JP5848758B2 - 過酸化物コンタクトレンズケア液 - Google Patents

過酸化物コンタクトレンズケア液 Download PDF

Info

Publication number
JP5848758B2
JP5848758B2 JP2013515325A JP2013515325A JP5848758B2 JP 5848758 B2 JP5848758 B2 JP 5848758B2 JP 2013515325 A JP2013515325 A JP 2013515325A JP 2013515325 A JP2013515325 A JP 2013515325A JP 5848758 B2 JP5848758 B2 JP 5848758B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen peroxide
compound
peroxide
solution
neutralization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013515325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013531814A (ja
Inventor
アン ミラルド キンバリー
アン ミラルド キンバリー
シャ アーニング
シャ アーニング
エフ.グロミンガー スザンヌ
エフ.グロミンガー スザンヌ
キルバリー ジェニリー
キルバリー ジェニリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bausch and Lomb Inc
Original Assignee
Bausch and Lomb Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bausch and Lomb Inc filed Critical Bausch and Lomb Inc
Publication of JP2013531814A publication Critical patent/JP2013531814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5848758B2 publication Critical patent/JP5848758B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L12/00Methods or apparatus for disinfecting or sterilising contact lenses; Accessories therefor
    • A61L12/08Methods or apparatus for disinfecting or sterilising contact lenses; Accessories therefor using chemical substances
    • A61L12/12Non-macromolecular oxygen-containing compounds, e.g. hydrogen peroxide or ozone
    • A61L12/124Hydrogen peroxide; Peroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/0005Other compounding ingredients characterised by their effect
    • C11D3/0078Compositions for cleaning contact lenses, spectacles or lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D3/00Other compounding ingredients of detergent compositions covered in group C11D1/00
    • C11D3/39Organic or inorganic per-compounds
    • C11D3/3947Liquid compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D7/00Compositions of detergents based essentially on non-surface-active compounds
    • C11D7/02Inorganic compounds
    • C11D7/04Water-soluble compounds
    • C11D7/06Hydroxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D7/00Compositions of detergents based essentially on non-surface-active compounds
    • C11D7/22Organic compounds
    • C11D7/32Organic compounds containing nitrogen
    • C11D7/3218Alkanolamines or alkanolimines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D7/00Compositions of detergents based essentially on non-surface-active compounds
    • C11D7/22Organic compounds
    • C11D7/32Organic compounds containing nitrogen
    • C11D7/3245Aminoacids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D7/00Compositions of detergents based essentially on non-surface-active compounds
    • C11D7/22Organic compounds
    • C11D7/32Organic compounds containing nitrogen
    • C11D7/3272Urea, guanidine or derivatives thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

発明の分野
本発明はコンタクトレンズ、特に、ヒドロゲルコンタクトレンズを洗浄しそして消毒するための組成物及び方法に関する。
発明の背景
コンタクトレンズのケアのための消毒液は当該技術分野でよく知られており、このようなレンズ及び液の使用はしばしば毎日の消毒レジメンを伴う。現在の市場のレンズケア液としては、1種以上の抗菌成分を含む多目的液、及び、約3wt%の過酸化水素を含む液が挙げられる。過酸化水素レンズケア消毒装置の1つの明らかな利点は、一般に100ppm未満の過酸化水素残留量を除いては、過酸化水素の中和後にはレンズ又は消毒液中に消毒剤が存在しないことである。
一般に、過酸化水素装置は過酸化水素を含む消毒液を含み、そこに、既に装着したレンズを入れそして所定の時間消毒液と接触させておく。過酸化水素は(1)バクテリア中の塩化物を次亜塩素酸塩に酸化し、又は、(2)新生の酸素及びヒドロキシルラジカルに分解し、このようにして、抗菌性効果を提供するものと考えられている。この消毒サイクルに次いで、又は、それと同時に、過酸化物溶液は中和を要求し、そしてこれは担持白金触媒又はカタラーゼなどの酵素による触媒還元により行うことができる。中和後に、過酸化水素は目の組織に非刺激性であるレベルまで中和されているので、別個の濯ぎ工程なしに目にコンタクトレンズを再挿入することができる。
消費者に好都合な単一工程過酸化物消毒装置はCiba VisionによるAO Sept装置及びBausch & LombによるEZ Sept装置などがほぼ排他的な人気を得ている。これら2つの装置は、消毒しようとするコンタクトレンズを過酸化物の溶液及び白金ディスクと接触して配置し、過酸化物消毒及び過酸化物中和を本質的に同時に行うことにより作用する。使用者はレンズをレンズ保持コンパートメント中に入れ、装置容器に消毒液を入れ、レンズを液と接触させて容器を閉じ、そして適切な時間間隔、通常は4〜8時間待ち、その後、レンズを消毒装置から取り出す。その後、レンズを目の上に直接的に入れることができる。
白金触媒による過酸化水素装置では、液中の過酸化水素は比較的にかなり急速に中和される。結果として、より高い過酸化物濃度でのレンズ消毒は幾分時間が限定される。例えば、過酸化水素の初期濃度が3%であるAO Sept装置では、過酸化水素の濃度は約12.5分で約0.1%まで急速に低下すると言われている。米国特許第5,306,352号明細書を参照されたい。この時点の後には、残存過酸化水素の中和は比較的にゆっくりと進み、そして刺激又は損傷なしにコンタクトレンズを目の上に入れることができるのに十分に過酸化水素が枯渇されるまでに、数時間、すなわち、8時間以上を要する。
Nicolsonらの米国特許第5,306,352号明細書は、過酸化水素の触媒分解又は中和反応を、中和の初期段階の間には過酸化水素の濃度を高レベルに維持しながら、消毒されたレンズを、レンズの濯ぎの必要なしに目の上に直接的に挿入することができる中和度を維持するように制御する必要性を認識している。図1において、白金触媒を3%過酸化水素溶液と接触させる、AO Sept装置の過酸化水素の中和速度をプロットしている。このような状況において、過酸化水素の濃度が約12分で約0.1%まで急速に低下することが認められる。図2は過酸化水素の分解速度がNicolsonにより記載される手段により制御されると言われている過酸化水素装置の分解プロファイルを示す。
Nicolsonは過酸化水素の触媒分解において考慮されうる5つの一般工程を示している:(1)触媒と過酸化水素との間の連続的な接触を確保するための過酸化水素の触媒への輸送、(2)過酸化水素の触媒表面への吸収、(3)過酸化水素を水及び新生酸素に分解する中和又は触媒作用、(4)活性部位を露出するための反応生成物、すなわち、水及び新生酸素又は他の汚染物の表面からの脱離、及び(5)触媒表面から離れていく反応生成物の輸送。しかしながら、Nicolsonは当業者が所望の中和曲線を得るためにこれらの反応(中和)段階のうちのいずれの段階を実際にどのように制御しうるかについて明確に記載していない。
工程(3)に関して、Nicolsonは販売及び消費者による最初の使用の前に製造設備において触媒を部分的に被毒させることを提案している。触媒が十分に予備被毒されているかどうかを決定するために、装置からの酸素の発生を測定することができる。記載されているとおり、白金を触媒として使用する典型的なAO Sept装置では、約40mL/分の酸素の初期発生から中和速度を評価することができる。Nicolsonは酸素解放速度が大体2〜15mL/分、好ましくは2〜5mL/分となるまで周期的に反応の間に解放される酸素の量が測定されるように、触媒を十分に予備被毒することを提案している。また、Nicolsonの文献中には、提案される過酸化物中和速度を達成するのに白金触媒をどのように予備被毒させることができるかに関して記載がない。
代わりに、Nicolsonはコンタクトレンズ消毒装置において過酸化水素の中和を遅らせるために「浮力媒介制御装置」と呼ばれる機械/化学手段に焦点を当てている。発生した酸素ガスの吸収が過酸化物溶液の表面に中和性触媒粒子の十分な浮力を提供することを記載している。浮力制御触媒反応は2つの主なタイプの反応に属する。第一の反応はガスを発生する反応である。ガスバブルは触媒粒子の表面に付着し、浮揚性粒子を形成する。浮揚性粒子は表面に上がり、ガスバブルは液体反応媒体を超えて気相に散逸する。ガスバブルを失ったときに、触媒は浮力を失い、そして反応体を含む液体と再び接触し、それにより浮揚性ガスバブルが発生することができるまで下がり始める。この上下動作用は、それゆえ、液の最上層に限定され、液の下方部分はより長い時間にわたって比較的に非中和状態のままになる。浮揚性粒子法の1つの認識される問題は、粒子がレンズに付着するのを防止し、それにより、別個の濯ぎ工程の必要性を回避することである。
浮揚性制御触媒反応の第二のタイプでは、触媒粒子はその密度の理由から液の上部又は上部付近にある。もし反応生成物溶液が反応体溶液よりも密度が低いならば、反応は実質的に上方から下方に向けて進行し、そして触媒粒子は反応体溶液よりも若干密度が低く(すなわち、反応生成物溶液の密度と反応体溶液の密度との間)なるように設計される。もし反応生成物溶液が反応体溶液よりも密度が高いならば、反応は下方から上方に向けて進行し、そして触媒粒子は反応体溶液よりも若干密度が高くなるように設計される。いずれの場合でも、もし中和反応を進行させようとするならば、反応体溶液と接触するように触媒粒子が戻って来なければならない。いずれの場合にも、これらの浮揚性制御プロセスは非常に複雑で、商業的利用性又は用途に実質的な制限を課す。
現在販売されている過酸化物消毒装置は消毒プロファイルに対する改良がほとんどなく又は全くなく、25年以上にわたって存在してきた。界面活性剤をタンパク質及び脂質洗浄を補助するために添加してきたが、レンズケア過酸化物装置の殺生効果に対する改良を行う進歩は、あったとしてもほとんどなされていない。また、過酸化水素の中和速度を制御することを可能にする過酸化物消毒装置における進歩もなかった。現在販売されているレンズケア過酸化物消毒装置におけるこれらの欠点に取り組み、そして消毒性を改良し、そして過酸化水素の完全な中和後のレンズの有効な貯蔵性を改良する必要がある。
発明の要旨
本発明は0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液に関する。この消毒液は、P−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケース中で測定して、中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が13分〜30分であることを示す。
本発明は、また、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液に関する。この消毒液は、同等のコンタクトレンズ消毒液であるがP−金属調節性化合物を含まない消毒液よりも、P−金属を含む触媒による中和の当初4時間の後に、カンジダ・アルビカンス又はセラチア・マルセセンスに対して0.5ログキル(log−kill)以上効果的である過酸化水素中和プロファイルを示す。また、この消毒液は過酸化水素の中和後に150mOsmol/kg〜500mOsmol/kgの重量オスモル濃度を有するであろう。
本発明は、また、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、一般式I
Figure 0005848758
(上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)であるP−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液であって、ただし、RがNHRであり、R及びRがHであるならば、消毒液中でP−金属調節性化合物のモル濃度は過酸化水素のモル濃度よりも低い、コンタクトレンズ消毒液に関する。
本発明は、また、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、1又は2個の窒素原子及び1〜6個の炭素原子を含むP−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液であって、消毒液中でP−金属調節性化合物のモル濃度は過酸化水素のモル濃度よりも低い、コンタクトレンズ消毒液に関する。
本発明は、また、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液に関する。この消毒液は、P−金属調節性化合物を含まない消毒液よりも、P−金属調節性化合物を含む溶液で中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が1.25〜3倍長いことを示す。半減期は、P−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケースに対して決定される。
図面の簡単な説明
本発明は以下の記載からそして添付の図面を考慮して、よりよく理解されるであろう。しかしながら、各図面は本発明をさらに例示しそして説明するために提供されるものであって、特許請求される本発明をさらに限定することが意図されないということは理解されるべきである。
図1は従来技術の過酸化物消毒液の中和速度プロファイルである。 図2は従来技術の提案された過酸化物消毒装置の中和速度プロファイルである。 図3は過酸化物消毒液を用いたコンタクトレンズの洗浄及び消毒のための従来技術のレンズケースである。 図4は過酸化物消毒液を用いたコンタクトレンズの洗浄及び消毒のための従来技術のレンズケースである。 図5Aは本発明の過酸化物消毒液の中和速度プロファイルのプロットである。 図5Bは図5Aの過酸化水素消毒液の中和についての擬一次速度定数を決定するためのグラフである。 図6Aは本発明の過酸化物消毒液の中和速度プロファイルのプロットである。 図6Bは図6Aの過酸化水素消毒液の中和についての擬一次速度定数を決定するためのグラフである。 図7は本発明の過酸化物消毒液の中和速度プロファイルのプロットである。 図8Aは本発明の過酸化物消毒液の中和速度プロファイルのプロットである。 図8Bは図8Aの過酸化水素消毒液の中和についての擬一次速度定数を決定するためのグラフである。 図9Aは本発明の過酸化物消毒液の中和速度プロファイルのプロットである。 図9Bは図9Aの過酸化水素消毒液の中和についての擬一次速度定数を決定するためのグラフである。
発明の詳細な説明
過酸化物をベースとするコンタクトレンズ消毒液とともに使用されるように設計されたコンタクトレンズ消毒装置はよく知られている。Cerolaらの米国特許第5,196,174号明細書及びKannerらの米国特許出願公開第20080185298号明細書はこのような装置を記載しており、その全開示を参照により本明細書中に取り込む。図3に示すとおり、コンタクトレンズ消毒機器10は容器又は反応容器12を含み、該容器は、概して筒型形状であり、開放上部14を終端とし、該上部はキャップ部材16内に形成された相補的なねじ山と係合するねじ山を好ましくは有する。この反応容器又は容器12はある量の水性過酸化物消毒液を含むように特に適合されている。広く使用されている実施形態によると、過酸化水素は比較的に低濃度であり、好ましくは6wt%以下の過酸化水素の溶液である。キャップ部材16はレンズ支持アセンブリ20を含む。示すとおり、レンズ支持アセンブリ20は対になったバスケットタイプのレンズ支持構造22を含む。各レンズ支持アセンブリはレンズ支持構造22と相補的なレンズ支持ドーム又は半球部分24を含むベースを含む。
図4に示すとおり、コンタクトレンズ消毒機器10は、また、消毒液中の過酸化水素を新生酸素及び水に分解するのを触媒する、白金被覆基材などの触媒要素30を含む。触媒要素30はキャップ部材16とは反対側のレンズ支持アセンブリ20の末端付近の連結部材32に取り付けられてよい。好ましくは、過酸化物分解又は中和プロセスは触媒要素の種類及び消毒液中の過酸化水素の初期濃度によって、数時間、例えば2〜6時間にわたって起こるようになっている。一般に、過酸化水素の完全な分解を確保するのに消費者が一晩中和プロセスを行うことが推奨される。キャップ部材16は、また、過酸化水素中和の間に生成された酸素を、閉止されたレンズケースから散逸させることができるガスベント部材18を含むこともできる。
用語「P−金属」は(触媒要素を形成するために)基材上に配置されており、それにより、コンタクトレンズ消毒液中で過酸化水素の触媒中和を促進する触媒遷移金属を指す。P−金属は白金又はパラジウムである。過酸化水素の触媒中和を促進するために、ただ一つの基材上に白金及びパラジウムの両方を配置することができることも理解される。基材上にP−金属を配置して触媒要素を形成するプロセスは当該技術分野でよく知られており、物理的スパッタリング、PVD及びCVDが挙げられる。現在、過酸化水素コンタクトレンズ消毒液をパッケージするコンタクトレンズケースは、白金を含む触媒要素を含む。
本発明は0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液に関する。消毒性過酸化水素液中にP−金属調節性化合物が存在することで、過酸化水素がP−金属を含む触媒要素により中和される速度、特に、当初2時間の間に中和される速度が遅延される。酸化物中和速度のこの低下は特定の微生物及び真菌類を殺生するのにより有効な液を提供する。この消毒性過酸化物液は広範な微生物に対して有効であり、微生物としては、限定するわけではないが、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セラチア・マルセセンス、カンジダ・アルビカンス及びフザリウム・ソラニが挙げられる。本発明の消毒液は、特に、同等のコンタクトレンズ消毒液であるがP−金属調節性化合物を含まない消毒液よりも、カンジダ・アルビカンス又はセラチア・マルセセンスに対して0.5ログキル(log−kill)以上と証明されるほど効果的である。
試験した溶液の全体の抗菌性効果は1×10〜1×10微生物を、10mLの試験溶液を充填したレンズケース中に加えることにより決定する。微生物の導入の直後に触媒ディスクを有するキャップステムを取り付けたキャップでレンズケースを閉じた。4又は6時間及び24時間でのログ低下により殺生量を測定した。記載された過酸化物レンズケア液の殺生効果の決定に関する実験のさらなる詳細に関しては実施例セクション(第18頁〜20頁)を参照されたい。
用語「過酸化水素」は安定化された形態の過酸化水素を包含する。例示の安定化形態の過酸化水素は米国特許第4,812,173号明細書及び同第4,889,689号明細書に記載されており、それらの全開示を参照により本明細書中に取り込む。用語「過酸化水素の化学前駆体」は水中で解離し、過酸化水素水溶液を形成する化合物であり、ここで、完全な解離後の解離性過酸化水素の量は0.05wt%〜6wt%である。過酸化水素の例示の化学前駆体としては、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、尿素過酸化水素及び過ピロリン酸ナトリウムが挙げられる。記載された過酸化物レンズケア液は安定化された形態の過酸化水素及び過酸化水素の化学前駆体の両方を含んでよいが、過酸化水素の合計濃度は6wt%を超えないことは、もちろん、当業者に理解される。
1つ以上の好ましい実施形態において、過酸化水素のモル濃度は溶液中でP−金属調節性化合物のモル濃度よりも少なくとも2倍大きく、少なくとも2:1の過酸化水素/P−金属調節性化合物のモル比を提供する。溶液中の過酸化水素/P−金属調節性化合物の例示のモル比は少なくとも5:1、少なくとも15:1、少なくとも50:1及び少なくとも80:1である。溶液中の過酸化水素/P−金属調節性化合物の例示のモル比は2:1〜200:1、3:1〜100:1及び10:1〜50:1である。
例えば、3.0wt%の過酸化水素(MW=34g/モル)及び0.35wt%のP−金属調節性化合物、尿素(MW=60g/モル)を含む過酸化物消毒水溶液は、水溶液密度が1g/mLであると仮定して、過酸化水素及び尿素のモル濃度がそれぞれ8.8×10−3及び5.8×10−4であろう。したがって、過酸化水素/尿素のモル比は8.8×10−3/5.8×10−4であり、すなわち、約15:1である。
記載の過酸化物レンズケア液中の過酸化水素/P−金属調節性化合物のモル比は、そのモル比が中和触媒による過酸化水素の中和プロファイルに対してある程度影響を及ぼす可能性があるので重要であることができる。述べたとおり、記載の過酸化物溶液の殺生活性の向上は中和触媒との過酸化物溶液の接触の後の最初の1又は2時間にわたって過酸化物中和速度を遅延させることによるものであると考えられる。P−金属調節性化合物は中和触媒の活性触媒部位について過酸化水素と競合しているものと考えられる。当業者は触媒の活性触媒部位に対するこの競合は濃度依存性であることが当業者に期待される。
対照的に、尿素過酸化水素1モルは過酸化水素1モル及び尿素1モルからなり、モル比が1:1である過酸化物溶液を提供する。実際、3wt%以上の完全解離性過酸化物濃度を得るために尿素過酸化水素の存在のみに頼ろうとするならば、過酸化物の中和後に製剤中で比較的に多量の尿素となり、非常に高い重量オスモル濃度を有する溶液となり、おそらくは500mOsmol/kgを超えるであろう。換言すれば、別個の塩類溶液などで最初にレンズを濯ぐことなく目に消毒済みレンズを入れたならば、中和した溶液は患者にかなりに不快感を与えるであろう。下記の実施例セクションを参照されたい。示すとおり、3wt%丁度の尿素過酸化水素を含む消毒液は約1.9wt%の尿素及び1.1wt%の過酸化水素を含み、過酸化物の中和後の溶液の重量オスモル濃度は約600mOsmol/kgであろう。したがって、過酸化物をベースとするコンタクトレンズ消毒液中の唯一の過酸化水素源としての尿素過酸化水素の使用はほとんど注目されず、本願出願人のコンタクトケア液の実施形態ではない。
1つの実施形態において、P−金属調節性化合物は一般式Iを有する。
Figure 0005848758
上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである。特定の実施形態において、P−金属調節性化合物は尿素であり、すなわち、RはNHRであり、かつ、R及びRは両方ともHである。用語「C〜Cアルキル」は直鎖もしくは枝分かれアルキルを含み、場合により、1個以上のヒドロキシル置換基を含む。多くの好ましい実施形態において、P−金属調節性化合物は記載の過酸化物溶液中に0.01wt%〜2.0wt%、0.01wt%〜1.0wt%、0.05wt%〜0.6wt%、又は、0.08wt%〜0.4wt%の濃度で存在する。
別の実施形態において、P−金属調節性化合物はアミノ酸又はアミノ酸から誘導される化合物である。例示のアミノ酸はメチオニン、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、グリシン、セリン、シスチン及びスレオニンからなる群より選ばれる。シスチンはシステインの酸化された二硫化物形態である。多くの好ましい実施形態において、アミノ酸であるP−金属調節性化合物は記載の過酸化物溶液中に0.01wt%〜2.0wt%、0.05wt%〜0.6wt%、又は、0.08wt%〜0.4wt%の濃度で存在する。
別の実施形態において、P−金属調節性化合物は1又は2個の窒素原子及び1〜6個の炭素原子を含む化合物である。このクラスの特定の化合物はタウリンである。他のP−金属調節性化合物としては、プロピオンアミド、イソブチルアミド、N-メチルプロピオンアミド、2-イミダゾリジノン及び(2-ヒドロキシエチル)尿素が挙げられる。さらに別のP−金属調節性化合物は、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオールであり、それはまた、当技術分野でTRISと呼ばれている。実際には、過酸化物溶液中のTRISの存在はまた、溶液の緩衝能に貢献することができる。多くの好ましい実施形態では、これらのP−金属調節性化合物は、記載の過酸化水素溶液中に0.01wt%〜2.0wt%、0.05wt%〜0.6wt%、又は、0.08wt%〜0.4wt%の濃度で存在する。
述べたとおり、過酸化水素は、限定するわけではないが、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セラチア・マルセセンス、カンジダ・アルビカンス及びフザリウム・ソラニを含む広範な微生物に対してソフトレンズ及びRGPレンズを含むコンタクトレンズ、特に、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを消毒するのに適する濃度で存在する。過酸化水素は0.5wt%〜約6wt%、2wt%〜4wt%、又は、約3wt%の量で存在する。溶液中の過酸化水素の量は溶液中に存在するP−金属調節性化合物のタイプ及び濃度を含む多くのパラメータに依存する。
多くの場合に、適切な過酸化物濃度は所与の触媒要素及び特定のP−金属調節性化合物で眼科的に安全なレベルに過酸化水素を中和するのに要する時間によって決定される。理想的には、残存過酸化物含有分は好ましくは約8時間未満、好ましくは約6時間未満、より好ましくは約4時間未満で、眼科的に安全なレベルの範囲内になるべきである。コンタクトレンズ液に関して、用語「眼科的に安全」とは溶液により処理されたコンタクトレンズが濯ぎを行うことなく目の上に直接的に配置するのに安全であることを意味し、すなわち、溶液がコンタクトレンズを介して毎日目と接触するのに安全でかつ十分に快適であることを意味する。ほとんどの患者はコンタクトレンズ消毒液中の約200ppmの残留過酸化物に耐えることができるが、完全な中和での又はその付近での過酸化物の目標レベルは約150ppm未満であり、最も好ましくは約100ppm未満である。
過酸化水素の所与の濃度では、溶液中のP−金属調節性化合物の濃度はP−金属調節性化合物がいかに強く触媒要素の中和性触媒部位と相互作用するかによる。通常、P−金属調節性化合物は記載の過酸化物溶液中に0.01wt%〜2.0wt%の濃度で存在する。
例番号1:500mLのClear Care(登録商標)のサンプルに、1.625gの尿素を添加し、0.325wt%の尿素を含む変性Clear Care(登録商標)製剤を提供する。
例番号2:500mLのClear Care(登録商標)のサンプルに、1.625gの尿素及び50mgのタウリンを添加し、0.325wt%の尿素及び100ppmのタウリンを含む変性Clear Care(登録商標)製剤を提供する。
例番号3A:500mLのClear Care(登録商標)のサンプルに、0.5gのタウリンを添加し、0.1wt%のタウリンを含む変性Clear Care(登録商標)製剤を提供する。
例番号3B:500mLのClear Care(登録商標)のサンプルに、1.0gのタウリンを添加し、0.2wt%のタウリンを含む変性Clear Care(登録商標)製剤を提供する。
比較例番号1:CibaVision, Inc. により製造されたClear Care(登録商標)。本明細書中に記載されたアッセイ法を用いてClear Care(登録商標)中の過酸化水素濃度が3.3wt%〜3.5wt%であることを決定した。
比較例番号2:米国特許第7,022,654号明細書により、出願人は、0.077wt%のリン酸ナトリウム、0.156wt%のリン酸水素二ナトリウム、0.79wt%のNaCl、0.05wt%のPluronic(登録商標)17R4及び3.0wt%の安定化過酸化水素を含む溶液を調製した。出願人は、この比較例の製剤がClear Care(登録商標)代表的な溶液成分及びそのそれぞれの濃度であるものと考える。
図5Aは3つの溶液:比較例番号1、例番号1及び例番号2の過酸化物中和プロットである。プロットデータにより示されるとおり、基本過酸化物消毒液、この場合にはClear Care(登録商標)の商業溶液中のP−金属調節性化合物である尿素、又は尿素とタウリンの存在により、当初2時間にわたる過酸化物の中和速度の有意な低下が示される。
過酸化物の中和速度は、また、過酸化水素レンズケースのタイプ又は設計、特に、P−金属を含む触媒要素の設計にも依存することを当業者は理解する。本明細書中に記載されるすべての過酸化物中和データはCibaVisionによりClear Care(登録商標)として販売されているコンタクトレンズケア製品パッケージ中に提供された過酸化水素レンズケースを用いて得られた。レンズケースが含まれるClear Care(登録商標)製品パッケージは米国において2009〜2010に購入された。本明細書中及び特許請求の範囲中に記載されている過酸化水素中和プロファイル及び速度定数(ならびに半減期計算値)はClear Care(登録商標)レンズケースを用いて得られた。また、本明細書及び特許請求の範囲中に記載されるログキル殺生データの観測される改良はClear Care(登録商標)レンズケースを用いて得られた。したがって、用語「P−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケース中で測定して」は米国において2009〜2010にCibaVisionによりClear Care(登録商標)として販売されたコンタクトレンズケア製品パッケージ中に提供された過酸化水素レンズケースを指す。
図5Bに示す線プロットは当初60分にわたる、すなわち、0、5分、15分、30分及び60分の時点での図5Aの過酸化物中和データから決定される。線プロットは試験溶液の各々についての過酸化水素の分解速度を示す擬一次プロットである。擬一次速度定数は線プロットの傾きから決定される。擬一次速度定数は対応する半減期(τ1/2):τ1/2=ln(2)/kの値とともに下記の表に記す。
Figure 0005848758
したがって、本発明の1つの実施形態は、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液に関する。この消毒液はP−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケース中で測定して、中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が12分〜30分であることを示す。本発明の例示の過酸化物消毒液は中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が14分〜22分である。中和の当初6時間後の過酸化水素の濃度は150ppm未満であることが好ましい。
3つの溶液:比較例番号1、例番号3A及び例番号3Bの過酸化物中和プロットは図5において観測されるものと非常に類似している。プロットデータにより示されるとおり、基本過酸化物消毒液、この場合にはClear Care(登録商標)の商業溶液中のP−金属調節性化合物であるタウリンの存在により、中和の当初2時間にわたる過酸化物の中和速度の有意な低下が示される。データは、また、タウリンの2つの濃度での過酸化物の中和速度に関して、もしあったとしても非常に僅かにしか差異はないことも示している。
例4A:比較例番号2の記載された成分及び0.49wt%の尿素を含む溶液を調製した。
例4B:比較例番号2の記載された成分及び0.75wt%の尿素過酸化水素(0.48wt%の尿素)及び6ppmの枝分かれラウラミンオキシドを含む溶液を調製した。
図6Aは3つの溶液:比較例番号2、例番号4A及び例番号4Bの過酸化物中和プロットである。プロットデータにより示されるとおり、基本過酸化物消毒液に尿素又は尿素過酸化水素を添加することにより提供される、P−金属調節性化合物の尿素の存在により、中和の当初2時間にわたる過酸化物の中和速度の有意な低下が示される。図6Bに示す線プロットは当初60分にわたる、すなわち、0、5分、15分、30分及び60分の時点での図6Aの過酸化物中和データから決定される。擬一次速度定数は対応する半減期(τ1/2):τ1/2=ln(2)/kの値とともに下記の表に記す。
Figure 0005848758
選択された消毒液の過酸化物の中和速度プロファイルを以下のとおりに決定した。各溶液(10mL)を、Clear Care(登録商標)過酸化物溶液が供給された過酸化物コンタクトレンズ容器中に入れる。その後、白金要素を備えた上部キャップ部分を容器にネジ止めし、それにより、白金要素を溶液中に沈めた。ガスを発生しながら、即座の中和が観測される。溶液のアリコートを記載の時点で取り出し、そして過酸化水素の濃度を既知の分析法により決定する。
溶液のアリコートを酸性水溶液の存在下に0.1N過マンガン酸カリウムにより滴定する。この滴定を行うために、Mettler Toledo Titration Excellence T50装置(Mettler Toledo, Columbus, OH)を用いる。3.0mLのサンプルのアリコートを60 mLの水及び1.25mLの20%硫酸溶液に添加する。サンプルを装置中に入れ、そして組み込み式過酸化水素測定法を用いて分析する。Mettler Toledo Plug & Play DMil40-SC 白金リング電極(Mettler Toledo, Columbus, OH)を用いて、滴定の電気化学等価終点を決定する。一旦、終点を決定したら、計器はサンプルの過酸化水素濃度を計算する。決定された過酸化物濃度を用いて、過酸化物中和プロットを提供する。
もちろん、過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体を含むコンタクトレンズ消毒液は他の溶液成分をも含み、その成分としては、変性涙タンパク質及び環境汚染物の除去を援助するための1種以上の界面活性剤、眼科的に許容されうるpH範囲に溶液を維持するための1種以上のバッファー成分、及び、溶液の重量オスモル濃度を調節するための1種以上の等張化剤が挙げられる。コンタクトレンズ液はまた、消毒されたコンタクトレンズに潤滑性及び湿潤効果を提供するための1種以上の快適性付与剤を含むこともできる。
適切な界面活性剤は、一般に、第一級又は第二級ヒドロキシル基のいずれかを末端とする親水性種及び疎水性種のブロックコポリマーとして記述されうる。このような界面活性剤の第一の例は、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン縮合ポリマーである。このようなブロックコポリマーは商標Pluronic(登録商標)でBASF Corporation から市販入手可能である。低泡性界面活性剤は過酸化水素をベースとする溶液に特に適用可能である。特定のポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン縮合ポリマーは最初にエチレングリコールへのエチレンオキシドの制御された付加によって所望の分子量のポリオキシエチレン鎖を合成することによって調製される。合成の第2の工程では、プロピレンオキシドを分子の外側に疎水性ブロックを形成するように付加する。このようなブロックコポリマーは商標Pluronic(登録商標)RでBASF Corporation から市販入手可能であり、一般に低泡界面活性剤として当技術分野で知られている。Pluronic(登録商標)Rシリーズの指定の中央に見られる文字Rはこの製品がPluronic(登録商標)製品と比較して逆の構造を有すること、すなわち、親水性種(エチレンオキシド)がプロピレンオキシドブロックの間に挟まれていることを意味する。
レンズケア過酸化物溶液の界面活性剤成分の濃度は使用される特定の界面活性剤(1種又は複数種)及び溶液中の他の成分などの多くの要因によって広範に変化する。しばしば、界面活性剤の量は0.0005wt%〜0.8wt%、又は、0.01wt%〜0.5wt%の範囲である。好ましくは、界面活性剤は0.2wt%未満、最も好ましくは0.1wt%未満の量で存在する。
これらのブロックコポリマー中の疎水性セグメント及び親水性セグメントの順序及び%分布は界面活性剤特性に重要な差異をもたらす。界面活性剤は好ましくは20℃で液体である。ポリオキシプロピレンブロックの分子量は好ましくは1000〜2500である。最も好ましくは、ポリオキシプロピレンブロックの分子量は約1700である。満足されるPluronic(登録商標)界面活性剤の特定の例としては、Pluronic(登録商標) L42, Pluronic(登録商標) L43, Pluronic(登録商標) L61及びPluronic(登録商標) L81 が挙げられる。満足されるPluronic(登録商標) R界面活性剤の特定の例としては、Pluronic(登録商標) 31R1, Pluronic(登録商標) 31R2, Pluronic(登録商標) 25R1, Pluronic(登録商標) 17R1 , Pluronic(登録商標) 17R2及び Pluronic(登録商標) 12R3が挙げられる。特に良好な結果はPluronic(登録商標) 17R4及びPluronic(登録商標) L81で得られる。
ブロックコポリマー界面活性剤の構造を選択するときに、触媒ディスクとの接触時に過酸化水素の分解によって酸素が生成されるときに、多くの界面活性剤は過度の気泡を生じるでの、溶液の発泡量を制限する界面活性剤を選択することが好ましい。低エチレンオキシド含有分を有するブロックコポリマーは最も有効な脱泡剤である。ブロックコポリマー製品の各シリーズでは、エチレンオキシド含有分が減少し、分子量が増加するときに、脱泡性能が向上する。泡を形成し及び/又は維持する界面活性剤の傾向はRoss-Miles試験プロトコルASTM指定D-1173-53(0.1%、50℃)に従って測定される。さらに、当業者は製品パンフレットであるSurfactants, Pluronics & Tetronics, BASF Corporation 1999, pp. 24-31中の界面活性剤の特性の表を単に検討することにより、低泡剤Pluronic(登録商標)タイプの界面活性剤を容易に特定し、それゆえ、選択することができる。
本発明の組成物は、好ましくは、過酸化水素安定剤を含む。好ましくは、安定剤は米国特許第4,812,173号明細書に開示されるとおりのジホスホン酸アルカノールである。最も好ましい安定剤はジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)又はその生理学的に適合性の塩である。この化合物はSolutiaにより、DEQUEST(登録商標)2060の名称で製造されている。安定剤は、好ましくは、溶液中に、組成物の約0.001〜約0.03質量%の量で存在しており、最も好ましくは、溶液の約0.006〜約0.0120質量%の量で存在している。コンタクトレンズ消毒装置中での過酸化水素の安定化は、より詳細には、米国特許第4,812,173号及び同第4,889,689号明細書に記載されている。本明細書中に記載される例の製剤中に使用される過酸化水素の安定化形態は、Solvay Chemicals, Inc.から入手された。所望ならば、追加の従来の安定剤は、無菌化される材料と適合性があるならば、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)とともに又はその代わりに使用してもよい。
本発明の組成物は非常に高い可能性としてバッファーを含む。バッファーは、好ましくは、所望の範囲内、例えば、約5〜約8の生理的に許容される範囲内にpHを維持する。バッファーは無機塩基又は有機塩基から選択され、リン酸塩、ホウ酸塩、クエン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、TRIS及びビスTRISなどのアミノアルコール、重炭酸塩及びそれらの混合物から選択され、より好ましくは塩基性リン酸塩、ホウ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩、重炭酸塩及びそれらの混合物である。通常、バッファー成分は0.001wt%〜2wt%、好ましくは0.01wt%〜1wt%、最も好ましくは0.05wt%〜0.50wt%で記載の溶液中に存在する。述べたとおり、アミノアルコールバッファー成分はP−金属調節剤として機能することもできる。リン酸塩及びアミノアルコールバッファー成分はより好ましい2つのバッファーである。
リン酸塩をベースとするバッファー系の場合には、1種以上のリン酸塩バッファー成分、例えば、一塩基性リン酸塩、二塩基性リン酸塩などの組み合わせを使用することができる。特に有用なリン酸塩バッファーはアルカリ及び/又はアルカリ土類金属のリン酸塩から選択されるものである。適切なリン酸塩バッファーの例としては、二塩基性リン酸ナトリウム(Na2HPO4)、一塩基性リン酸ナトリウム(NaH2PO4)及び一塩基性リン酸カリウム(KH2PO4)のうちの1種以上が挙げられる。
本発明の溶液は、好ましくは、所望の張度で液体媒体を提供するために、有効量の張性成分を含む。このような張性成分は、溶液中に存在し及び/又は溶液中に導入されてもよい。採用することができる張度張度調節成分のうち、種々の無機塩類などの従来からコンタクトレンズケア製品に使用されているものである。塩化ナトリウム及び/又は塩化カリウムなどは非常に有用な張度成分である。含まれる張度成分の量は所望の程度の張度を溶液に付与するのに有効な量である。このような量は、例えば、約0.4%〜約1.5%(w/v)であることができる。例えば、塩化ナトリウムは0.5%〜0.9%(w/v)の範囲で存在することができる。
記載の溶液は、また、湿潤化状態にレンズを維持するのを援助しそして目の上に消毒されたコンタクトレンズを配置したときの初期快適性を維持するための湿潤化剤を含むことができる。例示の湿潤化剤としては、プロピレングリコール、グリセリン及びデクスパンテノールが挙げられる。湿潤化剤は、一般に、溶液中に0.2wt%〜1.5wt%で存在する。
追加の非限定的な例は本発明の特定の態様を例示する。
例5〜9
下記の過酸化物コンタクトレンズケア液を、リストされた成分のそれぞれの適切な量を精製水に添加することによって調製した。表1を参照されたい。pHは、適量の塩酸又は水酸化ナトリウム添加することにより約6.7に調節する。
予想されるとおり、若干より多量の過酸化水素を含む過酸化物製剤は、真菌類、カンジダ・アルビカンス及びフザリウム・ソラニに対してより高い殺生活性を示した。実際、例番号7〜9のカンジダ・アルビカンスに対する殺生効力はマーケットリーダーの過酸化水素消毒液を100倍超凌いでいた。また、例9はClear Care(登録商標)よりも、6時間及び24時間でフザリウム・ソラニに対して10倍近い殺生力を示す。表2を参照されたい。対照物溶液はClear Care(登録商標)(3.3〜3.5質量%の過酸化水素)である。
Figure 0005848758
ISO殺生力独立データ
特定のレンズケア液の殺生活性を評価するために、出願人は米国食品医薬品局、眼科デバイス部門によって調製した1997年5月1日付けの製品の消毒効果試験に基づいて、「製品消毒のための独立手順」を使用する。この性能要件は摩擦手順を含まない。独立試験は、代表的な範囲の微生物の標準接種材料を消毒製品に暴露し、製品が使用されうる間と同等の所定の時間間隔で生存能力低下の程度を見いだす。所与の消毒期間(潜在的な最小推奨消毒期間に対応する)のための主な基準は、1mlあたり回復した細菌の数が所与の消毒期間内に平均値で3.0ログ以上低減されなければならないということである。1 mlあたりに回復されたカビ及び酵母の数は最小推奨消毒時間内に平均値で1.0ログ以上低減し、最小推奨消毒時間の4倍の時間で増加なしでなければならない。
コンタクトレンズの化学消毒及び洗浄のための様々な組成物の各々の抗微生物効力は、独立手順を使用して10%の有機質土壌の存在下で評価される。微生物暴露接種材料を、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)、緑膿菌(ATCC 9027)、セラチア・マルセセンス(ATCC 13880)、カンジダ・アルビカンス(ATCC10231)及びフザリウム・ソラニ(ATCC 36031)を用いて調製する。試験生物は適切な寒天上で培養し、培養物を無菌ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水+0.05%質量/体積ポリソルベート80(DPBST)又は適切な希釈剤を用いて収穫し、そして適当な容器に移した。胞子懸濁液を滅菌ガラスウールを通してろ過し、菌糸断片を除去する。適切な場合には、懸濁液を清浄化するために1.2μmのフィルタを通してセラチア・マルセセンスをろ過する。
収穫後に、懸濁液を20〜25℃の温度で最大30分間、5000×g以下で遠心分離する。上層液をデカントし、そしてDPBST又は他の適切な希釈剤中に再懸濁させる。懸濁液を第二回目の遠心分離し、そしてDPBST又は他の適切な希釈剤中に再懸濁させる。すべての暴露細菌及び真菌類細胞をDPBST又は他の適切な希釈剤中で1×10〜1×10cfu/mLに調節する。適切な細胞濃度は予め選択された波長、例えば490nmで、例えば、スペクトロフォトメータを用いて、懸濁液の濁度を測定することにより評価されうる。1暴露生物当たり最低10mLの試験溶液を含むClear Care(登録商標)製品パッケージを備えた過酸化物レンズ消毒ケースを調製する。試験しようとしている溶液を含む各過酸化物消毒ケースを試験生物の十分な懸濁液で接種し、最終計数1×10〜1×10cfu/mLを提供し、接種材料の体積はサンプル体積の1%を超えない。接種材料の分散はサンプルを少なくとも15秒間ボルテックスすることにより確保する。接種された製品を10℃〜25℃で貯蔵する。その後、1.0mLの量のアリコートを接種された製品から取り出し、消毒の特定時間後の生存計数を決定する。
懸濁液は、少なくとも5秒間激しくボルテックスすることにより十分に混合される。指定された時間間隔で取り出される1.0mLのアリコートを検査中和媒体中で適切な一連の10倍希釈に付す。懸濁液を激しく混合し、微生物剤の中和を可能にするのに適する時間インキュベートする。微生物の生存計数は、細菌のためのトリプチケースソイ寒天(TSA)及び、カビ及び酵母のためにサブローデキストロース寒天(SDA)の三連プレートの調製によって適切な希釈で決定される。細菌回収プレートを30℃〜35℃で2〜4日間インキュベートする。酵母回収プレートを20℃〜30℃で2〜4日間インキュベートする。カビ回収プレートを20℃〜25℃で3〜7日間インキュベートする。コロニー形成単位の平均数を可算プレート上で決定する。可算プレートはコロニーが10又は10−1希釈プレートについてのみ観察されている場合を除き、細菌及び酵母については30〜300cfu/プレートであり、カビについては8〜800cfu/プレートである。微生物の減少は、指定された時点で計算される。
試験微生物の成長のために使用される培地の適合性を実証し、当初接種濃度の推定を行うために、上記のとおりの微生物を懸濁するために使用されたのと同一の体積の希釈剤を使用して、DPBSTなどの適切な希釈剤へ、接種材料の同一のアリコートを分散させることにより接種材料対照物を調製する。検証中和ブロス中での接種、及び適切な時間のインキュベーションの後に、接種対照物は1.0×10〜1.0×10cfu/mLでなければならない。
Figure 0005848758
「レジメン」として当業界で知られている消毒試験研究を例7で行い、溶液中の過酸化物の完全な又はほぼ完全な中和の後の溶液の防腐効果を決定した。Softlens(登録商標)38, AcuVue(登録商標)2及びPurevision(登録商標)から選ばれる商用レンズを研究に使用した。結果を表3に報告する。合格基準は各レンズタイプについてNMT10平均 CFU/レンズである。
Figure 0005848758
出願人は所与の濃度で特定のP−金属調節性化合物が中和反応を完全に止めることができることも観測した。0.3wt%の濃度でのチオ尿素は1つのこのような化合物である。対照的に、100ppmの濃度のタウリンは過酸化物中和速度に非常に小さい効果を示したが、タウリンの濃度を0.1wt%又は1000ppmに増加させると、過酸化物中和速度のずっと大きな低下が観測される。驚くべきことに、尿素(0.325wt%)と組み合わせた100ppmのタウリンは同一の量の尿素を含むが、タウリンを含まない同一の溶液よりも中和速度のさらなる低下を提供する。図7を参照されたい。したがって、注目の特定の過酸化物消毒液としては、尿素又はタウリンの単独、又は、尿素とタウリンとの組み合わせが挙げられるであろう。
例11〜14
リストした成分の各々の適量を精製水に添加することにより以下の過酸化物コンタクトレンズケア液を調製した。各例の製剤中のリン酸ナトリウム、クエン酸、塩化カリウム、プロピレングリコール、ラウラミンオキシド及びポロキサマーL81の量は上記の例7に報告されているとおりである。P−金属調節性化合物、この場合には、尿素の濃度を各例の製剤で変更し、製剤の殺生効果になんらかの差異が観測されるかどうかを決定した。表4。再び、適量の塩酸及び水酸化ナトリウムを用いてpHを約6.7に調節する。
Figure 0005848758
例15〜21
リストした成分の各々の適量を精製水に添加することにより以下の過酸化物コンタクトレンズケア液を調製する。各例の製剤中のリン酸ナトリウム、クエン酸、塩化カリウム、ポロキサマーL81及び過酸化水素の量は上記の例7に報告されているとおりである。表5。
Figure 0005848758
例22〜26
リストした成分の各々の適量を精製水に添加することにより以下の過酸化物コンタクトレンズケア液を調製する。各例の製剤中のリン酸ナトリウム、クエン酸、塩化カリウム、ポロキサマーL81及び過酸化水素の量は上記の例7に報告されているとおりである。表6。
Figure 0005848758
例27
アミノ酸であるL−リジンをCibaVision, Inc.により製造されたClear Care(登録商標)過酸化物消毒液(500 mL)の商業溶液に添加し、0.2wt%のL−リジンを含むコンタクトレンズケア消毒液を提供した。
例28
アミノ酸であるL−グルタミンをCibaVision, Inc.により製造されたClear Care(登録商標)過酸化物消毒液(500 mL)の商業溶液に添加し、0.2wt%のL−グルタミンを含むコンタクトレンズケア消毒液を提供した。
図8Aのデータプロットにより示されるとおり、例27及び28の過酸化物消毒液中のアミノ酸の存在により、当初4時間にわたる白金触媒により過酸化物の中和速度の低下をもたらす。中和速度のこの低下は表7に示すとおり、溶液の殺生効力を増加させることが観察される。例27及び28は、両方とも、対照物溶液Clear Care(登録商標)と比較して、セラチア・マルセセンスに対する消毒効果の有意な向上、及び、真菌類に対する非常にわずかな向上を示す。
Figure 0005848758
図8Bに示す線プロットは当初60分間にわたる、すなわち、0、5分、15分、30分及び60分の時点での図8Aの過酸化物中和データから決定される。ここでも、線プロットは各試験溶液についての過酸化水素の分解速度を示す擬一次プロットである。擬一次速度定数を対応する半減期(τ1/2)の値とともに下記の表に示す。
Figure 0005848758
例29〜34
リストした成分の各々の適量を精製水に添加することにより以下の過酸化物コンタクトレンズケア液を調製する。各例の製剤中のリン酸ナトリウム、クエン酸、塩化カリウム、ポロキサマーL81及び過酸化水素の量は上記の例7に報告されているとおりである。表8。
Figure 0005848758
比較例3〜5
単独の過酸化水素の源として尿素過酸化水素を用いて幾つかの比較のレンズケア消毒液を調製した。表9を参照されたい。過酸化物中和の後の溶液の重量オスモル濃度により示されるとおり、溶液は、もしこのような溶液が目の組織と直接的に接触したならば、患者に有意な不快感を生じさせるであろう。
Figure 0005848758
例35
3.2wt%の過酸化水素、0.12wt%のTRIS、0.15wt%のクエン酸、0.79wt%のNaCl及び0.05wt%のPluronic(登録商標)17R4を含む過酸化物消毒液を調製した。この溶液は、リン酸塩バッファーをTRISバッファーに置き換えることを除いて、市販のClear Care(登録商標)溶液をモデルとして製剤した。図9Aは2つの溶液:比較例番号1、例35についての過酸化物中和プロットである。プロットデータによって示されるように、基本過酸化物消毒液、この場合、市販のClear Care(登録商標)溶液中のP−金属調節性化合物であるTRISの存在により、当初2時間にわたる過酸化物の中和速度の有意な低下が示される。図9Bに示す線プロットは当初60分間にわたる、すなわち、0、5分、15分、30分及び60分の時点での図9Aの過酸化物中和データから決定される。擬一次速度定数を対応する半減期(τ1/2)の値とともに下記の表に示す。
Figure 0005848758
本発明は、また、記載のレンズケア過酸化物消毒液を用いたコンタクトレンズの処理方法にも関する。過酸化物を含む消毒液によるコンタクトレンズの洗浄及び消毒方法もよく知られており、本発明の範囲に含まれる。このような方法は、コンタクトレンズに対する所望の処理を行うのに有効な条件下にコンタクトレンズをこのような組成物と接触させることを含む。周囲温度又は周囲温度付近での接触は非常に便利で、有用である。接触は、好ましくは、大気圧又は大気圧付近で行われる。接触は、好ましくは、約5分、又は、約1時間〜約12時間の範囲又はそれ以上の時間で行われる。コンタクトレンズはレンズを溶液中に浸漬させることにより溶液と接触されうる。
1つの実施形態において、本発明はコンタクトレンズの洗浄及び消毒方法に関する。消費者にコンタクトレンズを消毒することを指示することを含む方法は下記の工程を含む:目からコンタクトレンズを取り外し、そして、P−金属を含む触媒を備えたレンズケース中に前記レンズを入れること、及び、消毒液を、前記レンズケースの閉止時に前記消毒液中に前記レンズが沈められるように前記レンズケースに添加すること。この消毒液は0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む。また、消毒液はP−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケース中で測定して、消毒液の暴露後の中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が12分〜30分であることを示す。この半減期の値はP−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケースに対して決定される。
別の実施形態において、上記のとおりの方法は、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、過酸化物消毒液でもって使用される。この消毒液は、P−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケース中で測定して、同等のコンタクトレンズ消毒液であるがP−金属調節性化合物を含まない消毒液よりも、P−金属を含む触媒による当初4時間の中和の後に、カンジダ・アルビカンス又はセラチア・マルセセンスに対して0.5ログキル(log−kill)以上効果的である過酸化水素中和プロファイルを示す。また、消毒液は過酸化水素の中和後に500mOsmol/kgの重量オスモル濃度値を有するであろう。記載したとおり、記載の過酸化物消毒液の殺生効果はP−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケースで測定される。
なおも別の実施形態において、上記のとおりの方法は、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、一般式I
Figure 0005848758
(上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)である、P−金属調節性化合物を含む、コンタクトレンズ消毒液であって、ただし、RがNHRであり、R及びRがHであるならば、前記消毒液中で前記P−金属調節性化合物のモル濃度は前記過酸化水素のモル濃度よりも低い、コンタクトレンズ消毒液でもって使用される。
なおも別の実施形態において、上記のとおりの方法は、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、1又は2個の窒素原子及び6個以下の炭素原子を含むP−金属調節性化合物を含む、過酸化物消毒液でもって使用される。また、P−金属調節性化合物のモル濃度は消毒液中で過酸化水素のモル濃度よりも低い。
なおも別の実施形態において、0.5wt%〜4wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、P−金属調節性化合物を含む、過酸化物消毒液でもって使用される。この消毒液は、P−金属調節性化合物を含まないものよりも、P−金属調節性化合物を含む溶液で中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が1.25〜2.5倍大きいことを示す。半減期の値は、P−金属を含む触媒を備えた所与の過酸化水素コンタクトレンズ消毒ケースに対して決定される。
本発明は、当業者が過度の実験を行うことなく実施できるように特定の好ましい実施形態に関して詳細に説明されてきた。しかしながら、成分及びパラメータの多くは本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、ある程度、変更又は改変することができることを当業者は容易に認識するであろう。

Claims (21)

  1. コンタクトレンズ消毒機器との組み合わせで、0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、過酸化水素を白金又はパラジウムを含む触媒要素により中和する速度を遅くする調節性化合物を含む過酸化物消毒液を含む、コンタクトレンズ消毒装置であって、
    前記消毒装置は、ある量の過酸化物消毒液を含むように適合された容器12及び前記容器12に係合するキャップ部材16を含み、前記キャップ部材16はレンズ支持アセンブリ20及び消毒液中の過酸化水素の分解を触媒する白金又はパラジウムを含む触媒要素30を含み、
    前記調節性化合物は、
    (i)一般式I
    Figure 0005848758
    (上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)で表される化合物;
    (ii)アミノ酸、又は、アミノ酸から誘導される化合物;及び
    (iii)化合物中の窒素原子数が1又は2個であり炭素原子数が1〜6個である化合物;
    のいずれか1つであり、
    前記調節性化合物は、0.01wt%〜2.0wt%の濃度で過酸化物消毒液中に存在し、前記調節性化合物を含まない溶液よりも、前記溶液中での前記調節性化合物によって1.25〜3倍長い中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期で、前記触媒要素が前記消毒液中の過酸化水素の分解を触媒し、前記中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が12分〜30分である、コンタクトレンズ消毒装置。
  2. 当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期は14分〜22分であり、中和の6時間後の過酸化水素の濃度は150ppm未満である、請求項1記載の消毒装置。
  3. 前記調節性化合物は一般式I
    Figure 0005848758
    (上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)で表される化合物である、請求項1又は2記載の消毒装置。
  4. 前記調節性化合物は化合物中の窒素原子数が1又は2個であり炭素原子数が1〜6個である化合物である、請求項1又は2記載の消毒装置。
  5. 前記過酸化物消毒液は、同等のコンタクトレンズ消毒液であるが調節性化合物を含まない消毒液よりも、触媒要素による中和の当初4時間後に、カンジダ・アルビカンス又はセラチア・マルセセンスに対して0.5ログキル(log−kill)以上効果的である過酸化水素中和プロファイルを示す、請求項1〜4のいずれか1項記載の消毒装置。
  6. 前記調節性化合物は尿素、タウリン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1又は2記載の消毒装置。
  7. 前記調節性化合物はアミノ酸であるか、又は、アミノ酸から誘導される化合物である、請求項1又は2記載の消毒装置。
  8. 前記アミノ酸はメチオニン、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、グリシン、セリン、シスチン及びスレオニンからなる群より選ばれる、請求項7記載の消毒装置。
  9. 前記アミノ酸は0.05wt%〜0.4wt%で前記消毒液中に存在する、請求項7又は8記載の消毒装置。
  10. 前記過酸化物消毒液は低泡界面活性剤、特に、Pluronic(登録商標) L42, Pluronic(登録商標) L43, Pluronic(登録商標) L61, Pluronic(登録商標) L81 , Pluronic(登録商標) 31R1, Pluronic(登録商標) 31R2, Pluronic(登録商標) 25R1, Pluronic(登録商標) 17R1 , Pluronic(登録商標) 17R2, Pluronic(登録商標) 12R3及びPluronic(登録商標) 17R4からなる群より選ばれるポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン縮合ポリマーをさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項記載の消毒装置。
  11. 前記過酸化物消毒液中の過酸化水素の調節性化合物に対するモル比は3:1〜100:1である、請求項1〜10のいずれか1項記載の消毒装置。
  12. 前記調節性化合物は、一般式I
    Figure 0005848758
    (上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)で表される化合物であり、ただし、RがNHRであり、R及びRがHであるならば、前記消毒液中で前記調節性化合物のモル濃度は前記過酸化水素のモル濃度よりも低い、請求項1記載の消毒装置。
  13. 過酸化水素の、一般式Iの調節性化合物に対するモル比は10:1〜50:1である、請求項12記載の消毒装置。
  14. 前記過酸化物消毒液は、中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が14分〜22分であることを示す、請求項12又は13記載の消毒装置。
  15. 目からコンタクトレンズを取り外し、そして、レンズアセンブリ及び白金又はパラジウムを含む触媒要素を備えたレンズケース中に前記レンズを入れること、及び、
    消毒液を、前記レンズケースの閉止時に前記消毒液中に前記レンズが沈められるように前記レンズケースに添加すること、
    を含み、前記消毒液は0.5wt%〜6wt%の過酸化水素又は過酸化水素の化学前駆体、及び、過酸化水素を白金又はパラジウムを含む触媒要素により中和する速度を遅くする調節性化合物を含み、
    前記調節性化合物は、
    (i)一般式I
    Figure 0005848758
    (上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)で表される化合物;
    (ii)アミノ酸、又は、アミノ酸から誘導される化合物;及び
    (iii)化合物中の窒素原子数が1又は2個であり炭素原子数が1〜6個である化合物;
    のいずれか1つであり、
    前記調節性化合物は、0.01wt%〜2.0wt%の濃度で過酸化物消毒液中に存在し、
    前記調節性化合物を含まない溶液よりも、前記溶液中での前記調節性化合物によって1.25〜3倍長い中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期で、前記触媒要素30が前記消毒液中の過酸化水素の分解を触媒し、前記中和の当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が12分〜30分である、コンタクトレンズの洗浄及び消毒方法。
  16. 前記レンズケースへの消毒液の添加時及び前記ケースの閉止時に、前記消毒液は当初60分間にわたる過酸化水素の擬一次半減期が14分〜22分であることを示し、中和の6時間後の過酸化水素の濃度は150ppm未満である、請求項15記載の方法。
  17. 前記調節性化合物は尿素、タウリン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる、請求項15又は16記載の方法。
  18. 過酸化水素の調節性化合物に対するモル比は3:1〜100:1である、請求項15又は16記載の方法。
  19. 前記調節性化合物は一般式I
    Figure 0005848758
    (上式中、RはC〜Cアルキル、−(CHCH(NH)(CO )(nは1又は2)、又は、NHRであり、そしてRはH又はRであり、そしてRはH、OH又はC〜Cアルキルである)で表される化合物であり、ただし、RがNHRであり、R及びRがHであるならば、前記消毒液中で前記調節性化合物のモル濃度は前記過酸化水素のモル濃度よりも低い、請求項15又は16記載の方法。
  20. 前記調節性化合物は化合物中の窒素原子数が1又は2個であり炭素原子数が1〜6個である、請求項15又は16記載の方法。
  21. 前記調節性化合物はアミノ酸であるか、又は、アミノ酸から誘導される化合物である、請求項15又は16記載の方法。
JP2013515325A 2010-06-18 2011-01-27 過酸化物コンタクトレンズケア液 Active JP5848758B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US35612210P 2010-06-18 2010-06-18
US61/356,122 2010-06-18
US13/012,018 US8932646B2 (en) 2010-06-18 2011-01-24 Peroxide contact lens care solution
US13/012,018 2011-01-24
PCT/US2011/022655 WO2011159364A1 (en) 2010-06-18 2011-01-27 Peroxide contact lens care solution

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013531814A JP2013531814A (ja) 2013-08-08
JP5848758B2 true JP5848758B2 (ja) 2016-01-27

Family

ID=44970847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013515325A Active JP5848758B2 (ja) 2010-06-18 2011-01-27 過酸化物コンタクトレンズケア液

Country Status (15)

Country Link
US (3) US8932646B2 (ja)
EP (2) EP2397538B1 (ja)
JP (1) JP5848758B2 (ja)
KR (1) KR101842294B1 (ja)
CN (1) CN103068957B (ja)
AU (1) AU2011265728B2 (ja)
BR (1) BR112012031155A2 (ja)
CA (1) CA2802696C (ja)
ES (2) ES2461968T3 (ja)
HK (1) HK1160879A1 (ja)
HU (1) HUE026111T2 (ja)
MX (1) MX2012013952A (ja)
PL (2) PL2397538T3 (ja)
TW (1) TWI424858B (ja)
WO (1) WO2011159364A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8932646B2 (en) * 2010-06-18 2015-01-13 Bausch & Lomb Incorporated Peroxide contact lens care solution
US9011932B2 (en) * 2010-09-16 2015-04-21 Bausch & Lomb Incorporated Contact lens care system with peroxide
WO2016114273A1 (ja) * 2015-01-16 2016-07-21 三菱瓦斯化学株式会社 殺菌剤及びそれを用いた殺菌方法
CA3051682A1 (en) 2017-02-17 2018-08-23 Virox Technologies Inc. Peroxide-based disinfecting solutions containing inorganic salts
KR101982921B1 (ko) 2017-06-22 2019-08-28 김윤경 항아메바 효과를 가지는 콘택트렌즈용 보관용기 및 보존액
CN114891576A (zh) * 2022-05-31 2022-08-12 陕西尼得克医疗科技股份有限公司 一种角膜接触镜护理溶液、制备方法及其应用
CN116212859B (zh) * 2023-03-13 2023-09-15 珠海溪谷医疗科技有限公司 用于双氧水护理液的铂合金中和环及其制备方法

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3912451A (en) * 1973-06-04 1975-10-14 Warner Lambert Co Method for removing hydrogen peroxide from soft contact lenses
US4588586A (en) 1983-01-03 1986-05-13 Kessler Jack H Method for disinfecting a contact lens
GB8507678D0 (en) * 1985-03-25 1985-05-01 Univ Bath Cleaning/disinfection of contact lenses
DE3626082A1 (de) 1986-07-31 1988-02-11 Henkel Kgaa Desinfektions- und reinigungsmittelsystem fuer kontaktlinsen
ATE63805T1 (de) * 1986-10-14 1991-06-15 Ciba Geigy Ag Verfahren zur desinfektion von weichen kontaktlinsen mit einer stabilisierten wasserstoffperoxydloesung.
US4889689A (en) 1986-10-14 1989-12-26 Ciba-Geigy Corporation Method of disinfecting a soft contact lens with a diethylene triamine penta(methylenephosphonic acid) stabilized hydrogen peroxide solution
US4812173A (en) 1987-05-01 1989-03-14 Ciba-Geigy Corporation Stabilized hydrogen peroxide contact lens disinfecting solution
US5196174A (en) * 1989-06-09 1993-03-23 Ciba Vision Corporation Apparatus for sterilizing contact lenses
US5306352A (en) 1989-12-28 1994-04-26 Ciba-Geigy Corporation Peroxide disinfection method
US5209865A (en) 1990-01-25 1993-05-11 Ciba-Geigy Corporation Conditioning solution for contact lenses and a method of using the same
US5089240A (en) 1990-08-22 1992-02-18 Ciba Vision Corporation Catalytic lens sterilizing system
BR9106193A (pt) * 1990-10-22 1993-03-23 Bausch & Lomb Metodo e composicao para limpar lentes de contato
US5523012A (en) 1991-07-19 1996-06-04 Ciba-Geigy Corporation Hydrogen peroxide disinfection solutions
TW212832B (en) * 1992-03-13 1993-09-11 Ciba Geigy Ag Improved peroxide disinfection method and devices therefor
DK168746B1 (da) 1992-07-06 1994-05-30 Tom Buris Nielsen Fremgangsmåde og etui til desinficering af kontaktlinser
US5470881A (en) 1993-09-09 1995-11-28 West Virginia University Research Corporation Urea ophthalmic ointment and solution
JP3522817B2 (ja) 1994-02-22 2004-04-26 花王株式会社 タウリン誘導体、その製造法、該化合物を含有する洗浄剤組成物及びその中間体
AU3100095A (en) 1994-07-22 1996-02-22 Alcon Laboratories, Inc. Improved system for disinfecting contact lenses with hydrogen peroxide
JPH1152309A (ja) 1997-07-30 1999-02-26 Tomey Technol Corp ソフトコンタクトレンズの洗浄方法
MY128134A (en) * 2000-09-28 2007-01-31 Novartis Ag Compositions and methods for cleaning contact lenses
US20070110782A1 (en) 2000-11-08 2007-05-17 Fxs Ventures, Llc L-histidine in ophthalmic solutions
US20040120916A1 (en) * 2002-12-23 2004-06-24 Advanced Medical Optics, Inc. Contact lens care compositions, methods of use and preparation which protect ocular tissue membrane integrity
US20050266095A1 (en) * 2004-06-01 2005-12-01 Erning Xia Gentle preservative compositions
CN101626706B (zh) 2007-02-07 2013-07-17 阿特瑞恩医疗产品有限公司 改进的隐形眼镜盒
EP2450059B1 (en) * 2009-06-29 2015-08-26 Menicon Co., Ltd. System for sterilizing contact lens
CA2775969C (en) * 2009-11-17 2016-12-20 Novartis Ag A hydrogen peroxide solution and kit for disinfecting contact lenses
TW201127423A (en) 2009-12-17 2011-08-16 Alcon Res Ltd Ophthalmic solutions with improved disinfection profiles
US8932646B2 (en) * 2010-06-18 2015-01-13 Bausch & Lomb Incorporated Peroxide contact lens care solution
US9011932B2 (en) 2010-09-16 2015-04-21 Bausch & Lomb Incorporated Contact lens care system with peroxide

Also Published As

Publication number Publication date
MX2012013952A (es) 2013-01-24
CA2802696A1 (en) 2011-12-22
US8932646B2 (en) 2015-01-13
US20110311646A1 (en) 2011-12-22
EP2638920B1 (en) 2015-03-25
TWI424858B (zh) 2014-02-01
CN103068957B (zh) 2016-01-20
EP2397538A1 (en) 2011-12-21
PL2638920T3 (pl) 2015-08-31
PL2397538T3 (pl) 2014-09-30
CA2802696C (en) 2014-12-23
JP2013531814A (ja) 2013-08-08
ES2536551T3 (es) 2015-05-26
AU2011265728B2 (en) 2013-09-19
EP2638920A1 (en) 2013-09-18
US20130209313A1 (en) 2013-08-15
BR112012031155A2 (pt) 2017-11-28
HK1160879A1 (en) 2012-08-17
TW201200169A (en) 2012-01-01
KR101842294B1 (ko) 2018-03-26
KR20130093009A (ko) 2013-08-21
AU2011265728A1 (en) 2012-12-13
EP2397538B1 (en) 2014-04-02
HUE026111T2 (en) 2016-05-30
ES2461968T3 (es) 2014-05-21
US20190038795A1 (en) 2019-02-07
US10130733B2 (en) 2018-11-20
CN103068957A (zh) 2013-04-24
WO2011159364A1 (en) 2011-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190038795A1 (en) Peroxide Contact Lens Care Solution
JP4001459B2 (ja) 多目的コンタクトレンズケア組成物
EP1416975B1 (en) Disinfecting and cleansing system for contact lenses
JP2004509930A (ja) コンタクトレンズを清浄するための組成物及び方法
US9011932B2 (en) Contact lens care system with peroxide
AU2010330744B2 (en) Ophthalmic solutions with improved disinfection profiles
JP2005070591A (ja) コンタクトレンズ用酵素液剤およびそれを用いたコンタクトレンズの洗浄消毒方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140812

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140812

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140812

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5848758

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250