときに、インプラント体の姿勢を安定させることができるインプラント用ドライバを提供することを目的とする。
本発明に係るインプラント用ドライバの第一実施態様は、インプラント体を骨に埋め込むときに、前記インプラント体に形成された中心穴に挿入されて、駆動源からの回転力を伝達するインプラント用ドライバであって、外径を変更可能な可変径部を備え、前記可変径部は、前記中心穴のうち、内周側に突出する突出部位に係合する
本発明に係るインプラント用ドライバの第二実施態様は、第一実施態様において、前記可変径部は、前記突出部位よりも奥側で変形を回復させて、前記突出部位に係合する。
本発明に係るインプラント用ドライバの第三実施態様は、第一又は第二実施態様において、前記可変径部は、弾性変形が可能なリング形のクランプ体を備える。
本発明に係るインプラント用ドライバの第四実施態様は、第三実施態様において、前記クランプ体は、完全なリング形のゴムからなる。
本発明に係るインプラント用ドライバの第五実施態様は、第一から第四実施態様のいずれかにおいて、前記突出部位は、前記フィクスチャーに連結されるアバットメントの脱落を防止する抜け止め穴部である。
本発明に係るインプラント用ドライバの第六実施態様は、第一から第五実施態様のいずれかにおいて、外径が先端に向けて縮小するテーパー形の調心軸部と、非円形に形成された回転伝達軸部と、を備え、前記調心軸部は、前記中心穴のうち、内径が奥行き方向に向けて縮小するテーパー形の嵌合穴部に嵌合し、前記回転伝達軸部は、前記中心穴のうち、前記フィクスチャーに連結されるアバットメントの回転を防止する回転防止穴部に嵌合する。
本発明に係るインプラント用ドライバの第七実施態様は、第六実施態様において、前記調心軸部と前記回転伝達軸部は、軸方向において異なる位置に形成される。
本発明に係るインプラント用ドライバの第八実施態様は、第六実施態様において、前記調心軸部と前記回転伝達軸部は、軸方向において同一の位置に形成される。
本発明は、インプラント体を回転させながら骨に埋め込むときに、インプラント体の姿勢を安定させることができる。したがって、人体への過度な負担を回避できる。
本発明の第一実施形態に係るインプラントの歯科分野における使用例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラントの分解斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラントの縦断面図である。 インプラント体を示す図である。 アバットメントを示す図である。 クランパピンを示す図である。 クランパを示す図である。 ロックナットを示す図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラントマウントドライバを示す図である。 本発明の第一実施形態に係るインプラントマウントドライバの使用状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るインプラントの縦断面図である。 インプラント体を示す図である。 アバットメントを示す図である。 クランパピンを示す図である。 ロックナットを示す図である。 本発明の第二実施形態に係るインプラントマウントドライバを示す図である。 本発明の第二実施形態に係るインプラントマウントドライバの使用状態を示す図である。
本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。下記説明において示す各種寸法等は一例である。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係るインプラント5の歯科分野における使用例を示す図である。
インプラント5は、歯槽骨2に固定されるインプラント体10と、インプラント体10に対して着脱可能なアバットメント体8と、を備える。アバットメント体8には、人工歯冠6が装着される。
インプラント5の中心軸をZ軸(Z方向、奥行き方向、軸方向)とする。Z軸のうち、インプラント体10側を+Z側(+Z方向)、アバットメント20側を−Z側(−Z方向)とする。+Z方向から見たときを底面図、−Z方向から見たときを上面図とする。+Z方向の端部を基端(第一端)、−Z方向の端部を先端(第二端)と呼ぶ。
インプラント体10の外周面には、雄ネジ12が形成される。この雄ネジ12を歯槽骨(骨)2に形成した穴に螺合することにより、インプラント体10が歯槽骨2に固定される。
アバットメント体8の外周面には、接着剤等を用いて人工歯冠6が装着される。インプラント体10とアバットメント体8との当接部Sは、歯茎4または歯槽骨2によって覆われる。インプラント体10とアバットメント体8のそれぞれの当接面は、精度良く仕上げられる。インプラント体10とアバットメント体8の当接面同士は、相互に密着して異物の侵入を防止する。
図2は、本発明の第一実施形態のインプラント5の分解斜視図である。
図3は、本発明の第一実施形態のインプラント5の縦断面図である。
インプラント5は、インプラント体10とアバットメント体8と、を備える。
アバットメント体8は、アバットメント20、クランパピン30、クランパ40及びロックナット50を組み立てたものである。
アバットメント体8は、軸形部材のアバットメント20、軸状のクランパピン30、リング状のクランパ40及びロックナット50を備える。アバットメント20は、人工歯冠6が装着される。クランパピン30は、アバットメント20の貫通孔24に挿通されて、インプラント体10に係合する。クランパ40は、クランパピン30に嵌め合わされる。ロックナット50は、アバットメント20とクランパピン30に螺合(係止)する。
図4は、インプラント体10を示す図である。(a)は上面図、(b)は縦断面図である。
インプラント体10は、ジルコニア等のセラミックス材料で形成された軸形部材である。インプラント体10は、フィクスチャーとも呼ばれる。インプラント体10は、円柱状に形成されて、その外周面に雄ネジ12が形成される。
インプラント体10の−Z側端面の中心には、中心穴13が開口する。中心穴13には、テーパー穴部14、逆テーパー穴部15及び係合穴部16が+Z側に向かって連続して形成される。
テーパー穴部(嵌合穴部)14は、−Z側端面から+Z側に向かって内径が徐々に縮小(縮径)する。逆テーパー穴部15は、+Z側に向かって内径が徐々に拡大(拡径)する。係合穴部16は、平行かつ対向する二つの内側面からなる平行二面(連れ回り規制穴部)16Aが形成される。
テーパー穴部14のテーパー角は、例えば8°である。テーパー穴部14の平均直径は、例えば2mmである。テーパー穴部14の長さ(深さ)は、インプラント体10の全長(例えば10mm)の1/3以上の長さ(例えば4〜5mm)に形成される。
テーパー穴部14の内周側面には、Z方向に沿う複数の突起17が形成される。複数の突起(回転防止穴部)17は、中心穴13の周方向において、等間隔(等角度)に配置される。突起17の数は、5本である。突起17の数は、適宜変更できる。
突起17のZ軸に直交する断面の形状は、逆U字形である。つまり、頂部側が円弧形に膨らむ形状である。
逆テーパー穴部15の最小内径は、テーパー穴部14の最小内径よりも小さい。したがって、テーパー穴部14と逆テーパー穴部15の接続部分には、中心穴13の内周側に突出する突出部位(抜け止め穴部)15Aが形成される。逆テーパー穴部15のテーパー角は、例えば10°である。逆テーパー穴部15の長さ(深さ)は、例えば2.5mmである。
係合穴部16は、対向する二つの円弧形内周側面と、平行かつ対向する二つの内側面と、からなる。二つの内側面は、平行二面16Aである。係合穴部16の長さ(深さ)は、例えば1.2mmである。二つの平行二面16Aの幅(二面幅)は、例えば1.1mmである。
図5は、アバットメント20を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図、(c)は縦断面図である。
アバットメント20は、本体部21と、テーパー軸部22と、からなる。
本体部21には、人工歯冠6が装着される。テーパー軸部(嵌合軸部)22は、本体部21の基端側(+Z側)から延設してインプラント体10の中心穴13に内挿される。
アバットメント20は、審美性に優れた白色のセラミックス材料で一体的に形成される。セラミックス材料には、ジルコニアが採用される。
テーパー軸部22のテーパー角は、例えば8°である。インプラント体10の中心穴13のテーパー穴部14の角度と同一である。
テーパー軸部22の平均内径は、例えば2mmである。テーパー軸部22の長さは、テーパー穴部14と同一又は長く形成される。テーパー軸部22の長さは、例えば6mmである。
テーパー軸部22の外周側面には、Z方向に沿って複数の溝部23が形成される。複数の溝部(回転防止軸部)23は、テーパー軸部22の周方向において、等間隔(等角度)に配置される。溝部23の数は、5本である。溝部23の数は、適宜変更できる。溝部23の数は、テーパー穴部14の突起17と同数である。
溝部23のZ軸に直交する断面の形状はU字形である。つまり、底部側が円弧形に凹む形状である。テーパー穴部14の内周側面に形成される突起17と同形状である。
インプラント体10の中心穴13にアバットメント20を挿入すると、アバットメント20のテーパー軸部22がインプラント体10の中心穴13のテーパー穴部14に嵌合する。この際、テーパー軸部22に形成された5本の溝部23は、テーパー穴部14に形成された5本の突起17に差し込まれる。
アバットメント20の中心には、Z方向に貫通する貫通孔24が形成される。貫通孔24のうち、本体部21に対応する部位は、内径が約2.5mmに形成される。貫通孔24の一部にM2.5の内ネジ25が設けられる。内ネジ25のネジ寸法などは、貫通孔24の内径等に応じて、適宜変更可能である。
貫通孔24のうち、テーパー軸部22に対応する部位は、内径が例えば1mmに形成される。貫通孔24には、クランパピン30がほぼ隙間なく挿通される。
図6は、クランパピン30を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図である。
クランパピン30は、細長い軸形部材である。クランパピン30は、チタンまたはチタン合金により形成される。クランパピン30の直径は、例えば1mmである。
クランパピン30は、細長い本体部(軸本体部)30Aと、本体部30Aの基端側(+Z側)に形成された係合部31を有する。本体部30Aの直径は、例えば1mmである。係合部31は、インプラント体10の中心穴13の最深部に形成された係合穴部16に嵌め込まれる。
係合部31は、テーパー部位31Aと平行二面31Bから構成される。テーパー部位(抜け止め軸部)31Aは、+Z側に向けて外径が徐々に拡大(拡径)する。平行二面(連れ回り規制軸部)31Bは、テーパー部位31Aの外側面に形成された、平行かつ背向する二つの面である。テーパー部位31Aの角度は、約30°である。平行二面31Bの幅(二面幅)は、例えば1.1mmである。
クランパピン30の先端側(−Z側)には、M1の外ネジ32が設けられる。外ネジ32のネジ寸法などは、クランパピン30の直径等に応じて、適宜変更可能である。
クランパピン30の長さは、インプラント5を組み立てたときに、外ネジ32がアバットメント20の貫通孔24の端部(−Z側)の内ネジ25とほぼ同一位置となる長さである。
図7は、クランパ40を示す図である。(a)は底面図、(b)は縦断面図である。
クランパ40は、リング形部材である。クランパ40は、チタンまたはチタン合金により形成される。クランパ40の外径は、例えば1.5mmである。クランパ40の外径は、インプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15の最小内径より僅かに小径である。クランパ40の外径を逆テーパー穴部15の最小内径より僅かに大径として、逆テーパー穴部15にこじ入れてもよい。
クランパ40の内径は、例えば1mmである。クランパ40の内径は、クランパピン30に外嵌する。クランパ40は、クランパピン30の係合部31に引っ掛かる位置に配置される。
クランパ40は、インプラント5を組み立てたときに、インプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15に収容されるように配置される。
クランパ40は、基端側(+Z側)に、3本の櫛歯41が形成される。櫛歯41の本数は、適宜変更できる。この櫛歯41は、クランパ40がクランパピン30の係合部31の乗り上がったときに、外周側に向けて弾性変形して広がる部位である。クランパ40の櫛歯41は、いわゆるコレットチャックと同様に作用する。
クランパ40の櫛歯41が外周側に向けて広がると、テーパー穴部14の最小内径よりも大径となる。クランパ40は、インプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15の上端において内周側に突出する突出部位15Aに引っ掛かる(介在する)。これにより、クランパ40及びクランパピン30の−Z側への移動が規制される。
図8は、ロックナット50を示す図である。(a)は底面図、(b)は縦断面図である。
ロックナット(ロックブッシュ)50は、外周面にM2.5の外ネジ51、内周面にM1の内ネジ52を有する、リング形の部材である。ロックナット50は、チタンまたはチタン合金により形成される。外ネジ51、内ネジ52のネジ寸法などは、内ネジ25、外ネジ32に対応して、適宜変更可能である。
ロックナット50の−Z側の端面には、背向かつ平行な二面を有する一対のレンチ溝53が設けられる。このレンチ溝53の平行二面に、不図示の器具(レンチ等)を係合して、ロックナット50を回転させることができる。
外ネジ51は、アバットメント20の貫通孔24の一部に形成された内ネジ25に螺合する。内ネジ52は、クランパピン30の先端側(−Z側)に形成された外ネジ32に螺合する。インプラント5を組み立てた状態で、ロックナット50を右回転させると、アバットメント20に対してクランパピン30を−Z側に移動する。
(インプラント治療の二回法)
インプラント5の組み立て等は、以下の手順に従って行われる。
図9は、本発明の第一実施形態に係るインプラントマウントドライバ80を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図、(c)は一部断面図である。
図10は、本発明の第一実施形態に係るインプラントマウントドライバ80の使用状態を示す図である。
インプラントマウントドライバ80では、+Z方向の端部を先端(第一端)、−Z方向の端部を基端(第二端)と呼ぶ。
最初に、インプラント体10を患者の歯槽骨2に埋入する。
インプラント体10を歯槽骨2に埋入する際には、インプラントマウントドライバ80が用いられる。
インプラントマウントドライバ(インプラント用ドライバ)80は、細長い軸形の部材であり、ステンレス鋼等により形成される。インプラントマウントドライバ80は、不図示のサージカルモータ(surgical motor)に連結された状態で用いられる。
インプラントマウントドライバ80は、基端側(−Z側)に、サージカルモータ(駆動源)に連結されるモータ連結部81が形成される。インプラントマウントドライバ80は、先端側(+Z側)に、インプラント体10の中心穴13に挿入されて嵌合するインプラント連結部82が形成される。
インプラント連結部82は、外径が先端に向けて縮小するテーパー形の調心軸部83、非円形に形成された回転伝達軸部84及び外径を変更可能なクランパ85等からなる。調心軸部83と回転伝達軸部84は、一体的に形成される。
調心軸部83は、インプラント体10の中心穴13のテーパー穴部14に嵌合する部位である。調心軸部83は、アバットメント体8のアバットメント20のテーパー軸部22と同一形状に形成される。
回転伝達軸部84は、インプラント体10の中心穴13の突起17に嵌合する部位である。回転伝達軸部84は、溝部84Aを有する。回転伝達軸部84(溝部84A)は、アバットメント20の溝部23と同一形状に形成される。
クランパ(可変径部)85は、インプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15(突出部位15A)に係合する部位である。クランパ85(クランプ体87)は、アバットメント体8のクランパ40とほぼ同一形状に形成される。
インプラントマウントドライバ80のインプラント連結部82は、アバットメント体8のうち、インプラント体10の中心穴13に挿入される部位と同一形状に形成される。このため、インプラントマウントドライバ80のインプラント連結部82をインプラント体10の中心穴13に挿入すると、後述する耐圧機構60及び回転防止機構70と同様の機能を発揮できる。
具体的には、インプラントマウントドライバ80をインプラント体10の中心穴13に挿入した状態では、調心軸部83とテーパー穴部14が嵌合する(密着する)ので、インプラントマウントドライバ80とインプラント体10の中心軸(回転軸)が一致して、インプラント体10の姿勢が規制される。また、回転伝達軸部84の溝部84Aと突起17が噛合うので、インプラントマウントドライバ80に対するインプラント体10の回転が規制される。
クランパ85は、インプラント連結部82に形成された細軸部86と、細軸部86に対して僅かな隙間を有する嵌合するクランプ体87からなる。クランプ体87は、例えばPEEK(polyetheretherketone)等の合成樹脂で形成されたC字形のリング部材である。
クランプ体87の外径は、インプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15の最小内径より僅かに大径である。このため、クランパ85をインプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15にこじ入れることができる。クランプ体87がC字形のリング部材であると共に細軸部86との間に僅かな隙間が設けられているため、クランプ体87が突出部位15Aに当接すると、クランプ体87の外径が小さくなるように弾性変形する。そして、クランパ85が逆テーパー穴部15に挿入されると、クランプ体87の弾性変形が回復して、クランパ85が突出部位15Aに係合する。このため、インプラントマウントドライバ80からのインプラント体10の抜け落ちが防止される。
インプラント体10を歯槽骨2に埋入する際には、回転伝達軸部84の溝部84Aと突起17が噛合うので、サージカルモータの回転力がインプラントマウントドライバ80を介してインプラント体10に確実に伝達される。また、調心軸部83とテーパー穴部14が嵌合するので、インプラント体10は、ふらつきことなく、姿勢が安定した状態で、歯槽骨2に埋め込まれる。したがって、インプラントマウントドライバ80を用いることにより、人体への過度な負担を回避できる。
インプラント体10の雄ネジ12には、ネジ切りの機能が備わっているので、インプラント体10が歯槽骨2に対して直接ネジを切りながら埋入されていく。このため、手術時間の短縮を図ることができ、確実な初期固定が得られる。
インプラント体10を歯槽骨2に埋入した後に、インプラントマウントドライバ80を−Z方向に向けて引っ張ってインプラント体10から分離する。この際、クランプ体87が突出部位15Aに当接して、外径が小さくなるように弾性変形する。クランプ体87が僅かな引っ張り力のみで弾性変形するので、人体に過度な負担をかけたり、インプラント体10が歯槽骨2から抜け落ちたりしない。
インプラントマウントドライバ80をインプラント体10から分離した後に、歯茎4を縫い合わせる。歯槽骨2とインプラント体10を、個人差もあるが3〜6ヶ月程度かけて骨密着させる。
インプラント体10とは別に、アバットメント体8を組み立てる。アバットメント20、クランパピン30、クランパ40及びロックナット50により、アバットメント体8を組み立てる。アバットメント体8は、組み立てた形態で販売される。
アバットメント体8の組み立てでは、まず、クランパ40をクランパピン30に外嵌する。次に、アバットメント20に対してロックナット50を取り付ける。アバットメント20の貫通孔24の一部に形成された内ネジ25に、ロックナット50の外ネジ51を螺合する。
次に、クランパピン30をアバットメント20の貫通孔24の+Z側から挿入する。そして、クランパピン30の先端側(−Z側)が、アバットメント20に取り付けたロックナット50に当接したら、クランパピン30を右回転させる。クランパピン30の右回転により、クランパピン30の外ネジ32をロックナット50の内ネジ52に螺合する。クランパピン30に外嵌したクランパ40の先端側(−Z側)が、アバットメント20の−Z側の端部に当接する直前まで、クランパピン30を右回転させる。
これにより、アバットメント体8の組み立てが完了する。
その後、患者の歯槽骨2に埋入したインプラント体10の中心穴13にアバットメント体8を挿入する。アバットメント20のテーパー軸部22は、インプラント体10の中心穴13のテーパー穴部14に楔状に嵌め込まれる。
クランパピン30の基端側(+Z側)の係合部31がインプラント体10の中心穴13の最底部(+Z側)の係合穴部16に差し込まれる。クランパピン30の係合部31の平行二面31Bとインプラント体10の係合穴部16の平行二面16Aが密着(嵌合)する。
次に、不図示の器具(レンチ等)をロックナット50のレンチ溝53に嵌めて右回転させる。ロックナット50は、+Z方向に回転しながら移動する。これと同時に、クランパピン30が−Z方向に移動する。
この際、ロックナット50の外ネジ51と内ネジ52のピッチに差があるので(M2.5:0.35P、M1:0.2P)、ロックナット50の+Z方向への移動量に比べて、クランパピン30の−Z方向への移動量が大きくなる。
クランパピン30の係合部31がインプラント体10の係合穴部16に差し込まれ、係合部31の平行二面31Bと係合穴部16の平行二面16Aが密着(嵌合)するので、クランパピン30の回転は規制される。クランパピン30は、ロックナット50と共に連れ回ることがなく、−Z方向に移動する。
クランパピン30を−Z方向に移動させると、クランパピン30に外嵌したクランパ40の先端側(−Z側)がアバットメント20の+Z側の端部に当接して、クランパ40の+Z方向への移動が規制される。
さらにクランパピン30を+Z方向に移動させると、クランパ40の内周側にクランパピン30の係合部31のテーパー部位31Aが差し込まれる(クランパ40がテーパー部位31Aに乗り上がる)。これにより、クランパ40の+Z側の3本の櫛歯41が外周側に向けて弾性変形して広がる。
したがって、クランパ40がインプラント体10の中心穴13の逆テーパー穴部15の上端において内周側に突出する突出部位15Aに引っ掛かり、クランパ40及びクランパピン30の−Z側への移動が規制される。
クランパ40及びクランパピン30の−Z側への移動が規制された状態で、ロックナット50を更に右回転させる。これにより、アバットメント20が+Z方向に移動する。アバットメント20がインプラント体10に向けてさらに移動して、アバットメント20のテーパー軸部22がインプラント体10の中心穴13のテーパー穴部14に更に楔状に挿入される。
このようにして、インプラント5がガタつきなく、強靭に組み立てられる。
その後に、インプラント5のアバットメント20の−Z側の外周面に接着剤等を用いて人工歯冠6を装着する。
インプラント5では、テーパー軸部22とテーパー穴部14を嵌合する(差し込む)ことにより、アバットメント20に作用する外力(咬合圧F)を受け止める耐圧機構60となって機能する(図1参照)。
特に、耐圧機構60は、テーパー軸部22とテーパー穴部14のZ方向の長さが従来よりも十分に長いので、咬合圧Fを受け止める面積が大きくなり、高い耐圧性能を備える。
したがって、例えばインプラント5を前歯に使用する場合等において、アバットメント20に対してZ軸方向に対して交差する方向から咬合圧Fを受けても、この咬合圧Fを確実に受け止める。よって、アバットメント20やインプラント体10に亀裂が発生したり、欠けたりしない。
アバットメント20をインプラント体10の中心穴13に挿入するときに、中心穴13のテーパー穴部14の5本の突起17に、テーパー軸部22の5本の溝部23が差し込まれる。テーパー穴部14の内周側面の突起17とテーパー軸部22の外周側面の溝部23が噛合うので、インプラント体10に対するアバットメント20の回転が規制される。テーパー穴部14の突起17とテーパー軸部22の溝部23が回転防止機構70となって機能する。
インプラント5では、咬合圧Fを受け止める耐圧機構60(テーパー軸部22とテーパー穴部14)と回転防止機構70(突起17と溝部23)が一体的に形成される。このため、耐圧機構60を、従来よりも長く(深く)形成することができる。耐圧機構60(テーパー軸部22とテーパー穴部14)の長さを、インプラント体10の全長の1/3以上の長さにすることができる。
したがって、インプラント5は、アバットメント20やインプラント体10に亀裂や欠けが発生することなく、強い咬合圧Fを確実に受け止めることができる。
(第二実施形態)
図11は、本発明の第二実施形態に係るインプラント105を示す立断面図である。
インプラント105において、第一実施形態に係るインプラント5と同一の部材には、同一の符号を付して、その説明を省略する。
インプラント105は、歯槽骨2に固定されるインプラント体110と、インプラント体110に対して着脱可能なアバットメント体108と、を備える。アバットメント体108には、人工歯冠6が装着される。
インプラント105の中心軸をZ軸(Z方向、奥行き方向、軸方向)とする。Z軸のうち、インプラント体110側を+Z側(+Z方向)、アバットメント120側を−Z側(−Z方向)とする。+Z方向から見たときを底面図、−Z方向から見たときを上面図とする。+Z方向の端部を基端(第一端)、−Z方向の端部を先端(第二端)と呼ぶ。
アバットメント体108は、アバットメント120、クランパピン130、クランパ40及びロックナット150を組み立てたものである。
アバットメント体108は、軸形部材のアバットメント120、クランパピン130、クランパ40及びロックナット150を備える。アバットメント120は、人工歯冠6が装着される。クランパピン130は、アバットメント120の貫通孔124に挿通されて、インプラント体110に係合する。クランパ40は、クランパピン130に嵌め合わされる。ロックナット150は、アバットメント120に係合すると共にクランパピン130に螺合する。
第一実施形態に係るインプラント5では、咬合圧Fを受け止める耐圧機構60(テーパー軸部22とテーパー穴部14)と回転防止機構70(突起17と溝部23)が一体的(同一の部位)に形成される。
一方、インプラント105では、咬合圧Fを受け止める耐圧機構160(テーパー軸部122とテーパー穴部114)と回転防止機構170(回転防止穴部117と回転防止軸部123)が別個(異なる部位)に形成される。
図12は、インプラント体110を示す図である。(a)は上面図、(b)は縦断面図である。
インプラント体110は、ジルコニア等のセラミックス材料で形成された軸形部材であり、外周面に雄ネジ12が形成される。
インプラント体110の−Z側端面の中心には、中心穴113が開口する。中心穴113には、テーパー穴部114、回転防止穴部117、逆テーパー穴部15及び係合穴部16(平行二面16A)が+Z側に向かって連続して形成される。
テーパー穴部114は、−Z側端面から+Z側に向かって内径が徐々に縮小(縮径)する。回転防止穴部117は、非円形に形成される。
テーパー穴部(嵌合穴部)114のテーパー角は、例えば8°である。テーパー穴部114の平均直径は、例えば2mmである。テーパー穴部114の長さ(深さ)は、例えば3.5mmである。
回転防止穴部117は、Z方向に沿う複数の溝部117Aを有する。複数の溝部117Aは、中心穴113の周方向において、等間隔(等角度)に配置される。溝部117Aの数は、5本である。溝部117Aの数は、適宜変更できる。溝部117AのZ軸に直交する断面の形状は、U字形である。つまり、底頂部側が円弧形に凹む形状である。
図13は、アバットメント120を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図、(c)は縦断面図である。
アバットメント120は、本体部121、テーパー軸部122及び回転防止軸部123からなる。
本体部121には、人工歯冠6が装着される。テーパー軸部(嵌合軸部)122は、本体部121の基端側(+Z側)から延設してインプラント体10の中心穴113に内挿される。
アバットメント120は、審美性に優れた白色のセラミックス材料で一体的に形成される。セラミックス材料には、ジルコニアが採用される。
テーパー軸部122のテーパー角は、例えば8°である。インプラント体110の中心穴113のテーパー穴部114の角度と同一である。
テーパー軸部122の平均内径は、例えば2mmである。テーパー軸部122の長さは、テーパー穴部114と同一又は長く形成される。テーパー軸部122の長さは、例えば、5mmである。
回転防止軸部123は、Z方向に沿う複数の突起123Aを有する。複数の突起123Aは、回転防止軸部123の周方向において、等間隔(等角度)に配置される。突起123Aの数は、5本である。突起123Aの数は、適宜変更できる。突起123Aの数は、回転防止穴部117の溝部117Aと同数である。
突起123AのZ軸に直交する断面の形状は逆U字形である。つまり、頂部側が円弧形に膨らむ形状である。回転防止穴部117の溝部117Aと同形状である。
インプラント体110の中心穴113にアバットメント120を挿入すると、アバットメント120のテーパー軸部122がインプラント体110の中心穴113のテーパー穴部114に嵌合する。ほぼ同時に、回転防止軸部123の5本の突起123Aが、回転防止穴部117の5本の溝部117Aに差し込まれる。
アバットメント120の中心には、Z方向に貫通する貫通孔124が形成される。貫通孔124のうち、本体部121に対応する部位(本体部側貫通孔124A)は、内径が例えば2.5mmに形成される。本体部側貫通孔124Aには、ロックナット150が挿入される。
貫通孔124のうち、テーパー軸部122に対応する部位(テーパー軸部側貫通孔124B)は、内径が例えば1mmに形成される。テーパー軸部側貫通孔124Bには、クランパピン130の本体部30Aがほぼ隙間なく挿通される。
本体部側貫通孔124Aとテーパー軸部側貫通孔124Bの境には、Z方向に垂直な段差面125が形成される。
図14は、クランパピン130を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図である。
クランパピン130は、クランパピン30とほぼ同一形状である。クランパピン130の基端側(+Z側)には、クランパピン30の係合部31とは異なって、テーパー部位31Aと平行二面31Bが別個に設けられる。
図14は、ロックナット150を示す図である。(a)は上面図、(b)は縦断面図である。
ロックナット150は、チタンまたはチタン合金により形成されたリング形(円筒形)部材である。
ロックナット150の内周面には、M1サイズの右ネジである内ネジ52が設けられる。内ネジ52のネジ寸法などは、外ネジ32に対応して適宜変更可能である。
ロックナット150の+Z側の端面150Aは、アバットメント120の貫通孔124の段差面125に当接しつつ、中心軸(中心穴)回りに回転可能に形成される。
ロックナット150の−Z側の端面150Bには、マイナスドライバ(不図示)が挿入される直線溝153が設けられる。この直線溝153にマイナスドライバを係合して、ロックナット150を回転させることが可能である。
ロックナット150は、アバットメント120の貫通孔124(本体部側貫通孔124A)に挿入される。ロックナット150の外周面150Sと本体部側貫通孔124Aとの間には、僅かな隙間が設けられる。ロックナット150の内ネジ52は、本体部側貫通孔124Aに露出するクランパピン130の外ネジ32に螺合する。
したがって、インプラント105を組み立てた状態で、ロックナット150を右回転させると、ロックナット150の端面150Aがアバットメント120の貫通孔124の段差面125に当接しつ摺動する。これと同時に、内ネジ52に螺合するクランパピン130をアバットメント120に対して−Z側に移動させることができる。
(インプラント治療の二回法)
インプラント105の組み立て等は、第一実施形態に係るインプラント5の組み立て等とほぼ同一である。
図16は、本発明の第二実施形態に係るインプラントマウントドライバ180を示す図である。(a)は側面図、(b)は底面図、(c)は一部断面図である。
図17は、本発明の第二実施形態に係るインプラントマウントドライバ180の使用状態を示す図である。
インプラントマウントドライバ180では、+Z方向の端部を先端(第一端)、−Z方向の端部を基端(第二端)と呼ぶ。
最初に、インプラント体110を患者の歯槽骨2に埋入する。
インプラント体110を歯槽骨2に埋入する際には、インプラントマウントドライバ180が用いられる。
インプラントマウントドライバ(インプラント用ドライバ)180は、細長い軸形の部材であり、ステンレス鋼等により形成される。インプラントマウントドライバ180は、サージカルモータ(不図示)に連結された状態で用いられる。
インプラントマウントドライバ180は、先端側(+Z側)に、インプラント体110の中心穴113に挿入されて嵌合するインプラント連結部182が形成される。
インプラント連結部182は、外径が先端に向けて縮小するテーパー形の調心軸部183、非円形に形成された回転伝達軸部184及び外径を変更可能なクランパ85等からなる。調心軸部183と回転伝達軸部184は、別個に形成される。
調心軸部183は、インプラント体110の中心穴113のテーパー穴部114に嵌合する部位である。調心軸部183は、アバットメント体108のアバットメント120のテーパー軸部122と同一形状に形成される。
回転伝達軸部184は、回転防止穴部117(溝部117A)に嵌合する部位である。回転伝達軸部184は、突起184Aを有する。回転伝達軸部184(突起184A)は、アバットメント120の回転防止軸部123の突起123Aと同一形状に形成される。
クランパ85は、インプラント体110の中心穴113の逆テーパー穴部15(突出部位15A)に係合する部位である。クランパ85(クランプ体87)は、アバットメント体108のクランパ40とほぼ同一形状に形成される。
インプラントマウントドライバ180のインプラント連結部182は、アバットメント体108のうち、インプラント体110の中心穴113に挿入される部位と同一形状に形成される。このため、インプラントマウントドライバ180のインプラント連結部182をインプラント体110の中心穴113に挿入すると、後述する耐圧機構160及び回転防止機構170と同様の機能を発揮できる。
具体的には、インプラントマウントドライバ180をインプラント体110の中心穴113に挿入した状態では、調心軸部183とテーパー穴部114が嵌合する(密着する)ので、インプラントマウントドライバ180とインプラント体110の中心軸(回転軸)が一致して、インプラント体110の姿勢が規制される。また、回転伝達軸部184の5本の突起184Aと回転防止穴部117の5本の溝部117Aが噛合うので、インプラントマウントドライバ180に対するインプラント体110の回転が規制される。
インプラント体10を歯槽骨2に埋入する際には、回転伝達軸部184(突起184A)と回転防止穴部117(溝部117A)が噛合うので、サージカルモータの回転力がインプラントマウントドライバ180を介してインプラント体110に確実に伝達される。また、調心軸部183とテーパー穴部114が嵌合するので、インプラント体110は、ふらつきことなく、姿勢が安定した状態で、歯槽骨2に埋め込まれる。したがって、インプラントマウントドライバ180を用いることにより、人体への過度な負担を回避できる。
インプラント体110を歯槽骨2に埋入した後に、インプラントマウントドライバ180を−Z方向に向けて引っ張ってインプラント体110から分離する。この際、クランプ体87が突出部位15Aに当接して、外径が小さくなるように弾性変形する。クランプ体87が僅かな引っ張り力のみで弾性変形するので、人体に過度な負担をかけたり、インプラント体110が歯槽骨2から抜け落ちたりしない。
インプラントマウントドライバ180をインプラント体110から分離した後に、歯茎4を縫い合わせる。歯槽骨2とインプラント体110を、個人差もあるが3〜6ヶ月程度かけて骨密着させる。
インプラント体110とは別に、アバットメント体108を組み立てる。アバットメント120、クランパピン30、クランパ40及びロックナット50により、アバットメント体108を組み立てる。アバットメント体108は、組み立てた形態で販売される。
アバットメント体108の組み立ては、アバットメント体8の組み立てとほぼ同一である。また、患者の歯槽骨2に埋入したインプラント体110に対するアバットメント体108の装着手順等(インプラント105の組み立て)も、インプラント5の組み立てとほぼ同一である。
インプラント105では、テーパー軸部122とテーパー穴部114を嵌合する(差し込む)ことにより、アバットメント120に作用する外力(咬合圧F)を受け止める耐圧機構160となって機能する。
アバットメント120をインプラント体110の中心穴113に挿入するときに、回転防止軸部123の5本の突起123Aが、回転防止穴部117の溝部117Aに差し込まれる。5本の溝部117Aと5本の突起123Aが噛合うので、インプラント体110に対するアバットメント120の回転が規制される。回転防止穴部117(溝部117A)と回転防止軸部123(突起123A)が回転防止機構170となって機能する。
インプラント105では、咬合圧Fを受け止める耐圧機構160(テーパー軸部122とテーパー穴部114)と回転防止機構170(回転防止穴部117と回転防止軸部123)が別個に形成される。インプラント105は、アバットメント120やインプラント体110に亀裂や欠けが発生することなく、強い咬合圧Fを確実に受け止めることができる。
本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。実施形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
インプラントマウントドライバ80,180をサージカルモータに装着する場合について説明したが、これに限らない。各種モータ等の動力源を用いずに、インプラントマウントドライバ80,180を人力で回転させる場合であってもよい。インプラントマウントドライバ80,180に回転力を付与する駆動源は、モータや人力の他、エアータービン等であってもよい。
回転防止機構70,170の形状は、上述した実施形態に限らない。回転防止機構70,170の形状は、非円形形状であればよい。
突起17、溝部117Aと溝部23、突起123Aに代えて、多角形状や楕円形状の穴部・軸部等にしてもよい。この場合には、回転伝達軸部84,184の形状も、多角形状や楕円形状の軸部にする必要がある。
インプラントマウントドライバ80,180をステンレス鋼等で形成する場合について説明したが、これに限らない。チタンやチタン合金等の各種金属材料、アルミナやジルコニア等のセラミックス材料により形成してもよい。
インプラントマウントドライバ180では、調心軸部183が基端側(−Z側)、回転伝達軸部184が先端側(+Z側)に配置される場合について説明したが、これに限らない。調心軸部183が先端側(+Z側)、回転伝達軸部184が基端側(−Z側)に配置される場合であってもよい。この場合には、インプラント体110において、回転防止穴部117が先端側(+Z側)、テーパー穴部114が基端側(−Z側)に配置される。
インプラントマウントドライバ80,180の調心軸部83,183がアバットメント20,120のテーパー軸部22,122と同一形状の場合について説明したが、これに限らない。調心軸部83,183がテーパー軸部22,122の一部と同一形状であればよい。調心軸部83,183がインプラント体10,110のテーパー穴部14,114の全体に対して嵌合しなくてもよい。例えば、調心軸部83,183は、テーパー軸部22,122よりもZ方向の長さが短い場合であってもよい。
インプラント体10,110、アバットメント20,120を形成する生体適合性セラミックス材料は、ジルコニア(酸化ジルコニウム)に限らない。アルミナ(酸化アルミニウム)や酸化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化シリコーン、酸化マグネシウム、酸化セリウム等を採用してもよい。
インプラント体10,110、アバットメント20,120は、チタンやチタン合金等の金属材料により形成してもよい。
クランパ40を形成する材料は、生体親和性に優れたチタンに限らない。チタン合金を採用してもよい。チタン合金は、例えばチタンとアルミニウムとの合金を採用することができる。クランパ40を、樹脂(ゴム)などの弾性体材料で形成してもよい。クランパの櫛歯41の本数は3本の場合に限らない。2本の場合や4本以上でもよい。
クランプ体87は、合成樹脂に限らず、ゴム等の弾性材料で形成してもよい。クランプ体87をゴムで形成する場合には、スリットのない完全なリング形に形成してもよい。
クランプ体87は、金属材料で形成してもよい。この場合には、クランプ体87をC字形にして径方向の厚みを薄くすることにより、径方向の弾性変形が可能となる。
クランパピン30,130やロックナット50,150を形成する材料は、適宜変更できる。
連れ回り規制穴部及び連れ回り規制軸部は、平行二面16A,31Bには限らない。連れ回り規制穴部及び連れ回り規制軸部は、非円形形状であればよい。
平行二面16A,31Bに代えて、多角形穴部と多角形軸部等にしてもよい。
ロックブッシュは、外周面と内周面にそれぞれネジ51,52が形成されたロックナット50に限らない。ロックブッシュは、アバットメント20,120の貫通孔24とクランパピン30の本体部30Aのそれぞれに係止すればよい。
インプラント5では、アバットメント20の貫通孔124の内ネジ25にロックナット50の外ネジ51が螺合(係止)するが、これに限らない。内ネジ25に代えて段差面125を形成すると共に、ロックナット50に代えてロックナット150を用いてもよい。
インプラント105では、アバットメント120の段差面125にロックナット150の端面150Aが当接(係止)するが、これに限らない。
段差面125に代えて内ネジ25を形成すると共に、ロックナット150に代えてロックナット50を用いてもよい。
インプラント5では、クランパピン30に代えてクランパピン130を用いてもよい。
インプラント105では、クランパピン130に代えてクランパピン30を用いてもよい。
インプラント体10,110は、基端にネジ切りの機能が備わっているもの(セルフタッピング型)に限らない。インプラント体10,110は、ネジ切りの機能を備えないもの(ノーマル型)であってもよい。
インプラント5,105は、歯科治療に用いる場合に限らない。インプラント5,105を使用した骨折治療方法や、インプラント5,105を人工関節に使用してもよい。
2…歯槽骨(骨)、 5…インプラント、 8…アバットメント体、 10…インプラント体、 13…中心穴、 14…テーパー穴部(嵌合穴部)、 15A…突出部位(抜け止め穴部)、 16A…平行二面(連れ回り規制穴部)、 17…突起(回転防止穴部)、 20…アバットメント、 22…テーパー軸部(嵌合軸部)、 23…溝部(回転防止軸部)、 30…クランパピン、 30A…本体部(軸本体部)、 31A…テーパー部位(抜け止め軸部)、 31B…平行二面(連れ回り規制軸部)、 40…クランパ、 50…ロックナット(ロックブッシュ)、 80…インプラントマウントドライバ(インプラント用ドライバ)、 83…調心軸部、 84…回転伝達軸部、 85…クランパ(可変径部)、 105…インプラント、 108…アバットメント体、 110…インプラント体、 113…中心穴、 114…テーパー穴部(嵌合穴部)、 117…回転防止穴部、 120…アバットメント、 122…テーパー軸部(嵌合軸部)、 123…回転防止軸部、 130…クランパピン、 150…ロックナット(ロックブッシュ)、 180…インプラントマウントドライバ(インプラント用ドライバ)、 183…調心軸部、 184…回転伝達軸部

Claims (8)

  1. フィクスチャーを骨に埋め込むときに、前記フィクスチャーに形成された中心穴に挿入されて、駆動源からの回転力を伝達するインプラント用ドライバであって、
    外径を変更可能な可変径部を備え、
    前記可変径部は、前記中心穴のうち、内周側に突出する突出部位に係合するインプラント用ドライバ。
  2. 前記可変径部は、前記突出部位よりも奥側で変形を回復させて、前記突出部位に係合する請求項1に記載のインプラント用ドライバ。
  3. 前記可変径部は、弾性変形が可能なリング形のクランプ体を備える請求項1又は2に記載のインプラント用ドライバ。
  4. 前記クランプ体は、完全なリング形のゴムからなる請求項3に記載のインプラント用ドライバ。
  5. 前記突出部位は、前記フィクスチャーに連結されるアバットメントの脱落を防止する抜け止め穴部である請求項1から4のうちいずれか一項に記載のインプラント用ドライバ。
  6. 外径が先端に向けて縮小するテーパー形の調心軸部と、
    非円形に形成された回転伝達軸部と、
    を備え、
    前記調心軸部は、前記中心穴のうち、内径が奥行き方向に向けて縮小するテーパー形の嵌合穴部に嵌合し、
    前記回転伝達軸部は、前記中心穴のうち、前記フィクスチャーに連結されるアバットメントの回転を防止する回転防止穴部に嵌合する請求項1から5のうちいずれか一項に記載のインプラント用ドライバ。
  7. 前記調心軸部と前記回転伝達軸部は、軸方向において異なる位置に形成される請求項6に記載のインプラント用ドライバ。
  8. 前記調心軸部と前記回転伝達軸部は、軸方向において同一の位置に形成される請求項6に記載のインプラント用ドライバ。
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